JP7160746B2 - 熱プレス用クッション材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱プレス盤とプレス対象物との間に介在させて用いる熱プレス用クッション材及びその製造方法に関する。
一般的に、銅張積層板、フレキシブルプリント基板、層積層板等のプリント基板、ICカード、セラミックス積層板、液晶表示板等、積層構造を持つ積層板の製造工程において、プレス成形又は熱圧着のために熱プレスが行われる。熱プレスを行う際には、プレス対象物に対して均一に熱と圧力を加えるため、熱プレス盤とプレス対象物との間に平板状の熱プレス用クッション材及びステンレス板からなる鏡面板が配置される。
このような熱プレス用クッション材には、クッション性、熱伝導性、耐熱性及び耐久性が要求される。このような熱プレス用クッション材としては、フッ素ゴム等からなるゴム層と、ガラス繊維や芳香族ポリアミド繊維等の耐熱性繊維の多重織クロスからなる中間層と、ガラス繊維や芳香族ポリアミド繊維等の繊維部材からなる表面の表面層が積層されたものが一般的である。このような熱プレス用クッション材を製造する際には、通常、ゴム層となるゴムシートと中間層となる多重織クロスや表面層となる繊維部材を組み合わせて積層し、加硫により一体化させる。その後、所定の熱プレス盤に適合するサイズに切断する。
そして、熱プレス用クッション材の表面層に用いられる部材には、自動積層装置等で吸引搬送される場合の気密性、熱プレス後の熱プレス盤や鏡面板との離型性等の特性が求められると共に、熱プレス用クッション材としての高いクッション性が求められる。ここで、離型性とは、熱プレス盤や鏡面板といった型からの取り外しやすさをいう。具体的には、離型性は、表面に粘着や焼き付きを起こさない性質を表し、非粘着性ともいう。
このような熱プレス用クッション材としては、例えば、特許文献1には、中間層であるガラス繊維クロスの両面に、耐熱性良好なフッ素ゴムのゴム層を形成し、その上部にアラミド繊維等の耐熱性良好な全芳香族繊維からなる表面層が積層された熱プレス用クッション材が記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の熱プレス用クッション材は、表面層の気密性が不十分であるため、自動積層装置などで吸引搬送する場合に落下するなどの不具合があり、更なる改善が求められていた。
そこで、特許文献2~5に、吸引搬送が可能であり、熱プレス盤等との離型性が良好な熱プレス用クッション材が示されている。特許文献2~5に記載の熱プレス用クッション材は、耐熱性繊維部材を基材とし、表面に凹凸を形成する織物または編物からなる表面層と、多重織クロスからなる中間層と、表面層と中間層の間、あるいは中間層同士の間に介在する未加硫ゴムシートからなるゴム層と、が積層された積層体を、架橋反応が開始し始める直前に加圧、加硫して作製している。そして、耐熱性樹脂は、織物または編物が有する糸の内部に含浸され、且つ、凹凸を覆わない程度の薄さで織物または編物の表面に付着される。このような構成により、特許文献2~5に記載の熱プレス用クッション材は、吸引搬送性及び熱プレス盤等との離型性が確保される。ここで、中間層と表面層との接着は、この二つの層の間に介在するゴム層の熱圧着加工によるもので、中間層の表面及び表面層の表面の糸の微細な凹凸にゴム層が入り込んで硬化し、接着する。つまり、中間層と表面層との接着は、いわゆるアンカー効果が支配的な接着形態となる。
しかし、熱プレス用クッション材が自動積層装置等で吸引搬送される場合、吸引により熱プレス用クッション材が持ち上げられた状態で搬送される際に、熱プレス用クッション材の端部付近が撓みやすい。そのため、吸引搬送等の連続的な使用により撓みが繰り返されると、端部付近での屈曲変形が繰り返し起こることになる。その屈曲変形に伴う表面層及び中間層の変形に対してゴム層が追従できなくなり、糸の凹凸からゴム層が抜け出し、抜けた箇所が拡大していくことにより、層間剥離が起こる。つまり、屈曲耐久性が確保されていなければ、表面層と積層体のゴム層との間で層間剥離が発生する。また、表面層では、耐熱性樹脂が糸の内部に浸透し、耐熱性樹脂が糸の表面にも付着しているため、ゴム層が入り込む量が少なく、表面層と積層体との間で層間剥離が起こりやすい。
特に、加熱処理した表面層を用いると、より剥離し易くなる。そこで、表面層と積層体との間での層間剥離に対する対応策として、熱プレス用クッション材の作製時の加圧力を増やしたり、加圧開始時間を早めたりすることで、表面層へのゴム層の入り込み量を増やすことができる。しかしながら、この対応策では、中間層へのゴム層の入り込み量が増えてしまうため、クッション量が下がってしまう問題がある。
特開平6-305091号公報 特開2015-127065号公報 特開2016-168627号公報 特開2016-168845号公報 特開2016-221960号公報
本発明は、上記のような課題を解決するものであり、吸引搬送性及び熱プレス盤等との離型性の確保以外に、クッション性を維持しつつ、屈曲耐久性を確保して、積層体と表面層の層間剥離を防止することができる熱プレス用クッション材及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る熱プレス用クッション材は、熱プレス盤とプレス対象物との間に介在させて用いる熱プレス用クッション材であって、少なくとも2層のゴム層と、前記ゴム層同士の間に介在する嵩高性の多重織クロスからなり、前記多重織クロスの表面に形成されて前記ゴム層のゴムが浸入された凹凸と、前記多重織クロスの内部に形成された空隙と、を有する中間層と、が積層された積層体と、前記積層体の最外側の前記ゴム層の両側の表面に積層され、耐熱性繊維部材からなる糸を有する織物または編物からなり、前記糸の内部に含浸され、且つ、前記糸が交差して表面に形成された凹凸を覆わない程度の薄さで前記織物または編物の表面に付着した耐熱性樹脂を有する表面層と、前記ゴム層と積層される側の前記表面層に形成され、前記耐熱性樹脂が剥がれ、前記織物または編物の繊維束が露出している露出部と、を備える熱プレス用クッション材である。
本発明の熱プレス用クッション材によれば、表面層が、耐熱性繊維部材を基材とした表面に凹凸が形成される織布または編物からなり、耐熱性樹脂が、繊維部材の内部に含浸され、且つ、表面の凹凸を覆わない程度の薄さで織布または編物の表面に付着している。これにより、表面層全体が耐熱性樹脂に被覆されておらず、表面層に隙間が多く存在しているため、表面層の表面粗さが大きくなり、プレス盤等との剥離性を良好にすることができる。尚、熱プレス用クッション材を繰り返し使用した後でも、表面層の凹凸が消失しにくいため、プレス盤等との剥離性を良好に維持することができる。
また、中間層が嵩高性の多重織クロスで形成されており、中間層の多重織クロスで形成される微細な表面の凹凸に、ゴム層のゴムが入り込んで、アンカー効果により中間層とゴム層とが接着、固定されるため、ゴム層のゴムの浸入を表面付近でせき止めることができる。従って、中間層でゴムの占める体積は、表面付近で大きく、内部で小さくなり、即ち、中間層では、表面付近の空隙が少なく、内部で空隙が多くなる。そして、熱プレス用クッション材を繰り返し熱プレスで使用した後でも、ゴム層のゴムの浸入が表面付近でせき止められているため、中間層の内部の空隙が維持されて、高いクッション性を備えることができる。
また、表面層に含浸された耐熱性樹脂と表面層の内側に積層されているゴム層のアンカー効果により、ゴム層のゴムが表面層の隙間に浸入され、表面層の隙間が塞がれて通気が遮断され、気密性を高くすることができ、吸引搬送が可能となる。
また、露出部は、ゴム層と積層される側の表面層に形成される。この露出部では、耐熱性樹脂が剥がれ、織物または編物の繊維束が露出している。これにより、従来の表面層では耐熱性樹脂に覆われて滲入できなかった繊維束の隙間にもゴムが充分に滲入できる。その結果、表面層とゴム層との接触面積が増えてアンカー効果が増大して、接着力が向上する。その結果、屈曲耐久性が高まることで、表面層剥離を防止できる。
すなわち、この構成は、従来のクッション性能、吸引搬送性、耐剥離性を維持したまま、表面層とゴム層との接着力と耐屈曲性を向上させる構成である。
尚、表面層の表面とは、積層体に積層される表面層の厚さ方向に直交する方向の面である。また、繊維束とは、糸を構成する繊維の束である。
上記熱プレス用クッション材において、前記露出部における前記織物または編物の前記繊維束は、毛羽立った状態になっているものが好ましい。
この構成では、露出部から織物または編物の繊維束が露出しているだけではなく、繊維束から繊維が毛羽立った状態になっている。そのため、表面層とゴム層との接触面積が更に増えてアンカー効果が更に増大して、接着力が更に向上する。その結果、屈曲耐久性が更に高まることで、表面層剥離を更に防止できる。
上記熱プレス用クッション材において、前記表面層は、前記耐熱性繊維部材からなる経糸と緯糸とが交差して織成された織物で形成されているものが好ましい。
この構成では、織物は、経糸と緯糸とがしっかりと交差して織成される。これにより、粗面化加工による露出部の形成が確実にできる。また、繊維が毛羽立つ状態も確実にできる。そのため、表面層とゴム層との接触面積が更に増えてアンカー効果が更に増大して、接着力が更に向上する。その結果、屈曲耐久性が更に高まることで、表面層剥離を更に防止できる。
本発明の熱プレス用クッション材の製造方法は、熱プレス盤とプレス対象物との間に介在させて用いる熱プレス用クッション材の製造方法であって、ゴム層となる、少なくとも2層の未加硫ゴムシートと、中間層となる、前記未加硫ゴムシートの間に介在する嵩高性の多重織クロスとを、前記未加硫ゴムシートが外側になるように交互に積層してなる積層体を形成する工程と、耐熱性繊維部材からなる糸を有する織物または編物からなる表面層材であって、前記糸の内部に含浸され、且つ、前記糸が交差して表面に形成された凹凸を覆わない程度の薄さで前記織物または編物の表面を覆う耐熱性樹脂を有する表面層材を形成する工程と、前記表面層材のうち、前記未加硫ゴムシートと積層される側の面に粗面化加工を施す工程と、前記粗面化加工を施した表面層を、前記積層体の両側から挟んで積層し、加熱下において無圧状態で放置した後、前記ゴム層の架橋反応が作用し始めた直後に加圧、加硫して、前記表面層材と前記積層体とを一体化する工程と、を備える熱プレス用クッション材の製造方法である。
ここで、表面層材とは、加圧、加硫により、積層体と一体化される前のものをいう。
積層体と表面層材とを、加熱下において無圧状態で放置した後、ゴム層の架橋反応が作用し始めた直後に加圧、加硫して、積層一体化させ、熱プレス用クッション材を製造することにより、中間層の多重織クロスで形成される微細な表面の凹凸に、適度にゴム層のゴムを入り込ませて、アンカー効果により中間層とゴム層とが接着、固定しつつ、ゴム層のゴムの浸入を表面付近でせき止めることができる。
また、前記表面層材のうち、前記未加硫ゴムシートと積層される側の面に施される粗面化加工により、耐熱性繊維を剥がして繊維束を露出させるとともに、繊維を毛羽立たせる。
これにより、従来の表面層では耐熱性樹脂に覆われて滲入できなかった繊維束の隙間にもゴムが充分に滲入できる。その結果、表面層とゴム層との接触面積が増えてアンカー効果が増大して、接着力が向上する。その結果、屈曲耐久性が高まることで、表面層剥離を防止できる。
すなわち、この構成では、前記表面層材のうち、前記未加硫ゴムシートと積層される側の面に粗面化加工を施す工程を付加するだけで、従来の作製方法、クッション性能を維持したまま、表面層とゴム層との接着力と耐屈曲性を向上させることができる方法である。
ここで、加熱下において無圧状態で放置した後、前記ゴム層の架橋反応が作用し始めた直後に加圧、加硫して、前記表面層と前記積層体とを一体化するとは、具体的には、温度150~180℃の加熱下において、無圧状態で0.2~15分間放置する、その後、ゴム層の架橋反応が作用し始めた直後に、温度を維持した状態で面圧を0.1~5.0MPaに加圧して、プレス時間10~40分の条件でプレス加硫し、一体化させることである。
上記熱プレス用クッション材の製造方法において、前記粗面化加工は、研磨加工、起毛加工、ヘアライン加工のいずれか一つであることが好ましい。
ここで、研磨加工は、表面層材をやすり、スチールウール、ブラシ等の公知の研磨材で研磨して、耐熱性樹脂を剥がして繊維束を露出させるとともに、繊維を毛羽立たせる加工である。
また、起毛加工は、針布を巻いたローラーを備えた針布型起毛機を用いて、回転するローラー上に表面層材を送り込み、生地の表面のスパン糸から、針で繊維を引っ掻きだすことで、耐熱性樹脂を剥がして繊維束を露出させるとともに、繊維を起毛させることにより毛羽立たせる加工である。
また、ヘアライン加工は、複数の針状のもので繊維を引っ掻いて切断することで、耐熱性樹脂を剥がして繊維束を露出させるとともに、繊維を毛羽立たせる加工である。
これらの加工では、耐熱性樹脂の剥がしと、繊維の毛羽立てとが効率的になされる。そして、熱プレス用クッション材に屈曲による変形が生じた際に、屈曲箇所に層間剥離を確実に防止することができる。
上記熱プレス用クッション材の製造方法において、前記粗面化加工の前後に、前記表面層材の前記耐熱性樹脂に含まれる有機成分を除去する加熱処理を施す工程を更に備えることが好ましい。
この加熱処理は、例えば、360~430℃の温度で施される。
熱プレス用クッション材がプレス盤へ張り付くのは、表面層表面に残留した接着性の高い有機成分の影響であり、これまでの加熱処理を施した表面層ではプレス盤へ貼り付きが生じていたが、表面層材の加熱処理を360~430℃という高温下において施すことにより、表面層表面に残留した接着性の高い有機成分を除去することができるため、熱プレス用クッション材がプレス盤へ貼り付かず、プレス盤との離型性をより良好に維持できる。
また、この加熱処理により、表面層とゴム層との接着性が下がるが、表面層材の粗面化加工による接着性向上で充分に補える。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、クッション性を維持しつつ、屈曲耐久性を確保して、積層体と表面層の層間剥離を防止することができる熱プレス用クッション材及びその製造方法を提供することができる。
本実施形態に係る熱プレス用クッション材を用いた熱プレスを説明する概念図である。 本実施形態に係る熱プレス用クッション材を模式的に示す断面図である。 本実施形態に係る熱プレス用クッション材の表面層を模式的に示す断面図であり、(a)がプレス前の状態を示し、(b)が繰り返しプレスに用いた後の状態を示す。 写真代用図面であり、本実施形態に係る熱プレス用クッション材の表面層の一部を拡大して撮影した顕微鏡写真であり、(a)が粗面化加工を施さない表面層を示し、(b)が粗面化加工を施した表面層を示す。 写真代用図面であり、本実施形態に係る熱プレス用クッション材の表面層とゴム層との界面の一部を拡大して撮影した顕微鏡写真であり、(a)が粗面化加工を施さない表面層とゴム層との界面を示し、(b)が粗面化加工を施した表面層とゴム層との界面を示す。 写真代用図面であり、本実施形態に係る熱プレス用クッション材の表面層を剥離した後のゴム層側の表面の一部を拡大して撮影した顕微鏡写真であり、(a)が粗面化加工を施さない表面層から剥離した後のゴム層側の表面を示し、(b)が粗面化加工を施した表面層から剥離した後のゴム層側の表面を示す。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る熱プレス用クッション材は、銅張積層板、フレキシブルプリント基板、層積層板等のプリント基板、ICカード、セラミックス積層板、液晶表示板等、積層構造を持つ積層板の製造工程において、プレス成形又は熱圧着のための熱プレスに用いられる。
[熱プレス]
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る熱プレス用クッション材を用いた熱プレスについて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る熱プレス用クッション材1を使用して、プレス対象物21を熱プレス盤20によってプレス成形する一例を示している。
図1に示すように、2枚の熱プレス盤20の間に、平板状の2枚の熱プレス用クッション材1が配置され、さらに、その2枚の熱プレス用クッション材1の間にステンレス板22を介してプレス対象物21が配置される。即ち、2枚の熱プレス盤20とプレス対象物21との間に、それぞれ、熱プレス用クッション材1及びステンレス板22が介在する。この状態で、熱プレス盤20によって、熱と圧力が加えられる。プレス条件は、例えば、温度が常温~260℃で、加圧力0.5~100MPa、プレス時間1~3時間である。熱プレス用クッション材1は、プレス対象物21に対して均一に圧力と熱を加える目的で用いられる。
[熱プレス用クッション材]
次に、図2及び図3に基づいて、本実施形態に係る熱プレス用クッション材1について説明する。
図2に示すように、熱プレス用クッション材1は、ゴム層4と中間層5と表面層6とが積層されて形成される。本実施形態に係る熱プレス用クッション材1は、積層体2と、表面層6とから構成される。積層体2は、3層のゴム層4及びゴム層4同士の間に介在する2層の中間層5が積層される。積層体2の最外側の両側には、ゴム層4が配置される。2層の表面層6は、積層体2の最外側のゴム層4の両側に積層される。
即ち、熱プレス用クッション材1は、表面層6、ゴム層4、中間層5、ゴム層4、中間層5、ゴム層4、表面層6の順で図2に示す紙面の上下方向に積層されたものである。尚、中間層5及びゴム層4は、それぞれ、2層及び3層に限定されるものではない。例えば、中間層5を1層とし、2層のゴム層4同士の間に介在させて積層体2を構成してもよい。また、中間層5を3層とし、4層のゴム層4同士の間に介在させて積層体2を構成としてもよい。
ゴム層4は、ゴム組成物から構成される。ゴム成分としては、耐熱性、低圧縮永久歪み性に優れた、フッ素ゴム又はシリコンゴムを用いることができる。圧縮永久歪み性が小さいと耐久性が向上する。また、ゴム組成物は未加硫状態での最低ムーニー粘度Vm値が25~75であることが好ましい。最低ムーニー粘度は、ムーニー粘度計で測定する。ゴム層4に最低ムーニー粘度Vm値が25~75の未加硫ゴム組成物を用い、ゴムの流動性をコントロールすることで、アンカー効果により、ゴム層4のゴムが表面層6の隙間に浸入しやすくなり、通気を遮断して気密性を確保することができる。尚、フッ素ゴムの種類としては、含フッ素アクリレートの重合体、フッ化ビニリデンの共重合体、含フッ素珪素ゴム、含フッ素ポリエステルゴムなどが挙げられる。
ここで、最低ムーニー粘度Vm値は、JIS K6300(2013)の規格により測定した値である。
また、ゴム層4にフッ素ゴム組成物を用いる場合、架橋剤としてジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアリルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2・5-ジメチル-2・5-ジ(t-ブチルパーオキシ)-ヘキサン-3、1・3-ビス(t-ブチルパーオキシ-イソプロピル)ベンゼン、1・1-ジ-ブチルパーオキシ-3、3、5-トリメチルシクロヘキサン等の有機過酸化物系架橋剤、ヘキサメチレンカルバメート、N,N'-ジシアニルジエン-1、6-ヘキサジアミン、ビスフェノールAF、ベンジルトリフェニルホスフォニウムクロライド等のポリオール系架橋剤、およびトリエチレンテトラミン(TETA)、トリエチレンペンタミン(TEPA)、ヘキサメチレンジアミン(HMDA)等のアミン系架橋剤といった、フッ素ゴムの架橋剤として公知のものを使用することができる。
また、ゴム層4にシリコンゴム組成物を用いる場合、架橋剤として、公知の有機過酸化物系架橋剤を使用することができる。
また、ゴム層4を構成するゴム組成物には、必要に応じて、充填剤、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤のような通常のゴム配合物に使用されるものが含有される。さらに、ゴム補強のために、ゴム組成物に短繊維を含ませてもよい。短繊維としては、ガラス繊維、アラミド繊維、PBO(ポリベンゾビスオキサゾール)繊維等の耐熱性繊維を用いる。
ここで、未加硫時の熱プレス用クッション材1において、ゴム層4の一層当たりの平均的な厚さ、即ち、加圧積層する前のゴム層4となるゴムシート1枚の平均厚さは、熱プレス用クッション材1全体の厚さの4~10%であることが好ましい。4%を下回るとゴム層4と中間層5(または表面層6)との接着強度が低下する虞があるからである。また、10%を上回ると、材料コストが嵩むうえに、熱プレス用クッション材1の全厚が増した分だけ熱伝達性が低下する虞があるからである。
中間層5は、多重織クロスから構成される。多重織クロスとしては、二重織クロス、三重織クロス又は四重織クロス等があり、捲縮加工糸で織られたもの、又は、クロス状態で嵩高加工したものを用いることができる。多重織クロスとは、複数組の緯糸及び経糸を用いた多層構造の織物である。例えば、二重織クロスは、上下2組の緯糸を、1組の経糸に絡ませた二重織りの構成になっている。
また、中間層5を構成する多重織クロスの構成糸としては、ガラス繊維、カーボン繊維、セラミックス繊維、アラミド繊維、PBO(ポリベンゾビスオキサゾール)繊維等が用いられる。好ましくはガラス繊維、カーボン繊維、セラミックス繊維等の無機繊維が挙げられる。これらは、耐熱性が優れ、高強度、高弾性を有する。そのため、ゴム組成物からなるゴム層4を補強することが可能となる。
尚、中間層5を構成する多重織クロスの構成糸としてガラス繊維を用いる場合、多重織クロスの表面にシランカップリング剤による処理を施してもよい。シランカップリング剤としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アニリノプロピルトリメトキシシラン、N-β-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-ビニルベンジル-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシランなど、公知のものを用いることができる。多重織クロスの表面をシランカップリング剤で処理することにより、ゴム層4をフッ素ゴム組成物で構成した場合に、ゴム層4と中間層5の接着性が向上する。
表面層6は、図3(a)及び(b)に示すように、耐熱性繊維部材からなる織糸(経糸61及び緯糸62)で製織された織物60で構成される。つまり、織物60は、経糸61及び緯糸62を有する。尚、本実施形態では、表面層が織物60で構成されているが、それに限らず、表面層6が耐熱性繊維部材からなる糸で編まれた編物で構成されていてもよい。
織物60は、図3(a)及び(b)に示すように、表面層6の表面に凹凸が存在する程度に、所定の空隙率を備えるように製織される。尚、空隙率とは、実体積と見かけの体積の差から算出される物質内にある空間の割合を意味する。ここで、織物60の所定の空隙率は、小さすぎると、織糸(経糸61及び緯糸62)の間が密になりすぎる。織糸の間が密になりすぎると、表面層6の表面粗さが小さく、熱プレス用クッション材1の硬度が大きくなり、熱プレス用クッション材1の離型性及び柔軟性の観点から好ましくない。一方、織物60の所定の空隙率は、大きすぎると、織糸の間に大きな隙間ができてしまう。織糸の間に大きな隙間ができると、熱プレス用クッション材1の通気度が大きくなり、吸引搬送性の観点から好ましくない。そこで、所定の空隙率は、表面層6の表面に凹凸が存在する程度であって、織糸の間に隙間ができる空隙率よりも小さく、且つ、織糸の間が密になりすぎる空隙率よりも小さな織り密度となる。具体的には、所定の空隙率は、例えば、10~80%である。
そして、織物60の空隙率は、織糸の径と織り密度によって変化するため、織物60は、所定の空隙率を備えるように、所定の径を有する経糸61と緯糸62とが、所定の織り密度で織成される。ここで、織糸の径とは、フィラメントを束ねた状態の糸の径のことを意味する。織糸の径は、大きすぎると、織糸の間が密になりすぎて空隙率が小さくなり、小さすぎると、織糸の間に隙間ができて空隙率が大きくなる。また、織り密度は、大きすぎると、織糸の間が密になりすぎて空隙率が小さくなり、小さすぎると、織糸の間に隙間ができて空隙率が大きくなる。具体的には、所定の織糸の径は、300~600μmである。また、所定の織り密度は、例えば、経糸61及び緯糸62ともに、25~100本/inである。
織糸(経糸61及び緯糸62)の基材となる耐熱性繊維部材としては、ガラス繊維、カーボン繊維、セラミックス繊維、アラミド繊維、PBO繊維、フッ素繊維等が用いられる。熱プレス用クッション材1の表面層6を、耐熱性繊維部材からなる織糸で製織された織物60で構成することにより、熱プレス用クッション材1の表面に傷が付きにくいため、均一にプレスすることができる。特に、耐熱性繊維部材として、耐熱性が優れ、高強度、高弾性を有するガラス繊維が好ましい。耐熱性繊維部材にガラス繊維を使用した場合、成形される熱プレス用クッション材1がある程度の硬度をもつため、数メートル×数メートルの大きさで熱プレス用クッション材1を成形しても、自重で垂れ下がることなく、吸引搬送装置から落下しない利点がある。また、ガラス繊維と耐熱性樹脂の接着力が、アラミド繊維等の他の耐熱性繊維を使用した場合のように弱くなく、高温でも接着力が強いため、260℃まで使用することができる(本発明では180~240℃の範囲で使用することを想定)利点がある。また、高温の熱プレスにおいても繊維が劣化することなく、毛羽などが発生しない利点がある。
また、織物60には、耐熱性樹脂63が含浸される。耐熱性樹脂63としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の単体、ブレンド系または共重合体が挙げられる。中でも、耐熱性、低圧縮永久歪み性等が良好なフッ素樹脂が最も好ましい。また、織物60は、平織や綾織、朱子織等の織物からなる。
耐熱性樹脂63は、織物60に、所定の含浸量で含浸させる。所定の含浸量とは、プレス前の図3(a)及び繰り返しプレスに用いた後の図3(b)に示すように、織物60を構成する織糸(経糸61,緯糸62)の内部に含浸され、且つ、経糸61と緯糸62とが交差して表面に形成された凹凸を覆わない程度(凹凸を保持する程度)に薄く付着する量である。尚、経糸61と緯糸62とが交差して表面に形成された凹凸を覆わない程度に付着するとは、経糸61と緯糸62とが交差する部分において、耐熱性樹脂63が、経糸61及び緯糸62の形状に沿って、経糸61及び緯糸62の表面に付着することをいう。ここで、耐熱性樹脂63の含浸量は、小さすぎると、織糸の内部への含浸及び織物の表面の付着が不十分となり、表面層6の気密性が足りず、熱プレス用クッション材1の通気度が大きくなり、吸引搬送性の観点から好ましくなく、また、大きすぎると、織物60の表面に形成された凹凸がつぶれてしまい、表面層6の表面の表面粗さが小さく、熱プレス用クッション材1の硬度が大きくなり、熱プレス用クッション材1の離型性及び柔軟性の観点から好ましくない。そこで、所定の含浸量は、織物60を構成する織糸(経糸61,緯糸62)の内部に含浸され、経糸61と緯糸62とが交差して表面に形成された凹凸を覆わず、凹凸を保持する程度に薄く付着する量に調整される。具体的には、所定の含浸量は、例えば、100~200g/m2である。また、織物60への耐熱性樹脂63の含浸は、ブレードコーティング、ナイフコーティング、キャストコーティング等の公知の方法により行うことができる。
図3に示すように、表面層6は、そのゴム層側4の表面に、耐熱性樹脂63が剥がれ内部の織物が露出した露出部10を有する。この露出部10では、耐熱性樹脂63が剥がれ、織物または編物の繊維束が露出している。これにより、従来の表面層6では耐熱性樹脂に覆われて滲入できなかった繊維束の隙間にもゴムが充分に滲入できる。その結果、表面層6とゴム層4との接触面積が増えてアンカー効果が増大して、接着力が向上する。その結果、屈曲耐久性が高まることで、表面層剥離を防止できる。
露出部10では、耐熱性樹脂63が剥がれ、織物または編物の繊維束が露出しているだけでも、表面層6とゴム層4との接触面積が増えてアンカー効果を増大させることができる。しかし、露出部10から織物または編物の繊維束が露出しているだけではなく、繊維束から繊維が毛羽立った状態になっているものが好ましい。この毛羽立ちにより、表面層6とゴム層4との接触面積が更に増えてアンカー効果が更に増大して、接着力が更に向上する。その結果、屈曲耐久性が更に高まることで、表面層剥離を更に防止できる。
表面層6が、耐熱性繊維部材を基材とした表面に凹凸が形成される織布または編物からなり、耐熱性樹脂63が、繊維部材の内部に含浸され、且つ、表面の凹凸を覆わない程度の薄さで織布または編物の表面に付着している。これにより、表面層6全体が耐熱性樹脂に被覆されておらず、表面層6に隙間が多く存在しているため、表面層6の表面粗さが大きくなり、プレス盤等との剥離性を良好にすることができる。
また、中間層5が嵩高性の多重織クロスで形成されており、中間層5の多重織クロスで形成される微細な表面の凹凸に、ゴム層4のゴムが入り込んで、アンカー効果により中間層5とゴム層4とが接着、固定されるため、ゴム層4のゴムの浸入を表面付近でせき止めることができる。従って、中間層5でゴムの占める体積は、表面付近で大きく、内部で小さくなり、即ち、中間層5では、表面付近の空隙が少なく、内部で空隙が多くなる。
また、表面層6に含浸された耐熱性樹脂と表面層6の内側に積層されているゴム層4のアンカー効果により、ゴム層4のゴムが表面層6の隙間に浸入され、表面層6の隙間が塞がれて通気が遮断され、気密性を高くすることができ、吸引搬送が可能となる。
また、露出部10は、ゴム層4と積層される側の表面層6に形成される。この露出部10では、耐熱性樹脂が剥がれ、織物または編物の繊維束が露出している。これにより、従来の表面層6では耐熱性樹脂63に覆われて滲入できなかった繊維束の隙間にもゴムが充分に滲入できる。その結果、表面層6とゴム層4との接触面積が増えてアンカー効果が増大して、接着力が向上する。その結果、屈曲耐久性が高まることで、表面層剥離を防止できる。
また、熱プレス用クッション材1において、露出部10における織物または編物の繊維束は、毛羽立った状態になっている。
これにより、露出部10から織物または編物の繊維束が露出しているだけではなく、繊維束から繊維が毛羽立った状態になっている。そのため、表面層6とゴム層4との接触面積が更に増えてアンカー効果が更に増大して、接着力が更に向上する。その結果、屈曲耐久性が更に高まることで、表面層剥離を更に防止できる。
また、熱プレス用クッション材1において、表面層6は、耐熱性繊維部材からなる経糸と緯糸とが交差して織成された織物で形成されている。
織物は、経糸と緯糸とがしっかりと交差して織成されることにより、粗面化加工による露出部10の形成が確実にできる。また、繊維が毛羽立つ状態も確実にできる。そのため、表面層6とゴム層4との接触面積が更に増えてアンカー効果が更に増大して、接着力が更に向上する。その結果、屈曲耐久性が更に高まることで、表面層剥離を更に防止できる。
図4~6により、露出部10から織物または編物の繊維束が露出しているだけではなく、繊維束から繊維が毛羽立った状態を更に詳しく説明する。
更に、図4~6において、織物として、PTFE含浸ガラスクロス(Taconic製:♯7226)であって、朱子織されたものを用いた。粗面化加工としては、目の粗い80番手の紙やすりによる研磨加工を行った。
図4(a)に示すように、粗面化加工を施さないものにあっては、表面層材の繊維束は耐熱性樹脂に覆われて、その整列状態を維持している。
図4(b)に示すように、粗面化加工を施したものにあっては、表面層材の耐熱性樹脂が除去されるとともに、繊維束の表面側の繊維が乱れ、起毛状態になっている。
図5(a)に示すように、粗面化加工を施さない表面層材とゴム層との界面にあっては、表面層に含浸した耐熱性樹脂(PTFE)によりゴム層が表面層の内部に入り込んでいない。そのため、表面層とゴム層との界面がはっきりしている。
それに対して図5(b)に示すように、粗面化加工を施した表面層材とゴム層との界面にあっては、表面層に含浸した耐熱性樹脂(PTFE)が剥がれ、ゴム層が表面層の繊維束の内部まで滲入している。そのため、表面層とゴム層との界面が見分けにくい。
図6(a)に示すように、粗面化加工を施さない表面層から剥離した後のゴム層側の表面にあっては、表面層側の凹凸がきれいに転写されている。
それに対して図6(b)に示すように、粗面化加工を施した表面層から剥離した後のゴム層側の表面にあっては、粗面化加工を施した表面層から剥離したゴム層表面には、大量の繊維屑が付着している。このことから、ゴムが表面層の繊維束(毛羽の糸)の隙間にまで滲入して、強固に接着していたことがわかる。
次に、本実施形態に係る熱プレス用クッション材を製造する製造方法について説明する。
[積層体形成工程]
まず、ゴム層となる、少なくとも2層の未加硫ゴムシートと、中間層となる、前記未加硫ゴムシートの間に介在する嵩高性の多重織クロスとを、前記未加硫ゴムシートが外側になるように交互に積層してなる積層体を形成する工程である。
図2の例では、ゴム層4となる3枚の未加硫ゴムシートと、中間層5となる2枚の多重織クロスとを、ゴムシートが外側になるように交互に積層して積層体2を形成している。
[表面層材形成工程]
つぎに、耐熱性繊維部材からなる糸を有する織物または編物からなる表面層材であって、前記糸の内部に含浸され、且つ、前記糸が交差して表面に形成された凹凸を覆わない程度の薄さで前記織物または編物の表面を覆う耐熱性樹脂を有する表面層材を形成する工程である。
図3の例では、表面層6となる、耐熱性樹脂63を含浸させた2枚の織物60(表面層材)を形成する工程である。この耐熱性樹脂63は、織物60を構成する織糸(経糸61、緯糸62)の内部に含浸され、且つ織糸(経糸61、緯糸62)が交差して表面に形成された凹凸を覆わない程度の薄さでコーティングされている。
[加熱処理工程]
表面層材の耐熱性樹脂に含まれる有機成分を除去する加熱処理を施す工程である。
図3の例では、表面層6となる2枚の耐熱性樹脂を含浸させた織物60(表面層材)は、耐熱性樹脂を含浸させた後、360~430℃の温度において予め加熱処理を施す。尚、この加熱処理は、次の粗面化加工工程の後に行われてもよい。
[粗面化加工工程]
表面層材のうち、未加硫ゴムシートと積層される側の面に粗面化加工を施す工程である。
図3の例では、この粗面化加工により、織物60(表面層材)を構成する織糸(経糸61、緯糸62)のゴム層側の表面に露出部10を形成し、繊維を毛羽立たせる工程である。
このような粗面化加工は、研磨加工、起毛加工、ヘアライン加工のいずれか一つである。
ここで、研磨加工は、表面層材をやすり、スチールウール、ブラシ、工業用パッドを取り付けたサンダー、ワイヤーデッキブラシ等の公知の研磨材で研磨して、耐熱性樹脂を剥がして繊維束を露出させるとともに、繊維を毛羽立たせる加工である。
また、起毛加工は、針布を巻いたローラーを備えた針布型起毛機を用いて、回転するローラー上に表面層材を送り込み、生地の表面のスパン糸から、針で繊維を引っ掻きだすことで、耐熱性繊維を剥がして繊維束を露出させるとともに、繊維を起毛させることにより毛羽立たせる加工である。
また、ヘアライン加工は、複数の針状のもので繊維を引っ掻いて切断することで、耐熱性樹脂を剥がして繊維束を露出させるとともに、繊維を毛羽立たせる加工である。
このような研磨加工、起毛加工、ヘアライン加工のいずれか一つによる粗面化加工によれば、加工を施す部位を選別したり、加工密度を高めることにより、表面層材の加工面の周囲(剥離が起きやすい部分)に密に繊維束を露出させたり、密に繊維を毛羽立たせるという疎密な粗面化加工が簡単にできる。
[加硫工程]
粗面化加工を施した表面層を、積層体の両側から挟んで積層し、加熱下において無圧状態で放置した後、ゴム層の架橋反応が作用し始めた直後に加圧、加硫して、前記表面層材と前記積層体とを一体化する工程である。
図2及び図3の例では、積層体2の外表面の両側(つまり、最外側のゴムシートの両側)から、表面層6となる、耐熱性樹脂を含浸させ、粗面化加工が施された2枚の織物60(表面層材)をはさんで積層する。
そして、加熱下(温度150~180℃)において、無圧状態で0.2~15分間放置した後、ゴム層4の架橋反応が作用し始めた直後に、温度を維持した状態で面圧を0.1~5.0MPaに加圧して、プレス時間10~40分の条件でプレス加硫し、一体化させる。
尚、加硫後の熱プレス用クッション材1において、熱プレス用クッション材1の表面の硬度が81~87度であることが好ましい。また、ゴム層4の硬度が90~97度であることが好ましい。また、表面層6の硬度が88~93度であることが好ましい。ここで、硬度は、JIS K6253(2012)準拠のタイプA硬度計により測定した値である。このように、ゴム層4の硬度よりも表面層6の硬度を小さくしつつ、更に、熱プレス用クッション材1の表面の硬度を小さくすることにより、熱プレス用クッション材1が適正なクッション性を有することができる。
[その他工程]
そして、所定の熱プレス盤に適合するサイズに切断する。所定の熱プレス盤に適合するサイズの形状は、例えば矩形である。
また、圧縮永久歪み性を向上させるために、所定のサイズに切断する前の熱プレス用クッション材1に対して、アフターキュアを200~250℃、30分~4時間実施してもよい。
以上のように、本実施形態に係る熱プレス用クッション材の製造方法による作用効果は以下のとおりである。
まず、積層体と表面層とを、加熱下において無圧状態で放置した後、ゴム層の架橋反応が作用し始めた直後に加圧、加硫して、積層一体化させることにより、熱プレス用クッション材を製造することにより、中間層の多重織クロスで形成される微細な表面の凹凸に、適度にゴム層のゴムを入り込ませて、アンカー効果により中間層とゴム層とが接着、固定しつつ、ゴム層のゴムの浸入を表面付近でせき止めることができる。
また、表面層材のうち、未加硫ゴムシートと積層される側の面に施される粗面化加工により、耐熱性樹脂を剥がして繊維束を露出させるとともに、繊維を毛羽立たせる。
これにより、従来の表面層では耐熱性樹脂に覆われて滲入できなかった繊維束の隙間にもゴムが充分に滲入できる。その結果、表面層とゴム層との接触面積が増えてアンカー効果が増大して、接着力が向上する。その結果、屈曲耐久性が高まることで、表面層剥離を防止できる。
すなわち、この構成では、表面層材のうち、未加硫ゴムシートと積層される側の面に粗面化加工を施す工程を付加するだけで、従来の作製方法、クッション性能を維持したまま、表面層とゴム層との接着力と耐屈曲性を向上させることができる方法である。
また、粗面化加工が、研磨加工、起毛加工、ヘアライン加工のいずれかの加工によると、繊維束を露出させることと繊維の毛羽立てが効率的になされる。そして、熱プレス用クッション材に屈曲による変形が生じた際に、屈曲箇所における層間剥離を確実に防止することができる。また、屈曲箇所又は周縁部に、より密に粗面化加工を施し、屈曲箇所又は周縁部での耐屈曲性をより強固にすることもできる。
また熱プレス用クッション材の製造方法において、粗面化加工の前後に、表面層材の耐熱性樹脂に含まれる有機成分を除去する加熱処理を施す工程を備えることにより、表面層表面に残留した接着性の高い有機成分を除去することができるため、熱プレス用クッション材がプレス盤へ貼り付かず、プレス盤との離型性をより良好に維持できる。
また、この加熱処理により、表面層とゴム層との接着性が下がるが、表面層材の粗面化加工による接着性向上で充分に補える。
[熱プレス用クッション材の材料]
まず、本実施例、比較例の熱プレス用クッション材で用いた材料について説明する。
実施例、比較例として、図2のように、2層の表面層6の間に、3層のゴム層4と、ゴム層4同士の間に介在する2層の中間層5とが積層された積層体2を配置した熱プレス用クッション材1を作製した。
ゴム層4で用いるゴム組成物として、ポリオール加硫系のフッ素ゴム組成物(デュポン社製のバイトン(登録商標)V9006)を使用した。また、中間層5で用いる多重織クロスとして、捲縮加工した繊維からなる2重織ガラスクロス(日東紡製のKS4325)を使用した。
また、図3に示すように、表面層6で用いる耐熱性樹脂63を含浸させた織物60として、PTFE含浸ガラスクロスを使用した。ここで、PTFE含浸ガラスクロスとは、ガラス繊維を基材とする織糸(経糸61及び緯糸62)で製織した織物(クロス)にフッ素樹脂を含浸させたガラスクロスである。ガラス繊維のため、耐熱性に優れ、高強度、高弾性を有すると共に、フッ素樹脂が含浸されているため、耐熱性、低圧縮永久歪み性に優れた表面層6を構成することができる。
[表面層に使用した織物の詳細]
表面層に用いた織物として、以下の織物A、B(以下、織物A、織物Bと略称する)を使用した。
織物A:PTFE含浸ガラスクロス(Taconic製:♯7226)であり、朱子織され、サイズ200×300mmにカットしたものである。
織物B:PTFE含浸ガラスクロス(TCI製:EJ1650)であり、綾織され、サイズ200×300mmにカットしたものである。
つぎに、これらの織物A,Bを用いた表面層として、以下の表面層1~14を使用した。
表面層1:織物Aを用い、織物Aのゴム層と接着する側の面を上にしてテーブルに置き、その上に、織物Aと同じサイズの80番手の紙やすりを配置する。さらに、紙やすりの上に重さ3.6kg(単位面積当たり0.006kgf/cm2程度)の重りを載せた状態で、織物Aを手で引っ張って動かし、1動作を1回として10回研磨加工を行い粗面化を施した。
表面層2:100番手の紙やすりを用いた以外は、表面層1と同じ方法で粗面化を施した。
表面層3:400番手の紙やすりを用いた以外は、表面層1と同じ方法で粗面化を施した。
表面層4:織物Aを用い、織物Aのゴム層と接着する側の面を、工業用パッド(スコッチ・ブライト製ハイパット、砥粒:酸化アルミニウム、仕上がり相当番手:#150)を取り付けたサンダー(RYOBI製MS-30)で研磨面を霧吹きで濡らしながら研磨を行う粗面化を施した。
表面層5:織物Aを用い、織物Aを水中に沈め、織物Aのゴム層と接着する側の面を、水中でステンレスワイヤーのデッキブラシで10回研磨を行った後乾燥する粗面化を施した。
表面層6:織物Aを用い、ゴム層と接着する側の面をヘアライン加工にて粗面化を施した。
表面層7:織物Aを用い、ゴム層と接着する側の面を起毛加工にて粗面化を施した。なお、起毛加工には、針布型起毛機(布送り速度5m/min、ドラム回転数110rpm)を用い、それによる起毛処理回数は10回とした。
表面層8:起毛処理回数15回とした以外は、表面層5と同じ方法で起毛加工を施した。
表面層9:起毛処理回数20回とした以外は、表面層5と同じ方法で起毛加工を施した。
表面層10:織物Bを用いた以外は、表面層2と同じ方法で粗面化を施した。
表面層11:織物Bを用いた以外は、表面層7と同じ方法で粗面化を施した。
表面層12:織物Aを粗面化加工を施さずに用いた。
表面層13:織物Bを粗面化加工を施さずに用いた。
表面層14:織物Aを用い、ゴム層と接着する側の面をプラズマ処理にて加工した。
[熱プレス用クッション材の作製]
実施例1~11、比較例1~3の熱プレス用クッション材では、それぞれ表1に記載の表面層を用いた。
各表面層を温度400℃で加熱処理を施してから、ゴム層、中間層及び表面層を形成する材料を順次積層し、プレス加硫装置を用い、温度170℃で12分間無圧状態で放置した後、そのままの温度で面圧を1.6MPaに高め、プレス時間12分間の条件でこれらをプレス加硫して熱プレス用クッション材を得た。
[熱プレス用クッション材の評価]
以上のように作製した実施例1~11、比較例1~3の熱プレス用クッション材1を用いて、屈曲耐久性試験、剥離強度試験を行った。
屈曲耐久性試験では、熱プレス用クッション材1を縦25mm、横140mmの寸法で矩形に切断した試験片を用いた。
剥離強度試験では、熱プレス用クッション材を縦25mm、横150mmの寸法で矩形に切断した試験片を用いた。
[屈曲耐久性試験]
屈曲耐久性試験では、デマッチャ屈曲試験機の固定つかみ具と移動つかみ具との間を75mmにセットし、ストロークを40mmに設定した。評価サンプルを取り付け、400回屈曲させた。そして、屈曲200回終了時と400回完了後に、評価サンプルの屈曲箇所を観察し、積層体と表面層の層間剥離の有無を確認した。屈曲耐久性試験での評価は3段階とし、屈曲箇所に層間剥離がない場合を○、屈曲箇所に層間剥離が認められるが、製品として実用上問題ない場合を△、屈曲箇所に層間剥離がある場合を×とした。実施例1~11、比較例1~3の評価サンプルの屈曲耐久性試験での評価結果を、表1に示す。
[剥離強度試験]
剥離強度試験では、引張試験機の固定つかみ具と移動つかみ具との間を150mmにセットし、ストロークを60mmに設定した。試験片の片面の表面層を90mm剥がし、引張試験機に取り付けて、移動つかみ具を50mm/minの速度で移動させ、180°剥離強度を測定した。実施例1~11、比較例1~3の評価サンプルの剥離強度試験での評価結果を、表1に示す。
Figure 0007160746000001
[剥離強度試験の検討]
また、表1の剥離強度試験の結果に基づいて、熱プレス用クッション材1の剥離強度について検討した。
実施例1~3において、同じ朱子織に対する、紙やすりによる粗面化加工であっても、目の粗いもののほうが剥離強度は大きくなっている。実施例3の400番手による目の細かいものは、比較例1より剥離強度が大きくなっているものの、その程度は僅かである。目が細かいため、露出部での毛羽立ちが殆どなかったことによるものと推定される。
実施例4~5においては、比較例1~3に比べて剥離強度は2倍以上大きくなっている。
実施例6のヘアライン加工によるものは、実施例2のものより剥離強度が大きいものが得られる。
実施例7~9において、同じ朱子織に対する、起毛加工であっても起毛処理回数が多いほど剥離強度は大きくなっている。
実施例1~9より、紙やすり、工業用パッドを取り付けたサンダー、ワイヤーデッキブラシ、ヘアライン加工、起毛加工のいずれの粗面化加工であっても、加工条件を適切にすると使えることが判る。
実施例10において、綾織に対する、紙やすり(♯100)で粗面化加工したものは、朱子織に対する、紙やすり(♯100)で粗面化加工したものである実施例2より、僅かに剥離強度が低下している。実施例11において、綾織に対する、起毛加工(20回)で粗面化加工したものは、朱子織に対する、起毛加工(20回)で粗面化加工したものである実施例9より、僅かに剥離強度が低下している。織物の場合、朱子織のほうが綾織に比べて表面に現れる繊維束が多く、露出部が広くなったためと考えられるが、いずれの織物も使える。
[屈曲耐久性試験の検討]
また、表1の屈曲耐久性試験の結果に基づいて、熱プレス用クッション材1の屈曲耐久性について検討した。
屈曲200回後では、実施例1~11のいずれでも、屈曲箇所に層間剥離がなかった。
屈曲400回後では、実施例1,2,4~11のいずれでも、屈曲箇所に層間剥離がなかったものの、実施例3では、屈曲箇所に製品として実用上問題ない程度の層間剥離が認められた。
屈曲耐久性向上のためには、ある程度の剥離強度が必要であることが判る。表1の例では、剥離強度8.5(N/25mm)以上あればよいことになる。
[考察]
粗面化処理を施していない表面層を用いた比較例1、2、及びプラズマ処理を施した比較例3では、剥離強度が小さく、屈曲耐久試験においても屈曲箇所で層間剥離が発生した。粗面化処理を施さない比較例1は、プラズマ処理を施した比較例3より剥離強度が僅かに高い。プラズマ処理のような表面活性化処理は層間剥離防止には役立たない。
粗面化加工を施した実施例1、2、4~11においては、比較例に比べて剥離強度が大きく(2倍以上)、屈曲耐久試験においても層間剥離は発生しなかった。
400番手の紙やすりによる研磨加工を行った実施列3では、他の実施例に比べ剥離強度が若干小さく、屈曲耐久性試験においても屈曲箇所に層間剥離が発生したが、実用上問題ない程度であった。400番手の紙やすりは目が細かく、露出部の毛羽立てが不十分であったと考えられる。
本発明を利用すれば、クッション性を維持しつつ、屈曲耐久性を確保して、積層体と表面層の層間剥離を防止することができる熱プレス用クッション材を提供することができる。
1 熱プレス用クッション材
2 積層体
4 ゴム層
5 中間層
6 表面層
10 露出部
20 熱プレス盤
60 織物
61 経糸
62 緯糸
63 耐熱性樹脂

Claims (6)

  1. 熱プレス盤とプレス対象物との間に介在させて用いる熱プレス用クッション材であって、
    少なくとも2層のゴム層と、前記ゴム層同士の間に介在する嵩高性の多重織クロスからなり、前記多重織クロスの表面に形成されて前記ゴム層のゴムが浸入された凹凸と、前記多重織クロスの内部に形成された空隙と、を有する中間層と、が積層された積層体と、
    前記積層体の最外側の前記ゴム層の両側の表面に積層され、耐熱性繊維部材からなる糸を有する織物または編物からなり、前記糸の内部に含浸され、且つ、前記糸が交差して表面に形成された凹凸を覆わない程度の薄さで前記織物または編物の表面に付着した耐熱性樹脂を有する表面層と、
    前記ゴム層と積層される側の前記表面層に形成され、前記耐熱性樹脂が剥がれ、前記織物または編物の前記糸を構成する繊維束が露出し、露出した前記繊維束の隙間に前記ゴム層のゴムが滲入している露出部と、
    を備える熱プレス用クッション材。
  2. 前記露出部における前記織物または編物の前記糸を構成する前記繊維束は、毛羽立ち状態になっている請求項1に記載の熱プレス用クッション材。
  3. 前記表面層は、前記耐熱性繊維部材からなる経糸と緯糸とが交差して織成された織物で形成されている請求項1または2に記載の熱プレス用クッション材。
  4. 熱プレス盤とプレス対象物との間に介在させて用いる熱プレス用クッション材の製造方法であって、
    ゴム層となる、少なくとも2層の未加硫ゴムシートと、中間層となる、前記未加硫ゴムシートの間に介在する嵩高性の多重織クロスとを、前記未加硫ゴムシートが外側になるように交互に積層してなる積層体を形成する工程と、
    耐熱性繊維部材からなる糸を有する織物または編物からなる表面層材であって、前記糸の内部に含浸され、且つ、前記糸が交差して表面に形成された凹凸を覆わない程度の薄さで前記織物または編物の表面を覆う耐熱性樹脂を有する表面層材を形成する工程と、
    前記表面層材のうち、前記未加硫ゴムシートと積層される側の面に粗面化加工を施す工程と、
    前記粗面化加工を施した表面層材を、前記積層体の両側から挟んで積層し、加熱下において無圧状態で放置した後、前記ゴム層の架橋反応が作用し始めた直後に加圧、加硫して、前記表面層と前記積層体とを一体化する工程と、
    を備える熱プレス用クッション材の製造方法。
  5. 前記粗面化加工は、研磨加工、起毛加工、ヘアライン加工のいずれか一つである請求項4に記載の熱プレス用クッション材の製造方法。
  6. 前記粗面化加工の前後に、前記表面層材の前記耐熱性樹脂に含まれる有機成分を除去する加熱処理を施す工程を更に備える請求項4又は5に記載の熱プレス用クッション材の製造方法。
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