JP5809768B1 - 成型用シート及び成型品 - Google Patents
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Abstract
Description
本願発明に係る成型用シート(以下、単に「金属光沢シート」とも言う。)について第1の実施の形態として説明する。
本実施の形態にかかる基材となる基材フィルムは、ある程度の力が加えられても容易に破断しないフィルムであることが望ましく、例えばアクリル系フィルムやポリカーボネート系フィルム、ウレタン系フィルムであればよい。
本実施の形態にかかる金属光沢シートは、後述の通り樹脂成型品を真空成型などの、樹脂を同時射出しない手法で成型して得る時にキャビティ内に装着して利用することを想定しているのであるが、成型時におけるラミネート工程で用いる接着剤により蒸着層が白化することがないように、接着剤などの溶剤を透過しないことが可能な部材で構成されていることが望ましいものであり、そこでウレタン系樹脂を用いれば蒸着層の白化を防止出来るので、ここではウレタン系樹脂を選択するのである。
ここでは3つの実施例、2つの比較例を準備し、それらにつき評価をした。
これら5つの事例として準備した成型用シートは、アンカーコート層を形成するために用いたアンカーコート樹脂組成物が異なるのみである。
(1) アンカーコート層に用いる樹脂組成物として次のものを用意した。
・ ウレタン系樹脂とケトン系樹脂の混合物 5重量部
これに以下の組成からなる溶剤を加え、樹脂組成物を用意した。
・ イソシアネート 10重量部
・ 酢酸ブチル 45重量部
・ 酢酸エチル 15重量部
・ メチルエチルケトン 15重量部
・ シクロヘキサノン 10重量部
(2) このようにして得られた樹脂組成物を基剤フィルム表面に、乾燥後の厚さが1μmとなるように塗工し、ついでそれを100℃で1分乾燥させ、アンカーコート層とした。
(3) さらにその表面にインジウムを用いた蒸着層を真空蒸着法により形成した。インジウムによる蒸着層の厚みは500オングストロームとした。得られたサンプル1−1は後述のテストA(密着力評価)に用いた。
尚、本実施例1及び後述の各実施例及び比較例における真空蒸着を行う際の諸条件はすべてのサンプルに対して同一の条件で行ったものであり、ここでは詳述を省略する。
(4) 次にサンプル1−1におけるインジウムを用いた蒸着層のさらに表面に粘着剤層を積層し、さらにその表面に厚さ280μmのABSシートを貼着して次のサンプル1−2を得た。得られたサンプル1−2は後述のテストB(耐久性評価)に用いた。
(5) サンプル1−2とは別に、サンプル1−1におけるインジウムを用いた蒸着層のさらに表面に厚さ5mmのABS板を貼着して次のサンプル1−3を得た。得られたサンプル1−3は後述のテストC(成型性評価)に用いた。
(1) アンカーコート層に用いる樹脂組成物として次のものを用意した。
・ ポリエステル系樹脂とケトン系樹脂の混合物 5重量部
これに以下の組成からなる溶剤を加え、樹脂組成物を用意した。
・ イソシアネート 10重量部
・ 酢酸ブチル 45重量部
・ 酢酸エチル 15重量部
・ メチルエチルケトン 15重量部
・ シクロヘキサノン 10重量部
(2) このようにして得られた樹脂組成物を基剤フィルム表面に、乾燥後の厚さが1μmとなるように塗工し、ついでそれを100℃で1分乾燥させ、アンカーコート層とした。
(3) さらにその表面にインジウムを用いた蒸着層を真空蒸着法により形成した。インジウムによる蒸着層の厚みは500オングストロームとした。得られたサンプル2−1は後述のテストA(密着力評価)に用いた。
尚、本実施例1及び後述の各実施例及び比較例における真空蒸着を行う際の諸条件はすべてのサンプルに対して同一の条件で行ったものであり、ここでは詳述を省略する。
(4) 次にサンプル2−1におけるインジウムを用いた蒸着層のさらに表面に粘着剤層を積層し、さらにその表面に厚さ280μmのABSシートを貼着して次のサンプル2−2を得た。得られたサンプル2−2は後述のテストB(耐久性評価)に用いた。
(5) サンプル2−2とは別に、サンプル2−1におけるインジウムを用いた蒸着層のさらに表面に厚さ5mmのABS板を貼着して次のサンプル2−3を得た。得られたサンプル2−3は後述のテストC(成型性評価)に用いた。
実施例3におけるアンカーコート層に用いる樹脂組成物として次のものを用意した。
・ ポリエステル系樹脂 20重量部
これに以下の組成からなる溶剤を加え、樹脂組成物を用意した。
・ イソシアネート 10重量部
・ 酢酸ブチル 30重量部
・ 酢酸エチル 30重量部
・ シクロヘキサノン 10重量部
これを用いて実施例1と同様に3つのサンプル(3−1、3−2、3−3)を得た。
比較例1におけるアンカーコート層に用いる樹脂組成物として次のものを用意した。
・ ウレタン系樹脂 5重量部
これに以下の組成からなる溶剤を加え、樹脂組成物を用意した。
・ イソシアネート 10重量部
・ 酢酸ブチル 45重量部
・ 酢酸エチル 15重量部
・ メチルエチルケトン 15重量部
・ シクロヘキサノン 10重量部
これを用いて実施例1と同様に3つのサンプル(4−1、4−2、4−3)を得た。
比較例2におけるアンカーコート層に用いる樹脂組成物として次のものを用意した。
・ ウレタン系樹脂 20重量部
これに以下の組成からなる溶剤を加え、樹脂組成物を用意した。
・ 酢酸ブチル 45重量部
・ 酢酸エチル 15重量部
・ メチルエチルケトン 10重量部
・ シクロヘキサノン 10重量部
これを用いて実施例1と同様に3つのサンプル(5−1、5−2、5−3)を得た。
<試験A:初期物性評価>(サンプル1−1、2−1、3−1、4−1、5−1)
・ 各サンプルに対し碁盤目剥離試験を行った。
・ 各サンプルに対しピール強度試験を行った。その際剥離界面を観察した。
<試験B:耐久性試験>(サンプル1−2、2−2、3−2、4−2、5−2)
・ 各サンプルに対し温水浸漬試験(40℃の水に24時間浸漬させる)を行った。
・ 各サンプルに対し耐熱試験(90℃の環境下で240時間晒す)を行った。
・ 各サンプルに対し耐湿熱試験(60℃・湿度95%の環境下で240時間晒す)を行った。
<試験C:成型性評価>(サンプル1−3、2−3、3−3、4−3、5−3)
・ 各サンプルを用いて真空成型を行った。
・ 成型時においてサンプルを160℃の環境に1分曝した。
Claims (4)
- 基材フィルムの片面若しくは両面に、
アンカーコート層と、
金属又は金属酸化物よりなる蒸着層と、
アクリル系樹脂による粘着層、もしくはウレタン系樹脂又はポリエステルウレタン系樹脂の何れかもしくは双方による接着層と、
を積層してなる金属光沢を備えた成型用シートであって、
前記アンカーコート層が透明樹脂であり、なおかつ前記透明樹脂が、ウレタン系樹脂とケトン系樹脂を混合したものにイソシアネートを添加したものを2液硬化性樹脂としてなるものであること、
を特徴とする、金属光沢を備えた成型用シート。 - 基材フィルムの片面若しくは両面に、
アンカーコート層と、
金属又は金属酸化物よりなる蒸着層と、
アクリル系樹脂による粘着層、もしくはウレタン系樹脂又はポリエステルウレタン系樹脂の何れかもしくは双方による接着層と、
を積層してなる金属光沢を備えた成型用シートであって、
前記アンカーコート層が透明樹脂であり、なおかつ前記透明樹脂が、ポリエステル系樹脂とケトン系樹脂を混合したものにイソシアネートを添加したものを2液硬化性樹脂としてなるものであること、
を特徴とする、金属光沢を備えた成型用シート。 - 請求項1又は請求項2に記載の成型用シートにおいて、
前記蒸着層が、インジウム、スズ、又はアルミニウム、の何れか若しくは複数により形成されてなること、
を特徴とする、金属光沢を備えた成型用シート。 - 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の成型用シートにおいて、
156.6℃以上の高温に1分以上曝されても白化しないこと、
を特徴とする、金属光沢を備えた成型用シート。
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US11827762B2 (en) | 2018-06-01 | 2023-11-28 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Metallic decorative member, and metallic decorative molded body using same |
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