JP2016185022A - 発電装置 - Google Patents

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伊原 隆史
Takashi Ihara
隆史 伊原
渡邊 真
Makoto Watanabe
真 渡邊
輝 和泉
Hikaru Izumi
輝 和泉
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Abstract

【課題】静電容量型発電装置は、帯電膜と電極のギャップが狭いほど発電量は大きいが、発電器を構成する部品の精度によってギャップ量が大幅にばらつくため、帯電膜と電極が接触して発電に必要な電荷を喪失したり、ギャップを適正な幅に調整するための作業時間が多くかかり組み立てコストが高くなるという課題があった。
【解決手段】
対向基板と、対向基板に対して回動する回転部材と、対向基板が回転部材に対向する対向面と回転部材が対向基板に対向する対向面のうちの一方に形成された帯電膜と、他方に形成された対向電極を有し、前記回転部材は、前記対向基板と接触する接触面を有する発電装置とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電誘導を利用した発電装置、携帯型電気機器、携帯型時計等に関する。本発明の発電装置のエネルギー源としては、人体の運動、機械等の振動、その他環境に広く存在する運動エネルギーを利用することができる。
エレクトレット材料による静電誘導を利用した実用的発電装置が、特許文献1〜2、4に開示されている。静電誘導とは、帯電した物体を導体に接近させると、帯電した物体とは逆の極性の電荷が引き寄せられる現象のことである。静電誘導現象を利用した発電とは、「電荷を保持する膜」(以下、帯電膜という)と「対向電極」を配置した構造において、この現象を利用して、両者を相対移動させて誘導された電荷を取り出す発電のことである。
エレクトレット材料による場合を例にとると、エレクトレットは、誘電体に電荷を打ち込んだものであり、半永久的に静電場を発生させるものである。このエレクトレットによる発電では、図8にみられるように、エレクトレットにより形成される静電場によって対向電極に誘導電荷が生じ、エレクトレットと対向電極の重なりの面積を変化させれば、外部電気回路において交流電流を発生させることができる。このエレクトレットによる発電は、構造が比較的簡単で、電磁誘導によるものより、低周波領域において高い出力が得られ有利であって、近年いわゆる「環境発電(Energy Harvesting)」として注目されている。
また、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて時計部品の歯車などをシリコン基板上に作製する技術が特許文献3に開示されており、MEMS技術を用いて時計部品の加工精度を向上させる技術として注目されている。
特許文献1の従来技術は、弾性体で共振させて回動振幅を大きくさせ、発電効率を向上させるものである。しかしながら、これらの従来技術では、いずれもエレクトレット膜と電極間ギャップを正確に制御して発電効率を上げようとする技術は何ら示されていない。
特開2013‐59149号公報(図2) 特表2005‐529574号公報(数10) 特許第5478498号公報(図1) 特開2013−135544号公報(図9)
図9は、帯電膜と電極を対向配置して帯電膜を振動させたときの帯電膜−対向電極間ギャップgと発電量との関係を示したグラフである。図10は、帯電膜−対向電極間ギャップgと発電量Pとの関係を示した負荷調整電力方程式を示す図である。
図9において、図10のジャスティン・ボーランドらの研究(特許文献2参照)に記載された負荷調整電力方程式に基づいて、帯電膜−対向電極間ギャップg(基板間ギャップg)に対する発電量が示されている。図9のグラフからわかるようにエレクトレット膜と発電電極のギャップgが100μ以下になればなる程、発電量に大きく寄与してくる。図9に示すように、帯電膜と対向電極間のギャップgが狭いほど発電量は大きいが、ギャッ
プgの変化に対する発電量の増減も大きくなり、個々の発電装置における能力差が大きくなる。また、帯電膜と対向電極が接触してしまうと帯電膜に蓄えられた電荷が抜けてしまい、発電能力が大幅に落ちてしまう。このため、大きな発電量を安定して得るためには、狭いギャップgを厳密に維持する必要がある。
特許文献2にみられるような従来技術では、発電装置を構成するベースとなる板の上に基板を配置して、この基板の上にエレクトレット膜が形成されている。そして、このエレクトレット膜に対向して、回転板の下面に対向電極が配置されているとともに、回転板の軸は、軸受により上下の支持がされた構成となっている。このような従来技術の場合、エレクトレット膜と発電電極のギャップgは、3つの部品である基板、軸、軸受の下記の加工精度によって大きく変動する。
(1)基板の厚み
(2)軸のガタツキ
(3)軸受けの位置精度、寸法精度
(4)軸の寸法精度
大きな発電量を得るために、ギャップgを100μm以下に管理する必要があるが、基板は一般的な電子基板であり寸法精度が100〜180μmと大きく、基板上に形成されたエレクトレット膜の位置ズレ量も同程度になり、ギャップgに対する影響割合が非常に大きい。また、軸受けの位置精度と寸法誤差により、軸に勘合する回転体の位置が軸の上下方向にズレるだけでなく、軸の傾きが生じて回転体も傾くため、エレクトレット膜と対向電極の間のギャップgを均一に保てなくなる。
このような問題は、発電装置の組み立て時に、軸の位置と傾きを逐一調整して帯電膜と対向電極のギャップgを適正にすることによって対応が可能であるが、調整時間がかかることからコスト的な問題となっていた。
本発明による発電装置は、対向基板と、前記対向基板に対して回動する回転部材と、前記対向基板が前記回転部材に対向する対向面と前記回転部材が前記対向基板に対向する対向面のうちの一方に形成された帯電膜と、他方に形成された対向電極を有し、前記回転部材は、前記対向基板と接触する接触面を有することを特徴としている。
本発明によれば、対向基板と回転部材が接触しているためにエレクトレット膜などの電荷保持部材と電極間のギャップgのバラツキを低減させ、ギャップgの大幅な調整を必要としない。
本発明の第1実施形態を示す詳細断面図である。 (a)本発明の第1実施形態におけるカナの斜視図である。(b)本発明の第1実施形態における回転部材の斜面図である。(c)本発明の第1実施形態における軸の斜視図である。 本発明の第1実施形態における対向基板の上面図である。 (a)本発明の第1実施形態の第1変形例における回転部材の断面図である。(b)本発明の第1実施形態の第1変形例における回転部材の断面図である。(c)本発明の第1実施形態の第2変形例における対向基板の断面図である。 (a)本発明の第1実施形態の第3変形例における断面図である。(b)本発明の第1実施形態の第3変形例における先端面の平面図である。(c)本発明の第1実施形態の第3変形例における対向基板の平面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例における先端面の平面図である。 (a)本発明の第1実施形態第4変形例を示す詳細断面図である。(b)本発明の第1実施形態第5変形例を示す詳細断面図である。 本発明の第1実施形態第6変形例を示す詳細断面図である。 本発明の第2実施形態を示す詳細断面図である。 (a)本発明の第2実施形態における回転部材を示した上面図である。(b)本発明の第2実施形態における回転部材を示した下面図である。(c)本発明の第2実施形態における回転部材を示した斜視図である。 本発明の第2実施形態における対向基板の上面図である。 図6の破線Cに沿ったC−C断面図である。 静電誘導現象を利用した発電の原理を説明する説明図である。 帯電膜−対向電極間ギャップgと発電量との関係を示したグラフである。 帯電膜−対向電極間ギャップgと発電量との関係を示した負荷調整電力方程式を示す図である。 図11−4の破線Aに沿ったA−A断面の生産工程を示した図である。 図11−4の破線Aに沿ったA−A断面の生産工程を示した図である。 図11−4の破線Aに沿ったA−A断面の生産工程を示した図である。 第1実施形態における回転部材のA−A断面方向を示した平面図である。 本発明の第1実施形態の第7変形例を示す発電装置100の断面図である。 (a)第1実施形態の第8形例を示す発電装置100の断面図である。(b)図13(a)中の断面D周辺を拡大した断面図である。(c)図13(a)中の断面Dを示した平面図である。
図面を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。以下、各実施態様について、同一構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態を示す模式的断面図であり、100は発電装置であり、110は外部からの動力を伝達する動力伝達歯車であり、106は動力伝達車から動力を受けるカナであり、105はカナ106から伝達された動力を受ける軸であり、101は軸105から伝達された動力によって回転する回転部材であり、103は回転部材101に帯電材料が塗布された帯電膜であり、102は対向基板であり、104は対向基板上に設けられ、帯電膜103の静電誘導によって電力を発生する対向電極である。
112は対向基板102を支持し、軸105の軸穴113を有する地板であり、111は地板112を支持し、回転部材101、カナ106、軸105を収用する中受けであり、109は中受け111を支持し軸105の軸穴114とバネ穴115を有する支持板であり、108はバネ穴115によって勘合して支持される蓋部であり、107は蓋部108によって軸105を押圧するバネである。
次に図2−1、図2−2を用いて本実施例の構成部材について説明を行なう。
図2−2は本発明の第1実施形態における対向基板の上面図である。
本実施形態の発電は特許文献4のように対向基板102に2つの対向電極104(対向電極104a、対向電極104b)を設け、回転部材101に配置された帯電膜103と対向する位置に対向電極104を配置し、回転部材101が回転することによって、2つの対向電極104間に電力が発生する発電形態としている。
なお、本発明の第1実施形態においては特許文献4のように複数配置された対向電極に対して交互に配線A、Bに接続し発電電流を取り出す発電形態として示したが、本発明はこの発電形態に限定されず、特許文献1のように対向基板に複数設けられた対向電極を全て配線Aに接続し、回転部材における軸等の導電部材に配線Bを接続して発電電流を取り出す発電形態としても良い。
図2−2に示すように対向基板102は軸105が貫通する丸穴部206と対向電極104を有し、対向電極104は対向電極104aと対向電極104bが丸穴部206の外周に交互に複数配置されており、対向電極104aは配線301、対向電極104bは配線302によって接続され、配線301、配線302は整流回路303に接続されている。
対向電極104a、対向電極104bに発生する電位が同期して発電するように、対向電極104aと対向電極104bの配置間隔が、回転部材101の帯電膜103と穴部205の配置間隔と同一、すなわち夫々の円中心に対して同一角度の間隔となるように設けると、発電効率が最も良くなる。また、対向基板102の丸穴部206の外周部には、回転部材101の先端面210と接触する接触面207を有し、接触面207の接触面は研磨されており、面粗さが小さくなっている。
本発明の帯電膜103に用いられるエレクトレット材料には、帯電しやすい材料を用い、例えばマイナスに帯電する材料としてはシリコン酸化物(SiO2)や、フッ素樹脂材料などを用いる。具体的には一例としてマイナスに帯電する材料として旭硝子製のフッ素樹脂材料であるCYTOP(登録商標)などがある。
さらに、その他にもエレクトレット材料としては、高分子材料としてポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニルデンジフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)などがあり、無機材料としては前述したシリコン酸化物(SiO2)やシリコン窒化物(SiN)なども使用することができる。その他、周知の帯電膜を使用することができる。
次に第1実施形態の発電装置100の動作について説明を行なう。
発電装置100は回転錘などの外部から伝達された動力を動力伝達車110からカナ106、軸105を介して回転部材101に伝達され、回転部材101が回動する。
回転部材101が回転すると、帯電膜103と対向電極104間との重なり面積が増減し、対向電極104に引き寄せられる正電荷が増減して、帯電膜103と対向電極104間に交流電力を発生する。発電装置100は、対向電極104a、対向電極104bに発生した交流電力を配線301、配線302を介して整流回路303に入力して、整流回路303で直流変換して、蓄電手段などの外部に取り出し蓄電させる。
整流回路303はブリッジ式で4個のダイオードを備え、入力側には配線301、配線302が接続されている。出力側には平滑回路を介して図示しない電源回路が接続されており、整流回路で直流変換された発電電力を図示しない蓄電池に蓄電し、電子機器に電力を供給する。
図2−1(a)は本発明の第1実施形態におけるカナ106の斜視図である。
カナ106は中心に軸105を貫通させる角穴200を有し、角穴200は軸105へ動力を伝達するために四角形状をしている。なお、角穴200、204、角軸部202の穴形状は四角形状に限ったものではなく、三角形、十字形など、軸穴の円周の一部あるいは複数部位が、軸穴の中心に対して異なる距離となる形状にすることで、軸105が軸穴と勘合でき空回りを防ぐことが可能である。
図2−1(b)は本発明の第1実施形態における回転部材101の斜視図である。
回転部材101は中心に軸105を貫通させる角穴204を有し、カナ106と同じ理由で四角形状をしている。回転部材101は、穴部205と帯電材料が塗布された帯電膜103を有しており、穴部205と帯電膜103は回転部材101の中心に対して周回方向に交互に配置され、回転部材101の中心部は凸形状に形成された凸部201を有し、凸部201は研磨され面粗さが小さい先端面210を先端に有している。
図2−1(c)は本発明の第1実施形態における軸105の斜視図である。
軸105は角軸部202と押圧部203を有しており、軸105の端部のうち押圧部203に近い側を軸上端部211といい、他方を軸下端部212という。軸105の軸下端部212をカナ106、回転部材101の順に貫通させ、角軸部202を夫々の角穴200、204と噛み合わせて、軸下端部212を地板112の軸穴113に差込む。軸上端部211を支持板109の軸穴114とバネ107で軸支するが、バネ107により軸105を押下するため押圧部203がカナ106と回転部材101を押下し、回転部材101の先端部210が対向基板102の接触面207の面に押し当てられる。
回転錘(不図示)等により発生した動力は、動力伝達歯車110を介してカナ106に伝達され、軸105と共に回転部材101を回転させるが、先端面210と接触面207とが面接触しながら回転するため接触抵抗が生じ、回転動作の妨げとなる。従って、絶縁性、平坦性、剛性の高い材料を用いて、回転部材101と対向基板102とを構成すると共に、接触面を研磨することで摩擦抵抗を減少させる。上記材料と研磨の詳細については後述する。先端部210と接触面207とが面接触する部位のみに、上記材料を配置しても良いし、金属材料を蒸着しても同様の効果が得られる。
上記構成によれば、帯電膜103と対向電極104とのギャップgは、回転部材101の凸部201の高さで決まるため、回転部材101の製作精度でギャップgを管理でき、対向基板102の厚み精度に左右されずに済む。また、先端面210と対向基板102の接触面を接触させて回転部材101を支えるため、回転部材101と対向基板102を平行に保つことができ、帯電膜103と対向電極104の間のギャップgを面内で均一にできる。
次に発電装置100の発電性能を左右する回転部材101の製造方法について図11−1、図11−2、図11−3、図11−4を用いて説明する。
図11−1、図11−2、図11−3は本発明の第1実施形態における回転部材の生産工程を示した工程図である。本発明の回転部材101は特許文献3で開示されているMEMS技術により形成される。
図11−1(a)〜(e)、図11−2(f)〜(k)、図11−3(m)、(n)は、図11−4の破線Aに沿ったA−A断面図であり、1101は基材1100を研磨した研磨面を示す。基材1100に用いられる材料には、シリコンなどの絶縁抵抗、基材の平坦性、機械的剛性が高い材料が望ましいが、ステンレスなどの金属、セラミックなどでも良
い。
図11−1(b)は、図11−1(a)の状態からエッチングを防止するレジスト膜1102を塗布した図である。
図11−1(c)は、図11−1(b)の状態からレジスト膜1102の先端面210、角穴204以外の部分に当たらないようにするためのマスク1103を被せ、光を当てた図であり、光が当たった部分のレジスト膜1102aは変質し、光が当たらなかったレジスト膜1102bとは除去する溶液が異なるため、選択的に露光していないレジスト膜を排除できる。
図11−1(d)は、図11−1(c)の状態から露光していないレジスト膜1102bを除去した図である。
図11−1(e)は、図11−1(d)の状態から基材1100を選択的にエッチングした図であり、エッチング時間、エッチング液の濃度を制御することによってエッチングの深度を正確に制御することが可能となる。
図11−2(f)は、図11−1(e)の状態から露光したレジスト膜1102aを除去した図である。
図11−2(g)は、図11−2(f)の状態からエッチングを防止するレジスト膜1104を塗布した図である。
図11−2(h)は、図11−2(g)の状態からレジスト膜1104の角穴204、穴部205に相当する部分に当たらないようにするためのマスク1105を被せ、光を当てた図であり、光が当たった部分のレジスト膜1104aは変質し、光が当たらなかったレジスト膜1104bとは除去する溶液が異なるため、選択的に露光していないレジスト膜を排除できる。
図11−2(j)は、図11−2(h)の状態から露光していないレジスト膜1104bを除去した図である。
図11−2(k)は、図11−2(j)の状態から基材1100を選択的にエッチングした図であり、基材1100における露光したレジスト膜1104aが塗布されていない部分は除去される。
図11−3(m)は、図11−2(k)の状態から露光していないレジスト膜1104aを除去した図であり、角穴204、穴部205、先端面210が形成される。
図11mに示すように研磨面1101の残った部分が先端面210となっており、先端面210は平坦性が高いため摩擦係数を小さくできる。つまり、MEMSによる製造工程には研磨工程があり、この工程で研磨された面を回転部材101における先端面210の接触面として用いることで、改めて接触面を研磨する工程を省略できるのである。
図11−3(n)は、図11−3(m)の状態から帯電膜103を塗布した図であり、印刷手段などで帯電材料を塗布した後、焼成を行なって帯電膜103が形成され、帯電材料の塗布量、希釈量を制御することによって帯電膜103の厚さを正確に制御することが可能となる。また、対向基板102も回転部材101と同様にMEMS技術を用いて形成しても良く、基材を研磨した研磨面に対向電極104を形成することにより、接触面207を平坦にすることが可能となる。
以上の工程で本発明の回転部材101は形成され、回転部材101の帯電膜103の位置精度を高精度にでき、先端面210が研磨面であるため、回転部材101が回動するときの摩擦係数を低減することが可能である。よって、帯電膜103と対向電極104が接触することなく、帯電膜−対向電極間ギャップgを100μ以下に近づけることが可能となり、大きな発電量を安定して得られると共に、軸105の傾きを抑制するとともに回転部材101の上下調整が殆ど不要になるため、この調整作業に伴うコストを低減することが可能になる。
次に本発明の第1実施形態の第1変形例について説明を行なう。
図3(a)は本発明の第1実施形態の第1変形例における回転部材301の断面図であり、帯電膜302が回転部材301に埋め込まれた構造となっている。回転部材301の製造方法は、図11−1、図11−2、図11−3で示したMEMS技術を用い、帯電膜302用の溝を設け、帯電材料を塗布した後、焼成を行なっても良いし、図11−3(m)の状態から半導体プロセスを用いて酸化シリコン膜、窒化シリコン膜による保護膜103を形成しても良い。
上記の構成によって、帯電膜302の大気側の表面位置が、周囲の対向面の高さと同一になるため、帯電膜302と対向電極104のギャップgは、帯電膜302の厚さによる誤差影響を受けなくなる。また、図3(a)では凸部201の側部304は、先端面210に対して直角に形成されているが、図3(b)の回転部材300の側部303のように傾斜させることで、先端面210の面積を少なくして接触面207との接触抵抗を低減できると共に、対向電極104の面積を増やすことができるため、発電量を増やすことが可能となる。
上記では、回転部材301の凸部201の先端210が、対向基板104の接触面207に接触する例を説明したが、対向基板104にも凸部2100(不図示)を設け、その先端2101と凸部201の先端210とを接触させて、対向基板104で回転部材301を支えるようにしても良い。これにより、対向基板104において凸部2100のみを、硬質で表面の平坦性が高いMEMSなどで作成し、軟質で表面の平坦性に乏しい材料で構成される対向基板104に固着することで、基板全体をMEMSで構成せずとも接触面の摩擦抵抗を低減することができるため、製造コストを下げることが可能になる。
また、回転部材301が回転を繰り返すことで、回転部材301と対向基板104との接触面は磨耗し、面方向の平坦度が不均一になることがあり、特に対向基板104の表面に接触面を設けていると接触面が窪んでしまうため、復旧が難しく対向基板104の交換が必要となる。これに対して、回転部材301のみならず対向基板104にも凸部2100を設けて、回転部材300と対向基板104の凸部同士を接触させることで、磨耗が起きた時は接触面を再研磨して面方向の平坦度を均一にすることが容易である。
次に本発明の第1実施形態の第2変形例について説明を行なう。
図3(c)は本発明の第1実施形態の第2変形例における対向基板306の断面図であり、対向電極305が対向基板306に埋め込まれた構造となっている。
対向基板の製造方法は図11−1、図11−2、図11−3で示したMEMS技術を用い、対向電極305の溝を設け、その溝にアルミなどの金属を蒸着して電極を形成しても良い。基材がシリコンなどの半導体である場合は半導体プロセスを用いて不純物などを注入し、対向電極305の導電率を上げることで配線抵抗を小さくすることができ、発電電力の損失を少なくできる。
なお、対向基板306の上面には対向電極305の保護膜として酸化シリコン膜、窒化
シリコン膜などの絶縁膜307を形成して、この絶縁膜307が回転部材101の先端面210と接触しても良い。絶縁膜304は、対向電極305で発電した電荷が、回転部材301や帯電膜302などと接触して消失するのを防止すると共に、硬質膜であるため先端面210との接触抵抗を少なくすることができる利点がある。また、図3(a)〜(c)のごとく、帯電膜302を回転部材300に、そして対向電極305を対向基板306に埋め込むことにより、帯電膜302と対向電極305との対向している面の高さが、周囲の対向面の高さと同一になるため、対向電極305と帯電膜302のギャップgは、帯電膜302と対向電極305の厚さに左右されなくなり、ギャップgのバラツキを低減できる。
次に本発明の第1実施形態の第3変形例について説明する。
図4−1(a)は本発明の第1実施形態の第3変形例における発電装置100の断面図であり、図4−1(b)は図4−1(a)における先端面402の平面図であり、図4−1(c)は図4−1(a)の破線Bに対応する対向基板405の接触面407を示した平面図である。
先端面402は第1実施形態とは異なり、角穴204の外周に接触面410aを設け、その外周に溝404、接触面410b、溝403、接触面410cの順で設けられていて、対向基板405には丸穴206の外周に接触面407−1、407−2と凹状の溝部406が形成されている。
前述したように実施形態1において回転部材101は、その先端面210が対向基板104の接触面207に押し当てられながら回転するため、接触抵抗によって回転力を損失してしまう。このため、対向基板405の軸穴である丸穴206の周囲に略円形状で小面積の接触面407−1、407−2を設け、この部分に回転部材401の先端面402を接触させ、回転部材401を支える。従って、先端面402の角穴204周囲にも、接触面407−1、407−2に対面する接触面410a、410b、410cを設ける。接触面407−1に対して接触面410aが当接するが、回転部材401の回転に伴い回転中心位置も移動する可能性があるため、接触面410aの外円周長さよりも1〜2割長くなるように接触面407−1を設けると良い。
対向基板405には、接触面407−1の外周4箇所に、径方向に延びた接触面407−2が設けられており、先端面402に設けられた接触面リング形状の410b、410cと、接触面407−2とは直交箇所で接触する。先端面402の接触面410aより外周の接触面は、回転部材401の回転ブレにより軸105が傾かないように支える役割が大きいが、前述したように回転部材401はMEMSで構成され軽量のため、回転ブレによる軸105の傾斜量は大きくない。従って、先端面402の外周部位全面で回転部材401を支える必要は無く、前述のようにリング形状の接触面410b、410cと接触面407−2が直交し接触する箇所のみで、軸105の傾斜を抑制することが可能である。更に、上記の直交箇所以外では接触抵抗が生じないため、回転部材401の回転力損失を最小限に抑えることが可能となる。なお、図4−1(c)では接触面407−2を4箇所設けたが、回転部材401の質量等の諸条件によって、設置数を増減してもかまわない。
接触面407−1と407−2は境界で分離せず連続した方が作成は容易であるが、接触抵抗を低減するため境界に溝部を設けて分離してもかまわない。図4−1(b)では、接触面410aと410bとの間と、接触面410bと410cとの間に、溝を2箇所(溝403、404)に設けたが、先端面402の大きさと回転部材401の質量に応じて溝の数を増減し、接触抵抗の調整を行っても良い。
本第3変形例では回転部材401、対向基板405の双方を変形し実施する例を示した
が、回転部材401若しくは対向基板405のみの変形を実施しても、接触抵抗低減の効果を得ることは可能である。また、図4−2に示すように、回転部材401の先端面402の接触面410bの数箇所に溝408を設けて、さらに接触面積を減らしても良い。
次に本発明の第1実施形態の第4変形例について説明を行なう。
図5−1(a)は本発明の第1実施形態の第4変形例を示す発電装置100の断面図であり、図1に示した第1実施形態の回転部材101と異なり、凸部201の代わりに対向基板501に凸部201−2を設けて、その先端面207−2と回転部材502の接触面207−2とを接触させることにより回転部材502を支えている。
上記の構成にすることによって図1の第1実施形態と同様の理由で、帯電膜302と対向電極104のギャップgは、帯電膜302の厚さによる誤差影響を受けなくなるため、帯電膜103と対向電極104が接触することなく、帯電膜−対向電極間ギャップgを100μ以下に近づけることが可能となり、発電量を大幅に向上することが出来る。
次に本発明の第1実施形態の第5変形例について説明を行なう。
図5−1(b)は本発明の第1実施形態の第5変形例を示す詳細断面図であり、第5変形例の回転部材505は図5−1(a)の回転部材101と異なり、外周部に動力伝達車110の動力を受ける歯型504が形成されており、第1実施形態のカナ106を介さず、動力が伝達される。上記の構成にすることによって第5変形例ではカナ106が不要となり、発電装置506の厚さを薄くすることが出来る。
次に本発明の第1実施形態の第6変形例について説明を行なう。
図5−2は、本発明の第1実施形態の第6変形例を示す発電装置100の断面図であり、第6変形例の回転部材507は図1に示した第1実施形態の回転部材101と異なり、対向基板102と接触する凸部201に代わる凸部508が回転部材501の外周部に配置され、対向基板509の接触面510と接触して、回転部材507を支えている。
上記の構成にすることによって、接触面510と凸部508が軸105から離れた位置で接触するため、回転部材507の回転に伴う軸105の傾きに対して規制力が強くなり、帯電膜103と対向電極104の平行度の精度を上げることが出来る。
次に本発明の第1実施形態の第7変形例について説明を行なう。
図12は、本発明の第1実施形態の第7変形例を示す発電装置100の断面図であり、回転部材1203に回転軸を設けず、対向基板501の側に回転部材1203の回転中心を支持する軸を設けたことが特徴である。
回転部材1203は、図5−1(b)に示す第5変形例と同様に、回転部材1203の外周部に動力伝達車110の動力がカナを介さずに直接伝達されると共に、支持板109に埋設された磁石1201と回転部材1203に接合された磁石1202の反力によって回転部材1203が対向基板1204方向に押圧されるため、回転部材1203の先端部1208が接触面1207に押し当てられる。回転部材1203は中心部が凹形状となった凹部1206を有しており、地板112に圧入された軸1205を凹部1206に係合させることで平面方向の規制を行なっている。
従って、帯電膜103と対向電極間104とのギャップgの精度は、回転部材1203の帯電膜103と先端面1208との位置精度で決まり、対抗基板501の加工精度に左右されること無く、回転部材1203の凹部1206の加工精度のみで決定される。
上記の構成にすることによって、変形例5で示した回転部材1203の軸105で発生する摩擦負荷がなくなり、先端部1208と接触面1207との接触摩擦のみとなるため、発電機の発電効率が向上する。なお、本変形例7では磁石1201と磁石1202の反力
によって回転部材1203が押圧されていたが、磁力ではなく磁石1201、1202の代わりに帯電膜を塗布し、同極性に帯電することで反力を発生し、回転部材1203を押圧しても良く、発電部の厚みを薄くすることが可能である。
次に本発明の第1実施形態の第8変形例について説明を行なう。
図13(a)の第1実施形態の第8形例を示す発電装置100の断面図であり、図12とは、対向基板501と支持板109の回転部材1203の回転中心の移動を規制する形態が異なり、その他は同じである。
図13(b)は図13(a)中の凸部1302周辺を拡大した断面図であり、図13(c)は図13(a)中における破線Dの断面を示した平面図である。回転部材1301には、第7変形例の凹部1206に替わり凸部1302が設けられており、その先端を対向基板501に接触させる。更に、地板112と対向基板501を貫通して圧入された複数の側軸1303が、凸部1302を中心にして取り囲むように配置されている。これにより、回転部材1301が回転時に平面方向へ移動する事を規制する。
一方、支持板109には突起部1311が形成され、その先端が回転部材1301の回転中心に接触する。突起部1311は、支持板109に設けたバネ1310によって押され、帯電膜103と対向電極104とが近づく方向に回転部材1301押し下げ、回転部材1301と対向基板501とを接触させる。従って、回転部材1301の回転中心が平面方向に移動することを規制可能になる。軸1303の数と太さは、側凸部1302の円周の長さと回転部材1301に対する平面方向の規制量とによって、適宜選択して良い。上記の構成にすることによって、先端部1308と接触面1307の接触面積を少なく出来るため、回転部材1301の摩擦負荷が変形例7よりも軽減し、発電機の発電効率が向上する。
次に本発明の第2実施形態について説明を行なう。
図6は本発明の第2実施形態を示す発電装置600の詳細断面図であり、図1に示す第1実施形態では対向基板の一面のみで発電を行なっていたが、第2実施形態では対向基板の上下面の双方で発電を行っている点で異なる。
600は発電装置であり、601a、601bは軸105から伝達された動力によって回転する回転部材であり、602aは回転部材601aに塗布された帯電膜であり、602bは回転部材601bに塗布された帯電膜であり、604aは対向基板606の上面に設けられ、帯電膜602aの静電誘導によって電力を発生する対向電極、604bは対向基板の下面に設けられ帯電膜602bの静電誘導によって電力を発生する対向電極である。
603aは、対向基板606と支持板109を支持し、回転部材601a、カナ106、軸105を収用する中受けであり、603bは地板112と対向基板606を支持し、回転部材601b、軸105を収用する中受けである。また、バネ107が軸105を介して回転部材601aを軸下端部212方向へ押圧することにより、回転部材601aは対向基板606と接触面607aにおいて接触し、回転部材601bはバネ107と同様の特性を持つバネ605によって軸上端部211方向へ押圧され、対向基板606と接触面607bにおいて接触している。
次に第2実施形態の構成部材について説明を行なう。
図7−1、図7−2は本発明の第2実施形態における回転部材601a、601bを示した図であり、回転部材601bと帯電膜602bと接触面607bと対向電極604b、604ba、604bbとは、回転部材601aと帯電膜602aと接触面607aと対
向電極604a、604aa、604abと同形状であるため、説明は省略する。図7−1(a)は回転部材601aの上面図、図7−1(b)は回転部材601aの下面図、図7−1(c)は回転部材601aの斜視図である。
回転部材601aは中心に軸105を貫通させる角穴204を有し、角穴204は軸105から動力を受けるために四角形状をしている。回転部材601aは対向基板606と接触する接触面607aと帯電膜602aを収納するための溝を有し、溝の深さは帯電膜602aが十分に帯電できる厚さである1μm〜30μmが望ましい。また、溝に形成する帯電膜602aは、接触面607aよりも上面側に突出しないようにすることによって、対向電極606aが帯電膜602aに擦れることなく接触面607aと接触できるようになっている。
図7−2は対向基板606の上面図である。第2実施形態において対向基板606の上面は図7−2のように対向基板606の上面に2つの対向電極604a(対向電極606aa、対向電極606ab)を丸穴部206の外周に等間隔で設け、交互に配線301と配線302へ接続し、発電した電力を整流回路303に入力している。以下、配線301に接続されている電極を対向電極606aaとして、配線302に接続されている電極を対向電極606abとして説明する。
回転部材601aの帯電膜602aと対向する位置に対向電極604a(対向電極606aa、対向電極606ab)が配置される。対向基板606の下面においても、上面と同じ様態の対向電極604b(対向電極606ba、対向電極606bb)が、帯電膜602bと対向する位置に設置され、同様の配線が施されている。軸105が回転することによって回転部材601a、回転部材601bが同期して回動し、対向電極604aaと対向電極604ab、対向電極604baと対向電極604bb間に電力が発生する。
なお、本発明の第2実施形態においては複数配置された対向電極に対して交互に配線301、302に接続し発電電流を取り出す発電形態としたが、本発明はこの発電形態に限定されず、特許文献1のように対向基板に複数設けられた対向電極を全て配線301に接続し、回転部材における軸等の導電部材に配線302を接続して発電電流を取り出す発電形態としても良い。
図7−3は図6の破線Cに沿ったC−C断面図であり、対向電極604aa、対向電極604baは配線301、対向電極604ab、対向電極604bbは配線302によって接続され、配線301、配線302は整流回路303に接続されている。
また、対向電極604a、604bは対向基板に埋設されて配置され、対向基板606の上下面には対向電極604a、604bを保護し、対向基板606の表面の平坦性を高め、回転部材601a、601bとの摩擦抵抗を少なくする絶縁膜701a、701bを設けている。
対向電極604a、604bに発生する電位が同期して発電するように、対向電極604aaに対する対向電極604baが、そして対向電極604abに対する対向電極604bbが、対向基板606の上下面対象に配置している。対向電極604aaと対向電極604ab、そして対向電極604baと対向電極604bbとのそれぞれの配置間隔と、回転部材601a、601bの帯電膜602a、602bの配置間隔が、丸穴部206の中心を基準に同一角度の間隔で設けると発電効率が最も良くなる。
回転部材601a、601bの接触面607a,607b、対向基板606の絶縁膜701a、701bは面粗さが小さくなっているため、相互の接触による摩擦抵抗は小さく、回転部材601a、601bが回動するための機械的負荷は小さい。
また、帯電膜602a、602bと対向電極604a、604bとの間には、空隙702a、702bと絶縁膜701a、701bが存在し、帯電膜と対向電極間のギャップgは空隙702a、702bの厚さと絶縁膜701a、701bの厚さとによって決定される。空隙702a、702bの厚さは、回転部材601a、601bに設けられた帯電膜602a、bを収容するための溝の深さと帯電膜602a、602bの厚さとに依存する。
帯電膜602a、bを収納するための溝は、第1実施形態の回転部材101の加工に用いたMEMS技術を用いることにより高精度な加工が出来、帯電膜602a、602bの厚さは帯電材料の希釈量を制御し、帯電材が回転部材601a、601bの接触面607a,607bと同一の高さに成るようにスキージなどで塗布量を制御し、焼成すればその過程で帯電材が縮小するため、帯電膜602a、602bの厚さは接触面607a,607bよりも低くなり、空隙702a、702bの厚さを高精度に制御することが出来る。
絶縁膜701a、701bは、半導体プロセスを用いて酸化シリコン膜、窒化シリコン膜を形成することによって、研磨をしなくても面粗さを小さくすることができ、1μm以下の膜厚を精度良く制御可能である。
次に第2実施形態の発電装置600の動作について説明を行なう。
発電装置600は回転錘などの外部から伝達された動力を動力伝達車110からカナ106、軸105を介して回転部材601a、601bに伝達される。
回転部材601a、601bが回転すると、帯電膜602a、602bと対向電極604a、604b間との重なり面積が増減し、対向電極604a、604bに引き寄せられる正電荷が増減して、配線A301、配線B302により交流電力を取り出し、整流回路303に入力し直流変換して、蓄電手段で蓄電し計時回路を動作させる。
整流回路303は、ブリッジ式であり、4個のダイオードを備え、入力側には、配線301、配線302が接続されている。出力側には平滑回路を介して図示しない電源回路が接続されており、前記直流変換された発電電力を図示しない蓄電池に蓄電し、電子機器に電力を供給する。
以上のように、第2実施形態では対向基板606の上下面に回転部材601a、601bを配置して両面で発電することによって、第1実施形態よりも発電量を増加させることができる。また、帯電膜と対向電極が接触することなく、帯電膜と対向電極間のギャップgを100μ以下にまで近づけることが可能となり、大きな発電量を安定して得られると共に、軸105の傾きと上下調整が殆ど不要になるため、この調整作業に伴うコストを低減することが可能になる。
本発明において、相対移動として、並進運動、回転運動、往復並進振動、回転振動などが含まれる。ここでいう振動とは、規則的な振動のみならず、環境に広く存在するエネルギー源から電力を取り出す場合の不規則的な振動を含むものとして定義される。また、回転運動とは、一方向回転のみならず、回転振動、揺動運動を含めて使用される。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的構成はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
また、本発明は発電装置に限定されるものではなく、静電誘導型電動機にも適応が可能である。
100 発電装置
101 回転部材
102 対向基板
103 帯電膜
104 対向電極
105 軸
106 カナ
107 バネ
108 蓋部
109 支持板
110 動力伝達歯車
111 中受け
112 地板
113 軸穴
114 軸穴
115 バネ穴

Claims (20)

  1. 対向基板 と、
    前記対向基板に対して回動する回転部材と、
    前記対向基板が前記回転部材に対向する対向面と前記回転部材が前記対向基板に対向する対向面のうちの一方に形成された帯電膜 と、
    他方に形成された対向電極 を有し、
    前記回転部材は、前記対向基板と接触する接触面を有する
    ことを特徴とする発電装置。
  2. 前記回転部材と前記対向基板のうちの一方に凸部を備え、
    前記接触面は、
    前記凸部の先端が
    前記回転部材又は前記対向基板に当接する位置に備えられ、
    前記対向基板は、前記回転部材を支える
    ことを特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記回転部材を前記対向基板と反対側で支持する支持板を備え、
    前記 支持板に前記回転部材を押し付ける部材 を有し、
    前記凸部と
    前記回転部材又は前記基板を接触させること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の発電装置。
  4. 前記支持板は、軸穴を備え、
    前記対向基板を支持するための軸穴を有する地板を備え、
    前記回転部材が回転中心に軸部を有し、
    前記軸部の一方の端部と他方の端部がそれぞれ前記軸穴により保持されること
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに一つ記載の発電装置。
  5. 前記軸部が別体で構成され、
    前記回転部材における前記軸部と係合する係合部の穴形状は、
    円周の一部又は複数部位が穴の中心に対して異なる距離となること
    を特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の発電装置。
  6. 前記凸部は、
    前記回転部材又は前記対向基板の前記軸穴の周囲にあること
    を特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の発電装置。
  7. 前記接触面において、
    前記回転部材と前記対向基板のうちの一方又は両方
    に接触抵抗を低減する溝を備えたこと
    を特徴とする請求項6に記載の発電装置。
  8. 前記 接触面 は、
    前記凸部の先端の面の外周側と、
    前記先端の面が当接する
    前記回転部材又は前記対向基板の面の外周側にそれぞれ設けられ

    一方の前記外周側における接触面が径方向に伸び、
    他方の前記外周側における接触面がリング形状であること
    を特徴とする請求項7に記載の発電装置。
  9. 前記凸部は、
    前記回転部材又は前記対向基板の前記軸穴を中心とする円周部にあること
    を特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の発電装置。
  10. 前記回転部材と前記対向基板にそれぞれ前記凸部を備えること
    を特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の発電装置。
  11. 前記回転部材の凸部と前記対向基板の凸部の少なくとも一方は、
    前記回転部材又は前記対向基板とは別体で設けられ、
    前記回転部材又は前記対向基板に固着されていること
    を特徴とする請求項10に記載の発電装置。
  12. 前記対向基板又は地板に設けられた軸は、前記回転部材の回転中心に設けられた凹部と係合し、
    前記回転中心の位置ずれを規制すること
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の発電装置。
  13. 前記回転部材の回転中心に設けられた凸部と、
    前記凸部が前記対向基板に当接する部位の周囲に設けられた複数の側軸と
    を備え、
    前記回転中心の位置ずれを規制すること
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の発電装置。
  14. 前記接触面は、
    非接触面に比べて摩擦係数が小さくなるように構成されていること
    を特徴とする請求項1から11 のいずれか一つに記載の発電装置。
  15. 前記接触面は、
    非接触面に比べて摩擦係数が小さくなる部品を組み込んだこと
    を特徴とする請求項1から11 のいずれか一つに記載の発電装置。
  16. 前記対向基板と前記回転部材は、
    絶縁膜を介して互いに対向する全面で接触すること
    を特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  17. 前記帯電膜は、前記回転部材に 埋設され、
    前記対向電極は、前記対向基板に 埋設され、
    前記帯電膜と前記対向電極のうちの一方又は両方における
    表面の一部又は全部に絶縁膜を設け、
    前記絶縁膜を介して前記帯電膜と前記対向電極とを接触させること
    を特徴とする請求項12に記載の発電装置。
  18. 前記対向電極と前記帯電膜のうちの一方が
    前記対向基板の両面に埋設され、
    他方が前記対向基板の両面に対向する2つの前記回転部材にそれぞれ埋設されたこと
    を特徴とする請求項12又は13に記載の発電装置。
  19. 前記回転部材と前記対向基板のうちの一方又は両方
    をMEMS技術で製造したこと
    を特徴とする請求項1から18のいずれか一つに記載の発電装置。
  20. 前記MEMS技術を用いた製造において、前記接触面を研磨すること
    を特徴とする請求項19に記載の発電装置。
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