JP6874670B2 - 電波透過カバー - Google Patents

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Description

本発明は、電波レーダー装置の電波の経路内に配置される電波透過カバーに関するものである。
自動車などの車両に、ミリ波やマイクロ波などの電波を放射するとともにその反射波を測定することによって周囲の車両や障害物を検知するための電波レーダー装置を搭載することが実用されている。
この電波レーダー装置を車両に対してむき出しの状態で配置すると、車両の意匠性が損なわれるおそれがある。そのため、電波レーダー装置の車外側に、車両外部から同電波レーダー装置を隠蔽するように、電波透過カバー(以下、単に「カバー」)を配置することが実用されている(例えば特許文献1参照)。このカバーは、電波透過性を有しており、電波レーダー装置の電波放射方向における前側に電波伝搬経路を遮るように配置される。したがって、カバーを介して、電波レーダー装置から車外への電波の放射や反射波の車外から電波レーダー装置への入射が可能になっている。
ここで、こうしたカバーを設けると、電波レーダー装置から放射された電波の一部がカバーの電波レーダー装置側の面(裏面)で反射してしまう。そして、その反射波が電波レーダー装置によって受信されることによって、同電波レーダー装置の検知精度の低下を招くおそれがある。
特許文献1では、図9に示すように、カバー120に対する電波の入射角θが同電波の反射減衰量の大きくなる所定角度(特許文献1では、ブリュースター角[60度])になるように、カバー120が傾斜した状態で配置されている。これにより、カバー120の裏面で反射する反射波の影響が抑えられて、電波レーダー装置110による検知対象物の検知精度の低下が抑えられる。
特開2007−248167号公報
上記カバーを採用することにより、電波レーダー装置の検知精度の低下が抑えられるものの、カバーの設置角度の設定範囲が限定されてしまう。これはカバーの搭載性、ひいては電波レーダー装置の搭載性を悪化させる一因になるため、この点において上記カバーは改善の余地がある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、設置角度による影響を抑えつつ電波レーダー装置の検知精度の向上を図ることのできる電波透過カバーを提供することにある。
上記課題を解決するための電波透過カバーは、電波レーダー装置から放射される電波が内部を通過するように、前記電波レーダー装置の電波放射方向における前側に同電波レーダー装置と間隔を置いて配置される電波透過カバーにおいて、当該電波透過カバーの前記電波レーダー装置側の外面は、前記放射される電波が透過する範囲の少なくとも一部が、凹部の底から凸部の先端までの高さが5μm〜200μmの範囲の凹凸面からなる。
上記構成では、電波レーダー装置から放射された電波の一部が電波透過カバー(以下、単に「カバー」)を通過する前に同カバーの外面で反射するようになるとはいえ、その反射に際してカバー外面の凹凸によって電波が拡散するようになる。これにより、カバー外面で反射した反射波(外面反射波)のうちの電波レーダー装置によって受信される電波(ノイズ反射波)の電波強度を弱くすることができるため、外面反射波による影響を抑えて、電波レーダー装置による検知対象物(周囲の車両や障害物など)の検知精度の向上を図ることができる。
しかも上記構成では、電波レーダー装置から放射される電波がカバー外面の凹凸に照射されるのであれば、同凹凸における電波の拡散によって上記ノイズ反射波の電波強度を弱くすることができる。したがって上記構成によれば、電波レーダー装置の検知精度を高くすることに対するカバーの設置角度による影響を小さくすることができ、同カバーの設置角度を高い自由度で設定することができる。
上記電波透過カバーにおいて、前記透過する範囲の全体が前記凹凸面からなることが好ましい。
上記構成によれば、電波透過カバーの外面における上記電波レーダー装置から電波が照射される部分の全体、すなわち凹凸を形成することによって反射波を拡散させることの可能な部分の全体を凹凸面にすることができる。そのため、電波透過カバーの外面における反射に際して電波を適切に拡散させて、ノイズ反射波の電波強度を好適に弱くすることができる。
上記電波透過カバー、前記電波レーダー装置から遠い側の外面が車両外表面をなす車両外装部品であり、少なくとも前記電波レーダー装置側の部分が不透明な材料によって形成されていることが好ましい。
上記構成では、車両外装部品としてのカバーの上記電波レーダー装置側(車内側)の部分が不透明であり、同カバーの車内側の面が車外から見えなくなっている。上記構成によれば、そうしたカバーにおける車外から見えない部分に、車両の意匠性を低下させることのない態様で、反射波を拡散させるための凹凸を形成することができる。
上記電波透過カバーは、透明な材料からなるとともに前記電波放射方向における前側の部分をなす前方材と、不透明な材料からなるとともに前記電波放射方向における後ろ側の部分をなす基材と、前記前方材および前記基材の間に配置された意匠部と、を有する。
上記構成によれば、車外側から透明な前方材を透過して意匠部が見える構造のカバーの意匠性を低下させることのない態様で、同カバーに反射波を拡散させるための凹凸を形成することができる。
上記電波透過カバーは、前記電波放射方向における前側の部分をなす前方材と、前記電波放射方向における後ろ側の部分をなす基材と、を有しており、前記前方材と前記基材との対向面における前記放射される電波が透過する範囲の少なくとも一部が、凹部の底から凸部の先端までの高さが5μm〜200μmの範囲の凹凸面からなる。
上記構成によれば、電波レーダー装置から放射された電波の一部がカバーの内部(詳しくは、前方材と基材との対向面)で反射するとはいえ、その反射に際して上記対向面の凹凸によって電波が拡散するようになる。これにより、カバーの内部で反射した反射波のうちの電波レーダー装置によって受信される電波(ノイズ反射波)の電波強度を弱くすることができるため、同電波レーダー装置による検知精度の向上を図ることができる。
本発明の電波透過カバーによれば、設置角度による影響を抑えつつ電波レーダー装置の検知精度の向上を図ることができる。
一実施形態の電波透過カバーが適用される車両の概略構成を示す略図。 カバーの正面図。 カバーの平断面図。 カバーの背面図。 シボ深さの説明に用いる略図。 カバーによる作用を説明するための略図。 カバーのシボ深さと反射減衰量との関係を示すグラフ。 変形例の電波透過カバーの側面構造を示す略図。 従来の電波透過カバーおよび電波レーダー装置の配置態様を示す略図。
以下、電波透過カバーの一実施形態について説明する。
先ず、本実施形態の電波透過カバーが適用される車両の概略構成について説明する。
図1に示すように、車両10の前部には、電波レーダー装置11が搭載されている。この電波レーダー装置11は、車両10の前方(図1の左側)に向けて電波(ミリ波)を放射するとともにその反射波を測定することによって車両10の周辺状況を検知する。
図1〜図3に示すように、車両10の前部における上記電波レーダー装置11よりも前方には、電波透過カバー(以下、カバー20)が配置されている。このカバー20は、電波レーダー装置11から遠い側の外面(図2の紙面における手前側)、すなわち車外側の外面(表面20A)が車両外表面をなす外装部品(いわゆるエンブレム)である。このカバー20によって、電波レーダー装置11は車両10の外部から隠蔽された状態になっている。
カバー20は、電波レーダー装置11の電波放射方向における前側(図1の左側)に、同電波レーダー装置11の電波の伝搬経路(図1中の白抜きの矢印)を遮るように配置されている。詳しくは、電波レーダー装置11から放射される電波および同装置11に測定される反射波がカバー20の中央部分(図2中に破線で示す電波透過範囲S1)を透過する態様で、カバー20は電波レーダー装置11の車外側に間隔を置いて配置されている。なお、図3中の一点鎖線および矢印S2で示す範囲は、電波レーダー装置11から放射される電波が通過する範囲を示している。
次に、カバー20の構造について具体的に説明する。
図2に示すように、カバー20は、正面視(図1のA矢視)で略楕円形の板状をなしている。図3に示すように、カバー20は、車内側(図3の下側)から順に、基材23、塗装層24、金属膜層25、外面被覆板26、およびハードコート層27を有する多層構造になっている。なお図3では、理解を容易にするために、塗装層24の厚さや金属膜層25の厚さ、ハードコート層27の厚さを実際の厚さよりも誇張して示している。
基材23は不透明な黒色のアクリロニトル−エチレン−スチレン樹脂(AES樹脂)によって形成されており、塗装層24は黒色のアクリル系の塗料によって形成されている。金属膜層25は、インジウムからなる島状膜である。外面被覆板26は無色透明のポリカーボネート(PC)によって形成されており、ハードコート層27は無色透明のアクリル樹脂によって形成されている。
これらAES樹脂(基材23)、アクリル系の塗料(塗装層24)、PC(外面被覆板26)、アクリル樹脂(ハードコート層27)はいずれも電波を透過する電波透過性を有する材料である。また、インジウムからなる島状膜(金属膜層25)は電波を透過する電波透過性を有している。したがって、カバー20は電波を透過する電波透過性を有している。
図1および図3に示すように、カバー20は、車外側から順に、無色透明なハードコート層27および外面被覆板26、金属色の金属膜層25、黒色の塗装層24および基材23が積層された構造になっている。そのため図2に示すように、カバー20は、車外側から見た場合に、外面被覆板26およびハードコート層27を透過して、黒地(塗装層24)に金属色(金属膜層25)の模様(本実施形態では、外枠と文字[A])が視認可能になっている。
なお本実施形態では、ハードコート層27および外面被覆板26がカバー20の電波放射方向における前側の部分をなす前方材に相当し、塗装層24および金属膜層25が、前方材および基材23の間に配置された意匠部に相当する。
ここで、本実施形態では、カバー20が設けられているために、電波レーダー装置11から放射された電波の一部が同カバー20の上記電波レーダー装置11側の面(裏面20B)において反射してしまう。そして、この反射波(以下、外面反射波)が電波レーダー装置11によって受信されると、これが電波レーダー装置11による検知対象物(周囲の車両や障害物など)の検知精度を低下させる一因になる。
この点をふまえて本実施形態では、外面反射波に起因する電波レーダー装置11の検知精度の低下を抑えるために、カバー20の裏面20Bの一部を凹凸面28によって構成している。以下、この凹凸面28について具体的に説明する。
図4に示すように、凹凸面28は、カバー20の裏面20Bの中央部分に定められた長方形状の形成範囲S3(図4中にドットハッチングで示す部分)の全面に形成されている。図4中に、電波レーダー装置11から放射された電波が透過する電波透過範囲S4(図4中における一点鎖線で囲まれた範囲)を示す。本実施形態では、凹凸面28の形成範囲S3が電波透過範囲S4の全体を含む範囲になっており、詳しくは、電波透過範囲S4よりも上下左右の四方向において若干(数mm)大きい範囲になっている。
凹凸面28は、シボ地状(詳しくは、梨地状)に形成されている。凹凸面28を構成するシボ地としてはシボ深さが10μmのものが採用されている。なお図5に示すように、シボ深さとは、凹凸面28における凹部の底から凸部の先端までの高さ(図5中に「H」で示す高さ)のことである。
以下、本実施形態のカバー20による作用について説明する。
図6に示すように、電波レーダー装置11から放射された電波(図中に白抜きの矢印で示す)はカバー20を通過して車外に放射されるようになる。このとき電波レーダー装置11から放射された電波の一部は、カバー20を通過する前にカバー20の裏面20Bで反射して、車内側に戻るようになる。
本実施形態では、カバー20の裏面20Bにおける電波が透過する部分(電波透過範囲S4[図4参照])、すなわち電波レーダー装置11から放射された電波が照射される部分が凹凸面28をなしている。そのため、図6中に矢印W1で示すように、カバー20の裏面20B(凹凸面28)での電波の反射に際しては、同凹凸面28を構成する凹凸によって電波が乱反射して拡散するようになる。これにより、カバー20の裏面20Bで反射した電波(前記外面反射波)のうちの電波レーダー装置11によって受信される電波(以下、ノイズ反射波)の電波強度を弱くすることができる。したがって、電波レーダー装置11によって検知対象物を検知する際における上記外面反射波の影響を抑えることができ、電波レーダー装置11の検知精度を向上させることができる。
なお本実施形態によれば、電波レーダー装置11から放射される電波がカバー20の裏面20Bの凹凸面28に照射されるのであれば、カバー20の設置角度が如何なる角度であっても、同凹凸面28における電波の拡散によって上記ノイズ反射波の電波強度を弱くすることが可能になる。このことから本実施形態のカバー20は、裏面20Bの電波透過範囲S4を滑らかな面によって構成した比較例のカバーと比べて、電波レーダー装置11の検知精度を高くすることに対するカバー設置角度による影響が小さいと云える。したがって本実施形態のカバー20は、比較例のカバーと比べて、設置角度を高い自由度で設定することができる。
本実施形態では、カバー20の裏面20Bにおける電波透過範囲S4(図4)の全体、すなわち凹凸を形成することによって外面反射波を拡散させることの可能な部分の全体が凹凸面28になっている。そのため、電波透過範囲S4の一部のみを凹凸面にする場合と比較して、カバー20の裏面20Bにおける電波の反射に際して同電波を適切に拡散させてノイズ反射波の電波強度を好適に弱くすることができるようになる。
カバー20は車両10の外装部品であり、車外側から透明な前方材(ハードコート層27および外面被覆板26)を透過して意匠部(塗装層24および金属膜層25)が見える構造になっている。またカバー20は、車内側の部分(基材23)が不透明であり、車内側の外面をなす裏面20Bが車外から見えなくなっている。本実施形態では、そうしたカバー20の裏面20Bに、反射波を拡散させるための凹凸(凹凸面28)が形成されている。そのため、カバー20そのものの意匠性や同カバー20が設けられた車両10の意匠性を低下させることのない態様で、同カバー20に凹凸を形成することができる。
ここで、上記凹凸面28を構成するシボ地のシボ深さを定めるのに先立ち、発明者等は、カバー20による電波の反射減衰量とシボ深さとの関係を測定する実験を行った。この実験は、エッチングによるシボ加工とアルミナ粒子およびガラスビーズを用いたショットブラストによる仕上げ加工とを通じてシボ深さ(5μm〜200μm)の異なるシボ地(凹凸面)を裏面に形成した複数の実験用カバーと、裏面における電波透過範囲S4を滑らかな面によって構成した比較用カバーとを用いて行った。そして、電波レーダー装置11の電波放射方向の前側に実験用カバー(あるいは比較用カバー)を配置して、同電波レーダー装置11からカバーの裏面に向けて電波を放射したときの同カバーによる電波の反射減衰量を測定した。
図7に上記関係を測定した結果を示す。なお反射減衰量の絶対値が大きいほど、ノイズ反射波の電波強度が弱くなって、同ノイズ反射波による電波レーダー装置11の検知精度に対する影響が小さくなっていることを示している。
図7に実線で示すように、カバー20の裏面20Bに形成されるシボ地のシボ深さが実験を行った範囲(5μm〜200μm)で設定される場合には、比較用カバーによる電波の反射減衰量(図7中に「G」で示す)の絶対値と比べて、カバー20による電波の反射減衰量の絶対値が大きくなることが確認された。このことから、シボ深さが上記範囲(5μm〜200μm)のシボ地をカバー20の裏面20B(凹凸面28)に形成することにより、シボ地を形成せずに滑らかな面とする場合と比較して、ノイズ反射波による電波レーダー装置11の検知精度に対する影響が小さく抑えられるようになることが分かる。
また図7中に上記関係が示す傾向を一点鎖線で示すように、上記範囲(5μm〜200μm)でシボ深さが設定される場合には、シボ深さを深くするほど、カバー20による電波の反射減衰量の絶対値が大きくなる傾向があることが確認された。このことから、シボ深さを深くするほど、前記ノイズ反射波による電波レーダー装置11の検知精度に対する影響が小さく抑えられるようになることが分かる。ただし、シボ深さを深くし過ぎると、基材23の厚さが部分的に薄くなることによる強度低下を招いたり、シボ地の形状が形成し難い形状になったりするおそれがあることも分かっている。
こうした実験結果から、凹凸面28を構成するシボ地のシボ深さについての好ましい範囲は「10μm〜50μm」であることが確認された。これをふまえて本実施形態ではカバー20の凹凸面28を構成するシボ地のシボ深さが10μmに設定されている。
なお、発明者等によって行われた各種実験の結果から、カバー20の裏面20Bの電波透過範囲S4をシボ深さが上記範囲(5μm〜200μm)のシボ地にした場合と滑らかな面にした場合とで、カバー20による電波の透過減衰量がさほど変化しない(具体的には、−0.25dB〜−0.30dBの値になる)ことも確認されている。このことから、カバー20の裏面20Bの電波透過範囲S4がシボ地状の凹凸面28によって構成されているとはいえ、裏面20Bの電波透過範囲S4を滑らかな面によって構成した比較用カバーと比べて、カバー20を透過して車外側に放射される放射波の電波強度は殆ど変化しないことが分かる。したがって本実施形態によれば、ノイズ反射波による影響を抑えるためにカバー20の裏面20Bにシボ地状の凹凸面28が形成されるとはいえ、この凹凸面28に起因して、放射波を利用した電波レーダー装置11による検知対象物の検知についての検知精度が低下することは抑えられる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)カバー20の裏面20Bにおける電波透過範囲S4を、シボ深さが10μmのシボ地からなる凹凸面28にした。そのため、電波レーダー装置11によって検知対象物を検知する際における前記外面反射波の影響を抑えて、電波レーダー装置11の検知精度を向上させることができる。しかも、裏面20Bの電波透過範囲S4を滑らかな面によって構成した比較例のカバーと比べて、カバー20の設置角度を高い自由度で設定することもできる。
(2)カバー20の裏面20Bにおける電波透過範囲S4の全体を凹凸面28によって構成した。そのため、ノイズ反射波の電波強度を好適に弱くすることができる。
(3)車両外装部品としてのカバー20の車内側の部分(基材23)を不透明な材料によって形成するとともに、同基材23の車内側の外面である裏面20Bの一部を凹凸面28にした。これにより、カバー20の車外から見えない部分に、車両10の意匠性を低下させることのない態様で、外面反射波を拡散させるための凹凸を形成することができる。
(4)車外側から透明な前方材(ハードコート層27および外面被覆板26)を透過して意匠部(塗装層24および金属膜層25)が見える構造のカバー20に、同カバー20の意匠性を低下させることのない態様で、外面反射波を拡散させるための凹凸を形成することができる。
<変形例>
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・凹凸面28を構成するシボ地のシボ深さは、5μm〜200μmの範囲であれば変更可能である。この場合には、凹凸面28の周縁部分のシボ深さよりも中央部分のシボ深さを深くするなど、凹凸面28の各部のシボ深さを不均一にすることもできる。
・カバー20の裏面20Bにおける凹凸面28を構成する凹凸としては、梨地状のシボ地を採用することに限らず、布目模様のシボ地や、ヘアライン模様のシボ地、幾何学模様のシボ地など、任意の模様をなす凹凸を採用することができる。
・カバー20の裏面20Bの全面を所定の凹凸(例えば梨地状のシボ地)によって構成される凹凸面28にしてもよい。また、電波透過範囲S4の一部のみを、所定の凹凸によって構成される凹凸面28にすることなども可能である。
・図8に概念的に示すように、基材23と外面被覆板26との対向面(詳しくは、基材23の車外側の面や外側被覆板26の車内側の面)における電波透過範囲(図3の「S2」参照)の一部または全面に、シボ深さが5μm〜200μmの範囲のシボ地からなる凹凸面30を形成してもよい。こうした構成によれば、電波レーダー装置11から放射された電波の一部がカバー20の内部(詳しくは、基材23と外面被覆板26との対向面)で反射するとはいえ、その反射に際して上記凹凸面30の凹凸によって電波が乱反射して拡散するようになる(図8中に矢印W2で示す)。これにより、カバー20の内部で反射した反射波のうちの電波レーダー装置11によって受信される電波(ノイズ反射波)の電波強度を弱くすることができる。したがって、電波レーダー装置11による検知精度の向上を図ることができる。
・カバー20の表面20Aにおける電波透過範囲S1(図2参照)に、所定の凹凸(例えば梨地状のシボ地)によって構成される凹凸面を形成してもよい。こうした構成によれば、電波レーダー装置11から放射された電波の一部がカバー20の表面20A(詳しくは、表面20Aと空気との界面)で反射するようになるとはいえ、その反射に際してカバー20の表面20Aの凹凸によって電波が乱反射して拡散するようになる。これにより、カバー20の表面20Aで反射した反射波のうちの電波レーダー装置11によって受信される電波(ノイズ反射波)の電波強度を弱くすることができる。
・外面被覆板26やハードコート層27を、有色透明(黒色透明や青色透明など)な材料によって形成してもよい。
・上記実施形態のカバー20における凹凸面28を形成する構成は、例えば全体が不透明な材料によって形成された電波透過カバーなど、車外側の部分が不透明な材料によって形成されたカバーにも適用することができる。
・上記実施形態のカバー20は、車外から見えない位置に設けられた電波透過カバーにも適用することができる。
・マイクロ波を放射する電波レーダー装置が搭載された車両にも、上記実施形態のカバー20は適用可能である。
10…車両、11…電波レーダー装置、20…カバー、20A…表面、20B…裏面、23…基材、24…塗装層、25…金属膜層、26…外面被覆板、27…ハードコート層、28,30…凹凸面。

Claims (5)

  1. 電波レーダー装置から放射される電波が内部を通過するように、前記電波レーダー装置の電波放射方向における前側に同電波レーダー装置と間隔を置いて配置される電波透過カバーにおいて、
    当該電波透過カバーの前記電波レーダー装置側の外面は、前記放射される電波が透過する範囲の少なくとも一部が、凹部の底から凸部の先端までの高さが5μm〜200μmの範囲の凹凸面からなる
    ことを特徴とする電波透過カバー。
  2. 前記透過する範囲の全体が前記凹凸面からなる
    請求項1に記載の電波透過カバー。
  3. 前記電波透過カバーは、前記電波レーダー装置から遠い側の外面が車両外表面をなす車両外装部品であり、少なくとも前記電波レーダー装置側の部分が不透明な材料によって形成されている
    請求項1または2に記載の電波透過カバー。
  4. 前記電波透過カバーは、透明な材料からなるとともに前記電波放射方向における前側の部分をなす前方材と、不透明な材料からなるとともに前記電波放射方向における後ろ側の部分をなす基材と、前記前方材および前記基材の間に配置された意匠部と、を有する
    請求項3に記載の電波透過カバー。
  5. 前記電波透過カバーは、前記電波放射方向における前側の部分をなす前方材と、前記電波放射方向における後ろ側の部分をなす基材と、を有しており、
    前記前方材と前記基材との対向面における前記放射される電波が透過する範囲の少なくとも一部が、凹部の底から凸部の先端までの高さが5μm〜200μmの範囲の凹凸面からなる
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の電波透過カバー。
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