JP6894419B2 - 二次電池用正極活物質及びその製造方法 - Google Patents

二次電池用正極活物質及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、二次電池用正極活物質及びその製造方法に関し、より詳細には、1次粒子が凝集された2次粒子からなるリチウム複合酸化物において、1次粒子の周辺部にリチウムマンガン酸化物が存在し、リチウムマンガン酸化物の濃度が前記1次粒子の中心から粒子表面まで濃度勾配を表し、リチウムマンガン酸化物の濃度が前記2次粒子において粒子表面から中心方向に濃度勾配を表し、1次粒子内でリチウムイオン移動経路が含まれるものであるリチウム複合酸化物及びその製造方法に関する。
1990年代初に開発されて、今まで使用されているリチウム二次電池は、軽い小型の大容量電池であって、携帯機器の電源として脚光を浴びている。リチウム二次電池は、水系電解液を使用するニッケル−水素(Ni−MH)、ニッケル−カドミウム(Ni−Cd)、硫酸−鉛電池などのような在来式電池に比べて作動電圧が高く、エネルギー密度が格段に大きいという長所がある。特に、最近には、内燃機関とリチウム二次電池とを混成化(hybrid)した電気自動車用動力源に関する研究が米国、日本、ヨーロッパなどで活発に進まれている。
リチウム二次電池を用いた電気自動車用大型電池の製作がエネルギー密度の観点で考慮されているが、今までは、安全性を考慮してニッケル水素電池が電気自動車に使用されている。リチウム二次電池は、高い価格と安全性の問題のため、電気自動車に適用するには限界がある。特に、現在商用化されたLiCoOやLiNiOを正極活物質として含むリチウム二次電池は、過充電状態の電池を200〜270℃で加熱すれば、急激な構造変化が表れる。その後、このような構造変化により格子内の酸素が放出されて、充電時の脱リチウムにより不安定な結晶構造を見せる。すなわち、商用化されたリチウム二次電池は、熱に非常に劣悪であるという短所を有する。
これを改善するために、ニッケルの一部を遷移金属元素に置換して発熱開始温度をさらに高くする、或いは、急激な発熱を防止するなどの研究が試みられている。ニッケルの一部をコバルトに置換したLiNi1−xCo(x=0.1〜0.3)物質は、優れた充放電特性と寿命特性とを見せるが、熱的安全性の問題は解決できなかった。また、ニッケルの代わりにマンガンを一部置換したLi−Ni−Mn系複合酸化物、又はニッケルをマンガン及びコバルトに置換したLi−Ni−Mn−Co系複合酸化物とこれらの製造に関連した技術も多数開発された。これに関して、特許第3890185号は、LiNiOやLiMnOに遷移金属を部分置換する概念でなく、マンガンとニッケル化合物とを原子レベルで均一に分散させて固溶体を作る新しい概念の正極活物質を開示している。また、欧州特許第0918041号及び米国特許第6、040、090号は、ニッケルをマンガン及びコバルトに置換したLi−Ni−Mn−Co系複合酸化物を開示しているが、上記文献において開示された複合酸化物がニッケル及びコバルトだけで構成された材料に比べて熱的安全性は向上しているものの、ニッケル系化合物の熱的安全性を完全に解決できなかった。
このような問題を解決するために、表面をコーティングするなどの方法を利用して電解質と接する正極活物質の表面組成を変化させる方法が提案された。正極活物質をコーティングするコーティング量は、一般的に正極活物質に対して1〜2重量%以下の少ない量である。少ない量のコーティング物質は、数ナノメートル程度の極めて薄い薄膜層を形成して電解液との副反応を抑制したり、コーティング後、高温での熱処理により粒子の表面に固溶体を形成して粒子内部と異なる金属組成を有するようにする。このとき、コーティン
グ物質と結合した粒子表面層は、数十ナノメートル以下に薄く、コーティング層と粒子バルクとの間の急激な組成差により、電池を数百サイクルで長期使用すれば、その効果が減少する。また、コーティング層が表面に均等に分布されていない不完全なコーティングによっても電池の効果が減少するという問題がある。
これに関して、大韓民国公開特許公報第10−2005−0083869号は、金属組成の濃度勾配を有するリチウム遷移金属酸化物を開示している。しかしながら、上記文献において合成された酸化物は、内部層と外部層の金属組成が異なるが、生成された正極活物質において金属組成が漸進的に変わらない。これは、熱処理過程を介して解決できるが、850℃以上の高い温度では、金属イオン等の熱拡散により濃度勾配差がほとんど生じない。
特許第3890185号 欧州特許第0918041号 米国特許第6,040,090号 大韓民国公開特許公報第10−2005−0083869号
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために、1次粒子及び2次粒子内でMn化合物が濃度勾配を表す新しい化合物及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記のような課題を解決するために、複数の1次粒子が凝集された2次粒子を含み、前記1次粒子の表面部にリチウムマンガン酸化物を含む二次電池用正極活物質を提供する。
本発明に係る二次電池用正極活物質は、前記2次粒子内部の1次粒子間にリチウムマンガン酸化物を含むことを特徴とする。本発明に係る二次電池用正極活物質は、2次粒子を構成する1次粒子間の境界面(boundary)にもリチウムマンガン酸化物を含むことを特徴とする。
本発明に係る二次電池用正極活物質は、前記1次粒子の表面部におけるMn濃度が1次粒子内部におけるMn濃度より高いことを特徴とする。
本発明に係る二次電池用正極活物質において、前記1次粒子は、1次粒子の中心部から表面部までMn濃度が勾配を有することを特徴とする。
本発明に係る二次電池用正極活物質において、前記リチウムマンガン酸化物は、LiMnO、LiMn、MnO、LiMn(0<w<1)、及びLiMnO3(1−v)LiMn(0<v<1)からなる群より選ばれることを特徴とする。本発明に係る二次電池用正極活物質は、Mnを含まない活物質を製造後、マンガンが含まれた溶液で水洗する過程で2次粒子表面及び2次粒子内部、具体的には、2次粒子内の1次粒子の境界にマンガンが存在するようになり、その後、塑性過程で前記マンガンが酸化されながらリチウムマンガン酸化物が形成される。本発明に係る二次電池用正極活物質は、マンガンと酸素との結合比によりLiMnO、LiMn、MnO、LiMn(0<w<1)、及びLiMnO3(1−v)LiMn(0<v<1)からなる群より選ばれるリチウムマンガン酸化物が形成される。
本発明に係る二次電池用正極活物質において、前記正極活物質は、XRD分析時、(020)、(003)、(101)、(006)、(102)、(104)、(005)、(009)、(107)、(018)、(110)、及び(113)の位置でピークを表すことを特徴とする。
本発明に係る二次電池用正極活物質は、XRD分析時、2θ=20゜〜21゜の間でLiMnOによる(020)ピークが表れることを特徴とする。
本発明に係る二次電池用正極活物質は、XRD分析時、2θ=36〜38゜、44〜45゜、及び65〜66゜の間でLi1−xMnのピークが表れることを特徴とする。
本発明に係る二次電池用正極活物質は、充電前のXRD分析時に比べて充電後のXRD分析時、(104)位置でのピーク強度増加率が3%以下であることを特徴とする。
本発明に係る二次電池用正極活物質は、1次粒子内に2次粒子の中心方向に配列されるリチウムイオン移動経路を含むことを特徴とする。
本発明に係る二次電池用正極活物質は、前記リチウムマンガン酸化物が2次粒子表面から1μm以内に表れることを特徴とする。
本発明に係る二次電池用正極活物質は、下記の化学式1で表示されることを特徴とする。
Figure 0006894419
(上記化学式1において0≦x≦0.1、0≦y≦0.02、0≦z≦0.0006、0≦a≦0.1、0≦b≦0.1であり、
M1は、Al、Ni、Mn、Cr、Fe、Mg、Sr、V、Zn、W、Zr、B、Ba、Sc、Cu、Ti、Co、希土類元素、及びこれらの組み合わせから選ばれる1つ以上の元素である。)
本発明はさらに、本発明に係る二次電池用正極活物質を含む二次電池を提供する。
本発明はさらに、
ニッケル、及びコバルトを含む前駆体を製造する第1のステップと、
前記前駆体にリチウム化合物及びアルミニウム化合物を添加し、熱処理して複合金属化合物を製造する第2のステップと、
前記製造された複合金属化合物をマンガンを含む溶液で水洗し、乾燥する第3のステップと、を含む二次電池用正極活物質の製造方法を提供する。
本発明に係る二次電池用正極活物質は、1次粒子周辺部にリチウムマンガン酸化物が存在し、2次粒子の内部でリチウムマンガン酸化物が粒子中心から粒子表面に濃度勾配を表し、本発明に係る二次電池用正極活物質を含む二次電池は、高容量、高出力を表しながらも安全性の高い特徴を表す。
本発明の一実施例によって製造された二次電池正極活物質の金属濃度のEDXを測定した結果を示す。 本発明の一実施例によって製造された二次電池正極活物質の金属濃度のEDXを測定した結果を示す。 本発明の一実施例に係る二次電池用正極活物質に対して粒子表面から中心方向に金属濃度を測定した結果を示す。 本発明の一実施例に係る二次電池用正極活物質に対して粒子表面から中心方向に金属濃度を測定した結果を示す。 本発明の一実施例に係る二次電池用正極活物質に対して2次粒子表面において中心方向、1次粒子間の境界から1次粒子内部方向に金属濃度を測定した結果を示す。 本発明の一実施例に係る二次電池用正極活物質に対して2次粒子表面において中心方向、1次粒子間の境界から1次粒子内部方向に金属濃度を測定した結果を示す。 本発明の一実施例に係る二次電池用正極活物質に対してXRD測定した結果を示す。 本発明の一実施例に係る二次電池用正極活物質に対してXRD測定した結果を示す。 本発明の一実施例に係る二次電池用正極活物質に対して1次粒子の様々な位置に存在するリチウムイオンの拡散経路を確認した結果図面である。 本発明の一実施例に係る二次電池用正極活物質を用いて製造された電池の初期容量を確認した結果グラフである。 本発明の一実施例に係る二次電池用正極活物質を用いて製造された電池の寿命を常温(25℃)(A)または高温(45℃)(B)で確認した結果グラフである。 本発明の一実施例に係る二次電池用正極活物質を用いて製造された電池の常温(25℃)で1回(A)または50回(B)充放電した後、その特性を確認した結果グラフである。 本発明の一実施例に係る二次電池用正極活物質を用いて製造された電池の常温(25℃)で1回(A)または50回(B)充放電した後、その特性を確認した結果グラフである。 本発明の一実施例及び比較例による二次電池用正極活物質の50回充放電前後のXRDを測定した結果を示す。 層状二次電池で充放電によるカチオン移動(cation migration)が発生する模式図を示す。 本発明の一実施例(A)及び比較例(B)による二次電池用正極活物質を含む二次電池の50回充放電した前後のXPSを確認した結果グラフである。 本発明の一実施例に係る二次電池用正極活物質の50回充放電前後の粒子内のLi−Fを測定した結果を示す。
以下、本発明を下記の実施例により詳細に説明する。ただし、下記の実施例は、本発明を例示するためのものであり、これらによって本発明が制限されるものではない。本発明の請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同じ構成を有し、同じ作用効果をなすものは、いずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例1.リチウム複合酸化物の製造
共沈反応によってNi0.98Co0.02(OH)で表示される前駆体を製造した。製造された前駆体にリチウム化合物としてLiOH及びアルミニウム化合物としてAlを1.4モル添加し、熱処理してリチウム二次電池用正極活物質を製造した。
製造された複合金属化合物を0.01mol%のMnを含む水洗溶液を用いて水洗し、
150℃、400mmHgの条件下で5時間の間乾燥させてLi1.01Ni0.913Co0.07Al0.014Mn0.000102で表示される二次電池正極活物質を製造した。
実施例2.
製造された複合金属化合物を0.02mol%のMnを含む水洗溶液を用いて水洗することを除いては、実施例1と同じ条件及び方法でLi1.01Ni0.912Co0.07Al0.014Mn0.000202の化学式で表示される二次電池正極活物質を製造した。
実施例3.
製造された複合金属化合物を0.03mol%のMnを含む水洗溶液を用いて水洗することを除いては、実施例1と同じ条件及び方法でLi1.01Ni0.911Co0.07Al0.014Mn0.000302の化学式で表示される二次電池正極活物質を製造した。
実施例4.
製造された複合金属化合物を0.04mol%のMnを含む水洗溶液を用いて水洗することを除いては、実施例1と同じ条件及び方法でLi1.01Ni0.91Co0.07Al0.014Mn0.000402の化学式で表示される二次電池正極活物質を製造した。
実施例5.
製造された複合金属化合物を0.05mol%のMnを含む水洗溶液を用いて水洗することを除いては、実施例1と同じ条件及び方法でLi1.01Ni0.909Co0.07Al0.014Mn0.000502の化学式で表示される二次電池正極活物質を製造した。
実施例6.
製造された複合金属化合物を0.06mol%のMnを含む水洗溶液を用いて水洗することを除いては、実施例1と同じ条件及び方法でLi1.01Ni0.908Co0.07Al0.014Mn0.00602の化学式で表示される二次電池正極活物質を製造した。
比較例1.マンガンで水洗していないリチウム複合酸化物の製造
マンガン含有溶液に浸漬して水洗することを除いては、実施例1と同じ条件及び方法でLi1.01Ni0.914Co0.07Al0.014化学式で表示されるリチウム複合酸化物を製造した。
Figure 0006894419
<実験例>EDX測定
上記実施例において製造された正極活物質に対して測定割合を異なるようにしてEDXを測定し、その結果を図1及び図2に示した。
図1においてMn含有溶液により水洗された本発明の正極活物質の場合、Mnが2次粒子の表面に存在し、測定割合を拡大して測定した図2において2次粒子の表面に存在する1次粒子間の境界にもMnが存在することが確認できる。
<実験例>粒子内部金属濃度の測定
実施例4の二次電池正極活物質におけるマンガン、コバルト、ニッケル、及びアルミニウムの濃度変化を、TEM測定結果から、2次粒子の表面から中心方向に確認し、その結果を図3に示した。
図3においてマンガンは、2次粒子の表面1μm以内に主に位置し、最大濃度は、5重量%以下であり、表面から中心方向に減少する濃度勾配を表すことが確認できる。
前記TEM測定範囲におけるマンガン、コバルト、ニッケル、及びアルミニウムの重量%及び原子%を測定し、下記の表2及び図4に示した。
Figure 0006894419
<実験例>Mn濃度勾配確認
実施例4の二次電池正極活物質に含まれるニッケル、コバルト、アルミニウム、及びMn濃度変化を2次粒子の表面(surface、line data 2)、及び2次粒子内部で1次粒子間の境界と接触する部分(grain boundary、line data 6)で測定し、その結果を図5及び図6に示した。図6は、図5において2次粒子の表面から粒子内部に濃度勾配を測定した結果を拡張して示す。
図5及び図6において2次粒子の表面から中心方向にMn濃度が減少しながら濃度勾配を示し、マンガンは、2次粒子の表面1μm以内に位置し、内部ではマンガンが検出されなかった。
図5に示すように、2次粒子の表面及び内部に位置した1次粒子間の境界、すなわち、grain boundaryでMnが検出され、1次粒子内部では、Mnが検出されず、1次粒子内部方向にMnの濃度が減少する濃度勾配が観察された。
<実験例>XRD測定
上記実施例及び比較例において製造された正極活物質に対してXRDを測定し、その結果を図7及び図8に示した。
図7において本発明の実施例によりMn含有溶液で処理された本発明の正極活物質の場合、XRD分析時、(020)、(003)、(101)、(006)、(102)、(104)、(005)、(009)、(107)、(018)、(110)、及び(113)位置でピークを表すことが確認できる。
図8において本発明の正極活物質の場合、2θ=20゜〜21゜間でLi2MnO3による(020)ピーク、2θ=36〜38゜、44〜45゜及び65〜66゜間でLi1−xMnのピークが表れることが確認できた。すなわち、本発明に係るマンガン含有溶液でコーティングされた正極活物質では、リチウムマンガン酸化物が正極活物質の結晶構造とは異なるLiMnO及びLi1−xMnのスピネル構造で存在するということが確認できた。
<実験例>リチウムイオン移動経路確認
実施例4の二次電池正極活物質の1次粒子の各位置によってリチウムイオンの拡散経路をTEM測定データで確認し、図9に示した。図9においてAは、2次粒子の表面位置、Bは、1次粒子の中央位置、Cは、2次粒子内の1次粒子間の境界を示した。
図9において粒子内部B位置では、リチウムイオン拡散経路が明確に存在し、2次粒子の表面位置であるA位置及び2次粒子内の1次粒子間境界であるC位置では、リチウムイオン拡散経路で結晶構造が歪んだことを確認した。
<実験例>残留リチウム測定
実施例1〜6において製造された正極活物質及び比較例において製造された正極活物質の残留リチウムを測定した。
具体的に、1gのリチウム複合酸化物を5gの蒸溜水に浸漬させた後、5分間攪拌した。攪拌が終わった後、これをろ過してろ過物を取得し、ここに、0.1MのHCl溶液を添加してpH5になるように滴定した。このとき、添加されたHCl溶液の体積を測定して使用された二次電池正極活物質の残留リチウムを分析した結果を下記の表3に示した。
Figure 0006894419
<製造例>電池の製造
実施例1〜6において製造された二次電池正極活物質及び比較例1において製造された正極活物質を用いて電池を製造した。
まず、二次電池正極活物質、導電材としてスーパー−P(super−P)、及び結合剤としてポリビニリデンフルオライド(PVdF)を95:5:3の重量比で混合してスラリを製造した。製造されたスラリを15μm厚さのアルミニウム箔に均一に塗布し、これを135℃で真空乾燥してリチウム二次電池用正極を製造した。
取得されたリチウム二次電池用正極、相手電極としてリチウムホイル、セパレータとして25μm厚さの多孔性ポリエチレン膜(Celgard LLC.,Celgard 2300)、及び液体電解液として、1.15M濃度のLiPFが含まれた、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートが3:7の体積比で混合された溶媒を使用してコイン電池を製造した。
<実験例>電池特性測定−容量特性
上記製造例において製造された本発明の正極活物質及び比較例の正極活物質を含む電池の初期容量を測定し、その結果を図10及び表4に示した。
Figure 0006894419
図10及び前記表4に示すように、本発明に係る二次電池正極活物質を用いて製造された電池は、充放電効率に優れた。
<実験例>電池特性測定−寿命特性
前記コイン電池の常温(25℃)及び高温(45℃)で寿命特性を測定し、その結果を図11及び表5に示した。
Figure 0006894419
図11及び前記表5に示すように、本発明に係る二次電池正極活物質を用いて製造された電池は、比較例1の電池より寿命特性が改善された。特に、実施例2〜4の二次電池正極活物質を用いて製造された電池は、常温だけでなく、高温でも電池の寿命を維持する効果に優れた。
<実験例>電池特性測定−高温充放電特性
コイン電池を1回または50回充放電したときの充放電特性を常温(25℃)及び高温(45℃)で測定し、その結果をdQ/dV対電圧(V)に変換して図12及び図13に示した。
図12及び図13に示すように、本発明に係る二次電池正極活物質を用いて製造された電池は、常温だけでなく、高温でも充放電特性に優れた。
<実験例>充放電後のXRD測定
上記実施例及び比較例において製造された正極活物質を用いて製造されたコイン電池に対して、50回充放電後、電池を分解し、取得された正極活物質に対してXRDを測定し、電池製造前の活物質に対して測定したXRDデータと対比して、その結果を図14及び表6に示した。
Figure 0006894419
図14及び表6に示すように、本発明における実施例4の二次電池正極活物質を用いて製造されたコイン電池は、50回充放電後にもI(104)値の変化が5%以下であり、比較例より少なかった。
一般的な電池の場合、充放電が続けられれば、カチオン移動(cation migration)により結晶構造が劣化される。図15に示すように、(104)位置でのピーク強度は、カチオン移動(cation migration)が発生した程度を表すことと判断することができた。
本発明の正極活物質の場合、充放電が続けられた後にも、I(104)値の増加が2.61%に過ぎず、充放電後にもバルク(bulk)構造が劣化される程度が減少されることが確認できた。
<実験例>電池のXPS確認
製造例1において実施例4の二次電池正極活物質を用いて製造されたコイン電池及び比較例1において製造された二次電池正極活物質を用いて製造されたコイン電池を50回充放電前後のXPSを測定し、その結果を図16、図17、及び表7に示した。
Figure 0006894419
図16、及び表7において本発明に係る実施例4の二次電池正極活物質を用いて製造されたコイン電池は、50回充放電後にもI(Li−F)、すなわち、Li−Fによるピークの強度が減少した。
<実験例>正極活物質内部のLiF生成測定
製造例1において実施例4の二次電池正極活物質を用いて製造されたコイン電池及び比較例1において製造された二次電池正極活物質を用いて製造されたコイン電池を50回充放電後、正極活物質の断面をEDXで測定し、その結果を図17に示した。
図17において本発明の正極活物質の場合、粒子内部のLi−Fが比較例より少なく検出されることが確認できた。

Claims (12)

  1. 複数の1次粒子が凝集された2次粒子を含み、
    前記1次粒子の表面部にリチウムマンガン酸化物を含み、
    前記2次粒子内部の1次粒子間にリチウムマンガン酸化物を含み、
    前記1次粒子の表面部におけるMn濃度が1次粒子内部におけるMn濃度より高く、
    前記リチウムマンガン酸化物は、スピネル結晶構造を有するリチウムマンガン酸化物を含み、
    前記1次粒子の表面部におけるリチウムマンガン酸化物は、スピネル結晶構造を有しないリチウムマンガン酸化物と、スピネル結晶構造を有するリチウムマンガン酸化物とを含む、二次電池用正極活物質。
  2. 前記1次粒子は、1次粒子の中心部から表面部までMn濃度が勾配を有する請求項1に記載の二次電池用正極活物質。
  3. 前記リチウムマンガン酸化物が2次粒子表面から1μm以内に表れる請求項1に記載の二次電池用正極活物質。
  4. 前記正極活物質は、XRD分析時、(020)、(003)、(101)、(006)、(102)、(104)、(005)、(009)、(107)、(018)、(110)、及び(113)の位置でピークを表す請求項1に記載の二次電池用正極活物質。
  5. 前記正極活物質は、XRD分析時、2θ=20゜〜21゜の間でLiMnOによる(020)ピークが表れる請求項1に記載の二次電池用正極活物質。
  6. 前記正極活物質は、XRD分析時、2θ=36〜38゜、44〜45゜、及び65〜66゜の間でLi1−xMnのピークが表れる請求項1に記載の二次電池用正極活物質。
  7. 前記正極活物質は、充電前のXRD分析時に比べて充電後のXRD分析時、(104)位置でのピーク強度増加率が3%以下である請求項1に記載の二次電池用正極活物質。
  8. 前記正極活物質は、1次粒子内に2次粒子の中心方向に配列されるリチウムイオン移動経路を含む請求項1に記載の二次電池用正極活物質。
  9. 前記2次粒子は、下記の化学式1で表示される請求項1に記載の二次電池用正極活物質:
    Figure 0006894419
    (上記化学式1において0≦x≦0.1、0≦y≦0.02、0z≦0.0006、0≦a≦0.1、0≦b≦0.1であり、
    M1は、Al、Ni、Mn、Cr、Fe、Mg、Sr、V、Zn、W、Zr、B、Ba、Sc、Cu、Ti、Co、希土類元素、及びこれらの組み合わせから選ばれる1つ以上の元素である。)
  10. 請求項1に記載の二次電池用正極活物質を含む二次電池。
  11. ニッケル、及びコバルトを含む前駆体を製造する第1のステップと、
    前記前駆体にリチウム化合物を添加し、熱処理して複合金属化合物を製造する第2のステップと、
    前記製造された複合金属化合物をマンガンを含む溶液で水洗し、乾燥する第3のステップと、
    を含む請求項1に記載の二次電池用正極活物質の製造方法。
  12. 前記第2のステップは、前記前駆体に前記リチウム化合物に加えてアルミニウム化合物を添加し、熱処理を行って前記複合金属化合物を製造することを含む、請求項11に記載の方法。
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