JP6896583B2 - 圧力緩衝装置 - Google Patents

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本発明は、圧力緩衝装置に関する。
例えば、特許文献1には、ボトムバルブ装置の組立て時に、コイルばねがチェックバルブにかみ込むことを防止することを目的とし、ボトムピースに流路を形成し、流路を開閉するチェックバルブをボトムピースの一面側に設け、チェックバルブを弾発するコイルばねがボトムピースに設けたボルト及びナットにより締結されるボトムバルブ装置において、コイルばねを締込むナット(又はボルト)のねじ方向と、コイルばねの巻き方向を反対方向にすることが記載されている。
特開2004−211878号公報
ところで、圧力緩衝装置に用いられるピストンに対しては、バルブなどの各種部品が取り付けられる。そして、例えば、ピストンに対して取り付ける部品の数が比較的多くなると、組立作業がより煩雑になるおそれがあった。従って、ピストンにバルブを取り付ける場合には、組み立てが容易となるように組立性が高いことが好ましい。
本発明は、圧力緩衝装置を製造する際の組立性を高めること目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、流体を収容するシリンダと、前記シリンダに対するロッドの所定方向の相対移動に伴って流体が流れる流路を形成するピストンと、前記ピストンの前記流路を開閉するバルブと、前記ピストンおよび前記バルブに貫通して設けられる貫通部と、前記貫通部に接続され、前記ピストンに対して前記バルブを組み付ける接続部と、前記接続部が前記貫通部に接続しない状態で前記接続部に前記バルブを保持させる保持部と、を備え、前記保持部は、前記バルブが挿入された後に変形され、前記バルブを保持させる、圧力緩衝装置である。
また、かかる目的のもと、本発明は、流体を収容するシリンダと、前記シリンダに対するロッドの所定方向の相対移動に伴って流体が流れる流路を形成するピストンと、前記ピストンの前記流路を開閉するバルブと、前記ピストンに対して前記バルブを組み付ける組付部と、を備え、前記組付部は、前記ピストンの端部の一方に設けられるとともに、前記バルブの一方側にて前記バルブの内径よりも半径方向外側に突出する第1突出部、および前記バルブの他方側にて前記バルブの内径よりも半径方向外側に突出する第2突出部とを有し、前記第1突出部又は前記第2突出部は、前記バルブが挿入された後に変形され、前記半径方向外側に突出する、圧力緩衝装置である。
本発明によれば、圧力緩衝装置を製造する際の組立性を高めることができる。
第1実施形態の油圧緩衝装置の全体図である。 第1実施形態のボトムピストン部の断面図である。 第1実施形態のボトムピストン部の断面斜視図である。 (A)および(B)は、第1実施形態におけるチェックバルブの保持の説明図である。 第1実施形態の油圧緩衝装置の動作説明図である。 (A)および(B)は、第2実施形態のボトムピストン部の説明図である。 第3実施形態のボトムピストン部の断面図である。 (A)および(B)は、第3実施形態のボトムピストン部の説明図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
<油圧緩衝装置1の構成・機能>
図1は、第1実施形態の油圧緩衝装置1の全体図である。
図1に示すように、油圧緩衝装置1(圧力緩衝装置の一例)は、オイルを収容するシリンダ部10と、他方側がシリンダ部10の外部に突出して設けられるとともに一方側がシリンダ部10の内部にスライド可能に挿入されるロッド20とを有する。また、油圧緩衝装置1は、ロッド20の一方側の端部に設けられるピストン部30と、シリンダ部10の一方側の端部に設けられるボトムピストン部40と、シリンダ部10の半径方向外側に設けられる減衰力可変部50とを備える。
なお、以下の説明において、油圧緩衝装置1の長手方向は、「軸方向」と称する。また、軸方向における下側は、「一方側」と称し、上側は、「他方側」と称する。また、油圧緩衝装置1の左右方向は、「半径方向」と称する。そして、半径方向において、中心軸側は、「半径方向内側」と称し、中心軸に対して離れる側は、「半径方向外側」と称する。さらに、油圧緩衝装置1の軸方向を中心とした回転方向を「周方向」と称する。
そして、第1実施形態の油圧緩衝装置1は、オイルを収容するシリンダ部10と、シリンダ部10に対するロッド20の所定方向の相対移動に伴ってオイルが流れる流路を形成するバルブシート41と、バルブシート41の流路を開閉するチェックバルブ431と、バルブシート41およびチェックバルブ431に貫通して設けられるボルト61と、ボルト61に接続され、バルブシート41に対してチェックバルブ431を組み付けるナット65と、ナット65がボルト61に接続しない状態でナット65にチェックバルブ431を保持させる留部68Pと、を備える。
以下、これらの構成について詳述する。
[シリンダ部10の構成・機能]
シリンダ部10は、シリンダ11と、シリンダ11の半径方向外側に設けられる外筒体12と、外筒体12のさらに半径方向外側に設けられるダンパケース13とを有する。
シリンダ11は、円筒状に形成され、他方側にシリンダ開口11Hを有する。
外筒体12は、シリンダ11との間に、連絡路Lを形成する。また、外筒体12は、減衰力可変部50との対向位置に、外筒体開口部12Hを有する。
ダンパケース13は、外筒体12との間においてオイルが溜まるリザーバ室Rを形成する。リザーバ室Rは、ロッド20のシリンダ11に対する相対移動に伴って、シリンダ11(第1油室Y1)内のオイルを吸収したりシリンダ11(第1油室Y1)内にオイルを供給したりする。また、リザーバ室Rは、減衰力可変部50から流出したオイルを溜める。また、ダンパケース13は、減衰力可変部50との対向位置に、ケース開口部13Hを有する。
[ロッド20の構成・機能]
ロッド20は、軸方向に延びる棒状の部材である。そして、ロッド20は、軸方向の一方側の端部にピストン部30を取り付けるための一方側取付部22aと、軸方向の他方側の端部にこのロッド20を車体側へ取り付けるための他方側取付部22bとを有している。一方側取付部22aおよび他方側取付部22bは、端部の外面にボルトとして機能する雄ねじが形成されている。そして、ピストン部30は、ナット23によって、一方側取付部22aに固定される。
[ピストン部30の構成・機能]
ピストン部30は、複数のピストン油路口311を有するピストンボディ31と、ピストン油路口311の他方側を開閉するピストンバルブ32と、ピストンバルブ32とロッド20の一方側端部との間に設けられるスプリング33とを有する。そして、ピストン部30は、シリンダ11内のオイルを第1油室Y1と第2油室Y2とに区画する。
[ボトムピストン部40の構成・機能]
ボトムピストン部40は、バルブシート41(ピストンの一例)と、バルブシート41の一方側に設けられる減衰バルブ部42と、バルブシート41の他方側に設けられるチェックバルブ部43と、軸方向に設けられる固定部44と、を有する。そして、ボトムピストン部40は、第1油室Y1とリザーバ室Rとを区分する。
なお、ボトムピストン部40のバルブシート41、減衰バルブ部42、チェックバルブ部43および固定部44については、後に詳しく説明する。
[減衰力可変部50の構成・機能]
減衰力可変部50は、ソレノイド部51と、接続流路部材52と、ソレノイドバルブ55とを有する。
ソレノイド部51は、図示しない制御部による制御に基づいて、プランジャ51Pを進退移動させる。接続流路部材52は、内側に接続流路52Rを有する略円筒状に形成される部材である。ソレノイドバルブ55は、接続流路部材52に対する位置の移動に応じて、接続流路52Rにおけるオイルの流路断面積を変化させる。そして、ソレノイドバルブ55は、接続流路52Rにおけるオイルの流れを絞る。
なお、第1実施形態においては、ソレノイドバルブ55によってオイルの流れを絞ることにより、油圧緩衝装置1における減衰力を主に発生させている。
図2は、第1実施形態のボトムピストン部40の断面図である。
図3は、第1実施形態のボトムピストン部40の断面斜視図である。
〔バルブシート41〕
図2に示すように、バルブシート41は、半径方向内側に形成される貫通孔41Hと、貫通孔41Hの半径方向外側に形成される圧側油路412と、圧側油路412の半径方向外側に形成される伸側油路413とを有する。また、バルブシート41は、他方側に形成される内側ラウンド部415と、他方側に形成される外側ラウンド部416とを有する。また、バルブシート41は、圧側油路412の半径方向内側であって他方側に形成されるカラー支持部417と、カラー支持部417の半径方向内側であって他方側に形成される凹部418と、一方側に形成されるリザーバ流路部419を有する。
貫通孔41Hは、バルブシート41の軸方向に延びて形成される。そして、貫通孔41Hには、固定部44が挿入される。
圧側油路412は、周方向において略等間隔に複数設けられる。そして、圧側油路412は、他方側の端部に第1他方側油路口P1と、一方側の端部に第1一方側油路口P3とを形成する。そして、圧側油路412は、油圧緩衝装置1の圧縮行程時に、第1油室Y1とリザーバ室Rとの間でのオイルの流れを可能にする(図1参照)。
伸側油路413は、周方向において略等間隔に複数設けられる。そして、伸側油路413は、他方側の端部に第2他方側油路口P2と、一方側の端部に第2一方側油路口P4とを形成する。そして、伸側油路413は、油圧緩衝装置1の伸張行程時に、リザーバ室Rと第1油室Y1との間でのオイルの流れを可能にする(図1参照)。
内側ラウンド部415は、第1他方側油路口P1の半径方向外側であって第2他方側油路口P2の半径方向内側にて(図2参照)、環状に形成される。また、内側ラウンド部415は、他方側に向けて軸方向に突出する。
外側ラウンド部416は、第2他方側油路口P2の半径方向外側にて(図2参照)、環状に形成される。また、外側ラウンド部416は、他方側に向けて軸方向に突出する。
なお、第1実施形態において、内側ラウンド部415および外側ラウンド部416を通る面をラウンド面41Pと呼ぶ。
カラー支持部417は、ラウンド面41Pよりも一方側に形成される。すなわち、カラー支持部417は、内側ラウンド部415および外側ラウンド部416に対して窪んでいる。そして、カラー支持部417は、円盤状の面によって、カラー部材70(後述)を支持する。
凹部418は、カラー支持部417よりも一方側に形成される。すなわち、凹部418は、カラー支持部417に対してさらに一方側に窪んでいる。
リザーバ流路部419は、一方側の端部に形成される開口である。リザーバ流路部419は、半径方向内側にて第1一方側油路口P3、減衰バルブ部42および第2一方側油路口P4側に設けられている。また、リザーバ流路部419は、半径方向外側にてリザーバ室R(図1参照)に接続する。
〔減衰バルブ部42〕
図2に示すように、減衰バルブ部42は、減衰バルブ421と、減衰バルブ421の一方側に設けられる圧側環座422とを有する。
減衰バルブ421は、半径方向内側に固定部44が貫通する円盤状の金属板である。そして、減衰バルブ421の外周は、第1一方側油路口P3よりも半径方向外側であって第2一方側油路口P4の半径方向内側まで形成される。なお、減衰バルブ421の厚みは、後述するチェックバルブ431の厚みよりも大きく形成されている。
以上のように構成される減衰バルブ421は、第1一方側油路口P3を開閉し、第2一方側油路口P4を常に開放する。
なお、減衰バルブ421は、複数(例えば、3枚)の金属板によって形成しても構わない。この場合においても、減衰バルブ421の総厚は、後述するチェックバルブ431の厚みよりも大きくする。
圧側環座422は、半径方向内側に固定部44が貫通する円盤状の金属板である。圧側環座422の外径は、減衰バルブ421よりも小さい。そして、圧側環座422は、減衰バルブ421が一方側に向けて変形する際の変形領域を確保する。
〔チェックバルブ部43〕
図2に示すように、チェックバルブ部43は、バルブシート41の他方側に設けられるチェックバルブ431(バルブの一例)と、チェックバルブ431の他方側に設けられるチェックバルブストッパ432(制限部の一例)と、チェックバルブストッパ432の他方側に設けられる押付部材433(押付部の一例)と、チェックバルブストッパ432の一方側に設けられるカラー部材70と、を有する。
(チェックバルブ431)
図3に示すように、チェックバルブ431は、半径方向内側にカラー部材70を通す開口部431Hを有する円盤状の金属板である。そして、チェックバルブ431の外周は、外側ラウンド部416上に位置している。また、図2に示すように、チェックバルブ431は、ボルト61に直接接触して保持されず、後述するカラー部材70などの別部材を介してボルト61に取り付けられる。
なお、チェックバルブ431の外周は、外側ラウンド部416よりも半径方向外側に位置していても良い。
また、図3に示すように、チェックバルブ431は、開口部431Hの半径方向外側に形成されるチェックバルブ油路口431Mを有する。チェックバルブ油路口431Mは、半径方向において第1他方側油路口P1に対向する位置に形成される。
以上のように構成されるチェックバルブ431は、第2他方側油路口P2を開閉し、第1他方側油路口P1を常に開放する。そして、第1実施形態のチェックバルブ431は、ロッド20の一方向の移動の際に伸側油路413を介したオイルの流れを制限し、ロッド20の他方向の移動の際に伸側油路413を介したオイルの流れを許容する。
なお、第1実施形態の油圧緩衝装置1において、チェックバルブ431は、減衰力の発生を主たる目的としておらず、伸側油路413におけるオイルの流れを切り替える。
(チェックバルブストッパ432)
図3に示すように、チェックバルブストッパ432は、半径方向内側に開口部432Hを有する板状の金属部材である。そして、チェックバルブストッパ432は、本体部432Bと、本体部432Bから半径方向に延びる突出部432Pとを有している。また、本実施形態においては、チェックバルブストッパ432の外径は、押付部材433の外径よりも小さい。
本体部432Bは、外径がカラー部材70の第1ストッパ対向部711(後述)よりも大きく内側ラウンド部415よりも小さく形成される。すなわち、本体部432Bは、チェックバルブ油路口431Mよりも内側にてチェックバルブ431に接触する。
突出部432Pは、複数設けられ、周方向において略等間隔に配置される。そして、突出部432Pは、外径がバルブシート41の内側ラウンド部415よりも大きく形成される。すなわち、突出部432Pは、チェックバルブ油路口431Mよりも外側にてチェックバルブ431に接触する。
図2に示すように、チェックバルブストッパ432は、軸方向において、バルブシート41のラウンド面41Pに対して予め定められた隙間Cをもって離れて設けられる。従って、チェックバルブストッパ432は、チェックバルブ431を、ラウンド面41Pに接触する接触位置と、ラウンド面41Pから離れた離間位置との間にて移動可能にする。
また、チェックバルブストッパ432は、ラウンド面41Pから遠い離間位置にて、チェックバルブ431の半径方向内側の移動を制限する。
ここで、第1実施形態において、接触位置は、チェックバルブ431の全てがラウンド面41Pに接触する位置である。また、離間位置は、チェックバルブ431の全てがラウンド面41Pに対して離れる位置である。
なお、チェックバルブ431の位置の移動とは、チェックバルブ431が全体的に軸方向に変位することと捉えることもできる。この場合に、チェックバルブ431の位置の移動とは、チェックバルブ431の変形を伴わない状態での変位と捉えることもできる。
また、チェックバルブ431の変形とは、半径方向内側(開口部431H側)が離間置に位置した状態にて、半径方向内側の移動が制限された状態で、半径方向外側(少なくとも第2他方側油路口P2の対向部)が変形することと捉えることもできる。
なお、チェックバルブストッパ432の形状は、図3に示す形状に限定されない。チェックバルブストッパ432は、チェックバルブ油路口431Mにおけるオイルの流れを可能にし、外径が内側ラウンド部415よりも大きければ、他の形状であっても良い。
例えば、チェックバルブストッパ432は、半径方向内側に固定部44を通す開口部を有する円盤状の部材であっても良い。
(押付部材433)
押付部材433は、半径方向内側に固定部44が貫通する開口部433Hを有する部材である。そして、押付部材433は、弾性を有する。なお、押付部材433の材料には、例えば鉄などの金属を用いることができる。
そして、押付部材433は、環状接触部433Tと、被保持部433Rとを有する。
図2に示すように、環状接触部433Tは、接触端部E1にてチェックバルブ431の他方側の面に接触する。また、押付部材433の環状接触部433Tの接触端部E1は、内側ラウンド部415よりも半径方向外側であって、外側ラウンド部416よりも半径方向内側の範囲に位置する。
図3に示すように、被保持部433Rは、半径方向内側であって他方側に向けて突出している。また、被保持部433Rの周方向における幅は、半径方向外側よりも半径方向内側の方が小さくなるテーパ状に形成されている。さらに、被保持部433Rは、複数設けられ、周方向において略等間隔に配置されている。そして、被保持部433Rの半径方向内側は、ナット65の支持部671(後述)に掛けられている(図2参照)。また、隣り合う2つの被保持部433Rの間には、略円弧状の円弧部433Cが形成される。
(カラー部材70)
図3に示すように、カラー部材70(被固定部の一例)は、バルブシート41の他方側の端部に設けられる。そして、カラー部材70は、半径方向内側にナット65のカラー保持部68およびボルト61が貫通する開口部70Hを有する環状の部材である。また、カラー部材70は、チェックバルブ431が取り付けられるバルブ取付部71と、バルブ取付部71の一方側に設けられるフランジ部72とを有する。
バルブ取付部71は、外周が円形状に形成され、軸方向において予め定められた長さを有している。すなわち、バルブ取付部71は、全体として円筒状になっている。そして、バルブ取付部71は、チェックバルブ431を軸方向において移動可能にする。
さらに、バルブ取付部71は、他方側に第1ストッパ対向部711を有している。そして、図2に示すように、第1ストッパ対向部711は、軸方向においてチェックバルブストッパ432を間に挟んで後述するナット65の第2ストッパ対向部661と対向する。
フランジ部72は、バルブ取付部71よりも半径方向外側に突出している。そして、フランジ部72は、チェックバルブ431の内径よりも半径方向外側に突出する。また、フランジ部72は、チェックバルブ431を間に挟んでナット65とは逆側に設けられる。そして、フランジ部72は、チェックバルブ431を一方側から保持する。
また、フランジ部72は、バルブシート41のカラー支持部417に接触する。そして、フランジ部72は、カラー部材70とバルブシート41との接触箇所を形成する。
〔固定部44〕
図2に示すように、固定部44は、一方側に設けられるボルト61(貫通部、組付部の一例)と、他方側に設けられるナット65(接続部、組付部の一例)とを有する。そして、固定部44は、減衰バルブ部42とチェックバルブ部43とを、それぞれバルブシート41に組み付ける。
(ボルト61)
ボルト61は、軸方向に長く延びる軸部62と、軸部62の端部に形成される頭部63とを有する。また、本実施形態のボルト61は、鉄などの金属材料によって形成されている。
軸部62の他方側の端部には、雄ねじ61Pが形成される。また、頭部63は、軸部62の他方側に設けられるとともに外周が多角形状に形成される。
(ナット65)
ナット65(結合部の一例)は、半径方向内側にボルト61が貫通する貫通孔65Hを有している。また、ナット65は、第1径部66と、第1径部66の他方側に設けられる第2径部67と、第1径部66の一方側に設けられるカラー保持部68とを有している。また、本実施形態のナット65は、鉄などの金属材料によって形成されている。
貫通孔65Hは、ナット65の軸方向に貫通して形成される。そして、貫通孔65Hは、ボルト61の雄ねじ61Pに結合する雌ねじ65Nを有している。なお、雌ねじ65Nは、第1径部66および第2径部67が設けられる箇所に形成されている。
第1径部66の外径は、カラー保持部68よりも大きく、第2径部67よりも小さい。また、第1径部66は、外形が円形状に形成される。そして、第1径部66は、一方側にチェックバルブストッパ432に対向する第2ストッパ対向部661を有する。第2ストッパ対向部661は、軸方向においてチェックバルブストッパ432を間に挟んでカラー部材70の第1ストッパ対向部711と対向する。そして、第2ストッパ対向部661と第1ストッパ対向部711は、チェックバルブストッパ432を挟み込む。
第2径部67の外径は、第1径部66よりも大きく形成される。また、第2径部67は、チェックバルブ431の内径よりも半径方向外側に突出している。第1実施形態の第2径部67の外形は、多角形状に形成される。そして、第2径部67は、一方側に押付部材433の被保持部433Rを支持する支持部671を有する。
図3に示すように、カラー保持部68は、貫通孔65Hとともに略円筒状に形成される。そして、カラー保持部68は、第1径部66および第2径部67よりも厚みが薄く形成される。そして、図2に示すように、カラー保持部68は、半径方向外側にて、チェックバルブストッパ432、カラー部材70、チェックバルブ431を保持する。
また、カラー保持部68は、一方側の端部に、加締め加工により形成される留部68Pを有している。留部68Pは、カラー保持部68の半径方向外側に向けて径が拡がる部分である。すなわち、留部68Pは、半径方向外側に向けて突出している。そして、留部68Pは、カラー部材70に対して半径方向外側および軸方向の他方側に向けた保持力を付与する。そして、留部68Pは、ナット65にカラー部材70を固定する。
図2に示すように、以上のように構成される第1実施形態のボトムピストン部40は、バルブシート41に対してチェックバルブ431を組み付けるナット65およびカラー部材70(組付部の一例)は、バルブシート41の端部の一方に設けられるとともに、チェックバルブ431の一方側にてチェックバルブ431の内径よりも半径方向外側に突出するフランジ部72(第1突出部の一例)、およびチェックバルブ431の他方側にてチェックバルブ431の内径よりも半径方向外側に突出する第2径部67(第2突出部の一例)を有する。
これによって、チェックバルブ431は、バルブシート41に取り付けられる前の状態で、軸方向において移動した場合であってもフランジ部72および第2径部67に引っ掛かり、ナット65およびカラー部材70から外れないようになっている。
続いて、ナット65およびカラー部材70によるチェックバルブ431等の保持について説明する。
図4は、第1実施形態におけるナット65のチェックバルブ431の保持を説明する図である。
図4(A)に示すように、ナット65に対し、カラー保持部68側から第2径部67側に向けて、押付部材433、チェックバルブストッパ432を順に挿入させる。さらに、ナット65に対し、チェックバルブ431が保持されたカラー部材70を、カラー保持部68側から第2径部67側に向けて挿入させる。
そして、例えばテーパ状の治具の先端側をカラー保持部68の端部(一方側)に挿入することで、カラー保持部68の端部を変形させて半径方向外側に拡げる加工を行う。これによって、図4(B)に示すように、カラー保持部68の端部に留部68Pが形成され、ナット65に対してカラー部材70が固定される。
そして、ナット65の留部68Pは、カラー部材70を介して、チェックバルブ431を一方側から保持する。また、ナット65の第2径部67は、押付部材433を介して、チェックバルブ431を他方側から保持する。このように、ナット65は、ボルト61に接続しない状態であっても、チェックバルブ431を保持する。
また、ナット65の留部68Pは、カラー部材70を介して、チェックバルブストッパ432を一方側から保持する。また、ナット65の第2ストッパ対向部661は、チェックバルブストッパ432を他方側から保持する。このように、ナット65は、ボルト61に接続しない状態であっても、チェックバルブストッパ432を保持する。
さらに、ナット65の留部68Pは、カラー部材70およびチェックバルブ431を介して、押付部材433を一方側から保持する。また、ナット65の支持部671は、押付部材433を他方側から保持する。このように、ナット65は、ボルト61に接続しない状態であっても、押付部材433を保持する。
以上のとおり、第1実施形態のボトムピストン部40では、ナット65に対してチェックバルブ431、チェックバルブストッパ432および押付部材433が保持される。
そして、図2に示すように、第1実施形態の油圧緩衝装置1において、ボトムピストン部40を組立てる際、まず、ボルト61に減衰バルブ部42、バルブシート41を挿入させる。その後に、ボルト61に対して、チェックバルブ431、チェックバルブストッパ432および押付部材433が保持されたナット65を接続する。これによって、第1実施形態のボトムピストン部40が組み上がる。
ここで、例えばボルトに対して複数の部品を順に挿入し、ナットを結合する場合を考える。この場合、ボルトに対して予め定められた順番で複数の部品を挿入したうえで、ナットを結合するという作業は非常に繁雑であった。また、例えばボルトに直接接触しない非接触部品が存在する場合に、その非接触部品の位置がボルトに対してずれる可能性があった。この場合には、非接触部品が意図しない箇所にて噛み込まれるおそれがあった。
これに対して、ナット65には、チェックバルブ431、チェックバルブストッパ432および押付部材433が予め定められた順序(位置)で保持されている。従って、第1実施形態のボトムピストン部40は、ナット65をボルト61に結合するだけで、バルブシート41に各部品が組み付けられる。また、第1実施形態のボトムピストン部40は、バルブシート41にチェックバルブ431等を組み付ける際、これらの部材が意図しない順序になったり、位置がずれて本来意図しない箇所にて噛み込まれたりすることが抑制される。
このように、第1実施形態の油圧緩衝装置1では、ボトムピストン部40の組立性が高められている。
<油圧緩衝装置1の動作>
図5は、第1実施形態の油圧緩衝装置1の動作説明図である。なお、図5(A)は伸張行程時におけるオイルの流れを示し、図5(B)は圧縮行程時におけるオイルの流れを示す。
まず、油圧緩衝装置1の伸張行程時における動作を説明する。
図5(A)に示すように、伸張行程時において、ロッド20は、シリンダ11に対して他方側に移動する。このとき、ピストンバルブ32は、ピストン油路口311を塞いだままである。また、ピストン部30の他方側への移動によって、第2油室Y2の容積は、減少する。そして、第2油室Y2のオイルは、シリンダ開口11Hから連絡路Lに流れ出る。
さらに、オイルは、連絡路L、外筒体開口部12Hおよび接続流路52Rを通って、減衰力可変部50に流れ込む。減衰力可変部50において、接続流路52Rのオイルは、ソレノイドバルブ55によって流れが絞られる。減衰力は、ソレノイドバルブ55によってオイルの流れが絞られることで発生する。その後、オイルは、リザーバ室Rに流れ出る。
また、第1油室Y1の圧力がリザーバ室Rに対して相対的に低くなる。そのため、リザーバ室Rのオイルは、ボトムピストン部40の伸側油路413に流れ込む。
このとき、第1実施形態のチェックバルブ431は、押付部材433のバネ力に抗して他方側に位置が移動する(図2参照)。さらに、チェックバルブ431は、半径方向外側から半径方向内側に向かって撓み変形する。このように、第1実施形態のチェックバルブ431は、伸側油路413を開く際に、チェックバルブ431の軸方向の位置の移動と、チェックバルブ431の撓み変形との両方の動作を生じる。その後、オイルは、第1油室Y1に流れ込む。
以上のように、第1実施形態のチェックバルブ431は、位置の移動と、撓み変形との両方の動作をする。これによって、チェックバルブ431にかかる力は、押付部材433の変形に伴うチェックバルブ431の位置の移動と、チェックバルブ431自体の撓み変形とに分散される。
次に、油圧緩衝装置1の圧縮行程時における動作を説明する。
図5(B)に示すように、圧縮行程時において、ロッド20は、シリンダ11に対して一方側に相対移動する。ピストン部30においては、ピストン油路口311を塞ぐピストンバルブ32が開く。そして、第1油室Y1のオイルは、ピストン油路口311を通って第2油室Y2に流れ出る。このとき、第1油室Y1から第2油室Y2に流れ込むオイルは、ロッド20の進入体積分だけ過剰になる。従って、このロッド20の進入体積分に相当する量のオイルは、シリンダ開口11Hから連絡路Lに流出する。
さらに、オイルは、連絡路L、外筒体開口部12Hおよび接続流路52Rを通って、減衰力可変部50に流れ込む。なお、減衰力可変部50におけるオイルの流れは、上述した伸張行程時におけるオイルの流れと同様である。
また、ロッド20がシリンダ11に対して一方側に相対移動することで、第1油室Y1のオイルは、ボトムピストン部40の押付部材433の開口部433Hおよびチェックバルブ油路口431Mを通って(図2参照)、圧側油路412に流れ込む。そして、圧側油路412に流れたオイルは、減衰バルブ421を開く。そして、オイルは、リザーバ室Rに流れ出る。すなわち、第1油室Y1における圧力に応じて、シリンダ開口11Hから減衰力可変部50に流れるオイルの流れとボトムピストン部40におけるオイルの流れとの両方で減衰力を発生させる。
特に、押付部材433は、伸張行程にて開いたチェックバルブ431が、圧縮行程に移行するときに、チェックバルブ431が第2他方側油路口P2を直ちに閉じるように作用する。これによって、圧縮行程の初期における減衰力の発生(いわゆる、減衰力の立ち上がり)が早くなる。
なお、減衰力可変部50における減衰力の調整は、ソレノイド部51によってソレノイドバルブ55を制御し、接続流路部材52との間隔を変更することで行う(図1参照)。
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態のボトムピストン部40の説明図である。なお、図6(A)は、第2実施形態のボトムピストン部40の断面図であり、図6(B)は、ナット80の全体斜視図である。
なお、第2実施形態において、第1実施形態と同様の部材については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図6(A)に示すように、第2実施形態のボトムピストン部40は、バルブシート41の他方側の端部に設けられるナット80の構成が第1実施形態とは異なるものである。また、第2実施形態のボトムピストン部40は、第1実施形態のチェックバルブストッパ432およびカラー部材70を備えていない。以下、第2実施形態のボトムピストン部40について詳細に説明する。
(ナット80)
図6(B)に示すように、ナット80は、半径方向内側にボルト61が貫通する貫通孔80Hを有している。また、ナット80は、第1径部81と、第1径部81の他方側に設けられる第2径部82と、を有している。なお、本実施形態のナット80は、鉄などの金属材料によって形成されている。
貫通孔80Hは、ナット80の軸方向に貫通して形成される。そして、貫通孔80Hは、ボルト61の雄ねじに係り合う雌ねじ80Nを有している。なお、第2実施形態の雌ねじ80Nは、第2径部82が設けられる箇所に形成されている。
第1径部81の外径は、第2径部82よりも小さく形成される。また、第1径部81は、外形が円形状に形成される。そして、第1径部81は、チェックバルブ431が取り付けられるバルブ取付部811と、チェックバルブ431の移動を所定の範囲内に制限するストッパ部812と、バルブ取付部811の一方側に設けられる突出部81Pとを有する。
第2径部82の基本構成は、第1実施形態の第2径部67と同様である。そして、第2径部82は、押付部材433を支持する支持部821を有する。
バルブ取付部811は、外周が円形状に形成され、軸方向において予め定められた長さを有している。すなわち、バルブ取付部811は、全体として円筒状になっている。そして、バルブ取付部811は、チェックバルブ431を軸方向において移動可能に保持する。
ストッパ部812は、第1径部81において半径方向外側に突出している。また、ストッパ部812は、本実施形態において複数設けられる。そして、複数のストッパ部812は、第1径部81の周方向において略等間隔に配置される。さらに、複数のストッパ部812は、押付部材433を第1径部81から第2径部82に向けて通すことを可能にする。
また、ストッパ部812は、ナット80において一体形成され、後述する突出部81Pの他方側に設けられる。ストッパ部812は、半径方向外側に向けて突出している。第2実施形態において、ストッパ部812は、チェックバルブ431の内径よりも半径方向外側に突出している。そして、ストッパ部812は、軸方向において、バルブシート41のラウンド面41Pに対して予め定められた隙間Cをもって離れて設けられる。そして、ストッパ部812は、チェックバルブ431を、接触位置と離間位置との間にて移動可能にするとともに、離間位置にてチェックバルブ431の半径方向内側の移動を制限する。
突出部81Pは、ナット80において一体形成され、バルブ取付部811の半径方向外側に向けて径が拡がる部分である。すなわち、突出部81Pは、半径方向外側に向けて突出している。第2実施形態において、突出部81Pは、チェックバルブ431の内径よりも半径方向外側に突出している。
また、突出部81Pは、チェックバルブ431に対して一方側に設けられる。そして、突出部81Pは、チェックバルブ431を介してストッパ部812とは軸方向において反対側に位置する。そして、突出部81Pは、ナット80に対して、チェックバルブ431を保持させる。
図6(A)に示すように、以上のように構成される第2実施形態のボトムピストン部40は、バルブシート41に対してチェックバルブ431を組み付けるナット80(組付部の一例)は、バルブシート41の端部(他方側)に設けられるとともに、チェックバルブ431の一方側にてチェックバルブ431の内径よりも半径方向外側に突出する突出部81P(第1突出部の一例)、およびチェックバルブ431の他方側にてチェックバルブ431の内径よりも半径方向外側に突出するストッパ部812(第2突出部の一例)を有する。
これによって、チェックバルブ431は、バルブシート41に取り付けられる前の状態で、軸方向において移動した場合であっても突出部81Pおよびストッパ部812に引っ掛かり、ナット80から外れないようになっている。
そして、第2実施形態のボトムピストン部40は、組み立ての際に、ナット80に対し、第1径部81側から第2径部82側に向けて、押付部材433が挿入される。さらに、ナット80に対し、チェックバルブ431が第1径部81側から第2径部82側に向けて挿入される。その後、例えば治具によって第1径部81の端部(一方側)に加締め加工を行う。これによって、図6(A)および図6(B)に示すように、第1径部81の端部に突出部81Pが形成される。
そして、図6(A)に示すように、ナット80の突出部81Pは、チェックバルブ431を一方側から保持する。また、ナット80のストッパ部812は、チェックバルブ431を他方側から保持する。このように、ナット80は、ボルト61に接続しない状態であっても、チェックバルブ431を保持する。
また、ナット80の突出部81Pは、チェックバルブ431を介して、押付部材433を一方側から保持する。また、ナット80の支持部821は、押付部材433を他方側から保持する。このように、ナット80は、ボルト61に接続しない状態であっても、押付部材433を保持する。
以上のとおり、第2実施形態のボトムピストン部40においても、ナット80に対してチェックバルブ431および押付部材433が保持される。従って、第2実施形態の油圧緩衝装置1では、ボトムピストン部40の組立性が高められている。
また、第2実施形態のナット80は、第1実施形態のチェックバルブストッパ432およびカラー部材70の機能を単一の部材によって実現している。これによって、第2実施形態のボトムピストン部40は、例えば第1実施形態と比較して部品点数が低減される。
<第3実施形態>
図7は、第3実施形態のボトムピストン部40の断面図である。
図8は、第3実施形態のボトムピストン部40の説明図である。なお、図8(A)は、ナット90および押付部材433の断面図であり、図8(B)は、カラー部材100、チェックバルブ431およびチェックバルブストッパ432の断面図である。
なお、第3実施形態において、第1実施形態と同様の部材については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7に示すように、第3実施形態のボトムピストン部40は、ナット90およびカラー部材100の構成が第1実施形態とは異なるものである。以下、第3実施形態のボトムピストン部40について詳細に説明する。
(ナット90)
図8(A)に示すように、ナット90(結合部の一例)は、半径方向内側にボルト61が貫通する貫通孔90Hを有している。また、ナット90は、第1径部91と、第1径部91の他方側に設けられる第2径部92と、を有している。そして、ナット90は、ボルト61に結合される。なお、ナット90は、鉄などの金属材料によって形成されている。
第1径部91は、半径方向外側に突出する突出部91Pを有している。そして、突出部91Pは、ナット90の半径方向外側に向けて径が拡がる部分である。また、突出部91Pは、押付部材433を間に挟んで、後述する支持部921とは逆側に配置される。そして、突出部91Pは、ナット90に対して、押付部材433を保持させる。
第2径部92の基本構成は、第1実施形態の第2径部67と同様である。そして、第2径部92は、押付部材433を支持する支持部921を有する。
(カラー部材100)
図8(B)に示すように、カラー部材100(圧入部の一例)は、ボルト61が貫通する開口部100Hを有する環状の部材である。また、カラー部材100は、チェックバルブ431が取り付けられるバルブ取付部110と、バルブ取付部110の他方側に設けられる突出部112と、バルブ取付部110の一方側に設けられるフランジ部113とを有する。さらに、カラー部材100は、フランジ部113の一方側に設けられる圧入部114を有する。
バルブ取付部110は、外周が円形状に形成され、軸方向において予め定められた長さを有している。すなわち、バルブ取付部110は、全体として円筒状になっている。そして、バルブ取付部110は、チェックバルブ431を軸方向において移動可能にする。
また、バルブ取付部110は、他方側にストッパ対向部111を有している。ストッパ対向部111は、チェックバルブストッパ432を支持する面を形成する。
そして、バルブ取付部110のストッパ対向部111は、バルブシート41のラウンド面41Pに対して予め定められた隙間Cをもって離れて設けられる。これにより、ストッパ対向部111は、チェックバルブ431を、接触位置と離間位置との間にて移動可能にする。
突出部112は、チェックバルブストッパ432を間に挟んでバルブ取付部110の逆側に設けられる。そして、突出部112は、チェックバルブストッパ432をカラー部材100に保持させる。
フランジ部113は、チェックバルブ431を間に挟んでチェックバルブストッパ432とは逆側に設けられる。そして、フランジ部113は、チェックバルブ431を一方側から保持する。また、フランジ部113は、バルブシート41のカラー支持部417に接触する。そして、フランジ部113は、カラー部材100とバルブシート41との接触箇所を形成する。
圧入部114は、軸方向において一方側に突出する。そして、図7に示すように、圧入部114は、バルブシート41の凹部418に圧入される。これによって、カラー部材100は、バルブシート41に対する半径方向における位置が定まる。そして、カラー部材100に保持されるチェックバルブ431は、バルブシート41に対して予め定められた位置に取り付けられる。
図7に示すように、以上のように構成される第3実施形態のボトムピストン部40は、バルブシート41に対して押付部材433(バルブの一例)を組み付けるナット90(組付部の一例)は、バルブシート41の端部(他方側)に設けられるとともに、押付部材433の一方側にて押付部材433の内径よりも半径方向外側に突出する突出部91P(第1突出部の一例)、および押付部材433の他方側にて押付部材433の内径よりも半径方向外側に突出する第2径部92(第2突出部の一例)を有する。
これによって、押付部材433は、バルブシート41に取り付けられる前の状態で、軸方向において移動した場合であっても突出部91Pおよび第2径部92に引っ掛かり、ナット90から外れないようになっている。
また、第3実施形態のボトムピストン部40は、バルブシート41に対してチェックバルブ431を組み付けるカラー部材100(組付部の一例)は、バルブシート41の端部(他方側)に設けられるとともに、チェックバルブ431の一方側にてチェックバルブ431の内径よりも半径方向外側に突出するフランジ部113(第1突出部の一例)、およびチェックバルブ431の他方側にてチェックバルブ431の内径よりも半径方向外側に突出するチェックバルブストッパ432を保持する突出部112(第2突出部の一例)を有する。
これによって、チェックバルブ431は、バルブシート41に取り付けられる前の状態で、軸方向において移動しようとする場合であってもフランジ部113および突出部112に引っ掛かり、カラー部材100から外れないようになっている。
そして、第3実施形態のボトムピストン部40は、組み立ての際に、ナット90に対し、第1径部91側から第2径部92側に向けて、押付部材433が挿入される。さらに、例えば治具によって第1径部91の端部(一方側)に加締め加工が行われる。これによって、第1径部91の端部に突出部91Pが形成される。
そして、第3実施形態において、ナット90の突出部91P(押付保持部の一例)は、押付部材433を一方側から保持する。また、ナット90の支持部921(押付保持部の一例)は、押付部材433を他方側から保持する。このように、ナット90は、ボルト61に結合しない状態であっても、押付部材433を保持する。
また、カラー部材100に対し、チェックバルブ431およびチェックバルブストッパ432が挿入される。さらに、例えば治具によってカラー部材100の端部(他方側)に加締め加工が行われる。そして、カラー部材100の端部には、突出部112が形成される。
そして、第3実施形態において、カラー部材100のフランジ部113は、チェックバルブ431を一方側から保持する。また、カラー部材100の突出部112は、チェックバルブストッパ432を介して、チェックバルブ431を他方側から保持する。このように、カラー部材100は、ボルト61に接続しない状態であっても、チェックバルブ431を保持する。
また、カラー部材100のストッパ対向部111は、チェックバルブストッパ432を一方側から保持する。また、カラー部材100の突出部112は、チェックバルブストパ432を他方側から保持する。このように、カラー部材100は、ボルト61に接続しない状態であっても、チェックバルブストッパ432を保持する。
以上のとおり、第3実施形態のボトムピストン部40においても、ナット90に対して、押付部材433が保持される。また、カラー部材100に対して、チェックバルブ431およびチェックバルブストッパ432が保持される。従って、第3実施形態においても、ボトムピストン部40の組立性が高められている。
なお、第1実施形態〜第3実施形態においては、ナット(65、80、90)に対して、バルブ(例えば、チェックバルブ431)を保持させる例を用いて説明したが、この態様に限定されない。例えば、ボルト61は、ナットに接続しない状態であっても、バルブ(例えば、チェックバルブ431)を保持するように構成しても良い。
また、ナット(65、80、90)に対してバルブ(例えば、チェックバルブ431)を保持する構造は、第1実施形態〜第3実施形態で説明した態様に限定されない。例えば、ナット(65、80、90)に対して、カラー部材70やカラー部材100とは異なる別部材を取り付けることでバルブをナットに保持させても良い。また、ナット(65、80、90)に対して、溶接等によって突出部を形成することで、バルブをナットに保持させても良い。
さらに、第1実施形態〜第3実施形態のボトムピストン部40の構成は、シリンダ11内を第1油室Y1と第2油室Y2とに区画するとともにロッド20の移動に伴って移動するピストン部30に適用しても良い。具体的には、ピストン部30の構成に代えて、ボトムピストン部40の構成を適用することができる。この場合において、例えばロッド20の一方側取付部22aやナット23に対して、バルブ(例えば、チェックバルブ431)が保持されるようにすれば良い。
なお、第1実施形態〜第3実施形態の油圧緩衝装置1は、いわゆる三重管構造であるが、本実施形態の構成は、いわゆる二重管構造に適用しても良い。
また、例えば、第1実施形態のボトムピストン部40の構成は、シリンダ部10とは別に設けられ、オイルを収容する外部の収容部に設けても良い。この場合、シリンダ部10にてロッド20の移動に伴って生じるオイルの流れに対して、外部の収容部にて減衰力を発生させれば良い。
1…油圧緩衝装置、11…シリンダ、20…ロッド、40…ボトムピストン部、41…バルブシート、61…ボルト、65、80、90…ナット、70、100…カラー部材、431…チェックバルブ、432…チェックバルブストッパ、433…押付部材

Claims (10)

  1. 流体を収容するシリンダと、
    前記シリンダに対するロッドの所定方向の相対移動に伴って流体が流れる流路を形成するピストンと、
    前記ピストンの前記流路を開閉するバルブと、
    前記ピストンおよび前記バルブに貫通して設けられる貫通部と、
    前記貫通部に接続され、前記ピストンに対して前記バルブを組み付ける接続部と、
    前記接続部が前記貫通部に接続しない状態で前記接続部に前記バルブを保持させる保持部と、
    を備え
    前記保持部は、前記バルブが挿入された後に変形され、前記バルブを保持させる、圧力緩衝装置。
  2. 前記接続部は、前記貫通部に結合される結合部と、前記バルブに貫通するとともに前記保持部が設けられて前記結合部に固定される被固定部とを有する請求項1に記載の圧力緩衝装置。
  3. 前記被固定部は、前記結合部の一部が加締められて前記結合部に固定される請求項2に記載の圧力緩衝装置。
  4. 前記保持部は、前記接続部に設けられる突出部を有する請求項1に記載の圧力緩衝装置。
  5. 前記接続部は、前記ピストンに接触する接触位置と前記ピストンから離れる離間位置との間で前記バルブの位置の移動を許容するとともに、前記離間位置にて前記バルブの半径方向内側の移動を制限する制限部が一体形成されている請求項4に記載の圧力緩衝装置。
  6. 前記接続部は、前記貫通部に結合される結合部と、前記バルブに貫通するとともに前記保持部が設けられて前記ピストンに圧入される圧入部とを有する請求項1に記載の圧力緩衝装置。
  7. 弾性を有するとともに前記バルブを前記ピストンに向けて押し付ける押付部を備え、
    前記結合部は、前記貫通部に結合されない状態で、前記押付部を保持可能な押付保持部を有している請求項6に記載の圧力緩衝装置。
  8. 前記バルブは、前記貫通部に接触せずに設けられる請求項1に記載の圧力緩衝装置。
  9. 弾性を有し、前記バルブを前記ピストンに向けて押し付ける押付部と、
    前記ピストンに接触する接触位置と前記ピストンから離れる離間位置との間で前記バルブの位置の移動を許容するとともに、前記離間位置にて前記バルブの半径方向内側の移動を制限する制限部と、
    を有し、
    前記保持部は、前記押付部および前記制限部を保持する請求項1に記載の圧力緩衝装置。
  10. 流体を収容するシリンダと、
    前記シリンダに対するロッドの所定方向の相対移動に伴って流体が流れる流路を形成するピストンと、
    前記ピストンの前記流路を開閉するバルブと、
    前記ピストンに対して前記バルブを組み付ける組付部と、
    を備え、
    前記組付部は、前記ピストンの端部の一方に設けられるとともに、前記バルブの一方側にて前記バルブの内径よりも半径方向外側に突出する第1突出部、および前記バルブの他方側にて前記バルブの内径よりも半径方向外側に突出する第2突出部とを有し、
    前記第1突出部又は前記第2突出部は、前記バルブが挿入された後に変形され、前記半径方向外側に突出する、圧力緩衝装置。
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