JP6894036B2 - 手術器具 - Google Patents

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この発明は、手術器具に関し、特に、ロボット手術システムのロボットアームに取り外し可能に接続される手術器具に関する。
従来、手術を支援するためのロボット手術システムが知られている。このようなロボット手術システムは、一般的に、ロボットアームを含む患者側装置と、患者側装置を遠隔操作するための遠隔操作装置とを備える。患者側装置のロボットアームには、内視鏡や、たとえば鉗子を含む手術器具が取り付けられている。医師は、内視鏡による手術患者の画像を確認しつつ、遠隔操作装置を操作して、患者側装置のロボットアームにより患者に対して内視鏡手術を行う。ロボット手術システムでは、手術時に患者の皮膚を切開した傷口を小さくすることができるので、患者への負担を抑えた低侵襲手術を行うことができる。
また、従来、このようなロボット手術システムのロボットアームに取り外し可能に接続される手術器具が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1には、ロボット手術システムのロボットアームに取り外し可能に接続される外科用器具(手術器具)が開示されている。この外科用器具は、たとえば鉗子であるエンドエフェクタと、エンドエフェクタを操作するためのケーブルが巻かれるスプールとを備える。エンドエフェクタは、細長いシャフトの遠位端に配置されており、スプールは、シャフトの近位端側に配置されている。また、シャフトは、ケーブルを挿通可能に中空に形成されている。ケーブルは、シャフトから、スプールの近傍に設けられたガイドプーリを介してスプールに巻き止められている。この外科用器具は、スプールを回転させてガイドプーリを介してケーブルを動かすことによって、シャフトの遠位端に配置されたエンドエフェクタを動かす操作が可能なように構成されている。
米国特許第6394998号明細書
ここで、ガイドプーリに巻き掛けられたケーブルの折り曲げ角度(方向変化前と方向変化後との角度差)が大きい場合、ガイドプーリにかかるケーブルの張力が大きくなるため、ケーブルが巻き掛けられたプーリ(ガイドプーリ)をケーブルの移動に応じて円滑に回転させることができない場合がある。この場合、ガイドプーリに巻き掛けられたケーブルの折り曲げ角度が大きくなる位置に、ケーブルが巻き止められる被駆動部材を配置することができないため、被駆動部材の配置が制限される。この結果、被駆動部材の配置の制限に起因して、外科用器具を小型化することが困難になるという問題点がある。
この発明は、被駆動部材の配置の自由度を大きくすることにより小型化することが可能な手術器具を提供するものである。
この発明の一の局面による手術器具は、ロボット手術システムのロボットアームに取り外し可能に接続される手術器具であって、基体と、処置具と、近位端が基体に配置され、遠位端に処置具が配置された細長いシャフトと、基体に対して回転軸を中心に回転可能に設けられる被駆動部材と、ベアリング内蔵プーリと、処置具を操作するためにシャフトを介して被駆動部材に端部が巻き止められる細長要素と、を備え、細長要素は、シャフトからベアリング内蔵プーリを介して被駆動部材に巻き止められており、ベアリング内蔵プーリは、軸部と、軸部に配置される第1のベアリング内蔵プーリ部分と、第1のベアリング内蔵プーリ部分と共に軸部に配置される第2のベアリング内蔵プーリ部分とを含み、第1のベアリング内蔵プーリ部分と第2のベアリング内蔵プーリ部分とは、互いに独立して回転可能に構成されており、第1のベアリング内蔵プーリ部分は、細長要素が巻き掛けられる第1のプーリ溝を有し、第2のベアリング内蔵プーリ部分は、細長要素が巻き掛けられる第2のプーリ溝を有し、細長要素は、シャフトからベアリング内蔵プーリの第1のベアリング内蔵プーリ部分の第1のプーリ溝と第2のベアリング内蔵プーリ部分の第2のプーリ溝とを介して被駆動部材に巻き止められている。
この発明の一の局面による手術器具では、上記のように構成することによって、内蔵されたベアリングの機能により、ベアリング内蔵プーリに巻き掛けられた細長要素の折り曲げ角度が大きく、ベアリング内蔵プーリにかかる細長要素の張力が大きい場合にも、細長要素が巻き掛けられたプーリ(ベアリング内蔵プーリ)を細長要素の移動に応じて円滑に回転させることができる。その結果、ベアリング内蔵プーリに巻き掛けられた細長要素の折り曲げ角度が大きくなる位置にも、細長要素が巻き止められる被駆動部材を配置することができる。これにより、被駆動部材の配置の自由度を大きくすることができるので、手術器具を小型化することができる。
本発明によれば、被駆動部材の配置の自由度を大きくすることにより小型化することが可能な手術器具を提供することができる。
一実施形態によるロボット手術システムの概略を示した図である。 一実施形態によるロボット手術システムの制御的な構成を示したブロック図である。 一実施形態によるロボットアームにアダプタを介して手術器具が取り付けられた状態を示した斜視図である。 一実施形態によるロボットアームからアダプタおよび手術器具を取り外した状態を示した斜視図である。 一実施形態によるアダプタおよび手術器具をZ2方向側から見た斜視図である。 一実施形態による手術器具の基体からカバー部を取り外した状態を示した斜視図である。 一実施形態による手術器具の基体からカバー部を取り外した状態をZ1方向側から見た図である。 一実施形態による手術器具の処置具を示した斜視図である。 (A)は、一実施形態による手術器具の第1のベアリング内蔵プーリを示した斜視図であり、(B)は、一実施形態による手術器具の第1のベアリング内蔵プーリを示した分解斜視図である。 (A)は、一実施形態による手術器具の第2のベアリング内蔵プーリを示した斜視図であり、(B)は、一実施形態による手術器具の第2のベアリング内蔵プーリを示した分解斜視図である。 (A)は、一実施形態による手術器具の第3のベアリング内蔵プーリを示した斜視図であり、(B)は、一実施形態による手術器具の第3のベアリング内蔵プーリを示した分解斜視図である。 一実施形態による手術器具の第1のベアリング内蔵プーリ、第2のベアリング内蔵プーリ、第3のベアリング内蔵プーリおよびプーリ保持部をZ1方向側から見た図である。 図12の500−500線に沿った模式的な断面図である。 図12の600−600線に沿った模式的な断面図である。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
(ロボット手術システムの構成)
図1および図2を参照して、一実施形態によるロボット手術システム100の構成について説明する。
図1に示すように、ロボット手術システム100は、遠隔操作装置10と、患者側装置20と、を備えている。遠隔操作装置10は、患者側装置20に設けられた医療器具(medical equipment)を遠隔操作するために設けられている。患者側装置20によって実行されるべき動作態様指令が術者(surgeon)である操作者Oにより遠隔操作装置10に入力されると、遠隔操作装置10は、動作態様指令をコントローラ26を介して患者側装置20に送信する。そして、患者側装置20は、遠隔操作装置10から送信された動作態様指令に応答して、ロボットアーム21に取り付けられた手術器具(surgical instrument)40、内視鏡50等の医療器具を操作する。これにより、低侵襲手術が行われる。
患者側装置20は、患者Pに対して手術を行うインターフェースを構成する。患者側装置20は、患者Pが横たわる手術台30の傍らに配置される。患者側装置20は、複数のロボットアーム21を有し、このうち1つのロボットアーム21(21b)に内視鏡50が取り付けられ、その他のロボットアーム21(21a)に手術器具40が取り付けられる。各ロボットアーム21は、プラットホーム23に共通に支持されている。複数のロボットアーム21は複数の関節を有し、それぞれの関節には、サーボモータを含む駆動部と、エンコーダ等の位置検出器とが設けられている。ロボットアーム21は、コントローラ26を介して与えられた駆動信号によりロボットアーム21に取り付けられた医療器具が所望の動作を行うように制御されるように構成されている。
プラットホーム23は、手術室の床の上に載置されたポジショナ22に支持されている。ポジショナ22は、鉛直方向に調整可能な昇降軸を有する柱部24が、車輪を備え床面を移動可能なベース25に連結されている。
ロボットアーム21aには、先端部に医療器具としての手術器具40が着脱可能に取り付けられる。手術器具40は、ロボットアーム21aに取り付けられる基体43(図4参照)と、細長形状のシャフト42(図4参照)と、シャフト42の先端部に設けられた処置具41(エンドエフェクタ)(図4参照)とを備えている。処置具41として、例えば、把持鉗子、シザーズ、フック、高周波ナイフ、スネアワイヤ、クランプ、ステイプラーが挙げられるがこれに限られるものではなく、各種の処置具を適用することができる。患者側装置20を用いた手術において、ロボットアーム21aは、患者Pの体表に留置したカニューラ(トロッカ)を介して患者Pの体内に手術器具40を導入する。そして、手術器具40の処置具41は、手術部位の近傍に配置される。
ロボットアーム21bには、先端部に医療器具としての内視鏡50が着脱可能に取り付けられる。内視鏡50は、患者Pの体腔内を撮影するものであり、撮影した画像は、遠隔操作装置10に対して出力される。内視鏡50として、3次元画像を撮影することができる3D内視鏡若しくは2D内視鏡が用いられる。患者側装置20を用いた手術において、ロボットアーム21bは、患者Pに体表に留置したトロッカを介して患者Pの体内に内視鏡50を導入する。そして、内視鏡50が手術部位の近傍に配置される。
遠隔操作装置10は、操作者Oとのインターフェースを構成する。遠隔操作装置10は、ロボットアーム21に取り付けられた医療器具を操作者Oが操作するための装置である。すなわち、遠隔操作装置10は、操作者Oによって入力された手術器具40および内視鏡50によって実行されるべき動作態様指令をコントローラ26を介して患者側装置20へ送信可能に構成されている。遠隔操作装置10は、たとえば、マスタの操作をしながらも患者Pの様子がよく見えるように手術台30の傍らに設置される。なお、遠隔操作装置10は、例えば動作態様指令を無線で送信するようにし、手術台30が設置された手術室とは別室に設置することも可能である。
手術器具40によって実行されるべき動作態様とは、手術器具40の動作(一連の位置及び姿勢)及び手術器具40個別の機能によって実現される動作の態様である。たとえば、手術器具40が把持鉗子である場合には、手術器具40によって実行されるべき動作態様とは、処置具41の手首のロール回転位置及びピッチ回転位置と、ジョーの開閉を行う動作である。また、手術器具40が高周波ナイフである場合には、手術器具40によって実行されるべき動作態様とは、高周波ナイフの振動動作、具体的には高周波ナイフに対する電流の供給であり得る。また、手術器具40がスネアワイヤである場合には、手術器具40によって実行されるべき動作態様とは、束縛動作および束縛状態の解放動作であり得る。また、バイポーラやモノポーラに電流を供給することによって手術対象部位を焼き切る動作であり得る。
内視鏡50によって実行されるべき動作態様とは、たとえば、内視鏡50先端の位置及び姿勢、又はズーム倍率の設定である。
遠隔操作装置10は、図1および図2に示すように、操作ハンドル11と、操作ペダル部12と、表示部13と、制御装置14と、を備えている。
操作ハンドル11は、ロボットアーム21に取り付けられた医療器具を遠隔で操作するために設けられている。具体的には、操作ハンドル11は、医療器具(手術器具40、内視鏡50)を操作するための操作者Oによる操作を受け付ける。操作ハンドル11は、水平方向に沿って2つ設けられている。つまり、2つの操作ハンドル11のうち一方の操作ハンドル11は、操作者Oの右手により操作され、2つの操作ハンドル11のうち他方の操作ハンドル11は、操作者Oの左手により操作される。
また、操作ハンドル11は、遠隔操作装置10の後方側から、前方側に向かって延びるように配置されている。操作ハンドル11は、所定の3次元の操作領域内で動かすことができるように構成されている。すなわち、操作ハンドル11は、上下方向、左右方向、および前後方向に動かすことができるように構成されている。
遠隔操作装置10と患者側装置20とは、ロボットアーム21aおよびロボットアーム21bの動作の制御においては、マスタスレーブ型のシステムを構成する。すなわち、操作ハンドル11は、マスタスレーブ型のシステムにおけるマスタ側の操作部を構成し、医療器具が取り付けられたロボットアーム21aおよびロボットアーム21bはスレーブ側の動作部を構成する。そして、操作ハンドル11を操作者Oが操作すると、操作ハンドル11の動きをロボットアーム21aの先端部(手術器具40の処置具41)またはロボットアーム21bの先端部(内視鏡50)がトレースして移動するようにロボットアーム21aまたはロボットアーム21bの動作が制御される。
また、患者側装置20は、設定された動作倍率に応じてロボットアーム21aの動作を制御するよう構成されている。たとえば、動作倍率が1/2倍に設定されている場合、手術器具40の処置具41は、操作ハンドル11の移動距離の1/2の移動距離を移動するよう制御される。これによって、精細な手術を精確に行うことができる。
操作ペダル部12は、医療器具に関する機能を実行するための複数のペダルを含んでいる。複数のペダルは、凝固ペダルと、切断ペダルと、カメラペダルと、クラッチペダルと、を含んでいる。また、複数のペダルは、操作者Oの足により操作される。
凝固ペダルは、手術器具40を用いて手術部位を凝固させる操作を行うことができる。具体的には、凝固ペダルは、操作されることにより、手術器具40に凝固用の電圧が印加されて、手術部位の凝固が行われる。切断ペダルは、手術器具40を用いて手術部位を切断させる操作を行うことができる。具体的には、切断ペダルは、操作されることにより、手術器具40に切断用の電圧が印加されて、手術部位の切断が行われる。
カメラペダルは、体腔内を撮像する内視鏡50の位置及び姿勢を操作するために用いられる。具体的には、カメラペダルは、内視鏡50の操作ハンドル11による操作を有効にする。つまり、カメラペダルが押されている間は、操作ハンドル11により内視鏡50の位置および姿勢を操作することが可能である。たとえば、内視鏡50は、左右の操作ハンドル11の両方を用いることにより操作される。具体的には、左右の操作ハンドル11の中間点を中心に左右の操作ハンドル11を回動させることにより、内視鏡50が回動される。また、左右の操作ハンドル11を共に押し込むことにより、内視鏡50が奥に進む。また、左右の操作ハンドル11を共に引っ張ることにより、内視鏡50が手前に戻る。また、左右の操作ハンドル11を共に上下左右に移動させることにより、内視鏡50が上下左右に移動する。
クラッチペダルは、ロボットアーム21と、操作ハンドル11との操作接続を一時切断し手術器具40の動作を停止させる場合に用いられる。具体的には、クラッチペダルが操作されている間は、操作ハンドル11を操作しても、患者側装置20のロボットアーム21が動作しない。たとえば、操作により操作ハンドル11が移動可能な範囲の端部近傍に来た場合に、クラッチペダルが操作されることにより、操作接続を一時切断して、操作ハンドル11を中央位置付近に戻すことができる。そして、クラッチペダルの操作を中止するとロボットアーム21と操作ハンドル11とが再び接続され、中央付近で操作ハンドル11の操作を再開することができる。
表示部13は、内視鏡50が撮像した画像を表示することができるものである。表示部13は、スコープ型表示部または非スコープ型表示部からなる。スコープ型表示部とは、たとえば、覗き込むタイプの表示部である。また、非スコープ型表示部とは、通常のパーソナルコンピュータのディスプレイのような覗き込むタイプではない平坦な画面を有する開放型の表示部を含む概念である。
スコープ型表示部が取り付けられた場合、患者側装置20のロボットアーム21bに取り付けられた内視鏡50により撮像された3D画像が表示される。非スコープ型表示部が取り付けられた場合にも、患者側装置20に設けられた内視鏡50により撮像された3D画像が表示される。なお、非スコープ型表示部が取り付けられた場合、患者側装置20に設けられた内視鏡50により撮像された2D画像が表示されてもよい。
図2に示すように、制御装置14は、例えば、CPU等の演算器を有する制御部141と、ROMおよびRAM等のメモリを有する記憶部142と、画像制御部143とを含んでいる。制御装置14は、集中制御する単独の制御装置により構成されていてもよく、互いに協働して分散制御する複数の制御装置により構成されてもよい。制御部141は、操作ハンドル11により入力された動作態様指令を、操作ペダル部12の切替状態に応じて、ロボットアーム21aによって実行されるべき動作態様指令であるか、または、内視鏡50によって実行されるべき動作態様指令であるかを判定する。そして、制御部141は、操作ハンドル11に入力された動作態様指令が手術器具40によって実行されるべき動作態様指令であると判断すると、動作態様指令をロボットアーム21aに対して送信する。これによって、ロボットアーム21aが駆動され、この駆動によってロボットアーム21aに取り付けられた手術器具40の動作が制御される。
また、制御部141は、操作ハンドル11に入力された動作態様指令が内視鏡50によって実行されるべき動作態様指令であると判定すると、当該動作態様指令をロボットアーム21bに対して送信する。これによって、ロボットアーム21bが駆動され、この駆動によってロボットアーム21bに取り付けられた内視鏡50の動作が制御される。
記憶部142には例えば手術器具40の種類に応じた制御プログラムが記憶されていて、取り付けられた手術器具40の種類に応じて制御部141がこれらの制御プログラムを読み出すことにより、遠隔操作装置10の操作ハンドル11及び/又は操作ペダル部12の動作指令が個別の手術器具40に適合した動作をさせることができる。
画像制御部143は、内視鏡50が取得した画像を表示部13に伝送する。画像制御部143は、必要に応じて画像の加工修正処理を行う。
(手術器具、アダプタ、ドレープおよびロボットアームの構成)
図3〜図14を参照して、一実施形態による手術器具40、アダプタ60、ドレープ70およびロボットアーム21の構成について説明する。
〈取り付け状態〉
図3〜図5に示すように、手術器具40は、ロボットアーム21にアダプタ60を介して取り外し可能に接続される。アダプタ60は、ロボットアーム21を覆うための滅菌処理されたドレープ70をロボットアーム21との間に挟み込むためのドレープアダプタである。手術器具40は、Z2方向側に配置された基体43の取付面40aがアダプタ60に取り付けられる。また、アダプタ60は、Z1方向側に配置された取付面60aに手術器具40が取り付けられる。また、アダプタ60は、Z2方向側に配置された取付面60bがロボットアーム21に取り付けられる。また、ロボットアーム21は、Z1方向側に配置された取付面211にアダプタ60が取り付けられる。
ロボットアーム21は、清潔区域において使用されるため、ドレープ70により覆われる。ここで、手術室では、手術により切開した部分および医療機器が病原菌や異物などにより汚染されることを防ぐため、清潔操作が行われる。この清潔操作においては、清潔区域および清潔区域以外の区域である汚染区域が設定される。手術部位は、清潔区域に配置される。操作者Oを含む手術チームのメンバーは、手術中、清潔区域に殺菌されている物体のみが位置するよう配慮し、かつ、汚染区域に位置している物体を清潔区域に移動させるときは、この物体に滅菌処理を施す。同様に、操作者Oを含む手術チームのメンバーがその手を汚染区域に位置させたときは、清潔区域に位置している物体に直接接触する前に、手の滅菌処理を行う。清潔区域において用いられる器具は、滅菌処理が行われる、または、滅菌処理されたドレープ70により覆われる。
ドレープ70は、ロボットアーム21を覆う本体部71と、ロボットアーム21とアダプタ60との間に挟み込まれる取付部72とを備えている。本体部71は、フィルム状に形成された可撓性フィルム部材により構成されている。可撓性フィルム部材は、熱可塑性ポリウレタンやポリエチレンなどの樹脂材料からなる。本体部71には、ロボットアーム21とアダプタ60とが互いに係合可能なように、開口部が設けられている。本体部71の開口部には、開口部を塞ぐように取付部72が設けられている。取付部72は、樹脂成形部材により構成されている。樹脂成形部材は、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂材料からなる。取付部72は、本体部71に比べて硬く(撓みにくく)形成されている。取付部72は、ロボットアーム21とアダプタ60とが互いに係合可能なように、開口部が設けられている。取付部72の開口部は、ロボットアーム21とアダプタ60との係合する部分ごとに対応するように設けられていてもよい。また、取付部72の開口部は、ロボットアーム21とアダプタ60との複数の係合する部分に対応するように設けられていてもよい。
〈処置具の駆動に関する構成〉
図5〜図7に示すように、手術器具40は、基体43に対してZ方向に延びる回転軸を中心に回転可能に設けられた複数(4つ)の被駆動部材44を備えている。基体43は、樹脂製の基部431と、基部431とを覆うように設けられた樹脂製のカバー部432とを含んでいる。複数の被駆動部材44は、処置具41を操作(駆動)するためのワイヤW(図7参照)が巻かれる複数(3つ)の被駆動部材441a〜cと、処置具41を操作(駆動)するためのギア部442aを有する1つの被駆動部材442とを含んでいる。なお、ワイヤWは、特許請求の範囲の「細長要素」の一例である。また、被駆動部材441aは、特許請求の範囲の「第2の被駆動部材」の一例である。また、被駆動部材441bは、特許請求の範囲の「第3の被駆動部材」の一例である。また、被駆動部材441cは、特許請求の範囲の「第1の被駆動部材」の一例である。
ワイヤWは、ワイヤWの中央の折り返し部である遠位端側(Y1方向側)が処置具41の可動部に固定されており、中空のシャフト42内をY方向に延びるように通って、2本の近位端側(Y2方向側)が被駆動部材441a(441b、441c)に巻き止められている。なお、シャフト42は、近位端42aが基体43に配置され、遠位端42bに処置具41が配置されている。具体的には、ワイヤWは、略U字状の折り曲げ形状を有しており、遠位端側の部分である折り返し部分に設けられた留め具(図示せず)が処置具41に固定されるように構成されている。また、ワイヤWは、処置具41を操作するためにシャフト42を介して近位端側の部分である2つの端部がそれぞれ被駆動部材441a(441b、441c)に巻き止められている。被駆動部材441a〜cの回転に応じてワイヤWが駆動されるとともに、ワイヤWの駆動に応じて処置具41が操作される。ワイヤWは、ステンレス鋼やタングステンなどの金属材料からなる。また、ワイヤWは、処置具41の種類に応じた数のワイヤを含んでいる。たとえば、ワイヤWは、処置具41の一対のジョー41aおよび41b(図8参照)の開閉操作を行うためのワイヤW1(W1a,W1b)およびW2(W2a,W2b)と、処置具41の手首部41c(図8参照)の回転操作を行うためのワイヤW3(W3a,W3b)とを含んでいる。
たとえば、図7および図8に示すように、被駆動部材441aには、シャフト42を介してワイヤW1aおよびW1bが巻き止められている。この場合、被駆動部材441aは、回転軸を中心に回転することにより、処置具41の一対のジョー41aおよび41bのうちのジョー41aを操作する。具体的には、被駆動部材441aは、C1方向(図7参照)に回転することにより、ジョー41aをジョー41aが開く方向であるC1a方向(図8参照)に駆動する。また、被駆動部材441aは、C1方向とは反対方向であるC2方向(図7参照)に回転することにより、ジョー41aをジョー41aが閉じる方向であるC2a方向(図8参照)に駆動する。
また、たとえば、被駆動部材441bには、シャフト42を介してワイヤW2aおよびW2bが巻き止められている。この場合、被駆動部材441bは、回転軸を中心に回転することにより、処置具41の一対のジョー41aおよび41bのうちのジョー41bを操作する。具体的には、被駆動部材441bは、C3方向(図7参照)に回転することにより、ジョー41bをジョー41bが開く方向であるC3a方向(図8参照)に駆動する。また、被駆動部材441bは、C3方向とは反対方向であるC4方向(図7参照)に回転することにより、ジョー41bをジョー41bが閉じる方向であるC4a方向(図8参照)に駆動する。
また、たとえば、被駆動部材441cには、シャフト42を介してワイヤW3aおよびW3bが巻き止められている。この場合、被駆動部材441cは、回転軸を中心に回転することにより、処置具41の手首部41cを操作する。具体的には、被駆動部材441cは、C5方向(図7参照)に回転することにより、手首部41cをC5a方向(図8参照)に駆動する。また、被駆動部材441cは、C5方向とは反対方向であるC6方向(図7参照)に回転することにより、手首部41cをC5a方向とは反対方向であるC6a方向(図8参照)に駆動する。
ギア部442aを有する被駆動部材442は、シャフト42の近位端42aに接続されたギア部45とギア部442aが係合した状態で、回転軸を中心に回転することにより、シャフト42を操作して、処置具41を操作する。具体的には、被駆動部材442は、C7方向(図7参照)に回転することにより、シャフト42をC7a方向(図8参照)に駆動して、処置具41をC7a方向に駆動する。また、被駆動部材442は、C8方向(図7参照)に回転することにより、シャフト42をC7a方向とは反対方向であるC8a方向(図8参照)に駆動して、処置具41をC8a方向に駆動する。
図4および図5に示すように、ロボットアーム21は、手術器具40の処置具41を駆動するための駆動力を発生させ、手術器具40にアダプタ60を介して伝達する。具体的には、ロボットアーム21は、手術器具40の複数(4つ)の被駆動部材44に対応するように設けられた複数(4つ)の駆動部材212を備えている。駆動部材212は、モータを含み駆動部材212を駆動するアクチュエータ212aと、アクチュエータ212aによりZ方向に延びる回転軸を中心に回転される係合凸部212bとを含んでいる。係合凸部212bは、駆動部材212のZ1方向側の表面からアダプタ60側(Z1方向側)に向かって突出しており、アダプタ60の後述する駆動伝達部材61の係合凹部611に対応するように設けられている。
アダプタ60は、手術器具40の複数(4つ)の被駆動部材44に対応するように設けられ、Z方向に延びる回転軸を中心に回転可能な複数(4つ)の駆動伝達部材61を備えている。駆動伝達部材61は、ロボットアーム21の係合凸部212bと係合する係合凹部611(図5参照)を含んでいる。係合凹部611は、駆動伝達部材61のロボットアーム21側(Z2方向側)に、駆動伝達部材61のZ2方向側の表面からロボットアーム21側とは反対側(Z1方向側)に向かって窪むように形成されている。また、駆動伝達部材61は、手術器具40の被駆動部材44の後述する係合凸部44aと係合する係合凹部612(図4参照)を含んでいる。係合凹部612は、駆動伝達部材61の手術器具40側(Z1方向側)に、駆動伝達部材61のZ1方向側の表面から手術器具40側とは反対側(Z2方向側)に向かって窪むように形成されている。
手術器具40の被駆動部材44は、駆動伝達部材61の係合凹部612と係合する係合凸部44aを含んでいる。係合凸部44aは、被駆動部材44のZ2方向側の表面からアダプタ60側(Z2方向側)に向かって突出するように設けられている。ロボットアーム21の駆動部材212がアダプタ60の駆動伝達部材61に係合し、アダプタ60の駆動伝達部材61が手術器具40の被駆動部材44に係合した状態で、アダプタ60の駆動伝達部材61は、ロボットアーム21のアクチュエータ212aによる駆動力を手術器具40の被駆動部材44に伝達する。
なお、係合凹部612は、Y1方向側の駆動伝達部材61と、Y2方向側の駆動伝達部材61とにおいて、互いに異なる形状を有する。また、係合凹部612と係合する係合凸部44aも、係合凹部612に対応するように、Y1方向側の被駆動部材44とY2方向側の被駆動部材44とにおいて、互いに異なる形状を有する。これにより、手術器具40の基体43をY1方向にスライドさせつつアダプタ60に取り付ける際、Y1方向側の被駆動部材44の係合凸部44aと、Y2方向側の駆動伝達部材61の係合凹部612とが係合して引っ掛かることを抑制可能である。その結果、手術器具40をアダプタ60に容易に取り付け可能である。
〈手術器具のベアリング内蔵プーリの構成〉
図6および図7に示すように、手術器具40は、複数(3つ)のベアリング内蔵プーリ46を備えている。複数(3つ)のベアリング内蔵プーリ46は、基体43に対してZ方向に延びる回転軸を中心に回転可能に設けられている。また、複数のベアリング内蔵プーリ46には、それぞれ、シャフト42内をY方向に挿通され、シャフト42の近位端42aからY2方向に引き出されたワイヤWが巻き掛けられている。複数のベアリング内蔵プーリ46は、巻き掛けられたワイヤWを、シャフト42から被駆動部材441a〜cに案内する。
本実施形態では、ワイヤWは、シャフト42からベアリング内蔵プーリ46を介して被駆動部材441a〜cに巻き止められている。これにより、内蔵されたベアリングの機能により、ベアリング内蔵プーリ46に巻き掛けられたワイヤWの折り曲げ角度が大きく、ベアリング内蔵プーリ46にかかるワイヤWの張力が大きい場合にも、ワイヤWが巻き掛けられたプーリ(ベアリング内蔵プーリ46)をワイヤWの移動に応じて円滑に回転させることができる。その結果、ベアリング内蔵プーリ46に巻き掛けられたワイヤWの折り曲げ角度が大きくなる位置にも、ワイヤWが巻き止められる被駆動部材441a〜cを配置することができる。これにより、被駆動部材441a〜cの配置の自由度を大きくすることができるので、手術器具40を小型化することができる。
また、本実施形態では、複数(3つ)のベアリング内蔵プーリ46は、ワイヤWが巻き止められた複数(3つ)の被駆動部材441a〜cのそれぞれに対応するように、ベアリング内蔵プーリ470と、ベアリング内蔵プーリ480と、ベアリング内蔵プーリ490とを含んでいる。これにより、1つまたは2つのベアリング内蔵プーリ46のみを設ける場合に比べて、個々のベアリング内蔵プーリ46(470、480、490)を小型化することができる。この効果は、通常のプーリよりも後述するプーリ部分(ベアリング内蔵プーリ部分472、473、482、483、492、493)の厚み(Z方向の長さ)が大きいベアリング内蔵プーリ46を用いる場合に、手術器具40のZ方向への大型化を抑制できる点で、効果的である。ベアリング内蔵プーリ46は、複数の被駆動部材441a〜cに対応する位置に、対応する数だけ設けられている。なお、ベアリング内蔵プーリ470、480および490は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1のベアリング内蔵プーリ」、「第2のベアリング内蔵プーリ」および「第3のベアリング内蔵プーリ」の一例である。
ベアリング内蔵プーリ470は、被駆動部材441cに対応するように設けられている。ベアリング内蔵プーリ470は、シャフト42が延びる方向(Y方向)において、被駆動部材441cに対してシャフト42側とは反対側(Y2方向側)に配置されている。ベアリング内蔵プーリ470には、シャフト42の近位端42aからY2方向側に引き出されたワイヤW3が、Y2方向側とは反対側(Y1方向側)に折り返すように巻き掛けられている。
ベアリング内蔵プーリ470は、図9(A)および(B)に示すように、軸部471と、複数(2つ)のベアリング内蔵プーリ部分472および473と、複数(3つ)の座金474a〜cとを含んでいる。軸部471は、Z方向に延びるように設けられている。軸部471は、Z方向に長さL1を有している。長さL1は、ベアリング内蔵プーリ480(490)の後述する軸部481(491)のZ方向の長さL2(L3)よりも小さい。ベアリング内蔵プーリ部分472は、軸部471に配置(挿入)されている。ベアリング内蔵プーリ部分473は、ベアリング内蔵プーリ部分472と共に、回転軸方向(Z方向)に並んで軸部471に配置(挿入)されている。ベアリング内蔵プーリ部分472および473は、Z1方向側からZ2方向側に向かって、この順に軸部471に組み付けられている。ワイヤW3の第1のワイヤW3aおよび第2のワイヤW3bは、シャフト42からベアリング内蔵プーリ部分472とベアリング内蔵プーリ部分473とを介して被駆動部材441cに巻き止められている。これにより、内蔵されたベアリングの機能により、ベアリング内蔵プーリ470にかかるワイヤW3aおよびW3bの張力が大きい場合にも、ワイヤW3aおよびW3bが巻き掛けられたベアリング内蔵プーリ部分472および473をワイヤW3aおよびW3bの移動に応じて円滑に回転させることができる。
具体的には、ベアリング内蔵プーリ部分472には、略U字状に折り曲げられたワイヤW3の一方側の部分である第1のワイヤW3a(図7、図13参照)が巻き掛けられている。また、ベアリング内蔵プーリ部分473には、略U字状に折り曲げられたワイヤW3の他方側の部分である第2のワイヤW3b(図7、図13参照)が巻き掛けられている。また、ベアリング内蔵プーリ部分472および473は、共通の部材(同じ部材)により構成されている。
ベアリング内蔵プーリ部分472(473)は、プーリ部472a(473a)と、ベアリング部472b(473b)とを有している。プーリ部472aは、ワイヤW3の第1のワイヤW3a(第2のワイヤW3b)が巻き掛けられるプーリ溝472c(473c)を外周部に有している。また、プーリ部472a(473a)は、ベアリング部472b(473b)が挿入されて嵌合されるZ方向に貫通した貫通孔472d(473d)を内周部に有している。ベアリング部472b(473b)は、たとえば玉軸受であり、外周部がプーリ部472a(473a)の貫通孔472d(473d)に嵌合する。ベアリング部472b(473b)は、プーリ部472a(473a)をZ方向に延びる回転軸を中心に回転可能に保持する。また、ベアリング部472b(473b)は、軸部471が挿入されて嵌合されるZ方向に貫通した貫通孔472e(473e)を有している。
座金474a〜cは、それぞれ、ベアリング内蔵プーリ部分472のZ1方向側の端部、ベアリング内蔵プーリ部分472とベアリング内蔵プーリ部分473との間、および、ベアリング内蔵プーリ部分473のZ2方向側の端部に設けられている。具体的には、座金474aは、Z1方向側のベアリング内蔵プーリ部分472のベアリング部472bのZ1方向側の端面に隣接して設けられている。座金474bは、ベアリング内蔵プーリ部分472のベアリング部472bのZ2方向側の端面とベアリング内蔵プーリ部分473のベアリング部473bのZ1方向側の端面との間に、回転軸方向(Z方向)に挟み込まれるように設けられている。座金474cは、Z2方向側のベアリング内蔵プーリ部分473のベアリング部473bのZ2方向側の端面に隣接して設けられている。
図7に示すように、ベアリング内蔵プーリ480は、被駆動部材441aに対応するように設けられている。ベアリング内蔵プーリ480は、シャフト42が延びる方向(Y方向)において、被駆動部材441aに対してシャフト42側(Y1方向側)に配置されている。ベアリング内蔵プーリ480には、シャフト42の近位端42aからY2方向側に引き出されたワイヤW1が、シャフト42が延びる方向と交差する方向に折れ曲がるように巻き掛けられている。
ベアリング内蔵プーリ480は、図10(A)および(B)に示すように、軸部481と、複数(2つ)のベアリング内蔵プーリ部分482および483と、複数(6つ)の座金484a〜fとを含んでいる。軸部481は、Z方向に延びるように設けられている。軸部481は、Z方向に長さL2を有している。長さL2は、ベアリング内蔵プーリ470の軸部471のZ方向の長さL1よりも大きく、ベアリング内蔵プーリ490の後述する軸部491のZ方向の長さL3と略同じである。ベアリング内蔵プーリ部分482は、軸部481に配置(挿入)されている。ベアリング内蔵プーリ部分483は、ベアリング内蔵プーリ部分482と共に、回転軸方向(Z方向)に並んで軸部481に配置(挿入)されている。ベアリング内蔵プーリ部分482および483は、Z1方向側からZ2方向側に向かって、この順に軸部481に組み付けられている。ワイヤW1の第1のワイヤW1aおよび第2のワイヤW1bは、シャフト42からベアリング内蔵プーリ部分482とベアリング内蔵プーリ部分483とを介して被駆動部材441aに巻き止められている。
具体的には、ベアリング内蔵プーリ部分482には、略U字状に折り曲げられたワイヤW1の一方側の部分である第1のワイヤW1a(図7、図14参照)が巻き掛けられている。また、ベアリング内蔵プーリ部分483には、略U字状に折り曲げられたワイヤW1の他方側の部分である第2のワイヤW1b(図7、図14参照)が巻き掛けられている。また、ベアリング内蔵プーリ部分482および483は、共通の部材(同じ部材)により構成されている。
ベアリング内蔵プーリ部分482(483)は、プーリ部482a(483a)と、ベアリング部482b(483b)とを有している。プーリ部482aは、ワイヤW1の第1のワイヤW1a(第2のワイヤW1b)が巻き掛けられるプーリ溝482c(483c)を外周部に有している。また、プーリ部482a(483a)は、ベアリング部482b(483b)が挿入されて嵌合されるZ方向に貫通した貫通孔482d(483d)を内周部に有している。ベアリング部482b(483b)は、たとえば玉軸受であり、外周部がプーリ部482a(483a)の貫通孔482d(483d)に嵌合する。ベアリング部482b(483b)は、プーリ部482a(483a)をZ方向に延びる回転軸を中心に回転可能に保持する。また、ベアリング部482b(483b)は、軸部481が挿入されて嵌合されるZ方向に貫通した貫通孔482e(483e)を有している。
座金484aおよび484fは、それぞれ、ベアリング内蔵プーリ部分482のZ1方向側の端部、および、ベアリング内蔵プーリ部分483のZ2方向側の端部に設けられている。具体的には、座金484aは、Z1方向側のベアリング内蔵プーリ部分482のベアリング部482bのZ1方向側の端面に隣接して設けられている。また、座金484fは、Z2方向側のベアリング内蔵プーリ部分483のベアリング部483bのZ2方向側の端面に隣接して設けられている。また、座金484b〜eは、ベアリング内蔵プーリ部分482とベアリング内蔵プーリ部分483との間に設けられている。具体的には、座金484b〜eは、ベアリング内蔵プーリ部分482のベアリング部482bのZ2方向側の端面とベアリング内蔵プーリ部分483のベアリング部483bのZ1方向側の端面との間に、回転軸方向(Z方向)に挟み込まれるように設けられている。
図7に示すように、ベアリング内蔵プーリ490は、被駆動部材441bに対応するように設けられている。ベアリング内蔵プーリ490は、シャフト42が延びる方向(Y方向)において、被駆動部材441bに対してシャフト42側(Y1方向側)に配置されている。ベアリング内蔵プーリ490には、シャフト42の近位端42aからY2方向側に引き出されたワイヤW2が、シャフト42が延びる方向と交差する方向に折れ曲がるように巻き掛けられている。
ベアリング内蔵プーリ490は、図11(A)および(B)に示すように、軸部491と、複数(2つ)のベアリング内蔵プーリ部分492および493と、複数(3つ)の座金494a〜cとを含んでいる。軸部491は、Z方向に延びるように設けられている。軸部491は、Z方向に長さL3を有している。長さL3は、ベアリング内蔵プーリ470の軸部471のZ方向の長さL1よりも大きく、ベアリング内蔵プーリ480の軸部481のZ方向の長さL2と略同じである。ベアリング内蔵プーリ部分492は、軸部491に配置(挿入)されている。ベアリング内蔵プーリ部分493は、ベアリング内蔵プーリ部分492と共に、回転軸方向(Z方向)に並んで軸部491に配置(挿入)されている。ベアリング内蔵プーリ部分492および493は、Z1方向側からZ2方向側に向かって、この順に軸部491に組み付けられている。ワイヤW2の第1のワイヤW2aおよび第2のワイヤW2bは、シャフト42からベアリング内蔵プーリ部分492とベアリング内蔵プーリ部分493とを介して被駆動部材441bに巻き止められている。
具体的には、ベアリング内蔵プーリ部分492には、略U字状に折り曲げられたワイヤW2の一方側の部分である第1のワイヤW2a(図7、図14参照)が巻き掛けられている。また、ベアリング内蔵プーリ部分493には、略U字状に折り曲げられたワイヤW2の他方側の部分である第2のワイヤW2b(図7、図14参照)が巻き掛けられている。また、ベアリング内蔵プーリ部分492および493は、共通の部材(同じ部材)により構成されている。
ベアリング内蔵プーリ部分492(493)は、プーリ部492a(493a)と、ベアリング部492b(493b)とを有している。プーリ部492aは、ワイヤW2の第1のワイヤW2a(第2のワイヤW2b)が巻き掛けられるプーリ溝492c(493c)を外周部に有している。また、プーリ部492a(493a)は、ベアリング部492b(493b)が挿入されて嵌合されるZ方向に貫通した貫通孔492d(493d)を内周部に有している。ベアリング部492b(493b)は、たとえば玉軸受であり、外周部がプーリ部492a(493a)の貫通孔492d(493d)に嵌合する。ベアリング部492b(493b)は、プーリ部492a(493a)をZ方向に延びる回転軸を中心に回転可能に保持する。また、ベアリング部492b(493b)は、軸部491が挿入されて嵌合されるZ方向に貫通した貫通孔492e(493e)を有している。
座金494a〜cは、それぞれ、ベアリング内蔵プーリ部分492のZ1方向側の端部、ベアリング内蔵プーリ部分492とベアリング内蔵プーリ部分493との間、および、ベアリング内蔵プーリ部分493のZ2方向側の端部に設けられている。具体的には、座金494aは、Z1方向側のベアリング内蔵プーリ部分492のベアリング部492bのZ1方向側の端面に隣接して設けられている。座金494bは、ベアリング内蔵プーリ部分492のベアリング部492bのZ2方向側の端面とベアリング内蔵プーリ部分493のベアリング部493bのZ1方向側の端面との間に、回転軸方向(Z方向)に挟み込まれるように設けられている。座金494cは、Z2方向側のベアリング内蔵プーリ部分493のベアリング部493bのZ2方向側の端面に隣接して設けられている。
また、本実施形態では、ベアリング内蔵プーリ470、480および490は、少なくとも一部が共通の部材により(同じ部材を使って)構成されている。これにより、手術器具40を構成する部材の種類を削減することができる。具体的には、ベアリング内蔵プーリ部分472、482および492は、ベアリング内蔵プーリ470、480および490において共通の部材により構成されている。同様に、ベアリング内蔵プーリ部分473、483および493は、ベアリング内蔵プーリ470、480および490において共通の部材により構成されている。これにより、ベアリング内蔵プーリ470、480および490を構成する部材のうち大きな部材であるベアリング内蔵プーリ部分472、482、492、473、483、493を共通化することができるので、ベアリング内蔵プーリ470、480および490を構成する部材の種類を効果的に削減することができる。また、座金474a〜c、484a〜fおよび494a〜cも、ベアリング内蔵プーリ470、480および490において共通の部材により構成されている。
図6、図7および図12に示すように、ベアリング内蔵プーリ470とベアリング内蔵プーリ480とは、シャフト42が延びる方向(Y方向)に並んで配置されている。これにより、ベアリング内蔵プーリ470および480を共に、シャフト42から引き出されたワイヤWを巻き掛けることが容易な位置に配置することができる。ベアリング内蔵プーリ470は、ベアリング内蔵プーリ480に対してシャフト42側(Y1方向側)に配置されており、ベアリング内蔵プーリ480は、ベアリング内蔵プーリ470に対してシャフト42側と反対側(Y2方向側)に配置されている。
また、ベアリング内蔵プーリ470とベアリング内蔵プーリ480とは、軸部471(481)が延びる方向(Z方向)から見て、シャフト42が延びる方向と略直交する方向(X方向)にずれるように配置されている。これにより、ベアリング内蔵プーリ470に巻き掛けられるワイヤW3が通る経路と、ベアリング内蔵プーリ480に巻き掛けられるワイヤW1が通る経路とをX方向にずらすことができるので、ワイヤW1、W3同士が互いに干渉することを抑制することができる。
具体的には、Y1方向側に配置されたベアリング内蔵プーリ470は、ベアリング内蔵プーリ480に対してX1方向側(X方向においてシャフト42から遠い側)にずれるように配置されている。また、Y2方向側に配置されたベアリング内蔵プーリ480は、ベアリング内蔵プーリ470に対してX2方向側(X方向においてシャフト42に近い側)に配置されている。また、ベアリング内蔵プーリ470とベアリング内蔵プーリ480とは、シャフト42が延びる方向(Y方向)から見て、軸部471、481同士が一部だけ重なるように配置されている。これにより、ベアリング内蔵プーリ470および480をX方向にずれるように配置する場合にも、X方向におけるベアリング内蔵プーリ470とベアリング内蔵プーリ480とのずれ量を小さくすることができるので、手術器具40がX方向に大型化することを抑制可能である。
また、ベアリング内蔵プーリ480とベアリング内蔵プーリ490とは、軸部481(491)が延びる方向(Z方向)から見て、シャフト42が延びる方向と略直交する方向(X方向)に並んで配置されている。これにより、ベアリング内蔵プーリ480および490を共に、シャフト42から引き出されたワイヤWを巻き掛けることが容易な位置に配置することができる。ベアリング内蔵プーリ480は、ベアリング内蔵プーリ490に対してX1方向側に配置されており、ベアリング内蔵プーリ490は、ベアリング内蔵プーリ480に対してX2方向側に配置されている。ベアリング内蔵プーリ470、480および490は、軸部471(481、491)が延びる方向(Z方向)から見て、略L字状に配置されている。
図6、図7および図12〜図14に示すように、手術器具40は、ベアリング内蔵プーリ470、480および490を保持するための樹脂製のプーリ保持部47を備えている。プーリ保持部47は、基体43に対して設けられており、ブロック状に形成されている。プーリ保持部47には、ベアリング内蔵プーリ470、480および490がY2方向側からY1方向側に向かって挿入されて保持されている。プーリ保持部47は、ベアリング内蔵プーリ470、480および490をY2方向側からY1方向側に挿入するために、Y2方向側からY1方向側に向かって延びる保持溝510、520および530(図12、図13、図14参照)を含んでいる。
図12および図13に示すように、保持溝510は、Y2方向側からY1方向側に向かって挿入されたベアリング内蔵プーリ470の軸部471を保持している。具体的には、保持溝510は、ベアリング内蔵プーリ470の軸部471のZ1方向側の端部471aおよびZ2方向側の端部471bをそれぞれ保持するように、一方側溝511および他方側溝512を有している。一方側溝511は、軸部471のZ1方向側の端部471aに対応するように、Z1方向側に窪むように設けられている。他方側溝512は、軸部471のZ2方向側の端部471bに対応するように、Z2方向側に窪むように設けられている。一方側溝511および他方側溝512は、それぞれ、Y2方向側の挿入端から、Y1方向側のベアリング内蔵プーリ470の保持位置まで、Y方向に延びるように設けられている。
また、本実施形態では、保持溝510に保持されるベアリング内蔵プーリ470は、保持溝510において、ワイヤW3の張力により固定されるように設けられている。これにより、ワイヤW3の張力を利用してベアリング内蔵プーリ470を固定することができるので、ベアリング内蔵プーリ470を固定するために部品点数が増加することを抑制することができる。具体的には、ベアリング内蔵プーリ470は、ワイヤW3の張力により保持溝510の側面部(たとえば、Y1方向側の側面部やX1方向側の側面部)に軸部471が押し付けられることにより、保持溝510において固定されるように設けられている。なお、保持溝510のY1方向側の端部は、ベアリング内蔵プーリ470をベアリング内蔵プーリ480よりもY1方向側に配置するために、保持溝520よりもY1方向側に設けられている。
図12および図14に示すように、保持溝520は、Y2方向側からY1方向側に向かって挿入されたベアリング内蔵プーリ480の軸部481を保持している。具体的には、保持溝520は、ベアリング内蔵プーリ480の軸部481のZ1方向側の端部481aおよびZ2方向側の端部481bをそれぞれ保持するように、一方側溝521および他方側溝522を有している。一方側溝521は、軸部481のZ1方向側の端部481aに対応するように、Z1方向側に窪むように設けられている。他方側溝522は、軸部481のZ2方向側の端部481bに対応するように、Z2方向側に窪むように設けられている。一方側溝521および他方側溝522は、それぞれ、Y2方向側の挿入端の近傍に設けられている。
また、保持溝520に保持されるベアリング内蔵プーリ480は、保持溝520において、ワイヤW1の張力により固定されるように設けられている。具体的には、ベアリング内蔵プーリ480は、ワイヤW1の張力により保持溝520の側面部(たとえば、Y1方向側の側面部やX1方向側の側面部)に軸部481が押し付けられることにより、保持溝520において固定されるように設けられている。
保持溝530は、Z方向から見て、保持溝520とX方向に並んで配置されている。また、保持溝530は、Y2方向側からY1方向側に向かって挿入されたベアリング内蔵プーリ490の軸部491を保持している。具体的には、保持溝530は、ベアリング内蔵プーリ490の軸部491のZ1方向側の端部491aおよびZ2方向側の端部491bをそれぞれ保持するように、一方側溝531および他方側溝532を有している。一方側溝531は、軸部491のZ1方向側の端部491aに対応するように、Z1方向側に窪むように設けられている。他方側溝532は、軸部491のZ2方向側の端部491bに対応するように、Z2方向側に窪むように設けられている。一方側溝531および他方側溝532は、それぞれ、Y2方向側の挿入端の近傍に設けられている。
また、保持溝530に保持されるベアリング内蔵プーリ490は、保持溝530において、ワイヤW2の張力により固定されるように設けられている。具体的には、ベアリング内蔵プーリ490は、ワイヤW2の張力により保持溝530の側面部(たとえば、Y1方向側の側面部やX2方向側の側面部)に軸部491が押し付けられることにより、保持溝530において固定されるように設けられている。
また、図13および図14に示すように、プーリ保持部47は、ベアリング内蔵プーリ470、480および490をY2方向側からY1方向側に挿入するために、Y2方向側からY1方向側に向かって切り欠かれた一対の切欠き部540および550を有している。切欠き部540は、ベアリング内蔵プーリ470および480に対応するように設けられている。具体的には、切欠き部540は、ベアリング内蔵プーリ470のベアリング内蔵プーリ部分472および473と、座金474a〜cとを挿入可能に設けられている。また、切欠き部540は、Z1方向側の端面541と、ベアリング内蔵プーリ470の座金474aのZ1方向側の端面とが互いに接触するように設けられている。また、切欠き部540は、Z2方向側の端面542と、ベアリング内蔵プーリ470の座金474cのZ2方向側の端面とが互いに接触するように設けられている。これにより、切欠き部540は、ベアリング内蔵プーリ470をZ方向に位置決めする(固定する)ように構成されている。
同様に、切欠き部540は、ベアリング内蔵プーリ480のベアリング内蔵プーリ部分482および483と、座金484a〜fとを挿入可能に設けられている。また、切欠き部540は、Z1方向側の端面541と、ベアリング内蔵プーリ480の座金484aのZ1方向側の端面とが互いに接触するように設けられている。また、切欠き部540は、Z2方向側の端面542と、ベアリング内蔵プーリ480の座金484fのZ2方向側の端面とが互いに接触するように設けられている。これにより、切欠き部540は、ベアリング内蔵プーリ480をZ方向に位置決めする(固定する)ように構成されている。
また、切欠き部550は、ベアリング内蔵プーリ490に対応するように設けられている。具体的には、切欠き部550は、ベアリング内蔵プーリ490のベアリング内蔵プーリ部分492および493と、座金494a〜cとを挿入可能に設けられている。また、切欠き部550は、Z1方向側の端面551と、ベアリング内蔵プーリ490の座金494aのZ1方向側の端面とが互いに接触するように設けられている。また、切欠き部550は、Z2方向側の端面552と、ベアリング内蔵プーリ490の座金494cのZ2方向側の端面とが互いに接触するように設けられている。これにより、切欠き部550は、ベアリング内蔵プーリ490をZ方向に位置決めする(固定する)ように構成されている。
また、本実施形態では、ベアリング内蔵プーリ部分(472、482)とベアリング内蔵プーリ部分(473、483)とのZ方向の間隔は、ベアリング内蔵プーリ470とベアリング内蔵プーリ480とにおいて互いに異なっている。これにより、ベアリング内蔵プーリ470に巻き掛けられるワイヤW3が通る経路と、ベアリング内蔵プーリ480に巻き掛けられるワイヤW1が通る経路とをZ方向にずらすことができるので、ワイヤW1、W3同士が互いに干渉することを抑制することができる。具体的には、Y1方向側に配置されたベアリング内蔵プーリ470のベアリング内蔵プーリ部分472とベアリング内蔵プーリ部分473とのZ方向の間隔D1は、Y2方向側に配置されたベアリング内蔵プーリ480のベアリング内蔵プーリ部分482とベアリング内蔵プーリ部分483とのZ方向の間隔D2よりも小さい。なお、間隔D1(D2)は、たとえば、ベアリング内蔵プーリ部分472(482)のプーリ溝472c(482c)から、ベアリング内蔵プーリ部分473(483)のプーリ溝473c(483c)までのZ方向の長さである。
また、ベアリング内蔵プーリ部分(472、482)とベアリング内蔵プーリ部分(473、483)とのZ方向の間隔は、ベアリング内蔵プーリ部分(472、482)とベアリング内蔵プーリ部分(473、483)との間の座金(474b、484b〜e)の数により調整されている。このため、ベアリング内蔵プーリ470では、上記の通り、ベアリング内蔵プーリ部分472とベアリング内蔵プーリ部分473との間の座金(474b)の数が、ベアリング内蔵プーリ480のベアリング内蔵プーリ部分482とベアリング内蔵プーリ部分483との間の座金(484b〜e)の数よりも少ない。また、ベアリング内蔵プーリ480では、ベアリング内蔵プーリ480のベアリング内蔵プーリ部分482とベアリング内蔵プーリ部分483との間の座金(484b〜e)の数が、ベアリング内蔵プーリ部分472とベアリング内蔵プーリ部分473との間の座金(474b)の数よりも多い。
また、本実施形態では、上記の通り、軸部(471、481)の長さは、ベアリング内蔵プーリ470とベアリング内蔵プーリ480とにおいて互いに異なっている。これにより、Y方向に並んで配置されるベアリング内蔵プーリ470とベアリング内蔵プーリ480とを容易に識別することができるので、組み付け作業時にベアリング内蔵プーリ470とベアリング内蔵プーリ480との組み付けミスが生じることを抑制することができる。具体的には、軸部(471、481)の長さは、ベアリング内蔵プーリ470の方がベアリング内蔵プーリ480よりも小さい。これにより、Y1方向側に配置されるベアリング内蔵プーリ470を小型化することができるので、Y1方向側に配置されるベアリング内蔵プーリ470の組み付け作業を容易化することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、手術器具に、ベアリング内蔵プーリが3つ設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、手術器具に、ベアリング内蔵プーリが1つだけ設けられていてもよいし、ベアリング内蔵プーリが3つ以外の複数設けられていてもよい。また、手術器具に設けられるプーリの全部がベアリング内蔵プーリである必要はなく、負荷が大きいプーリのみをベアリング内蔵プーリとしてもよい。
また、上記実施形態では、ベアリング内蔵プーリが、ワイヤ(細長要素)が巻き止められた複数の被駆動部材に対応する数だけ設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ベアリング内蔵プーリが、必ずしも細長要素が巻き止められた複数の被駆動部材に対応する数だけ設けられていなくてもよい。ベアリング内蔵プーリが、必ずしも細長要素が巻き止められた複数の被駆動部材に対応する数よりも少ない数だけ設けられていてもよい。
また、上記第実施形態では、ベアリング内蔵プーリ部分同士(第1のベアリング内蔵プーリ部分と第2のベアリング内蔵プーリ部分と)の間隔が、Y方向に並んだベアリング内蔵プーリ同士(第1のベアリング内蔵プーリと第2のベアリング内蔵プーリと)において互いに異なっている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1のベアリング内蔵プーリ部分と第2のベアリング内蔵プーリ部分との間隔が、第1のベアリング内蔵プーリと第2のベアリング内蔵プーリとにおいて互いに同じであってもよい。
また、上記実施形態では、軸部の長さが、Y方向に並んだベアリング内蔵プーリ同士(第1のベアリング内蔵プーリと第2のベアリング内蔵プーリと)において互いに異なっている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、軸部の長さが、第1のベアリング内蔵プーリと第2のベアリング内蔵プーリとにおいて互いに同じであってもよい。
また、上記実施形態では、軸部の長さが、Y1方向側のベアリング内蔵プーリ(第1のベアリング内蔵プーリ)の方がY2方向側のベアリング内蔵プーリ(第2のベアリング内蔵プーリ)よりも小さい例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、軸部の長さが、第2のベアリング内蔵プーリの方が第1のベアリング内蔵プーリよりも小さくてもよい。
また、上記実施形態では、Y1方向側のベアリング内蔵プーリ(第1のベアリング内蔵プーリ)とY2方向側のベアリング内蔵プーリ(第2のベアリング内蔵プーリ)とが、X方向にずれるように配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1のベアリング内蔵プーリと第2のベアリング内蔵プーリとが、必ずしもX方向にずれるように配置されていなくてもよい。
また、上記実施形態では、複数のベアリング内蔵プーリが、少なくとも一部が共通の部材により構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数のベアリング内蔵プーリが、少なくとも一部が共通の部材により構成されていなくてもよい。
また、上記実施形態では、ベアリング内蔵プーリが、ワイヤ(細長要素)の張力により固定されるように設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ベアリング内蔵プーリが、細長要素の張力以外により固定されるように設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、アダプタとドレープとが、互いに独立して設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、アダプタとドレープとが、一体的に設けられてもよい。つまり、アダプタは、ドレープが一体化されたアダプタであってもよい。
21:ロボットアーム、40:手術器具、41:処置具、42:シャフト、42a:近位端、42b:遠位端、43:基体、44:被駆動部材、46:ベアリング内蔵プーリ、100:ロボット手術システム、441a:被駆動部材(第2の被駆動部材)、441b:被駆動部材(第3の被駆動部材)、441c:被駆動部材(第1の被駆動部材)、470:ベアリング内蔵プーリ(第1のベアリング内蔵プーリ)、471:軸部、472:ベアリング内蔵プーリ部分(第1のベアリング内蔵プーリ部分)、473:ベアリング内蔵プーリ部分(第3のベアリング内蔵プーリ部分)、480:ベアリング内蔵プーリ(第2のベアリング内蔵プーリ)、481:軸部、482:ベアリング内蔵プーリ部分(第1のベアリング内蔵プーリ部分)、483:ベアリング内蔵プーリ部分(第3のベアリング内蔵プーリ部分)、490:ベアリング内蔵プーリ(第3のベアリング内蔵プーリ)、491:軸部、492:ベアリング内蔵プーリ部分(第1のベアリング内蔵プーリ部分)、493:ベアリング内蔵プーリ部分(第3のベアリング内蔵プーリ部分)、D1、D2:間隔、L1、L2:長さ、W、W1、W2、W3:ワイヤ(細長要素)

Claims (11)

  1. ロボット手術システムのロボットアームに取り外し可能に接続される手術器具であって、
    基体と、
    処置具と、
    近位端が前記基体に配置され、遠位端に前記処置具が配置された細長いシャフトと、
    前記基体に対して回転軸を中心に回転可能に設けられる被駆動部材と、
    ベアリング内蔵プーリと、
    前記処置具を操作するために前記シャフトを介して前記被駆動部材に端部が巻き止められる細長要素と、を備え、
    前記細長要素は、前記シャフトから前記ベアリング内蔵プーリを介して前記被駆動部材に巻き止められており、
    前記ベアリング内蔵プーリは、軸部と、前記軸部に配置される第1のベアリング内蔵プーリ部分と、前記第1のベアリング内蔵プーリ部分と共に前記軸部に配置される第2のベアリング内蔵プーリ部分とを含み、
    前記第1のベアリング内蔵プーリ部分と前記第2のベアリング内蔵プーリ部分とは、互いに独立して回転可能に構成されており、
    前記第1のベアリング内蔵プーリ部分は、前記細長要素が巻き掛けられる第1のプーリ溝を有し、
    前記第2のベアリング内蔵プーリ部分は、前記細長要素が巻き掛けられる第2のプーリ溝を有し、
    前記細長要素は、前記シャフトから前記ベアリング内蔵プーリの前記第1のベアリング内蔵プーリ部分の前記第1のプーリ溝と前記第2のベアリング内蔵プーリ部分の前記第2のプーリ溝とを介して前記被駆動部材に巻き止められている、手術器具。
  2. 前記ベアリング内蔵プーリは、第1のベアリング内蔵プーリと、前記第1のベアリング内蔵プーリと前記シャフトが延びる方向に並んで配置される第2のベアリング内蔵プーリとを含む、請求項1に記載の手術器具。
  3. 前記第1のベアリング内蔵プーリ部分と前記第2のベアリング内蔵プーリ部分との間隔は、前記第1のベアリング内蔵プーリと前記第2のベアリング内蔵プーリとにおいて互いに異なる、請求項2に記載の手術器具。
  4. 前記軸部の長さは、前記第1のベアリング内蔵プーリと前記第2のベアリング内蔵プーリとにおいて互いに異なる、請求項2または3に記載の手術器具。
  5. 前記第1のベアリング内蔵プーリは、前記第2のベアリング内蔵プーリに対して前記シャフト側に配置されており、
    前記軸部の長さは、前記第1のベアリング内蔵プーリの方が前記第2のベアリング内蔵プーリよりも小さい、請求項2〜4のいずれか1項に記載の手術器具。
  6. 前記第1のベアリング内蔵プーリと前記第2のベアリング内蔵プーリとは、前記軸部が延びる方向から見て、前記シャフトが延びる方向と略直交する方向にずれるように配置されている、請求項2〜5のいずれか1項に記載の手術器具。
  7. 前記第1のベアリング内蔵プーリと前記第2のベアリング内蔵プーリとは、少なくとも一部が共通の部材により構成されている、請求項6に記載の手術器具。
  8. 前記第1のベアリング内蔵プーリ部分と前記第2のベアリング内蔵プーリ部分とは、前記第1のベアリング内蔵プーリと前記第2のベアリング内蔵プーリとにおいて共通の部材により構成されている、請求項7に記載の手術器具。
  9. 前記被駆動部材は、第1の被駆動部材と、第2の被駆動部材と、第3の被駆動部材とを含み、
    前記ベアリング内蔵プーリは、前記第1の被駆動部材と、前記第2の被駆動部材と、前記第3の被駆動部材とにそれぞれ対応するように、前記第1のベアリング内蔵プーリと、前記第2のベアリング内蔵プーリと、第3のベアリング内蔵プーリとを含む、請求項2〜8のいずれか1項に記載の手術器具。
  10. 前記第2のベアリング内蔵プーリは、前記第1のベアリング内蔵プーリに対して前記シャフト側とは反対側に配置されており、
    前記第3のベアリング内蔵プーリは、前記軸部が延びる方向から見て、前記第2のベアリング内蔵プーリと前記シャフトが延びる方向と略直交する方向に並んで配置されている、請求項9に記載の手術器具。
  11. 前記ベアリング内蔵プーリは、前記細長要素の張力により固定されるように設けられている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の手術器具。
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