JP6894924B2 - 遊び自動補正装置を備えたサイクロイド減速機及び該減速機を備えたパワーステアリングシステム - Google Patents

遊び自動補正装置を備えたサイクロイド減速機及び該減速機を備えたパワーステアリングシステム Download PDF

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Description

本発明はギア減速機の一般的な分野に関する。より詳細には、入力シャフトと出力シャフトとの間で運動を伝達し、伝達されたトルクの増加に有利となるように、回転速度を減速するためのサイクロイドギア減速機(単に「サイクロイド減速機」と呼ぶ)の分野に関する。
特に、本発明は上記減速機の、車両用パワーステアリングシステムへの適用に関する。
従来からサイクロイド減速機が知られている。特に欧州特許番号第0−086393明細書に記載のサイクロイド減速機が知られている。このサイクロイド減速機では、カムのような偏心部材により、入力シャフトが入力ディスクを駆動し、該入力ディスクはサイクロイド歯を有し、入力リムと噛み合い、該入力リムは、入力リムに円形に埋設されたローラーにより形成された一連の歯を有する。減速機はまた出力ディスクを備え、該出力ディスクは入力ディスクにより回転駆動される。出力ディスクは、出力リムと噛み合い、出力シャフトに固定され、歯が一連のローラーにより形成されたサイクロイド歯を有する。
このようなサイクロイドギア減速機の欠点は、各サイクロイドディスクの歯とそれに対応するリムの歯との間に遊びが存在することである。この遊びは、特に減速機の回転方向が逆転する際に、衝撃や動作異音の原因となり得る。
このような欠点は、ハンドルが反転される毎に、すなわち運転手がハンドルを操作して方向を変える毎に回転方向が変更されるパワーステアリング機構の場合のような、元来回転方向が頻繁に反転する機構における減速機の使用の妨げとなる。
この欠点を克服し、ディスクとリムとの径方向の間隙を調節するため、上記の特許は偏心設定機構を開示している。偏心設定機構は、個別にリムの各ローラーの軸の位置を設定し、止めネジで閉塞することにより、対応するサイクロイドディスクの歯に対するリムの各ローラーの圧力を調整する。
しかし、遊び調節機構を備えていても、このような設定機構は依然多くの欠点を有する。
先ず、対応するサイクロイド減速機の製造において、特にローラー、ローラー軸、ローラー軸を受ける偏心ナット、止めネジ等の非常に多くの部品が必要であり、更にこれらの部品の中には特に正確な調整公差を必要とする物がある。
そのため、このような減速機の製造、組立、設定は長い時間と多くの費用とを費やすことになる。さらに、一方のローラーから他方のローラーへ均質に予圧をかけることは困難であり、調整機構が最初から若しくは時間の経過と共に緩くなりすぎたり、又は堅すぎたりすることもあり得る。
予圧が弱すぎる場合、継続して遊びを調整することが不十分であり、予圧が強すぎる場合、減速機の過早な摩耗更には閉塞又は破壊の原因となりがちである。
これら全ての理由において、従来のサイクロイド減速機は実用に適しておらず、幾つかの適用分野においては、特にパワーステアリングシステムにおいて動力と運動とを伝達することが非常に望ましい場合は、使用に耐えない。
本発明に与えられた目的は上記の欠点を克服し、構造が簡単で、軽量でかつ小型の、新しいタイプのサイクロイド減速機を提案することである。このサイクロイド減速機は、製造が容易で製造コストが低く遊びが少ない一方で、実用寿命が長く信頼性が高い。
本発明の目的はサイクロイドギア減速機によって達成される。このサイクロイドギア減速機は、「主軸」(ZZ')と呼ばれる軸に沿って減速筐体内に回転自在に取り付けられる入力シャフトと、入力シャフトによって担持・回転駆動される偏心部材と、前記偏心部材に回転自在に取付けられ、サイクロイド歯を有する、少なくとも1枚のサイクロイドディスクと、前記サイクロイドディスクの前記サイクロイド歯と噛み合う受側歯を有する、少なくとも1枚のリムと、前記入力シャフトとは別体で、前記サイクロイドディスクにより回転駆動されるように設けられている、出力シャフトと、を備え、前記減速機は、前記サイクロイドディスクの前記サイクロイド歯と、前記リムの前記受側歯と、を弾性的に互いに偏向させることにより、前記主軸(ZZ')に対する少なくとも一つの径方向成分に沿って、前記サイクロイドディスクと前記リムとの間の遊びを自動的に調節するように設けられる懸架装置、を備える。
効果的には、サイクロイドディスクの歯とリムの受側歯との間に径方向に形成され得る隙間を受容するために弾性変形可能な、本発明に係る懸架装置は、リムの受側歯の対応部分に噛み合うサイクロイドディスクの歯の部分を、自動的にかつ永続的に押圧し得る。
したがって、本発明に係るサイクロイド減速機は、ディスク及びリムの製造公差、減速機を構成する異なる部品の組立公差、又は減速機の摩耗によって引き起こされるか否かにかかわらず、リムの受側歯の径方向位置に対するサイクロイドディスクの歯の径方向位置の変動に対応して、弾性的に、ひいては自動的に柔軟かつ途切れることなく、リムの対応する受側歯の径方向位置に対するサイクロイドディスクの歯の径方向位置の変動を受容する、優れた性能を発揮することができる。
したがって、特に効果的には、本発明に係る懸架装置は、二つの機能を果たし得る。
第1の機能は、リム及びサイクロイドディスクのそれぞれの製造公差に関係なく、減速機の組立中に、サイクロイドディスクが軸方向に干渉せず挿入されること、より一般的には、入力シャフトがリム内へと干渉せず挿入されること可能にするために、十分な組立クリアランスを確保することである。
実際、サスペンション装置の弾性ストローク(すなわち、サスペンション装置が自由に弾性的に変形される範囲)によってもたらされる径方向の移動により、リムに対するサイクロイドディスクの位置が径方向に調整可能となり、より具体的には、必要であれば、ディスクを懸架装置に対して一時的に押し戻す(例えば、リムにおいてディスクの軸方向係合に要する時間)ことによって、リムの対応する受側歯からディスクの歯を径方向に移動させる(取り除く)ことによって、ディスクとリムとの間の相対的に正確なガイドで、しかし途切れや遮断なく、リムにおいて入力シャフトとディスクとが摺動可能な径方向の組立間隙を暫定的に形成又は維持することができる。
第2の機能は、自動調整機能である。この機能は、減速機の組立後及び通常運転中に、懸架装置によってもたらされる弾性ストロークが、歯に過度の応力を加えることなく自動的かつ円滑に、初期の静的な組立公差を補償し、減速機の製造及び組立公差又は漸進的摩耗によるディスク及びリムの基本歯車円弧に影響を及ぼす動的変動(すなわち、ディスクの歯とリムの歯との間の軸間隔の動的な変化)である。
したがって、本発明は、サイクロイド減速機の組み立てを容易にし、品質を向上させると共に、前記減速機の寿命を延長し得る。
本発明の他の目的、特徴、及び効果は、以下の説明を読むことにより、また、添付の図面を用いることにより、より詳細に理解される。以下の説明及び添付の図面は、説明のためだけに提供されるものであり、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明に係る2段式サイクロイド減速機がパワーステアリングシステムに埋設された状態の一例を示す、主軸(ZZ’)に沿った長手方向の断面図である。 図2は、図1の減速機を運動学的に示したものである。 図3は、図1及び図2の減速機の分解斜視図である。 図4は、図1〜図3の減速機のサイクロイド減速段の詳細を示した分解斜視図である。 図5は、単段式サイクロイド減速機の動作原理を示した斜視図である。 図6は、偏心部材とサイクロイドディスクを支持している偏心軸受との間に介在する懸架装置を備える、本発明に係る減速機の第1の変形例の詳細を示す、主軸(ZZ')に沿った断面図である。 図7は、偏心部材とサイクロイドディスクを支持している偏心軸受との間に介在する懸架装置を備える、本発明に係る減速機の第1の変形例の詳細を示す、全面投影図である。 図8は、図6及び図7の第1の変形例における減速機で使用される懸架装置の分解斜視図である。 図9は、2段式減速機の一部を示す、入力シャフト側から見て主軸(ZZ')に垂直な面の投影図であり、図11〜図18における他の変形例と同様に、全体が同じ懸架装置に懸架された2個のサイクロイドディスクを備え、懸架装置は偏心軸受と前記ディスクとの間に介在している。 図10は、2段式減速機の一部を示す、出力シャフト側から見て主軸(ZZ')に垂直な面の投影図であり、図11〜図18における他の変形例と同様に、全体が同じ懸架装置に支持された2個のサイクロイドディスクを備え、懸架装置は偏心軸受と前記ディスクとの間に介在している。 図11は、本発明に係る減速機の第2の変形例の詳細を示す、主軸(ZZ')に沿った断面図である。 図12は、図11における減速機の第2の変形例で使用される懸架装置の斜視図であり、懸架装置はばね(ここではC字形の板ばね)を備え、減衰部材(ここではOリング)に対応する。 図13は、本発明に係る減速機の第3の変形例の詳細を示す、主軸(ZZ')に沿った断面図である。 図14は、図13における減速機の第3の変形例で使用される懸架装置の斜視図であり、懸架装置は、2個の減衰部材(ここではOリング)の間に軸方向に配置されているばね(ここでは波形の板ばね)を備えている。 図15は、本発明に係る減速機の第4の変形例の詳細を示す、主軸(ZZ')に沿った断面図である。 図16は、図15における減速機の第4の変形例で使用される懸架装置の斜視図であり、懸架装置は、ここでは4個のローブ接合部により形成されている2個の減衰部材の間に軸方向に配置されているばね(ここでは波形の板ばね)を備えている。 図17は、本発明に係る減速機の第5の変形例の詳細を示す、主軸(ZZ')に沿った断面図である。 図18は、図17における減速機の第5の変形例で使用される懸架装置の斜視図であり、懸架装置は、ここではOリングにより形成されている減衰部材の何れかの側に軸方向に配置されている、2枚のばね(ここでは波形の板ばね)を備えている。 図19は、ディスクの一部の詳細を示す斜視図である。図21及び図23で示される変形例で実現されているように、ディスクは、接合ワッシャを介してオルダム継手型接続部により接合されている2枚のサイクロイドディスクを備えている。 図20は、ディスクの一部の詳細を示す斜視図である。図21及び図23で示される変形例で実現されているように、ディスクは、接合ワッシャを介してオルダム継手型接続部により接合されている2枚のサイクロイドディスクを備えている。 図21は、本発明に係る減速機の第6の変形例の詳細を示す、主軸(ZZ')に沿った断面図であり、該減速機はオルダム継手により結合された2枚のサイクロイドディスクを備えている。 図22は、図21における減速機の第6の変形例で使用される懸架装置の斜視図であり、該懸架装置は、第1のディスクを懸架する、波形の板ばねである第1のばねと、第2のディスクを懸架する、環状のコイルばねである第2のばねと、2枚のばねの間に軸方向に介在し、接合ワッシャに向かい合っている、Oリングである減衰部材と、を備えている。 図23は、本発明に係る減速機の第7の変形例の詳細を示す、主軸(ZZ')に沿った断面図であり、該減速機はオルダム継手により結合された2枚のサイクロイドディスクを備えている。 図24は、図21における減速機の第7の変形例で使用される懸架装置の斜視図であり、該懸架装置は、第1のディスクを懸架する、波形の板ばねである第1のばねと、背面同士で向かい合い、第2のディスクを懸架する、一対のC字形の板ばねで形成された第2のばねと、2枚のばねの間に軸方向に介在し、接合ワッシャに向かい合っている、Oリングである減衰部材と、を備えている。
本発明は、サイクロイド減速機(以降「減速機1」と称する)とも呼ばれる、サイクロイドギア減速機1に関する。
このような減速機1は、入力シャフト2と出力シャフト3との間で、運動及び/又は力の伝達及び変換、したがって機械的に動力を伝達及び変換し得る。入力シャフト2は伝達される駆動力を受け、出力シャフト3は該駆動力を減速機の下流側に伝達する。
ここで、「減速機」1という表現は、異なった機構を示してもよい。すなわち、実際に減速を行う機構、つまり回転速度を減少させ伝達トルクを増大するために使用される機構であり、減速機1は「直接構成」と呼ばれる構成で配置されるので、出力シャフト3は、入力シャフト2の入力回転速度ω2 よりも遅い速度である出力回転速度ω3で回転するが、入力シャフト2に作用する入力トルクT2よりも大きい出力トルクT3を発生する機構、又は乗数機構である。減速機1はまた「反転構成」と呼ばれる構成で配置されるので、出力シャフト3は入力シャフト2よりも速い速度で回転するが、入力シャフト2に作用する入力トルクT2よりも小さい出力トルクT3を発生する機構である。
好ましくは、減速機1は可逆的な機構であり、これは、単に入力シャフト2と出力シャフト3との役割を切り換えるだけで、直接構成と反転構成とを選択的に採用することができる。
記載を簡単にするために、以下減速機1は直接構成とし、入力シャフト2と出力シャフト3との間の回転速度を減少させる機能を有するものと仮定する。
更に、減速機1は好ましくは双方向に動作し、回転運動を時計回りと反時計回りとの両方で伝達し得る。
勿論、本発明に係る減速機1は任意の運動(及び力)を伝達する機械式システムに接続されてもよい。より詳細には、減速機1は、原動機により又は人力で作動させるペダル、巻き上げ機(特にクランク巻き上げ機)、時計運動(自動巻)を使用する、任意のタイプの回転機構である原動機、タービン、風力タービン又は水力タービン等の任意のタイプの回転機械の出力として使用されてもよい。
しかしながら、より好ましい変形例の適用においては、本発明に係る減速機1は、車両、好ましくは自動車用のパワーステアリングシステム4内で使用されるものであり、好ましくは前記パワーステアリングシステム4内での減速機能を実現するよう構成されるものである。
したがって、図1に示すように、本発明はパワーステアリングシステム4に関する。パワーステアリングシステム4はアシストモータ5と、1本以上の操舵輪7、8のような1個以上の操舵部材7、8の操舵角を修正し得る操舵機構6と、を備える。パワーステアリングシステム4は、本発明の何れか一つの変形例に係るサイクロイド減速機1を備える。サイクロイド減速機1は入力シャフト2に接続されたアシストモータ5と、出力シャフト3に接続された操舵機構6との間に機械的に動力を伝達する。
アシストモータ5は、好ましくは双方向に回転する電動機であり、車両に内蔵された計算機9により、所定の補助法則にしたがって電気的に制御される。
操舵機構6は、ラック10を備えている。ラック10は車両のシャシに固定されている操舵筐体に平行に取付けられ、操舵連結ロッド11、12により操舵輪7、8に連結されていてもよい。
減速機1の出力シャフト3は、効果的には、ラック10に噛み合う第1の駆動ピニオン13に連結されていてもよい。
好ましくは、操舵機構6は操舵コラム14も備えている。操舵コラム14は、運転手が操舵角を選択することにより車両が向かう方向を選択する作用を及ぼすハンドル15を担持する。
好ましい変形例によれば、操舵機構6は「ダブルピニオン」機構である。ダブルピニオン機構では、操舵コラム14は、図1に示されるように、第1の駆動ピニオン13から離れた場所に位置する第2の駆動ピニオン16により、ラック10と噛み合う。
なお、好ましくは、図1を参照とする記載及び、より詳細にはパワーステアリングシステム4内の減速機1の使用構成は、本発明に係る減速機1の変形例の全てに準用されることは言うまでもない。
図1に示されるように、本発明によれば、サイクロイド減速機1は、入力シャフト2を備える。入力シャフト2は「主軸」(ZZ')と呼ばれる軸に沿って減速筐体20内に、回転自在に取付けられる。
入力シャフト2は、少なくとも1個の入力軸受21により回転自在に担持され案内される。入力軸受21は例えば、減速筐体20内に収容されるボールベアリングである。
減速機1は偏心部材22も備える。偏心部材22は例えばカムであり、入力シャフト2によって担持・回転駆動される。
偏心部材22は、カム状の別体で形成されてもよい。偏心部材22は、入力シャフトに取付・固定される。又は、好ましくは図1及び図4が示すように、偏心部材22は入力シャフト2と一体成形されてもよい。
減速機1はさらに、少なくとも1枚のサイクロイドディスク23を備える。サイクロイドディスク23は、ボールベアリングのような偏心軸受24により、偏心部材22に回転自在に取付けられている。サイクロイドディスク23の径方向外周縁には、サイクロイド歯23Tが設けられている。
L23はサイクロイドディスク23の中心軸である。
好ましくは、中心軸L23は主軸(ZZ')に平行である。
その名称が示すように、サイクロイド歯23Tは、実質的には又は正確にはサイクロイドの外形を有し、 サイクロイドは、中心軸L23を中心とする基礎円の径方向外周上を、摺動することなく回転する架空の円上に位置する架空の点に続く軌道に、数学的に続いており、基礎円は、サイクロイドディスク23の基礎円の歯と対応している。
この場合、ディスク23の歯23Tを形成する突出部は、中心軸L23とディスク23の基礎円の歯とに対して遠心方向に、径方向に突出している。
減速機1は、少なくとも1枚のリム25を備えている。リム25は受側歯25Tを備えており、受側歯25Tは、サイクロイドディスク23のサイクロイド歯23Tと噛み合う。
効果的には、受側歯25Tもサイクロイドであり、その形状はディスク23の歯23Tと一致している。受側歯25Tはディスク23の歯23Tと同様の(ギア)モジュールを有しているので、互いに噛み合い得る。
受側歯25Tは、リム25の径方向内周縁上に形成され、リムの中心軸L25に向かって、径方向放射状に突出している。
リム25の中心軸L25は、好ましくは主軸(ZZ')と一致しており、リム25は、好ましくは入力シャフト2と同軸である。
ピッチ円の直径、偏心又はリムの歯付基礎円の直径のような、本発明の歯23T、25Tのサイクロイド外形を規定するために使用される、パラメータ化された曲線によるパラメータは、例えば厳密にサイクロイドである理論的な外形に対する、歯23T、25Tの外形に適合するために自由に調整されてもよい。これは、歯に加わるストレスを最小にするためと、サイクロイドギアを容易に組み立てかつ噛み合いを円滑に行い得るための、(理論的な)径方向の間隙を最大にするためである。
入力シャフト2とサイクロイドディスク23との間の運動の伝達に必要な軸受を設けるために、リム25は、減速筐体20内に例えばねじ止めされる。これによりリム25は、少なくとも主軸(ZZ')の周囲を回転しなくなり、好ましくは減速筐体20に確実に固定される。(リム25と減速筐体20との間の回転運動及び平行運動の自由度が全て失われる。)
このようにして、入力シャフト2の回転ω2により、ディスク23がその中心軸L23(常に偏心部材22の中心軸と一致している)周りを回転する。この回転は、入力シャフト2の回転によりもたらされる偏心部材22の動きとの協働と、ディスク23のサイクロイド歯23Tとリム25の共役サイクロイド受側歯25Tとの間の協働によって起こる。これにより、リム25上のサイクロイドディスク23が摺動することなく(又はほとんど摺動することなく)回転し誘導される。
最後に、減速機1は出力シャフト3を備える。出力シャフト3は入力シャフト2とは別体で、サイクロイドディスク23により回転駆動されるように設けられている。
出力シャフト3は入力シャフト2に対して傾斜又は直交しており、角度を有して運動を伝達する可能性は排除されないが、図1及び図2に示されるように、出力シャフト3は、好ましくは入力シャフト2と平行であり、より詳細には同軸である。
出力シャフト3は、少なくとも1個の出力軸受26により、効果的には回転自在に支持され案内される。入力軸受26は例えば、減速筐体20内に収容されるボールベアリングである。
更に、好ましくは、ボールベアリングのような接続軸受27により、入力シャフト2は出力シャフト3と枢軸結合又は玉継手結合により連接されている。図1に示されるように、接続軸受27は、出力シャフト3の中心ハブに収容され、入力軸受21と同軸である。
更に、図4に示されるように、入力シャフト2は少なくとも1個のフライウェイト28を備えてもよい。フライウェイト28は偏心部材22及び、偏心部材22の回転により誘発されるサイクロイドディスク23の径方向の移動が原因である、質量の不均衡を相殺するために設けられている。
このフライウェイト28により、減速機1、より詳細には軸受21、24、26、27の振動の発生や過早な摩耗の原因を抑制する。
減速機1を容易に取付るために、減速筐体20は、好ましくは、主軸(ZZ')と交差する接合面P0に沿って、少なくとも一つの第1の(上流)ケーシング部20Aと、第2の(下流)ケーシング部20Bと、に分割される。図1及び図3に示されるように、第1のケーシング部20Aは、入力軸受21と入力シャフト2とを担持し、第2のケーシング部20Bは出力軸受26と出力シャフト3とを担持する。
本発明及び図1、図2、図6、図8、図11、図18、並びに図21〜図24に示すように、減速機は懸架装置50を備えている。懸架装置50は、サイクロイドディスク23のサイクロイド歯23Tと、リム25の受側歯25Tと、を弾性的に互いに偏向させることにより、主軸(ZZ')に対する少なくとも一つの径方向成分に沿って、サイクロイドディスク23とリム25との間の遊びを自動的に調節する。
ここで「半径方向」とは、考慮される軸に対して、より好ましくは主軸(ZZ')に対して直交すると考えられる方向又は寸法である。一方「軸方向」とは、考慮される軸に対して平行であると考えられる方向又は寸法であり、特に主軸(ZZ')に対して直交する又は前記考慮される軸と同じ方向若しくは寸法である。
効果的には、懸架装置50は、主軸(ZZ')に対して少なくとも径方向成分に沿って(ゆえにディスク23の中心軸L23とリム25の中心軸L25とに対する少なくとも一つの径方向成分に沿って)、ディスク23のサイクロイド歯23Tを、弾性変形により、弾性的に永続に、リム25のサイクロイド歯25Tに対して押圧する。一方では、懸架装置50は、二つの歯23T及び25Tが互いに噛み合う噛合範囲において、歯23T及び25T同士を永続して接触させ得る。
その結果、減速機1は、特に回転方向が反転中に、振動や衝撃がなく滑らかに動作する。
特に、減速機1がパワーステアリング装置4に適用された場合、運転の快適性が著しく向上する。
更に、上述されたように、懸架装置50は効果的に、ディスク23とリム25との間に、組立用の適切な間隙を径方向に形成する。この間隙は減速機の組立作業中に懸架装置50を径方向に圧縮することで形成される。径方向の間隙は、入力シャフト2とディスク23とを、軸方向に実質的には主軸(ZZ')に沿って平行移動させることにより、ディスク23とリム25とを破損させることなく、ディスク23をリム25に割り込ませることなく、減速筐体20に(以前に)固定されたリム25内に、挿入するために必要である。この間隙は、ディスク23及びリム25の製作公差に関係なく、より詳細には、歯23T及び25Tの製作(成形)公差に関係なく形成される。
本発明に係る懸架装置50の存在により、製作公差が受容され、この製作公差にもかかわらず、必要な遊びが予め設けられている。よって減速機1の取付が非常に容易になる。
効果的には、懸架装置50の弾性的な性質は、組立中に結合調整をすることなく、遊びを自動的に相殺し歯23Tの歯25Tに対する圧力を自動的に調整する。
更に、好ましくは、懸架装置50は、1枚の歯又は数枚の異なった歯に個別に作用するだけではなく、数枚の歯、好適にはディスク23の全ての歯23T及びリム25の歯25Tに一括して作用する。
言い換えれば、懸架装置50の弾性的変形により、リム25の歯25Tに対して、ディスク23の数枚の歯23T、好ましくはディスク23の全ての歯23T(逆もまた同様)を、全体的に同じ動きで、確実にかつ同時に変位させ得る。典型的には、ディスク23全体を個別に変位させ、より詳細には全体的に同じ径方向の移動によって、ディスク23全体を個別に変位させる。
このように、上記中央寄りに配置された小型の懸架装置50は、歯23T及び25Tが係合しているにも関わらず、遊びを効果的に調整する。これにより減速機1が簡素かつ軽量になり得る。
なお、絶対的には、ディスクの歯23Tとリムの歯25Tとを互いに偏向させるための懸架装置50は複数の構成を有してもよい。
第1の構成である所謂「懸架可動ディスク構成」では、懸架装置50は、少なくとも径方向成分に沿って、ディスクの歯23Tを、より一般的にはディスク23全体を、リム25と、入力シャフト2と、減速筐体20と、に対して弾性的に変位させ得るように構成される。すなわち、「懸架可動ディスク構成」では、ディスクの中心軸L23を、偏心部材22の軸に対して径方向に変位させる。これにより、遠心径変位(弾性ストレス)方向に、ディスクの(径方向外側の)歯23Tをリムの(径方向内側の)歯25Tに対して動的に押圧する。
次いで、懸架装置50はディスク23を径方向外側に移動させることにより、噛合領域に覆われた角セクタで、ディスク23をリム25側へと径方向に弾性的に移動させ、リム25の歯25Tに対して、ディスク23の歯23Tを支持する。
第2の構成である所謂「懸架可動リム構成」では、懸架装置50は、少なくとも径方向成分に沿って、リムの歯25Tを、より一般的にはリム25全体を、ディスク23と、入力シャフト2と、減速筐体20と、に対して弾性的に変位させ得るように構成される。すなわち、「懸架可動リム構成」では、主軸(ZZ')に対して、リムの中心軸L25を径方向に変位させ得る。これにより、求心径変位(弾性ストレス)方向に、リム25の(径方向内側の)歯25Tをディスク23の(径方向外側の)歯23Tに対して動的に押圧する。
あるいは、上記二種類の構成を、同じ減速機1内で組み合わせ、ディスク23及びリム25は、懸架装置50によって互いに対して懸架されることも考えられる。
しかしながら、リム25は、ディスク23をサイクロイド回転させ、トルクT3を出力シャフト3に伝達させるために、ディスク23に対する抵抗トルクに対抗可能でなければならない。
懸架可動ディスク構成を実現する際に、懸架装置50は最終的にはリム25と、リム25を受ける支持部(ここでは減速筐体20の上流部20A)と、の間に径方向に介在しなければならず、リム25とその支持部とを結合しなければならない。これにより、支持部に対して、リム25がその軸L25の周囲を回転することを選択的に阻止しながら、懸架装置50により及ぼされた求心変位の下、支持部はリムを支持部に対して径方向に運動させる。
この構成は、支持部(減速筐体20)の機械加工又は減速機1の製造を僅かに複雑にする可能性があり、実際に遊び調節を可能にする、主軸(ZZ')周りの径方向の角度範囲を制限することすらある。
この理由により、好ましくは、懸架される可動ディスク23の構成が優先される一方で、支持部に対して弾性的な運動の可能性が無い、特に径方向の運動の可能性が無い状態で、リム25は支持部に確実に固定される。
このために、図1、図2、図6、図8、図11〜図18、及び図21〜図24に示すように、懸架装置50は好ましくは入力シャフト2に担持され、入力シャフト2とサイクロイドディスク23との間に、径方向に介在する。
このような構成により、入力シャフトの主軸(ZZ')から、より詳細には偏心部材22の中心軸から外側に及びリム25に向けて遠心的に、ディスク23を弾性的に偏向させる一助となる懸架装置50により、効果的に遊びを調整する一方で、減速機1の構成を簡単にし、結果的には組立作業を簡単にし、小型化及び低価格化を実現し得る。
図1、図2、図6、図11〜図18及び図21〜図24に示すように、好ましくは、懸架装置50は、より詳細には偏心部材22とサイクロイドディスク23との間に(径方向に)介在してもよい。
これにより、取付けられる懸架装置50は、簡単、小型、堅牢なものとなる。
これに関して、図6〜図8が示すように、懸架装置50を偏心部材22と偏心軸受24との間に、径方向に配置することも考えられる。より詳細には、懸架装置50を、一方では偏心部材22の径方向外表面に対して、他方では偏心軸受24の径方向内側リングの径方向内表面に対して、配置することも考えられる。
しかしながら、特に好ましくは、図11〜図18及び図21〜図24に示すとおり、上述のように、サイクロイドディスク23は、偏心軸受24によって、偏心部材22に回転自在に取付けられ、懸架装置50は、偏心軸受24とサイクロイドディスク23との間に、径方向に介在してもよい。
更に詳細には、目的の達成のために、懸架装置50は偏心軸受24の外側リングを径方向外側に支持し、ディスク23のハブを径方向内側から支持する。ディスク23の径方向内壁は中央ハウジング42を画定する。
特に、このような構成により、遊び調整及び遊び調整を実行する際に可能な弾性変形振幅の質が向上し得ると同様に、取付時の安定性が向上し得る。
したがって最終的には、懸架装置50は偏心軸受24より径方向内側(入力シャフト2、より詳細には偏心部材22と軸受24の内側リングとの間)に配置される、又は反対に偏心軸受24の径方向外側(軸受24の外側リングとディスク23との間)に配置されることが考えられる。
好ましくは、図6、図8、図11〜図18及び図21〜24が示すように、懸架装置50は少なくとも1個の環状弾性部材51、151を備える。環状弾性部材51、151は主軸(ZZ')の周りに多方向に、径方向に懸架機能をもたらす。
効果的には、環状弾性部材は主軸(ZZ')の周囲270度、好ましくは主軸(ZZ')の周囲360度全方位の輪郭を形成し、弾性的に、径方向すなわち環状弾性部材の径方向厚さ方向に圧縮(その後拡張)可能である。環状弾性部材は、主軸(ZZ')の周囲の任意の方位角方向に遊び調整力を及ぼし得る。
ディスク23とリム25との間の噛合領域は、噛み合いにおけるサイクロイドの性質のために主軸(ZZ')の周りで回転可能に変位するが、遊びは永続的に調整され、噛合領域の方位位置に関わらず、噛合領域に囲まれた角セクタ内で、ディスク23は遠心的にリムに向けて押し戻される。
このような構成により、弾性部材51,151は小型で、安価で、単純な形状で、堅牢で、主軸(ZZ')の周囲に取付が容易であるため、主軸(ZZ')の周囲の全方位に向けて特に効果的に遊びを調節し得る。
弾性部材51,151は、如何なる形状でもよい。例えば、Rencol(登録商標)許容リングのような、波形の板ばね52−1(図8、図14、図16、図18、図22、図24)、クラウン付板ばね52−2、152−2、特にC字型の屈曲板(図12、図24)であるSmalley(登録商標)エキスパンダ、円環状螺旋ばね152−3(図22)であるBalseal(登録商標)型、又はOリング53−1(図12、図14、図18、図22、図24)若しくは4つのローブ接合部53−2(図16)を有する弾性の環であってよい。
勿論、弾性部材51、151は上記に例示された形状(又はそれ以外の)なかから自由に選択されてよい。上記弾性部材51、151の何れも、形状は異なるが弾性性質が類似の、他の同様な弾性部材に変更されてもよい。
図6及び図8が示すように、懸架装置50は1個の弾性部材51により構成されてもよい。但し、懸架装置50の懸架の安定性を向上させ又は懸架の累進性を向上させ減衰効果を与えるため、懸架装置50は複数の異なった弾性部材51,151を組み合わせて備えてもよい。例えば二つの弾性部材(図11及び図12)又は三つの弾性部材(図13〜図18)が主軸(ZZ')に沿って軸方向に配置されてもよい。
複数の弾性部材51、151は、好ましくは同じディスク23に対して同時に作用してもよいし、図11、図13、図15、図17が示すように、固定されたディスク23,123からなるディスク群40に対して作用してもよい。
図11〜図18、及び図21〜24が示すように、懸架装置50は、好ましくはばね52,152を形成する少なくとも1個の金属製弾性部材51,151と、緩衝器53を形成する弾性材料からなる少なくとも1つの弾性部材51と、を備えている。
効果的には、一方では、径方向に剛性を有する金属製のばね52、152の組み合わせは強力な付勢力を生成し、ディスク23をリム25に対して押圧し得る。他方では、より可撓性のある緩衝器53は、効果的に衝撃や振動を吸収可能で、ばね緩衝器において特に効果的かつ快適な減衰懸架効果をもたらし得る。
好ましくは、ばね52と緩衝器53とは両方とも環状であり主軸(ZZ')の周りに係合し、入力シャフト2とディスク23との間に径方向に優先的に介在し、平行してディスク23に対して動作を及ぼすように、好ましくは軸方向に配置されている。
勿論、剛性及び弾性の両方が十分な材料であれば、ばね52は如何なる材料で製造されてもよい。例えば、ヤング率が0.1GPaであれば、ばね52は如何なる材料で製造されてもよい。一方で緩衝器の材料は、好ましくは50〜90のショアA硬度を有する。
更に、特に弾性部材51、151の個数と、環状か否か、平滑か波状か等の形状と、にかかわらず、懸架装置50は0.05mm以上、より好ましくは、0.1mm〜0.3mmの、径方向の実用的な弾性変位ストロークを有している。
この径方向ストロークは、リム25に対して、より詳細には懸架装置50の中心軸に対して、懸架装置50が弾性変形することによりディスク23に与える径方向の弾性運動の振幅に実際に対応している。効果的には、この径方向ストロークは、予測され得る組立上の誤差と、相殺されるべき予測され得る遊びの範囲と、減速機1の摩耗の進行と、を補うのに十分な距離を表している。
このような径方向ストロークは、弾性変形範囲(ここでは径方向の圧縮による弾性変形)に対応している。径方向ストロークは、懸架装置50により許容され、より詳細には、懸架装置50を構成する弾性部材51、151により許容される。
典型的には、弾性部材51、151を構成する材料の弾性限界(Re)に対応する変形範囲に制限を設け得る。例えば、従来の制限としては、弾性部材51、151の塑性変形率は0.2%(Rp0.2)である。
本発明を構成する好ましい特徴によれば、本発明の懸架装置50の有無にかかわらず、図3及び図4が示すとおり、ディスク23のサイクロイド歯23Tは、サイクロイド歯23Tに対応する、リム25の受側歯25Tと同様螺旋状である。
言い換えれば、サイクロイドディスク23の歯23T及びリム25の歯25Tを形成する突出部は、基部断面(中心軸L23及びL25に垂直な断面と考えられる平面)から幾何学的に形成される。この突出部はサイクロイドの側面を有し、中心軸L23及びL25の周りに螺旋状に巻かれた中間発生線をカバーする。
これにより、中心軸L23及びL25に対して、歯23T及び25Tは予め定められた螺旋角β30で側方に突出して傾斜している。
効果的には、螺旋状の歯23T及び25Tを使用すると、高いギア噛合率で、漸進的かつ非常に空間的に拡張された噛み合いが可能となる。すなわち、噛み合いの間に同時に係合する歯の平均数が大きいので、減速機1がより円滑に動作し、振動、衝撃、及び動作の際の異音が減少する。
更に、螺旋状の歯23T及び25Tと懸架装置50との組み合わせにより、歯がより円滑に快適に噛み合い得る。更に懸架装置50により、組立の際に遊びが形成可能となり、ゆえに径方向のアプローチ及び取付部品を形成しうる。これにより、組立中にリム25内で、必要に応じて、ディスク23がリム25から径方向に離間し、及びリム25に径方向に接近し得る。
螺旋状の歯は製作公差により敏感であり、ゆえに、互いに噛み合わせることなく組み入れることは、直線歯よりも潜在的に困難であるが、懸架装置50により、ディスク50をリム25に容易に組み入れ得る。
図5が示す変形例に対応する構成によれば、減速機1は、サイクロイド減速段30を単体で形成する。単段式サイクロイド減速段30は、サイクロイドアッセンブリを単独で備える。サイクロイドアッセンブリ内では、サイクロイドディスク23(場合によっては、軸方向に互いに積み重なり固定し合う複数のサイクロイドディスクに分割される)は1枚の同じリム25(積み重なった共通のディスク23)と噛み合う。
このような単段構成により、出力シャフト3に複数の直線状の係合指31を設けることで、サイクロイドディスク23(又は積み重なったサイクロイドディスク23)と出力シャフト3との間に、それ自体は公知の方法で運動が伝達される。係合指31は主軸(ZZ')の周りに、環状及び平行に等間隔で設けられる。各係合指31は、サイクロイドディスク23に形成された円形係合開口32と協働する。
係合開口32は、サイクロイドディスク23の中心軸L23の周りに等間隔で円形に配置され、係合指31の直径よりも大きな直径を有する。これにより係合開口32は、回転成分ω3を伝達しながら出力シャフト3に対する、ディスク23の径方向の運動成分(すなわち、中心軸(ZZ')に直交し、偏心部材22の回転により誘発される運動成分)を吸収し得る。
勿論、係合指31はディスク23によって担持されてもよく、係合開口32は出力シャフトによって担持されてもよい。
それにもかかわらず、図1〜図4及び図6〜図24に示した変形例に対応する、特に好ましい特徴によれば、サイクロイド減速機1は、2つの減速段30、130を含む。
効果的には、2段減速段の使用により、非常に高い減速比R=ω2/ω3を、典型的には40,50及び100に等しいか又はそれよりも大きく得る一方で、主軸(ZZ')に沿って減速機1が良好に小型化、特に主軸(ZZ')に沿った軸方向に、減速機1の寸法を全体的に縮小し得る。
言い換えると、サイクロイド減速段の多段化により、減速機の軽量化、小型化を維持しながら、減速比を大幅に増加させることによって、減速機1の「密度」の増加が可能となる。
このような2段減速機1は、第1の減速段30を含む。この第1の減速段30は、「入力ディスク」と呼ばれ、偏心部材22(それ自体が入力シャフト2により回転駆動される)に回転自在に取付けられ、第1のサクロイド歯23Tを有する第1のサクロイドディスク23と、「入力リム」と呼ばれ、減速筐体20に固定され、上述したように、入力ディスク23の第1のサクロイド歯23Tが噛み合う第1のサイクロイド受側歯25Tを有する第1のリムと、を備える。
入力リム25は、例えば、減速筐体20内に、特にその上流部分20Aのカウンタボア33内にねじで固定可能であり、特に入力リム25を中心に位置させ径方向に保持することを容易にする。
前記減速機1は、第2減速段130も備える。第2減速段130、「出力ディスク」と呼ばれ、入力ディスク23に回転自在に固定され、好ましくは入力ディスク2と一体形成され、第2サイクロイド歯123Tを有する第2サイクロイドディスク123を備える。第2の減速段130は、「出力リム」と呼ばれ、入力リム25とは別体で(入力リム25から軸方向に離れて位置しており)、出力シャフト3に回転自在に固定され(よって出力シャフト3を回転駆動可能であり、及び/又は出力シャフト3によって回転駆動され)、出力ディスク123の第2のサイクロイド受側歯123Tが噛み合う第2のサイクロイド受側歯125Tを有する第2のリム125も備える。
「回転自在に固定される」という表現は、出力ディスク123が入力ディスク23に結合され、より好ましくは入力ディスク23に固定されるか又は入力ディスク23と一体形成されることによって、入力ディスク23の回転、より一般的には(減速筐体20に対する)入力ディスク23の移動が、好ましくは全く同じの、全体的に同様な回転運動によって、出力ディスク123に伝達されることを意味する。
表記を容易にするために、第2の減速段130と第1の減速段30とは同一の参照符号で表されてもよいし、第2の減速段は異なった参照符号で表されてもよい。
さらに、リム25、125の歯数Z25、Z125は、対応するディスク23、123の歯数Z23、Z123よりも、好ましくは1単位(1歯だけ)大きくなる。
これにより、Z25=Z23+1及びZ125=Z123+1となる。
減速段が2段の減速機1内では、減速比R=ω2/ω3は次式で求められる。
1/R=1−(Z25xZ123)/(Z23xZ125)
異なるディスク23、123及びリム25、125の歯数は、所望の減速比に応じて、効果的に選択される。
一例として、Z23=25及びZ123=18、結果としてZ25=26及びをZ125=19選択することにより、縮小率R=67.9が実質的に求められる。
減速筐体20に対して主軸(ZZ')の周りに回転移動可能な出力リム125は、例えばねじ止めによって出力シャフト3の端部に取付け固定可能であり、この端部に軸受フランジ34が形成されてもよい。図1及び図3が示すように、軸受フランジ34は出力リム125を、中心への位置決めを容易にするために、好ましくは段付である。
好ましくは、図21及び図23に示されるように、第1の減速段30は、入力ディスク23と入力リム25との間で少なくとも1度、遊びを径方向に弾性調整する第1の懸架装置50を備え、第2の減速段130は、出力ディスク123と出力リム125との間で少なくとも1度、遊びを径方向に弾性調整する、第1の懸架装置50とは別体の第2の懸架装置150を備える。
効果的には、本発明は各減速段30及び130に固有であり、かつ他方の減速段130、30の懸架装置とは(少なくとも部分的には又は全体的に)独立した懸架装置50及び150を形成するために、(径方向に)懸架装置を分離することを提案する。したがって、各段のレベルで遊び調整を最適化することによって、特に全体的に有効な懸架装置を提供する。
したがって、特に、第1の減速段30内の入力ディスク23と入力リム25との間の遊び調整方位角方向、即ち、第1の懸架装置50の径方向に押す力が(主に又は排他的に)ある瞬間に及ぼされる方位角方向は、第2の減速段130内の出力ディスク123と出力リム125との間の遊び調整方位角方向、即ち第2の懸架装置150の径方向に押す力が(主に又は排他的に)同じある瞬間に及ぼされる方位角方向と異なっても(別でも)よい。
同じことが、ある瞬間における遊び調整の(絶対)径方向振幅に適用され、より一般的には、第1の懸架装置50及び第2の懸架装置150によってそれぞれ提供される(最大)有効弾性半径方向ストロークに適用される。ストロークは互いに異なり、特に第1の縮小ステージ30内でのストロークよりも第2の縮小ステージ130内でのストロークが大きくても(又はその逆でも)よい。
好ましい実施形態によれば、主軸線(ZZ')に対する横方向の、入力ディスク23の平行移動と、主軸線(ZZ')に対する横方向の、出力ディスク123の平行移動とを分けることによって、図19〜図24に示されるように、各減速段30、130に対して、懸架された可動ディスク構成の独立懸架装置50、150が使用され得る。
このような懸架された可動ディスク装置の構成により、上述した理由で、懸架装置の小型化及び簡素化を可能にする。この目的のため、入力ディスク23は、好ましくはオルダム継手55のような結合継手55によって出力ディスク123に結合されることにより、入力ディスク23及び出力ディスク123は、主軸線(ZZ')の周りに回転自在に固定されている、一方で入力ディスク23及び出力ディスク123は、径方向に交差する、より好ましくは互いに直交する(少なくとも)、2方向に、互いに自由に平行移動してもよい。
径方向は、図19及び図20にそれぞれX及びYで示されており、ここでは主軸(ZZ')と共に直接三面体を形成している。この自由度の組み合わせは、径方向X及びYの合成により、回転軸(ZZ')に垂直な平面内で出力ディスク123に対する入力ディスク23の任意の平行移動を、より一般的には、考慮されるディスク23の中心軸L23に垂直な平面内で、任意の並進を可能にする。出力ディスク123に対する入力ディスク23の径方向の平行移動(逆もまた同様)は、結合継手55によって吸収される。
好ましくは、結合継手55内、特にオルダム継手55内において、入力ディスク23及び出力ディスク123は、第1の径方向X及び第2の径方向Yにそれぞれ、例えばスロット57,59及びタブ58、60のシステムによって案内される。これにより入力ディスク23及び出力ディスク123は、効果的に互いのディスクに対して自由な径方向の移動を維持しつつ、回転時には強固に、正確にかつ堅固に結合する。
勿論、オルダム継手に相当する任意の結合継手55、すなわち一方では回転時の接合であり、他方では横方向平行移動での分離である、オルダム継手における典型的な上記の運動特性を有する任意の結合継手55を使用して、入力ディスク23を出力ディスク123に結合し得る。
第1の減速段(入力段)30の径方向弾性懸架動作と、第2の減速段(出力段)130の径方向弾性懸架動作とが、結合継手(オルダム継手)55のそれぞれの側で分離するように、効果的には、第1の懸架装置50は、入力シャフト2と入力ディスク23との間に径方向に介在させてもよく、第2の懸架装置150は、入力シャフト2と(同じ入力シャフト2、より詳細には、同じ偏心部材22、次いで2枚のディスク23、123によって共有される)出力ディスク123との間に径方向に介在させてもよい。
好ましくは、図19、図20、21及び図23に示すように、連結継手55、特にオルダム継手55は、入力ディスク23と出力ディスク123との間で主軸線(ZZ')の周りに軸方向に介在する接合ワッシャ56によって形成されている。
より詳細には、入力ディスク23と出力ディスク123とは、好ましくは両方とも偏心部材22上に同一の共通偏心軸受24によって回転自在に取り付けられ、オルダム継手55を形成する接合ワッシャ56は、図21及び図23に示すように、好ましくは、入力ディスク23と出力ディスク123との間に、偏心軸受24の周りに軸方向に介在する。
接合ワッシャ56は、好ましくは、スロット57とタブ58とからなる、少なくとも一つの第1の組により、入力ディスク23と協働し、かつスロット59とタブ60とからなる、第2の組により、出力ディスク123と協働する。スロット59とタブ60とからなる前記第2の組はスロット57とタブ58とからなる第1の組に対して直角に交差し、径方向の平行移動である2種類の自由度X及びYを規定する。
より詳細には、図19及び図20が示すように、第1の組57と58とは、第1の径方向Xを規定し、第2の組58と59とは、第2の半径方向Yを規定する。
好ましくは、接合ワッシャ56は、実質的に一定の厚さを有し、スロット57、59とタブ58、60との協働によってもたらされるガイド領域の外側で、接合ワッシャ56の各平面(主軸(ZZ')に対して実質的に垂直)によって、対応する入力ディスク23の平面に対して(好ましくは、主軸線(ZZ')に対して垂直に)、それぞれが出力ディスク123の対応する平面(好ましくは主軸線(ZZ')に対して垂直)に対して、平面-平面型の滑り軸受に設けられる。
摩擦ワッシャを形成するこのような接合ワッシャ56を使用することにより、特に簡単で小型のオルダム継手55を形成し得る。
勿論、接合ワッシャ56を構成する材料は、可能であれば自己潤滑化されるように、ディスク23、123と接触する際の摩擦係数が低く、かつ耐摩耗性が高いものが選択される。
例として、好ましくは、摺動を促進する「減摩」充填物(例えばPTFE、グラファイト若しくは二硫化モリブデン)を含むPTFE、ポリアミド又はポリエチレンテレフタレート、又は他の注入可能な熱可塑性ポリマーを選択することが可能であり、又は、好ましくは、ディスク23、123上の滑りを改善する「減摩」表面処理により被覆された、金属材料、例えば鋼又はアルミニウムのような金属材料を選択することが可能である。
さらに、効果的には、接合ワッシャ56の軸方向厚さにより、図21及び図23が示すように、2つの減速段30、130の間が軸方向に分離される。したがって入力ディスク23と出力リム125との干渉又は噛み合いを防止し、逆に、出力ディスク123と入力リム25との干渉又は噛み合いを防止し得る。
図21及び図23が示すように、好ましくは、第1の懸架装置50は少なくとも1個の第1の弾性部材51を備えてもよい。第1の弾性部材51は好ましくは環状で、偏心軸受24と入力ディスク23との間に径方向に介在し、接合ワッシャ56に対して第1の側に軸方向に位置している。一方、第2の懸架装置150は少なくとも1個の第2の弾性部材151を備えてもよい。第2の弾性部材151は好ましくは環状で、偏心軸受24と出力ディスク123との間に径方向に介在し、接合ワッシャ56に対して第1の側とは反対側の第2の側に、軸方向に位置している。
効果的には、2段減速段30、130を備えた減速機1は、二つの段30、130によって共有される共通のキャリア構造(入力シャフト2及び偏心軸受24)により有利な構成となる一方、前記段30、130の各々に対して分離された独立懸架装置50、150を備える。
このように、第1の懸架装置50は、ばね52を備える。ばね52は第2の懸架装置150のばね152と同じ性質(例えば、両方とも波形板ばね)であってよい。あるいは反対に、図22に例示されているように、第1のばね52が波形の板ばね52−1で形成されているように、ばね52は第2の懸架装置のばね152とは異なる性質のばねであってもよい。第2のばね152は、円環状螺旋ばね152−3により形成されている。図24では、第1のばね52は波形板ばね52−3によって形成されている。第2のばね152は、互いに重なり合う2枚のC字形板ばね152−2が径方向に積層することによって形成されている。
なお、減速機1は、単一のOリング等からなる減衰部材53を備えてもよい。図21〜図24に示すように、減衰部材53は二つの減速段30、130に共通なので、二つの懸架装置50、150によって共有される。
図21及び図23に示すように、共有される減衰部材53は、効果的には、入力ディスク23を(排他的に)懸架する役割を果たす第1のばね52と、出力ディスク123を(排他的に)懸架する役割を果たす第2のばね152との間に、接合ワッシャ56と同じ横座標に配置されている。
このように、緩衝器53を共有すること、すなわち緩衝器の一面(本明細書では、主軸(ZZ’)に垂直である緩衝器53の中央平面)が第1の段30のレベルで作用し、反対側の他の一面は、第2の段130のレベルで作用することにより、特に、互いに軸方向に離れたばね52、152を備えた2つの段30、130の懸架の独立性を損なうことなく、減速機1をさらに小型化し得る。
さらに、減速機1が二つの減速段30、130を備える場合、二つの段のうちの少なくとも一つ、好ましくは二つの段の各々は、螺旋サイクロイド歯を使用することが好ましい。
言い換えると、特により好ましい形態では、図4に示すように、一方で入力ディスク23のサイクロイド歯23T及び入力リム25のサイクロイド歯25Tと、他方で出力ディスク25のサイクロイド歯25T及び出力リム125のサイクロイド歯125Tと、は螺旋状であり、それぞれ「入力螺旋角」β30と呼ばれる螺旋角と「出力螺旋角」β130と呼ばれる螺旋角とを有している。
螺旋角β30、β130は、歯の、ディスク23、123又はリム25、125のそれぞれの中心軸L23、L25に対する、さらに一般的には中心軸が好ましくは平行である主軸(ZZ’)に対する傾きを特徴づける。
効果的には、減速機1のサイクロイドサイクロイド減速段30、130の組は、滑らかかつ静かに動作する。
好ましくは、図6及び図10に示すように、入力螺旋角β30及び出力螺旋角β130は、主軸(ZZ')に対して同じ方向に配向されるので、第1の減速段30及び第2の減速段130は、実質的に平行に配置される歯23T並びに25T及び123T並びに125Tの配置にしたがって配置される。
より具体的には、入力ディスク23の螺旋角(慣例+β30による)は、出力ディスク123の螺旋角(慣例+β130による)と同じ符号を有する。すなわち、入力ディスク23の螺旋角は主軸(ZZ')に対して同じ方向に傾斜しているか、又は、出力ディスク123の螺旋角と実質的に平行(したがって出力ディスク123の螺旋角と同様に符号と値が同じ値)である。一方、入力リム25の螺旋角(これは、入力ディスク23の螺旋角と同じ値であるが、構造上の理由で反対の符号であるため、慣例−β30による)は、出力リム125の螺旋角(慣例−β130による)と同じ符号であるか、又は出力リム125の螺旋角に実質的に平行でさえある。
効果的には、ヘリングボーン構造とは異なり、歯の(実質的に)平行な配置、すなわち第1の段30の螺旋角β30と第2の段130の螺旋角β130が同じ符号を有する配置、すなわち主軸(ZZ')に対して同じ傾斜方向を有する配置は、螺旋歯の傾斜によって生成される軸力を、減速機1自体によって支持し得る。
したがって、螺旋歯の使用により主軸(ZZ')に沿って発生する合成軸力を制限又は実質的に相殺することが可能である。これにより、減速機1の外部の軸受(転がり)によってそのような軸力成分が支持されることを避ける。
したがって、減速機1は、ステアリング機構6を修正又は補強する必要なしに、パワーステアリングシステム4内に効果的に内蔵され得る。
絶対的には、第1の段30と第2の段130との間に厳密に平行な螺旋角を設けることが可能であり、すなわちβ30=β130(したがって+β30=+β130及び−β30=−β130)が成り立つ。
それにもかかわらず、好ましい形態によると、入力螺旋角β30の(振幅)値は、出力螺旋角β130の(振幅)値とは異なる。
特に、これらの二つの螺旋角の値β30、β130は、好ましくは、各サイクロイドディスク23、123の歯数Z23、Z123、及びそれぞれの弾性率m23、m123に関して、軸力が最適に補償されるように調整される。
実際に、基本半径r(r=1/2**Z(ここで、mは弾性率であり、Zは歯の数である)を有するねじれ角螺旋歯車βでは、生成された軸力成分Faは以下の式で表される。Fa=T*sin(β)/r=2**sin(β)/(m*Z)ここで、Tは伝達されるトルクである。
この式を各減速段30、130に適用することによって、入力螺旋角β30と出力螺旋角β130との間の関係を表すことができ、これにより、各段30、130が、他の段130、30によって生成される軸力を相殺し得る。
より具体的には、出力螺旋角β130は、以下のように計算することができる。
sinβ130=sinβ30*(m123*Z123)/(m23*Z23)である。
例として、螺旋角β130=25.33deg、弾性率m123=4.5mm、歯数Z123=18を有する出力ディスク123は、螺旋角β30=25.00deg、弾性率m23=3.2mm、歯数Z23=25を有する入力ディスク23によって生成される軸力を補償し得る。
さらに、リム25、125の受側歯25T、125Tを構成する歯(サイクロイド突出部)のほとんどは、そして好ましくは全てが、リム25、125と一体に形成されるのが好ましい。
歯25T、125Tのこのようなモノリシック構成は、個々のスタッドの組によって作られる古い歯と比較して、リム25、125をより堅牢にし、特に歯の(螺旋状)成形の精度及び互いに対する歯の位置決めの精度を向上させる。これにより、減速機1の製造に必要な時間が大幅に短縮する一方で、噛み合いの質が向上する。
リムの中心軸L25、したがって主軸線(ZZ')を360度にわたって連続的に包囲する、閉リング形態の歯25T、125Tの形、より一般的にはリムの形は、例えば鋳造及び/又は成形によって行われてもよい。
リム25、125及びそれらのそれぞれの歯25T、125Tを製造するために使用される材料は、その表面硬度を高めるために、及び/又はサイクロイドディスク23、123に対する摩擦係数を減少させるために、場合によっては(例えば熱処理によって)処理された鋼であってもよい。
各サイクロイドディスク23、123が同じ形態であることが好ましく、歯23T、123Tを形成する歯の全てが、好ましくは、関連するディスク23、123と一体に、例えば、鋳造及び/又は成形によって形成される。
効果的には、ディスク23、123上のディスクの全ての歯23T、123T、及び/又はリム25、125上のリムの歯25T、125Tの全てを一緒にしっかりとグループ分けするという事実により、サスペンション装置50は、前記歯23T、123T、25T、125Tの全ての遊びを同時に集合的に調整し得る。これは単に、サスペンション装置50が、ディスク23、クラウン25に全体的な動き(及びより詳細には、全体の変位の径方向成分)を付与し得るためである。
したがって、サスペンション装置50の構成を簡略化可能であり、遊びの調整を個々の予圧により歯ごとに行う従来の遊び調整装置に特有の不具合を解消し得る。また、調整の複雑さに加えて、過度の締め付けの危険性、逆に、不十分な遊び設定の危険性を排除し得る。
さらに、本実施形態によれば、入力ディスク23及び出力ディスク123は、図1、図6、図11、図13、図15、及び図17に限定されるものではないが、同図に示されるように、(減速筐体20に対して)同一の全体的な動きによって動きを与えられるディスクサブセット40を形成するために互いに強固に結合されてもよい。
この変形例の可能性にしたがって、入力ディスク23及び出力ディスク123は、別体の部品で製造されてもよい。そしてサブセットを確実に形成するために、入力ディスク23及び出力ディスク123は例えば互いにねじ止めで組み合わされてもよい。
それにもかかわらず、この同じ変形例の別の好ましい形態よれば、図1に示すように、入力ディスク23及び出力ディスク123は、それぞれ歯23T、123Tを備えて、互いに一体的に形成されることにより、モノリシックで固有のサブセット40を構成し、各ディスク23、123は軸方向端部を形成することが好ましい。
全ての場合において、図1及び図4に示すように、好ましくは歯23T、123Tの高さに対応する環状セクタにわたる、少なくとも(両ディスクに共通の中心軸L23に対して)半径の範囲にわたって入力ディスク23を出力ディスク123から部分的に軸方向に分離する、溝41が設けられることが好ましい。
溝41により、二つの減速段30、130間が軸方向に分離され、効果的には、入力ディスク23と出力リム125との干渉又は噛み合いの防止を可能とし、逆に、出力ディスク123と入力リム25との干渉又は噛み合いの防止を可能とする。
さらに、必要に応じて、このような溝41は、ディスク23、123の歯23T、123Tの成形又は研削を容易にする工具の作業空間を形成し得る。
好ましくは、ディスクサブセット40は、嵌めることにより偏心部材22と偏心軸受24とを受け入れるように設計された管状中央筐体42と、好ましくはサブセットを懸架する懸架装置50と、を更に備える。
ディスク23、123及び、より一般的にはサブセット40は、例えば鋼で形成することができ、これは、その表面硬度を増大させる及び/又はその摩擦係数を減少させるために(例えば熱処理により)処理されることが好ましい。
勿論、本発明は、減速段30、130のいずれか一方を作成し得るサイクロイド「スペア部品」にも関する。
特に、本発明はサブセットに関し、サブセットは入力シャフト2と、1個又は2個の懸架装置50、150と、を備えている。入力シャフト2は偏心部材22を担持し、偏心部材22には少なくとも1枚の、場合によっては2枚のサイクロイドディスク23、123が、オルダム継手55のような結合継手によって組み合わされ、回転自在に取付けられる。懸架装置50、150は、偏心部材22に対してディスク23、123を径方向に懸架する。
同様に、本発明は、オルダム継手55のような連結継手によって第2サイクロイドディスク123と協働する第1サイクロイドディスク23を含むサブセット、より具体的には、スロット57、59及びタブ58、60を有する接合ワッシャ56を介して、2枚のディスク23、123間に軸方向に介在し、好ましくはディスク123と直接接触するサブセットに関する。
勿論、本発明は上述した変形例のみに限定されるものではなく、当業者であれば、特に上述の特徴を互いに分離又は自由に組み合わせること、又はそれらを等価物と置換し得る。

Claims (9)

  1. サイクロイドギア減速機(1)であって、
    「主軸」(ZZ')と呼ばれる軸に沿って減速筐体(20)内に回転自在に取り付けられる入力シャフト(2)と、
    入力シャフト(2)によって担持・回転駆動される偏心部材(22)と、前記偏心部材(22)に回転自在に取付けられ、サイクロイド歯(23T)を有する、少なくとも1枚のサイクロイドディスク(23)と、
    前記サイクロイドディスク(23)の前記サイクロイド歯(23T)と噛み合う受側歯(25T)を有する、少なくとも1枚のリム(25)と、
    前記入力シャフト(2)とは別体で、前記サイクロイドディスク(23)により回転駆動されるように設けられている、出力シャフト(3)と、を備え、
    前記サイクロイドギア減速機(1)は、前記サイクロイドディスク(23)の前記サイクロイド歯(23T)と、前記リム(25)の前記受側歯(25T)と、を弾性的に互いに偏向させることにより、前記主軸(ZZ')に対する少なくとも一つの径方向成分に沿って、前記サイクロイドディスク(23)と前記リム(25)との間の遊びを自動的に調節するように設けられる懸架装置(50)、を備え、
    二つの減速段(30、130)を含み、
    前記二つの減速段のうち第1の減速段(30)は、
    前記偏心部材(22)と、
    「入力ディスク」と呼ばれ、前記偏心部材に回転自在に取り付けられ、第1のサイクロイド歯(23T)を有する、第1のサイクロイドディスク(23)と、
    「入力リム」と呼ばれ、前記減速筐体(20)に固定され、前記入力ディスク(23)の前記第1のサイクロイド歯(23T)が噛み合う前記受側歯に相当する第1のサイクロイド受側歯(25T)を備える、第1のリム(25)と、
    を備え
    前記二つの減速段のうち第2の減速段(130)は、
    「出力ディスク」と呼ばれ、前記入力ディスク(23)に回転自在に固定され、第2のサイクロイド歯(123T)と、
    「出力リム」と呼ばれ、前記入力リムとは別体で、前記出力シャフト(3)に回転自在に固定され、前記出力ディスク(23)の前記第2のサイクロイド歯(123T)が噛み合う第2のサイクロイド受側歯(125T)を備える、第2のリム(125)と、
    を備え、
    前記第1の減速段(30)は、前記入力ディスク(23)と前記入力リム(25)との間で少なくとも1度、遊びを径方向に弾性調整する第1の懸架装置(50)を備え、
    前記第2の減速段(130)は、前記第1の懸架装置(50)とは別体で、前記出力ディスク(123)と前記出力リム(125)との間で少なくとも1度、遊びを径方向に弾性調整する、第2の懸架装置(150)を備えることを特徴とする、
    サイクロイドギア減速機(1)。
  2. 請求項1に記載のサイクロイドギア減速機(1)において、
    前記懸架装置(50)は、前記入力シャフト(2)によって担持され、前記入力シャフト(2)と前記サイクロイドディスク(23)との間に、好ましくは前記偏心部材(22)と前記サイクロイドディスク(23)との間に、径方向に介在し、前記サイクロイドディスク(23)は、偏心軸受(24)と、前記サイクロイドディスク(23)と、の間に設けられる前記偏心軸受(24)によって、前記偏心部材(22)に回転自在に取り付けられていることを特徴とする、
    サイクロイドギア減速機(1)。
  3. 請求項1又は2のサイクロイドギア減速機(1)において、
    前記懸架装置(50)は、前記主軸(ZZ')の周りに多方向に、径方向に懸架機能をもたらす、少なくとも1個の環状弾性部材(51、151)を備えることを特徴とする、
    サイクロイドギア減速機(1)。
  4. 請求項1から3の何れか1つに記載のサイクロイドギア減速機(1)において、
    前記懸架装置(50)は0.05mm以上、より好ましくは、0.1mm〜0.3mmの、径方向の実用的な弾性変位ストロークを有していることを特徴とする、
    サイクロイドギア減速機(1)。
  5. 請求項1から4の何れか1つに記載のサイクロイドギア減速機(1)において、
    前記懸架装置(50)は、ばね(52、152)を形成する少なくとも1個の金属製弾性部材(51、151)と、緩衝器(53)を形成する弾性材料からなる、少なくとも1個の弾性部材(51)と、を備えることを特徴とする、
    サイクロイドギア減速機(1)。
  6. 請求項に記載のサイクロイドギア減速機(1)において、
    前記入力ディスク(23)は、オルダム継手(55)のような結合継手(55)によって前記出力ディスク(123)に結合されることにより、前記入力ディスク(23)及び前記出力ディスク(123)は、前記主軸(ZZ')の周りに回転自在に固定されているが、径方向に交差し、互いに直交する2方向に、互いに自由に平行移動し、
    前記第1の懸架装置(50)は、前記入力シャフト(2)と、前記入力ディスク(23)との間に、径方向に介在し、
    前記第2の懸架装置(150)は、前記入力シャフト(2)と前記出力ディスク(123)との間に径方向に介在することにより、前記結合継手(55)の何れか一方側で、前記第2の減速段(130)の径方向弾性懸架作用から前記第1の減速段(30)の径方向弾性懸架作用を分離することを特徴とする、
    サイクロイドギア減速機(1)。
  7. 請求項に記載のサイクロイドギア減速機(1)において、
    前記入力ディスク(23)と前記出力ディスク(123)とは両方とも、前記偏心部材(22)上に、同一の共通の偏心軸受(24)によって、回転自在に取り付けられ、
    前記オルダム継手(55)は、前記入力ディスク(23)と前記出力ディスク(123)との間に、前記偏心軸受(24)の周りに軸方向に介在する接合ワッシャ(56)によって形成され、
    前記接合ワッシャ(56)は、スロット(57)とタブ(58)とからなる少なくとも一つの第1の組により、前記入力ディスク(23)と協働し、かつスロット(59)とタブ(60)とからなる第2の組により、前記出力ディスク(123)と協働し、
    前記スロット(59)とタブ(60)とからなる前記第2の組は、前記スロット(57)とタブ(58)とからなる前記第1の組に対して直角に交差し、径方向の平行移動である2種類の自由度X及びYを規定し、
    前記第1の懸架装置(50)は、環状で、前記偏心軸受(24)と前記入力ディスク(23)との間に径方向に介在し、前記接合ワッシャ(56)に対して第1の側に軸方向に位置している、少なくとも1個の第1の弾性部材(51)を備え、
    前記第2の懸架装置(150)は、環状で、前記偏心軸受(24)と前記出力ディスク(123)との間に径方向に介在し、前記接合ワッシャ(56)に対して前記第1の側とは反対側の第2の側に、軸方向に位置している、少なくとも1個の第2の弾性部材(151)を備えることを特徴とする、
    サイクロイドギア減速機(1)。
  8. 請求項1〜の何れか1項に記載のサイクロイドギア減速機(1)であって、
    前記サイクロイドディスク(23)の前記サイクロイド歯(23T)と、前記サイクロイド歯(23T)に対応する、前記リム(25)の前記受側歯(25T)と、が螺旋状であることを特徴とする、
    サイクロイドギア減速機(1)。
  9. パワーステアリングシステム(4)であって、
    アシストモータ(5)と、
    1本以上の操舵輪のような1個以上の操舵部材(7、8)の操舵角を修正し得る操舵機構(6)と、を備え、
    前記パワーステアリングシステム(4)は、請求項1〜の何れか一つに記載のサイクロイドギア減速機(1)を有し、前記アシストモータ(5)と前記操舵機構(6)との間に機械的に動力を伝達することを特徴とする、パワーステアリングシステム(4)。
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