JP7379200B2 - 積層フィルムおよび成形体 - Google Patents

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本発明は、積層フィルムおよび成形体に関する。
自動車用の装飾には、積層フィルムの成形体を有する加飾体が用いられている。当該加飾体は、例えば、立体的な形状を有する成形体と、その凹部に充填されるウレタン樹脂材などの充填材と、当該成形体を装飾すべき表面に接着するための接着剤層とを有する。当該成形体は、例えば、積層フィルムを立体的に成形することで作製される。当該積層フィルムは、例えば、金属光沢層および樹脂層を含む。
自動車用の加飾体のように外装の用途では、当該用途に耐えられる物性が求められる。たとえば、四輪自動車用の加飾体には、高温(例えば110℃)に耐えられる耐熱性が求められる。当該加飾体用の積層フィルムとしては、表面保護のためのアクリル樹脂フィルムと、インジウム蒸着されたポリエチレンテレフタラート(PET)フィルムと、PETフィルムを保持するための厚手のアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)フィルムとを、接着剤を用いてこの順に貼り合わせた積層フィルムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002-370311号公報
上述のような従来の積層フィルムは、十分な耐熱性を発現させるために、厚手の樹脂フィルムを貼り合わせることにより構成されている。このため、このような積層フィルムを成形してなる成形体の剛性が高く、装飾すべき面が曲面である場合には、加飾体が剥がれやすくなる。このように、従来の加飾体用の成形体には、簡素な層構成で十分な耐熱性を発現させる観点から検討の余地が残されている。
本発明は、簡素な層構成で十分な耐熱性を有する成形体を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る積層フィルムは、耐熱性付与層、耐熱性接着剤層、金属光沢層および金属光沢基材層がこの順で重なって構成されている積層フィルムであって、前記耐熱性付与層は、熱可塑性樹脂の層であり、かつ130℃以上のガラス転移温度を有し、前記耐熱性付与層および前記金属光沢基材層のそれぞれにおける110℃での熱収縮率の差は、2%以内である。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る成形体は、上記の積層フィルムを立体的な形状に成形してなる。
本発明の一態様によれば、簡素な層構成で十分な耐熱性を有する成形体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る積層フィルムの層構成を模式的に示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る積層フィルムの層構成を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る成形体の断面形状を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る成形体の平面形状の要部を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
〔積層フィルム〕
本発明の一実施形態における積層フィルムは、耐熱性付与層、耐熱性接着剤層、金属光沢層および金属光沢基材層がこの順で重なって構成されている。以下、各層について説明する。
(耐熱性付与層)
耐熱性付与層は、熱可塑性樹脂の層である。耐熱性付与層は、十分に高い耐熱性を有する。たとえば、耐熱性付与層は、130℃以上のガラス転移温度を有する。耐熱性付与層が130℃以上のガラス転移温度を有することから、当該ガラス転移温度未満の比較的高い温度(例えば110℃)の環境においても、積層フィルムの平面方向における形状が維持される。このような形状保持性の観点から、耐熱性付与層のガラス転移温度は、130℃以上であることが好ましく、135℃以上であることがより好ましく、140℃以上であることがさらに好ましい。耐熱性付与層のガラス転移温度は、上記の形状保持性の観点では高いほどよいが、積層フィルムを成形体に成形可能な範囲において適宜に決めることができ、例えば、180℃以下であればよい。
耐熱性付与層のガラス転移温度は、常法に従って測定することが可能である。たとえば、耐熱性付与層のガラス転移温度は、実施例で後述しているように、示差走査熱量測定装置を用いて測定することができる。
耐熱性付与層を構成する樹脂は、上記のガラス転移温度を示す範囲において適宜にきめることができ、一種でもそれ以上でもよい。耐熱性付与層を構成する熱可塑性樹脂の例には、ポリカーボネート、透明ポリアミド、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデンおよびポリプロピレンが含まれる。上述のガラス転移温度に加えて十分に高い透明性を有する観点から、耐熱性付与層を構成する熱可塑性樹脂はポリカーボネートであることが好ましい。
(耐熱性接着剤層)
耐熱性接着剤層は、耐熱性付与層とそれに隣接する金属光沢層とを接着する層である。耐熱性接着剤層は、耐熱性付与層を構成する樹脂と金属光沢層を構成する金属とを十分に接着可能であればよい。また、耐熱性接着剤層は、十分に高い透明性を有することが、成形体が所望の外観を呈する観点から好ましい。耐熱性接着剤層を構成する材料は、一種でもそれ以上でもよく、当該材料の例には、アクリル樹脂、エポキシ樹脂およびウレタン樹脂が含まれる。耐熱性接着剤層は、例えば、上記の樹脂の溶液を塗布することによって形成することが可能である。
耐熱性接着剤層は、高温環境下においても十分な弾性を有することが、高温環境下における成形体の欠陥を抑制する観点から好ましい。このような観点から、例えば、耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率は、50,000Pa以上であることが好ましい。耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率は、50,000Pa以上であることは、高温環境下においても成形体における耐熱性付与層と金属光沢層とを十分に接着する観点から好ましい。
耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率が50,000Pa以上であることにより、後述する金属光沢基材層の高温環境での収縮の影響が緩和される。その結果、積層フィルムまたは成形体における層間での剥離が抑制され、成形体の形状保持性がより一層良好となる。耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率が50,000Pa未満であると、成形体の製造時に成形体の後述する稜線部において、層間で隙間が生じ、後述の成形体の耐久性および耐薬品性が不十分になることがある。
耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率が50,000Pa以上であることは、例えば、成形時などの高温環境において、成形体での白化の発生を抑制する観点から好ましい。白化とは、耐熱性付与層と金属光沢層との間での接着剤の糸引きにより金属光沢層と耐熱性付与層との間に隙間が生じる現象である。また、糸引きとは、成形時に軟化した接着剤が耐熱性付与層と金属光沢層との間で引き伸ばされて、凝集破壊を起こし、糸状に伸びて隙間が生じる現象である。
耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率は、上記のような外観の欠陥の発生を抑制する観点から、50,000Pa以上であることがより好ましく、100,000Pa以上であることがさらに好ましい。また、上記のような外観の欠陥の発生を抑制することは、成形体における耐アルカリ性などの耐薬品性を高める観点からも好ましい。
耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率は、当該耐熱性接着剤層を取り出し、例えば実施例で後述するような公知の方法にしたがって測定することが可能である。
また、耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率は、耐熱性接着剤層を樹脂で構成する場合の分子構造によって調整することが可能である。たとえば、後述するアクリル樹脂のモノマーと多官能イソシアネートとの反応によって耐熱性接着剤層を形成する場合では、これらの配合比によって調整することが可能である。
耐熱性付与層がポリカーボネートで構成される場合では、耐熱性付与層からガスが発生することがある。このため、耐熱性接着剤層は、当該耐熱性接着剤層が形成された直後から接着性を発現することが、耐熱性接着剤層中での気泡の発生を抑制する観点から好ましい。また、耐熱性接着剤層は、前述した高温環境下においても十分な接着性を発現することが好ましい。
耐熱性接着剤層は、十分なタック性を有する樹脂で構成することが可能である。当該樹脂は、一種でもそれ以上でもよい。当該樹脂の例には、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリクロロプレン、カルボキシル化ゴム、熱可塑性スチレン-ブタジエンゴム、アクリル樹脂、ポリスチレン、セルロース、アルキド樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、天然ゴム、合成ゴムおよびそれらの二種以上の混合物、が含まれる。
たとえば、耐熱性接着剤層は、三次元架橋構造を有するアクリル樹脂で構成することが可能である。当該耐熱性接着剤層は、例えば、アクリル樹脂と二官能イソシアネートなどの多官能イソシアネートとを有する組成物の塗膜として形成することが可能である。
上記アクリル樹脂を構成するモノマーの例には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、および(メタ)アクリル酸の誘導体が含まれる。なお、「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよびメタクリルの総称であり、これらの一方または両方を意味する。(メタ)アクリル酸エステルの例には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-ブチルおよび(メタ)アクリル酸t-ブチルが含まれる。
なお、上記モノマーの種類および配合比は、例えば、後述するアクリル樹脂のガラス転移温度の算出方法、およびアクリル樹脂のガラス転移温度の好ましい範囲を参照することにより決めることが可能である。また、アクリル樹脂中における(メタ)アクリル酸に由来する構成単位の量は、多官能イソシアネートと反応させる観点から、10質量%以下であることが好ましい。
また、上記の多官能イソシアネートの例には、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどとトリメチロールプロパンなどとのアダクト体、イソシアヌレート化合物、および、ビュレット型化合物、が含まれる。好ましくは、トリレンジイソシアネートおよびキシリレンジイソシアネートであり、単独で、あるいは、組み合わせて用いることができる。また、多官能イソシアネートを用いて耐熱性接着剤層に架橋構造を設けることは、当該耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率を高める観点から好ましい。
上記のアクリル樹脂の耐熱性接着剤層では、耐熱性接着剤層の耐熱性を十分に高める観点から、当該アクリル樹脂の耐熱性接着剤層のガラス転移温度は、-55℃以上であることが好ましい。上記の観点から、当該アクリル樹脂の耐熱性接着剤層のガラス転移温度は、-50℃以上であることがより好ましく、-45℃以上であることがさらに好ましい。また、当該アクリル樹脂の耐熱性接着剤層のガラス転移温度は、上記の好ましい耐熱性を発現する範囲において適宜に決めることができ、例えば-20℃以下であってよい。たとえば、上記のガラス転移温度が-20~-45℃の範囲内のうち、より高いガラス転移温度を有するアクリル樹脂の耐熱性接着剤層を用いることは、耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率を50,000Pa以上にする観点からより好ましい。
当該ガラス転移温度は、例えば、上記モノマーの質量割合に応じた上記モノマーのガラス転移温度の総和として求めることが可能であり、上記モノマーの組成によって調整することが可能である。
また、上記のアクリル樹脂の耐熱性接着剤層を構成する樹脂の重量平均分子量は、高すぎると耐熱性接着剤層の接着性が不十分となることがあり、低すぎると前述した貯蔵弾性率が不十分となることがある。十分な接着性を発現する観点から、上記のアクリル樹脂の耐熱性接着剤層を構成する樹脂の重量平均分子量は、300,000以上であることが好ましく、400,000以上であることがより好ましく、500,000以上であることがさらに好ましい。また、当該重量平均分子量は、110℃において50,000Pa以上という貯蔵弾性率を実現する観点から、2,500,000以下であることが好ましく、2,000,000以下であることがより好ましく、1,800,000以下であることがさらに好ましい。
上記アクリル樹脂の耐熱性接着剤層を構成する樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)などの公知の技術を用いて求めることが可能であり、前述のモノマーの組成によって調整することが可能である。
耐熱性接着剤層は、前述した樹脂を含む組成物の調製品であってもよいし、前述した樹脂を含む接着剤として市販されている市販品であってもよい。
(金属光沢層)
金属光沢層は、成形体に金属光沢の外観を付与する層である。金属光沢層は、通常、金属の薄層であってよく、当該金属は、金属光沢を呈し、当該薄膜が成形体の成形において十分な展性を発現する範囲において適宜に選ぶことができる。当該金属の例には、アルミニウム、インジウム、クロム、亜鉛、ガリウム、ニッケル、錫、銀、金、ケイ素、クロム、チタン、白金、パラジウム、ニッケル、ステンレス鋼およびハステロイが含まれる。中でも、当該金属は、高級感のある金属光沢を呈し、展性に優れる観点から、インジウムであることが好ましい。
金属光沢層は、金属箔で構成されていてもよいし、後述の金属光沢基材層の表面に形成されている蒸着膜であってもよい。金属光沢層が蒸着膜のように金属光沢基材層の表面に直接形成される層であることは、接着剤層の作製に係る工程を省略可能かつ費用を削減可能である観点、および、接着剤層によって積層フィルムの剛性が高まることを抑制する観点から好ましい。
(金属光沢基材層)
金属光沢基材層は、金属光沢層を支持するための層である。金属光沢基材層には、例えば、十分な耐熱性、成形性および基材としての十分な強度を有する範囲において、加飾体における基材として使用される樹脂フィルムを用いることができる。金属光沢基材層を構成する樹脂の例には、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリカーボネートおよびアクリル樹脂が含まれる。ポリエステルの例には、ポリエチレンテレフタラート(PET)が含まれる。当該樹脂は、例えば、耐熱性、透明性、加工性およびコストの観点から、PETであることが好ましい。
(厚さ)
積層フィルムにおける前述の各層の厚さは、その層の所期の機能を十分に発現可能な範囲において適宜に決めることが可能である。たとえば、耐熱性付与層の厚さは、50~200μmであってよい。耐熱性接着剤層の厚さは、3~15μmであってよい。金属光沢層の厚さは、10~200nmであってよい。金属光沢基材層の厚さは、10~75μmであってよい。積層フィルムの厚さは、成形体が十分な形状保持性と接着面に対する十分な追従性(可撓性)とを有する範囲において適宜に決めることができ、一概には言えないが、例えば80~400μmであってよい。また、積層フィルムの厚さは、110℃における熱収縮率を小さくする観点によれば、より薄いことが好ましい。
(その他の構成)
本実施形態の積層フィルムは、本実施形態の効果が得られる範囲において、前述した層以外の他の層をさらに有していてもよい。このような他の層の例には、表面保護層が含まれる。
表面保護層は、成形体の表面を保護するための層である。表面保護層は、積層フィルムおよび成形体の表面を構成する層であり、耐熱性付与層の耐熱性接着剤層とは反対側にさらに重ねられる。表面保護層は、十分な耐熱性に加えて、成形体の用途に応じた耐性を有しており、例えば、耐候性および耐光性を有する。表面保護層は、樹脂で構成することができ、当該樹脂の例には、アクリル樹脂およびフッ素樹脂が含まれる。耐候性および透明性の観点から、表面保護層を構成する樹脂は、アクリル樹脂であることが好ましい。
表面保護層は、耐熱性付与層の表面に接着剤層を介して接着されてもよいが、耐熱性付与層の表面に直接接合されていてもよい。後者の場合は、当該接着剤層の作製に係る工程を省略可能かつ費用を削減可能である観点、および、接着剤層によって積層フィルムの剛性が高まることを抑制する観点から好ましい。表面保護層と耐熱性付与層が直接接合している層は、共押出しフィルムであってもよいし、両層の樹脂フィルムを加熱して重ね合わせたラミネートフィルムであってもよい。中でも、生産性の観点、および、表面保護層と耐熱性付与層の接着性の観点、から、共押出しフィルムであることが好ましい。
なお、共押出しフィルムの場合、表面保護層および耐熱性付与層のそれぞれの厚さは、各層を構成する樹脂の部分の厚さの実測値であってもよいし、共押出しフィルムにおける各層のフィルムについて設定された厚さであってもよい。直接接合している表面保護層および耐熱性付与層のそれぞれの厚さは、例えば、これらが直接接合している樹脂フィルムの断面の観察から求めることが可能である。また、共押出しフィルムは、耐熱性付与層の熱収縮率を小さくする観点から、実質的には延伸されたフィルムではないことが好ましい。
また、上記の他の層は、金属光沢層と金属光沢基材層との間、あるいは、上記の表面保護層と耐熱性付与層とのに介在する接着剤層であってもよい。当該接着剤層は、前述した耐熱性接着剤層と同様に構成することが可能である。
また、本実施形態の積層フィルムにおける前述の各層は、各層の所期の機能を付与あるいは増強するために、本実施形態の効果が得られる範囲において、添加剤を含んでいてもよい。当該添加剤は、一種でもそれ以上でもよい。当該添加剤の例には、紫外線吸収剤、レベリング剤、消泡剤、シリコーン樹脂などの防汚目的の添加剤、スリップ剤、フィラーおよびマット剤が含まれる。
〔積層フィルムの物性〕
本実施形態において、耐熱性付与層および金属光沢基材層のそれぞれにおける110℃での熱収縮率の差は、2%以内である。この場合、高温環境を経て常温に戻る過程において、金属光沢基材層は、耐熱性付与層と実質的に同程度に収縮する。したがって、高温加熱を伴う場合の積層フィルムの平面方向における形状保持性が十分に高まり、成形体の温度変化による変形が十分に抑制される。上記熱収縮率との差が2%を超えると、高温を含む温度変化が生じる場合の成形体の形状保持性が不十分となり、成形体に歪みが生じることがある。当該熱収縮率の差は、このような温度変化を伴う環境下においても十分な形状保持性を成形体に発現させる観点から、1.5%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。
上記の熱収縮率は、常温における寸法に対する、110℃に加熱した後に常温に戻した時の寸法、の差分の百分率である。本明細書において、常温とは、20℃である。積層フィルムにおける金属光沢層以外の層は、いずれも、熱可塑性樹脂で構成することができ、一般に、高温環境下ではその寸法が伸びる方向に変形し、その後、冷却されるに伴い、伸びた熱可塑性樹脂の寸法が収縮する方向に変形する。熱収縮率は、110℃のような高温まで加熱し、20℃まで冷却したときにおいて、その加熱と冷却とを行う温度環境での各層の寸法の差分を割合で表している。
耐熱性付与層または金属光沢基材層の上記熱収縮率は、大きすぎると、高温を含む温度環境の変化によって積層フィルムの寸法が平面方向に大きく変化し、その結果、成形体の形状保持性が不十分になることがある。積層フィルムの平面方向における十分な寸法安定性および成形体の十分な形状保持性の観点から、耐熱性付与層または金属光沢基材層の上記熱収縮率は、3%以下であることが好ましく、2%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。当該熱収縮率は、耐熱性付与層または金属光沢基材層における常温時の寸法と、110℃に加熱し、常温まで放冷した後の寸法との測定値から算出することが可能である。
なお、耐熱性付与層が表面保護層に直接接合している場合では、耐熱性付与層の熱収縮率は、耐熱性付与層および表面保護層が直接接合している層の熱収縮率であってよい。常温と高温環境下との間での積層フィルムにおける耐熱性付与層の寸法の変化が反映されるためである。
また、耐熱性付与層が表面保護層に直接接合している場合では、耐熱性付与層のガラス転移温度は、耐熱性付与層および表面保護層が直接接合している層のサンプルから、示差走査熱量測定によって測定することが可能である。
(積層フィルムの製造方法)
本実施形態の積層フィルムは、前述した構成を有する以外は、加飾体用の公知の積層フィルムと同様に製造することが可能である。たとえば、本実施形態の積層フィルムは、耐熱性付与層の構成を有する第一の樹脂フィルムの一方の表面、および、金属光沢層を有する金属光沢基材層の構成を有する第二の樹脂フィルムの金属光沢層の表面、の一方または両方に耐熱性接着剤を塗布する工程と、耐熱性接着剤の塗膜を介して第一の樹脂フィルムおよび第二の樹脂フィルムを貼り合わせる工程と、によって製造することが可能である。第一の樹脂フィルムおよび第二の樹脂フィルムは、例えば圧着により貼り合わせることが可能である。貼り合わせる際には、加熱してもよい。
第一の樹脂フィルムは、前述の表面保護層と耐熱性付与層とが直接接合している樹脂フィルムであってもよい。この場合、第一の樹脂フィルムにおける、耐熱性接着剤が塗布される一方の表面は、耐熱性付与層の表面である。
耐熱性接着剤は、このような接着剤の公知の塗布技術、例えば、グラビアコーター、リバースコーター、ナイフコーターあるいはロールコーター、を用いて適宜に作製することが可能である。
上記の第二の樹脂フィルムは、金属光沢基材層の表面に金属光沢層を形成することによって構成される。金属光沢層は、メッキ法、真空蒸着法、スパッタリング法およびイオンプレーティング法などの公知の技術によって、金属光沢基材層の表面に作製することが可能である。
あるいは、第二の樹脂フィルムは、金属光沢基材層の一表面に接着剤を塗布し、形成された接着剤層を介して金属箔を金属光沢基材層に貼り付けることによって作製してもよい。接着剤層の形成には、前述した公知の塗布技術が適用される。
あるいは、本実施形態の積層フィルムは、前述した各層に対応する樹脂シートを用意し、前述の耐熱性接着剤またはその他の接着剤を当該樹脂シートに塗布し、接着剤を塗布した樹脂シートを他の樹脂シートと前述の順で重なるように貼り合わせることにより製造することも可能である。
(積層フィルムの具体的な構成例)
図1は、本発明の一実施形態に係る積層フィルムの層構成を模式的に示す断面図である。図1に示されるように、積層フィルム100は、上から、耐熱性付与層10、耐熱性接着剤層20、金属光沢層30および金属光沢基材層40をこの順で有する。金属光沢層30は、例えばインジウムの蒸着膜であり、PET製などの金属光沢基材層40の表面に直接形成されている。積層フィルム100は、接着剤層として耐熱性接着剤層20のみを有し、それによって耐熱性付与層10と金属光沢層30および金属光沢基材層40とが接着して構成されている。このように、積層フィルム100は、一回の接着のみで構成される簡素な層構成を有している。
図2は、本発明の他の実施形態に係る積層フィルムの層構成を模式的に示す断面図である。図2に示されるように、積層フィルム200は、上から、表面保護層50、耐熱性付与層10、耐熱性接着剤層20、金属光沢層30および金属光沢基材層40をこの順で有する。表面保護層50は、耐熱性付与層10と共押出し成形された層であり、耐熱性付与層10と直接接合している。積層フィルム200も、積層フィルム100と同様に、接着剤層として耐熱性接着剤層20のみを有し、それによって表面保護層50および耐熱性付与層10と金属光沢層30および金属光沢基材層40とが接着して構成されている。このように、積層フィルム200も、一回の接着のみで構成される簡素な層構成を有している。
〔成形体〕
本実施形態の成形体は、前述した本実施形態の積層フィルムを立体的な形状に成形してなる。立体的な形状とは、積層フィルムの平面方向に対して交差する方向に連続して変化する部分を含む形状である。成形体の形状は、積層フィルムが上記方向において変形可能な範囲において適宜に決めることができる。当該成形体は、樹脂フィルムを立体的な形状に成形する公知の技術、例えばインサート成形、によって、積層フィルムから製造することが可能である。
当該成形体は、装飾のために物体の表面に配置される加飾体に適用される。加飾体は、形状安定性および接着性の向上の観点から、加飾体が接着されるべき面に対向する凹部には、充填物が充填されていることが好ましい。充填物は、例えばウレタン樹脂で構成され得る。本実施形態の積層フィルムが前述した耐熱性等の物性を有することから、当該加飾体は、外装材の装飾に適用することができ、金属光沢が呈する外観に応じた形状を有する。
図3は、本実施形態の成形体の断面形状を説明するための図である。図4は、当該成形体の平面形状の要部を説明するための図である。図3に示されるように、成形体500は、積層フィルム200を立体的な形状に成形して形成されている。成形体500の立体的な形状における断面の形状は、例えば略台形である。この略台形の部分は、傾斜角θ1の側面部を有する。また、図4に示されるように、立体的な形状の部分は、平面視したときに対向する側縁が鋭角である交差角θ2で交わっている鋭角部を含み得る。鋭角部における断面形状は、略三角形である。当該略台形の部分の頂面とそれに隣接する側面との境界、または互いに隣接する側縁の境界は、稜線部Rである。なお、図3中の符号60は、充填物であり、例えばウレタン樹脂塊である。充填物60は、通常、成形体500を加飾体として利用する際に配置される。
図3に示されるように、稜線部Rでは、傾斜角θ1が大きいほど側面と頂面との交差角が小さくなり、積層フィルム200の成形時における高い追従性が耐熱性接着剤層20に必要となる。また、図4に示されるように、鋭角部では、交差角θ2が小さくなるほど、鋭角部の先端では積層フィルム200の成形時における高い追従性が耐熱性接着剤層20に必要となる。
成形体500では、積層フィルム200が高温環境下での形状保持性に優れることから、成形体500における稜線部Rおよび鋭角部のような狭い部分でも、耐熱性接着剤層の接着性が十分に発現されやすい。さらに、耐熱性接着剤層が前述した好適な貯蔵弾性率を有すると、成形体500における上記のような狭い部分でも耐熱性接着剤層の接着性がより一層発現されやすい。
〔作用〕
本実施形態の積層フィルムは、耐熱性付与層、耐熱性接着剤層、金属光沢層および金属光沢基材層がこの順で重なって構成されている。積層フィルムが表面保護層を有する場合では、当該表面保護層と耐熱性付与層とを一体に構成することができ、金属光沢層は金属光沢基材層と一体に構成することが可能である。このため、接着剤による接着は、耐熱性付与層と金属光沢層との貼り合わせのみとすることが可能である。このように、本実施形態の積層フィルムは、簡素な層構成を採用することが可能である。また、接着剤による層間の接着を低減することが可能であることから、当該接着のための接着剤およびそれの塗工工程を削減することが可能である。
本実施形態において、耐熱性付与層は、130℃以上のガラス転移温度を有している。このように、耐熱性付与層は、110℃の高温環境に対しても十分に安定な耐熱性を有しており、当該耐熱性を積層フィルムに付与している。また、高温環境においても積層フィルムおよび成形体は、十分な形状保持性を有する。よって、外装用の成形体に適用することが可能である。
また、本実施形態において、耐熱性付与層および金属光沢基材層のそれぞれにおける110℃での熱収縮率の差は、2%以内である。このように、耐熱性接着剤層を介して接着される層の形状は、110℃までの高温を含む温度の環境変化によっても実質的に変化しない。したがって、これらの層の間の接着性が十分に維持され、上記の高温を含む温度環境の変化においても良好な接着性が維持される。また、高温を含む温度環境の変化によっても積層フィルムの層間での歪みが実質的には生じないので、積層フィルムおよび成形体が十分な形状保持性を有する。よって、外装用の成形体に適用することが可能である。
また、耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率が50,000Pa以上と十分に高いと、高温環境下においても耐熱性接着剤層の接着すべき面に対する追従性が十分に高められる。したがって、成形体の成形時における耐熱性付与層と金属光沢層との剥離が抑制される。
また、積層フィルムが、耐熱性付与層の耐熱性接着剤層とは反対側にさらに重ねられている表面保護層をさらに有すると、耐候性が高まり、室外でも良好に使用可能な成形体が提供され得る。
また、表面保護層および前記耐熱性付与層は、直接接合されていてよい。この場合、表面保護層は耐熱性付与層上に、接着剤によらずに重ね合される。よって、積層フィルムの製造における接着剤の塗布工程がより削減され、当該製造に係る費用がより削減され得る。
また、金属光沢層は、金属光沢基材層の表面に直接形成されていてよい。この場合も、上記と同様に、積層フィルムの製造における接着剤の塗布工程がより削減され、当該製造に係る費用がより削減され得る。
本実施形態の成形体は、上記の積層フィルムを立体的な形状に成形してなる。よって、当該成形体は、高温環境下においても十分な形状安定性を有する。
また、成形体において、耐熱性接着剤層が前述の貯蔵弾性率を有する場合では、高温環境下において、接着面に対する耐熱性接着剤層の十分な追従性が発現される。このため、成形体の細部においても層間の剥離がより一層抑制される。よって、白化などの外観に現われる層間の剥離をより一層抑制するのに好適である。
〔まとめ〕
本実施形態の積層フィルム(100、200)は、耐熱性付与層(10)、耐熱性接着剤層(20)、金属光沢層(30)および金属光沢基材層(40)がこの順で重なって構成されている積層フィルムであって、耐熱性付与層は、熱可塑性樹脂の層であり、かつ130℃以上のガラス転移温度を有し、耐熱性付与層および金属光沢基材層のそれぞれにおける110℃での熱収縮率の差は、2%以内である。
したがって、本実施形態の積層フィルムは、上述したように、高温環境においても十分な形状保持性を有し、高温環境においても積層フィルムの層間での歪みが実質的には生じない。したがって、本実施形態によれば、簡素な層構成で十分な耐熱性を有する成形体を提供することができる。
また、本実施形態の積層フィルムは、簡素な層構成を有することから、接着剤による層の接着に係る工程および費用を削減することが可能である。よって、接着剤による層の接着を多数要する積層フィルムに比べて、積層フィルムの生産性をより一層高めることができる。
本実施形態において、耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率は、50,000Pa以上であってもよい。このように耐熱性接着剤層が高温環境下において十分に高い貯蔵弾性率を有することは、高温環境下での耐熱性接着剤層の接着面に対する追従性を高める観点からより一層効果的である。
また、本実施形態において、積層フィルムは、耐熱性付与層の耐熱性接着剤層とは反対側にさらに重ねられている表面保護層(50)をさらに有していてもよい。積層フィルムが表面保護層をさらに有することは、積層フィルムの耐候性を高める観点からより一層効果的である。
また、本実施形態において、表面保護層および前記耐熱性付与層は、直接接合されていてもよい。表面保護層および前記耐熱性付与層が直接接合されていることは、表面保護層を有する積層フィルムの生産性を高める観点からより一層効果的である。
本実施形態の成形体(500)は、上述の本実施形態の積層フィルムを立体的な形状に成形してなる。本実施形態に係る成形体は、上述の積層フィルムの構成に応じた効果を有する。
また、本実施形態の成形体は、積層フィルムが簡素な層構成を有することから、当該層構成に応じた剛性を発現する。したがって、より複雑な層構成を有する積層フィルムから形成された成形体に比べて、成形体が接着すべき面に対して、より高い追従性を有する。したがって、曲面に成形体を接着したときの剥がれやすさが低減される。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されず、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の一実施例について以下に説明する。まず、以下の実施例等で使用した材料を説明する。
〔材料の準備〕
[共押出しフィルム1]
紫外線吸収剤を添加したアクリル樹脂フィルムとポリカーボネートフィルムとを重ねて融着してなる共押出フィルム1を用意した。共押出フィルム1におけるアクリルフィルムの厚さは40μmであり、ポリカーボネートフィルムの厚さは85μmである。
[共押出しフィルム2]
ポリカーボネートフィルムに代えてポリ塩化ビニルフィルムを用いる以外は共押出フィルム1と同様である共押出フィルム2を用意した。
[耐熱性接着剤1]
ドライで100質量部のアクリル接着剤1に15質量部の三官能イソシアネートを混合してなる耐熱性接着剤1を用意した。
アクリル接着剤1は、アクリル酸ブチル(BA)、アクリル酸メチル(MA)およびアクリル酸(AA)をモノマーとするラジカル共重合体である。各モノマーの質量比は、上記の順で65:34:1である。また、アクリル接着剤1のガラス転移温度Tgは-32℃であり、重量平均分子量Mwは700,000である。
三官能イソシアネートは、タケネートD120N(三井化学株式会社製、「タケネート」は同社の登録商標)である。
アクリル接着剤1のガラス転移温度は、アクリル共重合体のモノマーであるアクリル単量体の質量割合に応じたガラス転移温度の総和であり、下記式により求められる。下記式中、Tg~Tgは、アクリル接着剤1を構成するアクリル単量体1~nのそれぞれのガラス転移温度(K)を表す。また、下記式中、w~wは、アクリル単量体1~nの質量における総量に対する個々の単量体の質量の比を表す。nは、アクリル単量体の種類を表し、二以上の整数である。下記式から求められるアクリル接着剤1のガラス転移温度Tgは、絶対温度(K)で表されるが、以下ではセルシウス度(℃)で表示する。
Figure 0007379200000001
また、アクリル接着剤1の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて下記(1)~(3)に従って測定され、標準ポリスチレン換算法により求められる値である。
(1)アクリル接着剤1の溶液を剥離紙に塗布し、100℃で2分間乾燥させ、アクリル接着剤1のフィルムを得る。
(2)上記(1)で得られたアクリル接着剤1のフィルムをテトラヒドロフランに固形分0.2質量%となるように溶解させる。
(3)得られた溶液を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、下記条件にて測定する。
(条件)
GPC:HLC-8220 GPC(東ソー株式会社製)
カラム:TSK-GEL GMHXL 4本使用(東ソー株式会社製)
移動相溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.6mL/分
カラム温度:40℃
[耐熱性接着剤2]
アクリル接着剤1に代えてアクリル接着剤2を用い、三官能イソシアネートとしてコロネートL45E(東ソー株式会社製、「コロネート」は同社の登録商標)を使用し、その使用量を10質量部に変更する以外は耐熱性接着剤1と同様である耐熱性接着剤2を用意した。アクリル接着剤2は、アクリル酸ブチルおよびアクリル酸をモノマーとするラジカル共重合体であり、各モノマーの質量比は上記の順で99:1である。また、アクリル接着剤5のガラス転移温度は-55℃であり、重量平均分子量は1,500,000である。
[耐熱性接着剤3]
アクリル接着剤1に代えてアクリル接着剤3を用い、二官能イソシアネートの量を3.7質量部に変更する以外は耐熱性接着剤1と同様である耐熱性接着剤3を用意した。アクリル接着剤3は、アクリル酸ブチル、アクリル酸メチルおよびアクリル酸をモノマーとするラジカル共重合体であり、各モノマーの質量比は、上記の順で69:30:1である。また、アクリル接着剤3のガラス転移温度は-35℃であり、重量平均分子量は700,000である。
二官能イソシアネートは、デュラネートD-201(旭化成株式会社製、「デュラネート」は同社の登録商標)である。
[耐熱性接着剤4]
三官能イソシアネートの量を3.7質量部に変更する以外は耐熱性接着剤1と同様である耐熱性接着剤4を用意した。
耐熱性接着剤1~4の材料の組成および物性を表1に示す。
Figure 0007379200000002
[蒸着フィルム]
テフレックスFT(厚さ50μm、東洋紡フィルムソリューション株式会社製、「テフレックス」は同社の登録商標)の一表面にインジウムを、厚みが0.05μmになるように蒸着してなる蒸着フィルムを用意した。
〔積層フィルムおよび成形体の具体例の説明〕
[実施例1]
共押出しフィルム1のポリカーボネート側の表面に耐熱性接着剤1を、乾燥後の厚みが6μmになるように塗工した。蒸着フィルムのインジウム蒸着膜側の表面を、耐熱性接着剤1を介して共押出しフィルム1に貼り付けた。こうして積層フィルム1を作製した。
積層フィルム1における共押出しフィルム1のアクリル樹脂フィルムは、表面保護層に該当し、ポリカーボネートフィルムは、耐熱性付与層に該当する。積層フィルム1における耐熱性接着剤1は、耐熱性接着剤層に該当する。積層フィルム1における蒸着フィルムのインジウム蒸着膜は、金属光沢層に該当し、ポリエステルフィルムは、金属光沢基材層に該当する。
積層フィルム1を用いて、文字高さを2mmとする文字成形の成形加工を行い、図3に示すような断面形状および図4に示すような鋭角部を有する成形体1を作製した。すなわち、成形体1の文字部の断面形状は、略台形である。文字部の高さは2mmであり、文字部の側面の傾斜角θ1は70°である。また、文字部の鋭角部における交差角θ2は20°である。なお、文字部の鋭角部における断面形状は、略三角形である。
成形加工は、文字型の金型と真空圧空成形機「SAMK 400」(ドイツNIBLING社製)とを用いて、表面保護層の側が凸部となるように行った。当該金型の形状は、形成すべき文字型の形状と実質的に同じである。すなわち、当該文字型の金型の絞り深さは、2mmであり、当該金型の凹部における壁面の傾斜角は、70°である。また、当該金型を平面視したときに、上記凹部の形状は、20°の鋭角部を含んでいる。
〔実施例2〕
耐熱性接着剤1を乾燥後の厚みが10μmになるように塗工する以外は、実施例1と同様にして、積層フィルム2を作製した。また、積層フィルム2を用いる以外は、実施例1と同様にして、成形体2を作製した。
〔実施例3~5〕
耐熱性接着剤1に代えて耐熱性接着剤2を用いる以外は実施例1と同様にして、積層フィルム3を作製した。そして、積層フィルム3を用いる以外は実施例1と同様にして、成形体3を作製した。
また、耐熱性接着剤1に代えて耐熱性接着剤3を用いる以外は実施例1と同様にして、積層フィルム4を作製した。そして、積層フィルム4を用いる以外は実施例1と同様にして、成形体4を作製した。
また、耐熱性接着剤1に代えて耐熱性接着剤4を用いる以外は実施例1と同様にして、積層フィルム5を作製した。そして、積層フィルム5を用いる以外は実施例1と同様にして、成形体5を作製した。
〔比較例1〕
共押出しフィルム1に代えて共押出しフィルム2を用いる以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムC1を作製した。また、積層フィルムC1をそれぞれ用いる以外は、実施例1と同様にして、成形体C1を作製した。
〔比較例2〕
共押出しフィルム1に代えて、紫外線吸収剤を添加した厚み125μmのアクリル樹脂フィルムC2を用いる以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムC2を作製した。また、積層フィルムC2を用いる以外は、実施例1と同様にして、成形体C2を作製した。
〔評価〕
積層フィルムおよび成形体について、下記の試験を行い、評価した。
(1)耐熱性付与層および表面保護層のガラス転移温度
共押出しフィルム1~3およびアクリル樹脂フィルムC2のそれぞれについて、示差走査熱量測定装置(DSC、セイコーインスツルメンツ社製、EXSTAR6000)を用いてガラス転移温Tgを測定した。より詳しくは、約10mgのそれぞれのフィルムのサンプルを入れたアルミニウムパンと、空のアルミニウムパンとを示差走査熱量測定装置にセットした。冷媒として液体窒素を用い、窒素気流中で昇温速度10℃/分で測定した。得られたDSCカーブの変曲点における温度をガラス転移温度Tg(℃)とした。
(2)耐熱性付与層の熱収縮率差
共押出しフィルム1~3およびアクリル樹脂フィルムC2のそれぞれについて、フィルムを100mm角に裁断し、試験体Aを作製した。そして、常温における試験体Aの寸法SA0をノギスで測定した。次いで、試験体Aに付着防止用の炭酸カルシウムをまぶし、ギアオーブンに収容した。次いで、試験体Aをギアオーブンにて110℃に加熱し、1時間加熱後にギアオーブンより取り出し、冷却後に試験体Aの寸法SA1をノギスにて測定した。そして、下記式より、試験体Aの110℃における熱収縮率Aを算出した。
[式] 熱収縮率A(%)={(SA0-SA1)/SA0}×100
次に、蒸着フィルムを100mm角に裁断し、試験体Bを作製した。そして、常温における試験体Bの寸法SB0をノギスで測定した。次いで、試験体Bに付着防止用の炭酸カルシウムをまぶし、ギアオーブンに収容した。次いで、試験体Bをギアオーブンにて110℃に加熱し、1時間加熱後にギアオーブンより取り出し、冷却後に試験体Bの寸法SB1をノギスにて測定した。そして、下記式より、試験体Bの110℃における熱収縮率Bを算出した。
[式] 熱収縮率B(%)={(SB0-SB1)/SB0}×100
そして、熱収縮率Aおよび熱収縮率Bから、下記式を用いて、耐熱性付与層の110℃における熱収縮率差(%)を算出した。
[式] 熱収縮率差Rc(%)=|A-B|
(3)耐熱性接着剤層の貯蔵弾性率
耐熱性接着剤1~4のそれぞれについて、貯蔵弾性率G’(Pa)を測定した。まず、シリコーン系離型剤で表面処理された剥離フィルム(フィルムバイナ(登録商標)100E-0010NO23、藤森工業株式会社製)の表面処理されている面に、乾燥後の厚みが50μmとなるように耐熱性接着剤を塗布して塗布膜を作製した。この塗布膜を積み重ねて厚さ500μmの粘着シートを作製した。
より詳しくは、当該剥離フィルム上に作製した上記塗布膜同士を貼り合わせ、一方の剥離フィルムを剥がし、露出した塗布膜の表面に、当該剥離フィルム上に作製した別の上記塗布膜をさらに貼り合わせる。これを繰り返し、上記粘着シートを作製する。こうして、剥離フィルム/耐熱性接着剤層/剥離フィルムの積層構造を有する、基材を有さない粘着シートを作製した。
作製した厚さ500μmの粘着シートを23℃/50%RHで96時間養生し、次いで、円形に切断して、厚み500μm直径10mmの試験片を得た。当該試験片の剥離フィルムを全て剥離し、試験片の耐熱性接着剤層の粘弾性スペクトルを、動的粘弾性測定装置(Physica MCR301、Anton Paar社)を用いて測定した。当該粘弾性スペクトルは、JIS K7244-1:1998に準拠した動的粘弾性測定法により測定した。測定条件は、温度範囲20~150℃、昇温速度10℃/分、周波数1Hz、使用コーン8mmφとした。そして、当該粘弾性スペクトルの測定結果に基づいて、上記試験片の110℃における貯蔵弾性率を、耐熱性接着剤層の貯蔵弾性率G’(Pa)として求めた。
(3)成形体の評価
(3-1)試験片の作製
二液硬化型ウレタン樹脂をディスペンサーで成形体1の凹部に注入し、次いで、成形体1の凹部の開口側に、厚さ130μmのアクリル系粘着シートを貼り付けた。次いで、成形体1における凹部の外縁部(文字の外縁部)をダイカットした。次いで、アクリル系粘着シートを白色塗装板に貼り付けた。こうして、試験片1を作製した。
成形体1に代えて成形体2~5、C1およびC2のそれぞれを用いる以外は試験片1と同様にして、試験片2~5、C1およびC2のそれぞれを作製した。
(3-2)外観
試験片1~5、C1およびC2のそれぞれを、目視で観察し、また、デジタル顕微鏡を用いて100倍の倍率にて観察し、以下の項目a~cに示す欠陥の有無を確認した。より具体的には、以下の評価項目aおよびcの評価は、デジタル顕微鏡で観察した結果に基づいており、評価項目bの評価は、目視で観察した結果に基づいている。そして、試験片1~5、C1およびC2のそれぞれを、項目ごとに以下の評価基準によって評価した。評価結果がAまたはBであれば実用上問題ない。
[評価項目]
a:(特に鋭角部)の稜線部における白化
b:表面保護層、耐熱性付与層、金属光沢層または金属光沢基材層の剥離および隣接する層間での隙間(以下、剥離等)
c:粘着剤の糸引き
[評価基準]
A:目視またはデジタル顕微鏡で欠陥が観察されない
B:目視では欠陥が観察されず、デジタル顕微鏡では欠陥が観察される
C:目視であっても、デジタル顕微鏡であっても欠陥が観察される
(3-3)耐熱性
試験片1~5、C1およびC2のそれぞれを、110±2℃のギアオーブンに240時間収容し、次いで取り出して常温まで冷ました。常温まで冷却してから2時間後に、目視およびデジタル顕微鏡によって試験片1~5、C1およびC2のそれぞれの外観を観察し、以下の項目d~hに示す欠陥の有無を確認した。より具体的には、以下の評価項目dの評価は、デジタル顕微鏡で観察した結果に基づいており、評価項目e、f、gおよびhの評価は、目視で観察した結果に基づいている。そして、試験片1~5、C1およびC2のそれぞれを、項目ごとに以下の評価基準によって評価した。評価結果がAまたはBであれば実用上問題ない。
[評価項目]
d:(特に鋭角部)の稜線部における白化
e:試験片における層の剥離等あるいは成形体とウレタン樹脂との剥離
f:成形体の膨れ
g:著しい光沢の低下
h:色調の変化
[評価結果]
A:目視またはデジタル顕微鏡で欠陥が観察されない
B:目視では欠陥が観察されず、デジタル顕微鏡では欠陥が観察される
C:目視であっても、デジタル顕微鏡であっても欠陥が観察される
(3-4)耐アルカリ性
試験片を0.1M NaOH溶液に浸漬し、常温で8時間静置した。次いで、未使用のガーゼでNaOH溶液を拭き取った。そして、目視およびデジタル顕微鏡によって試験片1~5、C1およびC2のそれぞれの外観を観察し、以下の項目d~hに示す欠陥の有無を確認した。より具体的には、以下の評価項目iの評価は、デジタル顕微鏡で観察した結果に基づいており、評価項目jの評価は、目視で観察した結果に基づいている。そして、試験片1~5、C1およびC2のそれぞれを、項目ごとに以下の評価基準によって評価した。評価結果がAまたはBであれば実用上問題ない。
[評価項目]
i:(特に鋭角部)の稜線部における白化
j:試験片における層の剥離等あるいは成形体とウレタン樹脂との剥離
[評価基準]
A:目視またはデジタル顕微鏡で欠陥が観察されない
B:目視では欠陥が観察されず、デジタル顕微鏡では欠陥が観察される
C:目視であっても、デジタル顕微鏡であっても欠陥が観察される
Figure 0007379200000003
〔考察〕
表2に示されるように、積層フィルム1~5および成形体1~5は、いずれも、110°までの温度変化を伴う環境下に耐え得る十分な耐熱性を有している。これは、積層フィルムにおける耐熱性付与層のガラス転移温度Tgがいずれも十分に高く、また、耐熱性付与層の110℃における熱収縮率差がいずれも十分に低いため、と考えられる。
特に、積層フィルム1~3および成形体1~3は、いずれも、鋭角部であっても稜線部での白化が生じておらず、またアルカリに対して十分に高い安定性を有している。このように、積層フィルム1~3および成形体1~3は、層間密着性に特に優れている。これは、耐熱性接着剤層の貯蔵弾性率が十分に高いため、と考えられる。
なお、成形体4、5では、作製時に、稜線部の白化が確認されている。このため、耐熱性の評価および耐アルカリ性の評価のいずれにおいても、稜線部の白化が確認されている。また、成形体4、5では、耐アルカリ性の試験において、鋭角部において耐熱性付与層と金属光沢層との間で剥離が生じている。これらは、耐熱性接着剤層の貯蔵弾性率が低いため、と考えられる。
一方で、成形体C1、C2では、いずれも、耐熱性の評価試験において、試験片C1、C2におけるウレタン樹脂とポリエステルフィルムとの間で剥離が生じている。これは、積層フィルムにおける耐熱性付与層または表面保護層のガラス転移温度が低く、また耐熱性付与層および金属光沢基材層のそれぞれにおける110℃での熱収縮率の差が低いことから、高温環境において成形体に反りが生じるためと考えられる。
本発明は、自動車の外装に利用することができる。特に、四輪自動車のように、海上輸送あるいは露天での展示などの長期にわたって高温環境下に晒され得る自動車の加飾体に好適に利用することができる。
10 耐熱性付与層
20 耐熱性接着層
30 金属光沢層
40 金属光沢基材層
50 表面保護層
60 充填物
100、200 積層フィルム
500 成形体
R 稜線部

Claims (3)

  1. 表面保護層、耐熱性付与層、耐熱性接着剤層、金属光沢層および金属光沢基材層がこの順で重なって構成されている積層フィルムであって、
    前記耐熱性付与層は、熱可塑性樹脂の層であり、かつ130℃以上のガラス転移温度を有し、
    前記耐熱性付与層および前記金属光沢基材層のそれぞれにおける110℃での熱収縮率の差は、2%以内であり、
    前記表面保護層および前記耐熱性付与層は、直接接合されている、
    積層フィルム。
  2. 前記耐熱性接着剤層の110℃における貯蔵弾性率は、50,000Pa以上である、請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 請求項1または2に記載の前記積層フィルムを立体的な形状に成形してなる成形体。
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