JP6889921B2 - シリンジ用プランジャー、その製造方法及び医療用シリンジ - Google Patents

シリンジ用プランジャー、その製造方法及び医療用シリンジ Download PDF

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Description

本発明は、シリンジ用プランジャー、その製造方法及び医療用シリンジに関し、より詳細には、ガスケットの位置ずれや形状変形の発生を防止することが可能シリンジ用プランジャー、その製造方法及び医療用シリンジに関する。
近年、予め薬液が充填されたプレフィルドシリンジが多く利用されている。プレフィルドシリンジにおけるガスケット挿入は、先端開口がシールされた外筒内に薬液を充填した状態とし、減圧下雰囲気(真空下雰囲気)にて、ガスケットを外筒の開口部に配置し、その後、常圧状態とすることにより、ガスケットを外筒内に挿入させるという、いわゆる真空打栓といわれる方法が用いられている。また、プレフィルドシリンジでは、ガスケットの打栓作業後に、当該ガスケットにプランジャーを装着して組み立てる場合があり、このような態様においては、ガスケットへのプランジャーの装着を容易にし、かつ、装着の際の液漏れ防止と、内部圧の上昇を抑制するために、プランジャーに雄ねじ部、ガスケットに雌ねじ部を設け、両者を螺合により接続するのが一般的となっている(例えば、下記特許文献1参照)。
しかしながら、プランジャーとガスケットを螺合により接続する構造であると、組立又は使用の際に弛み、プランジャーが脱離する場合がある。また、ガスケットにプランジャーを接続する際には、シリンジ用外筒にプランジャーを回転させながらねじ込む必要があるが、回転させずに押し込むと、ガスケットと螺合することが困難になる。その結果、予め打栓されていたガスケットがプランジャーに押圧され、当該ガスケットの位置ずれや歪み等の形状変形が発生する場合がある。これにより、シリンジ用外筒内に充填されている薬液の液漏れや気泡の混入が発生するという問題がある。
また、下記特許文献2には、ガスケットに対応するピストン本体の内側に、雌ネジ部に相当するプランジャー本体の部品が設けられ、雄ネジ部に相当するプランジャー本体の第2部品と螺合させることにより接続させる医療用シリンジのプランジャーが開示されている。当該特許文献によれば、ピストン本体と、プランジャー本体部の部品とは、接触面において相互に溶着した構造となっている。
しかしながら、特許文献2では、ピストン本体と、プランジャー本体部の部品との接触面における溶着の程度を均一に行うことについて考慮されていない。そのため、例えば、薬液の充填前後に行われるオートクレーブ等での滅菌処理の際に、溶着した接触面でピストン本体とプランジャー本体の部品とが脱離するという問題がある。また、溶着の程度が不均一であると、これに起因してピストン本体の先端表面の平滑性が損なわれ、凹凸が生じるという問題もある。ピストン本体の先端表面に凹凸が生じると、シリンジ内に充填した薬液を残すことなく排出することが困難になる。
さらに、医療用シリンジ内に薬液が充填された状態で、当該医療用シリンジが患者よりも高い位置に設置された場合、高低差に起因した圧力差により、薬液が患者の方に急速に流れようとする、いわゆるサイフォニング現象が発生することがある。そのため、一般には、プランジャー本体をシリンジポンプ装置に固定するなどして、サイフォニング現象の発生を防止するが、前述の通り、ピストン本体と、プランジャー本体部の部品の接触面における溶着の程度が不均一であると、プランジャー本体を固定していても、ピストン本体がプランジャー本体の部品から脱離する結果、サイフォニング現象が発生し、薬液が患者の方に急速に流れてしまうという問題がある。また、患者に対し適切に穿刺されることを確認するために行われる逆血の際にも、ピストン本体がプランジャー本体の部品から脱離するという問題もある。
特開2003−159330号公報 特表2006−502896号公報
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、ガスケットとプランジャー本体の接触面における溶着の程度が均一であり、両者の脱離や、プランジャー本体をガスケットに装着する際のガスケットの位置ずれ及び歪みによる形状変形の発生を防止することが可能なシリンジ用プランジャー、その製造方法及び医療用シリンジを提供することにある。
本願発明者等は、前記従来の問題点を解決すべく、シリンジ用プランジャー、その製造方法及び医療用シリンジについて検討した。その結果、下記構成を採用することにより、前記目的を達成できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明に係るシリンジ用プランジャーは、前記の課題を解決するために、プランジャー本体部と、前記プランジャー本体部の先端に設けられた接続部と、先端が閉塞し、後端が開口したガスケットであって、前記接続部の少なくとも一部を後端側から収容したものとを備えるシリンジ用プランジャーにおいて、前記接続部における先端表面の中心部には、凹部が設けられており、前記凹部は、前記ガスケット成形の際に供給されるガスケット成形用の溶融樹脂を受けるための溶融樹脂受け部であり、前記ガスケットは前記接続部と、前記凹部を少なくとも含む接触面において溶着していることを特徴とする。
前記の構成によれば、プランジャー本体部とガスケットは、接続部を介して接続されている。すなわち、接続部がプランジャー本体部の先端に設けられ、ガスケットが当該接続部の少なくとも一部を、開口した後端側から収容することにより、シリンジ用プランジャー(以下、「プランジャー」という場合がある。)を構成している。ガスケットは、接続部との接触面で溶着しており、一体的な構造となっている。接続部の先端表面における中心部には、凹部が設けられており、当該凹部においてもガスケットの内壁面と接触し溶着している。凹部は、ガスケット成形の際に供給されるガスケット成形用の溶融樹脂を受けるための溶融樹脂受け部として機能する。従って、例えば、ガスケット成形のためのキャビティ内に、凹部に対向する位置から溶融樹脂が供給される場合、溶融樹脂は接続部に対しては先ず凹部に流れ込んだ後に、キャビティ全体に広がり充填される。溶融樹脂の流動状態をこのように制御することで、ガスケットと接続部との接触面における溶着の程度が不均一になるのを改善することができる。
尚、前記構成のプランジャーは、従来のプランジャーとガスケットの様に、当該ガスケットにプランジャーをネジ構造等により直接接続するものではない。ガスケットは、接触面で溶着した接続部を介してプランジャー本体部と接続された構造であるので、プランジャーをガスケットに直接接続させるための組立作業を省略することができ、当該組立作業の際に起こるガスケットの位置ずれや歪みによる形状変形の発生を防止することができる。
前記の構成に於いて、前記接続部の先端表面には、前記凹部を中心に放射状又は渦状に複数の溝部が設けられていることが好ましい。例えば、凹部に対向する位置から供給された溶融樹脂は、先ず当該凹部に流れ込んだ後、凹部を中心に放射状又は渦状に設けられた溝部を流れ、キャビティ全体に広がる。この様に、溶融樹脂の流動方向をガイドすることにより、ガスケットと接続部との接触面における溶着の程度が不均一となるのを、一層改善することができる。
また、前記の構成に於いて、前記接続部における前記プランジャー本体部との接続側には、径方向外方に突出したフランジ部が設けられており、前記フランジ部の直径は前記ガスケットの外周面の直径と略同一であることが好ましい。ガスケットの外周面の直径と略同一の直径を有するフランジ部を接続部に設けることにより、本発明のシリンジ用プランジャーをシリンジの外筒に収容して組み合わせた際には、当該シリンジの内周面に、フランジ部を当接した状態で摺動させることが可能になる。その結果、本発明のシリンジ用プランジャーが揺動しながら摺動するのを防止することができ、当該シリンジ用プランジャーのシリンジに対する滑動性の向上が図れる。
前記の構成に於いて、前記接続部は内部に雌ネジ部を備え、前記プランジャー本体部は前記雌ネジ部に螺合する雄ネジ部を備えており、前記接続部と前記プランジャー本体部は螺合構造により接合されていることが好ましい。本発明は、従来のプランジャーとガスケットの様に、当該ガスケットにプランジャーをネジ構造等により直接接続するものではない。ガスケットの内部に少なくとも一部が収容され、溶着により一体的に設けられている接続部に対し、螺合によりプランジャー本体部を接合させるものである。即ち、ガスケットは接続部と一体的に形成されたものであるので、当該接続部の雌ネジ部に、プランジャー本体部の雄ネジ部を螺合により接続させても、当該ガスケットの位置ずれや歪み、形状変形が発生するのを防止することができる。その結果、これらに起因した薬液の液漏れや、気泡の混入を防止することができる。
前記構成において、前記接続部は、環状の段差部を備えた本体部と、当該本体部の先端に設けられた頂部とを有し、前記雌ネジ部は、前記本体部における段差部の形成位置よりも後端側に設けられており、前記接続部の内部は、当該接続部との螺合構造による前記プランジャー本体部との接合により、前記段差部よりも頂部側で中空となっていてもよい。
前記の構成に於いては、前記ガスケットが熱可塑性エラストマー樹脂からなることが好ましい。
また、本発明に係るシリンジ用プランジャーの製造方法は、前記の課題を解決するために、プランジャー本体部と、前記プランジャー本体部の先端に設けられた接続部と、先端が閉塞し、後端が開口したガスケットであって、前記接続部の少なくとも一部を前記後端側から収容したものとを備えるシリンジ用プランジャーの製造方法において、前記接続部の先端形状及び側面形状を形成するための内面形状を備える第1金型と、前記接続部の内側形状を形成するための内面形状を備えた共通金型とを用いて、先端表面の中心部に凹部を備える前記接続部を成形する工程と、前記共通金型と組み合わせた際に、前記ガスケットの成形用のキャビティを形成可能にし、かつ、前記接続部における凹部に対向する位置に、当該凹部に向けて溶融樹脂を供給する溶融樹脂供給ゲートを備える第2金型を用いて、前記接続部を内部に保持した状態で前記共通金型と型閉じし、前記溶融樹脂供給ゲートから溶融樹脂を供給して、前記キャビティ内に充填し、充填された前記溶融樹脂を冷却することにより、前記接続部と、前記凹部を少なくとも含む接触面において溶着した前記ガスケットを成形する工程とを有することを特徴とする。
前記の構成においては、先ず、第1金型と共通金型を用いて接続部の成形を行う。第1金型は、接続部の先端形状及び側面形状を形成するための内面形状を備えており、特に、接続部の先端形状は、先端表面の中心部に凹部が形成される様に、内面形状が設けられている。また、共通金型は、接続部の内側形状を形成するための内面形状を備えている。
次に、共通金型と組み合わせた際に、ガスケットの成形用のキャビティを形成可能にする第2金型を準備する。この第2金型は、接続部に設けられた凹部に対向する位置に、当該凹部に向けて溶融樹脂を供給するための溶融樹脂供給ゲートを備えるものである。そして、第2金型と共通金型を、接続部を内部に保持した状態で型閉じし、これにより形成されたキャビティ内に、溶融樹脂供給ゲートから溶融樹脂を供給する。溶融樹脂供給ゲートは接続部の凹部に対向する位置に設けられているので、供給された溶融樹脂は、先ず凹部に流れ込んだ後、キャビティ内全体に広がる。その後、キャビティ内に充填された溶融樹脂を冷却することにより、接続部とその接触面で溶着した状態のガスケットを成形する。この様に、前記構成においては、溶融樹脂の供給の際に、当該溶融樹脂が先ず接続部の凹部に流れ込む様に流動状態を制御することにより、ガスケットと接続部との接触面における溶着の程度が不均一となるのを改善している。
尚、前記の製造方法においては、従来のプランジャーとガスケットの様に、当該ガスケットにプランジャーをネジ構造等により直接接続して製造するものではない。ガスケットは、接触面で溶着した接続部を介してプランジャー本体部と接続させるので、前記構成の製造方法は、プランジャーをガスケットに直接接続させるための組立作業を省略することができる。また、当該組立作業の際に起こるガスケットの位置ずれや歪みによる形状変形の発生させることなく、プランジャーを製造することができる。
前記構成において、前記接続部の先端表面には、前記凹部を中心に放射状又は渦状に複数の溝部が形成されることが好ましい。例えば、凹部に対向する位置から供給された溶融樹脂は、先ず当該凹部に流れ込んだ後、凹部を中心に放射状に設けられた溝部を流れ、キャビティ全体に広がる。この様に、溶融樹脂の流動方向をガイドすることにより、ガスケットと接続部との接触面における溶着の程度が不均一となるのを、一層改善することができる。
前記構成においては、前記溶融樹脂として、熱可塑性エラストマー樹脂が溶融したものを用いるのが好ましい。
本発明の医療用シリンジは、前記の課題を解決する為に、前記に記載のシリンジ用プランジャーと、前記シリンジ用ガスケットを摺動自在に収納するシリンジ用外筒とを備えることを特徴とする。
前記の構成によれば、シリンジ用プランジャーの接続部に溶着によりガスケットが一体的に設けられているので、使用の際に、両者の間の弛みや脱離を防止することができる。また、例えば、シリンジ用外筒に打栓されたガスケットに対し、シリンジ用プランジャーを直接接続させるための組立作業は不要である。そのため、取り扱い性が向上し、当該組立作業の際に発生していたガスケットの位置ずれや歪みに起因する薬液の液漏れ、気泡の混入の発生を防止することができる。
本発明によれば、プランジャーには、その接続部においてガスケットが溶着により一体的に設けられており、また、接続部の先端表面における中心部には、凹部が設けられた構成となっている。さらに、凹部は、ガスケット成形の際に供給されるガスケット成形用の溶融樹脂を受けるための溶融樹脂受け部として機能するものであり、これにより、本発明においては溶融樹脂の流動が乱流状態となるのを抑制し、ガスケットと接続部との接触面における溶着の程度が不均一となるのを改善することができる。
その結果、例えば、薬液の充填前後等で行われるオートクレーブ等を用いた医療用シリンジの滅菌の際に、ガスケットと接続部の溶着面において脱離が発生するのを抑制することができる。また、溶着の程度を均一にすることで、ガスケットの先端表面の平滑性が損なわれることもないので、ガスケットを摺動自在に収納するシリンジ用外筒の内壁面の形状に、ガスケットの先端表面を精度良く密着させることが可能になる。その結果、本発明の医療用シリンジにおいては、シリンジ用外筒内に充填された薬液を残すことなく排出させることが可能になる。また、医療用シリンジ内に薬液が充填された状態で、当該医療用シリンジを患者より高い位置に設置しても、ガスケットと接続部の溶着面における脱離の発生を防止することができる。その結果、薬液が患者の方に急速に流れてしまう、いわゆるサイフォニング現象の発生の防止が図れる。また、患者に対し適切に穿刺されることを確認するために行われる逆血の際にも、ガスケットが接続部から脱離するのを防止することができる。
さらに、本発明によれば、ガスケットは、プランジャー本体部と接続するための接続部の少なくとも一部を収容し、かつ、接続部との接触面において溶着した構造となっているので、使用等の際に、ガスケットとプランジャー本体部との間に弛みや脱離が発生するのを防止することができる。さらに、使用の際に、従来のプランジャーの様に、ガスケットにプランジャーを直接接続する組立作業が不要となるため取り扱い性が向上し、当該作業の際に発生していたガスケットの位置ずれや形状変形に起因する薬液の液漏れ、気泡の混入の発生を防止することができる。
本発明の実施の形態1に係る医療用プレフィルドシリンジを表す断面図である。 前記医療用プレフィルドシリンジにおけるシリンジ用プランジャー及びシリンジ用外筒を表す側面図である。 前記シリンジ用プランジャーの概略を表す断面図である。 前記シリンジ用プランジャーにおけるガスケット、及び当該ガスケットに収容された接続部の概略を表す断面模式図であり、同図(b)は接続部の平面形状を表す平面図であり、同図(c)は他の接続部の平面形状を表す平面図である。 同図(a)は前記シリンジ用プランジャーにおけるガスケットを表す側面図であり、同図(b)は当該ガスケットを表す断面図であり、同図(c)は当該ガスケットを表す平面図である。 前記シリンジ用プランジャーの接続部の成形工程を表す断面模式図である。 前記シリンジ用プランジャーのガスケットの成形工程を表す断面模式図である。 前記シリンジ用プランジャーにおける他の接続部の概略を表す断面模式図であって、同図(a)は、接続部の内壁面における凹部に対応する位置に凸部が設けられている場合を表し、同図(b)は接続部がフランジ部を備えない場合を表す。 本発明の実施の形態2に係る医療用プレフィルドシリンジにおけるシリンジ用プランジャーを表す断面図である。 同図(a)は前記シリンジ用プランジャーにおけるガスケット及び接続部を表す側面図であり、同図(b)は当該ガスケット及び接続部を表す断面図であり、同図(c)は当該接続部を表す断面図である。
(実施の形態1)
[医療用シリンジ]
本実施の形態の医療用シリンジ(以下、「シリンジ」という。)として、プレフィルドシリンジを例にして以下に説明する。図1は、前記シリンジを表す断面図である。図2は、前記シリンジにおけるシリンジ用プランジャー(以下、「プランジャー」という。)及びシリンジ用外筒(以下、「外筒」という。)を表す側面図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態のシリンジ10は、先端にノズル部12を備える外筒11と、ノズル部12を封止するキャップ3と、ガスケット23を接続部に備えるプランジャー21と、外筒11、キャップ3及びガスケット23で形成された室内に充填される薬液6とを備える。
外筒11は、概略的には筒状に構成される筒状部13と、当該筒状部13の先端に設けられたノズル部12と、当該筒状部13の後端に設けられたフィンガーグリップ14とを備える。外筒11の長さは特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。
外筒11は、少なくとも内部を視認できる程度の透明性又は半透明性を示す材料で構成されていることが好ましく、さらに酸素透過性や水蒸気透過性の少ない材料で構成されていることがより好ましい。そのような材料としては特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、ポリアミド、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状オレフィン樹脂等が挙げられる。これらの構成材料のうち、成形の容易さ、形状安定性、製造コストの観点からは、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)のような樹脂が好ましい。
筒状部13は、有底筒状の部材で構成されている。筒状部13の直径、及び長さは特に限定されず、適宜設定することができる。筒状部13における底部15の中央部には、筒状部13の胴部に対し縮径したノズル部12が一体的に形成されている。ノズル部12には、例えば、図示しない針管のハブ、コネクタ類等が取り付けられて使用される。
ノズル部12は、筒状部13の横断面方向(即ち、筒状部13の長手方向に対し垂直となる方向)に於いて、筒状部13の中心(中口)に位置している。但し、本実施の形態はこれに限定されず、例えば、中心からオフセット(横口)された位置に設けられていてもよい。ノズル部12の開口部分の直径、及び高さは特に限定されず、適宜設定することができる。また、ノズル部12の周囲には一定距離だけ離隔させて環状壁17が設けられている。この環状壁17の高さはノズル部12の高さよりも低く設定されており、環状壁17の開口先端からノズル部12が突出する様に設けられている。但し、本実施の形態はこの態様に限定されるものではなく、環状壁17が設けられていない態様であってもよい。ノズル部12の先端には、ノズル部12の内腔を気密的に封止するために、封止部材としてのキャップ3が着脱可能に設けられている。尚、本実施の形態はこの態様に限定されるものではなく、例えば、フィルム等からなる封止部材を貼り着けてもよい。
フィンガーグリップ14は、筒状部13に対し径方向外方に突出しており、外筒11の基端外周に一体的に形成されている。プランジャー21を外筒11に対し相対的に移動操作するときには、フィンガーグリップ14に指を掛けて操作を行う。また、公知のシリンジポンプを用いる場合には、フィンガーグリップ14を当該シリンジポンプに固定し、ポンプの押圧によりプランジャー21を外筒11に対し相対的に移動させて操作する。筒状部13の外周面には、目盛り35が形成されている。これにより、シリンジ10内部の薬液6の液量を把握することができる。
プランジャー21は、図3に示すように、プランジャー本体部20と、プランジャー本体部20の先端に設けられた接続部24と、当該接続部24の一部を後端側から収容したガスケット23とを少なくとも備えている。
プランジャー本体部20は、断面十字状のプランジャー軸部22と、プランジャー軸部22の前方に設けられた雄ネジ部43と、雄ネジ部43の後端に設けられたガスケット押圧部25と、プランジャー軸部22の後端部に設けられたプランジャー押圧用の円盤部26を備え、同一の材料により成形され一体的構造となっている。プランジャー本体部20と接続部24は、当該接続部24における雌ネジ部24cと、ガスケット押圧部25上に設けられた雄ネジ部43との螺合により接続可能な構造となっている。但し、本発明はこの態様に限定されるものではなく、プランジャー本体部20と接続部24は、同一の材料により一体的に成形された構造であってもよい。
プランジャー21は、ガスケット23を除き、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、環状ポリオレフィン等の硬質又は半硬質樹脂により構成されている。但し、本実施の形態は当該材料に限定されるものではなく、他の構成材料を適宜用いることができる。また、プランジャー本体部20と接続部24は異なる材料で構成されていてもよい。
接続部24は、図4(a)及び4(b)に示すように、頂部24aが略円錐状であり、本体部24bが円柱状となっている。図4(a)はガスケット23に収容された接続部24の概略を表す断面模式図であり、同図(b)は接続部24の平面形状を表す平面図である。頂部24aを略円錐状にすることにより、ガスケット23の成形の際に供給されるガスケット成形用の溶融樹脂の流動性を向上させることができる。尚、接続部24の形状は前記の態様に限定されず、例えば、頂部24aが略多角錐状であり、本体部24bが多角柱状であってもよい。
接続部24(頂部24a)の先端表面の中心部には、図4(b)に示すように、1つの凹部27が設けられている。凹部27は、ガスケット23を成形する際に供給されるガスケット成形用の溶融樹脂を受けるための溶融樹脂受け部として機能するものである。例えば、ガスケット成形のためのキャビティ内に、凹部に対向する位置から溶融樹脂が供給される場合、溶融樹脂は接続部24に対しては先ず凹部27に流れ込んだ後に、キャビティ全体に広がり充填される。この様に溶融樹脂の流動を制御することで、ガスケット23の内壁面と接続部24との接触面の溶着の程度が不均一になるのを改善することができる。
凹部27の平面視における開口形状は略円形状となっている(図4(b)参照)。これにより、凹部27がガスケット成形用の溶融樹脂を受けた後、当該溶融樹脂が特定方向に偏在して流動するのを防止することができる。但し、凹部27の開口形状は、当該凹部27の成形が可能であれば特に限定されず、例えば、矩形状、多角形状等であってもよい。また、凹部27の開口形状の直径は特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。
凹部27の深さ形状(凹部27の断面視における断面形状)はテーパー状となっている。これにより、成形された接続部24の金型からの離型性を向上させることができる。但し、凹部27の深さ形状は、当該凹部27の成形が可能であれば特に限定されない。例えば、凹部27の壁面が垂直壁面であってもよい。また、凹部27の底面についても丸底等であってもよい。凹部27の最大深さの下限値は、0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましく、0.5mm以上が特に好ましい。また、凹部27の最大深さの上限値は、2mm以下が好ましく、1.5mm以下がより好ましく、1mm以下が特に好ましい。凹部27の最大深さの下限値を0.1mm以上にすることにより、溶融樹脂受け部としての機能の向上が図れる。その一方、凹部27の最大深さの上限値を2mm以下にすることにより、凹部27の溶融樹脂受け部としての機能が損なわれるのを防止することができる。すなわち、凹部27の深さが前記上限値を超える場合には、最初に凹部27に流れ込んだ溶融樹脂が滞留する結果、冷却による硬化が始まり、後で充填される溶融樹脂の流れが乱流状態となる場合がある。そこで、凹部27の深さを2mm以下にすることにより、最初に凹部27に流れ込んだ溶融樹脂が滞留するのを防止し、凹部27の溶融樹脂受け部としての機能を維持することができる。
また、凹部27が設けられている部分における接続部24の最大厚さの下限値は、0.2mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましい。その一方、接続部24の最大厚さの上限値は、3mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましい。接続部24の最大厚さの下限値を0.2mm以上にすることにより、キャビティの空間容積を確保し、供給される溶融樹脂の流動を可能にする。その一方、接続部24の最大厚さの上限値を3mm以下にすることにより、溶融樹脂の冷却時間が長期化するのを抑制することができる。また、ヒケ(成形収縮に起因して生じる表面の窪み変形)等の外観不良及び形状不良の発生も防止することができる。
接続部24の本体部24bにおける後端側は開口しており、その内部に雌ネジ部24cが設けられている。これにより、ガスケット押圧部25上に設けられた雄ネジ部43との螺合が可能となっている。本実施の形態のプランジャー21は、ガスケット23にネジ構造等により直接接続するものではない。ガスケット23の内部に接触面で溶着して設けられている接続部24に対し、螺合によりプランジャー本体部20を接合させるものである。これにより、ガスケットにネジ構造等によりプランジャーを直接接続する場合に発生していたガスケットの位置ずれや歪み、形状変形を防止することができ、その結果、薬液の液漏れや、気泡の混入を防止することができる。
また、接続部24におけるプランジャー本体部20との接続側、すなわち、本体部24bの後端側にはフランジ部28が設けられている。フランジ部28は、本体部24bに対し径方向外方に突出した円環状の形状を有している。フランジ部28の直径は、ガスケット23の外周面の直径と略同一であり、これによりフランジ部28はガスケット23の外周面と面一となっている。接続部24がフランジ部28を備えることで、プランジャー21をシリンジ10の外筒11に収容して組み合わせた際に、シリンジ10の内周面に、フランジ部28を当接した状態で摺動させることが可能になる。その結果、プランジャー21が揺動しながら摺動するのを防止することができ、プランジャー21のシリンジ10の外筒11に対する滑動性の向上が図れる。
また、接続部24(頂部24a)の先端表面には、図4(c)に示すように、凹部27に接続され、かつ、凹部27を中心に放射状に複数の溝部29が設けられていてもよい。これにより、凹部27に流れ込んだガスケット形成用の溶融樹脂は、溝部29にガイドされて、凹部27から放射状に流動させることができる。その結果、溶融樹脂の流動に乱流が発生するのを抑制することができる。溝部29の数については特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。また、溝部29の深さ形状(当該溝部29が延在する方向に対し直角となる方向における断面形状)についても、当該溝部29の成形が可能な範囲であれば特に限定されない。溝部29の深さ形状としては、具体的には、例えば、V字状等を挙げることができる。さらに、溝部29の深さは、凹部27の深さと同様にすることが好ましい。これにより、溶融樹脂の流動が乱流状態となるのを一層減少させることができる。
各溝部29は全て同一の長さで、頂部24aにおいて凹部27から周縁部まで延在している。また、溝部29の長さは特に限定されず、頂部24aの大きさ等に応じて適宜設定することができる。例えば、各溝部29が頂部24aにおいてさらに円周部に達するまで延在していてもよい。また、各溝部29の延在方向の長さは、相互に異なっていてもよい。この場合、例えば、延在方向の長さが長い溝部と短い溝部を交互に配置してもよい。これにより、溶融樹脂を、凹部27を中心に均一な流動量で、放射状に流動させることができる。
各溝部29は全て同一の深さで延在している。また、溝部29の深さの下限値は、0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましく、0.5mm以上が特に好ましい。また、溝部29の深さの上限値は、2mm以下が好ましく、1.5mm以下がより好ましく、1mm以下が特に好ましい。溝部29の深さの下限値を0.1mm以上にすることにより、流動する溶融樹脂のガイドとしての機能を維持することができる。その一方、溝部29の深さの上限値を2mm以下にすることにより、溶融樹脂の流動をガイドする機能が損なわれるのを防止することができる。さらに、各溝部29の深さは、延在方向において凹部27から離れるに従い漸次浅くなる態様であってもよい。また、各溝部29の深さは相互に異なっていてもよい。この場合、例えば、延在方向の深さが深い溝部と浅い溝部を交互に配置してもよい。これにより、溶融樹脂を、凹部27を中心に均一な流動量で、放射状に流動させることができる。
溝部29の幅(延在方向に対し直角となる方向の幅)は、凹部27の直径と同一、又は当該直径よりも小さければ特に限定されない。但し、溝部29は、溶融樹脂を頂部24aの中心から周縁部まで流動させることが可能な程度に幅を有していることが好ましい。また、溝部29の幅は凹部27から頂部の周縁部まで同一であるが、本発明はこれに限定されない。例えば、溝部29の幅が延在方向において凹部27から離れるに従い漸次広くなる態様や、狭くなる態様であってもよい。
さらに、本実施の形態の溝部29は、頂部24aにおいて中心の凹部27から周縁部まで放射状に延在しているが、本発明はこの態様に限定されるものではない。例えば、凹部27を中心に渦状に延在する態様であってもよい。この場合、流動させる溶融樹脂の流路を延長することが可能になり、溶融樹脂が滞留する箇所を減少することができる。
接続部24の構成材料は特に限定されず、例えば、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、環状ポリオレフィン等の硬質又は半硬質樹脂等が挙げられる。また、接続部24の構成材料としては、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー樹脂、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマー樹脂、ポリアミド系熱可塑性エラストマー樹脂、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー樹脂及びこれらの混合物等の熱可塑性エラストマー樹脂等が挙げられる。これらの材料の中から接続部24の構成材料を選択するに当たっては、当該接続部24の硬度をガスケット23の硬度よりも大きくできるものを選択するのが好ましい。また、接続部24の構成材料はプランジャー21の構成材料と同一でもよく異なっていてもよい。そして、プランジャー21の硬度を考慮する場合、接続部24の構成材料を選択するに当たっては、プランジャー21と同等以上の硬度となるものを選択するのが好ましい。
ガスケット23は、図1及び図2に示すように、外筒11の筒状部13内を摺動可能に収納されている。また、ガスケット23は、図5(a)〜5(c)に示すように、略同一外径にて延びるガスケット本体部31と、ガスケット本体部31の先端の閉塞部33と、ガスケット本体部31の後端の開口部34とを有している。また、ガスケット23は中実となっている。図5(a)は前記シリンジ用プランジャーにおけるガスケットを表す側面図であり、図5(b)は当該ガスケットを表す断面図であり、図5(c)は当該ガスケットを表す平面図である。ガスケット23に開口部34が設けられているのは、接続部24の少なくとも一部を収容するためである。
閉塞部33は、外筒11の底部15の内壁面に当接したときに、両者間に極力隙間を形成しないように、当該底部15の内壁面の形状に即した形状となっている。また、接続部24はガスケットの開口部34に収容されており、当該開口部34の内壁面と接続部24は接触面において隙間なく溶着して一体的な構造となっている。即ち、ガスケット23はプランジャー21の一部として一体的な構造となっている。また、ガスケット23の内壁面において、接続部24の凹部27に対応する位置には、凸部36が設けられている。尚、前記「溶着」とは、後述の通り、ガスケット23を射出成形等により成形する際に注入される溶融樹脂の熱により、これに接した接続部24の表面が溶融した結果、当該ガスケット23の成形後に、ガスケット23と接続部24とがその接触面において結合した状態にあることを意味する。
ガスケット本体部31と閉塞部33の間、及びガスケット本体部31の後端には、それぞれ環状リブ32が設けられている。環状リブ32は外筒11の筒状部13の内壁面に液密に接触する。尚、環状リブ32の数は、ガスケット23の液密性と摺動性を維持できるのであれば、特に限定されない。
ガスケット23は、弾性材料からなるものであれば特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。弾性材料とは、少なくとも、プランジャー21を外筒11に収納する際に、ガスケット23の環状リブ32が筒状部13の内壁面に液密に接触する程度に変形可能な材料を意味する。より具体的には、例えば、熱可塑性エラストマー樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂が挙げられる。熱可塑性エラストマー樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー樹脂、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマー樹脂、ポリアミド系熱可塑性エラストマー樹脂、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー樹脂及びこれらの混合物が好ましい。
これらの構成材料のうち、本実施の形態においては、スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂やポリエステル系熱可塑性エラストマー樹脂が好ましい。ポリエステル系熱可塑性エラストマー樹脂については、接続部24の構成材料の種類にもよるが、プランジャー21の接続部24との溶着性に優れたものにでき、プランジャー21の脱離を防止することができる。また、ポリエステル系熱可塑性エラストマー樹脂は耐熱性や耐摩耗性にも優れているので、薬液の滅菌処理の際にも熱変形を防止することができる。その結果、当該熱変形に起因した液漏れの発生や薬液への気泡の混入防止が可能になる。前記ポリエステル系熱可塑性エラストマー樹脂としては、市販品を用いることが可能である。その様な市販品としては、例えば、プリマロイ(登録商標、三菱化学株式会社製)、ハイトレル(登録商標、東レ・デュポン株式会社製)等が挙げられる。
ガスケット23の表面には潤滑剤が塗布されていてもよい。これにより、外筒11の筒状部13の内壁面に対する摺動性を一層良好なものにすることができる。前記潤滑剤としては特に限定されず、例えば、シリコーン油等を用いることができる。
ガスケット押圧部25は円盤状であり、プランジャー21を外筒11に対し相対的に移動操作する際には、接続部24を介してガスケット23を押圧することができる。また、ガスケット押圧部25の周縁部においてはガスケット23と接しているため、当該周縁部においてはガスケット23を直接押圧することができる。ガスケット押圧部25の厚さは特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。また、ガスケット押圧部25の直径は、プランジャー21が外筒11内を摺動可能となる程度であればよく、外筒11の筒状部13の内径よりも小さくなる様に設定されている。
プランジャー押圧用の円盤部26は円盤状であり、その厚さは特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。また、円盤部26の直径についても特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。さらに、円盤部26に代えて、多角形板状のものであってもよい。
薬液6としては特に限定されず、従来公知のプレフィルドシリンジ製剤等を好適に用いることができる。
[シリンジ用プランジャーの製造方法]
次に、本実施の形態のプランジャー21の製造方法について、図6及び図7に基づき以下に説明する。図6は、プランジャー21の接続部24の成形工程を表す断面模式図である。図7は、プランジャー21のガスケット23の成形工程を表す断面模式図である。
本実施の形態のプランジャー21の製造方法は、第1金型及び共通金型を用いて接続部24を成形する工程と、当該接続部24と接触面で溶着する様に、第2金型及び共通金型を用いてガスケット23を成形する工程とを少なくとも有する。本実施の形態においては、接続部24及びガスケット23の成形は2色成形法を用いて行う。
先ず、図6(a)に示すように、接続部24の成形工程は、接続部24の先端形状及び側面形状を形成するための内面形状を備える第1金型51と、接続部24の内側形状を形成するための内面形状を備えた共通金型52とを準備する。第1金型51はコア(凸型)であり、共通金型52はキャビティ(凹型)である。第1金型51と共通金型52は、型閉じをした際に、接続部24の成形が可能なキャビティが形成される構造となっている。第1金型51には、成形される接続部24における先端表面の中心部に、凹部27が形成されるように凹部成形用凸部53が設けられている。また、第1金型51は、接続部24の構成材料となる樹脂を溶融した溶融樹脂を供給するための第1溶融樹脂供給ゲート54を備えている。本実施の形態において、第1溶融樹脂供給ゲート54は第1金型51の中央部に配置しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、成形される接続部24の厚さが厚い部分から薄い部分に溶融樹脂が流れる様にする等、第1溶融樹脂供給ゲート54の設置位置を適宜設定することができる。
接続部24の成形は、図6(b)に示すように、第1金型51と共通金型52を型閉じし、その後、図6(c)に示すように、接続部24の構成材料となる樹脂を溶融した溶融樹脂55をキャビティ内に注入して行う。溶融樹脂の射出圧力としては特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。射出された溶融樹脂は、型閉じされた状態で冷却される。冷却時間は特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。型開き後、図6(d)に示すように、先端表面の中心部に凹部27が形成され、かつ、内部には雌ネジ部24cが設けられた接続部24が形成される。
次に、ガスケット23の成形を行う(図7(a)〜7(d)参照)。ガスケット23の成形に於いては、第2金型56及び共通金型52を用いて行う。また、ガスケット23の成形は、型閉じされた第2金型56と共通金型52の内部に接続部24が載置された状態で行われる。第2金型56はコア(凸型)である。第2金型56と共通金型52は、型閉じをした際に、ガスケット23の成形が可能なキャビティが形成される構造となっている。また、第2金型56には、ガスケット23の構成材料となる樹脂を溶融した溶融樹脂を供給するための第2溶融樹脂供給ゲート(溶融樹脂供給ゲート)57を備えている。第2溶融樹脂供給ゲート57は、型閉じされた第2金型56と共通金型52の内部に載置されている接続部24の凹部27に対向する様に設けられている。
ガスケット23の成形は、図7(b)に示すように、第2金型56と共通金型52を型閉じし、その後、図7(c)に示すように、ガスケット23の構成材料となる樹脂を溶融した溶融樹脂58をキャビティ内に注入して行う。ここで、第2溶融樹脂供給ゲート57は接続部24の凹部27に対向する位置に設けられているので、供給された溶融樹脂58は、先ず凹部27に流れ込んだ後、キャビティ内全体に広がる。これにより、ガスケット23と接続部24との接触面における溶着の程度が不均一となるのを改善することができる。
溶融樹脂58の射出圧力としては特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。また、溶融樹脂58の充填速度(溶融樹脂58のキャビティ内への注入から充填終了までの速度)も特に限定されず、射出圧力等に応じて適宜設定され得る。溶融樹脂58の注入後、溶融樹脂58の冷却収縮分を補うために当該溶融樹脂58に圧力を付与して圧縮(圧力制御)する保圧工程を行ってもよい。その後、射出された溶融樹脂58は、型閉じされた状態で冷却される。冷却時間は特に限定されず、適宜必要に応じて設定され得る。型開き後、図7(d)に示すように、先端が閉塞し、後端の開口部34から接続部24を収容したガスケット23が形成される。また、ガスケット23の内壁面は、接続部24の凹部27を含む接触面において溶着している。
尚、成形したガスケット23及び接続部24を共通金型52から取り出す方法としては特に限定されず、種々の回転抜き取りによる方法を採用することができる。具体的には、例えば、モーターラック方式、ラック・アンド・ピニオン方式(金型開閉運動による)、無理抜き方式、分割内スライド方式等が挙げられる。前記モーターラック方式は、接続部24の内壁面に雌ネジ部24cを成形するためのねじコアに、回転を伝えるための動力源としてモーターを用いる方式である。また、前記ラック・アンド・ピニオン方式は、成形機の開閉運動をラックと歯車により伝達し、ねじコアを回転させる方式である。無理抜き方式は、成形したガスケット23及び接続部24を共通金型52から強制的に取り出す方式である。前記分割内スライド方式は、成形後に前記ねじコアを複数に分割することにより、型抜きを容易に行う方式である。これらの方式のうち、雌ネジ部24cのネジ山を高くし、プランジャー本体部20に設けられた雄ネジ部43との螺合構造を強固にできるとの観点からは、モーターラック方式、ラック・アンド・ピニオン方式(金型開閉運動による)及び分割内スライド方式が好ましい。さらにこれらの方式のうち、設備費用の抑制の観点からは、モーターラック方式が特に好ましい。
一方、プランジャー本体部20についても、別途、公知の成形方法を用いることにより作製可能である。具体的には、例えば、射出成形法等が挙げられる。その後、プランジャー本体部20の雄ネジ部43と、接続部24の雌ネジ部24cとを螺合させることにより、当該プランジャー本体部20と接続部24を接続し、本実施の形態に係るプランジャー21を作製することができる。
[その他の事項]
ガスケット、及びガスケットに収容された接続部の構造に関し、本実施の形態においては、例えば、図8(a)又は図8(b)に示す様な構造のものを採用することもできる。図8は、他の接続部の概略を表す断面模式図であって、同図(a)は、接続部の内壁面における凹部に対応する位置に凸部が設けられている場合を表し、同図(b)は接続部がフランジ部を備えない場合を表す。
図8(a)に示す様に、接続部24’は、全体形状として、先端に頂部がなく平坦状であり、円柱状の本体部24bからなる。接続部24’が略円錐状の頂部を有しないことで、ガスケット23は肉厚となっている。接続部24’の先端表面の中心部には、凹部27が設けられているが、図8に示す構造では、接続部24’の内壁面における凹部27に対応する位置にも凸部37が設けられている。凸部37は、凹部27に対応するものである。従って、凸部37の平面形状は凹部27の開口形状と同様であり、略円形状、矩形状、多角形状等を採用することができる。また、凸部37の高さは凹部27の深さと略同一であり、凸部の平面視における大きさも凹部27の開口形状と同様である。接続部24’の内壁面に、凹部27に対応する凸部37を設けることで、凹部27が設けられた先端表面の中心部の厚さを、他の部分と同様にすることができる。その結果、接続部24’の先端表面の中心部分における機械的強度が低下するのを抑制することができる。
また、図8(b)に示す様に、接続部24”は、接続部24と比較してフランジ部28を備えない構造となっており、ガスケット23の内部に全て収容されている。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について、図9及び図10に基づき以下に説明する。尚、実施の形態1と同一機能を有する部材については同一の符合を付して、その説明を省略する。図9は、実施の形態2に係る医療用プレフィルドシリンジにおけるシリンジ用プランジャーを表す断面図である。図10(a)は前記シリンジ用プランジャーにおけるガスケット及び接続部を表す側面図であり、同図(b)は当該ガスケット及び接続部を表す断面図であり、同図(c)は当該接続部を表す断面図である。
本実施の形態2においては、図9及び図10に示すように、ガスケット23が接続部61との溶着により一体的に設けられている点で実施の形態1と共通する。また、接続部61に設けられた雌ネジ部24cと、ガスケット押圧部25上に設けられた雄ネジ部43との螺合により、プランジャー21と接続部61が接続及び分離可能な構造となっている点でも、実施の形態1と共通する。しかし、本実施の形態2は、接続部61の構造において実施の形態1と異なる。
すなわち、本実施の形態の接続部61は、頂部24aが略円錐状であり、本体部62が環状の段差部63を有する概略円柱状の構造となっている。段差部63は、本体部62の横断面方向(即ち、本体部62の長手方向に対し垂直となる方向)において環状に設けられている。本体部62において、段差部63より上方の上部62aは、ガスケット23内部に収容されている。また、本体部62において、段差部63より下方の下部62bは、その直径がガスケット23のガスケット本体部31の最外面の直径と略同一となっており、ガスケット23の側周面と面一となっている。
本体部62における下部62bの内壁面には、プランジャー軸部22の前方に設けられた雄ネジ部43との螺合を可能にする雌ネジ部24cが設けられている。従って、雄ネジ部43と雌ネジ部24cの螺合により、プランジャー本体部20と接続部61を接続した場合には、接続部61の内部に空間64が形成され中空となる。
また、本実施の形態においては、接続部61の内部に空間64が形成されることにより、ガスケット23の内部に収容される本体部62の上部62aの厚さを薄肉にすることができる。これにより、上部62aの圧縮変形が可能になるので、プランジャー21をシリンジ10の外筒11に収容して組み合わせる際の作業性の向上が図れる。ここで、上部62aの厚さは0.2mm〜1.5mmの範囲が好ましく、0.3mm〜1.5mmの範囲がより好ましい。上部62aの厚さを0.2mm以上にすることにより、上部62aの成形不良を防止し、形状安定性を確保することができる。その一方、上部62aの厚さを1.5mm以下にすることにより、接続部61の材料にもよるが、圧縮変形が困難になるのを防止することができる。
尚、接続部(図示しない)は、全体形状として、先端に頂部がなく平坦状であり、本体部62のみからなる構造であってもよい。この場合、接続部が略円錐状の頂部を有しないことで、ガスケット23は肉厚となる。また、接続部の内壁面における凹部27に対応する位置には、凸部が設けられる。これにより、凹部27が設けられた先端表面の中心部の厚さを、他の部分と同様にすることができる。その結果、接続部の先端表面の中心部分における機械的強度が低下するのを抑制することができる。
(その他の事項)
前記実施の形態1及び2においては、プランジャー本体部と接続部が螺合構造により接続される場合を例にして説明したが、本発明はこの態様に限定されるものでない。例えば、プランジャー本体部と接続部とが嵌合構造により接続される構造のものであってもよい。この場合、例えば、プランジャー本体部に凸部を設け、接続部に当該凸部との嵌合が可能な凹部を設ける等の態様が挙げられる。
また、前記実施の形態1及び2においては、プレフィルドシリンジの場合を例にして説明したが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。例えば、採血用シリンジ、バルーン用シリンジ、実験用の一般シリンジ等にも用いることができる。
10 (医療用)シリンジ
11 (シリンジ用)外筒
12 ノズル部
13 筒状部
14 フィンガーグリップ
15 底部
17 環状壁
20 プランジャー本体部
21 (シリンジ用)プランジャー
22 プランジャー軸部
23 ガスケット
24 接続部
24 本体部
24a 頂部
24b 本体部
24c 雌ネジ部
25 ガスケット押圧部
26 円盤部
27 凹部
28 フランジ部
29 溝部
31 ガスケット本体部
32 環状リブ
33 閉塞部
34 開口部
36、37 凸部
43 雄ネジ部
51 金型
52 共通金型
53 凹部成形用凸部
54 第1溶融樹脂供給ゲート
55 溶融樹脂
56 金型
57 第2溶融樹脂供給ゲート
58 溶融樹脂
61 接続部
62 本体部
62a 上部
62b 下部
63 段差部
64 空間

Claims (10)

  1. プランジャー本体部と、
    前記プランジャー本体部の先端に設けられた接続部と、
    先端が閉塞し、後端が開口したガスケットであって、前記接続部の少なくとも一部を後端側から収容したものとを備えるシリンジ用プランジャーにおいて、
    前記接続部における先端表面の中心部には、凹部が設けられており、
    前記凹部は、前記ガスケット成形の際に供給されるガスケット成形用の溶融樹脂を受けるための溶融樹脂受け部であり、
    前記ガスケットは前記接続部と、前記凹部を少なくとも含む接触面において溶着しているシリンジ用プランジャー。
  2. 前記接続部の先端表面には、前記凹部を中心に放射状又は渦状に複数の溝部が設けられている請求項1に記載のシリンジ用プランジャー。
  3. 前記接続部における前記プランジャー本体部との接続側には、径方向外方に突出したフランジ部が設けられており、
    前記フランジ部の直径は前記ガスケットの外周面の直径と略同一である請求項1又は2に記載のシリンジ用プランジャー。
  4. 前記接続部は内部に雌ネジ部を備え、前記プランジャー本体部は前記雌ネジ部に螺合する雄ネジ部を備えており、
    前記接続部と前記プランジャー本体部は螺合構造により接合されている請求項1〜3の何れか1項に記載のシリンジ用プランジャー。
  5. 前記接続部は、環状の段差部を備えた本体部と、当該本体部の先端に設けられた頂部とを有し、
    前記雌ネジ部は、前記本体部における段差部の形成位置よりも後端側に設けられており、
    前記接続部の内部は、当該接続部との螺合構造による前記プランジャー本体部との接合により、前記段差部よりも頂部側で中空となっている請求項1〜4の何れか1項に記載のシリンジ用プランジャー。
  6. 前記ガスケットが熱可塑性エラストマー樹脂からなる請求項1〜4の何れか1項に記載のシリンジ用プランジャー。
  7. プランジャー本体部と、
    前記プランジャー本体部の先端に設けられた接続部と、
    先端が閉塞し、後端が開口したガスケットであって、前記接続部の少なくとも一部を前記後端側から収容したものとを備えるシリンジ用プランジャーの製造方法において、
    前記接続部の先端形状及び側面形状を形成するための内面形状を備える第1金型と、前記接続部の内側形状を形成するための内面形状を備えた共通金型とを用いて、先端表面の中心部に凹部を備える前記接続部を成形する工程と、
    前記共通金型と組み合わせた際に、前記ガスケットの成形用のキャビティを形成可能にし、かつ、前記接続部における凹部に対向する位置に、当該凹部に向けて溶融樹脂を供給する溶融樹脂供給ゲートを備える第2金型を用いて、前記接続部を内部に保持した状態で前記共通金型と型閉じし、前記溶融樹脂供給ゲートから溶融樹脂を供給して、前記キャビティ内に充填し、充填された前記溶融樹脂を冷却することにより、前記接続部と、前記凹部を少なくとも含む接触面において溶着した前記ガスケットを成形する工程とを有するシリンジ用プランジャーの製造方法。
  8. 前記接続部の先端表面には、前記凹部を中心に放射状又は渦状に複数の溝部が形成される請求項7に記載のシリンジ用プランジャーの製造方法。
  9. 前記溶融樹脂として、熱可塑性エラストマー樹脂が溶融したものを用いる請求項7又は8に記載のシリンジ用プランジャーの製造方法。
  10. 請求項1〜6の何れか1項に記載のシリンジ用プランジャーと、前記シリンジ用ガスケットを摺動自在に収納するシリンジ用外筒とを備える医療用シリンジ。
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