JP6878765B2 - ポリアルキレンオキシド - Google Patents
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[3]上記一般式(1)中、p+qが10〜1000、qが10〜1000、rが0又は1〜90であり、式p+q>rを満たすことを特徴とする上記[2]に記載のポリアルキレンオキシド。
本発明のポリアルキレンオキシドとしては、特に限定するものではないが、例えば、活性水素含有化合物(R[−H]m)を一種又は二種以上用い、炭素数が2〜12の3員環のアルキレンオキシドを一種又は二種以上付加したアルキレンオキシド付加物であることが好ましく、また、下記一般式(1)で表されるポリアルキレンオキシドであることが好ましい。
これらのうち、オキシアルキレン基を有し、ポリマー末端、分岐鎖末端といった任意の箇所に分子内に1分子当たり活性水素基を少なくとも1個有している化合物、即ちモノオール(m=1の場合)又はポリオール(m=2〜100の整数の場合)が好ましい。
また、上記一般式(1)中のAOとしては、粘度が低くなりやすくウレタンとした際に良好な機械物性を示しやすいため、プロピレンオキシド等の炭素数3のアルキレンオキシド由来のポリエーテル構造であることが好ましい。
本発明のポリアルキレンオキシドは、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエッションクロマトグラフィー(GPC)法により求めた分子量分布(Mw/Mn)が1.029以下である。好ましくは1.005〜1.026の範囲であり、更に好ましくは1.005〜1.019の範囲であり、最も好ましくは1.008〜1.016の範囲である。
本発明のポリアルキレンオキシドの不飽和度は、0.010meq/g以下である。好ましくは、0.002〜0.009meq/gの範囲であり、更に好ましくは0.004〜0.008meq/gの範囲である。
本発明のポリアルキレンオキシドの製造方法としては、特に限定するものではないが、例えば、活性水素含有化合物とイミノフォスファゼニウム塩触媒の存在下に、アルキレンオキシドの開環重合を行うことにより製造することができる。
更にルイス酸を混合し、減圧処理して触媒活性種を調整する際に100℃以上、0.3kPa以下の条件で2時間以上十分に副生物を除去すること及び沸点が低い副生物となる特定のルイス酸を選定することで分子量分布を広げる要因となるルイス酸由来のポリアルキレンオキシドを抑制すること、
副反応が少ないイミノフォスファゼニウム塩触媒と特定のルイス酸を組み合わせた触媒としてアルキレンオキシドを付加する製造プロセスを経ること、
水分値が100ppm以下と少ないアルキレンオキシドを用いること、
等により、本発明のポリアルキレンオキシドがより得られやすくなるため好ましいが、特に限定されない。
イミノフォスファゼニウム塩とルイス酸との割合は、特に限定するものではなく、アルキレンオキシド重合触媒としての作用が発現する限りにおいて任意であるが、例えばイミノフォスファゼニウム塩:ルイス酸=1:0.002〜500(モル比)の範囲である。
プロピレンオキシドは、和光社製特級のプロピレンオキシドをゼオライトにより脱水し、50ppm以下として使用した。その他の原料は試薬として購入し、そのまま使用した。
<水酸基価、数平均分子量>
ポリアルキレンオキシドの水酸基価(OHV)はJIS−K1557−1の方法に従い、測定した。また、ポリアルキレンオキシドの数平均分子量は、ポリアルキレンオキシドの水酸基価に基づき、上記数式(1)を用いて計算した値である。
JIS−K1557−6の方法に従い、測定した。
サンプル瓶へポリオール10mgとTHF10mlを添加し、1終夜静置することで溶解し、PTFEカードリッジフィルター(0.5μm)でろ過することでサンプルを得た。検出器としてRI検出器RI8020、測定用カラムとして分離カラムに粒径3μmの充填剤を充填した東ソー製TskgelSuperH4000×2本及びTskgel SuperH3000×2本の計4本を直列接続し、レファレンス側は抵抗管×5本を接続、展開溶媒に和光社製BHT安定剤含有の特級テトラヒドロフランを用い、分離カラム側の流速0.6ml/min、レファレンス側の流量0.15ml/min、カラム温度40℃の条件で分析した。分子量既知の東ソー社製標準ポリスチレン8点を用いた3次近似曲線を検量線として、分子量分布(Mw/Mn)の解析を行った。測定装置には東ソー製HLC−8320GPC、解析には東ソー製HLC−8320GPC−ECOSEC−WorkStationを用いた。
JIS−K1557−5の方法に従い、測定した。具体的には、測定温度は25℃、コーン・プレート回転粘度計を用いる方法により、せん断速度0.1〜10(1/s)間で測定してせん断速度0.1(1/s)の値を粘度とした。測定装置には、Anton−Paar社製MCR−300を用いた。
本発明のポリアルキレンオキシドの粘度は、分子量が103台〜3×104と低く、いわゆる「高分子粘度の3.4乗則」には従わない領域であることから、実施例1〜4で得られたポリアルキレンオキシドの4点を用い、ポリアルキレンオキシドの25℃、せん断速度0.1(1/s)条件における粘度Y[mPa・s]と、数平均分子量M[g/mol]との近似式を作成した(図1参照)。
20mlのサンプル缶に5gのポリアルキレンオキシド及び和光社製の超脱水メチルエチルケトン10gを入れ、撹拌羽が1cm×3cmの板状であるアズワン社製ペンシルキサーにて6分撹拌し、経時でのポリアルキレンオキシドの溶媒への分散性を評価した。
攪拌翼を付した2リットルの4つ口フラスコを窒素雰囲気下とし、五塩化リン96g(0.46mol)、脱水トルエン800mlを加え、20℃で攪拌した。攪拌を維持したまま、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン345g(2.99mol)を滴下した後、100℃に昇温し、更に1,1,3,3−テトラメチルグアニジン107g(0.92mol)を滴下した。得られた白色のスラリー溶液を100℃で14時間攪拌した後、80℃まで冷却し、イオン交換水250mlを加え、30分間攪拌した。攪拌を止めると、スラリーは全て溶解し、2相溶液が得られた。得られた2相溶液の油水分離を行い、水相を回収した。得られた水相にジクロロメタン100mlを加え、油水分離を行い、ジクロロメタン相を回収した。得られたジクロロメタン溶液をイオン交換水100mlで洗浄した。
攪拌翼を付した2リットルのオートクレーブを窒素雰囲気下とし、ポリエーテルポリオール(三洋化成工業社製、サンニックスPP400、官能基数2)62.58g(活性水素量313mmol)、合成例1で得られたイミノフォスファゼニウム塩Aの25重量%2−プロパノール溶液16.63g(7.8mmol)を加えた。内温を100℃とし、180rpmで撹拌しながら0.3kPa未満で2時間減圧処理を行い触媒前駆体を得た。その後、トリイソプロポキシアルミニウムの29重量%ヘキサン溶液16.38g(23mmol)を加え、内温を100℃とし、310rpmで撹拌しながら0.3kPa未満で3時間減圧処理を行い、アルキレンオキシド重合触媒を得た。
実施例1のポリエーテルポリオール(三洋化成工業社製、サンニックスPP400)、プロピレンオキシドの比率を変更した以外同様の操作により、ポリアルキレンオキシドを得た。触媒の投入量はプロピレンオキシドの投入量に応じて適宜調整を行った。重合倍率が高いものは必要に応じて途中でプロピレンオキシドの投入を停止後内容液を一部脱液し、プロピレンオキシドの投入を再開した。
実施例1のポリエーテルポリオール(三洋化成工業社製、サンニックスPP400)の投入量を100.4g(活性水素量126mmol)に変更し、プロピレンオキシドのし投入量を1230mlに変更した以外は実施例1と同様の操作により、ポリアルキレンオキシドを得た。
触媒として市販の中国製DMC触媒を用いた以外は実施例1と同様の方法により、ポリアルキレンオキシドを得た。触媒の投入量はプロピレンオキシドの投入量に応じて適宜調整を行った。重合倍率が高いものは必要に応じて途中でプロピレンオキシドの投入を停止後内容液を一部脱液し、プロピレンオキシドの投入を再開した。
実施例1のポリエーテルポリオール(三洋化成工業社製、サンニックスPP400)、プロピレンオキシドの比率を変更し、前処理の条件を変更した点以外は同様の操作により、ポリアルキレンオキシドを得た。
実施例1のポリエーテルポリオールを三洋化成工業社製、サンニックスGP1000(官能基数3)に変更し、プロピレンオキシドの比率を変更した以外は実施例1と同様の操作により、ポリアルキレンオキシドを得た。
実施例5のポリエーテルポリオール(三洋化成工業社製、サンニックスGP1000)、プロピレンオキシドの比率を変更し、触媒として市販の中国製DMC触媒を用いた以外は実施例5と同様の操作により、ポリアルキレンオキシドを得た。
実施例1で得たポリアルキレンオキシド100重量部、ジフェニルメタンジイソシアネート5.8部(商品名:ミリオネートMT)、ジブチルスズジラウレート0.05部をセパラブルフラスコに入れ撹拌した。
比較例3で得たポリアルキレンオキシド100重量部、ジフェニルメタンジイソシアネート5.8部(商品名:ミリオネートMT)、ジブチルスズジラウレート0.05部をセパラブルフラスコに入れ撹拌した。
80℃で5時間反応後、ドクターブレードを用いて100μm厚みの塗工を試みたが粘度が高く均一な塗工が困難であり、ウレタン硬化物のフィルムとして成形は困難であった。
Claims (4)
- ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエッションクロマトグラフィー(GPC)法により求めた分子量分布(Mw/Mn)が1.029以下、不飽和度が0.010meq/g以下、数平均分子量が5000以上であり、下記一般式(1)で表され、「(ZO)p」、「(AO)q」、「(CH2−CH2−O)r」で表されるブロック構成単位を有し、かつ末端に(「CH2−CH2−O)r」で表されるブロック構成単位が位置し、式p+q>10rを満たすポリアルキレンオキシド。
- 上記一般式(1)中、p+qが10〜1000、qが10〜1000、rが0又は1〜90であることを特徴とする請求項1に記載のポリアルキレンオキシド。
- 上記一般式(1)中、rが0であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のポリアルキレンオキシド。
- 分子量分布(Mw/Mn)が、分離カラムに粒径3μmの充填剤を充填したカラム4本を直列接続し、レファレンス側に抵抗管を接続、展開溶媒にテトラヒドロフランを用いた条件で分析した分子量分布であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のポリアルキレンオキシド。
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