JP6880331B2 - 廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置及び廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法 - Google Patents

廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置及び廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、生石灰粉末と用水を混合して液状石灰乳を製造する石灰乳製造装置及びこれを用いた石灰乳製造方法に関する。より詳細には、液状石灰乳の製造時に発生する廃熱を回収して用水に伝達することにより、水和反応に必要な最適温度で用水を供給して反応効率を高めながら石灰乳の製造時間を短縮することができる廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置及びこれを用いた製造方法に関する。
産業体から排出される酸性廃水と可燃物焼却炉の排気ガスには、塩化水素(HCL)、硫黄酸化物(SO)などの酸性化学物質が含まれている。前記酸性化学物質の処理は、通常アルカリ中和剤で中和処理する。アルカリ中和剤には、石灰乳[Ca(OH)]、石灰石(CaCO)、生石灰(CaO)、ドロマイト[CaMg(CO]、苛性ソーダ(NaOH)などが使用されるが、化学反応性及び価格競争力に優れた石灰乳が最も広く使用されている。
一般的に石灰乳を製造する方法では、図1に示すようにBCT(Bulk Cement Trailer)車両1によって原料である生石灰粉末を運搬し、BCT車両1からサイロ(silo)2に生石灰粉末を貯蔵する。製品製造タンク3に用水を供給した後、サイロ2から生石灰粉末を適量だけ投入し、攪拌機4によって攪拌して用水(HO)と生石灰(CaO)の水和反応で石灰乳([Ca(OH)]が製造される。製品製造タンク3で製造された石灰乳は、製品出庫用貯蔵タンク5に移送及び貯蔵され、出庫時の輸送用車両6のタンクローリーを介して需要者の使用タンク7に移して貯蔵される。
前記のような従来技術による石灰乳製造方法の場合、第一にBCT車両1からサイロ2に生石灰粉末を投入するときに生石灰粉末の飛散による環境汚染の問題と集塵機の必須的な設置上の問題があり、第二に生産先と需要先が分離しているため、生産先の設備投資費用の上昇と需要先への物流費用の増大のような費用損失が大きいという問題がある。
このような問題を解決するため、韓国特許登録番号第10-1084690号の「石灰乳製造装置」は、図2に示すようにBCT車両11から生石灰粉末の供給を受ける原料投入管10と、前記原料投入管10の他端と連通するように合流し、一端から用水が供給されて前記原料投入管10から移動した前記生石灰粉末を混合させながら混合された前記生石灰粉末及び用水を他端に供給する供給管20と、前記供給管20から前記生石灰粉末及び用水の供給を受け、内部に設置された攪拌機31によって供給を受けた前記生石灰粉末及び用水を攪拌して石灰乳が製造及び貯蔵される石灰乳タンク30と、前記石灰乳タンク30の一側に設置されて貯蔵された前記石灰乳を排出する排出管40を含んでなる。
これにより、需要者が直接石灰乳を製造することができるように石灰乳タンク30一つで石灰乳を製造、生産及び使用することができる設備を提供し、液状の石灰乳運搬時に発生する物流費用を大幅に減少させ、石灰乳製造時に粉塵発生を防止できるようにした。
しかし、前述した従来技術による石灰乳製造装置の場合であっても、石灰乳タンク30内部で生石灰粉末及び用水が水和反応して石灰乳が製造される際に略90℃〜100℃に達する発熱反応が起こり、90℃〜100℃の温度で製造された数トン〜数十トンの石灰乳を使用する際には、常温(20±5℃)になるまで1日または2日の間自然冷却して常温保管するため、石灰乳の最終使用時までの自然冷却のための時間が長くなるという問題がある。
また、前記供給管20を介して供給される用水は、低温または常温で供給されるが、生石灰粉末と水和反応する水の温度が40℃〜50℃程度の温水を使用する場合、水和反応時の反応速度及び効率が上昇する。
前述した問題点を解決し、水和反応時に温水を使用するときの長所を極大化させることを課題解決の原理とし、石灰乳製造時の水和反応によって発生する廃熱を供給される用水の温度を上げるために使用することができれば、水和反応に必要な最適温度の用水を供給して反応効率を高めながら石灰乳の製造時間を短縮することができる。
前記のような観点から案出された本発明の目的は、液状石灰乳の製造時に発生する廃熱を回収して用水に伝達することで、水和反応に必要な最適温度で用水を供給して反応効率を高めながら石灰乳の製造時間を短縮することができる廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置及び製造方法を提供することである。
本発明のその他の目的、特定の長所及び新規な特徴は添付された図面と関連した以下の詳細な説明と好ましい実施例からより明らかになる。
前記の目的を達成するために、本発明に係る廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置は、用水供給管から常温の用水の供給を受けて内部に貯蔵する用水タンクと、生石灰粉末が運搬されるBCT車両から圧力供給によって一端から他端まで前記生石灰粉末を移送させる原料投入管と、一端が前記用水タンクと連結され、前記用水タンクの内部に貯蔵された用水の供給を受けて他端に移送させる用水投入管と、前記用水投入管の他端から前記用水の供給を受けた後、前記原料投入管の他端から前記生石灰粉末の供給を受け、内部に設置された攪拌機によって供給を受けた前記生石灰粉末及び用水を攪拌して石灰乳が製造及び貯蔵される石灰乳タンクと、前記石灰乳タンクの一側に設置されて前記石灰乳タンクの内部に貯蔵された前記石灰乳を排出する排出管と、前記用水タンクの内部に貯蔵された用水を前記石灰乳タンクの内部に貯蔵された石灰乳と熱交換させた後、再び用水タンクの内部に貯蔵されるように循環させる廃熱回収ラインと、を含んでなる。
また、前記廃熱回収ラインは、一端が前記用水タンクの下部と連結され、前記用水タンクの内部に貯蔵された用水を他端に送出する送出管と、一端が前記送出管と連結され、他端が前記石灰乳タンクの内部を経由する熱交換管と、一端が前記熱交換管の他端と連結され、他端が前記用水タンクの上部と連結される回収管と、を含むことを特徴とする。
また、前記石灰乳タンクの内部に貯蔵された石灰乳の温度を感知する石灰乳温度センサと、前記用水タンクの内部に貯蔵された用水の温度を感知する用水温度センサと、前記石灰乳温度センサ及び用水温度センサのそれぞれから感知された温度値の伝達を受けて、前記廃熱回収ラインを稼動させる制御部と、をさらに含むことを特徴とする。
また、前記制御部は、前記石灰乳温度センサから伝達された温度値が40℃以上である場合、前記用水温度センサから伝達された温度値が40℃〜50℃の範囲となるよう、前記廃熱回収ラインを稼動させることを特徴とする。
また、前記石灰乳タンクに設置され、前記原料投入管から供給される生石灰粉末及び前記用水投入管から供給される用水の供給量を計量する計量器をさらに含むことを特徴とする。
また、前記石灰乳タンクは、前記生石灰粉末及び用水の水和反応によって発生する水蒸気を外部に排出するように上部に設置される水蒸気排出口をさらに含み、一端が前記用水投入管から分岐して前記用水投入管から用水の供給を受け、他端が前記水蒸気排出口の内部に位置して前記用水を排出するスプレー管と、前記スプレー管の他端に設置され、前記スプレー管から排出される用水を噴射させて前記水蒸気排出口に排出される水蒸気を凝縮させるスプレーノズルと、をさらに含むことを特徴とする。
また、前記石灰乳タンク、前記用水タンク、前記用水投入管、前記廃熱回収ラインのうちのいずれか一つ以上は保温処理されるか、地下に設置されることができる。
さらに、前記の目的を達成するため、本発明に係る廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法は、用水供給管から常温の用水の供給を受けて用水タンクの内部に貯蔵する用水貯蔵段階と、前記用水タンクと連結された用水投入管の一端から他端まで前記用水タンクの内部に貯蔵された用水を移送させる用水投入段階と、生石灰粉末が運搬されるBCT車両から圧力供給によって原料投入管の一端から他端まで前記生石灰粉末を移送させる原料投入段階と、石灰乳タンクの内部に前記用水投入管の他端から前記用水の供給を受けた後、前記原料投入管の他端から前記生石灰粉末の供給を受け、前記石灰乳タンクの内部に設置された攪拌機によって供給を受けた前記生石灰粉末及び用水を攪拌して石灰乳が製造及び貯蔵される石灰乳製造段階と、前記用水タンクの内部に貯蔵された用水を前記石灰乳タンクの内部に貯蔵された石灰乳と熱交換させた後、再び用水タンクの内部に貯蔵されるように廃熱回収ラインによって循環させる廃熱回収段階と、前記石灰乳タンクの一側に設置された排出管を介して前記石灰乳タンクの内部に製造されて貯蔵された前記石灰乳を排出する石灰乳排出段階と、を含む。
また、前記廃熱回収段階は、一端が前記用水タンクの下部と連結された送出管を介して前記用水タンクの内部に貯蔵された用水を前記送出管の他端に送出する用水送出段階と、一端が前記送出管の他端と連結され、他端が前記石灰乳タンクの内部を経由する熱交換管を介して前記石灰乳タンクの内部に貯蔵された石灰乳と前記送出管を介して送出された用水を熱交換させる熱交換段階と、一端が前記熱交換管の他端と連結され、他端が前記用水タンクの上部と連結される回収管を介して熱交換された前記用水を前記用水タンクの内部に回収する用水回収段階と、を含むことを特徴とする。
また、前記廃熱回収段階は、石灰乳温度センサを介して前記石灰乳タンクの内部に貯蔵された石灰乳の温度を感知する石灰乳温度感知段階と、用水温度センサを介して前記用水タンクの内部に貯蔵された用水の温度を感知する用水温度感知段階と、前記石灰乳温度センサ及び用水温度センサのそれぞれから感知された温度値の伝達を受けて、前記用水送出段階が遂行されるように制御する廃熱回収制御段階と、をさらに含むことを特徴とする。
また、前記廃熱回収制御段階は、前記石灰乳温度センサから伝達された温度値が40℃以上である場合、前記用水温度センサから伝達された温度値が40℃〜50℃の範囲となるよう、前記用水送出段階が遂行されるように制御することを特徴とする。
また、前記石灰乳タンクに設置された計量器を介して前記原料投入管から供給される生石灰粉末及び前記用水投入管から供給される用水の供給量を計量する石灰乳計量段階をさらに含むことを特徴とする。
本発明に係る廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置及び製造方法は、液状石灰乳の製造時に発生する廃熱を、廃熱回収ラインを介して回収して用水に伝達することにより、水和反応に必要な最適温度で用水を供給し、反応効率を高めながら石灰乳の製造時間を短縮することができるという効果がある。
従来技術に係る石灰乳製造装置の一実施例を示した構成図である。 従来技術に係る石灰乳製造装置の他の実施例を示した構成図である。 本発明に係る廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法の一実施例を示したブロック図である。 本発明に係る廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置の一実施例を示した構成図である。 図3の実施例中で用水貯蔵段階の遂行過程を示した要部構成図である。 図3の実施例中で用水タンク及び用水投入管を示した要部構成図である。 図4の実施例中で原料投入管の作動過程を示した要部構成図である。 図4の実施例中で石灰乳製造段階の遂行過程を示した要部構成図である。 図4の実施例中で石灰乳製造段階の遂行過程を示した要部構成図である。 図4の実施例中で石灰乳製造段階の遂行過程を示した要部構成図である。 本発明に係る廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法の他の実施例を示したブロック図である。 図11の実施例中で廃熱回収段階の遂行過程を示した要部構成図である。 図4の実施例中で水蒸気排出口、スプレー管及びスプレーノズルが追加で設置された状態を示した要部構成図である。
以下では、添付された図面を参照して本発明に係る廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置の好ましい実施例を詳細に説明する。
本発明に係る廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置は、図4、図6〜図10、図12、図13に示すように、用水タンク100、原料投入管200、用水投入管300、石灰乳タンク400、排出管500及び廃熱回収ライン600を含んでなる。また、前記廃熱回収ライン600は、送出管610、熱交換管620及び回収管630を含むことができ、石灰乳温度センサ700、用水温度センサ800及び制御部900をさらに含むことができる。
用水タンク100は、図4及び図6に示すように、用水供給管110から常温の用水の供給を受けて内部に貯蔵する。用水供給管110から供給される用水は、産業用または工業用の用水であって、該当地域の水道水や地下水で有り得、夏期には常温または冬期には低温の用水で有り得る。用水タンク100は、用水供給管110を介して内部に常温の用水の供給を受けて貯蔵した後、後述する用水投入管300の一端を介して他端に貯蔵された用水を供給する。このとき、用水タンク100内部に貯蔵された用水は、後述する廃熱回収ライン600を介して熱交換され、温度が上昇した温水で有り得る。
原料投入管200は、図4及び図7に示すように、生石灰粉末が運搬されるBCT車両210から圧力供給によって一端から他端まで前記生石灰粉末を移送させる。ここでBCT車両210は、バルクセメントトレーラー(Bulk Cement Trailer)であって、原料を粉末状態で運搬するトラックである。具体的には、BCT車両210は、粉末状態の原料である生石灰粉末をタンクに入れて需要者に運搬し、車両に装着されたコンプレッサで発生する圧縮空気の力でタンク内部の生石灰粉末を吹き出す。BCT車両210から供給される生石灰粉末は、前記原料投入管200の一端から他端まで移動する。すなわち、原料投入管200の一端が前記BCT車両210と連結され、他端は後述する石灰乳タンク200の内部まで連結される。
用水投入管300は、図4及び図6に示すように、一端が前記用水タンク100と連結され、前記用水タンク100の内部に貯蔵された用水の供給を受けて他端に移送させる。すなわち、用水投入管300の一端から前記用水タンク100の内部に貯蔵された用水が供給され、他端を介して後述する石灰乳タンク300の内部に移送される。
石灰乳タンク400は、図4及び図8〜図10に示すように、前記用水投入管300の他端から前記用水の供給を受けた後、前記原料投入管200の他端から前記生石灰粉末の供給を受け、内部に設置された攪拌機310によって供給を受けた前記生石灰粉末及び用水を攪拌して石灰乳が製造及び貯蔵される。すなわち、石灰乳タンク400の内部に、図8及び図9に示すように、用水投入管300を介して用水タンク100に貯蔵された用水の供給を受けて適量を満たした後、原料投入管200を介して生石灰粉末を満たされた用水内に投入する。したがって、原料投入管200を介して投入される生石灰粉末は、石灰乳タンク400の内部に投入されると同時に用水と混合されるため、粉塵の発生を防止することができるという効果がある。石灰乳タンク400の内部で混合された用水と生石灰粉末が、前記攪拌機410によって攪拌され、用水(HO)と生石灰(CaO)の水和反応により石灰乳([Ca(OH)]が製造される。前記攪拌機410は、プロペラタイプで石灰乳タンク400の内部に回転可能に設置され、攪拌機410を回転させる回転モータは、石灰乳タンク400の上部に絶縁されるように設置される。
排出管500は、図4及び図8〜図10、図12に示すように、前記石灰乳タンク400の一側に設置されて貯蔵された前記石灰乳を排出する。すなわち、前記石灰乳タンク400で製造された石灰乳は、そのまま前記石灰乳タンク400に貯蔵され、使用時に必要に応じて石灰乳を、前記排出管500を介して排出して使用すればよいので、前記石灰乳タンク400は、製造と貯蔵及び使用を兼ねる多機能のタンクである。これにより、 生産先から使用先まで石灰乳を運搬する必要がないので、物流費用を大幅に減少させることができる。
前述したように、用水タンク100、原料投入管200、用水投入管300、石灰乳タンク400及び排出管500を介して石灰乳を製造、貯蔵及び使用することができる。ただし、ここで石灰乳タンク400内部に混合された生石灰粉末及び用水が水和反応によって石灰乳に製造される場合、水和反応時に発生する発熱により温度が90℃〜100℃に達する。90℃〜100℃の温度で製造された数トン〜数十トンの石灰乳を使用しようとする際には、常温(20±5℃)になるまで1日または2日の間自然冷却して常温保管するので、石灰乳の最終使用時までの自然冷却のための時間が長くなるという問題がある。また、石灰乳タンク400内部に製造された高温の石灰乳を自然冷却で冷やす場合、捨てられる熱エネルギーを浪費することになり、このような廃熱を活用することができる方案を講じたときに、石灰乳製造時に供給される用水の温度が40℃〜50℃の間の温水で供給される場合、水和反応の速度及び効率が増加するため、このような廃熱を用水の温度を上げる必要がある。このため、図4に示すように、廃熱回収ライン600を設置する。
廃熱回収ライン600は、図4及び図12に示すように、前記用水タンク100の内部に貯蔵された用水を前記石灰乳タンク400の内部に貯蔵された石灰乳と熱交換させた後、再び用水タンク100の内部に貯蔵されるように循環させる。より具体的には、前記廃熱回収ライン600は、一端が前記用水タンク100の下部と連結され、前記用水タンク100の内部に貯蔵された用水を他端に送出する送出管610と、一端が前記送出管610と連結され、他端が前記石灰乳タンク400の内部を経由する熱交換管620と、一端が前記熱交換管620の他端と連結され、他端が前記用水タンク100の上部と連結される回収管630を含むことができる。
すなわち、石灰乳タンク400内部に製造されて貯蔵された石灰乳は、水和反応時の発熱反応によって90℃〜100℃の温度に上昇した状態であり、用水タンク100内部に貯蔵された用水は低温または常温であって、用水タンク100内部に貯蔵された用水が廃熱回収ライン600の送出管610を介して送出されて、熱交換管620を通りながら石灰乳タンク400内部に貯蔵された石灰乳と熱交換する。これにより、石灰乳タンク400内部に貯蔵された石灰乳の熱エネルギーが熱交換管620を通る用水に伝達され、石灰乳の温度は低くなり、用水の温度は上昇する。温度が上昇した用水は、廃熱回収ライン600の回収管630を介して用水タンク100に再び回収されて貯蔵される。
一方、廃熱回収の効率を高めるため、石灰乳タンク400内部の石灰乳と廃熱回収ライン600を通過して用水タンク100内部に貯蔵される温水が、外部環境に露出して放熱されることで発生する熱損失を減らすことが好ましい。
このため、好ましくは、石灰乳タンク400、用水タンク100、用水投入管300及び廃熱回収ライン600のうちの少なくとも1つに対して保温処理することができる。例えば、外部に露出し得る石灰乳タンク、用水タンク、用水投入管及び廃熱回収ラインを断熱物質で製作するか、断熱材を取り付ける方法などで熱損失を防止することができる。他の方法としては、石灰乳タンク400、用水タンク100、用水投入管300及び廃熱回収ライン600を地下に設置することもできる。
廃熱回収ライン600の送出管610は用水タンク100の下部と連結され、回収管630は用水タンク100の上部と連結されるが、用水タンク100内部に貯蔵された用水の場合、水の温度によって比重が異なるため、水の温度が低いほど比重が大きく、水の温度が高くなるほど水の比重が小さくなるからである。すなわち、用水タンク100内部に貯蔵された用水であっても、温度が低い用水は用水タンク100の下部に移動し、温度が高い用水は用水タンク100の上部に移動するため、廃熱回収ライン600の送出管610を介して熱交換管620に移動して熱交換される用水は、用水タンク100の下部に移動した相対的に低い温度の用水のほうが、熱交換効率が高いからである。
これにより、石灰乳タンク400内部で石灰乳の製造時に発生する廃熱を、廃熱回収ライン600を介して回収して、用水タンク100に貯蔵された用水に伝達することによって、用水タンク100に貯蔵された用水の温度を水和反応に必要な最適温度で維持し、このような用水タンク100に貯蔵された温水を、用水投入管300を介して石灰乳タンク400の内部に供給し、生石灰粉末との水和反応時の反応速度及び反応効率を高めることができる。特に、石灰乳タンク400で製造された高温の石灰乳を数日間自然冷却で長時間冷やす必要性から脱却し、廃熱回収ライン600を介して使用に必要な温度に急速に冷却することができ、石灰乳の製造時間を短縮することができる。
この場合、前記廃熱回収ライン600の稼動のための制御アルゴリズムが要求され、そのために石灰乳温度センサ700、用水温度センサ800及び制御部900をさらに含むことができる。すなわち、石灰乳温度センサ700は、図4、図10及び図12に示すように、前記石灰乳タンク400の内部に貯蔵された石灰乳の温度を感知し、用水温度センサ800は、図4、図6及び図12に示すように、前記用水タンク100の内部に貯蔵された用水の温度を感知する。このとき、制御部900は、図4及び図12に示すように、前記石灰乳温度センサ700及び用水温度センサ800のそれぞれから感知された温度値の伝達を受けて、前記廃熱回収ライン600を稼動させる。
より具体的には、石灰乳製造時に水和反応に最適の反応速度及び反応効率を有する用水の供給温度は、40℃〜50℃範囲であるため、用水タンク100に貯蔵された用水の温度を最適温度に維持しなければならず、当然に石灰乳タンク400内部には、製造された石灰乳が貯蔵されていなければならず、用水の最適温度よりも高くなければならない。したがって、前記制御部900は、前記石灰乳温度センサ700から伝達された温度値が40℃以上である場合、前記用水温度センサ800から伝達された温度値が40℃〜50℃の範囲となるよう、前記廃熱回収ライン600を稼動させる。
一方、石灰乳タンク400はもちろんのこと、用水タンク100にそれぞれ貯蔵された石灰乳及び用水の重量を計量することができる計量器が必要である。普通タンクの大きさに合わせて、一度に一定量ずつ生石灰粉末及び用水を供給するから問題はないが、石灰乳の製造量を変更したり、製造された石灰乳や用水の残量を確認したりする必要があるからである。すなわち、計量器420は、図4及び図8〜図10、図12に示すように、前記石灰乳タンク400に設置され、前記原料投入管200から供給される生石灰粉末及び前記用水投入管300から供給される用水の供給量を計量する。図面に符号は示していないが、用水タンク100の場合にも、図4及び図6に示すように、前記用水タンク100に設置され、前記用水供給管110から供給される用水の供給量または用水投入管300に供給される用水の供給量を計量することができる。
また一方で、前記石灰乳タンク400の攪拌機410によって前記生石灰粉末及び用水が攪拌されると、水和反応によって発熱反応が起こり、これにより水蒸気が発生する。したがって、図4、図8〜図10、図12、図13に示すように、前記石灰乳タンク400内部で発生する水蒸気を外部に排出できるように、前記石灰乳タンク400の上部に水蒸気排出口430を設置することができる。
このとき、前記水蒸気排出口430を介して水蒸気がそのまま排出されると、水蒸気の排出により石灰乳タンク400内部の用水の供給量が減少することにより石灰石の濃度が変化し、水蒸気の発生によって美観を害することになり得る。これを防止するために、図13に示すように、スプレー管310及びスプレーノズル320をさらに含むことができる。
すなわち、図13に示すようにスプレー管310は、一端が前記用水投入管300から分岐して、前記用水投入管300から用水の供給を受け、他端が前記水蒸気排出口430の内部に位置して前記用水を排出する。また、スプレーノズル320は、前記スプレー管310の他端に設置され、前記スプレー管310から排出される用水を噴射して前記水蒸気排出口430に排出される水蒸気を凝縮する。
前記スプレーノズル320を介して圧力をかけ、用水を吹き出して水蒸気に噴射すると、水蒸気の一部が液体に変化する凝縮現象が発生する。これにより、前記水蒸気排出口430に排出しようとする水蒸気が凝縮して液化し、再び石灰乳タンク400の内部に流入することにより、水蒸気の排出量を大幅に減少させることができる。
続いて、以下では添付された図面を参照して本発明に係る廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法の好ましい実施例を詳細に説明する。
本発明に係る廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法は、図3に示すように、用水貯蔵段階S100、用水投入段階S200、原料投入段階S300、石灰乳製造段階S400、廃熱回収段階S500及び石灰乳排出段階S600を含み、図11に示すように、石灰乳計量段階S700をさらに含むことができる。また、前記廃熱回収段階S500は、用水送出段階S510、熱交換段階S520及び用水回収段階S530を含むことができ、石灰乳温度感知段階S540、用水温度感知段階S550及び廃熱回収制御段階S560をさらに含むことができる。
また、本発明に係る廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法を遂行するためのそれぞれの構成として、図4〜図10、図12及び図13に示すように、用水タンク100、原料投入管200、用水投入管300、石灰乳タンク400、排出管500及び廃熱回収ライン600を含む。また、前記廃熱回収ライン600は、送出管610、熱交換管620及び回収管630を含むことができ、石灰乳温度センサ700、用水温度センサ800及び制御部900をさらに含むことができる。
用水貯蔵段階S100は、図3〜図5に示すように、用水供給管110から常温の用水の供給を受けて用水タンク100の内部に貯蔵する。用水供給管110から供給される用水は、産業用または工業用の用水であり、該当地域の水道水や地下水で有り得、夏期には常温、冬期には低温の用水で有り得る。用水タンク100は、用水供給管110を介して内部に常温の用水の供給を受けて貯蔵した後、後述する用水投入段階S200で用水投入管300の一端を介して他端に貯蔵した用水を供給する。このとき、用水タンク100内部に貯蔵した用水は、後述する廃熱回収ライン600を介して熱交換されて温度が上昇した温水で有り得る。
用水投入段階S200は、図3、図4及び図6に示すように、前記用水タンク100と連結された用水投入管300の一端から他端まで前記用水タンク100の内部に貯蔵された用水を移送させる。すなわち、用水投入管300の一端から前記用水タンク100の内部に貯蔵された用水が供給され、他端を介して後述する石灰乳タンク300の内部に移送される。
原料投入段階S300は、図3、図4及び図7に示すように、生石灰粉末が運搬されるBCT車両210から圧力供給によって原料投入管200の一端から他端まで前記生石灰粉末を移動させる。ここでBCT車両210は、バルクセメントトレーラー(Bulk Cement Trailer)であって、原料を粉末状態で運搬するトラックである。具体的には、BCT車両210は、粉末状態の原料である生石灰粉末をタンクに入れて需要者に運搬し、車両に装着されたコンプレッサで発生する圧縮空気の力でタンク内部の生石灰粉末を吹き出す。BCT車両210から供給される生石灰粉末は、前記原料投入管200の一端から他端まで移動する。すなわち、原料投入管200の一端が前記BCT車両210と連結され、他端は後述する石灰乳タンク200の内部まで連結される。
石灰乳製造段階S400は、図3、図4及び図8〜図10に示すように、石灰乳タンク400の内部に、前記用水投入管300の他端から前記用水の供給を受けた後、前記原料投入管200の他端から前記生石灰粉末の供給を受け、前記石灰乳タンク400の内部に設置された攪拌機410により供給を受けた前記生石灰粉末及び用水を攪拌して石灰乳が製造され貯蔵される。すなわち、図8及び図9に示すように、石灰乳タンク400の内部に用水投入管300を介して用水タンク100に貯蔵した用水の供給を受けて適量を満たした後、原料投入管200を介して生石灰粉末を満たされた用水内に投入する。したがって、原料投入管200を介して投入される生石灰粉末は、石灰乳タンク400の内部に投入されると同時に用水と混合されるため、粉塵の発生を防止できるという効果がある。石灰乳タンク400の内部で混合された用水と生石灰粉末は前記攪拌機410によって攪拌され、用水(HO)と生石灰(CaO)の水和反応により石灰乳([Ca(OH)]が製造される。前記攪拌機410は、プロペラタイプで石灰乳タンク400の内部に回転可能に設置され、攪拌機410を回転させる回転モータは、石灰乳タンク400の上部に絶縁されるように設置される。
前述したように、用水貯蔵段階S100、用水投入段階S200、原料投入段階S300及び石灰乳製造段階S400によって、石灰乳を製造及び貯蔵することができる。ただし、ここで石灰乳タンク400内部に混合された生石灰粉末及び用水が水和反応によって石灰乳に製造される場合には、水和反応時に発生する発熱により温度が90℃〜100℃に達する。90℃〜100℃の温度で製造された数トン〜数十トンの石灰乳を使用しようとする際には、常温(20±5℃)になるまで1日または2日の間自然冷却して常温保管するので、石灰乳の最終使用時までの自然冷却のための時間が長くなるという問題がある。また、石灰乳タンク400内部に製造された高温の石灰乳を自然冷却で冷やす場合、捨てられる熱エネルギーを浪費することになり、このような廃熱を活用できる方案を講じたときに石灰乳製造時に供給される用水の温度が40℃〜50℃の間の温水で供給されると、水和反応の速度及び効率が増加するため、このような廃熱を用水の温度を上げるようにする必要がある。このため、図3及び図11に示すように、廃熱回収段階S500をさらに含むことができる。
廃熱回収段階S500は、図3、図4、図11及び図12に示すように、前記用水タンク100の内部に貯蔵された用水を前記石灰乳タンク400の内部に貯蔵された石灰乳と熱交換させた後、再び用水タンク100の内部に貯蔵されるように、廃熱回収ライン600を介して循環させる。より具体的には、前記廃熱回収ライン600は、一端が前記用水タンク100の下部と連結され、前記用水タンク100の内部に貯蔵された用水を他端に送出する送出管610と、一端が前記送出管610と連結され、他端が前記石灰乳タンク400の内部を経由する熱交換管620と、一端が前記熱交換管620の他端と連結され、他端が前記用水タンク100の上部と連結される回収管630を含むことができる。これにより、前記廃熱回収段階S500は、用水送出段階S510、熱交換段階S520及び用水回収段階S530を含むことができる。
すなわち、図12に示すように、用水送出段階S510は、前記送出管610を介して用水タンク100の下部に用水を送出し、熱交換段階S520は、前記熱交換管620を介して送出管610から送出された用水を石灰乳タンク400の内部に貯蔵された石灰乳と熱交換させ、用水回収段階S530は、前記熱交換管620を介して熱交換された用水を再び用水タンク100の上部に用水を回収する。
前記石灰乳タンク400内部に製造されて貯蔵された石灰乳は、水和反応時の発熱反応によって90℃〜100℃の温度に上昇した状態であり、用水タンク100内部に貯蔵された用水は低温または常温であって、用水タンク100内部に貯蔵された用水が廃熱回収ライン600の送出管610を介して送出され、熱交換管620を通りながら石灰乳タンク400内部に貯蔵された石灰乳と熱交換する。これにより、石灰乳タンク400内部に貯蔵された石灰乳の熱エネルギーが熱交換管620を通る用水に伝達され、石灰乳の温度は低くなり、用水の温度は上昇する。温度が上昇した用水は、廃熱回収ライン600の回収管630を介して用水タンク100に再び回収されて貯蔵される。
廃熱回収ライン600の送出管610は、用水タンク100の下部と連結され、回収管630は、用水タンク100の上部と連結されるが、用水タンク100内部に貯蔵された用水の場合、水の温度によって比重が異なるため、水の温度が低いほど比重が大きく、水の温度が高くなるほど水の比重が小さくなるからである。すなわち、用水タンク100内部に貯蔵された用水であっても、温度が低い用水は用水タンク100の下部に移動し、温度が高い用水は用水タンク100の上部に移動するので、廃熱回収ライン600の送出管610を介して熱交換管620に移動して熱交換する用水は、用水タンク100の下部に移動した相対的に低い温度の用水のほうが、熱交換効率が高いからである。
これにより、石灰乳タンク400内部で石灰乳の製造時に発生する廃熱を、廃熱回収ライン600を介して回収し、用水タンク100に貯蔵された用水に伝達することによって、用水タンク100に貯蔵された用水の温度を水和反応に必要な最適温度で維持し、このような用水タンク100に貯蔵された温水を、用水投入管300を介して石灰乳タンク400の内部に供給して生石灰粉末との水和反応時の反応速度及び反応効率を高めることができる。特に、石灰乳タンク400で製造された高温の石灰乳を数日間自然冷却で長時間冷やす必要性から脱却し、廃熱回収ライン600を介して使用に必要な温度に急速に冷却することができ、石灰乳の製造時間を短縮することができる。
この場合、前記廃熱回収ライン600の稼動のための制御アルゴリズムが要求され、そのために前記廃熱回収段階S500は、石灰乳温度感知段階S540、用水温度感知段階S550及び廃熱回収制御段階S560をさらに含むことができる。すなわち、石灰乳温度感知段階S540は、石灰乳温度センサ700を介して前記石灰乳タンク400の内部に貯蔵された石灰乳の温度を感知し、用水温度感知段階S550は、用水温度センサ800を介して前記用水タンク100の内部に貯蔵された用水の温度を感知し、廃熱回収制御段階S560は、前記石灰乳温度センサ700及び用水温度センサ800のそれぞれから感知された温度値の伝達を受けて、前記用水送出段階S510が遂行されるように制御する。このような廃熱回収ライン600の制御は、制御部900によって行われ、廃熱回収段階S500は、用水送出段階S510を遂行するか否かに応じて、廃熱回収ライン600が稼動するので、制御部900は用水送出段階S510を遂行するか否かのみを制御すれば足りる。
より具体的には、石灰乳製造時の水和反応に最適の反応速度及び反応効率を有する用水の供給温度は40℃〜50℃範囲であるため、用水タンク100に貯蔵された用水の温度を最適温度に維持する必要があり、当然、石灰乳タンク400内部に製造された石灰乳が貯蔵されなければならず、用水の最適温度よりも高くなければならない。したがって、前記廃熱回収制御段階S500は、前記石灰乳温度センサ700から伝達された温度値が40℃以上である場合、前記用水温度センサ800から伝達された温度値が40℃〜50℃の範囲となるよう、前記用水送出段階S510が遂行されるよう制御する。
前述したように、廃熱回収段階S500の遂行により、石灰乳タンク400で製造され貯蔵された高温の石灰乳は、用水タンク100に貯蔵された用水と熱交換し、自然冷却と比べてより短時間で冷却が行われ、石灰乳の熱エネルギーは、用水タンク100に貯蔵された用水に伝達され、水和反応時に必要な最適温度を有する。このように、最終的に製造及び冷却されて石灰乳タンク400に貯蔵された石灰乳は、使用のために排出されなければならない。
すなわち、石灰乳排出段階S600は、図3及び図4に示すように、前記石灰乳タンク400の一側に設置された排出管500を介して前記石灰乳タンク400の内部に製造されて貯蔵された前記石灰乳を排出する。すなわち、前記石灰乳タンク400で製造された石灰乳は、そのまま前記石灰乳タンク400に貯蔵され、使用時に必要に応じて石灰乳を、前記排出管500を介して排出して使用すれば良いので、前記石灰乳タンク400は、製造と貯蔵及び使用を兼ねる多機能のタンクである。これにより、生産先から使用先まで石灰乳を運搬する必要がないので、物流費用を大幅に減少させることができる。
一方、石灰乳タンク400は勿論のこと、用水タンク100にそれぞれ貯蔵された石灰乳及び用水の重量を計量することができる計量器が必要である。普通タンクの大きさに合わせて、一度に一定量ずつ生石灰粉末及び用水を供給するから問題はないが、石灰乳の製造量を変更したり、製造された石灰乳や用水の残量を確認したりする必要があるからである。したがって、図11に示すように、石灰乳計量段階S700は、前記石灰乳タンク400に設置された計量器420を介して前記原料投入管200から供給される生石灰粉末及び前記用水投入管300から供給される用水の供給量を計量する。図面に符号は示していないが、用水タンク100の場合にも、前記用水供給管110から供給される用水の供給量または用水投入管200に供給される用水の供給量を計量することができる。
また一方、前記石灰乳タンク400の攪拌機410によって前記生石灰粉末及び用水が攪拌されると、水和反応によって発熱反応が起こり、これにより水蒸気が発生する。よって、図4、図8〜図10、図12及び図13に示すように、前記石灰乳タンク400内部で発生する水蒸気を外部に排出できるように、前記石灰乳タンク400の上部に水蒸気排出口430を設置することができる。
このとき、前記水蒸気排出口430を介して水蒸気がそのまま排出されると、水蒸気の排出によって石灰乳タンク400内部の用水の供給量減少により、石灰石の濃度が変化し、水蒸気の発生により美観を害することになり得る。これを防止するために、図13に示すように、スプレー管310及びスプレーノズル320をさらに含むことができる。
すなわち、図13に示すように、スプレー管310は、一端が前記用水投入管300から分岐して、前記用水投入管300から用水の供給を受け、他端が前記水蒸気排出口430の内部に位置して前記用水を排出する。また、スプレーノズル320は、前記スプレー管310の他端に設置され、前記スプレー管310から排出される用水を噴射させて、前記水蒸気排出口430に排出される水蒸気を凝縮させる。
前記スプレーノズル320を介して圧力を加えて、用水を吹き出して水蒸気に噴射すると、水蒸気の一部が液体に変化する凝縮現象が発生する。これにより、前記水蒸気排出口430に排出しようとする水蒸気が凝縮されて液化し、再び石灰乳タンク400の内部に流入することによって、水蒸気の排出量を大幅に減少させることができる。
前述したように、本発明に係る廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法は、液状石灰乳の製造時に発生する廃熱を、廃熱回収ライン600を介して回収して用水に伝達することにより、水和反応に必要な最適温度で用水を供給し、反応効率を高めながら石灰乳の製造時間を短縮することができるという効果がある。
以上で説明し、図面に示した本発明の実施例は、本発明の技術的思想を限定するものと解釈されてはならない。本発明の保護範囲は、請求範囲に記載された事項によってのみ制限され、本発明の技術分野において通常の知識を有する者は本発明の技術的思想を様々な形態に改良変更することが可能である。したがって、このような改良及び変更は、通常の知識を有する者に自明である限り、本発明の保護範囲に属する。
100:用水タンク
110:用水供給管
200:原料投入管
210:BCT車両
300:用水投入管
310:スプレー管
320:スプレーノズル
400:石灰乳タンク
410:攪拌機
420:計量器
430:水蒸気排出口
500:排出管
600:廃熱回収ライン
610:送出管
620:熱交換管
630:回収管
700:石灰乳温度センサ
800:用水温度センサ
900:制御部
S100:用水貯蔵段階
S200:用水投入段階
S300:原料投入段階
S400:石灰乳製造段階
S500:廃熱回収段階
S510:用水送出段階
S520:熱交換段階
S530:用水回収段階
S540:石灰乳温度感知段階
S550:用水温度感知段階
S560:廃熱回収制御段階
S600:石灰乳排出段階
S700:石灰乳計量段階

Claims (15)

  1. 用水供給管から常温の用水の供給を受けて内部に貯蔵する用水タンクと、
    生石灰粉末が運搬されるBCT車両から圧力供給によって一端から他端まで前記生石灰粉末を移送させる原料投入管と、
    一端が前記用水タンクと連結され、前記用水タンクの内部に貯蔵された用水の供給を受けて他端に移送させる用水投入管と、
    前記用水投入管の他端から前記用水の供給を受けた後、前記原料投入管の他端から前記生石灰粉末の供給を受け、内部に設置された攪拌機によって供給を受けた前記生石灰粉末及び用水を攪拌して石灰乳が製造及び貯蔵される石灰乳タンクと、
    前記石灰乳タンクの一側に設置されて前記石灰乳タンクの内部に貯蔵された前記石灰乳を排出する排出管と、
    前記用水タンクの内部に貯蔵された用水を前記石灰乳タンクの内部に貯蔵された石灰乳と熱交換させた後、再び用水タンクの内部に貯蔵されるように循環させる廃熱回収ラインと、を含むことを特徴とする廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置。
  2. 前記廃熱回収ラインは、
    一端が前記用水タンクの下部と連結され、前記用水タンクの内部に貯蔵された用水を他端に送出する送出管と、
    一端が前記送出管と連結され、他端が前記石灰乳タンクの内部を経由する熱交換管と、
    一端が前記熱交換管の他端と連結され、他端が前記用水タンクの上部と連結される回収管と、を含むことを特徴とする請求項1記載の廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置。
  3. 前記石灰乳タンクの内部に貯蔵された石灰乳の温度を感知する石灰乳温度センサと、
    前記用水タンクの内部に貯蔵された用水の温度を感知する用水温度センサと、
    前記石灰乳温度センサ及び用水温度センサのそれぞれから感知された温度値の伝達を受けて、前記廃熱回収ラインを稼動させる制御部と、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置。
  4. 前記制御部は、
    前記石灰乳温度センサから伝達された温度値が40℃以上である場合、前記用水温度センサから伝達された温度値が40℃〜50℃の範囲となるよう、前記廃熱回収ラインを稼動させることを特徴とする請求項3記載の廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置。
  5. 前記石灰乳タンクに設置され、前記原料投入管から供給される生石灰粉末及び前記用水投入管から供給される用水の供給量を計量する計量器をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置。
  6. 前記石灰乳タンクは、
    前記生石灰粉末及び用水の水和反応によって発生する水蒸気を外部に排出するように上部に設置される水蒸気排出口をさらに含み、
    一端が前記用水投入管から分岐して前記用水投入管から用水の供給を受け、他端が前記水蒸気排出口の内部に位置して前記用水を排出するスプレー管と、
    前記スプレー管の他端に設置され、前記スプレー管から排出される用水を噴射させて前記水蒸気排出口に排出される水蒸気を凝縮させるスプレーノズルと、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置。
  7. 前記石灰乳タンク、前記用水タンク、前記用水投入管、前記廃熱回収ラインのうちのいずれか一つ以上は保温処理されていることを特徴とする請求項1記載の廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置。
  8. 前記石灰乳タンク、前記用水タンク、前記用水投入管、前記廃熱回収ラインのうちのいずれか一つ以上は地下に設置されていることを特徴とする請求項1記載の廃熱回収ラインが備えられた石灰乳製造装置。
  9. 用水供給管から常温の用水の供給を受けて用水タンクの内部に貯蔵する用水貯蔵段階と、
    前記用水タンクと連結された用水投入管の一端から他端まで前記用水タンクの内部に貯蔵された用水を移送させる用水投入段階と、
    生石灰粉末が運搬されるBCT車両から圧力供給によって原料投入管の一端から他端まで前記生石灰粉末を移送させる原料投入段階と、
    石灰乳タンクの内部に前記用水投入管の他端から前記用水の供給を受けた後、前記原料投入管の他端から前記生石灰粉末の供給を受け、前記石灰乳タンクの内部に設置された攪拌機によって供給を受けた前記生石灰粉末及び用水を攪拌して石灰乳が製造及び貯蔵される石灰乳製造段階と、
    前記用水タンクの内部に貯蔵された用水を前記石灰乳タンクの内部に貯蔵された石灰乳と熱交換させた後、再び用水タンクの内部に貯蔵されるように廃熱回収ラインによって循環させる廃熱回収段階と、
    前記石灰乳タンクの一側に設置された排出管を介して前記石灰乳タンクの内部に製造されて貯蔵された前記石灰乳を排出する石灰乳排出段階と、を含むことを特徴とする廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法。
  10. 前記廃熱回収段階は、
    一端が前記用水タンクの下部と連結された送出管を介して前記用水タンクの内部に貯蔵された用水を前記送出管の他端に送出する用水送出段階と、
    一端が前記送出管の他端と連結され、他端が前記石灰乳タンクの内部を経由する熱交換管を介して前記石灰乳タンクの内部に貯蔵された石灰乳と前記送出管を介して送出された用水を熱交換させる熱交換段階と、
    一端が前記熱交換管の他端と連結され、他端が前記用水タンクの上部と連結される回収管を介して熱交換された前記用水を前記用水タンクの内部に回収する用水回収段階と、を含むことを特徴とする請求項9記載の廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法。
  11. 前記廃熱回収段階は、
    石灰乳温度センサを介して前記石灰乳タンクの内部に貯蔵された石灰乳の温度を感知する石灰乳温度感知段階と、
    用水温度センサを介して前記用水タンクの内部に貯蔵された用水の温度を感知する用水温度感知段階と、
    前記石灰乳温度センサ及び用水温度センサのそれぞれから感知された温度値の伝達を受けて、前記用水送出段階が遂行されるように制御する廃熱回収制御段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項10記載の廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法。
  12. 前記廃熱回収制御段階は、
    前記石灰乳温度センサから伝達された温度値が40℃以上である場合、前記用水温度センサから伝達された温度値が40℃〜50℃の範囲となるよう、前記用水送出段階が遂行されるように制御することを特徴とする請求項11記載の廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法。
  13. 前記石灰乳タンクに設置された計量器を介して前記原料投入管から供給される生石灰粉末及び前記用水投入管から供給される用水の供給量を計量する石灰乳計量段階をさらに含むことを特徴とする請求項9記載の廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法。
  14. 前記石灰乳タンク、前記用水タンク、前記用水投入管、前記廃熱回収ラインのうちのいずれか一つ以上は保温処理されていることを特徴とする請求項9記載の廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法。
  15. 前記石灰乳タンク、前記用水タンク、前記用水投入管、前記廃熱回収ラインのうちのいずれか一つ以上は地下に設置されていることを特徴とする請求項9記載の廃熱回収ラインを用いた石灰乳製造方法。

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