JP2000248565A - 壁面のデザイン構造 - Google Patents

壁面のデザイン構造

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JP2000248565A
JP2000248565A JP11056293A JP5629399A JP2000248565A JP 2000248565 A JP2000248565 A JP 2000248565A JP 11056293 A JP11056293 A JP 11056293A JP 5629399 A JP5629399 A JP 5629399A JP 2000248565 A JP2000248565 A JP 2000248565A
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wall
upper edge
ground
concrete
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JP11056293A
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Daikichi Suematsu
大吉 末松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 擁壁の壁面において、汚損が激しい上縁部分
については、汚損を抑制した汚損抑制面に形成すること
で、汚れによる見栄えの悪さを解消し、併せて、その汚
損抑制面をデザイン要素として活かすことができるよう
にした壁面のデザイン技術の提供。 【解決手段】 壁面1が、壁面上縁10を含む上縁デザ
イン領域2と、それ以外のデザイン領域3に区分されて
いる。上縁デザイン領域が汚損抑制面20に形成されて
いる。他のデザイン領域が、地肌面30と、塗装面と、
着色面と、ハツリ面と、研摩面のいずれかの面に形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート擁壁
を構築するのに用いられる擁壁用ブロックや現場打ちに
より構築されるコンクリート擁壁を対象とした壁面のデ
ザイン構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、擁壁の壁面にデザインを施したも
のとして、例えば、壁面にタイル模様や石垣模様を施し
たり、あるいは壁面を塗料によって塗装したものなど、
種々のものが知られている。ところで、擁壁の壁面は風
雨にさらされるため、その表面が汚損して黒ずみ、見栄
えが損なわれていることが多い。特に、この汚れは、壁
面を伝って流れる雨水を原因とし、この雨水がコンクリ
ートに染み込むことによって生じている。従来、この壁
面の汚損に対処するため、壁面に撥水剤を塗布して汚損
を抑制させるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、壁面の全面に撥水剤を塗布して、壁面全面の汚損を
防止するようにしたものであり、そこには汚損した壁面
をデザインとして活かすという考えはなく、単なる汚損
抑制の手段に過ぎないものであった。又、壁面の汚損原
因の主たるものは、上記したように雨水にあり、このた
め壁面の上縁部分ほど、雨水の染み込みによって生じた
筋状の黒ずみで激しく汚損しているのが多く見受けられ
る。
【0004】本発明では、擁壁の壁面において、汚損が
激しい上縁部分については、汚損を抑制した汚損抑制面
に形成することで、汚れによる見栄えの悪さを解消し、
併せて、その汚損抑制面をデザイン要素として活かすこ
とができるようにした壁面のデザイン構造を提供するこ
とを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明(請求項1)の壁面のデザイン構造は、壁
面が、壁面上縁を含む上縁デザイン領域と、それ以外の
デザイン領域に区分され、前記上縁デザイン領域がコン
クリート地肌に汚損抑制処理を施した汚損抑制面に形成
され、他のデザイン領域が、コンクリート地肌のままの
地肌面と、コンクリート地肌に塗料により塗装を施した
塗装面と、コンクリート地肌に顔料で着色を施した着色
面と、コンクリート地肌にハツリ加工を施したハツリ面
と、コンクリート地肌に研摩加工を施した研摩面のいず
れかの面に形成されている構成とした。
【0006】従って、この発明では、壁面上縁を含む上
縁デザイン領域が汚損抑制面に形成されているため、汚
損が激しい壁面の上縁部分の汚損が抑制され、汚れによ
る見栄えの悪さを解消することができる。又、上縁デザ
イン領域以外のデザイン領域が、地肌面と、塗装面と、
着色面と、ハツリ面と、研摩面のいずれかの面に形成さ
れているため、例えば、他のデザイン領域を塗装面に形
成した場合、この塗装面と上縁デザイン領域の汚損抑制
面とをそれぞれデザイン要素として、この異なる2種の
デザイン要素の組合せによるデザインを表現することが
できる。特に、他のデザイン領域を地肌面に形成した場
合(請求項2)、汚れを利用してデザインを施すことが
できる。即ち、上縁デザイン領域の汚損抑制面は汚れの
抑制によってコンクリート地肌の黒ずみが抑えられ、他
方の地肌面は汚れが許容されて黒ずみが生じるため、両
者の間には明度に差が生じる。従って、この明度差によ
るコントラストを利用したデザインを表現することがで
きる。
【0007】尚、汚損抑制面を形成するための汚損抑制
処理としては、コンクリート地肌の上から撥水剤や防カ
ビ剤を塗布したり、あるいは透明塗料を塗布することに
なる。
【0008】又、塗装面を形成するための塗装処理とし
ては、は、コンクリート地肌にシーラを塗布したのち、
この上から塗料を塗布して塗膜を形成させることにな
る。この場合の塗料としては、合成樹脂バインダ塗料、
透湿性塗料、骨材含有塗料等を使用できるもので、特に
制限はない。又、塗料の塗布については、スプレー装置
を用いた吹き付け塗装や刷毛塗り塗装により行うことが
できる。
【0009】又、着色面を形成するための着色処理とし
ては、水に溶かした顔料をコンクリート地肌に塗布した
り、粉末の顔料をコンクリート地肌に塗布したのち上か
ら透明クリア(トップコート)でコーティングすること
により顔料を含浸させるもの。あるいはコンクリート型
枠の内面に顔料、骨材、樹脂を接着剤により仮付けした
状態でコンクリート成型することで、コンクリート面に
転写によって顔料を含浸させるもの。又、コンクリート
地肌に着色剤と発色剤と促進剤とを塗布して反応させる
ことにより着色させるもの等がある。
【0010】又、ハツリ面を形成するためのハツリ加工
としては、ハンディータイプの電動工具に装着した多数
の針棒材でコンクリート地肌を叩打する機械的なハツリ
加工、ウオータジェットガンから高圧水を壁面に向けて
噴射するハツリ加工、砂粒や金属粒を噴射するサンドブ
ラストによるハツリ加工のいずれを使用してもよい。こ
のハツリ加工によってコンクリート地肌が自然石を割っ
た様な状態になるため、コンクリートでありながら、自
然な風合いを表現して、美観を向上させることができ
る。尚、このハツリ加工面はコンクリート表面が粗く削
られて骨材や砕石が露出した状態になるため、その表面
が雨水やホコリによって汚れやすくなる。このため、ハ
ツリ加工面を撥水剤や防カビ剤の塗布によって汚損抑制
処理したり、あるいはハツリ加工面の上から透明な塗料
等を塗布すれば、雨水やホコリによる汚れを抑制するこ
とができる。又、ハツリの程度は、強度に影響がない深
さで行なうことになる。
【0011】又、研磨面を形成するための研摩加工とし
ては、回転砥石や回転ワイヤブラシを用いてコンクリー
ト地肌を研摩することになる。この研摩加工面は、研摩
部分が光沢を持つと同時にコンクリート地肌のままの部
分に比べて黒く(濃い灰色)なって、いわゆる黒光りし
た状態になる。尚、この研摩加工面を撥水剤や防カビ剤
の塗布によって汚損抑制処理してもよい。
【0012】又、本発明において、他のデザイン領域
が、コンクリート地肌に汚損抑制処理を施した汚損抑制
面と、コンクリート地肌のままの地肌面と、コンクリー
ト地肌に塗料により塗装を施した塗装面と、コンクリー
ト地肌に顔料で着色を施した着色面と、コンクリート地
肌にハツリ加工を施したハツリ面と、コンクリート地肌
に研摩加工を施した研摩面のいずれか2種以上の面に形
成されている態様がある(請求項3)。従って、例え
ば、他のデザイン領域を塗装面と研磨面とに形成した場
合、この塗装面及び研磨面と、上縁デザイン領域の汚損
抑制面とをそれぞれデザイン要素とすることができる。
このように、異なる3種以上のデザイン要素の組合せに
よるデザインを表現することができる。
【0013】又、本発明において、壁面が擁壁用ブロッ
クのコンクリート壁面である態様(請求項4)がある。
この場合、上縁デザイン領域が擁壁用ブロックの上端面
を含んでいる態様(請求項5)がある。又、本発明にお
いて、壁面が現場打ち擁壁のコンクリート壁面である態
様(請求項6)がある。この場合、上縁デザイン領域が
現場打ち擁壁の上端面を含んでいる態様(請求項7)が
ある。
【0014】即ち、本発明のデザイン構造は、擁壁用ブ
ロックの壁面及び現場打ち擁壁の壁面のいずれにも適用
できるし、又、上端面を上縁デザイン領域に含めること
によって、この上端面についても汚損を抑制するように
した。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により詳述する。図1は実施の第1形態であって、擁壁
用L型ブロックに適用した壁面のデザイン構造を示す斜
視図である。尚、以下の各実施の形態において、同一構
成部分は図面の符号を同一にしている。
【0016】この擁壁用L型ブロックAは、壁面1が、
壁面上縁10を含む上縁デザイン領域2と、それ以外の
デザイン領域3に区分されている。前記上縁デザイン領
域2は、コンクリート地肌に汚損抑制処理を施した汚損
抑制面20に形成され、他のデザイン領域3は、コンク
リート地肌のままの地肌面30に形成されている。この
場合、上縁デザイン領域2とデザイン領域3との境界は
波状に形成した目地溝40によって区画されている。
【0017】従って、この擁壁用L型ブロックAでは、
上縁デザイン領域2が汚損抑制面20に形成されている
ため、汚損が激しい壁面1の上縁部分の汚損が抑制さ
れ、汚れによる見栄えの悪さを解消することができる。
又、他のデザイン領域3が、地肌面30に形成されてい
るため、この地肌面30と上縁デザイン領域2の汚損抑
制面20とをそれぞれデザイン要素として、この異なる
2種のデザイン要素の組合せによるデザインを表現する
ことができる。特に、上縁デザイン領域2の汚損抑制面
20は汚れの抑制によってコンクリート地肌の黒ずみが
抑えられ、他方の地肌面30は汚れが許容されて黒ずみ
が生じるため、両者の間には明度に差が生じ、この明度
差によるコントラストを利用したデザインを表現するこ
とができる。なお、他のデザイン領域3については、塗
装面又は着色面又はハツリ面又は研摩面のいずれかの面
に形成することができる。
【0018】図2は実施の第2形態であって、擁壁用L
型ブロックに適用した壁面のデザイン構造を示す斜視図
である。
【0019】この擁壁用L型ブロックBは、壁面1が、
壁面上縁10及び上端面11を含む上縁デザイン領域2
と、それ以外のデザイン領域3に区分されている。前記
上縁デザイン領域2は、汚損抑制面20に形成され、他
のデザイン領域3は、地肌面30と、汚損抑制面31
と、塗装面32と、着色面33と、ハツリ面34と、研
摩面35に形成されている。この場合、上縁デザイン領
域2と他のデザイン領域3との境界及び他のデザイン領
域3内における各面の境界は線41(塗装線又はテープ
張り線)によって区画されている。従って、この擁壁用
L型ブロックBでは、上縁デザイン領域2が汚損抑制面
20に形成されているため、汚損が激しい壁面1の上縁
部分の汚損が抑制され、汚れによる見栄えの悪さを解消
することができる。又、他のデザイン領域3が、地肌面
30と、汚損抑制面31と、塗装面32と、着色面33
と、ハツリ面34と、研摩面35に形成されているた
め、これらの面と上縁デザイン領域2の汚損抑制面20
とをそれぞれデザイン要素として組み合わせたデザイン
を表現することができる。又、擁壁用L型ブロックBの
上端面11も汚損抑制面20に形成されているため、こ
の上端面11の汚損を防止することができる。なお、他
のデザイン領域3については、地肌面30と、汚損抑制
面31と、塗装面32と、着色面33と、ハツリ面34
と、研摩面35のうちのいずれか2種以上の面の組合せ
であればよい。
【0020】以上、本発明の実施の形態を図面により説
明したが、具体的な構成はこれに限定されるものではな
い。例えば、擁壁用ブロックとしては、L形擁壁用ブロ
ック以外に、積み上げブロックや法面用ブロック等でも
よい。また、本発明のデザイン構造は、現場打ち擁壁の
壁面にも適用できる。又、上縁デザイン領域と他のデザ
イン領域との境界及び他のデザイン領域内における各面
の境界を、目地溝や線(塗装線又はテープ張り線)によ
って必ずしも区画する必要はなく、目地溝や線を形成す
ることなく、面と面の境だけでよい。
【0021】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明(請求
項1)の壁面のデザイン構造にあっては、壁面上縁を含
む上縁デザイン領域が汚損抑制面に形成されているた
め、汚損が激しい壁面の上縁部分の汚損が抑制され、汚
れによる見栄えの悪さを解消することができる。又、上
縁デザイン領域以外のデザイン領域が、地肌面と、塗装
面と、着色面と、ハツリ面と、研摩面のいずれかの面に
形成されているため、上縁デザイン領域の汚損抑制面と
他のデザイン領域の面とをそれぞれデザイン要素とし
て、この異なる2種のデザイン要素の組合せによるデザ
インを表現することができる。
【0022】又、他のデザイン領域を地肌面に形成する
と(請求項2)、上縁デザイン領域の汚損抑制面は汚れ
の抑制によってコンクリート地肌の黒ずみが抑えられ、
他方の地肌面は汚れが許容されて黒ずみが生じるため、
両者の間には明度に差が生じる。従って、この明度差に
よるコントラストを利用したデザインを表現することが
できる。
【0023】又、他のデザイン領域を、汚損抑制面と、
地肌面と、塗装面と、着色面と、ハツリ面と、研摩面の
いずれか2種以上の面に形成すると(請求項3)、上縁
デザイン領域の汚損抑制面と、他の2種以上の面との合
計3種以上の面をデザイン要素として組合せたデザイン
を表現することができる。
【0024】本発明のデザイン構造(請求項4,5,
6,7)では、擁壁用ブロックの壁面及び現場打ち擁壁
の壁面のいずれにも適用できるし、又、上端面を上縁デ
ザイン領域に含めることによって、この上端面について
も汚損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の第1形態であって、擁壁用L型ブロック
に適用した壁面のデザイン構造を示す斜視図である。
【図2】実施の第2形態であって、擁壁用L型ブロック
に適用した壁面のデザイン構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
A 擁壁用L型ブロック B 擁壁用L型ブロック 1 壁面 10 壁面上縁 11 上端面 2 上縁デザイン領域 20 汚損抑制面 3 他のデザイン領域 30 地肌面 31 汚損抑制面 32 塗装面 33 着色面 34 ハツリ面 35 研磨面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁面が、壁面上縁を含む上縁デザイン領
    域と、それ以外のデザイン領域に区分され、 前記上縁デザイン領域がコンクリート地肌に汚損抑制処
    理を施した汚損抑制面に形成され、 他のデザイン領域が、コンクリート地肌のままの地肌面
    と、コンクリート地肌に塗料により塗装を施した塗装面
    と、コンクリート地肌に顔料で着色を施した着色面と、
    コンクリート地肌にハツリ加工を施したハツリ面と、コ
    ンクリート地肌に研摩加工を施した研摩面のいずれかの
    面に形成されている壁面のデザイン構造。
  2. 【請求項2】 上縁デザイン領域がコンクリート地肌に
    汚損抑制処理を施した汚損抑制面に形成され、他のデザ
    イン領域がコンクリート地肌のままの地肌面に形成され
    ている請求項1記載の壁面のデザイン構造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の壁面のデザイン構造にお
    いて、 他のデザイン領域が、コンクリート地肌に汚損抑制処理
    を施した汚損抑制面と、コンクリート地肌のままの地肌
    面と、コンクリート地肌に塗料により塗装を施した塗装
    面と、コンクリート地肌に顔料で着色を施した着色面
    と、コンクリート地肌にハツリ加工を施したハツリ面
    と、コンクリート地肌に研摩加工を施した研摩面のいず
    れか2種以上の面に形成されている壁面のデザイン構
    造。
  4. 【請求項4】 壁面が擁壁用ブロックのコンクリート壁
    面である請求項1又は3記載の壁面のデザイン構造。
  5. 【請求項5】 上縁デザイン領域が擁壁用ブロックの上
    端面を含んでいる請求項4記載の壁面のデザイン構造。
  6. 【請求項6】 壁面が現場打ち擁壁のコンクリート壁面
    である請求項1又は3記載の壁面のデザイン構造。
  7. 【請求項7】 上縁デザイン領域が現場打ち擁壁の上端
    面を含んでいる請求項6記載の壁面のデザイン構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017223106A (ja) * 2016-06-14 2017-12-21 小野田ケミコ株式会社 壁面の汚れ防止方法

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