JP6881683B2 - 自動車用構造部材および車体 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用構造部材およびそれを備えた車体に関する。
自動車の車体には、他の自動車等に衝突された場合でもキャビン内の安全性を十分に確保することが求められる。このため、従来、キャビン内の安全性を確保するために種々の自動車用構造部材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたセンターピラーは、センターピラーインナーと、センターピラーアウターと、パッチ部材とを有している。パッチ部材は、センターピラーアウターの外面に接合されている。
特許文献1には、所定の要件を満たすようにパッチ部材をセンターピラーアウターに接合することによって、センターピラーアウターを補強することができ、かつ衝突時のエネルギー吸収効率を向上させることができることが記載されている。
国際公開第2017/030191号
ところで、自動車業界では、燃費向上の観点から、自動車部品のさらなる軽量化が求められている。この点に関して、特許文献1に記載されているようにパッチ部材を設ける場合、センターピラーの重量が増加するという問題が生じる。
そこで、本発明は、軽量でかつ衝突に対して優れた強度を有する自動車用構造部材を提供することを目的としている。
本発明は、下記の自動車用構造部材および車体を要旨とする。
)板状の第1壁部と、前記第1壁部の厚み方向において前記第1壁部に対向する板状の第2壁部と、前記第1壁部および前記第2壁部を接続する板状の第3壁部とを有する自動車用構造部材であって、
前記第1壁部および前記第2壁部のそれぞれが、前記第3壁部との接続部に沿う方向が長手方向となりかつ2つの貫通孔が前記長手方向に沿って並ぶように形成された板状の主壁部と、前記主壁部から立ち上がるように設けられた2つの補助壁部とを有し、
前記2つの補助壁部のうちの一方は、前記2つの貫通孔のうちの一方の縁から前記主壁部の厚み方向に立ち上がるように設けられ、前記2つの補助壁部のうちの他方は、前記2つの貫通孔のうちの他方の縁から前記厚み方向に立ち上がるように設けられ、
前記長手方向における前記2つの補助壁部の距離は、前記2つの補助壁部の間における前記主壁部の幅の1.4倍以下であり、
前記主壁部の幅に対する前記2つの貫通孔の前記主壁部の幅方向の長さの割合がそれぞれ0.3以上1.0以下であって、
車体において、前記第1壁部と前記第2壁部とは前後方向に対向し、かつ前記長手方向は車幅方向および前後方向よりも上下方向に近い、自動車用構造部材。
)前記第1壁部の前記2つの補助壁部は、前記第2壁部側に立ち上がるように設けられ、前記第2壁部の前記2つの補助壁部は、前記第1壁部側に立ち上がるように設けられる、上記()に記載の自動車用構造部材。
)センターピラーである、上記(1)または(2)に記載の自動車用構造部材。
)上下方向における中心よりも下方に前記2つの補助壁部が設けられている、上記()に記載の自動車用構造部材。
)板状の第1壁部と、前記第1壁部の厚み方向において前記第1壁部に対向する板状の第2壁部と、前記第1壁部および前記第2壁部を接続する板状の第3壁部とを有する自動車用構造部材であって、
前記第1壁部および前記第2壁部のそれぞれが、前記第3壁部との接続部に沿う方向が長手方向となりかつ2つの貫通孔が前記長手方向に沿って並ぶように形成された板状の主壁部と、前記主壁部から立ち上がるように設けられた2つの補助壁部とを有し、
前記2つの補助壁部のうちの一方は、前記2つの貫通孔のうちの一方の縁から前記主壁部の厚み方向に立ち上がるように設けられ、前記2つの補助壁部のうちの他方は、前記2つの貫通孔のうちの他方の縁から前記厚み方向に立ち上がるように設けられ、
前記長手方向における前記2つの補助壁部の距離は、前記2つの補助壁部の間における前記主壁部の幅の1.4倍以下であり、
前記主壁部の幅に対する前記2つの貫通孔の前記主壁部の幅方向の長さの割合がそれぞれ0.3以上1.0以下であって、
車体において、前記第1壁部と前記第2壁部とは上下方向に対向し、かつ前記長手方向は上下方向よりも車幅方向または前後方向に近い、自動車用構造部材。
)前記第1壁部の前記2つの補助壁部は、前記第2壁部側に立ち上がるように設けられ、前記第2壁部の前記2つの補助壁部は、前記第1壁部側に立ち上がるように設けられる、上記()に記載の自動車用構造部材。
)サイドシル、バンパービーム、クロスメンバ、またはトルクボックスである、上記(5)または(6)に記載の自動車用構造部材。
)前記主壁部の厚み方向から見て、前記補助壁部は、前記長手方向における前記貫通孔の一方側および他方側において、前記貫通孔の中心を通りかつ前記長手方向に平行な直線に交差する、上記(1)から()のいずれかに記載の自動車用構造部材。
)前記2つの補助壁部の距離は、前記2つの補助壁部の間における前記主壁部の幅の0.2倍以上である、上記(1)から()のいずれかに記載の自動車用構造部材。
10)前記主壁部の厚み方向において、前記補助壁部の先端と前記主壁部との距離は、2.8mm以上である、上記(1)から()のいずれかに記載の自動車用構造部材。
11)前記2つの補助壁部はそれぞれ筒形状を有している、上記(1)から(10)のいずれかに記載の自動車用構造部材。
12)前記主壁部の幅方向における前記補助壁部の長さは、前記貫通孔の中心を通りかつ前記長手方向に直交する断面における前記主壁部の幅の0.2倍〜1.0倍である、上記(1)から(11)のいずれかに記載の自動車用構造部材。
13)前記補助壁部は、前記貫通孔の周方向に互いに離隔して設けられる2つの壁を含み、
前記2つの壁のうちの一方は、前記長手方向において前記貫通孔の一方側に設けられ、前記2つの壁のうちの他方は、前記長手方向において前記貫通孔の他方側に設けられ、
前記主壁部の幅方向における前記2つの壁それぞれの長さは、前記貫通孔の中心を通りかつ前記長手方向に直交する断面における前記主壁部の幅の0.2倍〜1.0倍である、上記(1)から(10)のいずれかに記載の自動車用構造部材。
14)上記(1)から(13)のいずれかに記載の自動車用構造部材を備えた、車体。
本発明によれば、軽量でかつ衝突に対して優れた強度を有する自動車用構造部材が得られる。
図1は、解析モデルの一例を示す斜視図である。 図2は、解析モデルの断面を示す図である。 図3は、比較対象の解析モデルを示す図である。 図4は、解析結果を示す図である。 図5は、解析モデルを座屈させた場合の変形挙動を模式的に示す図である。 図6は、解析結果を示す図である。 図7は、解析結果を示す図である。 図8は、解析結果を示す図である。 図9は、解析結果を示す図である。 図10は、解析結果を示す図である。 図11は、解析結果を示す図である。 図12は、解析結果を示す図である。 図13は、解析モデルの他の例を示す斜視図である。 図14は、比較対象の解析モデルを示す図である。 図15は、本発明の一実施形態に係る自動車用構造部材を示す斜視図である。 図16は、図15のA−A線に対応する部分の概略断面図である。 図17は、前壁部において貫通孔が形成された部分をセンターピラーの内側から見た図である。 図18は、センターピラーの変形例を説明するための図である。 図19は、センターピラーの他の変形例を説明するための図である。 図20は、センターピラーのその他の変形例を説明するための図である。 図21は、センターピラーのその他の変形例を説明するための図である。 図22は、センターピラーのその他の変形例を説明するための図である。 図23は、本発明の第2実施形態に係る自動車用構造部材を示す斜視図である。 図24は、図23のA−A線に対応する部分の概略断面図である。 図25は、縦壁部において貫通孔が形成された部分を自動車用構造部材の内側から見た図である。 図26は、自動車用構造部材の変形例を説明するための図である。 図27は、自動車用構造部材の他の変形例を説明するための図である。 図28は、自動車用構造部材のその他の変形例を説明するための図である。 図29は、本発明の第3実施形態に係る自動車用構造部材を示す斜視図である。 図30は、本発明の第4実施形態に係る自動車用構造部材を示す斜視図である。 図31は、図30のB−B線に対応する部分の概略断面図である。 図32は、車体の一部を示す概略斜視図である。 図33は、車体の一部を示す概略底面図である。
(本発明者による検討)
本発明者は、自動車用構造部材の高強度化および軽量化の両立を実現するために、種々の検討を行ってきた。そして、本発明者は、筒状の自動車用構造部材にバーリング加工を施すことによって、自動車用構造部材の高強度化および軽量化を両立できると考えた。そこで、本発明者は、有限要素法を用いた数値解析(コンピュータ・シミュレーション)によって、バーリング加工が自動車用構造部材の強度に与える影響を調査した。以下、本発明者が行った数値解析について説明する。
図1は、数値解析で用いた自動車用構造部材の解析モデルの一例を示す斜視図であり、図2は、解析モデルのうち図1のII−II線に対応する部分の断面図である。なお、図1および図2には、互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印が示されている。
図1に示すように、解析モデル100は、X方向に延びる角筒形状を有し、4つの壁部102,104,106,108を有している。壁部102と壁部104とはZ方向において対向するように設けられ、壁部106と壁部108とはY方向において対向するように設けられている。なお、解析モデル100は、厚みが0.8mmで引張強さが980MPa級の鋼板によって形成されているものとする。また、解析モデル100のX方向の長さは1000mmであり、Y方向およびZ方向における長さはそれぞれ100mmである。
図1および図2に示すように、壁部102は、一対の貫通孔102aが形成された板状の主壁部102bと、一対の貫通孔102aごとに設けられる一対の補助壁部102cとを有している。同様に、壁部104は、一対の貫通孔104aが形成された板状の主壁部104bと、一対の貫通孔104aごとに設けられる一対の補助壁部104cとを有している。補助壁部102cは、バーリング加工によって形成することを想定して、円筒形状を有しかつ貫通孔102aの縁から解析モデル100の内側に向かって立ち上がるように形成されている。同様に、補助壁部104cは、バーリング加工によって形成することを想定して、円筒形状を有しかつ貫通孔104aの縁から解析モデル100の内側に向かって立ち上がるように形成されている。
一対の貫通孔102aはそれぞれ、主壁部102bのY方向における中心に形成されている。同様に、一対の貫通孔104aはそれぞれ、主壁部104bのY方向における中心に形成されている。一対の貫通孔102aのX方向における位置と、一対の貫通孔104aのX方向における位置とは互いに等しい。一対の貫通孔102aのX方向における中間位置は、X方向における壁部102の中心に一致し、一対の貫通孔104aのX方向における中間位置は、X方向における壁部104の中心に一致する。貫通孔102aおよび貫通孔104aの直径はそれぞれ60mmである。また、一対の貫通孔102aのX方向における距離W(一方の貫通孔102aの縁と他方の貫通孔102aの縁との最短距離)は80mmである。同様に、一対の貫通孔104aのX方向における距離は80mmである。
なお、以下においては、Y方向を上下方向とする。より具体的には、Y方向において壁部106側を上方とし、壁部108側を下方とする。図1に示すように、数値解析では、円弧状の支持面を有する一対の支持部材200によって壁部108を下方から支持した状態で、壁部106に荷重Fを付加することによって3点曲げを行った。なお、図面が煩雑になることを避けるために図示は省略するが、3点曲げでは、Z方向に延びる円弧状の押圧面を有する押圧部材を下方に移動させることによって、壁部106のX方向における中心を下方に押圧した。数値解析では、押圧部材の下方への変位量と荷重Fとの関係について調査するとともに、解析モデル100を座屈させた場合の変形挙動についても調査した。
また、本発明者は、図1に示した解析モデル100に加えて、図3に示す比較対象となる解析モデル100a,100b,100c(以下、比較モデル100a,100b,100cとも記載する。)を用いて、解析モデル100と同様に数値解析を行い、押圧部材の下方への変位量と荷重Fとの関係について調査した。なお、比較モデル100aは、一対の貫通孔102a、一対の貫通孔104a、一対の補助壁部102cおよび一対の補助壁部104cを有していない点を除いて上述の解析モデル100と同様の構成を有している。比較モデル100bは、一対の補助壁部102cおよび一対の補助壁部104cを有していない点を除いて上述の解析モデル100と同様の構成を有している。比較モデル100cは、貫通孔102a、貫通孔104a、補助壁部102cおよび補助壁部104cの数がそれぞれ1つである点を除いて上述の解析モデル100と同様の構成を有している。なお、比較モデル100cにおいては、貫通孔102a、補助壁部102c、貫通孔104a(図示せず)、および補助壁部104c(図示せず)は、比較モデル100cのX方向における中心に設けられている。
図4に解析結果を示す。なお、図4は、解析モデル100の補助壁部102c,104cの高さh(図2参照)をそれぞれ7.2mmに設定し、図2において破線の円で示した部分の曲率半径Rを0mmに設定した場合の解析結果である。なお、補助壁部102c,104cの高さhとは、主壁部102b,104bの厚み方向における、補助壁部102c,104cの先端と主壁部102b,104bとの距離である。なお、図2において破線の円で示した部分の曲率半径Rを0mmに設定した場合とは、主壁部102bの内面と補助壁部102cの外周面とが直角に交わり、かつ主壁部104bの内面と補助壁部104cの外周面とが直角に交わっていることを意味する。
図4に示した結果から、解析モデル100では、比較モデル100a,100b,100cに比べて、より大きな荷重を受けることができたことが分かる。すなわち、解析モデル100は、比較モデル100a,100b,100cに比べて、Y方向の荷重に対して優れた強度を有していることが分かった。
図5は、解析モデル100を座屈させた場合の変形挙動を模式的に示す図である。なお、図5においては、変形前の解析モデル100が破線で示されている。また、図面が煩雑になることを避けるために、図5においては、貫通孔および補助壁部は示していない。
図5に示すように、本発明者が行った数値解析では、壁部102,104それぞれが、Y方向(上下方向)における中央部において外側に向かって凸となるように座屈した。すなわち、壁面座屈が生じた。
以上の結果から、衝突時に壁面座屈が生じるように車両に設置される自動車用構造部材において、座屈が生じる壁部に上記のように複数の補助壁部を設けることによって、衝突に対する自動車用構造部材の強度を向上させることができることが分かった。これは、複数の補助壁部を壁部に形成することによって、当該壁部の曲げ剛性が増加し、座屈しにくくなるためだと考えられる。
また、本発明者は、解析モデル100の補助壁部102c,104cの高さh(図2参照)が解析モデル100の強度に与える影響についても調査した。具体的には、補助壁部102c,104cの高さhを、3.0mm、4.0mm、および7.2mmに設定して、上述の解析と同様の条件で数値解析を行った。解析結果を図6に示す。なお、図6には、参考のために、図4に示した比較モデル100a,100bの解析結果も示している。
図6に示す結果から、補助壁部102c,104cの高さhを、好ましくは3.0mm以上、より好ましくは4.0mm以上に設定することによって、解析モデル100が負担できるY方向の荷重を十分に大きくできることが分かった。
また、本発明者は、解析モデル100の補助壁部102c,104cの高さhと、解析モデル100が負担できるY方向の最大荷重(上述の押圧部材を下方に70mm移動させる際に解析モデル100にかかる荷重の最大値)との関係を調査した。この調査では、厚み(素材の板厚)が0.8mmの解析モデル100に加えて、厚みが0.4mmの解析モデル100を用いて解析を行った。なお、一対の貫通孔102aのX方向における距離Wおよび一対の貫通孔104aのX方向における距離は、60mmに設定した。厚みが0.8mmの解析モデル100では、補助壁部102c,104cの高さhを、2.8mm、3.0mm、4.0mm、および7.2mmに設定した。また、厚みが0.4mmの解析モデル100では、補助壁部102c,104cの高さhは、2.8mm、3.0mm、3.2mm、3.4mmおよび7.6mmに設定した。なお、これらの解析条件以外については、上述の解析と同様の条件とした。
図7に、厚みが0.8mmの解析モデル100における解析結果を示し、図8に、厚みが0.4mmの解析モデル100における解析結果を示す。なお、図7において縦軸の最大荷重比は、比較モデル100a(厚み0.8mm)が負担できるY方向の最大荷重(上述の押圧部材を下方に70mm移動させる際に比較モデル100aにかかる荷重の最大値)に対する、解析モデル100が負担できるY方向の最大荷重の割合を示す。同様に、図8において縦軸の最大荷重比は、比較モデル100a(厚み0.4mm)が負担できるY方向の最大荷重に対する、解析モデル100が負担できるY方向の最大荷重の割合を示す。
図7および図8に示す結果から、補助壁部102c,104cの高さhを高くすることによって、解析モデル100が負担できる最大荷重を大きくできることが分かった。また、解析モデル100の厚みに関わらず、補助壁部102c,104cの高さhを適切に設定することにより、解析モデル100が負担できる最大荷重を、比較モデル100a(図3参照)が負担できる最大荷重に比べて大きくできることが分かった。
本発明者はさらに、主壁部102b,102cの幅(Y方向における長さ)と補助壁部102c,104cのY方向における長さとの関係が解析モデル100の強度に与える影響についても調査した。この調査では、厚みが0.8mmで補助壁部102c,104cの高さhが7.2mmの解析モデル100を用いて、上述の解析と同様に解析モデル100に荷重を負荷させて解析を行った。なお、補助壁部102c,104cのY方向における長さは貫通孔102a,104aの直径に略等しい。そこで、本調査では、主壁部102b,104bの幅(Y方向における長さ)に対する貫通孔102a,104aの直径の割合を変えて、解析モデル100が負担できるY方向の最大荷重がどのように変化するのかを調査した。なお、X方向における一対の貫通孔102aの中心間距離およびX方向における一対の貫通孔104aの中心間距離をそれぞれ140mmに設定した。
図9に解析結果を示す。なお、図9において縦軸の最大荷重比は、比較モデル100a(厚み0.8mm)が負担できるY方向の最大荷重に対する、解析モデル100が負担できるY方向の最大荷重の割合を示す。
図9に示す結果から、主壁部102b,104bの幅に対する貫通孔102a,104aの直径の割合に関わらず、解析モデル100が負担できる最大荷重を、比較モデル100a(図3参照)が負担できる最大荷重に比べて大きくできることが分かった。なお、図9に示す結果からは、主壁部102b,104bの幅に対する貫通孔102a,104aの直径の割合を0.3以上1.0以下に設定することによって、解析モデル100が負担できる最大荷重を十分に大きくできることが分かる。言い換えると、主壁部102b,104bの幅(Y方向における長さ)に対する補助壁部102c,104cのY方向における長さを、0.2〜1.0に設定することが好ましく、0.3〜1.0に設定することがより好ましいことが分かる。
上記の結果を踏まえて、本発明者はさらに、主壁部の幅(Y方向における長さ)と補助壁部の距離との関係が解析モデル100の強度に与える影響についても調査した。この調査では、厚みが0.8mmで補助壁部102c,104cの高さhが7.2mmの解析モデル100、および厚みが0.4mmで補助壁部102c,104cの高さhが7.2mmの解析モデル100を用いて、上述の解析と同様に解析モデル100に荷重を負荷させて解析を行った。なお、一対の補助壁部102cの距離は、一対の貫通孔102aの距離Wに略等しく、一対の補助壁部104cの距離は、一対の貫通孔104aの距離に略等しい。そこで、本調査では、主壁部の幅に対する一対の貫通孔の距離の割合を変えて、解析モデル100が負担できるY方向の最大荷重がどのように変化するのかを調査した。なお、貫通孔102a,104aの直径は60mmに設定した。また、厚みが0.8mmの解析モデル100では、主壁部の幅に対する一対の貫通孔の距離の割合を、0.2、0.4、0.5、0.6、0.8、1.0、1.2、1.4、1.5および1.6に設定した。厚みが0.4mmの解析モデル100では、主壁部の幅に対する一対の貫通孔の距離の割合を、0.2、0.4、0.6、0.8、1.0、1.2、1.4、1.5および1.6に設定した。
図10に、厚みが0.8mmの解析モデル100における解析結果を示し、図11に、厚みが0.4mmの解析モデル100における解析結果を示す。なお、図10において縦軸の最大荷重比は、比較モデル100a(厚み0.8mm)が負担できるY方向の最大荷重に対する、解析モデル100が負担できるY方向の最大荷重の割合を示す。同様に、図11において縦軸の最大荷重比は、比較モデル100a(厚み0.4mm)が負担できるY方向の最大荷重に対する、解析モデル100が負担できるY方向の最大荷重の割合を示す。
図10および図11に示す結果から、解析モデル100の厚みに関わらず、主壁部の幅に対する一対の貫通孔の距離の割合を1.4以下に設定することによって、解析モデル100が負担できる最大荷重を、比較モデル100a(図3参照)が負担できる最大荷重に比べて大きくできることが分かる。言い換えると、主壁部の幅に対する一対の補助壁部の距離の割合を、1.4以下に設定することによって、解析モデル100が負担できる最大荷重を十分に大きくできることが分かる。また、図10および図11に示す結果からは、主壁部の幅に対する一対の補助壁部の距離の割合を、0.2以上に設定することが好ましいことが分かる。
本発明者はさらに、主壁部102bと補助壁部102cとの境界部の形状および主壁部104bと補助壁部104cとの境界部の形状が、解析モデル100の強度に与える影響についても調査した。具体的には、図2において破線の円で示した部分の曲率半径Rを、0mm、1mmおよび2mmに設定して、図4で説明した解析と同様の条件で解析を行った。解析結果を図12に示す。なお、図12には、参考のために、図4に示した比較モデル100aの解析結果も示している。
図12に示す結果から、主壁部102bと補助壁部102cとの境界部の形状および主壁部104bと補助壁部104cとの境界部の形状は、Y方向の荷重に対する解析モデル100の強度にほとんど影響しないことが分かった。
さらに、本発明者は、図13に示す解析モデル110および図14に示す比較モデル110aを用いて、図4で説明した解析と同様の条件で数値解析を行い、押圧部材の下方への変位量と荷重との関係について調査した。なお、図13において、(a)は、解析モデル110を示す斜視図であり、(b)は、(a)のb−b線に対応する部分の解析モデル110の断面図である。解析モデル110は、壁部108(図1参照)を有していない点を除いて上述の解析モデル100と同様の構成を有している。なお、補助壁部102c,104cの高さh(図13(b)参照)は、それぞれ7.2mmに設定した。比較モデル110aは、一対の貫通孔102a、一対の貫通孔104a、一対の補助壁部102cおよび一対の補助壁部104cを有していない点を除いて上述の解析モデル110と同様の構成を有している。
数値解析を行った結果、解析モデル110が負担できる最大荷重は1.45kNであった。一方、比較モデル110aが負担できる最大荷重は、1.25kNであった。この結果から、筒状の自動車用構造部材だけでなく、断面U字形状の自動車用構造部材においても、荷重方向に対して略平行に延びる壁部にそれぞれ複数の補助壁部を設けることによって、強度を向上させることができることが分かった。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものである。
(本発明の実施形態の説明)
詳細は後述するが、本発明に係る自動車用構造部材は、板状の第1壁部と、第1壁部の厚み方向において第1壁部に対向する板状の第2壁部と、第1壁部および第2壁部を接続する板状の第3壁部とを有する。第1壁部および第2壁部の少なくとも一方は、第3壁部との接続部に沿う方向(接続部の延伸方向)が長手方向となりかつ少なくとも2つの貫通孔が長手方向に沿って並ぶように形成された板状の主壁部と、主壁部から立ち上がるように設けられた少なくとも2つの補助壁部とを有している。2つの補助壁部のうちの一方は、2つの貫通孔のうちの一方の縁から主壁部の厚み方向に立ち上がるように設けられ、2つの補助壁部のうちの他方は、2つの貫通孔のうちの他方の縁から主壁部の厚み方向に立ち上がるように設けられる。主壁部の長手方向における2つの補助壁部の距離は、2つの補助壁部の間における主壁部の幅の1.4倍以下である。なお、本発明に係る自動車用構造部材では、好ましくは、2つの補助壁部の最短距離が、2つの補助壁部の間における主壁部の幅の1.4倍以下に設定される。以下、本発明の実施形態に係る自動車用構造部材について詳細に説明する。なお、本明細書においては、水平面上で停止した自動車の車体の構成部材として自動車用構造部材を用いた状態を基準として規定される上下方向、車幅方向および前後方向を用いて、自動車用構造部材の各部の構成を説明する。
本発明の実施形態に係る自動車用構造部材は、例えば、厚みが0.4mm〜4.0mmで、引張強さが980MPa級以上の素材(板材)を用いて形成される。具体的には、自動車用構造部材の素材としては、鋼およびアルミニウム等の金属、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、または樹脂等を用いることができる。なお、本発明は、厚みが0.4〜2.0mmの素材を用いた自動車用構造部材において好ましく利用される。また、本発明は、引張強さが980MPa以上の素材を用いた自動車用構造部材において好ましく利用されるが、引張強さが980MPa未満の素材を用いた自動車用構造部材においても利用できる。なお、素材の引張強さは、素材から、JIS Z 2201に準拠した引張試験片を採取し、JIS Z 2241に準拠した引張試験を行うことによって測定することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る自動車用構造部材は、車体の構成部材として用いられた場合に、第1壁部と第2壁部とが前後方向において対向する部材である。また、第1実施形態に係る自動車用構造部材は、例えば、車体の構成部材として用いられた場合に、後述する主壁部の長手方向が、車幅方向および前後方向よりも上下方向に近に部材である。なお、長手方向が車幅方向および前後方向よりも上下方向に近いとは、長手方向と上下方向とのなす角(鋭角)が45°未満であることを意味する。
図15は、本発明の第1実施形態に係る自動車用構造部材を示す斜視図である。図15に示すように、本実施形態に係る自動車用構造部材10は、センターピラーである。以下の第1実施形態の説明では、本実施形態に係る自動車用構造部材10を、センターピラー10と記載する。また、図16は、図15のA−A線に対応する部分の概略断面(上下方向に対して直交する断面)を示す図である。
図15および図16に示すように、本実施形態に係るセンターピラー10は、上下方向に延びかつ筒状に形成されている。詳細は後述するが、センターピラー10は、板状の前壁部12と、前壁部12の厚み方向において前壁部12に対向する板状の後壁部14(図16参照)と、前壁部12および後壁部14を接続する側壁部16と、前壁部12および後壁部14を接続する側壁部18(図16参照)とを有している。本実施形態では、前壁部12と後壁部14とは、前後方向(車体の前後方向)において対向し、側壁部16と側壁部18とは、車幅方向において対向している。本実施形態では、前壁部12が第1壁部に対応し、後壁部14が第2壁部に対応し、側壁部16が第3壁部に対応する。
本実施形態では、前壁部12、後壁部14、側壁部16および側壁部18はそれぞれ長尺形状を有し、上下方向に延びるように形成されている。側壁部16は、前壁部12の車幅方向における一方側(外側)の縁部と、後壁部14の車幅方向における一方側(外側)の縁部とを接続するように形成されている。側壁部18は、前壁部12の車幅方向における他方側(内側)の縁部と、後壁部14の車幅方向における他方側(内側)の縁部とを接続するように形成されている。
なお、本実施形態では、センターピラー10は、ハット形の断面形状を有する第1部材10aと、板状の第2部材10bとを有している。本実施形態では、第1部材10aはセンターピラーアウターであり、第2部材10bはセンターピラーインナー10bである。以下の第1実施形態の説明では、第1部材10aをセンターピラーアウター10aと記載し、第2部材10bをセンターピラーインナー10bと記載する。センターピラーアウター10aおよびセンターピラーインナー10bは、互いに溶接されている。本実施形態では、センターピラーアウター10aはハット形の断面形状を有し、一対の縦壁部(前壁部12および後壁部14)と、天板部(側壁部16)と、一対のフランジ部20,22とを有している。本実施形態では、フランジ部20,22とセンターピラーインナー10bとが溶接されている。これにより、前壁部12と後壁部14とは、フランジ部20,22およびセンターピラーインナー10bを介して接続されている。すなわち、本実施形態では、フランジ部20,22およびセンターピラーインナー10bによって、前壁部12と後壁部14とを接続する側壁部18が形成されている。
なお、本発明を適用できるセンターピラーの構成は上述の構成に限定されない。本発明は、車体の前後方向において対向する前壁部および後壁部と、車幅方向において対向する一対の側壁部とを有する種々の形状のセンターピラーに適用できる。したがって、センターピラー10の全体構成の詳細な説明は省略する。なお、本明細書においては、第1壁部の内面が第2壁部側を向き、第2壁部の内面が第1壁部側を向いている状態を、第1壁部および第2壁部が第1壁部の厚み方向において対向している状態と規定する。また、本実施形態では、前壁部の内面が後方を向き、後壁部の内面が前方を向いている状態を、前壁部および後壁部が車体の前後方向において対向している状態と規定する。したがって、図16に示す前壁部12および後壁部14は互いに平行ではないが、車体の前後方向において対向している。また、本明細書においては、車幅方向における一方側の側壁部の内面が車幅方向における他方側を向き、車幅方向における他方側の側壁部の内面が車幅方向における一方側を向いている状態を、一対の側壁部が車幅方向において対向している状態と規定する。
図15および図16に示すように、前壁部12は、複数の貫通孔12aが形成された板状の主壁部12bと、複数の貫通孔12aごとに設けられる複数の補助壁部12cとを有している。本実施形態では、主壁部12bと側壁部16との接続部17aに沿う方向が、主壁部12bの長手方向となる。複数の貫通孔12aは、主壁部12bの長手方向に沿って並ぶように形成されている。本実施形態では、4つの貫通孔12aおよび4つの補助壁部12cが形成されている。補助壁部12cは、例えば、公知のバーリング加工方法によって形成することができる。後述の補助壁部14cについても同様である。
複数の補助壁部12cはそれぞれ、貫通孔12aの縁から後壁部14側に向かって立ち上がるように設けられている。すなわち、複数の補助壁部12cはそれぞれ、後方に立ち上がるように設けられている。図16を参照して、主壁部12bの厚み方向において、補助壁部12cの先端と主壁部12bとの距離H1は、2.8mm以上であることが好ましく、3.0mm以上であることがより好ましく、4.0mm以上であることがさらに好ましい。
図16に示すように、後壁部14は、複数の貫通孔14a(図16においては、一つの貫通孔14aのみ図示。)が形成された板状の主壁部14bと、複数の貫通孔14aごとに設けられる複数の補助壁部14cとを有している。本実施形態では、主壁部14bと側壁部16との接続部17bに沿う方向が、主壁部14bの長手方向となる。複数の貫通孔14aは、主壁部14bの長手方向に沿って並ぶように形成されている。本実施形態では、例えば、4つの貫通孔14aおよび4つの補助壁部14cが形成される。
複数の補助壁部14cはそれぞれ、貫通孔14aの縁から前壁部12側に向かって立ち上がるように設けられている。すなわち、複数の補助壁部14cはそれぞれ、前方に立ち上がるように設けられている。主壁部14bの厚み方向において、補助壁部14cの先端と主壁部14bとの距離H2は、2.8mm以上であることが好ましく、3.0mm以上であることがより好ましく、4.0mm以上であることがさらに好ましい。
本実施形態では、主壁部12bの厚み方向から見て、主壁部12bの長手方向に直交する方向(接続部17aの延伸方向に直交する方向)を、主壁部12bの幅方向とする。主壁部12bの幅(幅方向における長さ)は、例えば、50mm〜200mmに設定される。また、本実施形態では、主壁部14bの厚み方向から見て、主壁部14bの長手方向に直交する方向(接続部17bの延伸方向に直交する方向)を、主壁部14bの幅方向とする。主壁部14bの幅(幅方向における長さ)は、例えば、50mm〜200mmに設定される。
図15を参照して、補助壁部12c同士が離れ過ぎていると、圧壊時に、主壁部12bが隣り合う補助壁部12cの間の部分で座屈するおそれがある。言い換えると、補助壁部12c同士を適度に近づけることによって、主壁部12bの座屈を効果的に抑制できる。そこで、本実施形態では、隣り合う2つの補助壁部12cの距離(主壁部12bの長手方向における距離)は、当該2つの補助壁部12cの間における主壁部12bの幅の1.4倍以下に設定される。同様に、隣り合う2つの補助壁部14cの距離(主壁部14bの長手方向における距離)は、当該2つの補助壁部14cの間における主壁部14bの幅の1.4倍以下に設定される。なお、好ましくは、2つの補助壁部12cの最短距離が、2つの補助壁部12cの間における主壁部12bの幅の1.4倍以下に設定され、2つの補助壁部14cの最短距離が、2つの補助壁部14cの間における主壁部14bの幅の1.4倍以下に設定される。
本実施形態では、2つの補助壁部の距離は、補助壁部の基部(主壁部との境界部)を基準として決定される。したがって、後述する図18に示すように、補助壁部が主壁部に対して傾斜している場合でも、2つの補助壁部の距離は、2つの補助壁部の先端同士の距離ではなく、2つの補助壁部の基部同士の距離を意味する。
なお、本実施形態では、隣り合う2つの貫通孔12aの距離(主壁部12bの長手方向における距離)も同様に、当該2つの貫通孔12aの間における主壁部12bの幅の1.4倍以下に設定される。また、隣り合う2つの貫通孔14aの距離(主壁部14bの長手方向における距離)も同様に、当該2つの貫通孔14aの間における主壁部14bの幅の1.4倍以下に設定される。
なお、隣り合う2つの補助壁部(貫通孔)の距離が近過ぎると、自動車用構造部材の成形が難しくなるおそれがある。そこで、本実施形態では、隣り合う2つの補助壁部12cの上記長手方向における距離は、当該2つの補助壁部12cの間における主壁部12bの幅の0.2倍以上に設定されることが好ましく、0.4倍以上に設定されることがより好ましく、0.6倍以上に設定されることがさらに好ましい。同様に、隣り合う2つの補助壁部14cの上記長手方向における距離も、当該2つの補助壁部14cの間における主壁部14bの幅の0.2倍以上に設定されることが好ましく、0.4倍以上に設定されることがより好ましく、0.6倍以上に設定されることがさらに好ましい。また、隣り合う2つの貫通孔12aの上記長手方向における距離は、当該2つの貫通孔12aの間における主壁部12bの幅の0.2倍以上に設定されることが好ましく、0.4倍以上に設定されることがより好ましく、0.6倍以上に設定されることがさらに好ましい。同様に、隣り合う2つの貫通孔14aの上記長手方向における距離も、当該2つの貫通孔14aの間における主壁部14bの幅の0.2倍以上に設定されることが好ましく、0.4倍以上に設定されることがより好ましく、0.6倍以上に設定されることがさらに好ましい。
なお、2つの補助壁部(貫通孔)の間において主壁部の幅が一定ではない場合には、「2つの補助壁部(貫通孔)の間における主壁部の幅」とは、2つの補助壁部(貫通孔)の間における主壁部の幅の最大値を意味する。ただし、隣り合う2つの補助壁部(貫通孔)の距離(主壁部の長手方向における距離または最短距離)は、当該2つの補助壁部(貫通孔)の間における主壁部の幅の最小値の1.4倍以下に設定されてもよく、当該2つの補助壁部(貫通孔)の間における主壁部の幅の最小値の0.2倍以上に設定されてもよい。
本実施形態では、複数の補助壁部12cおよび複数の補助壁部14cは、上下方向におけるセンターピラー10の中心よりも下方に設けられている。
なお、貫通孔12aおよび補助壁部12cの数はそれぞれ4つに限定されず、2つまたは3つであってもよく、5つ以上であってもよい。貫通孔14aおよび補助壁部14cについても同様である。
図17は、前壁部12において貫通孔12aが形成された部分をセンターピラー10の内側から見た図である。なお、図17には、主壁部12bの厚み方向から見て貫通孔12aの中心を通りかつ主壁部12bの長手方向に平行な仮想的な直線Lが一点鎖線で示されている。図17に示すように、本実施形態では、補助壁部12cは、主壁部12bの厚み方向から見て、主壁部12bの長手方向における貫通孔12aの一方側および他方側において、直線Lに交差するように設けられる。図示は省略するが、補助壁部14cも同様に、主壁部14bの厚み方向から見て、主壁部14bの長手方向における貫通孔14aの一方側および他方側において、貫通孔14aの中心を通りかつ主壁部14bの長手方向に平行な直線(仮想線)に交差するように設けられる。本実施形態では、各貫通孔12aは円形状を有し、各補助壁部12cは、筒形状(本実施形態では、円筒形状)を有している。同様に、本実施形態では、各貫通孔14aは円形状を有し、各補助壁部14cは筒形状(本実施形態では、円筒形状)を有している。
図16を参照して、主壁部12bの幅方向における補助壁部12cの長さは、その補助壁部12cに対応する貫通孔12aの中心を通りかつ主壁部12bの長手方向に直交する断面における主壁部12bの幅の0.2倍以上であることが好ましく、0.3倍以上であることがより好ましい。また、主壁部12bの幅方向における補助壁部12cの長さは、その補助壁部12cに対応する貫通孔12aの中心を通りかつ主壁部12bの長手方向に直交する断面における主壁部12bの幅の1.0倍以下であることが好ましく、0.9倍以下であることがより好ましい。
同様に、主壁部14bの幅方向における補助壁部14cの長さは、その補助壁部14cに対応する貫通孔14aの中心を通りかつ主壁部14bの長手方向に直交する断面における主壁部14bの幅の0.2倍以上であることが好ましく、0.3倍以上であることがより好ましい。また、主壁部14bの幅方向における補助壁部14cの長さは、その補助壁部14cに対応する貫通孔14aの中心を通りかつ主壁部14bの長手方向に直交する断面における主壁部14bの幅の1.0倍以下であることが好ましく、0.9倍以下であることがより好ましい。
なお、本実施形態では、貫通孔12aの中心を通りかつ主壁部12bの長手方向に直交するセンターピラー10の断面において、主壁部12bの幅方向における貫通孔12aおよび補助壁部12cの長さは、例えば、主壁部12bの幅の0.4〜0.7倍の大きさに設定される。同様に、貫通孔14aの中心を通りかつ主壁部14bの長手方向に直交するセンターピラー10の断面において、主壁部14bの幅方向における貫通孔14aおよび補助壁部14cの長さは、例えば、主壁部14bの幅の0.4〜0.7倍の大きさに設定される。
なお、図16に示す断面において、貫通孔12a,14aの長さ(主壁部12b,14bの幅方向における長さ)が小さ過ぎると、補助壁部12c,14cの長さ(主壁部12b,14bの幅方向における長さ)も小さくなり、座屈抑制効果が低下するおそれがある。このような座屈抑制効果の低下を確実に防止するために、本実施形態では、上記のように、貫通孔12a,14aおよび補助壁部12c,14cの長さは、例えば、主壁部12b,14bの幅の0.4倍以上に設定される。一方、貫通孔12a,14aの長さが大き過ぎると、主壁部12b,14bにおいて荷重を受け持つ領域が小さくなり、座屈抑制効果が低下するおそれがある。このような座屈抑制効果の低下を確実に防止するために、本実施形態では、上記のように、貫通孔12a,14aおよび補助壁部12c,14cの長さは、例えば、主壁部12b,14bの幅の0.7倍以下に設定される。
(本実施形態の効果)
本実施形態に係るセンターピラー10では、前壁部12に複数の補助壁部12cが形成され、後壁部14に複数の補助壁部14cが形成されている。これにより、車幅方向における荷重に対して、センターピラー10の強度を向上させることができる。したがって、例えば、センターピラー10を備えた自動車の側面に、他の自動車等が衝突した場合でも、センターピラー10において十分な荷重を受けることができ、衝突エネルギーを十分に吸収することができる。これにより、側突時のキャビン内の安全性を向上させることができる。また、本実施形態では、前壁部12に複数の貫通孔12aが形成され、後壁部14に複数の貫通孔14aが形成されるので、センターピラー10を軽量化することができる。このように、本実施形態によれば、軽量でかつ側突に対して優れた強度を有するセンターピラー10(自動車用構造部材)が得られる。
また、本実施形態では、複数の補助壁部12cおよび複数の補助壁部14cは、上下方向におけるセンターピラー10の中心よりも下方に設けられている。これにより、車幅方向における外側からセンターピラー10の下部に他の自動車等が衝突した場合に、衝突エネルギーを十分に吸収することができる。これにより、側突時のキャビン内の安全性を十分に向上させることができる。
(変形例)
上述の実施形態では、補助壁部12cが主壁部12bに対して垂直に立ち上がる場合について説明したが、図18に示すように、補助壁部12cが主壁部12bに対して傾斜していてもよい。補助壁部14cについても同様である。この場合も、主壁部12bの厚み方向において、補助壁部12cの先端と主壁部12bとの距離H1は、2.8mm以上であることが好ましく、3.0mm以上であることがより好ましく、4.0mm以上であることがさらに好ましい。また、主壁部14bの厚み方向において、補助壁部14cの先端と主壁部14bとの距離H2は、2.8mm以上であることが好ましく、3.0mm以上であることがより好ましく、4.0mm以上であることがさらに好ましい。なお、図18に示す例では、補助壁部12cは、先端側(センターピラー10の中心側)ほど直径が小さくなるように形成されているが、先端側ほど直径が大きくなるように形成されてもよい。補助壁部14cについても同様である。
なお、主壁部12bと補助壁部12cとがなす角θが90°に近いほど、前壁部12の曲げ剛性が高くなる。一方、主壁部12bと補助壁部12cとがなす角θが大きい場合および小さい場合には、前壁部12の曲げ剛性が低下する。このため、補助壁部12cによる曲げ剛性向上効果を十分に発揮するためには、主壁部12bと補助壁部12cとがなす角θは、50〜130°に設定されることが好ましく、70〜110°に設定されることがより好ましく、80〜100°に設定されることがさらに好ましい。同様に、主壁部14bと補助壁部14cとがなす角θは、50〜130°に設定されることが好ましく、70〜110°に設定されることがより好ましく、80〜100°に設定されることがさらに好ましい。なお、本明細書において、主壁部と補助壁部とがなす角とは、貫通孔の中心を通りかつ主壁部の長手方向に直交する断面における主壁部と補助壁部とのなす角を意味する。したがって、本実施形態において角θは、貫通孔12aの中心を通りかつ主壁部12bの長手方向に直交する断面における主壁部12bと補助壁部12cとのなす角である。同様に、本実施形態において角θは、貫通孔14aの中心を通りかつ主壁部14bの長手方向に直交する断面における主壁部14bと補助壁部14cとのなす角である。
上述の実施形態では、貫通孔12aが円形状を有し、補助壁部12cが円筒形状を有している場合について説明したが、貫通孔12aおよび補助壁部12cの形状は上述の例に限定されない。例えば、図19に示すように、貫通孔12aが多角形状(図19では、矩形状)を有していてもよく、補助壁部12cが角筒形状を有していてもよい。詳細な説明は省略するが、貫通孔14aおよび補助壁部14cについても同様である。
上述の実施形態では、筒形状を有する補助壁部12c,14cについて説明したが、補助壁部12c,14cの形状は筒形状に限定されない。ただし、補助壁部は、主壁部の厚み方向から見て、主壁部の長手方向における貫通孔の一方側および他方側において、貫通孔の中心を通りかつ主壁部の長手方向に平行な直線(仮想線)に交差するように設けられることが好ましい。本実施形態では、補助壁部12cは、少なくとも貫通孔12aの上端部および下端部において車幅方向に延びるように形成されていればよい。したがって、図20に示すように、補助壁部12cが、貫通孔12aの周方向において互いに離隔して形成された複数の壁12d,12eによって構成されていてもよい。
なお、図20の例では、壁12dは、主壁部12bの長手方向において貫通孔12aの一方側に設けられ、壁12eは、上記長手方向において貫通孔12aの他方側に設けられている。壁12d,12eはそれぞれ、主壁部12bの厚み方向から見て、貫通孔12aの中心を通りかつ主壁部12bの長手方向に平行な直線Lに交差するように設けられている。言い換えると、壁12dは、貫通孔12aの縁に沿って、貫通孔12aの上端部を車幅方向に延びるように形成され、壁12eは、貫通孔12aの縁に沿って、貫通孔12aの下端部を車幅方向に延びるように形成されている。本実施形態では、壁12dと主壁部12bとがなす角および壁12eと主壁部12bとがなす角がそれぞれ、50〜130°に設定されることが好ましく、70〜110°に設定されることがより好ましく、80〜100°に設定されることがさらに好ましい。詳細な説明は省略するが、補助壁部12cと同様に、補助壁部14cが複数の壁によって構成されていてもよい。なお、本実施形態では、主壁部の幅方向における各壁の長さが、その壁に対応する貫通孔の中心を通りかつ主壁部の長手方向に直交する断面における主壁部の幅の0.2倍以上1.0倍以下であることが好ましく、0.3倍以上0.9倍以下であることがより好ましくい。主壁部の幅方向における各壁の長さは、例えば、その壁に対応する貫通孔の中心を通りかつ主壁部の長手方向に直交する断面における主壁部の幅の0.4〜0.7倍の大きさに設定される。後述の実施形態でも同様である。
また、詳細な説明は省略するが、図19に示したように貫通孔12aが多角形状である場合でも、補助壁部12cが複数の壁によって構成されてもよい。この場合、複数の壁のうちの2つの壁が、例えば、主壁部12bの厚み方向から見て、貫通孔12aの中心を通りかつ主壁部12bの長手方向に平行な直線Lに交差するように設けられる。また、図示は省略するが、貫通孔14aが多角形状である場合も同様に、補助壁部14cが複数の壁によって構成されていてもよい。
上述の実施形態では、補助壁部12cが貫通孔12aの縁から後壁部14側に向かって立ち上がる場合について説明したが、補助壁部12cが貫通孔12aの縁から後壁部14とは反対側に向かって立ち上がるように形成されてもよい。すなわち、補助壁部12cが貫通孔12aの縁から前方に立ち上がるように形成されてもよい。また、上述の実施形態では、補助壁部14cが貫通孔14aの縁から前壁部12側に向かって立ち上がる場合について説明したが、補助壁部14cが貫通孔14aの縁から前壁部12とは反対側に向かって立ち上がるように形成されてもよい。すなわち、補助壁部14cが貫通孔14aの縁から後方に立ち上がるように形成されてもよい。以上のように、補助壁部は、自動車用構造部材の内側に突出するように設けられてもよく、自動車用構造部材の外側に突出するように設けられてもよい。
また、上述の実施形態では、複数の貫通孔12aが車両前方から見て主壁部12bの長手方向(本実施形態では上下方向)に沿って一列に並ぶように形成される場合について説明したが、複数の貫通孔12aが主壁部12bの長手方向に沿って千鳥状に並ぶように配置されてもよい。複数の貫通孔14aについても同様である。
上述の実施形態では、前壁部および後壁部にそれぞれ、複数の貫通孔および複数の補助壁部が設けられているが、例えば、図21に示すセンターピラー10のように、後壁部14に複数の貫通孔および複数の補助壁部が設けられていなくてもよい。また、図22に示すセンターピラー10のように、前壁部12に複数の貫通孔および複数の補助壁部が設けられていなくてもよい。すなわち、本発明に係る自動車用構造部材では、前壁部および後壁部のうちの少なくとも一方に、複数の貫通孔および複数の補助壁部が設けられていればよい。この場合であっても、補助壁部による前壁部または後壁部の強度向上効果が得られ、衝突エネルギーの吸収量を向上させることができる。なお、前壁部および後壁部の両方に複数の貫通孔および複数の補助壁部を設けた場合には、荷重に対する変形モードを前壁部および後壁部で揃えることができるので、衝突エネルギーの吸収効果をさらに向上させることができる。
また、上述の実施形態では、前壁部、後壁部、および一対の側壁部を有する筒状の自動車用構造部材(センターピラー)に本発明を適用する場合について説明したが、側壁部の数は1つであってもよい。すなわち、本発明は、車両前後方向において対向する前壁部および後壁部と、前壁部および後壁部を接続する側壁部とを有する自動車用構造部材に適用できる。具体的には、例えば、図13に示したような、断面U字形状を有する自動車用構造部材にも本発明を適用できる。また、上述の実施形態では、前壁部、後壁部、および側壁部が上下方向に延びるように形成される場合について説明したが、前壁部、後壁部および側壁部が車幅方向に延びるように形成されてもよい。この場合、側壁部は、前壁部の上縁部と後壁部の上縁部とを接続するように形成されてもよく、前壁部の下縁部と後壁部の下縁部とを接続するように形成されてもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る自動車用構造部材は、車体の構成部材として用いられた場合に、第1壁部と第2壁部とが上下方向において対向する部材である。また、第2実施形態に係る自動車用構造部材は、例えば、車体の構成部材として用いられた場合に、後述する主壁部の長手方向が、上下方向よりも車幅方向または前後方向に近部材である。後述の第3実施形態および第4実施形態に係る自動車用構造部材についても同様である。なお、長手方向が上下方向よりも車幅方向または前後方向に近いとは、長手方向と車幅方向とのなす角(鋭角)または長手方向と前後方向とのなす角(鋭角)が45°未満であることを意味する。
図23は、本発明の第2実施形態に係る自動車用構造部材を示す斜視図である。なお、図23には、互いに直交する上下方向、第1方向および第2方向を示す矢印が示されている。図24は、図23のA−A線に対応する部分の概略断面(第1方向に対して直交する断面)を示す図である。
図23および図24に示すように、本実施形態に係る自動車用構造部材10(以下、構造部材10と略記する。)は、上下方向に直交する第1方向に延びるようにかつ筒状に形成されている。詳細は後述するが、構造部材10は、板状の縦壁部12と、縦壁部12の厚み方向において縦壁部12に対向する板状の縦壁部14と、縦壁部12および縦壁部14を接続する天板部16とを有している。本実施形態では、縦壁部12が第1壁部に対応し、縦壁部14が第2壁部に対応し、天板部16が第3壁部に対応する。
なお、本明細書において第1方向に延びる部材とは、平面視において長手方向が第1方向に一致し、かつ第2方向から見て長手方向が上下方向よりも第1方向に近い部材を意味する。言い換えると、第1方向に延びる部材とは、平面視において長手方向が第1方向に一致し、かつ第2方向から見て長手方向と第1方向とのなす角(鋭角)が45°未満である部材を意味する。したがって、第1方向に延びる部材は、第2方向から見て長手方向が第1方向に一致する部材に限定されない。
本実施形態では、構造部材10は、ハット形の断面形状を有する第1部材10aと、板状の第2部材10bとを有している。第1部材10aは、一対の縦壁部12,14と、天板部16と、一対のフランジ部18,20とを有している。本実施形態では、第1部材10aの各部(縦壁部12,14、天板部16、およびフランジ部18,20)および第2部材10bはそれぞれ長尺形状を有し、第1方向に延びるように形成されている。
縦壁部12と縦壁部14とは、上下方向において対向するように設けられている。天板部16は、縦壁部12の第2方向における一方側の縁部と縦壁部14の第2方向における一方側の縁部とを接続するように設けられている。フランジ部18は、縦壁部12のうち第2方向において天板部16とは反対側の縁部から上方に延びるように設けられ、フランジ部20は、縦壁部14のうち第2方向において天板部16とは反対側の縁部からから下方に延びるように設けられている。本実施形態では、フランジ部18,20と第2部材10bとが溶接されている。これにより、第2部材10bは、フランジ部18,20を介して縦壁部12と縦壁部14とを接続している。第2部材10bは、第2方向において天板部16に対向するように設けられている。
本実施形態では、縦壁部12が構造部材10の上壁部として機能し、縦壁部14が構造部材10の下壁部として機能する。天板部16は、構造部材10において、縦壁部12の第2方向における一方側の縁部と縦壁部14の第2方向における一方側の縁部とを接続する側壁部として機能する。また、フランジ部18,20および第2部材10bは、構造部材10において、縦壁部12の第2方向における他方側の縁部と縦壁部14の第2方向における他方側の縁部とを接続する側壁部22として機能する。
なお、本明細書においては、上壁部の内面が下方を向き、下壁部の内面が上方を向いている状態を、上壁部および下壁部が上下方向において対向している状態と規定する。したがって、図23および図24に示す縦壁部12(上壁部)および縦壁部14(下壁部)は互いに平行ではないが、上下方向において対向している。また、本明細書においては、第2方向における一方側の側壁部の内面が第2方向における他方側を向き、第2方向における他方側の側壁部の内面が第2方向における一方側を向いている状態を、一対の側壁部が第2方向において対向している状態と規定する。
図23および図24に示すように、縦壁部12は、複数の貫通孔12aが形成された板状の主壁部12bと、複数の貫通孔12aごとに設けられる複数の補助壁部12cとを有している。本実施形態では、主壁部12bと天板部16との接続部17aに沿う方向が、主壁部12bの長手方向となる。複数の貫通孔12aは、主壁部12bの長手方向に沿って並ぶように形成されている。本実施形態では、複数の貫通孔12aは、第1方向に並ぶように形成されている。図23においては、2つの貫通孔12aおよび2つの補助壁部12cが示されている。補助壁部12cは、例えば、公知のバーリング加工方法によって形成することができる。後述の補助壁部14cについても同様である。
複数の補助壁部12cはそれぞれ、貫通孔12aの縁から縦壁部14側に向かって立ち上がるように設けられている。すなわち、複数の補助壁部12cはそれぞれ、下方に立ち上がるように設けられている。図24を参照して、主壁部12bの厚み方向において、補助壁部12cの先端と主壁部12bとの距離H1は、2.8mm以上であることが好ましく、3.0mm以上であることがより好ましく、4.0mm以上であることがさらに好ましい。
図23および図24に示すように、縦壁部14は、複数の貫通孔14aが形成された板状の主壁部14bと、複数の貫通孔14aごとに設けられる複数の補助壁部14cとを有している。本実施形態では、主壁部14bと天板部16との接続部17bに沿う方向が、主壁部14bの長手方向となる。複数の貫通孔14aは、主壁部14bの長手方向に沿って並ぶように形成されている。本実施形態では、複数の貫通孔12aと同様に、複数の貫通孔14aは、第1方向に並ぶように形成されている。
複数の補助壁部14cはそれぞれ、貫通孔14aの縁から縦壁部12側に向かって立ち上がるように設けられている。すなわち、複数の補助壁部14cはそれぞれ、上方に立ち上がるように設けられている。主壁部14bの厚み方向において、補助壁部14cの先端と主壁部14bとの距離H2は、2.8mm以上であることが好ましく、3.0mm以上であることがより好ましく、4.0mm以上であることがさらに好ましい。
本実施形態では、主壁部12bの厚み方向から見て、主壁部12bの長手方向に直交する方向(接続部17aの延伸方向に直交する方向)を、主壁部12bの幅方向とする。主壁部12bの幅(幅方向における長さ)は、例えば、50mm〜200mmに設定される。また、本実施形態では、主壁部14bの厚み方向から見て、主壁部14bの長手方向に直交する方向(接続部17bの延伸方向に直交する方向)を、主壁部14bの幅方向とする。主壁部14bの幅(幅方向における長さ)は、例えば、50mm〜200mmに設定される。
図23を参照して、上述の第1実施形態と同様に、補助壁部12c同士が離れ過ぎていると、圧壊時に、主壁部12bが隣り合う補助壁部12cの間の部分で座屈するおそれがある。そこで、本実施形態においても、隣り合う2つの補助壁部12cの距離(主壁部12bの長手方向における距離)は、当該2つの補助壁部12cの間における主壁部12bの幅の1.4倍以下に設定される。同様に、隣り合う2つの補助壁部14cの距離(主壁部14bの長手方向における距離)は、当該2つの補助壁部14cの間における主壁部14bの幅の1.4倍以下に設定される。なお、好ましくは、2つの補助壁部12cの最短距離が、2つの補助壁部12cの間における主壁部12bの幅の1.4倍以下に設定され、2つの補助壁部14cの最短距離が、2つの補助壁部14cの間における主壁部14bの幅の1.4倍以下に設定される。
なお、本実施形態においても、2つの補助壁部の距離は、補助壁部の基部(主壁部との境界部)を基準として決定される。したがって、後述する図26に示すように、補助壁部が主壁部に対して傾斜している場合でも、2つの補助壁部の距離は、2つの補助壁部の先端同士の距離ではなく、2つの補助壁部の基部同士の距離を意味する。
また、本実施形態においても、隣り合う2つの貫通孔12aの距離(主壁部12bの長手方向における距離)は、当該2つの貫通孔12aの間における主壁部12bの幅の1.4倍以下に設定される。また、隣り合う2つの貫通孔14aの距離(主壁部14bの長手方向における距離)も同様に、当該2つの貫通孔14aの間における主壁部14bの幅の1.4倍以下に設定される。
なお、上述の第1実施形態と同様に、隣り合う2つの補助壁部(貫通孔)の距離が近過ぎると、自動車用構造部材の成形が難しくなるおそれがある。そこで、本実施形態では、隣り合う2つの補助壁部12cの上記長手方向における距離は、当該2つの補助壁部12cの間における主壁部12bの幅の0.2倍以上に設定されることが好ましく、0.4倍以上に設定されることがより好ましく、0.6倍以上に設定されることがさらに好ましい。同様に、隣り合う2つの補助壁部14cの上記長手方向における距離も、当該2つの補助壁部14cの間における主壁部14bの幅の0.2倍以上に設定されることが好ましく、0.4倍以上に設定されることがより好ましく、0.6倍以上に設定されることがさらに好ましい。また、隣り合う2つの貫通孔12aの上記長手方向における距離は、当該2つの貫通孔12aの間における主壁部12bの幅の0.2倍以上に設定されることが好ましく、0.4倍以上に設定されることがより好ましく、0.6倍以上に設定されることがさらに好ましい。同様に、隣り合う2つの貫通孔14aの上記長手方向における距離も、当該2つの貫通孔14aの間における主壁部14bの幅の0.2倍以上に設定されることが好ましく、0.4倍以上に設定されることがより好ましく、0.6倍以上に設定されることがさらに好ましい。
なお、本実施形態においても、2つの補助壁部(貫通孔)の間において主壁部の幅が一定ではない場合には、「2つの補助壁部(貫通孔)の間における主壁部の幅」とは、2つの補助壁部(貫通孔)の間における主壁部の幅の最大値を意味する。ただし、隣り合う2つの補助壁部(貫通孔)の距離(主壁部の長手方向における距離または最短距離)は、当該2つの補助壁部(貫通孔)の間における主壁部の幅の最小値の1.4倍以下に設定されてもよく、当該2つの補助壁部(貫通孔)の間における主壁部の幅の最小値の0.2倍以上に設定されてもよい。
なお、貫通孔12aおよび補助壁部12cの数はそれぞれ2つに限定されず、3つ以上であってもよい。貫通孔14aおよび補助壁部14cについても同様である。
図25は、縦壁部12において貫通孔12aが形成された部分を構造部材10の内側から見た図である。なお、図25には、主壁部12bの厚み方向から見て貫通孔12aの中心を通りかつ主壁部12bの長手方向に平行な仮想的な直線Lが一点鎖線で示されている。図25に示すように、本実施形態では、補助壁部12cは、主壁部12bの厚み方向から見て、主壁部12bの長手方向における貫通孔12aの一方側および他方側において、直線Lに交差するように設けられる。図示は省略するが、補助壁部14cも同様に、主壁部14bの厚み方向から見て、主壁部14bの長手方向における貫通孔14aの一方側および他方側において、貫通孔14aの中心を通りかつ主壁部14bの長手方向に平行な直線(仮想線)に交差するように設けられる。本実施形態では、各貫通孔12aは円形状を有し、各補助壁部12cは、筒形状(本実施形態では、円筒形状)を有している。同様に、本実施形態では、各貫通孔14aは円形状を有し、各補助壁部14cは筒形状(本実施形態では、円筒形状)を有している。
図24を参照して、上述の第1実施形態と同様に、主壁部12b,14bの幅方向における補助壁部12c,14cの長さは、主壁部12b,14bの幅の0.2倍以上であることが好ましく、0.3倍以上であることがより好ましい。また、主壁部12b,14bの幅方向における補助壁部12c,14cの長さは、主壁部12b,14bの幅の1.0倍以下であることが好ましく、0.9倍以下であることがより好ましい。
なお、上述の第1実施形態と同様に、本実施形態においても、主壁部12bの幅方向における貫通孔12aおよび補助壁部12cの長さは、例えば、主壁部12bの幅の0.4〜0.7倍の大きさに設定される。同様に、主壁部14bの幅方向における貫通孔14aおよび補助壁部14cの長さは、例えば、主壁部14bの幅の0.4〜0.7倍の大きさに設定される。
(第2実施形態の効果)
本実施形態に係る構造部材10では、縦壁部12に複数の補助壁部12cが形成され、縦壁部14に複数の補助壁部14cが形成されている。これにより、第2方向における荷重に対して、構造部材10の強度を向上させることができる。したがって、例えば、構造部材10を備えた自動車において、他の自動車等が第2方向から衝突した場合でも、構造部材10において十分な荷重を受けることができ、衝突エネルギーを十分に吸収することができる。これにより、側突時のキャビン内の安全性を向上させることができる。また、本実施形態では、縦壁部12に複数の貫通孔12aが形成され、縦壁部14に複数の貫通孔14aが形成されるので、構造部材10を軽量化することができる。このように、本実施形態によれば、軽量でかつ衝突に対して優れた強度を有する自動車用構造部材10が得られる。
(第2実施形態の変形例)
上述の実施形態では、補助壁部12cが主壁部12bに対して垂直に立ち上がる場合について説明したが、図26に示すように、補助壁部12cが主壁部12bに対して傾斜していてもよい。補助壁部14cについても同様である。この場合も、主壁部12bの厚み方向において、補助壁部12cの先端と主壁部12bとの距離H1は、2.8mm以上であることが好ましく、3.0mm以上であることがより好ましく、4.0mm以上であることがさらに好ましい。また、主壁部14bの厚み方向において、補助壁部14cの先端と主壁部14bとの距離H2は、2.8mm以上であることが好ましく、3.0mm以上であることがより好ましく、4.0mm以上であることがさらに好ましい。なお、図26に示す例では、補助壁部12cは、先端側(構造部材10の中心側)ほど直径が小さくなるように形成されているが、先端側ほど直径が大きくなるように形成されてもよい。補助壁部14cについても同様である。
なお、上述の第1実施形態と同様に、本実施形態においても、主壁部と補助壁部とがなす角は、50〜130°に設定されることが好ましく、70〜110°に設定されることがより好ましく、80〜100°に設定されることがさらに好ましい。
本実施形態においても、図27に示すように、貫通孔12aが多角形状(図27では、矩形状)を有していてもよく、補助壁部12cが角筒形状を有していてもよい。詳細な説明は省略するが、貫通孔14aおよび補助壁部14cについても同様である。
また、上述の第1実施形態と同様に、本実施形態においても、図28に示すように、補助壁部12cが、貫通孔12aの周方向において互いに離隔して形成された複数の壁12d,12eによって構成されてもよい。補助壁部14cについても同様である。ただし、本実施形態においても、補助壁部は、主壁部の厚み方向から見て、主壁部の長手方向における貫通孔の一方側および他方側において、貫通孔の中心を通りかつ主壁部の長手方向に平行な直線(仮想線)に交差するように設けられることが好ましい。なお、図28の例では、壁12dは、貫通孔12aの縁に沿って、貫通孔12aの第1方向における一端部を第2方向に延びるように形成され、壁12eは、貫通孔12aの縁に沿って、貫通孔12aの第1方向における他端部を第2方向に延びるように形成されている。
また、上述の第1実施形態と同様に、貫通孔12aが多角形状である場合(図27参照)でも、補助壁部12cが複数の壁によって構成されてもよい。この場合、複数の壁のうちの2つの壁が、例えば、主壁部12bの厚み方向から見て、貫通孔12aの中心を通りかつ主壁部12bの長手方向に平行な直線Lに交差するように設けられる。また、図示は省略するが、貫通孔14aが多角形状である場合も同様に、補助壁部14cが複数の壁によって構成されていてもよい。
また、上述の第1実施形態と同様に、本実施形態においても、補助壁部は、自動車用構造部材の内側に突出するように設けられてもよく、自動車用構造部材の外側に突出するように設けられてもよい。
また、上述の第1実施形態と同様に、本実施形態においても、複数の貫通孔が千鳥状に配置されてもよい。
また、上述の実施形態では、筒状の構造部材10に本発明を適用する場合について説明したが、本発明は、上下方向において対向しかつ第1方向に延びる上壁部および下壁部と、上壁部および下壁部を接続する側壁部とを有する種々の自動車用構造部材に適用できる。具体的には、例えば、構造部材10が第2部材10bを有していなくてもよい。
上述の実施形態では、天板部16および側壁部22が上下方向に対して平行に配置されているが、天板部16および側壁部22が上下方向に対して傾いていてもよい。
(第3実施形態)
図29は、本発明の第3実施形態に係る自動車用構造部材を示す斜視図である。図29に示すように、本実施形態に係る自動車用構造部材30(以下、構造部材30と略記する。)は、図23に示した構造部材10と同様に、第1方向に延びるようにかつ筒状に形成されている。本実施形態に係る構造部材30が図23に示した構造部材10と異なるのは、第2部材10bの代わりに第2部材10cを備えている点である。
第2部材10cは、第1部材10aと同様にハット形の断面形状を有し、一対の縦壁部32,34と、天板部36と、フランジ部38,40とを有している。第2部材10cの各部(縦壁部32,34、天板部36、およびフランジ部38,40)はそれぞれ長尺形状を有し、第1方向に延びるように形成されている。
縦壁部32と縦壁部34とは、上下方向において対向するように設けられている。天板部36は、縦壁部32のうち第2方向において第1部材10aとは反対側の縁部と縦壁部34のうち第2方向において第1部材10aとは反対側の縁部とを接続するように設けられている。フランジ部38は、縦壁部32のうち第2方向において第1部材10a側の縁部から上方に延びるように設けられ、フランジ部40は、縦壁部34のうち第2方向において第1部材10a側の縁部からから下方に延びるように設けられている。本実施形態では、第1部材10aのフランジ部18,20と第2部材10cのフランジ部38,40とが溶接されている。なお、本実施形態では、縦壁部32および縦壁部34には、貫通孔および補助壁部が形成されていない。
本実施形態では、縦壁部12と縦壁部32とによって構造部材30の第1壁部(上壁部)が構成され、縦壁部14と縦壁部34とによって構造部材30の第2壁部(下壁部)が構成されている。また、天板部16および天板部36はそれぞれ、構造部材30の第3壁部(側壁部)として機能する。
本実施形態に係る構造部材30においても、上述の第2実施形態に係る構造部材10と同様の作用効果が得られる。すなわち、本実施形態に係る構造部材30は、軽量でかつ第2方向の荷重に対して優れた強度を有する。
なお、図29に示した構造部材30では、縦壁部32および縦壁部34には貫通孔および補助壁部が形成されていないが、縦壁部12および縦壁部14と同様に、縦壁部32および縦壁部34のそれぞれに複数の貫通孔および複数の補助壁部が形成されてもよい。なお、本実施形態では、縦壁部12および縦壁部32によって構成される第1壁部(上壁部)に複数の貫通孔および複数の補助壁部が形成され、縦壁部14および縦壁部34によって構成される第2壁部(下壁部)に複数の貫通孔および複数の補助壁部が形成されていればよい。したがって、縦壁部12および縦壁部32のうちの一方のみに複数の貫通孔および複数の補助壁部が形成され、縦壁部14および縦壁部34のうちの一方のみに複数の貫通孔および複数の補助壁部が形成されてもよい。
なお、本実施形態に係る構造部材30においても、上述の第2実施形態およびその変形例と同様に、種々の貫通孔および種々の補助壁部を利用することができる。
また、本実施形態に係る構造部材30においても、天板部16,36が水平方向に対して傾いていてもよい。
(第4実施形態)
図30は、本発明の第4実施形態に係る自動車用構造部材を示す斜視図である。なお、図30には、互いに直交する上下方向、第1方向および第2方向を示す矢印が示されている。図31は、図30のB−B線に対応する部分の概略断面(第1方向に直交する断面)を示す図である。
図30および図31に示すように、本実施形態に係る自動車用構造部材50(以下、構造部材50と略記する。)は、上下方向に直交する第1方向に延びるようにかつ筒状に形成されている。
本実施形態では、構造部材50は、ハット形の断面形状を有する第1部材50aと、板状の第2部材50bとを有している。第1部材50aは、一対の縦壁部52,54と、天板部56と、フランジ部58,60とを有している。本実施形態では、第1部材50aの各部(縦壁部52,54、天板部56、およびフランジ部58,60)および第2部材50bはそれぞれ長尺形状を有し、第1方向に延びるように形成されている。
縦壁部52と縦壁部54とは、第2方向において対向するように設けられている。天板部56は、縦壁部52の上縁部と縦壁部54の上縁部とを接続するように設けられている。フランジ部58は、縦壁部52の下縁部から第2方向において構造部材50の外側に延びるように設けられ、フランジ部60は、縦壁部54の下縁部から構造部材50の外側に延びるように設けられている。本実施形態では、フランジ部58,60と第2部材50bとが溶接されている。第2部材50bは、天板部56の厚み方向(上下方向)において天板部56に対向するように設けられている。
本実施形態では、天板部56が構造部材50の上壁部として機能し、第2部材50bが構造部材50の下壁部として機能する。縦壁部52およびフランジ部58は、構造部材50において、天板部56の第2方向における一方側の縁部と第2部材50bの第2方向における一方側の縁部とを接続する側壁部62として機能する。また、縦壁部54およびフランジ部60は、構造部材50において、天板部56の第2方向における他方側の縁部と第2部材50bの第2方向における他方側の縁部とを接続する側壁部64として機能する。本実施形態では、天板部56が第1壁部に対応し、第2部材50bが第2壁部に対応し、側壁部62,64がそれぞれ第3壁部に対応する。
図30および図31に示すように、天板部56は、複数の貫通孔72aが形成された板状の主壁部72bと、複数の貫通孔72aごとに設けられる複数の補助壁部72cとを有している。本実施形態では、主壁部72bと側壁部62との接続部77aに沿う方向が、主壁部72bの長手方向となる。なお、主壁部72bと側壁部64との接続部77bに沿う方向を主壁部72bの長手方向としてもよい。複数の貫通孔72aは、主壁部72bの長手方向に沿って並ぶように形成されている。本実施形態では、複数の貫通孔72aは、第1方向に並ぶように形成されている。複数の補助壁部72cはそれぞれ、貫通孔72aの縁から下方に立ち上がるように設けられている。
第2部材50bは、複数の貫通孔74a(図30および図31においては、一つの貫通孔74aのみ図示。)が形成された板状の主壁部74bと、複数の貫通孔74aごとに設けられる複数の補助壁部74cとを有している。本実施形態では、主壁部74bと側壁部62との接続部77cに沿う方向が、主壁部74bの長手方向となる。なお、主壁部74bと側壁部64との接続部77dに沿う方向を主壁部74bの長手方向としてもよい。複数の貫通孔74aは、主壁部74bの長手方向に沿って並ぶように形成されている。本実施形態では、複数の貫通孔74aは、第1方向に並ぶように形成されている。複数の補助壁部74cはそれぞれ、貫通孔74aの縁から上方に立ち上がるように設けられている。
本実施形態では、主壁部72bの厚み方向から見て、主壁部72bの長手方向に直交する方向(接続部77aまたは接続部77bの延伸方向に直交する方向)を、主壁部72bの幅方向とする。また、本実施形態では、主壁部74bの厚み方向から見て、主壁部74bの長手方向に直交する方向(接続部77cまたは接続部77dの延伸方向に直交する方向)を、主壁部74bの幅方向とする。主壁部72b,74bの幅(幅方向における長さ)はそれぞれ、例えば、50mm〜200mmに設定される。
図31を参照して、上述の実施形態と同様に、本実施形態においても、隣り合う2つの補助壁部72cの距離(主壁部72bの長手方向における距離)は、当該2つの補助壁部72cの間における主壁部72bの幅の1.4倍以下に設定される。同様に、隣り合う2つの補助壁部74cの距離(主壁部74bの長手方向における距離)は、当該2つの補助壁部74cの間における主壁部74bの幅の1.4倍以下に設定される。なお、好ましくは、2つの補助壁部72cの最短距離が、2つの補助壁部72cの間における主壁部72bの幅の1.4倍以下に設定され、2つの補助壁部74cの最短距離が、2つの補助壁部74cの間における主壁部74bの幅の1.4倍以下に設定される。
また、上述の実施形態と同様に、本実施形態においても、隣り合う2つの補助壁部72cの上記長手方向における距離は、当該2つの補助壁部72cの間における主壁部72bの幅の0.2倍以上に設定されることが好ましく、0.4倍以上に設定されることがより好ましく、0.6倍以上に設定されることがさらに好ましい。同様に、隣り合う2つの補助壁部74cの上記長手方向における距離も、当該2つの補助壁部74cの間における主壁部74bの幅の0.2倍以上に設定されることが好ましく、0.4倍以上に設定されることがより好ましく、0.6倍以上に設定されることがさらに好ましい。また、隣り合う2つの貫通孔72aの上記長手方向における距離は、当該2つの貫通孔72aの間における主壁部72bの幅の0.2倍以上に設定されることが好ましく、0.4倍以上に設定されることがより好ましく、0.6倍以上に設定されることがさらに好ましい。同様に、隣り合う2つの貫通孔74aの上記長手方向における距離も、当該2つの貫通孔74aの間における主壁部74bの幅の0.2倍以上に設定されることが好ましく、0.4倍以上に設定されることがより好ましく、0.6倍以上に設定されることがさらに好ましい。
また、上述の実施形態と同様に、主壁部の幅方向における補助壁部の長さは、主壁部の幅の0.2倍以上であることが好ましく、0.3倍以上であることがより好ましい。また、主壁部の幅方向における補助壁部の長さは、主壁部の幅の1.0倍以下であることが好ましく、0.9倍以下であることがより好ましい。本実施形態においても、主壁部の幅方向における貫通孔および補助壁部の長さは、例えば、主壁部の幅の0.4〜0.7倍の大きさに設定される。
主壁部72bの厚み方向における補助壁部72cの先端と主壁部72bとの距離H1、および主壁部74bの厚み方向における補助壁部74cの先端と主壁部74bとの距離H2は、上述の実施形態の距離H1,H2と同様に設定される。また、主壁部72bと補助壁部72cとがなす角θ、および主壁部74bと補助壁部74cとがなす角θについても、上述の実施形態と同様に設定される。なお、本実施形態に係る構造部材50においても、上述の実施形態と同様に、種々の貫通孔および種々の補助壁部を利用することができるので、貫通孔および補助壁部の詳細な説明は省略する。また、本実施形態においても、複数の貫通孔が千鳥状に配置されてもよい。
本実施形態に係る構造部材50においても、上述の実施形態と同様の作用効果が得られる。すなわち、本実施形態に係る構造部材50は、軽量でかつ第2方向の荷重に対して優れた強度を有する。
なお、図30および図31に示した構造部材50では、第1部材50aが第2部材50bよりも上方に配置されているが、第2部材50bが第1部材50aよりも上方に配置されてもよい。言い換えると、図30および図31に示した構造部材50を、上下反転させて利用してもよい。この場合、第1部材50aの天板部56が下壁部として機能し、第2部材50bが上壁部として機能する。
また、上述の構造部材50では、主壁部72bおよび主壁部74bが水平に配置されているが、主壁部72bおよび主壁部74bが水平方向に対して傾いていてもよい。
(第2〜第4実施形態の変形例)
上述の実施形態では、上壁部および下壁部にそれぞれ、複数の貫通孔および複数の補助壁部が設けられているが、上壁部および下壁部のうちの一方には、複数の貫通孔および複数の補助壁部が設けられていなくてもよい。すなわち、本発明に係る自動車用構造部材では、上壁部および下壁部のうちの少なくとも一方に、複数の貫通孔および複数の補助壁部が設けられていればよい。この場合であっても、補助壁部による上壁部または下壁部の強度向上効果が得られ、衝突エネルギーの吸収量を向上させることができる。なお、上壁部および下壁部の両方に複数の貫通孔および複数の補助壁部を設けた場合には、荷重に対する変形モードを上壁部および下壁部で揃えることができるので、衝突エネルギーの吸収効果をさらに向上させることができる。
(車体における利用例)
以下、第2〜第4実施形態に係る自動車用構造部材の利用例について説明する。図32は、本実施形態に係る自動車用構造部材を備えた車体の一部を示す概略斜視図であり、図33は、車体の一部を示す概略底面図である。
本実施形態に係る自動車用構造部材は、例えば、平面視において、主壁部の長手方向(第1方向)が車幅方向よりも車体の前後方向に近くなるように配置して利用できる。言い換えると、本実施形態に係る自動車用構造部材は、平面視において、主壁部の長手方向(第1方向)と車体の前後方向とのなす角(鋭角)が45°未満となるように配置して利用できる。
図32および図33を参照して、例えば、図23に示した構造部材10および図29に示した構造部材30は、車体80において、主壁部の長手方向(第1方向)が車幅方向よりも車体の前後方向に近くなるように、サイドシル82として利用できる。この場合、平面視において、第2方向(図23,29参照)は、車体の前後方向よりも車幅方向に近くなる。
ここで、自動車が側突した場合には、サイドシル82に車幅方向の荷重が作用する。この点に関して、本実施形態に係る自動車用構造部材を上記のようにサイドシル82として用いる場合には、自動車が側突した際に、自動車用構造部材(サイドシル82)に対して第2方向(車幅方向)の荷重が作用することになる。上述したように、本実施形態に係る自動車用構造部材は第2方向の荷重に対して優れた強度を有している。したがって、本実施形態に係る自動車用構造部材をサイドシル82として利用することによって、自動車が側突した場合でも、サイドシル82において衝突エネルギーを十分に吸収することができる。これにより、側突時のキャビン内の安全性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る自動車用構造部材は、例えば、平面視において、主壁部の長手方向(第1方向)が車体の前後方向よりも車幅方向に近くなるように配置して利用できる。言い換えると、本実施形態に係る自動車用構造部材は、平面視において、主壁部の長手方向(第1方向)と車幅方向とのなす角(鋭角)が45°未満となるように配置して利用できる。
図32および図33を参照して、例えば、図23に示した構造部材10および図29に示した構造部材30は、車体80において、主壁部の長手方向(第1方向)が車体の前後方向よりも車幅方向に近くなるように、バンパービーム(フロントバンパービーム84およびリアバンパービーム86)として利用できる。
また、例えば、図23に示した構造部材10は、車体80において、主壁部の長手方向(第1方向)が車体の前後方向よりも車幅方向に近くなるように、クロスメンバ(例えば、図示しないダッシュクロスメンバ)としても利用できる。なお、図23に示した構造部材10をダッシュクロスメンバとして用いる場合には、例えば、ダッシュパネルを第2部材10b(図23参照)として利用することができる。
また、図32および図33を参照して、例えば、上述の構造部材50(図30参照)は、車体80において、主壁部の長手方向(第1方向)が車体の前後方向よりも車幅方向に近くなるように、クロスメンバ(フロアクロスメンバ88およびリアクロスメンバ90等)またはトルクボックス92として利用できる。なお、図30に示した構造部材50をトルクボックス92として用いる場合には、例えば、ダッシュパネルを第2部材50bとして利用し、ダッシュパネルの下面に第1部材50aを溶接してもよい。すなわち、第1部材50aの天板部56が下壁部として機能し、第2部材50b(ダッシュパネル)が上壁部として機能するように、構造部材50が設けられてもよい。
上記のように、主壁部の長手方向(第1方向)が車体の前後方向よりも車幅方向に近くなるように自動車用構造部材を配置する場合、第2方向(図23,29,30参照)は、車幅方向よりも車体の前後方向に近くなる。
ここで、自動車が前突または後突した場合には、フロントバンパービーム84またはリアバンパービーム86に前後方向の荷重が作用する。さらに、自動車が前突した場合には、トンネル部94からリアクロスメンバ90に前後方向の荷重が与えられ、フロントサイドメンバ96からダッシュクロスメンバ(図示せず)およびトルクボックス92に対して前後方向の曲げ荷重が与えられる。これらの点に関して、本実施形態に係る自動車用構造部材を上記のようにフロントバンパービーム84、リアバンパービーム86、リアクロスメンバ90、ダッシュクロスメンバ、およびトルクボックス92(以下、バンパービーム等と記載する。)として用いる場合には、自動車が前突または後突した際に、自動車用構造部材(バンパービーム等)に対して第2方向(車体の前後方向)の荷重が作用することになる。上述したように、本実施形態に係る自動車用構造部材は第2方向の荷重に対して優れた強度を有している。したがって、本実施形態に係る自動車用構造部材をバンパービーム等として利用することによって、自動車が前突または後突した場合でも、バンパービーム等において衝突エネルギーを十分に吸収することができる。これにより、前突時または後突時のキャビン内の安全性を向上させることができる。
さらに、自動車が側突した場合には、サイドシル82からフロアクロスメンバ88に対して前後方向の曲げ荷重が与えられる。この点に関して、本実施形態に係る自動車用構造部材を上記のようにフロアクロスメンバ88として用いる場合には、自動車が側突した際に、自動車用構造部材(フロアクロスメンバ88)に対して第2方向(前後方向)の荷重が作用することになる。上述したように、本実施形態に係る自動車用構造部材は第2方向の荷重に対して優れた強度を有している。したがって、本実施形態に係る自動車用構造部材をフロアクロスメンバ88として利用することによって、自動車が側突した場合でも、フロアクロスメンバ88において衝突エネルギーを十分に吸収することができる。これにより、側突時のキャビン内の安全性を向上させることができる。
なお、上述の実施形態では、自動車用構造部材が1つ(第1部材)または2つの部材(第1部材および第2部材)からなる場合について説明したが、自動車用構造部材は、車体の構造に応じて3つ以上の部材から構成されてもよい。
本発明によれば、軽量でかつ衝突に対して優れた強度を有する自動車用構造部材が得られる。
10,30,50 自動車用構造部材
80 車体
100,100a,100b,100c 解析モデル

Claims (14)

  1. 板状の第1壁部と、前記第1壁部の厚み方向において前記第1壁部に対向する板状の第2壁部と、前記第1壁部および前記第2壁部を接続する板状の第3壁部とを有する自動車用構造部材であって、
    前記第1壁部および前記第2壁部のそれぞれが、前記第3壁部との接続部に沿う方向が長手方向となりかつ2つの貫通孔が前記長手方向に沿って並ぶように形成された板状の主壁部と、前記主壁部から立ち上がるように設けられた2つの補助壁部とを有し、
    前記2つの補助壁部のうちの一方は、前記2つの貫通孔のうちの一方の縁から前記主壁部の厚み方向に立ち上がるように設けられ、前記2つの補助壁部のうちの他方は、前記2つの貫通孔のうちの他方の縁から前記厚み方向に立ち上がるように設けられ、
    前記長手方向における前記2つの補助壁部の距離は、前記2つの補助壁部の間における前記主壁部の幅の1.4倍以下であり、
    前記主壁部の幅に対する前記2つの貫通孔の前記主壁部の幅方向の長さの割合がそれぞれ0.3以上1.0以下であって、
    車体において、前記第1壁部と前記第2壁部とは前後方向に対向し、かつ前記長手方向は車幅方向および前後方向よりも上下方向に近い、自動車用構造部材。
  2. 前記第1壁部の前記2つの補助壁部は、前記第2壁部側に立ち上がるように設けられ、前記第2壁部の前記2つの補助壁部は、前記第1壁部側に立ち上がるように設けられる、請求項に記載の自動車用構造部材。
  3. センターピラーである、請求項1または2に記載の自動車用構造部材。
  4. 上下方向における中心よりも下方に前記2つの補助壁部が設けられている、請求項に記載の自動車用構造部材。
  5. 板状の第1壁部と、前記第1壁部の厚み方向において前記第1壁部に対向する板状の第2壁部と、前記第1壁部および前記第2壁部を接続する板状の第3壁部とを有する自動車用構造部材であって、
    前記第1壁部および前記第2壁部のそれぞれが、前記第3壁部との接続部に沿う方向が長手方向となりかつ2つの貫通孔が前記長手方向に沿って並ぶように形成された板状の主壁部と、前記主壁部から立ち上がるように設けられた2つの補助壁部とを有し、
    前記2つの補助壁部のうちの一方は、前記2つの貫通孔のうちの一方の縁から前記主壁部の厚み方向に立ち上がるように設けられ、前記2つの補助壁部のうちの他方は、前記2つの貫通孔のうちの他方の縁から前記厚み方向に立ち上がるように設けられ、
    前記長手方向における前記2つの補助壁部の距離は、前記2つの補助壁部の間における前記主壁部の幅の1.4倍以下であり、
    前記主壁部の幅に対する前記2つの貫通孔の前記主壁部の幅方向の長さの割合がそれぞれ0.3以上1.0以下であって、
    車体において、前記第1壁部と前記第2壁部とは上下方向に対向し、かつ前記長手方向は上下方向よりも車幅方向または前後方向に近い、自動車用構造部材。
  6. 前記第1壁部の前記2つの補助壁部は、前記第2壁部側に立ち上がるように設けられ、前記第2壁部の前記2つの補助壁部は、前記第1壁部側に立ち上がるように設けられる、請求項に記載の自動車用構造部材。
  7. サイドシル、バンパービーム、クロスメンバ、またはトルクボックスである、請求項5または6に記載の自動車用構造部材。
  8. 前記主壁部の厚み方向から見て、前記補助壁部は、前記長手方向における前記貫通孔の一方側および他方側において、前記貫通孔の中心を通りかつ前記長手方向に平行な直線に交差する、請求項1からのいずれかに記載の自動車用構造部材。
  9. 前記2つの補助壁部の距離は、前記2つの補助壁部の間における前記主壁部の幅の0.2倍以上である、請求項1からのいずれかに記載の自動車用構造部材。
  10. 前記主壁部の厚み方向において、前記補助壁部の先端と前記主壁部との距離は、2.8mm以上である、請求項1からのいずれかに記載の自動車用構造部材。
  11. 前記2つの補助壁部はそれぞれ筒形状を有している、請求項1から10のいずれかに記載の自動車用構造部材。
  12. 前記主壁部の幅方向における前記補助壁部の長さは、前記貫通孔の中心を通りかつ前記長手方向に直交する断面における前記主壁部の幅の0.2倍〜1.0倍である、請求項1から11のいずれかに記載の自動車用構造部材。
  13. 前記補助壁部は、前記貫通孔の周方向に互いに離隔して設けられる2つの壁を含み、
    前記2つの壁のうちの一方は、前記長手方向において前記貫通孔の一方側に設けられ、前記2つの壁のうちの他方は、前記長手方向において前記貫通孔の他方側に設けられ、
    前記主壁部の幅方向における前記2つの壁それぞれの長さは、前記貫通孔の中心を通りかつ前記長手方向に直交する断面における前記主壁部の幅の0.2倍〜1.0倍である、請求項1から10のいずれかに記載の自動車用構造部材。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の自動車用構造部材を備えた、車体。
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