JP6607847B2 - 発電装置、及び携帯型電気機器 - Google Patents

発電装置、及び携帯型電気機器 Download PDF

Info

Publication number
JP6607847B2
JP6607847B2 JP2016510288A JP2016510288A JP6607847B2 JP 6607847 B2 JP6607847 B2 JP 6607847B2 JP 2016510288 A JP2016510288 A JP 2016510288A JP 2016510288 A JP2016510288 A JP 2016510288A JP 6607847 B2 JP6607847 B2 JP 6607847B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotating
weight
rotation
electrode group
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016510288A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015146806A1 (ja
Inventor
健作 松本
隆史 伊原
真 渡邊
輝 和泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Publication of JPWO2015146806A1 publication Critical patent/JPWO2015146806A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6607847B2 publication Critical patent/JP6607847B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N1/00Electrostatic generators or motors using a solid moving electrostatic charge carrier
    • H02N1/06Influence generators
    • H02N1/08Influence generators with conductive charge carrier, i.e. capacitor machines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03GSPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS; MECHANICAL-POWER PRODUCING DEVICES OR MECHANISMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR OR USING ENERGY SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03G7/00Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for
    • F03G7/08Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for recovering energy derived from swinging, rolling, pitching or like movements, e.g. from the vibrations of a machine
    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04CELECTROMECHANICAL CLOCKS OR WATCHES
    • G04C10/00Arrangements of electric power supplies in time pieces

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromechanical Clocks (AREA)
  • Electric Clocks (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Description

本発明は、回転錘の運動によって電極を回転させて発電する発電装置、及び当該発電装置を用いた携帯型電気機器に関する。
半永久的に電荷を保持する性質を持つエレクトレット材料を利用した発電装置がある。この発電装置は、エレクトレット材料により構成されたエレクトレット電極、及びこれと対向する対向電極を備えており、両者の重なり面積が変化することによって生じる静電誘導を利用して発電する。このような発電装置は、比較的小型で、装置自身の運動によって生じる電極の振動を電気エネルギーに変換することができるという利点がある。そのため、例えば腕時計などのように、人が身につけたり持ち運んだりする携帯型電気機器への採用が検討されている。
通常、上記発電装置においては、発電効率を向上させるために、複数のエレクトレット電極が互いに間隔を空けて並べて配置され、これと対向するように対向電極も複数並べて配置されている。このような構成によれば、各エレクトレット電極を各対向電極に対して相対移動させることによって、複数の対向電極から同時に電力を取り出すことができる。特許文献1〜4では、エレクトレット電極、及び対向電極をいずれも環状に並べて配置しており、その一方を回転させることによって、複数の対向電極で同時に充放電を行っている。
特開2011−097718号公報 特開2011−078214号公報 特開2013−059149号公報 特開2011−072070号公報
上記発電装置において、複数の対向電極、及び複数のエレクトレット電極のいずれか(以下、回転電極群という)を回転させる場合、その回転軸に回転錘を連結する。これにより、発電装置自体が運動することで、慣性により回転錘が回転し、この回転と連動して回転電極群が回転する。ここで、発電に適した回転電極群の回転速度と、発電装置の運動によって生じる回転錘の回転速度との間にはずれがあることが通常である。例えば発電装置が腕時計に内蔵される場合、人の歩行時などの腕の動きによって回転錘を回転させることになるが、この場合の回転錘の回転速度は発電装置の望ましい回転速度と比較して数分の1程度になる。このような回転速度のずれを解消するために、特許文献4のように回転錘と回転電極群との間に増速機構を設けることも考えられる。しかしながら、増速機構を設けると、その負荷により逆に回転錘が回転しにくくなるという問題がある。また、回転錘の回転が減速したり、逆回転をした場合、回転電極群の慣性エネルギーを損なうという問題もある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであって、その目的の一つは、効率よく回転電極群を回転させてエレクトレット発電を行うことのできる発電装置、及び当該発電装置を用いた携帯型電気機器を提供することにある。
上記課題を解決すべく本出願において開示される発明は種々の側面を有しており、それら側面の代表的なものの概要は以下のとおりである。
(1)それぞれエレクトレット材料により面状に形成され、第1の面に沿って互いに間隔を空けて環状に並んで配置される複数のエレクトレット電極と、前記第1の面に対向する第2の面に沿って、前記複数のエレクトレット電極と対向するように環状に並んで配置される複数の対向電極と、回転可能に支持される回転錘と、前記回転錘の回転による動力を、前記複数のエレクトレット電極及び前記複数の対向電極のいずれか一方の回転電極群に伝達し、当該回転電極群を回転させることによって他方の電極群に対して相対移動させる動力伝達機構と、を備え、前記動力伝達機構は、前記回転錘の所定の一方向の回転のみを伝達するクラッチ機構を含むことを特徴とする発電装置。
(2)において、前記動力伝達機構は、前記回転錘の回転の速度を増速させて伝達する増速機構をさらに備えることを特徴とする発電装置。
(3)(1)又は(2)において、前記回転電極群は一つの基板に固定され、前記動力伝達機構は前記基板を回転させることによって前記回転電極群を回転させ、前記基板には、その外周よりに基板錘が取り付けられていることを特徴とする発電装置。
(4)(1)から(3)のいずれかにおいて、前記動力伝達機構は、前記回転錘の前記所定の一方向とは逆方向の回転のみを前記回転電極群に伝達する第2クラッチ機構をさらに含むことを特徴とする発電装置。
(5)(1)から(4)のいずれかにおいて、前記回転錘は、その回転中心から重心までの距離が、当該回転錘の回転速度の変動に応じて変化することを特徴とする発電装置。
(6)(1)から(5)のいずれかにおいて、前記エレクトレット電極は前記クラッチ機構のうち前記対向電極に対向する側の面に形成されることを特徴とする発電装置。
(7)(1)から(6)のいずれかの発電装置と、前記発電装置によって発電された電力を消費して動作する負荷と、を備える携帯型電気機器であって、当該携帯型電気機器自身の運動によって、前記回転錘が回転運動することを特徴とする携帯型電気機器。
(8)(7)において、利用者の手動による操作を受け付ける操作部材と、前記操作部材が受け付けた操作によって生じる動力を前記回転電極群に伝達する操作動力伝達機構と、をさらに備えることを特徴とする携帯型電気機器。
(9)(7)又は(8)において、前記発電装置によって発電された電力により駆動し、前記発電による電圧を降圧して出力する降圧回路をさらに備えることを特徴とする携帯型電気機器。
上記(1)の側面によれば、回転錘の一方向の回転のみが回転電極群に伝達されることで、回転電極群を効率的に回転させることができる。
上記(2)の側面によれば、より回転電極群を高速で回転させることができる。
上記(3)の側面によれば、慣性により回転電極群の回転を維持させやすくすることができる。
上記(4)の側面によれば、回転錘の両方向の回転を効率的に回転電極群に伝達することによって、回転電極群を高速で回転させることができる。
上記(5)の側面によれば、発電装置が搭載された携帯型電気機器が運動しなくなった後も、回転錘の回転を維持させやすくすることができる。
上記(6)の側面によれば、発電装置の回転軸方向の厚みを薄くでき、発電装置の小型化を実現できる。
上記(7)の側面によれば、本発明に係る発電装置を利用して、効率的に内部での発電が可能な携帯型電気機器を実現できる。
上記(8)の側面によれば、手動で発電装置による発電を行わせることができる。
本発明の第1の実施形態に係る発電装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る発電装置を備える携帯型電気機器の概略構成を示す構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る発電装置の動力伝達機構を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る発電装置の動力伝達機構を説明するための説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る発電装置の動力伝達機構を説明するための説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る発電装置の動力伝達機構を説明するための説明図である。 本発明の第5の実施形態に係る発電装置の動力伝達機構を説明するための説明図である。 本発明の第6の実施形態に係る発電装置の動力伝達機構を説明するための説明図である。 回転錘の変形例を示す平面図である。 回転錘の変形例を示す平面図である。 回転錘の変形例を示す部分断面斜視図である。 操作動力伝達機構の第1の例を示す説明図である。 操作動力伝達機構の第2の例を示す説明図である。 操作動力伝達機構の第2の例を示す説明図である。 発電波形と降圧回路の駆動状態を示すタイミングチャートである。 本発明の第7の実施形態に係る発電装置の動力伝達機構を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る発電装置10の概略構成を示す斜視図である。また、図2は、発電装置10を内蔵する携帯型電気機器1の概略構成を示す構成図である。図1に示すように、発電装置10は、第1基板11と、複数のエレクトレット電極12と、第2基板13と、複数の対向電極14と、回転軸15と、を含んで構成されている。さらに、図1には示されていないが、発電装置10は回転錘16と動力伝達機構17とを含んでいる。また、図2に示すように、携帯型電気機器1は、発電装置10と、整流回路2と、蓄電部材3と、負荷4と、降圧回路5と、を含んで構成されている。
第1基板11は、金属などの導電体で形成されており、全体として略円盤型の形状をしている。第1基板11には、その中心位置から見て放射状に並ぶ複数の貫通孔が設けられている。これら貫通孔のそれぞれは、略台形の形状をしており、その第1基板11の外周及び中心に向けられる2辺は、第1基板11の外周に沿って弧状に形成されている。この貫通孔によって、第1基板11の中心と外周との間には、複数の略台形の導電体が互いに間隔を空けて放射状に並んで形成されることになる。
第1基板11に形成される略台形の導電体の第2基板13側の面上には、エレクトレット電極12が膜状に形成されている。このエレクトレット電極12も、全体として略台形の形状をしており、その第1基板11の外周及び中心に向けられる2辺が、第1基板11の外周に沿って弧状に形成されている。エレクトレット電極12は、エレクトレット材料を含んで構成され、マイナスの電荷を保持している。なお、ここではエレクトレット電極12はマイナスに帯電しているものとするが、エレクトレット電極12はプラスに帯電する材料で構成されてもよい。エレクトレット材料は、帯電しやすい材料であって、例えばマイナスに帯電する材料としてはシリコン酸化物(SiO2)や、フッ素樹脂材料などが用いられる。マイナスに帯電する材料の具体的な一例としては、旭硝子製のフッ素樹脂材料であるCYTOP(登録商標)がある。さらにその他のエレクトレット材料としては、高分子材料としてポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニルデンジフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)などがあり、無機材料としては前述したシリコン酸化物(SiO2)やシリコン窒化物(SiN)なども使用することができる。また、ここでは各エレクトレット電極12の第2基板13側の面を含む仮想的な平面を、第1の面S1という。複数のエレクトレット電極12は、この第1の面S1に沿って互いに間隔を空けて環状に並んで配置されている。
第2基板13は、第1基板11と同様に金属などの導電体で形成されており、その形状及び大きさも第1基板11と対応している。すなわち、第2基板13は略円盤型の形状をしており、第1基板11と略同型、及び同数の貫通孔が設けられている。この貫通孔によって、第2基板13の中心と外周との間にはエレクトレット電極12と略同型、及び同数の導電体が放射状に並んで形成されることになる。これら複数の導電体は、そのまま対向電極14として機能する。第1基板11と第2基板13とは、互いに平行、かつ対向するように配置されており、そのため第1基板11上の各エレクトレット電極12は、第2基板13の対向電極14と対向するようになっている。なお、ここでは複数の対向電極14の第1基板11側の面を含む仮想的な平面を、第2の面S2という。第2の面S2は第1の面S1と対向しており、複数の対向電極14はこの第2の面S2に沿って互いに間隔を空けて環状に並んで配置されている。
回転軸15は、第1の面S1及び第2の面S2に直交し、第1基板11の中心と第2基板13の中心を貫通するように配置されている。さらに、第1基板11は、回転軸15を中心として回転可能に支持されている。一方、第2基板13は、携帯型電気機器1の筐体に対して固定されている。
このような構成により、第1基板11は、携帯型電気機器1自身の運動に伴って図1及び2において矢印で示すように回転する。なお、図には示されていないが、第1基板11を回転させるために、回転錘16が動力伝達機構17を介して回転軸15に連結されている。回転錘16及び動力伝達機構17によって第1基板11を回転させる構成については、後に詳しく説明する。この第1基板11の回転によって、各エレクトレット電極12は対向電極14に対してその重なり面積が変化するように第1の面S1上を相対移動する。この回転により各エレクトレット電極12がいずれかの対向電極14と正面から対向する状態まで移動すると、静電誘導によって対向電極14にはエレクトレット電極12と逆の極性(ここではプラス)の電荷がチャージされる。そこから第1基板11がさらに回転してエレクトレット電極12が対向電極14と対向しない状態、すなわちエレクトレット電極12が第2基板13の貫通孔と対向する状態になると、対向電極14にチャージされた電荷が放電される。このように、第1基板11の回転によって、各対向電極14で電荷の充放電が繰り返されることになる。
各対向電極14の充放電によって、発電装置10から整流回路2側に電流が流れる。この電流は、整流回路2によって整流される。そして、降圧回路5によって電圧が降圧されて蓄電部材3に入力される。これにより発電装置10によって発電された電力が蓄電部材3に蓄積される。蓄電部材3に蓄積された電力は、必要に応じて負荷4に供給される。蓄電部材3は、リチウム二次電池などの充放電可能な二次電池であってもよいし、電荷を蓄積するコンデンサであってもよい。負荷4は、携帯型電気機器1の機能を実現するための回路であって、蓄電部材3から供給される電力を消費して動作する。例えば携帯型電気機器1が腕時計の場合、負荷4は計時回路などを含み、現在時刻の計時などの各種の制御を行う。
以下、回転錘16及び動力伝達機構17の構成について、図3を用いて説明する。図3は、動力伝達機構17の構成を説明するための図であって、発電装置10を側面方向から見た際の各部材の位置関係を模式的に示している。ただし、この図では第2基板13の図示は省略されている。なお、以下では説明のために、回転錘16及び動力伝達機構17によって回転させる対象となる複数のエレクトレット電極12を、回転電極群と総称する。
回転錘16は、回転軸21によって回転可能に支持されており、その重心位置は回転中心である回転軸21から離れた位置に存在している。回転錘16は、携帯型電気機器1自身の運動によって回転する。例えば携帯型電気機器1が腕時計の場合、腕時計を装着した使用者が歩行したりして腕を動かすことにより、回転錘16が回転する。なお、回転錘16は時計回り、反時計回りのいずれの向きにも回転可能になっているものとする。
回転錘16の回転によって生じた動力は、動力伝達機構17によって回転電極群に伝達される。本実施形態において特徴的なことの一つは、この動力伝達機構17がクラッチ機構22を備えていることである。なお、これまで説明した回転軸21、回転軸15、及び第1基板11も動力伝達機構17の一部を構成している。
本実施形態におけるクラッチ機構22は、いわゆるワンウェイクラッチ機構であって、回転錘16の回転のうち、所定の一方向の回転のみを回転電極群に伝達する。以下ではクラッチ機構22が伝達する回転錘16の回転の方向を正方向という。また、正方向と反対の回転の方向を逆方向という。クラッチ機構22は、公知の各種の方式によって実現されてよい。図3に示されるように、クラッチ機構22は回転軸21、及び回転軸15のそれぞれとかみ合って連動するように構成されている。これにより、回転錘16が正方向に回転した場合、その動力は回転軸21、クラッチ機構22、回転軸15、及び第1基板11に順に伝達され、第1基板11に固定された回転電極群を所定の一方向に回転させる。なお、図3では、回転電極群の回転方向は回転錘16の正方向に一致している。一方、回転錘16が逆方向に回転した場合、その動力はクラッチ機構22によって遮断されて回転錘16は空転し、その回転は回転電極群に伝達されない。
ここで、比較例として、ワンウェイクラッチ機構であるクラッチ機構22を備えない動力伝達機構を用いた携帯型電気機器の動作について説明する。図13(a)は、比較例の発電波形と降圧回路の駆動状態を示すタイミングチャートである。比較例の携帯型電気機器は、携帯型電気機器自身の運動によって回転錘16が右方向の回転と左方向の回転を交互に繰り返し、右方向の回転および左方向の回転のいずれの回転も回転電極群に伝達される構成である。すなわち、回転錘16が右方向に回転すると回転電極群は右方向に回転し、回転錘16が左方向に回転すると回転電極群は左方向に回転する。このように、回転錘16の回転方向と回転電極群の回転方向が同じとなる構成においては、回転錘16の回転方向が変わる際、回転電極群の回転が急激に減速することとなる。
回転電極群の回転が急激に減速すると発電装置10による発電が停止する期間が生じ、その期間において降圧回路5の駆動が停止する。減速、停止した回転電極群が反対方向に回転を開始することによる発電の再開に伴い降圧回路5の駆動も再開するが、一度停止した降圧回路5が再度駆動するための立ち上げ期間が生じてしまう。このように、比較例の構成においては、回転電極群の回転が減速して発電が停止する期間に加えて、降圧回路5の立ち上げ期間が生じる分、充電効率が低下してしまう。
一方、第1実施形態においては、上述したように、クラッチ機構22が回転錘16の正方向の回転のみを回転電極群に伝達することにより、回転電極群は常に一方向に回転し続けることになる。具体的に、携帯型電気機器1自身の運動によって回転錘16は正方向の回転と逆方向の回転とを交互に繰り返すが、このうち逆方向の回転は回転電極群に伝達されない。そのため、回転錘16が逆方向に回転している間、回転電極群は慣性によって正方向に回転し続け、急激に減速することがない。そのため、第1実施形態においては、図13(b)のタイミングチャートに示すように、回転錘16の回転方向が変わっても回転電極群が急激に減速しないため発電波形が急激に低減することはない。そのため、発電装置10の発電により駆動する降圧回路5は駆動を停止することなく継続する。そして、回転錘16が再び正方向に回転すると、その動力により回転電極群の回転は加速される。そのため本実施形態に係る発電装置10によれば、クラッチ機構22を介在させることにより、回転電極群の回転速度を大きくすることができる。しかも、増速機構のみによって回転速度を増大させる場合と比較して、回転錘16に負荷をかけないようにすることができ、回転錘16の回転によって生じる動力を効率的に回転電極群に伝達することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態に係る発電装置及び携帯型電気機器は、動力伝達機構17の構成が第1実施形態とは相違するが、その他の構成は図1及び図2に示した第1実施形態のものと同様である。そのため、以下では第1実施形態と同一の構成要素については同一の参照符号を用いて参照し、その詳細な説明については省略する。
図4は、本実施形態における動力伝達機構17の構成を説明するための説明図である。同図に示されるように、本実施形態の動力伝達機構17は、クラッチ機構22のほかに、増速機構23を含んでいる。
増速機構23は、クラッチ機構22と回転軸15の間に配置されており、クラッチ機構22が伝達する回転を増速して回転軸15に伝達する。増速機構23は、ギア比の異なる複数の歯車によって構成される増速輪列などであってよい。
本実施形態では、回転錘16の正方向の回転が増速機構23によって増速されて回転電極群に伝達される。そのため、第1実施形態と比較して、さらに回転電極群の回転速度を増大させることができる。一方で、クラッチ機構22を介在させることにより、増速機構23だけで回転錘16の回転を増速させる場合と比較して、目標の回転速度を得るために必要な回転錘16への負荷を少なくすることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態に係る発電装置及び携帯型電気機器は、後述する基板錘24が第1基板11に取り付けられているほかは、第2実施形態のものと同様である。そのため、第2実施形態と共通する部分については説明を省略する。
図5は、本実施形態における動力伝達機構17の構成を説明するための説明図である。同図に示されるように、本実施形態では、第2実施形態と同様に、動力伝達機構17がクラッチ機構22と増速機構23を含んで構成されている。さらに、回転電極群が固定された第1基板11に対して、基板錘24が取り付けられている。この基板錘24は、第1基板11の外周に沿って固定されている。これにより第1基板11の慣性モーメントが大きくなっており、第1基板11の回転が維持されやすくなっている。特に本実施形態では、回転電極群の回転速度を上昇させるために、回転錘16が逆方向に回転している間も、回転電極群が回転し続けることが望まれる。基板錘24があることにより、回転錘16からの動力が回転電極群に伝達されない間も、回転電極群の回転を維持しやすくなる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態についても、第2実施形態の場合と同様に、動力伝達機構17を除いて第1実施形態と同様の構成を備えている。
図6は、本実施形態における動力伝達機構17の構成を説明するための説明図である。同図に示されるように、本実施形態では、第2実施形態と同様に、動力伝達機構17がクラッチ機構22と増速機構23を含んで構成されている。しかしながら、第2実施形態と異なり、増速機構23はクラッチ機構22と回転軸15の間ではなく、回転軸21とクラッチ機構22の間に配置されている。これにより増速機構23は、回転軸21から伝達される回転錘16の回転を増速してクラッチ機構22に伝達する。
本実施形態によれば、第2実施形態と同様に、第1実施形態と比較して回転電極群の回転速度を増大させることができる。また、本実施形態では、第2実施形態と比較して回転電極群の回転を維持しやすくなっている。これは以下の理由による。すなわち、第2実施形態では、クラッチ機構22によって回転錘16からの動力伝達が切断されている間、増速機構23及びクラッチ機構22の両方が、第1基板11が慣性で回り続ける際の負荷となっている。これに対して本実施形態では、増速機構23がクラッチ機構22に対して回転電極側ではなく回転錘16側に配置されているので、クラッチ機構22が動力伝達を切断している間、第1基板11の回転に対する負荷となるのはクラッチ機構22までであって、増速機構23は負荷とならない。そのため、クラッチ機構22が動力伝達を切断している間、第2実施形態と比較して回転電極群の慣性による回転が維持しやすくなっている。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態についても、第2実施形態の場合と同様に、動力伝達機構17を除いて第1実施形態と同様の構成を備えている。
図7は、本実施形態における動力伝達機構17の構成を説明するための説明図である。同図に示されるように、本実施形態における動力伝達機構17は、回転錘16の正方向の回転を伝達するためのクラッチ機構22のほかに、第2クラッチ機構25、及び歯車26を備えている。
第2クラッチ機構25は、クラッチ機構22と同様のワンウェイクラッチ機構である。ただし、回転軸21と第2クラッチ機構25との間には歯車26が介在しており、これにより第2クラッチ機構25に対しては回転錘16の回転による動力がクラッチ機構22とは逆回転で入力される。そのため、第2クラッチ機構25は、回転錘16の逆方向の回転のみを回転電極群に伝達する。本実施形態における動力伝達機構17は、クラッチ機構22と第2クラッチ機構25の組み合わせによって、いわゆるツーウェイクラッチ機構としての機能を実現している。
具体的に、回転錘16が正方向に回転する場合、第2実施形態と同様にその動力はクラッチ機構22を経由して回転電極群に伝達され、回転電極群を所定の一方向(ここでは回転錘16の正方向と一致する方向)に回転させる。一方で、回転錘16が正方向に回転すると、歯車26は逆方向に回転するが、第2クラッチ機構25はその回転を伝達しない。逆に回転錘16が逆方向に回転する場合、クラッチ機構22はその回転を伝達しないが、第2クラッチ機構25には回転錘16が正方向に回転した場合とは逆の回転が入力され、第2クラッチ機構25はその回転を回転電極群に伝達する。しかも、第2クラッチ機構25から回転電極群に伝達される回転の向きは、回転錘16が正方向に回転した際にクラッチ機構22から伝達される回転の向きと一致する。これにより、回転錘16が正方向に回転する場合、及び逆方向に回転する場合のいずれの場合にも、その回転によって生じる動力が同じ向きで回転電極群に伝達される。つまり、本実施形態では、第1実施形態などでは無視されていた回転錘16の逆方向への回転による動力も、回転電極群を回転させるために用いられることになる。そのため、効率よく大きな回転速度で回転電極群を回転させることができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態についても、動力伝達機構17を除いて第1実施形態と同様の構成を備えている。
図8は、本実施形態における動力伝達機構17の構成を説明するための説明図である。本実施形態では、第5実施形態と同様のツーウェイクラッチ機構としての作用が、遊星歯車によって実現される。具体的に、本実施形態の動力伝達機構17は、クラッチ機構22、第2クラッチ機構25のほかに、遊星歯車27、第1遊星キャリア28、第2遊星キャリア29、及び固定歯車30を含んで構成されている。また、回転錘16は回転軸21ではなく第1遊星キャリア28に取り付けられている。遊星歯車27は、上歯車27a、及び下歯車27bと、この両者を連結し、第1遊星キャリア28を貫通する連結軸27cとを含んで構成されており、第1遊星キャリア28の回転と連動して公転する。また、上歯車27aと下歯車27bは互いに連動して自転する。上歯車27aは固定歯車30とかみ合っており、下歯車27bは第2遊星キャリア29とかみ合っている。
回転錘16が正方向に回転する場合、これと連動して第1遊星キャリア28が正方向に回転し、その回転はクラッチ機構22を介して回転軸15に伝達される。これにより、回転電極群も正方向に回転することになる。このとき、遊星歯車27は第1遊星キャリア28とともに正方向に公転しつつ、上歯車27aと固定歯車30とのかみ合わせによって正方向に自転する。この正方向への自転は下歯車27bから第2遊星キャリア29に伝達され、第2遊星キャリア29を逆方向に回転させる。しかしながら、第2クラッチ機構25はこの第2遊星キャリア29の逆方向の回転を伝達しない。
一方、回転錘16が逆方向に回転する場合、これと連動して第1遊星キャリア28は逆方向に回転するが、クラッチ機構22はこの逆方向の回転を伝達しない。このとき、遊星歯車27は逆方向に公転しつつ逆方向に自転する。この逆方向の自転により、第2遊星キャリア29は正方向に回転する。第2クラッチ機構25は、この正方向の回転を回転軸15に伝達する。これにより、回転電極群は正方向に回転する。
このように、本実施形態の伝達機構17によれば、第5実施形態と同様に、回転錘16が正方向に回転する場合、及び逆方向に回転する場合のいずれの場合にも、その回転による動力が回転電極群に伝達されて回転電極群を正方向に回転させる。これにより、回転電極群を回転錘16よりも大きな回転速度で効率よく回転させることができる。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態に係る発電装置及び携帯型電気機器は、クラッチ機構22の構成が第1実施形態と相違するが、その他の構成には図1及び図2に示した第1実施形態のものと同様である。
図14は、第7実施形態における動力伝達機構の構成を説明するための説明図である。図14に示すように、第7実施形態の動力伝達機構は、第1実施形態で説明した第1基板11(図3参照)を有しない。そのため、クラッチ機構22の最下面が他の部材を介さず対向電極14(図14においては不図示)に直接対向する。図14に示すように、クラッチ機構22のうち対向電極14に対向する最下面を有する部分をクラッチ下部22a、クラッチ下部22a以外の部分をクラッチ上部22bとする。第7実施形態においては、クラッチ下部22aの最下面にエレクトレット電極12を互いに間隔を空けて環状に並べて配置する。
クラッチ機構22のクラッチ下部22aは、回転錘16の回転に伴い、回転軸15を中心に回転する。このクラッチ下部22aの回転によって、第1実施形態と同様に、エレクトレット電極12は対向電極14に対してその重なり面積が変化するように相対移動し、各対向電極14で電荷の充放電が行われる。なお、クラッチ下部22aの径は、クラッチ上部22bの径よりも大きく、クラッチ下部22aの最下面に形成したエレクトレット電極12が対向電極14と対向して重なるのに十分な大きさとした。
以上説明したように、第7実施形態においては、クラッチ機構22が第1実施形態で示した第1基板11の役割を兼ねた構成を採用することにより、発電装置の回転軸15方向の厚みを薄くでき、発電装置及び当該発電装置を使用する携帯型電気機器の小型化を実現できる。
[回転錘の変形例]
次に、回転錘16の変形例について説明する。以上の説明では、いずれの実施形態においても、回転錘16は単一の剛体によって形成されているものとしている。しかしながら、回転錘16は複数の部材によって構成され、その回転速度に応じて全体の重心位置が変化するように構成されてもよい。
図9A及び図9Bは、この変形例における回転錘16の構成を示す図であって、いずれも発電装置10を上方から見た平面図である。また、図10は、回転錘16の回転中心を通る断面を示す部分断面斜視図である。これらの図に示されるように、回転錘16は、第1錘要素31、第1回転軸32、第2錘要素33、第2回転軸34、及び基台35を含んで構成されている。
第1錘要素31は、重心部31a、腕部31b、及び係合部31cを含んで構成されている。重心部31aは第1錘要素31の重心を含み、その重量の大部分が集中する主要部分である。重心部31aは略扇形に形成されている。係合部31cは、略扇形に形成されており、その弧の部分に歯形が設けられている。重心部31aと係合部31cとは腕部31bを介して連結されており、腕部31bと係合部31cとの境界近傍に第1回転軸32が固定されている。第1錘要素31は、この第1回転軸32を中心として基台35に対して回転する。第2錘要素33も、第1錘要素31と同様の形状で、重心部33a、腕部33b、及び係合部33cを含んで構成されており、第2回転軸34を中心として基台35に対して回転する。また、第1錘要素31の係合部31cと第2錘要素33の係合部33cとは、その歯形が互いにかみ合うように配置されている。これにより第1錘要素31と第2錘要素33とは、互いに連動して逆向きに回転する。
第1回転軸32及び第2回転軸34は、いずれも基台35によって回転可能に支持されている。さらに、基台35は動力伝達機構17を構成する回転軸21に固定されており、この回転軸21を中心として回転する。基台35の回転は、動力伝達機構17を介して回転電極群に伝達される。
発電装置10が水平面に対して垂直な向きになった場合、重心部31a及び重心部33aはともに重力によって鉛直方向に変位し、図9Aに示すように互いに接触する。この状態で回転錘16が回転し始めると、第1錘要素31及び第2錘要素33は一体となって回転軸21を中心に回転する。すなわち、回転錘16の回転速度が低い間は、その重心は回転中心(回転軸21の位置)から離れた位置に偏在し、回転錘16は単一の剛体によって構成されている場合と同様に機能する。
一方、回転錘16全体の回転速度が大きくなると、遠心力によって重心部31aと重心部33aは分離し、第1錘要素31は第1回転軸32を中心に時計回りに、第2錘要素33は第2回転軸34を中心に反時計回りに、それぞれ回転する。このとき、係合部31cと係合部33cとがかみ合っているので、第1錘要素31と第2錘要素33とは連動して対称に回転する。このように、回転錘16全体の回転速度が大きくなるにつれて、重心部31aと重心部33aとの間の距離は大きくなり、回転錘16全体の重心位置は回転中心(回転軸21の位置)に近づいていく。最終的に回転錘16の回転速度が所与の速度に到達すると、重心部31aと重心部33aとは互いに逆向きの位置に移動し、図9Bに示す状態になる。このとき、回転錘16全体の重心は、回転中心に最も近づくことになる。このような状態になると、回転錘16はフライホイールとして機能し、回転を維持し続けやすくなる。なお、第1錘要素31及び第2錘要素33が、図9Bに示すように両者が逆向きになった状態からさらに回転しないように、ストッパーを設けることとしてもよい。
このように本変形例の回転錘16は、互いに連動して逆向きに回転する二つの錘要素を備えることによって、その回転中心から重心までの距離が、回転錘16自体の回転速度の変動に応じて変化するようになっている。そのため、回転錘16の回転が低い間は携帯型電気機器1の運動に連動した回転をしやすくし、回転速度が上がった後はその高速回転を維持しやすくするという二つの機能を実現することができる。特に本実施形態ではエレクトレット電極12と対向電極14との重なり面積を変化させて発電するが、このような方式で発電を行う場合、回転速度が速すぎても効率的な充放電が行われず、発電効率が低下する。すなわち、一定の範囲内の速度が、効率的に発電するために理想的な速度となる。この理想的な速度での回転を維持しやすいように回転錘16を構成する各錘要素の質量等を調整することにより、回転錘16は、効率的に発電可能な回転速度を維持しやすくなる。
[操作動力伝達機構]
以上の構成に加えて、本発明の実施の形態に係る発電装置10は、携帯型電気機器1自身の運動だけでなく、携帯型電気機器1の使用者による手動の操作によって発電する機能を備えてもよい。このような機能は、操作部材41と操作動力伝達機構42とによって実現される。
操作部材41は、使用者による手動の操作を受け付ける部材であって、ここでは回転可能に支持され、使用者の回転操作を受け付けるものとする。例えば携帯型電気機器1が腕時計の場合、操作部材41は竜頭であってよい。
操作動力伝達機構42は、操作部材41が受け付けた操作によって生じる動力を、回転電極群に伝達する。これにより使用者が操作部材41を手動で回転させる操作を行うと、その動力が回転電極群を回転させ、発電装置10による発電を行うことができる。この操作動力伝達機構42は、各種の構成によって実現されてよいが、以下、操作動力伝達機構42の二つの実施例について説明する。
図11は、操作動力伝達機構42の第1の例を示す説明図であって、携帯型電気機器1内部の各部材を上方から見た位置関係を示している。同図に示されるように、操作部材41の先端には傘歯車41aが設けられており、ワンウェイクラッチ44と同軸に連結された傘歯車43にかみ合っている。傘歯車43が所定の一方向に回転すると、その回転はワンウェイクラッチ44によってベルト45を介して基台35に伝達される。なお、ここでは図9A及び図9Bと異なり、基台35は円板形状であるものとしている。このような構成により、操作部材41を使用者が所定の一方向に回転させると、その回転は傘歯車43、ワンウェイクラッチ44、ベルト44、及び基台35を介して回転電極群に伝達される。また、操作部材41を使用者が逆方向に回転させた場合には、ワンウェイクラッチ44がその回転を伝達しないため、回転電極群は回転しない。
次に、図12A及び図12Bを用いて操作動力伝達機構42の第2の例について説明する。この第2の例における操作動力伝達機構42は、傘歯車46、第1移動歯車47、歯車48、及び第2移動歯車49を含んで構成されている。傘歯車46は第1移動歯車47及び歯車48とかみ合うように配置されており、第2移動歯車49は歯車48とかみ合うように配置されている。また、第1移動歯車47及び第2移動歯車49それぞれの回転軸は、弧状のガイド溝50a及び50bに挿入されている。そして、第1移動歯車47、及び第2移動歯車49のそれぞれに対して回転による動力が加えられると、このガイド溝50a及び50bに沿って歯車全体の位置が変化する。図12Aは、第1移動歯車47が時計回り、第2移動歯車49が反時計回りに回転する動力を受けた状態の各歯車の位置を示しており、第1移動歯車47が基台35に設けられた歯形とかみ合っている一方で、第2移動歯車49は基台35とかみ合わずに空転する。図12Bは、第1移動歯車47が反時計回り、第2移動歯車49が時計回りに回転する動力を受けた状態の各歯車の位置を示しており、図12Aとは逆に、第2移動歯車49が基台35に設けられた歯形とかみ合っているが、第1移動歯車47は基台35とかみ合わなくなっている。
操作部材41が所定の一方向(ここでは紙面右側から見て反時計回りとする)への回転操作を受け付けると、その回転は操作部材41先端の傘歯車41aから傘歯車46に伝達される。これを受けて傘歯車46が反時計回りに回転し、この回転と連動して、第1移動歯車47及び歯車48は時計回り、第2移動歯車49は反時計回りに回転する。これにより各移動歯車は図12Aに示す位置に移動し、第1移動歯車47から基台35に対して回転電極群を反時計回りに回転させる動力が伝達される。逆に操作部材41が逆方向(紙面右側から見て時計回り)への回転操作を受け付けると、これにより傘歯車46は時計回りに回転する。この回転と連動して、第1移動歯車47及び歯車48は反時計回り、第2移動歯車49は時計回りに回転する。これにより各移動歯車は図12Bに示す位置に移動し、第2移動歯車49から基台35に対して回転電極群を反時計回りに回転させる動力が伝達される。このように、二つの移動歯車を用いることにより、操作部材41がどちらの方向の回転操作を受け付けたとしても、回転電極群を回転させることができる。
この操作動力伝達機構42によれば、例えば携帯型電気機器1が一定期間使用されず、蓄電部材3に蓄積された電力が放電してしまった場合などに、使用者が手動で発電装置10による発電を行わせて、携帯型電気機器1を動作させることができる。
なお、本発明の実施の形態は、以上説明したものに限られない。例えば以上の説明では、対向電極14の位置が固定され、エレクトレット電極12が回転することによって両者の重なり面積が変化することとしたが、これとは逆に、エレクトレット電極12の位置を固定し、複数の対向電極14を回転電極群として、回転錘16の運動に従って回転させてもよい。
また、以上説明した各実施形態の構成、及び変形例の構成は、組み合わせて用いられてもよい。例えば第3実施形態に係る発電装置が備える基板錘24は、他の実施形態における動力伝達機構17にも適用可能である。また、図9A、図9B及び図10に示した回転錘16の変形例は、以上説明した第1〜第67実施形態のいずれの動力伝達機構17にも適用可能である。同様に、前述した操作動力伝達機構42は、以上説明した第1〜第67実施形態のいずれの動力伝達機構17と組み合わせてもよい。
1 携帯型電気機器、2 整流回路、3 蓄電部材、4 負荷、10 発電装置、11 第1基板、12 エレクトレット電極、13 第2基板、14 対向電極、15 回転軸、16 回転錘、17 動力伝達機構、21 回転軸、22 クラッチ機構、22a クラッチ下部、22b クラッチ上部、23 増速機構、24 基板錘、25 第2クラッチ機構、26 歯車、27 遊星歯車、28 第1遊星キャリア、29 第2遊星キャリア、30 固定歯車、31 第1錘要素、32 第1回転軸、33 第2錘要素、34 第2回転軸、35 基台、41 操作部材、42 操作動力伝達機構、43 傘歯車、44 ワンウェイクラッチ、45 ベルト、46 傘歯車、47 第1移動歯車、48 歯車、49 第2移動歯車、50a及び50b ガイド溝。

Claims (9)

  1. それぞれエレクトレット材料により面状に形成され、第1の面に沿って互いに間隔を空けて環状に並んで配置される複数のエレクトレット電極と、
    前記第1の面に対向する第2の面に沿って、前記複数のエレクトレット電極と対向するように環状に並んで配置される複数の対向電極と、
    回転可能に支持される回転錘と、
    前記回転錘の回転による動力を、前記複数のエレクトレット電極及び前記複数の対向電極のいずれか一方の回転電極群に伝達し、当該回転電極群を回転させることによって他方の電極群に対して相対移動させる動力伝達機構と、
    を備え、
    前記動力伝達機構は、前記回転錘の所定の一方向の回転のみを伝達するクラッチ機構を含み、
    前記回転錘は、回転可能に支持される第1錘要素と、回転可能に支持される第2錘要素とを含み、
    前記回転錘の回転速度が大きくなるにつれて、前記第1錘要素と前記第2錘要素とが対称に回転し、前記回転錘は、その回転中心から重心までの距離が大きくなる、
    発電装置。
  2. 前記第1錘要素は、第1係合部を含み、
    前記第2錘要素は、前記第1係合部に噛み合う第2係合部を含み、
    前記第1錘要素と前記第2錘要素とは、前記第1係合部と前記第2係合部とが噛み合うことにより互いに連動して対称に回転する、
    請求項1に記載の発電装置。
  3. それぞれエレクトレット材料により面状に形成され、第1の面に沿って互いに間隔を空けて環状に並んで配置される複数のエレクトレット電極と、
    前記第1の面に対向する第2の面に沿って、前記複数のエレクトレット電極と対向するように環状に並んで配置される複数の対向電極と、
    回転可能に支持される回転錘と、
    前記回転錘の回転による動力を、前記複数のエレクトレット電極及び前記複数の対向電極のいずれか一方の回転電極群に伝達し、当該回転電極群を回転させることによって他方の電極群に対して相対移動させる動力伝達機構と、
    を備え、
    前記動力伝達機構は、前記回転錘の所定の一方向の回転のみを伝達するクラッチ機構を含み、
    前記クラッチ機構は、前記対向電極に対向する回転板を含み、
    前記エレクトレット電極は、前記回転板に形成される、
    ことを特徴とする発電装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の発電装置において、
    前記動力伝達機構は、前記回転錘の回転の速度を増速させて伝達する増速機構をさらに備える
    ことを特徴とする発電装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の発電装置において、
    前記回転電極群は一つの基板に固定され、
    前記動力伝達機構は前記基板を回転させることによって前記回転電極群を回転させ、
    前記基板には、その外周よりに基板錘が取り付けられている
    ことを特徴とする発電装置。
  6. 請求項1からのいずれか一項に記載の発電装置において、
    前記動力伝達機構は、
    前記回転錘の前記所定の一方向とは逆方向の回転のみを前記回転電極群に伝達する第2クラッチ機構をさらに含む
    ことを特徴とする発電装置。
  7. それぞれエレクトレット材料により面状に形成され、第1の面に沿って互いに間隔を空けて環状に並んで配置される複数のエレクトレット電極と、
    前記第1の面に対向する第2の面に沿って、前記複数のエレクトレット電極と対向するように環状に並んで配置される複数の対向電極と、
    回転可能に支持される回転錘と、
    前記回転錘の回転による動力を、前記複数のエレクトレット電極及び前記複数の対向電極のいずれか一方の回転電極群に伝達し、当該回転電極群を回転させることによって他方の電極群に対して相対移動させる動力伝達機構と、
    を備え、
    前記動力伝達機構は、前記回転錘の所定の一方向の回転のみを伝達するクラッチ機構を含み、
    前記発電装置によって発電された電力を消費して動作する負荷と、
    を備える携帯型電気機器であって、
    当該携帯型電気機器自身の運動によって、前記回転錘が回転運動し、
    利用者の手動による回転操作を受け付ける操作部材と、
    前記操作部材が受け付けた回転操作によって生じる動力を前記回転電極群に伝達する操作動力伝達機構と、
    を備え、
    前記操作動力伝達機構は、前記操作部材が受け付けた第1の方向の回転操作によって生じる動力を前記回転電極群に伝達する第1の歯車と、前記操作部材が受け付けた前記第1の方向の反対方向である第2の方向の回転操作によって生じる動力を前記回転電極群に伝達する第2の歯車と、を含むことを特徴とする携帯型電気機器。
  8. 前記第1の歯車は、前記操作部材が受け付けた前記第2の方向の回転操作によって空転し、
    前記第2の歯車は、前記操作部材が受け付けた前記第1の方向の回転操作によって空転する、
    請求項7に記載の携帯型電気機器。
  9. 請求項7又は8に記載の携帯型電気機器であって、
    前記発電装置によって発電された電力により駆動し、前記発電による電圧を降圧して出力する降圧回路をさらに備える
    ことを特徴とする携帯型電気機器。
JP2016510288A 2014-03-28 2015-03-19 発電装置、及び携帯型電気機器 Expired - Fee Related JP6607847B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014070271 2014-03-28
JP2014070271 2014-03-28
PCT/JP2015/058349 WO2015146806A1 (ja) 2014-03-28 2015-03-19 発電装置、及び携帯型電気機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015146806A1 JPWO2015146806A1 (ja) 2017-04-13
JP6607847B2 true JP6607847B2 (ja) 2019-11-20

Family

ID=54195326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016510288A Expired - Fee Related JP6607847B2 (ja) 2014-03-28 2015-03-19 発電装置、及び携帯型電気機器

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10566913B2 (ja)
EP (1) EP3125422A4 (ja)
JP (1) JP6607847B2 (ja)
CN (1) CN106134064B (ja)
WO (1) WO2015146806A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106233608B (zh) * 2014-03-26 2018-12-07 西铁城时计株式会社 静电感应型发电器
CN107370413A (zh) * 2016-05-13 2017-11-21 北京纳米能源与系统研究所 基于驻极体的纳米发电机
KR20180059086A (ko) 2016-11-25 2018-06-04 경희대학교 산학협력단 발전장치 및 이를 포함한 모바일 기기
CN107742992B (zh) * 2017-10-24 2019-08-30 郑州大学 一种利用旋转驻极体的微型发电机
CN107733279B (zh) * 2017-10-24 2019-05-17 郑州大学 一种基于太阳能的静电式能量收集器
KR102142316B1 (ko) * 2018-01-09 2020-08-10 경희대학교 산학협력단 주파수 조정 가능한 정전발전기
US11296619B2 (en) * 2018-06-07 2022-04-05 Encite Llc Micro electrostatic motor and micro mechanical force transfer devices
KR101905481B1 (ko) 2018-08-08 2018-10-08 경희대학교 산학협력단 발전장치 및 이를 포함한 모바일 기기
US11101748B2 (en) * 2018-11-01 2021-08-24 Citizen Watch Co., Ltd. Method of manufacturing an electrostatic induction transducer, electrostatic induction transducer, and wristwatch
JP7292182B2 (ja) * 2018-12-28 2023-06-16 シチズン時計株式会社 電気機械変換器および電子時計
USD912547S1 (en) * 2019-03-20 2021-03-09 Citizen Watch Co., Ltd. Watch
US11081285B2 (en) 2019-05-08 2021-08-03 Deborah Duen Ling Chung Electrically conductive electret and associated electret-based power source and self-powered structure
CN110323962B (zh) * 2019-07-30 2020-12-15 清华大学 静电发电机、提高输出功率的方法、充电方法和穿戴设备
USD917310S1 (en) * 2020-01-31 2021-04-27 Citizen Watch Co., Ltd. Watch
CN112134003B (zh) * 2020-09-24 2021-10-15 北京航空航天大学 一种基于驻极体的柔性机械天线通信系统
CN112636627B (zh) * 2020-12-07 2022-09-16 杭州电子科技大学 一种基于驻极体薄膜的静电电动机

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2631233B2 (ja) 1989-03-31 1997-07-16 一夫 中野 往復回転運動を1方向回転運動に変換して取り出す装置
JPH06189501A (ja) 1992-10-27 1994-07-08 Takashi Nosaka 回転力増幅装置とその電動機及びその発電装置
JP2006119893A (ja) 2004-10-21 2006-05-11 Fujitsu Component Ltd 入力装置
JP2006258795A (ja) 2005-02-21 2006-09-28 Seiko Instruments Inc 時計の歯車機構、手動巻上げ機構及びこれを備えた時計
JP2011072070A (ja) * 2009-09-24 2011-04-07 Casio Computer Co Ltd 発電装置および発電機器
JP2011078214A (ja) 2009-09-30 2011-04-14 Casio Computer Co Ltd 発電装置および発電機器
JP2011097718A (ja) 2009-10-29 2011-05-12 Panasonic Corp 発電装置
JP2011196368A (ja) 2010-02-26 2011-10-06 Imasen Electric Ind Co Ltd 発電装置
JP5304877B2 (ja) 2011-03-09 2013-10-02 カシオ計算機株式会社 発電装置及び電子機器
JP5804502B2 (ja) 2011-09-07 2015-11-04 セイコーインスツル株式会社 発電装置、携帯型電気機器および携帯型時計
JP5800707B2 (ja) * 2011-12-27 2015-10-28 シチズンホールディングス株式会社 発電装置およびそれを備えた発電機器
JP6067260B2 (ja) 2012-07-02 2017-01-25 ローム株式会社 振動発電回路およびそれを用いた電子機器、無線センサ
CN203430718U (zh) 2013-07-30 2014-02-12 比亚迪股份有限公司 发电装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP3125422A1 (en) 2017-02-01
CN106134064A (zh) 2016-11-16
WO2015146806A1 (ja) 2015-10-01
CN106134064B (zh) 2020-01-07
JPWO2015146806A1 (ja) 2017-04-13
US20170133952A1 (en) 2017-05-11
US10566913B2 (en) 2020-02-18
EP3125422A4 (en) 2017-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6607847B2 (ja) 発電装置、及び携帯型電気機器
CA2946998C (en) Self-power generating apparatus
JP2011072070A (ja) 発電装置および発電機器
EP3771843B1 (en) Wearable device
US10222761B2 (en) Electronic timepiece with electrostatic induction generator
JP6456360B2 (ja) 電子機器
JP2017515451A5 (ja)
JP5759520B2 (ja) 回転装置
JP2011078214A (ja) 発電装置および発電機器
JP6742084B2 (ja) 静電誘導型発電器
JP6558996B2 (ja) 静電誘導型発電器
WO2016143163A1 (ja) 回転装置及び電力供給システム
JP3194344U (ja) 占用面積を縮小できる発電装置
JP5847777B2 (ja) 動力回転装置及び発電機
JP6896123B2 (ja) 静電誘導型発電器
CN110386200A (zh) 一种绝缘子串爬行机构
JP3232471U (ja) 静電誘導型変換器
TWI666857B (zh) 磁力能源轉動機
CN206401971U (zh) 人体行走同步充电器
KR20150130955A (ko) 자가 발전장치
JP2005133729A (ja) 振動軸と可動リングを用いた駆動装置
JP2016059194A (ja) 発電装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20161020

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20161130

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6607847

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees