JP6881835B2 - 回転装置、遊技機、および回転方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に記載のスロットマシンは、回胴部の停止時に、揺れながら停止させる、急停止させる、滑らかに停止させるといった複数の停止態様が可能である。このスロットマシンでは、回胴部の駆動にステッピングモータが用いられている。このスロットマシンでは、ステッピングモータに1相励磁のパルスを送るもの(振れながら停止)と全相励磁のパルスを送るもの(急停止)との励磁方式との間で、励磁信号を変化させて停止態様を変化させている。
特許文献2に記載のスロットマシンでは、リールの駆動に用いるステッピングモータの励磁パターンを変えて停止動作を変えている。このスロットマシンにおいて、第一停止モード(振動を伴わない通常停止モード)における第一の励磁パターンは、ステッピングモータが有する全ての励磁相を励磁させる励磁パターンである。第二停止モード(振動を伴う振動停止モード)における第二の励磁パターンは、ステッピングモータの一部の励磁相を励磁させない励磁パターンである。
特許文献3に記載のスロットマシンは、3相励磁と1相励磁を含む減速シーケンスにより回胴を停止させる。このため、回胴をバウンドストップさせつつ、回胴を停止図柄位置に正しく停止することができる。
しかし、特許文献2にも記載されているように、「リールを1相又は2相の励磁停止信号で停止させたときには、その振動により最終的に停止する図柄の位置がリール間で異なってしまい、図柄の並びにばらつきが生じる可能性が高かった。」。そこで、特許文献2では、リール制御手段が第二停止モードでリールを停止させる場合に、駆動パルス信号の位相状態に応じて、ステッピングモータに出力する第二の励磁パターンを選択するようにしている。
特許文献2には開示されていないが、このようにリール停止時にモータの励磁相がずれてしまうと、図柄の並びがばらついて見栄えが悪いということ以外にも、種々の問題が生じる。例えば、回転開始時にモータの励磁相の吸い込みが生じて動作が不安定になるおそれがある。このため、円滑な回転が阻害されるという問題がある。場合によっては、モータの脱調が発生し、正常に回転できなくなるという問題がある。
すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
以下では、本発明の第1の実施形態の回転装置および遊技機について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の回転装置の構成を示す模式的な正面図である。図2は、本発明の第1の実施形態の遊技機の構成を示す模式的な斜視図である。
駆動モータ2には、図示略のケーブルを介して電力および制御信号が供給される。
駆動モータ2および駆動ギヤ3は、後述する減速ギヤ4に駆動力を伝達する。駆動モータ2および駆動ギヤ3は、駆動機構と呼ばれることもある(各実施形態共通)。
減速ギヤ4は、第1の回転体と呼ばれることもある。
ただし、ガイド溝4a、4bの配置位置は、このような180°回転対称な位置からずれていてもよい。
ガイド溝4a、4bは、減速ギヤ4の中心と同心の円弧上に延びている。ガイド溝4a、4bの周方向における長さは互いに等しい。ガイド溝4a、4bには、それぞれ後述するストッパ5a、5bが貫入している。ガイド溝4a、4bは、後述するストッパ5a、5bを周方向においてスライド移動可能に案内する。
係合部4cの形状は、後述するコイルバネ7の第1端部7aの位置を固定することができれば限定されない。係合部4cは、例えば、穴、突起などで構成されてもよい。係合部4cは1箇所に設けられてもよい。係合部4cは、ガイド溝4aからの距離が異なる複数の位置に設けられてもよい。
図1に示す例では、係合部4cは、ガイド溝4aからの距離がそれぞれ異なる位置に合計3個設けられている。図1に示す例では、各係合部4cは減速ギヤ4の厚さ方向に貫通する貫通孔である。
第1端部7aは減速ギヤ4の係合部4cに固定されている。第2端部7bは後述するリール5のストッパ5aと固定されている。第1端部7a、第2端部7bの形状は、それぞれ係合部4c、後述するストッパ5aと固定できれば限定されない。図1に示す例では、第1端部7aは、貫通孔である係合部4cに挿入されるフックである。詳細の図示は省略するが、例えば、第2端部7bは、後述するストッパ5aに貫通して設けられた固定穴に挿入されるフックで構成されてもよい。
バネ部7cは、第1端部7aと第2端部7bとの相対変位に応じて弾性変形する。バネ部7cの弾性変形のために発生した弾性復元力は、第1端部7aおよび第2端部7bを介して減速ギヤ4および後述するリール5にそれぞれ作用する。
コイルバネ7は、バネ部7cが自然状態よりも伸ばされた状態で、第1端部7aが係合部4cに、第2端部7bが後述するストッパ5aとそれぞれ係合されている。第1端部7aが係合する係合部4cの位置を変えると、係合部4cからストッパ5aまでの距離に応じて、コイルバネ7の伸び量が変化する。このため、第1端部7aが係合する係合部4cを適宜選択することによって、コイルバネ7の弾性復元力を変えることができる。
以下では、減速ギヤ4およびリール5が停止した状態においてコイルバネ7の設定された弾性復元力をコイルバネ7の「初期荷重」と称する。
このような構成によりコイルバネ7は、減速ギヤ4と後述するリール5とを互いに相対変位可能に連結している。
中心部5fは、図1において減速ギヤ4の裏側に配された円板状部材である。中心部5fの外形は、減速ギヤ4と略同様の大きさを有する。中心部5fの中心には、回転軸6が貫通している。中心部5fは、回転軸6によって回転可能に支持されている。
中心部5fには、減速ギヤ4のガイド溝4a、4bに貫入するストッパ5a、5bが設けられている。ストッパ5a、5bは、中心部5fに直接的に形成されていてもよい。あるいは、ストッパ5a、5bは、別部材が中心部5fに固定されて形成されてもよい。
ストッパ5a(5b)は、ガイド溝4a(4b)に対する周方向における遊びの大きさの範囲で減速ギヤ4と相対回転変位可能である。
図示は省略するが、ストッパ5aには、コイルバネ7の第2端部7bを係合する係合部が形成されている。このため、ストッパ5aは、コイルバネ7の第2端部7bから受ける弾性復元力の大きさおよび方向に応じて、ガイド溝4aの範囲内で周方向に移動することができる。
例えば、減速ギヤ4およびリール5が停止している状態では、ストッパ5aは、コイルバネ7によって引っ張られているため、図示時計回り方向におけるガイド溝4aの端部に当接している。この状態では、ストッパ5aと、図示反時計回り方向におけるガイド溝4aの端部との間には、スライド移動の可動域となる隙間(遊び)が生じている。
ストッパ5bとガイド溝4bとの関係も同様である。
外周部5dの表面である外周面5cには、図形、記号、絵柄などの表示画像(以下、図柄という)が、例えば、印刷などを使用して描かれていてもよい。
減速ギヤ4とリール5とは、ガイド溝4a、4bとストッパ5a、5bとによっても連結されている。ガイド溝4a、4bとストッパ5a、5bとは、減速ギヤ4とリール5との互いの相対回転変位を規制している。
ガイド溝4a、4bとストッパ5a、5bとは、相対回転変位規制部と呼ばれることもある。
コイルバネ7、ガイド溝4a、4b、およびストッパ5a、5bは、連結部と呼ばれることもある。
回転装置1Aの用途は特に限定されない。例えば、回転装置1Aは、図2に示すような回胴式遊技機50Aの一部として用いられてもよい。
回胴式遊技機50Aの内部には、回転装置1Aが3つ配置されている。
回胴式遊技機50Aは、前面扉52を開閉可能に軸支するキャビネット51を有する。キャビネット51には、液晶表示装置53と、表示窓54と、張出部55と、腰部パネル56と、メダル払出口57とが、配されている。
張出部55の上面には、MAX−BETボタン58と、メダル投入口59とが配されている。張出部55の前面には、スタートレバー60と、左停止ボタン61と、中停止ボタン62と、右停止ボタン63とが配されている。
左リールユニット64、中リールユニット65、および右リールユニット66における各リール5の外周面5cには、周方向に沿って、20個あるいは21個程度の図柄が形成されている。
各外周面5cは、表示窓54を通して外部から図柄が見えるように、周方向における一部が表示窓54内に露出している。
例えば、制御ユニット70は、少なくとも、回転装置1Aの駆動モータ2の回転動作を制御する。制御ユニット70には、上述した回転装置1Aの制御回路(図示略)が設けられていてもよい。
例えば、左停止ボタン61が操作されると、制御ユニット70は、左リールユニット64のリール5の回転を停止する。同様にして、中停止ボタン62が操作されると中リールユニット65のリール5が、右停止ボタン63が操作されると右リールユニット66のリール5が、それぞれ停止する。
図3(a)、(b)は、本発明の第1の回転装置の第1動作例の動作説明図である。図4(a)、(b)、(c)、(d)は、同じく第2動作例の動作説明図である。
遊技者は、左停止ボタン61、中停止ボタン62、および右停止ボタン63を適宜のタイミングで押す。制御ユニット70は、これらの押下を検知すると、それぞれに対応するリール5を停止させる。停止時に表示窓54に現れる図柄の配列が予め決められた役に合致すると、メダル払出口57からメダルが払い出される。
このため、遊技が行われる間、各リール5の回転動作は遊技者によって注視されている。各リール5の停止の図柄に応じて遊技の結果が判明するため、各リール5の回転動作に対する遊技者の関心は、特に各リール5の停止動作時に高まる。
このため、各リール5の回転動作は、定常的な回転の間は、安定して回転することが求められる。これに対して、停止に向かう回転動作では、遊技者の興趣を増大させるために、いわゆるバウンドストップのような回転動作が演出的に行われることが好ましい。バウンドストップとは、回転が停止するまでの間に回転方向が変化するバウンドを含む停止動作を意味する。バウンドストップにおいては、バウンド回数、バウンド振幅の減衰、バウンドの周期などを種々に設定することによって、回転動作に種々の変化をつけることができる。
例えば、正転方向は遊技者から見てリール5が上から下に向かって回転する方向であってもよい。
本実施形態では、減速ギヤ4はリール5と同軸に配置されているため、減速ギヤ4の回転方向についても、リール5と同様の方向への回転を「正転」、「逆転」と称する。さらに、簡単のため、駆動モータ2の回転方向について言及する場合、減速ギヤ4の正転(逆転)を起こす回転方向を駆動モータ2の「正転(逆転)方向」とも称する。駆動モータ2の「正転(逆転)方向」は、本実施形態では、図示反時計回り(時計回り)である。
図3(a)、(b)に示す第1動作例は、正転中のリール5が停止する動作を表す。図3(a)、(b)は、見易さのため、駆動モータ2、駆動ギヤ3などの図示は省略されている(以下の動作説明図も同様。)。
図3(a)には、特に演出的な回転動作が行われない場合に、減速ギヤ4が正転している状態が示されている。制御ユニット70によって制御された駆動モータ2はその正転方向に滑らかに回転起動されて定速に達する。駆動モータ2の回転は駆動ギヤ3の正転方向に伝達される。以下では、特に断らない限り、駆動モータ2の回転動作は、特に演出的な回転動作を含まない。
本実施形態では、コイルバネ7の初期荷重は、正転動作中においてガイド溝4aに対してストッパ5aが逆転方向に相対回転しない大きさに設定されている。例えば、コイルバネ7の初期荷重は、リール5が受ける静止摩擦力に抗するトルクを与えられる大きさとされている。
減速ギヤ4が正転すると、コイルバネ7によってストッパ5aが正転方向に引っ張られてリール5が正転する。リール5が正転し始めると摩擦力等は低下する。このため、コイルバネ7を介してリール5が正転方向に引っ張られる状態が持続する。
このため、リール5の正転中、リール5のストッパ5aには、コイルバネ7から初期荷重が作用している。ストッパ5aは、停止時と同様、ガイド溝4aの正転方向(図示時計回り方向)における端部に当接している。
減速ギヤ4は、駆動モータ2の回転停止とともに、正転を停止する。
リール5は、減速ギヤ4に比べて大きな回転慣性を有するため、さらに正転を続けようとする。しかし、リール5のストッパ5a、5bは、ガイド溝4a、4bの正転方向における端部に当接しているため、正転方向におけるリール5の回転位置は規制されている。
このため、減速ギヤ4が停止するとともに、リール5の正転も停止する。
回転装置1Aによれば、正転からの停止動作においては、リール5は揺動なしに停止する。
図4(a)、(b)、(c)、(d)に示す第2動作例は、逆転中のリール5が停止する動作を表す。
図4(a)には、特に演出的な回転動作が行われない場合に、減速ギヤ4が逆転している状態が示されている。制御ユニット70によって制御された駆動モータ2はその逆転方向に滑らかに回転起動されて定速に達する。駆動モータ2の回転は駆動ギヤ3の逆転方向に伝達される。
減速ギヤ4が逆転すると、ガイド溝4a、4bにおける正転方向における端部から、ストッパ5a、5bに逆転方向における回転駆動力が伝達される。このため、リール5は、減速ギヤ4とともに逆転する。
減速ギヤ4は、駆動モータ2の回転停止とともに、逆転を停止する。
リール5は、減速ギヤ4に比べて大きな回転慣性を有するため、図示白抜き矢印で示すように、さらに逆転を続けようとする。このとき、ガイド溝4a、4bの逆転方向における端部とストッパ5a、5bとの間には周方向に遊びがある。このため、ストッパ5a、5bは、この遊びの範囲で、逆転方向にスライド移動可能である。
このため、リール5の逆転はさらに継続する。ただし、リール5の逆転とともに、コイルバネ7が伸ばされて弾性復元力が増大する。コイルバネ7の弾性エネルギーの増分によってリール5の運動エネルギーが吸収されていく。リール5は減速され、図4(c)に示すように、リール5の逆転が停止する。この状態でリール5のストッパ5aには、初期荷重よりも増大したコイルバネ7の弾性復元力が作用して、リール5が徐々に正転する。
リール5の運動エネルギーが充分に小さい場合には、ストッパ5a、5bとガイド溝4a、4bとの衝突によって運動エネルギーが消散し、リール5の正転が停止する。
一方、リール5の運動エネルギーが衝突によっても消散しない場合は、ガイド溝4a、4bの正転方向における端部から反発力を受けて、リール5が逆転する。リール5が逆転すると、上述の動作が繰り返される。
このように、リール5は、その運動エネルギーが減衰しきるまで、ガイド溝4a、4bの遊びの範囲で揺動する。
このようにして、少なくとも1回の揺動を経て、リール5は停止し、図4(d)に示す停止状態になる。
本実施形態では、駆動モータ2の逆転方向における回転をステップ的に停止させるという、逆転と停止との2つの動作だけで、リール5がバウンドストップする。
駆動モータ2をステップ的に停止させる制御は、バウンドストップの動作自体を駆動モータ2の回転によって実現する場合に比べて格段に安定した制御になる。例えば、駆動モータ2がステッピングモータの場合、複雑な励磁制御を行う必要がない。このため、駆動モータ2の回転が不安定になったり、脱調したりすることを防止できる。
本発明の第2の実施形態の回転装置および遊技機について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態の回転装置の構成を示す模式的な正面図である。
図5に示すように、本実施形態の回転装置1Bは、上記第1の実施形態の回転装置1Aのリール5、コイルバネ7に代えて、リール15、コイルバネ17を備え、さらに中間連結部材19、コイルバネ18が追加して構成される。
上記第1の実施形態の回転装置1Aでは、連結部の弾性変形部材が、1本のコイルバネ7で構成されていたのに対して、本実施形態では、連結部の弾性変形部材がコイルバネ17、18の2本からなる。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
ストッパ15a、15bは、後述する中間連結部材19のガイド溝19c、19dに貫入される突起である以外は、上記第1の実施形態におけるストッパ5a、5bと同様の構成を有する。ストッパ15aには、後述するコイルバネ18の第2端部18bと係合する係合部(図示略)が形成されている。この係合部は、ストッパ5aの係合部(図示略)と同様の構成であってもよい。
中心部5f上におけるストッパ15a、15bの配置位置は、後述する中間連結部材19のガイド溝19c、19dに貫入可能であれば限定されない。図5に示す例では、中心部5fの中心軸線を挟んで対向する位置であって、減速ギヤ4のガイド溝4a、4bよりも内側に位置している。しかし、ストッパ15a、15bは、ガイド溝4a、4bに重なる領域に配置されていてもよい。
コイルバネ17(18)は、バネ部17c(18c)を有するため、弾性変形部材と呼ばれることもある。
第1端部17aは、第1端部7aと同様の構成を有している。第1端部17aは、係合部4cに係合される。
第2端部17bは、第2端部7bと同様の構成を有している。第2端部17bは、ガイド溝4aから突出する後述する中間連結部材19のストッパ19aの係合部(図示略)と係合される。
第1端部18aは、第1端部7aと同様の構成を有している。第1端部18aは、後述する中間連結部材19の係合部19eに係合される。
第2端部18bは、第2端部7bと同様の構成を有している。第2端部18bは、後述する中間連結部材19のガイド溝19cから突出するストッパ15aの係合部(図示略)と係合される。
中間連結部材19の中心部には、回転軸6が挿通された貫通孔が設けられている。このため、中間連結部材19は、減速ギヤ4または中心部5fとともに回転軸6回りに回転可能である。
ストッパ19a、19bは、上記第1の実施形態におけるストッパ5a、5bと同様の構成を有する。ストッパ19aは、ストッパ5aと同様、図示略の係合部も備える。この係合部には、第2端部17bが係合されている。
ストッパ19a、19bは、中間連結部材19において減速ギヤ4と対向する面において、上記第1の実施形態におけるストッパ5a、5bと同様の位置に配置される。
ただし、本実施形態におけるストッパ19a(19b)と、ガイド溝4a(4b)との間の遊びの量は、上記第1の実施形態におけるストッパ5a(5b)と、ガイド溝4a(4b)との間の遊びの量と異なっていてもよい。上記第1の実施形態と遊びの量を変える場合、ストッパ19a(19b)の周方向における長さおよびガイド溝4a(4b)の周方向における長さのうちいずれが変えられてもよい。
ただし、本実施形態におけるストッパ15a(15b)と、ガイド溝19c(19d)との間の遊びの量は、上記第1の実施形態におけるストッパ5a(5b)と、ガイド溝4a(4b)との間の遊びの量と異なっていてもよい。上記第1の実施形態と遊びの量を変える場合、ストッパ15a(15b)の周方向における長さおよびガイド溝19c(19d)の周方向における長さのうちいずれが変えられてもよい。
中間連結部材19におけるガイド溝19c、19dは、ストッパ15a、15bの配置位置に対応する適宜の位置に形成されればよい。
図5に示す例では、ガイド溝19c、19dは、中心部5fの中心軸線を挟んで対向する位置であって、減速ギヤ4のガイド溝4a、4bよりも内側に位置している。
係合部19eの形状は、コイルバネ18の第1端部18aの位置を固定することができれば限定されない。例えば、係合部19eは、上記第1の実施形態における係合部4cと同様の構成を有していてもよい。
図5に示す例では、係合部19eは、ガイド溝19cからの距離がそれぞれ異なる位置に合計3個設けられている。
このため、減速ギヤ4とリール15とは、周方向においてコイルバネ17、18が直列状態に配置されて連結されていることに相当する。
リール15は、第2の回転体と呼ばれることもある。
減速ギヤ4とリール15とは、ガイド溝4a、4bとストッパ19a、19bとによる相対回転変位の第1の規制と、ガイド溝19c、19dとストッパ15a、15bとによる相対回転変位の第2の規制との両方を受ける。
ガイド溝4a、4b、19c、19d、ストッパ19a、19b、15a、15bは、全体として相対回転変位規制部と呼ばれることもある。さらに、ガイド溝4a、4bとストッパ19a、19bは、第1の相対回転変位規制部、ガイド溝19c、19dとストッパ15a、15bとは、第2の相対回転変位規制部と呼ばれることもある。
本実施形態において、連結部は、2自由度振動系によって構成されている。
図6(a)、(b)は、本発明の第2の回転装置の第3動作例の動作説明図である。図7(a)、(b)、(c)、(d)は、同じく第4動作例の動作説明図である。図8(a)、(b)、(c)、(d)は、同じく第5動作例の動作説明図である。
図6(a)、(b)に示す第3動作例は、正転中のリール15が停止する動作を表す。
図6(a)には、特に演出的な回転動作が行われない場合に、上記第1の実施形態の第1動作例と同様、減速ギヤ4が正転している状態が示されている。
本実施形態では、コイルバネ17の初期荷重は、正転動作中においてガイド溝4aに対してストッパ19aが逆転方向に相対回転しない大きさに設定されている。同様に、コイルバネ18の初期荷重も、正転動作中においてガイド溝19cに対してストッパ15aが逆転方向に相対回転しない大きさに設定されている。例えば、コイルバネ17、18の初期荷重は、リール15が受ける静止摩擦力に抗するトルクを与えられる大きさとされている。
減速ギヤ4が正転すると、コイルバネ17によって中間連結部材19のストッパ19aが引っ張られて中間連結部材19が正転する。中間連結部材19が正転し始めると、中間連結部材19に係合されたコイルバネ18によってリール15のストッパ15aが正転方向に引っ張られてリール15が正転する。リール15が正転し始めると摩擦力等は低下する。このため、コイルバネ17、18を介してリール15が正転方向に引っ張られる状態が持続する。
このため、リール15の正転中、ストッパ19a、15aには、それぞれコイルバネ17、18からそれぞれの初期荷重が作用している。ストッパ19a、15aは、停止時と同様、それぞれガイド溝4a、19cの正転方向(図示時計回り方向)における端部に当接している。
減速ギヤ4は、駆動モータ2の回転停止とともに、正転を停止する。
リール15は、減速ギヤ4に比べて大きな回転慣性を有するため、さらに正転を続けようとする。しかし、リール15はストッパ15a、15bを介して、ガイド溝19c、19dの正転方向における端部に当接している。さらに中間連結部材19はストッパ19a、19bを介して、ガイド溝4a、4bの正転方向における端部に当接している。この結果、正転方向におけるリール5および中間連結部材19の各回転位置が規制されている。
このため、減速ギヤ4が停止するとともに、リール15の正転も停止する。
回転装置1Bによれば、正転からの停止動作においては、上記第1の実施形態と同様、リール15は揺動なしに停止する。
図7(a)、(b)、(c)、(d)に示す第4動作例は、逆転中のリール15が停止する動作を表す。本実施形態では、ストッパ19a、15a、ガイド溝4a、19cに関連して起こる動作は、それぞれ対応するストッパ19b、15b、ガイド溝4b、19dにも同様な動作が発生する。
以下では、簡単のため、ストッパ19b、15b、ガイド溝4b、19dに関連する動作の説明を省略する場合がある。
第4動作例では、逆転の回転速度が比較的低い場合について説明する。この場合、リール15の回転の運動エネルギーが比較的小さいため、リール15の逆転は、主としてコイルバネ17が伸長することによって制止可能になる。このため、コイルバネ18はほとんど伸長しない。
例えば、逆転の回転速度が所定値よりも低い第1の回転速度の場合、バネ定数がコイルバネ17に比べて大きなコイルバネ18は、逆転からの停止動作の間、リール15と中間連結部材19とをほぼ一体的に連結し、リール15と減速ギヤ4との間の相対回転変位が、実質的に減速ギヤ4と中間連結部材19との間で生じる状態になる。
第4動作例では、減速ギヤ4がこのような第1の回転速度で回転される。
減速ギヤ4は、駆動モータ2の回転停止とともに、逆転を停止する。
リール15は、減速ギヤ4に比べて大きな回転慣性を有するため、図示白抜き矢印で示すように、さらに逆転を続けようとする。
このとき、ガイド溝4a、4bの逆転方向における端部と中間連結部材19のストッパ19a、19bとの間には周方向に遊びがある。ガイド溝19c、19dの逆転方向における端部とリール15のストッパ15a、15bとの間には周方向に遊びがある。このため、ストッパ19a、19b、15a、15bは、ガイド溝4a、4b、19c、19dのそれぞれの遊びの範囲で、逆転方向にスライド移動可能である。
これに対して、コイルバネ17の連結力はコイルバネ18よりも小さいため、第1の回転速度においては、ストッパ19a、19bよりも、ストッパ15a、15bのスライド移動量が大きくなる。
このため、減速ギヤ4の停止後は、主としてコイルバネ17の伸長によって、リール15の逆転が継続する。
図7(c)に示すように、上記第1の実施形態の第2動作例と同様、コイルバネ17、18の弾性エネルギーの増分によってリール15の運動エネルギーが吸収されると、リール15の逆転が停止する。本動作例のように、第1の回転速度からの停止動作では、実質的にコイルバネ17の伸長による弾性エネルギーが増加する。すなわち、ストッパ19aは、ガイド溝4aにおいて逆転方向における端部寄りに移動しているのに対して、ストッパ15aは、ガイド溝19cにおいて正転方向における端部寄りに位置している。
図7(d)に示すように、ストッパ19a、15aの両方がガイド溝4a、19cの正転方向における端部に達すると、リール15はこれ以上正転できない。
このため、上記第1の実施形態における第2動作例と同様に、リール15の運動エネルギーに応じて、リール15が逆転または停止する。リール15が逆転すると、上述の動作が繰り返される。
このように、リール15は、その運動エネルギーが減衰しきるまで、主としてガイド溝4a、4bにおける第1の遊びの範囲で揺動する。
このようにして、少なくとも1回の揺動を経て、リール15は停止し、図7(d)に示す停止状態になる。
図8(a)、(b)、(c)、(d)に示す第5動作例は、逆転中のリール15が停止する動作を表す。ただし、簡単のため、ストッパ19b、15b、ガイド溝4b、19dの図示は省略している。
図8(a)には、特に演出的な回転動作が行われない場合に、上記第1の実施形態の第2動作例と同様、減速ギヤ4が逆転している状態が示されている。
第5動作例では、逆転の回転速度が比較的高い場合について説明する。この場合、リール15の回転の運動エネルギーが比較的大きいため、リール15の逆転は、コイルバネ17、18の両方が伸長するによって制止可能になる。
例えば、逆転の回転速度が所定値よりも高い第2の回転速度の場合、逆転からの停止動作において、コイルバネ17、18の両方が伸長し、リール15と減速ギヤ4との間の相対回転変位が、減速ギヤ4と中間連結部材19との間および中間連結部材19とリール15との間で生じる状態になる。
第5動作例では、減速ギヤ4がこのような第2の回転速度で回転される。以下、上記第4動作例と異なる点を中心に説明する。
図8(b)は、駆動モータ2が、逆転方向における第2の回転速度による回転をステップ的に停止した状態を示す。
このとき、上記第4動作例と同様に、減速ギヤ4は逆転を停止する。リール15は、図示白抜き矢印で示すように、さらに逆転を続けようとする。ただし、第2の回転速度から停止する場合、リール15の回転の運動エネルギーは、上記第4動作例よりも大きい。
このため、リール15の逆転が持続することによって、まず、コイルバネ17が伸長してから、コイルバネ18の伸長が始まる。このため、リール15は、最大でガイド溝4aにおける第1の遊びと、ガイド溝19cにおける第2の遊びとの和の範囲まで、逆転を続けることができる。
例えば、図8(c)には、ストッパ19a、15aがそれぞれガイド溝4a、19cにおいて逆転側の端部に移動してリール15の逆転が停止した状態が示されている。
リール15の逆転が停止すると、コイルバネ17、18の両方の弾性復元力が作用して、リール15が徐々に正転する。ただし、弾性復元力は、上記第4動作例よりも大きいため、正転の加速度はより大きくなる。
リール15は、上記第4動作例よりも大きな運動エネルギーを得た状態で、図8(d)に示すように、正転の限界に到達する。
このようにして、リール15は、そのリール15の運動エネルギーが減衰するまで、上述の逆転および正転の動作が繰り返される。
このように、リール15は、その運動エネルギーが減衰しきるまで、ガイド溝4a、4bにおける第1の遊びと、ガイド溝19c、19dにおける第2の遊びとの和の範囲で揺動する。
このようにして、少なくとも1回の揺動を経て、リール15は停止し、図8(d)に示す停止状態になる。
第4動作例では、連結部が2自由度振動系であっても、その効果が抑制されていた。これに対して、第5動作例では、揺動において2自由度系の連成振動モードがより強く現れる。このため、上記第1の実施形態の第2動作例と、遊び量、合成バネが同じであったとしても、揺動動作の見た目は異なる。
そして、弾性変形部材の配置位置によって、上記第1の実施形態と同様、減速ギヤ4が正転するときには減速ギヤ4とリール15とが一体的に回転し、減速ギヤ4が逆転するときにはリール15が減速ギヤ4に対して相対回転変位可能である。
本実施形態では、上記第1の実施形態と同様、駆動モータ2の逆転方向における回転をステップ的に停止させるという、逆転と停止との2つの動作だけで、リール15がバウンドストップする。
例えば、駆動モータ2がステッピングモータの場合、複雑な励磁制御を行う必要がない。このため、駆動モータ2の回転が不安定になったり、脱調したりすることを防止できる。
本発明の第3の実施形態の回転装置および遊技機について説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態の回転装置の構成を示す模式的な正面図である。図10は、本発明の第3の実施形態の回転装置の分解斜視図である。図11は本発明の第3の実施形態の回転装置の模式的な縦断面図である。図12は、本発明の第3の実施形態の回転装置における第2の回転体の斜視図である。図13(a)、(b)は、同じく固定部材の模式的な正面図および側面図である。図14は、同じく回転装置における第1の回転体の模式的な正面図である。
図9、10に示すように、本実施形態の回転装置1Cは、上記第1の実施形態の回転装置1Aのコイルバネ7、リール5、減速ギヤ4に代えて、トーションバネ27(図10参照)、リール25、減速ギヤ24を備える。回転装置1Cは、さらに、リール25を軸方向に押さえる押さえ部材23と、リール25のホームポジションを検知するため、位置検出センサ28および遮蔽板26とを備える。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第1端部27a、第2端部27bは、バネ部27cの両端部がコイルの軸方向に屈曲されて形成される。第1端部27aは、後述する減速ギヤ24の係合部24cに挿入されている。第1端部27aは係合部24cと周方向において係合されている。第2端部27bは、後述する固定部材22の係合部22eに挿入されている。第2端部27bは、係合部22eと周方向において係合されている。
図11に示すように、トーションバネ27は、リール25に固定された後述する固定部材22と減速ギヤ24との間において、回転軸6と同軸となるように配置されている。
図12に示すように、中心部25aの中心には、回転軸6と回転可能に嵌合する貫通孔25cが貫通されている。中心部25aにおいて減速ギヤ24と対向する裏面には、貫通孔25cを囲む領域に固定部材連結部25bが形成されている。
固定部材連結部25bは、後述する固定部材22と嵌合して、固定部材22を周方向に係合する。本実施形態では、一例として、後述する固定部材22から突出される凸部を嵌合する凹部で構成されている。
固定部材22の厚さ方向における端面22fの中心部には、挿通孔22cが貫通している。挿通孔22cには、回転軸6と後述する減速ギヤ24のボス24fとが相対回転可能に挿通される。端面22fにおいて挿通孔22cを囲む円周上には、係合突起22dが突出している。本実施形態では、係合突起22dは、一例として、6個の片状突起が周方向において離間して設けられている。
係合部22eの形状は、トーションバネ27の第2端部27bの周方向における位置を固定することができれば限定されない。係合部22eは、例えば、穴、突起などで構成されてもよい。係合部22eは1箇所に設けられてもよい。係合部22eは、固定部材22の周方向において互いに離間した複数の位置に設けられてもよい。
図13(a)に示す例では、係合部22eは、周方向に互いに離間した位置に合計3個設けられている。この例では、各係合部22eは、第2端部27bを挿通可能な孔径を有し、端面22fの厚さ方向に貫通する貫通孔である。
ストッパ22a、22bは、固定部材22の中心軸線を挟んで径方向に対向する位置に配置されている。ストッパ22a、22bは、上記第1の実施形態におけるストッパ5a、5bと同様な構成を有する。ただし、ストッパ5aに設けられていた第2端部7bとの係合部は削除することができる。
このため、ストッパ22a、22bは、ガイド溝4a、4bに沿って径方向にスライド移動可能である。ストッパ22a(22b)の突出方向における先端には、ガイド溝4a(4b)の辺縁部に係止する係止爪22iが設けられている。係止爪22iは、回転軸6に沿う方向における減速ギヤ24と中心部25aとの距離を一定に保つ。
上記第1の実施形態におけるストッパ5a(5b)と同様、ストッパ22a(22b)は、ガイド溝4a(4b)に対する周方向における遊びの大きさの範囲で減速ギヤ24と相対回転変位可能である。
係合部24cは、トーションバネ27の第1端部27aを周方向に係合する。
係合部24cの形状は、トーションバネ27の第1端部27aの位置を固定することができれば限定されない。係合部24cは、例えば、穴、突起などで構成されてもよい。係合部24cは1箇所に設けられてもよい。係合部24cは、減速ギヤ24の周方向において互いに離間した複数の位置に設けられてもよい。
図14に示す例では、係合部24cは、周方向に互いに離間した位置に合計3個設けられている。図14に示す例では、各係合部24cは、第1端部27aを挿通可能な孔径を有し、減速ギヤ24の厚さ方向に貫通する貫通孔である。
キャップ23aは、回転軸6の先端部に固定される。押さえ板部23cは、回転軸6が内部に挿通された状態で、中心部25aと軸方向に対向して配置される。押圧バネ23bは、キャップ23aと押さえ板部23cの間に挾まれて配置される。押圧バネ23bは、押さえ板部23cを中心部25aに向かって付勢する。
図11に示すように、駆動モータ2および回転軸6は、支持板20に固定されている。駆動モータ2と回転軸6は、駆動軸2aと回転軸6との軸間距離とが、駆動ギヤ3と減速ギヤ24との適正な噛み合いに必要な軸間距離となる位置に配置される。
位置検出センサ28は、支持板20に固定された固定板20aを介して支持板20に固定されている。位置検出センサ28としては、フォトインタラプタが用いられてもよい。遮蔽板26は、位置検出センサ28の検知位置おいて検出光を遮断する部材である。
トーションバネ27は、第1端部27aが係合部24cに係合される。このため、トーションバネ27は、減速ギヤ24と周方向において係合されている。
図11の断面には現れていないが、減速ギヤ24のガイド溝4a、4bには、固定部材22のストッパ22a、22bが貫入している。ストッパ22a、22bは、上記第1の実施形態のストッパ5a、5bと同様に、ガイド溝4a、4b内で、周方向においてスライド移動可能である。
このような構成により、減速ギヤ24と固定部材22とは、回転軸6を中心として、ガイド溝4a(4b)とストッパ22a(22b)との遊びの範囲で相対回転変位可能である。減速ギヤ24と固定部材22とが相対回転変位すると、回転量に応じてトーションバネ27がねじりを受ける。これにより、トーションバネ27から減速ギヤ24および固定部材22に弾性復元力による反力が作用する。
トーションバネ27の初期荷重は、第1端部27a、第2端部27bを係合する係合部24c、22eの位置に応じて設定することができる。
このような構成により、本実施形態では、固定部材22と減速ギヤ24との相対回転変位は、リール25と減速ギヤ24との間の相対回転変位に等しい。
ガイド溝4a、4bとストッパ22a、22bとは、相対回転変位規制部と呼ばれることもある。
トーションバネ27、ガイド溝4a、4b、およびストッパ22a、22bは、連結部と呼ばれることもある。
このため、回転動作に関しては、上記第1の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態の回転装置1Cおよび回転装置1Cを備える回胴式遊技機50Cによれば、減速ギヤ24とリール25とが相対回転変位規制部を有する連結部によって連結されている。このため、回転装置1Cは、駆動機構の動作の安定性に影響することなくリール25の回転動作に変化をつけることができる。
特に本実施形態によれば、弾性変形部材としてねじりコイルバネであるトーションバネ27を用いるため、上記第1の実施形態における減速ギヤ4よりも減速ギヤ24が小径であっても、装置構成が容易である。さらに、回転装置1Cの組み立ては、減速ギヤ24、トーションバネ27、固定部材22を軸方向に順次配置して行うことができるため、組立性が良好になる。
本発明の第4の実施形態の回転装置および遊技機について説明する。
図15は、本発明の第4の実施形態の回転装置の分解斜視図である。図16(a)、(b)は、本発明の第4の実施形態の回転装置における中間連結部材の模式的な正面図および側面図である。
図15に示すように、本実施形態の回転装置1Dは、上記第3の実施形態の回転装置1Cのトーションバネ27、固定部材22に代えて、トーションバネ37、38、固定部材32を備え、中間連結部材39を追加して構成される。
回転装置1Dは、上記第2の実施形態における連結部に2つの弾性変形部材を有する構成を、トーションバネ37、38を使用して実現する場合の例になっている。
以下、上記第2および第3の実施形態と異なる点を中心に説明する。
固定部材32は、上記第2の実施形態における固定部材22の係合部22eに代えて、係合部32eを備える。係合部32eは、後述するトーションバネ38の第2端部38bが係合される。係合部32eは、第2端部38bの形状に応じて適宜の構成が用いられる。例えば、係合部32eは、第2端部38bが挿通される貫通孔で構成されてもよい。
本実施形態における減速ギヤ24は、上記第3の実施形態と同様の構成を有する。ただし、上記第3の実施形態における係合部24cには、後述するトーションバネ37の第1端部37aが係合される。
第1端部37aは、上記第3の実施形態におけるトーションバネ27の第1端部27aと同様の構成を有している。第1端部37aは、減速ギヤ24の係合部24cに挿入されて、周方向において係合される。
第2端部37bは、上記第3の実施形態におけるトーションバネ27の第2端部27bと同様の構成を有している。第2端部37bは、後述する中間連結部材39の係合部39eに挿入されて、周方向において係合される。
トーションバネ37は、減速ギヤ24と中間連結部材39との間において、回転軸6と同軸となるように配置されている。
第1端部38aは、上記第3の実施形態におけるトーションバネ27の第1端部27aと同様の構成を有している。第1端部38aは、後述する中間連結部材39の係合部39jに挿入されている。第1端部38aは、係合部39jと周方向において係合される。
第2端部38bは、上記第3の実施形態におけるトーションバネ27の第2端部27bと同様の構成を有している。第2端部38bは、固定部材32の係合部32eに挿入されている。第2端部38bは、係合部32eと周方向において係合されている。
トーションバネ38は、中間連結部材39と固定部材32との間において、回転軸6と同軸となるように配置されている。
中間連結部材39は、減速ギヤ24と固定部材32とを互いに平行に支持した状態で、減速ギヤ24に対して固定部材32を相対回転変位に連結する。
ボス39kの中心部には、中間連結部材39の厚さ方向に貫通する挿通孔39iが形成されている。挿通孔39iの内部には、減速ギヤ24のボス24fと回転軸6とが回転軸6回りに相対回転可能に挿通されている。このため、中間連結部材39は、減速ギヤ24または固定部材32とともに回転軸6回りに回転可能である。
係合部39eは、トーションバネ37の第2端部37bを周方向に係合する。
係合部39eの形状は、トーションバネ37の第2端部37bの周方向における位置を固定することができれば限定されない。係合部39eは、例えば、穴、突起などで構成されてもよい。係合部39eは1箇所に設けられてもよい。係合部39eは、中間連結部材39の周方向において互いに離間した複数の位置に設けられてもよい。
図16(a)に示す例では、係合部39eは、周方向に互いに離間した位置に合計3個設けられている。この例では、各係合部39eは、第2端部37bを挿通可能な孔径を有し、端面39fの厚さ方向に貫通する貫通孔である。
係合部39jの形状は、トーションバネ38の第1端部38aの周方向における位置を固定することができれば限定されない。係合部39jの形状、個数は、係合部39jと同様の形状、個数が用いられてもよい。
図16(a)に示す例では、係合部39jは、係合部39eを図示時計回りに約120°回転したのと同様の構成を有する。ただし、各係合部39jは、第1端部38aを挿通可能な孔径を有している。
ストッパ39a、39bは、中間連結部材39の中心軸線を挟んで径方向に対向する位置に配置されている。ストッパ39a、39bは、上記第3の実施形態におけるストッパ22a、22bと同様な構成を有する。
このため、ストッパ39a、39bは、ガイド溝4a、4bに沿って径方向にスライド移動可能である。ストッパ39a(39b)の突出方向における先端には、上記第3の実施形態と同様、ガイド溝4a(4b)の辺縁部に係止する係止爪22iが設けられている。
上記第2の実施形態におけるストッパ19a(19b)と同様、ストッパ39a(39b)は、ガイド溝4a(4b)に対する周方向における第1の遊びの大きさの範囲で減速ギヤ24と相対回転変位可能である。
ガイド溝39c、39dは、固定部材32のストッパ22a、22bが貫入する以外は、減速ギヤ24におけるガイド溝4a、4bと同様の構成を有する。
ただし、本実施形態におけるストッパ22a(22b)とガイド溝39c(39d)との間の周方向における第2の遊びの量は、ストッパ39a(39b)とガイド溝4a(4b)との間の周方向における第1の遊びの量と同じでもよい、互いに異なる量でもよい。
さらに本実施形態における第1および第2の遊びの量は、上記第2の実施形態における第1および第2の遊びの量と同じでもよいし、異なっていてもよい。
トーションバネ37は、第1端部37aが係合部24cに係合される。このため、トーションバネ27は、減速ギヤ24と周方向において係合されている。減速ギヤ24のガイド溝4a、4bには、中間連結部材39のストッパ39a、39bが貫入している。ストッパ39a、39bは、上記第2の実施形態のストッパ5a、5bと同様に、ガイド溝4a、4b内で、周方向においてスライド移動可能である。
トーションバネ37の第2端部37bは、中間連結部材39の係合部39jに係合される。このため、トーションバネ37は、中間連結部材39と周方向において係合されている。
トーションバネ38の第2端部38bは、固定部材32の係合部32eに係合される。このため、トーションバネ38は、固定部材32と周方向において係合されている。
このため、本実施形態における減速ギヤ24とリール25とは、周方向においてトーションバネ37、38が直列状態に配置されて連結されていることに相当する。
減速ギヤ24とリール25とは、ガイド溝4a、4bとストッパ39a、39bとによる相対回転変位の第1の規制と、ガイド溝39c、39dとストッパ22a、22bとによる相対回転変位の第2の規制との両方を受ける。
ガイド溝4a、4b、39c、39d、ストッパ39a、39b、22a、22bは、全体として相対回転変位規制部と呼ばれることもある。さらに、ガイド溝4a、4bとストッパ39a、39bは、第1の相対回転変位規制部、ガイド溝39c、39dとストッパ22a、22bとは、第2の相対回転変位規制部と呼ばれることもある。
本実施形態において、連結部は、上記第2の実施形態と同様、2自由度振動系によって構成されている。
このため、回転動作に関しては、コイルバネ17、18のバネ定数の大小関係が、トーションバネ37、38と反対である点を除けば、上記第2の実施形態と同様である。このため、当業者は、上記第2の実施形態の回転動作から本実施形態の回転動作を容易に理解することができるため、詳細な説明は省略する。
特に本実施形態によれば、弾性変形部材としてねじりコイルバネであるトーションバネ37、38を用いるため、上記第2の実施形態における減速ギヤ4よりも減速ギヤ24が小径であっても、装置構成が容易である。さらに、回転装置1Dの組み立ては、減速ギヤ24、トーションバネ37、中間連結部材39、トーションバネ38、固定部材32を軸方向に順次配置して行うことができるため、組立性が良好になる。
本発明の第5の実施形態の回転装置および遊技機について説明する。
図17は、本発明の第5の実施形態の回転装置の構成を示す模式的な正面図である。
図17に示すように、本実施形態の回転装置1Eは、上記第1の実施形態の回転装置1Aの減速ギヤ4、コイルバネ7に代えて、減速ギヤ44、第1シリンダーダンパー47、第2シリンダーダンパー48を備える。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
係合部44cは、後述する第2シリンダーダンパー48の第1端部48aを係合する。
係合部4c、44cの形状は、それぞれ第1端部47a、48aの形状に応じて係合可能な適宜の形状が用いられる。例えば、係合部4c、44cは、上記第1の実施形態における係合部4cと同様、例えば、穴、突起などで構成されてもよい。
第1端部47aは、減速ギヤ4の係合部4cに係合される。第2端部47bは、ストッパ5aに設けられた図示略の係合部と係合される。第1端部47a、第2端部47bの形状は、それぞれ係合相手の係合部と係合できれば特に限定されない。
本実施形態で、作動ロッドがシリンダー部から外側に延出する動作では、粘性流体による粘性抵抗はほとんど発生しない。これに対して、作動ロッドがシリンダー部の内部に向かって導入される動作では、挿入速度に応じて粘性流体による粘性抵抗が発生する。
第1端部48aは、減速ギヤ44の係合部44cに係合される。第2端部48bは、ストッパ5aに設けられた図示略の係合部と係合される。第1端部48a、第2端部48bの形状は、それぞれ係合相手の係合部と係合できれば特に限定されない。
第2シリンダーダンパー48は、同様にストッパ5aがガイド溝4aの正転方向における端部に当接しているとき、逆転方向に短縮可能な状態で係合部4cおよびストッパ5aに係合されている。
特に図示しないが、ストッパ5aがガイド溝4aの逆転方向における端部に当接している場合には、上述において、正転方向および逆転方向と、伸長および短縮が、それぞれ反対の関係にある。
回転装置1Eにおいて、減速ギヤ44は、第1の回転体と呼ばれることもある。
第1シリンダーダンパー47、第2シリンダーダンパー48は、ダンパー部47c(48c)を有するため、減衰部材と呼ばれることもある。
第1シリンダーダンパー47、第2シリンダーダンパー48、ガイド溝4a、4b、およびストッパ5a、5bは、連結部と呼ばれることもある。
本実施形態は、連結部が、正転方向および逆転方向に作用する減衰部材を備える場合の例になっている。
ただし、以下では、上記第1の実施形態と異なる動作を中心にして説明する。さらに、簡単のため、ストッパ5a、ガイド溝4aと同様に動作するストッパ5b、ガイド溝4bに関連する動作の説明は省略する。
図18(a)、(b)、(c)は、本発明の第5の回転装置の第6動作例の動作説明図である。図19(a)、(b)、(c)、(d)は、同じく第7動作例の動作説明図である。図20(a)、(b)、(c)、(d)は、同じく第8動作例の動作説明図である。図21(a)、(b)、(c)は、同じく第9動作例の動作説明図である。
図18(a)、(b)、(c)に示す第6動作例は、正転後の停止状態(図18(a))から正転し(図18(b))、正転が停止される(図18(c))動作を表す。
図18(a)に示すように、減速ギヤ44の正転後に減速ギヤ44を停止すると、リール5の回転慣性によって、第2シリンダーダンパー48が伸長され、第1シリンダーダンパー47が短縮された状態で停止する。ストッパ5aは、ガイド溝4aにおける正転方向における端部に当接している。
この状態から制御ユニット70が駆動モータ2を正転方向に回転すると、リール5は静止慣性によって、減速ギヤ44に対して逆転方向に相対回転しようとする。このとき、ストッパ5aに係合された第1シリンダーダンパー47は、ストッパ5aに引っ張られて伸長する方向に引っ張られるため、略無抵抗である。しかし、ストッパ5aに係合された第2シリンダーダンパー48は、ストッパ5aから押されて短縮する方向であるため、粘性抵抗による抗力が発生する。
このため、図18(b)に示すように、ストッパ5aは、第2シリンダーダンパー48によって正転方向に付勢される。リール5は、ほとんど逆転することなく、減速ギヤ44とともに正転する。
図19(a)、(b)、(c)、(d)に示す第7動作例は、正転後の停止状態(図19(a))から逆転し(図19(b))、逆転が停止される(図19(c)、(d))動作を表す。
図19(a)に示す正転後の停止状態から制御ユニット70が駆動モータ2を逆転方向に回転すると、ストッパ5aは、ガイド溝4aに当接して正転方向に相対移動できない。このため、リール5は減速ギヤ44と連動して同速で逆転する(図19(b))。
この逆転状態から駆動モータ2がステップ的に停止すると、減速ギヤ44は、駆動モータ2の回転停止とともに、逆転を停止する。
図19(c)に示すように、リール5は、減速ギヤ44に比べて大きな回転慣性を有するため、図示白抜き矢印で示すように、さらに逆転を続けようとする。このとき、ガイド溝4aの逆転方向における端部とストッパ5aとの間には周方向に遊びがある。このため、ストッパ5aは、この遊びの範囲で、逆転方向にスライド移動可能である。
しかし、ストッパ5aは、第2シリンダーダンパー48に係合されているため、リール5の回転の運動エネルギーは、第2シリンダーダンパー48を短縮する仕事に費やされる。
このため、リール5は、逆転を続けるものの、回転速度は漸次減速する。リール5の運動エネルギーがすべて減衰すると、図19(d)に示すように、ストッパ5aを逆転方向に移動した状態で停止する。
ただし、第2シリンダーダンパー48の粘性抵抗が小さい場合には、リール5の運動エネルギーが充分減衰する前に、ストッパ5aがガイド溝4aの逆転方向における端部に衝突する可能性もある。この場合でも、反発力による正転運動は、第1シリンダーダンパー47からの抵抗力を受けて減衰する。このため、リール5が反発力を受けて正転したとしても間もなく停止する。このため、第1シリンダーダンパー47、第2シリンダーダンパー48の減衰係数を適切に設定することによって、遊技者の目に見えるような揺動を抑制できる。
図20(a)、(b)、(c)、(d)に示す第8動作例は、逆転後の停止状態(図20(a))から正転し(図20(b))、正転が停止される(図20(c)、(d))動作を表す。
図20(a)に示す逆転後の停止状態から制御ユニット70が駆動モータ2を正転方向に回転すると、ストッパ5aがガイド溝4aに当接して逆転方向に相対移動できないため、リール5は減速ギヤ44と連動して同速で正転する(図20(b))。
この正転状態から駆動モータ2がステップ的に停止すると、減速ギヤ44は、駆動モータ2の回転停止とともに、正転を停止する。
図20(c)に示すように、リール5は、その回転慣性により、図示白抜き矢印で示すように、さらに正転を続けようとする。このとき、ガイド溝4aの正転方向における端部とストッパ5aとの間には周方向に遊びがある。このため、ストッパ5aは、この遊びの範囲で、正転方向にスライド移動可能である。
しかし、ストッパ5aは、第1シリンダーダンパー47に係合されているため、リール5の回転の運動エネルギーは、第1シリンダーダンパー47を短縮する仕事に費やされる。
このため、リール5は、正転を続けるものの、回転速度は漸次減速する。リール5の運動エネルギーがすべて減衰すると、図20(d)に示すように、ストッパ5aを正転方向に移動した状態で停止する。
ただし、第1シリンダーダンパー47の粘性抵抗が小さい場合には、リール5の運動エネルギーが充分減衰する前に、ストッパ5aがガイド溝4aの正転方向における端部に衝突する可能性もある。この場合でも、反発力による逆転運動は、第2シリンダーダンパー48からの抵抗力を受けて減衰する。このため、リール5が反発力を受けて逆転したとしても間もなく停止する。このため、第1シリンダーダンパー47、第2シリンダーダンパー48の減衰係数を適切に設定することによって、遊技者の目に見えるような揺動を抑制できる。
図21(a)、(b)、(c)に示す第9動作例は、逆転後の停止状態(図21(a))から逆転し(図21(b))、逆転が停止される(図21(c))動作を表す。
図21(a)に示すように、減速ギヤ44の逆転後に減速ギヤ44を停止すると、リール5の回転慣性によって、第2シリンダーダンパー48が短縮された状態で停止する。このため、ストッパ5aは、ガイド溝4aにおける逆転方向における端部に当接している。
この状態から制御ユニット70が駆動モータ2を逆転方向に回転すると、リール5は静止慣性によって、減速ギヤ44に対して正転方向に相対回転しようとする。このとき、ストッパ5aに係合された第2シリンダーダンパー48は、ストッパ5aに引っ張られて伸長する方向であるため、略無抵抗である。しかし、ストッパ5aに係合された第1シリンダーダンパー47は、ストッパ5aから押されて短縮する方向であるため、粘性抵抗による抗力が発生する。
このため、図21(b)に示すように、ストッパ5aは、第1シリンダーダンパー47によって逆転方向に付勢される。リール5は、ほとんど正転することなく、減速ギヤ44とともに逆転する。
このため、回転装置1Eは、駆動機構の動作の安定性に影響することなくリール5の回転動作に変化をつけることができる。
本発明の第6の実施形態の回転装置および遊技機について説明する。
図22は、本発明の第6の実施形態の回転装置の構成を示す模式的な正面図である。
図22に示すように、本実施形態の回転装置1Fは、上記第5の実施形態の回転装置1Eの減速ギヤ44に代えて、上記第1の実施形態と同様の減速ギヤ4を備え、第2シリンダーダンパー48を削除して構成される。
以下、上記第5の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第1シリンダーダンパー47は、ストッパ5aがガイド溝4aの正転方向における端部に当接しているとき、逆転方向に伸長可能な状態で係合部4cおよびストッパ5aに係合されている。
回転装置1Fにおいて、減速ギヤ4は、第1の回転体と呼ばれることもある。
第1シリンダーダンパー47は、ダンパー部47cを有するため、減衰部材と呼ばれることもある。
第1シリンダーダンパー47、ガイド溝4a、4b、およびストッパ5a、5bは、連結部と呼ばれることもある。
本実施形態は、連結部が、正転方向に作用する減衰部材を備える場合の例になっている。
ただし、以下では、上記第5の実施形態と異なる動作を中心にして説明する。さらに、簡単のため、ストッパ5a、ガイド溝4aと同様に動作するストッパ5b、ガイド溝4bに関連する動作の説明は省略する。
図23(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明の第6の回転装置の第10動作例の動作説明図である。図24(a)、(b)、(c)、(d)は、同じく第11動作例の動作説明図である。図25(a)、(b)、(c)、(d)は、同じく第12動作例の動作説明図である。図26(a)、(b)、(c)、(d)は、同じく第13動作例の動作説明図である。
図23(a)、(b)、(c)、(d)に示す第10動作例は、正転後の停止状態(図23(a))から正転し(図23(b))、正転が停止される(図23(c)、(d))動作を表す。
図23(a)に示すように、減速ギヤ4の正転後に減速ギヤ4を停止すると、リール5の回転慣性によって、第1シリンダーダンパー47が短縮された状態で停止する。このため、ストッパ5aは、ガイド溝4aにおける正転方向における端部に当接している。
この停止状態から制御ユニット70が駆動モータ2を正転方向に回転すると、リール5は静止慣性によって停止している間に、減速ギヤ4のみが正転する。このとき、ストッパ5aに係合された第1シリンダーダンパー47は、ストッパ5aによって伸長する方向に引っ張られるため、略無抵抗である。
このため、図23(b)に示すように、ストッパ5aがガイド溝4aの逆転方向における端部に当接するまで、リール5が逆転方向に相対移動する。ストッパ5aがガイド溝4aの逆転方向における端部に当接すると、リール5は減速ギヤ4とともに正転を開始する。このように、リール5は、減速ギヤ4の正転から遅れて正転を開始する。
このとき、ストッパ5aは正転方向において第1シリンダーダンパー47に係合されているため、リール5は、ストッパ5aがガイド溝4aの逆転方向における端部と当接した状態で減速ギヤ4と同速で正転する。
リール5は、減速ギヤ4に比べて大きな回転慣性を有するため、図示白抜き矢印で示すように、さらに正転を続けようとする。このとき、ガイド溝4aの正転方向における端部とストッパ5aとの間には周方向に遊びがある。このため、ストッパ5aは、この遊びの範囲で、正転方向にスライド移動可能である。
しかし、ストッパ5aは、第1シリンダーダンパー47に係合されているため、リール5の回転の運動エネルギーは、第1シリンダーダンパー47を短縮する仕事に費やされる。
このため、リール5の回転速度は、正転するにつれて減速する。リール5の運動エネルギーがすべて減衰すると、図23(d)に示すように、ストッパ5aを正転方向に移動した状態で停止する。
図24(a)、(b)、(c)、(d)に示す第11動作例は、正転後の停止状態(図24(a))から逆転し(図24(b))、逆転が停止される(図24(c)、(d))動作を表す。
図24(a)に示す正転後の停止状態から制御ユニット70が駆動モータ2を逆転方向に回転すると、ストッパ5aがガイド溝4aの正転方向における端部に当接しているため、リール5は減速ギヤ4と連動して同速で逆転する(図24(b))。
この逆転状態から駆動モータ2がステップ的に停止すると、減速ギヤ4は、駆動モータ2の回転停止とともに、逆転を停止する。
図24(c)に示すように、リール5は、上記第10動作例における正転からの停止時と同様、回転慣性により、図示白抜き矢印で示すように、さらに逆転を続ける。このとき、本動作例では第1シリンダーダンパー47が逆転方向において略無抵抗であるため、ストッパ5aは、ガイド溝4aの逆転方向における端部に衝突する。リール5はその際の反発力(図示上向き矢印参照)によって正転を開始する。
図24(d)に示すように、この反発力と正転を抑制する第1シリンダーダンパー47からの抵抗力とが釣り合うと、リール5の正転が停止する。
図25(a)、(b)、(c)、(d)に示す第12動作例は、逆転後の停止状態(図25(a))から逆転し(図25(b))、逆転が停止される(図25(c)、(d))動作を表す。
図25(a)に示す逆転後の停止状態から制御ユニット70が駆動モータ2を正転方向に回転すると、ストッパ5aがガイド溝4aの逆転方向における端部に当接しているため、リール5は減速ギヤ4と連動して同速で正転する(図25(b))。
この正転状態から駆動モータ2がステップ的に停止すると、減速ギヤ4は、駆動モータ2の回転停止とともに、正転を停止する。
このときのリール5の停止動作は、上記第10動作例において、図23(c)、(d)を用いて説明した動作と同様である。
このため、リール5の回転速度は、正転するにつれて減速する。リール5の運動エネルギーがすべて減衰すると、図25(d)に示すように、ストッパ5aを正転方向に移動した状態で停止する。
図26(a)、(b)、(c)、(d)に示す第11動作例は、逆転後の停止状態(図26(a))から逆転し(図26(b))、逆転が停止される(図26(c)、(d))動作を表す。
図26(a)に示す逆転後の停止状態から制御ユニット70が駆動モータ2を逆転方向に回転すると、ストッパ5aがガイド溝4aの逆転方向における端部に当接している。リール5はその静止慣性によって減速ギヤ4に対して相対的に正転方向に移動しようとするが、第1シリンダーダンパー47が正転方向への抵抗となるため、リール5は減速ギヤ4とともに逆転する(図26(b)参照)。
この正転状態から駆動モータ2がステップ的に停止すると、減速ギヤ4は、駆動モータ2の回転停止とともに、正転を停止する。
このときのリール5の停止動作は、上記第11動作例において、図24(c)、(d)を用いて説明した動作と同様である。
このため、リール5は、ガイド溝4aの逆転方向における端部から反発力を受ける。図26(d)に示すように、この反発力と正転を抑制する第1シリンダーダンパー47からの抵抗力とが釣り合うと、リール5の正転が停止する。
このため、回転装置1Fは、駆動機構の動作の安定性に影響することなくリール5の回転動作に変化をつけることができる。
本発明の第7の実施形態の回転装置および遊技機について説明する。
図27は、本発明の第7の実施形態の回転装置の分解斜視図である。図28は、本発明の第7の実施形態の回転装置の主要部の正面視の部分拡大図である。
図27に示すように、本実施形態の回転装置1Gは、上記第3の実施形態の回転装置1Cの減速ギヤ24、トーションバネ27、固定部材22に代えて、減速ギヤ74、ロータリーダンパー77、固定部材72を備える。
回転装置1Gは、上記第5、6の実施形態における連結部に減衰部材を有する構成を、ロータリーダンパー77を使用して実現する場合の例になっている。
以下、上記第3の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図示略の固定部は、ロータリーダンパー77をねじ止めする雌ねじ部で構成されてもよい。
ダンパー本体77aは、回転軸が正転しても逆転しても粘性抵抗が発生する両方向負荷タイプでもよい。この場合、回転装置1Gは、上記第5の実施形態の回転装置1Eと同様の動作が可能である。
ダンパー本体77aは、回転軸が一方向に回転する場合のみ粘性抵抗が発生する一方向負荷タイプでもよい。この場合、回転装置1Gは、上記第6の実施形態の回転装置1Fと同様の動作が可能である。
ギヤ77bは、後述するロータリーダンパー77のギヤ部72aと噛み合う。
ロータリーダンパー77は、ギヤ77bが、後述するギヤ部72aと適正に噛み合う位置に形成された減速ギヤ74の図示略の固定部に固定されている。ロータリーダンパー77の固定方法は限定されない。例えば、ロータリーダンパー77は、ネジなどの固定部材(図示略)によって、減速ギヤ74に固定されてもよい。
ギヤ部72aのピッチ円中心は、挿通孔22cの中心軸線と同軸に形成されている。ギヤ部72aの周方向における長さは、ストッパ22a(22b)とガイド溝4a(4b)との間の遊びの長さに相当する回転角以上、ギヤ部72aが回転できる長さである。
ロータリーダンパー77は、ギヤ77bが固定部材72のギヤ部72aと噛み合うため、ギヤ部72aの回転量に応じて、回転軸が回転する。このため、ロータリーダンパー77は、回転軸の回転速度および回転方向に応じて、粘性抵抗に基づく抗力を発生する。
ロータリーダンパー77は、減衰部材と呼ばれることもある。
ロータリーダンパー77、ガイド溝4a、4b、およびストッパ22a、22bは、連結部と呼ばれることもある。
このため、回転動作に関しては、上記第5(6)の実施形態と同様である。このため、当業者は、上記第5(6)の実施形態の回転動作から本実施形態の回転動作を容易に理解することができるため、詳細な説明は省略する。
特に本実施形態によれば、減衰部材としてロータリーダンパー77を用いるため、上記第5(6)の実施形態における減速ギヤ4よりも減速ギヤ74が小径であっても、装置構成が容易である。さらに、回転装置1Gの組み立ては、ロータリーダンパー77が固定された減速ギヤ74および固定部材72を軸方向に順次配置して行うことができるため、組立性が良好になる。
例えば、連結部は、弾性変形部材と、減衰部材との両方を有していてもよい。
2 駆動モータ(駆動機構)
3 駆動ギヤ(駆動機構)
4、24、44 減速ギヤ(第1の回転体)
4a、4b、19c、19d、39c、39d ガイド溝(連結部、相対回転変位規制部)
4c、19e、22e、24c、32e、39e、39j、44c 係合部
5、15、25 リール(第2の回転体)
5a、5b、15a、15b、19a、19b、22a、22b、39a、39b ストッパ(連結部、相対回転変位規制部)
5c 外周面
6 回転軸
7、17、18 コイルバネ(連結部、弾性変形部材)
7a、17a、18a、27a、37a、38a、47a、48a 第1端部
7b、17b、18b、27b、37b、37b、47b、48b 第2端部
7c、17c、18c、27c、37c、38c バネ部
19、39 中間連結部材(連結部)
22、32 固定部材(第2の回転体)
27、37、38 トーションバネ(連結部、弾性変形部材)
47、48 シリンダーダンパー(連結部、減衰部材)
47c、48c ダンパー部
50A、50B、50C、50D、50E、50F、50G 回胴式遊技機(遊技機)
64 左リールユニット(回転装置)
65 中リールユニット(回転装置)
66 右リールユニット(回転装置)
70 制御ユニット
Claims (4)
- 駆動力を伝達する駆動機構と、
前記駆動機構によって第1回転方向に駆動される第1の回転体と、
前記第1の回転体と連動して回転可能に設けられた第2の回転体と、
前記第1の回転体と前記第2の回転体とを、互いに相対回転変位可能に連結する連結部と、
を備え、
前記連結部は、
前記第1の回転体に対する前記第2の回転体の相対回転変位量を規制する相対回転変位規制部と、
前記第2の回転体を前記第1回転方向と反対の第2回転方向に付勢しており、前記第1回転方向における前記第1の回転体の回転が停止する際に前記相対回転変位量が増大することにより弾性変形して前記第2の回転体への付勢力が増大する弾性変形部材と、
を有しており、
前記第1回転方向における前記第1の回転体の回転が停止した後、前記第2の回転体が前記相対回転変位規制部の規制の下で前記第1回転方向の回転と前記第2回転方向の回転とを繰り返した後に停止する、回転装置。 - 前記連結部は、減衰部材を備える、請求項1に記載の回転装置。
- 請求項1または2に記載の回転装置を備える、遊技機。
- 請求項1または2に記載の回転装置を用いた回転方法であって、
前記駆動機構によって、前記第1の回転体を前記第1回転方向に回転した後、前記第1の回転体の回転を停止させることによって、前記第2の回転体が前記相対回転変位規制部の規制の下で前記第1回転方向の回転と前記第2回転方向の回転とを繰り返した後、停止するようにした、回転方法。
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