JP7378723B2 - 弾性波デバイス - Google Patents

弾性波デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP7378723B2
JP7378723B2 JP2019180138A JP2019180138A JP7378723B2 JP 7378723 B2 JP7378723 B2 JP 7378723B2 JP 2019180138 A JP2019180138 A JP 2019180138A JP 2019180138 A JP2019180138 A JP 2019180138A JP 7378723 B2 JP7378723 B2 JP 7378723B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
acoustic
piezoelectric substrate
acoustic impedance
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019180138A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021057805A (ja
Inventor
道雄 門田
秀治 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku University NUC
Original Assignee
Tohoku University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku University NUC filed Critical Tohoku University NUC
Priority to JP2019180138A priority Critical patent/JP7378723B2/ja
Publication of JP2021057805A publication Critical patent/JP2021057805A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7378723B2 publication Critical patent/JP7378723B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、弾性波デバイスに関する。
近年、スマートフォン等で主に使用されている700MHzから3.5GHzの周波数帯には、80近くのバンドがあり、非常に混雑している。このため、急峻な減衰特性を有する弾性波フィルタが要求されている。また、周波数帯の混雑に対する対策の1つとして、3.5GHzから4.9GHzの周波数帯を利用する第5世代移動通信システム(5G)が計画されている。しかし、この周波数帯でも、混雑するのは時間の問題である。このため、この周波数帯でも、急峻な減衰特性を有し、電池の消耗を抑えるために挿入損失の少ない弾性波フィルタが要求される。弾性波フィルタは、共振子を梯子型に接続したラダーフィルタから成るが、その2つの要求を満足するためには、高Qあるいは高インピーダンス比を持つ共振子を実現する必要がある。
従来、700MHzから3.5GHzの周波数帯では、圧電薄膜としてLiTaO結晶(LT)やLiNbO結晶(LN)を用いた弾性表面波(SAW)デバイスや、バルク波弾性波のFBAR(薄膜圧電共振子;Film Bulk Acoustic Resonator)デバイスが用いられている。しかし、SAWデバイスの周波数fは、基板の音速をV、すだれ状電極の周期(ピッチ)をpitchとすると、f=V/pitchで決まるため、音速やピッチの限界から、高周波側では3.5GHzが限界であった。
一方、圧電薄膜を用いたバルク波弾性波のFBARデバイスには、圧電薄膜の上下に空洞を必要とする空洞型FBAR、および、圧電薄膜の片側の空洞の代わりに、音響多層膜と保持基板とを有する音響多層膜構造FBARがある。そのうち、空洞型FBARには、AlNやScAlNの圧電薄膜を用いたもの(例えば、非特許文献1または2参照)や、LNの単結晶薄板を用いたものがある(例えば、非特許文献3参照)。この空洞型FBARでは、AlNやScAlN膜などがc軸配向しているため、用いるバルク波の振動モードは、厚み縦振動のみとなる。この縦波の音速は、(c33/密度)1/2で表され(c33は弾性スティッフネス定数)、励振周波数は、厳密には電極の質量負荷により低下するが、おおよそ音速/(2×膜厚)で表される。このため、3.5GHz以上の高周波を励振するためには、圧電薄膜の膜厚を極端に薄くしなければならない。また、LNの単結晶薄板を用いた空洞型FBARでも、励振周波数は基板の厚みに反比例するため、励振周波数を3.5GHz以上の高周波にするためには、圧電薄膜の膜厚を極端に薄くしなければならない。非特許文献1乃至3に記載の空洞型FBARでは、圧電薄膜の膜厚が0.9~2μmのとき、約2GHzの励振周波数と、60dB程度のインピーダンス比が得られている。
しかし、これらの空洞型FBARのうち、圧電薄膜としてAlNやScAlNを用いたものは、これらが多結晶薄膜であるため、高周波での音響減衰が大きく、良好な特性を実現するのが困難であるという問題があった。例えば、AlNを用いた空洞型FBARでは、2GHzで70dBのインピーダンス比が得られているが、5GHzのときには、インピーダンス比が50dBまで低下してしまうことが確認されている(例えば、非特許文献4または5参照)。
また、高周波で使用するための、空洞の不要な音響多層膜構造FBARとして、ZnOから成る圧電薄膜(厚みt=波長/2)と、音響膜を多数積層した音響多層膜と、保持基板とを積層した構造を有するものが提案されている(例えば、非特許文献6参照)。この弾性波デバイスでは、基本モードの励振を大きくするために、各音響膜の厚みを、圧電薄膜の厚みの半分(すなわち、波長/4)以上としている。この弾性波デバイスも、バルク波の振動モードが厚み縦振動であるが、基本モードの3GHzで、50dBのインピーダンス比しか得られておらず、AlN膜からなる空洞型FBARより特性が劣っているため、実用化には至っていない。
また、音響多層膜構造FBARで、高い共振周波数が得られるものとして、上下電極の間に、ZnOおよびAlNのいずれかから成り、[0001]方向が圧電体薄膜の面に略平行な1方向に配向した第1の圧電体層と、[0001]方向が第1圧電体層と180°異なる方向に配向した第2の圧電体層とを重ねた圧電体薄膜を設けた、基本モードの2倍の周波数を励起する薄膜共振器が開発されている(例えば、特許文献1参照)。この共振器によれば、圧電体薄膜の厚さが同じ従来のものと比べて、共振周波数が2倍になり、音響減衰に対して有利であるが、実測ではインピーダンス比が非常に小さく、使用できる特性ではない。
なお、音響多層膜構造を有する圧電素子として、単結晶から所定の方位で切り出された板状の圧電部と、圧電部の表面および裏面の少なくとも一方に接合され、板状の第1音響インピーダンス部と、その第1音響インピーダンス部より大きな音響インピーダンスを有する板状の第2音響インピーダンス部とが交互に積層された支持部とを有するものがある(例えば、特許文献2参照)。しかし、この圧電素子は、各音響インピーダンス部が、振動の波長に対して1/4の厚さに形成され、共振周波数が数十メガヘルツ程度であり、3.5GHz以上の高周波帯での使用は想定されていない。
John D. Larson III et al., "Power Handling and Temperature Coefficient Studies in FBAR Duplexers for the 1900 MHz PCS Band", Proc. IEEE Ultrason. Symp., 2000, p.869-874 Keiichi Umeda et al., "PIEZOELECTRIC PROPERTIES OF ScAlN THIN FILMS FOR PIRZO-MEMS DEVICES", Proc. MEMS (Taipei, Taiwan), 2013, p.20-24, 多井知義、他3名、「LiNbO3, LiTaO3を用いた単結晶FBARの開発」、Proceeding of Symposium on Ultrasonic Electronics、2007年、Vol. 28、p.151-152 Tsuyoshi Yokoyama et al., "Highly Piezoelectric Co-Doped AlN Thin Films for Wideband FBAR Applications", IEEE Trans. Ultrason. Ferroelectr. & Freq. Control, June 2015, Vol. 62, No. 6, p.1007-1015 T. Nishihara et al., "High Performance and Miniature Thin Film Bulk Acoustic Wave Filters for 5 GHz", 2002 IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM, p.969-972 Hideaki Kobayashi et al., "Fabrication of Piezoelectric Thin Film Resonators with Acoustic Quarter-Wave Multilayers", Jpn. J. Appl. Phys., 2002, Vol. 40, p.3455-3457
特開2007-36915号公報 特開2015-228620号公報
非特許文献1および2に記載のような空洞型FBARや、非特許文献6に記載の音響多層膜構造FBARでは、それぞれ5GHzや3GHzでインピーダンス比が50dBと小さいため、減衰特性が急峻で低挿入損失であるという良好な特性を得ることはできないという課題があった。また、非特許文献1乃至3に記載のような空洞型FBARは、3.5GHz以上の高周波数帯では、圧電薄膜が極端に薄くなるため、機械的強度を保つのが困難であるという課題もあった。特に、非特許文献3に記載の空洞型FBARは、圧電薄膜がLN単結晶薄板であるため、多結晶薄膜より機械的強度が得られず、実用化することは難しい。
音響多層膜構造FBARである特許文献1に記載の高次モード薄膜共振器は、非特許文献1乃至3に記載のような基本波を用いた空洞型FBARと比べ、同じ共振周波数では、圧電体薄膜の厚みは2倍となるが、圧電体薄膜を構成する2枚の圧電体層は、従来の圧電体薄膜と同じ厚みとなる。このため、3.5GHz以上の高周波数帯では、各圧電体層が極端に薄くなり、これらの機械的強度を保つのが困難であるという課題があった。また、3.5GHz以上の高周波数帯では、圧電体薄膜が2倍の厚みになっても、まだ非常に薄いため、圧電体薄膜自体の機械的強度を保つのも困難であるという課題もあった。また、周波数が560MHzの時でさえ12dBのインピーダンス比しか得られておらず、3.5GHzになると、インピーダンス比はさらに小さくなるため、実用化は困難であるという課題もあった。
なお、非特許文献6や特許文献1に記載のような音響多層膜構造FBARの周波数特性は、多結晶圧電薄膜を用いた報告しかなく、基本モードですら良好な特性が実現されておらず、その周波数は3GHz以下である。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、3.5GHz以上の高周波数帯で、良好な特性を得ることができると共に、十分な機械的強度を保つことができる弾性波デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る弾性波デバイスは、圧電基板と、前記圧電基板に接するよう設けられた電極と、前記圧電基板および/または前記電極に接するよう設けられた音響多層膜とを有し、バルク波の共振特性のうちの基本モードを利用するよう構成されており、前記音響多層膜は、低音響インピーダンス膜と高音響インピーダンス膜とが交互に連続して3層以上20層以下で積層されており、各低音響インピーダンス膜および各高音響インピーダンス膜のうち、最も前記圧電基板および/または前記電極に近い少なくとも3層の各層の平均厚みが、前記バルク波の0.09波長~0.239波長であり、前記圧電基板は、LiTaO 結晶から成り、オイラー角が(0°±5°、59°~97°、0°~180°)および(90°±5°、90°±5°、0°~180°)のいずれか一方、もしくは、これらのいずれか一方と結晶学的に等価なオイラー角であり、前記圧電基板の厚みすべり振動を利用するよう構成されている、または、LiTaO 結晶から成り、オイラー角が(0°±5°、94°~145°、0°~180°)、もしくはこれと結晶学的に等価なオイラー角であり、前記圧電基板の厚み縦振動を利用するよう構成されていることを特徴とする。
或いは、本発明に係る弾性波デバイスは、圧電基板と、前記圧電基板に接するよう設けられた電極と、前記圧電基板および/または前記電極に接するよう設けられた音響多層膜とを有し、バルク波の共振特性のうちの基本モードを利用するよう構成されており、前記音響多層膜は、低音響インピーダンス膜と高音響インピーダンス膜とが交互に連続して3層以上20層以下で積層されており、各低音響インピーダンス膜および各高音響インピーダンス膜のうち、最も前記圧電基板および/または前記電極に近い、少なくとも3層の各層の平均厚みが、前記バルク波の0.09波長~0.239波長であり、前記圧電基板は、LiNbO 結晶から成り、オイラー角が(0°±5°、62°~99°、0°~180°)および(90°±5°、90°±5°、0°~180°)のいずれか一方、もしくは、これらのいずれか一方と結晶学的に等価なオイラー角であり、前記圧電基板の厚みすべり振動を利用するよう構成されている、または、LiNbO 結晶から成り、オイラー角が(0°±5°、104°~140°、0°~180°)、もしくはこれと結晶学的に等価なオイラー角であり、前記圧電基板の厚み縦振動を利用するよう構成されている、ことを特徴とする。
本発明に係る弾性波デバイスは、低音響インピーダンス膜と高音響インピーダンス膜とが交互に連続して積層された音響多層膜の、各低音響インピーダンス膜および各高音響インピーダンス膜のうち、少なくとも3層の厚みを、バルク波の0.09波長~0.239波長にすることにより、基本モード(0次)を励振したとき、3.5GHz以上の高周波数帯で、大きいインピーダンス比を得ることができる。これにより、減衰特性が急峻で低挿入損失であるという良好な特性を得ることができる。また、圧電基板の上下に空洞を必要としないため、3.5GHz以上の高周波数帯でも、十分な機械的強度を保つことができる。
ここで、基本モードの周波数特性で、インピーダンスが最小のインピーダンスを共振インピーダンスZr、その周波数を共振周波数fr、インピーダンスが最大のインピーダンスを反共振インピーダンスZa、その周波数を反共振周波数faとすると、インピーダンス比は、それらのインピーダンスの比;20×log(Za/Zr) であり、帯域は、100×(fa-fr)/fr (%) である。また、バルク波の波長は、2×(圧電基板の厚みT)で定義される。圧電基板の厚みTに、圧電基板両面の電極の平均厚mtを含めた実効的な厚み(T+mt)で定義されることもある。
本発明に係る弾性波デバイスで、電極は、2つ以上から成ることが好ましい。また、電極は、圧電基板の一方の表面全体を覆っていてもよく、圧電基板の一部を覆っていてもよい。また、電極は、平面形状が円形や多角形、楕円形など、いかなる形状であってもよい。また、本発明に係る弾性波デバイスは、圧電基板の両面にそれぞれ電極を有する構造であってもよく、2つの共振子が直列に接続された構造、すなわち圧電基板と音響多層膜との間に共通電極を有し、圧電基板の音響多層膜とは反対側の表面に2つの電極を有する構造であってもよい。また、圧電基板の片面または両面に電極を複数有し、圧電基板上に3個以上の共振子を形成し、それらを直列および/または並列に接続することにより、ラダーフィルタや多重モードフィルタを形成してもよい。なお、圧電基板には、圧電薄膜や圧電薄板も含まれる。
本発明に係る弾性波デバイスで、前記音響多層膜の各低音響インピーダンス膜および/または各高音響インピーダンス膜は、例えば、Mg合金、SiO、Al、Y、Si、Ge、Ti、ZnO、Si(ここで、xおよびyは正の実数)、AlN、ZrO、SiC、Al、Ag、Hf、TiO、Ni、Cr、Au、Ta、Mo、Pt、W、およびCuのうちの少なくとも1つを含む膜、または、これらのうちの少なくとも1つを含む合金、化合物、ホウ化物、臭化物、フッ化物、塩化物、硫化物、酸化膜、窒化膜、炭化膜、ヨウ化膜、もしくはこれらを含む化合物から成ることが好ましい。また、これらの材料に限らず、音響多層膜は、低音響インピーダンス膜が、隣り合う高音響インピーダンス膜よりも、音響インピーダンスが小さいものから成っていればよく、さらに、[(各高音響インピーダンス膜の音響インピーダンス)/(各低音響インピーダンス膜の音響インピーダンス)]の値の平均値が、1.5~10.2であってもよい。
本発明に係る弾性波デバイスで、前記圧電基板は、LiNbO(LN)、LiTaO(LT)の単結晶から成るため、高インピーダンス比を得やすい。なお、FBARで用いられるAlNやScAlNなどのc軸配向した圧電多結晶薄膜は、圧電定数が小さいうえ、多結晶膜であるため、高周波での音響減衰が大きく、高インピーダンス比を得るのが難しい。一方、LTやLNなどの単結晶の圧電基板は、成膜による多結晶膜とは異なり、高周波での音響減衰が小さく、結合係数が大きいため、大きいインピーダンス比を得ることができる。また、任意の方位角を使用することができるため、バルク波の縦波を利用した厚み縦振動に加え、スプリアスの少ない横波を利用した厚みすべり振動も使用することができる。
本発明に係る弾性波デバイスは、LiTaO結晶から成る圧電基板の厚みすべり振動を利用する場合、大きいインピーダンス比を得るために、圧電基板は、オイラー角が(0°±5°、62°~94°、0°~180°)、またはこれと結晶学的に等価なオイラー角であることがより好ましく、オイラー角が(0°±5°、68°~90°、0°~180°)、またはこれと結晶学的に等価なオイラー角であることがさらに好ましい。また、厚み縦振動によるスプリアスがない方位角は(0°±5°、70°~79°、0°~180°)、またはこれと結晶学的に等価なオイラー角であり、スプリアスのないフィルタが必要なときには、この方位角であることが好ましい。
本発明に係る弾性波デバイスは、LiTaO結晶から成る圧電基板の厚み縦振動を利用する場合、大きいインピーダンス比を得るために、圧電基板は、オイラー角が(0°±5°、104°~140°、0°~180°)、またはこれと結晶学的に等価なオイラー角であることがさらに好ましい。また、厚みすべり振動によるスプリアスがない方位角は(0°±5°、126°~135°、0°~180°)、またはこれと結晶学的に等価なオイラー角であり、スプリアスのないフィルタが必要なときには、この方位角であることが好ましい。
本発明に係る弾性波デバイスは、LiNbO結晶から成る圧電基板の厚みすべり振動を利用する場合、大きいインピーダンス比を得るために、圧電基板は、オイラー角が(0°±5°、64°~95°、0°~180°)、またはこれと結晶学的に等価なオイラー角であることがより好ましく、オイラー角が(0°±5°、69°~91°、0°~180°)、またはこれと結晶学的に等価なオイラー角であることがさらに好ましい。また、厚み縦振動によるスプリアスがない方位角は(0°±5°、72°~80°、0°~180°)、またはこれと結晶学的に等価なオイラー角であり、スプリアスのないフィルタが必要なときには、この方位角であることが好ましい。
本発明に係る弾性波デバイスは、LiNbO結晶から成る圧電基板の厚み縦振動を利用する場合、大きいインピーダンス比を得るために、圧電基板は、オイラー角が(0°±5°、110°~137°、0°~180°)、またはこれと結晶学的に等価なオイラー角であることがより好ましく、オイラー角が(0°±5°、120°~133°、0°~180°)、またはこれと結晶学的に等価なオイラー角であることがさらに好ましい。また、厚みすべり振動によるスプリアスがない方位角は(0°±5°、122°~129°、0°~180°)、またはこれと結晶学的に等価なオイラー角であり、スプリアスのないフィルタが必要なときには、この方位角であることが好ましい。
本発明に係る弾性波デバイスは、大きいインピーダンス比を得るために、LiTaO結晶から成る圧電基板を利用する場合、音響多層膜は、各低音響インピーダンス膜および各高音響インピーダンス膜のうち、最も前記圧電基板および/または前記電極に近い少なくとも3層の各層の平均厚みが、バルク波の0.12波長~0.22波長であることが好ましい。また、LiNbO結晶から成る圧電基板を利用する場合、音響多層膜は、各低音響インピーダンス膜および各高音響インピーダンス膜のうち、最も前記圧電基板および/または前記電極に近い少なくとも3層の各層の平均厚みが、バルク波の0.115波長~0.215波長であることが
好ましい。
本発明に係る弾性波デバイスは、圧電基板との間に音響多層膜を挟むよう、音響多層膜の圧電基板とは反対側に設けられた保持基板を有することが好ましい。保持基板は、圧電基板や電極、音響多層膜を支持可能であれば、いかなるものから成っていてもよく、例えば、Si基板、水晶基板、サファイア基板、ガラス基板、石英基板、ゲルマニウム基板、アルミナ基板などから成っている。
ここで、オイラー角(φ、θ、ψ)は、右手系であり、圧電基板の切断面と、弾性波の伝搬方向とを表現するものである。すなわち、圧電基板を構成する結晶や、LTまたはLNの結晶軸X、Y、Zに対し、Z軸を回転軸としてX軸を反時計廻りにφ回転し、X’軸を得る。次に、そのX’軸を回転軸としてZ軸を反時計廻りにθ回転しZ’軸を得る。このとき、Z’軸を法線とし、X’軸を含む面を、圧電基板の切断面とする。また、Z’軸を回転軸としてX’軸を反時計廻りにψ回転した方向を、弾性波の伝搬方向とする。また、これらの回転によりY軸が移動して得られる、X’軸およびZ’軸と垂直な軸を、Y′軸とする。
オイラー角をこのように定義することにより、例えば、40°回転Y板X方向伝搬は、オイラー角で(180°、130°、180°)と表され、40°回転Y板90°X方向伝搬は、オイラー角で(180°、130°、270°)と表される。なお、圧電基板を所望のオイラー角で切り出す際には、オイラー角の各成分に対して、最大で±0.5°程度の誤差が発生する可能性がある。弾性波の特性に関しては、(φ、θ、ψ)のオイラー角のうち、φ、ψに関しては、±5°程度のずれによる特性差はほとんどない。また、オイラー角(0°、θ、0°)に対し、(0°、θ+360°、0°)は、オイラー角で等価な面である。一方、(0°、θ+180°、0°)は、(0°、θ、0°)とはオイラー角で等価な面ではないが、基板の表裏の関係にある。しかし、弾性波デバイスでは、表と裏でも同じ特性を示すため、ここでは、基板の表裏の関係の方位も、等価な面とみなす。このため、(0°、130°、0°)と(180°、130°、180°)とは等価な面、(0°、130°、90°)と(180°、130°、270°)とは等価な面と、みなすことができる。
本発明によれば、3.5GHz以上の高周波数帯で、良好な特性を得ることができると共に、十分な機械的強度を保つことができる弾性波デバイスを提供することができる。
(a)本発明の実施の形態の弾性波デバイスを示す斜視図、(b) (a)の側面図、(c) (a)の弾性波デバイスの、上部電極が2つの変形例を示す斜視図、(d) (c)の側面図、(e) (a)の弾性波デバイスの、上部電極が3つの変形例を示す斜視図、(f) (e)の側面図、(g) (e)の等価回路である。 図1(a)および(b)に示す弾性波デバイスの、圧電基板を(0°、130°、ψ)LT基板とし、音響多層膜の各層の平均厚さを、0.19波長、0.095波長、0.065波長としたときの、厚み縦振動の周波数特性を示すグラフである。 図1(a)および(b)に示す弾性波デバイスの、圧電基板を(0°、θ、ψ)LT基板とし、音響多層膜の各層の平均厚さを0.19波長としたときの、厚みすべり振動(shear)と厚み縦振動(longitudinal)の、(a)帯域(Bandwidth)、(b)インピーダンス比(Impedance ratio)のθ依存性を示すグラフである。 図1(a)および(b)に示す弾性波デバイスの、圧電基板を(0°、74°、ψ)LT基板としたときの、音響多層膜の各層の平均厚さと、厚みすべり振動の基本モードのインピーダンス比との関係を示すグラフである。 図1(a)および(b)に示す弾性波デバイスの、圧電基板を(90°、90°、ψ)LT基板としたときの、音響多層膜の各層の平均厚さと、厚みすべり振動の基本モードのインピーダンス比との関係を示すグラフである。 図1(a)および(b)に示す弾性波デバイスの、圧電基板を(0°、130°、ψ)LT基板としたときの、音響多層膜の各層の平均厚さと、厚み縦振動の基本モードのインピーダンス比との関係を示すグラフである。 図1(a)および(b)に示す弾性波デバイスの、圧電基板を(0°、θ、ψ)LN基板とし、音響多層膜の各層の平均厚さを0.19波長としたときの、厚みすべり振動(shear)と厚み縦振動(longitudinal)の、(a)帯域(Bandwidth)、(b)インピーダンス比(Impedance ratio)のθ依存性を示すグラフである。 図1(a)および(b)に示す弾性波デバイスの、圧電基板を(0°、75°、ψ)LN基板としたときの、音響多層膜の各層の平均厚さと、厚みすべり振動の基本モードのインピーダンス比との関係を示すグラフである。 図1(a)および(b)に示す弾性波デバイスの、圧電基板を(90°、90°、ψ)LN基板としたときの、音響多層膜の各層の平均厚さと、厚みすべり振動の基本モードのインピーダンス比との関係を示すグラフである。 図1(a)および(b)に示す弾性波デバイスの、圧電基板を(0°、126°、ψ)LN基板としたときの、音響多層膜の各層の平均厚さと、厚み縦振動の基本モードのインピーダンス比との関係を示すグラフである。 図1(a)および(b)に示す弾性波デバイスの、音響多層膜の各層の平均厚さを0.19波長とし、圧電基板を、(0°、74°、ψ)LT基板としたときの厚みすべり振動、(90°、90°、ψ)LT基板としたときの厚みすべり振動、(0°、130°、ψ)LT基板としたときの厚み縦振動、(0°、75°、ψ)LN基板としたときの厚みすべり振動、(90°、90°、ψ)LN基板としたときの厚みすべり振動、(0°、126°、ψ)LN基板としたときの厚み縦振動の、音響多層膜の層数とインピーダンス比との関係を示すグラフである。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図11は、本発明の実施の形態の弾性波デバイスを示している。
図1に示すように、弾性波デバイス10は、バルク波の共振特性のうちの基本モードを利用するよう構成されており、圧電基板11と電極12と音響多層膜13と保持基板14とを有している。
圧電基板11は、LiNbO(LN)、LiTaO(LT)、Li、またはランガサイトの単結晶から成っている。電極12は、2つ以上から成り、それぞれ薄い板状を成している。各電極12は、圧電基板11の表面に沿って、それぞれ圧電基板11の一方の表面または他方の表面に貼り付けられている。各電極12は、圧電基板11の表面全体を覆うよう設けられていてもよく、圧電基板11の表面の一部を覆うよう設けられていてもよい。また、各電極12は、平面形状がいかなる形状であってもよく、図1(a)に示すように円形であってもよく、図1(c)、(e)に示すように矩形状であってもよい。
また、図1(a)、(b)に示すように、電極12は1対から成り、それぞれ圧電基板11の一方の表面および他方の表面に設けられていてもよい。また、図1(c)、(d)に示すように、電極12は3つから成り、2つの共振子が直列に接続された構造を成すよう、1つの電極12が、共通電極として圧電基板11の一方の表面を覆うよう設けられ、残りの2つの電極12が、圧電基板11の他方の表面に並べて設けられていてもよい。また、図1(e)、(f)に示すように、電極12は4つから成り、3つの共振子が直列または並列に接続された構造を成すよう、1つの電極12が、共通電極として圧電基板11の一方の表面を覆うよう設けられ、残りの3つの電極12が、圧電基板11の他方の表面に並べて設けられていてもよい。また、それらの電極12の個数がさらに多くてもよい。
図1に示すように、音響多層膜13は、圧電基板11の一方の表面に設けられた電極12の、圧電基板11とは反対側の面に形成されている。音響多層膜13は、圧電基板11の側からその反対側に向かって、低音響インピーダンス膜13aと高音響インピーダンス膜13bとが交互に連続して3層以上20層以下で積層されている。図1に示す具体的な一例では、最も圧電基板11に近い層が低音響インピーダンス膜13aであり、低音響インピーダンス膜13aと高音響インピーダンス膜13bとが交互に連続して6層積層されている。音響多層膜13は、各低音響インピーダンス膜13aおよび各高音響インピーダンス膜13bのうち、少なくとも3層の厚みが、バルク波の0.09波長~0.239波長である。
各低音響インピーダンス膜13aおよび各高音響インピーダンス膜13bは、バルク波の縦波(縦振動)および横波(すべり振動)のいずれを利用する場合にも、表1または表2に示す材料の少なくとも1つを含む膜、または、これらのうちの少なくとも1つを含む合金、化合物、ホウ化物、臭化物、フッ化物、塩化物、硫化物、酸化膜、窒化膜、炭化膜、ヨウ化膜、もしくはこれらを含む化合物から成っている。なお、表1中のZlは、バルク波の縦波の音響インピーダンス、c33は弾性スティッフネス定数(結晶構造によっては、C11=C33である)、表2中のZsは、バルク波の横波の音響インピーダンス、c44は弾性スティッフネス定数である。また、表1および表2中のSiの、xおよびyは正の実数である。
Figure 0007378723000001
Figure 0007378723000002
各低音響インピーダンス膜13aは、隣り合う高音響インピーダンス膜13bよりも、音響インピーダンスが小さいものから成っている。各低音響インピーダンス膜13aは、同じものから成っていてもよいが、異なるものから成っていてもよい。また、各高音響インピーダンス膜13bも、同じものから成っていてもよいが、異なるものから成っていてもよい。また、音響多層膜13は、表1および表2の材料に限らず、[(各高音響インピーダンス膜13bの音響インピーダンス)/(各低音響インピーダンス膜13aの音響インピーダンス)]の値の平均値が1.5以上の条件を満足していればよい。この平均値は、大きいほど良いが、表1および表2に示す材料では、最大で10.2であるため、その平均値は1.5~10.2であることが好ましい。図1に示す具体的な一例では、各低音響インピーダンス膜13aはAl膜、各高音響インピーダンス膜13bはW膜から成っている。このときの、[(各高音響インピーダンス膜13bの音響インピーダンス)/(各低音響インピーダンス膜13aの音響インピーダンス)]の値は6.62である。
保持基板14は、圧電基板11との間に音響多層膜13を挟むよう、音響多層膜13の圧電基板11とは反対側の面に貼り付けられている。保持基板14は、圧電基板11や電極12、音響多層膜13を支持するよう設けられている。図1に示す具体的な一例では、保持基板14は、Si基板から成っているが、その他にも、水晶基板やサファイア基板、ガラス基板、石英基板、ゲルマニウム基板、アルミナ基板などから成っていてもよい。
弾性波デバイス10は、図1(a)および(b)に示すように、電極12が1対から成るものであってもよい。また、図1(c)および(d)に示すように、圧電基板11の他方の表面、すなわち音響多層膜13とは反対側の面に、電極(上部電極)12が2つ、圧電基板11の一方の表面に、電極(下部電極)12が1つ設けられた、2つの共振子が直列に接続された構造を成していてもよい。この場合、上部電極12を入出力電極、下部電極12をアース共通電極とすることにより、多重モードフィルタを構成可能である。
また、弾性波デバイス10は、図1(e)、(f)に示すように、上部電極12が3つ、下部電極12が1つ設けられ、それらの電極12が接続された構造を成していてもよい。この場合、3つの上部電極12を、それぞれフィルタの入力電極、出力電極、アース共通電極とし、下部電極12をその3つの共振子を接続する共通電極とすることにより、それぞれ図1(g)の等価回路で示すT型ラダーフィルタを構成可能である。また、上部電極12、下部電極12がそれぞれ、4個以上、2個以上あってもよい。この場合、さらに段数の多いラダーフィルタを構成可能である。なお、図1に示す弾性波デバイス10は、圧電基板11の厚みすべり振動、または、圧電基板11の厚み縦振動を利用することができる。
次に、作用について説明する。
弾性波デバイス10は、低音響インピーダンス膜13aと高音響インピーダンス膜13bとが交互に連続して積層された音響多層膜13の、各低音響インピーダンス膜13aおよび各高音響インピーダンス膜13bのうち、少なくとも3層の厚みを、バルク波の0.09波長~0.239波長にすることにより、基本モード(0次)を励振したとき、3.5GHz以上の高周波数帯で、大きいインピーダンス比を得ることができる。これにより、減衰特性が急峻で低挿入損失であるという良好な特性を得ることができる。また、圧電基板11の上下に空洞を必要としないため、3.5GHz以上の高周波数帯でも、十分な機械的強度を保つことができる。
[圧電基板がLT基板のとき]
図1(a)および(b)に示す弾性波デバイス10について、LT基板の圧電基板11を用いて、音響多層膜13の各層の平均厚さを変えたときの、厚み縦振動の基本モードの周波数特性およびインピーダンス比を求めた。圧電基板11を、厚み0.7μmの(0°、130°、ψ)LT基板とした。圧電基板11の他方の表面、すなわち音響多層膜13とは反対側の面に設けられた電極12(以下では、「上部電極」という)を、Al電極(厚み50nm)とした。また、圧電基板11と音響多層膜13との間の電極12(以下では、「下部電極」という)も、Al電極(厚み50nm)とした。音響多層膜13を、Al膜の低音響インピーダンス膜13aとW膜の高音響インピーダンス膜13bとを6層積層したものとし、保持基板14をSi基板とした。
なお、電極12は、質量負荷による周波数の低下を抑えるため、低密度で、50nmと薄いAl電極を上部電極12に用いている。また、以下では、オイラー角(φ、θ、ψ)を、単に(φ、θ、ψ)で表す。
音響多層膜13の各層の平均厚さを、0.19波長(0.19λ)、0.095波長(0.095λ)、0.065波長(0.065λ)としたときの周波数特性を、図2に示す。図2に示すように、音響多層膜13の各層の平均厚さが0.19波長のとき、4.65GHzの周波数で84dBのインピーダンス比が得られることが確認された。AlN膜を用いた5GHzのキャビティを持つ、従来のFBARのインピーダンス比(50dB以下)に比べ、非常に大きなインピーダンス比が得られることがわかる。また、図2に示すように、音響多層膜13の各層の平均厚さが0.095波長のとき、5.5GHzの周波数で63dBのインピーダンス比が得られることが確認された。しかし、音響多層膜13の各層の平均厚さが0.065波長のときには、5.9GHzの周波数で23dBのインピーダンス比しか得られないことが確認された。このように、音響多層膜13の各層の平均厚さによって、得られるインピーダンス比が大きく異なることがわかる。
次に、圧電基板11を(0°、θ、ψ)LT基板とし、図2に示す結果から、音響多層膜13の各層の平均厚さを0.19波長にしたときの、基本モードの厚みすべり振動(shear)と厚み縦振動(longitudinal)の、帯域(Bandwidth)およびインピーダンス比(Impedance ratio)のθ依存性を求め、それぞれ図3(a)および(b)に示す。
図3(b)に示すように、LT基板を用いた厚みすべり振動では、θ=59°~97°で80dB以上、θ=62°~94°で85dB以上、θ=68°~90°で90dB以上のインピーダンス比が得られることが確認された。また、厚み縦振動によるスプリアスが少ない方位角は、θ=70°~79°であることが確認された。LT基板を用いた厚み縦振動では、θ=94°~145°で70dB以上、θ=97°~143°で75dB以上、θ=104°~140°で80dB以上のインピーダンス比が得られることが確認された。また、厚みすべり振動によるスプリアスが少ない方位角は、θ=126°~135°であることが確認された。
[LT基板の厚みすべり振動]
図1(a)および(b)に示す弾性波デバイス10について、LT基板の圧電基板11を用いて、厚みすべり振動の基本モードのインピーダンス比を求めた。図3(b)に示す結果から、圧電基板11を(0°、74°、ψ)LT基板(厚み0.7μm)とし、上部電極12および下部電極12をAl電極(厚み50nm)とし、音響多層膜13を、Al膜の低音響インピーダンス膜13aとW膜の高音響インピーダンス膜13bとを交互に6層積層したものとし、保持基板14をSi基板とした。
音響多層膜13の各層の平均厚さと、厚みすべり振動の基本モードのインピーダンス比との関係を求め、図4に示す。図4に示すように、音響多層膜13の各層の平均厚さが0.088波長~0.243波長のとき75dB以上、0.095波長~0.238波長のとき80dB以上、0.105波長~0.231波長のとき85dB以上、0.12波長~0.217波長のとき90dB以上のインピーダンス比が得られることが確認された。
次に、圧電基板11を(90°、90°、ψ)LT基板(厚み0.7μm)としたときの、音響多層膜13の各層の平均厚さと、厚みすべり振動の基本モードのインピーダンス比との関係を求め、図5に示す。図5に示すように、音響多層膜13の各層の平均厚さが0.10波長~0.243波長のとき80dB以上、0.11波長~0.239波長のとき85dB以上、0.12波長~0.237波長のとき90dB以上、0.135波長~0.22波長のとき95dB以上のインピーダンス比が得られることが確認された。
[LT基板の厚み縦振動]
図1(a)および(b)に示す弾性波デバイス10について、LT基板の圧電基板11を用いて、厚み縦振動の基本モードのインピーダンス比を求めた。図3(b)に示す結果から、圧電基板11を(0°、130°、ψ)LT基板(厚み0.7μm)とし、上部電極12および下部電極12をAl電極(厚み50nm)とし、音響多層膜13を、Al膜の低音響インピーダンス膜13aとW膜の高音響インピーダンス膜13bとを交互に6層積層したものとし、保持基板14をSi基板とした。
音響多層膜13の各層の平均厚さと、厚み縦振動の基本モードのインピーダンス比との関係を求め、図6に示す。図6に示すように、音響多層膜13の各層の平均厚さが0.102波長~0.243波長で70dB以上、0.11波長~0.237波長のとき75dB以上、0.123波長~0.22波長のとき80dB以上のインピーダンスが得られることが確認された。
[圧電基板がLN基板のとき]
図1(a)および(b)に示す弾性波デバイス10について、圧電基板11を(0°、θ、ψ)LN基板(厚み0.7μm)として、基本モードの厚みすべり振動(shear)と厚み縦振動(longitudinal)の、帯域(Bandwidth)およびインピーダンス比(Impedance ratio)θ依存性を求め、それぞれ図7(a)および(b)に示す。ここで、上部電極12および下部電極12をAl電極(厚み50nm)とし、音響多層膜13を、Al膜の低音響インピーダンス膜13aとW膜の高音響インピーダンス膜13bとを交互に6層積層したものとし、保持基板14をSi基板とした。また、音響多層膜13の各層の平均厚さを、0.19波長とした。
図7(b)に示すように、LN基板を用いた厚みすべり振動では、θ=62°~99°で75dB以上、θ=64°~95°で80dB以上、θ=69°~91°で85dB以上のインピーダンス比が得られることが確認された。また、厚み縦振動によるスプリアスが少ない方位角は、θ=72°~80°であることが確認された。LN基板を用いた厚み縦振動では、θ=104°~140°で70dB以上、θ=110°~137°で75dB以上、θ=120°~133°で80dB以上が得られることが確認された。また、厚みすべり振動によるスプリアスが少ない方位角は、θ=122°~129°であることが確認された。
[LN基板の厚みすべり振動]
図1(a)および(b)に示す弾性波デバイス10について、LN基板の圧電基板11を用いて、厚みすべり振動の基本モードのインピーダンス比を求めた。図7(b)に示す結果から、圧電基板11を(0°、75°、ψ)のLN基板(厚み0.7μm)とし、上部電極12および下部電極12をAl電極(厚み50nm)とし、音響多層膜13を、Al膜の低音響インピーダンス膜13aとW膜の高音響インピーダンス膜13bとを交互に6層積層したものとし、保持基板14をSi基板とした。
音響多層膜13の各層の平均厚さと、厚みすべり振動の基本モードのインピーダンス比との関係を求め、図8に示す。図8に示すように、音響多層膜13の各層の平均厚さが0.082波長~0.245波長で70dB以上、0.09波長~0.239波長で75dB以上、0.10波長~0.23波長で80dB以上、0.115波長~0.215波長で85dB以上、0.14波長~0.192波長で90dB以上のインピーダンス比が得られることが確認された。
次に、圧電基板11を(90°、90°、ψ)LN基板(厚み0.7μm)としたときの、音響多層膜13の各層の平均厚さと、厚みすべり振動の基本モードのインピーダンス比との関係を求め、図9に示す。図9に示すように、音響多層膜13の各層の平均厚さが0.095波長~0.245波長で70dB以上、0.10波長~0.239波長で75dB以上、0.107波長~0.232波長で80dB以上、0.115波長~0.223波長で85dB以上、0.135波長~0.20波長で90dB以上のインピーダンス比が得られることが確認された。
[LN基板の厚み縦振動]
図1(a)および(b)に示す弾性波デバイス10について、LN基板の圧電基板11を用いて、厚み縦振動の基本モードのインピーダンス比を求めた。図7(b)に示す結果から、圧電基板11を(0°、126°、ψ)LN基板(厚み0.7μm)とし、上部電極12および下部電極12をAl電極(厚み50nm)とし、音響多層膜13を、Al膜の低音響インピーダンス膜13aとW膜の高音響インピーダンス膜13bとを交互に6層積層したものとし、保持基板14をSi基板とした。
音響多層膜13の各層の平均厚さと、厚み縦振動の基本モードのインピーダンス比との関係を求め、図10に示す。図10に示すように、音響多層膜13の各層の平均厚さが0.11波長~0.239波長で70dB以上、0.125波長~0.23波長で75dB以上、0.15波長~0.215波長で80dB以上のインピーダンス比が得られることが確認された。
音響多層膜の層数について]
図1(a)および(b)に示す弾性波デバイス10について、音響多層膜13の各層の平均厚さを0.19波長にしたときの、音響多層膜13の層数とインピーダンス比との関係を求めた。ここで、上部電極12および下部電極12をAl電極(厚み50nm)とし、音響多層膜13を、Al膜の低音響インピーダンス膜13aとW膜の高音響インピーダンス膜13bとを交互に積層したものとし、保持基板14をSi基板とした。また、圧電基板11の厚みは、0.7μmとした。
圧電基板11を、図3(b)に示す結果から、(0°、74°、ψ)LT基板としたときの厚みすべり振動(図4参照)、(90°、90°、ψ)LT基板としたときの厚みすべり振動(図5参照)、図3(b)に示す結果から、(0°、130°、ψ)LT基板としたときの厚み縦振動(図6参照)、図7(b)に示す結果から、(0°、75°、ψ)LN基板としたときの厚みすべり振動(図8参照)、(90°、90°、ψ)LN基板としたときの厚みすべり振動(図9参照)、図7(b)に示す結果から、(0°、126°、ψ)LN基板としたときの厚み縦振動(図10参照)、の6種類の振動について、音響多層膜13の層数とインピーダンス比との関係を求めた。その結果を、図11に示す。
図11に示すように、例えば、(90°、90°、ψ)LT基板の厚みすべり振動の場合、音響多層膜13が2層のときには、56dBのインピーダンス比しか得られないが、3層のときには91dB、4層~20層のときには98dB以上のインピーダンス比が得られることが確認された。また、他の5種類の圧電基板11の振動でも、3層のときに大きなインピーダンス比が得られ、4層以上になると、より大きなインピーダンス比が得られることが確認された。なお、音響多層膜13が20層を超えると、圧電基板11に大きな反りが生じたり、割れたりするなど、製造上問題があるため、音響多層膜13の層数は20層以下であることが好ましい。また、ここでは、下部電極12のAl電極の厚みと、1層目の低音響インピーダンス膜13aのAl膜の厚みとを区別しているが、その両者が同じ材料の場合、両者を合計した膜厚を低音響インピーダンス膜13aの厚みとしてもよい。
また、例えば、音響多層膜13の1層目から4層目までの各層の厚さが、それぞれ0.16波長であって、5層目および6層目の厚さがそれぞれ1波長のとき、これら6層での各層の平均厚さは0.44波長になる。しかし、実際には、1層目から4層目までの各層の厚さが、それぞれ0.16波長であるため、図11に示す結果から、高インピ-ダンスを有する弾性波デバイス10を実現することができる。このように、音響多層膜13の各層の平均厚さを求める際には、圧電基板11の側から、3層目または4層目までの平均厚さ、あるいは、音響多層膜13の中の任意の連続した3層または4層の平均厚さで計算してもよい。
また、音響多層膜13の各層間の接着強度を強くするために、中間層として、薄いTi電極層やCr電極層が10nm程度の層厚で成膜されることがある。例えば、1層目Ti電極(0.005波長)、2層目Al電極(0.025波長)、3層目Ti電極(0.005波長)、4層目低音響インピーダンス膜13a(0.16波長)、5層目Ti電極(0.005波長)、6層目高音響インピーダンス膜13b(0.16波長)、7層目Ti電極(0.005波長)、8層目低音響インピーダンス膜13a(0.16波長)、9層目Ti電極(0.005波長)、10層目高音響インピーダンス膜13b(0.16波長)のような構造である(各層の括弧内は層厚)。この場合、Al電極を除く3層目から10層目までの各層の平均厚さは、0.0825波長になるが、中間層を除く、4、6、8、10層の各層の平均厚さは、0.16波長であるため、図11に示す結果から、高インピ-ダンスを有する共振子を実現することができる。このように、音響多層膜13の各層の平均厚さを求める際には、接着強度を確保するための中間層を除いて、任意の3層または4層の平均厚さで計算してもよい。
なお、1層目Ti電極(0.005波長)、2層目Al電極(0.025波長)、3層目低音響インピーダンス膜13a(0.16波長)、4層目高音響インピーダンス膜13b(0.16波長)、5層目低音響インピーダンス膜13a(0.16波長)、6層目高音響インピーダンス膜13b(0.16波長)のような場合(各層の括弧内は層厚)、2層目のAl電極も低音響インピーダンス膜13aとして機能するため、3層目の低音響インピーダンス膜13aと合計した厚みとして取り扱うこともできる。
10 弾性波デバイス
11 圧電基板
12 電極
13 音響多層膜
13a 低音響インピーダンス膜
13b 高音響インピーダンス膜
14 保持基板

Claims (8)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板に接するよう設けられた電極と、
    前記圧電基板および/または前記電極に接するよう設けられた音響多層膜とを有し、
    バルク波の共振特性のうちの基本モードを利用するよう構成されており、
    前記音響多層膜は、低音響インピーダンス膜と高音響インピーダンス膜とが交互に連続して3層以上20層以下で積層されており、各低音響インピーダンス膜および各高音響インピーダンス膜のうち、最も前記圧電基板および/または前記電極に近い、少なくとも3層の各層の平均厚みが、前記バルク波の0.09波長~0.239波長であり、
    前記圧電基板は、
    LiTaO 結晶から成り、オイラー角が(0°±5°、59°~97°、0°~180°)および(90°±5°、90°±5°、0°~180°)のいずれか一方、もしくは、これらのいずれか一方と結晶学的に等価なオイラー角であり、前記圧電基板の厚みすべり振動を利用するよう構成されている、
    または、
    LiTaO 結晶から成り、オイラー角が(0°±5°、94°~145°、0°~180°)、もしくはこれと結晶学的に等価なオイラー角であり、前記圧電基板の厚み縦振動を利用するよう構成されている、
    ことを特徴とする弾性波デバイス。
  2. 前記音響多層膜の各低音響インピーダンス膜および/または各高音響インピーダンス膜は、Mg合金、SiO、Al、Y、Si、Ge、Ti、ZnO、SixNy(ここで、xおよびyは正の実数)、AlN、ZrO、SiC、Al、Ag、Hf、TiO、Ni、Cr、Au、Ta、Mo、Pt、W、およびCuのうちの少なくとも1つを含む膜、または、これらのうちの少なくとも1つを含む合金、化合物、ホウ化物、臭化物、フッ化物、塩化物、硫化物、酸化膜、窒化膜、炭化膜、ヨウ化膜、もしくはこれらを含む化合物から成ることを特徴とする請求項1記載の弾性波デバイス。
  3. 前記音響多層膜は、[(各高音響インピーダンス膜の音響インピーダンス)/(各低音響インピーダンス膜の音響インピーダンス)]の値の平均値が、1.5~10.2であることを特徴とする請求項1または2記載の弾性波デバイス。
  4. 前記音響多層膜は、各低音響インピーダンス膜および各高音響インピーダンス膜のうち、最も前記圧電基板および/または前記電極に近い、少なくとも3層の各層の平均厚みが、前記バルク波の0.12波長~0.22波長であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の弾性波デバイス。
  5. 圧電基板と、
    前記圧電基板に接するよう設けられた電極と、
    前記圧電基板および/または前記電極に接するよう設けられた音響多層膜とを有し、
    バルク波の共振特性のうちの基本モードを利用するよう構成されており、
    前記音響多層膜は、低音響インピーダンス膜と高音響インピーダンス膜とが交互に連続して3層以上20層以下で積層されており、各低音響インピーダンス膜および各高音響インピーダンス膜のうち、最も前記圧電基板および/または前記電極に近い、少なくとも3層の各層の平均厚みが、前記バルク波の0.09波長~0.239波長であり、
    前記圧電基板は、
    LiNbO 結晶から成り、オイラー角が(0°±5°、62°~99°、0°~180°)および(90°±5°、90°±5°、0°~180°)のいずれか一方、もしくは、これらのいずれか一方と結晶学的に等価なオイラー角であり、前記圧電基板の厚みすべり振動を利用するよう構成されている、
    または、
    LiNbO 結晶から成り、オイラー角が(0°±5°、104°~140°、0°~180°)、もしくはこれと結晶学的に等価なオイラー角であり、前記圧電基板の厚み縦振動を利用するよう構成されている、
    ことを特徴とする弾性波デバイス。
  6. 前記音響多層膜の各低音響インピーダンス膜および/または各高音響インピーダンス膜は、Mg合金、SiO 、Al、Y、Si、Ge、Ti、ZnO、SixNy(ここで、xおよびyは正の実数)、AlN、ZrO 、SiC、Al 、Ag、Hf、TiO 、Ni、Cr、Au、Ta、Mo、Pt、W、およびCuのうちの少なくとも1つを含む膜、または、これらのうちの少なくとも1つを含む合金、化合物、ホウ化物、臭化物、フッ化物、塩化物、硫化物、酸化膜、窒化膜、炭化膜、ヨウ化膜、もしくはこれらを含む化合物から成ることを特徴とする請求項5記載の弾性波デバイス。
  7. 前記音響多層膜は、[(各高音響インピーダンス膜の音響インピーダンス)/(各低音響インピーダンス膜の音響インピーダンス)]の値の平均値が、1.5~10.2であることを特徴とする請求項5または6記載の弾性波デバイス。
  8. 前記音響多層膜は、各低音響インピーダンス膜および各高音響インピーダンス膜のうち、最も前記圧電基板および/または前記電極に近い、少なくとも3層の各層の平均厚みが、前記バルク波の0.115波長~0.215波長であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の弾性波デバイス。
JP2019180138A 2019-09-30 2019-09-30 弾性波デバイス Active JP7378723B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019180138A JP7378723B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 弾性波デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019180138A JP7378723B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 弾性波デバイス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021057805A JP2021057805A (ja) 2021-04-08
JP7378723B2 true JP7378723B2 (ja) 2023-11-14

Family

ID=75271236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019180138A Active JP7378723B2 (ja) 2019-09-30 2019-09-30 弾性波デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7378723B2 (ja)

Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005051447A (ja) 2003-07-31 2005-02-24 Tdk Corp 圧電共振器およびそれを用いたフィルタならびに電子部品
JP2005136761A (ja) 2003-10-31 2005-05-26 Tdk Corp 薄膜音響共振子の製造方法
JP2005260964A (ja) 2004-03-09 2005-09-22 Infineon Technologies Ag バルク弾性波フィルタおよび不要な側波通過帯域を除去する方法
JP2006191304A (ja) 2005-01-05 2006-07-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 圧電共振器及びその製造方法
US20060220763A1 (en) 2005-03-31 2006-10-05 Tomohiro Iwasaki Acoustic mirror type thin film bulk acoustic resonator, and filter, duplexer and communication apparatus comprising the same
WO2013031748A1 (ja) 2011-09-01 2013-03-07 株式会社村田製作所 圧電バルク波装置及びその製造方法
JP2013225945A (ja) 2010-01-28 2013-10-31 Murata Mfg Co Ltd チューナブルフィルタ
JP2013545353A (ja) 2010-10-15 2013-12-19 コミシリア ア レネルジ アトミック エ オ エナジーズ オルタネティヴズ 均質な材料から形成された不均質な音響構造
JP2014225717A (ja) 2013-05-15 2014-12-04 株式会社村田製作所 圧電バルク波共振子
JP2016140053A (ja) 2015-01-27 2016-08-04 ツーハイ アドバンスド チップ キャリアーズ アンド エレクトロニック サブストレート ソリューションズ テクノロジーズ カンパニー リミテッド 膜バルク音響共振器フィルタを作製する方法
WO2017026257A1 (ja) 2015-08-07 2017-02-16 株式会社Piezo Studio 圧電薄膜素子の製造方法
JP2017509246A (ja) 2014-03-11 2017-03-30 エプコス アクチエンゲゼルシャフトEpcos Ag 温度補償部を備えたbaw共振器
WO2018198654A1 (ja) 2017-04-26 2018-11-01 株式会社村田製作所 弾性波装置
JP2018533310A (ja) 2015-11-06 2018-11-08 コーボ ユーエス,インコーポレイティド 音響共振器装置、ならびに気密性および表面機能化を提供する製造方法
JP2019092096A (ja) 2017-11-16 2019-06-13 太陽誘電株式会社 弾性波デバイスおよびその製造方法、フィルタ並びにマルチプレクサ

Patent Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005051447A (ja) 2003-07-31 2005-02-24 Tdk Corp 圧電共振器およびそれを用いたフィルタならびに電子部品
JP2005136761A (ja) 2003-10-31 2005-05-26 Tdk Corp 薄膜音響共振子の製造方法
JP2005260964A (ja) 2004-03-09 2005-09-22 Infineon Technologies Ag バルク弾性波フィルタおよび不要な側波通過帯域を除去する方法
JP2006191304A (ja) 2005-01-05 2006-07-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 圧電共振器及びその製造方法
US20060220763A1 (en) 2005-03-31 2006-10-05 Tomohiro Iwasaki Acoustic mirror type thin film bulk acoustic resonator, and filter, duplexer and communication apparatus comprising the same
JP2013225945A (ja) 2010-01-28 2013-10-31 Murata Mfg Co Ltd チューナブルフィルタ
JP2013545353A (ja) 2010-10-15 2013-12-19 コミシリア ア レネルジ アトミック エ オ エナジーズ オルタネティヴズ 均質な材料から形成された不均質な音響構造
WO2013031748A1 (ja) 2011-09-01 2013-03-07 株式会社村田製作所 圧電バルク波装置及びその製造方法
JP2014225717A (ja) 2013-05-15 2014-12-04 株式会社村田製作所 圧電バルク波共振子
JP2017509246A (ja) 2014-03-11 2017-03-30 エプコス アクチエンゲゼルシャフトEpcos Ag 温度補償部を備えたbaw共振器
JP2016140053A (ja) 2015-01-27 2016-08-04 ツーハイ アドバンスド チップ キャリアーズ アンド エレクトロニック サブストレート ソリューションズ テクノロジーズ カンパニー リミテッド 膜バルク音響共振器フィルタを作製する方法
WO2017026257A1 (ja) 2015-08-07 2017-02-16 株式会社Piezo Studio 圧電薄膜素子の製造方法
JP2018533310A (ja) 2015-11-06 2018-11-08 コーボ ユーエス,インコーポレイティド 音響共振器装置、ならびに気密性および表面機能化を提供する製造方法
WO2018198654A1 (ja) 2017-04-26 2018-11-01 株式会社村田製作所 弾性波装置
JP2019092096A (ja) 2017-11-16 2019-06-13 太陽誘電株式会社 弾性波デバイスおよびその製造方法、フィルタ並びにマルチプレクサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021057805A (ja) 2021-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220173720A1 (en) Acoustic wave devices
WO2019138810A1 (ja) 弾性波装置、マルチプレクサ、高周波フロントエンド回路及び通信装置
JP4356613B2 (ja) 弾性境界波装置
JP2020188408A (ja) 弾性表面波素子、フィルタ回路及び電子部品
JP2002330051A (ja) 表面波装置及びそれを用いた弾性表面波デバイス
JPWO2005086345A1 (ja) 弾性境界波装置
JP2010011440A (ja) 弾性波装置及びそれを用いた高周波フィルタ
JP2019140456A (ja) 弾性波装置、高周波フロントエンド回路及び通信装置
TW202044757A (zh) 高次模式彈性表面波裝置
CN110710106A (zh) 弹性波装置、分波器及通信装置
JP2008054163A (ja) ラム波型高周波共振子
JP2013168864A (ja) 弾性表面波素子及び電子部品
JP7378723B2 (ja) 弾性波デバイス
JP7380703B2 (ja) 弾性波装置
WO2021025004A1 (ja) 弾性波デバイス
JP2019149724A (ja) 弾性表面波デバイス
WO2021094392A1 (en) Thin-film saw device utilizing rayleigh mode
JP2022039312A (ja) 弾性表面波共振子、その製造方法、及び無線回路
JP2015119310A (ja) 弾性表面波フィルタ
WO2021172032A1 (ja) 弾性波デバイス
WO2020203092A1 (ja) 弾性波装置
WO2022270406A1 (ja) 弾性表面波デバイス
WO2024043342A1 (ja) 弾性波装置
WO2023080167A1 (ja) フィルタ装置及びマルチプレクサ
TWI722388B (zh) 彈性表面波裝置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20191001

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220406

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230411

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231024

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7378723

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150