JP6896432B2 - 故障予知方法、故障予知装置および故障予知プログラム - Google Patents

故障予知方法、故障予知装置および故障予知プログラム Download PDF

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Description

開示の実施形態は、故障予知方法、故障予知装置および故障予知プログラムに関する。
従来、機械設備につき、機械設備に設けられたセンサのセンサ値を監視することで故障予兆を検出することにより、故障の発生を予知する技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示の技術は、車両に搭載されたセンサのセンサ値と正常閾値とを比較し、この比較結果に基づいて、センサに異常が発生しているか否かを判断する。そして、センサに異常が発生していると判断された場合に、センサ値および正常閾値間の差の積算値や、異常発生継続時間などを用いて、センサの故障予兆を評価するための評価指標を算出し、かかる評価指標を用いてセンサの故障予兆を検出する。
特開2011−230634号公報
しかしながら、上述した従来技術には、機械設備の故障予兆を簡便に且つ精度よく捉えるうえで、さらなる改善の余地がある。
具体的には、機械設備が、たとえば大型冷凍機やプラントといった大型メカトロニクス機械(以下、「大型機械」と言う)である場合、センサの数は膨大なものとなる。このため、かかる大型機械に上述の従来技術を適用した場合、たとえばこの膨大な数のセンサ各々への閾値の対応付けを要する点だけをとってみても、システムを複雑化させてしまうことは想像に難くない。
また、上述した従来技術は、センサの瞬時値と閾値との比較結果に基づいて故障予兆を検出するため、たとえばセンサ値が閾値を超えるまでの振る舞いは示さないものの、センサ値の時間変動に現れるような故障予兆を検出することはできない。
また、同じ機械設備でも、各センサのセンサ値の変動は、機械設備の設置場所や気象条件など、周囲環境の影響を受けた振る舞いを示す場合がある。上述した従来技術を用いた場合、かかる周囲環境の違いや変化に応じて随時閾値などを調整する必要があり、故障予兆の検出の精度を確保するうえで、煩雑な手順を踏まねばならない。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、機械設備の故障予兆を簡便に且つ精度よく捉えることができる故障予知方法、故障予知装置および故障予知プログラムを提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る故障予知方法は、収集工程と、抽出工程と、第1学習工程と、第2学習工程と、評価工程と、判定工程とを含む。前記収集工程は、機械設備に設けられた複数のセンサのセンサデータを収集する。前記抽出工程は、前記収集工程によって収集されたセンサデータから、前記機械設備が正常状態にあった正常期間のセンサデータを抽出する。前記第1学習工程は、前記正常期間に対し学習対象となる基準日時を設定し、前記正常期間において前記基準日時を変化させつつ、該基準日時から過去の所定の直近期間のセンサデータの時間変動が特徴ベクトルに含まれるように機械学習を実行することで、任意の日時のセンサデータが入力された場合に当該任意の日時のセンサデータに対する予測値を出力する回帰モデルを前記センサごとに生成する。前記第2学習工程は、前記正常期間において前記基準日時を変化させつつ、前記基準日時のセンサデータが前記回帰モデルのそれぞれへ入力された場合の前記予測値に対する回帰残差である予測誤差の前記正常期間分をデータセットとした機械学習を実行することで、前記予測誤差に基づく前記センサ間の相関性を示す相関モデルを生成する。前記評価工程は、前記正常期間よりも後の任意の評価日時を基準とする前記直近期間のセンサデータを前記回帰モデルへ入力することによって前記評価日時における前記予測誤差を少なくとも一部の前記センサについて取得し、該予測誤差を前記相関モデルへ入力することによって得られる該相関モデルの出力値に基づいて前記機械設備の正常状態からの乖離度を算出する。
実施形態の一態様によれば、機械設備の故障予兆を簡便に且つ精度よく捉えることができる。
図1Aは、実施形態に係る故障予知方法の概要説明図(その1)である。 図1Bは、実施形態に係る故障予知方法の概要説明図(その2)である。 図1Cは、実施形態に係る故障予知方法の概要説明図(その3)である。 図1Dは、実施形態に係る故障予知方法の概要説明図(その4)である。 図2Aは、実施形態に係る故障予知システムのブロック図である。 図2Bは、評価部のブロック図である。 図3Aは、第1学習工程に係る処理の流れの説明図である。 図3Bは、第2学習工程に係る処理の流れの説明図である。 図4は、報知部による報知例を示す図である。 図5Aは、故障予知装置が実行する処理手順を示すフローチャート(その1)である。 図5Bは、故障予知装置が実行する処理手順を示すフローチャート(その2)である。 図6は、故障予知装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する故障予知方法、故障予知装置および故障予知プログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
また、以下では、故障予兆判定の対象となる機械設備を「対象機械100」と記載する。対象機械100は、発電所プラントなどの大型メカトロニクス機械であるものとする。
まず、本実施形態に係る故障予知方法の概要について、図1A〜図1Dを参照して説明する。図1A〜図1Dは、実施形態に係る故障予知方法の概要説明図(その1)〜(その4)である。
図1Aに示すように、対象機械100は、センサS−1〜S−nのセンサ群を備える。本実施形態に係る故障予知方法では、かかるセンサ群からのセンサデータに基づき、センサS−1〜S−n間の相関性(以下、「センサ相関性」と言う場合がある)を把握し、かかるセンサ相関性の変化に基づいて対象機械100全体の挙動の変化を把握することとした。
具体的には、図1Bに示すように、本実施形態に係る故障予知方法では、「正常期間分」のセンサ相関性を示す各センサS−1〜S−nのセンサデータを用いて機械学習を実行し(ステップS1)、センサ相関モデル12eを生成する。なお、本実施形態では、機械学習のアルゴリズムとしてディープラーニングを用いる。ディープラーニングについては公知のため、詳細な説明は省略する。
ここで、「正常期間分」とは、対象機械100が運用初期段階において正常状態にあった所定期間分を指す。なお、対象機械100のような大型メカトロニクス機械は通常、運用初回時から数年は安定稼働することが見込まれるが、正常期間は、対象機械100の環境要因や個体差要因が平均化されると想定される、運用初回から数十日間程度に設定されることが好ましい。本実施形態では、正常期間は、運用初回から「30日間」であるものとする。
かかる正常期間分のセンサ相関性に基づいて生成されるセンサ相関モデル12eにより、言わば対象機械100の正常状態をモデル化することができる。そして、本実施形態に係る故障予知方法では、図1Bに示すように、かかるセンサ相関モデル12eに対し、「評価日時分」のセンサ相関性を示す各センサS−1〜S−nのセンサデータを入力し、その結果得られるセンサ相関モデル12eの出力値(回帰値)に基づいて、正常状態からの乖離度を評価する(ステップS2)。かかる乖離度が大きければ、故障予兆を示すとして、対象機械100の故障を予知することができる。なお、ここで「評価日時分」とは、たとえば対象機械100のユーザが、故障予兆の判定、すなわち故障の予知を実施する日時分を指す。
このように、本実施形態に係る故障予知方法では、対象機械100全体の挙動をセンサ相関性によって把握し、その挙動の変化は、正常状態のセンサ相関性をモデル化したセンサ相関モデル12eの出力値により得ることができる。そして、かかる出力値に基づく正常状態からの乖離度の大きさにより、対象機械100の故障を予知する。
したがって、本実施形態に係る故障予知方法によれば、たとえば故障発生時のセンサデータから機械学習により生成した故障モデルに基づく故障予知方法であれば必要となる、すべての故障現象のモデル化の実施など、煩雑な工程を必要としない。したがって、対象機械100の故障予兆を簡便に且つ精度よく捉えることが可能となる。
また、さらに、本実施形態に係る故障予知方法では、図1Aに示すように、各センサS−1〜S−nのセンサデータの時間変動、すなわち時系列の相関性を特徴ベクトル(以下、単に「ベクトル」と言う)に含めた機械学習を行い、センサデータの時間変動に現れる故障の予兆を把握可能にしている。
具体的には、図1Cに示すように、センサデータの波形があったとして、たとえば時刻t1と時刻t2で波形値が同じであるものとする。かかる場合、図1Cの左側の図に示すように、センサデータを瞬時値のみで学習すると、時刻t1および時刻t2それぞれの波形地に至るまでのセンサデータの振る舞いの違いを把握することはできない。すなわち、センサデータの時間変動に故障の予兆が現れても、故障を予知することができない。
これに対し、図1Cの右側の図に示すように、かかるセンサデータを、たとえば図中の所定直近時間分の時間変動を含めて学習すると、所定直近時間分の幅を持つ窓W1,W2それぞれにおけるセンサデータの振る舞いの違いを把握することができる。すなわち、センサデータの時間変動に故障の予兆が現れた場合に、故障を予知することができる。本実施形態に係る故障予知方法では、センサデータのかかる所定直近時間分の時間変動を含めた機械学習をディープラーニングにより、実行する。これにより、対象機械100の故障予兆を精度よく捉えることが可能となる。なお、本実施形態では、所定直近時間は「3時間」であるものとして説明を進める。
また、図1Aに戻り、本実施形態に係る故障予知方法では、さらに対象機械100の周囲状況、たとえば気温データの時間変動をベクトルに含めた機械学習を行う。たとえばセンサS−1〜S−nのセンサデータには、気温との相関性が高いものがある。したがって、かかるセンサデータは季節変動の影響を受けることとなり、たとえば上述の正常期間が1年間に満たなければ、かかる正常期間外において上述の正常状態からの乖離度の精度が低下するおそれがある。
そこで、本実施形態に係る故障予知方法では、気温データの時間変動をベクトルに含めた機械学習を行うことにより、季節変動による影響を低減させる。なお、気温データもまた、センサデータと同様に時間変動を抽出するのは、気温変化の影響は、センサデータに対して時間遅れで作用するためである。これにより、対象機械100の故障予兆を精度よく捉えることが可能となる。なお、本実施形態では、気温データもまた直近「3時間」分を抽出するものとする。
このようなセンサデータおよび気温データの時間変動をベクトルに反映させた機械学習を経て、上述のセンサ相関モデル12eにより評価日時分のセンサ相関性を評価するにあたり、本実施形態では、2段階の学習工程を踏む。この点の概要について、図1Dを用いて説明する。
図1Dに示すように、本実施形態に係る故障予知方法では、第1学習工程から第2学習工程の順で、2段階の機械学習を実行する。
第1学習工程では、まず各センサS−1〜S−nにつき、「学習対象日時」の直近3時間分のセンサデータおよび気温データ(以下、単に「学習データ」と言う場合がある)をベクトルとした正常期間分のデータセットを第1学習データセット12bとして抽出する。そして、これを入力とした機械学習を実行することで(ステップS11)、回帰モデル12cを生成する。なお、iを離散時間のインデックスとしたとき、「学習対象日時」はTiで表され、ステップS11は、正常期間に対してiを変化させつつ実行される。また、ここで用いる機械学習のアルゴリズムもディープラーニングである。
生成された回帰モデル12cには、学習対象日時Tiの学習データが再度入力されて、回帰値である正常期間における学習対象日時Tiごとの予測値、ならびに、回帰残差である正常期間における学習対象日時Tiごとの予測誤差が算出される。
第2学習工程では、各センサS−1〜S−nについての、正常期間における学習対象日時Tiごとの予測誤差を第2学習データセット12dとして抽出する。そして、これを入力とした機械学習を実行することで(ステップS12)、上述のセンサ相関モデル12eを生成する。
かかる2段階の学習工程により、回帰モデル12cおよびセンサ相関モデル12eを生成し、これらを用いて評価日時分の評価データを評価することにより、センサデータや気温データの時間変動が与える影響が考慮された対象機械100の挙動の変化を捉えることが可能となる。すなわち、本実施形態によれば、対象機械100の故障予兆を簡便に且つ精度よく捉えることができる。
以下、上述した故障予知方法を適用した故障予知システム1の構成について、さらに具体的に説明する。
図2Aは、本実施形態に係る故障予知システム1のブロック図である。なお、図2Aでは、本実施形態の特徴を説明するために必要な構成要素を機能ブロックで表しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
換言すれば、図2Aに図示される各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。たとえば、各機能ブロックの分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。
なお、図2Aを用いた説明では、これまでに既に述べた構成要素については、説明を簡略化するか、省略する場合がある。また、図2Bは、評価部11fのブロック図である。
図2Aに示すように、故障予知システム1は、故障予知装置10と、対象機械100と、周囲状況提供部200とを備える。故障予知装置10と、対象機械100および周囲状況提供部200とは、ネットワーク接続されて通信可能に設けられ、故障予知装置10は、対象機械100からのセンサデータおよび周囲状況提供部200からの周囲状況データを適宜収集可能に設けられている。
周囲状況提供部200は、周囲状況データを提供する施設やデバイスなどである。周囲状況データは、たとえば気温データである。したがって、周囲状況提供部200は、たとえば公営や民間の気象情報提供施設や温度センサなどである。また、周囲状況提供部200は、入力装置を介した人間の手入力により、周囲状況を提供するものであってもよい。
故障予知装置10は、制御部11と、記憶部12とを備える。制御部11は、収集部11aと、抽出部11bと、第1学習部11cと、予測誤差算出部11dと、第2学習部11eと、評価部11fと、判定部11gと、報知部11hとを備える。
記憶部12は、ハードディスクドライブや不揮発性メモリ、レジスタといった記憶デバイスであって、収集データ12aと、第1学習データセット12bと、回帰モデル12cと、第2学習データセット12dと、センサ相関モデル12eと、評価データセット12fと、評価情報12gとを記憶する。評価情報12gは、予測誤差12gaと、乖離度12gbと、寄与率12gcとを含む。
制御部11は、故障予知装置10の全体制御を行う。収集部11aは、対象機械100のセンサ群からのセンサデータを所定の周期で収集して、収集データ12aへ格納する。収集する所定の周期は、経年変化等による故障予兆を示す緩やかな挙動の変化を検知するうえでは、15分〜1時間程度であってもよい。また、収集部11aは、あわせて周囲状況提供部200からの周囲状況データを所定の周期で収集して、収集データ12aへ格納する。
抽出部11bは、運用初回時に設定される正常期間および所定直近時間に基づき、各センサS−1〜S−nにつき、収集データ12aから学習対象日時の直近3時間分のセンサデータおよび気温データをベクトルとした正常期間分のデータセットを抽出し、第1学習データセット12bへ格納する。
また、抽出部11bは、各センサS−1〜S−nにつき、収集データ12aから評価日時の直近3時間分のセンサデータおよび気温データをベクトルとしたデータセットを抽出し、評価データセット12fへ格納する。
以下、第1学習工程に係る各処理部および第2学習工程に係る各処理部について説明するが、説明を分かりやすくするために、第1学習工程に係る処理の流れおよび第2学習工程に係る処理の流れについて、図3Aおよび図3Bを用いて先に説明しておく。
図3Aは、第1学習工程に係る処理の流れの説明図である。また、図3Bは、第2学習工程に係る処理の流れの説明図である。なお、図3Aおよび図3Bでは、回帰モデル12cおよびセンサ相関モデル12eをそれぞれニューラルネットワークのイメージで模式的に図示している。
まず、図3Aに示すように、第1学習工程に係る処理では、上でも述べたがセンサS−1〜S−nごとに、センサデータおよび気温データの時間変動をベクトルに反映させる機械学習を実行する。具体的には、センサS−1〜S−nごとの正常期間分の時系列データを対象とし、たとえばここで、学習対象日時TiのセンサデータがYi、直近3時間のセンサデータがXiであるものとする。
かかる場合に、第1学習工程に係る処理では、正常期間に対しインデックスiを変化させつつ(図中の矢印301参照)、ディープラーニングによる機械学習を実行し、YとXの関係をモデル化して回帰モデル12cを生成する。なお、回帰モデル12cでは、隣り合うデータは連続すると仮定できるため、たとえば「再帰型ニューラルネットワーク」のほか、「畳み込みニューラルネットワーク」を用いることができる。
そして、回帰モデル12cの生成後、かかる回帰モデル12cへ再度Xiを入力したときの予測値YYiから(図中の「正常期間」における「予測」参照)、予測誤差Ei(=Yi−YYi)を算出して保持する。ここで保持される予測誤差Eiは、上述した第2学習データセット12dへ含まれることとなる。
なお、図3Aの右側に示すように、評価日時においては、評価日時の直近3時間分のセンサデータおよび気温データをベクトルとした評価データセットが回帰モデル12cへ入力され、そのときの予測値から(図中の「評価日時」側における「予測」参照)、予測誤差が算出されて保持される。ここで保持される予測誤差は、上述した正常状態からの乖離度の評価に際してセンサ相関モデル12eへ入力されることとなる。
次に、図3Bに示すように、第2学習工程に係る処理では、上でも述べたが、各センサS−1〜S−nについての、正常期間における学習対象日時Tiごとの予測誤差を第2学習データセット12dとしてディープラーニングによる機械学習を実行し、センサ相関モデル12eを生成する。
図3Bのニューラルネットワークに図示するように、センサ相関モデル12eには、正常のみを学習する分析方法として、たとえば「オートエンコーダ」を用いることができる。センサ相関モデル12eの生成後、入力値とエンコーダ出力値の誤差(再構成誤差)を演算することで、正常状態からの乖離度を示すパラメータを得ることができる。
すなわち、図3Bの右側に示すように、評価日時においては、評価日時における各センサS−1〜S−nの予測誤差がセンサ相関モデル12eへ入力され、その入力値とセンサ相関モデル12eの出力値との誤差により乖離度が算出されることとなる(図中の矢印302参照)。かかる乖離度を所定の判定閾値により判定することで、対象機械100の故障予兆を判定することができる。
図2の説明に戻り、第1学習部11cについて説明する。第1学習部11cは、各センサS−1〜S−nにつき、第1学習データセット12bを入力としたディープラーニングにより、回帰モデル12cを生成する。
予測誤差算出部11dは、各センサS−1〜S−nにつき、生成された回帰モデル12cへ第1学習データセット12bを再度入力して得られる正常期間における学習対象日時Tiごとの予測値から、学習対象日時Tiごとの予測誤差を算出し、第2学習データセット12dへ格納する。
第2学習部11eは、第2学習データセット12dを入力としたディープラーニングにより、センサ相関モデル12eを生成する。
評価部11fは、各センサS−1〜S−nにつき、抽出部11bによって抽出された評価データセット12fを回帰モデル12cへ入力し、回帰モデル12cによる予測結果を受け取る。また、評価部11fは、受け取った予測結果をセンサ相関モデル12eへ入力し、センサ相関モデル12eによる出力結果を受け取る。
そして、評価部11fは、受け取った予測結果および出力結果に基づいて故障予兆を判定するための各種評価値を算出し、評価情報12gへ格納する。評価値は、予測誤差12ga、乖離度12gb、寄与率12gcに対応する。
ここで、評価部11fについてさらに具体的に説明する。図2Bに示すように、評価部11fは、予測誤差算出部11faと、乖離度算出部11fbと、寄与率算出部11fcとを備える。
予測誤差算出部11faは、各センサS−1〜S−nにつき、評価データセット12fを取得して回帰モデル12cへ入力し、回帰モデル12cから出力される予測値から評価日時分の予測誤差を算出し、評価情報12gの予測誤差12gaへ格納する。
乖離度算出部11fbは、予測誤差12ga中のセンサS−1〜S−nそれぞれの予測誤差をセンサ相関モデル12eへ入力し、センサ相関モデル12eの出力値から、正常状態からの乖離度を算出する。また、乖離度算出部11fbは、算出した乖離度を評価情報12gの乖離度12gbへ格納する。
寄与率算出部11fcは、予測誤差12gaから評価日時における各センサS−1〜S−nの予測誤差を寄与率として算出する。また、寄与率算出部11fcは、算出した寄与率を評価情報12gの寄与率12gcへ格納する。
図2Aの説明に戻り、つづいて判定部11gについて説明する。判定部11gは、乖離度12gbを参照して、正常状態からの乖離度が所定の判定閾値以上である場合に、故障予兆ありと判定し、報知部11hに対し、報知要求指示を行う。
報知部11hは、判定部11gから故障予兆ありの報知要求指示を受け付けた場合に、外部装置へアラート通知を報知する。また、このとき報知部11hは、乖離度12gbおよび寄与率12gcを参照して、正常状態からの乖離度と、たとえば寄与率上位5位までの各センサS−1〜S−nの名称などをあわせて報知することができる。
図4に、かかる報知例を示した。図4は、報知部11hによる報知例を示す図である。図4に示すように、報知部11hは、たとえば「評価日時」と、「正常状態からの乖離度」と、「寄与率上位5センサ」とを表示装置などに報知することができる。
ユーザは、たとえば「正常状態からの乖離度」を確認することで、対象機械100全体の異常度合いを知ることができる。また、たとえば「寄与率上位5センサ」を確認することで、異常の原因を推定することができる。
次に、故障予知装置10が実行する処理手順について、図5Aおよび図5Bを用いて説明する。図5Aおよび図5Bは、故障予知装置10が実行する処理手順を示すフローチャート(その1)および(その2)である。
図5Aに示すように、まず制御部11が、運用初回であるか否かを判定する(ステップS101)。ここで、運用初回である場合(ステップS101,Yes)、つづいて制御部11は、初期情報設定処理を行う(ステップS102)。
初期情報設定処理では、たとえば正常期間の日数や所定直近時間(本実施形態では順に、「30日間」、「3時間」)がシステム上設定される。運用初回でない場合(ステップS101,No)、ステップS105(図5B参照)へ制御を移す。
つづいて制御部11は、ステップS103のループ処理を実行する。ステップS103は、第1学習工程に対応し、センサ数分が繰り返される。
ステップS103では、抽出部11bが、収集部11aにより収集された収集データ12aから、学習対象日時の直近3時間分のセンサデータおよび気温データをベクトルとした正常期間分の学習データセットを抽出し(ステップS1031)、第1学習データセット12bへ格納する。
そして、第1学習部11cが、第1学習データセット12bを入力として、ディープラーニングにより、回帰モデル12cを生成する(ステップS1032)。
そして、予測誤差算出部11dが、学習対象日時の学習データ(直近3時間分のセンサデータおよび気温データ)を入力とした回帰モデル12cの予測値から学習対象日時分の予測誤差を算出し(ステップS1033)、第2学習データセット12dへ格納する。なお、ステップS1033は、学習対象日時をずらしながら正常期間分が繰り返される。
ステップS103のループ処理が終了すると、つづいてステップS104が実行される。ステップS104は、第2学習工程に対応する。
ステップS104では、第2学習部11eが、各センサS−1〜S−nの予測誤差をベクトルとした正常期間分の学習データセット(すなわち、第2学習データセット12d)から、ディープラーニングにより、センサ相関モデル12eを生成する。
つづいて、図5Bに示すように、制御部11が、ステップS105のループ処理を実行する。ステップS105は、センサ数分が繰り返される。
ステップS105では、抽出部11bが、収集部11aにより収集された収集データ12aから、評価日時の直近3時間分のセンサデータおよび気温データをベクトルとした評価データセットを抽出し(ステップS1051)、評価データセット12fへ格納する。
そして、評価部11fの予測誤差算出部11faが、抽出した評価データセット(評価日時の直近3時間分のセンサデータおよび気温データ)を入力とした回帰モデル12cの予測値から評価日時分の予測誤差を算出し(ステップS1052)、評価情報12gの予測誤差12gaへ格納する。
ステップS105のループ処理が終了すると、つづいてステップS106が実行される。ステップS106では、評価部11fの乖離度算出部11fbが、予測誤差12ga中の各センサS−1〜S−nの予測誤差を入力としたセンサ相関モデル12eの出力値から、正常状態からの乖離度を算出する。
そして、評価部11fの寄与率算出部11fcが、各センサS−1〜S−nの予測誤差に基づき、各センサS−1〜S−nの寄与率を算出する(ステップS107)。
つづいて、判定部11gが、評価部11fにより算出された乖離度が所定の判定閾値以上であるか否かを判定する(ステップS108)。ここで、乖離度が判定閾値以上である場合(ステップS108,Yes)、報知部11hが、正常状態からの乖離度と寄与率上位のセンサS−1〜S−nを報知し(ステップS109)、処理を終了する。
また、ステップS108の判定条件を満たさない場合(ステップS108,No)、処理を終了する。なお、この場合において、故障予兆なしを意味する旨を報知部11hにより報知させてもよい。
なお、実施形態に係る故障予知装置10は、たとえば図6に示すような構成のコンピュータ60によって実現される。図6は、故障予知装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ60は、CPU(Central Processing Unit)61、RAM(Random Access Memory)62、ROM(Read Only Memory)63、HDD(Hard Disk Drive)64、通信インタフェース(I/F)65、入出力インタフェース(I/F)66、およびメディアインタフェース(I/F)67を備える。
CPU61は、ROM63またはHDD64に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM63は、コンピュータ60の起動時にCPU61によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ60のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD64は、CPU61によって実行されるプログラムおよび当該プログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インタフェース65は、対象機械100との通信部(図示略)に対応し、通信ネットワークを介して他の機器からデータを受信してCPU61へ送り、CPU61が生成したデータを、通信ネットワークを介して他の機器へ送信する。
CPU61は、入出力インタフェース66を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU61は、入出力インタフェース66を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU61は、生成したデータを、入出力インタフェース66を介して出力装置へ出力する。
メディアインタフェース67は、記録媒体68に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM62を介してCPU61に提供する。CPU61は、当該プログラムを、メディアインタフェース67を介して記録媒体68からRAM62上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体68は、たとえばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
コンピュータ60が故障予知装置10として機能する場合、コンピュータ60のCPU61は、RAM62上にロードされたプログラムを実行することにより、収集部11a、抽出部11b、第1学習部11c、予測誤差算出部11d、第2学習部11e、評価部11f、判定部11gおよび報知部11hの各機能を実現する。また、HDD64は、記憶部12の機能を実現し、収集データ12a等が格納される。
コンピュータ60のCPU61は、これらのプログラムを、記録媒体68から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信ネットワークを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
上述してきたように、実施形態に係る故障予知装置10は、収集部11aと、抽出部11bと、第1学習部11cと、第2学習部11eと、評価部11fと、判定部11gとを含む。
収集部11aは、対象機械100(「機械設備」の一例に相当)に設けられた複数のセンサS−1〜S−nのセンサデータを収集する。抽出部11bは、センサデータのうち、対象機械100が正常状態にあった所定の正常期間分を抽出する。
第1学習部11cは、正常期間分に対し学習対象となる学習対象日時(「基準日時」の一例に相当)を設定し、学習対象日時から過去の所定の直近期間分の時間変動が特徴ベクトルに含まれるように、学習対象日時を正常期間分に対して変化させながら機械学習を実行することで、学習対象日時のセンサデータに対する予測値を出力する回帰モデル12cを生成する。
第2学習部11eは、センサS−1〜S−nごとで予測値に基づいて算出された学習対象日時ごとの予測誤差が特徴ベクトルに含まれるように機械学習を実行することで、センサ相関モデル12e(「センサ間の相関モデル」の一例に相当)を生成する。
評価部11fは、正常期間分における正常期間よりも後の任意の評価日時から過去の直近期間分のセンサデータを回帰モデル12cへ入力することによって評価日時における予測誤差をすべてのセンサS−1〜S−nについて取得し、予測誤差をセンサ相関モデル12eへ入力することによって得られるセンサ相関モデル12eの出力値に基づいて対象機械100の正常状態からの乖離度を算出する。判定部11gは、乖離度に基づいて対象機械100の故障予兆を判定する。
したがって、本実施形態に係る故障予知装置10によれば、対象機械100の故障予兆を簡便に且つ精度よく捉えることができる。
(その他の実施形態)
ところで、上述した実施形態では、評価部11fが、対象機械100の備えるすべてのセンサS−1〜S−nの予測誤差を取得する場合を例に挙げたが、センサS−1〜S−nのうちの一部のセンサのみから予測誤差を取得するようにしてもよい。
具体的には、センサS−1〜S−nは、評価対象として予め選択可能であるものとしたうえで、評価部11fは、かかる評価対象として予め選択されたセンサについて予測誤差を取得する。また、評価部11fは、評価対象でないセンサについては予測誤差に対応する所定の指定値、たとえば人手による指令値を取得する。そして、評価部11fは、取得した予測誤差および指定値をセンサ相関モデル12eへ入力することによってセンサ相関モデル12eの出力値を得ることとなる。すなわち、評価対象でないセンサについては、予測誤差に対応するリファレンスデータが直接入力される。
これは、センサデータの中には、明らかに故障とは関係のないデータが含まれる場合があり、このような場合にあえて予測誤差を取得するセンサを限定的にすることで、対象機械100の故障予兆を精度よく捉えるのに資するものである。別の言い方をすれば、たとえば運用上やメンテナンス等の都合により、一部のセンサが故障とは関係のないセンサデータを出力することが明らかである場合に、かかる一部のセンサについては予測誤差を取得せずに人手等による指令値をリファレンスデータとしてセンサ相関モデル12eへ入力可能とすることで、故障予兆を捉える精度を保つのに資することができる。
このように、評価部11fは、正常期間分における正常期間よりも後の任意の評価日時から過去の直近期間分のセンサデータを回帰モデル12cへ入力することによって評価日時における予測誤差を少なくとも一部のセンサについて取得し、予測誤差をセンサ相関モデル12eへ入力することによって得られるセンサ相関モデル12eの出力値に基づいて対象機械100の正常状態からの乖離度を算出してもよい。これにより、対象機械100の故障予兆を簡便に且つ精度よく捉えるのに資することができる。
また、上述した実施形態では、機械学習のアルゴリズムとしてディープラーニングを用いるものとしたが、用いるアルゴリズムを限定するものではない。したがって、SVM(Support Vector Machine)のようなパターン識別器を用いたサポートベクタ回帰等の回帰分析手法により機械学習を実行し、回帰モデル12cやセンサ相関モデル12eを生成してもよい。また、ここで、パターン識別器はSVMに限らず、たとえばアダブースト(AdaBoost)などであってもよい。また、ランダムフォレストなどを用いてもよい。
また、上述した実施形態では、各センサS−1〜S−nのセンサデータに気温データを対応付ける場合を例に挙げたが、たとえばセンサデータと気温データの相関係数を求め、気温データと相関性の高いセンサについてのみ気温データを対応付けることとしてもよい。また、センサデータと気温データを必ずしも同一時間軸上で対応付ける必要はなく、気温変化の影響が時間遅れで作用することを考慮し、時間をずらして対応付けるなどしてもよい。
また、上述した実施形態では、周囲状況データが気温データである場合を例に挙げたが、無論これに限られるものではない。たとえば、湿度データであってもよいし、気圧データや風力データなどであってもよい。また、気象に係る条件に限らず、周囲状況データは、機械設備の設置箇所などに係るものであってもよい。たとえば、機械設備が海上プラントなどである場合は、水位データなどを含んでもよい。また、機械設備の位置を特定する位置データ(緯度、経度、高度など)が含まれてもよい。
また、上述した実施形態では、正常期間が「30日間」であり、所定直近時間が「3時間」であるものとしたが、無論、あくまで一例であり、たとえばシステムの運用上、最適となるように調整された設定値を用いるようにしてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 故障予知システム
10 故障予知装置
11a 収集部
11b 抽出部
11c 第1学習部
11e 第2学習部
11f 評価部
11g 判定部
11h 報知部
12c 回帰モデル
12e センサ相関モデル
12g 評価情報
12ga 予測誤差
12gb 乖離度
12gc 寄与率
100 対象機械
S−1〜S−n センサ

Claims (10)

  1. 機械設備に設けられた複数のセンサのセンサデータを収集する収集工程と、
    前記収集工程によって収集されたセンサデータから、前記機械設備が正常状態にあった正常期間のセンサデータを抽出する抽出工程と、
    前記正常期間に対し学習対象となる基準日時を設定し、前記正常期間において前記基準日時を変化させつつ、該基準日時から過去の所定の直近期間のセンサデータの時間変動が特徴ベクトルに含まれるように機械学習を実行することで、任意の日時のセンサデータが入力された場合に当該任意の日時のセンサデータに対する予測値を出力する回帰モデルを前記センサごとに生成する第1学習工程と、
    前記正常期間において前記基準日時を変化させつつ、前記基準日時のセンサデータが前記回帰モデルのそれぞれへ入力された場合の前記予測値に対する回帰残差である予測誤差の前記正常期間分をデータセットとした機械学習を実行することで、前記予測誤差に基づく前記センサ間の相関性を示す相関モデルを生成する第2学習工程と、
    前記正常期間よりも後の任意の評価日時を基準とする前記直近期間のセンサデータを前記回帰モデルへ入力することによって前記評価日時における前記予測誤差を少なくとも一部の前記センサについて取得し、該予測誤差を前記相関モデルへ入力することによって得られる該相関モデルの出力値に基づいて前記機械設備の正常状態からの乖離度を算出する評価工程と、
    前記乖離度に基づいて前記機械設備の故障予兆を判定する判定工程と
    を含むことを特徴とする故障予知方法。
  2. 前記収集工程は、
    前記機械設備の周囲状況に関する周囲状況データを収集し、
    前記抽出工程は、
    前記正常期間のセンサデータを抽出するに際して、前記正常期間に対応する前記周囲状況データを前記正常期間のセンサデータに含ませて抽出し、
    前記第1学習工程は、
    前記基準日時から過去の前記直近期間のセンサデータおよび前記周囲状況データの時間変動が特徴ベクトルに含まれるように前記機械学習を実行することで、前記回帰モデルを生成すること
    を特徴とする請求項1に記載の故障予知方法。
  3. 前記周囲状況データは、気温データであって、
    前記抽出工程は、
    前記気温データと相関性が高いセンサデータにつき、前記気温データを対応付けること
    を特徴とする請求項2に記載の故障予知方法。
  4. 前記評価工程は、
    評価対象として予め選択された前記センサについて前記予測誤差を取得するとともに、前記評価対象でない前記センサについては前記予測誤差に相当するリファレンスデータを取得し、前記予測誤差および前記リファレンスデータを前記相関モデルへ入力することによって該相関モデルの出力値を得ること
    を特徴とする請求項1、2または3に記載の故障予知方法。
  5. 前記相関モデルは、オートエンコーダであって、
    前記評価工程は、
    前記相関モデルの入力値と出力値との誤差を前記機械設備の正常状態からの前記乖離度として算出し、
    前記判定工程は、
    前記乖離度が所定の判定閾値以上である場合に、前記機械設備に故障予兆ありと判定すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の故障予知方法。
  6. 前記評価工程は、
    記評価日時における前記センサそれぞれの前記予測誤差を、値が大きいほど前記機械設備の故障予兆に関わる度合いが高いことを示す評価値である前記センサごとの寄与率として算出すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の故障予知方法。
  7. 前記判定工程によって前記機械設備に故障予兆ありと判定された場合に、外部装置へのアラート通知を行う報知工程
    をさらに含み、
    前記判定工程は、
    前記機械設備に故障予兆ありと判定した場合に、前記評価工程により算出された前記寄与率が高い前記センサに関する情報を前記報知工程の前記アラート通知へ含ませること
    を特徴とする請求項6に記載の故障予知方法。
  8. 前記正常期間は、
    前記機械設備の運用初回時から、少なくとも前記機械設備の環境要因および個体差要因が平均化されると想定されるまでの期間が設定されること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の故障予知方法。
  9. 機械設備に設けられた複数のセンサのセンサデータを収集する収集部と、
    前記収集部によって収集されたセンサデータから、前記機械設備が正常状態にあった正常期間のセンサデータを抽出する抽出部と、
    前記正常期間に対し学習対象となる基準日時を設定し、前記正常期間において前記基準日時を変化させつつ、該基準日時から過去の所定の直近期間のセンサデータの時間変動が特徴ベクトルに含まれるように機械学習を実行することで、任意の日時のセンサデータが入力された場合に当該任意の日時のセンサデータに対する予測値を出力する回帰モデルを前記センサごとに生成する第1学習部と、
    前記正常期間において前記基準日時を変化させつつ、前記基準日時のセンサデータが前記回帰モデルのそれぞれへ入力された場合の前記予測値に対する回帰残差である予測誤差の前記正常期間分をデータセットとした機械学習を実行することで、前記予測誤差に基づく前記センサ間の相関性を示す相関モデルを生成する第2学習部と、
    前記正常期間よりも後の任意の評価日時を基準とする前記直近期間のセンサデータを前記回帰モデルへ入力することによって前記評価日時における前記予測誤差を少なくとも一部の前記センサについて取得し、該予測誤差を前記相関モデルへ入力することによって得られる該相関モデルの出力値に基づいて前記機械設備の正常状態からの乖離度を算出する評価部と、
    前記乖離度に基づいて前記機械設備の故障予兆を判定する判定部と
    を備えることを特徴とする故障予知装置。
  10. 機械設備に設けられた複数のセンサのセンサデータを収集する収集手順と、
    前記収集手順によって収集されたセンサデータから、前記機械設備が正常状態にあった正常期間のセンサデータを抽出する抽出手順と、
    前記正常期間に対し学習対象となる基準日時を設定し、前記正常期間において前記基準日時を変化させつつ、該基準日時から過去の所定の直近期間のセンサデータの時間変動が特徴ベクトルに含まれるように機械学習を実行することで、任意の日時のセンサデータが入力された場合に当該任意の日時のセンサデータに対する予測値を出力する回帰モデルを前記センサごとに生成する第1学習手順と、
    前記正常期間において前記基準日時を変化させつつ、前記基準日時のセンサデータが前記回帰モデルのそれぞれへ入力された場合の前記予測値に対する回帰残差である予測誤差の前記正常期間分をデータセットとした機械学習を実行することで、前記予測誤差に基づく前記センサ間の相関性を示す相関モデルを生成する第2学習手順と、
    前記正常期間よりも後の任意の評価日時を基準とする前記直近期間のセンサデータを前記回帰モデルへ入力することによって前記評価日時における前記予測誤差を少なくとも一部の前記センサについて取得し、該予測誤差を前記相関モデルへ入力することによって得られる該相関モデルの出力値に基づいて前記機械設備の正常状態からの乖離度を算出する評価手順と、
    前記乖離度に基づいて前記機械設備の故障予兆を判定する判定手順と
    をコンピュータに実行させることを特徴とする故障予知プログラム。
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