JP6894344B2 - 熱プレス用クッション材 - Google Patents
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Description
尚、表面層の表面とは、積層体に積層される表面層の厚さ方向に直交する方向の面である。表面層の側面とは、積層体に積層される表面層の厚さ方向の面である。
これにより、積層体及び表面層をより確実に縫製することができる。そして、表面層の周縁部より外側の一部が剥離しても、周縁部において縫製部が表面層を積層体に縫い合わせていることにより、周縁部では積層体及び表面層の層間剥離が発生しない。よって、縫製部により、表面層と積層体との層間剥離の拡大をより防ぐことができる。
本実施形態に係る熱プレス用クッション材は、銅張積層板、フレキシブルプリント基板、層積層板等のプリント基板、ICカード、セラミックス積層板、液晶表示板等、積層構造を持つ積層板の製造工程において、プレス成形又は熱圧着のための熱プレスに用いられる。
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る熱プレス用クッション材を用いた熱プレスについて説明する。
次に、図2及び図3に基づいて、本実施形態に係る熱プレス用クッション材1について説明する。
ここで、最低ムーニー粘度Vm値は、JIS K6300(2013)の規格により測定した値である。
周縁部12は、表面層6の表面の端より所定の長さW1(3mm以上)だけ内側への部分から、表面層6の表面の端より所定の長さW2(5mm以下)までの部分で区切られる細長い範囲であることが好ましい。
周縁部12の所定の長さWは、幅を持った値であってもよいし、一つの値であってもよい。図4(a)の例では、周縁部12は、表面層6の表面の端より3〜5mm内側の部分である。言い換えると、表面層6の表面の端より内側へ3〜5mmの範囲の縫製位置(縫い糸の中心位置)に縫い糸11が設けられる。また、図4(b)に示すように、縫製部10は、積層体2及び表面層6が積層された厚み方向に積層体2及び表面層6を貫通するように、縫い糸11で縫製されて構成される。
次に、本実施形態に係る熱プレス用クッション材を製造する製造方法について説明する。
まず、本実施例、参考例及び比較例の熱プレス用クッション材で用いた材料について説明する。なお、参考例は、実施例の好ましい範囲を探るために用いた。
実施例、参考例及び比較例として、2層の表面層6の間に、3層のゴム層4と、ゴム層4同士の間に介在する2層の中間層5とが積層された積層体2を配置した熱プレス用クッション材1を用いた。
屈曲耐久性試験では、熱プレス用クッション材1を縦25mm、横140mmの寸法で矩形に切断して、評価サンプルを作成した。また、屈曲耐久性試験では、縫製部10は、表面層6の表面の端より所定長さ内側の周縁部12の全周の一部に沿って、縫製して形成した。具体的には、縫製部10は、周縁部12の横方向の2辺のみに沿って、縫製して形成した。
圧力分布評価試験及びプレス耐久性試験では、熱プレス用クッション材1を縦250mm、横250mmの寸法で矩形に切断して、評価サンプルを作成した。また、圧力分布評価試験及びプレス耐久性試験では、縫製部10は、表面層6の表面の端より所定長さ内側の周縁部12の全周の一部に沿って、縫製して形成した。具体的には、縫製部10は、周縁部12の横方向の2辺のみに沿って、縫製して形成した。
尚、実施例は12種類、参考例は11種類、比較例は1種類の評価サンプルを作製して、それぞれ、屈曲耐久性試験、圧力分布評価試験及びプレス耐久性試験を実施した。
屈曲耐久性試験では、デマッチャ屈曲試験機の固定つかみ具と移動つかみ具との間を75mmにセットし、ストロークを40mmに設定した。評価サンプルを取り付け、400回屈曲させた。そして、屈曲200回終了時と400回完了後に、評価サンプルの屈曲箇所を観察し、積層体2と表面層6の層間剥離の有無を確認した。屈曲耐久性試験での評価は3段階とし、屈曲箇所に層間剥離がない場合を○、屈曲箇所に層間剥離が認められるが、製品として実用上問題ない場合を△、屈曲箇所に層間剥離がある場合を×とした。実施例、参考例及び比較例の評価サンプルの屈曲耐久性試験での評価結果を、表2に示す。
圧力分布評価試験では、300mm、厚み2mmのステンレス板に低圧力用圧力測定フィルム(サイズ270mm)を挟み、その上に評価サンプルを重ねた。それらを油圧式ハンドプレスにて、3MPaの圧力で10秒間加圧した。加圧後、圧力測定フィルムを取り出し、縫製部10による縫製跡の有無を確認した。圧力分布評価試験での評価は3段階とし、圧力測定フィルムに縫製跡がない場合を○、圧力測定フィルムに縫製跡が認められるが、製品として実用上問題ない場合を△、圧力測定フィルムに縫製跡がある場合を×とした。実施例、参考例及び比較例の評価サンプルの圧力分布評価試験での評価結果を、表2に示す。
プレス耐久性試験では、真空プレス機を用いて、評価サンプルを次のプログラム条件で100回連続プレスした。プログラム条件では、3MPaまで加圧した後、60分かけて230℃まで昇温して、230℃で60分保持し、30分間かけて50℃まで冷却後、0MPaに減圧するという工程を1サイクルとした。そして、この工程を100サイクル繰り返した。プレス後、評価サンプルの縫製部10に異常が無いか確認した。プレス耐久性試験での評価は3段階とし、縫製部10に糸の焦げや糸溶けがない場合を○、縫製部10に糸の焦げや糸溶けが僅かに認められるが、製品として実用上問題ない場合を△、縫製部10に糸の焦げや糸溶けがある場合を×とした。実施例、参考例及び比較例の評価サンプルのプレス耐久性試験での評価結果を、表2に示す。
また、表2の屈曲耐久性試験の結果に基づいて、熱プレス用クッション材1の屈曲耐久性について検討した。
まず、縫い糸11の縫い目の縫製位置が1.5mmであるもの(参考例5)、及び、縫い糸11の縫い目の縫製位置が8mmであるもの(参考例6)は、屈曲箇所に製品として実用上問題ない層間剥離が発生することが確認された。このことから、熱プレス用クッション材1の屈曲耐久性を確保して、層間剥離を防止するためには、縫製位置が3〜5mmの範囲であればよいことが推察できる。
つぎに、縫い糸11の縫い目の長さが6mmであるもの(参考例1、2、4、7、8)は、屈曲箇所に製品として問題ない層間剥離が発生することが確認された。また、縫い糸11の縫い目11aの長さが6mm以下であっても、縫い糸11の引張強度が低い場合(例えば、参考例10(810cN)、参考例11(740cN))は、製品として実用上問題ない層間剥離が発生することが確認された。このことから、熱プレス用クッション材1の屈曲耐久性を確保して、層間剥離を防止するためには、縫い糸11の縫い目11aの長さは1.5〜3mmの範囲であって、且つ、縫い糸11の引張強度は2530cNあればよいことが推察できる。
また、表2の圧力分布評価試験の結果に基づいて、熱プレス用クッション材1の圧力分布について検討した。その結果、縫い糸11の総繊度が3000dtexを超えるもの(参考例3、4、9)は、製品として実用上問題ない縫製跡が圧力フィルムに残ることが確認された。このことから、熱プレス用クッション材1のクッション性を維持するためには、縫い糸11の総繊度は、555〜1332dtexの範囲であればよいことが推察できる。
また、表2のプレス耐久性試験の結果に基づいて、熱プレス用クッション材1のプレス耐久性について検討した。その結果、縫い糸11の素材が綿(参考例10)やポリエステル(参考例11)のものは、縫製部10に製品として実用上問題ない程度に僅かな糸の焦げや糸溶けが発生することが確認された。一方、縫い糸11の素材がパラ系アラミド繊維、ポリアリレート繊維、PBO繊維、PPS繊維、フッ素繊維である実施例1〜12は、縫製部10に異常が無いことが確認された。このことから、長期間にわたり、熱プレス用クッション材1の屈曲耐久性を確保するためには、縫い糸11の素材は、パラ系アラミド繊維、ポリアリレート繊維、PBO繊維、PPS繊維、フッ素繊維であればよいことが推察できる。
以上より、熱プレス用クッション材1が、クッション性を維持しつつ、屈曲耐久性を確保して、積層体2と表面層6の層間剥離を防止するためには、縫製位置が表面層の表面端部から内側へ3〜5mmの範囲であればよいことが明らかになった。また、縫製部10の縫い糸11は、パラ系アラミド繊維、ポリアリレート繊維、PBO繊維、PPS繊維、または、フッ素繊維であることであればよいことが明らかになった。また、縫製部10の縫い糸11は、引張強度が2530cN以上であり、且つ、縫い目11aの長さは、1.5〜3.0mmであればよいことが明らかになった。また、縫製部10の縫い糸11は、総繊度が555〜1332dtexであればよいことが明らかになった。
2 積層体
4 ゴム層
5 中間層
6 表面層
10 縫製部
11 縫い糸
11a 縫い目
12 周縁部
20 熱プレス盤
60 織物
61 経糸
62 緯糸
63 耐熱性樹脂
Claims (7)
- 熱プレス盤とプレス対象物との間に介在させて用いる熱プレス用クッション材であって、
少なくとも2層のゴム層と、前記ゴム層同士の間に介在する嵩高性の多重織クロスからなり、前記多重織クロスの表面に形成されて前記ゴム層のゴムが浸入された凹凸と、前記多重織クロスの内部に形成された空隙と、を有する中間層と、が積層された積層体と、
前記積層体の最外側の前記ゴム層の両側の表面に積層され、耐熱性繊維部材からなる糸を有する織物または編物からなり、耐熱性樹脂を有した表面層と、
前記積層体及び前記表面層が積層された厚み方向に前記積層体及び前記表面層を貫通するように、前記積層体の両側の表面に積層された前記表面層の両側の表面の周縁部の全周の少なくとも一部に沿って、耐熱性繊維材料からなる縫い糸で縫製された縫製部と、
を備えることを特徴とする熱プレス用クッション材。 - 前記周縁部は、前記表面層の表面の端より内側へ3mm以上から5mm以下までの部分であることを特徴とする請求項1に記載の熱プレス用クッション材。
- 前記縫製部は、前記周縁部の全周に沿って縫製されたことを特徴とする請求項1または2に記載の熱プレス用クッション材。
- 前記縫い糸は、パラ系アラミド繊維、ポリアリレート繊維、PBO繊維、PPS繊維、または、フッ素繊維であることであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱プレス用クッション材。
- 前記縫い糸は、引張強度が2530cN以上であり、且つ、前記縫製部の前記表面層の表面に複数形成される前記縫い糸の一部分である縫い目の長さは、1.5〜3.0mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱プレス用クッション材。
- 前記縫い糸は、総繊度が555〜1332dtexであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱プレス用クッション材。
- 前記耐熱性樹脂は、前記糸の内部に含浸され、且つ、前記糸が交差して表面に形成された凹凸を覆わない程度の薄さで前記織物または編物の表面に付着されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱プレス用クッション材。
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