JP2010086781A - 非水電解質二次電池用外装缶及びこれを用いた非水電解質二次電池ならびにその製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池用外装缶及びこれを用いた非水電解質二次電池ならびにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐食性に優れた非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】正極と負極とを有する電極体と、非水溶媒と電解質塩とを有する非水電解質と、が外装缶内に収容され、外装缶の開口部が、ガスケットを介した封口体によりカシメ封口された非水電解質二次電池において、外装缶が、メッキが施された鉄製の板材が有底筒状に加工されてなるものであり、外装缶の開口部の外周縁は角落しされており、且つ角落し部にもメッキが存在することを特徴とする。角落しは、切削又はプレスにより行い、当該角落し部に無電解メッキ法によりニッケルメッキを施す。
【選択図】図2

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関し、より詳しくは、耐食性の向上を目的とした非水電解質二次電池用外装缶の改良に関する。
非水電解質二次電池は、高容量、高出力であるため、携帯電話やノートパソコン等のモバイル型電子機器のみならず、電動工具等の高出力を必要とする機器の駆動電源として使用されている。
中でも、正負電極をセパレータを介して巻回してなる巻回電極体を用いた非水電解質二次電池は、正負電極の対向面積が大きいため、高出力を必要とする用途に適している。このため、巻回電極体を円筒形外装缶に収容してなる非水電解質二次電池は、このような用途に広く用いられている。
ところで、非水電解質二次電池は、密閉性が低下すると、電解液の漏液、漏液による電池特性の低下を招くため、発電要素を収容する外装缶には高い密閉性が要求され、密閉性が劣ると電池内部から電解液が染み出して、外装缶開口部を腐食させる。一方、電池製造工程における電池外部からの電解液付着や外気の湿度などの影響により外装缶開口端部に錆が発生すると、密閉性の低下による漏液が発生してないまでも、そのような電池は漏液の発生が疑われることとなり、製造工程では不良品として排除されて製造歩留り低下の原因となり、市場に出荷された製品においてはクレームの対象となりうる。
このため、外装缶構成材料には、安価で強度が強く、しかも腐食しにくい材質が求められる。鉄は安価で強度に優れるので外装缶構成材料として優れているが錆易い。そこで、外装缶には、従前よりニッケル等の耐食性メッキを施した鉄製鋼板が用いられている。
外装缶に関する技術としては、特許文献1〜4があるが、耐食性、密閉性、生産性の全て十分に満足し得た非水電解質二次電池用外装缶は未だ提供されていない。
特開2004-220863号公報 特開2004-241186号公報 特開平10-321198号公報 特開昭62-47944号公報
本発明者らは、上記に鑑み、鋭意研究を行ったところ、耐腐食用メッキを施した鉄製鋼板からなる従来の外装缶を用いた非水電解質二次電池においても、腐食が生じ得ることを知った。
この問題点について説明する。非水電解質二次電池用外装缶は、鉄製鋼板に絞り加工を行い、その後不要部分を切断することにより作製されるが、この切断時に、図6(b)に示すように外装缶の外周縁に鉄が露出した切断バリが生じる。この鉄露出部をニッケルメッキ(無電解メッキ)して覆っても、その後、電池を完成させる際のカシメ加工において、このバリに強い力が加わるためこのバリが破断される。この破断部分はメッキが存在しない、鉄露出部となる。このため、この部分に非水電解質が触れて腐食を発生させうる。
本発明は、このような原因による腐食を防止しようとするものである、本発明の目的は、耐食性に優れた非水電解質二次電池用外装缶を提供すること、及びこれを用いて信頼性に優れた非水電解質二次電池を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の本発明は、メッキが施された鉄製の板材が有底筒状に加工されてなる非水電解質二次電池用外装缶において、前記外装缶が、その開孔部の外周縁が角落しされ、且つ前記角落し部にもメッキが存在することを特徴とする。
上記構成では、外装缶の開口部の外周縁があらかじめ角落しされており、上述したようなバリが存在しない。このため、電池加工時に強い力が加えられてもバリ破断のおそれがないため、鉄露出部分が生じない。また、通常、無電解メッキは鉄製鋼板のニッケルメッキに比べて加工の衝撃に対する強度が弱く剥がれやすいが、角落し部には電池加工の金型が接触しにくくなるので、角落し部に施されたメッキが剥がれにくくなる。よって、腐食発生のおそれがない非水電解質二次電池用外装缶を実現でき、これを用いてなる非水電解質二次電池の信頼性を高めることができる。
ここで、上記角落し部は、断面直線状であってもよく、断面曲線状であってもよい。また、図2(b)に示すように、外装缶開口部近傍の缶厚みL1に対する角落し部の幅L2は10〜50%であることが好ましく、外装缶開口部近傍の缶厚みL1に対する角落し部の高さL3は10〜50%であることが好ましい。
上記課題を解決するための第2の本発明は、正極と負極とを有する電極体と、非水溶媒と電解質塩とを有する非水電解質と、が外装缶内に収容され、前記外装缶の開口部が、ガスケットを介した封口体によりカシメ封口された非水電解質二次電池において、前記外装缶が、メッキが施された鉄製の板材が有底筒状に加工されてなるものであり、前記外装缶の開口部の外周縁が角落しされ、且つ前記角落し部にもメッキが存在することを特徴とする。
この構成によると、外装缶表面には鉄が露出した部分がないため、腐食が発生することがない。よって、信頼性に優れた非水電解質二次電池を実現できる。
上記課題を解決するための第3の本発明は、正極と負極とを有する電極体と、非水溶媒と電解質塩とを有する非水電解質と、が外装缶内に収容され、前記外装缶の開口部が、ガスケットを介し封口体によりカシメ封口された非水電解質二次電池の製造方法において、メッキが施された鉄製鋼板を鍔付き凹状物に絞り加工する絞り加工ステップと、前記絞り加工ステップで得た鍔付き凹状物の鍔をプレス切断し除去して鍔なし有底筒状物を形成するプレス切断ステップと、前記有底筒状物の開口部外周縁を切削し角落し部を形成する切削ステップと、前記角落し部にメッキを施すメッキステップと、を備えることを特徴とする。
外装缶の開口部外周縁を角落しする方法として、切削を用いることができる。この方法では、切削により角落し部はメッキが存在しない状態となるので、当該部分に事後的にメッキを施す必要がある。絞り加工、切断は公知の方法でよい。
上記課題を解決するための第4の本発明は、正極と負極とを有する電極体と、非水溶媒と電解質塩とを有する非水電解質と、が外装缶内に収容され、前記外装缶の開口部が、ガスケットを介し封口体によりカシメ封口された非水電解質二次電池の製造方法において、電解メッキが施された鉄製鋼板を鍔付き凹状物に絞り加工する絞り加工ステップと、前記絞り加工ステップで得た鍔付き凹状物の鍔をプレス切断し除去して鍔なし有底筒状物を形成するプレス切断ステップと、前記有底筒状物の開口部外周縁近傍を缶軸に対して傾斜させて加圧して、外周縁近傍の缶肉を前記プレス切断ステップで切断された切断面に競り出させて前記切断面を覆わせつつ、当該開口部外周縁に角落ち部を形成する角落し部形成ステップと、を備えることを特徴とする。
外装缶の開口部外周縁を角落しする方法として、外周縁をプレスして押しつぶす方法があるが、この際、開口部外周縁近傍のメッキを有する部分の缶肉を角落ししようとしている部分に集めるようにプレスすると、プレスで形成され角落し部表面がメッキで覆われた状態になる。よって当該部分の腐食が防止できる。
上記第4の発明において、前記角落し部形成ステップの後に、前記角落し部にメッキを施すメッキステップをさらに備える構成とすることができる。
上記第4の発明にかかる製造方法は合理的な製法であるが、外周縁に非メッキ部分が残存する恐れもある。よって、上記第3の本発明と同様、角落し部を形成した後に当該部分にメッキを施しその恐れをなくすのがより好ましい。
上記各構成において、メッキに用いる材料としては、鉄よりも標準電極電位が大きい金属が好ましく、加工性やコスト面から、ニッケルを用いることが好ましい。また、上記メッキステップにおいては、生産性に優れることから、無電解メッキ法を用いるのが好ましい。
本発明によると、腐食のない信頼性の高い非水電解質二次電池を提供することができる。
(実施の形態)
本発明をリチウムイオン二次電池に適用した場合について、図面を用いながら説明する。図1(a)は、本実施の形態にかかるリチウムイオン二次電池の上方部分を描いた部分断面図である。図1(b)は、カシメ部分の先端形状を説明するための部分拡大であり、符号20が外装缶、符号30が絶縁ガスケット、符号57が角落ち部を示す。また、図2(a)は、本実施の形態にかかる電池を作製するために用いる外装缶を示す図であり、図2(b)は、外装缶の端部の形状を説明するための図である。
図1(a)に示すように、本実施の形態に係るリチウムイオン二次電池は、円筒形外装缶20と、外装缶20内に収容される電極体40と、封口体10と、を有する。外装缶20は、鉄板にメッキが施された板材からなるものであり、鉄板には通常、鉄製鋼板が使用され、メッキにはニッケルメッキが使用される。
上記封口体10は、端子板1と、電池外方に突出した突出部6を有する端子キャップ5と、端子板1と端子キャップ5との間に介在された安全弁3と、安全弁3と端子板1との電気的接触を防止する絶縁部材2と、安全弁3と端子キャップ5との間に介在された中間材4と、を備えており、このような構造の封口体10が、外装缶20の開口部にガスケット30を介してカシメ固定されている。
上記端子板1は、電極タブ8を介して電極体40の正極または負極と電気的に接続されており、上記安全弁3は、電池内部圧力が上昇した際に変形して端子板1と端子キャップ5との電気的接続を遮断するように機能する。なお、これらの構成部材の組み合わせ構造は一例であり、封口体構造における安全機構は本発明の必須構成要素ではない。
ここで、外装缶20は、図2(a)に示すように、外装缶20の開口部側の缶厚みが、他の領域よりも大きくしてあり、カシメや溝入れによって缶厚みが薄くなった場合においても十分な強度が得られるようになっている。また、図2(b)に示すように、外装缶の開口部の外周縁は、角落しされており、且つ角落し部分にもニッケルメッキが施されている。このため、図1(b)に示すように、完成電池においても、外装缶20の開口部の外周に角落し部が存在し、且つ角落し部にもニッケルメッキが存在することになる。なお、外装缶開口部側の缶厚みは、必ずしも他の領域よりも厚くする必要はない。
次に、上記構造の外装缶の作製方法について、各種図面を参照しつつ説明する。
(絞り加工ステップ)
ニッケルメッキが施された鉄製鋼板をダイ53(凹状型台)に載せ、上方からポンチ54で加圧して、当該鋼板を凹状に絞り加工(図3(a)参照)し、鍔付き凹状物50を作製する。なお、鍔とは、凹状物本体に連なる絞り加工されない鋼板部分(符号52部分)を指している。
(しごきステップ)
次に上記凹状物50の本体部をしごいて、本体部開口端から底面までの距離の1/3程度の肉厚がその下方の肉厚よりも厚くなるようにする。
(プレス切断ステップ)
図3(b)に示すように、ダイ53を缶固定台とし、切断部材としてのポンチ59を用いてプレス剪断力により凹状物本体から鍔52を切り離す。この切断において、凹状物本体(鍔なし筒状物)の外周縁に図6(b)の符号55に示すようなバリが形成される。このバリは、ダイ53とポンチ59との間の僅かな隙間に形成されるものである(図3(b)拡大図参照)。このようにして形成されたバリの両側面にはメッキが存在するが、先端の切断面は芯材である鉄が露出した鉄露出部(メッキが存在しない部分)となり、あるいは、このバリが電池加工中に破断して鉄露出部が現れ、これが腐食原因となる。
なお、図3(a)(b)の円内は鍔部の付け根周辺を拡大した拡大模式図である。また、図6(a)は缶の開口側の肉厚を厚くした筒状物(将来外装缶となるもの)であり、図6(b)は筒状物の開口端部近傍を拡大した断面模式図であり、符号55がバリ、符号56が缶肉部分を示している。
(角落しステップ)
図4に示すように、バリ55が形成された筒状物開口の外周縁を缶の外側から研磨機60で研磨して外周縁に角落し部57を形成する。
(メッキステップ)
その後、研磨した角落し部57に無電解ニッケルメッキを施す。これにより筒状物全面がメッキ被覆された外装缶が完成する(図2(b)参照)。
次に実施の形態1にかかるリチウムイオン二次電池の作製方法について説明する。
<正極の作製>
コバルト酸リチウム(LiCoO2)からなる正極活物質と、アセチレンブラックまたはグラファイト等の炭素系導電剤と、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)からなる結着剤とを、質量比90:5:5の割合で量り採り、これらをN−メチル−2−ピロリドンからなる有機溶剤等に溶解させた後、混合し、正極活物質スラリーを調製した。
次に、ダイコーターまたはドクターブレード等を用いて、アルミニウム箔(厚み:20μm)からなる正極芯体の両面に、この正極活物質スラリーを均一な厚みで塗布した。
この極板を乾燥機内に通して上記有機溶剤を除去し、乾燥極板を作製した。この乾燥極板を、ロールプレス機を用いて、活物質充填密度が3.0g/cm3となるように圧延し、裁断して、幅55mm、長さ950mm、厚み0.09mmの正極板を作製した。
本実施の形態にかかるリチウムイオン二次電池で用いる正極活物質としては、上記コバルト酸リチウム以外にも、例えばニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn24)、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)、マンガンニッケルコバルト酸リチウム(LiMnxNiyCoz2 x+y+z=1)、またはこれらの酸化物に含まれる遷移金属の一部を他の元素で置換した酸化物等のリチウム含有遷移金属複合酸化物を単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。
<負極の作製>
人造黒鉛からなる負極活物質と、スチレンブタジエンゴムからなる結着剤と、カルボキシメチルセルロースからなる増粘剤とを、質量比98:1:1の割合で量り採り、これらを適量の水と混合し、負極活物質スラリーを調製した。
次に、ダイコーターまたはドクターブレード等を用いて、銅箔(厚み:15μm)からなる負極芯体の両面に、この負極活物質スラリーを均一な厚さで塗布した。
この極板を乾燥機内に通して水分を除去し、乾燥極板を作製した。その後、この乾燥極板を、ロールプレス機により、活物質充填密度が1.5g/cm3となるように圧延して、幅57mm、長さ1000mm、厚み0.08mmの負極板を作製した。
なお、本実施の形態の負極材料としては、例えば天然黒鉛、カーボンブラック、コークス、ガラス状炭素、炭素繊維、あるいはこれらの焼成体等の炭素質物、または前記炭素質物と、リチウム、リチウム合金、およびリチウムを吸蔵・放出できる金属酸化物からなる群から選ばれる1種以上の混合物などを用いることができる。
<電極体の作製>
上記正極と負極とポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータとを、巻き取り機により巻回し、電極体を完成させた。
<電解液の作製>
エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比1:1:8の割合(1気圧、25℃と換算した場合における)で混合した非水溶媒に、電解質塩としてのLiPF6を1.0M(モル/リットル)の割合で溶解したものを電解液とした。
なお、非水溶媒は、上記の組み合わせに限定されるものではなく、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等のリチウム塩の溶解度が高い高誘電率溶媒と、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、アニソール、1,4−ジオキサン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルホルムアミド、スルホラン、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸エチル等の低粘性溶媒とを混合させて用いることができる。さらに、前記高誘電率溶媒や低粘性溶媒をそれぞれ二種以上の混合溶媒とすることもできる。また、電解質塩としては、上記LiPF6以外にも、例えばLiN(C25SO22、LiN(CF3SO22、LiClO4またはLiBF4等を単独で、あるいは2種以上混合して用いることができる。
<電池の組み立て>
上記電極体と上記方法で作製した外装缶の缶底とをリードを介して溶接し、上記電極体と上記非水電解質とを上記外装缶内に収容し、封口体の端子板と電極体とを電極タブを介して接続した後、外装缶の開口部を、ガスケットを介した封口体でカシメ固定し、本実施の形態にかかる非水電解質二次電池を組み立てた。
(実施例1)
上記実施の形態と同様にして、実施例1にかかる電池を作製した。
(実施例2)
角落し部を形成する角落し部形成ステップを以下の手順で行い、メッキステップを行わなかったこと以外は、上記実施の形態と同様にして、実施例2にかかる電池を作製した。
(角落し部形成ステップ)
図5に示すように、バリ55を有する開孔端部に対してバリ55の缶軸側の側面が下側になるよう、缶の外側から加圧具を押し当て加圧すると共に、形成しようとしている角落ち面の缶肉がバリの切断面を覆うように加圧した。これにより、外装缶となる筒状物の開口外周縁に角落ち部を形成した。この方法によると、バリの切断面が、メッキを有する缶肉で覆われるので、鉄材が露出していない角落ち部を形成することができる。
(比較例1)
角落しステップを行わずにメッキステップを行ったこと以外は、上記実施の形態と同様にして、比較例1にかかる電池を作製した。
〔腐食発生の確認〕
上記実施例1、2および比較例1と同一の条件で電池をそれぞれ10個作製し、定電流1It(1500mA)で電圧が4.2Vとなるまで充電し、その後定電圧4.2Vで電流が0.05It(75mA)となるまで充電した。この後、70℃、湿度90%の恒温槽に10日間放置し、外装缶の腐食の有無(錆の発生)を確認した。この結果を下記表1に示す。
(腐食発生電池個数/試験電池個数)
上記表1から、外装缶の外周縁を角落しし、当該角落し部にメッキを存在させた実施例1,2は、腐食発生が0個,2個と、角落しをしていない比較例1の6個よりも耐食性に優れていることが確認された。
このことは、次のように考えられる。角落しをしない場合、外装缶作製時の切断によって図6(b)に示すように切断バリが生じ、このバリに電池加工時の力が集中的に作用する。この結果、バリが破断し、ニッケルメッキが存在しない部分が露出する(鉄露出部分が形成される)。この鉄露出部分に非水電解質が付着すると、鉄が腐食して錆が発生する。他方、実施例1,2では、角を落しているため、バリが存在せず、電池加工時の力は角落し部以外の部分に集中する。そして角落し部にメッキが存在しているが、角落し部には加工の力がかからないので、メッキが剥がれにくく、このため、カシメを行ってもメッキが剥離せず、鉄が露出することがないため、さびが発生しにくい。
また、角落し部に無電解ニッケルメッキを施した実施例1は、さびの発生が0個であるのに対し、角落し部に無電解ニッケルメッキを施していない実施例2はさびの発生が2個と、僅かに劣っていることが認められた。
このことは、次のように考えられる。プレスによる角落しの場合、角落し部に鉄が露出した部分が残存する可能性があり、鉄露出部が残存した場合には、上記と同様の理由によりさびが発生する。このため、プレスによる角落しを行った場合においても、角落し後に無電解ニッケルメッキを施すことが好ましい。
以上説明したように、本発明によると、腐食発生が生じにくい非水電解質二次電池用外装缶を実現できる。これを用いてなる非水電解質二次電池は、信頼性に優れるので、産業上の意義は大きい。
図1は、本発明にかかる非水電解質二次電池を示す図であって、(a)は電池内部の概要を示す断面図、(b)は外装缶カシメ部の形状を示す模式図である。 図2は、本発明にかかる非水電解質二次電池に用いる外装缶を示す図であって、(a)は断面図、(b)は外装缶開口部の拡大図である。 図3は、本発明にかかる非水電解質二次電池に用いる外装缶の作製方法を説明する図である。 図4は、実施例1にかかる角落しの方法を説明する図である。 図5は、実施例2にかかる角落し部の作製方法を説明する図である。 図6は、従来技術にかかる非水電解質二次電池に用いる外装缶を示す図であって、(a)は断面図、(b)は外装缶開口部の拡大図である。
符号の説明
1 端子板
2 絶縁板
3 安全弁
4 中間材
5 端子キャップ
8 電極タブ
10 封口体
20 外装缶
30 絶縁ガスケット
40 電極体
50 鍔付き凹状物
51 鍔なし筒状物(凹状物本体)
52 鍔部分
53 ダイ
54 凹部形成用ポンチ
55 バリ
56 缶肉本体
57 角落し部
58 プレス加工用の加圧具
59 プレス切断用ポンチ
60 研磨機

Claims (5)

  1. メッキが施された鉄製の板材が有底筒状に加工されてなる非水電解質二次電池用外装缶において、
    前記外装缶は、その開孔部の外周縁が角落しされ、
    且つ前記角落し部にもメッキが存在する、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池用外装缶。
  2. 正極と負極とを有する電極体と、非水溶媒と電解質塩とを有する非水電解質と、が外装缶内に収容され、前記外装缶の開口部が、ガスケットを介した封口体によりカシメ封口された非水電解質二次電池において、
    前記外装缶は、メッキが施された鉄製の板材が有底筒状に加工されてなるものであり、
    前記外装缶の開口部の外周縁が角落しされ、
    且つ前記角落し部にもメッキが存在する、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  3. 正極と負極とを有する電極体と、非水溶媒と電解質塩とを有する非水電解質と、が外装缶内に収容され、前記外装缶の開口部が、ガスケットを介し封口体によりカシメ封口された非水電解質二次電池の製造方法において、
    メッキが施された鉄製鋼板を鍔付き凹状物に絞り加工する絞り加工ステップと、
    前記絞り加工ステップで得た鍔付き凹状物の鍔をプレス切断し除去して鍔なし有底筒状物を形成するプレス切断ステップと、
    前記有底筒状物の開口部外周縁を切削し角落し部を形成する切削ステップと、
    前記角落し部にメッキを施すメッキステップと、
    を備えることを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
  4. 正極と負極とを有する電極体と、非水溶媒と電解質塩とを有する非水電解質と、が外装缶内に収容され、前記外装缶の開口部が、ガスケットを介し封口体によりカシメ封口された非水電解質二次電池の製造方法において、
    電解メッキが施された鉄製鋼板を鍔付き凹状物に絞り加工する絞り加工ステップと、
    前記絞り加工ステップで得た鍔付き凹状物の鍔をプレス切断し除去して鍔なし有底筒状物を形成するプレス切断ステップと、
    前記有底筒状物の開口部外周縁近傍を缶軸に対して傾斜させて加圧して、外周縁近傍の缶肉を前記プレス切断ステップで切断された切断面に競り出させて前記切断面を覆わせつつ、当該開口部外周縁に角落ち部を形成する角落し部形成ステップと、
    を備えることを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
  5. 請求項4に記載の非水電解質二次電池の製造方法において、
    前記角落し部形成ステップの後に、前記角落し部にメッキを施すメッキステップをさらに備える、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
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