JP5446798B2 - 塩素化ポリエーテル組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)予め調製した塩素化ポリエーテルAと、ポリオールB及び/又は有機溶媒Cを混合する方法、
(2)塩素化ポリエーテルAを調製し、それとポリオールB及び/又は有機溶媒Cを混合する方法、
(3)塩素化ポリエーテルAを有機溶媒C中で調製し、必要に応じてそれとポリオールBを混合する方法、
等を挙げることができる。これらのなかでも、組成物の調製が簡便かつ容易な(2)又は(3)の方法が好ましい。
い。
〜NMRスペクトルの測定〜
核磁気共鳴スペクトル測定装置(日本電子社製、GSX270WB)を用い、重クロロホルム中で測定した。
粘弾性測定装置(Anton Paar社製、MCR−300)を用い、25℃で定常流粘度を測定した。
試料をフラスコ燃焼法にて処理し、溶液中の塩素量を硝酸第二水銀溶液により滴定し算出した。
JIS K1557−1の方法に従い測定した。
ポリオールA:水酸基価560、粘度46mPa・s、平均官能基数2のポリプロピレングリコール(三洋化成工業社製、サンニックスPP−200),
ポリオールB:水酸基価118、粘度108mPa・sの平均官能基数2のポリプロピレングリコール(三洋化成工業社製、サンニックスPP−950),
ポリオールC:水酸基価28、粘度780mPa・sの平均官能基数2のポリプロピレングリコール(三洋化成工業社製、サンニックスPP−4000),
ポリオールD:水酸基価56、粘度500mPa・sの平均官能基数3のポリプロピレングリコール(三洋化成工業社製、サンニックスGP−3000),
ポリオールE:水酸基価56、粘度5700mPa・sの平均官能基数2の3−メチル−1,5−ペンタンアジペート系ポリエステルポリオール(クラレ社製、クラレポリオールP−2010)。
撹拌翼、温度計、滴下ロート、窒素導入管を取り付けた500ml4つ口フラスコを減圧下で加熱乾燥し、窒素置換を行った後、重合開始剤としてプロピレングリコール5.0g(63mmol)、酸触媒として三フッ化ホウ素エーテル錯体1.0g、重合溶媒として、溶解度パラメーター9.7(cal/cm3)1/2の塩化メチレン60.0gを仕込み、内温を20℃とした。3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタン63.0g(447mmol)を滴下ロートより3時間かけて仕込んだ後、さらに20℃で1時間重合し、3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタンの転化率が100%であることをガスクロマトグラフィーにより確認した。得られた組成物の一部を採取し、1%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、塩化メチレンを除去した。1H−NMRより、生成物は3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタンの開環重合物であることを確認した。また、分析の結果、塩素含量は46重量%、水酸基価は110を示した。
実施例1で分析用に採取した3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタンの開環重合物の粘度は1.1×106mPa・sであり、室温で流動性を示さなかった。
実施例1で分析用に採取した3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタンの開環重合物に溶解度パラメーター7.3のヘキサンを等量混合したが、室温で相分離し、均一な組成物が得られなかった。
実施例1で分析用に採取した3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタンの開環重合物と、表1に記載の有機溶媒又はポリオールとを所定の比率で混合し、組成物を得た。結果を表1に併せて示す。いずれの組成物も室温で良好な流動性を示した。
撹拌翼、温度計、滴下ロート、窒素導入管を取り付けた500ml4つ口フラスコを減圧下で加熱乾燥し、窒素置換を行った後、重合開始剤としてプロピレングリコール15.2g(200mmol)、酸触媒として三フッ化ホウ素エーテル錯体5.7gを仕込み、水浴で内温を40℃に制御した。3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタン71.9g(510mmol)、1,4−ジクロロ−2,3−エポキシブタン133.5g(947mmol)の混合物を滴下ロートより2時間かけて仕込んだ後、さらに40℃で4時間重合反応を行った。反応はガスクロマトグラフにより追跡し、3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタンと1,4−ジクロロ−2,3−エポキシブタンの転化率はそれぞれ100%、90%であった。未反応の1,4−ジクロロ−2,3−エポキシブタンを減圧除去した結果、3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタンの開環物残基/1,4−ジクロロ−2,3−エポキシブタンの開環物残基=37/63(モル比)、塩素含量46重量%、水酸基価110、粘度5.2×105mPa・sの塩素化ポリエーテルを得た。得られた塩素化ポリエーテルは室温で流動性を示さなかった。
比較例3で得た塩素化ポリエーテルにアセトンを加え、塩素化ポリエーテル/アセトン=80/20(重量比)の組成物を調製した。粘度は160mPa・sであり、室温で優れた流動性を示した。
比較例3で得た塩素化ポリエーテルにポリオールBを加え、塩素化ポリエーテル/ポリオールB=50/50(重量比)の組成物を調製した。粘度は5000mPa・sであり、室温で優れた流動性を示した。
撹拌翼、温度計、滴下ロート、窒素導入管を取り付けた500ml4つ口フラスコを減圧下で加熱乾燥し、窒素置換を行った後、重合開始剤としてポリオールB100g、酸触媒として三フッ化ホウ素エーテル錯体1.0gを仕込み、水浴で内温を20〜25℃に制御した。3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタン55.0g(390mmol)を滴下ロートより50分かけて仕込んだ後、さらに20〜25℃で2時間重合反応を行った。反応はガスクロマトグラフにより追跡し、3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタンの転化率は100%であった。一部、サンプリングし分析した結果、3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタンの開環物残基/プロピレンオキシドの開環物残基=18/82(モル比)の塩素化ポリエーテル共重合体であることを確認した。得られた共重合体の塩素含量は18重量%、水酸基価は75であった。
実施例11で使用したポリオールCに変えて、ポリオールEを用いた以外は、実施例11と同じ方法で塩素化ポリエーテル/ポリオールE=80/20の組成物を得た。粘度は1500mPa・sで優れた流動性を示した。
実施例12の方法に従い、塩素化ポリエーテル/ポリオールE=20/80の組成物を得た。粘度は4200mPa・sで優れた流動性を示した。
Claims (11)
- 塩素化ポリエーテルAの水酸基価が、1〜1000(mgKOH/g)の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の塩素化ポリエーテル組成物。
- ポリオールBが、ポリエーテルポリオール、ポリマーポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、及び天然油系ポリオールからなる群より選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塩素化ポリエーテル組成物。
- 更に有機溶媒Cを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の塩素化ポリエーテル組成物。
- 有機溶媒Cの溶解度パラメーターが、8〜13(cal/cm3)1/2の有機溶媒であることを特徴とする請求項4に記載の塩素化ポリエーテル組成物。
- 予め調製した塩素化ポリエーテルAと、ポリオールBを混合することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の塩素化ポリエーテル組成物の製造方法。
- 予め調製した塩素化ポリエーテルAと、ポリオールB及び有機溶媒Cを混合することを特徴とする請求項4又は5に記載の塩素化ポリエーテル組成物の製造方法。
- 含活性水素化合物を重合開始剤として用い、酸触媒の存在下、3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタン及び/又は1,4−ジクロロ−2,3−エポキシブタンを開環重合して塩素化ポリエーテルAを調製し、それとポリオールBを混合することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の塩素化ポリエーテル組成物の製造方法。
- 含活性水素化合物を重合開始剤として用い、酸触媒の存在下、3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタン及び/又は1,4−ジクロロ−2,3−エポキシブタンを開環重合して塩素化ポリエーテルAを調製し、それとポリオールB及び有機溶媒Cを混合することを特徴とする請求項4又は5に記載の塩素化ポリエーテル組成物の製造方法。
- 含活性水素化合物を重合開始剤として用い、酸触媒の存在下、3,4−ジクロロ−1,2−エポキシブタン及び/又は1,4−ジクロロ−2,3−エポキシブタンを有機溶媒C中で開環重合して塩素化ポリエーテルAを調製することを特徴とする請求項4又は5に記載の塩素化ポリエーテル組成物の製造方法。
- 有機溶媒Cが、酸に対し不活性であり、かつ溶解度パラメーター8〜13(cal/cm3)1/2の有機溶媒であることを特徴とする請求項10に記載の塩素化ポリエーテル組成物の製造方法。
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