JP4067109B2 - 耐腐食性に優れた絶縁性転写フイルム、及びそれを使用して得る成形品 - Google Patents
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Description
特許文献1には、基材の片面に離型層、保護層、島状構造で絶縁性の金属蒸着層、及び接着層が順次全面に形成された絶縁性転写材料が記載されている。
また、金属光沢を部分的に付与した絶縁性転写フイルムが知られている。
特許文献2には、基材の片面に離型層、保護層、部分的に水溶性塗料層、島状構造で絶縁性の金属薄膜層、及び水不溶性塗料層を順次形成した後、水洗することにより、金属光沢を部分的に付与する絶縁性の転写材料が記載されている。
そして、上記水不溶性塗料層は、水洗時に金属薄膜層にキズが発生し金属薄膜層が破壊するのを防止することを目的に形成されるものであり、該水不溶性塗料層に使用する樹脂として、具体的には、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂のみが記載されている。
(1)特許文献1記載の絶縁性転写材料は、絶縁性の金属蒸着層の上に直接接着層が形成されているので、該転写材料をプラスチック基材上に転写して得た成形品は、経時で金属蒸着層が容易に腐食してしまい、耐腐食性に劣っていた。特に、携帯電話やオーディオ製品の耐腐食性についての評価基準である高温高湿試験(温度65℃、湿度95%の条件下で96時間放置する試験)で、金属蒸着層が完全に消失してしまい、耐腐食性を強く要求される携帯電話やオーディオ製品等には全く使用できないものであった。
(2)特許文献2に記載の転写材料の金属薄膜層上に形成されるポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂からなる水不溶性塗料層は、前記の通り、水洗時に金属薄膜層にキズが発生し金属薄膜層が破壊するのを防止することを目的に形成されるものであるので、仮にポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂からなる水不溶性塗料層を特許文献1記載の絶縁性転写材料の金属蒸着層と接着層間に形成したとしても、やはり耐腐食性に劣るものであった。
(A)絶縁性金属薄膜層と接着層間に、耐腐食性樹脂層が全面に形成されている
(B)耐腐食性樹脂層が、少なくともメラミン系樹脂を含む樹脂からなるものである
(C)絶縁性金属薄膜層が島状構造であり、耐腐食性樹脂層の樹脂が保護層まで浸透し、保護層、絶縁性金属薄膜層、及び耐腐食性樹脂層が積層一体化されている
(D)絶縁性転写フイルムをプラスチック基材上に転写して得た成形品が、高温高湿試験(温度65℃、湿度95%の条件下で96時間放置する試験)で、全光線透過率が60%を越えない
「2」本発明は、耐腐食性樹脂層が、メラミン系樹脂及びウレタン結合を有する樹脂とからなるものである上記[1]に記載の絶縁性転写フイルムである。
[3]本発明は、絶縁性金属薄膜層が、島のサイズ1nm〜2μm、島の間隔2nm〜500nmである島状構造をなすものである上記[1]、又は[2]に記載の絶縁性転写フイルムである。
[4]本発明は、絶縁性金属薄膜層が、スズ薄膜層、又はインジューム薄膜層である上記[1]〜[3]何れかに記載の絶縁性転写フイルムである。
[5]本発明は、上記[1]〜[4]何れかに記載の絶縁性転写フイルムを、プラスチック基材上に転写して、プラスチック基材上に、接着層、耐腐食性樹脂層、絶縁性金属薄膜層、保護層、及び離型層が順次全面に形成されていることを特徴とする成形品である。
特に、携帯電話やオーディオ製品の耐腐食性についての評価基準である高温高湿試験(温度65℃、湿度95%の条件下で96時間放置する試験)で、全光線透過率が60%を越えず、腐食により絶縁性金属薄膜層が消失することがないので、耐腐食性を強く要求される携帯電話やオーディオ製品等をはじめ、非常に広範な用途に使用可能となった。
また、耐腐食性樹脂層を、少なくともメラミン系樹脂を含む樹脂、好ましくはメラミン系樹脂及びウレタン結合を有する樹脂とからなるものとしておけば、より耐腐食性が向上するので好ましい。
さらに、保護層、絶縁性金属薄膜層、及び耐腐食性樹脂層が積層一体化された構造にしておけば万全である。
2)保護層、絶縁性金属薄膜層、及び耐腐食性樹脂層が積層一体化された構造にしておけば、保護層と絶縁性金属薄膜層の間の密着性が向上するので、保護層に使用する樹脂の種類の選定範囲が広がるとともに、製造条件(コーティング機械の種類、乾燥温度等)の制約が少なくなる。
3)絶縁性金属薄膜層上に耐腐食性樹脂層が形成されているので、絶縁性金属薄膜層の腐食が生じにくく、耐腐食性樹脂層を設けた後、すぐに接着工程を行う必要がないので、接着工程まで長期保存が可能となり、納期対応が容易になった。
4)また、耐腐食性樹脂層が設けられているので、接着層に使用する樹脂の種類の選定範囲が広がり、それにより転写できるプラスチック基材の種類も多くなる。その結果、絶縁性転写フイルムの用途が広がるとともに生産性も向上する。
また、意匠性の向上を目的に、プラスチックフイルムの離型層側に、ヘアライン加工、エンボス加工、マット加工等の凹凸加工を施してもよく、こうすることで、本発明の転写フイルムをプラスチック基材に転写した後に得られる成形品の転写部分表面が凹凸形状となり、できあがった成形品をより意匠性に優れたものとすることができる。
そして、後で述べる保護層とともに絶縁性金属薄膜層を傷等から保護して耐腐食性を向上するとともに、絶縁性をも向上させる役割も果たす。
更に、ハードコート性を要求される用途には、保護層を紫外線硬化型アクリル樹脂等のいわゆるハードコート性を有する樹脂で形成しておくことが好ましい。
絶縁性金属薄膜層は、島のサイズ1nm〜2μm、島の間隔2nm〜500nmである島状構造をなすものが好ましい。
絶縁性金属薄膜層に使用する金属としては、スズ、インジューム、鉛、亜鉛、ビスマス、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ケイ素、ゲルマニューム、又はこれらの合金からなる群から選ばれるものが使用できる。
特に、絶縁性等の点から、スズ、又はインジュームが好ましい。
また、ここに絶縁性とは、絶縁破壊電圧が1000V以上であることをいう。
耐腐食性樹脂層に使用する樹脂は、絶縁性金属薄膜層を腐食から保護する役割を果たすことができるものであり、少なくともメラミン系樹脂を含む樹脂を使用するのがよい。
また、耐腐食性樹脂層に使用する樹脂を、メラミン・ウレタン系樹脂、メラミン・アクリルウレタン系樹脂、メラミン・ポリエステルウレタン系樹脂、メラミン・ポリエーテルウレタン系樹脂、メラミン・エポキシウレタン系樹脂等の、メラミン系樹脂及びウレタン結合を有する樹脂とからなるものとしておけば、より耐腐食性が向上するので好ましい。
このように、保護層、絶縁性金属薄膜層、及び耐腐食性樹脂層が積層一体化されていると、得られた成形品は高温高湿条件下で金属光沢がより消失しにくくなり、耐腐食性により優れたものとなるので、耐腐食性の点からは万全である。
接着層に使用する樹脂は、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂等が使用できる。
本発明の成形品は、前記の通り携帯電話やオーディオ製品の耐腐食性についての評価基準である高温高湿試験(温度65℃、湿度95%の条件下で96時間放置する試験)で、全光線透過率が60%を越えず、腐食により絶縁性金属薄膜層が消失することがないので、耐腐食性を強く要求される携帯電話やオーディオ製品等をはじめ、非常に広範な用途に使用可能となる。
また、耐腐食性樹脂層を、少なくともメラミン系樹脂を含む樹脂、好ましくはメラミン系樹脂及びウレタン結合を有する樹脂とからなるものとしておけば、より耐腐食性が向上するので好ましい。
さらに、保護層、絶縁性金属薄膜層、及び耐腐食性樹脂層が積層一体化された構造にしておけば万全である。
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフイルム上にアクリルメラミン系樹脂よりなる厚さ0.5μmの下塗層/アクリル系樹脂よりなる厚さ1μmの離型層/アクリルウレタン系樹脂よりなる厚さ1μmの保護層/島状構造で絶縁性を備えた厚さ15nmのスズ薄膜層(ポリエチレンテレフタレートフイルム/下塗層/離型層/保護層/スズ薄膜層の全光線透過率:30%)を順次全面に形成して、積層フィルム(A)を得た。
次いで、この積層フィルム(A)のスズ薄膜層上に、メラミン・ウレタン系樹脂よりなる塗料をリバースコート法にて塗布して厚さ0.5μmの耐腐食性樹脂層を全面に形成した。
さらに耐腐食性樹脂層上にアクリル系樹脂よりなる厚さ1μmの接着層を全面に形成し、ポリエチレンテレフタレートフイルム上に、下塗層/離型層/保護層/スズ薄膜層/メラミン・ウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層/接着層が順次全面に形成され、保護層/スズ薄膜層/耐腐食性樹脂層が積層一体化された本発明の絶縁性転写フイルムを得た。
実施例1のメラミン・ウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層に替えて、メラミン・アクリルウレタン系樹脂よりなる塗料をリバースコート法にて塗布して厚さ0.5μmのメラミン・アクリルウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層を全面に形成したこと以外は、実施例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレートフイルム上に、下塗層/離型層/保護層/スズ薄膜層/メラミン・アクリルウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層/接着層が順次全面に形成され、保護層/スズ薄膜層/耐腐食性樹脂層が積層一体化された本発明の絶縁性転写フイルムを得た。
実施例1のメラミン・ウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層に替えて、メラミン・ポリエステルウレタン系樹脂よりなる塗料をリバースコート法にて塗布して厚さ0.5μmのメラミン・ポリエステルウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層を全面に形成したこと以外は、実施例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレートフイルム上に、下塗層/離型層/保護層/スズ薄膜層/メラミン・ポリエステルウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層/接着層が順次全面に形成され、保護層/スズ薄膜層/耐腐食性樹脂層が積層一体化された本発明の絶縁性転写フイルムを得た。
実施例1のメラミン・ウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレートフイルム上に、下塗層/離型層/保護層/スズ薄膜層/接着層が順次全面に形成された絶縁性転写フイルムを得た。
実施例1のメラミン・ウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層に替えて、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂よりなる塗料をリバースコート法にて塗布して厚さ0.5μmの塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂よりなる樹脂層を全面に形成したこと以外は、実施例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレートフイルム上に、下塗層/離型層/保護層/スズ薄膜層/塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂よりなる樹脂層/接着層が順次全面に形成され、保護層/スズ薄膜層/樹脂層が積層一体化された絶縁性転写フイルムを得た。
実施例1のメラミン・ウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層に替えて、アクリルウレタン系樹脂よりなる塗料をリバースコート法にて塗布して厚さ0.5μmのアクリルウレタン系樹脂よりなる樹脂層を全面に形成したこと以外は、実施例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレートフイルム上に、下塗層/離型層/保護層/スズ薄膜層/アクリルウレタン系樹脂よりなる樹脂層/接着層が順次全面に形成され、保護層/スズ薄膜層/樹脂層が積層一体化された絶縁性転写フイルムを得た。
実施例1の本発明の絶縁性転写フイルムを使用して、厚さ2mmの透明アクリル板に熱ロール転写して、成形品を製造した。
その結果、透明アクリル基材上に、接着層/メラミン・ウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層/スズ薄膜層/保護層/離型層が順次全面に形成されており、耐腐食性樹脂層/スズ薄膜層/保護層が積層一体化された本発明の成形品を得た。
成形品の全光線透過率は20%、絶縁破壊電圧12000Vで絶縁性は良好であった。また、高温高湿試験(温度65℃、湿度95%の条件下で96時間放置する試験)による外観の変化もなく、美麗な金属光沢を保持する(全光線透過率24%)実用性あるものとなった。
実施例2の本発明の絶縁性転写フイルムを用いて、実施例4と同様の方法で成形品を製造した。
その結果、透明アクリル基材上に、接着層/メラミン・アクリルウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層/スズ薄膜層/保護層/離型層が順次全面に形成されており、耐腐食性樹脂層/スズ薄膜層/保護層が積層一体化された本発明の成形品を得た。
成形品の全光線透過率は20%、絶縁破壊電圧12000Vで絶縁性は良好であった。また、高温高湿試験(温度65℃、湿度95%の条件下で96時間放置する試験)による外観の変化もなく、美麗な金属光沢を保持する(全光線透過率24%)実用性あるものとなった。
実施例3の本発明の絶縁性転写フイルムを用いて、実施例4と同様の方法で成形品を製造した。
その結果、透明アクリル基材上に、接着層/メラミン・ポリエステルウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層/スズ薄膜層/保護層/離型層が順次全面に形成されており、耐腐食性樹脂層/スズ薄膜層/保護層が積層一体化された本発明の成形品を得た。
成形品の全光線透過率は20%、絶縁破壊電圧12000Vで絶縁性は良好であった。また、高温高湿試験(温度65℃、湿度95%の条件下で96時間放置する試験)による外観の変化もなく、美麗な金属光沢を保持する(全光線透過率24%)実用性あるものとなった。
比較例1の絶縁性転写フイルムを用いて、実施例4と同様の方法で、成形品を製造した。
その結果、透明アクリル基材上に、接着層/スズ薄膜層/保護層/離型層が順次全面に形成された成形品を得た。
成形品の全光線透過率は20%、絶縁破壊電圧12000Vで絶縁性は良好であった。しかし、高温高湿試験(温度65℃、湿度95%の条件下で96時間放置する試験)により、金属光沢が消失し(全光線透過率70%)、実用性あるものとはならなかった。
比較例2の絶縁性転写フイルムを用いて、実施例4と同様の方法で、成形品を製造した。
その結果、透明アクリル基材上に、接着層/塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂よりなる樹脂層/スズ薄膜層/保護層/離型層が順次全面に形成された成形品を得た。
成形品の全光線透過率は20%、絶縁破壊電圧12000Vで絶縁性は良好であった。しかし、高温高湿試験(温度65℃、湿度95%の条件下で96時間放置する試験)により、金属光沢が消失し(全光線透過率62%)、実用性あるものとはならなかった。
比較例3の絶縁性転写フイルムを用いて、実施例4と同様の方法で、成形品を製造した。
その結果、透明アクリル基材上に、接着層/アクリルウレタンよりなる樹脂層/スズ薄膜層/保護層/離型層が順次全面に形成された成形品を得た。
成形品の全光線透過率は20%、絶縁破壊電圧12000Vで絶縁性は良好であった。しかし、高温高湿試験(温度65℃、湿度95%の条件下で96時間放置する試験)により、金属光沢が消失し(全光線透過率70%)、実用性あるものとはならなかった。
ヘアライン加工を施した厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフイルムのヘアライン加工面上に、アクリル系樹脂よりなる厚さ1μmの離型層/アクリルウレタン系樹脂よりなる厚さ1μmの保護層/島状構造で絶縁性を備えた厚さ20nmのスズ薄膜層を順次全面に形成して、積層フィルム(B)を得た。
次いで、この積層フィルム(B)のスズ薄膜層上に、メラミン・ウレタン系樹脂よりなる塗料をリバースコート法にて塗布して厚さ0.5μmの耐腐食性樹脂層を全面に形成した。
さらに耐腐食性樹脂層上にアクリル系樹脂よりなる厚さ1μmの接着層を全面に形成し、ポリエチレンテレフタレートフイルム上に、離型層/保護層/スズ薄膜層/メラミン・ウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層/接着層が順次全面に形成され、保護層/スズ薄膜層/耐腐食性樹脂層が積層一体化された本発明の絶縁性転写フイルムを得た。
実施例7の本発明の絶縁性転写フイルムを用いて、透明アクリル樹脂からなるカーステレオ用成形体に、熱ロール転写して、カーステレオ用筐体を製造した。
その結果、透明アクリル樹脂からなるカーステレオ用成形体上に、接着層/メラミン・ウレタン系樹脂よりなる耐腐食性樹脂層/スズ薄膜層/保護層/離型層が順次全面に形成されており、耐腐食性樹脂層/スズ薄膜層/保護層が積層一体化された本発明の成形品であるカーステレオ用筐体を得た。
尚、上記カーステレオ用筐体はヘアライン調の金属光沢を有する意匠性に優れたものであり、絶縁破壊電圧12000Vで絶縁性も良好であった。高温高湿試験(温度65℃、湿度95%の条件下で96時間放置する試験)によっても、目視による外観の変化もなく、美麗な金属光沢を保持する実用性あるものとなった。
Claims (5)
- プラスチックフイルムの片面に、少なくとも、離型層、保護層、絶縁性金属薄膜層、及び接着層が順次全面に形成されている転写フイルムであって、下記の条件を全て満足することを特徴とする絶縁性転写フイルム。
(A)絶縁性金属薄膜層と接着層間に、耐腐食性樹脂層が全面に形成されている
(B)耐腐食性樹脂層が、少なくともメラミン系樹脂を含む樹脂からなるものである
(C)絶縁性金属薄膜層が島状構造であり、耐腐食性樹脂層の樹脂が保護層まで浸透し、保護層、絶縁性金属薄膜層、及び耐腐食性樹脂層が積層一体化されている
(D)絶縁性転写フイルムをプラスチック基材上に転写して得た成形品が、高温高湿試験(温度65℃、湿度95%の条件下で96時間放置する試験)で、全光線透過率が60%を越えない - 耐腐食性樹脂層が、メラミン系樹脂及びウレタン結合を有する樹脂とからなるものである請求項1に記載の絶縁性転写フイルム。
- 絶縁性金属薄膜層が、島のサイズ1nm〜2μm、島の間隔2nm〜500nmである島状構造をなすものである請求項1、又は2に記載の絶縁性転写フイルム。
- 絶縁性金属薄膜層が、スズ薄膜層、又はインジューム薄膜層である請求項1〜3何れかに記載の絶縁性転写フイルム。
- 請求項1〜4何れかに記載の絶縁性転写フイルムを、プラスチック基材上に転写して、プラスチック基材上に、接着層、耐腐食性樹脂層、絶縁性金属薄膜層、保護層、及び離型層が順次全面に形成されていることを特徴とする成形品。
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