JP6880689B2 - ダイ - Google Patents

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Description

本開示は、ダイに関する。
特開2010−051953号公報(特許文献1)には、塗工用のダイとして、スリット状の細い開口(吐出口)を有するスリットダイが開示される。ダイ塗工では、スリットダイの吐出口から、ダイに対して相対的に移動する基板上へ、塗料を吐出することで、基板上に塗料が塗布される。
なお、スリットダイでは、通常、特許文献1に記載されるように、切欠部を有するスペーサー(シム)が、一対のダイ(ダイブロック)に挟持されており、該切欠部によって、塗料を該吐出口へ流すための厚みの薄い隙間(スロット)が形成されている。従来は、吐出口付近におけるシムの切欠部の形状は、ストレート形状であることが望ましいと考えられていた。
特開2010−051953号公報
しかしながら、図8に示されるように、吐出口の両端部付近では、中央部よりも流速が遅くなる。吐出速度が遅くなると、ペーストが基板の移動速度に追従できず、ペーストがダイから基板上に移動し難くなるため、ダイから吐出されたペーストがダイの吐出口の周囲に付着して堆積する場合がある。なお、特に塗料が高粘度のペーストである場合は、ダイからのペーストの吐出速度がさらに遅くなるため、ペーストがダイの吐出口の両端部付近により一層堆積し易くなる。
そして、ペーストの堆積量が多くなると、堆積したペーストが基板の本来不要な部分(幅方向にはみ出した部分など)に転写されてしまう場合がある。このため、ペーストを用いてダイ塗工を精度良く行うことが困難であるという問題があった。
本開示は、上記の課題に鑑みて、ペーストを用いてダイ塗工を精度良く行うことが可能なダイを提供することを目的とする。
本開示のダイは、ペーストを吐出するためのスリット状の吐出口を有する。また、本開示のダイは、一対のダイブロックと、切欠部を有するシムと、を含む。シムは、一対のダイブロックの間に挟持され、切欠部によって、ペーストを吐出口へ流すためのスロットが形成されている。スロットは、直線部と、直線部と吐出口とを接続する先細り部と、からなる。シムの主面に平行であり、かつ吐出口の長手方向に垂直な方向を吐出方向としたとき、直線部の幅方向(吐出口の長手方向)の両端面は吐出方向に対して平行である。先細り部の幅は、直線部から吐出口に向かって狭くなっている。
先細り部の吐出方向の長さをaとし、直線部の端面から吐出方向に引き出された仮想線と、吐出口の端部と、の間の距離をbとし、ペーストの粘度をmPa・sの単位で表した値をZとした場合において、
a×b/2≧2.5mm、かつ、
Z/(10000×3)≦b/a≦Z/(10000×1.6)
である。
本開示のダイを用いることで、ペーストを用いてダイ塗工を精度良く行うことができる。その理由は次のように考えられる。
図5および図6を参照して、ダイ塗工では、例えば、所望の塗工幅に合わせた切欠部を有するシム23を一対のダイブロック21,22の間に挟持してなるダイ2が用いられる。ダイ2の吐出口24からペースト1(塗料)が吐出され、図5の矢印の方向に回転するロール4の表面に設置された基板3上にペースト10が塗布される。
図7は、従来のダイを用いて塗布されたペーストの端部の拡大写真を示す図である。図7(a)は図6のB1の部分に相当する拡大写真であり、図7(b)は図6のB2の部分に相当する拡大写真である。図7(a)では、塗布されたペーストの端部の形状に問題はない。しかし、図7(b)では、塗布されたペーストの端部にペーストが大きくはみ出した部分が形成されている。
図8を参照して、ペーストの粘度が比較的低い場合は、ペーストの吐出速度が比較的早いため、ペースト1が基板3の移動速度(例えば、60m/分)に追従し易い。このため、ペースト1は、基板3に引っ張られ、ダイ(ダイブロックの先端21b,22b)から基板3側へ移動し易い。
一方、図9を参照して、ペーストの吐出速度が遅い場合、吐出速度が、基板3のダイ(ダイブロックの先端21b,22b)に対する相対的な移動速度に対して必要な速度よりも遅いと、ペースト1が基板3の移動速度に追従できず、ペースト1が基板3へ移動し難くなる。このため、ダイから吐出されたペースト1がダイの吐出口24の周囲に付着して堆積し易くなる。
ここで、図10を参照して、従来のダイ2の吐出口24の端部近傍24bでは、ダイのスロットの内壁面(シム23の切欠部の端面)の抵抗により、ペースト1の吐出速度が、吐出口24の中央部より遅くなっている。したがって、吐出口24の両端部付近では、特にペーストの堆積が生じやすい。
そして、図11を参照して、吐出口24の両端部付近において、ペーストの蓄積量が徐々に多くなると(図11(a)〜(c))、堆積したペーストが基板の本来不要な部分(幅方向にはみ出した部分など)に転写されてしまい、塗布されたペースト10の端部の形状が乱れてしまう場合があった(図11(d))。
したがって、塗布されたペーストの端部形状の乱れ(はみ出し、端部肥厚など)を抑制するためには、ダイからのペーストの吐出速度(ダイの吐出口におけるペーストの流量または流速)を、吐出口の長手方向において均―にすることが望ましい。
一方、本開示のダイにおいては、図3(a)に示されるように、ダイのスロット25が直線部26と先細り部27とからなる。そして、図3(b)に示されるように、先細り部27において、シム23からスロット25(先細り部27)の内側に向かって突出した突起部23bが設けられている。これにより、吐出口24の端部付近から吐出されるペーストの流量低下が抑制される。ダイのスロット25(先細り部27)の内壁面(シム23の切欠部23aの端面)の抵抗による影響が、少なくなるためである。
そして、各々の突起部23bの面積S[ab/2]が2.5mm以上であり、突起部23bのスロット25側の端面の仮想面に対する傾きA[b/a]が、Z/(10000×3)以上である場合に、吐出口24の端部付近から吐出されるペーストの流量低下が十分に抑制され、塗布されたペーストの幅方向端部の形状が良好となる。なお、Zは、ペーストの粘度をmPa・sの単位で表した値(無単位の数値)である。
ただし、傾きA[b/a]が、Z/(10000×1.6)を超える場合は、スロット25から送られるペーストが吐出口24の端部付近に集中し、端部付近から吐出されるペーストの流量が逆に増加してしまう。これにより、塗布されたペーストの幅方向端部が肥厚してしまう。この場合も、端部の立体的な形状の乱れとなる。また、例えば、電極集電体上に電極合材を含むペーストを塗布し、そのペーストを乾燥させて電極合材層を形成して、電極シートを製造するような場合、得られた長い電極シートをロール等に巻き取って保管する上で不都合が生じる。
しがって、傾きA[b/a]が、Z/(10000×1.6)以下である場合は、塗布されたペーストの幅方向端部が肥厚することも抑制でき、端部の立体的な形状の乱れも抑制することができる。
以上のように、本開示によれば、ペーストを用いてダイ塗工を精度良く行うことが可能となる。
なお、本開示によれば、ペーストの粘度が異なる場合でも、ペーストの粘度に応じて、ダイ塗工を精度良く行うために適切なダイのスロットの形状(シムの形状)を容易に設計することができる。
本開示のダイの一実施形態を示す斜視図である。 図1に示すダイの分解斜視図である。 実施形態のダイの特徴を説明するための上面模式図である。 実施形態のダイに用いられるシムの形状の一例を示す上面図である。 ダイ塗工を説明するための断面模式図である。 従来のダイを用いたペーストの塗工を説明するための模式図である。 従来のダイを用いて塗布されたペーストの端部の拡大写真を示す図である。 吐出速度が速い場合のペーストの挙動を示す断面模式図である。 吐出速度が遅い場合のペーストの挙動を示す断面模式図である。 従来のダイを用いたペーストの塗工を説明するための模式図である。 従来のダイを用いたペーストの塗工を説明するための模式図である。 実施例における端部膜厚評価を説明するための模式図である。
以下、本開示の実施形態について説明する。ただし、本開示はこれらに限定されるものではない。
図1は、本開示のダイの一実施形態を示す斜視図である。主に図1を参照して、本実施形態のダイ2は、その先端面に、ペーストを吐出するためのスリット状の吐出口24を有する。
図2は、図1に示すダイの分解斜視図である。主に図2を参照して、ダイ2は、一対のダイブロック21,22と、切欠部23aを有するシム23と、を含む。シム23は、一対のダイブロック21,22の間に挟持され、切欠部23aによって、ペーストを(導入口20aから貯留部20を経て)吐出口24へ流すための隙間が形成されている。
なお、本明細書では、この隙間のうち、シム23の切欠部23aの端面と、ダイブロック21の主面21aと、ダイブロック22の主面22aと、に囲まれる部分を「スロット」と呼ぶ。すなわち、「スロット」は、シム23の厚みと同じ厚み(高さ)を有する空間部である。したがって、貯留部20と切欠部23aの一部とによって構成される、シム23の厚みより高さが高い空間部は、「スロット」には含まれない。
図3(a)を参照して、本開示のダイにおいては、このようなスロット25が、直線部26と、直線部26と吐出口24とを接続する先細り部27と、からなる。
ここで、直線部26における両端面(吐出口24の長手方向の両端面)は、吐出方向に対して平行である。ここで、「吐出方向」の用語は、シム23の主面に平行であり、かつ吐出口24の長手方向に垂直な方向を意味する。
一方、先細り部27の幅(幅方向の長さ)は、直線部26から吐出口24に向かってテーパー状に狭くなっている。ここで、「幅方向」の用語は、シム23の主面に平行であり、かつ吐出口24の長手方向に平行な方向を意味する。
図3(b)を参照して、先細り部27の吐出方向の長さ(直線部26の終端(先細り部27との境界)と吐出口24との間の距離)をaとする。また、直線部26の端面26aから吐出方向に引き出された仮想線と、吐出口24の端部24a(シム23の吐出口24側の先端)と、の間の距離(吐出口24の長手方向の距離)をbとする。
この場合において、a(mm)×b(mm)/2は、2.5mm以上である。なお、「a×b/2」は、図3のような上面視における、仮想線より吐出口側の部分(突起部23b)のシムの面積Sに相当する。a×b/2の上限は特に限定されない。
さらに、b/aは、ペーストの粘度(mPa・s)/(10000×3)以上、ペーストの粘度(mPa・s)/(10000×1.6)以下である。なお、「b/a」は、図3のような上面視における、突起部23bのスロット25側の端面の仮想線に対する傾きに相当する。
本実施形態のダイに用いられるシムの形状の一例としては、図4に示されるような寸法のシム23が挙げられる。なお、左側の図が上面図であり、右側の図が側面図である。図4中の符号23以外の数値の単位は、「mm」である。シム23の厚みt1は、例えば、1.0mmである。図4に示すシム23において、a=5、b=2.5であり、b/a=0.5であり、ab/2=6.25である。
なお、本実施形態のダイ2を構成するシム23およびダイブロック21,22の材質は、特に限定されないが、例えば、金属、樹脂などでよく、好ましくは金属である。金属としては、例えば、ステンレス鋼(SUS合金)が挙げられる。
(塗工装置)
本実施形態のダイは、塗工装置の部品として用いることができる。塗工装置は、相対的に移動する基板上にダイからペーストを吐出して、基板上にペーストを塗布するための装置である。塗工装置としては、例えば、ダイコーターなどが挙げられる。ダイコーターの方式は、枚葉方式であってもよく、ロール・ツー・ロール方式であってもよい。
図5を参照して、塗工装置は、例えば、上記のダイ2と、ダイ2に対して相対的に基板3を移動させるためのロール4とを備えている。
ダイ2は、基板3に対して所定の間隔を空けて設置される。ダイ2の導入口20aに接続された塗料タンク等から、塗料(ペースト1)がダイ2の貯留部20に供給される(図2参照)。ペースト1は、貯留部20からスロット25を経由してダイ2の先端の吐出口24から吐出され、ロール4上で移動している基板3に対してペースト10として塗布される。
本実施形態のダイ、および、それを備えた塗工装置は、例えば、電極集電体上に電極合材を含むペーストを塗布し、そのペーストを乾燥させて電極合材層を形成して、電極を製造するために、好適に使用することができる。
このような電極の製造方法などにおいては、ペーストを乾燥させる工程に時間を要するため、製造効率を高める観点からは、乾燥工程の時間を短縮することが望ましい。そのためには、ペースト中の固形分含量を高めることが望ましいが、ペーストの粘度は高くなる。これにより、ダイ塗工を精度良く行うことが困難になり易い。したがって、このような高粘度のペーストを用いる場合において、本開示のダイは特に有用である。
なお、本実施形態のダイを備えた塗工装置を用いて製造された電極は、例えば、リチウムイオン二次電池の電極として用いることができる。そのリチウムイオン二次電池は、例えば、ハイブリッド自動車、電気自動車用等の電源として用いることができる。
以下、実施例が説明される。ただし以下の例は、本開示の発明の範囲を限定するものではない。
〔実施例1〜7および比較例1〜6〕
上述のaおよびbの値が表1に示す値となるように設計されたシム(ステンレス製)を用意した。なお、シムのaおよびb以外の寸法は図4に示す通りであり(図中の数値の単位はmmである)、シムの厚みは1.0mmである。そして、各々のシムを2つのダイブロック(ステンレス製)で挟んだ状態で固定し、図1に示されるような実施例1〜7および比較例1〜6のダイを用意した。
(正極合材ペースト1〜3の調製)
まず、以下の材料を準備した。
正極活物質:LiNi1/3Co1/3Mn1/32
導電材 :アセチレンブラック
バインダ :ポリフッ化ビニリデン
溶媒 :N−メチル−2−ピロリドン
正極集電箔:Al箔(厚さ15μm)
プラネタリミキサの混合容器に、正極活物質、導電材、バインダおよび溶媒を投入し、混練することにより、正極合材ペースト1を得た。固形分の配合比(質量比)は、正極活物質:導電材:バインダ=90:8:2とした。また、ペースト中の固形分率(NV)は63.5質量%とした。正極合材ペースト1の粘度は、4000mPa・sであった。
また、材料(正極活物質)の吸油量を変更した点以外は、正極合材ペースト1と同様にして、正極合材ペースト2を得た。正極合材ペースト2の粘度は、8000mPa・sであった。
また、材料(正極活物質)の吸油量を変更した点以外は、正極合材ペースト1と同様にして、正極合材ペースト3を得た。正極合材ペースト3の粘度は、10000mPa・sであった。
なお、正極合材ペーストの粘度(mPa・S)は、B型回転粘度計を用いて、剪断速度2.51s−1(1rpmに相当)の条件で測定した。測定結果を表1の「粘度」の欄に示す。
(正極シートの作製)
実施例1〜7および比較例1〜6の各々のダイを備える、図5に示されるような塗工装置(ダイコーター)を用いて、上記で得た正極合材ペースト(ペースト1)を正極集電箔(基板3)の片面に塗布した。塗布された正極合材ペースト(ペースト10)を乾燥させて、正極集電箔上に正極合材層を形成することで、正極シートを製造した。
なお、実施例1、2および比較例1、2では正極合材ペースト1を使用し、実施例3、4および比較例3、4では正極合材ペースト2を使用し、実施例5〜7および比較例5、6では正極合材ペースト3を使用した。
《計算値》
表1の「粘度」の欄に示される正極合材ペースト1〜3の各々の粘度(μ)の値から、以下の式によってAminおよびAmaxの値を算出した。
Amin=μ[mPa・s]/(10000×3)
Amax=μ[mPa・s]/(10000×1.6)
計算値を、表1の「計算値」の欄の「Amin」および「Amax」の欄に示す。
また、表1に示されるaおよびbの値から、「b/a」および「a×b/2」の値を算出した。各々の計算値を、表1の「計算値」の欄の「b/a(傾きA)」および「ab/2(面積S)」の欄に示す。
《端部形状評価》
上記のようにして、実施例1〜7および比較例1〜6のダイを用いて作製された各々の正極シート(長さ200m)について、電極合材層の幅方向端部の形状を目視で観察した。観察結果を表1の「端部形状評価」の欄に示す。ここでは、端部の形状に乱れ(はみ出し部分など)が1箇所も観察されなかった場合は「○」(良)と記載し、端部の形状に乱れが1箇所でも観察された場合は「×」(不良)と記載した。
《端部膜厚評価》
各々の正極シート(乾燥後)について、RC(ロータリーキャリパー)計およびレーザー変位計を用いた膜厚の測定により、図12に示されるような幅方向の膜厚プロファイルを作成した。その膜厚プロファイルから、端部の膜厚の最大値と、平均膜厚との差(膜厚差)を求めた。
なお、図12において、横軸の「塗工位置」は、正極集電体を含む正極シートの幅方向の一端からの幅方向の距離である。また、正極集電体は端部から2〜3mm程度の未塗工部分を有している。上記の「平均膜厚」は、このような未塗工部を除いた正極合材層の端部から特定範囲までの膜厚の平均値である。
このようにして求めた膜厚差に基づいて、端部の肥厚が生じているか否かの評価(端部膜厚評価)を行った。評価結果を表1の「端部膜厚評価」の欄に示す。ここでは、膜厚プロファイルが図12に示されるように正極シートの幅方向の膜厚が分布している場合、端部の膜厚の最大値と、平均膜厚との差を求め、その膜厚差が5μm以下であれば「○」(良)と記載し、5μm超であれば「×」(不良)と記載した。
《総合判定》
さらに、表1の「総合判定」の欄には、「端部形状評価」および「端部膜厚評価」の両方が「○」であった場合に「○」(良)と記載し、「端部形状評価」および「端部膜厚評価」の少なくとも1方が「×」であった場合に「×」(不良)と記載した。
Figure 0006880689
表1の「要因」の欄に記載したように、比較例1で端部形状評価が「×」であったのは、「a×b/2」の値(図3(b)に示す突起部23bの面積Sに相当)が不足したこと(S不足)が原因であると考えられる。これにより、吐出口24の端部付近から吐出されるペーストの流量低下の抑制効果が十分に得られなかったと考えられる。
また、比較例2、4および6で、端部膜厚評価が「×」であったのは、「b/a」の値(図3(b)に示す突起部23bの端面の傾きAに相当)がAmaxよりも大きかったこと(A過大)が原因であると考えられる。これにより、スロット25から送られるペーストが吐出口24の端部付近に集中し、端部付近から吐出されるペーストの流量が増加してしまったと考えられる。
また、比較例3および5で、「b/a」の値(図3(b)に示す突起部23bの端面の傾きAに相当)がAminより小さかったこと(A不足)が原因であると考えられる。これにより、吐出口24の端部付近から吐出されるペーストの流量低下の抑制効果が十分に得られなかったと考えられる。
これに対して、「a×b/2」および「b/a」の両方が本開示の範囲内である、実施例1〜7は、端部形状評価および端部膜厚評価の両方が「○」(良)であった。
なお、本開示の効果を得るための「b/a」の値の範囲は、ペーストの粘度によって異なることが分かる。このため、「b/a」の値が、ペーストの粘度に応じて算出されるAminおよびAmaxで規定される範囲内に含まれるように、シムの形状を設計することで、本開示の効果が得られると考えられる。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ペースト、10 (塗布された)ペースト、2 ダイ、20 貯留部、20a 導入口、21,22 ダイブロック、21a,22a 主面、21b,22b 先端、23 シム、23a 切欠部、23b 突起部、24 吐出口、24a 端部、24b 端部近傍、25 スロット、26 直線部、27 先細り部、3 基板、4 ロール。

Claims (1)

  1. ペーストを吐出するためのスリット状の吐出口を有するダイであって、
    前記ダイは、一対のダイブロックと、切欠部を有するシムと、を含み、
    前記シムは、前記一対のダイブロックの間に挟持され、前記切欠部によって、前記ペーストを前記吐出口へ流すためのスロットが形成されており、
    前記スロットは、直線部と、前記直線部と前記吐出口とを接続する先細り部と、からなり、
    前記シムの主面に平行であり、かつ前記吐出口の長手方向に垂直な方向である、吐出方向に対して、前記直線部における幅方向の両端面は平行であり、
    前記先細り部の幅は、前記直線部から前記吐出口に向かって狭くなっており、
    前記先細り部の前記吐出方向の長さをaとし、前記直線部の端面から前記吐出方向に引き出された仮想線と、前記吐出口の端部と、の間の距離をbとし、前記ペーストの粘度をmPa・sの単位で表した値をZとした場合において、
    a×b/2が2.5mm以上であり、かつ、
    b/aが、Z/(10000×3)以上、Z/(10000×1.6)以下である、電極製造用のダイ。
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