JP6874557B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
特許文献1によると、環境温度の変化に伴って、プリント基板及び光学部材が長尺方向に伸縮することで、LEDとロッドレンズとの間に長尺方向の位置ずれが生じる場合があり、その結果、感光体表面に光量むらが発生することがある。この光量むらを補正するために、予めLED毎にレンズ補正値を保持し、レンズ補正値により、各LEDの光量を補正している。具体的には、長尺方向に、例えば7680個のLEDが配置され、LEDの数に対応して、7680個のレンズ補正値が保持されている。このとき、環境温度が所定の温度範囲内である場合には、LED毎のレンズ補正値をそのまま用い、環境温度が所定の温度範囲を超える場合には、環境温度に応じて、LED毎のレンズ補正値から、所定の位置に配された1個又は2個のレンズ補正値を間引きして用いる。
しかし、特許文献1は、LEDとロッドレンズとの間の短尺方向の位置ずれについては、何も考慮していない。短尺方向の位置ずれは、長尺方向の位置ずれと比べて小さいが、環境温度の変化の前後で、感光体表面の光量むらが生じると、その光量むらの分、形成画像の濃度に変化が生じるなど、画質低下につながり易い。短尺方向の位置ずれに対し、特許文献1により開示された方法を適用することもできるが、特許文献1では、環境温度の変化による各部材の伸縮に起因して生じる位置ずれを推定しているだけである。長尺方向に対して、短尺方向の位置ずれ量は、かなり小さいので、間引きした補正値を用いると、真の補正値との誤差が大きくなり、実際のずれ量を反映していない補正値が適用される可能性が高い。
本発明は、上記の問題を解決し、発光部材と光学部材との間に短尺方向の位置ずれが発生しているか否かを検出することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
ここで、前記光学部材は、光学素子が複数個、列状に配されて形成され、前記選択手段は、前記発光素子の列毎に、当該列に属する発光素子のうち、照射光が少なくとも一の特定の光学素子を通過する複数の発光素子を選択し、前記算出手段は、前記分布において、前記所定露光量としてのピーク値の露光量に対応する前記短尺方向の前記位置を算出し、前記基準位置は、前記基準時点である過去の一時点において、前記発光素子の列毎に、当該列に属する発光素子のうち、照射光が少なくとも一の特定の光学素子を通過する複数の発光素子が発光して露光量が取得され、取得された複数の露光量のうち、ピーク値の露光量に対応する前記短尺方向の位置である、としてもよい。
ここで、前記選択手段は、さらに、画像形成時に、検出された前記位置ずれを用いて、発光させるべき短尺方向の発光素子列の発光光量を決定する、としてもよい。
ここで、さらに、選択された前記発光素子の発光により前記感光体上に静電潜像を形成し、現像してトナー像を形成する作像手段を有し、前記取得手段は、前記露光量として、前記トナー像の付着量を取得する、としてもよい。
以下、本発明に係る実施の形態としての画像形成装置10について、図面を参照しながら説明する。
1.1 画像形成装置10
図1は、画像形成装置10の主要な構成を示す図である。
例えば、作像部21Kにおいて、帯電装置は、感光体ドラム103の周面を一様に帯電させる。光書込部101は、後述するように、主走査方向に沿って格子状に複数列配列された発光素子を備えており、制御部102が生成したデジタル輝度信号に従って各発光素子を発光させる。これによって、感光体ドラム103の周面に光書込みが行われ、静電潜像が形成される。
同様にして、作像部21Y、21M及び21Cが形成したY、M、C各色のトナー像が互いに重なり合うように中間転写ベルト31上に1次転写される。1次転写によって形成されたトナー像は、矢印A方向に周回走行する中間転写ベルト31によって、作像部21Kと2次転写ローラー32との間において中間転写ベルト31に近接して設けられたセンサー(取得手段)35の位置まで搬送される。センサー35は、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像のトナー付着量を取得する。ここで、トナー付着量は、光書込部101による露光量を表す一つの指標である。さらに、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト31の周回走行によって2次転写ローラー32まで搬送される。これに合わせて、給紙カセット33から供給された記録シートSも2次転写ローラー32まで搬送される。
画像形成装置10は、プリントモードとテストモードを切り替えて動作する。プリントモードでは、利用者の指示を受けて、利用者の所望する画像形成を行って、記録シートを出力する。一方で、テストモードでは、後述するロッドレンズアレイ(光学部材)105と後述する発光素子アレイ(発光部材)107との間の短尺方向の位置ずれを検出する。
1.2 光書込部101
光書込部101は、図2に示すように、パネル部106及びロッドレンズアレイ105をホルダー109に収容したものであって、パネル部106が備える発光素子アレイ107が出射した光ビームは、ロッドレンズアレイ105によって感光体ドラム103の外周面上に集光される。
図3(a)は、パネル部106の概略平面図を、図3(b)は、パネル部106のA−A´線における断面図を、図3(c)は、パネル部106のC−C´線における断面図を、図3(d)は、パネル部106の概略底面図をそれぞれ示す。なお、図3(a)の概略平面図は、後述する封止板181を取り外した状態を示している。
(a)TFT基板180のOLED層
TFT基板180のOLED層には、図3(d)に示すように、発光素子アレイ107を構成する、例えば6列の発光素子列が主走査方向に沿って、同一の間隔で、配列されて形成されている。また、各発光素子列は、複数の発光素子が主走査方向に沿って、ライン状に、同一の間隔で、配列されて形成されている。
図3(d)には、発光素子アレイ107における複数の発光素子の行列の主走査方向の仮想の中心線187を示している。
各発光素子は、一例として、OLED(Organic Light Emitting Diode)である。OLEDは、陰極、発光層を含む有機層、陽極及び透明基板の4層から形成されている。陽極は、酸化インジウム(ITO: Indium Tin Oxide)等の透明電極であり、陰極は、アルミニウム等からなる電極である。有機層に通電することによってOLEDは、発光し、陽極と透明基板を通して光が取り出される。
また、図3(c)に示すように、TFT基板180において、格子状に発光素子が配置された基板面は、封止領域となっており、スペーサー枠体183を挟んで封止板181が取着されている。これによって、封止領域が、外気に触れないように乾燥窒素等を封入した状態で、封止される。なお、吸湿のため、封止領域内に吸湿剤を併せて封入してもよい。また、封止板181は、例えば、封止ガラスであってもよいし、ガラス以外の材料からなっていてもよい。
TFT基板180のTFT層には、TFT回路が形成されている。TFT回路は、図6に示すように、発光素子アレイ107に配されている発光素子E1、E2、・・・、E6、E7、E8、・・・の数と同数の駆動回路D1、D2、・・・、D6、D7、D8、・・・を含む。複数の発光素子E1、E2、・・・、E6、E7、E8、・・・は、それぞれ、複数の駆動回路D1、D2、・・・、D6、D7、D8、・・・に対応している。
各駆動回路は、それぞれ、受け取った輝度信号に応じた駆動電流を生成する。生成した駆動電流を、複数の発光素子のうち、対応する発光素子に対して供給する。
各発光素子が出射した光ビームは、ロッドレンズアレイ105によって、図1に示す感光体ドラム103の周面に集光される。
(2)ロッドレンズアレイ105
図4は、発光素子アレイ107及びロッドレンズアレイ105の主走査方向における位置関係を模式的に示す図である。
第1列のロッドレンズS1、S2、S3、・・・は、これらのロッドレンズの中心点を結んでなる直線が主走査方向に一致するように、配列されている。また、第2列のロッドレンズS11、S12、S13、・・・は、これらのロッドレンズの中心点を結んでなる直線が主走査方向に一致するように、配列されている。
また、第1列のロッドレンズS2は、第2列のロッドレンズS11とS12の接点の副走査方向への延長上に、ロッドレンズS2の中心点が存在するように、配列されている。この結果、ロッドレンズS11とS12、ロッドレンズS2とS11、及び、ロッドレンズS2とS12は、それぞれ、略一点において接触する。
なお、第1列の複数のロッドレンズと、第2列の複数のロッドレンズとは、各ロッドレンズのレンズ径D(口径)の1/2だけ、主走査方向にずれて配列されている。
発光素子アレイ107とロッドレンズアレイ105との位置関係は、図3(d)に示す発光素子アレイ107の中心線187が、図4に示す中心線171と略平行するように、決められている。
図2に示すように、発光素子アレイ107の各発光素子からの光ビームがロッドレンズアレイ105を透過して集光されることにより、感光体ドラム103の周面にビームスポットが形成される。
具体的には、図4において、ロッドレンズS11のレンズ径内に、複数の発光素子L1、L2、L3及びL4が存在し、そのうち、発光素子L1は、ロッドレンズS1のレンズ径内にも、残部が存在する。また、発光素子L4は、ロッドレンズS2のレンズ径内にも、残部が存在する。また、ロッドレンズS11のレンズ径内に存在する発光素子L1、L2、L3及びL4からの光ビームがそれぞれ、ロッドレンズS11のうち、異なる部分を透過して、集光されることにより、感光体ドラム103の周面にビームスポットが形成される。
図3(a)及び(c)に示すように、TFT基板180の封止領域外に、ドライバーIC182が実装されている。ドライバーIC182は、フレキシブルワイヤー185を介して、制御部102に接続されている。
ドライバーIC182は、図6に示すように、発光素子選択部(選択手段)116、発光タイミング調整部117及びその他の回路を含んでいる。
(a)発光素子選択部116
発光素子選択部116は、制御部102から、現在のモード及び現在の発光素子列番号を受信する。
受信したモードがプリントモードの場合、発光素子選択部116は、発光素子アレイ107に配されている6列の発光素子列のうち、受信した現在の発光素子列番号により識別される一つの発光素子列内の発光素子を選択する指示を、全てのスイッチ回路SW1、SW2、・・・に対して出力する。つまり、発光素子選択部116は、全てのスイッチ回路SW1、SW2、・・・のそれぞれに対して、各スイッチ回路に対応する6個の発光素子のうち、受信した現在の発光素子列番号により識別される一つの発光素子列内の発光素子を選択する指示を出力する。また、発光素子選択部116は、発光素子を選択する指示を各スイッチ回路に対して出力した時に、同じタイミングで、発光タイミング調整部117に対して、画像データ記憶部115に記憶されている画像データ215に応じた輝度信号を出力するように、指示する。
受信したモードがテストモードの場合、発光素子選択部116は、制御部102の制御により、画像データ記憶部115に記憶されている画像データ215に応じて、複数のスイッチ回路SW1、SW2、・・・のそれぞれに対して、各スイッチ回路に対応する6個の発光素子のうち、一つの発光素子を選択する指示を出力する。また、発光素子選択部116は、発光素子を選択する指示を各スイッチ回路に対して出力した時に、同じタイミングで、発光タイミング調整部117に対して、画像データ記憶部115に記憶されている画像データ215に応じた輝度信号を出力するように、指示する。
図4に、一例として、各発光素子列について、発光素子選択部116により選択される複数の発光素子からなる発光素子群241、242、243、・・・、244を示す。
このように、発光素子群を選択することにより、これらの発光素子の発光により得られた複数の露光量(トナー付着量)において、ピークができ、ピークの露光量を用いることにより、ロッドレンズアレイ105に対する発光素子列の短尺方向の相対的な位置ずれを検出することができる。この結果、副走査方向について、ロッドレンズアレイ105と発光素子アレイ107との相対的な位置ずれを検出することができる。
発光タイミング調整部117は、画像データ記憶部115に記憶されている画像データ215からライン毎に、画素値(輝度信号)を読み出す。また、発光タイミング調整部117は、発光素子選択部116から輝度信号を出力する指示を受け取る。輝度信号を出力する指示を受け取ると、受け取ったタイミングで、輝度信号を、当該輝度信号に対応するスイッチ回路に対して出力する。
テストモードの場合に、発光素子選択部116及び発光タイミング調整部117の制御により、感光体ドラム103の周面上に形成されたトナー像の一例を図5(a)に示す。また、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像の一例を図5(b)に示す。
図5(a)に示すように、感光体ドラム103の周面上に、トナー像251a、252a、253a及び254aが形成されている。各トナー像は、一列に並んだ複数のトナー付着領域から構成されている。トナー像251a、252a、253a及び254aは、それぞれ、図4に示す発光素子群241、242、243、・・・による発光により、形成される。図4に示す発光素子群241、242、243、・・・は、この順序で発光するので、トナー像251a、252a、253a及び254aは、この順序で、感光体ドラム103の周面上に形成される。
図1に示す制御部102は、一例として、演算回路、制御回路及び半導体メモリ等を含む専用のASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成され、図3に示すドライバーIC182に接続されている。
なお、制御部102は、ROM、RAM及びプロセッサー等から構成され、ROMには、制御用のコンピュータープログラムが記憶され、プロセッサーは、コンピュータープログラムに従って動作する、としてもよい。
また、制御部102は、図6に示すように、データ記憶部111、書込部112、算出部(算出手段)113、検出部(判断手段)114及び画像データ記憶部115から構成されている。
なお、制御部102がROM、RAM及びプロセッサー等から構成される場合、書込部112、算出部113及び検出部114は、それぞれ、プロセッサーが制御用のコンピュータープログラムに従って動作することにより、その機能を実現する、としてもよい。
(1)データ記憶部111
データ記憶部111は、図6に示すように、前回(基準時点)のピーク位置(基準位置)201及び現在の発光素子列番号216及び現在のモード(図示していない)を記憶している。また、データ記憶部111は、今回のピーク位置202及びトナー付着量テーブル211を記憶するための領域を有している。
今回のピーク位置202は、今回のトナー付着量の測定において、ピーク位置として決定された発光素子列の番号を示す。
現在のモードは、プリントモード及びテストモードの何れかである。
(2)画像データ記憶部115
画像データ記憶部115は、図6に一例として示すように、画像データ215を記憶している。画像データ215は、利用者が画像形成を所望する画像であり、プリントモードにおいて使用される。また、画像データ215は、ロッドレンズアレイ105と発光素子アレイ107との間の位置ずれを検出するためのテスト用の画像であり、テストモードにおいて使用される。
テストモードの場合、画像データ215を用いることにより、例えば、図5(a)及び(b)に示すようなトナー像が形成される。
書込部112は、テストモードの場合に、動作する。
書込部112は、センサー35からトナー付着量を受信し、発光素子列番号と、受信したトナー付着量とを組にして、トナー付着量テーブル211に書き込む。
書込部112は、決定したピーク位置を、今回のピーク位置202として、データ記憶部111に書き込む。データ記憶部111に書き込まれ今回のピーク位置202は、次回のテストモード時において、前回のピーク位置として用いられる。
図8の上段に、発光素子アレイ107において、前回までに選択されていた発光素子列231を示す。現在の発光素子列番号216は、発光素子列番号216が更新される前において、発光素子列231を識別する。
算出部113は、テストモードの場合に、動作する。
算出部113は、トナー付着量テーブル211に記憶されているトナー付着量のうち、最大のトナー付着量を選択する。選択された最大のトナー付着量は、ピーク値(極大値)である。また、算出部113は、トナー付着量テーブル211から、ピーク位置として、ピーク値に対応する発光素子列の発光素子列番号を決定する。
算出部113は、一例として、グラフ220にプロットされた点221、222、・・・、226を結ぶ曲線227を求める。曲線227は、発光素子アレイ107の短尺方向におけるトナー付着量の分布を示す。次に、算出部113は、一例として、曲線227により示されるトナー付着量のうち、最大(ピーク)のトナー付着量を選択する。グラフ220において、点224が、最大のトナー付着量に対応している。このため、例えば、点224が選択される。また、点224は、発光素子列番号「4」に対応するので、発光素子列番号「4」がピーク位置として、決定される。
(5)検出部114
検出部114は、テストモードの場合に、動作する。
1.4 画像形成装置10の動作
画像形成装置10のテストモードの場合の動作について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
次に、発光素子選択部116は、発光素子列番号として、変数nにより識別される発光素子列のうち、第1番目から第20番目の発光素子を選択して発光させ(ステップS102)、感光体ドラム103の周面にトナー像が形成され、形成されたトナー像が中間転写ベルト31上に1次転写される(ステップS103)。
発光素子選択部116は、変数nに「1」を加算し(ステップS105)、変数nが所定値mに等しいか否かを判断する(ステップS106)。ここで、所定値mは、発光素子列の最大の列数である。
変数nが所定値mに等しい場合(ステップS106で「YES」)、算出部113は、トナー付着量テーブル211に記憶されているトナー付着量のうち、最大のトナー付着量を選択する。選択された最大のトナー付着量は、ピーク値である(ステップS107)。次に、算出部113は、トナー付着量テーブル211から、ピーク位置として、ピーク値に対応する発光素子列の発光素子列番号を決定する(ステップS108)。
検出部114は、データ記憶部111から前回のピーク位置201を読み出す(ステップS110)。次に、検出部114は、今回のピーク位置と前回のピーク位置201とを比較する(ステップS111)。
1.5 まとめ
発光素子アレイ107の発光素子から出射される光ビームが、ロッドレンズアレイ105の短尺方向におけるどの位置を通過するかによって、感光体ドラム103の外周面における集光率が異なる。このため、光ビームが通過するロッドレンズアレイ105の短尺方向における位置に応じて、感光体ドラム103の外周面における露光量が変化する。
こうして求めた位置と基準位置とを比較することにより、副走査方向について、ロッドレンズアレイ105と発光素子アレイ107との相対的な位置ずれを検出することができる。
上記の実施の形態の変形例(1)としての制御部及び光書込部について説明する。
変形例(1)の制御部及び光書込部は、上記の実施の形態の制御部102及び光書込部101と類似の構成を有している。ここでは、上記の実施の形態との相違点を中心として、説明する。
(1)発光素子選択部116
テストモードにおいて、主走査方向のロッドレンズアレイ105と発光素子アレイ107との相対的な位置ずれを検出する場合、発光素子選択部116は、例えば、発光素子アレイ107に配されている6列の発光素子列のうち、制御部102の制御により、特定の1列の発光素子列を選択する。次に、発光素子選択部116は、この発光素子列について、例えば、第10番目から第29番目までの20個の発光素子を選択するように、各スイッチ回路に選択の指示を出力する。ここで、発光素子のそれぞれの露光、作像、一次転写のプロセスを経て、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像の位置が、センサー35による検出範囲内となるように、発光素子が選択される。また、少なくとも一つのロッドレンズのレンズ径D内に、発光素子が存在するように、選択すべき発光素子の個数が決定される。
図10に、一例として、各発光素子列について、発光素子選択部116により選択された、複数の発光素子からなる発光素子群301を示す。
このように、発光素子群を選択することにより、これらの発光素子の発光により得られた複数の露光量(トナー付着量)において、ピークができ、ピークの露光量を用いることにより、ロッドレンズアレイ105に対する発光素子列の長尺方向の相対的な位置ずれを検出することができる。この結果、主走査方向について、ロッドレンズアレイ105と発光素子アレイ107との相対的な位置ずれを検出することができる。
テストモードの場合に、発光素子選択部116及び発光タイミング調整部117の制御により、感光体ドラム103の周面上に形成されたトナー像の一例を図11(a)に示す。また、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像の一例を図11(b)に示す。
図11(a)に示すように、感光体ドラム103の周面上に、トナー像381a、382a、383a、・・・が形成されている。各トナー像は、一つのトナー付着領域から構成されている。トナー像381a、382a、383a、・・・は、それぞれ、図10に示す発光素子群301のそれぞれの発光素子による発光により、形成される。図10に示す発光素子群301のそれぞれの発光素子は、配置されている順序で発光するので、トナー像381a、382a、383a、・・・は、この順序で、感光体ドラム103の周面上に形成される。
データ記憶部111は、一例として、図12に示すように、長尺方向のトナー付着量テーブル311を記憶するための領域を備えている。
長尺方向のトナー付着量テーブル311は、今回のトナー付着量の測定において取得されたトナー付着量を記憶するためのデータテーブルである。トナー付着量テーブル311は、図12に示すように、発光素子番号とトナー付着量からなる組を複数個有している。各組は、選択された発光素子に対応する。トナー付着量は、当該発光素子に対して測定して得られたトナー付着量を示す。
書込部112は、センサー35から選択された発光素子に対応するトナー付着量を受信し、発光素子番号と、受信したトナー付着量とを組にして、長尺方向のトナー付着量テーブル311に書き込む。
(5)算出部113
算出部113は、長尺方向のトナー付着量テーブル311に記憶されているトナー付着量のうち、最大のトナー付着量を選択する。選択された最大のトナー付着量は、ピーク値である。また、算出部113は、トナー付着量テーブル311から、ピーク位置として、ピーク値に対応する発光素子を識別する発光素子番号を決定する。
算出部113は、一例として、グラフ321にプロットされた点331、332、・・・、338により示されるトナー付着量のうち、最大のトナー付着量を選択する。このため、点334が選択される。また、点334は、発光素子番号「13」に対応するので、発光素子番号「13」がピーク位置として、決定される。
(1)発光素子選択部116
テストモードにおいて、副走査方向の相対的な位置ずれを検出する場合、発光素子選択部116は、例えば、発光素子アレイ107に配されている複数の発光素子のうち、制御部102の制御により、副走査方向の第1及び第2の発光素子群を選択するように、各スイッチ回路に選択の指示を出力する。第1及び第2の発光素子群は、一例として、それぞれ、6個の発光素子を含む。ここで、発光素子のそれぞれの露光、作像、一次転写のプロセスを経て、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像の位置が、センサー35による検出範囲内となるように、発光素子が選択される。
図14に、一例として、発光素子選択部116により選択された、複数の発光素子からなる発光素子群395、396を示す。
このように、ロッドレンズの光軸に直交し、短尺方向に伸びる中心線上に配されている発光素子群を選択することにより、少なくとも一つのロッドレンズについて、副走査方向の発光素子列との相対的な位置ずれを検出することができる。この結果、副走査方向について、ロッドレンズアレイ105と発光素子アレイ107との相対的な位置ずれを検出することができる。
テストモードの場合に、発光素子選択部116及び発光タイミング調整部117の制御により、感光体ドラム103の周面上に形成されたトナー像の一例を図15(a)に示す。また、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像の一例を図15(b)に示す。
図15(a)に示すように、感光体ドラム103の周面上に、トナー像385a、386a、・・・が形成されている。各トナー像は、二つのトナー付着領域から構成されている。トナー像385a、386a、・・・は、それぞれ、図14に示す発光素子群395、396のそれぞれ二つの発光素子による発光により、形成される。図14に示す発光素子群395、396のそれぞれの発光素子は、二つずつ、発光素子の短尺方向に配置されている順序で発光するので、トナー像385a、386a、・・・は、この順序で、感光体ドラム103の周面上に形成される。
データ記憶部111は、一例として、図16に示すように、前回(基準時点)のトナー付着量テーブル341を記憶している。また、データ記憶部111は、一例として、図17に示すように、今回のトナー付着量テーブル342を記憶するための領域を備えている。
書込部112は、センサー35からトナー付着量を受信し、発光素子列番号と、受信したトナー付着量とを組にして、今回のトナー付着量テーブル342に書き込む。
(5)算出部113
算出部113は、今回のトナー付着量テーブル342に記憶されているトナー付着量のうち、一つのトナー付着量を選択し、選択したトナー付着量に対応する発光素子列番号を第1の列番号として抽出する。次に、算出部113は、選択したトナー付着量と同一のトナー付着量を前回のトナー付着量テーブル341から抽出し、抽出したトナー付着量に対応する発光素子列番号を第2の列番号として抽出する。ここで、算出部113は、選択したトナー付着量に対応する発光素子列番号として、「1」、「2」、「3」等の整数値のみではなく、例えば、「4.11」、「4.12」、「4.13」等の実数値も算出するものとする。
グラフ351において、例えば、点361、362、363、364、・・・は、前回のトナー付着量テーブル341に記憶されているトナー付着量に対応する。一方、例えば、点371、372、373、374、・・・は、今回のトナー付着量テーブル342に記憶されているトナー付着量に対応する。
(6)検出部114
検出部114は、第1の列番号と第2の列番号との差分が閾値未満であるか否かにより、算出部113により抽出された第1の列番号と第2の列番号とが一致するか否かを判断する。ここで、閾値は、発光素子とこれに短尺方向に隣接する発光素子との距離を基準として、十分小さい値である。例えば、閾値は、発光素子とこれに短尺方向に隣接する発光素子との距離の1/100、1/200、1/300、1/500などである。算出した差分が閾値未満である場合、検出部114は、第1の列番号と第2の列番号とが一致すると判断する。一方、算出した差分が閾値以上である場合、検出部114は、第1の列番号と第2の列番号とが一致しないと判断する。
(7)書込部112
検出部114により第1の列番号と第2の列番号とが一致しないと判断された場合、書込部112は、算出部113により求められた新たな発光素子列番号を、現在の発光素子列番号216として、データ記憶部111に書き込む。
変形例(1)の画像形成装置のテストモードの場合の動作について、図19及び図20に示すフローチャートを用いて説明する。
発光素子選択部116は、特定の発光素子列の発光素子を識別する発光素子番号を表す変数jを初期値として、例えば、「1」に設定する(ステップS131)。
センサー35は、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像のトナー付着量を取得し、取得したトナー付着量を制御部102に対して出力する。書込部112は、センサー35からトナー付着量を受信し、発光素子番号と、受信したトナー付着量とを組にして、トナー付着量テーブル311に書き込む(ステップS134)。
変数jが所定値iに等しくない場合(ステップS136で「NO」)、制御部102は、制御をステップS132に戻して、処理を繰り返す。
次に、発光素子選択部116は、発光素子列を識別する発光素子列番号を表す変数nを初期値として、例えば、「1」に設定する(ステップS141)。
発光素子選択部116は、変数nに「1」を加算し(ステップS145)、変数nが所定値mに等しいか否かを判断する(ステップS146)。ここで、所定値mは、発光素子列の列数である。
変数nが所定値mに等しい場合(ステップS146で「YES」)、算出部113は、今回のトナー付着量テーブル342に記憶されているトナー付着量のうち、一つのトナー付着量を選択し、選択したトナー付着量に対応する発光素子列番号を第1の列番号(今回の位置)として抽出する(ステップS147)。次に、算出部113は、選択したトナー付着量と同一のトナー付着量を前回のトナー付着量テーブル341から抽出し、抽出したトナー付着量に対応する発光素子列番号を第2の列番号(前回の位置)として抽出する(ステップS148)。
第1の列番号と第2の列番号とが一致しない場合(ステップS149で「≠」)、算出部113は、第1の列番号と第2の列番号との差分Δd(Δd=第1の列番号−第2の列番号)を求め、記憶している前回の発光素子列番号に差分Δdを加算して、新たな発光素子列番号を求める。制御部102は、前回の発光素子列番号から、新たな求めた発光素子列番号により識別される発光素子列に変更する(ステップS150)。第1の列番号と第2の列番号とが一致する場合(ステップS149で「=」)、発光素子列の変更はない。
2.4 まとめ
変形例(1)では、発光素子アレイ107において短尺方向に並ぶ複数の光学素子を、それぞれ、一定の光量で発光させて、感光体ドラム103の外周面における露光量の分布を求める。このとき、ロッドレンズアレイ105の少なくとも一つのロッドレンズの光軸に直交し、短尺方向に伸びる中心線上に配された光学素子を発光させる。求めた分布において、所定露光量となっているロッドレンズアレイ105の短尺方向における位置を求める。
3 変形例(2)
実施の形態の変形例(2)としての制御部及び光書込部について説明する。
変形例(2)では、変形例(1)と同様に、主走査方向について、ロッドレンズアレイ105と発光素子アレイ107との相対的な位置ずれを検出し、その後に、副走査方向について、ロッドレンズアレイ105と発光素子アレイ107との相対的な位置ずれを検出し、検出した位置ずれに基づいて、発光素子アレイ107において発光させるべき発光素子列の選択を変更する。ここで、変形例(2)における副走査方向のロッドレンズアレイ105と発光素子アレイ107との相対的な位置ずれの検出方法が、変形例(1)の方法と異なる。
(1)発光素子選択部116
テストモードにおいて、副走査方向の相対的な位置ずれを検出する場合、発光素子選択部116は、発光素子アレイ107に配されている複数の発光素子から、例えば、4個の発光素子群を選択するように、各スイッチ回路に選択の指示を出力する。ここで、各発光素子群は、副走査方向に一列に配された、例えば、6個の発光素子を含む。
図21に、一例として、発光素子選択部116により選択された4個の発光素子群401、402、403及び404を示す。
また、発光素子群401の第2番目の発光素子及び発光素子群403の第2番目の発光素子、つまり、第1のタイプの発光素子群に属する第2番目の発光素子による露光により、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像のトナー付着量がセンサー35により取得される。
さらに、発光素子群402の第1番目の発光素子及び発光素子群404の第1番目の発光素子、つまり、第2のタイプの発光素子群に属する第1番目の発光素子による露光により、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像のトナー付着量がセンサー35により取得される。
発光素子群402の第3番目以降の発光素子及び発光素子群404の第3番目以降の発光素子、つまり、第2のタイプの発光素子群に属する第3番目以降の発光素子についても、上記と同様である。
テストモードの場合に、発光素子選択部116及び発光タイミング調整部117の制御により、感光体ドラム103の周面上に形成されたトナー像の一例を図22(a)に示す。また、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像の一例を図22(b)に示す。
図22(a)に示すように、感光体ドラム103の周面上に、トナー像群481a、482aが形成されている。各トナー像群は、6個のトナー像から構成され、各トナー像は、二つのトナー付着領域から構成されている。
データ記憶部111は、一例として、図23に示すように、今回のトナー付着量テーブル421を記憶するための領域を備えている。また、データ記憶部111は、一例として、図24に示すように、前回(基準時点)のトナー付着量テーブル431を記憶している。
今回のトナー付着量テーブル421は、今回のトナー付着量の測定において取得されたトナー付着量を記憶するためのデータテーブルである。トナー付着量テーブル421は、図23に示すように、タイプを識別するタイプ番号毎に、発光素子列番号とトナー付着量からなる組を複数個有している。各組は、発光素子列に対応する。発光素子列番号は、発光素子列を識別する識別番号である。トナー付着量は、当該発光素子列に対して測定して得られたトナー付着量を示す。
前回のトナー付着量テーブル431は、前回のトナー付着量の測定において取得されたトナー付着量を記憶するためのデータテーブルである。トナー付着量テーブル431は、図24に示すように、タイプ番号毎に、発光素子列番号とトナー付着量からなる組を複数個有している。各組は、発光素子列に対応する。発光素子列番号は、発光素子列を識別する識別番号である。トナー付着量は、当該発光素子列に対して測定して得られたトナー付着量を示す。
書込部112は、センサー35からトナー付着量を受信し、タイプ番号とともに、発光素子列番号及び受信したトナー付着量の組を、今回のトナー付着量テーブル421に書き込む。
(5)算出部113
算出部113は、図25に示すように、横軸に短尺方向の発光素子列番号を取り、縦軸にトナー付着量を取って、今回のトナー付着量テーブル421を用いて、発光素子列番号に対するトナー付着量を仮想的にプロットしてグラフ441を得る。
算出部113は、仮想的に、点451、452、・・・、456を結んで得られる曲線(第1分布)457を求め、点461、462、・・・、466を結んで得られる曲線467(第2分布)を求め、曲線457と曲線467との交点471を求め、今回の交差位置として、交点471に対応する発光素子列番号(位置)を求める。つまり、算出部113は、第1分布及び第2分布の両方に含まれる同一のトナー付着量に対応する発光素子列番号を求める。
ここで、算出部113により算出される交差位置としての発光素子列番号は、「1」、「2」、「3」等の整数値のみではなく、例えば、「4.11」、「4.12」、「4.13」等の実数値の場合もある。
検出部114は、算出部113により抽出された今回の交差位置と前回の交差位置との差分を求め、求めた差分が閾値未満であるか否かにより、今回の交差位置と前回の交差位置とが一致するか否かを判断する。ここで、閾値は、発光素子とこれに短尺方向に隣接する発光素子との距離を基準として、十分小さい値である。例えば、閾値は、発光素子とこれに短尺方向に隣接する発光素子との距離の1/100、1/200、1/300、1/500などである。このとき、算出した差分が閾値未満である場合、検出部114は、今回の交差位置と前回の交差位置とが一致すると判断する。算出した差分が閾値以上である場合、検出部114は、今回の交差位置と前回の交差位置とが一致しないと判断する。
(6)書込部112
検出部114により今回の交差位置と前回の交差位置とが一致しないと判断された場合、書込部112は、今回の交差位置である発光素子列番号を現在の発光素子列番号216として、データ記憶部111に書き込む。
変形例(2)の画像形成装置のテストモードの場合の動作について、図26及び図27に示すフローチャートを用いて説明する。
長尺方向の位置を決定する(ステップS171)。このステップの詳細は、図19のステップS131〜S137と同一である。
次に、発光素子選択部116は、第1のタイプの発光素子群の発光素子のうち、変数nにより識別される発光素子を、2個、選択して発光させ(ステップS173)、感光体ドラム103の周面にトナー像が形成され、形成されたトナー像が中間転写ベルト31上に1次転写される(ステップS174)。
発光素子選択部116は、変数nに「1」を加算し(ステップS176)、変数nが所定値mに等しいか否かを判断する(ステップS177)。ここで、所定値mは、例えば、発光素子アレイ107に含まれる発光素子列の数「6」である。
変数nが所定値mに等しい場合(ステップS177で「YES」)、発光素子選択部116は、第2のタイプの発光素子群の発光素子を識別する発光素子番号を表す変数nを初期値として、例えば、「1」に設定する(ステップS182)。
センサー35は、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像のトナー付着量を取得し、取得したトナー付着量を制御部102に対して出力する。書込部112は、センサー35からトナー付着量を受信し、タイプ番号とともに、発光素子列番号及び受信したトナー付着量との組をトナー付着量テーブル421に書き込む(ステップS185)。
変数nが所定値mに等しくない場合(ステップS187で「NO」)、制御部102は、制御をステップS183に戻して、処理を繰り返す。
変数nが所定値mに等しい場合(ステップS187で「YES」)、算出部113は、今回のトナー付着量テーブル421を読み出し(ステップS191)、読み出した今回のトナー付着量テーブル421を用いて、今回の交差位置を求める(ステップS192)。
検出部114は、算出部113により求められた今回の交差位置と前回の交差位置とが一致するか否かを判断する(ステップS195)。
検出部114により、今回の交差位置と前回の交差位置とが一致すると判断される場合(ステップS195で「=」)、発光素子列の変更はない。
3.3 まとめ
変形例(2)では、複数の光学素子が千鳥状に2列に配されて形成されたロッドレンズアレイ105の第1列及び第2列について、それぞれ、発光素子アレイ107における発光素子の列毎に、少なくとも一の光学素子の光軸に直交し、短尺方向に伸びる中心線上に配された一の光学素子を、それぞれ、一定の光量で発光させて、感光体ドラム103の外周面における露光量の第1及び第2の分布を求める。こうして求めた第1分布及び第2分布の両方に含まれる所定露光量に対応するロッドレンズアレイ105の短尺方向の位置を求める。
4 変形例(3)
実施の形態の変形例(3)としての制御部及び光書込部について説明する。
変形例(3)では、変形例(1)と同様に、副走査方向について、ロッドレンズアレイ105と発光素子アレイ107との相対的な位置ずれを検出する。
図28に、短尺方向の発光素子列毎に、センサー35により取得されたトナー付着量をプロットしたグラフ501を示す。この図において、横軸に短尺方向の発光素子列番号を示し、縦軸にトナー付着量を示す。
グラフ501によると、例えば、発光素子列番号「4」において、トナー付着量は、ΔLだけ変化している。
制御部102は、算出部113により求めた変化量ΔLに相当する量だけ、発光させるべき発光素子の光量を変更する。
変形例(3)の画像形成装置のテストモードの場合の動作は、図19〜図20に示す変形例(1)の画像形成装置のテストモードの場合の動作と同様であり、以下において、相違点を示す。
副走査方向について、ロッドレンズアレイ105と発光素子アレイ107との相対的な位置ずれを検出した場合に、発光させるべき発光素子の光量を変更することにより、位置ずれを修正することができる。
なお、本発明を上記の各実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)実施の形態においては、基板上に、6列の発光素子アレイが形成されているとしている。しかし、本発明は、これには限定されない。
(2)実施の形態及び変形例においては、発光素子は、OLEDであるとしているが、これには限定されない。発光素子は、LEDであるとしてもよい。
(3)実施の形態及び変形例においては、各発光素子による露光量として、センサー35によりトナー像の付着量を取得している。
また、センサー35は、感光体ドラム103の周面に形成されたトナー像のトナー付着量を取得するとしてもよい。
また、感光体ドラム103の周面に形成された静電潜像を検出することにより、各発光素子の露光量を推定して取得してもよい。
31 中間転写ベルト
101 光書込部
102 制御部
103 感光体ドラム
105 ロッドレンズアレイ
106 パネル部
107 発光素子アレイ
111 データ記憶部
112 書込部
113 算出部
114 検出部
115 画像データ記憶部
116 発光素子選択部
117 発光タイミング調整部
180 TFT基板
182 ドライバーIC
Claims (10)
- 感光体に光書込みを行う画像形成装置であって、
長尺方向に列状に配された複数の発光素子が、短尺方向に複数列、格子状に配され、全体として長尺な発光部材と、
前記発光部材の長尺方向と同方向に長尺状であり、短尺方向における位置により集光率が異なり、前記複数の発光素子により照射された光を前記感光体上に集光する光学部材と、
前記複数列の発光素子について、列毎に1又は複数の発光素子を選択して発光させる選択手段と、
前記複数列の発光素子について、列毎に露光量を取得する取得手段と、
列毎に取得した前記露光量の前記短尺方向における分布において、所定露光量に対応する前記短尺方向の位置を算出する算出手段と、
算出された前記位置と、基準時点における前記短尺方向の基準位置との差分が閾値未満であるか否かを判断する判断手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記判断手段は、算出された前記位置と前記基準位置との差分が閾値以上である場合、前記差分を、前記基準時点と比較した場合の前記発光部材と前記光学部材との間の短尺方向の位置ずれとして検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記光学部材は、光学素子が複数個、列状に配されて形成され、
前記選択手段は、前記発光素子の列毎に、当該列に属する発光素子のうち、照射光が少なくとも一の特定の光学素子を通過する複数の発光素子を選択し、
前記算出手段は、前記分布において、前記所定露光量としてのピーク値の露光量に対応する前記短尺方向の前記位置を算出し、
前記基準位置は、前記基準時点である過去の一時点において、前記発光素子の列毎に、当該列に属する発光素子のうち、照射光が少なくとも一の特定の光学素子を通過する複数の発光素子が発光して露光量が取得され、取得された複数の露光量のうち、ピーク値の露光量に対応する前記短尺方向の位置である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記光学部材は、光学素子が複数個、列状に配されて形成され、
前記選択手段は、前記列毎に、少なくとも一の光学素子の光軸に直交し、短尺方向に伸びる中心線上に配された一の発光素子を選択し、
前記基準位置は、前記基準時点である過去の一時点において、前記列毎に、少なくとも一の光学素子の光軸に直交し、短尺方向に伸びる中心線上に配された一の発光素子が選択され、選択された前記発光素子が発光して露光量が取得され、取得された複数の露光量のうち、前記所定露光量に対応する短尺方向の位置である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記光学部材は、複数の光学素子が千鳥状に2列に配されて形成され、
前記選択手段は、前記光学部材の第1列及び第2列について、それぞれ、前記発光素子の列毎に、少なくとも一の光学素子の光軸に直交し、短尺方向に伸びる中心線上に配された一の光学素子を選択し、
前記算出手段は、前記光学部材の第1列について、列毎に取得した前記露光量の前記発光部材の短尺方向における第1分布、及び、前記光学部材の第2列について、列毎に取得した前記露光量の前記発光部材の短尺方向における第2分布の両方に含まれる前記所定露光量に対応する前記発光部材の短尺方向の位置を算出し、
前記基準位置は、前記基準時点である過去の一時点において、前記光学部材の前記第1列及び前記第2列について、それぞれ、前記発光素子の前記列毎に、少なくとも一の光学素子の光軸に直交し、短尺方向に伸びる中心線上に配された一の光学素子が選択され、選択された前記発光素子が発光して、前記光学部材の前記第1列及び前記第2列について、前記発光素子の前記列毎に取得した露光量の前記発光部材の短尺方向における第1分布及び第2分布の両方に含まれる前記所定露光量に対応する前記発光部材の短尺方向の位置である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記選択手段は、さらに、長尺方向に配された前記発光素子の少なくとも一列について、当該列に属する発光素子のうち、照射光が少なくとも一の特定の光学素子を通過する複数の発光素子を選択して発光させ、
前記取得手段は、さらに、選択された複数の発光素子毎に、露光量を取得し、
前記算出手段は、さらに、選択された複数の発光素子毎に、取得した前記露光量の分布を用いて、前記光学素子の光軸に直交し、短尺方向に伸びる中心線上に配される発光素子を特定する
ことを特徴とする請求項4及び5のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記選択手段は、さらに、画像形成時に、算出された前記位置に最も近い発光素子列のみを、発光させる
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記選択手段は、さらに、画像形成時に、検出された前記位置ずれを用いて、発光させるべき短尺方向の発光素子列の発光光量を決定する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - さらに、選択された前記発光素子の発光により前記感光体上に静電潜像を形成し、現像してトナー像を形成する作像手段を有し、
前記取得手段は、前記露光量として、前記トナー像の付着量を取得する
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記取得手段により取得される前記トナー像の濃度は、トナー粒子が付着した領域内における平均の付着量である
ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
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