JP6889011B2 - 電池用缶、この電池用缶の製造方法及びこの電池用缶を備えた電池 - Google Patents

電池用缶、この電池用缶の製造方法及びこの電池用缶を備えた電池 Download PDF

Info

Publication number
JP6889011B2
JP6889011B2 JP2017082139A JP2017082139A JP6889011B2 JP 6889011 B2 JP6889011 B2 JP 6889011B2 JP 2017082139 A JP2017082139 A JP 2017082139A JP 2017082139 A JP2017082139 A JP 2017082139A JP 6889011 B2 JP6889011 B2 JP 6889011B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
plating layer
nickel plating
nickel
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017082139A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018181698A (ja
Inventor
大 高須
大 高須
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FDK Corp filed Critical FDK Corp
Priority to JP2017082139A priority Critical patent/JP6889011B2/ja
Publication of JP2018181698A publication Critical patent/JP2018181698A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6889011B2 publication Critical patent/JP6889011B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Description

本発明は、電池用缶、この電池用缶の製造方法及びこの電池用缶を備えた電池に関する。
電子機器の電源として用いられる電池の一種としてアルカリ二次電池が知られている。このアルカリ二次電池は、電解液としてアルカリ水溶液(以下、アルカリ電解液という)を使用している。アルカリ電解液は腐食性が高いことから、アルカリ二次電池に用いられる電池用缶の素材としては、耐食性に優れるニッケルを用いることが理想である。
しかしながら、ニッケルは、需要の増大にともない価格が高騰しているので、電池の製造コストを考慮すると、ニッケルの使用量は極力少なくすることが望ましい。
そこで、ニッケルよりも廉価な鉄を基体とし、この基体にニッケルめっきが施された材料を用いて有底筒形状の電池用缶を製造することが一般的に行われている(例えば、特許文献1)。
得られた電池用缶の中には、正極と負極とがこれらの間にセパレータを介在させた状態で組み合わされて形成された電極群がアルカリ電解液とともに収容される。そして、電池用缶の開口部が封口体で封止されることにより、密閉形のアルカリ二次電池が製造される。
特開平08−055613号公報
電池用缶の製造においては、鉄を含む板材を電池用缶の形状に加工した後にニッケルめっきを行う場合(以下、後めっきという)と、予めニッケルめっきを施した鉄を含む板材を電池用缶の形状に加工する場合(以下、プレめっきという)とが知られている。
後めっきの場合、電池用缶の全体をニッケルめっき層で覆うことができる。しかしながら、電池用缶の内部では、めっき液が回り込み難く、電気化学反応も均一に進行させることが難しいので、ニッケルめっき層は付き難く、薄くなり易い。特に、缶底部のコーナー部にはニッケルめっき層が付き難い。
これに対し、プレめっきの場合、複雑形状をしていない鉄を含む板材にめっきを施すので、均一なめっきを施すことが容易である。このため、電池用缶の内部においても厚さが均一なニッケルめっき層を得ることができる。しかしながら、プレめっきの場合、めっきを行った後にプレス絞り加工を行うので、この加工にともない、ニッケルめっき層に傷が生じ易い。特に、プレス絞り加工機のパンチの角が当たる缶底部のコーナー部においては傷が生じ易い。
また、後めっきにより得られる電池用缶及びプレめっきにより得られる電池用缶に共通して言えるが、電池用缶に電極群を挿入する際に、電極群と接触する部分のニッケルめっき層に傷が生じ易い。特に、電極群が突き当たる缶底部には傷が生じ易い。
ところで、アルカリ二次電池が長期間放置された場合、かかるアルカリ二次電池に含まれる電池用缶の内部のめっき層において、傷が生じていたり、厚さが薄い部分が生じていると、めっき層における傷や厚さが薄い部分から鉄がアルカリ電解液中に溶出することがある。アルカリ電解液中に溶出した鉄は、正極の表面に析出することがある。正極に析出した鉄は、正極で充電電圧の低下を引き起こし、充電効率を下げて電池の容量低下を招く。この鉄の溶出が原因の容量低下は、不活性化による容量低下とは異なり、充放電を繰り返しても容量は回復しない。
電池用缶の基体から鉄の溶出を防ぐため、ニッケルめっき層を厚くすることが考えられる。しかしながら、この方法では、ニッケルの使用量が多くなり、コストが嵩むので、鉄を含む基体を用いるメリットが無くなってしまう。
本発明は、上記の事情に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、製造コストの上昇を抑えつつ、鉄の溶出にともなう容量低下を抑制することができる電池を得ることができる電池用缶、この電池用缶の製造方法及びこの電池用缶を備えた電池を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、鉄を含む板材により形成されている基体であって、一端に位置付けられ閉塞された底壁と、他端に位置付けられ開放されている開口縁と、前記底壁及び前記開口縁の間に延びる側壁とを有している筒状の基体と、前記基体の内側の表面上に形成されている第1のニッケルめっき層と、前記第1のニッケルめっき層及び前記基体を覆う第2のニッケルめっき層と、を備え、前記第1のニッケルめっき層は、少なくとも、前記底壁の内面と前記側壁の内面とのコーナー部に形成されている、電池用缶が提供される。
また、前記第1のニッケルめっき層は、前記底壁の内面の全体を含む領域にも形成されている構成とすることが好ましい。
前記第1のニッケルめっき層の厚さと、前記第2のニッケルめっき層の厚さとの合計の厚さは、0.80μm以上、4.00μm以下である構成とすることが好ましい。
また、本発明によれば、上記した電池用缶の製造方法であって、鉄を含む板材の所定領域にニッケルめっきを施し第1のニッケルめっき層を形成する第1めっき処理工程と、前記板材に打ち抜き加工を施し、前記第1のニッケルめっき層を含んでいるブランク材を形成する打ち抜き工程と、前記ブランク材にプレス絞り加工を施し、前記ブランク材を有底筒状に加工して、底壁、前記底壁から延びる側壁及び前記底壁の反対側に位置する開口縁を有する中間製品を製造するプレス絞り工程と、前記中間製品の全体にニッケルめっきを施し、第2のニッケルめっき層を形成する第2めっき処理工程と、を備えており、前記第1めっき処理工程における前記所定領域は、前記中間製品の前記底壁の内面と前記側壁の内面とのコーナー部に相当する部分を少なくとも含んでいる、電池用缶の製造方法が提供される。
また、前記所定領域は、前記中間製品の前記底壁の内面の全体に相当する部分をも含む構成とすることが好ましい。
また、本発明によれば、上端に開口を有する容器と、前記容器の中に電解液とともに収容された電極群と、前記容器の開口を封止している封口体と、を備え、前記容器は、上記した電池用缶である、電池が提供される。
本発明に係る電池用缶は、少なくとも、底壁の内面と側壁の内面とのコーナー部に形成されている第1のニッケルめっき層と、この第1のニッケルめっき層及び基体を覆う第2のニッケルめっき層とを備えている。第1のニッケルめっき層と、第2のニッケルめっき層とが積層されている部分は、その他の部分に比べてめっき層の厚さが厚くなっている。上記したコーナー部は、めっき層の厚さが薄くなり易い部分であり、めっき層が傷付き易い部分でもあるので、かかる部分に、第1のニッケルめっき層及び第2のニッケルめっき層が存在して厚くなっていると、鉄の溶出が抑えられる。このように、必要な部分にのみ比較的厚いニッケルめっき層が形成されているので、ニッケルの使用量を少なくしつつ、基体からの鉄の溶出を抑えることができる。よって、本発明によれば、製造コストの上昇を抑えつつ、鉄の溶出にともなう容量低下を抑制することができる電池を得ることができる電池用缶を提供することができる。
また、本発明に係る電池用缶の製造方法は、鉄を含む板材の所定領域にニッケルめっきを施し第1のニッケルめっき層を形成する第1めっき処理工程と、前記板材に打ち抜き加工を施し、前記第1のニッケルめっき層を含んでいるブランク材を形成する打ち抜き工程と、前記ブランク材にプレス絞り加工を施し、前記ブランク材を有底筒状に加工して、底壁、前記底壁から延びる側壁及び前記底壁の反対側に位置する開口縁を有する中間製品を製造するプレス絞り工程と、前記中間製品の全体にニッケルめっきを施し、第2のニッケルめっき層を形成する第2めっき処理工程と、を備えており、前記第1めっき処理工程における前記所定領域は、前記中間製品の前記底壁の内面と前記側壁の内面とのコーナー部に相当する部分を少なくとも含んでいる。このため、本発明の電池用缶の製造方法によれば、電池用缶における鉄の溶出が起こり易い部分のニッケルめっき層の厚さを他の部分よりも厚くすることが容易に行える。
また、本発明に係る電池は、上記したような電池用缶を備えているので、製造コストの上昇を抑えつつ、鉄の溶出にともなう容量低下を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る円筒形のニッケル水素二次電池を示した断面図である。 鋼板に部分めっきを施し、ブランク材を打ち抜く過程を概略的に示した平面図である。 ブランク材を示した平面図である。 中間製品を示した断面図である。 電池用缶を示した断面図である。
本発明に係る電池用缶について、例えば、AAAサイズの円筒形のニッケル水素二次電池(以下、電池という)1に適用した場合を例に図面を参照して説明する。
図1に示すように、電池1は、上端が開口した有底円筒形状をなす電池用缶2を備えている。この電池用缶2は導電性を有し、その底壁5は負極端子として機能する。電池用缶2の開口3には、封口体14が固定されている。この封口体14は、蓋板16及び正極端子22を含み、電池用缶2を封口する。蓋板16は、導電性を有する円板形状の部材である。電池用缶2の開口内には、蓋板16及びこの蓋板16を囲むリング形状の絶縁パッキン18が配置され、絶縁パッキン18は電池用缶2の開口縁部17をかしめ加工することにより電池用缶2の開口3に固定されている。即ち、蓋板16及び絶縁パッキン18は互いに協働して電池用缶2の開口3を気密に閉塞している。
ここで、蓋板16は中央に中央貫通孔19を有し、蓋板16の外面上には中央貫通孔19を塞ぐゴム製の弁体20が配置されている。更に、蓋板16の外面上には、弁体20を覆うようにしてフランジ付き円筒形状をなす金属製の正極端子22が電気的に接続されている。この正極端子22は弁体20を蓋板16に向けて押圧している。なお、正極端子22の側面には、ガス抜き孔23が設けられている。
通常時、中央貫通孔19は弁体20によって気密に閉じられている。一方、電池用缶2内にガスが発生し、その内圧が高まれば、弁体20は内圧によって圧縮され、中央貫通孔19を開き、その結果、電池用缶2内から中央貫通孔19及び正極端子20のガス抜き孔23を介して外部にガスが放出される。つまり、中央貫通孔19、弁体20及び正極端子22は電池1のための安全弁を形成している。
電池用缶2には、電極群4が収容されている。この電極群4は、それぞれ帯状の正極6、負極8及びセパレータ10を含んでいる。これら、正極6、負極8及びセパレータ10としては、一般的なニッケル水素二次電池に用いられるものが用いられる。
電極群4は、セパレータ10を間に挟んだ状態で重ね合わされた正極6及び負極8が渦巻状に巻回されて製造される。つまり、電極群4は、セパレータ10を介して正極6及び負極8が互いに重ね合わされている。
ここで、電極群4の最外周は負極8の一部(最外周部)により形成され、電池用缶2の内周部と接触している。即ち、負極8と電池用缶2とは互いに電気的に接続されている。
そして、電池用缶2内には、電極群4と蓋板16との間に正極リード30が配置されている。詳しくは、正極リード30は、その一端が正極6の所定位置に接続され、その他端が蓋板16の内面の所定位置に接続されている。従って、正極端子22と正極6とは、正極リード30及び蓋板16を介して互いに電気的に接続されている。なお、蓋板16と電極群4との間には円形の上部絶縁部材28が配置され、正極リード30は上部絶縁部材28に設けられたスリット32の部分を通されて延びている。
更に、電池用缶2内には、所定量のアルカリ電解液(図示せず)が注入されている。注入されたアルカリ電解液の大部分は電極群4に保持されており、正極6と負極8との間での電気化学反応(充放電反応)を進行させる。アルカリ電解液としては、一般的なニッケル水素二次電池に用いられるものが用いられる。例えば、水酸化ナトリウム水溶液を用いることが好ましい。
次に、電池1の製造の手順について以下に説明する。
まず、電池用缶2を準備する。この電池用缶2は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、図2の(1)に示すような、矩形状の鋼板40を準備する。この鋼板40としては、特に限定されるものではなく、電池用缶2の材料として一般的に用いられているもので構わない。
そして、図2の(2)に示すように、準備した鋼板40の所定領域にニッケルめっきを施し、部分ニッケルめっき層41を有する部分ニッケルめっき鋼板42を製造する。この部分ニッケルめっき層41は、後述するブランク材46をプレス絞り加工することにより得られる有底筒状の電池用缶の底壁と側壁との間のコーナー部となる予定部分が少なくとも含まれる所定領域に所定形状で形成される。つまり、この部分ニッケルめっき層41は、電池用缶の内部において、少なくとも底壁と側壁との間のコーナー部に存在することになる。
電池用缶の底部、特に、底壁と側壁との間のコーナー部は、電池用缶を製造した後にめっき処理を行う場合、めっき層が付き難く、厚いめっき層が得られないといった不具合や、電極群を電池用缶に挿入する際に傷が付き易いといった不具合が起こり易い部分である。そこで、予め、かかるコーナー部に部分ニッケルめっき層41を形成することにより、後述する全体めっき層と併せたときのコーナー部のめっき層の厚さを厚くすることができ、上記したような不具合の発生を抑制することができる。
部分ニッケルめっき層41の形状は、上記したコーナー部となる予定部分をカバーできる形状であれば特に限定はされない。例えば、円筒型電池の場合、部分ニッケルめっき層41の形状は、円環状となる。
ここで、電池用缶の底壁の全体にもニッケルめっき層を存在させることが好ましいので、部分ニッケルめっき層41の形状は、コーナー部となる予定領域及び底壁となる予定領域をも含む円形状とすることが好ましい。また、電池用缶の側壁内面にも部分ニッケルめっき層41を存在させるとより好ましいので、側壁の部分もカバーできるように、部分ニッケルめっき層41の形状は、コーナー部となる予定領域、底壁となる予定領域及び側壁となる予定領域をも含む円形状とすることがより好ましい。ただし、この部分ニッケルめっき層41の大きさをあまり大きくするとニッケルの使用量が増え、製造コストの増加を招く。よって、部分ニッケルめっき層41における側壁の予定領域に対応する部分の大きさは、製造コストを考慮して決定することが好ましい。
部分ニッケルめっき層41の形成方法としては、特に限定されるものではなく、一般的なニッケルめっき法を採用することができる。本実施形態では、好ましい態様として、部分電解めっきを行う。この部分電解めっきは、部分ニッケルめっき層41の所望の形状に対応した型を準備し、この型を鋼板40に押し当て、この型の部分にめっき液を流し込み、電解めっきを行う。これにより、型の形状に沿った部分ニッケルめっき層41が得られる。
部分ニッケルめっき層41におけるニッケルめっきの種類は、特に限定されるものではなく、光沢めっき、半光沢めっき、無光沢めっき等を適宜選択することができる。
次に、得られた部分ニッケルめっき鋼板42の所定箇所を所定寸法の円形状に打ち抜く。例えば、図2の(3)に示すように、打ち抜き予定箇所44を打ち抜き、所定寸法の円形状のブランク材46を製造する。このブランク材46は、図3に示すように、鋼板40の表面の中央に円形の部分ニッケルめっき層41を備えている。
次に、プレス絞り加工により、ブランク材46を有底円筒形状に成形し、図4に示すような、電池用缶2の中間製品50を製造する。なお、この図4においては、理解を助けるために、鋼板40及び部分ニッケルめっき層41の厚さを誇張して表現している。この中間製品50は、一端に位置付けられ閉塞されている底壁56と、他端に位置付けられ開放されている開口縁52と、底壁56及び開口縁52の間に延びる周壁(側壁)54とを有する基体58と、基体58の内面に形成された部分ニッケルめっき層41とを備えている。
ここで、部分ニッケルめっき層41は、図4から明らかなように、周壁54と底壁56との間のコーナー部60、底壁56の内面56aの全体、及び、周壁54の内面54aの一部を覆っている。
次に、電池用缶2の中間製品50にニッケルめっきを施し、中間製品50の全体をニッケルめっきで覆う。これにより、図5に示すように、部分ニッケルめっき層41の全体、周壁54の内面54aのうち、部分ニッケルめっき層41で覆われていない部分、周壁54の外面54b、周壁54の端面54c、及び、底壁56の外面56bが、全体ニッケルめっき層62で覆われている電池用缶2が製造される。なお、この図5においては、理解を助けるために、基体58、部分ニッケルめっき層41及び全体ニッケルめっき層62の厚さを誇張して表現している。
全体ニッケルめっき層62の形成方法としては、特に限定されるものではなく、一般的なニッケルめっき法を採用することができる。本実施形態では、好ましい態様として、電解めっきを行う。
また、全体ニッケルめっき層62におけるニッケルめっきの種類は、特に限定されるものではなく、光沢めっき、半光沢めっき、無光沢めっき等を適宜選択することができる。
上記のようにして得られた電池用缶2は、缶内の底部において、部分ニッケルめっき層41の上に全体ニッケルめっき層62が積層されている。このため、部分ニッケルめっき層41が存在する箇所は、全体ニッケルめっき層62のみ存在する他の箇所に比べてニッケルめっき層の厚さが厚い。
次に、上記のようにして得られた電池用缶2の中に電極群4を収容する。
電極群4としては、一般的なニッケル水素二次電池に用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、以下のようにして製造されたものが用いられる。
まず、それぞれ帯状の正極、負極及びセパレータを準備する。そして、正極と負極とを、これらの間にセパレータを挟んだ状態で重ね合わせる。次いで、セパレータを介在させた状態の正極及び負極の積層体を渦巻き状に巻回し、円柱形状の電極群4を製造する。
得られた電極群4は、例えば、以下のようにして電池用缶2の中へ収容される。
まず、電池用缶2の開口3から内部へ、円筒状の挿入ガイド部材を所定長さだけ挿入する。この挿入ガイド部材は、外径寸法が電池用缶2の内径寸法と略同じである。
次いで、電極群4を若干強めに巻回して、外径寸法を規定値よりも僅かに小さくした状態の電極群4を上記した挿入ガイド部材の中へ挿入していく。そして、電極群4を電池用缶2の中へ押し込むとともに挿入ガイド部材を電池用缶2から引き抜く。このとき、電極群4は、巻き戻されて僅かに拡径された状態で電池用缶4内を進み、最終的に下端部分が電池用缶4の底部に突き当たる。
次に、電池用缶2内の電極群4の上部に上部絶縁部材28を載置する。ここで、電極群4の正極6の所定位置には、帯状の正極リード30の一端が予め溶接されているので、この正極リード30を上部絶縁部材28のスリット32に通す。そして、正極リード30の他端と封口体14の蓋板16とを溶接する。その後、蓋板16の周縁に円環状の絶縁パッキン18を配設する。
次に、電池用缶2内にアルカリ電解液を所定量注入した後、絶縁パッキン18と組み合わされた封口体14を電池用缶2の開口3の部分に配置する。その後、電池用缶2の開口縁部17を折り曲げてかしめ加工し、封口体14を電池用缶2の開口3に固定する。このようにして、図1に示す電池1が得られる。
本実施形態の電池用缶2は、基体58における、周壁54と底壁56との間のコーナー部60、底壁56の内面56aの全体、及び、周壁54の内面54aの一部が、部分ニッケルめっき層41で覆われている。そして、この部分ニッケルめっき層41が存在している部分を含め、電池用缶2の全体は、全体ニッケルめっき層62で覆われている。このため、部分ニッケルめっき層41が存在する部分は、全体ニッケルめっき層62との組合せによりニッケルめっきが他の部分に比べ厚くなっている。つまり、電池用缶2の底部は、全体ニッケルめっき層62のみで覆われている他の箇所に比べて、ニッケルめっきの厚さが厚くなっている。
ここで、部分ニッケルめっき層41と全体ニッケルめっき層62とを併せたニッケルめっき層(以下、複合ニッケルめっき層という)の厚さは、0.80μm以上とすることが好ましい。この複合ニッケルめっき層の厚さが0.80μm以上であれば、鉄の溶出を抑えられ、電池の容量低下を抑制することができるからである。また、複合ニッケルめっき層の厚さは、厚いほど電池の容量低下に貢献するので、複合ニッケルめっき層の厚さは、出来るだけ厚くすることが好ましい。しかし、あまり厚くなりすぎると、電池の製造コストが嵩むとともに、電池用缶2の中へ電極群4を挿入し難くなる。よって、複合ニッケルめっき層の厚さは、4.00μm以下とすることが好ましい。
以上のように、本実施形態の電池用缶2においては、従来、ニッケルめっき層が薄くなりがちであり、しかも、電極群4を電池用缶2に挿入する際に傷が付き易い電池用缶2の底部に、重点的にニッケルめっき層を存在させているので、ニッケルの使用量を抑えつつ、電池1を長期間放置した際の基体58からの鉄の溶出を抑えることができる。その結果、製造コストを抑えつつ、鉄の溶出にともなう容量低下を抑制することができる電池を提供することができる。
[実施例]
1.電池の製造
(実施例1)
(1)電池用缶の製造
炭素の含有量が0.04質量%の鋼により形成された厚さが0.30mmの薄板(鋼板40)に、部分電解めっきにより、硫黄の含有量が0.005%である半光沢の部分ニッケルめっき層41を形成し、部分ニッケルめっき鋼板42を製造した。ここで、部分ニッケルめっき層41は、直径12.3mmの円形状とした。また、得られた部分ニッケルめっき層41の厚さを測定した結果、部分ニッケルめっき層41の厚さは、電池用缶の底壁部に相当する箇所で1.11μm、電池用缶の側壁下部に相当する箇所で1.13μmであった。
この部分ニッケルめっき鋼板42に、打ち抜き加工を施し、図3に示すような円形のブランク材46を製造した。
得られたブランク材46にプレス絞り加工を施し、有底円筒形状に成形し、図4に示すような電池用缶の中間製品50を製造した。
次に、電池用缶の中間製品50に、一般的な電解めっき法により、硫黄の含有量が0.005%である半光沢のニッケルめっきを施し、図5に示すような全体が半光沢のニッケルめっきで覆われたAAAサイズの電池用缶2を製造した。半光沢の全体ニッケルめっき層62の厚さを測定した結果、全体ニッケルめっき層62の厚さは、0.19μmであった。
ここで、電池用缶2の上部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.19μmであり、電池用缶2の側壁下部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、1.32μmであり、電池用缶2の底部における缶内側のニッケルめっき層厚さは、1.30μmであった。これらのニッケルめっき層の厚さを表1に示した。
(2)AAAサイズの円筒形のニッケル水素二次電池の製造
まず、電池用缶2の開口から内部へ、円筒状の挿入ガイド部材を挿入しておく。
次に、一般的なAAAサイズのニッケル水素二次電池に用いられる正極6及び負極8をこれらの間にポリプロピレン繊維製不織布から成るセパレータ10を挟んだ状態で渦巻状に若干強めに巻回し、外径寸法を規定値より僅かに小さくした状態の電極群4を製造した。そして、この電極群4を挿入ガイド部材の中に入れ、電極群4を電池用缶2の中へ押し込んでいくとともに、挿入ガイド部材を電池用缶2から引き抜いた。これにより、電極群4を電池用缶2の中へ収容した。なお、電極群4の正極6の所定位置には、正極リード30が予め溶接されている。
次に、電池用缶2内の電極群4の上部に上部絶縁部材28を載置した。ここで、正極リード30を上部絶縁部材28のスリット32に通した。そして、一般的なAAAサイズのニッケル水素二次電池に用いられる封口体14を準備し、この封口体14の蓋板16と正極リード30の他端とを溶接した。その後、蓋板16の周縁に円環状の絶縁パッキン18を配設した。
次に、電池用缶2内にアルカリ電解液として水酸化ナトリウム水溶液を所定量注入した。その後、絶縁パッキン18と組み合わされた封口体14を電池用缶2の開口3の部分に配設した。
次に、電池用缶2の開口縁部17をかしめ加工して封口体14を電池用缶2の開口3に固定した。このようにして、電池1を製造した。
更に、得られた電池1に対し、温度25℃の環境下にて、80mAで16時間の充電を行った後、160mAで電池電圧が1.0Vになるまで放電させる充放電作業を1サイクルとする充放電サイクルを5回繰り返した。このようにして初期活性化処理を行い、電池1を使用可能状態とした。
(実施例2)
部分電解めっきの処理時間を実施例1よりも短くし、部分ニッケルめっき鋼板42を製造したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態の電池を製造した。
ここで、実施例2の電池用缶の上部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.19μmであり、側壁下部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.80μmであり、底部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.80μmであった。これらのニッケルめっき層の厚さを表1に示した。
(比較例1)
鋼板40に部分電解めっきを施さず、部分ニッケルめっき層を有していない鋼板40により製造した中間製品を用いたことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態の電池を製造した。
ここで、比較例1の電池用缶の上部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.19μmであり、側壁下部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.22μmであり、底部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.19μmであった。これらのニッケルめっき層の厚さを表1に示した。
(比較例2)
鋼板40に部分電解めっきではなく、一般的な電解めっき法により、硫黄の含有量が0.005%である半光沢のニッケルめっきを施し、全体が半光沢のニッケルめっき層で覆われているニッケルめっき鋼板を用いて中間製品を製造したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態の電池を製造した。
ここで、比較例2の電池用缶の上部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.70μmであり、側壁下部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.67μmであり、底部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.77μmであった。これらのニッケルめっき層の厚さを表1に示した。
(比較例3)
鋼板40への電解めっきを比較例2よりも長い時間行い、ニッケルめっき層の厚さを比較例2のニッケルめっき鋼板のニッケルめっき層の厚さよりも厚くしたニッケルめっき鋼板を用いて中間製品を製造したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態の電池を製造した。
ここで、比較例3の電池用缶の上部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.87μmであり、側壁下部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.84μmであり、底部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、0.88μmであった。これらのニッケルめっき層の厚さを表1に示した。
(比較例4)
鋼板40への電解めっきを比較例3よりも長い時間行い、ニッケルめっき層の厚さを比較例3のニッケルめっき鋼板のニッケルめっき層の厚さよりも厚くしたニッケルめっき鋼板を用いて中間製品を製造したことを除いて、実施例1と同様にして、使用可能状態の電池を製造した。
ここで、比較例4の電池用缶の上部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、1.59μmであり、側壁下部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、1.33μmであり、底部における缶内側のニッケルめっき層の厚さは、1.29μmであった。これらのニッケルめっき層の厚さを表1に示した。
2.評価
(1)容量回復率
得られた実施例1、2、比較例1〜4の電池に対して、以下に示す第1〜第5の作業を行った。
第1の作業では、各電池に対し、25℃の環境下にて、充電電流が800mAで、電池電圧が最大値に達した後、10mV低下するまで充電するいわゆる−ΔV制御での充電を行い、その後、1時間休止した。次いで、1時間休止した後の電池を、同一の環境下にて160mAで電池電圧が1.0Vに到達するまで放電した後1時間休止した。
第2の作業では、第1の作業が終了した電池に対し、25℃の環境下にて、充電電流が80mAで16時間充電を行い、その後、1時間休止した。次いで、1時間休止した後の電池を、同一の環境下にて160mAで電池電圧が1.0Vに到達するまで放電した後1時間休止した。この第2の作業において、電池の放電容量を測定した。この放電容量を初期容量とする。
第3の作業では、第2の作業が終了した電池を25℃の恒温槽に入れ、1ヶ月間放置した。
第4の作業では、1ヶ月間放置した後の電池に対し、25℃の環境下にて、充電電流が800mAで、電池電圧が最大値に達した後、10mV低下するまで充電するいわゆる−ΔV制御での充電を行い、その後、1時間休止した。次いで、1時間休止した後の電池を、同一の環境下にて160mAで電池電圧が1.0Vに到達するまで放電した後1時間休止した。この充放電サイクルを3回繰り返し行った。
第5の作業では、第4の作業が終了した電池に対し、25℃の環境下にて、充電電流が80mAで16時間充電を行い、その後、1時間休止した。次いで、1時間休止した後の電池を、同一の環境下にて160mAで電池電圧が1.0Vに到達するまで放電した後1時間休止した。この第5の作業において、電池の放電容量を測定した。この放電容量を放置後容量とする。
そして、以下の(I)式から容量回復率を求めた。得られた値を容量回復率として表1に示した。
容量回復率[%]=(放置後容量/初期容量)×100・・・(I)
なお、この容量回復率の値が大きいほど、放置後の容量が初期の容量に近く、容量低下が抑制されていることを示している。
(2)鉄の析出量
容量回復率を求めた後の電池を分解し、内部から正極を取り出した。取り出された正極を蛍光X線分析装置にセットし、正極に析出した鉄の量を分析した。なお、正極に析出した鉄の量は、正極の単位質量に対する析出した鉄の質量の割合で求めた。得られた値を正極への鉄の析出量[%]として表1に示した。
Figure 0006889011
(3)考察
表1より、比較例1の電池は、1ヶ月間放置された後の容量回復率は96.1%であった。この比較例1の電池の正極には鉄が析出しており、この鉄の析出が原因で電池の容量低下が起こっていると考えられる。比較例1では、鋼板から得たブランク材を缶の形状に成形した後に行うニッケルめっきのみ施している。缶の形状にした場合、缶内部へのめっき液の回り込みが良好に行われず、電気化学反応も均一に進行し難いことから、缶内部のめっき層の厚さは、0.19〜0.22μmと薄くなっている。このように、ニッケルめっき層が薄いと、鉄の溶出が起こり易い。また、薄いめっき層に傷が付くと、この傷は基体まで到達してしまい鉄がアルカリ電解液に溶出してしまう。溶出した鉄は、正極上に析出し、容量低下を招来させてしまったものと考えられる。
比較例2では、缶を形成する前の鋼板の全体に対し、ニッケルめっきを行い、更に缶に成形した後も全体にニッケルめっきを行っている。このため、比較例1に比べて缶内部のニッケルめっき層の厚さが厚くなっている。その結果、比較例2の電池は、容量回復率が97.5%で、比較例1の電池よりも容量回復率が改善されている。しかし、比較例2のめっき層の厚さでは、鉄の溶出を十分に抑えることはできず、正極への鉄の析出が生じている。
比較例3では、缶を形成する前の鋼板の全体に対し、ニッケルめっきを行い、更に缶に成形した後も全体にニッケルめっきを行っている。比較例3では、比較例2よりもニッケルめっき層を厚くしている。その結果、容量回復率は99.0%であり、比較例2に比べ改善されている。そして、正極には、鉄の析出が認められなかった。
また、比較例4では、比較例3よりも更にニッケルめっき層を厚くしている。そのため、容量回復率は99.1%と比較例3よりも僅かではあるが改善されており、正極への鉄の析出も認められなかった。
このように、缶の成形の前後でニッケルめっきを行い比較的厚いニッケルめっき層を形成することが、容量回復率の向上に有効であることがわかる。
しかしながら、比較例3や比較例4においては、ニッケルの使用量が増え、電池の製造コストが増大するデメリットを有している。
これに対し、本発明に係る実施例1では、缶成形後にニッケルめっき層が付き難い底部となる領域に対し、缶を成形する前の鋼板の段階でめっき処理を行っている。このため、薄くなりがちな缶内の底部において、比較的厚いニッケルめっき層を形成することができる。その結果、容量回復率は、99.0%であり、正極への鉄の析出も認められていない。つまり、実施例1は、比較例4と同等の特性を発揮している。しかも、実施例1では、鋼板へのめっき処理は部分めっき処理であり、必要な部分にのみ部分ニッケルめっき層を形成している。このため、比較例4よりもニッケルの使用量を減らすことができ、電池の製造コストの上昇を抑えることができる。
また、実施例2は、ニッケルめっき層の厚さを缶内の底部において0.80μmとしており、実施例1よりもニッケルの使用量を減らしているが、比較例3や4と同等の特性を発揮している。このことから、缶内の底部におけるニッケルめっき層の厚さは、0.80μm以上とすることが好ましいと言える。
以上より、缶成形前の鋼板に対し、缶成形後のめっき処理ではめっき層が薄くなる部分に相当する部分に予め部分ニッケルめっき層を形成し、当該部分のみを他の部分よりもニッケルめっき層の厚さを厚くすることで、製造コストの上昇を抑えつつ、鉄の溶出にともなう容量低下を抑制することができる電池を得ることができることがわかる。
なお、本発明は上記した一実施形態及び実施例に限定されることはなく、種々の変形が可能であって、例えば、電池の種類は、ニッケル水素二次電池に限定されず、ニッケル−カドミウム二次電池等であってもよい。また、電池の形状は円筒形に限定されず、角形電池であってもよい。
1 ニッケル水素二次電池
2 電池用缶
6 正極
8 負極
10 セパレータ
14 封口体
16 蓋板
18 絶縁パッキン
20 弁体
22 正極端子
23 ガス抜き孔
30 正極リード
40 鋼板
41 部分ニッケルめっき層
46 ブランク材
50 中間製品
52 開口縁
54 周壁
56 底壁
60 コーナー部
62 全体ニッケルめっき層

Claims (6)

  1. 鉄を含む板材により形成されている基体であって、一端に位置付けられ閉塞された底壁と、他端に位置付けられ開放されている開口縁と、前記底壁及び前記開口縁の間に延びる側壁とを有している筒状の基体と、
    前記基体の内側の表面上に部分的に形成されている第1のニッケルめっき層と、
    前記第1のニッケルめっき層の全体を覆うとともに前記基体を覆う第2のニッケルめっき層と、
    を備え、
    前記第1のニッケルめっき層は、少なくとも、前記底壁の内面と前記側壁の内面とのコーナー部に形成されており、
    前記第1のニッケルめっき層の上に前記第2のニッケルめっき層が積層されている箇所のニッケルめっき層の総厚さは、前記第2のニッケルめっき層のみ存在する箇所のニッケルめっき層の厚さよりも厚い、
    電池用缶。
  2. 前記第1のニッケルめっき層は、前記底壁の内面の全体を含む領域にも形成されている、請求項1に記載の電池用缶。
  3. 前記第1のニッケルめっき層の厚さと、前記第2のニッケルめっき層の厚さとの合計の厚さは、0.80μm以上、4.00μm以下である、請求項1又は2に記載の電池用缶。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の電池用缶の製造方法であって、
    鉄を含む板材の所定領域にニッケルめっきを施し第1のニッケルめっき層を形成する第1めっき処理工程と、
    前記板材に打ち抜き加工を施し、前記第1のニッケルめっき層を含んでいるブランク材を形成する打ち抜き工程と、
    前記ブランク材にプレス絞り加工を施し、前記ブランク材を有底筒状に加工して、底壁、前記底壁から延びる側壁及び前記底壁の反対側に位置する開口縁を有する中間製品を製造するプレス絞り工程と、
    前記中間製品の全体にニッケルめっきを施し、第2のニッケルめっき層を形成し、前記第1のニッケルめっき層の上に前記第2のニッケルめっき層が積層されている箇所のニッケルめっき層の総厚さを、前記第2のニッケルめっき層のみ存在する箇所のニッケルめっき層の厚さよりも厚くする第2めっき処理工程と、
    を備えており、
    前記第1めっき処理工程における前記所定領域は、前記中間製品の前記底壁の内面と前記側壁の内面とのコーナー部に相当する部分を少なくとも含んでいる、
    電池用缶の製造方法。
  5. 前記所定領域は、前記中間製品の前記底壁の内面の全体に相当する部分をも含む、請求項4に記載の電池用缶の製造方法。
  6. 上端に開口を有する容器と、前記容器の中に電解液とともに収容された電極群と、前記容器の開口を封止している封口体と、を備え、
    前記容器は、請求項1〜3の何れかに記載の電池用缶である、
    電池。
JP2017082139A 2017-04-18 2017-04-18 電池用缶、この電池用缶の製造方法及びこの電池用缶を備えた電池 Active JP6889011B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017082139A JP6889011B2 (ja) 2017-04-18 2017-04-18 電池用缶、この電池用缶の製造方法及びこの電池用缶を備えた電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017082139A JP6889011B2 (ja) 2017-04-18 2017-04-18 電池用缶、この電池用缶の製造方法及びこの電池用缶を備えた電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018181698A JP2018181698A (ja) 2018-11-15
JP6889011B2 true JP6889011B2 (ja) 2021-06-18

Family

ID=64275902

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017082139A Active JP6889011B2 (ja) 2017-04-18 2017-04-18 電池用缶、この電池用缶の製造方法及びこの電池用缶を備えた電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6889011B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5725666A (en) * 1980-07-21 1982-02-10 Fuji Elelctrochem Co Ltd Manufacture of alkaline battery
JPS60198050A (ja) * 1984-03-19 1985-10-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd アルカリマンガン電池の製造法
JP2940732B2 (ja) * 1991-10-17 1999-08-25 三洋電機株式会社 角形密閉電池の製造方法
JPH0773860A (ja) * 1993-09-02 1995-03-17 Toshiba Battery Co Ltd 角形アルカリ電池の製造方法
JP3594752B2 (ja) * 1997-01-24 2004-12-02 東芝電池株式会社 空気亜鉛ボタン型電池
JP2010086781A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質二次電池用外装缶及びこれを用いた非水電解質二次電池ならびにその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018181698A (ja) 2018-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4491208B2 (ja) 電池缶およびその製造方法ならびに電池
JP3742422B1 (ja) 扁平形電池
CN112335100B (zh) 电池
EP2051313A1 (en) Battery can and battery using the same
WO2006035980A1 (ja) 密閉形電池、密閉形電池用リ-ド、及び密閉形電池の複数個で構成した組電池
JP5159076B2 (ja) 円筒型蓄電池およびその製造方法
JP4942365B2 (ja) 円筒形電池
JP5355012B2 (ja) 電池缶及びアルカリ電池
JP2009230991A (ja) 円筒形電池及び円筒形電池の製造方法
JP6889011B2 (ja) 電池用缶、この電池用缶の製造方法及びこの電池用缶を備えた電池
JP3671551B2 (ja) 電池缶とこの缶を用いた乾電池の製造方法
JP2002216709A (ja) 密閉形電池と密閉形電池の製造方法
JP6843668B2 (ja) 電池用缶の製造方法、電池用缶、この電池用缶を備えた電池及びこの電池の製造方法
JPH0696748A (ja) 長円形密閉電池
JP3751765B2 (ja) 円筒型電池の製造方法
JP2008186658A (ja) ニッケル水素二次電池
JP2003045395A (ja) 密閉型蓄電池
JP2002298793A (ja) 電池容器及び電池
JP7178610B2 (ja) 電池
JP4334386B2 (ja) 電池
JP5366489B2 (ja) 電池缶及び筒型電池
JP3540459B2 (ja) 電池及びその製造方法
JP6459353B2 (ja) 蓄電素子
JP2004259624A (ja) 電池
JP6447861B2 (ja) 蓄電素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200918

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200930

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210303

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210519

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210520

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6889011

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150