JP6875256B2 - 化粧料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧料の製造方法に関し、特に、分岐型シリコーンマクロモノマー単位を有する重合体(A)を用いた化粧料の製造方法に関する。
シリコーン重合体は、べたつきが少なく、なめらかに伸び、さっぱりとした使用感を与え、撥水性に富むと共に皮膚安全性が高いことから、従来より様々な化粧料に多用されている。特にメークアップ化粧料や日焼け止め化粧料等は、耐水性及び耐汗性に優れた製品開発が求められている。汗等による化粧崩れや二次付着を防止する目的で、皮膜形成性のシリコーン重合体が使用されており、皮膜形成性のシリコーン重合体としては、固体状のトリメチルシロキシケイ酸や、シリコーングラフトアクリル共重合体等が挙げられる。
トリメチルシロキシケイ酸のような固い皮膜を化粧料に十分な量配合すると、塗布後の感触が悪くきしみ感が出てしまう。また脆い皮膜のため、応力が加わったときに剥がれ落ちてしまうことがあった。また、塗布された後に衣服等で擦られた場合、化粧が衣服等へ付着し易い(以下において、「2次付着」という)という問題がある。更に、シリコーン以外の炭化水素系油剤への相溶性が乏しいという問題もあった。
シリコーングラフトアクリル共重合体として、(メタ)アクリロキシ基のようなラジカル重合可能な基を片末端に有する直鎖状シリコーンマクロモノマーと他のラジカル重合性モノマーを共重合した重合体は公知であり、柔軟性のある皮膜を形成し、良好な使用感を化粧料に提供することが知られている。また、共存する炭化水素系油剤への相溶性を向上させるため、長鎖アルキル基を有するラジカル重合性モノマーと共重合する方法や(特許文献1,2)、長鎖アルキル基を有するラジカル重合性モノマーと、親水性基を有するラジカル重合性モノマーと共に、一定の割合で共重合させることで、炭化水素系油剤への相溶性と皮膚や毛髪への密着性を併せ持つシリコーン共重合体を得る方法等が開示されている(特許文献3)。しかしながら、シリコーンマクロモノマーの構造に関する検討は充分行われていなかった。
他方、オルガノシロキサン鎖が極度に分岐したカルボシロキサンデンドリマー構造を有する重合体が知られている(特許文献4)。該重合体は、皮膜形成性に優れ、耐水性、耐皮脂性の良い化粧料を提供する事が知られているが、合成の出発原料が特殊である上、製造方法も煩雑であった(特許文献5、6)。
特許第2767633号公報 特許第2976146号公報 特許第5508209号公報 特許第4009382号公報 特許第4236342号公報 特許第4270593号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、良好な耐水性、密着性、光沢、及び持続性を有し、安定性の良い優れた化粧料の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明では、化粧料の製造方法であって、
モノマー単位(I):下記式(1)で示される分岐型シリコーンマクロモノマー
(1)
(式中、M=R SiO0.5、M=R SiO0.5、D=R SiO、D=RSiO、T=RSiO1.5、T=RSiO1.5、Q=SiOであり、Rは、互いに異なっていてよい、炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基及びフッ素置換アルキル基から選択される基であり、Rは重合性不飽和基であり、aは1以上の整数、c及びeはそれぞれ0以上の整数であり、b、d、f及びgはそれぞれ0又は1である。但し、e、f及びgが同時に0になることはなく、b、d及びfの合計は1であり、c=0の時、aは2以上かつeとgの合計は1以上である。)
を必須成分として構成される重量平均分子量700〜300,000の重合体(A)を、1種又は2種以上のシリコーンオイル、炭化水素油、エステル油、アルコールから選ばれる液体成分(B)に予め溶解もしくは分散させ、その後他の成分と混合することを特徴とする化粧料の製造方法を提供する。
このような方法であれば、良好な耐水性、密着性、光沢、及び持続性を有し、安定性の良い優れた化粧料を製造することができる。
また、前記重合体(A)として、少なくとも前記モノマー単位(I);1〜99質量%と、1種又は2種以上の炭素数30以下の炭化水素基を有するラジカル重合性疎水性モノマーであるモノマー単位(II)を含む共重合体を用いることが好ましい。
このようなモノマー単位(II)を用いることで、重合体(A)の強度や柔軟性、及び相溶性を調整することができる。
また、前記重合体(A)として、少なくとも前記モノマー単位(I);1〜99質量%と、1種又は2種以上のラジカル重合性基を有する親水性モノマーであるモノマー単位(III)を含む共重合体を用いることが好ましい。
このようなモノマー単位(III)を用いることで、べたつきが抑えられた化粧料を製造することができる。
また、前記重合体(A)として、室温条件下で固形状であるものを用いることが好ましい。
このような重合体(A)を用いれば、良好な相溶性を有し、皮膚若しくは毛髪へのより優れた密着性を有する化粧料を製造することができる。
本発明で用いる重合体(A)であれば、各種油剤への良好な相溶性と皮膚もしくは毛髪等への密着性を同時に解決でき、このような重合体(A)を相溶化剤、増粘剤、分散剤、皮膜剤、及び/又は界面活性剤、として利用した化粧料は、滑り性を有し、塗布後のべたつきが少なくさっぱりとした使用感を与え、撥水性と良好な密着性を備えた化粧料となる。
また、重合体(A)が、予め液体成分(B)に均一に溶解又は分散された状態であれば、化粧料への分散が容易になり、化粧品への配合安定性が向上するだけでなく、よりべたつきが少なく、なめらかに伸び、さっぱりとした使用感を与え、使用感良好な化粧料を製造することができる。
以上説明したように、本発明で用いる重合体は、化粧品への配合安定性に優れ、良好な使用感、耐水性と密着性を有している為、この重合体を化粧料に配合することにより、べたつきが少なくさっぱりとした使用感を与え、撥水性と良好な密着性を備えた化粧料を製造することができる。
上述のように、良好な耐水性、密着性、光沢、及び持続性を有し、安定性の良い優れた化粧料の製造方法の開発が求められていた。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、べたつきが少なく、さっぱりとした使用感を与え、撥水性及び耐水性に富むと共に、良好な使用性、滑り性、及び持続性に優れた化粧料を提供するためには、皮膚もしくは毛髪への密着性が良好であり、共存する油剤への相溶性も良好である重合体を開発する必要があることを知見した。そして、本発明者は、シリコーンマクロモノマーの構造に着目し、べたつきが少なく、さっぱりとした使用感を与え、撥水性及び耐水性に富む性質を与えるモノマー単位(I):分岐型シリコーンマクロモノマーを必須成分として構成される重合体であれば、皮膚もしくは毛髪への密着性が良好であり、共存する油剤への相溶性も良好である共重合体となり、この共重合体を用いるとともに、所定の方法で配合すれば、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、化粧料の製造方法であって、
モノマー単位(I):下記式(1)で示される分岐型シリコーンマクロモノマー
(1)
(式中、M=R SiO0.5、M=R SiO0.5、D=R SiO、D=RSiO、T=RSiO1.5、T=RSiO1.5、Q=SiOであり、Rは、互いに異なっていてよい、炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基及びフッ素置換アルキル基から選択される基であり、Rは重合性不飽和基であり、aは1以上の整数、c及びeはそれぞれ0以上の整数であり、b、d、f及びgはそれぞれ0又は1である。但し、e、f及びgが同時に0になることはなく、b、d及びfの合計は1であり、c=0の時、aは2以上かつeとgの合計は1以上である。)
を必須成分として構成される重量平均分子量700〜300,000の重合体(A)を、1種又は2種以上のシリコーンオイル、炭化水素油、エステル油、アルコールから選ばれる液体成分(B)に予め溶解もしくは分散させ、その後他の成分と混合することを特徴とする化粧料の製造方法である。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<重合体(A)>
本発明では、後述するモノマー単位を含む重合体(A)を用いる。
重合体(A)は、後述するモノマー単位(I)のホモポリマーであっても良いが、他のラジカル重合性基を有するモノマーと共重合することが好ましい。共重合する他のラジカル重合性モノマーとしては、化粧料に配合できるラジカル重合性モノマーであれば特に限定はしないが、後述する1種又は2種以上の炭素数30以下の炭化水素基を有するラジカル重合性疎水性モノマーであるモノマー単位(II)、及び/又は、後述する1種又は2種以上のラジカル重合性基を有する親水性モノマーであるモノマー単位(III)が好ましい。
このように、他のラジカル重合性モノマーとの共重合により、極性の異なる油剤との相溶性の調整が可能となる他、樹脂の硬さ、いわゆるガラス転移点(Tg)の調整が可能となり、室温条件下において、液状、固体状、ワックス状体等、必要に応じて様々な状態を取ることが可能となる。また、相溶性や増粘性、分散性、皮膜形成性、乳化特性等、必要に応じて様々な特性の付与、向上が可能となる。
重合体(A)は、化粧料への配合安定性に優れ、これを用いた化粧料は、良好な使用性と持続性を併せ持つものとなる。
重合体(A)の形状としては、固形状、ワックス状、液状等があり、モノマー単位(I)と、その他のラジカル重合性モノマーの配合バランスにより調整することが可能である。
重合体(A)の形状は特に限定しないが、室温条件下で固形状であることが好ましい。室温で固形状であるとは、室温で流動性を示さないもの、より詳細な定義としては、20±5℃において試験管(内径30mm,高さ120mmの平底円筒型透明ガラス製)の管底から55mm[A線],85mm[B線]の高さに標線のついたものを用意し、A線まで試料を入れ横に倒した時、90秒以内にB線を越えない場合を固形状とする。
固形状の形態は樹脂状、ワックス状等があり、樹脂状であることが好ましく、室温条件化において皮膜形成性を有する事がより好ましい。重合体(A)が、良好な皮膜形成性を有する時、これを配合した化粧料は、べたつきが少なくさっぱりとした使用感に加え、良好な密着性と撥水性を有した化粧料となる。
重合体(A)の重合は、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤の存在下に行なわれる。重合方法は、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、バルク重合法のいずれの方法の適用も可能である。これらの中でも、溶液重合法は、得られる重量平均分子量を調べる際のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)のグラフの分散と共重合体の重量平均分子量を適宜調製することが容易であることから好ましい方法である。重合の際、用いられる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカン等の脂肪族系有機溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、デカノール等のアルコール系有機溶剤、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化有機溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系有機溶剤中で重合反応を行っても良い。しかし、化粧品用途として用いる観点からは、無溶剤、エタノール、又はイソプロパノールを使用することが好ましい。
このようにして製造される重合体(A)のGPCにおけるポリスチレン換算の重量平均分子量は700〜300,000であるが、好ましくは1000〜200,000、より好ましくは3000〜100,000である。重量平均分子量が300,000より大きいと、各種油剤への相溶性が低下し、化粧料に容易に配合することができない。また重量平均分子量が700より小さいと皮膜剤、増粘剤、界面活性剤、及び/又は分散剤としての使用感が低下する場合がある。
本発明で製造される化粧料に含まれる重合体(A)は、各種の化粧品に使用することができるが、特に皮膚や毛髪に外用されるすべての化粧料に好適である。好ましくは、本発明で製造される化粧料は、皮膜剤及び/又は増粘剤として重合体(A)を配合した化粧料とすることができる。重合体(A)はシリコーン重合体としての特性を有する上、各種油剤への良好な相溶性と皮膚もしくは毛髪への密着性を同時に解決することができるため皮膜剤及び/又は増粘剤として好適に用いることができる。また、本発明で製造される化粧料が乳化状のものである場合には、重合体(A)を界面活性剤として用いた化粧料とすることができる。重合体(A)をシリコーン部位、疎水性部位、親水性部位を有する多官能性の共重合体とすれば、有効な界面活性剤として用いることができる。更に、化粧料が後述する粉体(G)を含むものである場合には、重合体(A)を粉体(G)の分散剤として用いた化粧料とすることができる。皮膚や毛髪に外用される化粧料とは、たとえば、乳液、クリーム、クレンジング、パック、オイルリキッド、マッサージ料、美容液、洗浄剤、脱臭剤、ハンドクリーム、リップクリーム等のスキンケア化粧料、メイクアップ下地、白粉、リキッドファンデーション、油性ファンデーション、頬紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、口紅等のメイクアップ化粧料、シャンプー、リンス、トリートメント、セット剤等の毛髪化粧料、制汗剤、日焼け止め乳液や日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料等である。
本発明で製造される化粧料に含まれる重合体(A)の配合量は化粧料の剤形によって異なるが、化粧料全体の0.5〜99.0質量%の範囲で使用可能であり、好ましくは化粧料全体の1.0〜50質量%で配合される。
モノマー単位(I):分岐型シリコーンマクロモノマー
重合体(A)を構成するためのモノマー単位(I)は、式(1)で示される分岐型シリコーンマクロモノマーであり、1価の重合性分岐型オルガノポリシロキサンである。
(1)
(式中、M=R SiO0.5、M=R SiO0.5、D=R SiO、D=RSiO、T=RSiO1.5、T=RSiO1.5、Q=SiOであり、Rは、互いに異なっていてよい、炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基及びフッ素置換アルキル基から選択される基であり、Rは重合性不飽和基であり、aは1以上の整数、c及びeはそれぞれ0以上の整数であり、b、d、f及びgはそれぞれ0又は1である。但し、e、f及びgが同時に0になることはなく、b、d及びfの合計は1であり、c=0の時、aは2以上かつeとgの合計は1以上である。)
モノマー単位(I)を含むことで、各種油剤への相溶性及び、皮膚もしくは毛髪等への密着性が向上し、べたつきが少なく、密着性に優れ、なめらかに伸び、さっぱりとした使用感を与え、撥水性及び耐水性に富むと共に皮膚安全性が高いというシリコーン重合体の性質を化粧料に付与する重合体(A)となる。
は、互いに異なっていてよい、炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基から選択される基であり、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、トリフロロプロピル基、ヘプタデカフロロデシル基等のフッ素置換アルキル基等を挙げることができる。
は全体の50%以上がメチル基であることが好ましく、さらに好ましくは70%以上がメチル基であり、メチル基が100%でも良い。
は重合性不飽和基であり、(メタ)アクリル基であることが最も好ましい。
aは1以上の整数であり、好ましくは1〜200の整数、より好ましくは1〜100の整数である。cは、0以上の整数であり、好ましくは、0〜500、より好ましくは1〜200の整数である。eは0以上の整数であり、好ましくは0〜100、より好ましくは1〜50の整数である。gは0又は1であり、好ましくは1である。b、d、fはそれぞれ0又は1であり、b、d、fの合計は1であるが、合成面では立体障害の少ないb=1とするのが好ましい。また、e、f、及びgが同時に0になることはなく、c=0の時、aは2以上かつeとgの合計は1以上でなければならない。
上記一般式(1)で表される重合性不飽和基を有する分岐型シリコーンマクロモノマーは特殊な出発原料や煩雑な工程を用いずに合成することができる。例えば、特に限定しないが、特開2017−071581記載の方法に従って得ることができる。具体的には、分子中に1つだけシラノール基を有するオルガノシロキサンを、塩基存在下、有機クロロシラン化合物と反応させることで得ることができる。つまり、下記に示す[工程1]と[工程2]により、又は[工程1]と[工程2]を繰り返すことにより得ることができる。
[工程1]は、下記一般式(1−1)
a−1 b−1c−1 d−1e−1 f−1g−1 (1−1)
(M=R SiO0.5、M=R HSiO0.5、D=R SiO、D=HRSiO、T=RSiO1.5、T=HSiO1.5、Q=SiOであり、Rは前述の通り、a−1は1以上の整数、c−1及びe−1はそれぞれ0以上の整数であり、b−1、d−1、f−1、g−1はそれぞれ0又は1である。ただし、e−1、f−1及びg−1が同時に0になることはなく、b−1、d−1、f−1の合計は1であり、c−1が0の時、a−1は2以上かつe−1とg−1の合計は1以上である。)
で示されるオルガノハイドロジェンシロキサンを、触媒存在下、水と反応させることにより分子中に1つだけシラノール基を有するオルガノシロキサンを得る工程である。
上記一般式(1−1)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンの製造方法は既に公知技術であるが、SiH基を有する有機ケイ素化合物とアルキル基を有する有機ケイ素化合物の加水分解縮合やリビング重合によるものが挙げられ、必要に応じて、蒸留等の精製処理を行うことも可能である。また市販品を購入することも可能である。
使用する触媒としては、遷移金属触媒又はルイス酸触媒が挙げられる。遷移金属触媒としては、ルテニウム触媒、ロジウム触媒、パラジウム触媒、イリジウム触媒、白金触媒、金触媒等が挙げられ、特にパラジウム触媒が好ましくい。また、ルイス酸触媒としては、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化第二スズ、硫酸塩化第二スズ、塩化第二鉄、三フッ化ホウ素、ペンタフルオロフェニルホウ素等が挙げられ、特にペンタフルオロフェニルホウ素が好ましい。
[工程1]では必要に応じて溶媒を使用してもよい。溶媒としては、原料である上記一般式(1−1)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンや触媒と非反応性であれば特に限定されないが、具体的にはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。溶剤の量に特に制限はなく、適宜調節できる。
[工程1]で、分子中に1つだけシラノール基を有するオルガノシロキサンを製造するに当り、上記一般式(1−1)のオルガノハイドロジェンシロキサンと触媒との配合比は特に限定されないが、反応性、生産性の点から、上記一般式(1−1)のオルガノハイドロジェンシロキサン1モルに対し、触媒を0.000001〜0.1モル、特に0.000001〜0.01モルの範囲で反応させることが望ましい。0.000001モル以上の場合は、反応速度が遅くならないため、反応時間が短くなり、0.1モル以下の場合は、反応生成物である分子中に1つだけシラノール基を有するオルガノシロキサンが再分配反応により高分子化して収率が低下するおそれがないために好ましい。
また、分子中に1つだけシラノール基を有するオルガノシロキサンを製造するに当り、上記一般式(1−1)のオルガノハイドロジェンシロキサンと水との配合比は特に限定されないが、反応性、生産性の点から、上記一般式(1−1)のオルガノハイドロジェンシロキサン1モルに対し、水1〜5モル、特に1.05〜3.0モルの範囲で反応させることが望ましい。1モル以上の場合には、反応が完全に進行し、収率が十分なものとなり、5モル以下の場合は、収率を向上させつつ、ポットイールドも十分なものとすることができる。
[工程1]の反応温度は1℃〜70℃、特に5℃〜40℃の範囲で反応させることが望ましい。反応時間は、反応の進行度合いにもよるが30分〜10時間、特に1時間〜8時間の範囲とすることが好ましい。また、必要に応じて蒸留等の精製処理を行うことも可能であり、常圧下あるいは減圧下で、常法により行うことができる。
[工程2]は、[工程1]で得られた分子中に1つだけシラノール基を有するオルガノシロキサンを、塩基存在下、重合性不飽和基を有する有機クロロシラン化合物と反応させる工程である。
[工程2]において必要とされる原料である塩基は、特に限定されないが、具体的には、炭酸ナトリウムや、ピリジン、トリエチルアミン、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、N−ヘキシルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、イミダゾール、N−メチルイミダゾール等のアミン系の塩基が挙げられる。
また、原料の有機クロロシラン化合物としては、重合性不飽和基を有していれば特に限定されるものではないが、得られた化合物を、(メタ)アクリル基を有する有機クロロシラン化合物が好ましく、市販されていて入手が容易なものとして、3−メタクリロキシプロピルジメチルクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルジクロロメチルシラン等が挙げられる。また、得られた化合物を[工程1]における一般式(1−1)として使用し、より高度な分岐構造を有する高分子量体を得る場合は、ジメチルクロロシラン、メチルジクロロシラン、トリクロロシランが市販されており入手容易である。
[工程2]では必要に応じて溶媒を使用してもよい。溶媒としては、原料である上記一般式(1−1)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンや塩基、有機クロロシラン化合物と非反応性であれば特に限定されないが、具体的にはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。溶剤の量に特に制限はなく、適宜調節できる。
また、一般式(1)の重合性不飽和基を有する分岐型オルガノポリシロキサンを製造するに当り、[工程1]で得られた分子中に1つだけシラノール基を有するオルガノシロキサンと有機クロロシラン化合物との配合比は特に限定されないが、反応性、生産性の点から、[工程1]で得られたオルガノシロキサン1モルに対し、有機クロロシラン化合物中のSi−Cl基を0.01〜2.0モル、特に0.4〜1.2モルの範囲で反応させることが望ましい。0.01モル以上の場合は、モノ官能性分岐型オルガノシロキサン化合物の収率が十分なものとなり、2.0モル以下の場合は、収率を向上させつつ、ポットイールドも十分なものとすることができる。
また、[工程2]において有機クロロシラン化合物と塩基との配合比は、特に限定されないが、反応性、生産性の点から、有機クロロシラン化合物中のSi−Cl基1モルに対し、塩基を0.1〜6.0モル、特に0.4〜3.0モルの範囲で反応させることが望ましい。0.1モル以上の場合は、反応速度が遅くならないため、反応時間が短くなり、6.0モル以下の場合は、反応生成物のモノ官能性分岐型オルガノシロキサン化合物の単離が容易になり、収率が十分なものとなる。
[工程2]の反応温度は、1℃〜80℃、特に5℃〜40℃が好ましい。反応時間は、30分〜20時間、特に1時間〜10時間の範囲とすることが好ましい。
[工程2]において、塩基としてアンモニア等のアミン類を使用する場合、先に有機クロロシランを反応させ、有機シラザンを経由することも可能である。この方法では、塩の副生を抑制することが可能である。また、この時の反応温度は、1℃〜80℃、好ましくは5℃〜50℃の範囲で行うことが望ましい。反応時間は、30分〜20時間、特に1時間〜10時間の範囲とすることが好ましい。
また、一般式(1)で表される重合性不飽和基を有する分岐型シリコーンマクロモノマーの製造方法では必要に応じて蒸留等の精製処理を行うことも可能であり、常圧下あるいは減圧下で、常法により行うことができる。
また、有機クロロシランの代わりに、重合性不飽和基を有する他の加水分解性オルガノシラン、具体的には、アルコキシシラン化合物と反応させることで得ることも可能である。市販されていて入手が容易なものとしては、3−メタクロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3‐メタクロキシプロピルトリメトキシシラン、3‐メタクロキシプロピルメチジジエトキシシラン、3‐メタクロキシプロピルトリエトキシシラン、3‐アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
モノマー単位(II):ラジカル重合性疎水性モノマー
重合体(A)は、1種又は2種以上の炭素数30以下の炭化水素基を有するラジカル重合性疎水性モノマーであるモノマー単位(II)を含んでもよい。炭素数30以下の炭化水素基を有するラジカル重合性モノマー由来の構成単位を含むことで、共重合体(A)の強度や柔軟性、及び相溶性が調整可能になる。
モノマー単位(II)のラジカル重合性疎水性モノマーが有する炭化水素基は、鎖状、環状、芳香族のいずれでもよい。モノマー単位(II)としては、例えば1種又は2種以上のメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。モノマー単位(II)のラジカル重合性モノマーはこれらの2種以上から選ばれることが特に好ましい。また、これらは皮膜の強度や柔軟性に寄与するところが多いため、強靭な皮膜とするためには、メチル(メタ)アクリレートやイソボルニル(メタ)アクリレート等のようにポリマー化したときのTgが高くなるラジカル重合性モノマーであることが好ましく、更に柔軟性のためにTgの低いラジカル重合性モノマーと組み合わせることがより好ましい。
重合体(A)がモノマー単位(I)と(II)とを含む場合、モノマー単位(I)は、1〜99質量%が好ましく、より好ましくは、20〜90%、更に好ましくは20〜80%である。モノマー単位(I)の配合量が1質量%以上であれば、シリコーン重合体としての特性を付与させることができ、使用性が悪くならない。
モノマー単位(III):親水性モノマー
重合体(A)は、1種又は2種以上のラジカル重合性基を有する親水性モノマーをモノマー単位(III)として含んでもよい。ラジカル重合性基を有する親水性モノマー由来の構成単位を含むことで、皮膚もしくは毛髪への良好な密着性を示し、化粧料のべたつきを抑えることもでき、かつ臭いの少ない皮膜剤、増粘剤、界面活性剤、及び/又は分散剤となる重合体(A)となる。
モノマー単位(III)のラジカル重合性基を有する親水性モノマーとしては、1種又は2種以上の(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリレートアルコール類、ポリオオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルが例示される。特に、密着性が良く、臭いの少ない皮膜を形成するためには、1種又は2種以上のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートであることが好ましい。重合体(A)を構成するためのモノマー単位(III)として1種又は2種以上のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを用いることで、使用感良好で使用性及び持続性に優れた化粧料を提供することができる上、臭いの少ない皮膜を形成することができる化粧料となる。
重合体(A)がモノマー単位(I)と(III)とを含む場合、モノマー単位(I)は、1〜99質量%が好ましく、より好ましくは、20〜90%、更に好ましくは20〜80%である。モノマー単位(I)の配合量が1質量%以上であれば、シリコーン重合体としての特性を付与させることができ、使用性が悪くならない。
重合体(A)は、構成するモノマー単位(I)、(II)及び(III)の配合バランスにより、皮膜の強度、柔軟性、油剤への相溶性等、重合体の特性を調整することが可能であり、また、モノマー単位(III)は親水性の付与にも寄与している。
モノマー単位(IV):直鎖型シリコーンマクロモノマー単位
重合体(A)を構成するためのモノマー単位として、必要に応じて下記式(2)で示されるラジカル重合性基を有する直鎖型シリコーンマクロモノマー単位(IV)を用いることも可能である。
下記式(2)で示される直鎖型シリコーンマクロマー由来の構成単位を含むことで、よりなめらか伸びとさっぱりした感触を化粧料に付与することが可能となる。
Figure 0006875256
(上記式(2)中、Xは炭素数2〜10の2価の芳香族基もしくは−COOR−であり、但しRはSiと結合されている脂肪族基であり、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは互いに同一もしくは異なる、フッ素置換された、又は非置換の炭素数1〜30の1価アルキル基、もしくはアリール基であり、nは1〜100の整数を示す。)
上記式(2)で示されるシリコーンマクロモノマーのRは、水素原子又はメチル基であるが、好ましくはメチル基である。
また、Rは互いに同一もしくは異なる、フッ素置換された、又は非置換の炭素数1〜30の1価アルキル基、もしくはアリール基であるが、皮膚に対してより好ましいのはフッ素置換された、又は非置換の炭素数1〜6の1価のアルキル基、アリール基である、更に好ましくは皮膚に対する低刺激性、滑り性の観点からメチル基、フェニル基、トリフロロプロピル基であり、最も好ましいのはメチル基である。
Xは、炭素数2〜10の2価の芳香族基もしくは−COOR−であり、好ましくは炭素数3〜8の2価の芳香族基もしくは−COOR−であり、より好ましくは−COOR−基である。−COOR‐において、RはSiに結合されている脂肪族基であり、カルボニル基は共重合体主鎖の炭素原子に結合されている。Rは例えば−(CH−であり、ここでyは1〜9の整数、好ましくは2〜7の整数、より好ましくは3〜5の整数である。Xが−COOR−の場合の例を下記一般式(3)に示す。これらのシリコーンマクロモノマーにおいて、R〜R及びy、nは既に述べたものと同じである。
Figure 0006875256
nは1〜100の整数であり、好ましくは3〜80の整数、より好ましくは5〜65の整数である。nが上限値100以下であれば、重合体(A)の製造時において重合反応の反応性が低下する恐れがない。また、得られる重合体(A)の密着性が低下する恐れがない。更に、化粧料中に炭化水素系油剤を配合する場合には油剤と重合体の相溶性が悪くなる恐れがない。
上記一般式(2)、(3)で示されるシリコーンマクロモノマーは、代表的には(メタ)アクリレート置換クロロシラン化合物と、カルビノール変性シリコーンとを、常法により脱塩酸反応により得ることができるが、合成方法はこれに限定されるものではない。
尚、重合体(A)を構成する為の上記モノマー単位の質量%の和は、100%になるように調整される。
<液体成分(B)>
重合体(A)を予め溶解又は分散させる液体成分(B)としては、1種又は2種以上のシリコーンオイル、炭化水素油、エステル油、アルコールから選ばれるが、この内、シリコーンオイルとしては、例えば、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル( 3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体等の直鎖状の非反応性シリコーンオイルや、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状体が挙げられる。また上記の非反応性シリコーンオイル以外に、分子鎖の末端あるいは側鎖にポリエーテル基やアミノ基、シラノール基等の官能基を有する変性ポリシロキサンも使用できる。
炭化水素油としては、直鎖状、分岐状、さらに揮発性の炭化水素油等が挙げられ、具体的には、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、イソドデカン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワレン、パラフィン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、水添ポリイソブテン等が挙げられる。
エステル油としては、イソノナン酸イソトリデシル、トリエチルヘキサノイン等が挙げられる。
アルコ−ルとしては、化粧品原料に用いられているものが使用可能である。これらの中でも、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピリアルコール等の低級アルコールが好ましい。この溶液や分散液の粘度は、25℃で10〜100000mPa・sが好ましく、さらに、化粧品での感触の改良効果が高いことから、100〜5000mPa・sが好ましい。
<その他の成分>
本発明で製造される化粧料には、目的に応じて、化粧料に使用される種々の成分、油剤成分(C)、紫外線吸収成分(D)、水(E)、界面活性剤(F)、粉体(G)、分子構造中にアルコール性水酸基を有する化合物(H)、水溶性或いは水膨潤性高分子(I)、親水性基を有しない架橋型オルガノポリシロキサン重合物と液状油剤からなる組成物(J)、親水性基を有する架橋型オルガノポリシロキサン重合物と液状油剤からなる組成物(K)、シリコーン樹脂(L)、及び/又はシリコーンワックス(M)を含むことができる。以下、各々の成分につき説明する。
油剤成分(C)
上述のように本発明で製造される化粧料は、1種又は2種以上の油剤成分(C)を含むことができる。油剤成分(C)としては、通常の化粧料に使用される、固体、半固体、液状の何れの油剤も使用することができる。
このような液状油剤としては、1種又は2種以上のシリコーン油、炭化水素油、高級脂肪酸、エステル油や天然動植物油等の極性油、半合成油、及び/又はフッ素系油等を挙げることができ、極性油、シリコーン油が好ましい。これらは1種単独又は、2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、カプリリルメチコン、メチルトリメチコン、フェニルトリメチコン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルヘキシルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等の低粘度から高粘度の直鎖或いは分岐状のオルガノポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン等の環状オルガノポリシロキサン、トリストリメチルシロキシメチルシラン、テトラキストリメチルシロキシシラン等の分岐状オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、高重合度のガム状ジメチルポリシロキサン、ガム状アミノ変性オルガノポリシロキサン、ガム状のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等のシリコーンゴム、及びシリコーンガムやゴムの環状シロキサン溶液、トリメチルシロキシケイ酸、トリメチルシロキシケイ酸の環状オルガノポリシロキサン溶液、ステアロキシシリコーン等の高級アルコキシ変性オルガノポリシロキサン、高級脂肪酸変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、長鎖アルキル変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、シリコーン樹脂及びシリコーンレジンの溶解物等が挙げられる。
炭化水素油としては、直鎖状、分岐状、更に揮発性の炭化水素油等が挙げられ、具体的には、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、イソドデカン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワレン、パラフィン、セレシン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリエチレン・ポリピロピレンワックス、(エチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、(ブチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、流動パラフィン、流動イソパラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、水添ポリイソブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられ、高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等が挙げられる。
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、ラウロイルサルコシンイソプロピルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等が挙げられる。グリセライド油としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等が挙げられる。
また、天然動植物油類及び半合成油として、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、精製キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、スクワラン、スクワレン、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、水添ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、メドウフォーム油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等が挙げられる。但し、POEはポリオキシエチレンを意味する。
フッ素系油剤としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等が挙げられる。
本発明で製造される化粧料に含まれる油剤成分(C)、又はその一部が、液体成分(B)と同じであっても良い。該油剤成分(C)の配合量は、化粧料の剤型に応じて、適宜調整する。化粧料の剤系によっても異なるが、化粧料全体の1〜98質量%、好ましくは1〜50質量%の範囲が好適である。
紫外線吸収成分(D)
本発明で製造される化粧料は、更に1種又は2種以上の紫外線吸収成分(D)を含むことができる。これにより、本発明で製造される化粧料は使用感良好で使用性及び持続性に優れる上、紫外線を吸収することのできる化粧料となる。紫外線吸収成分(D)としては、紫外線吸収剤及び紫外線散乱剤が包含される。紫外線吸収剤(D)としては、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸メチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸系紫外線吸収剤、4−t−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤等が例示される。また、先に述べた紫外線吸収性の官能基を備えるシリコーン誘導体を用いてもよい。紫外線吸収散乱剤としては、微粒子酸化チタン、微粒子鉄含有酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム及びそれらの複合体等、紫外線を吸収散乱する粉体が挙げられる。これらのうち、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、ジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤、酸化チタン、及び酸化亜鉛が好ましい。
水(E)
本発明で製造される化粧料には、その目的に応じて水(E)を配合することができる。本発明で製造される化粧料は、使用目的に応じて水を配合することで、より使用性にすぐれた化粧料となる。水(E)の配合量は、化粧料全体の95質量%以下の範囲が好適である。
界面活性剤(F)
本発明で製造される化粧料は、更に1種又は2種以上の界面活性剤(F)を含むことができる。これにより、本発明の化粧料は使用目的に応じて界面活性剤を配合することで、より使用性にすぐれた化粧料となる。界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性の界面活性剤があるが、本発明の化粧料に含まれる界面活性剤(F)は特に制限されるものではなく、通常の化粧料に使用されるものであれば、いずれのものも使用することができる。
以下に具体的に例示すると、アニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸ナトリウムやパルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸セッケン、アルキルエーテルカルボン酸及びその塩、アミノ酸と脂肪酸の縮合物塩、アルカンスルホン酸塩、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪酸アミドのスルホン酸塩、ホルマリン縮合系スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル及びアリルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシル乳酸塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルアミノ酸系活性剤等;カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、メチルグルコシド脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステロールエーテル、直鎖或いは分岐状ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、直鎖或いは分岐状ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、直鎖或いは分岐状ポリグリセリン変性オルガノポリシロキサン、直鎖或いは分岐状ポリグリセリン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ベタイン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体、アミドアミン型等が挙げられる。
これらの界面活性剤の中でも、分子中にポリオキシエチレン鎖を有する直鎖或いは分岐状のオルガノポリシロキサン、分子中にポリグリセリン鎖を有する直鎖或いは分岐状のオルガノポリシロキサン、或いはそれぞれのアルキル共変性オルガノポリシロキサンである界面活性剤が好ましい。市販品としては、特に限定されるものではないが、KF−6011、KF−6011P、KF−6043、KF−6012、KF−6013、KF−6015、KF−6016、KF−6017、KF−6028、KF−6028P、KF−6038、KF−6100、KF−6104、KF−6105(何れも信越化学工業(株)製)等がある。また、HLBが2〜10である界面活性剤が好ましく、配合量は、化粧料全体の0.1〜20質量%であることが好ましく、特に0.2〜10質量%の範囲が好適である。
粉体(G)
本発明で製造される化粧料は、更に1種又は2種以上の粉体(G)を含んでも良い。粉体としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、針状、板状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができる。例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、タール色素、金属粉末顔料、天然色素、染料等の着色剤が挙げられる。
無機粉体の具体例としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ、シリル化シリカ等が挙げられる。
有機粉体の例としては、ポリアミドパウダー、ポリアクリル酸・アクリル酸エステルパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタン、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、ジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つ架橋型球状ジメチルポリシロキサン微粉末、架橋型球状ポリメチルシルセスキオキサン微粉末、架橋型球状オルガノポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末、疎水化シリカ、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、脂肪酸デンプン誘導体末、ラウロイルリジン等が挙げられる。
界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)の例としては、ウンデシレン酸亜鉛、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸アルミニウム、ラウリン酸亜鉛等が挙げられる。
有色顔料の具体例としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等が挙げられる。
パール顔料の具体例としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等が挙げられる。
タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体が挙げられる。
これらの粉体のうち、本発明においては、少なくとも一部がジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つ架橋型球状ジメチルポリシロキサン微粉末、架橋型球状ポリメチルシルセスキオキサン微粉末、架橋型球状ポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末架橋型球状ジフェニルポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末、疎水化シリカが好ましく、また、フッ素基を有する粉体、着色剤も用いられる。市販品としては、KMP−590、KSP−100、KSP−101、KSP−102、KSP−105、KSP−300(何れも信越化学工業(株)製)等がある。
これらの粉体は、粉体の複合化や一般油剤、シリコーン油、フッ素化合物、界面活性剤等で処理したものも使用することができる。例えば、フッ素化合物処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくてもかまわない。必要に応じて一種、又は二種以上用いることができる。また、これらの粉体の配合量は、化粧料全体の99質量%以下の範囲が好適である。特に、粉末化粧料の場合の配合量は、化粧料全体の80〜99質量%の範囲が好適である。
分子構造中にアルコール性水酸基を有する化合物(H)
本発明で製造される化粧料は、更に1種又は2種以上の分子構造中にアルコール性水酸基を有する化合物(H)を含んでも良い。ただし上記重合体(A)のモノマー単位(III)を構成するためのラジカル重合性基を有する親水性モノマーはアルコール性水酸基を有する化合物(H)には該当しない。かかる化合物としては、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、ソルビトール、マルトース等の糖アルコール等があり、コレステロール、シトステロール、フィトステロール、ラノステロール等のステロール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジブチレングリコール、ペンチレングリコール等の多価アルコール等があるが、通常は水溶性一価のアルコール、水溶性多価アルコールが多く用いられる。分子構造中にアルコール性水酸基を有する化合物(H)の配合量は、化粧料全体の98質量%以下の範囲が好適である。また、該分子構造中にアルコール性水酸基を有する化合物(H)は、液体成分(B)と同じであっても良い。
水溶性或いは水膨潤性高分子(I)
本発明で製造される化粧料は、さらに1種又は2種以上の水溶性或いは水膨潤性高分子(I)を含んでも良い。これら水溶性或いは水膨潤性高分子としては、例えば、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン塩コポリマー等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等他の合成水溶性高分子、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分子等がある。また、これらの水溶性高分子には、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の皮膜形成剤も含まれる。水溶性或いは水膨潤性高分子(I)の配合量は、化粧料全体の25質量%以下の範囲が好適である。
親水性基を有しない架橋型オルガノポリシロキサン重合物と液状油剤からなる組成物(J)
本発明で製造される化粧料は、更に1種又は2種以上の親水性基を有しない架橋型オルガノポリシロキサン重合物と液状油剤からなる組成物(J)を含んでも良い。該架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、アルキルハイドロジェンポリシロキサンを分子鎖末端に反応性ビニル性不飽和基を有する架橋剤と反応することによって得られる。アルキルハイドロジェンポリシロキサンとしては直鎖ないし一部分岐単位を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン、炭素数が6〜20のアルキル鎖がグラフトされたメチルハイドロジェンポリシロキサン等をあげることができる。ケイ素原子に結合した水素原子は、分子中に平均で二つ以上必要である。架橋剤は、メチルビニルポリシロキサンやα、ω−アルケニルジエン等のように、分子中に二つ以上のビニル性反応部位を持つものがあげられる。これらの例として特許第1925781号公報、特許第1932769号公報、国際公開第WO03−24413号パンフレット、特開2009−185296号公報に記載されている組成物が挙げられる。該架橋型メチルポリシロキサンを、例えば自重以上の0.65mm/秒(25℃)〜100.0mm/秒(25℃)の低粘度シリコーン、流動パラフィン、スクワラン、イソドデカン等の炭化水素油やトリオクタノイン等のグリセライド油、エステル油で膨潤させる。また、これらの架橋型オルガノポリシロキサンは市販品としては、特に限定されるものではないが、シリコーン油でペースト状にしたKSG−15、KSG−16、KSG−18、KSG−1610、USG−103、炭化水素油やトリグリセライド油でペースト状にしたUSG−106、KSG−41、KSG−42、KSG−43、KSG−44、KSG−810(何れも信越化学工業(株)製)等がある。該親水性基を有しない架橋型オルガノポリシロキサンと液状油剤からなる組成物(J)の配合量は、化粧料の総量に対して0.1〜50質量%であることが好ましく、更に好ましくは1〜30質量%である。
親水性基を有する架橋型オルガノポリシロキサン重合物と液状油剤からなる組成物(K)
本発明で製造される化粧料は、更に1種又は2種以上の親水性基を有する架橋型オルガノポリシロキサン重合物と液状油剤からなる組成物(K)を含んでも良い。該親水性基としては、ポリエーテル基、ポリグリセリン基が好ましい。該ポリエーテル基及び/又はポリグリセリン基を有する架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、アルキルハイドロジェンポリシロキサンを分子鎖末端に反応性ビニル性不飽和基を有する架橋剤と反応することによって得られる。アルキルハイドロジェンポリシロキサンとしてポリオキシエチレン鎖がグラフトされたメチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリグリセリン鎖がグラフトされたメチルハイドロジェンポリシロキサン等をあげることができ、ケイ素原子に結合した水素原子は、分子中に平均で二つ以上必要である。架橋型オルガノポリシロキサン重合物を、自重以上の0.65mm/秒(25℃)〜100.0mm/秒(25℃)の低粘度シリコーン、流動パラフィン、スクワラン、イソドデカン等の炭化水素油やトリオクタノイン等のグリセライド油、エステル油に膨潤させる。架橋剤は、メチルビニルポリシロキサンやα、ω−アルケニルジエン、グリセリントリアリルエーテル、ポリオキシアルキニル化グリセリントリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ポリオキシアルキニル化トリメチロールプロパントリアリルエーテル等のように、分子中に二つ以上のビニル性反応部位を持つものがあげられるが、これらを反応させた架橋物は、少なくとも1つの親水基を有するものである。組成物(K)としては、特許第2631772号公報、特開平9−136813号公報、特開2001−342255号公報、国際公開第WO03/20828号パンフレット、特開2009−185296公報に記載されているものが好ましい。また、これらの架橋型オルガノポリシロキサンは市販品としては、特に限定されるものではないが、シリコーン油でペースト状にしたKSG−210、KSG−240、KSG−710、炭化水素油やトリグリセライド油でペースト状にしたKSG−310、KSG−320、KSG−330、KSG−340、KSG−820、KSG−830、KSG−840(何れも信越化学工業(株)製)等がある。また、該親水性基を有する架橋型オルガノポリシロキサンと液状油剤からなる組成物(K)の配合量は、化粧料の総量に対して0.1〜50質量%であることが好ましく、更に好ましくは1〜30質量%である。
シリコーン樹脂(L)
本発明で製造される化粧料は、更に1種又は2種以上のシリコーン樹脂(L)を含んでも良い。シリコーン樹脂は、SiO単位及び/又はRSiO1.5(Rはアルキル基)を含むシリコーン網状化合物、直鎖状のアクリル/シリコーングラフト、又はこれらのブロック共重合体からなる群より選ばれるものであることが好ましい。直鎖状のアクリル/シリコーングラフト又は前記ブロック共重合体は、ピロリドン部分、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分及びフルオロアルキル部分、カルボン酸等のアニオン部分の中から選択される少なくとも1種を有していてよい。市販品としては、特に限定されるものではないが、シリコーン油や炭化水素油、アルコールに溶解したKP−541、KP−543、KP−545、KP−549、KP−550、KP−571、KP−575、KP−581(何れも信越化学工業(株)製)等が例示される。
前記シリコーン網状化合物は、MQ、MDQ、MT、MDT、MDTQと表されるシリコーン網状化合物であることが好ましい。但しM、D、T、Qは、それぞれ、RSiO0.5単位、RSiO単位、RSiO1.5単位、SiO単位を表す。シリコーン網状化合物は、ピロリドン部分、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分及びフルオロアルキル部分、アミノ部分の中から選択される少なくとも1種を分子中に含有していてよい。市販品としては、特に限定されるものではないが、KF−7312J、KF−7312K、KF−7312T(何れも信越化学工業(株)製)等が例示される。
前記シリコーン樹脂は、低粘度シリコーン油や揮発性シリコーン油、及びその他の溶剤に溶解させたものでもよい。何れも、前記シリコーン樹脂の配合量は、本発明の化粧料の総量に対して樹脂量が0.1〜20質量%であることが好ましく、更に好ましくは1〜10質量%である。
シリコーンワックス(M)
本発明で製造される化粧料は、その目的に応じてシリコーンワックス(M)を含むこともできる。このシリコーンワックスは、5員環以上のラクトン化合物の開環重合物であるポリラクトンを結合させたポリラクトン変性ポリシロキサンであることが好ましい。あるいは、このシリコーンワックスは、ピロリドン基、長鎖アルキル基、ポリオキシアルキレン基、フルオロアルキル基、カルボン酸等のアニオン基の中から選択された少なくとも一つの官能基を分子中に含有するアクリル変性ポリシロキサンであることが好ましい。市販品としては、長鎖アルキル基を有するワックスとして、KP−561P、KP−562P(何れも信越化学工業(株)製)等が例示される。
あるいは、このシリコーンワックスが、オレフィンワックスと1分子中1個以上のSiH結合を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを付加反応させることによって得られるシリコーン変性オレフィンワックスであることが好ましい。また、オレフィンワックスは、エチレンと少なくとも1種のジエンを共重合して得られるもの、又は、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと少なくとも1種のジエンを共重合して得られるものであり、このジエンとしては、ビニルノルボルネンが好適である。
何れのシリコーンワックスを選択するにせよ、シリコーンワックスを用いる場合、その配合量は、本発明の化粧料の総量に対して0.1〜20重量%であることが好ましく、特に1〜10重量%であることが好ましい。
その他にも、本発明で製造される化粧料には、通常の化粧料に使用される成分、油溶性ゲル化剤、有機変性粘土鉱物、樹脂、制汗剤、保湿剤、防腐剤、抗菌剤、香料、塩類、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、清涼剤、抗炎症剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤等)、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、ホルモン、包接化合物、毛髪用固形化剤等を添加することができる。
前記油溶性ゲル化剤としては、例えばアルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖ステアリン酸エステル、フラクトオリゴ糖2−エチルヘキサン酸エステル等のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリナイトクレー等の有機変性粘土鉱物等から選ばれる1種又は2種以上の油溶性ゲル化剤が挙げられる。
前記制汗剤としては、例えばアルミニウムクロロハイドレート、塩化アルミニウム、アルミニウムセスキクロロハイドレート、ジルコニルヒドロキシクロライド、アルミニウムジルコニウムヒドロキシクロライド、アルミニウムジルコニウムグリシン錯体等から選ばれる1種又は2種以上の制汗剤が挙げられる。
前記保湿剤としては、例えばグリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンチレングリコール、グルコース、キシリトール、マルチトール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ピロリドンカルボン酸塩、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド等から選ばれる1種又は2種以上の保湿剤が挙げられる。
前記防菌防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール等、抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール等から選ばれる1種又は2種以上の防菌防腐剤が挙げられる。
前記塩類としては、例えば無機塩、有機酸塩、アミン塩及びアミノ酸塩が挙げられる。無機塩としては、たとえば、塩酸、硫酸、炭酸、硝酸等の無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩、亜鉛塩等;有機酸塩としては、例えば酢酸、デヒドロ酢酸、クエン酸、りんご酸、コハク酸、アスコルビン酸、ステアリン酸等の有機酸類の塩;アミン塩及びアミノ酸塩としては、例えば、トリエタノールアミン等のアミン類の塩、グルタミン酸等のアミノ酸類の塩等から選ばれる1種又は2種以上の塩類が挙げられる。また、その他、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等の塩、アルミニウムジルコニウムグリシン錯体等や、更には、化粧品処方の中で使用される酸−アルカリの中和塩等も使用することができる。
前記酸化防止剤としては、例えばトコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、フィチン酸等、pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等、キレート剤としては、アラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸等、清涼剤としては、L−メントール、カンフル等、抗炎症剤としては、アラントイン、グリチルリチン酸及びその塩、グリチルレチン酸及びグリチルレチン酸ステアリル、トラネキサム酸、アズレン等から選ばれる1種又は2種以上の酸化防腐剤が挙げられる。
前記美肌用成分としては、例えば胎盤抽出液、アルブチン、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤、ロイヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体、幼牛血液抽出液等の細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、酸化亜鉛、タンニン酸等の皮膚収斂剤、イオウ、チアントロール等の抗脂漏剤等から選ばれる1種又は2種以上の美肌用成分が挙げられる。
前記ビタミン類としては、例えばビタミンA油、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート、ピリドキシントリパルミテート等のビタミンB6類、ビタミンB12及びその誘導体、ビタミンB15及びその誘導体等のビタミンB類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンH、ビタミンP、ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、ビオチン等から選ばれる1種又は2種以上のビタミン類が挙げられる。
前記アミノ酸類としては、例えばグリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、システイン、メチオニン、トリプトファン等、核酸としては、デオキシリボ核酸等、ホルモンとしては、エストラジオール、エテニルエストラジオール等から選ばれる1種又は2種以上のアミノ酸類が挙げられる。
前記毛髪固定用高分子化合物としては、例えば両性、アニオン性、カチオン性、非イオン性の各高分子化合物が挙げられ、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体等の、ポリビニルピロリドン系高分子化合物、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体等の酸性ビニルエーテル系高分子化合物、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体等の酸性ポリ酢酸ビニル系高分子、(メタ)アクリル酸/アルキル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/アルキル(メタ)アクリレート/アルキルアクリルアミド共重合体等の酸性アクリル系高分子化合物、N−メタクリロイルエチル−N、N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン/アルキル(メタ)アクリレート共重合体、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレート/アクリル酸オクチルアミド共重合体等の両性アクリル系高分子化合物から選ばれる1種又は2種以上の毛髪固定用高分子化合物が挙げられる。また、セルロース又はその誘導体、ケラチン及びコラーゲン又はその誘導体等の天然由来高分子化合物も好適に用いることができる。
また、本発明で製造される化粧料としては、上記化粧料成分を配合してなる、乳液、クリーム、クレンジング、パック、マッサージ料、美容液、美容オイル、洗浄剤、脱臭剤、ハンドクリーム、リップクリーム、しわ隠し等のスキンケア化粧料、メイクアップ下地、コンシーラー、白粉、リキッドファンデーション、油性ファンデーション、頬紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、口紅等のメイクアップ化粧料、シャンプ−、リンス、トリートメント、セット剤等の毛髪化粧料、制汗剤、日焼け止めオイルや日焼け止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料等が挙げられる。
また、これらの化粧料の形状としては、液状、乳液状、クリーム状、固形状、ペースト状、ゲル状、粉末状、プレス状、多層状、ムース状、スプレー状、スティック状等、種々の形状を選択することができる。
さらに、これらの化粧料の形態としては、水性、油性、油中水型エマルション、水中油型エマルション、非水エマルション、W/O/WやO/W/Oなどのマルチエマルション等、種々の形態を選択することができる。
本発明においては、上記のようなその他の成分を配合する前に、重合体(A)を液体成分(B)に予め溶解もしくは分散させる。これによって、化粧料への分散が容易になり、化粧品への配合安定性が向上するだけでなく、よりべたつきが少なく、なめらかに伸び、さっぱりとした使用感を与え、使用感良好な化粧料を製造することができる。一方、重合体(A)を液体成分(B)に予め溶解もしくは分散させない状態で、その他の成分等と同時に混合した場合、化粧料への分散が時間を要したり、化粧料への配合安定性が悪くなる。
以下に、合成例、比較合成例、実施例、及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。また、工程1において、Si−Hの消失とSi−OHの生成は、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を用いて確認した。H−NMR分析は、AVANCE−III(ブルカ―・バイオスピン株式会社製)を用い、測定溶媒として重クロロホルムを使用して実施した。
また、下記合成例中、反応生成物の純度は、以下の条件により熱伝導率型検出器を備えたガスクロマトグラフィーにより確認を行った。
ガスクロマトグラフィー(GC)測定条件
ガスクロマトグラフ:Agilent社製
検出器:FID(Flame Ionization Detector)、温度300℃
キャピラリーカラム:J&W社 HP−5MS(0.25mm×30m×0.25μm)
昇温プログラム:50℃(2分)→10℃/分→250℃(保持)
注入口温度:250℃
キャリアガス:ヘリウム(1.0ml/分)
スプリット比:50:1
注入量:1μl
(モノマー合成例1)メタアクリル基を有する分岐型オルガノポリシロキサンの合成
[工程1]
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた200mLセパラブルフラスコに、テトラヒドロフラン64g、トリス(トリメチルシロキシ)シラン107g(0.36mol)、パラジウム炭素(30wt%活性炭担持)0.011g(0.00003mol)を仕込み、氷水浴で冷却し内温を10℃以下とした。ここに、水9.45g(0.525mol)を内温度5〜10℃で1時間撹拌した後、少しずつ温度あげ25℃で12時間撹拌した。反応液を濾紙ろ過し、エバポレーターにて溶媒を除去し、純度96%の化合物(4)を得た。収率は93%であった。また、FT−IRを測定し、2200〜2300cm−1のピークの消失及び、3500〜3700cm−1のピークの生成から、目的物が得られたことを確認した。
Figure 0006875256
[工程2]
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた1000mlセパラブルフラスコに、化合物(4)71.0g(0.23mol)、n−ヘキサン313g、トリエチルアミン24.3g(0.24mol)を仕込み、氷水浴で冷却し、内温を15℃以下とした。ここに、3−メタクリロキシプロピルジメチルクロロシラン53.13g(0.24mol)を内温度5〜15℃に保ちつつ滴下した後、20〜23℃で12時間撹拌した。反応液を、水400gで2回洗浄した後、ジブチルヒドロキシトルエン0.012g(0.00006mol)を加え、エバポレーターにて溶媒を除去し、純度95%の化合物(5)を得た。収率は90%であった。
H−NMR:6.09ppm(1H,s)、5.53ppm(1H,s)、4.09ppm(2H,t)、1.93ppm(3H,s)、1.65〜1.74ppm(2H,m)、0.44〜0.55(2H,m)、−0.18〜0.32ppm(33H,m)
Figure 0006875256
(モノマー合成例2)
[工程1]
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた3000mlセパラブルフラスコに、テトラヒドロフラン500g、水122g、パラジウム炭素(30wt%活性炭担持)0.3gを仕込み、氷水浴で冷却し、内温を10℃以下とした。1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン500gを内温度5〜10℃に保ちつつ滴下した後、25℃で6時間撹拌した。反応液を濾紙ろ過、減圧濃縮後に蒸留し、沸点91〜99℃/42〜43mmHgの留分として純度98.4%の化合物(6)を得た。収率は92%であった。FT−IRを測定し、2100〜2200cm−1のピークの消失及び、3500〜3700cm−1のピークの生成から、目的物が得られたことを確認した。
Figure 0006875256
[工程2]
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた2000mlセパラブルフラスコに、化合物(6)303.8g、n−ヘキサン500g、トリエチルアミン124.4gを仕込み、氷水浴で冷却し、内温を15℃以下とした。ここに、3−メタクリロキシプロピルジクロロメチルシラン120gを内温度5〜10℃に保ちつつ滴下した後、15〜20℃で12時間撹拌した。得られた反応液を、水400gで2回洗浄した後、エバポレーターで溶媒を留去し、純度95%の化合物(7)を得た。収率は97%であった。
H−NMR:6.09ppm(1H,s)、5.53ppm(1H,s)、4.09ppm(2H,t)、1.93ppm(3H,s)、1.65〜1.74ppm(2H,m)、0.44〜0.55(2H,m)、−0.18〜0.32ppm (45H,m)
Figure 0006875256
重合体合成例(1)
攪拌機、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えたガラス製フラスコに、イソプロパノール80gを仕込み、80℃に加熱した。滴下ロートに、上記一般式(5)で示される分岐型シリコーンマクロモノマー55g、メタクリル酸メチル30g、メタクリル酸ブチル8g、アクリル酸2−エチルヘキシル7g、パーブチルO(重合開始剤、日油株式会社製)4g、イソプロパノール40gの混合物を仕込み、窒素雰囲気下、2時間かけて滴下した。滴下終了後、窒素気流下にて5時間、攪拌しながら加熱還流した。撹拌後、減圧下で揮発性成分を留去して透明性のある固形状のシリコーン重合体(i)を得た。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めたところ、分子量(Mw,ポリスチレン換算)は57000であった。
重合体合成例(2)
攪拌機、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えたガラス製フラスコに、イソプロパノール110gを仕込み、80℃に加熱した。滴下ロートに、上記一般式(5)で示される分岐型シリコーンマクロモノマー60g、メタクリル酸メチル30g、アクリル酸2−エチルヘキシル9g、アクリル酸1g、パーブチルO(重合開始剤、日油株式会社製)5g、イソプロパノール40gの混合物を仕込み、窒素雰囲気下、2時間かけて滴下した。滴下終了後、窒素気流下にて5時間、攪拌しながら加熱還流した。撹拌後の反応生成物を、減圧下で揮発性成分を留去して固形状のシリコーン重合体(ii)を得た。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めたところ、分子量(Mw,ポリスチレン換算)は29000であった。
重合体合成例(3)
攪拌機、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えたガラス製フラスコに、イソプロパノール100gを仕込み、80℃に加熱した。滴下ロートに、上記一般式(5)で示される分岐型シリコーンマクロモノマー50g、メタクリル酸メチル5g、ベヘニルメタクリレート45g、パーブチルO(重合開始剤、日油株式会社製)4g、イソプロパノール130gの混合物を仕込み、窒素雰囲気下、2時間かけて滴下した。滴下終了後、窒素気流下にて5時間、攪拌しながら加熱還流した。撹拌後の反応生成物を、減圧下で揮発性成分を留去して白色固体状のシリコーン重合体(iii)を得た。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めたところ、分子量(Mw,ポリスチレン換算)は27000であった。
重合体合成例(4)
攪拌機、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えたガラス製フラスコに、イソプロパノール80gを仕込み、80℃に加熱した。滴下ロートに、上記一般式(7)で示される分岐型シリコーンマクロモノマー35g、メタクリル酸メチル45g、メタクリル酸ブチル10g、アクリル酸2−エチルヘキシル10g、パーブチルO(重合開始剤、日油株式会社製)4g、イソプロパノール40gの混合物を仕込み、窒素雰囲気下、2時間かけて滴下した。滴下終了後、窒素気流下にて5時間、攪拌しながら加熱還流した。撹拌後、減圧下で揮発性成分を留去して透明性のある固形状のシリコーン重合体(iv)を得た。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めたところ、分子量(Mw,ポリスチレン換算)は20500であった。
重合体合成例(5)
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えたガラス製フラスコに、イソプロパノール60gと上記一般式(5)で示される分岐型シリコーンマクロモノマー100g、パーブチルO(重合開始剤、日油株式会社製)4gを仕込み、窒素雰囲気下で5時間撹拌しながら加熱還流させた。その後、減圧下で揮発性成分を留去して透明性で柔軟性のあるシリコーン重合体(v)を得た。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めたところ、分子量(Mw,ポリスチレン換算)は10500であった。
重合体比較合成例(1)
攪拌機、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えたガラス製フラスコに、イソプロパノール80gを仕込み、80℃に加熱した。滴下ロートに、下記一般式(8)で示されるシリコーンマクロモノマー55g、メタクリル酸メチル30g、メタクリル酸ブチル8g、アクリル酸2−エチルヘキシル7g、パーブチルO(重合開始剤、日油株式会社製)4g、イソプロパノール40gの混合物を仕込み、窒素雰囲気下、2時間かけて滴下した。滴下終了後、窒素気流下にて5時間、攪拌しながら加熱還流した。撹拌後、減圧下で揮発性成分を留去して透明性のある固形状のシリコーン重合体(vi)を得た。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めたところ、分子量(Mw,ポリスチレン換算)は42000であった。
Figure 0006875256
(R及びRは前記のとおりである。)
重合体比較合成例(2)
攪拌機、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えたガラス製フラスコに、イソプロパノール110gを仕込み、80℃に加熱した。滴下ロートに、一般式(8)で示されるシリコーンマクロモノマー60g、メタクリル酸メチル30g、アクリル酸2−エチルヘキシル9g、アクリル酸1g、パーブチルO(重合開始剤、日油株式会社製)5g、イソプロパノール40gの混合物を仕込み、窒素雰囲気下、2時間かけて滴下した。滴下終了後、窒素気流下にて5時間、攪拌しながら加熱還流した。撹拌後の反応生成物を、減圧下で揮発性成分を留去して流動性のあるシリコーン重合体(vii)を得た。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めたところ、分子量(Mw,ポリスチレン換算)は18000であった。
重合体比較合成例(3)
攪拌機、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えたガラス製フラスコに、イソプロパノール100gを仕込み、80℃に加熱した。滴下ロートに、一般式(8)で示されるシリコーンマクロモノマー50g、メタクリル酸メチル5g、ベヘニルメタクリレート45g、パーブチルO(重合開始剤、日油株式会社製)4g、イソプロパノール130gの混合物を仕込み、窒素雰囲気下、2時間かけて滴下した。滴下終了後、窒素気流下にて5時間、攪拌しながら加熱還流した。撹拌後の反応生成物を、減圧下で揮発性成分を留去して白色固体状のシリコーン重合体(viii)を得た。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて重量平均分子量(ポリスチレン換算)を求めたところ、分子量(Mw,ポリスチレン換算)は27000であった。
(評価1)
重合体合成例(4)で得られたシリコーン重合体(iv)をIPAに溶解し濃度30%溶液を調製した。この溶液を長さ15cm、幅5cmのガラスプレートに塗布し、IPAを揮発させて厚さ50ミクロンの皮膜を形成し、指の触感で滑り性と皮膜のべたつきを評価した。その結果を表1上欄に示す。また、シリコーン共重合体の濃度30%溶液(シリコーン共重合体3gを、下記溶媒7gに溶解させる)を調整し、相溶性を確認した。その結果を表1下欄に示す。
Figure 0006875256
べたつき:◎なし、○ややあり、△あり、×非常にべたつく
滑り性:○良好、△僅かにひっかかりあり
相溶性:○溶解、×分離
表1に記載の結果より、本発明で用いる共重合体(A)はシリコーンの特性であるべたつきの無さや滑り性が十分であることが分かった。また、デカメチルシクロペンタシロキサンやイソドデカンとの相溶性も良好であり、本発明で用いる重合体(A)は予め液体成分(B)に良好に溶解できることが確認された。
(評価2)
重合体合成例(1)、重合体比較合成例(1)により合成された重合体(i)、(vi)を用いて、下記の表2に示す乳化型クリームファンデーションを調製した(実施例1、比較例1〜3)。調製方法は下に示す。以下のようにして製造した乳化型クリームファンデーションの使用性について評価した。このとき、実施例1および比較例1,2では、重合体(i)、(vi)をデカメチルシクロペンタシロキサンに予め溶解させ、化合物濃度30質量%に調製したものを使用した。比較例3では重合体(i)をデカメチルシクロペンタシロキサンに予め溶解させずに使用した。
Figure 0006875256
(注1)信越化学工業(株)製: KSG−20
(注2)信越化学工業(株)製: KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製: KF−6017
(注4)信越化学工業(株)製: KF−96A−6cs
(注5)信越化学工業(株)製: KMP−590
(注6)信越化学工業(株)製: KF−9909処理
(注7)信越化学工業(株)製: KF−7312J(シリコーンレジン50質量%のD5溶解品)
[製造方法]
成分1〜8、21及び22を攪拌し均一になるように混合した。これに別途成分11に均一溶解させた成分9及び10を穏やかに加え乳化した。この乳化物に、別にローラー処理した成分12〜20及び23を加えて混合した。これを所定の容器に充填し、乳化型クリームファンデーションを調製した。得られた乳化型クリームファンデーションについて、以下の評価を行った。
[使用性評価]
得られた乳化型クリームファンデーションについて、10名の女性の専門パネラーに、塗布時の延び、べたつき感、仕上がりのむら、仕上がりの透明感、化粧もち(持続性(塗布後8時間後評価))を、下記の表3に示す基準により評価した。評価結果の平均を取った。
[2次付着防止効果]
専門パネルの額部に、得られた乳化型クリームファンデーションを同様な操作によりそれぞれ塗布し、塗布後20分間経過した時点で、塗布部にティッシュペーパーを押し当て、化粧料の二次付着防止効果を下記の表3に示す基準により評価をおこない、評価結果の平均を取った。
Figure 0006875256
得られた評価結果の平均点に基づき、下記の基準で評価した結果を表2に記載した。
◎ :平均点が4.0点以上
○ :平均点が3.0点以上4.0点未満
× :平均点が2.0点以上3.0点未満
×× :平均点が2.0点未満
表2から明らかなように、本発明で製造された実施例1の乳化型クリームファンデーションは、重合体(A)を含まない比較例1及び2に比べ、化粧もち、2次付着防止性の点で顕著に優れるだけでなく、使用性も良好であった。しかも、シリコーン重合体(i)をデカメチルシクロペンタシロキサンに予め溶解させたものを用いたため、化粧料への分散が容易で、配合安定性もよかった。シリコーン重合体(i)をデカメチルシクロペンタシロキサンに予め溶解させずに用いた比較例3では、シリコーン重合体(i)の分散が不十分となり、充分な効果が得られず、評価結果も良くなかった。
(評価3)
重合体合成例(2)、重合体比較合成例(2)により合成されたシリコーン重合体(ii)、(vii)を用いて、下記の表4に示す組成のサンカット乳液を調製した(実施例2、比較例4)。調製方法は、下記に示す。また、得られたサンカット乳液の使用性について塗布時のさらさら感、肌への延び、密着感、べたつきのなさ、透明性、紫外線防止効果について上記と同様に評価した。
Figure 0006875256
(注1)信越化学工業(株)社製 KSG−240
(注2)信越化学工業(株)社製 KSG−15
(注3)信越化学工業(株)社製 KF−6038
(注4)信越化学工業(株)社製 KF−7312J
(注5)信越化学工業(株)社製 AES−3083処理
[製造方法]
A:成分5の一部に成分7又は成分8を加えて均一にし、これに成分9を添加してビーズミルにて分散した。
B:Aに成分1〜4及び成分5の残部、6を均一に混合した。
C:成分10〜13を混合して、均一にした。
D:CをBに添加して乳化し、サンカット乳液を得た。
[使用性評価]
サンカット乳液の使用性について塗布時のさらさら感、肌への延び、密着感、べたつき感、透明性、紫外線防止効果を、下記の表5に示す基準により評価をおこない、評価結果の平均を取った。
Figure 0006875256
得られた評価結果の平均点に基づき、下記の基準で評価し表4に記載した。
◎ :平均点が4.0点以上
○ :平均点が3.0点以上4.0点未満
× :平均点が2.0点以上3.0点未満
×× :平均点が2.0点未満
表4から明らかなように、本発明で製造された実施例2のサンカット乳液は、重合体(A)を含まない比較例4に比べ、密着性、べたつき感、透明性、紫外線防止効果の点で顕著に優れていた。また、しっとり感、化粧もち、おさまりも良かった。また、比較例4のサンカット乳液は、1ヵ月後に僅かな分離傾向が確認され、経時での安定性も実施例2の方が優れていることを確認した。しかも、シリコーン重合体(ii)をデカメチルシクロペンタシロキサンに予め溶解させたため、化粧料への分散が容易で、配合安定性もよかった。
(評価4)
重合体合成例(3)、重合体比較合成例(3)により合成されたシリコーン重合体(iii)、(viii)を用いて、下記の表6に示す組成のリップスティックを調製した(実施例3、比較例5)。得られたリップスティックの使用性について、塗布時の延び、塗布後のべたつき、ツヤ(光沢感)、色移り、色持ちについて評価した。
Figure 0006875256
(注1)信越化学工業(株)社製 KF−6105
(注2)信越化学工業(株)社製 KF−54
[製造方法]
A:成分11に成分5又は成分6を加えて均一にし、これに、成分1〜4及び成分7〜10及び成分12を加え加熱し、均一に混合した。
B:加熱下、成分13及び14をAに加えて均一に混合し、機密性の高い所定の容器に充填してリップスティックを得た。
[使用性評価]
得られたリップスティックの使用性について、塗布時の延び、塗布後のべたつき、光沢感、色移り、色持ちについて、下記の表7に示す基準により評価をおこない、評価結果の平均を取った。
Figure 0006875256
得られた評価結果の平均点に基づき、下記の基準で評価した。
◎ :平均点が4.0点以上
○ :平均点が3.0点以上4.0点未満
× :平均点が2.0点以上3.0点未満
×× :平均点が2.0点未満
表6から明らかなように、本発明で製造された実施例3のリップスティックは、重合体(A)を含まない比較例5に比べ、塗布時の延びが良く、塗布後のベタツキ感が抑制され、色移り、色持ちもよいことが確認された。しかも、シリコーン重合体(iii)をイソノナン酸イソトリデシルに予め溶解させたため、化粧料への分散が容易で、配合安定性もよかった。
以下、本発明で製造した化粧料のその他の実施例を示す。
[実施例4]アイライナー
(成分) 質量(%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 46.0
2.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 3.0
3.シリコーン重合体(iv) 8.0
4.ジオクタデシルジメチルアンモニウム塩変性モンモリロナイト 3.0
5.メチルハイドロジェンポリシロキサン処理黒酸化鉄 10.0
6.1,3−ブチレングリコール 5.0
7.デヒドロ酢酸ナトリウム 適量
8.防腐剤 適量
9.精製水 残量
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−6028P
(製造方法)
A: 成分1に成分3を加えて均一にし、これに成分2及び4を加えて混合し、さらに成分5を加えて均一に混合分散した。
B: 成分6〜9を混合した。
C: BをAに徐添して乳化し、アイライナーを得た。
以上のようにして得られたアイライナーは、のびが軽くて描きやすく、清涼感があってさっぱりとし、更にべたつきがない使用感であった。また、温度変化や経時による変化もなく、使用性も安定性も非常に優れており、耐水性、耐汗性に優れることはもとより、化粧持ちも非常に良いことが確認された。しかも、シリコーン重合体(iv)をデカメチルシクロペンタシロキサンに予め溶解させたため、化粧料への分散が容易で、配合安定性もよかった。
[実施例5]クリームアイシャドウ
(成分) 質量(%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 18.5
2.ジメチルポリシロキサン6mm/s(25℃) 4.0
3.シリコーン重合体(i) 1.5
4.分岐型ポリグリセリン変性シリコーン(注1) 1.5
5.アクリルシリコーン樹脂処理顔料(注2) 16.0
6.塩化ナトリウム 2.0
7.プロピレングリコール 8.0
8.防腐剤 適量
9.精製水 48.5
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−6104
(注2)信越化学工業(株)製:KP−574処理
(製造方法)
A:成分1に成分3を加えて均一にし、これに成分2及び4を加えて混合し、さらに成分5を加えて均一に混合、分散した。
B:成分6〜9を混合した。
C:BをAに添加して乳化し、クリームアイシャドウを得た。
以上のようにして得られたクリームアイシャドウは、のび広がりが軽くて油っぽさや粉っぽさがなく、持ちもよかった。しかも、シリコーン重合体(i)をデカメチルシクロペンタシロキサンに予め溶解させたため、化粧料への分散が容易で、配合安定性もよかった。
[実施例6]サンカットクリーム
(成分) 質量(%)
1. 架橋型ポリグリセリン変性シリコーン(注1) 2.0
2. 架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 3.0
3. 分岐型ポリグリセリン変性シリコーン(注3) 1.5
4. シリコーン重合体(iv) 1.8
5. デカメチルシクロペンタシロキサン 8.5
6. ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.2
7. 酸化チタン分散物(注4) 20.0
8. 酸化亜鉛分散物(注5) 15.0
9. 1,3−ブチレングリコール 5.0
10.クエン酸ナトリウム 0.2
11.塩化ナトリウム 0.5
12.精製水 41.3
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−710
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6104
(注4)信越化学工業(株)製:SPD−T6
(注5)信越化学工業(株)製:SPD−Z6
(製造方法)
A:成分5に成分4を加えて均一にし、これに成分1〜3及び成分6〜8を加えて均一に混合した。
B:成分9〜12を混合した。
C:BをAに添加して乳化し、サンカットクリームを得た。
以上のようにして得られたサンカットクリームは、べたつきがなく、のび広がりが軽く、油っぽさがなく、化粧持ちもよかった。しかも、シリコーン重合体(iv)をデカメチルシクロペンタシロキサンに予め溶解させたため、化粧料への分散が容易で、配合安定性もよかった。
[実施例7]サンタンクリーム
(成分) 質量(%)
1. アルキル変性架橋型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 4.0
2. アルキル変性架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 2.0
3. アルキル変性ポリエーテル変性シリコーン(注3) 1.0
4. シリコーン重合体(iv) 2.5
5. ジメチルポリシロキサン(2mm/s(25℃)) 13.0
6. ステアリル変性アクリルシリコーン(注4) 1.0
7. ジメチルオクチルパラアミノ安息香酸 1.5
8. 4−t−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン 1.5
9. カオリン 0.5
10.顔料 8.0
11.酸化チタンコーテッドマイカ 8.0
12.ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロライド 0.1
13.L−グルタミン酸ナトリウム 3.0
14.1,3−ブチレングリコール 5.0
15.クエン酸ナトリウム 0.2
16.塩化ナトリウム 0.5
17.酸化防止剤 適量
18.防腐剤 適量
19.香料 適量
20.精製水 48.2
合計 100.0
(注1) 信越化学工業(株)製: KSG−320
(注2) 信越化学工業(株)製: KSG−42
(注3) 信越化学工業(株)製: KF−6048
(注4) 信越化学工業(株)製: KP−561P
(製造方法)
A:成分5に成分4を加えて均一にし、これに成分1〜3、6〜8、及び成分17、18を加えて加熱混合した。
B:成分12及び20の一部を加熱攪拌後、成分9〜11を添加し分散処理した。
C:成分13〜16及び20の残部を均一溶解し、Bと混合した。
D:攪拌下、AにCを徐添して乳化し、冷却して成分19を添加しサンタンクリームを得た。
以上のようにして得られたサンタンクリームは、キメが細かく、のび広がりが軽くてべたつきや油っぽさがなく、さっぱりとした使用感を与えると共に、持ちも良かった。しかも、シリコーン重合体(iv)をジメチルポリシロキサンに予め溶解させたため、化粧料への分散が容易で、配合安定性もよかった。
[実施例8]ヘアクリーム
(成分) 質量(%)
1. デカメチルシクロペンタシロキサン 19.5
2. メチルフェニルポリシロキサン(注1) 2.0
3. シリコーン重合体(ii) 2.0
4. スクワラン 5.0
5. シリコーン重合体(v) 0.5
6. セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.5
7. ポリエーテル変性シリコーン(注2) 2.0
8. ソルビトール硫酸ナトリウム 2.0
9. コンドロイチン硫酸ナトリウム 1.0
10.ヒアルロン酸ナトリウム 0.5
11.プロピレングリコール 3.0
12.防腐剤 1.5
13.ビタミンE アセテート 0.1
14.酸化防止剤 適量
15.香料 適量
16.精製水 59.4
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−56A
(注2)信越化学工業(株)製:KF−6017P
(製造方法)
A:成分1に成分3及び5を加えて均一にし、これに成分2、4、6、7、及び成分12〜14を加えて均一に混合した。
B:成分8〜11、及び16を均一に混合した。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、成分15を添加し、ヘアクリームを得た。
以上のようにして得られたヘアクリームは、油っぽさがなく、のび広がりが軽く、耐水性、撥水性、耐汗性があり持ちも良かった。しかも、シリコーン重合体(ii)及び(v)をデカメチルシクロペンタシロキサンに予め溶解させたため、化粧料への分散が容易で、配合安定性もよかった。
[実施例9]O/W エモリエントクリーム
(成分) 質量(%)
1.架橋型ジメチルポリシロキサン(注1) 7.0
2.架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 30.0
3.シリコーン重合体(i) 1.0
4.デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0
5.1,3−ブチレングリコール 4.0
6.分岐型ポリグリセリン変性シリコーン(注3) 0.6
7.分岐型ポリグリセリン変性シリコーン(注4) 0.3
8.(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー(注5)0.6
9.アクリル酸ジメチルタウリンアンモニウム/VPコポリマー(注6) 0.7
10.塩化ナトリウム 0.1
11.精製水 45.7
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−16
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6104
(注4)信越化学工業(株)製:KF−6100
(注5)セピック社製:シムルゲル600
(注6)クラリアント社製:アリストフレックスAVC
(製造方法)
A:成分4に成分3を加えて均一にし、これに成分1及び2を加えて均一に混合した。
B:成分5〜11を均一に混合した。
C:攪拌下、BにAを徐添して混合し、O/Wエモリエントクリームを得た。
以上のようにして得られたO/Wエモリエントクリームは、油っぽさがなくサラサラッとしており、のび広がりが軽く、肌を守る効果が持続した。しかも、シリコーン重合体(i)をデカメチルシクロペンタシロキサンに予め溶解させたため、化粧料への分散が容易で、配合安定性もよかった。
[実施例10]パウダーファンデーション
(成分) 質量(%)
1. カプリリルシラン処理マイカ(注1) 40.0
2. シリコーン処理タルク(注2) 24.6
3. シリコーン処理酸化チタン(注2) 10.0
4. シリコーン処理微粒子酸化チタン(注2) 5.0
5. シリコーン処理硫酸バリウム(注2) 10.0
6. シリコーン処理ファンデーション顔料(注2) 適量
7. フェニル変性ハイブリッドシリコーン複合粉体(注3) 2.0
8. ポリメチルシルセスキオキサン粉体(注4) 0.4
9. 防腐剤 適量
10.香料 適量
11.シリコーン重合体(ii) 0.5
12.デカメチルシクロペンタシロキサン 3.5
13.トリオクタン酸グリセリル 2.0
14.スクワラン 1.0
15.ワセリン 1.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:AES−3083処理
(注2)信越化学工業(株)製:KF−9909処理
(注3)信越化学工業(株)製:KSP−300
(注4)信越化学工業(株)製:KMP−590
(製造方法)
A:成分12に成分11を加えて均一にし、これに成分13〜15を均一混合した。
B:成分1〜9を混合して均一に粉砕し、Aに加えて均一にした。
C:Bに成分10を添加し、金型にプレス成型してパウダーファンデーションを得た。
得られたパウダーファンデーションは、軽く延び、化粧持続性に優れ、2次付着もなかった。しかも、シリコーン重合体(ii)をデカメチルシクロペンタシロキサンに予め溶解させたため、化粧料への分散が容易で、配合安定性もよかった。
[実施例11]ネイルエナメル
(成分) 質量(%)
1.シリコーン重合体(iv) 13.5
2.メチルトリメチコン(注1) 36.5
3.ニトロセルロース 3.0
4.カンファ 0.5
5.クエン酸アセチルトリブチル 1.0
6.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5
7.酢酸ブチル 30.0
8.酢酸エチル 10.0
9.イソプロピルアルコール 5.0
10.着色顔料 適量
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:TMF−1.5
(製造方法)
A:成分2に成分1を加えて均一にし、これに成分3を添加して混合した。
B:成分7〜9を混合し、成分4〜6を添加して均一に混合した。これをAに添加して混合した。
C:Bに成分10を添加混合して、ネイルエナメルを得た。
以上のようにして得られたネイルエナメルは、のび広がりが軽く、爪に光沢を与え、化粧持ちも優れていることが確認された。しかも、シリコーン重合体(iv)をメチルトリメチコンに予め溶解させたため、化粧料への分散が容易で、配合安定性もよかった。
[実施例12]マスカラ
(成分) 質量(%)
1.重合体(i)のイソドデカン溶解品(30質量%) 26.5
2.パルミチン酸/エチルヘキサン酸デキストリン(注1) 3.0
3.セレシン 2.5
4.シリコーン重合体(iii) 2.0
5.ミツロウ 3.5
6.トリエチルヘキサノイン 3.0
7.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 4.0
8.レシチン 0.5
9.イソドデカン 34.0
10.シリコーン処理顔料(注2) 5.0
11.シリカ 3.0
12.タルク 12.0
13.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注3) 1.0
合計 100.0
(注1)千葉製粉(株)製:レオパールTT
(注2)信越化学工業(株)製:KF−9909処理
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6028P
(製造方法)
A:成分6に成分4を加えて均一にし、これに成分2、3、5、7、8を添加し、均一に加熱混合した。
B:1、9、13をAに添加し均一混合した。
C:成分10、11、及び12をBに添加し、ローラーで均一にし、マスカラを得た。
以上のようにして得られたマスカラは、のびが軽くて睫に付着しやすく、べたつきがない使用感である上、化粧持ちも非常に良いことが確認された。しかも、シリコーン重合体(i)及び(iii)をイソドデカン又はトリエチルヘキサノインに予め溶解させたため、化粧料への分散が容易で、配合安定性もよかった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に含有される。

Claims (4)

  1. 化粧料の製造方法であって、
    モノマー単位(I):下記式(1)で示される分岐型シリコーンマクロモノマー
    (1)
    (式中、M=R SiO0.5、M=R SiO0.5、D=R SiO、D=RSiO、T=RSiO1.5、T=RSiO1.5、Q=SiOであり、Rは、互いに異なっていてよい、炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基及びフッ素置換アルキル基から選択される基であり、Rは重合性不飽和基であり、aは1以上の整数、c及びeはそれぞれ0以上の整数であり、b、d、f及びgはそれぞれ0又は1である。但し、e、f及びgが同時に0になることはなく、b、d及びfの合計は1であり、c=0の時、aは2以上かつeとgの合計は1以上である。)
    を必須成分として構成される重量平均分子量700〜300,000の重合体(A)を、1種又は2種以上のシリコーンオイル、炭化水素油、エステル油、アルコールから選ばれる液体成分(B)に予め溶解もしくは分散させ、その後他の成分と混合することを特徴とする化粧料の製造方法。
  2. 前記重合体(A)として、少なくとも前記モノマー単位(I);1〜99質量%と、1種又は2種以上の炭素数30以下の炭化水素基を有するラジカル重合性疎水性モノマーであるモノマー単位(II)を含む共重合体を用いることを特徴とする請求項1に記載の化粧料の製造方法。
  3. 前記重合体(A)として、少なくとも前記モノマー単位(I);1〜99質量%と、1種又は2種以上のラジカル重合性基を有する親水性モノマーであるモノマー単位(III)を含む共重合体を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の化粧料の製造方法。
  4. 前記重合体(A)として、室温条件下で固形状であるものを用いることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の化粧料の製造方法。
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