JP6897413B2 - 成形性評価方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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穴広げ試験から得られる2つ以上の異なる穴広げ率を入力する第1のステップと、
前記2つ以上の異なる穴広げ率のデータから、前記2つ以上の異なる破断限界歪み及び前記2つ以上の異なる半径方向の歪み勾配を穴縁における板厚分の周長差に応じて算出する第2のステップと、
前記2つ以上の破断限界歪みと前記2つ以上の歪み勾配との関係から破断クライテリアを計算する第3のステップと、
有限要素法による数値解析から得られる最大主歪み及び隣接する要素間における歪み勾配が前記破断クライテリアに達したときに破断したと評価する第4のステップと
を含み、
前記第2のステップにおいて、前記穴広げ率をλ(%)、前記板端部の破断限界歪みを(ε θ ) r=0 、前記歪み勾配をdε θ /dr、円錐工具の円錐面の法線と鉛直方向とのなす角をφ(deg.)、素板の穴直径をd 0 (mm)、変形後の位置を表す半径座標をr(mm)とすると、
前記材料の板端部で破断が生じたときの穴の直径dは、(1+λ/100)d 0 として得られ、
前記第1のステップ〜前記第4のステップを一連の工程として実行して得られた解析結果に基づいて、前記材料の成形性を評価することを特徴とする成形性評価方法。
穴広げ試験から得られる2つ以上の異なる穴広げ率を入力する第1のステップと、
前記2つ以上の異なる穴広げ率のデータから、前記2つ以上の異なる破断限界歪み及び前記2つ以上の異なる半径方向の歪み勾配を穴縁における板厚分の周長差に応じて算出する第2のステップと、
前記2つ以上の破断限界歪みと前記2つ以上の歪み勾配との関係から破断クライテリアを計算する第3のステップと、
有限要素法による数値解析から得られる最大主歪み及び隣接する要素間における歪み勾配が前記破断クライテリアに達したときに破断したと評価する第4のステップと
をコンピュータに実行させ、
前記第2のステップにおいて、前記穴広げ率をλ(%)、前記板端部の破断限界歪みを(ε θ ) r=0 、前記歪み勾配をdε θ /dr、円錐工具の円錐面の法線と鉛直方向とのなす角をφ(deg.)、素板の穴直径をd 0 (mm)、変形後の位置を表す半径座標をr(mm)とすると、
前記材料の板端部で破断が生じたときの穴の直径dは、(1+λ/100)d 0 として得られ、
前記第1のステップ〜前記第4のステップを一連の工程として実行して得られた解析結果に基づいて、前記材料の成形性を評価することを特徴とする成形性評価プログラム。
鋼板の端部から亀裂が生じる伸びフランジ成形では、フランジ端部から内側に向けて歪みが小さくなるため、材料端部は内側の拘束を受け、くびれの発生が抑制される。また、せん断加工時の鋼板端部に導入される微視的損傷の影響により、破断機構は複雑であり、従来のFLDによる破断予測では予測精度を確保することができない。そこで、板端部からの歪み勾配と端部の打抜き状態と成形後の板厚方向歪み分布とを考慮した穴広げ試験の結果を活用した伸びフランジ破断予測技術を想到した。
先ず、オフラインで異なる頂角の円錐穴広げ試験を行う。ここでは、その例として30゜円錐及び60゜円錐のパンチを用いた。このときのダイスとパンチとの間のクリアランスを板厚の12%に設定し、素板中央に直径10mmの穴を打抜いた。この素板を穴広げ試験に供し、穴縁端部で亀裂が板厚を貫通したときを破断限界とし、その時の直径d及び初期径d0から穴広げ率{(d−d0)/d0}×100を計算した。その結果、30゜円錐及び60゜円錐の穴広げ率は、それぞれ20%及び14%であった。
破断クライテリアを求めるときの穴広げ試験としては、2つ以上の異なる頂角の円錐穴広げの他に、異なる穴径の素材を単一形状の円錐パンチにより拡大する穴広げ試験を行うようにしても良い。異なる穴径の場合には、式(13),(15)の初期穴径d0をそれぞれの穴径とすれば良い。
円錐パンチを用いた穴広げ試験の例として、60゜の円錐パンチを用い、素板中央に直径10mmの穴と直径50mmの穴を打抜いた素材を穴広げ試験に供した。その結果、直径10mmの穴及び直径50mmの素材を用いた穴広げ率は、それぞれ42%及び18%であった。この結果及び式(6),(9)〜(15)から、それぞれの初期穴径を用いたときの半径方向歪み分布を計算することができる。その結果を図8(a)に示す。実験値は、標点間距離0.5mmの同心円のスクライブドサークルを素材にエッチングし、試験のサークルの変形量から求めた。その結果、計算値は実験を良好な精度で再現できることを確認した。ここで得られた2つ以上の歪み勾配と穴縁での破断限界歪みとの関係から決定した破断クライテリアを図8(b)に示す。
図9を用いて、自動車部品の成形性を評価する例として、本実施形態の具体的構成を説明する。
上述した本実施形態による成形性予測評価方法の各ステップ(図9のステップS1〜S11等)は、コンピュータのRAMやROM等に記録されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本実施形態に含まれる。
なお、パーソナルユーザ端末装置を用いる代わりに、成形性予測評価方法に特化された所定の計算機等を用いても良い。
Claims (11)
- 材料のプレス成形の可否を評価する方法であって、
穴広げ試験から得られる2つ以上の異なる穴広げ率を入力する第1のステップと、
前記2つ以上の異なる穴広げ率のデータから、前記2つ以上の異なる破断限界歪み及び前記2つ以上の異なる半径方向の歪み勾配を穴縁における板厚分の周長差に応じて算出する第2のステップと、
前記2つ以上の破断限界歪みと前記2つ以上の歪み勾配との関係から破断クライテリアを計算する第3のステップと、
有限要素法による数値解析から得られる最大主歪み及び隣接する要素間における歪み勾配が前記破断クライテリアに達したときに破断したと評価する第4のステップと
を含み、
前記第2のステップにおいて、前記穴広げ率をλ(%)、前記板端部の破断限界歪みを(ε θ ) r=0 、前記歪み勾配をdε θ /dr、円錐工具の円錐面の法線と鉛直方向とのなす角をφ(deg.)、素板の穴直径をd 0 (mm)、変形後の位置を表す半径座標をr(mm)とすると、
前記材料の板端部で破断が生じたときの穴の直径dは、(1+λ/100)d 0 として得られ、
前記第1のステップ〜前記第4のステップを一連の工程として実行して得られた解析結果に基づいて、前記材料の成形性を評価することを特徴とする成形性評価方法。 - 前記第1のステップにおいて、前記2つ以上の異なる頂角の円錐穴広げ試験から得られる夫々の前記穴広げ率を入力することを特徴とする請求項1に記載の成形性評価方法。
- 前記第1のステップにおいて、前記2つ以上の異なる初期穴径の前記材料を用いた単一形状の頂角の円錐工具による穴広げ試験から得られる前記穴広げ率を入力することを特徴とする請求項1に記載の成形性評価方法。
- 前記歪み勾配であるdεθ/drを計算する際に、有限要素法の解析に用いる要素サイズを基準長さdrとすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形性評価方法。
- 前記2つ以上の破断限界歪み及び歪み勾配から前記破断クライテリアεcr=f(dεθ/dr)を計算し、有限要素法による数値解析から、隣接する要素間での前記歪み勾配であるdε11/dr及び前記最大主歪みであるε11を求め、前記歪み勾配であるdε11/dr及び前記最大主歪みであるε11が前記破断クライテリアに達しているか否かの指標としてε11/εcrを計算し、その結果をコンター表示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の成形性評価方法。
- 材料のプレス成形の可否を評価するためのプログラムであって、
穴広げ試験から得られる2つ以上の異なる穴広げ率を入力する第1のステップと、
前記2つ以上の異なる穴広げ率のデータから、前記2つ以上の異なる破断限界歪み及び前記2つ以上の異なる半径方向の歪み勾配を穴縁における板厚分の周長差に応じて算出する第2のステップと、
前記2つ以上の破断限界歪みと前記2つ以上の歪み勾配との関係から破断クライテリアを計算する第3のステップと、
有限要素法による数値解析から得られる最大主歪み及び隣接する要素間における歪み勾配が前記破断クライテリアに達したときに破断したと評価する第4のステップと
をコンピュータに実行させ、
前記第2のステップにおいて、前記穴広げ率をλ(%)、前記板端部の破断限界歪みを(ε θ ) r=0 、前記歪み勾配をdε θ /dr、円錐工具の円錐面の法線と鉛直方向とのなす角をφ(deg.)、素板の穴直径をd 0 (mm)、変形後の位置を表す半径座標をr(mm)とすると、
前記材料の板端部で破断が生じたときの穴の直径dは、(1+λ/100)d 0 として得られ、
前記第1のステップ〜前記第4のステップを一連の工程として実行して得られた解析結果に基づいて、前記材料の成形性を評価することを特徴とする成形性評価プログラム。 - 前記第1のステップにおいて、前記2つ以上の異なる頂角の円錐穴広げ試験から得られる夫々の前記穴広げ率を入力することを特徴とする請求項6に記載の成形性評価プログラム。
- 前記第1のステップにおいて、前記2つ以上の異なる初期穴径の前記材料を用いた単一形状の頂角の円錐工具による穴広げ試験から得られる前記穴広げ率を入力することを特徴とする請求項6に記載の成形性評価プログラム。
- 前記歪み勾配であるdεθ/drを計算する際に、有限要素法の解析に用いる要素サイズを基準長さdrとすることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の成形性評価プログラム。
- 前記2つ以上の破断限界歪み及び歪み勾配から前記破断クライテリアεcr=f(dεθ/dr)を計算し、有限要素法による数値解析から、隣接する要素間での前記歪み勾配であるdε11/dr及び前記最大主歪みであるε11を求め、前記歪み勾配であるdε11/dr及び前記最大主歪みであるε11が前記破断クライテリアに達しているか否かの指標としてε11/εcrを計算し、その結果をコンター表示することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の成形性評価プログラム。
- 請求項6〜10のいずれか1項に記載の成形性評価プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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