以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施例において同一の構成については、同一の符号を付し、最初の実施例においてのみ説明し、以後の実施例においてはその構成の説明を省略する。
図1は本発明に係るプリンターの外観斜視図であり、図2はプリンターにおける被記録媒体の搬送経路を示す側断面図であり、図3はプリンターの内部構造を示す斜視図であり、図4は第1の実施例におけるキャリッジの背面側を示す斜視図であり、図5はキャリッジの上面を示す平面図であり、図6はキャリッジに取り付けられたホルダーを示す斜視図である。
図7は第1の実施例におけるインク収容体の外観斜視図であり、図8はインク収容体の上面を示す平面図であり、図9は第1の実施例においてホルダーにインク収容体が取り付けられた状態を示す斜視図であり、図10(A)は第1の実施例においてインク収容体がキャリッジに取り付けられた状態におけるホルダー外側寄りの突出部における断面図であり、図10(B)はホルダー内側寄りの突出部における断面図であり、図11は第1の実施例においてキャリッジに対するインク収容体の誤挿入状態を示す側断面図である。
図12は第2の実施例においてキャリッジに取り付けられたホルダーを示す斜視図であり、図13は第2の実施例におけるインク収容体の外観斜視図であり、図14は第2の実施例においてホルダーにインク収容体が取り付けられた状態を示す斜視図であり、図15は第2の実施例においてキャリッジに対するインク収容体の誤挿入状態を示す側断面図であり、図16はキャリッジと当該キャリッジを案内するガイド部材との間隔を調整する調整手段を示す断面図であり、図17はキャリッジの度当て位置におけるタイミングベルトの脱落防止を説明する説明図である。
各図において示すX−Y−Z座標系はX方向が記録ヘッドの走査方向および装置幅方向、Y方向が記録装置の奥行き方向及び用紙搬送方向、Z方向が装置高さ方向を示している。尚、各図において−X軸方向をキャリッジのホームポジション側とし、−Y方向を装置前面側とし、+Y方向側を装置背面側とする。
■■■プリンターの概要■■■■■■■
図1及び図2を参照して、記録装置の一例としてのインクジェットプリンター10(以下「プリンター10」という)の構成要素について説明する。プリンター10は、装置本体12(図4参照)と、装置本体12の周囲を覆って、プリンター10の外観を構成するハウジング14と、装置本体12に対して開閉可能なカバー部16と、カバー部16が開いた姿勢(図1参照)にある際に装置本体12の上部に露出する操作部18とを備えている。
カバー部16は装置本体12に対して回動可能に取り付けられている。カバー部16は、当該カバー部16が装置本体12に対して閉じた姿勢(不図示)にある際、ハウジング14と一体となり、プリンター10の上面及び前面の一部を構成する。
カバー部16は閉じた姿勢(不図示)から装置本体12に対して装置前方側(図1における−Y軸方向)から装置後方側(図1における+Y軸方向)へ向けて図1における反時計周り方向へ回動すると、開いた姿勢(図1参照)となる。本実施例では、カバー部16が装置本体12に対して開いた姿勢にある際、カバー部16の内面は、「被記録媒体」としての用紙Pの載置面16aとして機能する。
図1に示すようにカバー部16が装置本体12に対して開いた姿勢にあると、装置本体12の上部に操作部18と、用紙供給口20とが露出し、装置本体12の前面には排出口22が露出する。操作部18は、プリンター10を操作するための電源ボタンや印刷設定ボタン、表示パネル等を備えて構成されている。
また、用紙供給口20は、カバー部16の載置面16aに用紙Pが載置された際、載置面16aから装置本体12内部に用紙Pを供給する。また、排出口22は、載置面16aから用紙供給口20を介して装置本体12内に供給された用紙Pが、後述する記録部24により記録が実行された状態で装置前面側(図2における−Y軸方向側)に排出されることを許容する。
次いで、図2を参照しながら用紙搬送経路上の構成要素についてさらに詳説する。図2において紙面右側(装置背面側)が給送経路上流であり、紙面左側(装置前面側)が給送経路下流となっている。また、図2における破線は、用紙Pの搬送経路PRを示している。
給送経路上流側には、ハウジング14に対して開かれた状態のカバー部16の載置面16aから用紙を給送経路下流側に給送する用紙供給部26が設けられている。用紙供給部26は、用紙供給口20と、該用紙供給口に設けられた一対の用紙ガイド28と、用紙供給口20から投入された用紙の少なくとも一部を支持する用紙支持部30と、該用紙支持部30と対向する位置に設けられた給送ローラー32とを備えている。尚、カバー部16と用紙支持部30とは、用紙Pを傾斜姿勢で支持する。
用紙支持部30は、図2において紙面左側つまり搬送経路下流側に向かって下がり傾斜状に形成されている。また、給送ローラー32は、用紙支持部30に載置された用紙Pに対して接離方向に揺動可能に構成されている。給送ローラー32は、用紙支持部30に接近する方向に変位した際、用紙支持部30に載置された最上位の用紙Pと接し、該最上位の用紙Pを給送経路下流側に給送する。
用紙供給部26の下流側には搬送部34が設けられている。搬送部34は、搬送駆動ローラー36と、搬送従動ローラー38とを備えている。搬送駆動ローラー36は図示しない駆動源により回転駆動させられる。搬送部34は、用紙供給部26から給送された用紙Pを搬送駆動ローラー36と搬送従動ローラー38との間でニップして搬送方向下流側に搬送する。搬送部34の下流側には記録部24が設けられている。
記録部24は、キャリッジ40と、該キャリッジの底部に設けられた記録ヘッド42と、該記録ヘッドに対向し、媒体を支持するプラテン44とを備えている。記録ヘッド42は、プラテン44に支持された媒体と対向する。キャリッジ40は、装置本体12内部に設けられた制御部46により制御されるキャリッジ駆動モーター48(図17参照)によって「所定の移動方向」としての装置幅方向(図3の紙面表裏方向すなわちX軸方向)に往復動する様に駆動される。また、プラテン44は、用紙Pを下方から支持することにより、媒体の記録面と記録ヘッド42のヘッド面との間の距離(ギャップ)を規定する。
記録部24の搬送方向下流側には、排出部50が設けられている。排出部50は、排出駆動ローラー52と排出従動ローラー54とを備えている。記録部24で記録が実行された用紙Pは、排出駆動ローラー52と排出従動ローラー54とにニップされて装置前面に形成された排出口22から装置前方に向けて排出される。尚、排出駆動ローラー52は図示しない駆動源により回転駆動させられる。
また、制御部46は、操作部18からの入力指令に応じて、搬送部34、記録部24及び排出部50における用紙の給送、搬送、排出、記録動作等のプリンター10における用紙Pの記録実行に必要な動作を制御している。また、制御部46は、キャリッジ駆動モーター48(図17参照)及び搬送駆動ローラー36と排出駆動ローラー52とを回転駆動させる図示しない駆動源を制御している。尚、本実施例において、制御部46は複数の電子部品を有する基板として構成され、装置本体12内において下方側に配置されている。
■■■第1の実施例■■■■■■■
<<<キャリッジの概要>>>
次いで、図2ないし図6、図17を参照して、キャリッジ40について説明する。図4に示すようにキャリッジ40はキャリッジ40の移動領域L1において装置幅方向(図3におけるX軸方向)に往復動可能に構成されている。尚、本実施例において、キャリッジ40の移動領域L1において図3における−X軸方向側の端部はホームポジションとして設定されている。
装置本体12には装置幅方向に延びるフレーム56(図4参照)が設けられている。図17に示すようにフレーム56においてホームポジションと反対側の端部(図17における+X軸方向側端部)にはキャリッジ駆動モーター48が取り付けられている。キャリッジ駆動モーター48の駆動軸には駆動プーリー58が取り付けられている。また、フレーム56においてホームポジション側の端部(図17における−X軸方向側端部)には、従動プーリー60が駆動プーリー58の回転に応じて従動回転可能に取り付けられている。そして、駆動プーリー58と従動プーリー60にはタイミングベルト62が掛け回されている。
図4を参照して、キャリッジ40は筐体63と、ベルト把持部64と、ホルダー65とを備えている。筐体63の背面にはタイミングベルト62の少なくとも一部を把持するベルト把持部64が設けられている。制御部46がキャリッジ駆動モーター48を回転駆動させると、駆動プーリー58が回転駆動させられ、タイミングベルト62を駆動させる。これにより、キャリッジ40は装置幅方向(図3におけるX軸方向)に移動する。
尚、本実施例においては、図2に示すように装置本体12においてキャリッジ40の下方にガイドフレーム66、68が設けられている。ガイドフレーム66、68はそれぞれキャリッジ40を支持している。キャリッジ40は装置幅方向に移動する際、ガイドフレーム66、68上を摺動している。
次いで図4を参照するに、キャリッジ40の筐体63の背面には、キャリッジ40の移動領域L1におけるキャリッジ40の位置を検出する検出手段としてのリニアスケール70及びエンコーダーセンサー72が設けられている。リニアスケール70は、キャリッジ40の移動領域L1において所定の移動方向である装置幅方向(X軸方向)と平行になるようにその両端部が装置本体12側のフレーム56に取り付けられている。
リニアスケール70には装置幅方向に沿って一定の間隔で複数のスリットが設けられている。エンコーダーセンサー72は、キャリッジ40の移動に伴い、前記スリットを読み取り、その情報を制御部46に送信する。制御部46は、その情報に基づいて、移動領域L1におけるキャリッジ40の位置を検出する。
また、キャリッジ40の筐体63は箱状に形成され、上方に向けて開口している。そして、筐体63には、ホルダー65(図6参照)が取り付けられている。そして、キャリッジ40には、ホルダー65を介して「液体収容体」であるインク収容体76(76A、76B)(図4及び図5参照)が着脱可能に取り付けられている。
図4ないし図6を参照するに、キャリッジ40の筐体63は、箱状に形成され、上方に向けて開口している。筐体63の内側において、装置奥行き方向背面側の側面63aには、装置高さ方向に延びる溝78a、78b、78c、78dが形成されている。
溝78a及び溝78dは、図5及び図6に示すように装置幅方向において筐体63の外側寄りに形成されている。一方、溝78b及び溝78cは、装置幅方向において筐体63の内側寄りに形成されている。溝78a及び溝78dは、装置奥行き方向において、溝78b及び溝78cよりも深く形成されている(図5参照)。
ここで、筐体63の背面に設けられたエンコーダーセンサー72の装置幅方向における位置は、溝78b及び溝78cが設けられた位置に対応している(図5参照)。つまり、筐体63の背面において、その内側には溝78b及び溝78cが形成され、外側にはエンコーダーセンサー72が設けられている。また、図5では、装置奥行き方向においてエンコーダーセンサー72の配置領域と溝78a及び溝78dとをオーバーラップさせていない状態で図示をしたが、装置奥行き方向においてエンコーダーセンサー72の配置領域と溝78a及び溝78dとをオーバーラップさせることも可能である。
<<<ホルダーの構成について>>>
次いで、図6に示すようにホルダー65は、箱状に形成され、筐体63内部に取り付けられている。ホルダー65は装置奥行き方向における装置背面側(図6における+Y軸方向側)の端部には壁部65aが形成されている。そして、壁部65aの装置幅方向(図6におけるX軸方向)の両端部には、装置奥行き方向(図6におけるY軸方向)に延びる側面65b、65bが設けられている。
壁部65aには装置幅方向(図6におけるX軸方向)において壁部65aを装置奥行き方向に貫通する複数の受け入れ部80が設けられている。壁部65aにおいて各受け入れ部80は、装置幅方向において溝78a、78b、78c、78dにそれぞれ対応した位置に形成されている。また、受け入れ部80は、筐体63にホルダー65を取り付けた状態で、溝78a、78b、78c、78dがそれぞれ受け入れ部80の底面を構成し、凹部として機能する。
また、ホルダー65の底部には複数のインク流路口82が形成されている。インク流路口82は、ホルダー65にインク収容体76が装着された状態においてインク収容体76の下面に設けられたインク供給部(不図示)に密着し、インク収容体76から記録ヘッド42までのインク流路を形成する。また、図6及び図9に示すように側面65b、65bには、装置高さ方向に延びる溝84が形成されている。
また、図5、図10(A)ないし図11に示すようにキャリッジ40の筐体63には、装置奥行き方向(図5におけるY軸方向)においてホルダー65の前方側(図5における−Y軸方向側)に、レバー部86が設けられている。レバー部86には、制御部46に電気的に接続されている接点88が設けられている。また、レバー部86は、インク収容体76をロックする第1の姿勢と、インク収容体76のロック状態を解除する第2の姿勢とを切換可能に構成されている。具体的には、レバー部86は装置高さ方向下方側を回動支点として回動可能に構成されている。
<<<インク収容体の構成について>>>
次いで、図7ないし図9を参照してインク収容体76について説明する。インク収容体76は、本実施例において、黒色のインクを収容するインク収容体76Aと、シアン、マゼンタ、イエロー等の各色のインクを収容するインク収容体76Bとを備えている。
インク収容体76Aにおいて、装置奥行き方向における装置背面側(図7における+Y軸方向)の側面から突出部90a、90bが装置背面側方向に向けて突出している。突出部90a、90bは、装置幅方向に間隔を置いて設けられている。インク収容体76Aがキャリッジ40に取り付けられた状態において、突出部90aは装置幅方向においてホルダー65の外側寄り、つまり溝78aに対応する位置に形成されている。一方、突出部90bは、溝78bに対応する位置に形成されている。また、突出部90aは、装置奥行き方向における突出量、つまり突出部の長さが突出部90bよりも長くなるように形成されている。
同様に、インク収容体76Bにおいて装置奥行き方向における装置背面側(図7における+Y軸方向)の側面から突出部92a、92bが装置背面側方向に向けて突出している。突出部92a、92bは、装置幅方向に間隔を置いて設けられている。インク収容体76Bがキャリッジ40に取り付けられた状態において、突出部92aは装置幅方向においてホルダー65の外側寄り、つまり溝78dに対応する位置に形成されている。一方、突出部92bは、溝78cに対応する位置に形成されている。また、突出部92aは、装置奥行き方向における突出量、つまり突出部の長さが突出部92bよりも長くなるように形成されている。
また、インク収容体76(76A、76B)において、装置奥行き方向における装置前面側(図7における−Y軸方向側)の側面には被ロック部94と、「電子部品」としての回路基板96とが設けられている(図10(A)参照)。被ロック部94は、図10(A)に示すようにインク収容体76が正しい姿勢でホルダー65に挿入され、装着されると、レバー部86にロックされるように構成されている。
また、回路基板96は、インク収容体76に収容されているインクカートリッジの種類、インクの残量等の情報を記憶する記憶素子を備え、インク収容体76の情報を保持している。尚、回路基板96は装置高さ方向において、突出部90、92よりも上方に設けられている。
また、インク収容体76(76A、76B)の装置幅方向(図7におけるX軸方向)における両側面には、装置高さ方向に延びるリブ98、98がそれぞれ形成されている。リブ98は、インク収容体76がホルダー65に装着されると、ホルダー65の側面65bに設けられた溝84と係合する。その結果、ホルダー65内においてインク収容体76(76A、76B)の装置奥行き方向(図9におけるY軸方向)への変位が規制され、装置奥行き方向において位置決めされる。
<<<ホルダーに対するインク収容体の取り付けについて>>>
次いで、図10(A)及び図10(B)を参照して、キャリッジ40へのインク収容体76の取り付けを説明する。キャリッジ40へインク収容体76を取り付けるには、筐体63に取り付けられたホルダー65に対してインク収容体76を当該インク収容体76の装置奥行き方向背面側を下方側に傾斜させた姿勢(図10(A)及び図10(B)における仮想線部参照。以下、正常な挿入姿勢という)で装置奥行き方向前方側から挿入する。
インク収容体76を正常な挿入姿勢で挿入すると、突出部90、92がホルダー65の装置奥行き方向背面側の壁部65aに設けられた受け入れ部80内に挿入される。そして、受け入れ部80に受け入れられた突出部90、92を支点にインク収容体76の装置奥行き方向前方側を装置高さ方向下方側に向けて回動させると、被ロック部94が第1の姿勢(図10(A)実線部参照)にあるレバー部86を押圧し、レバー部86を装置前方側に回動させてロック状態を解除する第2の姿勢(図10(A)仮想線部参照)に変化させる。
そして、インク収容体76をさらに装置高さ方向下方側に回動させると被ロック部94がレバー部86の下方に変位する。これにより、レバー部86が装置奥行き方向背面側に回動して第2の姿勢から第1の姿勢に切り換えられ、レバー部86はインク収容体76の被ロック部94をロックする。これにより、受け入れ部80と突出部90、92の上面とが係合し、被ロック部94におけるロック状態とともに、インク収容体76のホルダー65に対する装置高さ方向における変位を規制し、装置高さ方向において位置決めされる。
つまり、本実施例では突出部90、92は凹部として構成された受け入れ部80に挿入されるので、ホルダー65内におけるインク収容体76の位置、特に装置高さ方向における位置が規制されるとともに、ホルダー65におけるインク収容体76の保持をより確実にすることができる。また、ホルダー65へのインク収容体76の取り付け姿勢が限定され、ホルダー65への誤挿入を抑制することができる。
また、被ロック部94がレバー部86によりロック状態とされると、回路基板96と接点88とが接触状態となり、回路基板96と制御部46(図2参照)とが電気的に接続される。これにより、回路基板96と制御部46との間でインク収容体76の情報が送受信される。
また、ホルダー65に挿入されたインク収容体76を、受け入れ部80に挿入された突出部90、92を支点にインク収容体76の装置奥行き方向前方側を装置高さ方向下方側に向けて回動させると、インク収容体76の側面に設けられたリブ98は、ホルダー65の側面65bの溝84における案内面84a(図11参照)に接触する。そして、リブ98は案内面84aに案内されて溝84内に導かれ、溝84と係合状態となる。これによりインク収容体76はホルダー65に正常に装着された状態となり、インク収容体76と記録ヘッド42との間にインク流路が形成されプリンター10において記録動作を実行可能となる。
つまり、本実施例ではホルダー65にインク収容体76が装着された際、ホルダー65において壁部65aと交差する方向である装置奥行き方向に延びる側面65bに設けられた溝84とインク収容体76のリブ98とが係合するので、壁部65aと交差する方向、つまり所定の移動方向である装置幅方向と交差する方向である装置奥行き方向におけるホルダー65に対するインク収容体76の位置決めがなされ、回路基板96と接点88との接触状態をより確実に保持することができる。
また、本実施例では突出部90、92を装置高さ方向において回路基板96よりも下方に設けているので、突出部90、92が壁部65aの支持部65cで支持された姿勢において回路基板96と接点88との距離を大きくすることができ、回路基板96と接点88との離間状態を確実にすることができる。その結果、ホルダー65にインク収容体76が誤挿入された状態で制御部46(図2参照)がインク収容体76を誤検出することを抑制することができる。また、ホルダー65からインク収容体76を取り外す際、突出部90、92を支点に回路基板96が接点88から離間する方向に回動するので回路基板96の損傷を抑制することができる。
また、本実施例では、ホルダー65の装置幅方向における外側寄りに位置する突出部90a、92aの長さは当該ホルダー65の装置幅方向における内側寄りに位置する突出部90b、92bの長さよりも長いので、ホルダー65に対してインク収容体76が誤挿入される際、外側寄りの突出部90a、92aが壁部65aと干渉してインク収容体76のホルダー65への誤挿入を抑制することができる。さらに、ホルダー65の装置幅方向における内側寄りの突出部90b、92bが短いので、キャリッジ40の背面側に突出部90b、92bのための逃げを設ける必要がない。
その結果、キャリッジ40の背面側において内側寄りの突出部90b、92bに対応する位置にキャリッジ40の駆動機構におけるベルト把持部64やキャリッジ40の移動領域内における位置検出手段であるエンコーダーセンサー72等を配置することができる。そして、これらの構成と外側寄りの突出部90a、92aとが所定の移動方向と交差する方向である装置奥行き方向においてオーバーラップするので、キャリッジ40の大型化を抑制することができ、プリンター10の小型化を図ることができる。
<<<ホルダーに対するインク収容体の誤挿入について>>>
次いで図11を参照して、ホルダー65に対してインク収容体76を誤挿入した状態について説明する。インク収容体76をホルダー65に対して誤った姿勢、例えば、インク収容体76の装置奥行き方向前面側を背面側より装置高さ方向下方側に傾斜させた姿勢(図11参照)でホルダー65に挿入する、あるいはインク収容体76をホルダー65に対して傾斜させずに装置高さ方向上方から真っ直ぐ下方側に挿入すると、インク収容体76(76A、76B)の長い方の突出部90a、92aがホルダー65の装置奥行き方向背面側の壁部65aの支持部65cと接触する。
そして、インク収容体76(76A、76B)の長い方の突出部90a、92aは壁部65aの支持部65cにより支持される。さらに、この状態では、インク収容体76の被ロック部94の一部(図11における仮想線部参照)がレバー部86に上方に位置するとともにレバー部86に支持されている。これにより、インク収容体76の回路基板96と接点88とが離間した状態を維持することとなる。その結果、ホルダー65にインク収容体76が誤挿入された状態であっても、回路基板96と制御部46(図2参照)とは電気的に接続されないので、制御部46はインク収容体76を検出しない。
したがって、本実施例ではインク収容体76をホルダー65に対して誤った姿勢で挿入しようとすると、突出部90a、92aが支持部65cに支持されることから、インク収容体76がホルダー65に誤挿入されることを防止することができる。
つまり、本実施例においてホルダー65の受け入れ部80の上方に位置する支持部65cにインク収容体76の突出部90、92が支持された姿勢において回路基板96と接点88とは離間した状態にあるので、ホルダー65に対してインク収容体76が誤挿入された状態では、制御部46(図2参照)はインク収容体76を検出しない。その結果、制御部46はインク収容体76を誤検出しないので、インク収容体76の誤挿入状態におけるプリンター10の記録動作の実行を低減、あるいは防止することができる。
また、インク収容体76がこの状態にあるとき、インク収容体76をホルダー65に押し込もうと装置高さ方向上方から力を加えると、レバー部86には鉛直方向に前記力が作用する。その結果、レバー部86を回動させる方向への力の作用が小さくなることから、レバー部86の回動が抑制され、レバー部86の第1の姿勢から第2の姿勢への変化が抑制され、レバー部86の第1の姿勢から第2の姿勢への切換が実行不可となる。
つまり、本実施例では突出部90、92が壁部65aの支持部65cで支持された姿勢においてレバー部86は、第2の姿勢から前記第1の姿勢への切り替えが実行不可となるので、インク収容体76の被ロック部94がレバー部86によりロックされない。これにより、インク収容体76がホルダー65内に誤挿入されることを抑制するので、回路基板96と接点88との接触を抑制することができ、インク収容体76の誤検出を抑制する。その結果、インク収容体76の誤挿入状態におけるプリンター10の記録動作の実行を低減、あるいは防止することができる。
<<<第1の実施例の変更例>>>
本実施例において、インク収容体76A、76Bにおける長い方の突出部90a、92aの装置奥行き方向における長さを同じ構成としたが、この構成に代えて、インク収容体76Aの突出部90aの長さをインク収容体76Bの突出部92aの長さよりも長くしてもよく、あるいは、インク収容体76Bの突出部92aの長さをインク収容体76Aの突出部90aの長さよりも長くしてもよい。
この構成により、ホルダー65におけるインク収容体76Aの取付位置にはインク収容体76Bが取り付けられなくなり、インク収容体76Bの取付位置にはインク収容体76Aが取り付けられなくなる、これによりホルダー65におけるインク収容体76A、76Bの取り付け位置の間違いによる誤挿入を低減することができる。
■■■第2の実施例■■■■■■■
<<<ホルダーの構成について>>>
次いで、図12ないし図15を参照して第2の実施例について説明する。図12に示すようにキャリッジ99の筐体100は箱状に形成され、上方に向けて開口している。また、筐体100において装置奥行き方向背面側には装置高さ方向に延びる溝102、102が形成されている。そして、筐体100にはホルダー104が取り付けられている。
ホルダー104は、箱状に形成され、上方に向けて開口している。ホルダー104の装置奥行き方向背面側には壁部104aが形成されている。壁部104aには、装置幅方向の両端部に受け入れ部106、106が設けられている。受け入れ部106は、装置高さ方向に延設されており、後述するインク収容体108の突出部110の長さに対応している。また、受け入れ部106は、壁部104aを貫通している。受け入れ部106は、筐体100にホルダー104が装着された状態で、溝102が底面を構成し、凹部として機能する。また、ホルダー104の底面には、記録ヘッド42にインクを供給するインク流路口82が複数形成されている。
また、ホルダー104において壁部104aの装置幅方向(図12におけるX軸方向)の両端部には装置奥行き方向に延びる側面104bがそれぞれ形成されている。そして、側面104bには、装置高さ方向に延びる溝105(図15参照)が形成されている。
<<<インク収容体の構成について>>>
図13を参照するに、インク収容体108は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色を収容する複合カートリッジとして構成されている。そして、インク収容体108の装置奥行き方向における背面側(図13における+Y軸方向側)には突出部110が設けられている。突出部110はインク収容体108の背面において装置幅方向(図13におけるX軸方向)における両端部にインク収容体108の背面から装置背面側に向けて突出して形成されている。
また、突出部110は、装置高さ方向(図13におけるZ軸方向)下方側に延設されている。具体的には、突出部110は、受け入れ部106に受け入れられる際、インク収容体108の装置高さ方向における位置を規制する位置規制部110aと、位置規制部110aから装置高さ方向下方側に延びる延設部110bとを備えている。さらにインク収容体108において、装置幅方向における両側面にはリブ112が装置高さ方向に沿って延設されている。
図14に示すように、ホルダー104にインク収容体108が取り付けられている状態においてインク収容体108の突出部110は受け入れ部106に受け入れられている。ホルダー104にインク収容体108を取り付ける際は、ホルダー104に対してインク収容体108を当該インク収容体108の装置奥行き方向背面側を下方側に傾斜させた姿勢(以下、正常な挿入姿勢という。)で装置奥行き方向前方側から挿入する。
そして、受け入れ部106内に突出部110が挿入され、突出部110を支点にインク収容体108の装置前方側を装置高さ方向下方側に向けて回動させることにより、ホルダー104にインク収容体108が正常に装着される。また、ホルダー104にインク収容体108が正常な挿入姿勢で挿入されると、リブ112は溝105に沿って案内されるとともに溝105と係合する。
そして、インク収容体108の装置奥行き方向前面側に設けられた回路基板96とキャリッジ99に設けられた接点88とが接触し、回路基板96と制御部46(図2参照)とが電気的に接続される。これにより、回路基板96と制御部46との間でインク収容体108の情報が送受信される。
<<<ホルダーに対するインク収容体の誤挿入について>>>
図15を参照して、ホルダー104に対してインク収容体108を誤挿入した状態について説明する。インク収容体108をホルダー104に対して誤った姿勢、例えば、インク収容体108の装置奥行き方向前面側を背面側より装置高さ方向下方側に傾斜させた姿勢(図15参照)でホルダー104に挿入する、あるいはインク収容体108をホルダー104に対して傾斜させずに装置高さ方向上方から真っ直ぐ下方側に挿入すると、インク収容体108の突出部110の延設部110bの下端がホルダー104の装置奥行き方向背面側の壁部104aの支持部104c(図15参照)と接触する。
そして、インク収容体108の突出部110は壁部104aの支持部104cにより支持される。この際、延設部110bの装置高さ方向における長さを長くすることにより、ホルダー104に対する回路基板96の装置高さ方向における位置を高くすることができる。これにより、回路基板96と接点88との装置高さ方向における距離を長くすることができ、より確実に離間状態を維持することができる。
さらに、この状態では、インク収容体108のリブ112がホルダー104の側面104bの上端部104dに支持された状態となり、リブ112は溝105内に案内されない。また、この状態では、インク収容体108の回路基板96とキャリッジ99の接点88とは離間した状態を維持している。
すなわち、本実施例では、突出部110が装置高さ方向に延設されているので、突出部110が壁部104aの支持部104cで支持された姿勢においてホルダー104に対する回路基板96の装置高さ方向における位置を高くすることができる。その結果、装置高さ方向における回路基板96と接点88との距離を増大させることができる。これにより、回路基板96と接点88とを確実に離間させることができるので、ホルダー104に対するインク収容体108の誤挿入姿勢においてインク収容体108の誤検出を低減することができる。
また、本実施例では突出部110が壁部104aの支持部104cで支持された姿勢においてホルダー104の側面104bの上端部104dがリブ112を支持するので、ホルダー104へのインク収容体108の誤挿入を抑制することができる。その結果、回路基板96と接点88との離間状態を維持し、インク収容体108の誤検出を低減することができ、プリンター10の誤動作を抑制することができる。
つまり、本実施例ではインク収容体108をホルダー104に対して誤った姿勢で挿入しようとすると、突出部110が支持部104cに支持されることから、インク収容体108がホルダー104に誤挿入されることを防止することができる。
<<<第1の実施例及び第2の実施例の変更例>>>
第1の実施例及び第2の実施例においてインク収容体76、108に設けられた回路基板96と接触する接点88はホルダー65、104に設ける構成としたが、この構成に代えて、接点88をキャリッジ40、99の筐体63、100に設ける構成としてもよい。
<<<キャリッジとガイドフレームとの間隔を調整する機構について>>>
再度、図4、図10(A)及び図10(B)を参照するとともに図16を参照して、キャリッジ40、99とガイドフレーム66との間隔を調整する手段について説明する。尚、以下の説明ではキャリッジ40を例として説明する。
図4において、キャリッジ40の背面側に設けられたベルト把持部64の装置幅方向(図4におけるX軸方向)の両側には間隔調整手段114、114が設けられている。間隔調整手段114は、図16に示すように保持部材116と、付勢部材118と、押圧部材120とを備えている。
保持部材116はキャリッジ40の筐体63の背面側に設けられた開口部122の装置奥行き方向背面側に配置されている。そして、開口部122内において保持部材116に付勢部材118が取り付けられている。開口部122の装置奥行き方向前面側には押圧部材120が配置されている。
押圧部材120の装置奥行き方向背面側には、付勢部材118が取り付けられている。つまり、押圧部材120は開口部122において付勢部材118の付勢力により装置奥行き方向に進退自在に構成されている。
そして、押圧部材120はガイドフレーム66において装置奥行き方向前面側において装置高さ方向に立設されている部分66a(図10(A)及び図10(B)を参照)を付勢している。
また、筐体63において装置奥行き方向における押圧部材120と対向する位置には係合部124が設けられている。ガイドフレーム66の立設部分66aは装置奥行き方向において付勢部材118の付勢力を受けて立設部分66aを付勢する押圧部材120と係合部124とに挟まれている。
キャリッジ40が装置幅方向に移動する際、装置幅方向に延びるガイドフレーム66の立設部分66aにおける厚みの違いやうねりがあっても押圧部材120は装置奥行き方向に進退しつつ、付勢部材118の付勢力を受けてガイドフレーム66の立設部分66aを係合部124に押し付ける。これにより、キャリッジ40は装置奥行き方向において係合部124と立設部分66aとの係合位置を基準に装置幅方向に移動する。したがって、間隔調整手段114は、キャリッジ40の装置奥行き方向における変位を規制し、キャリッジ40の装置幅方向の移動における装置奥行き方向の移動精度を向上させることができる。
<<<タイミングベルト脱落防止手段について>>>
次いで、図4及び図17を参照して、タイミングベルト62のベルト把持部64からの脱落を防止する手段について説明する。
図4を参照するに、キャリッジ40の背面側にはベルト脱落防止部126が設けられている。ベルト脱落防止部126は装置幅方向においてベルト把持部64と従動プーリー60との間に設けられ、かつ従動プーリー60寄りに配置されている。また、キャリッジ40の背面側において、装置幅方向におけるホームポジション側の端部には度当て部128が設けられている。
図17を参照するに、キャリッジ40を装置幅方向において、ホームポジションと反対側(図17における+X軸方向側)からホームポジション側(図17における−X軸方向側)に移動させ、装置本体12とキャリッジ40の度当て部128を接触させる。これにより、キャリッジ40の装置幅方向におけるホームポジション位置が決定される。
この際、キャリッジ40にはタイミングベルト62を介してホームポジション側に移動させようとする力F1が作用する。一方でキャリッジ40は度当て部128で装置幅方向における移動が規制される。その結果、キャリッジ40には、度当て部128を支点に図17における時計回り方向にキャリッジ40を回転させようとする回転モーメントR1が生じる。
これにより、タイミングベルト62に対してベルト把持部64が図17における時計回り方向に回転しようとするので、ベルト把持部64からタイミングベルト62が装置背面側方向(図17における矢印の方向)に脱落する虞がある。
本実施例では、ベルト脱落防止部126が装置幅方向においてベルト把持部64から離れた従動プーリー60寄りに配置されているので、度当て部128を支点にキャリッジ40が図17における時計回り方向に回転しようとする際、回転の支点となるベルト把持部64から離れた位置でタイミングベルト62を抑えることができる。これにより、ベルト脱落防止部126はタイミングベルト62に対するベルト把持部64、ひいてはキャリッジ40の図17における時計回りの回転を抑制するので、ベルト把持部64からタイミングベルト62が脱落することを低減することができる。
<<<タイミングベルト脱落防止手段の変更例>>>
本実施例では、ベルト脱落防止部126をベルト把持部64と従動プーリー60との間において従動プーリー60寄りに設ける構成としたが、この構成に代えて、装置幅方向においてベルト把持部64の両側に設ける構成としてもよく、ベルト把持部64にタイミングベルト62の脱落防止のための別部材を設ける構成としてもよい。
上記説明をまとめると、本実施例におけるプリンター10は、所定の移動方向である装置幅方向に移動可能なキャリッジ40、99と、キャリッジ40、99内部に設けられたホルダー65、104と、ホルダー65、104に着脱可能に装着されるインク収容体76、108とを備えている。インク収容体76、108は、当該インク収容体76、108の情報を保持する回路基板96と、インク収容体76、108の側面から突出する突出部90、92、110とを有している。ホルダー65、104またはキャリッジ40、99の筐体63,100のいずれか一方は、インク収容体76、108を当該ホルダー65、104に装着した状態において回路基板96と接触する接点88を有している。ホルダー65、104は、突出部90、92、110を受け入れる受け入れ部80、106が形成された、インク収容体76,108の側面と対向する壁部65a、104aとを有している。壁部65a、104aにおいて受け入れ部80、106の上方に位置する支持部65c、104cに突出部90、92、110が支持されたときは、回路基板96と接点88とは離間した状態にある。
また、プリンター10において、インク収容体76、108における装置奥行き方向背面側の端部を装置奥行き方向前面側の端部よりも装置高さ方向における上方となるように傾斜させた姿勢でインク収容体76、108をホルダー65、104に挿入する場合、あるいはインク収容体76、108をホルダー65、104に対して傾斜させずに当該ホルダー65、104に挿入する場合、突出部90、92、110が支持部65c、104cに支持される。
また、プリンター10において受け入れ部80、106は凹部として構成され、突出部90、92、110は受け入れ部80、106に挿入される。
また、プリンター10において突出部110は装置高さ方向において延設されている。つまり、突出部110は装置高さ方向に延びる延設部110bを備えている。
また、プリンター10において突出部90、92は、装置幅方向に間隔をおいて複数設けられるとともに前記所定の移動方向と交差する方向である装置奥行き方向に突出し、装置幅方向においてホルダー65の外側寄りに位置する突出部90a、92aの長さは、ホルダー65の内側寄りに位置する突出部90b、92bの長さよりも長い。
また、プリンター10において、突出部90、92、110は装置高さ方向において回路基板96より下方に位置している。ホルダー65、104は壁部65a、104aと交差する方向に延びる側面65b、104bを有し、当該側面65b、104bには溝84、105が形成されている。インク収容体76、108には、ホルダー65、104にインク収容体76、108を装着した状態において溝84、105と係合するリブ98、112が設けられている。
また、プリンター10において、インク収容体76には、突出部90、92が設けられた側と反対の側に被ロック部94が設けられている。ホルダー65には、被ロック部94をロックする第1の姿勢と、被ロック部のロック状態を解除する第2の姿勢とを切換可能なレバー部86を備えている。突出部90、92が壁部65aの支持部65cで支持された姿勢においてレバー部86は、第2の姿勢から第1の姿勢への切り替えが実行不可となる。
また、プリンター10において、突出部110が壁部104aの支持部104cで支持された姿勢において、ホルダー104の側面104bの上端部104dがリブ112を支持する。
また、本実施形態では本発明に係るキャリッジ40、99を記録装置の一例としてのインクジェットプリンターに適用したが、その他液体噴射装置一般に適用することも可能である。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンター、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含むものである。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。