JP6885013B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体装置に関する。
従来、高耐圧ダイオードや高耐圧MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)などの耐圧構造部は、高耐圧を安定して確保するために、フィールドプレート(FP:Field Plate)を備えていることが多い。フィールドプレートの構造として、抵抗性フィールドプレート(RFP:Resistive Field Plate)や、多重フィールドプレート(MFFP:Multiple Floating Field−Plate)が公知である。
抵抗性フィールドプレートは、高電位側(ハイサイド側)領域から低電位側(ローサイド側)領域に至るように高電位側領域の周囲を囲む渦巻き状の平面レイアウトに配置した薄膜抵抗層で構成され、抵抗分割により表面電位を制御している(下記特許文献1〜5参照。)。多重フィールドプレートは、高電位側領域の周囲を囲む同心円状の平面レイアウトに、かつ層間絶縁膜を介して多層(多重)に配置したフローティングの金属層間の結合容量で構成され、容量の直列接合により表面電位を制御している。特に、抵抗性フィールドプレートは、容量結合性の多重フィールドプレートに比べて表面電位の強制力が強く、高耐圧を確保するのに有用である。
抵抗性フィールドプレートが1本の渦巻き状の薄膜抵抗層で構成される場合であっても、当該薄膜抵抗層を耐圧構造部に敷き詰めるように配置すれば、原理上、耐圧構造部の電界強度は抵抗性フィールドプレートにより均一に保たれる。しかし、耐圧構造部の表面積が広い場合などは、抵抗性フィールドプレート全体の抵抗値が高くなりすぎる虞がある。一般的に、抵抗性フィールドプレート全体の抵抗値が高くなるほど消費電流が小さくなるというメリットがあるが、抵抗性フィールドプレート全体の抵抗値が高すぎた場合、抵抗性フィールドプレートにほとんど電流が流れず、表面電位の強制力が失われるというデメリットが生じる。
抵抗性フィールドプレートによる表面電位の強制力が得られない場合、例えば層間絶縁膜中にトラップ(捕獲)された可動イオンの悪影響を受けてしまい、耐圧構造部の電界分布を均一に保つことが難しくなる。抵抗性フィールドプレートを構成する薄膜抵抗層をポリシリコン(poly−Si)などで形成する場合には、ポリシリコン中の不純物ドーズ量を増やすことで抵抗性フィールドプレートの低抵抗化が可能である。しかしながら、抵抗性フィールドプレートを構成する薄膜抵抗層と、他の回路領域のポリシリコンからなる構成部と、を同時に形成する場合もあるため、ポリシリコン中の不純物ドーズ量を増やすことは実用的でない。
従来の抵抗性フィールドプレートの構成について説明する。図17〜19は、従来の抵抗性フィールドプレートの要部の平面レイアウトを示す平面図である。図17〜19には、同様の構成部を同符号で示す。図17は下記特許文献1の図6である。図17に示す抵抗性フィールドプレートは、高電位側領域101から低電位側領域102に至るように高電位側領域101を囲む渦巻き状の平面レイアウトに、かつ互いに交差しないように配置した2本の薄膜抵抗層103a,103bで構成される。総全長の等しい1本の薄膜抵抗層を用いる場合に比べて1本あたりの各薄膜抵抗層103a,103bの全長を短くし、その合成抵抗により表面電位を制御している。
図18は下記特許文献2の図1である。図18に示す抵抗性フィールドプレートは、高電位側領域101を囲む同心円状の平面レイアウトに配置した複数の金属層113と、隣り合う当該金属層113同士を電気的に接続する薄膜抵抗層114と、で構成される。符号112は、金属層113と薄膜抵抗層114とのコンタクト(接続部)である。薄膜抵抗層114上に層間絶縁膜115を介して金属層113を多層に配置することで、レイアウトの利便性を高めている。かつ、金属層113の円周方向に対して斜めになる直線上の平面レイアウトに薄膜抵抗層114を配置することで薄膜抵抗層114の長さを長くし、薄膜抵抗層114のシート抵抗を低くしている(図18(b))。
図19は下記特許文献3の図11である。図19に示す抵抗性フィールドプレートは、両端がそれぞれ高電位側領域101側および低電位側領域102側に位置し、かつ蛇行した平面レイアウトに配置した2本の薄膜抵抗層123a,123bを備える。薄膜抵抗層123a,123bの、高電位側領域101側の端部同士は、高電位側領域101に配置された他の薄膜抵抗層124に電気的に接続されている。符号126a,126bはそれぞれ薄膜抵抗層123a,123bの高電位側領域101側の端部と他の薄膜抵抗層124とを電気的に接続する金属線である。符号127a,127bは、それぞれ薄膜抵抗層123a,123bの、低電位側領域102側の端部と制御/評価回路128とを電気的に接続する金属線である。
図19に示す抵抗性フィールドプレートでは、薄膜抵抗層123a,123b,124で抵抗性フィールドプレートの機能を実現することで、薄膜抵抗層を1本の渦巻き状の平面レイアウトに配置する場合に比べて抵抗値を小さくしている。また、蛇行周期に応じて形成された凸部同士が互いに対向するように薄膜抵抗層123a,123bを配置し、対向していない側の凸部(以下、外側の凸部とする)付近で電界強度のピークまたは電界上昇を回避している。薄膜抵抗層123a,123bの外側の凸部同士は、それぞれ高電位側領域101の周囲を囲むポリシリコンテープ125で接続されており、このポリシリコンテープ125によって表面電位を安定化させている。
下記特許文献4には、フィールドリミッティングリング(FLR:Field Limiting Ring)を覆うフィールド絶縁膜上に蛇行した平面レイアウトに1本の薄膜抵抗層を配置した構成の抵抗性フィールドプレートが開示されている。下記特許文献4では、フィールドリミッティングリングにかかる電界と、抵抗性フィールドプレートにかかる電界と、を略同一とすることで、フィールド絶縁膜にかかる電界を緩和している。
下記特許文献5には、耐圧構造部を複数に区分し、当該各区分にそれぞれ蛇行した平面レイアウトに異なる薄膜抵抗層を配置した構成の抵抗性フィールドプレートが開示されている。下記特許文献5では、相対する直線状部分と、それら直線状部分の両端において終端同士をつなぐ弧状部分からなる形状の平面レイアウトに耐圧構造部が配置されている。径方向の長さの異なる直線状部分と弧状部分とにそれぞれ異なる薄膜抵抗層を配置することで、抵抗性フィールドプレート全体の抵抗値を低くしている。
特開2000−022175号公報 特開2003−008009号公報 特表2003−533886号公報 特開2000−252426号公報 特許第5748353号公報
しかしながら、従来の抵抗性フィールドプレートでは、次の問題が生じる。図16は、従来の抵抗性フィールドプレートの問題点を示す説明図である。抵抗性フィールドプレートの一部分(分圧抵抗)の電圧を監視して抵抗性フィールドプレート全体にかかる電圧を検出する機能を搭載する場合、抵抗性フィールドプレートの抵抗値と寄生容量値との積(RC時定数)が電圧検出時間に影響する。このため、抵抗性フィールドプレートの一部を電圧検出用の抵抗(以下、電圧検出用抵抗とする)として用いる場合、抵抗性フィールドプレートは、抵抗値が小さく、かつ総表面積が小さいことが好ましい。
上記特許文献1では、抵抗性フィールドプレートを構成する薄膜抵抗層の本数を増やすことで、そのうちの1本の薄膜抵抗層の抵抗値および寄生容量値を調整して電圧検出用抵抗として用いることができる。しかしながら、他の薄膜抵抗層についても、電圧検出用抵抗とする1本の薄膜抵抗層と同じ割合で抵抗値が低くなるため、消費電流が増加するという問題がある。上記特許文献2,3では、抵抗性フィールドプレート全体が一つながりであるため、抵抗性フィールドプレートの総表面積を小さくすることが難しい。すなわち、上記特許文献1〜3では、抵抗性フィールドプレートの抵抗値と総表面積とを同時に調整することができない。
上記特許文献5では、抵抗性フィールドプレートを構成する複数の薄膜抵抗層がそれぞれ独立して配置されるため、電圧検出用抵抗として用いる1本の薄膜抵抗層のみの抵抗値および寄生容量値を調整することも容易である。しかしながら、図16(a)に示すように薄膜抵抗層140間の距離w101が等しくなるような蛇行パターンで蛇行した平面レイアウトに薄膜抵抗層140を配置する。この場合、薄膜抵抗層140の蛇行パターンの折り返し点となる弧状部分141はほぼ同電位であるため、当該弧状部分141では電圧降下(電圧負担)がほぼ発生しない。このため、薄膜抵抗層140の蛇行パターンの弧状部分141の間、および当該弧状部分141と薄膜抵抗層140の端部142との間、に挟まれた層間絶縁膜の部分143で電圧を負担することとなり、この部分143に電界が集中する。この電界集中により、1本の渦巻き状の平面レイアウトに薄膜抵抗層を配置する場合よりも耐圧が低下する。
この問題は、図16(b)に示すように折り返し点となる円弧部分151間の距離w102が広くなるような蛇行パターンで蛇行した平面レイアウトに配置した薄膜抵抗層150であれば回避可能であり、耐圧の低下は抑制される。しかしながら、薄膜抵抗層150の蛇行パターンの折り返しとなる弧状部分151間、および当該弧状部分151と薄膜抵抗層150の端部152との間、に挟まれた層間絶縁膜の部分153の幅w102が広くなる。これによって、薄膜抵抗層150に覆われていない領域が増大し、可動イオンなど表面電荷の悪影響を受けやすくなるため、特性変動や誤動作、動作不良が生じたり、リーク電流(漏れ電流)が増大するなど信頼性が低下するという新たな問題が発生する。すなわち、上記特許文献5では、耐圧と信頼性とを同時に確保することが難しい。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、所定耐圧を確保することができ、かつ信頼性の高い半導体装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、次の特徴を有する。半導体基板上の絶縁膜の内部に、第1抵抗素子が設けられている。前記絶縁膜の内部に、当該絶縁膜を挟んで深さ方向に前記第1抵抗素子に対向する第2抵抗素子が設けられている。前記第1抵抗素子は、一部に階層および材料が異なり、かつ当該一部以外の部分に連続した部分を有する。前記第2抵抗素子は、前記一部で前記第1抵抗素子に深さ方向に対向する。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第1抵抗素子の、前記一部に導電膜層を配置し、前記一部以外の部分に薄膜抵抗層を配置したことを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記半導体基板に、第1半導体領域よりも低電位に固定された第2半導体領域が設けられている。前記第1半導体領域と前記第2半導体領域との間に、耐圧領域が設けられている。前記耐圧領域は、前記第1半導体領域と前記第2半導体領域とを電気的に分離する。前記第1抵抗素子は、前記耐圧領域において前記第1半導体領域の周囲を囲む渦巻き状の平面レイアウトに配置されていることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2抵抗素子は、蛇行した平面レイアウトに配置されていることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2抵抗素子は、前記第1抵抗素子と周回数の異なる渦巻き状の平面レイアウトに配置されていることを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、次の特徴を有する。半導体基板に、第1半導体領域よりも低電位に固定された第2半導体領域が設けられている。前記第1半導体領域と前記第2半導体領域との間に、耐圧領域が設けられている。前記耐圧領域は、前記第1半導体領域と前記第2半導体領域とを電気的に分離する。前記耐圧領域に、第1抵抗素子が設けられている。前記第1抵抗素子は、前記第1半導体領域の周囲を囲む渦巻き状の平面レイアウトに配置されている。絶縁膜を挟んで深さ方向に前記第1抵抗素子の一部に対向する第2抵抗素子が設けられている。前記第2抵抗素子は、蛇行した平面レイアウトまたは前記第1抵抗素子と周回数の異なる渦巻き状の平面レイアウトに配置されている。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第1抵抗素子は、薄膜抵抗層であることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第1抵抗素子は、前記一部に導電膜層を配置し、前記一部以外の部分に薄膜抵抗層を配置したことを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2抵抗素子は蛇行した平面レイアウトに配置され、前記第2抵抗素子の蛇行パターンの折り返し点は、前記第1抵抗素子の隣り合う渦巻き線間の中心に位置することを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2抵抗素子は蛇行した平面レイアウトに配置され、前記第2抵抗素子の蛇行パターンの折り返し点は、前記第1抵抗素子の渦巻き線上に位置することを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2抵抗素子は、薄膜抵抗層であることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2抵抗素子は、前記第1抵抗素子の前記一部以外の部分と同じ階層に配置されていることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2抵抗素子は、前記第1抵抗素子と異なる階層に配置されていることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2抵抗素子は蛇行した平面レイアウトに配置され、前記第2抵抗素子は、蛇行パターンの折り返し点を挟んで薄膜抵抗層と導電膜層とが交互に配置されたことを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第1抵抗素子および前記第2抵抗素子は、両端がそれぞれ前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に位置すること特徴とする。
上述した発明によれば、チップ面積を広げることなく、独立して条件設定可能な2つの抵抗素子を上下に積層して配置することができる。これら第1,2抵抗素子ともに、一端を高電位に接続し、かつ他端を低電位に接続したフィールドプレートとしての機能を有する。このため、第1,2抵抗素子いずれか一方の抵抗素子のみ全長や総面積を小さくして電圧検出用抵抗として用いることができる。
本発明にかかる半導体装置によれば、所定耐圧を確保することができ、かつ信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる半導体装置の耐圧構造の平面レイアウトを示す平面図である。 図1の切断線A−A’における断面構造を示す断面図である。 図1の切断線A−A’における断面構造の別の一例の断面図である。 図1の切断線B−B’における断面構造を示す断面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の耐圧構造の別の一例の平面レイアウトを示す平面図である。 実施の形態2にかかる半導体装置の耐圧構造の平面レイアウトを示す平面図である。 図6の切断線D−D’における断面構造を示す断面図である。 図6の切断線E−E’における断面構造を示す断面図である。 実施の形態3にかかる半導体装置の耐圧構造の平面レイアウトを示す平面図である。 実施の形態4にかかる半導体装置の耐圧構造の平面レイアウトを示す平面図である。 図10の切断線G−G’における断面構造を示す断面図である。 実施の形態5にかかる半導体装置の耐圧構造の平面レイアウトを示す平面図である。 図12の切断線X−X’における断面構造を示す断面図である。 実施の形態6にかかる半導体装置の回路構成を示す回路図である。 実施の形態7にかかる半導体装置の回路構成を示す回路図である。 従来の抵抗性フィールドプレートの問題点を示す説明図である。 従来の抵抗性フィールドプレートの要部の平面レイアウトを示す平面図である。 従来の抵抗性フィールドプレートの要部の平面レイアウトを示す平面図である。 従来の抵抗性フィールドプレートの要部の平面レイアウトを示す平面図である。 実施の形態8にかかる半導体装置の耐圧構造の平面レイアウトを示す平面図である。 実施の形態8にかかる半導体装置の耐圧構造の別の一例の平面レイアウトを示す平面図である。 図21の切断線H−H’の断面構造を示す断面図である。 実施の形態9にかかる半導体装置の構造の一例を示す断面図である。 実施の形態9にかかる半導体装置の構造の一例を示す断面図である。 実施の形態9にかかる半導体装置の構造の一例を示す断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および−は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる半導体装置の構造について説明する。図1は、実施の形態1にかかる半導体装置の耐圧構造の平面レイアウトを示す平面図である。図1において、(a)には抵抗性フィールドプレート(RFP)5全体の平面レイアウトを示し、(b)には抵抗性フィールドプレート5の点線矩形枠で囲む部分を拡大して示す(図6,9,10においても同様)。ここでは、抵抗性フィールドプレート5の一部を電圧検出用抵抗として用いる場合を例に説明する。図1に示す実施の形態1にかかる半導体装置は、高電位側(ハイサイド側)領域1と低電位側(ローサイド側)領域2との間の耐圧構造部3に、高電位側領域1を取り囲むように配置された抵抗性フィールドプレート5を備える。
高電位側領域1は、例えば略矩形状の平面レイアウトに配置されている。高電位側領域1には、ハイサイド回路部(不図示)などが配置される。ハイサイド回路部とは、例えば、出力段となるハーフブリッジ回路の一相分を構成する直列接続された2つのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)のうちの高電位側のIGBT(以下、上アームのIGBTとする)のエミッタ電位VSを基準電位として動作して上アームのIGBTを駆動するCMOS(Complementary MOS:相補型MOS)回路である。高電位側領域1は、ハイサイド回路部の最高電位である電源電位VBに電気的に接続される。
低電位側領域2には、例えば、ローサイド回路部(不図示)などが配置される。ローサイド回路部とは、例えば、接地電位GNDを基準電位として動作し、レベルアップ用レベルシフト回路のnチャネル型MOSFETを駆動するCMOS回路である。低電位側領域2は、最低電位である例えば接地電位GNDに固定される。耐圧構造部3は、高電位側領域1と低電位側領域2との間に、例えば略矩形枠状の平面レイアウトに配置されている。耐圧構造部3は、後述する寄生ダイオード4で構成され、高電位側領域1と低電位側領域2とを電気的に分離している。耐圧構造部3には、耐圧構造部3に敷き詰めるように抵抗性フィールドプレート5が配置されている。
抵抗性フィールドプレート5は、2つの抵抗素子10,20で構成される。1つの抵抗素子(以下、渦巻き抵抗素子とする)10は、高電位側領域1側(内周側)から低電位側領域2側(外周側)に至るように高電位側領域1の周囲を囲む渦巻き状の平面レイアウトに配置されている。渦巻き抵抗素子10は、耐圧構造部3の表面電位を固定し、耐圧構造部3の電界強度を均一に保つ機能を有する。渦巻き抵抗素子10の渦巻き線は、例えば、略同じ幅で略等間隔に配置する。その理由は、渦巻き抵抗素子10の各渦巻き線間の電位差が等しくなるため、耐圧構造部3の電界強度を均一に保つことができ、さらに、もう一つの抵抗素子20を容易に設計することができるからである。この渦巻き抵抗素子10は、耐圧構造部3の一部(以下、第1耐圧構造部とする)3aで他の部分(以下、第2耐圧構造部とする)3bと階層および材料が異なる構成となっている。
具体的には、渦巻き抵抗素子10は、第1耐圧構造部3aに例えば金属など導電性の材料からなる導電膜層11を配置し、第2耐圧構造部3bに例えば不純物がドーズされたポリシリコン(poly−Si)など抵抗性の材料からなる薄膜抵抗層12を配置している。これら渦巻き抵抗素子10を構成する導電膜層11および薄膜抵抗層12は、層間絶縁膜(不図示)を貫通するコンタクト部を介して連結されている。図1には、薄膜抵抗層12よりも細い線で導電膜層11を示す。薄膜抵抗層12は、第1耐圧構造部3aが開口した略矩形枠状の平面形状をなし、高電位側領域1の周囲を囲む同心円状に配置される。導電膜層11は、薄膜抵抗層12と異なる階層に、かつ各薄膜抵抗層12それぞれと電気的に接続され渦巻き抵抗素子10の渦巻き線の一部をなす。すなわち、導電膜層11は、薄膜抵抗層12の周方向に沿ったストライプ状の平面レイアウトに配置される。
ここでは、例えば、渦巻き抵抗素子10の渦巻き線数(渦巻き線の周回数)を5本とし、各渦巻き線をなす各薄膜抵抗層12をそれぞれ内周側から外周側に順に第1〜5薄膜抵抗層12a〜12eとする。ストライプ状の平面レイアウトに配置された4本の直線状の導電膜層11をそれぞれ内周側から外周側に順に第1〜4導電膜層11a〜11dとする。導電膜層11の各一端と薄膜抵抗層12とのコンタクト部をそれぞれ内周側から外周側に順に第1〜4とし符号13a〜13dを付す。導電膜層11の各他端と薄膜抵抗層12とのコンタクト部をそれぞれ内周側から外周側に順に第5〜8とし符号14a〜14dを付す。導電膜層11の他端は、外周側に隣り合う薄膜抵抗層12(12b〜12e)の端部に接続されていてもよい。最内周の第1薄膜抵抗層12aの開放端(内周側端部)および最外周の第5薄膜抵抗層12eの開放端(外周側端部)は、それぞれ渦巻き抵抗素子10の内周側端部10aおよび外周側端部10bである。
渦巻き抵抗素子10のうち、第1耐圧構造部3aに配置した導電性の導電膜層11はほぼ電圧降下しない。このため、後述するように導電膜層11に重なるように第1耐圧構造部3aに抵抗素子20を配置したとしても、当該抵抗素子20の電位差に悪影響が及ぶことを回避することができる。かつ、第2耐圧構造部3bに配置した抵抗性の薄膜抵抗層12で、耐圧構造部3の表面電位の強制力(フィールドプレート効果)を得られる程度に渦巻き抵抗素子10の抵抗値を高くすることができる。渦巻き抵抗素子10の抵抗値は、抵抗素子20の抵抗値以上であり、フィールドプレート効果を確保可能な範囲で種々変更される。
渦巻き抵抗素子10の薄膜抵抗層12を配置する第2耐圧構造部3bの割合も、フィールドプレート効果を確保可能な範囲で種々変更される。また、渦巻き抵抗素子50および抵抗素子20は、両端がそれぞれ高電位側領域1および低電位側領域2に電気的に接続される。高電位側領域1と低電位側領域2との電位差は例えば600V以上と高いため、例えば、これら渦巻き抵抗素子10の薄膜抵抗層12および抵抗素子20を導電膜層とした場合、抵抗値が低くなりすぎて高電位側領域1と低電位側領域2とが短絡する虞がある。このため、渦巻き抵抗素子10の薄膜抵抗層12および抵抗素子20は、抵抗性の材料で形成されることが好ましい。
もう1つの抵抗素子(以下、蛇行抵抗素子とする)20は、第1耐圧構造部3aにおいて渦巻き抵抗素子10の導電膜層11と異なる階層に配置され、層間絶縁膜(不図示)を挟んで当該導電膜層11に深さ方向に対向する。蛇行抵抗素子20は、渦巻き抵抗素子10の薄膜抵抗層12と同じ階層に配置されていてもよい。この蛇行抵抗素子20は、両端がそれぞれ高電位側領域1および低電位側領域2に電気的に接続され、かつ例えば稲妻状に蛇行した平面レイアウトに配置されている。稲妻状に蛇行するとは、折り返し点で鋭角をなすように蛇行し、各折り返し点(鋭角の頂点)間をつなぐ線分(以下、直線部とし、それぞれ内周側から外周側に順に符号21a〜21eを付す)を導電膜層11に対して斜めに配置したジグザグ形状のパターンをなすことである。蛇行抵抗素子20の蛇行パターンの折り返し数は、導電膜層11の本数と同じであってもよい。
蛇行抵抗素子20の抵抗値は、例えば所定の電圧値を検出する際の応答時間で決定される。蛇行抵抗素子20の抵抗値は、例えば蛇行抵抗素子20の幅(折り返し間の、導電膜層11に平行な方向の長さ)wで調整可能である。蛇行抵抗素子20の抵抗値は、数MΩ程度(例えば7MΩ程度)であってもよい。また、蛇行抵抗素子20は、渦巻き抵抗素子10の導電膜層11と交差する箇所(ここでは蛇行パターンの各折り返し点22)間の電位差ΔVが等しくなるような平面レイアウトに配置されることが好ましい。これにより、蛇行抵抗素子20に局所的に電界が集中することを回避することができる。このように局所的な電界集中を回避した蛇行抵抗素子20の平面レイアウトは、例えば、蛇行抵抗素子20の蛇行パターンの折り返し数を導電膜層11の本数と同じにすることで容易に設計可能である。例えば、蛇行抵抗素子20の蛇行パターンの折り返し数が導電膜層11の本数と同じ4つであり、蛇行パターンの各折り返し点(それぞれ内側から外側に順に第1〜4折り返し点22a〜22dとする)がそれぞれ第1〜4導電膜層11a〜11d上に位置する場合、蛇行抵抗素子20の電位分布は次のようになる。
蛇行抵抗素子20の最高電位を印加する内側端部20aの電位は、渦巻き抵抗素子10の内周側端部10aの電位と同じ電位V[V:ボルト]とする。かつ蛇行抵抗素子20の最低電位を印加する外側端部20bの電位は、渦巻き抵抗素子10の外周側端部10bの電位と同じ0[V]とする。渦巻き抵抗素子10において、最内周の第1導電膜層11aおよび第1薄膜抵抗層12aの電位は、渦巻き抵抗素子10の内周側端部10aの電位V[V]の4/5である(=4/5×V[V])。第2導電膜層11bおよび第2薄膜抵抗層12bの電位は、渦巻き抵抗素子10の内周側端部10aの電位V[V]の3/5である(=3/5×V[V])。第3導電膜層11cおよび第3薄膜抵抗層12cの電位は、渦巻き抵抗素子10の内周側端部10aの電位V[V]の2/5である(=2/5×V[V])。第4導電膜層11dおよび第4薄膜抵抗層12dの電位は、渦巻き抵抗素子10の内周側端部10aの電位V[V]の1/5である(=1/5×V[V])。すなわち、渦巻き抵抗素子10の渦巻き線間の電位差は1/5×V[V]である。
一方、蛇行抵抗素子20の最も内側の第1折り返し点22aの電位は、蛇行抵抗素子20の内側端部20aの電位V[V]の4/5であり(=4/5×V[V])、渦巻き抵抗素子10の第1導電膜層11aの電位と等しい。蛇行抵抗素子20の第2折り返し点22bの電位は、蛇行抵抗素子20の内側端部20aの電位V[V]の3/5であり(=3/5×V[V])、渦巻き抵抗素子10の第2導電膜層11bの電位と等しい。蛇行抵抗素子20の第3折り返し点22cの電位は、蛇行抵抗素子20の内側端部20aの電位V[V]の2/5であり(=2/5×V[V])、渦巻き抵抗素子10の第3導電膜層11cの電位と等しい。蛇行抵抗素子20の最も外側の第4折り返し点22dの電位は、蛇行抵抗素子20の内側端部20aの電位V[V]の1/5であり(=1/5×V[V])、渦巻き抵抗素子10の第4導電膜層11dの電位と等しい。すなわち、渦巻き抵抗素子10の導電膜層11間の電位差ΔVは1/5×V[V]となる。このように、渦巻き抵抗素子10と蛇行抵抗素子20とで電位分布の整合性を容易に取ることができる。
次に、実施の形態1にかかる半導体装置の断面構造について説明する。図2は、図1の切断線A−A’における断面構造を示す断面図である。図3は、図1の切断線A−A’における断面構造の別の一例の断面図である。図4は、図1の切断線B−B’における断面構造を示す断面図である。図2,4に示すように、p型半導体基板30のおもて面の表面層には、n型拡散領域32、n型拡散領域33およびp型拡散領域34がそれぞれ選択的に設けられている。基板裏面側のp型領域31は、最低電位である例えば接地電位GNDに固定されている。基板裏面側のp型領域31とは、p型半導体基板30の、n型拡散領域32,33およびp型拡散領域34よりも基板おもて面から深い部分に、これらの領域が形成されないことでp型領域として残っている部分である。
n型拡散領域32は、高電位側領域1を構成する。n型拡散領域32には、例えば、ハイサイド回路部(横型nチャネルMOSFETと横型pチャネルMOSFETとを相補に接続したCMOS回路)の横型pチャネルMOSFETが配置される。また、n型拡散領域32の内部に設けられたp型領域36には、例えば、ハイサイド回路部の横型nチャネルMOSFETが配置される。n型拡散領域33は、n型拡散領域32よりも外側に配置され、n型拡散領域32に接する。n型拡散領域33の深さは、例えばn型拡散領域32の深さよりも浅い。p型拡散領域34は、n型拡散領域33よりも外側に配置され、n型拡散領域33に接する。p型拡散領域34の内部には、例えばn型拡散領域33に延在するようにp型領域38が設けられている。
p型拡散領域34とn型拡散領域33との間のpn接合で寄生ダイオード4が形成され、この寄生ダイオード4により高電位側領域1と低電位側領域2とが電気的に分離される。n型拡散領域33は、抵抗性フィールドプレート5(図1参照)が配置される耐圧構造部3を構成する。また、n型拡散領域33は、寄生ダイオード4に逆バイアスが印加された場合に空乏層の大部分が広がる領域でありこの領域を耐圧領域とする。p型拡散領域34は、低電位側領域2を構成する領域である。すなわち、n型拡散領域32の内部に設けられたn+型領域35は寄生ダイオード4のカソード領域として機能し、p型領域38の内部に設けられたp+型領域39は寄生ダイオード4のアノード領域として機能する。p型拡散領域34により配置されたn型拡散領域(不図示)で低電位側領域2が構成される。p型拡散領域34は、基板裏面側のp型領域31から基板おもて面に露出するようにスリット状に残るp型半導体基板30の一部であってもよい。基板おもて面に露出とは、後述する第1絶縁膜43に接するように配置されていることである。
第1電極40は、n+型領域35を介してn型拡散領域32に電気的に接続されている。第1電極40は、ハイサイド回路部の電源電位VBに固定されている。第2電極41は、p型領域36の内部に設けられたp+型領域37を介してp型領域36に電気的に接続されている。第2電極41は、ハイサイド回路部の基準電位(上アームのIGBTのエミッタ電位VS)に固定されている。第3電極42は、最低電位である例えば接地電位GNDに固定されている。
p型半導体基板30のおもて面において、第1〜3電極40〜42と半導体部とのコンタクト以外の部分は、第1絶縁膜43、第2絶縁膜44および層間絶縁膜45を順に積層してなる絶縁層で覆われている。第1絶縁膜43は、例えばLOCOS(Local Oxidation of Silicon:局所酸化)である。第1〜3電極40〜42は、それぞれ層間絶縁膜45上に延在している。第1〜3電極40〜42、層間絶縁膜45および後述する渦巻き抵抗素子10の導電膜層11は、例えば層間絶縁膜46に覆われている。
また、図3に示すように、n+型領域35とp+型領域39との間においてn型拡散領域33を覆う層間絶縁膜45の内部には、蛇行抵抗素子20の蛇行パターンの直線部(以下、薄膜抵抗直線部とする)21a〜21eが設けられている。蛇行抵抗素子20が設けられた部分(第1耐圧構造部3a)において層間絶縁膜46の内部には、渦巻き抵抗素子10の導電膜層11(11a〜11d)が設けられている。すなわち、第1耐圧構造部3a(切断線A−A’における断面)においては、蛇行抵抗素子20を1層目とし、渦巻き抵抗素子10の導電膜層11を2層目とするフィールドプレートが構成されている。
また、蛇行抵抗素子20によりハイサイド回路部の基準電位(上アームのIGBTのエミッタ電位VS)を検出する場合、渦巻き抵抗素子10の最も内周側の導電膜層11a、および、蛇行抵抗素子20の最も内側の薄膜抵抗直線部21aは、第2電極41に電気的に接続される。かつ渦巻き抵抗素子10の最も外周側の導電膜層11d、および蛇行抵抗素子20の最も外側の薄膜抵抗直線部21eは、第3電極42に電気的に接続される。
図4に示すように、渦巻き抵抗素子10の導電膜層11(11a〜11d)の一端は、それぞれ、層間絶縁膜45を貫通する第1〜4コンタクト部13a〜13dを介して深さ方向に対向する薄膜抵抗層12(12a〜12d)に接続されている。渦巻き抵抗素子10の最も外周側の第5薄膜抵抗層12eは、層間絶縁膜45を貫通する第5コンタクト部13eを介して深さ方向に対向する第3電極42に接続されている。すなわち、第1耐圧構造部3aと第2耐圧構造部3bとの境界(切断線B−B’における断面)においては、渦巻き抵抗素子10の薄膜抵抗層12を一層目とし、渦巻き抵抗素子10の導電膜層11を2層目とするフィールドプレートが構成されている。
図示省略するが、渦巻き抵抗素子10の各導電膜層11の他端と各薄膜抵抗層12との各第5〜8コンタクト部14a〜14dを通る切断線C−C’における断面構造も、渦巻き抵抗素子10の薄膜抵抗層12を一層目とし、渦巻き抵抗素子10の導電膜層11を2層目とするフィールドプレートが構成されている。
また、図3に示すように、蛇行抵抗素子20によりハイサイド回路部の電源電位VBを検出する場合には、渦巻き抵抗素子10の最も内周側の導電膜層11a、および、蛇行抵抗素子20の最も内側の薄膜抵抗直線部21aを、第2電極42に代えて第1電極40に電気的に接続すればよい。
図示省略するが、上アームのIGBTのエミッタ電位VSを検出するための電圧検出用抵抗となる蛇行抵抗素子20と、ハイサイド回路部の電源電位VBを検出するための電圧検出用抵抗となる蛇行抵抗素子20との両方が配置されていてもよい。
蛇行抵抗素子20の平面レイアウトの別の一例について説明する。図5は、実施の形態1にかかる半導体装置の耐圧構造の別の一例の平面レイアウトを示す平面図である。図5に示す実施の形態1にかかる半導体装置が図1に示す実施の形態1にかかる半導体装置と異なる点は、蛇行抵抗素子20の薄膜抵抗直線部21と渦巻き抵抗素子10の導電膜層11とが交差する点である。図5では、また、蛇行抵抗素子20の蛇行パターンの各薄膜抵抗直線部にそれぞれ内側から外側に順に符号21a〜21fを付し、蛇行パターンの各折り返し点をそれぞれ内側から外側に順に符号22a〜22eを付す。
この場合、蛇行抵抗素子20の蛇行パターンの各薄膜抵抗直線部21b〜21eの電位は、それぞれ渦巻き抵抗素子10の導電膜層11(11a〜11d)との交差箇所23a〜23dで、それぞれ交差する導電膜層11の電位と等しくなる。蛇行抵抗素子20の蛇行パターンの各折り返し点22a〜22eと、当該各折り返し点22a〜22eから最も近いコンタクト部13a〜13d,14a〜14dと、の間の各電位差ΔVは、上述したように可能な限り等しいことが好ましい。このため、蛇行抵抗素子20の蛇行パターンの各薄膜抵抗直線部21b〜21eと、渦巻き抵抗素子10の各導電膜層11(11a〜11d)とは、それぞれ中点同士で交差することが好ましい。
また、図示省略するが、蛇行抵抗素子20の折り返し数は、渦巻き抵抗素子10の導電膜層11の本数と異なっていてもよい。この場合、蛇行抵抗素子20の折り返し数jが渦巻き抵抗素子10の導電膜層11の本数iのn倍(n:正の整数)であれば(j=i×n)、渦巻き抵抗素子10と蛇行抵抗素子20とで電位分布の整合性を取ることができる。
以上、説明したように、実施の形態1によれば、薄膜抵抗層の一部を階層および材料の異なる導電膜層に置き換えた第1抵抗素子を配置することで、絶縁膜を挟んで第1抵抗素子の導電膜層に深さ方向に対向するように配置した薄膜抵抗層を第2抵抗素子とすることができる。これにより、チップ面積を広げることなく、独立して条件設定可能な2つの抵抗素子を上下に積層して配置することができる。これら第1,2抵抗素子とともに、一端を高電位に接続し、かつ他端を低電位に接続したフィールドプレートとしての機能を有する。このため、第1,2抵抗素子いずれか一方の抵抗素子のみ全長や総面積を小さくして電圧検出用抵抗として用いることができる。
例えば、第1抵抗素子を渦巻き抵抗素子とし、第2抵抗素子を蛇行抵抗素子とする。この場合、渦巻き抵抗素子によるフィールドプレート効果により表面電荷の影響を受けにくくすることができ、所定耐圧を確保することができる。かつ、渦巻き抵抗素子に比べて全長や総面積を小さくした蛇行抵抗素子を例えば電圧検出用抵抗として用いることができる。蛇行抵抗素子の抵抗値と寄生容量値との積(RC時定数)は非常に小さいため、例えば、この蛇行抵抗素子を電圧検出用抵抗として用いることで電圧検出の応答性を向上させることができる。これにより、消費電流を増加させることを防止することができる。したがって、従来のように複数の蛇行抵抗素子でフィールドプレートを構成する場合よりも信頼性を向上させることができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる半導体装置の構造について説明する。図6は、実施の形態2にかかる半導体装置の耐圧構造の平面レイアウトを示す平面図である。実施の形態2にかかる半導体装置は、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンが実施の形態1にかかる半導体装置と異なる。具体的には、蛇行抵抗素子50は、ポリシリコンなど抵抗性の材料からなる直線部(以下、薄膜抵抗直線部とする)51と、金属など導電性の材料からなる直線部(以下、導電膜直線部とする)52と、を折り返し点を挟んで交互に配置した蛇行パターンを有する。
蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの薄膜抵抗直線部51(それぞれ内側から外側に順に符号51a〜51fを付す)は、例えば、渦巻き抵抗素子10の薄膜抵抗層12と同じ階層に配置されている。蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの導電膜直線部52(それぞれ内側から外側に順に符号52a〜52eを付す)は、例えば、渦巻き抵抗素子10の導電膜層11と同じ階層に配置されている。すなわち、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの薄膜抵抗直線部51a〜51fと導電膜直線部52a〜52eとは異なる階層に配置されている。
蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの各薄膜抵抗直線部51は、渦巻き抵抗素子10の各導電膜層11と交差するように、当該導電膜層11に対して斜めの平面レイアウトに配置されている。蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの各導電膜直線部52は、渦巻き抵抗素子10の各導電膜層11間に、当該導電膜層11に平行な平面レイアウトに配置されている。また、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの導電膜直線部52は、例えば、内周側から外周側に向かう方向に渦巻き抵抗素子10の各導電膜層11と交互に等間隔に配置される。
蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの折り返し点(それぞれ内側から外側に順に符号53a〜53jを付す)と、当該各折り返し点53a〜53jから最も近いコンタクト部13a〜13d,14a〜14dと、の間の各電位差ΔVは、上述したように可能な限り等しいことが好ましい。このため、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの各薄膜抵抗直線部51と、渦巻き抵抗素子10の各導電膜層11とは、それぞれ中点同士で交差することが好ましい。また、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの折り返し点53は、渦巻き抵抗素子の隣り合う渦巻き線間(隣り合う導電膜層11間)の中心に位置することが好ましい。
また、蛇行抵抗素子50の外側端部50bに対して内側端部50aを高電位にしたときに生じる電圧降下は、導電膜直線部52ではほぼ生じず、薄膜抵抗直線部51のみで起こる。すなわち、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの各折り返し点53a〜53jの電位は、ほぼ薄膜抵抗直線部51の電圧降下に依存する。これにより、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの各折り返し点53a〜53jと、当該各折り返し点53a〜53jから最も近いコンタクト部13a〜13d,14a〜14dと、の間の各電位差ΔVをほぼ等しくすることができる。
例えば、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの折り返し数を10とする。蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの直線部は、最も内側に薄膜抵抗直線部51aを配置し、導電膜直線部52(52a〜52e)と薄膜抵抗直線部51(51b〜51e)とを交互に配置し、最も外側に薄膜抵抗直線部51fを配置する。かつ、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの各薄膜抵抗直線部51と、渦巻き抵抗素子10の各導電膜層11(11a〜11d)とは、それぞれ中点同士で交差させた場合、蛇行抵抗素子50の電位分布は次のようになる。
蛇行抵抗素子50の最高電位を印加する内側端部50aの電位は、渦巻き抵抗素子10の内周側端部10aの電位と同じ電位V[V]とする。かつ蛇行抵抗素子50の最低電位を印加する外側端部50bの電位は、渦巻き抵抗素子10の外周側端部10bの電位と同じ0[V]とする。渦巻き抵抗素子10の各渦巻き線の電位は、実施の形態1と同様に、外周側に配置された渦巻き線ほど、内周側端部10aの電位V[V]から外周側端部10bの電位0[V]に至るまで1/5×V[V]ずつ減少した電位となる。
一方、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの各折り返し点(以下、第1〜10折り返し点とする)53a〜53jのうち、同一の導電膜直線部52(52a〜52e)の両端に位置する折り返し点は、各導電膜直線部52でほぼ電圧降下が生じないことから同電位となる。かつ、渦巻き抵抗素子10の各導電膜層11と蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの各導電膜直線部52とが交互に等間隔に配置されるため、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの各折り返し点の電位は、外側に配置された折り返し点ほど、内側端部50aの電位V[V]から外側端部50bの電位0[V]に至るまで同電位ずつ減少した電位となる。
すなわち、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの第1,2折り返し点53a,53bの電位は、蛇行抵抗素子50の内側端部50aの電位V[V]の9/10である(=9/10×V[V])。蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの第3,4折り返し点53c,53dの電位は、蛇行抵抗素子50の内側端部50aの電位V[V]の7/10である(=7/10×V[V])。蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの第5,6折り返し点53e,53fの電位は、蛇行抵抗素子50の内側端部50aの電位V[V]の5/10である(=5/10×V[V])。
蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの第7,8折り返し点53g,53hの電位は、蛇行抵抗素子50の内側端部50aの電位V[V]の3/10である(=3/10×V[V])。蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの第9,10折り返し点53i,53jの電位は、蛇行抵抗素子50の内側端部50aの電位V[V]の1/10である(=1/10×V[V])。これら隣り合う導電膜層間(各導電膜層11および各導電膜直線部52)の電位差ΔVは、1/10×V[V]となる。このように、渦巻き抵抗素子10と蛇行抵抗素子50とで電位分布の整合性を容易に取ることができる。
図7は、図6の切断線D−D’における断面構造を示す断面図である。図8は、図6の切断線E−E’における断面構造を示す断面図である。図6の切断線A−A’における断面構造は、実施の形態1と同様である(図2,3)。図6の切断線B−B’における断面構造は、実施の形態1と同様である(図4)。図7,8には、蛇行抵抗素子20によりハイサイド回路部の基準電位(上アームのIGBTのエミッタ電位VS)を検出する構成を示す。
図7に示すように、p+型領域37とp+型領域39との間においてn型拡散領域33を覆う層間絶縁膜45の内部には、蛇行抵抗素子50の薄膜抵抗直線部51(51b〜51f)が設けられている。蛇行抵抗素子50が設けられた部分(第1耐圧構造部3a)において層間絶縁膜45上には、渦巻き抵抗素子10の導電膜層11(11a〜11d)および蛇行抵抗素子50の導電膜直線部52(52a〜52e)が設けられている。
蛇行抵抗素子50の最も内側の導電膜直線部52aは、第2電極41に電気的に接続さる。図示省略するが、蛇行抵抗素子50の最も外側の薄膜抵抗直線部51fは、第3電極42に接続される。また、蛇行抵抗素子50の各導電膜直線部52は、層間絶縁膜45を介して深さ方向に対向する薄膜抵抗直線部51に電気的に接続されている。渦巻き抵抗素子10の導電膜層11の断面構造は、実施の形態1と同様である。
図8に示すように、蛇行抵抗素子50の導電膜直線部52の一端となる折り返し点53b,53d,53f,53h,53jにおいて、各導電膜直線部52は、それぞれ、層間絶縁膜45を貫通するコンタクト部を介して深さ方向に対向する薄膜抵抗直線部51に接続されている。図示省略するが、蛇行抵抗素子50の各導電膜直線部52の他端となる折り返し点53a,53c,53e,53g,53iを通る切断線F−F’における断面構造も、層間絶縁膜45を貫通するコンタクト部を介して深さ方向に対向する薄膜抵抗直線部51に接続されている。
また、実施の形態1と同様に、蛇行抵抗素子50によりハイサイド回路部の電源電位VBを検出する構成としてもよい。この場合、渦巻き抵抗素子10の最も内周側の導電膜層11a、および、蛇行抵抗素子50の最も内側の導電膜直線部52aを、第2電極42に代えて第1電極40に電気的に接続すればよい。
また、渦巻き抵抗素子10の各導電膜層11と、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの各導電膜直線部52と、を異なる階層に配置してもよい(不図示)。これにより、渦巻き抵抗素子10の各導電膜層11間の間隔や、蛇行抵抗素子50の蛇行パターンの各導電膜直線部52間の間隔を狭くすることができる。このため、渦巻き抵抗素子10の薄膜抵抗層12間の間隔を狭くすることができ、電荷の悪影響を受けにくくすることができる。
以上、説明したように、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、実施の形態2によれば、異なる階層に配置された薄膜抵抗直線部と導電膜直線部とを交互に配置した蛇行パターンに蛇行抵抗素子を構成することにより、図16(a)における円弧部分141、図16(b)における円弧部分151に相当する領域をなくせるため、図16(a)における電位分担領域143、図16(b)における電位分担領域153に相当する領域が最大となる。よって、実施の形態2によれば、耐圧をさらに上げることができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3にかかる半導体装置の構造について説明する。図9は、実施の形態3にかかる半導体装置の耐圧構造の平面レイアウトを示す平面図である。実施の形態3にかかる半導体装置は、渦巻き抵抗素子10の各導電膜層11の平面レイアウトが実施の形態2にかかる半導体装置と異なる。具体的には、渦巻き抵抗素子10の第1耐圧構造部3aに配置する各導電膜層15(15a〜15d)が、渦巻き抵抗素子10の周方向に平行な方向に対して斜めの平面レイアウトに配置されている。
そして、蛇行抵抗素子60の蛇行パターンの各薄膜抵抗直線部61(61a〜61f)は、渦巻き抵抗素子10の各導電膜層15と交差するように、渦巻き抵抗素子10の周方向に沿って平行な平面レイアウトに配置される。蛇行抵抗素子60の蛇行パターンの各導電膜直線部62(62a〜62e)は、渦巻き抵抗素子10の各導電膜層15間に、当該導電膜層15に平行な平面レイアウトに配置される。
このような蛇行抵抗素子60を配置した場合においても、第1耐圧構造部3aにおいて隣り合う各導電膜層(各導電膜層15および各導電膜直線部62)間の電位差ΔVは、実施の形態2と同様に1/10×V[V]となる。
以上、説明したように、実施の形態3によれば、実施の形態1,2と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4にかかる半導体装置の構造について説明する。図10は、実施の形態4にかかる半導体装置の耐圧構造の平面レイアウトを示す平面図である。図11は、図10の切断線G−G’における断面構造を示す断面図である。実施の形態4にかかる半導体装置が実施の形態1にかかる半導体装置と異なる点は、高電位側領域1の周囲を囲む渦巻き状の平面レイアウトに配置した薄膜抵抗層16のみで渦巻き抵抗素子10を構成している点である。渦巻き抵抗素子10と蛇行抵抗素子20との平面レイアウトの位置関係は、実施の形態1と同様である。
実施の形態4においては、図11に示すように、第2絶縁膜44と層間絶縁膜45との間にさらに第3絶縁膜47を配置する。そして、この第3絶縁膜47の内部に、深さ方向に蛇行抵抗素子20に対向するように、渦巻き抵抗素子10の薄膜抵抗層16(それぞれ内周側から外周側に順に符号16a〜16eを付す、図11には薄膜抵抗層16eは不図示)を配置すればよい。渦巻き抵抗素子10の最も内周側の薄膜抵抗層16は第2電極41に電気的に接続され、最も外周側の薄膜抵抗層16eは第3電極42に電気的に接続される。蛇行抵抗素子20の薄膜抵抗直線部21の断面構造は、実施の形態1と同様である。
図11には、蛇行抵抗素子20によりハイサイド回路部の基準電位(上アームのIGBTのエミッタ電位VS)を検出する構成を示すが、実施の形態1と同様に、蛇行抵抗素子50によりハイサイド回路部の電源電位VBを検出する構成としてもよい。
このように渦巻き抵抗素子10および蛇行抵抗素子20ともに薄膜抵抗層(薄膜抵抗層16、薄膜抵抗直線部21)のみで構成した場合であっても、渦巻き抵抗素子10と蛇行抵抗素子20とを積層して配置することができる。また、実施の形態1と同様に、各導電膜層(各薄膜抵抗層16および各薄膜抵抗直線部21)間の電位差ΔVを1/5×V[V]とすることができる。
以上、説明したように、実施の形態4によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態5)
次に、実施の形態5にかかる半導体装置の構造について説明する。図12は、実施の形態5にかかる半導体装置の耐圧構造の平面レイアウトを示す平面図である。図13は、図12の切断線X−X’における断面構造を示す断面図である。図12の切断線A−A’、切断線B−Bおよび切断線C−C’の断面構造は、実施の形態1と同様である。実施の形態5にかかる半導体装置が実施の形態1にかかる半導体装置と異なる点は、低電位側領域2に形成された例えば横型pチャネルMOSFETのゲート電極74に蛇行抵抗素子20を接続した点である。
図12,13に示すように、p型半導体基板30のおもて面の表面層には、p型拡散領域34よりも外側にn型拡散領域71が設けられている。n型拡散領域71は、p型拡散領域34によりn型拡散領域32,33と電気的に分離され、低電位側領域2を構成する。n型拡散領域71には、例えば、ローサイド回路部(横型nチャネルMOSFETと横型pチャネルMOSFETとを相補に接続したCMOS回路)が配置される。横型nチャネルMOSFETは図示省略する。
横型pチャネルMOSFETは、p+型ドレイン領域72、p+型ソース領域73およびゲート電極74からなる一般的なプレーナゲート型のMOSゲート構造を備える。第4電極75は、層間絶縁膜45を貫通するコンタクト部76を介して、横型pチャネルMOSFETのゲート電極74を介して電気的に接続されている。また、第4電極75は、層間絶縁膜45を貫通するコンタクト部17を介して、蛇行抵抗素子20の最も外側の薄膜抵抗直線部21eに接続されている。
また、実施の形態2〜4に実施の形態5を適用してもよい。
以上、説明したように、実施の形態5によれば、実施の形態1〜4と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態6)
次に、実施の形態6にかかる半導体装置として、実施の形態1〜5にかかる半導体装置を適用する回路構成例について説明する。図14は、実施の形態6にかかる半導体装置の回路構成を示す回路図である。ここでは、例えば、出力段となるブリッジ回路220の一相分を構成する2つのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)221,222を駆動するにあたって、各電位を検出する場合を例に説明する。IGBT221,222は、高電圧電源Vdcと接地電位GNDとの間に直列接続されている。図14に示す実施の形態6にかかる半導体装置200は、同一の半導体チップ上に、ハイサイド駆動回路201、ローサイド駆動回路202、レベルシフト回路205、第1〜4端子231〜234および上述した抵抗性フィールドプレート5を備える。
第1端子231は、半導体装置200の接地電位GNDを供給する端子である。第2端子232は、電圧電源211から半導体装置210に電源電圧Vccを供給する端子である。第3端子233は、ハイサイド駆動回路201の電源電位VBを供給する端子である。第4端子234には、上アームのIGBT221のエミッタ電位VSを供給する端子である。電源電位VBは、上アームのIGBT221のエミッタ電位VSと、ハイサイド電源との総和である。電圧電源211からブートストラップダイオード212を介してブートストラップコンデンサ213に充電された電圧E1がハイサイド電源となる。上アームのIGBT221のエミッタ電位VSは、上アームのIGBT221と低電位側(以下、下アームとする)のIGBT222との接続点223の電位である。当該接続点223がブリッジ回路220の出力端子OUTである。
ハイサイド駆動回路201は、上アームのIGBT221のエミッタ電位VSを基準電位とし、電源電位VBを最高電位として電源電圧Vccで動作する。ハイサイド駆動回路201は、レベルシフト回路205の入力信号に基づいて、上アームのIGBT221を駆動する。ローサイド駆動回路202は、制御回路203およびコンパレータ204からなる。ローサイド駆動回路202は、例えば接地電位GNDを基準電位として動作する。制御回路203は、接地電位GNDを基準とし、第2端子232から供給される電源電圧Vccで動作し、外部(マイコン等)からの制御信号INや、異常検知回路からの異常検知信号に基づいて、レベルアップ用のレベルシフト回路205のnchMOSFET206を駆動する。
コンパレータ204は、センス抵抗92の中間電位点92aの電位を所定の基準電圧と比較する。コンパレータ204の出力(比較結果)は、制御回路203およびレベルシフト回路205を介してハイサイド駆動回路201に入力される。また、コンパレータ204の出力は、ドライバ回路214に入力される。ドライバ回路214は、下アームのIGBT222を駆動する。ドライバ回路214は、半導体装置200と同一の半導体チップ上に配置されていてもよい。レベルシフト回路205は、高耐圧のnchMOSFET206およびレベルシフト抵抗207からなる。レベルシフト回路205は、ローサイド駆動回路202の入力信号を受けてハイサイド駆動回路201を駆動する。
抵抗91,92は、第4端子234と第1端子231との間に接続されている。抵抗91は、実施の形態1〜5の渦巻き抵抗素子10に相当する。第4端子234と抵抗91との接続点91aは、渦巻き抵抗素子10の内周側端部10aに相当する。第1端子231と抵抗91との接続点91bは、渦巻き抵抗素子10の外周側端部10bに相当する。抵抗92は、実施の形態1〜5の蛇行抵抗素子20,50,60に相当する。すなわち、これら抵抗91,92は、実施の形態1〜5の抵抗性フィールドプレートに相当する。抵抗(以下、センス抵抗とする)92は、上アームのIGBT221のエミッタ電位VSを検出するための分圧抵抗である。
図14に示す半導体装置200は、センス抵抗92を分圧抵抗として用いることで、上アームのIGBT221のエミッタ電位VS(以下、VS電位とする)を検出する。そして、図14に示す半導体装置200は、コンパレータ204によりVS電位が基準電圧を下回ったと判断したときに、アラームなどで警報したり、ハイサイド駆動回路201により上アームのIGBT221をオフしたり、ドライバ回路214により下アームのIGBT222をオフする制御を行う。
以上、説明したように、実施の形態6によれば、実施の形態1〜5と同様の効果を奏する。
(実施の形態7)
次に、実施の形態7にかかる半導体装置として、実施の形態1〜5にかかる半導体装置を適用する回路構成例について説明する。図15は、実施の形態7にかかる半導体装置の回路構成を示す回路図である。実施の形態7にかかる半導体装置210の回路構成が実施の形態6にかかる半導体装置の回路構成と異なる点は、さらに、ハイサイド駆動回路201の電源電位VBを検出するための分圧抵抗となるセンス抵抗(以下、第2センス抵抗とする)93を備える点である。第2センス抵抗93は、実施の形態1〜5の蛇行抵抗素子20,50,60に相当する。すなわち、実施の形態7においては、渦巻き抵抗素子の導電膜層に層間絶縁膜を介して重なるように配置した2つの蛇行抵抗素子を備える。2つの蛇行抵抗素子は、隣り合うように配置されていてもよいし、離して配置されていてもよい。
第2センス抵抗93は、第3端子233と第1端子231との間に接続されている。この場合、ローサイド駆動回路202は複数のコンパレータ204を備え、センス抵抗(以下、第1センス抵抗とする)92の中間電位点92aおよび第2センス抵抗93の中間電位点93aはそれぞれ異なるコンパレータ204に接続される。コンパレータ204は、実施の形態6と同様に、第1センス抵抗92の中間電位点92aの電位を所定の基準電圧と比較する。コンパレータ204は、第2センス抵抗93の中間電位点93aの電位を所定の基準電圧と比較する。また、コンパレータ204は、第1センス抵抗92の中間電位点92aと第2センス抵抗93の中間電位点93a間の電圧(ブートストラップコンデンサ213の電圧E1)を所定の基準電圧と比較する。コンパレータ204の出力は、実施の形態6と同様に、ハイサイド駆動回路201やドライバ回路214に入力される。
図15に示す半導体装置210は、第1,2センス抵抗92,93の分圧を検出することで、ハイサイド駆動回路201の電源電位VB(以下、VB電位とする)、上アームのIGBT221のエミッタ電位VS(以下、VS電位とする)、およびVB電位−VS電位間の電圧(以下、VB−VS間電圧とする)を検出する。そして、図15に示す半導体装置210は、コンパレータ204によりVB電位およびVS電位の少なくとも一方の電位が基準電圧を下回ったと判断したときに、アラームなどで警報したり、ハイサイド駆動回路201により上アームのIGBT221をオフしたり、ドライバ回路214により下アームのIGBT222をオフする制御を行う。また、図15に示す半導体装置210は、コンパレータ204によりVB−VS間電圧が基準電圧を下回ったと判断したときに、ドライバ回路214により下アームのIGBT222のオン期間のパルス幅を長くしてブートストラップコンデンサ213の充電時間を長くする制御を行う。すなわち、第1,2センス抵抗92,93を配置することで、レベルダウン用のレベルシフト回路を用いることなく、レベルダウン用のレベルシフト回路と同様の機能が得られる。
以上、説明したように、実施の形態7によれば、実施の形態1〜6と同様の効果を奏する。
(実施の形態8)
次に、実施の形態8にかかる半導体装置の構造について説明する。図20は、実施の形態8にかかる半導体装置の耐圧構造の平面レイアウトを示す平面図である。図21は、実施の形態8にかかる半導体装置の耐圧構造の別の一例の平面レイアウトを示す平面図である。図20,21には、抵抗性フィールドプレート5全体の平面レイアウトを示す。実施の形態8にかかる半導体装置が実施の形態1にかかる半導体装置と異なる点は、蛇行抵抗素子に代えて、さらに1つ以上の渦巻き抵抗素子を備える点である。すなわち、渦巻き線数の異なる2つ以上の渦巻き抵抗素子のみで抵抗性フィールドプレート5が構成されている。
ここでは、抵抗性フィールドプレート5が2つの渦巻き抵抗素子で構成されている場合を例に説明する。具体的には、抵抗性フィールドプレート5は、第1渦巻き抵抗素子310と、第1渦巻き抵抗素子310よりも渦巻き線数の少ない第2渦巻き抵抗素子320と、で構成されている。第1,2渦巻き抵抗素子310は、高電位側領域1側から低電位側領域2側に至るように高電位側領域1の周囲を囲む渦巻き状の平面レイアウトに配置されている。第1渦巻き抵抗素子310の機能は、実施の形態1の渦巻き抵抗素子と同様である。第1渦巻き抵抗素子310の渦巻き線は、例えば、略同じ幅で略等間隔に配置する。その理由は、実施の形態1と同様である。
第1渦巻き抵抗素子310は、実施の形態1と同様に、第1耐圧構造部3aに例えば金属など導電性の材料からなる導電膜層311を配置し、第2耐圧構造部3bに例えば不純物がドーズされたポリシリコンなど抵抗性の材料からなる薄膜抵抗層312を配置している。第1渦巻き抵抗素子310の導電膜層311は、後述するように半導体チップのおもて面側から見て第2渦巻き抵抗素子320と交差する位置に配置されている。第1渦巻き抵抗素子310の各導電膜層311は、第1渦巻き抵抗素子310の渦巻きパターンに沿った直線状または略円弧状の平面形状を有し、当該平面形状およびその長さは第2渦巻き抵抗素子320との交差箇所ごとに異なる。
第2渦巻き抵抗素子320は、半導体チップのおもて面側から見て第1渦巻き抵抗素子310の一部(導電膜層311)と交差するように、耐圧構造部3に配置されている。第2渦巻き抵抗素子320は、例えば、第1渦巻き抵抗素子310の最内周の渦巻き線310cから最外周の渦巻き線310dまでの間に配置されている。図20,21には、第1渦巻き抵抗素子310と第2渦巻き抵抗素子320との各平面レイアウトを明確にするために、第2渦巻き抵抗素子320を第1渦巻き抵抗素子10よりも太い実線で示す。また、第1渦巻き抵抗素子310の導電膜層311を、第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312よりも細い実線で示す。
第2渦巻き抵抗素子320は、耐圧構造部3に例えば不純物がドーズされたポリシリコンなど抵抗性の材料からなる薄膜抵抗層321を配置している。第2渦巻き抵抗素子320は、第1耐圧構造部3aにおいて第1渦巻き抵抗素子310の導電膜層311と異なる階層に配置され、層間絶縁膜(不図示)を挟んで当該導電膜層311に深さ方向に対向する。第1渦巻き抵抗素子310の導電膜層311の長さは、第1,2渦巻き抵抗素子310,320の薄膜抵抗層312,321同士が製造プロセスのばらつきにより深さ方向に重ならない程度で、かつ可能な限り短く設定される。第2渦巻き抵抗素子320は、第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312と同じ階層に配置されていてもよい。
第2渦巻き抵抗素子320は、実施の形態1の蛇行抵抗素子と同様に、例えば、上アームのIGBT221のエミッタ電位VS(VS電位)やハイサイド駆動回路201の電源電位VBを検出するためのセンス抵抗92,93(図14,15参照)として用いられる。センス抵抗92,93の中間電位点92a,93aとなる電位は、例えば、第2渦巻き抵抗素子320の最低電位を印加する外側端部320b側の所定電位点320cから引き出せばよい。
また、第1,2渦巻き抵抗素子310,320は、第1渦巻き抵抗素子310によって生じる電位分布と、第2渦巻き抵抗素子320によって生じる電位分布と、に電位差が生じないように配置することが好ましい。すなわち、第2渦巻き抵抗素子320は、第1渦巻き抵抗素子310と交差する箇所で、導電膜層311とほぼ同電位となるような平面レイアウトに配置されることが好ましい。これにより、第1,2渦巻き抵抗素子310,320に局所的な電界集中が生じることを防止することができる。
具体的には、例えば、第1,2渦巻き抵抗素子310,320の最高電位を印加する内側端部310a,320a同士を近づけて配置し、かつ第1,2渦巻き抵抗素子310,320の最低電位を印加する外側端部310b,320b同士を近づけて配置する。そして、第2渦巻き抵抗素子320の内側端部320aから第1,2渦巻き抵抗素子310,320の交差箇所までの電位差が第1渦巻き抵抗素子310の内側端部310aからの同電位差と等しくなるように、第2渦巻き抵抗素子320を配置すればよい。
このように第2渦巻き抵抗素子320を配置することで、第1,2渦巻き抵抗素子310,320をそれぞれ均等な電位分布となるように巻き線幅や巻き線間の間隔を設計するだけで、第1渦巻き抵抗素子310と第2渦巻き抵抗素子320とが交差する箇所での電位差をなくすことができる。第1,2渦巻き抵抗素子310,320の内側端部310a,320a同士は接触していてもよい。第1,2渦巻き抵抗素子310,320の外側端部310b,320b同士は接触していてもよい。
第2渦巻き抵抗素子320の渦巻きの周回数(渦巻き線数)は種々変更可能である。例えば、第2渦巻き抵抗素子320の渦巻き線の周回数は、例えば所定の電圧値を検出する際の応答時間で決定される。また、第2渦巻き抵抗素子320の渦巻き線の周回数は、上述したようにセンス抵抗92,93として用いることができる程度に抵抗値および当該抵抗値に付随する寄生容量をある程度を小さくし、かつ第2渦巻き抵抗素子320で消費される電流(消費電流)を所定値以下に抑えることができる程度に抵抗値が大きくなるように設定される。また、第1,2渦巻き抵抗素子310,320の電位分布が均等になっていればよく、第2渦巻き抵抗素子320の渦巻き線の周回方向は第1渦巻き抵抗素子310の渦巻き線の周回方向と逆回りであってもよい。
例えば、図20には、第1渦巻き抵抗素子310の渦巻き線の周回数を8周とし、第2渦巻き抵抗素子320の渦巻き線の周回数を第1渦巻き抵抗素子310と同じ周回方向に1周(渦巻き線数が1本)とし、第1渦巻き抵抗素子310と第2渦巻き抵抗素子320とが6箇所で交差する場合を示す。この場合、第1渦巻き抵抗素子310は、6つの導電膜層311を有する。第1渦巻き抵抗素子310の各導電膜層311は、例えば第1渦巻き抵抗素子310の最内周および最外周の渦巻き線を除いた各周の渦巻き線に1つずつ配置され、渦巻き状の第2渦巻き抵抗素子320に沿って点在する。これら6つの導電膜層311にそれぞれ内周側から外周側に向かって順に符号311a〜311fを付す。導電膜層311の各一端と薄膜抵抗層312とのコンタクト部をそれぞれ内周側から外周側に順に符号313a〜313fを付す。導電膜層311の各他端と薄膜抵抗層312とのコンタクト部をそれぞれ内周側から外周側に順に314a〜314fを付す。
また、第2渦巻き抵抗素子320の渦巻き線の周回数は、1周以上であってもよいし(不図示)、1周未満であってもよい。第2渦巻き抵抗素子320の渦巻き線の周回数が例えば1/2周である場合、第2渦巻き抵抗素子320は例えば円弧状の平面レイアウトに配置される(不図示)。また、第2渦巻き抵抗素子320の渦巻き線の周回数が例えば1/4周である場合、図21に示す別の一例のように、第2渦巻き抵抗素子320は例えば直線状の平面レイアウトに配置されてもよい。
図21には、別の一例として、第1渦巻き抵抗素子310の渦巻き線の周回数を8周とし、第2渦巻き抵抗素子320の渦巻き線の周回数を1/4周とし、第1渦巻き抵抗素子310と第2渦巻き抵抗素子320とが7箇所で交差する場合を示す。この場合、第2渦巻き抵抗素子320は、第1渦巻き抵抗素子310の渦巻き線の周回方向に対して斜めに位置するように配置され、第1渦巻き抵抗素子310の最内周および最外周の渦巻き線を除いた他の渦巻き線をすべて通るように配置される。第1渦巻き抵抗素子310は、7つの導電膜層311を有する。これら7つの導電膜層311は、例えば第1渦巻き抵抗素子310の最内周および最外周の渦巻き線を除いた各周の渦巻き線に1つずつ配置され、直線状の第2渦巻き抵抗素子320に沿って点在する。
図21の7つの導電膜層311にそれぞれ内周側から外周側に向かって順に符号311a〜311gを付す。導電膜層311の各一端と薄膜抵抗層312とのコンタクト部をそれぞれ内周側から外周側に順に符号313a〜313gを付す。導電膜層311の各他端と薄膜抵抗層312とのコンタクト部をそれぞれ内周側から外周側に順に314a〜314gを付す。また、図21に示す別の一例において、第1渦巻き抵抗素子310の内側端部310aおよび外側端部310bは、それぞれ第2渦巻き抵抗素子320の内側端部320aおよび外側端部320bに近づくように延在しており、第2渦巻き抵抗素子320を配置した部分で、第1渦巻き抵抗素子310の対向する渦巻き線数は9本になっている。
例えば、第1渦巻き抵抗素子310の渦巻き線の周回数、渦巻き線の幅および渦巻き線間の間隔は、耐圧構造部3で必要とされる耐圧および信頼性が得られるように決定される。第2渦巻き抵抗素子320の渦巻き線の周回数は、耐圧構造部3の幅(内側から外側へ向かう方向の幅)、高電位側領域1に配置されるハイサイド回路部の回路構成、および、第2渦巻き抵抗素子320を構成する薄膜抵抗層321のドーズ量(抵抗値)で決定される。第2渦巻き抵抗素子320の渦巻き線の幅および渦巻き線間の間隔は、第1渦巻き抵抗素子310と異なっていてもよい。また、抵抗性フィールドプレート5が2つ以上の渦巻き抵抗素子で構成される場合には、それぞれ渦巻き抵抗素子同士が交差する部分で一方の渦巻き抵抗素子の一部を導電膜層とすればよい。
次に、実施の形態8にかかる半導体装置の断面構造について、図21の切断線H−H’の断面構造を例に説明する。図22は、図21の切断線H−H’の断面構造を示す断面図である。ここでは、第1渦巻き抵抗素子310の内周側から外周側に向かう方向に平行で、かつ第1渦巻き抵抗素子310の3周回目の渦巻き線に配置された導電膜層311cを通る切断線H−H’の断面構造を例に説明する。図22に示すように、n+型領域35とp+型領域39との間においてn型拡散領域33を覆う層間絶縁膜45の内部には、第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312が設けられている。
また、n+型領域35とp+型領域39との間においてn型拡散領域33を覆う層間絶縁膜45の内部には、第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312と離して、第2渦巻き抵抗素子320の薄膜抵抗層321が配置されている。第2渦巻き抵抗素子320の薄膜抵抗層321は、第1渦巻き抵抗素子310の、内側(第1電極40側)から3つ目(3周回目の渦巻き線)の薄膜抵抗層312の外側(第2電極42側)に隣り合う。層間絶縁膜46の内部には、第1渦巻き抵抗素子310の導電膜層311(図22には導電膜層311cを図示)が設けられている。第1渦巻き抵抗素子310の導電膜層311は、層間絶縁膜46を介して深さ方向に第2渦巻き抵抗素子320の薄膜抵抗層321と対向する。すなわち、第1耐圧構造部3a(切断線H−H’における断面)においては、第1,2渦巻き抵抗素子310,320の薄膜抵抗層312,321を1層目とし、第1渦巻き抵抗素子310の導電膜層11を2層目とするフィールドプレートが構成されている。
第1渦巻き抵抗素子310の、最も内側(第1電極40側)の薄膜抵抗層312は第1電極40に電気的に接続され、最も外側(第2電極42側)の薄膜抵抗層312は第2電極42に電気的に接続されている。第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312のうち、第2渦巻き抵抗素子320の薄膜抵抗層321よりも内側の3つの薄膜抵抗層312同士は、電気的に接続されている。これら3つの薄膜抵抗層312のうち最も外側の薄膜抵抗層312は、第1渦巻き抵抗素子310の導電膜層311cに電気的に接続されている。第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312のうち、第2渦巻き抵抗素子320の薄膜抵抗層321よりも外側の5つの薄膜抵抗層312同士は、電気的に接続されている。これら5つの薄膜抵抗層312のうち最も内側の薄膜抵抗層312は、第1渦巻き抵抗素子310の導電膜層311cに電気的に接続されている。
図示省略するが、第1渦巻き抵抗素子310の導電膜層311c以外の導電膜層311a,311b,311d〜311g(図21参照)を通る切断線で切断した断面構造は、次の2点が異なる以外は、図22に示す断面構造と同様である。1つ目の相違点は、当該他の導電膜層311a,311b,311d〜311gの第1,2電極40,42間での位置が異なる点である。2つ目の相違点は、当該他の導電膜層311a,311b,311d〜311gの深さ方向に対向する位置に第2渦巻き抵抗素子320の薄膜抵抗層321が配置され、当該薄膜抵抗層321よりも内側および外側に配置される第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312の個数(周回数)が異なる点である。
すなわち、導電膜層311(311a,311b,311d〜311g)が第1渦巻き抵抗素子310の内周側の渦巻き線に配置されているほど、当該導電膜層311よりも内側に配置される第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312の個数が少なく、当該導電膜層311よりも外側に配置される第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312の個数が多くなる。具体的には、第1渦巻き抵抗素子310の導電膜層311a(図21参照)よりも内側に配置される第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312の個数は1つであり、当該導電膜層311aよりも内側に配置される第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312の個数は7つである。
図20に示すように平面レイアウトに配置した場合においても、第1渦巻き抵抗素子310の各導電膜層311a〜311fを通る切断線で切断した断面は、第1渦巻き抵抗素子310の渦巻き線の周回数および上記2点が異なる以外は、図22に示す断面構造と同様である。
実施の形態8にかかる半導体装置の断面構造の、第1渦巻き抵抗素子310の導電膜層311および薄膜抵抗層312と、第2渦巻き抵抗素子320の薄膜抵抗層321と、の配置以外の構成は、実施の形態1(図3参照)と同様である。
また、実施の形態8に実施の形態4(図11参照)を適用し、抵抗性フィールドプレート5を構成するすべての渦巻き抵抗素子を薄膜抵抗層のみで構成してもよい。この場合、下層の渦巻き抵抗素子上に、当該渦巻き抵抗素子と渦巻き線の周回数の異なる上層の渦巻き抵抗素子が絶縁膜を介して多層(多重)に配置されればよい。
以上、説明したように、実施の形態8によれば、渦巻き抵抗素子のみで抵抗性フィールドプレートを構成した場合においても、実施の形態1〜7と同様の効果を奏する。
(実施の形態9)
次に、実施の形態9にかかる半導体装置の断面構造について説明する。図23〜25は、実施の形態9にかかる半導体装置の構造の一例を示す断面図である。図23〜25には、図21の切断線H−H’の断面構造を示す。実施の形態9にかかる半導体装置は、p型半導体基板30の内部の各領域の構成が実施の形態8にかかる半導体装置と異なる。p型半導体基板30上の第1,2渦巻き抵抗素子310,320および各電極の配置は実施の形態8と同様である。以下、図23〜25に示す断面構造をそれぞれ第1〜3断面構造例とする。
具体的には、図23に示す第1断面構造例において、p型半導体基板30は、p型出発基板331の表面にp型エピタキシャル成長層332を積層したエピタキシャル基板である。この場合、p型エピタキシャル成長層332は、低電位側領域2が形成されるp型ウェル領域として機能する。このため、p型拡散領域34は設けなくてもよいが、p型拡散領域34を設ける場合には、図23に点線で示すように、p型拡散領域34はp型半導体基板30のおもて面からp型エピタキシャル成長層332を貫通してp型出発基板331に達する。
-型拡散領域333は、p型エピタキシャル成長層332の内部に設けられ、p型半導体基板30のおもて面からp型出発基板331に達する。n-型拡散領域333は、第1絶縁膜43および層間絶縁膜45を挟んで第1,2渦巻き抵抗素子310,320の薄膜抵抗層312,321と深さ方向に対向する。p型拡散領域34(p型拡散領域34を設けない場合はp型エピタキシャル成長層332)とn-型拡散領域333との間のpn接合で寄生ダイオード4が形成される。n-型拡散領域333は耐圧構造部3を構成する。n-型拡散領域333は、寄生ダイオード4に逆バイアスが印加された場合に空乏層の大部分が広がる領域でありこの領域を耐圧領域とする。
高電位側領域1を構成するn型拡散領域32は、第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312よりも内側において、p型エピタキシャル成長層332の内部に設けられ、p型半導体基板30のおもて面から所定の深さに達する。n型拡散領域32とp型出発基板331との間には、n型埋め込み層334が設けられている。n型埋め込み層334は、n型拡散領域32およびp型出発基板331に接する。n型拡散領域32およびn型埋め込み層334は、n-型拡散領域333に接する。n型拡散領域32を設けずに、第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312よりも内側までn-型拡散領域333を延在させてもよい。
また、図24に示す第2断面構造例のように、p型半導体基板30を、p型出発基板331の表面にn-型エピタキシャル成長層341を積層したエピタキシャル基板としてもよい。この場合、n型拡散領域32は、第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312よりも内側において、n-型エピタキシャル成長層341の内部に設けられ、p型半導体基板30のおもて面から所定の深さに達する。n型拡散領域32とp型出発基板331との間には、図23の第1断面構造例と同様に、n型埋め込み層334が設けられている。
p型拡散領域34は、p型半導体基板30のおもて面からn-型エピタキシャル成長層341を貫通してp型出発基板331に達する。p型拡散領域34とn-型エピタキシャル成長層341との間のpn接合で寄生ダイオード4が形成される。p型拡散領域34は、低電位側領域2が形成されるp型ウェル領域として機能する。n-型エピタキシャル成長層341は、第1絶縁膜43および層間絶縁膜45を挟んで第1,2渦巻き抵抗素子310,320の薄膜抵抗層312,321と深さ方向に対向する部分において、耐圧構造部3を構成する。
また、図25に示す第3断面構造例のように、p型半導体基板30を、p型出発基板331の表面にn型エピタキシャル成長層342を積層したエピタキシャル基板としてもよい。この場合、高電位側領域1を構成するn型拡散領域は設けない。n型埋め込み層334は、第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312よりも内側において、n型エピタキシャル成長層342とp型出発基板331との間に設けられている。n型エピタキシャル成長層342は、第1渦巻き抵抗素子310の薄膜抵抗層312よりも内側において高電位側領域1を構成する。
p型拡散領域34は、p型半導体基板30のおもて面からn型エピタキシャル成長層342を貫通してp型出発基板331に達する。p型拡散領域34とn型エピタキシャル成長層342との間のpn接合で寄生ダイオード4が形成される。p型拡散領域34は、低電位側領域2が形成されるp型ウェル領域として機能する。n型エピタキシャル成長層342は、第1絶縁膜43および層間絶縁膜45を挟んで第1,2渦巻き抵抗素子310,320の薄膜抵抗層312,321と深さ方向に対向する部分において、耐圧構造部3を構成する。
実施の形態9を、図20に示す平面レイアウトで配置された実施の形態8にかかる半導体装置の耐圧構造に適用してもよい。
以上、説明したように、実施の形態9によれば、p型半導体基板の内部の各領域(耐圧構造部の寄生ダイオードを構成する半導体領域)の断面構造が異なる場合においても、実施の形態1〜8と同様の効果を奏する。
以上において本発明は、上述した各実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上述した各実施の形態では、蛇行抵抗素子をセンス抵抗として用いた場合を例に説明しているが、センス抵抗として用いる場合に限らず、フィールドプレートを2つ以上に分割して用いる様々な構成に適用可能である。また、上述した各実施の形態では、蛇行抵抗素子をセンス抵抗として用いた場合を例に説明しているが、渦巻き抵抗素子をセンス抵抗として用いてもよい。また、蛇行抵抗素子に代えて、直線状の平面レイアウトに配置した抵抗素子を、層間絶縁膜を挟んで渦巻き抵抗素子と深さ方向に対向するように配置した場合においても同様の効果を奏する。また、上述した各実施の形態では、VB電位、VS電位、およびVB−VS間電圧を検出する場合を例に説明しているが、これに限らず、高電位側領域中のすべての電位・電圧を検出可能である。また、第1,2センス抵抗の他に、さらに他の電位・電圧を検出するためのセンス抵抗を配置してもよい。また、上述した各実施の形態では第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としたが、本発明は第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としても同様に成り立つ。
以上のように、本発明にかかる半導体装置は、電力変換装置や種々の産業用機械などの電源装置などに使用されるパワー半導体装置に有用である。
1 高電位側領域
2 低電位側領域
3 耐圧構造部
3a 第1耐圧構造部
3b 第2耐圧構造部
4 寄生ダイオード
5 抵抗性フィールドプレート
10,310,320 渦巻き抵抗素子
10a,10b,310a,310b,320a,320b 渦巻き抵抗素子の端部
11,11a〜11d,15,16,16a〜16e,311,311a〜311g 渦巻き抵抗素子の導電膜層
12,12a〜12e 渦巻き抵抗素子の薄膜抵抗層
13a〜13e,14a〜14d,17,76,313a〜313g,314a〜314g コンタクト部
20,50,60 蛇行抵抗素子
20a,20b,50a,50b 蛇行抵抗素子の端部
21,21a〜21f,51,51a〜51f,61,61a〜61f 蛇行抵抗素子の薄膜抵抗直線部
22a〜22e,53a〜53j 蛇行抵抗素子の蛇行パターンの折り返し点
23a〜23d 交差箇所
30 p型半導体基板
31 基板裏面側のp型領域
32,33,71 n型拡散領域
34 p型拡散領域
35 n+型領域
36,38 p型領域
37,39 p+型領域
40〜42,75 電極
43,44,46 絶縁膜
45,46 層間絶縁膜
52,52a〜52e,62,62a〜62e 蛇行抵抗素子の導電膜直線部
72 p+型ドレイン領域
73 p+型ソース領域
74 ゲート電極
91 抵抗
91a 第4端子と抵抗との接続点
91b 第1端子と抵抗との接続点
92,93 センス抵抗
92a,93a センス抵抗の中間電位点
201 ハイサイド駆動回路
202 ローサイド駆動回路
203 制御回路
204 コンパレータ
205 レベルシフト回路
206 nchMOSFET
207 レベルシフト抵抗
210 半導体装置
211 電圧電源
212 ブートストラップダイオード
213 ブートストラップコンデンサ
214 ドライバ回路
220 ブリッジ回路
221,222 IGBT
223 上アームのIGBTと下アームのIGBTとの接続点
231〜234 端子
320c センス抵抗の中間電位を引き出す電位点
331 p型出発基板
332 p型エピタキシャル成長層
333 n-型拡散領域
334 n型埋め込み層
341 n-型エピタキシャル成長層
342 n型エピタキシャル成長層
GND 接地電位
IN 制御信号
OUT 出力
VB 電源電位
Vcc 電源電圧
VS 上アームのIGBTのエミッタ電位

Claims (15)

  1. 半導体基板上の絶縁膜の内部に設けられた第1抵抗素子と、
    前記絶縁膜の内部に設けられ、当該絶縁膜を挟んで深さ方向に前記第1抵抗素子に対向する第2抵抗素子と、
    を備え、
    前記第1抵抗素子は、一部に階層および材料が異なり、かつ当該一部以外の部分に連続した部分を有し、
    前記第2抵抗素子は、前記第1抵抗素子の前記一部に深さ方向に対向することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1抵抗素子の、前記一部に導電膜層を配置し、前記一部以外の部分に薄膜抵抗層を配置したことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記半導体基板に設けられた、第1半導体領域よりも低電位に固定された第2半導体領域と、
    前記第1半導体領域と前記第2半導体領域との間に設けられ、前記第1半導体領域と前記第2半導体領域とを電気的に分離する耐圧領域と、
    をさらに備え、
    前記第1抵抗素子は、前記耐圧領域において前記第1半導体領域の周囲を囲む渦巻き状の平面レイアウトに配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記第2抵抗素子は、蛇行した平面レイアウトに配置されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第2抵抗素子は、前記第1抵抗素子と周回数の異なる渦巻き状の平面レイアウトに配置されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  6. 半導体基板に設けられた、第1半導体領域よりも低電位に固定された第2半導体領域と、
    前記第1半導体領域と前記第2半導体領域との間に設けられ、前記第1半導体領域と前記第2半導体領域とを電気的に分離する耐圧領域と、
    前記耐圧領域に、前記第1半導体領域の周囲を囲む渦巻き状の平面レイアウトに配置された第1抵抗素子と、
    絶縁膜を挟んで深さ方向に前記第1抵抗素子の一部に対向し、かつ蛇行した平面レイアウトまたは前記第1抵抗素子と周回数の異なる渦巻き状の平面レイアウトに配置された第2抵抗素子と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  7. 前記第1抵抗素子は、薄膜抵抗層であることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記第1抵抗素子は、前記一部に導電膜層を配置し、前記一部以外の部分に薄膜抵抗層を配置したことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  9. 前記第2抵抗素子は蛇行した平面レイアウトに配置され、
    前記第2抵抗素子の蛇行パターンの折り返し点は、前記第1抵抗素子の隣り合う渦巻き線間の中心に位置することを特徴とする請求項4〜8のいずれか一つに記載の半導体装置。
  10. 前記第2抵抗素子は蛇行した平面レイアウトに配置され、
    前記第2抵抗素子の蛇行パターンの折り返し点は、前記第1抵抗素子の渦巻き線上に位置することを特徴とする請求項4〜8のいずれか一つに記載の半導体装置。
  11. 前記第2抵抗素子は、薄膜抵抗層であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の半導体装置。
  12. 前記第2抵抗素子は、前記第1抵抗素子の前記一部以外の部分と同じ階層に配置されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の半導体装置。
  13. 前記第2抵抗素子は、前記第1抵抗素子と異なる階層に配置されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の半導体装置。
  14. 前記第2抵抗素子は蛇行した平面レイアウトに配置され、
    前記第2抵抗素子は、蛇行パターンの折り返し点を挟んで薄膜抵抗層と導電膜層とが交互に配置されたことを特徴とする請求項4〜9のいずれか一つに記載の半導体装置。
  15. 前記第1抵抗素子および前記第2抵抗素子は、両端がそれぞれ前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に位置すること特徴とする請求項3〜10、14のいずれか一つに記載の半導体装置。
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