JP6883831B1 - 変速機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速操作時には伝動輪を自転許可状態としてチェーン又は歯付きベルトに対する伝動輪の位相を適合可能にした変速機構を提供することである。【解決手段】主軸と、主軸と直交状に近接状に配置された第1,第2ディスク(10A,11A,10B,11B)を夫々有する第1,第2のディスクセット(7A,7B)と、複数のスプロケット又はピニオンからなる伝動輪(18)と複数のガイドロッド(9)とを含む複合伝動輪(S)を有し、複合伝動輪(S)の半径を変えて変速可能に構成した変速機構(1A)において、各伝動輪(18)を自転禁止状態と自転許可状態とに切換え可能な少なくとも1つのクラッチ機構(21,22)を設け、クラッチ機構(21,22)を介して、変速操作時に各伝動輪(18)を自転許可状態にすると共に、変速操作以外の時に各伝動輪(18)を自転禁止状態にする。

Description

本発明は、複数の小径のスプロケットを円周上に配置し、スプロケット軸の両端を夫々近接状の第1,第2ディスクに形成した複数の放射状スリットの交差部で支持し、第1ディスクに対する第2ディスクの回転位相を変えることで、複合スプロケットの半径を変えるようにした変速機構に関する。
特許文献1には、主軸と、この主軸と直交状に近接状に配置された第1,第2ディスクを夫々有する第1,第2のディスクセットと、第1,第2ディスクに夫々形成された複数の第1,第2放射状スリットと、第1,第2のディスクセットにおける第1,第2放射状スリットの交差部に支持された3つのスプロケット及び6つのガイドロッドとを有し、第1ディスクに対する第2ディスクの回転位相を変えることで、3つのスプロケットと6つのガイドロッドを含む複合スプロケットの半径を変えて変速可能に構成した無段変速機構が開示されている。
変速操作時にもスプロケットは自転禁止状態とされているため、変速時にスプロケットの位相がチェーンに合わなくなる。そこで、変速操作時のスプロケットの自転位相を設定する機械式自転駆動機構を設けている。この自転駆動機構においては、3つのスプロケットのうちの2つのスプロケットの軸端部にピニオンを夫々固定し、ピニオンの径方向移動の移動路に沿うラック部材を設け、変速時にスプロケットが径方向移動する際に、ラックピニオン機構を介してスプロケットの自転位相を設定する。但し、2つのピニオンは互いに逆方向へ回転するように設定されている。
特許文献2には、特許文献1の無段変速機構と同様の変速機構であって、スプロケットの代わりにセクターギヤ部材とそれを支持する支持部を採用した無段変速機構が開示されている。この無段変速機構では、支持部に対してセクターギヤ部材を所定範囲で遊動可能とする遊動許容機構を設け、ギヤ付勢部材によりセクターギヤ部材を基準位相に向けて付勢している。
特許文献3に記載された無段変速装置においては、1対のディスクに形成した複数の放射状溝に沿って径方向へ移動可能な複数のスライド部材を設ける共にスライド部材にスプロケットを付設し、このスライド部材の雌ネジ孔にネジ棒を螺合させ、複数のスライド部材を径方向へ移動させるために、複数のネジ棒を同時に回転駆動する動力分配機構を設け、各スプロケットには、一方向の回転のみを許すワンウェイクラッチのような逆転防止機構を設けている。
特開2015−178874号公報 WO2017/094404号公報 特開2002−250420号公報
特許文献1の変速機構では、変速操作時にもスプロケットが自転禁止状態であるため、変速操作時のスプロケットの自転位相を設定する機械式自転駆動機構を設けている。
しかし、この自転駆動機構では、2つのスプロケットを相反対方向へ回転させる構造であるから、チェーンに張力又は圧縮力を作用させるだけでなく、何れか1つのスプロケットはチェーンの移動方向と反対方向へ自転するため、大きな変速操作力が必要となり変速操作機構が大型化する。
特許文献2の遊動許容機構では、セクターギヤ部材の位相差の許容範囲を大きくできず、必要最低限になるため、回転が停止した状態では大きく変速できない。そのため、動力源側又は出力側に異常が発生した場合に対応が困難になる。
また、負荷トルクがかかっている場合、変速操作するために大きな力が必要で、効率が悪くなるうえ、変速比を保持するにも力が必要である。
そして、チェーンとセクターギヤ部材が噛み合う瞬間にセクターギヤ部材の位相が合っていないため、常に多くの衝突音が発生する。
特許文献3の無段変速装置では、ワンウェイクラッチにより変速可能にし、固定クラッチで逆転やエンジンブレーキ時に対処しているが、逆転やエンジンブレーキ時にはスプロケットの回転をクラッチにより禁止しているため、逆転やエンジンブレーキ時には変速操作をすることができない。しかも、特許文献3にはクラッチの具体的な構造が全く開示されていない。
本発明の目的は、変速操作時には伝動輪を自転許可状態としてチェーン又は歯付きベルトに対する伝動輪の位相を適合可能にした変速機構を提供すること、変速操作以外のときには伝動輪が径方向へ移動しないように強固にロックするロック機構を設けた変速機構を提供すること等である。
本発明に係る変速機構は、主軸と、この主軸と直交状に近接状に配置された第1,第2ディスクを夫々有し且つ主軸に間隔を空けて且つ対向状に装着された第1,第2のディスクセットと、前記第1,第2ディスクに夫々形成された複数の第1,第2放射状スリットと、第1,第2のディスクセットにおける第1,第2放射状スリットの交差部に支持された複数のスプロケット又はピニオンからなる伝動輪及び複数のガイドロッドを有し、前記複数の伝動輪と複数のガイドロッドを含む且つ動力伝達用チェーン又は歯付きベルトを掛ける為の複合伝動輪を構成し、第1ディスクに対する第2ディスクの回転位相を変えることで、前記複合伝動輪の半径を変えて変速可能に構成した変速機構において、
前記各伝動輪を自転禁止状態と自転許可状態とに切換え可能な少なくとも1つのクラッチ機構を設け、前記クラッチ機構を介して、変速操作時に各伝動輪を自転許可状態にすると共に、変速操作以外の時に各スプロケットを自転禁止状態にすることを特徴としている。
上記の構成によれば、変速操作時に各伝動輪を自転許可状態にするため、伝動輪としてスプロケットを採用する場合には、チェーンに対してスプロケットの位相が適合し、位相の許容範囲は変速の範囲内では無限となるため、回転停止状態でも種々の所定の変速比に変更可能である。変速操作の瞬間にはスプロケットの位相は合っていないが、種々の所定の変速比になった場合には位相が合った状態になるためスプロケットのチェーンとの衝突音は少なくなる。
しかも、変速操作時には負荷トルクを遮断するため小さな力で変速可能であり、変速機構の正転時だけでなく、逆転時や逆負荷状態のときにも変速操作可能になる。
しかも、変速操作以外の時に各伝動輪を自転禁止状態にするため、複合伝動輪を介してトルク伝達が可能になる。
本発明は、以下に示す種々の好ましい形態を採用することもできる。
第1の形態では、変速操作時に前記第1,第2のディスクセットにおける第1ディスクに対する第2ディスクの回転位相を変更可能な位相変更機構を有する。
第2の形態では、変速操作時に第1,第2のディスクセットの第1ディスクのうち前記クラッチ機構側の少なくとも1つの第1ディスクを、前記伝動輪を自転許可状態とする方向へ所定距離移動可能なディスク移動機構を有する。
第3の形態では、前記少なくとも1つのクラッチ機構は、前記伝動輪の両側に設けられた第1,第2のドッグクラッチ機構を含む。
第4の形態では、前記第1,第2のドッグクラッチ機構のうち何れか1つは変速操作時に半クラッチ状態になり、変速操作以外のときに前記伝動輪を自転禁止状態にする。
第5の形態では、前記第1,第2ディスクセットの1対の第1ディスクにおいて前記伝動輪を支持する支持軸が挿入される第1放射状スリットの近傍部に第1ラック歯が形成され、変速操作以外の時に前記伝動輪が第1ディスクの径方向へ移動不能となるように前記第1ラック歯と協働してロックすると共に変速操作時に前記スプロケットが第1ディスクの径方向へ移動可能とする第1ロック機構を設けた。
第6の形態では、前記第1,第2ディスクセットの1対の第1ディスクにおいて前記ガイドロッドが挿入される第1放射状スリットの近傍部に第2ラック歯が形成され、変速操作以外の時に前記ガイドロッドが径方向へ移動不能となるように前記第2ラック歯と協働してロックすると共に変速操作時に前記ガイドロッドが径方向へ移動可能とする第2ロック機構を設けた。
第7の形態では、第1,第2ディスクセットのうちの少なくとも一方のディスクセットの第1ディスクの外周部にギヤ歯を形成し、このギヤ歯に噛み合う駆動力入力用又は駆動力出力用のギヤ部材を設けた。
第8の形態では、前記少なくとも1つのクラッチ機構は、前記伝動輪の両側に設けられた第1,第2のスプライン結合式クラッチ機構を含む。
第9の形態では、前記伝動輪がスプロケットであり、変速操作時に前記位相変更機構を介して前記複合伝動輪の半径を変更する際に、前記複合伝動輪の外周長が前記動力伝達用チェーンのリンクピッチの整数倍となるように前記半径を設定する。
第10の形態では、前記伝動輪がスプロケットであり、変速操作時に前記複合スプロケットの半径を設定する際に、前記複合スプロケットの外周長が前記動力伝達用チェーンのリンクピッチの整数倍となるようなスプロケットの位相にした状態でスプロケットを自転禁止状態にする。
第11の形態では、前記伝動輪がスプロケットであり、変速操作時に前記複合伝動輪の半径を設定する際に、前記半クラッチ状態になるクラッチ機構により、前記複合伝動輪の外周長が前記動力伝達用チェーンのリンクピッチの整数倍となるような位相に前記スプロケットを引き込む。
本発明によれば、前記のような種々の効果が得られる。
本発明の実施例1に係る変速装置の斜視図である。 図1の変速装置の斜視図である。 テンショナー機構の要部の斜視図である。 変速機構の斜視図である。 変速機構の正面図である。 変速機構の平面図である。 変速機構の側面図である。 図6のVIII−VIII線断面図である。 図6のIX−IX線断面図である。 変速機構の要部の分解斜視図である。 変速機構のディスク移動機構と位相変更機構の構成図である。 スプロケットユニットの斜視図である。 スプロケットユニットの正面図である。 スプロケットユニットの斜視図である。 図14のXV矢視図である。 図15のXVI−XVI線断面図である。 ガイドロッドの斜視図である。 図17のXVIII−XVIII線断面図である。 実施例2に係る変速機構の要部の斜視図である。 スプロケットユニットの斜視図である。 スプロケットユニットの平面図である。 図21のXXII矢視図である。 スプロケットユニットの半分の分解斜視図である。 ガイドロッドの斜視図である。 第1ディスクの分解斜視図である。 スプロケットユニットが接続状態のとき変速機構の要部断面図である。 スプロケットユニットが分断状態のときの変速機構の要部断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
以下、本発明の実施例1について図面に基づいて説明する。
図1〜図2に示すように、この変速装置Tは、2組の同構造の変速機構1A,1B を併設し、それら変速機構1A,1Bに駆動力伝達用チェーン2(図8参照)を掛け渡し、一方の変速機構1Aに駆動力を入力し、他方の変速機構1Bから駆動力を出力するようにしたものである。尚、上記の駆動力伝達用チェーン2として、ローラーチェーン、サイレントチェーンの何れかを採用することができる。
次に、変速機構1Aについて説明する。
図4〜図10に示すように、変速機構1Aは、基台3と、基台3に立設された1対の支持コラム4と、これら支持コラム4に軸受5(図11参照)を介して両端部が支持された主軸6と、主軸6に間隔を空けて且つ対向状に装着された第1,第2のディスクセット7A,7Bと、4つのスプロケットユニット8と、4つのガイドロッド9とを有する。尚、3つ又は5つ以上の複数のスプロケットユニット8を採用してもよい。3つ又は5つ以上の複数のガイドロッド9を採用してもよい。尚、変速機構1Aの正転方向は、図10に示す矢印Aの方向である。尚、主軸6の軸心を軸心Xとして図示した。尚、本実施例におけるスプロケットが伝動輪に相当し、複合スプロケットが複合伝動輪に相当する。
第1,第2のディスクセット7A,7Bは、夫々、主軸6と直交状に近接状に配置された円形の第1ディスク10A,10Bと円形の第2ディスク11A,11Bとを備えている。第1ディスク10Aの軸心X方向幅は、第1ディスク10Bの軸心方向幅よりも僅かに大きいけれども、これら第1ディスク10A,10Bは同様のものである。
1対の第1ディスク10A,10Bは相対向状にスプロケットユニット8側に配設され、1対の第2ディスク11A,11Bは第1ディスク10に対してスプロケットユニット8と反対側に配設されている。主軸6の軸心Xと、第1ディスク10A,10Bの軸心と、第2ディスク11A,11Bの軸心は同心状である。第1ディスク10A,10Bは、主軸6に対して回転不能に且つ軸心X方向へ移動可能に装着され、第2ディスク11A,11Bは主軸6に対して回転可能に且つ軸心X方向へ移動不能に装着されている。
変速機構1Aにおいて、第1ディスク10A,10Bは第2ディスク11A,11Bよりも僅かに大径に形成され、1対の第1ディスク10A,10Bの外周部にはギヤ歯10a,10bが形成され、これらギヤ歯10a,10bに噛み合う駆動力入力ギヤ19aが設けられ、この駆動力入力ギヤ19aにはクラッチ機構19mを介して外部から駆動力が入力される。尚、駆動力入力ギヤ19aの直径は適宜設定される。また、1つの第1ディスク10A又は10Bにのみギヤ歯を形成して、1つの第1ディスク10A又は10Bにのみ駆動力を入力するようにしてもよい。
変速機構1Bにおいて、1対の第1ディスク10A,10Bの外周部にはギヤ歯10a,10bが形成され、これらギヤ歯10a,10bに噛み合う駆動力出力ギヤ19bが設けられ、この駆動力出力ギヤ19bからクラッチ機構19nを介して駆動力が外部へ出力される。尚、駆動力出力ギヤ19bの直径は適宜設定される。また、第1ディスク10A又は10Bにのみギヤ歯を形成して、1つの第1ディスク10A又は10Bから駆動力を出力するようにしてもよい。
次に、駆動力伝達用チェーン2の弛みを吸収するテンショナー機構70について説明する。図1〜図3に示すように、変速機構1A,1Bの第2ディスクセット7B側の支持コラム4の間において、基台3上にパイプ材71が立設され、このパイプ材71は1対の支持コラム4に架設された水平な補強部材72により補強されている。パイプ材71の上部と下部の側部には長穴71a,71bが形成され、上下1対のテンショナースプロケット73を支持する水平な1対の軸部材74は長穴71a,71bから内部に導入されて内部の可動部材に連結され、1対の軸部材74は上記の可動部材を介してパイプ材71の内部に設けた引っ張りスプリング又は油圧シリンダにより相接近側へ付勢されている。
尚、テンショナー機構70を省略し、その代わりに、変速機構1Bの基台3に対する図1の左右方向の位置を変更可能に構成し、変速機構1A,1Bの主軸6間の左右方向間隔
を自動的に又は手動により微調整可能に構成してもよい。
図8〜図10に示すように、第1ディスク10Aには、軸挿通穴12と、4つのスプロケットユニット8に対応する4つの第1放射状スリット13と4つのガイドロッド9に対応する4つの第1放射状スリット14が形成されている。第2ディスク11Aには、軸挿通穴15と、4つのスプロケットユニット8に対応する4つの第2放射状スリット16と4つのガイドロッド9に対応する4つの第2放射状スリット17が形成されている。
第1放射状スリット13,14は45°方向の異なる直線状放射状スリットに形成されている。第1ディスク10Aのスプロケットユニット8側の面において、直線状放射状スリット13,14の両側近傍にはラック歯13a,14aが形成されている。ラック歯13aの幅はラック歯14aの幅よりも大きい。尚、ラック歯13a,14aは側面視にて先端面が尖った矩形歯である。このラック歯13a,14aの機能については後述する。
第2ディスク11Aの第2放射状スリット16,17は、軸心方向から視た場合に上記の直線状放射状スリットと交差する曲線状放射状スリットであって、軸心X側から外周側へ移行する程、周方向との交差角が小さくなるような曲線状放射状スリットに形成されている。尚、曲線状放射状スリットの代わりに直線状放射状スリットを採用してもよい。
図8〜図10に示すように、4つのスプロケットユニット8の各々において、スプロケットユニット8の支持軸20の第1ディスクセット7A側の一端部分20aは、第1のディスクセット7Aにおける直線状放射状スリット13と曲線状放射状スリット16の交差部に支持され、支持軸20の他端部分20bは、第2のディスクセット7Bにおける直線状放射状スリット13と曲線状放射状スリット16の交差部に支持されている。
4つのガイドロッド9の各々において、ガイドロッド9の支持軸60の一端部分60aは、第1のディスクセット7Aの第1放射状スリット14と第2放射状スリット17の交差部に支持され、支持軸60の他端部分60bは、第2のディスクセット7Bの第1放射状スリット14と第2放射状スリット17の交差部に支持されている(図18参照)。
上記の4つのスプロケットユニット8と4つのガイドロッド9とを含む複合スプロケットSであって、動力伝達用チェーン2(図8参照)を掛ける為の複合スプロケットSが構成され、第1,第2ディスクセット7A,7Bにおいて、夫々、第1ディスク10A,10Bに対する第2ディスク11A,11Bの回転位相を変えることで、第1放射状スリット13,14と第2放射状スリット16,17の交差部の径方向の位置を変え、複合スプロケットSの半径を変えて変速可能に構成されている。
尚、主軸6の長さ方向中央部には、複合スプロケットSの半径を最小化した際に、スプロケット18の歯との干渉を避けるための小径部6aが形成されている。
変速操作時に、4つのスプロケットユニット8の作動状態を切換える4つの第1,第2クラッチ機構21,22(図12〜図16参照)を接続、分離するために、図11に示すように、第1,第2のディスクセット7A,7Bの1対の第1ディスク10A,10Bを接近、離隔する方向へ移動可能なディスク移動機構40A,40Bが設けられている。また、変速操作時に、複合スプロケットSの半径を変更する為に、第1,第2のディスクセット7A,7Bにおける第1ディスク10A,10Bに対する第2ディスク11A,11Bの回転位相を等しく変更可能な位相変更機構50が設けられている。
ディスク移動機構40A,40Bは同様の構造であるので、ディスク移動機構40Aについて説明する。図10、図11に示すように、ディスク移動機構40Aは、主軸6に貫通状に且つ軸心方向に所定長さに形成された偏平スリット41と、この偏平スリット41に軸心直交状に挿通されて両端が主軸6の表面外へ突出した直交ピン42であって両端部が第1ディスク10Aの軸挿通孔12の内周壁部に夫々連結された直交ピン42と、主軸6の端部側から主軸6の軸心側部分に形成されて偏平スリット41に達するピン導入穴43(図10参照)と、このピン導入穴43に摺動自在に導入された操作用ピン44aであってその先端部の貫通孔45に直交ピン42が挿通された操作用ピン44aと、操作用ピン44aを軸心方向へ移動駆動する開閉アクチュエータ46Aを有する。尚、ディスク移動機構40Bは開閉アクチュエータ46Bを有する。
変速操作する際に開閉アクチュエータ46A,46Bにより1対の第1ディスク10A,10Bを離隔させる場合には、開閉アクチュエータ46Aにより操作用ピン44aを矢印D方向へ例えば約5mmだけ移動させ、開閉アクチュエータ46Bにより操作用ピン44bを矢印F方向へ例えば約2mmだけ移動させると、第1ディスク10A,10Bが離隔した開位置になる。
開閉アクチュエータ46Aは、複数型の油圧シリンダで構成されている。この油圧シリンダは、ピストン部47を有するピストンロッド48と、シリンダ本体49を有し、ピストンロッド48の先端の連結部材48aが、操作用ピン44aの端部の環状溝に回転可能に連結されている。
シリンダ本体49内には第1,第2油室49a,49bが形成され、第1油室49a に油圧を供給しつつ第2油室49bから油圧を排出すると、ピストンロッド48が図11 において左方へ移動し、第2油室49bに油圧を供給しつつ第1油室49aから油圧を排出すると、ピストンロッド48が図11において右方へ移動する。上記の油圧シリンダ46Aに油圧を供給する油圧供給源(図示略)は、油圧シリンダ46Aに供給する油圧の流量を精密に制御可能な流量制御手段を有し、上記の油圧供給源と流量制御手段は、制御ユニットCUにより制御される。尚、本明細書において「油圧」は圧縮油を意味する。
尚、ディスク移動機構40Bの油圧シリンダ46Bのピストンロッド48aの先端の連結部材48aが操作用ピン44bに連結されている。上記の油圧シリンダ46A,46Bは一例を示すもので、油圧シリンダ46A,46Bに代えて電動モータとギヤ機構等により主軸を左右方向へ精密に移動駆動するディスク移動機構を採用することもできる。
図10、図11に示すように、位相変更機構50は、主軸6をその軸心Xの方向へ移動駆動する位相変更アクチュエータ52と、主軸6の一端側部位と他端側部位において、夫々、主軸6に対称に形成された1対の螺旋溝53と、1対の第2ディスク11A,11Bの軸挿通穴15の内周壁部に基端部が固定されて先端部が主軸6側へ突出し、1対の螺旋溝53に係合された1対の連結ピン54とを有する。螺旋溝53は、例えば連結ピン54が9mmだけ軸心X方向へ移動するとき、ディスク11が例えば約90°回転するような形状に形成されている。
図9に示すように、1対の連結ピン54は、第2ディスク11の径方向に延びる凹溝に装着され、1対の螺旋溝53に係合させた状態で1対のビス54aにより固定されている。
位相変更アクチュエータ52は複動型の油圧シリンダで構成されている。この油圧シリンダは、環状ピストン部55を有するスリーブ状のピストンロッド56と、シリンダ本体57を有する。ピストンロッド56の基端部には環状の係合部56aを有し、その係合部56aが主軸6の環状溝58に回転可能に係合されている。
シリンダ本体57の内部には、環状ピストン部55の両側に第1,第2油室57a,57bが形成され、第1油室57aに油圧を供給しつつ第2油室57bの油圧を排出すると、ピストンロッド56及び主軸6が図10、図11において左方(矢印Cの方向)へ移動し、1対の螺旋溝53が左方へ移動するため、第1ディスク10A,10Bに対して第2ディスク11A,11Bが逆転方向へ回転し、4つのスプロケットユニット8とガイドロッド9が半径縮小側へ移動する。
上記とは反対に、第2油室37bに油圧を供給しつつ第1油室57aの油圧を排出すると、ピストンロッド56及び主軸6が右方(矢印Bの方向)へ移動し、1対の螺旋溝53が右方(矢印Bの方向)へ移動するため、第1ディスク10A,10Bに対して第2ディスク11A,11Bが正転方向Aへ回転し、4つのスプロケットユニット8とガイドロッド9が半径拡大側へ移動する。
上記の油圧シリンダ52に油圧を供給する油圧供給源(図示略)は、油圧シリンダ52 に供給する油圧の流量を精密に制御可能な流量制御手段を有し、上記の油圧供給源と流量制御手段は、制御ユニットCUにより制御される。
尚、上記の油圧シリンダ52は一例を示すもので、油圧シリンダ52に代えて電動モータとギヤ機構等により主軸6を左右方向へ精密に移動駆動する位相変更機構を採用することもできる。
スプロケットユニット8のスプロケット18は変速操作以外のときは、自転禁止状態となり、変速操作時には自転許可状態となる。そのため、変速操作時に4つのスプロケット18の作動状態を切換えるために、4つのスプロケットユニット8の各々において、スプロケット18の両端部に係脱可能な第1,第2のクラッチ機構21,22が設けられ、第1,第2のクラッチ機構21,22を介して変速操作時に4つのスプロケット18を自転許可状態にすると共に、変速操作完了時に4つのスプロケット18を自転禁止状態にする。
次に、図12〜図16に基づいてスプロケットユニット8について説明する。
第1,第2のクラッチ機構21,22は夫々ドッグクラッチ機構である。第1のクラッチ機構21は、スプロケット18の一端部に一体形成された第1環状部23と、この第1環状部23に対向状に支持軸20に装着された第1クラッチ部材25と、第1環状部23と第1クラッチ部材25の相対向する環状面に形成された1対の第1クラッチ歯21a,21bと、第1環状部23と第1クラッチ部材25の内側凹部に装着されてスプロケット18に対して第1クラッチ部材25を離隔側へ付勢する第1スプリング26(圧縮スプリング)とを有する。
第1クラッチ部材25は、スプロケット18と反対側へ突出する係合凸部25bを第1ディスク10Aの直線状放射状スリット13に径方向移動可能で且つ自転不能に係合させることで常時自転不能になっている。図15に示すように、スプロケット18は例えば10個のスプロケット歯18aを有し、スプロケット歯18aの先端は放射方向に尖った形状に形成されている。これは、駆動力伝達用チェーン2と噛み合う噛み合い性能を高めるためである。尚、第1クラッチ歯21a,21bは側面視で先端が尖った矩形歯である。
第1クラッチ部材25の内径側部分には面取り部25fが形成されている。これは、複合スプロケットSの半径を最小化した際に、主軸6との干渉を避けるためである。スプロケット18及び第1クラッチ部材25は、変速操作以外の時には径方向へ移動しないように強固にロックされ且つ変速操作時には複合スプロケットSの径を変更するため径方向へ移動可能に切換えられる。これを達成するためのロック機構29Aが設けられている。
次に、上記のロック機構29Aについて説明する。
第1クラッチ部材25は、円板部25aと、この円板部25aからスプロケット18と反対側へ突出する断面矩形の係合凸部25bであって直線状放射状スリット13に常時係合して第1クラッチ部材25の自転を禁止する係合凸部25bと、円板部25aのうちの係合凸部25bが突出する端面において係合凸部25bの両側に形成された係合歯25cであって、直線状放射状スリット13の両側のラック歯13aに係脱自在の係合歯25cを有する。尚、係合歯25cは、側面視で先端が尖った矩形歯である。
ディスク移動機構40Aにより第1クラッチ部材25に対応する第1ディスク10Aがスプロケット18側へ移動した状態では、第1クラッチ機構21が接続状態となってスプロケット18が自転禁止状態になり、ロック機構29Aにおいて第1クラッチ部材25の係合歯25cが第1ディスク10Aのラック歯13aに噛み合って、スプロケットユニット8の径方向への移動を禁止するロック状態となる。変速操作時には、ロック機構29Aが解除状態となってスプロケットユニット8が径方向へ移動可能になる。
尚、前記の第1クラッチ機構21は、一例を示すもので、正転、逆転の両方向に駆動力伝達可能な、ドッグクラッチ機構以外のクラッチ機構を採用することができる。
第2のクラッチ機構22は、スプロケット18の他端部に一体形成された第2環状部24と、この第2環状部24に対向状に支持軸20に装着された第2クラッチ部材27と、第2環状部24と第2クラッチ部材27の相対向する環状面に形成された1対の第2クラッチ歯22a,22bと、第2クラッチ部材27の内側凹部に装着されて支持軸20に対して第2クラッチ部材27をスプロケット18側へ付勢する第2スプリング28(圧縮スプリング)とを有する。
第2クラッチ部材27は、スプロケット18と反対側へ突出する係合凸部27bを第1ディスク10Bの直線状放射状スリット13に径方向移動可能で且つ自転不能に係合させることで常時回転不能になっている。尚、第2クラッチ歯22a,22bは側面視で波形の波形歯である。
第2環状部24と第2クラッチ部材27の間において、支持軸20には径を拡大した環状部20cが形成され、第2ドッグクラッチ22を接続状態に維持したまま、スプロケット18の第2環状部24は環状部20cで受け止められ、第2クラッチ歯22a,22b aを噛み合わせたまま、第2クラッチ部材27も環状部20cで受け止められている。尚、環状部20cの代わりに止め輪を採用してもよい。
第2クラッチ部材27の内径側には面取り部27fが形成されている。これは、複合スプロケットSの半径を最小化した際に、主軸6との干渉を避けるためである。
スプロケット18及び第2クラッチ部材27は、変速操作以外の時には径方向へ移動しないように強固にロックされ且つ変速操作時には複合スプロケットSの径を変更するため径方向へ移動可能に切換えられる。これを達成するためのロック機構29Bが設けられている。
次に、上記のロック機構29Bについて説明する。
第2クラッチ部材27は、円板部27aと、この円板部27aからスプロケット18と反対側へ突出する断面矩形の係合凸部27bであって直線状放射状スリット13に常時係合して第2クラッチ部材27の自転を禁止する係合凸部27bと、円板部27aのうちの係合凸部27bが突出する端面において係合凸部27bの両側に形成された係合歯27cであって、直線状放射スリット13の両側のラック歯13aに係脱自在の係合歯27cを有する。尚、係合歯27cは側面視で先端が尖った矩形歯である。
ディスク移動機構40Bにより、第2クラッチ部材27に対応する第1ディスク10Bがスプロケット18側へ移動した状態では、第2クラッチ機構22が接続状態を維持し、ロック機構29Bにおいて第2クラッチ部材27の係合歯27cが第1ディスク10Bのラック歯13aに噛み合って、第2クラッチ部材27の径方向への移動を禁止するロック状態となる。変速操作時にはロック機構29Bが解除状態になって、スプロケットユニット8が径方向へ移動可能になる。
支持軸20の両端部分には小径部20a,20bが形成され、小径部20a,20bは対応する側の第2ディスク11A,11Bの曲線状放射状スリット16に挿入されている。
これら小径部20a,20bのスプロケット側端部にはワッシャ20m,20nが装着されている。尚、スプロケット18と第1,第2環状部23,24、第1,第2クラッチ部材25,27は、支持軸20に自転可能に装着されている。
尚、前記の第2クラッチ機構22の代わりに、1又は複数の摩擦板を含む摩擦クラッチ機構を採用してもよい。
次に、ガイドロッド9について説明する。
図17、図18に示すように、ガイドロッド9は、支持軸60と、第1,第2係合部材
61,62を有し、第1,第2係合部材61,62は止め輪63により支持軸60に対して位置決めされている。支持軸60における第1,第2係合部材61,62の間にはチェーン2が噛み合うガイド部64が形成されている。第1係合部材61は、第1ディスク10Aの周方向に広幅の本体部61aと、この本体部61aから第1ディスク10A側へ延びる係合部61bであって、第1ディスク10Aの直線状放射状スリット14に径方向へ移動自在に且つ自転不能に係合された係合部61bを有する。
本体部61aの係合部61b側の端面には、直線状放射状スリット14の両側のラック歯14aに係脱自在の係合歯61cが形成されている。第2係合部材62は、第1ディスク10Bの周方向に広幅の本体部62aと、この本体部62aから第1ディスク10B側へ延びる係合部62bであって、第1ディスク10Bの直線状放射状スリット14に径方向へ移動自在に且つ自転不能に係合された係合部62bを有する。
支持軸60の両端部には、僅かに小径の小径部60a,60bが形成され、小径部60aはワッシャ65aを介して第2ディスク11Aの曲線状放射状スリット17に挿入されている。小径部60bはワッシャ65bを介して第2ディスク11Bの曲線状放射状スリット17に挿入されている。尚、図18は、1対の第1ディスク10A,10Bが離隔した状態を示す。図16に示すように、第1クラッチ部材25の端部はワッシャ20mと第2ディスク11Aで一定位置に受け止められている。第2クラッチ部材27の端部はワッシャ20nと第2ディスク11Bで一定位置に受け止められている。
図11に示すように、主軸6の端部は軸受5を介して支持コラム4に支持され、第2ディスク11A,11Bと軸受5の間において主軸6にはワッシャ36aが装着され、第2ディスク11A,11Bの軸心方向位置は固定されている。
変速操作時にディスク移動機構40Aにより第1ディスク10Aを外側(離隔方向)へ移動させたとき、第1のクラッチ機構21は第1スプリング26の付勢力により分離状態にされる。また、ディスク移動機構40Bにより第1ディスク10Bを外側(離隔方向)へ移動させたとき、第2のクラッチ機構22は第2スプリング28の比較的弱い付勢力により弱い接続状態を維持するけれども、波形歯を介して滑り可能な半クラッチ状態になる。
そのため、スプロケット18は自転許可状態となるものの、第2スプリング28と、第2クラッチ機構22により自転抵抗が作用し、スプロケット18に自転トルクが作用するとそのトルクに応じて自転する。
次に、以上説明した変速機構1Aの作用、効果について説明する。
変速操作以外のとき(通常運転時)には、第1ディスク10A,10Bが離隔側へ操作されていない通常位置にあり、スプロケットユニット8の第1,第2クラッチ機構21,22が接続状態となっているため、スプロケット18が自転禁止状態になっている。この状態では、駆動力伝達用チェーン2から伝達される回転駆動力が4つのスプロケット18及び4つのガイドロッド9を介して第1,第2ディスクセット7A,7Bに伝達されて第1,第2ディスク10A,10B,11A,11Bが確実に回転駆動される。
この通常運転時には、スプロケット18の両側のロック機構29A,29Bの係合歯25c,27cが直線状放射状スリット13の両側のラック歯13aに係合状態を保持するため、スプロケット18の径方向位置は固定されており、スプロケット18が径方向に移動しないから、安定した作動状態となる。これは、4つのガイドロッド9についても同様であり、係合歯61c,62cがラック歯14aに噛み合って径方向位置が固定される。
変速操作時に、クラッチ機構19m,19nの両方又は何れか1つを遮断し、変速操作終了時に接続する。
変速操作時には、ディスク移動機構40A,40Bを操作して第1ディスク10A,10Bを外側(離隔位置)に切換えると、スプロケットユニット8の第1クラッチ機構21が遮断状態に切換えられ、第2クラッチ機構22が半クラッチ状態を維持し、スプロケット18が自転可能になる。これと並行して、ロック機構29A,29Bの係合歯25c,27cが直線状放射状スリット13の両側のラック歯13aから離脱し、ガイドロッド9の係合歯61c,62cが直線状放射状スリット14の両側のラック歯14aから離脱するから、複数のスプロケットユニット8及び複数のガイドロッド9が径方向へ移動可能になる。
この状態で、位相変更機構50によって、主軸6を図11において左方へ移動させると、ディスク10A,10Bに対して相対的に第2ディスク11A,11Bが逆転方向へ回動し、複合スプロケットSの半径が縮小側へ切換えられ、主軸6を図11において右方へ移動させると、第2ディスク11A,11Bが正転方向へ回動し、複合スプロケットSの半径が拡大側へ切換えられる。
変速装置Tは、無段変速装置ではなく、以下に説明するように多段階(例えば、約60段)に切換え可能な有段変速装置である。
ここで、この変速機構1Aの設計に際して考慮すべき事項について説明する。
位相変更機構50により複合スプロケットSの半径を切換える際に、チェーン2を巻き掛けた状態で主軸6が1回転した時に、スプロケット18の位相が同じ位相になるように半径を設定する必要がある。つまり、複合スプロケットSの1周の外周長をチェーン2のリンクピッチの整数倍にする必要がある。これは、隣接するスプロケット間(ガイドロッドを含む)の隣接外周長が下記の式を充足する場合である。
L:隣接外周長、P:チェーンリンクのピッチ、N:スプロケット18の数、m:整数 とすると、下記のLを満たす場合に、複合スプロケットSが1回転したときにスプロケット18の位相が同じ位相になる。
L=P×m+(P/N)×0 (1)
L=P×m+(P/N)×1 (2)
: :
L=P×m+(P/N)×(N−1) (n)
本実施形態のように、スプロケット18の数が4個の場合は次のようになる。
L=P×m+0×P (1a)
L=P×m+0.25×P (2a)
L=P×m+0.5×P (3a)
L=P×m+0.75×P (4a)
上記の(1a)式のみを満たすように複合スプロケットSの半径を設定する場合には、変速段数が最小になる。上記の(2a)式を満たすように複合スプロケットSの半径を設定する場合には変速段数が最大になる。尚、変速操作時にはスプロケット18が回転可能であるため、上記(1a)〜(4a)式は全て採用可能である。
そして、ラック歯13a,14aのピッチは、上記の(1a)〜(4a)を満たす場合の変速段に適合するように設定することが必要である。
ところで、上記(1)式の場合には、隣接するスプロケッ18に位相差が発生しないが、
(1)式以外の場合には、隣接するスプロケッ18に位相差が発生する。
上記(1)〜(n)式と関連付けて隣接するスプロケッ18の位相差を次のように求めることができる。
θ:隣接するスプロケット18の位相差、A:スプロケット18の歯数、N:スプロケット18の数、とすると、
上記式(1)の場合、θ=(360°/A)×0/N
上記式(2)の場合、θ=(360°/A)×1/N

上記式(n)の場合、θ=(360°/A)×(N−1)/N
本実施形態のように、スプロケット18の数Nが4、歯数Aが10の場合は次のようになる。
上記(1a)式の場合は、θ=0° (1b)
上記(2a)式の場合は、θ=9° (2b)
上記(3a)式の場合は、θ=18° (3b)
上記(4a)式の場合は、θ=27° (4b)
ここで、隣接するスプロケット18の位相差は、ドッククラッチ機構21,22を介して吸収する必要があり、ドッグクラッチ機構21,22のクラッチ歯のピッチ角を上記(1b)の場合はスプロケット18と同角、上記(2b)式の場合は9°、上記(3b)式の場合は18°、上記(4b)式の場合は27°に設定する必要がある。
変速操作を行う際に複合スプロケットSの半径を設定する場合に、制御ユニットCUは、変速指令と予め設定された変速マップであって上記のように半径が設定された変速マップに基づいて、複合スプロケットSの半径を設定する。
上記のように、チェーン2を巻き掛けた状態で主軸6が1回転した時に、スプロケット18の位相が同じ位相になるため、スプロケット18の歯とチェーン2との干渉が生じることがなく、円滑に静粛に作動することになる。尚、変速操作終了に際して、変速動作完了後、複合スプロケットSが少なくとも約180°回転してから変速操作を終了することが望ましい。
複合スプロケットSの半径を設定する際に、スプロケット18は前記のように半クラッチ状態の第2のクラッチ機構22により、複合スプロケットSの外周長がチェーン2のリンクピッチの整数倍となるような位相にスプロケット18を引き込むことができる。
しかも、スプロケット18の歯18aの先端が尖っているため、スプロケット18の歯18aと、チェーン2との干渉は発生しない。
第1,第2ディスクセット7A,7Bの第1ディスク10A,10Bの少なくとも1つの外周面に、駆動力入力用または駆動力出力用のギヤ歯10a,10bを形成したため、主軸6に捩じり荷重が作用しないため、主軸6の直径を細く形成することができ、
複合スプロケットSを最小径にした場合の複合スプロケットSの半径を小さくして変速機構1Aの小型化を図ることができる。
本発明の実施例2について図19〜図27に基づいて説明する。
前記変速機構1A,1Bに代えて以下に説明する変速機構1Cを採用することができる。
変速機構1Cの要部は図19に示すとおりであり、この変速機構1Cではスプロケットユニット70のクラッチ機構にスプライン結合式クラッチ機構を採用している。
スプロケットユニット70は、図20〜図23に示すようにスプロケット71を挟んで軸方向に対称の構造であるので、片側の構造について説明する。尚、実施例1と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。尚、スプロケットが伝動輪に相当し、複合スプロケットが複合伝動輪に相当する。
スプロケットユニット70は、スプライン軸部72が形成された支持軸73と、スプライン軸部72にスプライン結合させたスプロケット71と、スプロケット71の位置を規制する止め輪74と、スプライン部材75と、圧縮スプリング76と、クラッチ本体77 と、クラッチ部材78と、ワッシャ79等を有する。クラッチ部材78はワッシャ79を介して第2ディスク11Aの内面に当接している。支持軸73は、スプライン部材75と圧縮スプリング76とクラッチ本体77とクラッチ部材78を挿通している。
スプライン部材75は、その凹部の内面にスプライン歯75bを形成したカップ状の係合部75aと、断面矩形の案内部75cと、矩形状のフランジ75dとを有する。スプライン部材75はスプライン軸部72にスプライン結合可能であり、係合部75aとスプライン軸部72により第1クラッチ機構80が構成されている。尚、第1クラッチ機構80 を接続する際にスプライン軸部72のスプライン歯72aとスプライン歯75bの干渉を避けるため、スプライン歯72a,75bの先端部に尖鋭部を形成してもよい。
クラッチ本体77は、円板部77aと、この円板部77aからスプライン部材75側へ突出する断面矩形の案内部77bと、円板部77aの外側先端面に形成されたクラッチ歯77cとを有する。クラッチ部材78は内側先端面にクラッチ歯77cに噛み合うクラッチ歯78aを有し、クラッチ本体77とクラッチ部材78と圧縮スプリング76で第2クラッチ機構81が構成されている。尚、クラッチ歯77c,78aは側面視にて波形の波形歯に形成されている。
第1ディスク10Aは、図25に示すように、ディスク本体10mと、このディスク本体10mのスプロケット71側の内面に固定される分割ディスク10nとで構成されている。第1ディスク10には、スプロケットユニット70を径方向に移動可能に案内する4つの第1放射状スリット82 (第1直線状放射状スリット)と、4つのガイドロッド90を径方向に移動可能に案内する4つの第1放射状スリット83 (第1直線状放射状スリット)が45°おきに形成されている。
第1放射状スリット82は、分割ディスク10nに形成した狭幅スリット部82aと、ディスク本体10mに形成した広幅スリット部82bとで段付きスリットに形成され、狭幅スリット部82aは広幅スリット部82bよりも狭幅に形成されている。分割ディスク 10nのスプライン71側の内面のうち狭幅スリット部82aの両側近傍部にはラック歯 13aが形成されている。尚、ラック歯13aは側面視で先端が尖った矩形歯である。
スプライン部材75の案内部75cは、分割ディスク10nに形成した狭幅スリット部 82aに径方向移動可能で且つ自転不能に装着されている。第1ディスク10Aを組み立てる際に、スプライン部材75の案内部75cを狭幅スリット部82aに貫通させてから、分割ディスク10nをディスク本体10mに複合のボルトで結合する。
スプライン部材75の係合部75aの端面のうち案内部75cの両側の部分には、狭幅スリット部82aの両側近傍部のラック歯13aに噛み合う係合歯75eが形成されている。スプライン部材75のフランジ75dは広幅スリット部82bに径方向移動可能で且つ自転不能に装着されている。尚、フランジ75dは狭幅スリット部82aを通過不能である。
第1ディスク10Aは、実施例1のディスク移動機構40Aと同様の機構により、図26に示す接近位置と、図27示す離隔位置に切換え可能である。第1ディスク10Aは、変速操作以外の時(通常運転時)には接近位置を保持し、変速操作時には離隔位置に切換えられる。
通常運転時には第1ディスク10Aによりスプライン部材75の位置をスプロケット71側の位置に規制することで第1クラッチ機構80が接続状態に維持され、係合歯75eがラック歯13aに噛み合った状態が維持される。そのためスプロケット71が径方向へ移動することはなく、スプライン部材75は常時自転不能に保持されている。
変速操作時には、第1ディスク10Aを第2ディスク11A側へ移動させた離隔位置へ切換え、フランジ75dによりスプライン部材75をスプロケット71と反対側へ押すことで第1クラッチ機構80が遮断状態に切換えられる。この状態で、係合歯75eがラック歯13aから離隔するため、スプロケットユニット70は、第1放射状スリット82に沿って径方向へ移動可能になる。
クラッチ本体77の案内部77bは、ディスク本体10mに形成した広幅スリット部82bに径方向移動可能で且つ自転不能に装着されている。支持軸73の先端側部分には、Dカット部73aが形成され、このDカット部73aがクラッチ部材78に挿通されるため、支持軸73とクラッチ部材78は一体的に回転する。尚、スプライン部材75とクラッチ本体77は支持軸73に対して相対回転可能である。
圧縮スプリング76は、スプライン部材75をスプロケット71の方へ押しながら、クラッチ本体77を常時クラッチ部材78の方へ付勢し、第2クラッチ機構81を接続状態にしている。但し、第2クラッチ機構81のクラッチ歯77c,78aは波形歯であるため、第2クラッチ機構81は常時半クラッチ状態である。第1クラッチ機構80が遮断状態のとき、スプロケット71に大きなトルクが作用した場合には、クラッチ部材78が支持軸73と共に自転するのに対して、クラッチ本体77が自転しないため、第2クラッチ機構81に滑りが発生する。
次に、ガイドロッド90について図24、図27に基づいて説明する。
ガイドロッド90は、大径軸部91aと小径軸部91bを含む支持軸91と、この支持軸91の大径軸部91aに外嵌され且つ止め輪94で位置決めされた1対の規制部材92と、それら規制部材92を内方(第1ディスク10Aから離隔する方向)へ付勢する圧縮スプリング93とを有する。
規制部材92は、チェーンの係合側が傾斜面で外径側へ突出する規制部92aと、この規制部92aから軸方向外側へ延びる案内部92bとを有する。規制部92aの端面のうち案内部92bの両側部分には、第1放射状スリット83の両側のラック歯14aに噛み合う係合歯92cが形成されている。尚、ラック歯14a、係合歯92cは側面視で先端が尖った矩形歯車である。
1対の規制部材92の間には、チェーン2が係合する係合部91aが形成され、1対の規制部92aは外径側へ突出してチェーン2を係合部91aの方へ案内する。案内部92bは第1放射状スリット83に径方向移動可能に且つ自転不能に挿入されている。
図25、図27に示すように、第1放射状スリット83は、広幅スリット部83a,83bと狭幅スリット部83cを有する段付きスリットに形成され、狭幅スリット部83c は第1ディスク10Aのうちの分割ディスク10nと反対側部分に形成されている。
図27に示すように、第1ディスク10Aが接近位置にあるとき、係合歯92cが第1放射状スリット14の両側のラック歯14aに噛み合っている。変速操作時には、第1ディスク10Aが離隔位置に切換えられるため、係合歯92cはラック歯14aから離隔する。
ガイドロッド90は、1対の圧縮スプリング93の付勢力で止め輪94側へ付勢され、係合部91aがチェーン2の幅によりも少し狭くなっており、チェーン2が係合部91aに係合する時、まず1対の規制部材92aの斜面にチェーン2の側面部が接触し、係合部91aの幅を押し拡げながらチェーン2が係合部91aに係合する。それ故、チェーン2が衝突する際の衝突音が軽減される。
次に、以上の変速機構1Cの作用、効果について説明する。
この変速機構1Cも前記変速機構1Aと同様に作用するため、簡単に説明する。
変速操作時には、第1クラッチ機構80が遮断状態とされ、第2クラッチ機構81が半クラッチ状態を維持し、スプロケットユニット71は、第2クラッチ機構81が半クラッチ状態を介して自転許可状態になり、径方向へ移動可能になる。その状態で、複合スプロケットSの半径を変えて変速比を変えることができる。スプロケット71が自転許可状態になるため、スプロケット71の位相が確実にチェーンに適合する。
変速操作以外の時には、スプロケット71は自転禁止状態となるうえ、径方向へ強固に移動不能状態となる。そのため、チェーン2から伝達される負荷トルクを確実に伝達可能になり、伝達効率に優れる。
次に、前記実施例を変更する種々の変更例について説明する。
(1)前記変速機構1A,1Cにおいて、スプロケット18,71の代わりにピニオンを採用し、動力伝達用チェーン2の代わりに歯付きベルトを採用してもよい。
(2)第2クラッチ機構22の第2クラッチ歯22a,22bを省略し、その代わりに摩擦接触する1又は複合の摩擦面を形成してもよい。この場合、ディスク移動機構40Bとその付随機構を省略することができる。
(3)変速機構1A,1Bを含む変速装置Tを2組連結して設ける場合には、個々の変速機構1A,1Bを小型化することでき、コンパクトな変速装置になる。
(4)スプロケットユニット70では、第2クラッチ機構81の波形のクラッチ歯の代わりに、1又は複合の摩擦面を設けてもよい。
また、スプロケットユニット70における1対の第1クラッチ機構80の1つを省略してもよい。また、1対の第2クラッチ機構81の1つを省略してもよい。
(5)スプロケットユニット8,70のスプロケット18,71は伝達トルクに応じて複合個並列に設けてもよい。
(6)第1ディスク10A,10Bのぎヤ歯10a,10bを省略し、主軸6にクラッチ機構を介して駆動力の入出力を行ってもよい。
(7)クラッチ機構19m,19nの何れか1つを省略してもよい。
(8)第1,第2ロック機構29A,29B、クラッチ機構21,22,80,81にはシンクロメッシュ機構を採用してもよい。
(5)その他、当業者ならば、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
T 変速装置
S 複合スプロケット
1A,1B,1C 変速機構
2 駆動力伝達用チェーン
6 主軸
7A,7B 第1,第2ディスクセット
8 スプロケットユニット
9 ガイドロッド
10A,11A 第1,第2ディスク
10B,11B 第1,第2ディスク
10a,10b ギヤ歯
13,14 第1放射状スリット
13a,14a 第1,第2ラック歯
16,17 第2放射状スリット
18,71 スプロケット
19a,19b ギヤ部材
29A,29B 第1,第2ロック機構
21,22,80,81 クラッチ機構
40A,40B ディスク移動機構
50 位相変更機構
80 スプライン結合式クラッチ機構

Claims (12)

  1. 主軸と、この主軸と直交状に近接状に配置された第1,第2ディスクを夫々有し且つ主軸に間隔を空けて且つ対向状に装着された第1,第2のディスクセットと、前記第1,第2ディスクに夫々形成された複数の第1,第2放射状スリットと、第1,第2のディスクセットにおける第1,第2放射状スリットの交差部に支持された複数のスプロケット又はピニオンからなる伝動輪及び複数のガイドロッドを有し、
    前記複数の伝動輪と複数のガイドロッドを含む且つ動力伝達用チェーン又は歯付きベルトを掛ける為の複合伝動輪を構成し、第1ディスクに対する第2ディスクの回転位相を変えることで、前記複合伝動輪の半径を変えて変速可能に構成した変速機構において、
    前記各伝動輪を自転禁止状態と自転許可状態とに切換え可能な少なくとも1つのクラッチ機構を設け、
    前記クラッチ機構を介して、変速操作時に各伝動輪を自転許可状態にすると共に、変速操作以外の時に各伝動輪を自転禁止状態にすることを特徴とする変速機構。
  2. 変速操作時に前記第1,第2のディスクセットにおける第1ディスクに対する第2ディスクの回転位相を変更可能な位相変更機構を有することを特徴とする請求項1に記載の変速機構。
  3. 変速操作時に第1,第2のディスクセットの第1ディスクのうち前記クラッチ機構側の少なくとも1つの第1ディスクを、前記伝動輪を自転許可状態とする方向へ所定距離移動可能なディスク移動機構を有することを特徴とする請求項2に記載の変速機構。
  4. 前記少なくとも1つのクラッチ機構は、前記伝動輪の両側に設けられた第1,第2のドッグクラッチ機構を含むことを特徴とする請求項3に記載の変速機構。
  5. 前記第1,第2のドッグクラッチ機構のうち何れか1つは変速操作時に半クラッチ状態になり、変速操作以外のときに前記伝動輪を自転禁止状態にすることを特徴とする請求項4に記載の変速機構。
  6. 前記第1,第2ディスクセットの1対の第1ディスクにおいて前記伝動輪を支持する支持軸が挿入される第1放射状スリットの近傍部に第1ラック歯が形成され、
    変速操作以外の時に前記伝動輪が第1ディスクの径方向へ移動不能となるように前記第1ラック歯と協働してロックすると共に変速操作時に前記伝動輪が第1ディスクの径方向へ移動可能とする第1ロック機構を設けたことを特徴とする請求項3に記載の変速機構。
  7. 前記第1,第2ディスクセットの1対の第1ディスクにおいて前記ガイドロッドが挿入される第1放射状スリットの近傍部に第2ラック歯が形成され、
    変速操作以外の時に前記ガイドロッドが径方向へ移動不能となるように前記第2ラック歯と協働してロックすると共に変速操作時に前記ガイドロッドが径方向へ移動可能とする第2ロック機構を設けたことを特徴とする請求項3に記載の変速機構。
  8. 第1,第2ディスクセットのうちの少なくとも一方のディスクセットの第1ディスクの外周部にギヤ歯を形成し、このギヤ歯に噛み合う駆動力入力用又は駆動力出力用のギヤ部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の変速機構。
  9. 前記少なくとも1つのクラッチ機構は、前記伝動輪の両側に設けられた第1,第2のスプライン結合式クラッチ機構を含むことを特徴とする請求項3に記載の変速機構。
  10. 前記伝動輪がスプロケットであり、変速操作時に前記位相変更機構を介して前記複合伝動輪の半径を変更する際に、前記複合伝動輪の外周長が前記動力伝達用チェーンのリンクピッチの整数倍となるように前記半径を設定することを特徴とする請求項に記載の変速機構。
  11. 前記伝動輪がスプロケットであり、変速操作時に前記複合伝動輪の半径を設定する際に、前記複合伝動輪の外周長が前記動力伝達用チェーンのリンクピッチの整数倍となるようなスプロケットの位相にした状態でスプロケットを自転禁止状態にすることを特徴とする請求項1に記載の変速機構。
  12. 前記伝動輪がスプロケットであり、変速操作時に前記複合伝動輪の半径を設定する際に、前記半クラッチ状態になるクラッチ機構により、前記複合伝動輪の外周長が前記動力伝達用チェーンのリンクピッチの整数倍となるような位相に前記スプロケットを引き込むことを特徴とする請求項5に記載の変速機構。
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