JP6881080B2 - 導電性配線シート - Google Patents

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Description

本発明は、シート状基材上に導電層を有する導電性配線シートに関する。
近年、エレクトロニクスの発達は目覚ましいものがあり、各種電子機器で使用される導電性材料についても製品の小型・軽量化、低コスト化、様々な使用環境下での高寿命化が求められるようになってきている。例えば、電子機器の基盤配線や電子機器を接続する配線を製造する場合、導電性が良好な導電性組成物が必要となるが、銀や銅等の金属フィラーを用いる導電性組成物が一般的であり、コストの点で大きな課題が今なお解決出来ていない。一方、金属を用いない導電性カーボンを用いた導電性組成物も様々な検討がなされているが、導電性が不十分なため、帯電防止用途等の半導電性用途での使用に限られてきた。
また、導電性の炭素材料は、今日までに様々なグラファイトやカーボンナノチューブ等の体積抵抗率の低い良好な導電材料も検討されてきた。これら導電性の良好な炭素材料の体積抵抗率は、10−2Ω・cm未満と高い導電性を示すが、導電性に優れた炭素材料は比表面積が大きいものも多く、樹脂や溶剤に均一混合・分散することが困難なこともあり、導電性の炭素材料や樹脂や溶剤等を含む導電性組成物から得られた塗膜や成形物中の炭素材料間の接触が不十分であり、導電ネットワークが不十分なため、体積抵抗率も大きく問題であった(特許文献1〜3)。
そこで、特許文献4〜16には、塗膜中の炭素材料間の導電ネットワークを発達させるため、グラファイトとカーボンブラックを併用してバインダー中に分散した導電性組成物が開示されている。また、特許文献17、18には、炭素繊維やカーボンナノチューブを併用した導電性組成物の開示もされている。導電性に改善は見られたが、樹脂や溶剤に対する導電性の炭素材料の分散性は解決されておらず、塗膜の体積抵抗率においても10−2Ω・cmオーダーに留まることが多く、さらなる導電性の改善が望まれていた。
そこで、分散性の改良に向けて、特許文献19では分散方法の変更が、特許文献20、21では有機溶剤系組成物の分散剤の利用が、特許文献22、23では水系組成物における水系分散剤の利用が開示されている。しかしながら、分散性は改良されたものの、絶縁材料である分散剤を添加したり、微細化により導電性の炭素材料にダメージを与えたりすることで、導電性の低下を招くという課題があった。
特開平3−7740号公報 特開2001−60413号公報 特開2002−20515号公報 特開昭54−36343号公報 特開昭62−88260号公報 特開昭62−88261号公報 特開昭62−199663号公報 特開昭63−125580号公報 特開昭64−56777号公報 特開平1−101373号公報 特開平1−184901号公報 特開平2−284968号公報 特開平5−65366号公報 特開平7−33883号公報 特開平7−41609号公報 特開平7−53813号公報 特開平6−122785号公報 特開2004−221071号公報 特開平2−204317号公報 特開2001−254013号公報 特開2013−119577号公報 特開2004−10705号公報 特開2015−128006号公報
本発明の目的は、導電性に優れる導電性配線シートであって、導電層の導電性や密着性に優れる導電性配線シートを提供することである。
本発明は、シート状基材と、該シート状基材上に配置された導電層とを有する導電性配線シートであって、導電層がバインダー樹脂(A)と導電性の炭素材料(B)とを含み、導電性の炭素材料(B)が少なくとも黒鉛を含み、導電層のシート状基材とは接していない面の60°光沢が特定の範囲である配線シートであり、導電層の導電性や基材への密着性を向上できたものである。
すなわち、本発明は、シート状基材と、該シート状基材上に配置された導電層とを有する導電性配線シートであって、
前記導電層がバインダー樹脂(A)と導電性の炭素材料(B)とを含み、
導電性の炭素材料(B)が少なくとも黒鉛を含み、
前記導電層の前記シート状基材とは接していない面の60°光沢が4〜75である配線シートに関する。
また、本発明は、導電層の体積抵抗率が10−2Ω・cm未満であることを特徴とする前記の配線シートに関する。
また、本発明は、導電層中の導電性の炭素材料(B)の含有量が50〜90質量%であることを特徴とする前記の配線シートに関する。
また、本発明は、導電性の炭素材料(B)が薄片状黒鉛を含むことを特徴とする前記の配線シートに関する。
バインダー樹脂(A)と導電性の炭素材料(B)とを含む導電層において、導電層のシート状基材とは接していない面の60°光沢が特定の範囲にあることにより、導電層中の炭素材料同士の接触や結着性が良好なため、優れた導電ネットワークを形成し、導電性に優れた配線シートを提供出来る。(以下、「導電層のシート基材とは接していない面の60°光沢」を「導電層の光沢」と記す。)
導電性配線シートは、種々の方法で得ることができる。
例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等の基材の表面に、
(1)バインダー樹脂(A)と導電性の炭素材料(B)とを含有する導電性組成物や、
(2)バインダー樹脂(A)と導電性の炭素材料(B)と溶剤とを含有する導電性組成物や、
(3)バインダー樹脂(A)と導電性の炭素材料(B)と分散剤(C)とを含有する導電性組成物や、
(4)バインダー樹脂(A)と導電性の炭素材料(B)と分散剤(C)と溶剤とを含有する導電性組成物を、
塗工して導電層を形成し、導電性配線シートを得ることができる。
いずれの場合であっても、導電性の炭素材料の分散状態が導電性配線シートの性能を左右することは背景技術の項で詳述した。
<導電性組成物>
導電性組成物は、バインダー樹脂(A)と、導電性の炭素材料(B)と、必要に応じて溶剤とを含有する。
また、導電性組成物の適正粘度は、導電性組成物の塗工方法によるが、一般には、10mPa・s以上、30,000mPa・s以下とするのが好ましい。
まず、バインダー樹脂(A)について説明する。
バインダー樹脂は、ポリウレタン系、ポリアミド系、アクリロニトリル系、アクリル系、ブタジエン系、ポリビニルブチラール系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリスチレン系、EVA系、ポリフッ化ビニリデン系及びシリコン系樹脂等からなる群から選ばれる1 種以上を含むことができる。ただし、これらの樹脂に限定されるわけではない。バインダー樹脂は1種単独で用いても良いし、2 種以上併用しても良い。
バインダー樹脂は、バインダー樹脂が基材に適用された後に、硬化(架橋)反応を受ける、硬化性樹脂とすることもできる。
つまり、バインダー樹脂は、自己硬化性のものを選択したり後述する硬化剤と組み合わせたりして、導電性組成物を基材上に印刷したり塗工したりした後、硬化(架橋)させることもできる。
バインダー樹脂としては、体積抵抗率と基材への密着性および耐久性の観点からポリウレタン樹脂が好ましい。導電性組成物を基材上に印刷したり塗工したりした後、(熱)プレスする際、樹脂分が軟化し、印刷・塗工時の導電膜の平面的なパターン形状をほぼ維持しつつ、厚み方向に流動すると、空隙を減らし導電性の炭素材料(B)同士の接触を増やせるので、得られる導電膜の体積抵抗率の低下が期待できる。従って、バインダー樹脂としては、(熱)プレスの際、適度に軟化・流動するものが好ましい。
<ポリウレタン樹脂>
ポリウレンタン樹脂の合成方法としては特に限定はされないが例えば、ポリオール化合物(a)とジイソシアネート(b)とを反応させたり、ポリオール化合物(a)とジイソシアネート(b)とカルボキシル基を有するジオール化合物(c)とを反応させてイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(d)を得たり、前記ウレタンプレポリマー(d)にポリアミノ化合物(e)をさらに反応させたり、あるいは前記3つの場合において、必要に応じて反応停止剤を反応させて得られるものなどが挙げられる。
ポリオール化合物(a) としては、一般にポリウレタン樹脂を構成するポリオール成分として知られている、各種のポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリカーボネートポリオール類、ポリブタジエングリコール類、またはこれらの混合物等が使用できる。
ポリエーテルポリオール類としては、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフ
ランなどの重合体または共重合体などが挙げられる。
ポリエステルポリオール類としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチレンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ダイマージオール等の飽和および不飽和の低分子ジオール類、ならびにn−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル類のアルキルグリシジルエーテル類、バーサティック酸グリシジルエステル等のモノカルボン酸グリシジルエステル類と、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のジカルボン酸類、またはこれらの無水物類を、脱水縮合して得られるポリエステルポリオール類や、環状エステル化合物を開環重合して得られるポリエステルポリオール類が挙げられる。
ポリカーボネートポリオール類としては、1)ジオールまたはビスフェノールと炭酸エステルとの反応物、および、2)ジオールまたはビスフェノールにアルカリの存在下でホスゲンとの反応物が使用できる。炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。また、ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、2,2,8,10−テトラオキソスピロ〔5.5〕ウンデカン等が挙げられる。また、ビスフェノールとしては、ビスフェノールAやビスフェノールF、ビスフェノール類にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させたビスフェノール類等が挙げられる。
上記ポリオール化合物の数平均分子量(Mn)は、導電性組成物を製造する際のポリウレタン樹脂の溶解性、形成される導電膜の耐久性や基材に対する接着強度等を考慮して適宜決定されるが、通常は580〜8000の範囲が好ましく、さらに好ましくは1000〜5000である。
上記ポリオール化合物は、単独で用いても、2種類以上併用してもよい。更に、ポリウ
レタン樹脂の性能が失われない範囲内で、上記ポリオール化合物の一部を低分子ジオール類、例えば前記ポリオール化合物の製造に用いられる各種低分子ジオールに替えることもできる。
ジイソシアネート化合物(b)としては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族イソシアネート、またはこれらの混合物を使用できるが、特にイソホロンジイソシアネートが好ましい。芳香族ジイソシアネートとしては、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4′−ベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ジイソシアネートとしては、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアナートメチル、ビス(4−イソシアネートシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。
カルボキシル基を有するジオール化合物(c)としては、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールペンタン酸等のジメチロールアルカン酸、ジヒドロキシコハク酸、ジヒドロキシ安息香酸が挙げられる。特に反応性、溶解性の点からジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸が好ましい。
ポリオール化合物(a)とジイソシアネート(b)とカルボキシル基を有するジオール化合物(c)とを反応させ、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(d)を得る際の条件は、イソシアネート基を過剰にする他にとくに限定はないが、イソシアネート基/水酸基の当量比が1.05/1〜3/1の範囲内であることが好ましい。更に好ましくは1.2/1〜2/1である。また、反応は通常常温〜150℃の間で行なわれ、更に製造時間、副反応の制御の面から好ましくは60〜120℃の間で行なわれる。
ポリアミノ化合物(e)は、鎖延長剤として働くものであり、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジアミン、ノルボルナンジアミンの他、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の水酸基を有するアミン類も使用することができる。なかでも、イソホロンジアミンが好適に使用される。
イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(d)とポリアミノ化合物(e)を反応させてポリウレタン樹脂を合成するときに、得られるポリウレタン樹脂の分子量を調整する為に反応停止剤を併用することができる。反応停止剤としては、ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類、ジエタノールアミン等のジアルカノールアミン類や、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類が使用できる。
イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(d)と、ポリアミノ化合物(e)、および必要に応じて反応停止剤を反応させる際の条件はとくに限定はないが、ウレタンプレポリマーの両末端に有する遊離のイソシアネート基を1当量とした場合、ポリアミノ化合物(e)および反応停止剤中のアミノ基の合計当量が0.5〜1.3の範囲内であることが好ましい。更に好ましくは0.8〜0.995の範囲内である。
ポリウレタン樹脂の重量平均分子量は、塗工性や取扱い性の観点から、5000〜200000の範囲が好ましい。
ポリウレタン樹脂の合成時には、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、脂肪族系溶剤、芳香族系溶剤、アルコール系溶剤、カーボネート系溶剤、水等から選ばれる一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
エステル系溶剤としては、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル等が挙げられる。
ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンベンゼン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、イソホロン、シクロヘキサンノン等が挙げられる。
グリコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、およびこれらモノエーテル類の酢酸エステル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、およびこれらモノエーテル類の酢酸エステル等が挙げられる。
脂肪族系溶剤としては、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等が挙げられる。
芳香族系溶剤としては、トルエン、キシレン等が挙げられる。
アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、シクロヘキサノール等が挙げられる。
カーボネート系溶剤としては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジ
−n−ブチルカーボネート等が挙げられる。
<ポリアミド樹脂>
バインダー樹脂としては、体積抵抗率と基材への密着性の観点からポリアミド樹脂が好ましい。体積抵抗率は、(熱)プレス中の樹脂分が流動しやすいため良好な結果となる。
本発明に用いられるポリアミド樹脂とは、基本的に二塩基酸とジアミンの重縮合、アミノカルボン酸の重縮合、或いはラクタムの開環重合などの各種反応で得られるアミド結合を有する高分子の総称であり、各種の変性ポリアミドをはじめ、一部水素添加された反応物で製造されたもの、他のモノマーが一部共重合された製造物、或いは各種添加剤などの他の物質が混合されたものなどを含む広い概念である。
本発明に用いられるポリアミド樹脂は上記のような条件が満たされれば特に限定されないが、ダイマー酸を主成分とする二塩基酸とポリアミン類とを縮合重合させて得られるダイマー酸変性ポリアミド樹脂が好ましい。ダイマー酸変性ポリアミド樹脂を製造する際のダイマー酸としては、トール油脂肪酸、大豆油脂肪酸などに含まれる天然の一塩基性不飽和脂肪酸を重合したダイマー酸が工業的に広く用いられるが、原理的には、飽和脂肪族、不飽和脂肪族、脂環式、或いは芳香族などの各種ジカルボン酸などであってもよい。
当該ダイマー酸の市販品としては、ハリダイマー200、300(ハリマ化成社製)、バーサダイム228、216、エンポール1018、1019、1061、1062(コグニス社製)などが挙げられる。さらに、水素添加されたダイマー酸も使用でき、水添ダイマー酸の市販品としてはプリポール1009(クローダジャパン株式会社製)、エンポール1008(コグニス社製)などが挙げられる。
上記ダイマー酸以外に、適当な柔軟性を有するポリアミド樹脂にするため、二塩基酸として各種のジカルボン酸を用いることができる。ジカルボン酸としては、具体的には、シュウ酸、マロン酸、(無水)コハク酸、(無水)マレイン酸、グルタル酸、アジピン酸、ビメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、1,3−又は1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸などが用いられる。
さらに、二塩基酸としてフェノール性水酸基を有するものも使用できる。フェノール性水酸基を有する二塩基酸を使用することによって、ポリアミド樹脂の側鎖にフェノール性水酸基を導入することができ、硬化剤との反応に利用することができる。
フェノール性水酸基を有する二塩基酸としては、
2−ヒドロキシイソフタル酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸等のヒドロキシイソフタル酸、
2,5−ジヒドロキシイソフタル酸、2,4−ジヒドロキシイソフタル酸、4,6−ジヒドロキシイソフタル酸等のジヒドロキシイソフタル酸、
2−ヒドロキシテレフタル酸、2,3−ジヒドロキシテレフタル酸、2,6−ジヒドロキシテレフタル酸等のジヒドロキシテレフタル酸、
4−ヒドロキシフタル酸、3−ヒドロキシフタル酸等のヒドロキシフタル酸、
3,4−ジヒドロキシフタル酸、3,5−ジヒドロキシフタル酸、4,5−ジヒドロキシフタル酸、3,6−ジヒドロキシフタル酸等のジヒドロキシフタル酸などが挙げられる。
更にこれらの酸無水物や例えば多塩基酸メチルエステルのようなエステル誘導体なども挙げられる。
なかでも、共重合性、入手の容易さなどの点から、5−ヒドロキシイソフタル酸が好ましい。
さらに、加熱時に適当な流動性を有するポリアミド樹脂にするため、必要に応じて各種のモノカルボン酸を用いる。モノカルボン酸としては、具体的には、プロピオン酸、酢酸、カプリル酸(オクタン酸)、ステアリン酸、オレイン酸などが用いられる。
上記ダイマー酸変性ポリアミド樹脂を製造する際の反応物としてのポリアミン類は、例えば、脂肪族、脂環式、芳香族などの各種ジアミン、トリアミン、ポリアミンなどである。
上記ジアミンの具体例としては、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ブタンジアミン、トリエチレンジアミン、テトラエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、p−又はm−キシレンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、2,2−ビス−(4−シクロヘキシルアミン)、ポリグリコールジアミン、イソホロンジアミン、1,2−、1,3−又は1,4−シクロヘキサンジアミン、1,4−ビス−(2’−アミノエチル)ベンゼン、N−エチルアミノピペラジン、ピペラジンなどが挙げられる。
また、トリアミンにはジエチレントリアミンなどが挙げられ、ポリアミンにはトリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどが挙げられる。さらに、二量体化された脂肪族のニトリル基を変換して水素還元して得られたダイマージアミンも使用することができる。
また、ポリアミン化合物としては、炭素数20〜48の環状または非環状の炭化水素基を有する多塩基酸化合物のカルボシキル基をアミノ基に転化した化合物が挙げられ、市販品の例としては例えば、クローダジャパン株式会社製の「プリアミン1071」「プリアミン1073」「プリアミン1074」「プリアミン1075」や、コグニスジャパン株式会社製の「バーサミン551」などが挙げられる。
ジアミンにはアルカノールアミンを併用してもよい。アルカノールアミンにはエタノールアミン、プロパノールアミン、ジエタノールアミン、ブタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール等が挙げられる。
また、酸素を骨格に有するポリエーテルジアミンを用いることができる。このポリエーテルは一般式H2N−R1−(RO)n−R2−NH2 (式中、nは2〜100であり、R1、R2は炭素原子数が1〜14個であるアルキル基または脂環式炭化水素基であり、Rは炭素原子数が1〜10個であるアルキル基または脂環式炭化水素基である。アルキル基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。)で表すことができる。このエーテルジアミンとしてはポリオキシプロピレンジアミン等が挙げられ、市販品としてはジェファーミン類(サンテクノケミカル社製)がある。また、ビス−(3−アミノプロピル)−ポリテトラヒドロフランも挙げることができる。
上記ポリアミン類とダイマー酸或いは各種ジカルボン酸とは常法により加熱縮合され、脱水を伴ったアミド化工程によりダイマー酸変性ポリアミド樹脂をはじめとする各種ポリアミド樹脂が製造される。一般に、反応温度は100〜300℃程度、反応時間は1〜8時間程度である。
バインダー樹脂としては、体積抵抗率と基材への密着性および耐久性の観点から、イソシアネート基と反応可能な官能基を有する、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリブタジエンから選ばれる少なくとも1種の構造を側鎖に有するビニル系重合体(A1)を含むことも好ましい。体積抵抗率は、(熱)プレス中の樹脂分が流動しやすいため良好な結果となる。
(重合体(A1))
重合体(A1)とは、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体を重合させて得られるビニル系共重合体の主鎖に、イソシアネート基と反応可能な官能基を有する、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリブタジエンから選ばれる少なくとも1種の構造を側鎖として導入した、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリブタジエングラフトビニル系重合体をいう。
イソシアネート基と反応可能な官能基としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、N−メチロール基、N−アルコキシメチル基等が挙げられるが、反応性の点で水酸基が好適である。
側鎖の導入方法は、特に限定されることはないが、例えば、不飽和二塩基酸とエチレン性不飽和二重結合を有する他の単量体との共重合体(f)を合成し、共重合体(f)のカルボン酸または無水カルボン酸部分と、カルボキシル基と反応可能な官能基と、イソシアネート基と反応可能な官能基とを有する、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリブタジエンから選ばれる少なくとも1種(g)のカルボキシル基と反応可能な官能基とを縮合反応させることにより導入することができる。
また、より高い強靱性、耐久性を必要とする用途に用いる場合には、より高い架橋密度を得る為に、ビニル系重合体主鎖に直接、イソシアネートと反応可能な官能基を導入することが望ましい。その場合、重合体(A1)は、不飽和二塩基酸(f1)、イソシアネートと反応可能な官能基とエチレン性不飽和二重結合を有する(f1)以外の単量体(f2)、及びエチレン性不飽和二重結合を有する(f1)および(f2)以外の単量体(f3)の共重合体(f)と、カルボキシル基と反応可能な官能基と、イソシアネート基と反応可能な官能基とを有する、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリブタジエンから選ばれる少なくとも1種(g)との縮合反応により得ることができる。
共重合体(f)の合成に使用可能な不飽和二塩基酸(f1)の例としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、クロトン酸、ジフェニルメタン−ジ−γ−ケトクロトン酸等が挙げられる。
不飽和二塩基酸(f1)は、要求性能に応じて、1種、または2種以上を混合して用いることができる。また、共重合体(f)の原料となる単量体中の不飽和二塩基酸(f1)の割合は、好ましくは0.01〜30重量%、更に好ましくは0.05〜10重量%である。
イソシアネートと反応可能な官能基とエチレン性不飽和二重結合を有する(f1)以外の単量体(f2)としては、イソシアネート基と反応可能な官能基を有する(メタ)アクリル系単量体、ビニル単量体等を用いることができる。中でも、反応性の点で(メタ)アクリル系単量体が好適である。
イソシアネート基と反応可能な官能基としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、N−メチロール基、N−アルコキシメチル基等が挙げられるが、反応性の点で水酸基が好適である。
水酸基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミノ基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のモノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノ(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カルボキシル基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
エポキシ基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
N−メチロール基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
N−アルコキシメチル基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のN−モノアルコキシメチル基を有する(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(プロポキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(ブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のN,N−ジアルコキシメチル基を有する(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
ビニル単量体としては、ヒドロキシスチレン、ビニルアルコール等が挙げられる。
イソシアネートと反応可能な官能基とエチレン性不飽和二重結合を有する(f1)以外の単量体(f2)は、要求性能に応じて、1種、または2種以上を混合して用いることができる。また、共重合体(f)の原料となる単量体中の単量体(f2)の割合は、好ましくは0.01〜50重量%、更に好ましくは0.1〜20重量%、特に好ましくは0.1〜10重量%である。
エチレン性不飽和二重結合を有する(f1)および(f2)以外の単量体(f3)としては、(メタ)アクリル系単量体、芳香族ビニル単量体、オレフィン系炭化水素単量体、ビニルエーテル単量体等を用いることができる。
(メタ)アクリル系単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
芳香族ビニル単量体としては、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン等が挙げられる。
オレフィン系炭化水素単量体としては、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブチレン、イソプレン、1,4−ペンタジエン等が挙げられる。
ビニルエーテル単量体の例としては、ビニルメチルエーテルが挙げられる。
エチレン性不飽和二重結合を有する(f1)および(f2)以外の単量体は、要求性能に応じて、1種、または2種以上を混合して用いることができる。
共重合体(f)は、公知の方法、例えば、溶液重合で得ることができる。溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテルなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンなどの芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類などの使用が可能である。溶剤は2種以上を混合して使用してもよい。
合成時の単量体の仕込み濃度は、0〜80重量%が好ましい。
重合開始剤としては、過酸化物またはアゾ化合物、例えば、過酸化ベンゾイル、アゾイソブチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、ジt−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾエート、t−ブチルペルオクトエート、クメンヒドロキシペルオキシド等を使用することができ、重合温度は、50〜200℃、特に70〜140℃が好ましい。
共重合体(f)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは5,000〜500,000、更に好ましくは10,000〜100,000である。
化合物(g)としては、例えば、直鎖の末端または分岐した末端に、カルボキシル基と反応可能な官能基と、イソシアネート基と反応可能な官能基とをそれぞれ1個以上ずつ有するポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリブタジエンを用いることができる。中でも、熱プレス後に十分な塗膜強度を得るためにはポリエステルが好適である。
化合物(g)のカルボキシル基と反応可能な官能基としては、水酸基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基等が挙げられるが、反応性の点で水酸基が好適である。また、化合物(g)のイソシアネート基と反応可能な官能基としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、N−メチロール基、N−アルコキシメチル基等が挙げられるが、反応性の点で水酸基が好適である。化合物(g)のカルボキシル基と反応可能な官能基と、イソシアネート基と反応可能な官能基とは、同一の官能基でも構わないし、異なる官能基でも構わない。
ポリエステルの例としては、ジカルボン酸の少なくとも1種と、多価アルコール、多価フェノール、またはこれらのアルコキシ変性物等のポリオールの少なくとも1種とをエステル化して得られる末端水酸基含有エステル化合物、及び末端の水酸基をアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、N−メチロール基、またはN−アルコキシメチル基に変性したエステル化合物などが挙げられる。
ジカルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタル酸、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシ)安息香酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライ酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等のジカルボン酸等が挙げられる。
多価アルコールの例としては、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、1,2−ジメチル−1,4−ブタンジオール、2−エチル−1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3−エチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2−メチル−1,7−ヘプタンジオール、3−メチル−1,7−ヘプタンジオール、4−メチル−1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−エチル−1,8−オクタンジオール、3−メチル−1,8−オクタンジオール、4−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、トリメチロールプロパン、1,1,1−トリメチロールプロパンエチレングリコール、グリセリン、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール等が挙げられる。
多価フェノールの例としては、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ヘキシルレゾルシン、トリヒドロキシベンゼン、ジメチロールフェノール等が挙げられる。
市販品の水酸基を2個以上有するポリエステル(ポリエステルポリオール)としては、例えば、株式会社クラレ製のクラレポリオールP−510、P−1010、P−1510、P−2010、P−3010、P−4010、P−5010、P−6010、P−2011、P−2013、P−520、P−1020、P−2020、P−1012、P−2012、P−530、P−1030、P−2030、PMHC−2050、PMHC−2050R、PMHC−2070、PMHC−2090、PMSA−1000、PMSA−2000、PMSA−3000、PMSA−4000、F−2010、F−3010、N−2010、PNOA−1010、PNOA−2014、O−2010、住友バイエルウレタン株式会社製のデスモフェン650MPA、651MPA/X、670、670BA、680X、680MPA、800、800MPA、850、1100、1140、1145、1150、1155、1200、1300X、1652、1700、1800、RD181、RD181X、C200、東洋紡績株式会社製のバイロン200、560、600、GK130、GK860、GK870、290、GK590、GK780、GK790等が挙げられる。
また、ポリエーテルの例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール、及び末端の水酸基をアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、N−メチロール基またはN−アルコキシメチル基に変性したエーテル化合物が挙げられる。市販の水酸基を2個以上有するポリエーテル(ポリエーテルポリオール)としては、例えば、住友バイエルウレタン株式会社製のデスモフェン250U、550U、1600U、1900U、1915U、1920D等が挙げられる。
また、ポリカーボネートの例としては、下記一般式で表されるポリカーボネートジオール、及び末端の水酸基をアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、N−メチロール基またはN−アルコキシメチル基に変性したカーボネート化合物が挙げられる。
H−(O−R−OCO−)nR−OH
(R:アルキレン鎖、ジエチレングリコール等)
市販の水酸基を2個以上有するポリカーボネートとしては、例えば、株式会社クラレ製のクラレポリオールPNOC−1000、PNOC−2000、PMHC−2050、PMHC−2050R、PMHC−2070、PMHC−2070R、PMHC−2090R、C−2090等が挙げられる。
また、ポリブタジエンの例としては、α,ω−ポリブタジエングリコール、α、β−ポリブタジエングリコール、及び末端の水酸基をアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、N−メチロール基またはN−アルコキシメチル基に変性したブタジエン化合物が挙げられる。
市販の水酸基を2個以上有するポリブタジエンとしては、例えば、日本曹達株式会社製
のNISSO−PBG−1000、G−2000、G−3000、GI−1000、GI−2000、GI−3000、GQ−1000、GQ−2000等が挙げられる。
市販のエポキシ基を2個以上有するポリブタジエンとしては、例えば、日本曹達株式会社製のNISSO−PBBF−1000、EPB−13、EPB−1054等が挙げられる。
化合物(g)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは500〜25,000、更に好ましくは1,000〜10,000である。化合物(g)の重量平均分子量が25,000以下の場合には、溶剤への溶解性、共重合体(f)との相溶性、共重合体(f)との反応性が優れ、また熱プレス後に十分な塗膜強度が得られる。また、500以上の場合には、シートに充分な柔軟性を付与することができ、基材との密着性が向上する。
重合体(A1)は、共重合体(f)のカルボン酸または無水カルボン酸部分と、化合物(g)のカルボキシル基と反応可能な官能基とを、公知の方法、例えば、化合物(g)のカルボキシル基と反応可能な官能基が水酸基、エポキシ基の場合はエステル化、アミノ基の場合はアミド化、イソシアネート基の場合はイミド化して得ることができる。溶剤としては、共重合体(f)合成時の溶剤をそのまま用いることができ、更に、合成時の条件、塗工時の条件などに応じて、他の溶剤を加えたり、脱溶剤したりしても構わない。
反応触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミンなどの3級アミンなどが用いられ、反応温度は、50〜300℃が好ましい。
共重合体(f)と化合物(g)との反応比率は、共重合体(f)のカルボン酸または無水カルボン酸1モルに対して、化合物(g)のカルボキシル基と反応可能な官能基が、0.01〜10モルとなるのが好ましく、0.1〜5モルとなるのが更に好ましく、0.5〜2モルとなるのが更に好ましい。
また、共重合体(f)、化合物(g)は、それぞれ1種類ずつを用いる必要はなく、目的、必要物性に応じて、それぞれ複数種を用いても構わない。
また、重合体(A1)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは5,000〜500,000、更に好ましくは10,000〜100,000である。重合体(A1)の重量平均分子量が500,000以下の場合には、溶剤への溶解性が向上し、5,000以上の場合には、(熱)プレス後に十分な塗膜強度が得られる。
(ポリイソシアネート化合物(D))
バインダー樹脂が、イソシアネート基と反応可能な官能基を有する、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリブタジエンから選ばれる少なくとも1種の構造を側鎖に有するビニル系重合体(A1)である場合には、さらに2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物(D)を含有することが好ましい。
2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物は、重合体(A1)と重合体(A1)を架橋させ、熱プレス後に十分な塗膜強度を得るために用いられる。
ポリイソシアネート化合物としては、屋外で使用する場合には、塗膜が経時で劣化することを防ぐために、脂環族または脂肪族の化合物のみを用いることが好ましい。
脂環族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、o−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートなどが挙げられる。
ポリイソシアネート化合物としては、上記化合物とグリコール類またはジアミン類との両末端イソシアネートアダクト体、ビウレット変性体、イソシアヌレート変性体を用いても構わない。
特に、ポリイソシアネート化合物がイソシアヌレート変性体、特にイソシアヌレート環含有トリイソシアネートを含む場合には、熱プレス後に十分な塗膜強度が得ることができるため、好ましい。イソシアヌレート環含有トリイソシアネートとして具体的には、イソシアヌレート変性イソホロンジイソシアネート(例えば、住友バイエルウレタン株式会社製のデスモジュールZ4470)、イソシアヌレート変性ヘキサメチレンジイソシアネート(例えば、住友バイエルウレタン株式会社製のスミジュールN3300)、イソシアヌレート変性トルイレンジイソシアネート(例えば、住友バイエルウレタン株式会社製のスミジュールFL−2、FL−3、FL−4、HLBA)が挙げられる。
また、上記ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基を、例えば、メタノール、エタノール、n−ペンタノール、エチレンクロルヒドリン、イソプロピルアルコール、フェノール、p−ニトロフェノール、m−クレゾール、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、ε−カプロラクタムなどのブロック剤と反応させてブロック化した、ブロック変性体を用いても構わない。
更に、ポリイソシアネート化合物として、イソシアネート基と反応可能な官能基を2個以上有するポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリブタジエンから選ばれる少なくとも1種(h)と両末端にイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物(i)とを反応させてなる、両末端イソシアネートプレポリマーを用いても構わない。ポリイソシアネート化合物が上記両末端イソシアネートプレポリマーを含む場合には、少量で柔軟性が得られ、基材との密着性が良好になる。
化合物(h)としては、化合物(g)と同様の化合物を用いることができる。化合物(i)としては、例えば、トルイレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート等が挙げられる。
両末端イソシアネートプレポリマーは、化合物(h)のイソシアネート基と反応可能な官能基1モルに対して、化合物(i)のイソシアネート基が1モルより大きくなるような比率で化合物(h)と化合物(i)を混合し、加熱撹拌して反応させることにより得られる。プレポリマーのポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは500〜50,000、更に好ましくは1,000〜50,000、特に好ましくは1,000〜10,000である。
ポリイソシアネート化合物(D)は、要求性能に応じて、重合体(A1)の官能基の総数に対して、イソシアネート基の総数が、好ましくは0.1倍〜5.0倍、更に好ましくは0.5倍〜3.0倍、特に好ましくは0.8〜2.0倍となるような比率で、1種、または2種以上を混合して用いることができる。
次に、導電性の炭素材料(B)について説明する。
本発明における導電性の炭素材料(B)は、黒鉛を含有することを特徴とする。
黒鉛を有することで、導電性に優れた配線シートを得ることができる。
黒鉛としては、例えば人造黒鉛や天然黒鉛等を使用することが出来る。人造黒鉛としては、無定形炭素の熱処理により、不規則な配列の微小黒鉛結晶の配向を人工的に行わせたものであり、一般的には石油コークスや石炭系ピッチコークスを主原料として製造される。天然黒鉛としては、鱗片状黒鉛、塊状黒鉛、土状黒鉛等を使用することが出来る。また、鱗片状黒鉛を化学処理等した膨張黒鉛(膨張性黒鉛ともいう)や、膨張黒鉛を熱処理して膨張化させた後、微細化やプレスにより得られた膨張化黒鉛等を使用することも出来る。これらの黒鉛の中でも、配線シートの導電層に用いる場合は、導電性の観点で鱗片状黒鉛膨張化黒鉛、および薄片化黒鉛等の薄片状黒鉛が好ましい。
これら黒鉛の表面は、本発明の配線シートの特性を損なわない限りにおいてバインダー樹脂との親和性を増すために、表面処理、例えばエポキシ処理、ウレタン処理、シランカップリング処理、および酸化処理等が施されていてもよい。
また、用いる黒鉛の平均粒径は、0.5〜500μmが好ましく、特に、2〜100μmが好ましい。
本発明でいう平均粒径とは、体積粒度分布において、粒子径の細かいものからその粒子の体積割合を積算していったときに、50%となるところの粒子径(D50)であり、一般的な粒度分布計、例えば、動的光散乱方式の粒度分布計(日機装社製「マイクロトラックUPA」)等で測定される。
市販の黒鉛としては、例えば、薄片状黒鉛として、日本黒鉛工業社製のCMX、UP−5、UP−10、UP−20、UP−35N、CSSP、CSPE、CSP、CP、CB−150、CB−100、ACP、ACP−1000、ACB−50、ACB−100、ACB−150、SP−10、SP−20、J−SP、SP−270、HOP、GR−60、LEP、F#1、F#2、F#3、中越黒鉛社製のCX−3000、FBF、BF、CBR、SSC−3000、SSC−600、SSC−3、SSC、CX−600、CPF−8、CPF−3、CPB−6S、CPB、96E、96L、96L−3、90L−3、CPC、S−87、K−3、CF−80、CF−48、CF−32、CP−150、CP−100、CP、HF−80、HF−48、HF−32、SC−120、SC−80、SC−60、SC−32、伊藤黒鉛工業社製のEC1500、EC1000、EC500、EC300、EC100、EC50、西村黒鉛社製の10099M、PB−99等が挙げられる。球状天然黒鉛としては、日本黒鉛工業社製のCGC−20、CGC−50、CGB−20、CGB−50が挙げられる。土状黒鉛としては、日本黒鉛工業社製の青P、AP、AOP、P#1、中越黒鉛社製のAPR、S−3、AP−6、300Fが挙げられる。人造黒鉛としては、日本黒鉛工業社製のPAG−60、PAG−80、PAG−120、PAG−5、HAG−10W、HAG−150、中越黒鉛社製のRA−3000、RA−15、RA−44、GX−600、G−6S、G−3、G−150、G−100、G−48、G−30、G−50、SECカーボン社製のSGP−100、SGP−50、SGP−25、SGP−15、SGP−5、SGP−1、SGO−100、SGO−50、SGO−25、SGO−15、SGO−5、SGO−1、SGX−100、SGX−50、SGX−25、SGX−15、SGX−5、SGX−1が挙げられる。
上記、黒鉛に加えて、その他の導電性の炭素材料を併用することできる。併用できる炭素材料としては、特に限定されるものではないが、カーボンブラック、導電性炭素繊維(カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンファイバー、フラーレン等を単独で、もしくは2種類以上併せて使用することが出来る。
黒鉛に加えて、その他の導電性の炭素材料を併用する場合には、導電性の炭素材料中の黒鉛の割合は、20〜95質量%が好ましく、40〜90質量%がより好ましく、60〜80質量%がさらに好ましい。
カーボンブラックとしては、気体もしくは液体の原料を反応炉中で連続的に熱分解し製造するファーネスブラック、特にエチレン重油を原料としたケッチェンブラック、原料ガスを燃焼させて、その炎をチャンネル鋼底面にあて急冷し析出させたチャンネルブラック、ガスを原料とし燃焼と熱分解を周期的に繰り返すことにより得られるサーマルブラック、特にアセチレンガスを原料とするアセチレンブラックなどの各種のものを単独で、もしくは2種類以上併せて使用することができる。また、通常行われている酸化処理されたカーボンブラックや、中空カーボン等も使用できる。
カーボンの酸化処理は、カーボンを空気中で高温処理したり、硝酸や二酸化窒素、オゾン等で二次的に処理したりすることより、例えばフェノール基、キノン基、カルボキシル基、カルボニル基の様な酸素含有極性官能基をカーボン表面に直接導入(共有結合)する処理であり、カーボンの分散性を向上させるために一般的に行われている。しかしながら、官能基の導入量が多くなる程カーボンの導電性が低下することが一般的であるため、酸化処理をしていないカーボンの使用が好ましい。
用いるカーボンブラックの比表面積は、値が大きいほど、カーボンブラック粒子どうしの接触点が増えるため、電極の内部抵抗を下げるのに有利となる。具体的には、窒素の吸着量から求められる比表面積(BET)で、20m2/g以上、1500m2/g以下、好ましくは50m2/g以上、1500m2/g以下、更に好ましくは100m2/g以上、
1500m2/g以下のものを使用することが望ましい。比表面積が20m2/gを下回るカーボンブラックを用いると、十分な導電性を得ることが難しくなる場合があり、1500m2/gを超えるカーボンブラックは、市販材料での入手が困難となる場合がある。
また、用いるカーボンブラックの粒径は、一次粒子径で0.005〜1μmが好ましく、特に、0.01〜0.2μmが好ましい。ただし、ここでいう一次粒子径とは、電子顕微鏡などで測定された粒子径を平均したものである。
市販のカーボンブラックとしては、例えば、東海カーボン社製のトーカブラック#4300、#4400、#4500、#5500、デグサ社製のプリンテックスL、コロンビヤン社製のRaven7000、5750、5250、5000ULTRAIII、5000ULTRA、Conductex SC ULTRA、Conductex 975 ULTRA、PUERBLACK100、115、205、三菱化学社製の#2350、#2400B、#2600B、#30050B、#3030B、#3230B、#3350B、#3400B、#5400B、キャボット社製のMONARCH1400、1300、900、VulcanXC−72R、BlackPearls2000、TIMCAL社製のEnsaco250G、Ensaco260G、Ensaco350G、SuperP−Li等のファーネスブラック)、ライオン社製のEC−300J、EC−600JD等のケッチェンブラック、電気化学工業社製のデンカブラック、デンカブラックHS−100、FX−35等のアセチレンブラックが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、2種以上を組み合わせて用いても良い。
導電性炭素繊維としては石油由来の原料から焼成して得られるものが良いが、植物由来の原料からも焼成して得られるものも用いることが出来る。また、カーボンナノチューブには、グラフェンシートが一層でナノメートル領域の直径を有するチューブを形成する単層カーボンナノチューブと、グラフェンシートが多層である多層カーボンナノチューブがある。そのため、多層カーボンナノチューブの直径は、典型的な単層カーボンナノチューブの0.7−2.0nmに対して、30nmと大きい値を示す。
市販の導電性炭素繊維やカーボンナノチューブとしては、昭和電工社製のVGCF等の気相法炭素繊維、名城ナノカーボン社製のEC1.0,EC1.5,EC2.0,EC1.5−P等の単層カーボンナノチューブ、CNano社製のFloTube9000、FloTube9100、FloTube9110、FloTube9200、Nanocyl社製のNC7000、Knano社製の100T等が挙げられる。
次に、溶剤について説明する。導電層中のバインダー樹脂(A)と、導電性の炭素材料(B)とを均一に混合する場合、溶剤を適宜用いることが出来る。そのような溶剤としては、有機溶剤や水を挙げることが出来る。
有機溶剤は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類などの内から導電性組成物の組成に応じ適当なものが使用できる。また、溶剤は2種以上用いてもよい。
尚、スクリーン印刷などの導電性組成物に一定以上の粘性が要求される印刷塗工方式を採用する場合、有機溶剤の25℃の時の粘度は、30mPa・s〜75000mPa・sが好ましい。30mPa・s未満であると、高導電発現のため、樹脂含有量が少ないことから、塗工に適した粘性および導電性の炭素材料の良好な分散性が得られず、塗工性が不十分となり、75000mPa・sを越えると、粘度が高すぎるために炭素材料の分散性が著しく低下する。例えば、ターピネオール、ジヒドロターピネオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、1、3−ブチレングリコール、イソボルニルシクロヘキサノールが挙げられる。ここで示すところの高粘度溶剤は、二種以上用いて良いし、メチルエチルケトン、トルエン、イソプロピルアルコールのような25℃の時の粘度が30mPa・s未満の低粘度溶剤と併用して使用することも可能である。
次に、その他の成分について説明する。本発明の導電性組成物には、必要に応じて、本発明による効果を妨げない範囲で、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、ラジカル補足剤、充填剤、チクソトロピー付与剤、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、熱伝導性改良剤、可塑剤、ダレ防止剤、防汚剤、防腐剤、殺菌剤、消泡剤、レベリング剤、ブロッキング防止剤、硬化剤、増粘剤、顔料分散剤、シランカップリング剤等の各種の添加剤を添加してもよい。
(分散機・混合機)
導電性組成物を得る際に用いられる装置としては、顔料分散等に通常用いられている分散機、混合機が使用できる。
例えば、ディスパー、ホモミキサー、若しくはプラネタリーミキサー等のミキサー類;エム・テクニック社製「クレアミックス」、若しくはPRIMIX社「フィルミックス」等のホモジナイザー類;ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、若しくはコボールミル等のメディア型分散機;湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、スギノマシン社製「スターバースト」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」等)、エム・テクニック社製「クレアSS−5」、若しくは奈良機械社製「MICROS」等のメディアレス分散機;または、その他ロールミル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
例えば、メディア型分散機を使用する場合は、アジテーター及びベッセルがセラミック製又は樹脂製の分散機を使用する方法や、金属製アジテーター及びベッセル表面をタングステンカーバイド溶射や樹脂コーティング等の処理をした分散機を用いることが好ましい。そして、メディアとしては、ガラスビーズ、または、ジルコニアビーズ、若しくはアルミナビーズ等のセラミックビーズを用いることが好ましい。分散装置は、1種のみを使用しても良いし、複数種の装置を組み合わせて使用しても良い。
(導電性配線シート)
本発明の導電性配線シートとは、基材上に導電性組成物から形成された導電層を有するものである。
(シート状基材)
導電性配線シートに使用するシート状基材の形状は特に限定されないが、絶縁性の樹脂フィルムが好ましく、各種用途にあったものを適宜選択することができる。
例えば、材質としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、ポリイミド、ポリ塩ビニル、ポリアミド、ナイロン、OPP(延伸ポリプロピレン)、CPP(未延伸ポリプロピレン)などが挙げられるが特に限定されることはない。
また、形状としては、一般的には平板上のフィルムが用いられるが、表面を粗面化したものや、プライマー処理したもの、穴あき状のもの、及びメッシュ状の基材も使用できる。
シート状基材上に導電性組成物を塗工する方法としては、特に制限はなく公知の方法を用いることができる。
具体的には、ダイコーティング法、ディップコーティング法、ロールコーティング法、ドクターコーティング法、ナイフコーティング法、スプレーコティング法、グラビアコーティング法、スクリーン印刷法または静電塗装法等が挙げる事ができ、乾燥方法としては放置乾燥、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機などが使用できるが、特にこれらに限定されるものではない。
また、塗布後に平版プレスやカレンダーロール等による圧延処理を行ってもよく、導電層を軟化させてプレスしやすくするため、加熱しながら行ってもよい。導電層の厚みは、一般的には0.1μm以上、1mm以下であり、好ましくは1μm以上、200μm以下である。
(導電層の光沢)
本発明の導電層の光沢は、4〜75であり、好ましくは30〜60である。
導電層中の黒鉛を含む炭素材料の配向状態と光沢に相関があり、光沢が高いほど、炭素材料の配向性が高いと考えられる。導電層の光沢が、4〜75であることで、導電層中の導電性の炭素材料の配向性が向上、すなわち、炭素材料間の接触が良好となり、導電層中の導電ネットワークが良好となるだけでなく、導電層表面の平滑性も良好となるため、優れた導電性を確保しながら、基材への密着性も良好な導電性配線シートを得ることができる。導電層の光沢が4未満では、導電層中の導電性の炭素材料間の接触が不十分となり、導電層の導電性が不良となる。また、導電層の光沢が75を超す場合は、優れた導電性を有するが、導電層作製に高圧かつ長時間のプレス処理を必要とし、その際に導電層が配線シートから脱落してしまい、密着性不良となることが確認された。
(導電層の体積抵抗率)
本発明の導電層の体積抵抗率は、1×10−2Ω・cm未満であることが好ましい。体積抵抗率は、1×10−2Ω・cm未満であることで、電子機器等の配線として好適に利用することができる。
(導電層の組成)
本発明の導電層中に占めるバインダー樹脂(A)の割合は、5〜75質量%であり、好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは20〜35質量%である。バインダー樹脂(A)が少なすぎると、導電層の表面性状や密着性が保てない場合があり、一方、バインダー樹脂(A)が多すぎると、導電層の導電性などが低下する場合がある。
また、本発明の導電層中に占める導電性の炭素材料(B)の割合は、25〜95質量%であり、好ましくは50〜90重量%、さらに好ましくは65〜80質量%である。導電性の炭素材料(B)が少なすぎると、導電層の導電性が不十分となる場合があり、一方、導電性の炭素材料(B)が多すぎると、導電層の密着性などが低下する場合がある。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。尚、実施例および比較例における「部」は「質量部」を表し、Mwは重量平均分子量、Tgはガラス転移温度を意味する。
<バインダー樹脂A−1の合成>
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、テレフタル酸とアジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールとから得られるポリエステルポリオール((株)クラレ製「クラレポリオールP−2011」、Mn=2011)455.5部、ジメチロールブタン酸16.5部、イソホロンジイソシアネート105.2部、トルエン140部を仕込み、窒素雰囲気下90℃3時間反応させ、これにトルエン360部を加えてイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー溶液を得た。次に、イソホロンジアミン19.9部、ジ−n−ブチルアミン0.63部、2−プロパノール294.5部、トルエン335.5部を混合したものに、得られたイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー溶液969.5部を添加し、50℃で3時間続いて70℃2時間反応させ、トルエン126部、2−プロパノール54部で希釈し、Mw=61,000、酸価=10mgKOH/g、ウレタンプレポリマーの両末端に有する遊離のイソシアネート基に対してポリアミノ化合物および反応停止剤中のアミノ基の合計当量は0.98である、ポリウレタン樹脂A−1の溶液を得た。
<バインダー樹脂A−2の合成>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、多塩基酸化合物としてプリポール1009を156.2g、5−ヒドロキシイソフタル酸を5.5g、ポリアミン化合物としてプリアミン1074を146.4g、イオン交換水を100g仕込み、発熱の温度が一定になるまで撹拌した。温度が安定したら110℃まで昇温し、水の流出を確認してから、30分後に温度を120℃に昇温し、その後、30分ごとに10℃ずつ昇温しながら脱水反応を続けた。温度が230℃になったら、そのままの温度で3時間反応を続け、約2kPaの真空下で、1時間保持し、温度を低下させた。最後に、酸化防止剤を添加し、重量平均分子量24000、酸価13.2KOHmg/g、水酸基価5.5KOHmg/g、ガラス転移温度―32℃のポリアミド樹脂A−2を得た。
なお、樹脂の評価は下記の通りに行った。
<重量平均分子量(Mw)の測定方法>
Mwの測定は東ソー株式会社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「HPC−8020」を用いた。GPCは溶剤(THF;テトラヒドロフラン)に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーである。本発明における測定は、カラムに「LF−604」(昭和電工株式会社製:迅速分析用GPCカラム:6mmID×150mmサイズ)を直列に2本接続して用い、流量0.6ml/min、カラム温度40℃の条件で行い、重量平均分子量(Mw)の決定はポリスチレン換算で行った。
<酸価の測定>
共栓三角フラスコ中に試料約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解する。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。酸価は次式により求めた(単位:mgKOH/g)。酸価(mgKOH/g)=(5.611×a×F)/S
ただし、
S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
<水酸基価の測定方法>
水酸基価は、水酸基含有樹脂1g中に含まれる水酸基の量を、水酸基をアセチル化させたときに水酸基と結合した酢酸を中和するために必要な水酸化カリウムの量(mg)で表したものである。水酸基価は、JISK0070に準じて測定した。本発明において、水酸基価を算出する場合には、下記式に示す通り、酸価を考慮して計算する。
<水酸基価の測定>
共栓三角フラスコ中に試料約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解する。更にアセチル化剤(無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mlとした溶液)を正確に5ml加え、約1時間攪拌した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間持続する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。
水酸基価は次式により求めた(単位:mgKOH/g)。
水酸基価(mgKOH/g)=[{(b−a)×F×28.05}/S]+D
ただし、
S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
D:酸価(mgKOH/g)
<ガラス転移温度の測定方法>
溶剤を乾燥除去したバインダー樹脂で、メトラー・トレド(株)製「DSC−1」を使用し、−80〜150℃まで2℃/分で昇温して測定した。
<バインダー樹脂の調整>
実施例、比較例で使用するバインダー樹脂を以下に示す溶剤を使用して固形分率20%の溶液に調整した。混合溶剤の組成比は質量比で記載。
・バインダー樹脂A−1−1の溶液:バインダー樹脂A−1の溶液をトルエン/メチルエチルケトン/2−プロパノール(1/1/1)で希釈してバインダー樹脂A−1−1の溶液を得た。
・バインダー樹脂A−2−1の溶液:バインダー樹脂A−2の溶液をトルエン/メチルエチルケトン/2−プロパノール(1/1/1)で希釈してバインダー樹脂A−2−1の溶液を得た。
・バインダー樹脂A−3−1の溶液:バインダー樹脂A−3:バイロン200(東洋紡株式会社製、ポリエステル樹脂)の溶液をトルエン/メチルエチルケトン/2−プロパノール(1/1/1)で希釈してバインダー樹脂A−3−1の溶液を得た。
<配線シート>
(実施例1)
バインダー樹脂としてA−1−1の溶液を150部(樹脂固形分30部)、導電性の炭素材料としてB−1:人造黒鉛PAG−5(日本黒鉛社製)を70部、溶剤としてトルエン/メチルエチルケトン/2−プロパノール(1/1/1)を280部、をミキサーに入れて混合し、更にサンドミルに入れて分散を行い、導電性組成物(1)を得た。そして、この導電性組成物(1)を、シート状基材となる厚さ100μmのPETフィルム上にドクターブレードを用いて塗布した後、加熱乾燥し、導電層の厚みが100μmとなるよう調整した。さらに、プレスして、導電層の光沢が57となる配線シート(1)を作製した。なお、前記導電層中に含まれる導電性の炭素材料は70質量%である。
得られた配線シートは以下の方法にて評価した。評価結果を表1に示す。
(導電層の光沢)
導電層の光沢は、micro−TRI−Gloss(BYK Additives & Instruments製)で評価した。具体的には、配線シートのシート基材とは接していない面にmicro−TRI−Glossを接触させ、3か所の60°光沢を測定し、その平均値を60°光沢として算出した。
(導電層の体積抵抗率)
導電層の体積抵抗率は、ロレスタGP(三菱化学アナリテック社製)を用いて4端子法で測定(JIS−K7194)して判定した。評価結果を表1に示す。
◎:「体積抵抗率が5×10−3Ω・cm未満(極めて良好)」
○:「体積抵抗率が5×10−3Ω・cm以上、1×10−2Ω・cm未満(良好)」
○△:「体積抵抗率が1×10−2Ω・cm以上、5×10−2Ω・cm未満(使用可能)」
△:「体積抵抗率が5×10−2Ω・cm以上、1×10−1Ω・cm未満(不良)」
×:「体積抵抗率が1×10−1Ω・cm以上(極めて不良)」
(導電層の密着性)
上記で作製した導電層に、ナイフを用いて導電層表面から基材に達する深さまでの切込みを2mm間隔で縦横それぞれ6本の碁盤目の切込みを入れた。この切り込みに粘着テープを貼り付けて直ちに引き剥がし、導電層の脱落の程度を目視判定で判定した。評価結果を表1に示し、評価基準を下記に示す。
◎ :「剥離なし(実用上問題のないレベル)」
○:「わずかに剥離」
○△ :「1/3以下程度剥離(問題はあるが使用可能レベル)」
△:「半分程度剥離」
× :「ほとんどの部分で剥離」
(実施例2〜実施例20、比較例1〜比較例3)
表1に示す組成比で、導電性組成物(1)と同様の方法により、導電性組成物(2)〜(19)、(a)〜(c)を得た。また、導電層の光沢が表1の値となるようプレス条件を変更した以外は配線シート(1)と同様の方法により、それぞれ実施例および比較例のおよび配線シート(2)〜(19)、(a)〜(c)を得た。
Figure 0006881080
実施例で使用した材料を下記に示す。
〈バインダー樹脂(A)〉
・ A−1:ポリウレタン樹脂
・ A−2:ポリアミド樹脂
・ A−3:ポリエステル樹脂バイロン200(東洋紡株式会社製)
〈導電性の炭素材料(B)〉
・ B−1:人造黒鉛PAG−5(日本黒鉛社製)
・ B−2:鱗片状黒鉛10099M(西村黒鉛社製)
・ B−3:薄片化黒鉛CMX(日本黒鉛社製)
・ B−4:球状黒鉛CGC−20(日本黒鉛社製)
・ B−5:膨張化黒鉛LEP(日本黒鉛社製)
・ B−6:デンカブラックHS−100(電気化学工業社製)
表1に示すように、本発明の配線シートでは、導電性を大幅に改善することが出来た。導電層の光沢が大きい方が導電層の体積抵抗率は良好な傾向にあるが、比較例2のように導電層の光沢が75を超える場合は、密着性不良など不具合に繋がることも確認された。
一方、実施例6と比較例1を比較すると、導電層の光沢が4未満である場合は所定の導電性が発現できないことがわかり、これは導電層中の導電性の炭素材料間の接触が不十分であるためだと考えられる。
薄片状黒鉛を使用した場合、特に良好な特性を示すことが確認された。実施例1と実施例3を比較すると、導電層の光沢は同程度であるにも関わらず、薄片状黒鉛を用いた方が導電層の体積抵抗率が良好であることが分かる。このことは、薄片状黒鉛の使用により、炭素材料間の接触が面状となることで導電ネットワークの改善に繋がったのではないかと考えられる。
また、黒鉛を含まなかった場合は、比較例3のように導電層の光沢は規定の範囲であったとしても、所定の導電性は発現できないことが確認された。
以上の通り、バインダー樹脂と導電性の炭素材料とからなる導電層においては、導電層の光沢を所定の値に制御することで、炭素材料の良好な接触が得られ、優れた導電性を発現することが分かった。さらに、薄片状黒鉛を使用した場合、特に良好な特性を示した。

Claims (4)

  1. シート状基材と、該シート状基材上に配置された導電層とを有する導電性配線シートであって、
    前記導電層がバインダー樹脂(A)と導電性の炭素材料(B)とを含み、
    導電性の炭素材料(B)が少なくとも黒鉛を含み、
    前記導電層の前記シート状基材とは接していない面の60°光沢が4〜75である配線シート。
  2. 導電層の体積抵抗率が、10−2Ω・cm未満であることを特徴とする請求項1記載の配線シート。
  3. 導電層中の導電性の炭素材料(B)の含有量が50〜90質量%であることを特徴とする、請求項1または2に記載の配線シート。
  4. 導電性の炭素材料(B)が薄片状黒鉛を含むことを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載の配線シート。

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