JP6882280B2 - 音響共振器装置、ならびに気密性および表面機能化を提供する製造方法 - Google Patents

音響共振器装置、ならびに気密性および表面機能化を提供する製造方法 Download PDF

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Description

[関連出願の相互参照]
本願は2015年11月6日に出願された米国仮特許出願第62/252,402号に対する優先権を主張し、この開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に開示する主題は2016年10月26日にそれぞれ出願されたか、出願されることになっている3つの米国特許出願、すなわち(1)「Acoustic Resonator Devices and Methods Providing Patterned Functionalization Areas」という名称の米国特許出願第 号、(2)「Acoustic Resonator Devices and Methods with Noble Metal Layer for Functionalization」という名称の米国特許出願第 号、および(3)「Acoustic Resonator Device with Controlled Placement of Functionalization Material」という名称の米国特許出願第 号にも関する。上記3つの米国特許の内容は本明細書に完全に記載した場合と同様に参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は生物学的感知用途または生化学的感知用途に好適な音波センサーとマイクロ流体装置を含む音響共振器装置に関する。
バイオセンサー(または生物学的センサー)は、生物学的要素および生物学的応答を電気信号に変換するトランスデューサーを含む分析装置である。特定のバイオセンサーは、特定の結合材料(例えば、抗体、受容体、リガンド等)と標的種(例えば、分子、たんぱく質、DNA、ウイルス、バクテリア等)の間の選択的生化学反応を伴う。この非常に特異的な反応からの生成物はトランスデューサーによって測定可能な量に変換される。センサーによっては、例えば化学的感知用途で有用かもしれない、試料内に存在する可能性のある複数の種類もしくはクラスの分子または他の部分を結合できる非特異的結合材料を用いるものがある。「機能化材料」という用語は、一般に特異的結合材料と非特異的結合材料の両方に関係しているよう、本明細書で用いられてもよい。変換方法は、電気化学的、光学的、電気的、音響的等のさまざまな原理に基づくことができる。これらのうち、音響変換は実時間、無標識、低コスト、高感度を示すといった多くの潜在的利点を提供する。
音波装置は圧電材料を通過するかまたはその表面を伝搬する音波を利用し、これにより伝搬経路の特性の変化が音波の速度および/または振幅に影響する。音波装置の活性領域に沿った特異的結合材料中に具現化される機能化材料が存在すると、特異的被検物質はこの特異的結合材料に結合することが可能となる。この結合により、音波による振動質量が変化し、音波の伝搬特性(例えば、速度、それによる共振周波数)が変化する。速度の変化はセンサーの周波数特性、振幅特性、または位相特性を測定することで監視でき、かつ測定される物理的量に相関させることができる。
圧電結晶共振器の場合、音波は基板内を伝搬するバルク音波(bulk acoustic wave、BAW)または基板の表面を伝搬する弾性表面波(surface acoustic wave、SAW)のいずれかを具現化することができる。SAW装置には圧電材料の表面に沿ってくし形トランスデューサーを用いる音波(通常、二次元のレーリー波を含む)の変換を伴い、音波はほぼ1波長の侵入深度に限定される。BAW装置では、3つの音波モードで音波が伝搬する。すなわち、1つの縦モード(圧縮波/伸長波とも呼ばれる縦波を具現化したもの)および2つのせん断モード(横波とも呼ばれるせん断波を具現化したもの)である。縦モードおよびせん断モードはそれぞれ、粒子の動きが音波伝搬の方向に平行または垂直になる振動を特定する。縦モードは、伝搬方向の圧縮および伸長を特徴とし、せん断モードは、伝搬方向に垂直な動きから構成されるが、体積の局所的な変化はない。縦モードおよびせん断モードは異なる速度で伝搬する。実際、粒子振動または分極が伝搬方向に厳密に平行でも垂直でもないように、これらのモードも必ずしも純粋なモードではない。各モードの伝搬特性は、材料特性と各結晶軸の配向に対する伝搬方向とに依存する。せん断変位を生じさせることができれば、流体(例えば、液体)を用いる音波装置の動作には有利である。せん断波は流体に大きなエネルギーを付与しないからである。
窒化アルミニウム[AlN]および酸化亜鉛[ZnO]を含む(ただしこれらに限定されない)六方晶系圧電材料などの特定の圧電薄膜は、縦モード共振およびせん断モード共振の両方を発生させることができる。電極間に配置された圧電材料層を用いてせん断モードを含む波を発生させるために、圧電薄膜内の分極軸は通常、膜平面に対して非垂直である(例えば、膜平面に対して傾いている)必要がある。液体媒体を含む生物学的感知用途では、共振器のせん断成分が用いられる。そのような用途では、圧電材料は下部基板の一面に対して垂直でないC軸配向分布とともに成長し、BAW共振器構造体は電極全体に交流信号を印加すると明らかなせん断応答を示すことができる。
通常、BAW装置は高周波動作を容易にするのに好適な微小規模の機能を提供する必要があるため、微小電気機械システム(MEMS)製造技術により製造される。バイオセンサーの文脈において、機能化材料(例えば、特異的結合材料。生物活性プローブまたは生物活性剤とも呼ばれる)を、マイクロアレイスポット針を用いるマイクロアレイスポッティング法(マイクロアレイ印刷法とも呼ばれる)によりセンサー表面に堆積する場合がある。(例えば、複数の種類の分子の結合を可能にする)非特異的結合機能の有用性を提供する機能化材料は特定の状況、例えば化学的感知でも用いることができる。残念ながら、液体の存在下でBAW共振器を安定的に動作させる能力には限りがある。BAW共振器は多くの場合、液体と接触すると腐食しやすい反応性材料(例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金)で作られた電極を用いる。このような電極表面への材料の適用をシミュレーションするにあたっては慎重に検討し、音響振動を低下させ、性能劣化を生じさせる可能性がある過度の厚さを回避する必要がある。このような電極付近にある機能化材料の表面互換性も、費用対効果があり繰り返し可能に製造できるので、関心が持たれている。
したがって、装置の性能に望ましくない影響を与えることなく生物学的感知用途または生化学的感知用途の液体の存在下で安定した動作に適した音響共振器装置が必要である。
本開示はバルク音波共振器構造体の上面電極の上に配置され、(例えば、生物学的機能化の特異的結合材料を含むが、これに限定されない)機能化材料を受けるのに好適な不動態化構造体を含む微小電気機械システム(MEMS)共振器装置を提供する。不動態化構造体は(i)低い水蒸気透過率(例えば、0.1(g/m/日)以下)を有する誘電体を含む気密性層と、(ii)界面層(例えば、水酸化酸化物表面を有するか、金または別の貴金属を含む材料)を含む。界面層は自己組織化単層(SAM)を受けるようになっているのが好ましい。SAMの上に少なくとも1種類の機能化材料を配置してもよい。水酸化酸化物表面を含む界面層がオルガノシラン材料を含むSAMを受けてもよく、あるいは金または別の貴金属を含む界面層がチオール材料を含むSAMを受けてもよく、SAMは界面層と機能化材料の間に設けられる。不動態化構造体の1つ以上の層は原子層堆積により堆積されるのが有利な場合がある。不動態化構造体は腐食性液体環境での攻撃から電極材料を有利に保護する一方、好適な材料(例えば、特異的結合材料)で機能化を可能にするSAMの適切な化学的結合に適している。MEMS共振器装置を製造する方法も提供される。
一側面では、微小電気機械システム(MEMS)共振器装置は基板、基板の少なくとも一部の上に配置され、少なくとも1つの上面電極を含むバルク音波共振器構造体、およびこの少なくとも1つの上面電極の上に配置された複数の層を含む。具体的には、気密性層が少なくとも1つの上面電極の少なくとも一部の上に配置され、界面層が気密性層の少なくとも一部の上に配置され、かつ少なくとも1種類の機能化材料が界面層の少なくとも一部の上に配置されており、ここでバルク音波共振器構造体は少なくとも1つの上面電極の下に少なくとも1つの活性領域(例えば、少なくとも1つの上面電極と対応する下面電極の重複領域の間に配置された圧電材料の一部に対応する)を含み、気密性層、界面層、および少なくとも1種類の機能化材料のそれぞれの少なくとも一部は少なくとも1つの活性領域の上に配置される。気密性層は0.1(g/m/日)以下の水蒸気透過率を有する誘電体を含むのが好ましい。特定の実施形態では、MEMS共振器装置は界面層と少なくとも1種類の機能化材料の間に配置された自己組織化単層をさらに含む。特定の実施形態では、界面層は水酸化酸化物表面を有し、自己組織化単層はオルガノシラン材料を含む。特定の実施形態では、界面層は金または別の貴金属を含み、自己組織化単層はチオール材料を含む。
特定の実施形態では、気密性層は(例えば、AlおよびSiNのうちの少なくとも1つなどを含むが、これらに限定されない)酸化物、窒化物、またはオキシ窒化物の材料を含む。特定の実施形態では、界面層は二酸化ケイ素[SiO]、二酸化チタン[TiO]、五酸化タンタル[Ta]、酸化ハフニウム[HfO]、および酸化アルミニウム[Al]のうちの少なくとも1つを含む。特定の実施形態では、気密性層の厚さは約5nm〜約150nm、約5nm〜約50nm、または約10nm〜約25nmの範囲であり、界面層の厚さは約1nm〜約50nm、約2nm〜約20nm、または約5nm〜約15nmの範囲である。特定の実施形態では、少なくとも1つの上面電極は非貴金属を含む。
特定の実施形態では、バルク音波共振器構造体は基板の一面から主に非平行(非垂直であってもよい)の配向分布を有するC軸を含む六方晶構造の圧電材料(例えば、窒化アルミニウムまたは酸化亜鉛)を含む。特定の実施形態では、音響反射構造体は基板とバルク音波共振器構造体の間に配置されており、ここでバルク音波共振器構造体はソリッドマウントバルク音波共振器(solidly mounted bulk acoustic wave resonator)構造体を含む。特定の実施形態では、基板は窪みを規定し、MEMS共振器装置はバルク音波共振器構造体と窪みの間に配置された支持層をさらに含み、ここで少なくとも1つの活性領域は支持層の少なくとも一部と窪みの少なくとも一部の上に配置される(例えば、これにより薄膜バルク音波共振器(FBAR)構造体を形成するように)。
特定の実施形態は本明細書に開示するMEMS共振器装置を含むセンサー、および/または本明細書に開示するMEMS共振器装置と、液体を導いて少なくとも1種類の機能化材料に接触させるようになっている流路を含む流体(例えばマイクロ流体)装置を対象とする。
別の側面では、生物学的検知または化学的検知の方法は、本明細書に開示する流体装置(例えば、マイクロ流体装置)の流路に標的種を含む流体を供給する工程であって、ここで前記供給する工程が、標的種のうちの少なくとも一部は少なくとも1種類の機能化材料に結合するように構成されている、工程;少なくとも1つの活性領域にバルク音波を誘導する工程;ならびにバルク音波共振器構造体の周波数特性、振幅特性、および位相特性のうちの少なくとも1種類の変化を検知して少なくとも1種類の機能化材料に結合した標的種の存在および量のうちの少なくとも1つを表示する工程、を含む。
別の側面では、微小電気機械システム(MEMS)共振器装置を製造する方法は複数の工程を含む。そのような工程としては、基板の少なくとも一部の上に配置された圧電材料の少なくとも一部の上に少なくとも1つの上面電極を形成する工程;少なくとも1つの上面電極の少なくとも一部の上に気密性層を堆積する工程;気密性層の少なくとも一部の上に界面層を堆積する工程;および界面層の少なくとも一部の上に少なくとも1種類の機能化材料を堆積する工程を含み、ここで、共振器装置は少なくとも1つの上面電極の下に少なくとも1つの活性領域を含み、気密性層、界面層、および少なくとも1種類の機能化材料のそれぞれの少なくとも一部は少なくとも1つの活性領域の上に配置される。気密性層は0.1(g/m/日)以下の水蒸気透過率を有する誘電体を含むことが好ましい。
特定の実施形態では、気密性層は原子層堆積により堆積される。特定の実施形態では、界面層は化学蒸着、原子層堆積、および物理蒸着のうちの1つ以上により堆積される。特定の実施形態では、原子層堆積を用いて気密性層と界面層の両方を堆積してもよい。特定の実施形態では、気密性層を堆積する工程の後に界面層を堆積する工程を真空環境で連続的に行う。
特定の実施形態では、方法は少なくとも1種類の機能化材料を堆積する前に界面層の少なくとも一部の上に自己組織化単層を形成する工程をさらに含む。少なくとも1種類の機能化材料は少なくとも1つの上面電極の少なくとも一部で示される(registered with)のが好ましい。特定の実施形態では、方法は少なくとも1種類の機能化材料と一致しない自己組織化単層の一部にブロッキング材を堆積する工程をさらに含む。特定の実施形態では、基板の上に音響反射構造体を堆積する工程と、音響反射構造体の上に圧電材料を堆積する工程をさらに含む。特定の実施形態では、方法は界面層の一部の上に少なくとも1つの壁を形成する工程と、流路を規定する工程をさらに含む。
別の側面では、さらなる利点を求めて上記の側面のいずれかおよび/または本明細書で説明する様々な他の側面ならびに特徴構造を組み合わせてもよい。本明細書で特に記載がない限り、本明細書に開示する様々な特徴構造および要素のいずれかを開示の他の1つ以上の特徴構造および要素と組み合わせてもよい。
当業者は、好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明を添付の図面を参照しながら読めば、本開示の範囲を理解し、本開示のさらなる側面を実現することができる。
本明細書に組み込まれて一部をなす添付の図面は本開示のいくつかの側面を示し、明細書とともに本開示の原理を説明する一助となる。本明細書に別途記載されない限り、これらの図面は縮尺通りに描かれていない。
図1は、一実施形態によるMEMS共振器装置の上部の概略断面図である。このMEMS共振装置は上面電極、その上に堆積された気密性層、界面層、自己組織化単層、および機能化層(例えば、特異的結合材料)を含む。
図2Aは、別の実施形態によるMEMS共振器装置の一部の概略断面図である。このMEMS共振器装置は上面電極と下面電極の重複部分の間に配置された圧電材料とともに活性領域を含む。
図2Bは、上面電極および圧電材料の上に気密性層を堆積した後の図2AのMEMS共振器装置の概略断面図である。
図2Cは、気密性層の上に界面層を堆積した後の図2BのMEMS共振器装置の概略断面図である。
図2Dは、界面層の上に自己組織化単層を形成した後の図2CのMEMS共振器装置の概略断面図である。
図2Eは、自己組織化単層の一部に機能化材料を適用してMEMS共振器装置の活性領域と重なるようにした後の図2DのMEMS共振器装置の概略断面図である。
図3Aは、MEMS共振器装置の活性領域を含む微細流路の側部境界を規定するために壁を形成した後の図2DのMEMS共振器装置の概略断面図である。
図3Bは、自己組織化単層の一部に機能化材料を適用してMEMS共振器装置の活性領域と重なるようにした図3Aの概略断面図である。
図3Cは、活性領域と一致しない自己組織化単層の複数の部分にブロッキング材を適用した後の図3Bの概略断面図である。
図3Dは、壁の上にカバーもしくはキャップ層を適用してMEMS共振器装置の活性領域を含む微細流路を囲んだ後の図3Cの概略断面図である。
図4は、本明細書に開示する気密性層、界面層、自己組織化単層、および機能化材料(例えば、特異的結合材料)を受けるのに好適なバルク音波MEMS共振器装置の上部平面視の写真である。
図5は、マイクロ流体装置の組立斜視図である。このマイクロ流体装置は複数のバルク音波MEMS共振器装置を備えた基板、MEMS共振器装置の活性領域を含む経路を規定する中間層、およびカバー層を組み込んでいる。
図6は、特定の実施形態による装置で用いることができる薄膜バルク音波共振器(FBAR)構造体の概略断面図である。このFBAR構造体は傾斜C軸を有する六方晶構造の圧電材料、支持層により覆われた空洞を規定する基板、および上面電極と下面電極の重複部分の間に配置される圧電材料の一部を有する空洞で示される活性領域を含む。
以下に示す実施形態は、当業者が本発明を実施するのに必要な情報を表し、本発明の最善の形態を示している。添付の図面を参照して以下の説明を読めば、当業者は本発明の概念を理解し、本明細書で特に取り上げていない用途にも気付く。当然のことだが、これらの概念および用途は本開示および添付図面の範囲内にある。
「第1の」、「第2の」等の用語は、本明細書で様々な要素を表現するのに用いることができるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるものではないと理解すべきである。これらの用語は、1つの要素をもう1つの要素と区別するためにのみ用いられる。例えば、第1の要素を第2の要素と表現し、同様に第2の要素を第1の要素と表現してもかまわず、これによって本開示の範囲を逸脱することはない。本明細書で用いられる「および/または」は、関連するリスト項目の1つ以上の組み合わせをすべて含む。
本明細書では、相対的な用語、例えば「下(below)」、「上(above)」、「上部(upper)」、「下部(lower)」、「水平の(horizontal)」、または「垂直の(vertical)」を用いて図面に図示するある要素、層、または領域の別の要素、層、または領域に対する関係を説明する場合がある。当然のことであるが、これらの用語および上記で考察した用語は図面に示す向きに加えて、異なる向きを包含することを意図する。
本明細書で用いる用語は、特定の実施形態を説明することをのみを目的としており、本開示の範囲を制限することを意図していない。本明細書で用いる単数表現「a」、「an」および「the」は、文脈で特に明確な別段の断りがない限り、複数表現も含むことを意図している。本明細書で用いる「comprises」、「comprising」、「includes」および/または「including」は、特徴構造、整数、手順、操作、要素および/または構成要素の存在を指定しているが、1つ以上の他の特徴構造、整数、手順、操作、要素および/または構成要素の存在または追加を排除するものでない。本明細書で用いるように、特定の層または要素に用いる「近位の」および「隣接する」という用語は、本明細書において別途指定しない限り、別の層または要素に近い状態を指し、1つ以上の介在層または要素が存在する可能性を含み、特定の層または要素が別の層または要素と直接または間接に接触することを必ずしも要求するものではない。
別段の定義がない限り、本明細書で用いるあらゆる用語(技術的用語および科学的用語)は本開示が属する分野の通常の当業者が一般に理解しているのと同じ意味を有する。本明細書で用いる用語は本明細書の文脈における意味と同じであると解釈し、本明細書で明確に定義されない限り、理想化された意味または過度に正式な意味に解釈しないものと理解すべきである。
一側面では本開示は、バルク音波共振器構造体の上面電極の上に配置された不動態化構造体を含み、機能化材料(例えば、生物学的機能化用の特異的結合材料を含むが、これに限定されない)を受けるのに好適な微小電気機械システム(MEMS)共振器装置に関する。不動態化構造体は(i)(例えば、0.1(g/m/日)以下)の低い水蒸気透過率を有する誘電体を含む気密性層および(ii)(例えば、水酸化酸化物表面を有する材料、または金もしくは他の貴金属材料を含む)界面層を含む。組み合わせにおいて、上述の気密性層と界面層を二重層とみなすこともできる。これらの層を堆積した後、SAMを界面層の上に形成してもよく、SAMは界面層の組成に応じてオルガノシラン材料またはチオール材料を含むことが好ましく、SAMは界面層と機能化材料の間に設けられる。気密性層は、反応性電極材料(例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金)を腐食性液体環境での攻撃から保護し、界面層はSAMとの適切な化学結合を促進する。
特定の実施形態では、基板の少なくとも一部の上に配置されたバルク音波共振器構造体は圧電材料、圧電材料の一部の上に配置された上面電極、および圧電材料と基板の間に配置された下面電極を含み、ここで圧電材料の一部は上面電極と下面電極の間に配置されて活性領域を形成する。特定の実施形態では、圧電材料は基板の一面から法線に対して主に非平行(かつ非垂直であってもよい)の配向分布を有するC軸を含む、六方晶構造の圧電材料(例えば、窒化アルミニウムまたは酸化亜鉛)を含む。基板の一面から法線に対して主に非平行の配向分布を示すC軸を含む六方晶構造の圧電材料を形成する方法は2016年10月13日に出願された米国特許出願第15/293,063号に開示されており、この米国特許出願は本明細書に参照により組み込まれる。傾斜C軸の配向を有する圧電材料を形成するさらなる方法は1987年2月3日に出願された米国特許第4,640,756号に開示されており、この米国特許は本明細書に参照により組み込まれる。
特定の実施形態では、気密性層および界面層は、原子層堆積(ALD)、化学蒸着(CVD)または物理蒸着(PVD)などの1つ以上の堆積工程を経て適用されてもよい。ピンホールがない層構造体を提供するために、装置の特徴にわたって良好な工程適用範囲を有する優れたコンフォーマルコーティングを提供する能力があるので、上述の工程のうち、ALDは少なくとも気密性層の堆積に好ましい(界面層の堆積にも好ましい可能性がある)。さらにALDは、装置性能の低下につながりかねない音響振動の相対的な減衰をほとんど提供しない、均一な薄膜層を形成することが可能である。下方電極の腐食を防止するには、気密性層の十分な被覆性が重要である。ALDを用いて気密性層を堆積する場合、特定の実施形態では気密性層の厚さは約5nm〜約100nm、約5nm〜約50nm、または約10nm〜約25nmの範囲を含むことがある。特定の実施形態では、気密性層の厚さは約15nm、または約12nm〜約18nmである。一方、CVDなどのもう1つの工程を用いると、気密性層の厚さは約80nm〜約150nm以上または約80nm〜約120nmの範囲を含む。上述の両方の工程を考慮すると、気密性層の厚さは約5nm〜約150nmの範囲でよい。ALDを用いて界面層の堆積を行う場合は、界面層の厚さは約5nm〜約15nmの範囲を含んでよい。特定の実施形態における界面層の厚さは約10nmまたは約8nm〜約12nmの範囲を含んでよい。その他の界面層の厚さの範囲および/またはALD以外の堆積手法を特定の実施形態で用いてもよい。
特定の実施形態では、気密性層および界面層を真空環境で順番に適用し、2つの層間の界面の高品質化を促進する。
特定の実施形態では、気密性層は誘電体として機能し、水蒸気透過率が低い(例えば、0.1(g/m/日)以下)酸化物、窒化物またはオキシ窒化物の材料を含む。特定の実施形態における気密性層はAlまたはSiNのうちの少なくとも1種を含んでいてよい。特定の実施形態における界面層はSiO、TiO、Ta、HfO、またはAlのうちの少なくとも1種を含む。特定の実施形態では、複数の材料を結合して単一の気密性層を形成してもよいし、および/または気密性層に異なる材料からなる複数の下位層(sublayers)が含まれていてもよい。好ましくは、気密性層は音響共振器構造体の下層にある反応性金属(例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金)電極構造体との適合性を高めるように、さらに選択される。アルミニウムまたはアルミニウム合金はバルク音波共振器の電極材料としてよく用いられるが、このような電極には様々な遷移金属およびポスト遷移金属を用いることができる。
特定の実施形態では、界面層はオルガノシラン系SAMを受けるのに好適な水酸化酸化物表面を含む。水酸化酸化物表面を含む好ましい界面層の材料は二酸化ケイ素[SiO]である。水酸化酸化物表面を組み込む代替的な材料としては二酸化チタン[TiO]、五酸化タンタル[Ta]、酸化ハフニウム[HfO]、または酸化アルミニウム[Al]が挙げられる。水酸化酸化物表面を組み込む他の代替的な材料は当業者には明白であり、これらの代替材料は本開示の範囲内とみなされる。
他の実施形態では、界面層はチオール系SAMを受けるのに好適な金または貴金属を含む。
界面層の堆積に続いて、その上に好ましくはSAMが形成される。SAMは、通常、固体表面と強い親和性を示す化学基をもつ両親媒性分子にその固体表面を暴露して形成される。水酸化酸化物表面を持つ界面層を用いる際には、水酸化酸化物表面への付着のために、オルガノシランSAM層が特に好ましい。オルガノシランSAMはケイ素−酸素(Si−O)結合により表面結合を促進する。詳細には、オルガノシラン分子は加水分解感受性基および有機基を含み、非有機材料を有機ポリマーに結合するのに有効である。オルガノシランSAMは、微量の水の存在で水酸化表面をオルガノシラン材料に暴露して形成され、中間的なシラノール基を形成してもよい。これらの基は水酸化酸化物表面で遊離ヒドロキシル基と反応し、共有結合によってオルガノシランを固定化する。水酸化酸化物表面を含む界面層と適合性がある使用可能なオルガノシラン系SAMの例は、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(GPTMS)、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(MPTMS)、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(APTMS)およびオクタデシルトリメトキシシラン(OTMS)のほか、それらのエトキシ変異体およびクロロ変異体を含む。このほかSAMに用いることができるシランとしてポリエチレングリコール(PEG)と複合化された変異体がある。当業者にはこの他にも代替材料が存在することが分かっている。これらの代替材料は本開示の範囲内とみなされる。典型的なSAMの厚さは少なくとも0.5nm以上の範囲を含んでもよい。
金または他の貴金属を含む界面層を用いる際には、チオール系(例えば、アルカンチオール系)のSAM層を用いることができる。アルカンチオール類は主鎖としてのアルキル鎖、末端基およびS−H頭部基を有する。これらの金属は硫黄に対し強い親和性をもつため、チオール類は、貴金属界面層上で用いることができる。使用できるチオール系SAMの例として、1−ドデカンチオール(DDT)、11−メルカプトウンデカン酸(MUA)およびヒドロキシル基末端(ヘキサエチレングリコール)ウンデカンチオール(1−UDT)などが挙げられる。これらのチオール類は同じ主鎖を含むが末端基が異なる。すなわち、DDT、MUAおよび1−UDTに対してそれぞれ、メチル基(CH)、カルボキシル基(COOH)およびヒドロキシル基末端ヘキサエチレングリコール(HO−(CHCHO))である。特定の実施形態では、無水エタノールなど適切な溶剤を用いてチオール溶液内で金表面をインキュベートすることによってSAMを形成してもよい。
SAMの形成に続いて、機能化材料(例えば、特異的結合材料または非特異的結合材料)をSAMの上に適用してもよい。特定の実施形態では、マイクロアレイスポット針または他の好適な方法を用いて機能化材料をSAM上に適用してもよい。特異的結合材料の例としては、限定されないが、抗体、受容体、リガンド等を含む。特異的結合材料はあらかじめ決定された標的種(例えば、分子、たんぱく質、DNA、ウイルス、バクテリア等)を受け入れるように構成するのが好ましい。特異的結合材料を含む機能化層の厚さは約5nm〜1000nm、または約5nm〜約500nmの範囲を含んでもよい。特定の実施形態では、異なる機能化材料のアレイを複数の共振器を備えた装置の異なる活性領域に設けてもよく、任意に、機能化材料が含まれない1つ以上の活性領域を比較領域(または「参照」領域)として上記活性領域と組み合わせてもよい。特定の実施形態では、機能化材料は非特異的な結合機能を提供してもよい。
特定の実施形態は本明細書に開示する1つ以上のバルク音波MEMS共振器構造体を含み、共振器構造体の少なくとも1つの活性領域の上に配置された少なくとも1種類の機能化材料(例えば、特異的結合材料)に接触するように液体を導くよう配置された流路(例えば、経路、チャンバー等)を含む流体装置を対象としている。このような装置は規模的にはマイクロ流体であってもよいが、少なくとも1つの微細流路(例えば、高さおよび/または幅などの少なくとも1つの寸法が約500ミクロン、約250ミクロン、または約100ミクロン以下)を含む。例えば、バルク音波MEMS共振器構造体を製造し、その複数の部分に気密性層と界面層を堆積した後(任意に、その後にSAMと少なくとも1種類の機能化材料を堆積する)、第1のバルク音波MEMS共振器構造体の上に微細流路の側部境界を規定する1つ以上の壁を形成し、その後、微細流路と流体連通することができる流体口(例えば、開口部)を規定することができるカバーもしくはキャップ層を用いて微細流路を囲むことによりマイクロ流体装置を製造してもよい。特定の実施形態では、SAMおよび/または機能化材料(例えば、特異的結合材料)を微細流路の形成前にバルク音波MEMS共振器構造体の活性領域に予め適用してもよい。他の実施形態では、微細流路の形成の後にバルク音波共振器構造体の活性領域の上にSAMおよび/または機能化材料を適用してもよい。
一実施形態による生物学的感知機能を提供する複数の層を上層に形成した例示的なMEMS共振器装置を図1に示す。図1は圧電材料22および上面電極28を含むMEMS共振器装置の上部の概略断面図であり、少なくとも1つの上面電極28の上には気密性層32、界面層34、自己組織化単層36、および機能化層(例えば、特異的結合材料)38が形成されている。特定の実施形態では、MEMS共振器装置はバルク音波共振器装置を含む。圧電材料22は基板の一面から法線に対して主に非平行(非垂直であってもよい)の配向分布を有するC軸を含む窒化アルミニウム材料または酸化亜鉛材料を含む。このような配向分布はせん断変位を発生させることができ、これによってMEMS共振器装置をセンサー内および/またはマイクロ流体装置内で用いるなど、液体とともに用いることができるという利点がある。特定の実施形態では、圧電材料は長手方向の配向を有するC軸を含む。
不動態化構造体、SAM、および少なくとも1種類の機能化材料(例えば、特異的結合材料)を受けるのに適した典型的なバルク音波MEMS共振器装置10を図2Aに示す。装置10は基板12(例えば、典型的にはシリコンまたは他の半導体材料)、基板12の上に配置された音響反射体14、圧電材料22の層、および上面電極28と下面電極20を含む。下面電極20は圧電材料22の底面24の一部に沿って(音響反射体14と圧電材料22の間に)配置され、上面電極28は圧電材料22の上面26の一部に沿って配置される。上面電極28と下面電極20の重複部分の間で圧電材料22が配置される領域が共振器装置10の活性領域30とみなされる。気密性層、界面層、およびSAMのそれぞれの少なくとも一部は少なくとも1つの活性領域の上に配置される。音響反射体14は音波を反射する役割があり、そのため、音波の基板12内での消失を減らすか防ぐ。特定の実施形態では、音響反射体14は、異なる材料(例えば、オキシ炭化ケイ素[SiOC]、窒化ケイ素[Si]、二酸化ケイ素[SiO]、窒化アルミニウム[AlN]、タングステン[W]、およびモリブデン[Mo])の交互に重ねられた薄膜層16、18を含み、任意に基板12の上に堆積した1/4波長のブラッグ反射鏡(Bragg mirror)の形で具現化される。特定の実施形態では、他の種類の音響反射体を用いてもよい。共振器装置10の形成工程は、基板12を覆うように音響反射体14を堆積し、下面電極20を堆積し、圧電材料22を(例えば、スパッタ法または他の適切な方法によって)成長させ、上面電極28を堆積するという工程を含んでいてもよい。
図2Bは上面電極28と圧電材料22の複数の部分に気密性層32を堆積した後の図2AのMEMS共振器装置10の概略断面図である。気密性層32は水蒸気透過率の小さい(例えば、0.1(g/m/日)以下)誘電体を含むのが好ましい。特定の実施形態では、気密性層32は酸化物、窒化物またはオキシ窒化物、例えばAlおよびSiOのうちの1種類以上(ただし、これに限定されない)を含む。
図2Cは気密性層32の上に界面層34を堆積した後の図2BのコーティングMEMS共振器装置の概略断面図である。界面層34は水酸化酸化物表面を持ち、特定の実施形態では二酸化ケイ素[SiO]、二酸化チタン[TiO]、五酸化タンタル[Ta]、酸化ハフニウム[HfO]、または酸化アルミニウム[Al]のうちの1種類以上を含んでもよい。
図2Dは界面層34の上に自己組織化単層(SAM)36を形成した後の図2CのコーティングMEMS共振器装置の概略断面図である。特定の実施形態では、SAMはオルガノシラン材料を含む。好適なSAM材料の例としては、GPTMS、MPTMS、APTMS、OTMS、およびPEGオルガノシランが挙げられる。オルガノシランSAM材料の他の例およびそれらの形成方法は当業者には周知のものである。他の実施形態では、SAMはチオール材料を含む。
図2Eは自己組織化単層36の一部に機能化材料38を適用して共振器装置の活性領域30と重なるようにした後の図2DのMEMS共振器装置の概略断面図である。示すように、機能化材料38は装置の活性領域30と重なっている。図2Eの装置を環境内の標的種の存在を検知するセンサーとして用いてもよい。音波を活性領域30内に誘導し、機能化材料38と結合する標的種に機能化材料38を露出すると、装置の1種類以上の波動伝搬特性(例えば、周波数特性、振幅特性、および/または位相特性)の変化を検知し、環境内の標的種の存在および量を知ることができる。
特定の実施形態では、機能化材料(例えば、特異的結合材料)が存在しないまたは不要なSAMの領域の上にブロッキング層を配置(例えば、パターン形成)してもよい。ブロッキング層はSAMに非標的種が非特異的に結合するのを防止するのに役立つ。用いてもよいブロッキング材の例としては窒化ケイ素[SiN]または炭化ケイ素[SiC]等の非酸化物薄膜、SU8、フォトレジスト、ポリイミド、パリレン等の有機材料、またはポリエチレングリコール[PEG]、または化学的もしくは生理学的緩衝液、またはタンパク質(例えば、ウシ血清アルブミン(BSA))が挙げられる。
特定の実施形態は本明細書に開示するMEMS共振器装置と、少なくとも1種類の機能化材料に接触するように液体を導くようになっている流路を含むマイクロ流体装置を対象とする。例えば、MEMS共振器装置を製造してMEMS共振器装置の上に不動態化構造体(例えば、気密性層および界面層)とSAMを適用した後に、好ましくは少なくとも1つの音響共振器の活性領域を含む微細流路の側部境界を規定する1つ以上の壁を形成して、その後にカバーもしくはキャップ層を適用して微細流路を囲むことによって流体装置を製造してもよい。特定の実施形態では、微細流路の壁の形成の後でカバーもしくはキャップ層の適用の前に機能化材料(例えば、特異的結合材料)を適用してもよい。
図3A〜図3Dはバルク音波MEMS共振器装置を含む流体装置の形成を示す。図3Aは壁42を形成してMEMS共振器装置の活性領域を含む微細流路の側部境界を規定した後の図2DのMEMS共振器装置の概略断面図である。MEMS共振器装置は基板12、基板12の上に配置された音響反射体14、圧電材料22の層、および圧電材料22の領域の上および下にそれぞれ配置された上面電極28と下面電極20を含む。上面電極28と下面電極20の重複部分の間で圧電材料22が配置される領域が活性領域30を規定する。気密性層32は上面電極28と圧電材料22の上に設けられる。界面層34は気密性層32の上に配置される。SAM36は界面層34の上に設けられる。活性領域30から横方向に離れている壁42はSAM36から上方に伸び、活性領域30を含む微細流路の側部境界を規定する。このような壁は、任意の好適な材料、例えばSU−8ネガ型エポキシレジスト、他のフォトレジスト材料、または必要であれば1つ以上の粘着表面(例えば、粘着テープ)を有する薄いポリマー材料をレーザー切断した「ステンシル」層で形成することができる。任意に、SAM、機能化層、およびブロッキング層を堆積する前に、このような壁42をSU−8ネガ型エポキシレジストまたは他のフォトレジスト材料で形成してもよい。
図3Bは機能化材料38(例えば、特異的結合材料)をSAM36の一部に適用し、共振器装置の活性領域30と重なるようにした後の図3Aの装置の概略断面図である。特定の実施形態では、機能化材料38をマイクロアレイスポット針または他の好適な方法を用いてSAM36上に適用してもよい。機能化材料38は活性領域30と重なっていることが好ましい。
図3Cは活性領域30と一致しないSAM36の複数の部分の上にブロッキング材40を適用した後の図3Bの装置の概略断面図である。好適なブロッキング材の例としてはウシ血清アルブミン(BSA)が挙げられる。
図3Dは壁42の上にカバーもしくはキャップ層44を適用することで、囲まれた微細流路52を含むマイクロ流体装置50を作り出した後の図3Cの概略断面図であり、微細流路52は機能化材料38で覆われた活性領域30を含む。カバーもしくはキャップ層44は流体(例えば、液体)を微細流路52に供給するのに使用できる流体口46、48を含む。カバーもしくはキャップ層44は流体と相性のよい任意の好適な材料を具現化することができる。カバーもしくはキャップ層44は特定の実施形態では光学的透過性であってもよい。カバーもしくはキャップ層44に望ましい材料の例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートなどのポリマー材料、またはセラミックもしくはガラスなどの無機・非金属材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。マイクロ流体装置50を用いる際には、流体口46、48のうちの1つを通して微細流路52に液体を供給し、機能化材料38に接触させてもよい。音波を活性領域30に誘導し、微細流路52に供給された液体中に含まれる標的種が機能化材料38と結合すると、MEMS共振器装置の1種類以上の波動伝搬特性(例えば、周波数特性、振幅特性、および/または位相特性)の変化を検知して液体中の標的種の存在および/または量を知ることができる。気密性層32が存在することにより液体が上面電極28を腐食させるのを防止する一方、界面層34はSAM36の取付けを容易にし、SAM36により機能化材料38を適用することができる。
図4は本明細書に開示する気密性層、界面層、自己組織化単層、および機能化材料(例えば、特異的結合材料)を受けるのに好適なバルク音波MEMS共振器装置10(図2Aに示した装置10と同じ)の上部平面視の写真である。MEMS共振器装置10は基板12の上に配置された圧電材料(図示せず)、圧電材料の一部の下に配置された下面電極20、および圧電材料の一部の上に配置され、活性領域30を含む上面電極28を含み、圧電材料が上面電極28と下面電極20の重複領域の間に配置される活性領域30を含む。外部から利用可能な接点20A、28Aは下面電極20と上面電極28にそれぞれ電気的に接続する。MEMS共振器装置10の上に本明細書に開示する界面層、自己組織化単層、および機能化材料(例えば、特異的結合材料)を配置した後、装置10をセンサーとして用い、および/またはマイクロ流体装置に組み込んでもよい。所望であれば、複数のMEMS共振器装置10を単一の基板12の上にアレイの形で設けてもよい。
図5はマイクロ流体装置60の組立斜視図であり、複数のバルク音波MEMS共振器装置を備える基板62、MEMS共振器装置の活性領域68A〜68Nで示される中央微細流路82を規定する中間層80、および中間層80を覆うように配置されたカバーもしくはキャップ層90を組み込んでいる。音響反射体(図示せず)と圧電材料(図示せず)を含む基板62の上面中央部は上面電極66と下面電極64A〜64Nを含む。上記の電極が互いに重なり合い、圧電材料を囲む領域が活性領域68A〜68Nを具現化する。図5には5つの活性領域が記載されているが、任意の好適な数の活性領域68A〜68Nが設けられ、直列または並列に流体接続してもよい。基板62の上面周縁部(または上面端部)は参照重複領域70と接続した参照上面電極76と参照下面電極74をさらに含む。このような参照重複領域70は流体に対して露出しておらず、中央微細流路82の中の流体に対して露出した活性領域68A〜68Nから得られる信号の比較の基礎を提供するために存在する。基板62の上には中間層80が形成され、ここで中央微細流路82は、流体を受け入れることを意図しており、封止するように、参照重複領域70を覆うよう配置された周縁チャンバー84を規定する。中間層80は任意の好適な材料、例えばSU−8ネガ型エポキシレジスト、他のフォトレジスト材料、または任意に1つ以上の粘着表面(例えば、粘着テープ)を含む薄いポリマー材料をレーザー切断した「ステンシル」層などで形成してもよい。中間層80は、マイクロ流体装置60を組み立てる際に上面電極66および下面電極64A〜64Nの側部を利用可能にする側部差込領域86をさらに含む。カバーもしくはキャップ層90は中間層80の側部差込領域86で示される側部差込領域96を含み、また、上面98から利用することができ、活性領域68A〜68N上の中央微細流路82に流体(例えば、液体)が供給されることを許容する中間層80の中に規定される中央微細流路82の端部で示される微細流体口92、94を含む。少なくとも電極64A〜64N、66の上には本明細書に開示する気密性層、界面層、自己組織化単層、および機能化材料(例えば、特異的結合材料)で覆われていることが好ましい。他の構成によるマイクロ流体装置を設けてもよく、これは当業者が本開示を検討すれば分かることである。
図6は活性領域を含む薄膜バルク音波共振器(film bulk acoustic wave resonator、FBAR)構造体100の概略断面図であり、一実施形態によれば、機能化材料(例えば、特異的結合材料または非特異的結合材料)を受けるのに好適な界面層と自己組織化単層(SAM)で覆われることとなるFBAR構造体100の少なくとも一部を有する。FBAR構造体100は支持層108(例えば、二酸化ケイ素)で覆われた空洞106を規定する基板102(例えば、シリコンまたは他の半導体材料)を含む。下面電極110は支持層108の一部の上に配置され、好ましくは傾斜C軸を有する六方晶構造の圧電材料(例えば、AlNまたはZnO)を具現化する圧電材料層112は、下面電極110と支持層108の上に配置される。上面電極116は圧電材料層112の上面114の少なくとも一部の上に配置される。上面電極116と下面電極110の間に配置された圧電材料層112の一部はFBAR構造体100の活性領域120を具現化する。活性領域120は支持層108の下にある空洞106の上に配置され、示される。音波は空洞106を越えて効率良く伝搬しないので、空洞106は音響エネルギーが基板102内で消失するのを防止することで誘導音波を活性領域120の中に閉じ込める役割を果たす。この点で、空洞106は図2A〜図3Dに示した音響反射体14の代替物を提供する。図6に示す空洞106は下側で基板102の薄くなった部分と境界を接しているが、代替的な実施形態では、空洞106の少なくとも一部は基板102の厚さ全体を貫通して伸びてもよい。FBAR構造体100の形成する工程は、基板102の中に空洞106を規定する工程、犠牲材料(図示せず)で空洞106を充填し、任意にその後に犠牲材料を平坦化する工程、支持層108を基板102と犠牲材料の上に堆積する工程、(例えば、基板102もしくは支持層108、または基板102の外縁に規定された縦方向の開口部を通してエッチャントを流すことで)犠牲材料を除去する工程、下面電極110を支持層108の上に堆積する工程、(例えば、スパッタ法または他の適切な方法で)圧電材料層112を成長させる工程、および上面電極116を堆積する工程、を含んでもよい。
本開示を検討すれば当業者は理解するように、特定の実施形態では、図6のFBAR構造体100を図2A〜図3Dに開示するソリッドマウントBAW構造体(solidly mounted BAW structures)に置き換えてもよく、が、機能化材料(例えば、特異的結合材料または非特異的結合材料)を受けるのに好適な界面層と自己組織化単層で覆われているバルク音波構造体の少なくとも一部を有する。
当業者は、本開示の好ましい実施形態の改善点および修正点が分かっている。そのような改善点および修正点はすべて本明細書で開示し以下で請求する概念の範囲に含まれるものとみなされる。

Claims (20)

  1. 微小電気機械システム(MEMS)共振器装置であって、
    基板;
    前記基板の少なくとも一部の上に配置され、少なくとも1つの上面電極を含むバルク音波共振器構造体;
    前記少なくとも1つの上面電極の少なくとも一部の上に配置され、0.1(g/m/日)以下の水蒸気透過率を有する誘電材料を含む気密性層;
    前記気密性層の少なくとも一部の上に配置された界面層;および
    前記界面層の少なくとも一部の上に配置された少なくとも1種類の特異的又は非特異的結合材料
    を含み、
    ここで前記バルク音波共振器構造体は前記少なくとも1つの上面電極の下に少なくとも1つの活性領域を含み、前記気密性層、前記界面層、および前記少なくとも1種類の特異的又は非特異的結合材料のそれぞれの少なくとも一部は、前記少なくとも1つの活性領域の上に配置される、MEMS共振器装置。
  2. 前記界面層と前記少なくとも1種類の特異的又は非特異的結合材料の間に配置された自己組織化単層をさらに含む、請求項1に記載のMEMS共振器装置。
  3. 前記界面層は水酸化酸化物表面を含み、前記自己組織化単層はオルガノシラン材料を含む、請求項2に記載のMEMS共振器装置。
  4. 前記界面層は金または金以外の貴金属を含み、前記自己組織化単層はチオール材料を含む、請求項2に記載のMEMS共振器装置。
  5. 前記気密性層は酸化物、窒化物、またはオキシ窒化物の材料を含む、請求項1に記載のMEMS共振器装置。
  6. 前記界面層はSiO、TiO、Ta、HfO、およびAlの少なくとも1種類を含む、請求項1に記載のMEMS共振器装置。
  7. 前記少なくとも1つの上面電極は非貴金属を含む、請求項1に記載のMEMS共振器装置。
  8. 前記気密性層の厚さはnm〜50nmの範囲であり、前記界面層の厚さはnm〜5nmの範囲である、請求項1に記載のMEMS共振器装置。
  9. 前記バルク音波共振器構造体は、前記基板の一面の法線に対して主に非平行の配向分布を有するC軸を含む六方晶構造の圧電材料を含む、請求項1に記載のMEMS共振器装置。
  10. 前記基板と前記バルク音波共振器構造体の間に配置された音響反射構造体をさらに含み、ここで前記バルク音波共振器構造体はソリッドマウントバルク音波共振器(solidly mounted bulk acoustic wave resonator)構造体を含む、請求項1に記載のMEMS共振器装置。
  11. 前記基板は窪みを規定し、支持層が前記バルク音波共振器構造体と前記窪みの間に提供され、前記少なくとも1つの活性領域は前記支持層の少なくとも一部と前記窪みの少なくとも一部の上に配置される、請求項1に記載のMEMS共振器装置。
  12. 請求項1に記載のMEMS共振器装置を含むセンサー。
  13. 請求項1に記載のMEMS共振器装置と、液体を導いて前記少なくとも1種類の特異的又は非特異的結合材料に接触させるよう配置された流路とを含む、流体装置。
  14. 生物学的検知または化学的検知の方法であって、前記方法が:
    請求項13に記載の流体装置の前記流路に、標的種を含む流体を供給する工程であって、ここで前記供給する工程は、前記標的種のうちの少なくとも一部が前記少なくとも1種類の特異的又は非特異的結合材料に結合するよう構成されている、工程;、
    前記少なくとも1つの活性領域にバルク音波を誘導する工程;ならびに
    前記バルク音波共振器構造体の周波数特性、振幅特性、または位相特性の少なくとも1種類の変化を検知して、前記少なくとも1種類の特異的又は非特異的結合材料に結合した標的種の存在または量の少なくとも1つを示す工程、
    を含む、方法。
  15. 微小電気機械システム(MEMS)共振器装置を製造する方法であって、前記方法は:
    基板の少なくとも一部の上に配置された圧電材料の少なくとも一部の上に少なくとも1つの上面電極を形成する工程;
    前記少なくとも1つの上面電極の少なくとも一部の上に気密性層を堆積する工程であって、前記気密性層は0.1(g/m/日)以下の水蒸気透過率を含む誘電材料を含む、工程;
    前記気密性層の少なくとも一部の上に界面層を堆積する工程;および
    前記界面層の少なくとも一部の上に少なくとも1種類の特異的又は非特異的結合材料を堆積する工程
    を含み、
    ここで前記微小電気機械システム(MEMS)共振器装置は前記少なくとも1つの上面電極の下に少なくとも1つの活性領域を含み、前記気密性層、前記界面層、および前記少なくとも1種類の特異的又は非特異的結合材料のそれぞれの少なくとも一部は前記少なくとも1つの活性領域の上に配置される、方法。
  16. 前記気密性層を堆積する工程は原子層堆積を含み、前記界面層を堆積する工程は化学蒸着、原子層堆積、または物理蒸着の少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記界面層を堆積する工程は前記気密性層を堆積する工程の後に真空環境で順次行われる、請求項15に記載の方法。
  18. 前記少なくとも1種類の特異的又は非特異的結合材料を堆積する工程の前に、前記界面層の少なくとも一部の上に自己組織化単層を形成する工程をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  19. 前記少なくとも1種類の特異的又は非特異的結合材料と一致しない前記自己組織化単層の一部の上にブロッキング材を堆積する工程をさらに含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記界面層の一部の上に少なくとも1つの壁を形成して、流路を規定する工程をさらに含む、請求項15に記載の方法。
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