JP6893381B2 - 壁面の汚れ防止方法 - Google Patents

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Description

本発明は、気泡混合軽量土工法の施工において構築した壁体の外面の汚れを、防止又は軽減するための方法に関する。
気泡混合軽量土工法は、道路の拡幅や新設等の工事において、路面の下に気泡混合軽量土を盛土として用いる工法である。この気泡混合軽量土には、主に、セメント、水、及び気泡を含むエアミルクと、さらに砂質土等の砂を含むエアモルタルがある。これらのエアミルク等は、軽量性、流動性、及び固化後の自立性に優れ、敷均しや締固めが容易なため、軟弱地盤や地滑り地への盛土、傾斜地の拡幅に用いる盛土、及び構造物の背面への盛土等の用途がある。
気泡混合軽量土工法は、通常、気泡混合軽量土の打設場所の周りを、背面の地山と複数の壁材で連続的に囲んで壁体を段階的に構築しながら、各段階毎に該軽量土を打設し、この壁体の構築と該軽量土の打設を、所定の高さになるまで交互に繰り返して該軽量土を積層する工法である。そして、硬化した気泡混合軽量土は、吸水すると湿潤密度が大きくなって軽量性が低下するおそれがあるため、該軽量土を打設した後は、該軽量土の背面の地山から浸出する水や雨水が軽量土内に浸透しないように、該軽量土(盛土)の天端や地山が位置する側に、防水シートを敷設するなどの遮水対策を講じている(非特許文献1)。しかし、気泡混合軽量土工法の施工時に構築した壁体の外面は、時間の経過とともに汚れが目立つようになり、施工後、数か月から数年で汚れが顕著になる場合があるため、最近では、この壁体の外面の汚れが問題視されてきた。
この汚れの原因は主に、(i)気泡混合軽量盛土の内部から浸出した水酸化カルシウムを含む水が、壁体の継目から壁体の表面に流出した後、空気中の二酸化炭素と反応して生じた白華(炭酸カルシウム)と、(ii)背面の地山から浸出した水や降雨水に混じって壁体表面に運ばれた泥に繁殖した菌類(カビ等)、コケ類、及び藻類などである。したがって、これらが原因の壁体表面の汚れを防止する方法として、気泡混合軽量盛土の天端や地山の背面を防水シート等で遮水する等の遮水対策が有効である。しかし、重機による砕石や土砂の敷均しの際に、防水シートが破損して雨水等が気泡混合軽量土の層に浸入したり、又は破損しなくても防水シートの継目から浸水する場合がある。
三嶋信雄、益村公人共著、「FCB工法 気泡混合軽量土を用いた気泡混合軽量土工法」、理工図書出版、平成12年7月30日発行、134−136頁
そのため、本発明は、気泡混合軽量土工法の施工において構築した壁体の外面の汚れの発生を、簡易に防止できる方法を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、壁体の外面の汚れの原因が、壁体の内側から壁体の表面に浸出した水(泥水)に起因する白華や菌類等であるとの知見に基づき、壁面の汚れ防止方法を鋭意検討した結果、本発明を完成した。すなわち、本発明は下記の構成を有する壁面の汚れ防止方法である。
[1]気泡混合軽量土工法の施工において、複数の壁材を接合して構築した壁体の外面の汚れを防止するための方法であって、下記(A)工程を含む、壁面の汚れ防止方法。
(A)下記の目地板を用いて、壁体の内側にある気泡混合軽量土に目地を形成することにより、雨水及び気泡混合軽量土中の水を、目地板と遮水シートの間の水みちを通じて壁体の外側に排水する工程
[目地板]
目地板の両面と遮水シートの間が通水可能な状態で遮水シートにより覆われてなる目地板であって、雨水及び気泡混合軽量土中の水が目地板と遮水シートの間の水みちに侵入可能なように、該目地板を覆う遮水シートの少なくとも1カ所以上に浸水部を設けてなる目地板
[2]気泡混合軽量土工法の施工において、複数の壁材を接合して構築した壁体の外面の汚れを防止するための方法であって、下記(A)工程を必須の工程として含み、さらに下記(B)〜(F)工程から選ばれる1種以上の工程を含む、前記[1]に記載の壁面の汚れ防止方法。
(A)下記の目地板を用いて、壁体の内側にある気泡混合軽量土に目地を形成することにより、雨水及び気泡混合軽量土中の水を、目地板と遮水シートの間の水みちを通じて壁体の外側に排水する工程
[目地板]
目地板の両面と遮水シートの間が通水可能な状態で遮水シートにより覆われてなる目地板であって、雨水及び気泡混合軽量土中の水が目地板と遮水シートの間の水みちに侵入可能なように、該目地板を覆う遮水シートの少なくとも1カ所以上に浸水部を設けてなる目地板
(B)前記壁体の内面の接合部分に、シーリング材を塗布する工程
(C)打設して硬化した気泡混合軽量土の天端の表面に撥水剤を塗布する工程
(D)前記壁体の外面に撥水剤を塗布する工程
(E)前記壁体の外面になる面に予め撥水剤を塗布した壁材を、接合して壁体を構築する工程
(F)撥水剤を含む壁材を、接合して壁体を構築する工程
[3]前記目地板が、癧青質目地板(エラスタイト)、および癧青質繊維性目地板(ケンタイト)から選ばれる1種以上である、前記[1]または[2]に記載の壁面の汚れ防止方法。
本発明の汚れ防止方法は、気泡混合軽量土工法の施工において構築した壁体の外面の汚れの発生を、簡易に防止又は軽減することができる。
目地板を用いて、壁体の内側にある気泡混合軽量土に目地を形成するための過程を示す概略図(一例)である。具体的には、図1において、(a)は目地板の両面が、遮水シートにより通水可能な状態で覆われた目地板を、固定具を用いて排水マットの上に垂直に固定した状態を示す図である。また、(b)は前記垂直に固定された目地板の両側に、気泡混合軽量土を打設した状態を示す図である。さらに、(c)は前記目地板の上に、遮水シートで同様に覆われた2段目の目地板を設置した状態を示す図である。 気泡混合軽量土に目地を形成した後の図であって、雨水や気泡混合軽量土中の水が、目地板と遮水シートの間にある水みちを通じて、壁体の外へ排水される様子を示す概念図である。 前記(A)工程において、透水マット(目地板の下の白色のマット)の上に、目地板(黒色の板)を、固定具(鉄棒)を用いて直立させて固定した一例を示す写真である。 前記(A)工程において、透水マット(壁体の外側に出ている、目地板の下の白色のマット)を通して、雨水又は壁体の内側の気泡混合軽量土中の水を、壁体の外側に排水した様子を示す写真である。 吹き付けガンを用いて、スプレー式吹き付け方法で壁体の内面にシーリング材を吹き付けた状態を示す写真であり、(a)は流動性のシーリング材を、(b)は非流動性のシーリング材を用いた。 吹き付けガンを用いて、ビード式吹き付け方法で壁体の内面にシーリング材を吹き付けた状態を示す写真であり、(a)は流動性のシーリング材を、(b)は非流動性のシーリング材を用いた。
本発明の壁面の汚れ防止方法は、前記の通り、気泡混合軽量土工法の施工において、複数の壁材を接合して構築した壁体の外面(外側の面)の汚れを防止するための方法であって、前記(A)〜(F)工程から選ばれる1種以上の工程を含む壁面の汚れを防止する方法等である。
なお、本発明において気泡混合軽量土とは、セメント、水、気泡、及び必要に応じて原料土(例えば、建設現場で発生する砂質土等)を混合して得られる軽量土木材料をいう。また、気泡混合軽量土工法とは、該気泡混合軽量土を用いて、壁体の内面(内側の面)の側に盛土を形成する工法をいう。
以下、本発明の壁面の汚れ防止方法について、(A)〜(F)工程に分けて詳細に説明する。
(A)工程は、下記に記載の目地板を用いて、壁体の内側にある気泡混合軽量土に目地を形成することにより、雨水及び気泡混合軽量土中の水を、該目地板と遮水シートの間の水みちを通じて壁体の外側に排水する工程である。
[目地板]
目地板の両面と遮水シートの間が通水可能な状態で遮水シートにより覆われてなる目地板であって、雨水及び気泡混合軽量土中の水が目地板と遮水シートの間の水みちに侵入可能なように、該目地板を覆う遮水シートの少なくとも1カ所以上に浸水部を設けてなる目地板
ここで、前記遮水シートは、遮水性があれば特に限定されず、例えば、農業用ビニールシート等のビニールシートが挙げられる。また、前記目地板は、瀝青質目地板や瀝青質繊維性目地板が挙げられる。瀝青質目地板は、アスファルトコンパウンドに、合成繊維又は天然繊維を配合した目地板であり、エラスタイトの名で市販され、瀝青質繊維性目地板は、瀝青質目地板よりも目地の動きに追従できる伸縮性が高い目地板であり、ケンタイトの名で市販されている。
また、目地板と遮水シートの間の水みちとは、例えば、目地板と遮水シートの間にある隙間(空間)や不織布等で構成された透水シート等が挙げられる。
以下、図を用いて(A)工程における、遮水シートにより覆われた目地板を用いて、気泡混合軽量土に目地を形成する方法の一例を説明する。
(1)図1(a)に示すように、目地の設置を予定している位置に透水マット4を敷設した後、該透水マットの上に目地板1を立てる。次に、目地板の両面(両側)を遮水シートで通水可能な状態で覆うとともに、水みち6を流下してくる水が透水マットに流入するように、遮水シートの下端は透水マットの左右を覆うようにして、遮水シートと目地板を固定具3により押圧して固定する。遮水シート2の長さは、好ましくは、1段目の気泡混合軽量土の打設の終了時において、遮水シートの上端が約50cm以上、気泡混合軽量土の天端からはみ出る長さである。なお、矢印が示す円内の図は、遮水シートの上端(気泡混合軽量土の打設の終了時にはみ出す部分)を折り畳んで、目地板の上端に載置した状態を示すもので、気泡混合軽量土の打設が終了するまで、遮水シートが目地板から剥がれないようにするための一手段を示す図である。
目地板を直立させて固定する方法は、例えば、折り曲げた金網、又はアングル材等を用いて、目地板の両側から挟み込み、押圧して固定する方法や、図3に示すように、鉄棒を斜にして目地板1の両側又は片側を固定するとともに、該両側又は片側の鉄筋の他方をアンカーにより地盤に固定する方法等がある。
(2)図1(b)に示すように、気泡混合軽量土(1段目)を、目地板の上端において遮水シートの加工作業ができる程度の高さまで打設する。この打設の終了時において、前記のとおり、遮水シートの上端は、目地板の上端において、遮水シートの加工作業ができる程度の長さだけ、気泡混合軽量土の天端面からはみ出ている。
(3)前記(2)で打設した気泡混合軽量土が、作業可能な程度まで硬化した後、図1(c)に示すように、2段目の目地板1の両面を2段目の遮水シート2で、前記(1)と同様に、通水可能な状態で覆うとともに、遮水シートの下端部分が、1段目の遮水シートの上端部分と目地板1との間において、隙間を設けた状態で挟むように固定して浸水部5を形成する。なお、2段目の遮水シートの下端部分と1段目の遮水シートの上端部分の重なり幅は、浸水を可能にするため、好ましくは20〜50cm、より好ましくは20〜30cmである。
(4)目地板を上方に延設する場合、既設の目地板の上端と、新たに延設する目地板の下端を突き合わせて対向させた後、新たに延設する目地板の両側から固定具(アングル材やH鋼等、ただし、図示せず。)で挟み込んで押圧し、目地板を直立させて固定するとよい。
(5)これ以降、前記(2)〜(4)に記載の目地板の延設、遮水シートによる目地板の被覆、及び気泡混合軽量土の打設の各作業を繰返すことにより、図2に示すように、気泡混合軽量土の予定された天端高さまで、気泡混合軽量土を積層して盛土を構築する。なお、図2に示す気泡混合軽量土は4層であるが、気泡混合軽量土の積層数は、現場に合わせて選択する。
そして、(A)工程では、図2に示すように、雨水や気泡混合軽量土中の水は、目地板と遮水シートの間の水みちを通って流下し、さらに、1段目の目地板の下の、図の前後方向に走る透水マットの中を通って、図2および図4に示すように、壁体の外側に排水される。なお、図2において、壁体の外への排水を示す矢印の方向は、図の前後方向に設置した透水マットに沿って壁体の外に向かう方向である。
(B)工程は、複数の壁材を接合して構築した壁体の内面の接合部分に、シーリング材を塗布する工程である。なお、本発明において、前記シーリング材はコーキング材も含み、前記塗布は散布、及び充填も含む。
前記シーリング材は、構造体の目地や間隙部分に塗布して、防水性や気密性などの機能を発揮させる材料である。シーリング材の種類は、シリコーン系、変性シリコーン系、アクリル系、ポリウレタン系、ポリサルファイド系、及びブチルゴム系等のシーリング材があり、硬化方式により、湿気硬化型、乾燥硬化型、及び混合反応硬化型等のシーリング材がある。そして、本発明で用いるシーリング材は特に制限されず、前記のいずれの種類の材料も使用できる。
シーリング材の塗布方法は、壁材を接合してできた壁体の内面の線状の接合部分に、吹き付け装置を用いて吹き付けて、接合部分の空隙を充填する方法であり、スプレー式吹き付け方法(図5)とビード式吹き付け方法(図6)がある。シーリング材と壁体の密着性の点から、スプレー式吹き付け方法が好ましい。また、本発明で用いる吹き付け装置は、例えば、吹き付けガン等の市販の装置が使用できる。
シーリング材の塗布量は、空隙の充填性と材料コストの点から、スプレー式吹き付け方法では、線状の空隙部分1m当たり、好ましくは120〜180g、より好ましくは140〜160gであり、ビード式吹き付け方法では線状の接合部分1m当たり、好ましくは140〜180g、より好ましくは160〜180gである。なお、シーリング材と接合部分の付着力を高めるために、前記作業の前作業として、壁体の接合部分のバリと粉を除去する作業、及び/又はプライマーを接合部分に塗布する作業を、任意の作業として設けてもよい。
前記プライマーは、コンクリート用のシーラント用プライマーが好適である。また、該プライマーの塗布量は、シーリング材の付着力の向上の点から、好ましくは80〜120g/m、より好ましくは90〜110g/mである。プライマーの塗布には、刷毛塗り又はスプレー等を用いることができる。
また、(C)工程は、打設して硬化した気泡混合軽量土の天端の表面に撥水剤を塗布する工程である。該工程によれば、撥水剤の塗布により気泡混合軽量土の表層に撥水層を形成して、気泡混合軽量土への水の浸透を防止することができる。撥水剤の塗布は、気泡混合軽量土の天端の表面に、刷毛やスプレー等を用いて容易に行なうことができる。また、撥水層の厚さが数ミリ〜数十ミリ程度であれば、敷均し作業等で重機が走行して防水シートが破損した場合でも、撥水層の撥水効果は十分に維持できる。
該方法で用いる撥水剤は、コンクリート用浸透型撥水剤が好適であり、シラン系やフッ素系の撥水剤が挙げられる。この撥水剤の希釈率は概ね5〜20倍でよい。撥水剤の塗布には、刷毛塗り又はスプレー等を用いることができる。
(D)工程は、複数の壁材を接合して構築した壁体の外面に撥水剤を塗布する工程である。また、(E)工程は、壁体の外面になる面に予め撥水剤を塗布した壁材を、接合して壁体を構築する工程である。また、(F)工程は、撥水剤を含む壁材を、接合して壁体を構築する工程である。
前記撥水剤は、コンクリート用浸透型撥水剤が好適であり、シラン系やフッ素系の撥水剤が挙げられる。撥水剤の希釈率は、前記と同様に、概ね5〜20倍でよい。また、撥水剤の塗布方法には、刷毛塗り又はスプレー等を用いることができる。また、(F)工程で用いる撥水剤を含む壁材(モルタル板、又はコンクリート板)中の撥水剤の含有量は、壁材がモルタル板、又はコンクリート板である場合、壁材中のセメント100質量部に対し、好ましくは有効成分換算で0.05〜5.0質量部である。
本発明の壁面の汚れ防止方法において、さらに、壁体の内面に排水ドレーン材を、一定の間隔で設置してもよい。該排水ドレーン材は、気泡混合軽量土から壁体へと移動した水や、気泡混合軽量土と壁体の間の隙間に溜まった水を、気泡混合軽量土の最下部に設けた排水設備を通して外部に排出することができる。本発明で用いる排水ドレーン材の使用方法は、特に制限されないが、例えば、排水ドレーン材を、内径20cm〜50cm、長さ2.0mの円柱状に加工して、気泡混合軽量土の打設時に、該排水ドレーン材を2.0〜5.0mピッチで壁体の内面(裏側)に設置して水を排出する方法が挙げられる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
[実施例1]
実施例1として、前記(A)工程を含む壁面の汚れ防止方法を実施した。
具体的には、図1(a)に示すように、目地の設置を予定している位置に透水マット4を敷設した後、該透水マットの上に目地板1を立てた。次に、目地板の両面を遮水シート2で通水可能な状態で覆うとともに、水みち6を流下してくる水が透水マットに流入するように、遮水シートの下端は透水マットの左右を覆うようにして、遮水シートと目地板を固定具(アングル材)3により押圧して固定した。また、遮水シートの上端(気泡混合軽量土の打設の終了時に、はみ出す部分)は、気泡混合軽量土の打設が終了するまで、遮水シートが目地板から剥がれないようにするため、折り畳んで目地板の上端に載置した。
次に、図1(b)に示すように、管理フロー値が180mmの気泡混合軽量土(JH暫定配合表の配合番号がKO−5の気泡混合軽量土)を、目地板の上端で遮水シートの加工作業ができる程度の高さまで打設した。
前記打設した気泡混合軽量土が、作業可能な程度まで硬化した後、図1(c)に示すように、2段目の目地板1の両面を2段目の遮水シート2で、前記(1)と同様に、通水可能な状態で覆うとともに、1段目の目地板の上端に沿うように固定具(H鋼)を載置した後、新たに延設する2段目の目地板の下端を、固定具の溝に挟み込んで突き合わせて対向させ、2段目の目地板を直立させて固定した。また、この間、遮水シートの下端部分が、1段目の遮水シートの上端部分と2段目の目地板との間において、隙間を設けた状態で挟まれるように固定して浸水部を形成した。なお、2段目の遮水シートの下端部分と1段目の遮水シートの上端部分の重なり幅は約20cmであった。
これ以降は、気泡混合軽量土の打設→遮水シートによる目地板の被覆と延設を繰り返して、気泡混合軽量土の天端高さが約2mになるまで、気泡混合軽量土を積層して盛土を構築した後、盛土の上を防水シートで覆い、砕石を敷き均した。
気泡混合軽量土の打設終了日から21日後に、壁体の外側にある透水マットの出口を観察したところ、図4に示すように、壁体の内側にある気泡混合軽量土中の水が、透水マットを通って、壁体の外側に多量に排水されていた。一方、壁体の繋ぎ目からの水の浸出は、全く見られなかった。また、砕石層を除去して防水シートの状態を観察したところ、いくつかの箇所が破れていて、防水効果(さらには壁面の汚れ防止効果)は期待できなかった。これに対し、本発明で用いる(A)工程は、防水シートが破れていても、壁面の汚れ防止効果が高いと期待される。
[実施例2]
実施例2として、前記(B)工程を含む壁面の汚れ防止方法を実施した。
具体的には、複数の壁材を用いて壁体を構築した後に、該壁体の内面(裏側)の接合部分に、吹き付けガンを用いて、表1に示す塗布量のシーリング材(商品名:シリコーンシーラントDC7094、東レ・ダウコーニング社製)をスプレー式とビード式で吹き付けた。
そして、シーリング材が硬化した後、壁体の外面(壁面の表側)に対し高圧水を噴射して、該壁体の内面(壁面の裏側)から、目視により壁体の目地(接合部分)における水の透過の程度を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 0006893381
表1に示すように、空隙の充填性と材料コストの点から、シーリング材の好ましい塗布量は、スプレー式吹き付け方法で120〜160kg/m、ビード式吹き付け方法で140〜160kg/mである。なお、シーリング材の最適な塗布量は、スプレー式吹き付け方法で140kg/m、ビード式吹き付け方法で160kg/mである。
1 目地板
2 遮水シート
3 固定具
4 透水マット
5 浸水部
6 水みち
7 防水シート

Claims (3)

  1. 気泡混合軽量土工法の施工において、複数の壁材を接合して構築した壁体の外面の汚れを防止するための方法であって、下記(A)工程を含む、壁面の汚れ防止方法。
    (A)下記の目地板を用いて、壁体の内側にある気泡混合軽量土に目地を形成することにより、雨水及び気泡混合軽量土中の水を、目地板と遮水シートの間の水みちを通じて壁体の外側に排水する工程
    [目地板]
    目地板の両面と遮水シートの間が通水可能な状態で遮水シートにより覆われてなる目地板であって、雨水及び気泡混合軽量土中の水が目地板と遮水シートの間の水みちに侵入可能なように、該目地板を覆う遮水シートの少なくとも1カ所以上に浸水部を設けてなる目地板
  2. 気泡混合軽量土工法の施工において、複数の壁材を接合して構築した壁体の外面の汚れを防止するための方法であって、下記(A)工程を必須の工程として含み、さらに下記(B)〜(F)工程から選ばれる1種以上の工程を含む、請求項1に記載の壁面の汚れ防止方法。
    (A)下記の目地板を用いて、壁体の内側にある気泡混合軽量土に目地を形成することにより、雨水及び気泡混合軽量土中の水を、目地板と遮水シートの間の水みちを通じて壁体の外側に排水する工程
    [目地板]
    目地板の両面と遮水シートの間が通水可能な状態で遮水シートにより覆われてなる目地板であって、雨水及び気泡混合軽量土中の水が目地板と遮水シートの間の水みちに侵入可能なように、該目地板を覆う遮水シートの少なくとも1カ所以上に浸水部を設けてなる目地板
    (B)前記壁体の内面の接合部分に、シーリング材を塗布する工程
    (C)打設して硬化した気泡混合軽量土の天端の表面に撥水剤を塗布する工程
    (D)前記壁体の外面に撥水剤を塗布する工程
    (E)前記壁体の外面になる面に予め撥水剤を塗布した壁材を、接合して壁体を構築する工程
    (F)撥水剤を含む壁材を、接合して壁体を構築する工程
  3. 前記目地板が、癧青質目地板(エラスタイト)、および癧青質繊維性目地板(ケンタイト)から選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載の壁面の汚れ防止方法。
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