JP2009207075A - 共振子フィルタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の圧電共振子から成る共振子フィルタを簡易な製造工程で製造する。
【解決手段】下部電極82、圧電体膜83、第一の上部電極84、及び第二の上部電極86を順次積層して成る、第一の並列腕共振子12、第二の並列腕共振子13、及び直列腕共振子11を形成し(図6(A))、第一の並列腕共振子12、第二の並列腕共振子13、及び直列腕共振子11のそれぞれの上部に保護膜85を形成し(図6(B))、直列腕共振子11の第二の上部電極86、及び第一の並列腕共振子12の第二の上部電極86のそれぞれが露出するように保護膜85を選択的にエッチングし(図6(C))、直列腕共振子11の第一の上部電極84が露出するようにその上層の第二の上部電極86をエッチング除去する(図6(D))。
【選択図】図6
【解決手段】下部電極82、圧電体膜83、第一の上部電極84、及び第二の上部電極86を順次積層して成る、第一の並列腕共振子12、第二の並列腕共振子13、及び直列腕共振子11を形成し(図6(A))、第一の並列腕共振子12、第二の並列腕共振子13、及び直列腕共振子11のそれぞれの上部に保護膜85を形成し(図6(B))、直列腕共振子11の第二の上部電極86、及び第一の並列腕共振子12の第二の上部電極86のそれぞれが露出するように保護膜85を選択的にエッチングし(図6(C))、直列腕共振子11の第一の上部電極84が露出するようにその上層の第二の上部電極86をエッチング除去する(図6(D))。
【選択図】図6
Description
本発明は複数の圧電共振子から成る共振子フィルタを製造する方法に関する。
無線LANや移動体通信機器等のバンドパスフィルタを構成する共振子として、圧電材料を用いた圧電共振子が広く使用されている。圧電共振子は、弾性波が膜厚方向に伝搬する構造上、Q値に優れており、急峻なカットオフ特性を有するため、GHz帯への応用が期待されている。圧電共振子は、基板と、その基板上に形成される積層共振体とを有している。積層共振体は、圧電体膜と、その圧電体膜を上下から挟む一対の上部電極及び下部電極を有しており、上部電極と下部電極との間に高周波信号が印加されると、積層共振体の膜厚が1/2波長に等しくなる共振周波数にて厚み縦方向に励振する。
フィルタの構成例として、複数の圧電共振子を梯子型に組み合わせて成るラダー型フィルタが知られている。梯子型に接続される圧電共振子のうちラダー型フィルタの入力端子及び出力端子間に直列に接続される共振子は、直列腕共振子と称される一方、ラダー型フィルタの入力端子(又は出力端子)及び接地端子に並列に接続される共振子は、並列腕共振子と称される。ラダー型フィルタでは、例えば、並列腕共振子に周波数調整用の電極膜や誘電体膜を付加する等して、直列腕共振子の共振周波数と並列腕共振子の反共振周波数とが一致するように形成されているので、その一致する周波数を中心周波数とする帯域通過フィルタが形成される。ラダー型フィルタの通過帯域幅は、圧電共振子の電気機械結合係数によって定まり、その両側には、直列腕共振子の反共振周波数及び並列腕共振子の共振周波数にそれぞれ減衰極が形成される。フィルタの製造プロセスを簡略化するため、従来では、直列腕共振子及び並列腕共振子の共振周波数をそれぞれ一つに設定していた。
しかし、二種類の共振子を組み合わせるだけでは、所望の通過帯域幅(例えば、中心周波数の数%)を確保しつつ、減衰域での減衰量を大きくすることが困難であった。このような事情に鑑み、従来では、圧電共振子にインダクタンスを付加することにより、通過帯域幅を広げつつ通過帯域の平坦度を高める方法(特許文献1)、或いは共振周波数の異なる複数の圧電共振子を同一基板上に形成する方法(特許文献2)などが提案されている。
特開2001−251102号公報
特開2002−268645号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、通過帯域と減衰域との間の減衰傾度が緩やかになり、減衰域での高減衰化の要求に十分に応えることができない。また、特許文献2に記載の方法では、最高周波数に対応する厚さから最低周波数に対応する厚さまで圧電材料の厚さを段階的に堆積するか、或いは最低周波数に対応する厚さまで圧電材料を堆積した後に圧電材料を選択的に取り除くことにより、共振周波数の異なる複数の圧電共振子を同一基板上に形成しているので、製造工程が著しく複雑になる。
そこで、本発明は、通過帯域と減衰域との間の減衰傾度を低下させることなく、減衰域での減衰量を大きく確保できる共振子フィルタの簡易な製造方法を提供することを課題とする。
本発明の第一の側面に係わる共振子フィルタの製造方法は、第一の共振周波数を有する第一の並列腕共振子と、第一の共振周波数より低い第二の共振周波数を有する第二の並列腕共振子と、第一の共振周波数より高い第三の共振周波数を有する直列腕共振子とがラダー型に組み合わされて成る共振子フィルタの製造に係わる。この製造方法は、下部電極、圧電体膜、及び第一の上部電極を順次積層して成る、第一の並列腕共振子、第二の並列腕共振子、及び直列腕共振子を形成する工程と、第一の並列腕共振子、第二の並列腕共振子、及び直列腕共振子のそれぞれの上部に誘電体膜を形成する工程と、直列腕共振子の第一の上部電極、及び第一の並列腕共振子の第一の上部電極のそれぞれが露出するように誘電体膜を選択的にエッチングする工程と、第一の並列腕共振子の第一の上部電極、及び第二の並列腕共振子の上部を被覆する誘電体膜のそれぞれの上部に第二の上部電極を形成する工程と、を備える。
本発明の第一の側面に係わる製造方法によれば、第一の並列腕共振子、第二の並列腕共振子、及び直列腕共振子の下部電極、圧電体膜、及び第一の上部電極から成る積層共振体の積層構造を全て共通にしつつ、各積層共振体上の誘電体膜の選択的エッチングと第二の上部電極の形成により、簡易な工程で、共振周波数の異なる複数の共振子からなる共振子フィルタを製造できる。
本発明の第二の側面に係わる共振子フィルタの製造方法は、第一の共振周波数を有する第一の直列腕共振子と、第一の共振周波数より高い第二の共振周波数を有する第二の直列腕共振子と、第一の共振周波数より低い第三の共振周波数を有する並列腕共振子とがラダー型に組み合わされて成る共振子フィルタの製造に係わる。この製造方法は、下部電極、圧電体膜、及び第一の上部電極を順次積層して成る、第一の直列腕共振子、第二の直列腕共振子、及び並列腕共振子を形成する工程と、第一の直列腕共振子、第二の直列腕共振子、及び並列腕共振子のそれぞれの上部に誘電体膜を形成する工程と、第一の直列腕共振子の第一の上部電極、及び第二の直列腕共振子の第一の上部電極のそれぞれが露出するように誘電体膜を選択的にエッチングする工程と、第一の直列腕共振子の第一の上部電極、及び並列腕共振子の上部を被覆する誘電体膜のそれぞれの上部に第二の上部電極を形成する工程と、を備える。
本発明の第二の側面に係わる製造方法によれば、第一の直列腕共振子、第二の直列腕共振子、及び並列腕共振子の下部電極、圧電体膜、及び第一の上部電極から成る積層共振体の積層構造を全て共通にしつつ、各積層共振体上の誘電体膜の選択的エッチングと第二の上部電極の形成により、簡易な工程で、共振周波数の異なる複数の共振子からなる共振子フィルタを製造できる。
本発明の第三の側面に係わる共振子フィルタの製造方法は、第一の共振周波数を有する第一の並列腕共振子と、第一の共振周波数より低い第二の共振周波数を有する第二の並列腕共振子と、第一の共振周波数より高い第三の共振周波数を有する直列腕共振子とがラダー型に組み合わされて成る共振子フィルタの製造に係わる。この製造方法は、下部電極、圧電体膜、第一の上部電極、及び第二の上部電極を順次積層して成る、第一の並列腕共振子、第二の並列腕共振子、及び直列腕共振子を形成する工程と、第一の並列腕共振子、第二の並列腕共振子、及び直列腕共振子のそれぞれの上部に誘電体膜を形成する工程と、直列腕共振子の第二の上部電極、及び第一の並列腕共振子の第二の上部電極のそれぞれが露出するように誘電体膜を選択的にエッチングする工程と、直列腕共振子の第一の上部電極が露出するようにその上層の第二の上部電極をエッチング除去する工程と、を備える。
本発明の第三の側面に係わる製造方法によれば、第一の並列腕共振子、第二の並列腕共振子、及び直列腕共振子の下部電極、圧電体膜、及び第一の上部電極から成る積層共振体の積層構造を全て共通にしつつ、各積層共振体上の誘電体膜の選択的エッチングと第二の上部電極の形成により、簡易な工程で、共振周波数の異なる複数の共振子からなる共振子フィルタを製造できる。
本発明の第四の側面に係わる共振子フィルタの製造方法は、第一の共振周波数を有する第一の直列腕共振子と、第一の共振周波数より高い第二の共振周波数を有する第二の直列腕共振子と、第一の共振周波数より低い第三の共振周波数を有する並列腕共振子とがラダー型に組み合わされて成る共振子フィルタの製造に係わる。この製造方法は、下部電極、圧電体膜、第一の上部電極、及び第二の上部電極を順次積層して成る、第一の直列腕共振子、第二の直列腕共振子、及び並列腕共振子を形成する工程と、第一の直列腕共振子、第二の直列腕共振子、及び並列腕共振子のそれぞれの上部に誘電体膜を形成する工程と、第一の直列腕共振子の第二の上部電極、及び第二の直列腕共振子の第二の上部電極のそれぞれが露出するように誘電体膜を選択的にエッチングする工程と、第二の直列腕共振子の第一の上部電極が露出するようにその上層の第二の上部電極をエッチング除去する工程と、を備える。
本発明の第四の側面に係わる製造方法によれば、第一の直列腕共振子、第二の直列腕共振子、及び並列腕共振子の下部電極、圧電体膜、及び第一の上部電極から成る積層共振体の積層構造を全て共通にしつつ、各積層共振体上の誘電体膜の選択的エッチングと第二の上部電極の形成により、簡易な工程で、共振周波数の異なる複数の共振子からなる共振子フィルタを製造できる。
本発明の第五の側面に係わる製造方法によれば、第一の共振周波数を有する第一の直列腕共振子と、第一の共振周波数より高い第二の共振周波数を有する第二の直列腕共振子と、第一の共振周波数より低い第三の共振周波数を有する第一の並列腕共振子と、第三の共振周波数より低い第四の共振周波数を有する第二の並列腕共振子とがラダー型に組み合わされて成る共振子フィルタの製造に係わる。この製造方法は、下部電極、圧電体膜、第一の上部電極、及び第二の上部電極を順次積層して成る、第一の直列腕共振子、第二の直列腕共振子、第一の並列腕共振子、及び第二の並列腕共振子を形成する工程と、第一の直列腕共振子、第二の直列腕共振子、第一の並列腕共振子、及び第二の並列腕共振子のそれぞれの上部に誘電体膜を形成する工程と、第二の直列腕共振子の第二の上部電極、及び第一の並列腕共振子の第二の上部電極のそれぞれが露出するように誘電体膜を選択的にエッチングする工程と、第二の直列腕共振子の第二の上部電極、第一の並列腕共振子の第二の上部電極、及び第二の並列腕共振子の上部を被覆する誘電体膜のそれぞれの上部に第三の上部電極を形成する工程と、第二の直列腕共振の第一の上部電極が露出するようにその上層の第二の上部電極及び第三の上部電極をエッチング除去する工程と、第一の直列腕共振子の第二の上部電極が露出するように誘電体膜を選択的にエッチングする工程と、を備える。
本発明の第五の側面に係わる製造方法によれば、第一の直列腕共振子、第二の直列腕共振子、第一の並列腕共振子、及び第二の並列腕共振子の下部電極、圧電体膜、及び第一の上部電極から成る積層共振体の積層構造を全て共通にしつつ、各積層共振体上の誘電体膜の選択的エッチングと第二及び第三の上部電極の形成により、簡易な工程で、共振周波数の異なる複数の共振子からなる共振子フィルタを製造できる。
本発明によれば、通過帯域と減衰域との間の減衰傾度を低下させることなく、減衰域での減衰量を大きく確保できる共振子フィルタを簡易な方法に製造することができる。
以下、各図を参照しながら本発明に係わる実施例について説明する。同一符号のデバイスは、同一のデバイスを示すものとして、重複する説明を省略する。また、図面は、模式的なものであり、説明の便宜上、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率は、現実の共振子構造とは異なる。
図1はラダー型フィルタ10の回路図、図2はラダー型フィルタ20の回路図、図3はラダー型フィルタ30の回路図、図4はラダー型フィルタ10,20,30の通過特性を示す。
ラダー型フィルタ10は、一種類の直列腕共振子11と一種類の並列腕共振子12との組み合わせから成る共振子フィルタである。並列腕共振子12の反共振周波数は、直列腕共振子11の共振周波数にほぼ一致するように形成されている。直列腕共振子11の共振周波数、及び反共振周波数は、例えば、それぞれ1897MHz,1952MHzであり、並列腕共振子12の共振周波数、及び反共振周波数は、例えば、それぞれ1834MHz,1887MHzである。ラダー型フィルタ10の通過特性は、図4のグラフ101に示すように、直列腕共振子11の共振周波数付近(1.9GHz近傍)を中心周波数とし、その前後±0.05GHzを通過帯域とするバンドパス特性を有する。通過帯域の両側には、並列腕共振子12の共振周波数付近(1.83GHz近傍)と、直列腕共振子11の反共振周波数付近(1.95GHz近傍)にそれぞれ減衰極が形成される。
ラダー型フィルタ20は、一種類の直列腕共振子11と二種類の並列腕共振子12,13との組み合わせから成る共振子フィルタである。並列腕共振子13は、通過帯域とその低周波側の減衰極との間の急峻な減衰傾度を維持しつつ、その低周波側に更に減衰極を形成することによって、高減衰量化された減衰域をある程度の帯域幅にわたって形成するためのものである。並列腕共振子13の反共振周波数は、並列腕共振子12の共振周波数と直列腕共振子11の共振周波数との間に設定される。並列腕共振子13の共振周波数、及び反共振周波数は、例えば、それぞれ1824MHz,1877MHzである。ラダー型フィルタ20の通過特性は、図4のグラフ102に示すように、通過帯域とその低周波側の減衰極との間の急峻な減衰傾度を維持しつ、ある程度の帯域幅にわたって高減衰量の減衰域が形成されている。
ラダー型フィルタ30は、一種類の直列腕共振子11と一種類の並列腕共振子12との組み合わせから成る共振子フィルタにインダクタンス14を並列腕共振子12とグランドとの間に接続して成る回路構成を有している。インダクタンス14は、通過帯域の低周波側に高減衰量の減衰域を形成するためのものであり、例えば、1nHである。ラダー型フィルタ30の通過特性は、図4のグラフ103に示すように、インダクタンス14を付加することによって、通過帯域とその低周波側の減衰極との間の減衰傾度が緩やかになってしまう。このことから、ラダー型フィルタ30は、急峻な減衰傾度が要求されるフィルタには不向きであることが理解できる。
次に、図5を参照しながらラダー型フィルタ20の本実施例に係わる第一の製造工程について説明する。
まず、下部電極82、圧電体膜83、及び第一の上部電極84を公知の薄膜成膜法を用いて基板81上に順次成膜し、フォトリソグラフィにより所定のパターンにエッチング加工して、複数の圧電共振子11,12,13を形成する(同図(A))。
まず、下部電極82、圧電体膜83、及び第一の上部電極84を公知の薄膜成膜法を用いて基板81上に順次成膜し、フォトリソグラフィにより所定のパターンにエッチング加工して、複数の圧電共振子11,12,13を形成する(同図(A))。
基板81の材質としては、適度な機械的強度を有し、且つエッチングなどの微細加工に適した材質であれば、特に限定されるものではないが、例えば、シリコン単結晶基板、サファイア単結晶基板、セラミックス基板、石英、ガラス基板等が好適である。圧電体膜83の材質としては、電気機械結合係数が大きく、伝搬損失及びパワーフロー角が小さく、遅延時間温度係数が小さく、伝搬速度の周波数分散性が少ない圧電材料が望ましく、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)、ニオブ酸カリウム(KNbO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム(BaTiO3)等が好適である。下部電極82及び第一の上部電極83の材質としては、圧電体膜83が適度な配向性を形成し得る伝導性材質、例えば、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、白金(Pt)、金(Au)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ルテニウム(Ru)又はこれら何れか2種以上を含む合金等が好適である。
下部電極82及び第一の上部電極84の成膜法としては、例えば、電子ビーム蒸着法やスパッタリング法等が好適である。圧電体膜83の成膜法としては、例えば、スパッタリング法、レーザーアブレーション法、イオンプレーティング法、レーザー蒸着法、イオンビーム蒸着法、真空蒸着法、化学的気相成長法(CVD)、MOCVD法、溶射法、メッキ法、及びゾルゲル法等が好適である。
次に、圧電共振子11,12,13を全面的に被覆するように保護膜85を形成し、続いて、それぞれの圧電共振子11,12の第一の上部電極84が露出するように圧電共振子11,12の上部に形成されている保護膜85を選択的にエッチングし、開口部を形成する(同図(B))。
保護膜85は、ラダー型フィルタ20を保護する機能に加えて、並列腕共振子13の共振周波数を調整する機能を併せ持つ薄膜である。保護膜85の材質としては、適度な耐久性、耐熱性、耐水性を有し、且つ、エッチング加工可能な材質が好ましく、例えば、二酸化珪素膜(SiO2),酸化アルミニウム膜(Al2O3),窒化珪素膜(Si3N4),酸化タンタル膜(Ta2O5)などの誘電体膜が好適である。
次に、保護膜85の全面にフォトレジスト91を塗布した後、所定のマスクパターンにて露光し、これを現像することで、圧電体共振子12の第一の上部電極84、及び圧電共振子13の上部を被覆する保護膜85のそれぞれが露出するようにフォトレジスト91をパターニングする(同図(C))。
次に、フォトレジスト91の全面に第二の上部電極86を成膜し、続いて、リフトオフプロセスによりフォトレジスト91を溶解させることで、圧電共振子12の第一の上部電極84、及び圧電共振子13の上部を被覆する保護膜85のそれぞれの上部に形成された第二の電極86のみを残して、フォトレジスト91上の第二の上部電極86をフォトレジスト91と共に除去する(同図(D))。なお、第二の上部電極86の材質、及びその成膜法は、第一の上部電極84の材質、及びその成膜法と同様であるため、詳細な説明を省略する。
圧電共振子11,12,13は、積層共振体の厚み縦方向の自由振動を確保するためのキャビティ(空洞部)を備えるFBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)型でもよく、或いは、基板と積層共振体との間に複数の反射膜からなる音響多層膜を備えるSMR(Solidly Mounted Resonator)型でもよい。圧電共振子11,12,13をFBAR型で構成する場合、それぞれの圧電共振子11,12,13の形成位置に対応してキャビティを形成する工程を追加すればよい。キャビティ構造は、ダイヤフラム型構造、又はエアギャップ型構造の何れでもよい。以上の工程を経て、一種類の直列腕共振子11と二種類の並列腕共振子12,13との組み合わせから成るラダー型フィルタ20が完成する。
圧電共振子11は、下部電極82、圧電体膜83、及び第一の上部電極84から成る積層共振体から構成されており、その上部電極は、第一の上部電極84から成る一層構造を有している。圧電共振子12は、下部電極82、圧電体膜83、第一の上部電極84、及び第二の上部電極86から成る積層共振体から構成されており、その上部電極は、第一の上部電極84、及び第二の上部電極86から成る二層構造を有している。圧電共振子13は、下部電極82、圧電体膜83、第一の上部電極84、保護膜85、及び第二の上部電極86から成る積層共振体から構成されており、その上部電極は、第一の上部電極84、保護膜85、及び第二の上部電極86から成る三層構造を有している。
上述の第一の製造工程によれば、圧電共振子11,12,13の下部電極と圧電体膜の積層構造を共通にしつつ、共振周波数に応じて上部電極の積層構造(電極膜及び保護膜の積層数)を変更することが可能になるので、少ない工程数で圧電共振子11,12,13の共振周波数を所望の周波数に調整することができる。また、上部電極の膜厚及び/又は誘電体膜の膜厚を変えることで、圧電体膜に対する質量付加効果に変化が生じ、それぞれの圧電共振子11,12,13の共振周波数を変えることができる。
圧電共振子11,12,13の具体的な積層構造を以下に例示する。以下に示す具体的な材質やその膜厚は本実施例を実施する上での一例であり、本発明を限定するものではない。
圧電共振子11の積層構造:下部電極82(Pt:100nm)/圧電体膜83(AlN:1775nm)/第一の上部電極84(Pt:95nm)
圧電共振子12の積層構造:下部電極82(Pt:100nm)/圧電体膜83(AlN:1775nm)/第一の上部電極84(Pt:95nm)/第二の上部電極86(Ti:85nm)
圧電共振子13の積層構造:下部電極82(Pt:100nm)/圧電体膜83(AlN:1775nm)/第一の上部電極84(Pt:95nm)/保護膜85(SiO2:30nm)/第二の上部電極86(Ti:85nm)
次に、図6を参照しながらラダー型フィルタ20の本実施例に係わる第二の製造工程について説明する。
まず、下部電極82、圧電体膜83、第一の上部電極84、及び第二の上部電極86を公知の薄膜成膜法を用いて、基板81上に順次成膜し、フォトリソグラフィにより、所定のパターンにエッチング加工して、複数の圧電共振子11,12,13を形成する(同図(A))。次に、圧電共振子11,12,13を全面的に被覆するように保護膜85を形成し(同図(B))、続いて、少なくとも圧電共振子13を被覆する保護膜85をマスクし、圧電共振子11,12のそれぞれの第二の上部電極86が露出するように、保護膜85を選択的にエッチングする(同図(C))。続いて、圧電共振子12の第二の上部電極86をマスクし、圧電共振子11の第二の上部電極86を、ウェットエッチング等の手段により、エッチング除去する(同図(D))。以上の工程を経て、一種類の直列腕共振子11と二種類の並列腕共振子12,13との組み合わせから成るラダー型フィルタ20が完成する。
まず、下部電極82、圧電体膜83、第一の上部電極84、及び第二の上部電極86を公知の薄膜成膜法を用いて、基板81上に順次成膜し、フォトリソグラフィにより、所定のパターンにエッチング加工して、複数の圧電共振子11,12,13を形成する(同図(A))。次に、圧電共振子11,12,13を全面的に被覆するように保護膜85を形成し(同図(B))、続いて、少なくとも圧電共振子13を被覆する保護膜85をマスクし、圧電共振子11,12のそれぞれの第二の上部電極86が露出するように、保護膜85を選択的にエッチングする(同図(C))。続いて、圧電共振子12の第二の上部電極86をマスクし、圧電共振子11の第二の上部電極86を、ウェットエッチング等の手段により、エッチング除去する(同図(D))。以上の工程を経て、一種類の直列腕共振子11と二種類の並列腕共振子12,13との組み合わせから成るラダー型フィルタ20が完成する。
上述の第一の製造工程と第二の製造工程によって得られる共振子構造の相違点は、圧電共振子13の上部電極の積層構造(第二の上部電極86と保護膜85との積層順序)にある。上述の第二の製造工程においても、圧電共振子11,12,13の下部電極と圧電体膜の積層構造を共通にしつつ、共振周波数に応じて上部電極の積層構造(電極膜及び保護膜の積層数)を変更することが可能になるので、少ない工程数で圧電共振子11,12,13の共振周波数を所望の周波数に調整することができる。
図7はラダー型フィルタ40の回路図、図8はラダー型フィルタ50の回路図、図9はラダー型フィルタ10,40,50の通過特性を示す。
ラダー型フィルタ40は、二種類の直列腕共振子11,15と一種類の並列腕共振子12との組み合わせから成る共振子フィルタである。直列腕共振子15は、通過帯域とその高周波側の減衰極との間の急峻な減衰傾度を維持しつつ、その高周波側に更に減衰極を形成することによって、高減衰量化された減衰域をある程度の帯域幅にわたって形成するためのものである。直列腕共振子15の共振周波数は、直列腕共振子11の共振周波数及びその反共振周波数の間に設定される。直列腕共振子15の共振周波数、及び反共振周波数は、例えば、それぞれ1907MHz,1962MHzである。ラダー型フィルタ40の通過特性は、図9のグラフ104に示すように、通過帯域とその高周波側の減衰極との間の急峻な減衰傾度を維持しつ、ある程度の帯域幅にわたって高減衰量の減衰域が形成されている。なお、図9に示すグラフ101は、上述したラダー型フィルタ10の通過特性を示している。
ラダー型フィルタ50は、一種類の直列腕共振子11と一種類の並列腕共振子12との組み合わせから成る共振子フィルタにインダクタンス16を直列腕共振子11と入出力端子との間に接続して成る回路構成を有している。インダクタンス16は、通過帯域の高周波側に高減衰量の減衰域を形成するためのものであり、例えば、1nHである。ラダー型フィルタ50の通過特性は、図9のグラフ105に示すように、インダクタンス16を付加することによって、通過帯域とその高周波側の減衰極との間の減衰傾度が緩やかになってしまう。このことから、ラダー型フィルタ50は、急峻な減衰傾度が要求されるフィルタには不向きであることが理解できる。
ラダー型フィルタ40の本実施例に係わる製造工程は、ラダー型フィルタ20の実施例1に係わる製造工程と同じである。但し、ラダー型フィルタ40を構成する三種類の圧電共振子11,12,15のうち最高の共振周波数を有する圧電共振子15の製造工程は、ラダー型フィルタ20を構成する三種類の圧電共振子11,12,13のうち最高の共振周波数を有する圧電共振子11の製造工程と同じであることに留意する必要がある。同様に、ラダー型フィルタ40を構成する三種類の圧電共振子11,12,15のうち中間の共振周波数を有する圧電共振子11の製造工程は、ラダー型フィルタ20を構成する三種類の圧電共振子11,12,13のうち中間の共振周波数を有する圧電共振子12の製造工程と同じである。ラダー型フィルタ40を構成する三種類の圧電共振子11,12,15のうち最低の共振周波数を有する圧電共振子12の製造工程は、ラダー型フィルタ20を構成する三種類の圧電共振子11,12,13のうち最低の共振周波数を有する圧電共振子13の製造工程と同じある。
図10はラダー型フィルタ60の回路図、図11はラダー型フィルタ70の回路図、図12はラダー型フィルタ10,60,70の通過特性を示す。
ラダー型フィルタ60は、二種類の直列腕共振子11,15と二種類の並列腕共振子12,13との組み合わせから成る共振子フィルタである。各共振子11,12,13,15の共振周波数及び反共振周波数の組み合わせは、実施例1,2と同じである。ラダー型フィルタ60の通過特性は、図12のグラフ106に示すように、通過帯域とその低周波側及び高周波側のそれぞれの減衰極との間の急峻な減衰傾度を維持しつ、ある程度の帯域幅にわたって高減衰量の減衰域が形成されている。なお、図12に示すグラフ101は、上述したラダー型フィルタ10の通過特性を示している。
ラダー型フィルタ70は、一種類の直列腕共振子11と一種類の並列腕共振子12との組み合わせから成る共振子フィルタにインダクタンス14を並列腕共振子12とグランドとの間に接続するとともに、インダクタンス16を直列腕共振子11と入出力端子との間に接続して成る回路構成を有している。インダクタンス14は、通過帯域の低周波側に高減衰量の減衰域を形成するためのものであり、インダクタンス16は、通過帯域の高周波側に高減衰量の減衰域を形成するためのものである。これらのインダクタンス14,16は、例えば、1nHである。ラダー型フィルタ70の通過特性は、図12のグラフ107に示すように、インダクタンス14,16を付加することによって、通過帯域とその低周波側及び高周波側のそれぞれの減衰極との間の減衰傾度が緩やかになってしまう。このことから、ラダー型フィルタ70は、急峻な減衰傾度が要求されるフィルタには不向きであることが理解できる。
次に、図13乃至図14を参照しながらラダー型フィルタ70の本実施例に係わる製造工程について説明する。
まず、下部電極82、圧電体膜83、第一の上部電極84、及び第二の上部電極86を公知の薄膜成膜法を用いて基板81上に順次成膜し、フォトリソグラフィにより所定のパターンにエッチング加工して、複数の圧電共振子11,12,13,15を形成する(同図(A))。次に、圧電共振子11,12,13,15を全面的に被覆するように保護膜85を形成し、少なくとも圧電共振子11、13の上部を被覆する保護膜85をマスクし、圧電共振子15,12のそれぞれの第二の上部電極86が露出するように保護膜85を選択的にエッチングする(同図(B))。続いて、少なくとも圧電共振子11の上部を被覆する保護膜85をマスクし、それぞれの圧電共振子15,12の第二の上部電極86、及び圧電共振子13の上部を被覆する保護膜85の上部に第三の電極87を成膜する(同図(C))。なお、第三の上部電極87の材質、及びその成膜法は、第一の上部電極84の材質、及びその成膜法と同様であるため、詳細な説明を省略する。
次に、圧電共振子15,12,13の上部に形成されている第三の電極87、及び圧電共振子11の上部を被覆する保護膜85にフォトレジスト92を塗布した後、所定のマスクパターンにて露光し、これを現像することで、圧電共振子15の上部に形成されている第三の電極87、及び圧電共振子11の上部を被覆する絶縁膜85のそれぞれが露出するようにフォトレジスト92をパターニングする(図14(D))。
次に、フォトレジスト92及び保護膜85をマスクとして、圧電共振子15の上部に形成されている第三の電極87及び第二の電極86をウェットエッチングにより侵食除去する(同図(E))。続いて、圧電共振子11の上部を被覆する保護膜85を、その下層の第二の上部電極86が表面に露出するまでドライエッチングし、フォトレジスト92を除去する(同図(F))。
圧電共振子11,12,13,15は、FBAR型、又はSMR型の何れでもよい。圧電共振子11,12,13,15をFBAR型で構成する場合、それぞれの圧電共振子11,12,13,15の形成位置に対応してキャビティを形成する工程を追加すればよい。キャビティ構造は、ダイヤフラム型構造、又はエアギャップ型構造の何れでもよい。以上の工程を経て、二種類の直列腕共振子11,15と二種類の並列腕共振子12,13との組み合わせから成るラダー型フィルタ60が完成する。
圧電共振子15は、下部電極82、圧電体膜83、及び第一の上部電極84から成る積層共振体から構成されており、その上部電極は、第一の上部電極84から成る一層構造を有している。圧電共振子11は、下部電極82、圧電体膜83、第一の上部電極84、及び第二の上部電極86から成る積層共振体から構成されており、その上部電極は、第一の上部電極84、及び第二の上部電極86から成る二層構造を有している。圧電共振子12は、下部電極82、圧電体膜83、第一の上部電極84、第二の上部電極86、及び第三の上部電極87から成る積層共振体から構成されており、その上部電極は、第一の上部電極84、第二の上部電極86、及び第三の上部電極87から成る三層構造を有している。圧電共振子13は、下部電極82、圧電体膜83、第一の上部電極84、第二の上部電極86、保護膜85、及び第三の上部電極87から成る積層共振体から構成されており、その上部電極は、第一の上部電極84、第二の上部電極86、保護膜85、及び第三の上部電極87から成る四層構造を有している。
上述の製造工程によれば、圧電共振子11,12,13、15の下部電極と圧電体膜の積層構造を共通にしつつ、共振周波数に応じて上部電極の積層構造(電極膜及び保護膜の積層数)を変更することが可能になるので、少ない工程数で圧電共振子11,12,13、5の共振周波数を所望の周波数に調整することができる。また、上部電極の膜厚及び/又は誘電体膜の膜厚を変えることで、圧電体膜に対する質量付加効果に変化が生じ、それぞれの圧電共振子11,12,13,15の共振周波数を変えることができる。
圧電共振子11,12,13、15の具体的な積層構造を以下に例示する。以下に示す具体的な材質やその膜厚は本実施例を実施する上での一例であり、本発明を限定するものではない。
圧電共振子15の積層構造:下部電極82(Pt:140nm)/圧電体膜83(AlN:1465nm)/第一の上部電極84(Pt:120nm)
圧電共振子11の積層構造:下部電極82(Pt:140nm)/圧電体膜83(AlN:1465nm)/第一の上部電極84(Pt:120nm)/第二の上部電極86(Ti:15nm)
圧電共振子12の積層構造:下部電極82(Pt:140nm)/圧電体膜83(AlN:1465nm)/第一の上部電極84(Pt:120nm)/第二の上部電極86(Ti:15nm)/第三の上部電極87(Cr:650nm)
圧電共振子13の積層構造:下部電極82(Pt:140nm)/圧電体膜83(AlN:1465nm)/第一の上部電極84(Pt:120nm)/第二の上部電極86(Ti:15nm)/保護膜85(SiO2:35nm)/第三の上部電極87(Cr:65nm)
図15は本実施例に係わるデュプレクサ200の回路図である。
デュプレクサ200は、アンテナ(図示せず)に接続されるアンテナ端子ANTと、アンテナに送信信号を出力する送信回路(図示せず)に接続される送信信号端子TXと、アンテナを介して受信した受信信号を入力する受信回路(図示せず)に接続される受信信号端子RXと、送信信号を通過させるとともに受信信号を遮断する送信用フィルタ201と、受信信号を通過させるとともに送信信号を遮断する受信用フィルタ202とを備える。送信用フィルタ201と受信用フィルタ202の何れか一方又は両者は、実施例1に記載の方法により製造されたラダー型フィルタ20、実施例2に記載の方法により製造されたラダー型フィルタ40、又は実施例3に記載の方法により製造されたラダー型フィルタ60のうち何れかを含む。デュプレクサ200は、通過帯域と減衰域との間の減衰傾度を低下させることなく、減衰域での減衰量を大きく確保することができる。
デュプレクサ200は、アンテナ(図示せず)に接続されるアンテナ端子ANTと、アンテナに送信信号を出力する送信回路(図示せず)に接続される送信信号端子TXと、アンテナを介して受信した受信信号を入力する受信回路(図示せず)に接続される受信信号端子RXと、送信信号を通過させるとともに受信信号を遮断する送信用フィルタ201と、受信信号を通過させるとともに送信信号を遮断する受信用フィルタ202とを備える。送信用フィルタ201と受信用フィルタ202の何れか一方又は両者は、実施例1に記載の方法により製造されたラダー型フィルタ20、実施例2に記載の方法により製造されたラダー型フィルタ40、又は実施例3に記載の方法により製造されたラダー型フィルタ60のうち何れかを含む。デュプレクサ200は、通過帯域と減衰域との間の減衰傾度を低下させることなく、減衰域での減衰量を大きく確保することができる。
10,20,30,50,60,70…ラダー型フィルタ 11,12,13,15…圧電共振子 14,16…インダクタンス 81…基板 82…下部電極 83…圧電体膜 84…第一の上部電極 85…保護膜 86…第二の上部電極 87…第三の上部電極 91,92…フォトレジスト
Claims (5)
- 第一の共振周波数を有する第一の並列腕共振子と、前記第一の共振周波数より低い第二の共振周波数を有する第二の並列腕共振子と、前記第一の共振周波数より高い第三の共振周波数を有する直列腕共振子とがラダー型に組み合わされて成る共振子フィルタの製造方法であって、
下部電極、圧電体膜、及び第一の上部電極を順次積層して成る、第一の並列腕共振子、第二の並列腕共振子、及び直列腕共振子を形成する工程と、
前記第一の並列腕共振子、前記第二の並列腕共振子、及び前記直列腕共振子のそれぞれの上部に誘電体膜を形成する工程と、
前記直列腕共振子の第一の上部電極、及び前記第一の並列腕共振子の第一の上部電極のそれぞれが露出するように前記誘電体膜を選択的にエッチングする工程と、
前記第一の並列腕共振子の第一の上部電極、及び前記第二の並列腕共振子の上部を被覆する誘電体膜のそれぞれの上部に第二の上部電極を形成する工程と、
を備える共振子フィルタの製造方法。 - 第一の共振周波数を有する第一の直列腕共振子と、前記第一の共振周波数より高い第二の共振周波数を有する第二の直列腕共振子と、前記第一の共振周波数より低い第三の共振周波数を有する並列腕共振子とがラダー型に組み合わされて成る共振子フィルタの製造方法であって、
下部電極、圧電体膜、及び第一の上部電極を順次積層して成る、第一の直列腕共振子、第二の直列腕共振子、及び並列腕共振子を形成する工程と、
前記第一の直列腕共振子、前記第二の直列腕共振子、及び前記並列腕共振子のそれぞれの上部に誘電体膜を形成する工程と、
前記第一の直列腕共振子の第一の上部電極、及び前記第二の直列腕共振子の第一の上部電極のそれぞれが露出するように前記誘電体膜を選択的にエッチングする工程と、
前記第一の直列腕共振子の第一の上部電極、及び前記並列腕共振子の上部を被覆する誘電体膜のそれぞれの上部に第二の上部電極を形成する工程と、
を備える共振子フィルタの製造方法。 - 第一の共振周波数を有する第一の並列腕共振子と、前記第一の共振周波数より低い第二の共振周波数を有する第二の並列腕共振子と、前記第一の共振周波数より高い第三の共振周波数を有する直列腕共振子とがラダー型に組み合わされて成る共振子フィルタの製造方法であって、
下部電極、圧電体膜、第一の上部電極、及び第二の上部電極を順次積層して成る、第一の並列腕共振子、第二の並列腕共振子、及び直列腕共振子を形成する工程と、
前記第一の並列腕共振子、前記第二の並列腕共振子、及び前記直列腕共振子のそれぞれの上部に誘電体膜を形成する工程と、
前記直列腕共振子の第二の上部電極、及び前記第一の並列腕共振子の第二の上部電極のそれぞれが露出するように前記誘電体膜を選択的にエッチングする工程と、
前記直列腕共振子の第一の上部電極が露出するようにその上層の第二の上部電極をエッチング除去する工程と、
を備える共振子フィルタの製造方法。 - 第一の共振周波数を有する第一の直列腕共振子と、前記第一の共振周波数より高い第二の共振周波数を有する第二の直列腕共振子と、前記第一の共振周波数より低い第三の共振周波数を有する並列腕共振子とがラダー型に組み合わされて成る共振子フィルタの製造方法であって、
下部電極、圧電体膜、第一の上部電極、及び第二の上部電極を順次積層して成る、第一の直列腕共振子、第二の直列腕共振子、及び並列腕共振子を形成する工程と、
前記第一の直列腕共振子、前記第二の直列腕共振子、及び前記並列腕共振子のそれぞれの上部に誘電体膜を形成する工程と、
前記第一の直列腕共振子の第二の上部電極、及び前記第二の直列腕共振子の第二の上部電極のそれぞれが露出するように前記誘電体膜を選択的にエッチングする工程と、
前記第二の直列腕共振子の第一の上部電極が露出するようにその上層の第二の上部電極をエッチング除去する工程と、
を備える共振子フィルタの製造方法。 - 第一の共振周波数を有する第一の直列腕共振子と、前記第一の共振周波数より高い第二の共振周波数を有する第二の直列腕共振子と、前記第一の共振周波数より低い第三の共振周波数を有する第一の並列腕共振子と、前記第三の共振周波数より低い第四の共振周波数を有する第二の並列腕共振子とがラダー型に組み合わされて成る共振子フィルタの製造方法であって、
下部電極、圧電体膜、第一の上部電極、及び第二の上部電極を順次積層して成る、第一の直列腕共振子、第二の直列腕共振子、第一の並列腕共振子、及び第二の並列腕共振子を形成する工程と、
前記第一の直列腕共振子、前記第二の直列腕共振子、前記第一の並列腕共振子、及び第二の並列腕共振子のそれぞれの上部に誘電体膜を形成する工程と、
前記第二の直列腕共振子の第二の上部電極、及び前記第一の並列腕共振子の第二の上部電極のそれぞれが露出するように前記誘電体膜を選択的にエッチングする工程と、
前記第二の直列腕共振子の第二の上部電極、前記第一の並列腕共振子の第二の上部電極、及び前記第二の並列腕共振子の上部を被覆する誘電体膜のそれぞれの上部に第三の上部電極を形成する工程と、
前記第二の直列腕共振の第一の上部電極が露出するようにその上層の第二の上部電極及び第三の上部電極をエッチング除去する工程と、
前記第一の直列腕共振子の第二の上部電極が露出するように前記誘電体膜を選択的にエッチングする工程と、
を備える共振子フィルタの製造方法。
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