JP6871240B2 - ポリエステル組成物およびそれから製造された携帯用電子機器構成要素 - Google Patents

ポリエステル組成物およびそれから製造された携帯用電子機器構成要素 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2015年9月9日出願の、米国仮特許出願第62/216107号および2015年11月23日出願の、欧州特許出願第15195867.5号に対する優先権を主張するものであり、これらの出願のそれぞれの全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
本発明は、半結晶性の、半芳香族ポリエステルポリマーと衝撃改質剤とを含むポリエステル組成物に関する。本発明はさらに、少なくとも1種の非晶質ポリカーボネートポリマーまたは少なくとも1種の非晶質ポリエステルポリマーをさらに含むそのようなポリエステル組成物に関する。本発明はまた、ポリエステル組成物から製造された携帯用電子機器構成要素に関する。
今日、携帯電話、携帯端末(PDA)、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、ポータブルオーディオプレイヤーなどの、携帯用電子機器は、世界中で広く使用されている。携帯用電子機器は、さらにより携帯性および利便性を求めてますます小さく、そして軽くなりつつあり、そして一方同時により進んだ機能およびサービスを行うことがますますできるようになっており、両方ともが機器およびネットワークシステムの開発による。
昔は、マグネシウムまたはアルミニウムなどの低密度金属が、携帯用電子部品用の選り抜きの材料であったが、合成樹脂が、費用理由で(マグネシウムなどのこれらのより低密度の金属のいくつかは幾分高価であり、必要とされる、多くの場合小さいおよび/または複雑な部品の製造は高くつく)、設計柔軟性制限を覆すために、さらなる減量のために、および非制限の美的可能性を提供するために、それの着色性のおかげで、少なくとも部分的な代替品として次第に出現している。それ故、プラスチック携帯用電子部品は、様々な、複雑な形状へ加工するのが容易であり、傑出した耐衝撃性などの、頻繁な使用の厳しさに耐えることができ、一般に電気絶縁性能を有し、かつ、挑戦的な美的要求を満たし、そして一方それらの意図される操作性を妨げない材料から製造されることが望ましい。それにもかかわらず、ある種の場合には、プラスチックは、携帯用電子機器において全プラスチック構造部品を提供するための強度および/または剛性を持たない可能性があり、金属/合成樹脂アセンブリが多くの場合に見られる。
構造的支持を確保するための望ましい機械的性能(引張強度)および取付け/組み立てを可能にするためのさらに望ましい柔軟性(例えば、破断点伸び)を有し、衝撃および攻撃的な化学薬品に耐えることができ(例えば、それぞれ、耐衝撃性および耐化学薬品性)、良好な着色性を有する、そして容易に加工することができるポリマー組成物を提供することは、この分野における絶え間ない課題であり、様々なプラスチックに基づく解決策が既に試みられてきたが、満たされていない課題に達するための絶え間のない改善が依然として必要とされる。
少なくとも1種の半結晶性の、半芳香族ポリエステルポリマーと少なくとも1種の衝撃改質剤とを含むポリエステル組成物が本明細書に記載される。本ブレンドは、優れた耐衝撃性および優れた寸法安定性を有する。本ポリエステル組成物はまた、優れた耐化学薬品性、白色度、着色性および耐陽極酸化性を有する。いくつかの実施形態において、アクリルエステルおよびグリシジルメタクリレート部分を両方とも含有する反応性衝撃改質剤が、それらから製造されたブレンドの衝撃性能を著しく高め得ることが分かった。いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、少なくとも1種の非晶質ポリマーをさらに含むことができる。そのような実施形態においては、少なくとも1種の非晶質ポリマーは、少なくとも1種の非晶質ポリカーボネートポリマー、少なくとも1種の非晶質ポリエステルポリマーまたはそれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は任意選択的に、1つ以上の添加剤を含むことができる。
明確にするために、本出願の全体にわたって:
− 用語「ハロゲン」は、特に明記しない限り、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含み;
− 形容詞「芳香族」は、4n+2(ここで、nは、0または任意の正の整数である)に等しい数のπ電子を有する任意の単核もしくは多核環基(または部分)を意味し;芳香族基(または部分)は、アリールおよびアリーレン基(または部分)部分であり得る。
− 「アリール基」または「アリール」は、1つのベンゼン環から、または2個以上の隣接環炭素原子を共有することによって一緒に縮合した複数のベンゼン環からなる1つのコアから、および1つの末端からなる炭化水素一価基である。アリール基の非限定的な例は、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、テトラセニル、トリフェニリル、ピレニル、およびペリレニル基である。アリール基の末端は、アリール基のベンゼン環に含有される炭素原子の自由電子であり、ここで、前記炭素原子に結合していた水素原子は除去されている。アリール基の末端は、別の化学基と結合を形成することができる。
− 「アリーレン基」または「アリーレン」は、1つのベンゼン環から、または2個以上の隣接環炭素原子を共有することによって一緒に縮合した複数のベンゼン環からなる1つのコアから、および2つの末端からなる炭化水素二価基である。アリーレン基の非限定的な例は、フェニレン、ナフチレン、アントリレン、フェナントリレン、テトラセニレン、トリフェニリレン、ピレニレン、およびペリレニレンである。アリーレン基の末端は、アリーレン基のベンゼン環に含有される炭素原子の自由電子であり、ここで、前記炭素原子に結合していた水素原子は除去されている。アリーレン基の各末端は、別の化学基と結合を形成することができる。
− 用語「ヒドロカルビル」は、本明細書で用いるところでは、親炭化水素から水素原子を除去して得られる一価部分を意味する。ヒドロカルビルの代表は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、ウンデシル、デシル、ドデシル、オクタデシル、ノノデシル エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシルおよびそれらの異性体などを含めた、1〜25個の炭素原子のアルキル;フェニル、トリル、キシリル、ナフチル、ビフェニル、テトラフェニルなどを含めた、6〜25個の炭素原子のアリール;ベンジル、フェネチル、フェンプロピル、フェンブチル、フェンヘキシル、ナプトクチルなどを含めた、7〜25個の炭素原子のアラルキル;ならびにシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどを含めた、3〜8個の炭素原子のシクロアルキルである。
− 用語「ハロゲン置換ヒドロカルビル」は、本明細書で用いるところでは、1個以上の水素原子がハロゲン(塩素、臭素、ヨウ素、フッ素)で置き換えられている、前に定義されたようなヒドロカルビル部分を意味する。
ポリエステル組成物は、優れた衝撃性能および優れた寸法安定性を有する。衝撃性能に関しては、携帯用電子機器(およびそれらの部品)が小さくて軽量であることが多くの場合に望ましいが、機器が通常のハンドリングおよびたまの突然の衝撃(例えば落下)において損傷しないであろうように優れた構造強度が非常に望ましい。相応に、衝撃強度、剛性、および/または耐衝撃性を機器に付与し、場合によりまた、構成要素間の電気絶縁/電気遮蔽を確保しながら、機器の様々な内部構成要素および/または携帯用電子機器ケース(例えば、外側ハウジング)の一部もしくはすべてのための取付け場所を提供する構造部品が一般に携帯用電子機器に組み込まれる。寸法安定性に関しては、本明細書に記載されるポリエステル組成物は、それらが半結晶性ポリエステルを含むという事実にもかかわらず、著しく低下した反りおよび収縮を有することが意外にも分かった。一般に、強靱化された(例えば、衝撃改質された)半結晶性または結晶性ポリエステル組成物が典型的には、優れた耐化学薬品性と相まってそれらの高い耐衝撃性のために使用される。しかし、そのようなポリエステル組成物は、非晶質ポリエステル組成物と比べて低下した寸法安定性を有し得る。特に、半結晶性および結晶性ポリマーは一般に、1.0%〜2.0%の平均成形収縮を有し、ここで、1.0%以上の平均成形収縮は高収縮材料と考えられる。この低下した寸法安定性は、許容度が比較的高いアプリケーション設定(例えば、携帯用電子機器構成要素)においてとりわけ、これらの材料の加工(例えば、射出成形)を困難にし得る。本明細書に記載されるポリエステル組成物は、下に記載されるように、比較的低い収縮異方性(すなわち、流れ方向および横断方向に似た収縮量)と高い耐衝撃性ならびに耐化学薬品性とをまた有しながら、1.0%に著しく満たない平均成形収縮を有し得ることが意外にも分かった。
いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、少なくとも約700ジュール/メートル(「J/m」)、少なくとも約800J/m、少なくとも約850J/m、少なくとも875J/m、少なくとも約900J/m、少なくとも約925J/m、少なくとも約950J/m、少なくとも約975J/mまたは少なくとも約1,000J/mの耐衝撃性を有することができる。いくつかの実施形態においては、本明細書に記載されるポリエステル組成物は、約5,000J/m以下、約4,000J/m以下、約3,500J/m以下、約3,000J/m以下、約2,500J/m以下または約2,000J/m以下の耐衝撃性を有することができる。当業者は、明確に開示された範囲内の追加の耐衝撃性範囲が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。耐衝撃性は、実施例においてさらに記載されるように、ASTM D256標準に従ってノッチ付きアイゾット(Izod)衝撃試験を用いて測定することができる。
いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、約0.6%〜約0.99%、約0.6%〜約0.95%、約0.7%〜約0.95%、約0.75%〜約0.95%、または約0.8%〜約0.95%の平均成形収縮を有することができる。いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、約0.7〜約1.1、約0.75〜約1.1、約0.8〜約1.1、約0.8〜約1、または0.86〜約1もしくは約0.88〜約1の収縮の異方性を有することができる。平均成形収縮および収縮の異方性は、下の実施例において実証されるように、流れ方向(「MD」)および横断方向(「TD」)での測定された成形収縮から求めることができる。当業者は、明確に開示された範囲内の追加範囲の平均成形収縮および収縮の異方性が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
本ポリエステル組成物はまた、優れた耐化学薬品性を有することができる。いくつかのアプリケーション設定では、携帯用電子機器のプラスチック構成要素の少なくとも一部は、携帯用電子機器の外部の環境に曝され得るし、それ故、外部環境中の化学剤と接触し得る。例えば、タブレットコンピュータ、携帯電話およびウェアラブルコンピューティング機器は、物理的接触によってヒトと接触するように設計され、その暴露プラスチック構成要素は、相互作用する身体部分からの化学剤に曝され得る。さらに、プラスチック構成要素の部分が携帯機器の外部の環境に曝されるかどうかにかかわらず、いくつかの実施形態においては、それは依然として化学剤と接触し得る。例えば、携帯用電子機器は、その中の通路を通って携帯用電子機器のハウジングに浸透することができる液体を含むが、それらに限定されない思いがけない流出の影響を受け得る。一般に、プラスチック機器構成要素と接触する外部環境中の試剤は、消費者化学剤などの極性有機剤を含むが、それらに限定されない。
極性有機化学薬品に対するポリエステル組成物の耐性は、最も厳しい消費者化学薬品の1つを一般に表し、機器構成要素がその意図されるアプリケーション設定において耐えることを期待される、日焼け止めローションに対するその耐性によって測定することができる。日焼け止めローションは一般に、プラスチックに対して非常に腐食性であり得る一連の紫外線吸収化学薬品を含有する。代表的な日焼け止め剤は、少なくとも1.8重量%のアヴォベンゾン(1−(4−メトキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3−プロパンジオン)、少なくとも7重量%のホモサレート(3,3,5−トリメチルシクロヘキシルサリチレート)および少なくとも5重量%のオクトクリレン(2−エチルヘキシル2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート)を含むことができる。前述の日焼け止め剤の例は、Edgewell(St.Louis,MO)から商品名Banana Boat(登録商標)Sport Performance(登録商標)(SPF 30)で商業的に入手可能である。ポリエステル組成物の耐化学薬品性は、試料が可変の曲げ歪み固定具(一般に「Bergen治具」と言われる)上で日焼け止めローションに曝され、そして制御環境中で老化させられた後の組成物の成形試料中に亀裂またはひび割れを目視観察するために必要な最低歪み(「臨界歪み」)として測定することができる。一般に、臨界歪みが高ければ高いほど、極性有機剤に対するポリエステル組成物の耐化学薬品性は高い。本明細書で興味のあるポリエステル組成物は、約2%よりも大きい臨界歪みを有することができる。臨界歪みの測定は、下の実施例においてさらに記載される。
本ポリエステル組成物はまた、優れた白色度を有することができる。いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、約90〜約99のCIE L値、約−2〜〜約2のCIE a値および約−3〜約3のCIE b値を有することができる。いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、約92〜約99のCIE L値、約−0.5〜約0.5のCIE a値、および約−2〜約2のCIE bを有することができる。当業者は、明確に開示された範囲内の追加のL、aおよびb範囲が考えられる、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
本明細書に記載されるポリエステル組成物はまた、高度に着色可能であり得る。相応に、望ましい色を、比較的少量の顔料を使用して組成物に付与することができる。一般に、顔料濃度の増加は、ポリエステル組成物の衝撃性能を不必要にも低下させ得る。高度に着色可能なポリエステル組成物が、一つには、それらが衝撃性能の増加を促進するのに役立ち得るので、望ましい。いくつかの実施形態においては、総顔料濃度は、100部樹脂当たり約0.5部(「phr」)から約20phrまで、約15phrまで、約10phrまでまたは約5phrまでであり得る。いくつかの実施形態においては、総顔料濃度は、ポリエステル組成物の総重量に対して、0.1重量%から約20重量%まで、約15重量%まで、約10重量%まで、約5重量%までまたは約3重量%までであり得る。当業者は、明確に開示された範囲内の追加の総顔料濃度範囲が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
本ポリエステル組成物はまた、優れた耐陽極酸化性を有することができる。携帯用電子機器中に存在する金属部品(例えばアルミニウム部品)または金属−プラスチック複合部品(例えばアルミニウム−プラスチック部品)は多くの場合、陽極酸化処理を受ける。陽極酸化処理は、目的が、一般に攻撃的な化学薬品の使用によって、酸化物層を金属表面上に構築することである電気化学プロセスを含むことができる。相応に、陽極酸化浴環境に対して優れた耐性を示すポリマー材料が、既にポリマー要素を含有するかまたはポリマー要素が組み立てられている携帯用電子部品に関して陽極酸化が行われるアプリケーション設定において望ましい。耐陽極酸化性は、ポリエステル組成物の成形されたままの試料と、23℃で70重量%硫酸に曝された成形試料との引張強度および破断点伸びの差として測定することができる。耐陽極酸化性の測定は、実施例においてさらに記載される。いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、約10%以下、約5%以下、約2%以下、約1.5%以下、または約1%以下の引張強度の相対的差異(100|被暴露引張強度−非暴露引張強度|/(非暴露引張強度))を有することができる。いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、約10%以下、約5%以下、約2%以下、約1.5%以下、または約1%以下の引張弾性率の相対的差異(100|被暴露引張弾性率−非暴露引張弾性率|/(非暴露引張弾性率))を有することができる。いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、約30%以下、約20%以下、約15%以下、または約12%以下の引張破断点伸びの相対的差異(100|被暴露引張破断点伸び−非暴露引張破断点伸び|/(非暴露引張破断点伸び))を有することができる。当業者は、明確に開示された範囲内の追加範囲の相対的引張強度、相対的引張弾性率および相対的引張破断点伸びが考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
半芳香族の、半結晶性ポリエステルポリマー
本明細書で興味のあるポリエステル組成物は、少なくとも1種の半芳香族の半結晶性ポリエステルポリマーを含む。半結晶性ポリマーは、ガラス転移温度ならびに溶融温度を有する。半結晶性ポリエステルは、ホモポリマーまたはコポリマー(ランダム、交互もしくはブロック)であり得る。本明細書で用いるところでは、「半芳香族ポリエステル」ポリマーは、少なくとも1つのエステル基(−C(O)O−)と、少なくとも1つのアルキレン基と少なくとも1つのアリーレン基とを有する少なくとも50モル%の繰り返し単位(Rpe)を含むポリマーであって、アリーレン基が、少なくとも2個の炭素を共有する少なくとも2つの縮合ベンゼン環を含有するポリマーを意味する。いくつかの実施形態においては、半芳香族ポリエステルは、少なくとも60モル%、少なくとも70モル%、少なくとも80モル%、少なくとも90モル%、少なくとも95モル%、または少なくとも99モル%の繰り返し単位(Rpe)を有する。当業者は、明確に開示された範囲内の追加の繰り返し単位(Rpe濃度範囲が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
いくつかの実施形態においては、繰り返し単位(Rpe)は、次式:
Figure 0006871240
(式中、Arは、少なくとも2個の炭素を共有する少なくとも2つの縮合ベンゼン環を含有するアリーレン基であり;Rは、各場合に、ハロゲン、アルキ、アルケニル、アリール、アリール、エーテル、チオエーテル、エステル、アミド、イミド、アルカリもしくはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリもしくはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウム、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;nは、1〜20の整数であり;iは、各場合に、0〜2の範囲の独立して選択される整数である)の1つで表すことができる。本明細書で用いるところでは、「独立して選択される」は、相当する単位が同じもしくは異なるものであり得るし、互いに独立して選択されることを意味する。
いくつかの実施形態においては、−(CR −は、式−C2n−(i=0各場合に)で表すことができる。いくつかのそのような実施形態においては、−C2n−は、C〜Cアルキレン基、線状C〜Cアルキレン基、または線状C〜Cアルキレン基であり得る。望ましい−C2n−基は、メチル基;エチル基;n−プロピル基;イソプロピル基;またはブチル基(n−、イソ、secもしくはtert)を含むことができるが、それらに限定されない。
いくつかの実施形態においては、Arは、ナフチレン(例えば、2,6−ナフチレン)、アントリレン(例えば、2,6−アントリレン)、フェナントリレン(例えば、2,7−フェナントリレン)、ナフタセニレンおよびピレニレンから選択することができる。特に望ましい半芳香族ポリエステルは、式(I)によって表される繰り返し単位(Rpe)を有し、ここで、Arは、次式、
Figure 0006871240
(式中、Rは、各場合に、ハロゲン、アルキル、過ハロゲン化アルキル、アルケニル、過ハロゲン化アルキニル、アリール、過ハロゲン化アリール、エーテル、チオエーテル、エステル、アミド、イミド、アルカリもしくはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリもしくはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウム、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;そしてjは、各場合に、0〜3からの独立して選択される整数である)で表されるナフタレートである。いくつかの実施形態においては、Arは、次式:
Figure 0006871240
で表すことができる。望ましい単位Arの例としては、2,6−ナフタレート;2,7−ナフタレート;1,4−ナフタレート;2,3−ナフタレート;1,8−ナフタレート;1,2−ナフタレート;およびそれらの誘導体が挙げられるが、それらに限定されない。
望ましい繰り返し単位(Rpe)は、メチレンナフタレート、エチレンナフタレート、プロピレンナフタレートおよびブチレンナフタレートを含むが、それらに限定されないアルキレンナフタレートを含むことができる。そのような実施形態においては、ポリエステルは、それぞれ、ポリ(メチレン−2,6−ナフタレート)、ポリ(エチレン−2,6−ナプタレート)、ポリ(プロピレン−2,6−ナプタレート)またはポリ(ブチレン−2,6−ナプタレート)であり得る。優れた結果は、ポリ(エチレン−2,6−ナフタレート)(「PEN」)について得られた。
本明細書で興味のある半芳香族ポリエステルは、当技術分野において周知の技術を用いて合成することができる。例えば、式(IV)の半芳香族ポリエステルは、Arの相当するジカルボン酸:
Figure 0006871240
と、−(CR −の相当するジオール:HO−(CR −OHとの重縮合によってから形成することができる。
繰り返し単位(Rpe)に加えて、半結晶性ポリエステルは、繰り返し単位(Rpe)とは別個の1つ以上の追加の繰り返し単位(Rpe )を含むことができる。望ましい繰り返し単位(Rpe )は、繰り返し単位(Rpe)に関して上に記載されたものを含むが、それらに限定されない。いくつかのそのような実施形態においては、半結晶性ポリエステルは、約49モル%以下、約40モル%以下、約30モル%以下、約20モル%以下、約10モル%以下、約5モル%以下、または約1モル%以下の1つ以上の追加の繰り返し単位(Rpe )を含むことができる。当業者は、明確に開示された範囲内の追加の繰り返し単位(Rpe )濃度範囲が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
半結晶性ポリエステルは、少なくとも約1,000g/モル、少なくとも約5,000g/モル、または少なくとも約10,000g/モルの数平均分子量を有することができる。いくつかの実施形態においては、半結晶性ポリエステルは、約100,000g/モル以下、約75,000g/モル以下、または約50,000g/モル以下の数平均分子量を有することができる。いくつかの実施形態においては、半結晶性ポリエステルは、少なくとも約1,000g/モル、少なくとも約15,000g/モルまたは少なくとも約20,000g/モルの重量平均分子量を有することができる。いくつかの実施形態においては、半結晶性ポリエステルは、約200,000g/モル以下、約150,000g/モル以下、約125,000g/モル以下、約110,000g/モル以下または約100,000g/モル以下の重量平均分子量を有することができる。当業者は、明確に開示された範囲内の数平均および重量平均分子量についての追加範囲が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
本明細書で興味のあるポリエステル組成物について、半結晶性ポリエステルの濃度は、ポリエステル組成物の総重量に対して、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約55重量%または少なくとも約60重量%であり得る。いくつかの実施形態においては、半結晶性ポリエステルの濃度は、ポリエステル組成物の総重量に対して、約90重量%以下、約85重量%以下、約80重量%以下、約75重量%以下、約70重量%以下または約65重量%以下であり得る。いくつかの実施形態においては、非晶質ポリカーボネートと非晶質ポリエステルとの総合重量に対する、半結晶性ポリエステルの濃度(重量半結晶性ポリエステル/(重量非晶質ポリカーボネート+重量非晶質ポリエステル)は、約1〜約30、約1〜約25、約1〜約15、約1〜約10、約1.2〜約10、約1.2〜約5、約1.5〜約5または約1.5〜約4であり得る。当業者は、明確に開示された範囲内の追加の半結晶性ポリエステル濃度が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
半結晶性ポリエステルの結晶化度は、その融解熱で特徴づけることができる。半結晶性ポリエステルは、少なくとも約5J/g、少なくとも約10J/g、少なくとも約15J/g、少なくとも約30J/g、または少なくとも約35J/gの融解熱を有することができる。いくつかの実施形態においては、半結晶性ポリエステルは、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約55%または少なくとも約60%の結晶化度を有することができる。いくつかの実施形態においては、半結晶性ポリエステルは、約10%〜約60%の結晶化度を有することができる。当業者は、明確に開示された範囲内の追加範囲の融解熱および結晶化度が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。結晶化度は、示差走査熱量測定法(「DSC」)を用いて測定することができる。特に、DSCは、半芳香族ポリエステルの融解熱を測定するために用いることができ、結晶化度は、
Figure 0006871240
(ここで、
Figure 0006871240
は、DSCによって得られる観測融解熱であり、
Figure 0006871240
は、100%結晶化度を有する半結晶性ポリエステルの融解熱である)の通り求めることができる。DSCは、約20°/分のランプ速度を用いて、室温から約300℃まで試料を加熱することによってポリマーの試料に関して行うことができる。
いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、1種以上の追加の、別個の半結晶性ポリエステルを含むことができる。追加の、別個の半結晶性ポリエステルは、上に記載されたそれらの半芳香族ポリエステルを含むことができる。いくつかの実施形態においては、半結晶性ポリエステル対半結晶性ポリエステルと追加の、別個の半結晶性ポリエステルとの総合重量(重量半結晶性ポリエステル/(重量半結晶性ポリエステル+重量追加の、別個の半結晶性ポリエステル))は、少なくとも約0.5、少なくとも約0.6、少なくとも約0.7、少なくとも約0.8、少なくとも約0.9、少なくとも約0.95、または少なくとも約0.99であり得る。いくつかの実施形態においては、半結晶性ポリエステル対半結晶性ポリエステルと追加の、別個の半結晶性ポリエステルとの総合重量の重量比は1であり得る。当業者は、明確に開示された範囲内の追加の重量比範囲が考えされ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。ポリエステル組成物が1種以上の追加の、別個の半結晶性ポリエステルポリマーを含む、いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物の総重量に対する、総半結晶性ポリマー濃度(半結晶性ポリエステル+1種以上の追加の、別個の半結晶性ポリエステル)は、半結晶性ポリエステルポリマーに関して上に記載された範囲内であり得る。他の実施形態においては、ポリエステル組成物の総重量に対する、半結晶性ポリエステルポリマー濃度は、上に記載された範囲内であり得るし、1種以上の追加の、別個の半結晶性ポリエステルポリマーは、非依存性濃度を有することができる。
非晶質ポリカーボネートポリマー
本ポリエステル組成物は任意選択的に、非晶質ポリカーボネートポリマーを含むことができる。非晶質ポリマーは、ガラス転移温度を有するが、溶融温度を欠いている。非晶質ポリカーボネートポリマーは、ホモポリマーまたはコポリマー(ランダム、交互もしくはブロック)であり得る。いくつかの実施形態においては、非晶質ポリカーボネートポリマーは芳香族ポリカーボネートポリマーである。本明細書で用いるところでは、「芳香族ポリカーボネートポリマー」は、繰り返し単位の少なくとも50モル%が繰り返し単位(Rpc)であり、少なくとも1つのアリーレンモノマーと少なくとも1つのカーボネートモノマー(−O−C(=O)−O−)とを含有する任意のポリマーを意味する。いくつかの実施形態においては、非晶質ポリカーボネートポリマーは、少なくとも約60モル%、少なくとも約80モル%、少なくとも約90モル%、少なくとも約95モル%、または少なくとも約99モル%の繰り返し単位(Rpc)を有することができる。当業者は、明確に開示された範囲内の追加範囲の繰り返し単位(Rpc)濃度が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
いくつかの実施形態においては、繰り返し単位(Rpc)は、次式:
Figure 0006871240
(式中、Rは、各場合に、ハロゲン、C〜C20アルキル、C〜C15シクロアルキル、C〜C20アルケニル、アルキニル、C〜C20アリール、C〜C20アルキルアリール、C〜C20アラルキル、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリもしくはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリもしくはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウムおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;Ar’は、芳香族単核もしくは多核基であり;kは、各場合に、0〜4の範囲の独立して選択される整数である)の1つで表すことができる。
いくつかの実施形態においては、Ar’は、ナフチレン(例えば、2,6−ナフチレン)、アントリレン(例えば、2,6−アントリレン)、フェナントリレン(例えば、2,7−フェナントリレン)、ナフタセニレンおよびピレニンを含むが、それらに限定されない、1つ以上の縮合ベンゼン環を含有する部分、またはその少なくとも1つがヘテロ原子を含む、5〜24個の原子を含む芳香族炭素環式系(例えば、ピリジン類、ベンズイミダゾール類、およびキノロン類)を含有する部分から選択することができる。ヘテロ原子は、N、O、Si、PまたはSであり得る。いくつかの実施形態においては、ヘテロ原子は、N、OまたはSであり得る。
いくつかの実施形態においては、Ar’は、次式:
Figure 0006871240
(式中、Rは、各場合に、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリもしくはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリもしくはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウムおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;T’’’は、C〜C20アルキル、C〜C15シクロアルキル、C〜C20アリール、C〜C20アルキルアリール、C〜C20アラルキル、C〜C20アルケニル、およびハロゲンから選択され;Lは、各場合に、0〜4の範囲の独立して選択される整数である)の1つで表すことができる。
いくつかの実施形態においては、Ar’は、次式:
Figure 0006871240
(式中、Rは、各場合に、ハロゲン、アルキル、過ハロゲン化アルキル、アルケニル、過ハロゲン化アルキニル、アリール、過ハロゲン化アリール、エーテル、チオエーテル、エステル、アミド、イミド、アルカリもしくはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリもしくはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウム、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;n’は、1〜20の整数であり;mは、各場合に、0〜2の範囲の独立して選択される整数である)で表すことができる。いくつかのそのような実施形態においては、各Rは独立して、メチル、エチル、n−プロピル;イソプロピル、またはブチル(n−、イソ、secもしくはtert)を含むが、それらに限定されないC〜C20アルキルであり得る。いくつかの実施形態においては、n’は1であり得るし、各mは2であり得る。いくつかのそのような実施形態においては、各Rはメチル基であり得る。
非晶質ポリカーボネートポリマーは、当技術分野において周知の方法によって合成することができる。例えば、式(VI)の非晶質ポリカーボネートポリマーは、ジフェニルカーボネートモノマーと芳香族ジオールモノマーとの重縮合によって合成することができる。さらなる例として、式(VII)の非晶質ポリカーボネートポリマーは、ホスゲンモノマーと芳香族ジオールモノマーとの重縮合によって合成することができる。望ましい芳香族ポリカーボネートポリマーおよびそれらの相当する合成は、参照により本明細書に援用される2009年2月26日出願の、「Aromatic Polycarbonate Composition」という表題の、El−Hibriらに付与される、米国特許出願公開第2010/0016518号明細書において考察されている。
繰り返し単位(Rpc)に加えて、非晶質ポリカーボネートポリマーは、繰り返し単位(Rpc)とは別個の1つ以上の追加の繰り返し単位(Rpc )を含むことができる。望ましい繰り返し単位(Rpc )は、繰り返し単位(Rpc)に関して上に記載されたものを含むが、それらに限定されない。いくつかの実施形態においては、繰り返し単位(Rpc )は、繰り返し単位(Rpe)に関して上に記載されたものを含むことができる。そのような実施形態においては、非晶質ポリカーボネートは、非晶質ポリエステル−カーボネートである。望ましい非晶質ポリエステル−カーボネートは、ビスフェノールAとテレフタル酸またはイソフタル酸との重縮合から形成される繰り返し単位(Rpc )を有するものを含むが、それらに限定されない。そのような繰り返し単位(Rpc )は、次式:
Figure 0006871240
(式中、Rは、各場合に、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリもしくはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリもしくはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウムおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;pは、各場合に、1〜4の範囲の独立して選択される整数である)で表すことができる。いくつかの実施形態においては、各pは0に等しい。いくつかの実施形態においては、非晶質ポリエステル−カーボネートは、繰り返し単位(Rpc )とは別個の、およびそれに加えて繰り返し単位(Rpc **)をさらに含むことができる。1つのそのような実施形態においては、非晶質ポリエステル−カーボネートは、次式:
Figure 0006871240
でそれぞれ表される繰り返し単位(Rpc)および(Rpc**)を有することができる。
芳香族ポリカーボネートが1つ以上の追加の繰り返し単位(Rpc )を含むいくつかの実施形態においては、非晶質ポリカーボネートポリマーは、少なくとも約1モル%、少なくとも約10モル%、少なくとも約20モル%、少なくとも約30モル%、少なくとも約40モル%または少なくとも約50モル%の1つ以上の追加の繰り返し単位(Rpc )を含むことができる。当業者は、明確に開示された範囲内の追加の繰り返し単位(RPC )濃度範囲が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
いくつかの実施形態においては、非晶質ポリカーボネートポリマー濃度は、ポリエステル組成物の総重量に対して、約1重量%〜約50重量%、約5重量%〜約50重量%、約10重量%〜約50重量%、約10重量%〜約45重量%、約10重量%〜約40重量%、約10重量%〜約35重量%または約15重量%〜約35重量%であり得る。当業者は、明確に開示された範囲内の追加の非晶質ポリカーボネートポリマー濃度が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、追加の、別個のポリカーボネートポリマーを含むことができる。追加の、別個のポリカーボネートポリマーは、上に記載されたそれらのポリカーボネートポリマーを含むことができる。1種以上の追加の、別個のポリカーボネートポリマーを含む実施形態においては、非晶質ポリカーボネートポリマーの重量対非晶質ポリカーボネートポリマーと追加の、別個のポリカーボネートポリマーとの総合重量の重量比(重量非晶質ポリカーボネート/(重量非晶質ポリカーボネート+追加のポリカーボネートポリマーの総重量))は、少なくとも約0.5、少なくとも約0.6、少なくとも約0.7、少なくとも約0.8、少なくとも約0.9、少なくとも約0.95、または少なくとも約0.99である。いくつかの実施形態においては、非晶質ポリカーボネートポリマー対非晶質ポリカーボネートポリマーと追加の、別個のポリカーボネートポリマーとの総合重量の重量比は1であり得る。当業者は、明確に開示された範囲内の追加的に重量比範囲が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。ポリエステル組成物が1種以上の加の、別個のポリカーボネートポリマーを含むいくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物の総重量に対して、総ポリカーボネートポリマー濃度(ポリカーボネートポリマー+1種以上の追加の、別個のポリカーボネートポリマー)は、非晶質ポリカーボネートポリマーに関して先行段落に記載された範囲内であり得る。他の実施形態においては、ポリエステル組成物の総重量に対して、非晶質ポリカーボネートポリマー濃度は、先行段落に記載された範囲内であり得るし、1種以上の追加の、別個のポリカーボネートポリマーは、非依存性濃度を有することができる。
非晶質ポリエステル
本ポリエステル組成物は、少なくとも1種の非晶質ポリエステルポリマーを含むことができる。非晶質ポリエステルポリマーは、ホモポリマーまたはコポリマー(ランダム、交互もしくはブロック)であり得る。いくつかの実施形態においては、非晶質ポリエステルはコポリエステルであり得る。本明細書で用いるところでは、コポリエステルは、少なくとも50モル%の総合濃度で少なくとも2つの、別個の繰り返し単位(Rpe1)および(Rpe2)を有するポリマーであって、各繰り返し単位(Rpe1)および(Rpe2)が、少なくとも1つのエステル基(−C(O)O−)と、1〜20個の炭素原子を有する少なくとも1つの脂環式基とを含むポリマーを意味する。いくつかの実施形態においては、非晶質コポリエステル中の繰り返し単位(Rpe1)とR(pe2)との総合濃度は、少なくとも約60モル%、少なくとも約70モル%、少なくとも約80モル%、少なくとも約90モル%、少なくとも約95モル%、または少なくとも約99モル%であり得る。当業者は、明確に開示された範囲内の繰り返し単位(Rpe1)および(Rpe2)の追加の総合濃度が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
いくつかの実施形態においては、繰り返し単位(Rpe1)およびR(pe2)は、それぞれ、次の2つの式:−[−Ma−Mb−]−および−−[−−Ma−−Mc−]−(ここで、Maは、芳香族ジカルボキシレ−トを含む部分であり、MbおよびMcは、脂環式炭化水素基を含む部分から独立して選択される)で表すことができる。いくつかの実施形態においては、−−Ma−は、次式:
Figure 0006871240
(式中、R、R、およびRは、各場合に、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリもしくはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリもしくはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウムおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;sは、0〜4の範囲の整数であり;qおよびrは、各場合に、0〜2の範囲の独立して選択される整数であり;m’およびm’’は、0〜20の範囲の独立して選択される整数である)で表すことができる。
いくつかの実施形態においては、−−Ma−は、次式:
Figure 0006871240
で表すことができる。いくつかの実施形態においては、基−(CR m’−もしくは−(CR m’’−(または両方)は、それぞれの式−Cm’2m’−および−Cm’’2m’’−(0に等しい各qおよび各r)で表すことができる。いくつかのそのような実施形態においては、−C,’’2m’−(または−Cm’’2m’’−)は、C〜Cアルキレン基、線状C〜Cアルキレン基、または線状C〜Cアルキレン基であり得る。望ましい−Cm’2m’−(または−Cm’’2m’’−)基は、メチル基;エチル基;n−プロピル基;イソプロピル基;またはブチル基(n−、イソ、secもしくはtert)を含むことができるが、それらに限定されない。いくつかの実施形態においては、m’は0であり得るし、m’’はゼロであり得るし、またはm’およびm’’はセロであり得る。いくつかのそのような実施形態においては、sはゼロであり得る。
いくつかの−Mb−−および−Mc−−は独立して、次式:
Figure 0006871240
(式中、R、R10、R11、R12、R13およびR14は、各場合に、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリもしくはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリもしくはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウムおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;t’’は、0〜6の整数であり;u’’は、0〜10の整数であり;t、t’、uおよびu’は、各場合に、0〜2の範囲の独立して選択される整数であり;x、x’、yおよびy’は0〜20の範囲の独立して選択される整数である)の1つで表すことができる。いくつかの実施形態においては、−Mb−−および−Mc−−は独立して、次式:
Figure 0006871240
の1つで表すことができる。いくつかの実施形態においては、基−(CR −、−(CR10 t’x’−−、−(CR12 −、および−(CR13 t’y’−−のいずれか、いくつかまたはすべては独立して、式C2z(ここで、zは、それぞれ、x、x’、yおよびy’である)で表すことができる。いくつかのそのような実施形態においては、−C−は、C〜Cアルキレン基、線状C〜Cアルキレン基、または線状C〜Cアルキレン基であり得る。望ましいC2z基は、メチル基;エチル基;n−プロピル基;イソプロピル基;またはブチル基(n−、イソ、secもしくはtert)を含むことができるが、それらに限定されない。いくつかの実施形態においては、−(CR12 −、および−(CR13 t’y’−−は、両方ともCH基であり得る。いくつかのそのような実施形態においては、u’’は0であり得る。いくつかの実施形態においては、tおよびt’は両方とも0であり得る。いくつかのそのような実施形態においては、t’’は4であり得るし、R11は、各場合に、(CH)基であり得る(例えば式(XVIII)は2,2,4,4,−テトラメチルシクロブチル基を表すことができる)。
いくつかの実施形態においては、非晶質ポリエステルは、繰り返し単位(Rpe2)および(Rpe3)とは別個の1つ以上の追加の繰り返し単位(Rpe )を有することができる。望ましい繰り返し単位(Rpe )は、繰り返し単位(Rpe2)および(Rpe3)に関して上に記載されたものを含むが、それらに限定されない。いくつかのそのような実施形態においては、非晶質ポリエステルは、約49モル%以下、約40モル%以下、約30モル%以下、約20モル%以下、約10モル%以下、約5モル%以下、または約1モル%以下の1つ以上の追加の繰り返し単位(Rpe )を含むことができる。当業者は、明確に開示された範囲内の追加の繰り返し単位(Rpe)濃度範囲が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
いくつかの実施形態においては、非晶質コポリエステル濃度は、ポリエステル組成物の総重量に対して、約1重量%〜約50重量%、約5重量%〜約50重量%、約10重量%〜約50重量%、約10重量%〜約45重量%、約10重量%〜約40重量%、約10重量%〜約35重量%または約15重量%〜約35重量%であり得る。当業者は、明確に開示された範囲内の追加の非晶質コポリエステル濃度が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、1種以上の追加の、別個のポリエステルを含むことができる。追加の、別個のポリエステルは、上に記載されたそれらのコポリエステルを含むことができるか、それらに限定されない。追加の、別個のポリエステルポリマーを含む実施形態においては、非晶質ポリエステルポリマーの重量対非晶質ポリエステルポリマーと追加の、別個のポリエステルポリマーとの総合重量の重量比(重量非晶質ポリエステル/(重量非晶質ポリエステル+追加の、別個のポリエステルの総重量))は、少なくとも約0.5、少なくとも約0.6、少なくとも約0.7、少なくとも約0.8、少なくとも約0.9、少なくとも約0.95、または少なくとも約0.99である。いくつかの実施形態においては、非晶質ポリエステルポリマー対非晶質ポリエステルポリマーと追加の、別個のポリエステルポリマーとの総合重量の重量比は1であり得る。PE/PAブレンドが追加の別個のポリエステルポリマーを含むいくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物の総重量に対する、ポリエステルポリマー(非晶質ポリエステル+追加の、別個のポリエステル)の総濃度は、非晶質ポリエステルポリマーに関して上に記載された通りであり得る。他の実施形態においては、ポリエステル組成物の総重量に対する、非晶質ポリエステルポリマーの濃度は、上に与えられた範囲内にあり、1種以上の追加の、別個のポリエステルポリマーは、非依存性濃度を有することができる。当業者は、明確に開示された範囲内の追加的に重量比範囲が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
衝撃改質剤
本明細書で興味のあるポリエステル組成物は、少なくとも1種の衝撃改質剤を含む。一般に、衝撃改質剤は、望ましい引張降伏および破断点伸びなどの、有用な特性をポリエステル組成物に付与するために選択することができる。いくつかの実施形態においては、0℃よりも低いガラス遷移温度(「」)のゴムのような低弾性率官能化ポリオレフィン衝撃改質剤が望ましい。0℃未満のTを有する官能化ポリオレフィン衝撃改質剤は、それらの両方ともが参照により本明細書に援用される、1994年3月3日出願の、そして「Polyphthalamide Blends」という表題の、Desioらに付与された米国特許第5,436,294号明細書、および1993年9月16日出願の、そして「Stabilized Polyamide Fiber」という表題の、Reichmannに付与された米国特許第5,447,980号明細書に開示されているものを含むが、それらに限定されない。その上、望ましい衝撃改質剤は、ポリオレフィン、好ましくは官能化ポリオレフィン、ならびにとりわけスチレンエチレンブチレンスチレン(「SEBS」)およびエチレンプロピレンジエンモノマー(M−クラス)ゴム(「EPDM」)を含むが、それらに限定されない官能化エチレンコポリマーを含有するエラストマーを含むが、それらに限定されない。
官能化ポリオレフィン衝撃改質剤は、Exxon Mobil Chemical Company製の、Exxelor(登録商標)POとして入手可能なマレエート化ポリプロピレンおよびエチレン−プロピレンコポリマー、ならびにExxelor(登録商標)RTM.VA1801などの、約0.6重量パーセントのペンダントコハク酸無水物基を含む無水マレイン酸官能化エチレン−プロピレンコポリマーゴム;DuPont Company製のSurlyn(登録商標)9920などの、Surlyn(登録商標)として入手可能なアクリレート変性ポリエチレン、メタクリル酸変性ポリエチレン;ならびにDow Chemical Company製の、Primacor(登録商標)1410XTなどの、Primacor(登録商標)、アクリル酸変性ポリエチレン;Kraton Polymersから入手可能な、Kraton(登録商標)FG1901Xなどの、無水マレイン酸変性SEBSブロックコポリマー、約2重量%の無水マレイン酸でグラフトされているSEBS;Crompton Corporationから入手可能な、Royaltuf(登録商標)498などの、無水マレイン酸官能化EPDMターポリマーゴム、1%無水マレイン酸官能化EPDMを含めて、商業的供給源から入手可能である。衝撃改質剤上の好適な官能基は、半結晶性ポリエステルおよび/または非晶質ポリエステルの末端基と反応してマトリックスポリマーへの高められた接着性を提供することができる化学部分を含む。
他の望ましい官能化衝撃改質剤は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸もしくはそれらのエステルなどの好適な反応性カルボン酸もしくはそれらの誘導体でグラフトされるまたはそれらと共重合させられることによって反応性官能基を提供されている、そしてASTM D−638に従って測定される約50,000psiまでの引張弾性率を有するであろうエチレン−高級アルファ−オレフィンポリマーおよびエチレン−高級アルファ−オレフィン−ジエンポリマーを含むが、それらに限定されない。好適な高級アルファ−オレフィンは、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンおよびスチレンなどのC3〜C8アルファ−オレフィンを含むが、それらに限定されない。あるいはまた、そのような単位を含む構造を有するコポリマーはまた、重合1−3ジエンモノマーの好適なホモポリマーおよびコポリマーの水素化によって得られ得る。例えば、各種レベルのペンダントビニル単位を有するポリブタジエンは容易に得られ、これらは、エチレン−ブテンコポリマー構造を提供するために水素化され得る。同様に、ポリイソプレンの水素化は、同等エチレン−イソブチレンコポリマーを提供するために用いられ得る。
いくつかの実施形態においては、アクリルエステル部分とグリシジルメタクリレート部分とを含有する反応性衝撃改質剤は、それらから製造されたポリエステル組成物の衝撃性能を著しく改善し得ることが分かった。前述の反応性衝撃改質剤の例は、エチレンと、アクリルエステルとよびグリシジルメタクリレートとのターポリマーである、商品名Lotader(登録商標)AX8900でArkema(Bristol,PA,USA)から商業的に入手可能である。前述の反応性衝撃改質剤の別の例は、主として架橋ポリ(n−ブチルアクリレート)ゴムからなるコアからなり、主としてポリ(メチルメタクリレート)−ポリ(グリシジルメタクリレート)コポリマーからなるシェル相を有するコア−シェル型アクリレートベースの衝撃改質剤である、商品名Paraloid EXLTM2314でThe Dow Cemical Company(Midland,MI,USA)から商業的に入手可能である。いくつかの実施形態においては、反応性衝撃改質剤は、約10モル%〜約40モル%のアクリルエステル濃度および/または約4モル%〜約20モル%のグリシジルメタクリレート濃度を有することができる。当業者は、明確に開示された範囲内の追加のアクリルエステル部分範囲が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
本明細書で興味のあるポリエステル組成物は、ポリエステル組成物の総重量に対して、約1重量%〜約40重量%、約5重量%〜約40重量%、約5重量%〜約30重量%、約5重量%〜約25重量%、または約10重量%〜約25重量%の衝撃改質剤濃度を有する。当業者は、明確に開示された範囲内の追加の衝撃改質剤濃度が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
いくつかの実施形態においては、ポリエステル組成物は、1種以上の追加の、別個の衝撃改質剤を含むことができる。そのような実施形態においては、ポリエステル組成物の総重量に対して、衝撃改質剤(衝撃改質剤+追加の、別個の衝撃改質剤)の総濃度は、衝撃改質剤に関して上に記載された通りであり得る。他の実施形態においては、ポリエステル組成物の総重量に対する衝撃改質剤の濃度は、上に与えられた範囲内にあり、1種以上の追加の、別個の衝撃改質剤は、非依存性濃度を有することができる。当業者は、明確に開示された範囲内の追加の衝撃改質剤重量比および濃度範囲が考えられ、本開示の範囲内であることを認めるであろう。
添加剤
いくつかの実施形態においては、本ポリエステル組成物は任意選択的に、1種以上の添加剤を含むことができる。添加剤は、紫外(「UV」)線安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、顔料、加工助剤(例えばメルト安定剤)、滑剤、難燃剤(ハロゲン含有もしくはハロゲンを含まない)、ならびに/またはカーボンブラックおよびカーボンナノフィブリルを含むが、それらに限定されない導電性添加剤を含むことができるが、それらに限定されない。
顔料に関しては、白色度のための顔料は、TiO、硫化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、およびそれらの任意の組み合わせを含むことができるが、それらに限定されない。その上、広範囲の有色有機および/または無機顔料のいずれかを、色を所望のターゲットに適切に調整するために使用することができる。商業的に入手可能な顔料のいくつかの例としては、LANXESS Corporation(Pittsburgh,PA)からBayferrox(登録商標)140Mとして商業的に入手可能なFe(赤色);およびBrenntag Specialties(South Plainfield,NJ)からUltramarine Blue 5005として商業的に入手可能なラピスラズリ(青色)が挙げられるが、それらに限定されない。
メルト安定剤に関しては、いくつかの実施形態においては、メルト安定剤は、有機リン含有メルト安定剤を含むことができる。そのような実施形態においては、望ましいメルト安定剤は、ホスファイトもしくはホスホナイト系統のものまたはそれらの混合物を含むことができるが、それらに限定されない。望ましいホスファイトは、モノおよびジアルキル置換芳香族ホスファイトを含むが、それらに限定されない。ある種の実施形態においては、ホスファイトは、トリス(2,4ジ−t−ブチル−フェニル)ホスファイトを含むが、それに限定されない、ジ−t−ブチル置換芳香族ホスファイトを含むことができる。いくつかの実施形態においては、望ましいホスファイトは、ペンタエリスリトール部分を含有するものを含むが、それらに限定されない。そのような実施形態においては、ホスファイトは、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、およびビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトを含むことができるが、それらに限定されない。芳香族モノおよびジホスホナイトを含むが、それらに限定されない、芳香族ホスホナイトがまた、いくつかの実施形態においては望ましいものであり得る。特に望ましいホスホナイトは、テトラキス(2,4ジ−tert−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスホナイトである。いくつかの実施形態においては、前述のホスホナイトは、上に記載されたホスファイトと組み合わせて使用することができる。いくつかのそのような実施形態においては、ホスホナイトと組み合わせて使用されるホスファイトは、トリス(2,4t−ブチルフェニル)ホスファイトである。そのような混合物においてホスホナイトが主成分であり、ホスファイトがマイナー成分であることが好ましい。この記述に合う安定剤組成物は、Clariant Corporation(Charlotte,NC)から入手可能な、商標Hostanox(登録商標)P−EPQ(登録商標)で商業的に販売されている。いくつかの実施形態においては、メルト安定剤は、ポリエステル組成物の総重量に対して、約0.1重量%から約0.3重量%、約0.5重量%、約0.7重量%または約1重量%までの濃度を有することができる。
望ましいUV安定剤は、ヒンダードアミン光安定剤(「HALS」)および他のUV吸収添加剤を含むが、それらに限定されない。HALSは、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)セバケート、ジ(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ブチルマロネート、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリールオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザ−スピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトリロトリアセテート、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−3−オキソピペラジン−4−イル)エタン、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザ−21−オキソジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン、2,4−ジクロロ−6−tert−オクチルアミノ−s−トリアジンと4,4’−ヘキサメチレンビス(アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)との重縮合生成物、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との重縮合生成物、4,4’−ヘキサメチレンビス−(アミノ−2,2,6,6−テトラ−メチルピペリジン)と1,2−ジブロモエタンとの重縮合生成物、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート−、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジンと4,4’−ヘキサメチレンビス(アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)との重縮合生成物、N,N’,N’’N’’’−テトラキス[(4,6−ビス(ブチル−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)−アミノ−s−トリアジン−2−イル)−1,10−ジアミノ−4,7−ジアザデカン、混合[2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカン)ジエチル]1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、混合[1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカン)ジエチル]1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、オクタメチレンビス(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−カルボキシレ−ト)、4,4’−エチレンビス(2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン)、N−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−n−ドデシルスクシンイミド、N−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル−n−ドデシルスクシンイミド、N−1−アセチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−n−ドデシルスクシンイミド、1−アセチル3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ジ−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、ジ−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート、1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル4−ヒドロキシ−ピペリジン、ポリ−{[6−tert−オクチルアミノ−s−トリアジン−2,4−ジイル][2−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)イミオ−ヘキサメチレン−[4−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)イミノ]、および2,4,6−トリス[N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−n−ブチルアミノ]−s−トリアジンを含むが、それらに限定されない。
望ましい酸化防止剤は、ヒンダードフェノールおよびヒンダードホスファイト、例えば、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジジホスフェートおよびビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフェートを含むが、それらに限定されない。
物品
本明細書に記載されるポリエステル組成物は望ましくは、携帯用電子機器中の携帯用電子機器構成要素へ組み入れることができる。本明細書で用いるところでは、「携帯用電子機器」は、便利に運び、様々な場所で用いることができることを意図される電子機器を意味する。携帯用電子機器は、携帯電話、携帯端末(「PDA」)、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピューティング機器(例えば、スマートウォッチおよびスマートメガネ)、カメラ、ポータブルオーディオプレイヤー、ポータブルラジオ、全地球測位システム受信機、およびポータブルゲーム機を含むことができるが、それらに限定されない。明確にするために、「機器構成要素」への言及は、特に明記しない限り、「携帯用電子機器構成要素」への言及を含む。
本明細書で興味のある機器構成要素については、機器構成要素の少なくとも一部は、本ポリエステル組成物を含む。いくつかのそのような実施形態においては、機器構成要素は、本ポリエステル組成物から本質的になる。いくつかの実施形態においては、機器構成要素は、金属部分と、本明細書に記載されるポリエステル組成物から製造された部分とを含む。
いくつかの実施形態においては、機器構成要素の少なくとも一部は、携帯用電子機器の外部の環境に曝され得る(例えば、機器構成要素の少なくとも一部は、携帯用電子機器の外部の環境と接触する)。例えば、機器構成要素の少なくとも一部は、携帯用電子機器の外側ハウジングの少なくとも一部を形成することができる。いくつかのそのような実施形態においては、構成要素は、携帯用電子機器の外縁周りの完全もしくは部分「フレーム」、格子細工の形態での梁、またはそれらの組み合わせであり得る。別の例として、機器構成要素の少なくとも一部は、入力装置の少なくとも一部を形成することができる。いくつかのそのような実施形態においては、電子機器のボタンは、機器構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態においては、機器構成要素は、電子機器によって完全に包み込まれることができる(例えば、構成要素は、携帯用電子機器の外部の観察点から目に見えない)。
いくつかの実施形態においては、機器構成要素は、取付け穴またはそれ自体と、回路基板、マイクロホン、スピーカー、ディスプレイ、バッテリー、カバー、ハウジング、電気もしくは電子コネクター、ヒンジ、ラジオアンテナ、スイッチ、またはスイッチパッドを含むがそれらに限定されない、携帯用電子機器の別の構成要素との間のスナップ式コネクターを含むがそれらに限定されない、他の固定機器付きの取付け構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態においては、携帯用電子機器は、入力装置の少なくとも一部であり得る。
携帯用電子機器の構成要素は、当技術分野において周知の方法を用いて製造することができる。例えば、機器構成要素は、成形(例えば、射出成形、ブロー成形または押出成形)を含むが、それらに限定されない方法によって製造することができる。いくつかの実施形態においては、本ポリエステル組成物は、射出形成を含むが、それに限定されない当技術分野において公知の方法によってペレット(例えば、実質的に円筒形の本体を2つの末端間に有する)へ成形することができる。いくつかのそのような実施形態においては、機器構成要素は、上に記載されたようなペレットから製造することができる。
いくつかの実施形態においては、機器構成要素は、真空蒸着(蒸着されるべき金属の様々な加熱方法を含む)、無電解めっき、電気めっき、化学蒸着、金属スパッタリング、および電子線蒸着を含むがそれらに限定されない、当技術分野において周知の方法によって金属でコートすることができる。金属は、いかなる特別な処理なしに構成要素に十分接着し得るが、いくつかの実施形態においては、当技術分野において周知の方法を、接着性を改善するために用いることができる。そのような方法は、合成樹脂表面を粗くするための摩耗、接着促進剤の添加、化学エッチング、プラズマおよび/もしくは放射線(例えばレーザーもしくはUV放射線)への暴露による表面の官能化、またはこれらの任意の組み合わせを含むが、それらに限定されない。また、いくつかの実施形態においては、金属コーティング法は、携帯用電子機器構成要素が酸浴に浸漬される少なくとも1つの工程を含むことができる。2種以上の金属もしくは金属合金を、ポリエステル組成物を含有する構成要素上へめっきすることができる。例えば、1種の金属もしくは合金は、その良好な接着性のために合成樹脂表面上へ直接めっきすることができ、別の金属もしくは合金は、それがより高い強度および/または剛性を有するので前めっき層のトップ上にめっきすることができる。有用なコーティング金属および合金は、銅、ニッケル、鉄−ニッケル、コバルト、コバルト−ニッケル、およびクロム、ならびに別個の層でのこれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。いくつかの実施形態においては、携帯用電子機器構成要素の表面は、金属で完全にもしくは部分的にコートすることができる。いくつかの実施形態においては、構成要素の表面積の約50%超または約100%を金属コートすることができる。構成要素の異なる領域において、金属層の厚さおよび/もしくは数、ならびに/または金属層の組成は変わってもよい。金属は、携帯用電子機器構成要素の一定の区域において1つ以上の特性を効率的に改善するためにパターンでコートされてもよい。
以下の実施例は、本発明による選択されたポリエステル組成物の機械的および化学的特性を実証する。試験される各試料は、帝人株式会社(日本国東京)から商品名Teonex(登録商標)TN−8065Sで商業的に入手可能であるPENポリマー(半芳香族ポリエステル)を含んだ。各試料はまた、次のものから選択される衝撃改質剤を含んだ:Lotader(登録商標)AX8900(「IM1」)、Lotader(登録商標)AX8840(「IM 2」)またはParaloid(登録商標)EXL−3361(「IM 3」)。Lotader(登録商標)AX8900およびLotader(登録商標)AX8840は両方とも、Arkema(Bristol,PA,USA)から商業的に入手可能である。Lotader(登録商標)AX8900は、エチレン、アクリルエステルおよびグリシジルメタクリレート部分を含有するターポリマーであり、一方、Lotader AX8840は、エチレンおよびグリシジルメタクリレートの(そしてアクリルエステル部分を含まない)コポリマーである。Paraloid(登録商標)EXL−3361は、グリシジルメタクリレート部分を含まないブチルアクリレートおよびメチルメタクリレートベースの衝撃改質剤であり、The Dow Cemical Company(Midland,MI,USA)から商業的に入手可能である。各試料は、白色顔料をさらに含んだ。使用される白色顔料は、DuPont(Wilmington,DE,USA)から商業的に入手可能な、TiPure(登録商標)R−105(TiO)であった。各試料は、Bayer Material Science,Inc.(Pittsburg,PA,USA)から商業的に入手可能な、非晶質ポリカーボネートポリマーMakrolon(登録商標)3018か、Eastman Chemical Company(Kingsport,TN)から商業的に入手可能な、非晶質コポリエステルポリマーTritan TX1000かのどちらかをさらに含んだ。表1は、試験される試料の組成を示す。
Figure 0006871240
機械的および化学的試験について、ブレンドのそれぞれをペレット化し、その後押し出して試験検体を形成した。ペレット化の前に、ブレンドのPEN、ポリカーボネートおよび/またはコポリエステルポリエステルを、175℃の温度で少なくとも16時間乾燥させ、その後相当する衝撃改質剤および白色顔料と一緒にブレンドした。結果として生じた調合物を次に、Coperion(登録商標)ZSK−26押出機を用いて溶融配合してペレットを形成した。それぞれが約0.125インチの厚さを有する、3タイプの試験検体を、射出成形によって各ブレンドのペレットから形成した:(A)ASTM D−638タイプI引張試験片;(B)5インチ×0.5インチ×0.125インチの曲げ試験片;および(C)4インチ×4インチ×0.125インチのプラーク。
実施例1−機械的性能
この実施例1は、PEN/非晶質ポリエステル組成物の機械的性能を実証する。特に、この実施例1は、本開示のポリエステル組成物の引張特性および衝撃性能を実証する。
機械的性能を実証するために、引張特性(引張破断点強度、引張弾性率および引張破断点伸び)を、タイプ(A)試験検体を使用してASTM D−638標準に従って測定し、ノッチ付きアイゾッド(Notched Izod)耐衝撃性を、ASTM D−256規格の寸法要件を満たすために機械加工されたタイプ(B)試験検体に関してASTM D−256に従って測定した。機械的試験の結果を下の表2に示す。
Figure 0006871240
表2において、「D」は延性破壊タイプを示し、「B」は脆性破壊タイプを示す。また、表2において、「MD」は、縦方向または流れ方向を示し、「TD」は、横断方向または直交流方向を示す。
表2は、PENまたは相当するポリマーブレンドから調製された試験検体が、寸法安定性もまた有しながら優れた衝撃性能を有したことを実証する。表2に言及すると、試料E1〜E5はすべて、約929J/mよりも大きいノッチ付きアイゾット耐衝撃性を有した。その上、試料E1、E2およびE5はすべて、0.88〜0.94の平均成形収縮によって証明されるように優れた寸法安定性を有した。ブレンド試料(E1およびE2)の収縮は、PENポリマーのみを含有する試料(E5)と比べて、それぞれ、0.88、0.88および0.85の異方性によって証明されるようにわずかにより一様であった。
表2はまた意外にも、アクリルエステルおよびグリシジルメタクリレート部分を両方とも有する反応性衝撃改質剤がポリエステル組成物の耐衝撃性に著しい改善を提供することを実証する。表1および2に言及すると、E1(アクリルエステルおよびグリシジルメタクリレート部分を含有する衝撃改質剤を有する)は、約988J/mの耐衝撃性を有したが、CE2(アクリルエステル部分を含有するが、グリシジルメタクリレート部分を含まない)は約158J/mの耐衝撃性を有した。同様に、E4(アクリルエステルおよびグリシジルメタクリレート部分を含有する衝撃改質剤を有する)は、約929J/mの耐衝撃性を与えたが、CE3(グリシジルメタクリレート部分を有するが、アクリルエステル部分を含まない)は約233J/mの耐衝撃性をもたらした。
実施例2−化学的性能
この実施例2は、ポリマー組成物の化学的性能を実証する。特に、この実施例2は、ポリマー組成物の白色度、色安定性、耐化学薬品性、および耐陽極酸化性を実証する。
試験検体の白色度は、L座標が明度(黒から白)スケールを表し、a座標が緑−赤色度を表し、そしてbスケールが青−黄色度を表す、CIE L−a−b座標標準に従って実証された。試験検体の白色度は、L値が90.0よりも大きく、色度座標aおよびbの合算絶対値(|a|+|b|)が4.0単位未満であった場合に許容できると考えられた。耐化学薬品性は、日焼け止め剤に対して実証された。日焼け止めクリームに対する耐化学薬品性は、Banana Boat(登録商標)SPF30広域日焼け止めクリームを、応力を受けたアセンブリを形成するために、プラスチック材料への印加歪みを約ゼロから約2.0%まで変える、Bergenパラボラ可変歪み曲げ治具上へ取り付けられたタイプ(B)試験検体に適用することによって試験した。本明細書で用いるところでは、x%印加歪みは、PPSU/PEブレンドの成形試料をx%だけ伸ばすために必要とされる歪みである。例えば、成形試料の長さが1インチであった場合、2%印加歪みは、印加歪みの方向に1.02インチまで成形試料を伸ばすために必要とされる歪みを意味する。応力を受けたアセンブリを、約24時間約65℃の温度および約90%の相対湿度での制御湿度環境チャンバーで老化させた。その後、アセンブリをチャンバーから取り出し、歪み治具上に取り付けられたタイプ(B)試験検体を、亀裂またはひび割れのいかなる兆候についても検査した。破損臨界歪み(Critical strain to failure)を、亀裂またはひび割れがその上に観察されたパラボラ固定具上の最低歪みレベルとして記録した。白色度および色安定性試験の結果を表3において実証する。
Figure 0006871240
表3において、2.0%超である初期破損臨界歪み(Critical Strain to Initiate Failure)についての値は、2.0%の最大印加歪みまで観察できる影響がまったくなかったことを示す。
表3は、試験された試料が傑出した耐化学薬品性ならびに傑出した白色度および着色性を有したことを実証する。表3に言及すると、試料E1〜E5のそれぞれは、2.0%よりも大きい破損臨界歪みを有した。一般に、1%よりも上の破損臨界歪みを有する組成物は、良好な耐化学薬品性能を有すると見なされる。さらに、試料E1〜E5のそれぞれは、たったの2phrのTiOで非常に低い色度値aおよびbと併せて約94よりも大きいL値を有したし、それ故、ポリマー組成物の優れた白色度および着色性を実証する。
耐陽極酸化性は、上に記載されたような、酸浴浸漬によって実証された。特に、陽極酸化プロセスは、タイプ(A)試験検体を約23℃で24時間約70重量%硫酸に浸漬することによってシミュレートされた。酸浴浸漬後に、試験検体を取り出し、水で洗浄し、その後それらの引張特性(引張降伏点強度、引張弾性率および引張破断点伸び)についてASTM−D368標準に従って試験した。酸浴浸漬前(表2)および後(表3)の引張特性は、陽極酸化プロセスに耐える材料の能力の指標として役立った。表2および3の引張特性データから明らかであるように、これらの実施例に使用された70%硫酸溶液によって表されるような厳しい酸性条件への暴露後のポリマー組成物の機械的性能の低下は、たとえあったとしても非常に小さい。
上の実施形態は、例示的でありそして限定的ではないことを意図される。さらに、本発明は特定の実施形態に関連して記載されているが、当業者は、変更が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく形式上および詳細に行われ得ることを認めるであろう。上の公文書の参照によるいかなる援用も、本明細書での明確な開示に反している主題はまったく援用されないように限定される。

Claims (13)

  1. ポリエステル組成物の総重量に対して、20重量%〜90重量%の、式(I)で表される半芳香族の、半結晶性ポリエステルポリマー
    Figure 0006871240
    (式中、
    − Arは、少なくとも2個の炭素を共有する少なくとも2つの縮合ベンゼン環を含有するアリーレン基を含み;
    − Rは、各場合に、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アリール、アルカリまたはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリまたはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウム、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;
    − nは、1〜20の整数であり;
    − iは、各場合に、2である)
    と、
    ポリエステル組成物の総重量に対して、1重量%〜40重量%の、エチレンとアクリルエステルとグリシジルメタクリレートとのターポリマーを含む反応性衝撃改質剤と
    を含むポリエステル組成物を含有する携帯用電子機器構成要素。
  2. Arが、次式(IV)、
    Figure 0006871240
    (式中、
    − Rは、各場合に、水素、ハロゲン、アルキル、過ハロゲン化アルキル、アルケニル、過ハロゲン化アルキニル、アリール、過ハロゲン化アリール、アルカリまたはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリまたはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウム、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;
    − jは、各場合に、0〜3からの独立して選択される整数である)
    で表されるナフタレートを含む、請求項1に記載の携帯用電子機器構成要素。
  3. ポリエステル組成物が、非晶質ポリカーボネートポリマー、非晶質ポリエステルポリマーまたは両方をさらに含み、非晶質ポリカーボネートポリマーと非晶質ポリエステルポリマーとの総合重量に対する、半結晶性ポリエステルポリマーの重量:
    Figure 0006871240
    (式中、wは重量である)が、1〜30である、請求項1又は2に記載の携帯用電子機器構成要素。
  4. ポリエステル組成物が、非晶質ポリカーボネートポリマーを含み、非晶質ポリカーボネートポリマーが、次の式(VI)または式(VII):
    Figure 0006871240
    (式中、
    − Rは、各場合に、水素、ハロゲン、C〜C20アルキル、C〜C15シクロアルキル、C 〜C20アルケニル、アルキニル、C 〜C20アリール、C 〜C20アルキルアリール、C 〜C20アラルキル、カルボン酸、アルカリまたはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリまたはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウムおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;
    − Ar’は、芳香族単核もしくは多核基であり;
    − kは、各場合に、0〜4の範囲の独立して選択される整数である)
    で表される繰り返し単位(Rpc)を含む、請求項3に記載の携帯用電子機器構成要素。
  5. 繰り返し単位(Rpc)が、式(VII)で表され、式中、Ar’が次式(X):
    Figure 0006871240
    (式中、
    − Rは、各場合に、水素、ハロゲン、アルキル、過ハロゲン化アルキル、アルケニル、過ハロゲン化アルキニル、アリール、過ハロゲン化アリール、アルカリまたはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリまたはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウム、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;
    − n’は、1〜20の整数であり;
    − mは、各場合に、2である)
    で表される、請求項4に記載の携帯用電子機器構成要素。
  6. 非晶質ポリカーボネートポリマーが、次式:
    Figure 0006871240
    (式中、
    − Rは、各場合に、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、カルボン酸、アルカリまたはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリまたはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウムおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され
    − pは、各場合に、1〜4の範囲の独立して選択される整数である)
    で表される繰り返し単位(Rpc )をさらに含む、請求項4または5に記載の携帯用電子機器構成要素。
  7. 非晶質ポリカーボネートポリマー濃度が、ポリエステル組成物の総重量に対して、1重量%〜50重量%である、請求項4〜6のいずれか一項に記載の携帯用電子機器構成要素。
  8. ポリエステル組成物が、非晶質ポリエステルを含み、非晶質ポリエステルが、繰り返し単位
    (Rpe1)および(Rpe2)を含み;
    ここで:
    − 繰り返し単位(Rpe1)は、式−[−Ma−Mb−]−で表され
    − 繰り返し単位(Rpe2)は、式−[−Ma−Mc−]−で表され
    − −Ma−は、次式(XIV):
    Figure 0006871240
    (式中、
    − R、R、およびRは、各場合に、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、カルボン酸、アルカリまたはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリまたはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウムおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;
    − sは、0〜4の範囲の整数であり;
    − qおよびrは、各場合に、2であり、
    − m’およびm’’は、0〜20の範囲の独立して選択される整数である)
    で表され
    − −Mb−および−Mc−は、次式:
    Figure 0006871240
    (式中、
    − R、R10、R11、R12、R13およびR14は、各場合に、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、カルボン酸、アルカリまたはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリまたはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、第四級アンモニウムおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から独立して選択され;
    − t’’は、0〜6の整数であり;
    − u’’は、0〜10の整数であり;
    − t、t’、uおよびu’は、各場合に、2であり、
    − x、x’、yおよびy’は、0〜20の範囲の独立して選択される整数である)
    からなる群から独立して選択される、請求項3〜7のいずれか一項に記載の携帯用電子機器構成要素。
  9. 非晶質ポリエステル濃度が、ポリエステル組成物の総重量に対して、1重量%〜50重量%である、請求項8に記載の携帯用電子機器構成要素。
  10. 衝撃改質剤が、5重量%〜30重量%の濃度を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の携帯用電子機器構成要素。
  11. ポリエステル組成物が、ASTM D256標準に従って0.125インチ厚さの検体に関して測定されるように、少なくとも700J/mのノッチ付きアイゾット耐衝撃性を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の携帯用電子機器構成要素。
  12. ポリエステル組成物が、0.6%〜0.99%の平均成形収縮および0.86〜1の収縮の異方性を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の携帯用電子機器構成要素。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の携帯用電子機器構成要素を含む携帯用電子機器であって、携帯用電子機器が、携帯電話、携帯端末、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピューティング機器、スマートウォッチ、スマートメガネ、カメラ、ポータブルオーディオプレイヤー、ポータブルラジオ、全地球測位システム受信機、およびポータブルゲーム機からなる群から選択される機器。
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