JP6896123B2 - 静電誘導型発電器 - Google Patents

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Description

本発明は、静電誘導を利用した発電装置、発電器、携帯型電気機器、特に、腕時計やその他の携帯型時計等に関する。本発明の発電器のエネルギ源としては、人体の運動、機械等の振動、その他環境に広く存在する運動エネルギを利用することができる。全体として、回転部材の円板の単位面積当たりの慣性モーメントを減らして発電効率を上げた発電器に関する。
エレクトレット材料による静電誘導を利用した実用的発電装置が、近年開発されてきている。静電誘導とは、帯電した物体を導体に接近させると、帯電した物体とは逆の極性の電荷が引き寄せられる現象のことである。静電誘導現象を利用した発電装置とは、「電荷を保持する膜」(以下、帯電膜という)と対向電極を配置した構造において、この現象を利用して、両者を相対移動させて誘導された電荷を取り出す発電のことである。
図1は、静電誘導現象を利用した発電の原理を模式的に説明する説明図である。
エレクトレット材料による場合を例にとると、エレクトレットは、誘電体に電荷を打ち込んだものであり、半永久的に静電場を発生させる帯電膜の一種である。このエレクトレットによる発電では、図1にみられるように、エレクトレットにより形成される静電場によって対向電極に誘導電荷が生じ、エレクトレットと対向電極の重なりの面積を変化(振動等)させれば、外部電気回路において交流電流を発生させることができる。このエレクトレットによる発電は、構造が比較的簡単で、電磁誘導によるものより、低周波領域において高い出力が得られ有利であって、近年いわゆる「環境発電(Energy Harvesting)」として注目されている。
これまで腕時計においては、回転錘をボールベアリングで支持し、回転錘から発電ロータ(電磁誘導型発電機)までの輪列に、増速歯車機構を介して伝動して発電量を高めたものは、特許文献1に開示されている。なお、「輪列」とは、時計に使用される歯車伝動機構を指しており、入力側の回転軸の歯車が、出力側の回転軸に「カナ」と呼ぶ歯数の少ない歯車にかみ合って連なる歯車列を指すことが多い。
また、特許文献2には、腕振りの 動きによる回転錘の回転を、増速歯車機構を介して伝動させて、エレクトレット膜と電極の相対的な回転を行う静電誘導型発電装置が開示されている。このようなエレクトレット膜による回転型発電装置においては、エレクトレット膜と電極間の面積を大きくすればするほど、拡大した分に見合うだけの発電量が得られるものと考えられていた。しかしながら、人体の運動などの小さい外部エネルギを利用するような発電では、エレクトレット膜を設けた回転円板の面積を拡げると、却って回転円板の慣性モーメントが大幅に増加して回転量が落ち込み、面積増加による発電量の増加効果を相殺してしまう。このため、回転型発電装置においては、エレクトレット膜と電極間の面積を大きくすることは、それに見合うほどの発電量が得られないという問題が生じていた。
この従来技術を腕時計に適用した場合には、エレクトレット膜を設けた回転円板の面積を拡げようとしても、発電機構の他に運針機構部や表示機器のためのスペースが必要となり、ケース内の全ての空間を発電部だけで埋めてしまうことはできない。このため、単一の回転円板の面積を拡げることによる発電量の増加には、制約が生じていた。
一方、特許文献3は、風などのエネルギ源を利用した電力生成システムに、複数の発電機装置が連結されたものが開示されている。このシステムでは、風力によって羽根車が駆動ギアを駆動し、この駆動ギアに、過剰となるように設けられた複数の発電機装置が、連結している。複数の発電機には、いずれかの発電機が破損した際に、駆動源から破損発電機を切断可能にするために、駆動ギアと発電機の間にクラッチが設けられている。したがって、複数の発電機を設置した目的は、発電量増加を目的にしたものではなく、破損発電機によって、システムの動作の継続が妨害されないようにしたバックアップシステム、すなわち、冗長システムを構成するためのものである。しかも、この従来技術は、エレクトレット膜を使用した静電誘導型発電装置とは、全く関係のない技術である。
特開2000−147159号公報 特開2011−072070号公報 特許第5591802号公報
本発明は、静電誘導型発電器において、全体として、回転部材の円板の単位面積当たりの慣性モーメントを減らして発電効率を上げることを課題とする。
本発明は、ハウジングと、前記ハウジングに固定された第1基板と、前記ハウジングに回転自在に軸支された軸を有する円板状第2基板と、帯電膜と、対向電極と、前記帯電膜及び前記対向電極間で発生した電力を出力する出力部と、を有し、前記対向電極を第1基板の第1対向面に設置し、前記帯電膜を前記第1対向面に対向する前記第2基板の第2対向面に設置し、前記第2基板の前記第2対向面には、所定角度毎に、前記帯電膜と、前記帯電膜が設置されていない間隔部とが交互に配置されており、前記第1基板、前記帯電膜、前記第2基板、前記対向電極、及び、前記出力部からなる1組の発電部が、複数組設置された静電誘導型発電器である。
静電誘導型発電器において、全体として、回転部材の円板の単位面積当たりの慣性モーメントを減らして発電効率を上げた。また、複数個の発電部を設けることにより、回転部材の直径を小さくすることができ、発電部の薄型化に利するとともに、発電部のレイアウト自由度が増し、スペースを効率的に活用することができる。
静電誘導現象を利用した発電の原理を模式的に説明する説明図である。 本発明の第1実施形態の斜視図である。 本発明の第1実施形態の図2のX−X線に関する模式的断面図である。 本発明の第1実施形態の一部を取り除いた平面図である。 (a)は、本発明の第1実施形態の一部分を示す斜視図である。(b)は、調整スクリュー9の断面図である。 本発明の第1実施形態の増速歯車列の概要を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の増速歯車列の概要を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の増速歯車列の概要を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の増速歯車列の概要を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の増速歯車列の概要を示す説明図である。 (a)は、本発明の第1実施形態の回転部材の表面の平面図である。(b)は、本発明の第1実施形態の回転部材の裏面の平面図である。 (a)は本発明の第1実施形態の帯電膜を示しており、(b)は対向電極2の第1電極O、第2電極E、整流回路の概要を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の帯電膜と対向電極間の発電の概要を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の固定電極基板38の平面図である。 N個の回転部材と、1個の等面積回転部材との慣性モーメントを比較した表である。 回転部材の傾斜の影響を説明する説明図である。 発電部の総慣性モーメントを説明する説明図である。 発電部の総慣性モーメントの式を説明する説明図である。 増速比の組み合わせと総慣性モーメントの関係を示す表である。 (a)、(b)は、本発明の第3実施形態の各発電部の位相差を説明する説明図である。 図17(b)の詳細説明図である。 回転部材4の帯電膜3と、対向基板1の対向電極2との相対位置関係を模式的に説明する説明図である。 静電負荷トルクを説明する説明図である。 本発明の第3実施形態の各発電部に働く静電負荷トルクを示したグラフである。 回転部材4の帯電膜3と、対向基板1の対向電極2との相対位置関係を模式的に説明する説明図である。 本発明の第4実施形態の対向電極、整流回路の概要を示す説明図である。 本発明の第4実施形態の対向電極、整流回路の概要を示す説明図である。 図24における回転部材の帯電膜と対向電極の配置を示した説明図である。 本発明の第5実施形態の増速歯車列の概要を示す説明図である。
以下、各図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。各実施態様について、同一構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。以下の各実施形態では、一例として腕時計で説明するが、必ずしも腕時計に限定されるものではない。携帯用の静電誘導発電器付き電子電気機器などその他にも適用可能である。
(第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態の斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態の図2のX−X線に関する模式的断面図である。図4は、本発明の第1実施形態の一部を取り除いた平面図である。図5(a)は、本発明の第1実施形態の一部分を示す斜視図である。図5(b)は、調整スクリュー9の断面図である。図6〜図7は、本発明の第1実施形態の増速歯車列の概要を示す説明図である。以下、第1実施形態を、各図面を参照して説明する。
第1実施形態は、腕時計などの携帯用電子時計に適用した場合であり、その概要を、図2、3を参照して説明する。図2には、地板35の上に、各部材が組み付けられた腕時計のムーブメントが示されている。図2は、一部の部材が省略されて、主に本実施形態の特徴部分を表示している。図2のムーブメントの裏側には、図3に示すように、文字板41と時針44、分針43、秒針42が設けられている。腕時計としての表側、すなわち図3の下方には、風防(図示なし)が取り付けられた外装ケーシング(図示なし)内に、ムーブメントが挿入されて、図3の上方から裏蓋(図示なし)で外装ケーシングに密閉される。以下、上方、下方とは、図3の断面図での上方、下方を指すものとする。図2の斜視図においても同様である。したがって、風防は、図2、3の下方であり、裏蓋は上方に取り付けられる。
図4の配置領域Zには、クオーツムーブメントとしての機能を有するための部材が配置されている。水晶振動子、電子回路基板、コイル、ステップモータ、運針機構部P、2次電池などが配置される。電子回路基板には、発振回路、分周回路、ステップモータの駆動回路、電源回路などが組み込まれている。運針機構部Pは、運針用歯車列22、23、24、25、26から構成され指針(42、43、44)を駆動する輪列部のことであり、図3の点線囲みにみられるように、回転錘10のボールベアリング51直下に、空いたスペースを有効活用して配置されている。1又は複数のステップモータの駆動により、運針用歯車列22、23、24、25、26が駆動される、秒針42、分針43、時針44は、それぞれ、秒針車24、分針車25、時針車6によって駆動される。分針43、時針44の駆動には、日の裏機構(時計用語)と呼ばれる歯車機構がよくつかわれる。秒針42は無い場合も存在する。
図2のX−X線に関する断面図は、図3に示されている。歯車列などを軸支する第1輪列受33と第2輪列受34が、地板35にスペーサなどを介してネジ止めされている。これらの地板、受け、輪列という用語は、腕時計などの場合によくつかわれる呼称であって、地板35、第1輪列受33、第2輪列受34は、ハウジングの一部を構成する。ハウジングは、以下において地板35、第1輪列受33、第2輪列受34、その他の受け板などを含んで構成されるものとして説明する。
時計用語としての地板とは、ハウジングの一種であって、様々なパーツを組み込む土台、支持板、内装ケーシングなどを意味している。本実施形態では、地板35は板状部材であるが、これに限定されるものではない。また、受け板とは、回転体の軸を支えたり、部品を固定・保持する役割を果たす場合に良くつかわれる用語である。輪列とは、既に述べたように時計に使用される歯車伝動機構を指している。
回転錘10は、ボールベアリング51を介して第1輪列受33に、3本のネジ48で取り付けられている。回転錘10の半円形の円板の外周部には錘10’がスポット溶接で固着されており、回転錘10が、腕振りの動きなどを利用して回転を引き起こすようになっている。回転錘10には、ネジ49で駆動歯車11が一体化して固定されている。駆動歯車11内周面には、ボールベアリング51の外輪52が圧入されている。一方、ボールベアリング51の内輪53は、固定板32の外周部に隙間嵌めで固定されている。固定板32が、ネジ37で第1輪列受33に固定されるときに、回転錘10と一体化された駆動歯車11、ボールベアリング51が一緒に固定される。回転錘10が回転すると、ねじ49で回転錘10と一体化された駆動歯車11が、ボールベアリング51で支持されてハウジング(第1輪列受33)に対して回転するように構成されている。すなわち、回転錘10は、ボールベアリング51で片持ち状に回転支持されている。回転錘10、駆動歯車11、ボールベアリング51、固定板32は、1つの回転錘ユニットを構成して、3本のネジ48で第1輪列受33に、一体的に固定することができるようになっている。
次に、回転錘10の回転が増速されて発電部Aの回転部材4A(第2基板ともいう)に回転を伝達する歯車列について述べる。本実施形態では、発電部は4箇所存在し、符号A〜Dで表す。回転部材もそれぞれ発電部に対応して、符号4A〜4Dで表す(回転部材4A〜4Dは、総称的に回転部材4と称することもある)。発電部は4箇所に限定されず、複数個存在すればよい。本実施形態では、図6、7に示すように、歯車列は、回転錘10の回転が増速されて1組の発電部の回転部材4A(第2基板)に回転を伝達する増速歯車列11〜16と、回転部材4Aから複数組設置された発電部の他の回転部材4B〜Dに回転を伝達する連結歯車列15、16から構成されている。
図6aのように、1列の増速歯車列11〜16に対して、L字状に連結歯車列15、16を形成しても良いが、図6b〜dのような逆T字状や逆Y字状の連結歯車構成なら、以下の理由で回転駆動力の伝達効率がさらに良くなる。
図6aのL字状の連結歯車構成において、回転錘10から発電部A〜Dに至るまでに介する歯車は、発電部Aは、歯車11と12、13と14、15と16のカナ12、14、16を含めたセットが3つ、発電部Bが4つ、発電部Cが5つ、発電部Dが6つ、である。これに対して図6bの逆T字状の連結歯車構成においては、発電部Aが4つ、発電部Bが3つ、発電部Cが4つ、発電部Dが5つであり、回転錘から発電部まで6つの歯車を介する経路が存在しない。連結歯車によって伝達される回転駆動力は、1つの歯車当たり5〜15%、多いときには20%の損失が見込まれるため、回転駆動力の伝達効率、すなわち発電機の発電効率を重視する場合は、L字状より逆T字状の連結歯車構成が適している。
図6cは、逆Y字状に連結歯車が構成されている例であり、増速歯車のうち歯車13が発電部Bの歯車14と発電部Cの歯車14に連結される。発電部Bの1列の増速歯車列の歯車15は、発電部Aの連結歯車15、16に連結している。一方、発電部Cの増速歯車列の歯車15は、発電部Dの連結歯車15、16に連結している。回転錘10から発電部に至るまでに介する歯車は、発電部AとDが4つ、発電部BとCが3つ、であり、図6a、bと比べて、仲介する歯車の最大数が少ないため、回転駆動力の伝達効率を高くすることができる。
図6dは、逆Y字状の連結歯車構成の変形例である。発電部A、Dに至る1列の増速歯車列は歯車11〜16によって回転部材4A、4Dを回転させる。発電部B、Cについては、発電部Aに至る増速歯車列の歯車13から、連結歯車列の歯車14、15、16がとり出されて回転部材4Bが回転する。発電部Cについても発電部Dに至る増速歯車列の歯車13から、連結歯車列によって回転部材4Cが回転する。回転錘10から発電部に至るまでに介する歯車は、発電部A〜Dが全て3つであり、図6cと比べて、仲介する歯車の最大数が更に少ないため、回転駆動力の伝達効率を高くすることができる。
図7の形態にみられるように、地板の配置スペースを有効に活用する上で、連結歯車列の1つの歯車15に直接2箇所歯車16を連結して、2つの発電部A、Cを連結することも可能である。また。複数組の発電部の外周が、ハウジング内周、すなわち地板35の外周に沿ってレイアウトすると、スペースを効率的に活用することができる。そして、運針機構部Pが、回転錘10のボールベアリング51直下に、空いたスペースを有効活用して配置することができる。
腕振りの動きなどで回転した回転錘10は、歯車列11〜16で増速しながら、回転部材4を回転させる。軸6には、歯車(時計用語でカナともいう)12と歯車13が固定されている。軸7には、歯車(カナ)14と歯車15が固定されている。軸8には、歯車(カナ)16と回転部材4が固定されている。軸6〜8は、それぞれ、地板35と第2輪列受34の間に上下の軸受50、50で支承されている。第1輪列受33と第2輪列受34は別部材として構成されている。図3に示すように、第2輪列受34の高さが、第1輪列受33より高くなっている。このため、駆動歯車11が、軸6に固定された歯車12に直接噛み合わせることができる。
第2輪列受34は、図2、4にみられるように、ネジ46、46で地板35に両端を固定している。受け板36もネジ45で地板35に固定されている。第2輪列受34は、複数組設置された発電部A〜Dの回転部材4A〜Dを、1枚板で支承するので、第2輪列受34の保持位置の少なくとも1か所が各発電部に挟まれた狭小領域に存在しなければならない。本実施形態では、ネジ47で第2輪列受34を地板35に固定している。
駆動歯車11は、軸6の歯車12に噛合い、軸6を回転させる。駆動歯車11に対する歯車12の増速比を第1増速比と呼ぶ。軸6の歯車13は、軸7の歯車14に噛合い、軸7を回転させる。歯車13に対する歯車14の増速比を第2増速比と呼ぶ。軸7の歯車15は、軸8の歯車16に噛合い、軸8を回転させる。歯車15に対する歯車16の増速比を第3増速比と呼ぶ。本実施形態では、歯車列は3段であるが、これに限定されず、1段、2段、N段(Nは整数)であっても良い(N段目の増速比を第N増速比という)。本実施形態においては、回転錘10の正逆両方向の回転を、変換クラッチ機構を内在させて、それぞれの回転を常に一方向の回転に変換するようにしても良い。回転錘10の正逆両方向の回転の内で、一方向の回転だけを伝動するようにしても良い。
軸8には、増速歯車列の歯車16とともに、回転部材4が固定されている。回転部材(第2基板)4の下方面(第2対向面)には、帯電膜3が設置され、対向基板1の上方面(第1対向面)には、帯電膜3に対向するように、対向電極2が設置されている(図3参照)。対向基板1の対向電極2が上方になるように、受け板36に下方側からネジ59で固定されている。対向基板1の厚みのバラツキを排除できるように、受け板36には基準面Rが形成されている。これによって、対向基板1の上面を基準としているので、対向電極2の位置決めが正確にできるので、帯電膜3と対向電極2との間隔(場合により100μ以下)を正確に設定することができる。
帯電膜3と対向電極2の間隔は発電効率上極めて重要であり、この間隔は適切に設定する必要がある。さらに、回転部材4の回転がスムーズに行われるように、図3、5に示すように、調整スクリュー9で軸8の上下方向の間隔を調整するようにすると良い。本実施形態の場合、複数組設置された発電部A〜Dの回転部材4A〜Dの上方に軸受50は、全て第2輪列受に取り付けられている。このため、各発電部の回転部材4に対して、調整スクリュー9で調整するようにすると良い。調整の手順としては、図4に示すように、各発電部と歯車列を組み立てた後、調整の手順としては、次のようにすると良い。(1)回転部材4の外部から外力を与えて回転させる。(2)回転部材4を無負荷減速させながら調整スクリュー9を調整し、上下方向のクリアランスをつめる。(3)無負荷減速時に引っかかり感のない状態に、調整スクリュー9をセットする。このようにして、第2輪列受34の各発電部に存在する調整スクリュー9で、個々の発電部毎に軸8方向のクリアランスを調整することができる。複数組の発電部の回転部材4(第2基板)の軸と歯車列の軸が、共通の板状部材で軸支されていても容易に調整ができ、複数組の発電部の組立が容易であるとともに、回転部材4のクリアランスの調整も容易である。
図3における調整スクリュー9には耐震装置を用いていないが、軸受50に、図5(b)に示すような耐震装置(一例として、パラショックとしてよく知られた耐震装置)を内蔵しても良い。本実施形態には、必ずしも調整スクリューを装備しないものであっても良い。この場合には、軸8の上端面と軸受50下端面との間に、極薄の板バネを介在している。この板バネにより、軸8を下方に押し付けて、帯電膜3と対向電極2との間隔を決定しても良い。
図8(a)は、上方から見た、本発明の第1実施形態の回転部材の表面の平面図である。(b)は、下方から見た、本発明の第1実施形態の回転部材の裏面の平面図である。図9(a)は本発明の第1実施形態の帯電膜を示しており、(b)は対向電極2の第1電極O、第2電極E、整流回路の概要を示す説明図である。図10は、本発明の第1実施形態の帯電膜と対向電極間の発電の概要を示す説明図である。図11は、本発明の第1実施形態の固定電極基板38の平面図である。
次に、発電部とそれらを駆動する連結歯車列について述べる。
軸8、回転部材4、帯電膜3、対向電極2、対向基板1は、1組の発電部を構成する。発電部は、本実施形態では4箇所設けられており、それぞれ、同じもので構成されている。発電部A〜Dにはそれぞれ出力部20A〜20Dが設けられている。各発電部の対向基板1は独立して設置されていても良いが、本実施形態では、図11に示すように、1枚の共通基板である固定電極基板38上に、各対向電極2A〜2D、出力部20A〜20Dが設置されている。固定電極基板38上には、少なくとも整流回路を含む電子回路の実装領域を配置しても良い。帯電膜3、対向電極2の詳細については後述する。
発電部Aは直列的に接続された増速歯車列によって、回転駆動され、各発電部B〜Dは、連結歯車列によって並列的に回転駆動される。図6(a)にこの状態が模式的に示されている。増速歯車列の軸7の歯車15には、これと同数の歯を有する歯車15が噛合っており、発電部Bの回転部材4の軸8に設けられた歯車16を回転駆動する。各発電部B〜Dを回転駆動する歯車15、16は本実施形態では全て同じものとしているが、必ずしもこれに限定されるものではない。図6〜7においては、回転部材4A〜4Dが等速で回転するように、各発電部B〜Dを回転駆動する歯車15、16の歯数をそれぞれ適宜設定することも可能である。歯車15の直径を適宜変更して、各発電部の設置場所を確保することができる。
回転部材4は、図8(a)に示すように、放射状の一片61、61間に、外周縁から内周側に向けてV字形切欠き(V-shaped cutout)62が形成されている。中心部には、凹状溝64が4箇所設けられた十字状穴63が設けられている。軸8には十字状スプライン(図示せず)が設けられており、回転部材4の十字状穴63に嵌め合うようになっている。各発電部A〜Dの回転部材4の相互の位置関係が、回転部材4の十字状穴63と軸8の十字状スプラインによって固定される。なお、放射状の一片61の中心に対する拡がり角度を図8(a)に示すように、θpとする。
図8(b)は、図8(a)の裏側を示しており、回転部材4の放射状の一片61の下面(第2対向面)には、帯電膜3が設置されている。したがって、回転部材4の下面には、所定角度(拡がり角度θp)毎に、帯電膜3と、帯電膜が設置されていない間隔部(V字形切欠き62)とが交互に配置されている。回転軸8は、上側は、第2輪列受34の軸受50、下側は、地板35に設けた軸受50(軸受50は、耐震装置、一例としてパラショックなどであっても良い)で軸支されている。上側の軸受50は、第2輪列受34に対して上下に調整可能にすると、各発電部の軸8の上下方向のクリアランスが調整し易くなる。回転部材4は、切欠きのない円板であっても良く、また、切欠きの形状は、必ずしもV字形に限定されるものではなく、その他の形状であっても良い。本実施形態では、回転部材4の切欠きが、空気の通り抜け部として機能する。
図9(a)に示す回転部材4の下面の帯電膜3に対向して、対向基板1には、図9の(b)に示す対向基板1の対向電極2が配置されている。対向基板1には、第1電極Oと第2電極Eが交互に配置されている。第1電極Oと第2電極Eは、回転部材4の回転方向に沿って交互に、所定角度(拡がり角度θp)毎に配置されている。図9(b)にみられるように、第1電極O同士と第2電極E同士が接続されるとともに、第1電極Oと第2電極Eはそれぞれ出力部20(図11)に接続されている。第1電極O、第2電極Eは、1相の交流を形成して、整流回路70を介して2次電池に入力される。第1電極O電極列と第2電極Eの電極列の両者合わせて、対向電極2と総称する。発電部A〜Dにおいて、回転部材4の帯電膜3の配置と、対向基板1に第1電極Oと第2電極Eが交互に配置されている点は、皆同じである。帯電膜3、及び、第1電極Oと第2電極Eは等角度毎に配置しないと発電効率が落ちるため、各帯電膜3、第1電極O、第2電極Eの面積は等しくすると良い。
第1電極Oと第2電極Eにおいて、次のように電流が生成される。
図10(a)の第1電極Oには、帯電膜3が重なり合っている(O期間という)。このとき、帯電膜3(エレクトレット膜)には、負電荷が保持されているので、第1電極Oには、静電誘導により正電荷が引き寄せられる。正電荷が引き寄せられる際に電流が流れる。一方、回転部材4の回転に伴い、図10(b)のように帯電膜3が、隣の第2電極Eに重なる(E期間という)。第2電極Eには、静電誘導により正電荷が引き寄せられる。正電荷が引き寄せられる際に電流が流れる。これに対して、第1電極Oには、切欠き62が重なるので、引き寄せられた正電荷が消散して逆方向に電流が流れる。回転部材4の回転に伴い、O期間とE期間が交互に繰り返されることになる。
回転錘10の回転が、増速歯車列を介して、回転軸8に固定された回転部材4を回転させると、帯電膜(エレクトレット膜)3と、対向電極2の第1電極O、第2電極Eとの重なり面積が増減し、これらに引き寄せられる正電荷が増減して、対向電極2に交流電流を発生させる。出力部20に出力された交流波形は、整流回路70により正電圧の波形に変換され、降圧回路を経て2次電池に充電されるとともに、電子回路基板の電子回路に出力する。整流回路70は、ブリッジ式であり、4個のダイオードを備えている。図9(b)の本実施形態においては、回転軸8からは電流を取り出す必要はなく、固定された対向基板1に対向電極2の出力配線を設けて電流を取り出せばよいので、回路構成が極めて簡易なものにすることができる。
上記実施形態においては、対向基板1の対向電極2は、図9(b)の第1電極Oと第2電極Eが交互に配置されているが、必ずしも本実施形態は、これに限定されるものではない。回転部材4、帯電膜3の配置は、図9(a)と同じであるが、対向基板1上の対向電極2の配置が、第1電極Oのみが等間隔で電極のない部分と交互に配置されるようにしても良い。この場合、回転部材4の帯電膜3は、導電部材の軸8に電気接点を介して接続されて整流回路70に出力される。一方、対向基板1の第1電極Oも、整流回路70に出力される。軸8からの電流の取り出し方については、ブラシ電極や軸受部の導電体構成部を利用して回転しながら電気的接続を行えばよい。この場合には、回転部材4の裏面に設置した帯電膜3の代わりに、第1電極Oを設置し、対向基板には帯電膜3を設置することも可能である。
以上説明した発電部について、本実施形態では4箇所設けられており、それぞれ、同じもので構成されている。発電部A〜Dにはそれぞれ出力部20A〜20Dが設けられている。各発電部の対向基板1は独立して設置されていても良いが、本実施形態では、図11に示すように、1枚の共通基板である固定電極基板38上に、各対向電極2A〜2D、出力部20A〜20Dが設置されている。さらに、複数組の発電部の全ての対向基板(第1基板)と、少なくとも整流回路を含む電子回路とが、共通の回路基板上に配置するようにしても良い。すなわち、複数組の発電部の対向基板は共通の回路基板上にパターニングされ、当基板上には整流/充電用の電子部品の実装領域も存在するようにしても良い。これにより発電部A〜Dと、その発電電流を処理する電子部品との配線を短くすることができるため、配線抵抗による電力ロスを低減するとともにノイズの混入を防止できる。また、複数組の発電部における固定電極2A〜2Dの高さが同一になるので、対向電極2A〜2Dと帯電膜3とのギャップの管理がしやすくなるとともに、各回転部材4の組み込みが容易になる。
本発明で帯電膜として用いられるエレクトレット材料には、帯電しやすい材料を用い、例えばマイナスに帯電する材料としてはシリコン酸化物(SiO2)や、フッ素樹脂材料などを用いる。具体的には一例としてマイナスに帯電する材料として旭硝子製のフッ素樹脂材料であるCYTOP(登録商標)などがある。
さらに、その他にもエレクトレット材料としては、高分子材料としてポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニルデンジフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)などがあり、無機材料としては前述したシリコン酸化物(SiO2)やシリコン窒化物(SiN)なども使用することができる。その他、周知の帯電膜を使用することができる。
図12は、N個の回転部材と、1個の等面積回転部材との慣性モーメントを比較した表である。図13は、回転部材の傾斜の影響を説明する説明図である。
続いて、本実施形態の作用効果について述べる。
複数の発電器全体で、回転部材の円板の単位面積当たりの慣性モーメントを減らして発電効率を上げることができる点について説明する。
複数個の発電部全体の回転運動方程式は、次のようなものである。
発電部全体の回転運動方程式
Figure 0006896123
は、機械摩擦抵抗や後述の静電気負荷トルクTなどを含んだものである。
gは、回転錘10によって供給される回転トルクである。式(1)によれば、人体の運動などの外部から与えられる力が一定、すなわち、Tgが一定量供給される場合、Jは小さいほど角加速度を大きくすることができる。つまり、Jは小さいほど、大きい角加速度によって発電部の回転部材の回転量θを増大させることができるので、各発電部での発電量を増やすことができる。また、Jは小さいほど、回転運動の変化が起こりやすい(回転起動性が良くなる)。
本実施形態では、複数個の発電部を設けることによって、回転部材の単位面積当たりの慣性モーメントを全体的に減らすようにしたものである。発電部を複数個設けた場合と発電部が単一の場合とで、発電を担う回転部材の帯電膜と対向電極の総面積が等しくなるよう設定し、複数個の発電部における総慣性モーメントを算出すると、図12の表のようになる。なお、複数個の発電部の回転部材の直径D0は皆同じ直径、形状とする。これに対して、単一の回転部材は直径D1に比例して拡大した形状とする。発電部の増速歯車列等の歯車の慣性モーメントは、歯車の大部分が透し穴で構成されていることやこれらの歯車は回転部材に比して低速度であることなどにより無視可能とする。
複数個の発電部の内の1つの発電部において、次の式が成立する(円板の慣性モーメントの式を利用)。
Figure 0006896123
図12の表の発電部の総慣性モーメントについて、ケース1(N個の回転部材)とケース2(単一の回転部材)を比較すると、ケース1の方がN分の1に小さくすることができる。したがって、発電部における帯電部分の総面積が同じであっても、単一の回転部材からなる構成より、複数個の回転部材による構成の方が、総慣性モーメントを少なくすることができる。図12の場合に限らず、複数個にすると帯電部分の単位面積当りの慣性モーメントを減らすことができる。
小径の回転部材を有する発電部を複数個設けることで、大径の回転部材からなる単一の発電部構成より、単位発電面積あたりの慣性モーメントを減らすことができるとともに、回転部材が小径になるため、それぞれの発電部を配置する際の自由度が増すことになる。また、腕時計のような限られたスペースの場合には、複数設置することにより、発電部の設置場所の確保も容易になる。
複数個の発電部を設けることにより、回転部材の直径を小さくすることができ、発電部の薄型化に利する点を、図13を参照して以下に説明する。
工作上の加工公差等に基づき、「回転軸の通り違い量l(エル)」が発生する。これは、加工時の加工精度によって決まる値なので、回転部材のサイズに依存することなく一定値となる。このため、回転部材4の軸8には極微小であるものの回転軸に傾きφが発生してしまう。この傾きφは、帯電膜3と対向電極2との接触を引き起こし製品不良となるので、帯電膜3と対向電極2とのギャップgは、一定値(制限値)以上にするように管理する必要がある。このギャップgは以下のように導き出すことができる。tは、発電部の厚みである。
図13を参照すると、tanφ=l(エル)/t、g>(D0/2)・sinφとなる。
したがって、近似的にsinφをtanφで置き換えて、g>(D0・l)/(2t)、g>(l/2)・(D0/t)、l/2は定数であるから、D0を小さくすれば、ギャップgの制限値D0/tは小さくなり、帯電膜3と対向電極2との接触しにくくなる。同時に、D0を小さくすれば、それに伴い発電部の厚みtも小さくすることができる。以上述べたように、複数個の発電部を設けることにより、回転部材の直径を小さくすることができ、発電部の薄型化に利する。
(第2実施形態)
図14は、発電部の総慣性モーメントを説明する説明図である。図15は、発電部の総慣性モーメントの式を説明する説明図である。図16は、増速比の組み合わせと総慣性モーメントの関係を示す表である。
第2実施形態は、第1実施形態における増速歯車列の各段の増速比について特定した実施形態である。第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、図3、図6(a)を参照して、回転錘10に固定された駆動歯車11は、軸6の歯車12に噛合い、軸6を回転させる。駆動歯車11に対する歯車12の増速比を第1増速比と呼ぶ。軸6の歯車13は、軸7の歯車14に噛合い、軸7を回転させる。歯車13に対する歯車14の増速比を第2増速比と呼ぶ。軸7の歯車15は、軸8の歯車16に噛合い、軸8を回転させる。歯車15に対する歯車16の増速比を第3増速比と呼ぶ。
入力側の回転軸の歯車11、13、15が、出力側の回転軸に「カナ」(時計用語)と呼ぶ歯数の少ない歯車12、14、16にかみ合っている。本実施形態では、歯車列は3段であるが、これに限定されず、1段、2段、・・・i段・・・N段(i、Nは整数)であっても良い(i段目の増速比を第i増速比という)。i段とは、図14を参照して、回転錘10の軸Q0から数えて、i番目の回転軸Qiのカナと、それに噛合うi−1番目の歯車軸Qi-1の歯車との組み合わせを指す。歯車軸Qi-1の歯車の歯数をmi-1といい、歯車軸Qiのカナの歯数をniという。i段目の第i増速比kiは、mi-1/niである。カナを介さず、相互の回転軸間をそれぞれの歯車で直接噛み合わせても良い。
回転錘10から増速歯車列を経由して発電部に至る総慣性モーメントJ(回転錘10位置基準)は、図15の式(5)から、次のように表すことができる。回転錘10の軸Q0から数えて、順にi番目の回転軸Qiの慣性モーメントをJiとする。
J=J0+(k12[J1+(k22{J2+(k32(J3+・・・)}]…式(6)
式(6)からわかるように、第1増速比k1の二乗がすべての項にかかっているので、回転錘10から増速歯車列の増速比のうちで、最小の増速比を第1増速比k1とすれば、総慣性モーメントJを小さくすることができる。同様に、k2、k3、k4を順次小さい順に割り当てれば、総慣性モーメントJを小さくすることができる。一方で、増速歯車列全体の増速比を上げようとすれば、最終増速比を大きくすることで、式(6)の上では、慣性モーメントJの増加を抑制できる。しかし、最終増速歯車に一般的な回転式電磁発電機構を接続した場合に、回転側と固定側の磁石間に生じる強力な磁気結合が回転部材の回転を阻害し、回転体の負荷トルクが非常に大きくなる。このため回転式電磁発電機構では、最終増速歯車の耐久性と、回転駆動力が多く必要であることとを考慮すると、最終増速比を大きくすることが難しい。
一方、エレクトレット発電において回転部材4に生じる負荷トルクは、帯電膜3と対向電極2間に生じるクーロン力がこれにあたり、電磁発電式に比べ格段に小さい。従って、増速歯車列とエレクトレット発電の組み合わせでは、増速歯車列の最終増速比を大きくでき、慣性モーメントJの増加を抑制できる。そして、第1増速比と最終増速比をおよそ4〜5:10の比率とすることで、所望の増速歯車列全体の増速比を得ながら、慣性モーメントを最小にできることが判明した。このことについて、以下で詳細に述べる。
一例として、図16を参照して、増速比3.71、5.00、9.66の場合で、総慣性モーメントを、全回転軸の慣性モーメント=1として見積ると、第1増速比3.71、第2増速比5.00、第3増速比9.66とした時が、最小の総慣性モーメントJになることが確認できる。図16のケース1〜3とケース4〜6とを対比するとわかるように、総じて第1増速比k1に、最終増速比kNより小さい値を割り当てる方が、総慣性モーメントJを小さくすることができる。
第2実施形態は、回転錘に固定された第1歯車(駆動歯車11)とそれに直接連結する第2歯車(歯車12)との第1増速比k1が、増速歯車列のうちの最小の増速比である。また、第1増速比k1は、回転部材4を回転させる増速歯車列の最終増速比kNより、小さくしたものである。第1増速比k1、第2増速比k2、第3増速比k3・・・などを、単調に増加するように配列しても良い。このようにすると、総慣性モーメントJを小さくすることができる。その他の構成、作用効果は、第1実施形態と同じである。
(第3実施形態)
図17(a)、(b)は、本発明の第3実施形態の各発電部の位相差を説明する説明図である。図18は、図17(b)の詳細説明図である。図19は、回転部材4の帯電膜3と、対向基板1の対向電極2との相対位置関係を模式的に説明する説明図である。図20は、静電負荷トルクを説明する説明図である。図21は、本発明の第3実施形態の各発電部に働く静電負荷トルクを示したグラフである。図22は、回転部材4の帯電膜3と、対向基板1の対向電極2との相対位置関係を模式的に説明する説明図である。なお、図19、22においては、扇形の帯電膜3と第1、2電極O、Eを、わかりやすくするために、四角に変更して表示してある。
第3実施形態は、第1実施形態の各発電部において、回転部材4の帯電膜3と、対向基板1の対向電極2(図9(b)参照)との相対位置関係を、特定した実施形態である。基準となる発電部(例えば、発電部A)の帯電膜3と対向電極2が、同形状でぴったり重なり合った状態Vを、仮に位相0°とする。このときの帯電膜3と対向電極2のそれぞれの位置を、位相0°位置とする。
各発電部A〜Dの回転部材4A〜Dは、連結歯車15、16で連結している。
連結歯車15、16が連結した状態のもとで、発電部Aの回転部材4Aが位相0°の時に、他の発電部B〜Dにおいて、それぞれ、帯電膜3と対向電極2の位相0°(ぴったり重なり合った状態)の位置からのずれを、位相差と定義する。回転部材4の帯電膜3と、対向基板1の対向電極2との相対位置関係とは、この位相差を指している。
図17(a)は、各発電部A〜Dの位相差0°、すなわち、皆位相θA〜θDが同一である実施形態である。図17(b)、図18は、各発電部A〜Dの位相差が存在して、位相θA〜θDが、均等間隔δずつ異なっている実施形態である。図17(b)の例では、回転部材4A〜4Dが連結歯車15で連結しているため、回転部材4Cは4Aと同方向に回転するが、回転部材4Bと4Dは、4Aと逆方向に回転する。従って回転部材4A〜4Dの位相θA〜θDは、それぞれの回転方向にδずつずれるように配置される。図17(b)、図18については、回転部材4の帯電膜3と、対向基板1の対向電極2との相対位置関係が明確でないため、回転部材4A〜4Dの回転方向を同じ向きとして、図19に模式的にこれらの関係を説明した。また、図22は、図19に示した帯電膜3と対向電極2の配置に関する変形例である。図19、図22では、鎖線で囲んだ部分は帯電膜3の位置を表し、実線で囲んだOとEは対向電極2、矢印は帯電膜3の移動方向を示している。
図19、図22を参照すると、図19の場合では、各発電部A〜Dで、対向電極2の位相差は全て0°、一方帯電膜3の方は、各発電部で均等間隔δに相当する位相差ずつ異なっている(0、δ、2δ、3δ)。図22の場合では、各発電部A〜Dで、帯電膜3の位相差は全て0°、一方対向電極2の方は、各発電部で均等間隔δに相当する位相差ずつ異なっている。
既に述べたように、回転部材4の放射状の一片61の、中心に対する拡がり角度を図18に示すように、θpとする。回転部材4のV字形切欠き62もθpである。
図18は、図17(b)の発電部A〜Dにおける回転部材4の位相関係を示しており、左から発電部A、B,C,Dの順で回転部材4が並んでいる。回転部材4の下面には帯電膜3が配されていて、対向基板1上の帯電膜3に対向する位置に対向電極2が配置されているが、発電部A〜Dの対向電極2は全て同じパターンで配置されており、発電部A〜Dにおける対向電極2配置の位相差はゼロである。一方、発電部A〜Dの回転部材4は相互に位相差を設けていて、十字状穴63の凹状溝64の位置(向き、姿勢)を共通としたときに、発電部Aに対する発電部B〜Dの回転部材4の位相差が、順にδ、2δ、3δとなるように帯電膜3の位置がずれた構造になっている。なお、ここでの例はδ=θp/4とし、発電部Aにおける回転部材4の帯電膜3と対向電極2との位相を、任意の値αとしている。
上記のように位相差を定めることで、回転部材4の回転を阻害する帯電膜3と対向電極2との間のクーロン力を低減できる。この詳細については後述する。しかしながら、時計の組立作業において各回転部材4の位相差を調整することは容易ではない。従って、本実施形態では、十字状穴63の凹状溝64の位置を揃えて回転部材4を置いたときに、回転部材4の位相差が上述の関係になるように構成している。
具体的には、対向基板1における対向電極2の配置パターンは、発電部A、B,C,Dで全て同じであり、各発電部における軸8の十字状スプラインの凸部の方向を揃えてセットし、各回転部材4の十字状穴63を軸8の十字状スプラインに嵌合するよう組み込む。その後、連結歯車列を組み込み、第1輪列受34でそれぞれの歯車を軸支する。つまり本実施形態であれば、軸8の十字状スプラインに合わせて各回転部材4を組み込んだ時点で、発電部A〜D間の位相差が正確に確保されることになる。従って組立作業者は、複雑な各回転部材4の位相差調整をすることなく、組立作業を短時間で終えることができる。ここでは、発電部が4個であるので、θpを4で割っているが、N個の場合ならθpをNで割ればよい。本実施形態では、4個に限定されるものではなく、N個の場合も実施形態に含まれる。
第1実施形態の図9(b)の第1電極O、第2電極Eの配置によれば、図20に示すように帯電膜3と第1電極O(又は第2電極E)との間にはクーロン力が働き、矢印の方向に回転部材4が移動している場合に、その移動方向の静電気負荷トルク成分T(回転方向のクーロン力による静電気負荷トルクTPとその逆方向のクーロン力による静電気負荷トルクTRの合力)によって、図21の点線に示すような鋸歯状の静電気負荷トルクTが、回転部材4に作用してしまう。
この静電気負荷トルクTは、図20の矢印の方向に帯電膜3が移動しようとすると、移動を阻止するように、回転部材4に作用する。従って、回転部材4が停止するときは、回転部材4の静電気負荷トルクTが最大となる位置、すなわち帯電膜3と対向電極2の重なり合う面積が最大となる位置に止まる。そして、回転部材4の回転開始時にあっては、静電気負荷トルクTの最大値よりも大きな回転力が加わらなければ回転部材4は回転できず、外部振動が加わったとしても電力に変換することができない。したがって、静電気負荷トルクTが高いことは、回転部材4の初動回転に必要な駆動トルクの閾値が高くなることを意味し、また、継続的な回転を阻害する作用を及ぼす。
図21に、図19の場合の各発電部A〜Dの位相差での静電気負荷トルクが示されている。各発電部A〜Dは連結歯車15、16で連結しているので、それぞれの発電部で生じた静電気負荷トルクを加算すると位相差により平滑化され、全体としての静電気負荷トルクは一定値GSUM_MAXとなり、各発電部ピーク値の合計WSUM_MAXの半分程度に減少させることができる。本実施形態において、各発電部は、均等間隔δに相当する位相差ずつ異なっている必要はなく、不均一な位相差を有していれば各静電気負荷トルクのピーク位置が重なることはないため、合算された静電気負荷トルクの最大値を、図17(a)の場合より、小さくすることができるので、回転部材4の回転を阻害する作用を減少させることができる。なお、図19の場合の各発電部A〜Dの帯電膜3に設けた位相差の代わりに、図22のように対向電極2に位相差を設けた配置にしても、図19の場合の静電気負荷トルクと同様な効果を上げることができる。その他の構成、作用効果は、第1実施形態と同じである。
(第4実施形態)
図23、図24は、本発明の第4実施形態の対向電極、整流回路の概要を示す説明図である。図25は、図24における回転部材の帯電膜と対向電極の配置を示した説明図である。
第3実施形態は、上述の各実施形態において、発電部が3個の場合の実施形態である。発電部が3個で、各発電部における回転部材4が不均一な位相差を有している場合には、図23のように、各発電部の出力にそれぞれダイオードブリッジを用いた整流/充電回路構成を採用すると良い。一方、発電部が3個で、各発電部における回転部材4が均一な位相差を有している場合は、図24のように対向電極2Aと2Cの第1電極Oおよび対向電極2Bの第2電極Eを結線Nとして相互接続するとともに、対向電極2Aと2Cの第2電極Eおよび対向電極2Bの第1電極Oを整流ダイオードに接続することで、結線Nが三相交流の中性線の役割を果たし、ダイオードの総数を低減できる。この理由について以下に述べる。
図25は、図24における回転部材4の帯電膜と対向電極の配置を示した説明図であり、回転部材4A〜4Cと対向電極2A〜2Cを左から順に示している。回転部材4Aに対して、回転部材4Bはδ、回転部材4Cは2δの位相差を有していて、全ての回転部材は同方向に回転するものとしている。ここでは、δ=θp/3である。回転部材4A〜4Cは連結しているため、回転時にも上記の位相差が維持される。
回転部材4が回転すると、回転部材4の放射状一片61の下面に設けた帯電膜3と対向電極2とが、近接したり遠のいたりすることに応じて発電電流(交流)が発生する。 従って、回転部材4の放射状の一片61と対向電極2の接近する周期が、発電電流の周期であり、1周期は2θpとなる。回転部材A〜Cの回転により発電される電流をそれぞれ発電電流A〜Cとすると、回転部材4A〜4Cに設けた位相差に基づき、発電電流Aに対して発電電流Bはδ、発電電流Cは2δの位相差が生じる。
図24では、対向電極2Aと2Cからの接続線が、第1電極Oは結線Nに、第2電極Eは整流ダイオードに接続されているが、対向電極2Bは逆に、第2電極Eが結線Nに、第1電極Oが整流ダイオードに接続されている。従って、発電電流Bの波形が正負反転して、整流回路で発電電流A、Cと合算されることになる。正負反転した交流は、1/2周期の位相、すなわちθpだけ移相していることに等しいため、発電電流Bは発電電流Aに対して、δ+θpの位相差を持つことになる。ここで、θpは3δであるので、発電電流Bの位相差は4δと言い換えることができる。
従って、発電電流A、位相差4δの発電電流B、位相差2δの発電電流Cが、整流回路で合算されることになり、発電電流Aの1周期が2θp、つまり6δであるので、発電電流A〜Cがそれぞれ2δの位相差を持つ三相交流を形成していることになる。従って、結線Nが三相交流の中性線の役割を果たし、ダイオードの総数を低減できるため、整流用のダイオードを用いた回路構成が簡素化され、固定電極基板38の面積を小さくすることが可能となる。ここでは発電部が3個の例で説明しているが、発電部が4個以上であっても、各発電部の位相差を調整して各発電部の交流波形を合成した波形が平滑可能であれば、同様の効果を得ることができる。
(第5実施形態)
図26は本発明の第5実施形態の増速歯車列の概要を示す説明図である。
第5実施形態は、図3における第1実施形態において、増速歯車列の、回転部材4を回転させる直前歯車15によって、複数の発電部の各歯車16を直接回転駆動するようにした実施形態である。この実施形態では、各発電部A〜Cを連結する連結歯車列を用意せず、共通の増速歯車15から各発電部を直接駆動するので、慣性モーメントの低減効果が望める。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的構成はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
1 第1基板、対向基板
2 対向電極
3 帯電膜
4 第2基板、回転部材
8 軸
10 回転錘
11 駆動歯車
12〜16 歯車
33 第1輪列受
34 第2輪列受
35 地板
A〜D 発電部
O 第1電極
E 第2電極

Claims (11)

  1. ハウジングと、前記ハウジングに固定された第1基板と、前記ハウジングに回転自在に軸支された軸を有する円板状第2基板と、帯電膜と、対向電極と、前記帯電膜及び前記対向電極間で発生した電力を出力する出力部と、を有し、
    前記対向電極を第1基板の第1対向面に設置し、前記帯電膜を前記第1対向面に対向する前記第2基板の第2対向面に設置し、
    前記第2基板の前記第2対向面には、所定角度毎に、前記帯電膜と、前記帯電膜が設置されていない間隔部とが交互に配置されており、
    前記第1基板、前記帯電膜、前記第2基板、前記対向電極、を備える発電部が複数組同一平面上に設置され、
    前記複数組の発電部は、前記軸が互いに異なり、且つ、前記軸及び前記帯電膜の設置された領域が、上面視で互いに重畳しない、静電誘導型発電器。
  2. 前記対向電極は、前記第1対向面に分離して設けられた複数の第1電極と第2電極から構成され、前記第1電極と前記第2電極は、前記回転方向に沿って交互に、所定角度毎に配置され、前記第1電極同士と前記第2電極同士が接続されるとともに、前記第1電極と前記第2電極はそれぞれ前記出力部に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の静電誘導型発電器。
  3. 前記複数組の発電部の外周が、前記ハウジング内周に沿って配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電誘導型発電器。
  4. 前記複数組の発電部毎に、前記帯電膜と前記対向電極のパターンに、不均一な位相差を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の静電誘導型発電器。
  5. 前記複数組の発電部毎に、前記帯電膜と前記対向電極のパターンに位相差を有し、前記複数組の発電部の内の1つを基準として、その他の前記複数組の発電部の前記位相差は、前記所定角度を前記発電部の複数組数で除算した値の、0とそれに連続した整数倍であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の静電誘導型発電器。
  6. 前記複数組の発電部毎に、前記帯電膜と前記対向電極のパターンに位相差を有し、前記位相差は、前記所定角度を前記発電部の複数組数で除算した値の、0とそれに連続した偶数倍であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の静電誘導型発電器。
  7. 前記ハウジングに回転自在に支承された回転錘と、該回転錘の回転が増速されて前記1組の発電部の前記第2基板に回転を伝達する増速歯車列と、前記第2基板から複数組設置された発電部の他の第2基板に回転を伝達する連結歯車列をさらに有し、
    前記回転錘に固定された第1歯車とそれに直接連結する第2歯車との第1増速比が、前記増速歯車列のうちの最小の増速比であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の静電誘導型発電器。
  8. 前記増速歯車列の増速比が、前記第1増速比から単調増加するように構成された請求項7に記載の静電誘導型発電器。
  9. 前記ハウジングに回転自在に支承された回転錘と、該回転錘の回転が増速されて前記1組の発電部の前記第2基板に回転を伝達する増速歯車列と、前記第2基板から複数組設置された発電部の他の第2基板に回転を伝達する連結歯車列をさらに有し、
    前記回転錘に固定された第1歯車とそれに直接連結する第2歯車との第1増速比が、前記第2基板を回転させる前記増速歯車列の最終増速比より小さい請求項1から6のいずれか1項に記載の静電誘導型発電器。
  10. 前記ハウジングに回転自在に支承された回転錘と、該回転錘の回転が増速されて前記発電部の前記1組の発電部の前記第2基板に回転を伝達する増速歯車列をさらに有し、
    前記増速歯車列の前記第2基板を回転させる直前歯車によって、前記発電部の複数組の全ての前記第2基板の前記軸が直接回転駆動されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の静電誘導型発電器。
  11. 前記第2基板から、複数組設置された発電部の他の第2基板に回転を伝達する連結歯車列をさらに有し、
    前記複数組設置された発電部のそれぞれの前記第2基板は、前記複数組設置された発電部のそれぞれの前記帯電膜の位相関係が所定の位相関係となるように軸支可能な固定機構が形成される請求項1から9のいずれか1項に記載の静電誘導型発電器。
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