JP6871040B2 - 船舶用補強部材、船舶の補強構造及び船舶の補強方法 - Google Patents

船舶用補強部材、船舶の補強構造及び船舶の補強方法 Download PDF

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Description

本発明は、船舶用補強部材、船舶の補強構造及び船舶の補強方法に関する。
従来から船舶の船体(ハル)を補強する構造としてハット構造が用いられている。ハット構造とは、船体を構成している外板に複数個の断面矩形状の突条部を一体的に設けた構成である。
しかしながら、外板と突条部との接続部分に亀裂を生じやすく、長期間に亘って安定的な強度を維持することができないという問題点を有している。
そこで、特許文献1には、パネル表面部分に一致する表面部分を有する細長い強化部材を使用してパネルを強化する方法であって:a)ハネル表面に部材の表面部分を適用して積層し、b)工程a)により露出して残る強化部材表面および少なくとも部材の各側面の側方のパネルの領域上に層がひろがるように前記パネルおよび前記部材に層材料を適用し積層することからなる前記方法において、前記材料が繊維/樹脂複合材であり、前記部材を、繊維材料のマットまたは織物をパネルに適用し、それにより積層物を形成し、積層物を圧縮し、繊維の樹脂処理した区域に成形型を置き、繊維のマットまたは織物を成形型の側面に沿うように折り曲げ、そこに樹脂を適用し積層物を圧縮し、そして、前記材料の層をパネルおよび部材に適用する工程が成形型の側方のパネルの領域および成形型の側面と上部上にひろがる繊維/樹脂層を形成することからなる工程により形成する強化方法が開示されている。
特許第2846906号公報
しかしながら、上記強化方法は、パネル表面に細長い強化部材を積層した後、繊維及び樹脂からなる複合材を強化部材及びパネル上に被覆一体化させる方法であることから、複合材がパネルの全面に配設されている。
しかも、上記強化方法は、現場において、強化部材をパネル表面に配設した後、複合材をパネル上に配設して行われるものである。従って、複合材の現場での取扱性を考慮して、複合材を構成している繊維として織物が用いられており、複合材の目付が大きくなる。
そのため、上記強化方法を用いて補強された船舶構造は、重量が大きく、船舶のエネルギー効率が低くなるという問題点を有している。
一方、近年、シミュレーションなどの構造解析技術の進歩によって、船舶を構成している構造部材には、様々な方向から応力が加わるものの、特定の方向に大きな応力が加わることも解明されてきている。
これに対して、上記強化方法は、補強構造の強度を向上させるにあたって、力の作用方向のみに強度を向上させことができず、強化部材及び複合材中の繊維量を不要な部分を含めて全体的に増加させる必要があり、補強された船舶構造の重量が大きくなるという問題点を有している。
本発明は、軽量性及び現場における取扱性に優れ、高い強度を有し且つ軽量性に優れた補強構造を得ることができる船舶用補強部材並びにこれを用いた船舶の補強構造及び補強方法を提供する。
本発明の船舶用補強部材は、
船舶を構成している構造部材を補強するための船舶用補強部材であって、
第1の繊維状補強材を含む基部と、
上記基部の一面に一体的に設けられた突条部とを有しており、
上記突条部は、一軸配向した繊維からなる第2の繊維状補強材及び上記第2の繊維状補強材に含浸された第2の合成樹脂を含む表皮層と、上記表皮層と上記基部との対向面間に形成された空間部内に充填された第3の合成樹脂とを含むことを特徴とする。
本発明の船舶の補強構造は、
船舶を構成している構造部材と、
上記構造部材の表面に積層一体化された船舶用補強部材とを含み、
上記船舶用補強部材は、
第1の繊維状補強材及び上記第1の繊維状補強材に含浸された第1の合成樹脂を含む基部と、
上記基部の一面に一体的に設けられた突条部とを有しており、
上記突条部は、一軸配向した繊維からなる第2の繊維状補強材及び上記第2の繊維状補強材に含浸された第2の合成樹脂を含む表皮層と、上記表皮層と上記基部との対向面間に形成された空間部内に充填された第3の合成樹脂とを含むことを特徴とする。
本発明の船舶の補強方法は、
船舶を構成している構造部材上に、
第1の繊維状補強材を含む基部と、上記基部の一面に一体的に設けられ且つ一軸配向した繊維からなる第2の繊維状補強材及び上記第2の繊維状補強材に含浸された第2の合成樹脂を含む表皮層並びに上記表皮層と上記基部との対向面間に形成された空間部内に充填された第3の合成樹脂を含む突条部とを有する船舶用補強部材を積層する積層工程と、
上記船舶用補強部材における基部の第1の繊維状補強材に第1の合成樹脂を含浸させると共に、上記第1の合成樹脂によって上記構造部材と上記船舶用補強部材とを一体化させる樹脂含浸工程とを含むことを特徴とする。
本発明の船舶用補強部材は、一軸配向した繊維からなる第2の繊維状補強材に第2の合成樹脂が含浸された表皮層を有していることから、繊維状補強材に対する合成樹脂の馴染み性に優れ、第2の繊維状補強材と第2の合成樹脂とが均一に且つ強固に一体化しており、優れた機械的強度を有している。
更に、第2の繊維状補強材と第2の合成樹脂との馴染み性に優れているので、繊維状補強材及び合成樹脂の量を抑えても、両者は強固に一体化しており、表皮層は軽量であるにもかかわらず、優れた機械的強度を有する。
従って、本発明の船舶用補強部材を用いて構築された船舶の補強構造は、軽量性に優れていると共に、優れた機械的強度を長期間に亘って安定的に維持する。
更に、本発明の船舶用補強部材は、船舶の構造部材に積層した上で、基部を構成している繊維状補強材に合成樹脂を含浸させることで、軽量性及び機械的強度に優れた船舶の補強構造を容易に構築することができる。
船舶用補強部材を示した斜視図である。 船舶用補強部材を示した断面図である。 船舶用補強部材の基部に第1の合成樹脂を含浸させた状態を示した断面図である。 船舶の補強構造の一例を示した斜視図である。 船舶の補強構造の一例を示した斜視図である。 船舶用補強部材の突条部間に補強部材を介在させた状態を示した模式図である。
本発明の船舶用補強部材の一例を図面を参照しつつ説明する。図1及び図2に示したように、船舶用補強部材Sは、第1の繊維状補強材11を含む基部1と、この基部1の一面に一体的に設けられた突条部2とを有している。
基部1を構成している第1の繊維状補強材11は、繊維を含んでいれば、特に限定されない。繊維の配向形態は、特に限定されず、一軸配向、二軸配向、三軸配向などが挙げられるが、複数方向からの応力に対して優れた機械的強度を発揮することから、二軸配向以上であることが好ましく、合成樹脂を均一に含浸させることができ且つ表面から適度に合成樹脂を滲出させて、船舶の構造部材と船舶用補強部材とを強固に一体化させることができることから、二軸配向がより好ましい。
なお、本発明において、N軸配向とは、繊維がN方向にのみ配向している形態をいう。N軸配向以上とは、繊維がN方向以上の方向に配向している形態をいう。但し、Nは自然数である。
基部1を構成している第1の繊維状補強材11の形態としては、織物、編物及び不織布などが挙げられる。
第1の繊維状補強材11としては、機械的強度に優れており、後述する第1の合成樹脂を均一に含浸させ易く、第1の合成樹脂を適度に表面に滲出させて、船舶の構造部材と船舶用補強部材とを強固に一体化させることができることから、織物及び編物が好ましい。織物の形態としては、平織、綾織及び朱子織などが挙げられ、平織が好ましい。又、編物の形態としては、各繊維配向方向に繊維が直進性をもった形で配置されるノンクリンプファブリックが好ましい。
第1の繊維状補強材11を構成している繊維としては、特に限定されないが、ガラス繊維及び炭素繊維が好ましい。
炭素繊維としては、例えば、PAN系炭素繊維、PITCH系炭素繊維などが挙げられる。ガラス繊維としては、例えば、Eガラス繊維などが挙げられる。
繊維の平均径は3〜30μmが好ましく、6〜27μmがより好ましい。なお、本発明において、繊維径とは、繊維の長さ方向に直交する方向に沿った断面において、この断面を包囲し得る最小径の真円の直径をいう。
第1の繊維状補強材11の目付は、400〜2000g/m2が好ましく、700〜1750g/m2がより好ましく、1000〜1500g/m2が特に好ましい。第1の繊維状補強材11の目付が上記範囲内にあると、樹脂の含浸性を失うことなく、高密度の繊維配置が実現できるので、船舶用補強部材を用いた船舶の補強構造が優れた強度を有する。
そして、船舶用補強部材Sは、基部1の一面に直線状の突条部2が一体的に設けられている。突条部2は、一軸配向した繊維からなる第2の繊維状補強材とこの第2の繊維状補強材に含浸された第2の合成樹脂を含む表皮層21を含有する。
表皮層21の第2の繊維状補強材は、突条部2の長さ方向にのみ一軸配向した繊維を含有している。第2の繊維状補強材は、突条部2の長さ方向にのみ一軸配向した繊維を含有しているので、第2の合成樹脂を繊維間に均一に且つ十分に含浸させることができ、第2の繊維状補強材を構成している繊維と第2の合成樹脂とを強固に一体化させることができる。従って、船舶用補強部材を用いて形成された船舶の補強構造は、長期間に亘って優れた機械的強度を維持する。
又、第2の繊維状補強材の繊維は、突条部2の長さ方向にのみ一軸配向した繊維を含有しており、船舶の構造部材に加えられる応力のうち大きな応力に効果的に抗することができるように、船舶の補強構造において、表皮層21中の繊維の配向方向を調整することによって、繊維の使用量を抑えつつ船舶の構造部材を効果的に補強することができる。従って、船舶用補強部材を用いた船舶の補強構造は、軽量性に優れていると共に、船舶の使用状況に対応した優れた機械的強度を有する。
更に、第2の繊維状補強材は、突条部2の長さ方向にのみ一軸配向した繊維を含有しており、繊維の配向方向に交差する方向には適度な柔軟性を有している。従って、船舶の構造部材に加えられる応力のうち大きな応力に効果的に抗しながら、突条部が、第2の繊維状補強材の繊維の配向方向に交差する方向に変形することによって応力を吸収することができる。よって、船舶用補強部材を用いて形成された船舶の補強構造は、優れた機械的強度を有する。
第2の繊維状補強材を構成している繊維の平均径は3〜30μmが好ましく、6〜27μmがより好ましい。
表皮層21の第2の繊維状補強材には第2の合成樹脂が含浸されている。第2の合成樹脂としては、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂の何れであってもよいが、柔軟性及び耐衝撃性に優れており、船舶用補強部材に加えられる応力を円滑に吸収することができるので、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド樹脂などの熱可塑性樹脂が好ましく、ポリオレフィン系樹脂がより好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂が挙げられる。ポリエチレン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン系樹脂、中密度ポリエチレン系樹脂、高密度ポリエチレン系樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂、直鎖状中密度ポリエチレン系樹脂、直鎖状高密度ポリエチレン系樹脂などが挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体などが挙げられる。プロピレンと他のオレフィンとの共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体の何れであってもよい。
なお、プロピレンと共重合されるオレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどのα−オレフィンなどが挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられ、不飽和ポリエステル樹脂及びエポキシ樹脂が好ましい。
表皮層21は、その幅方向に湾曲及び/又は屈曲させた状態で幅方向(長さ方向に直交する方向)の両端部21a、21aが基部1の一面に接合一体化されており、表皮層21と基部1との対向面間に、後述する第3の合成樹脂22を充填するための空間部が形成されている。
表皮層21と基部1との接合一体化は、上記空間部内に充填される第3の合成樹脂22及び表皮層21を構成している第2の合成樹脂21bによって行われている。具体的には、表皮層21を構成している第2の合成樹脂21bの一部が基部1を構成している第1の繊維状補強材11内に進入している。更に、第3の合成樹脂22は、表皮層21と一体化していると共に一部が基部1を構成している第1の繊維状補強材11内にも進入している。従って、表皮層21は、第2の合成樹脂21b及び第3の合成樹脂22、特に第3の合成樹脂22のアンカー効果によって基部1の一面に強固に一体化されている。
従って、船舶用補強部材に応力が加えられた場合にあっても、突条部2は基部1の一面に対する接合状態を維持しながら、必要に応じて変形して応力を円滑に吸収することができる。
また、表皮層21の内面と基部1の一面との対向面間に形成された空間部内には第3の合成樹脂22が充填されて突条部2が形成されている。第3の合成樹脂22としては、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂の何れであってもよいが、柔軟性及び耐衝撃性に優れており、船舶用補強部材に加えられる応力を円滑に吸収することができるので、熱可塑性樹脂が好ましく、ポリオレフィン系樹脂がより好ましい。なお、第3の合成樹脂として用いられる熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂は、第2の合成樹脂として用いられる熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂と同様であるので、説明を省略する。第3の合成樹脂は、第2の合成樹脂と同一であっても相違してもよい。
第3の合成樹脂22は、非発泡であっても発泡されていてもよい。又、第3の合成樹脂には、必要に応じて、タルク、マイカ、チョップドストランド(チョップド繊維)などが含有されていてもよい。
上述のように、第3の合成樹脂22によって突条部2が基部1の一面に強固に一体的に設けられている。第3の合成樹脂22は、その一部が基部1を構成している第1の繊維状補強材11の繊維間に進入し、繊維に係止した状態となっているので、後述する基部1の第1の繊維状補強材11に含浸される第1の合成樹脂12との相溶性を考慮する必要がない。従って、第3の合成樹脂22と第1の合成樹脂12との組合せを船舶用補強部材の使用状況に応じて任意に選択することができ、船舶用補強部材に、これを適用する船舶の種類及び使用状況に対応した強度及び柔軟性を適切に付与することができる。
突条部2は、基部1の一面に複数個形成されている。複数個の突条部2は、互いに所定間隔を存して互いに好ましくは平行に並列状態に配列されている。突条部2間の基部1は、これを構成している第1の繊維状補強材11中に第1の合成樹脂12を含浸させる前は優れた柔軟性(可撓性)を有していることから、船舶用補強部材Sを船舶の構造部材に沿って変形させながら船舶の構造部材上に構造部材との間に隙間を生じさせることなく配設することができる。従って、船舶用補強部材Sを船舶の構造部材上に強固に一体化させることができ、船舶用補強部材が使用中に船舶の構造部材上から剥離するという不測の事態を防止し、船舶の構造部材を長期間に亘って安定的に強固に補強することができる。
突条部2の断面形状は、特に限定されず、例えば、長方形の先端部を外方に向かって突円弧状に膨出させた形状(図1及び図2参照)、半円形状、半楕円形状の他、三角形状、四角形状などの多角形状の何れであってもよいが、図2に示したような、長方形の先端部を外方に向かって突円弧状に膨出させた形状が好ましい。
突条部2の断面積は、100〜3500mm2が好ましく、125〜3000mm2がより好ましく、150〜2500mm2が特に好ましい。互いに隣接する突条部2、2間の距離は、20〜1000mmが好ましく、30〜800mmがより好ましく、35〜700mmが特に好ましい。なお、互いに隣接する突条部2、2間の距離とは、突条部2の基端、即ち、突条部2と基部1との接合部間の距離をいう。
次に、船舶用補強部材Sの使用要領について説明する。船舶用補強部材Sは船舶の構造部材を補強するために用いられる。船舶用補強部材Sによって船舶の構造部材を補強するにあたって、VaRTM(真空含浸工法)を用いることが好ましい。
船舶の構造部材としては、特に限定されず、例えば、船体(ハル)を構成している外板、船体内をその前後方向に区画している隔壁などが挙げられる。
隔壁を例に挙げて、船舶用補強部材Sを用いて船舶の構造部材を補強する補強方法を説明する。隔壁Bは、船体をその幅方向(船舶の進行方向に直交する方向)に沿って切断した切断面を有する一定厚みの平坦な板状体から形成されている。
先ず、船舶用補強部材Sを隔壁の形状と同一形状及び同一大きさとなるように必要に応じて切断加工する。次に、船舶用補強部材Sを隔壁Bの表面上に配設して積層する(積層工程)。隔壁Bを船体に配設した時に、船舶用補強部材Sの突条部2の長さ方向が水深方向(上下方向)となるように調整される。又、船舶用補強部材Sの基部1は、突条部2、2間において柔軟性に優れているので、船舶用補強部材Sを隔壁B上にその表面に沿って隙間なく積層状態に配設することができる。
しかる後、船舶用補強部材Sが配設された隔壁Bを合成樹脂フィルムなどを用いて閉塞空間部内に封入した後、閉塞空間内を減圧すると共に、閉塞空間内の船舶用補強部材Sの基部1を構成している第1の繊維状補強材内に溶融状態の第1の合成樹脂を供給して含浸させ、第1の合成樹脂によって船舶用補強部材Sを隔壁B上に一体化させる(樹脂含浸工程)。なお、第1の合成樹脂が熱硬化性樹脂である場合、熱硬化性樹脂が硬化する前の流動状態にて、熱硬化性樹脂を第1の繊維状補強材内に供給して含浸させる。
なお、第1の合成樹脂として用いられる熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂は、第2の合成樹脂として用いられる熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂と同様であるので、説明を省略する。第1〜3の合成樹脂は、同一であっても互いに相違してもよい。
第1の合成樹脂が熱可塑性樹脂である場合には、第1の合成樹脂を冷却、固化させ、第1の合成樹脂によって、船舶用補強部材Sと隔壁Bとを一体化させて船舶の補強部材を構築することができる(図3及び図4参照)。
又、第1の合成樹脂が熱硬化性樹脂である場合には、第1の合成樹脂を硬化させ、硬化させた熱硬化性樹脂によって、船舶用補強部材Sと隔壁Bとを一体化させて船舶の補強構造を構築することができる。
以上の如く、船舶用補強部材によれば、現場において、船舶用補強部材を船舶の構造部材に合わせた形状に容易に切断加工することができる。船舶用補強部材を船舶の構造部材に合わせて予め切断加工しておくこともでき、現場における作業効率を向上させることができる。
そして、船舶用補強部材Sの基部1を構成している第1の繊維状補強材11に公知の方法を用いて第3の合成樹脂12を容易に含浸させて船舶の補強構造を構築することができる。得られた船舶の補強構造は、船舶用補強部材Sの基部1が第1の合成樹脂12によって強固に補強されている。
更に、船舶用補強部材Sの基部1の第1の繊維状補強材11の表面から第1の合成樹脂12が適量だけ滲出し、第1の合成樹脂12によって船舶用補強部材Sと船舶の構造部材Bとが強固に一体化されており、船舶の補強構造は優れた機械的強度を有する。
船舶の補強構造において、船舶用補強部材Sの突条部2の第3の合成樹脂22の一部が基部1を構成している第1の繊維状補強材11内に進入して係止した状態となっていると共に、第1の合成樹脂12も基部1内に含浸されており、船舶用補強部材Sの突条部2の第3の合成樹脂22と基部1内の第1の合成樹脂12とは、基部1の第1の繊維状補強材11を介して強固に一体化している。更に、突条部2の表皮層21と第3の合成樹脂22とも強固に一体化している。従って、船舶の補強構造は、基部1、突条部2及び船舶の構造部材Bが互いに強固に一体化しており、船舶の補強構造は優れた機械的強度を有している。
図5に示したように、船舶用補強部材Sを隔壁に用いる場合、船舶用補強部材Sの突条部2はその長さ方向が上下方向(水の深さ方向)に指向していることが好ましい。船体が破損して船体内に水が進入した時、隔壁には水圧によって隔壁を水平軸を中心にして湾曲させる応力が加わる。船舶用補強部材Sの突条部2はその長さ方向に一軸配向した繊維が含有されているので隔壁の湾曲変形を抑制し、隔壁が破損するのを効果的に防止することができる。
又、船舶の構造部材には水の状況によって様々な方向から応力を受けるが、上述のように、隔壁の場合には、特に水平軸を中心にして湾曲させる大きな応力が加わる可能性がある。そこで、上記大きな応力を想定して、突条部2は、その長さ方向が上下方向を指向した状態に配設される。一方、隔壁には様々な方向から上記応力ほど大きくはないものの、様々な応力を受け、これらの応力に対しては、基部1及び突条部2全体の剛性によって隔壁が変形、破損するのが防止される。
以上の如く、上記船舶用補強部材Sによれば、船舶の構造部材において、変形度合いが大きいと想定される変形に対応させて、船舶用補強部材Sの突条部2の配設方向を設定し、突条部2中の一軸配向した繊維によって上記変形を効果的に防止している。従って、突条部2に含有されている一軸配向した繊維量を少なくしても上記変形を効果的に防止することができ、得られる船舶の補強構造は軽量性に優れている。
上記では、船舶の構造部材として隔壁を例に挙げて説明したが、隔壁以外の船舶の構造部材においても同様の要領で船舶の補強構造を構築することができる。
隔壁は平坦な板状体であるが、船体の外板のような湾曲した形状であってもよく、このような湾曲した形状を有する船舶の構造部材に船舶用補強部材Sを用いる場合には、突条部2を船舶の構造部材の湾曲面に沿って湾曲させて形成しておく必要がある。その他の構造及び使用要領について上記船舶用補強部材Sの場合と同様であるので説明を省略する。
又、図6に示したように、得られた船舶の補強構造において、船舶用補強部材Sの突条部2、2間に補強部材3を介在させてもよい。補強部材3を一体的に設けることによって、船舶の補強構造において、突条部2の長さ方向に交差する方向の機械的強度を向上させることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[実施例1、2]
平均径が17μmであるガラス繊維を、当該繊維の直進性が損なわれないように編んだ編物(ノンクリンプファブリック)からなる第1の繊維状補強材11(目付:1365g/m2)を含む基部1と、この基部1の一面に一体的に設けられ且つ所定間隔毎に互いに平行に並列された複数個の直線状の突条部2とを有し、この突条部2が、一軸配向した繊維(平均径:17μm)からなる第2の繊維状補強材及び第2の繊維状補強材に含浸された第2の合成樹脂(ポリプロピレン)を含む表皮層21と、この表皮層21と上記基部1との対向面間に形成された空間部内に充填されたポリプロピレン(第3の合成樹脂22)とを有する船舶用補強部材Sを用意した。
突条部2の断面は、縦長長方形の先端部を外方に向かって突円弧状に突出させた形状を有していた。
第3の合成樹脂22の一部は、第1の繊維状補強材11を構成しているガラス繊維間に進入し、ガラス繊維に係止された状態となっていた。第2の合成樹脂の一部は、第1の繊維状補強材11を構成しているガラス繊維間に進入し、ガラス繊維に係止された状態となっていた。
船舶の構造部材として、横長長方形の下側角部を切除してなる正面六角形状の隔壁(厚み:5.5mm)を用意した。隔壁の高さ及び幅を表1に示した。
船舶用補強部材Sを隔壁の形状と同一形状及び同一大きさとなるように切断加工した。次に、船舶用補強部材Sを隔壁Bの表面上に配設して積層した(積層工程)。なお、船舶用補強部材Sの突条部2の長さ方向が隔壁の上下方向に合致するように調整した。
しかる後、船舶用補強部材Sが配設された隔壁Bを合成樹脂フィルムを用いて閉塞空間部内に封入した後、閉塞空間内を減圧すると共に、閉塞空間内の船舶用補強部材Sの基部1を構成している第1の繊維状補強材内に、第1の合成樹脂として溶融状態で且つ硬化前の不飽和ポリエステル樹脂12を供給して含浸させた後、不飽和ポリエステル樹脂12を硬化させ、硬化させた不飽和ポリエステル樹脂12によって、船舶用補強部材Sと隔壁Bとを一体化させて船舶の補強構造を構築した。
[比較例1]
平均径が17μmであるガラス繊維を平織した織物からなる第1の繊維状補強材(目付:570g/m2)を用意した。
又、断面が縦長長方形の先端部を外方に向かって突円弧状に突出させた形状を有する直条のウレタン樹脂発泡体を複数個、用意した。更に、織物(繊維の平均径:17μm)からなる第2の繊維状補強材を用意した。
船舶の構造部材として実施例1で用いられた隔壁Bを用意した。隔壁Bの表面に第1の繊維状補強材を配設した。次に、第1の繊維状補強材の一面に、複数個のウレタン樹脂発泡体を互いに所定間隔を存して互いに平行となるように配設した。次に、各ウレタン樹脂発泡体の表面及び第1の繊維状補強材の一面を全面的に第2の繊維状補強材で複数層積層する形で被覆した。
次に、第1の繊維状補強材及び第2の繊維状補強材にハンドレイアップ法によって不飽和ポリエステル樹脂を含浸させた後、不飽和ポリエステル樹脂を硬化させて、第1の繊維状補強材、第2の繊維状補強材及びウレタン樹脂発泡体を一体化した。更に、第1の繊維状補強材を隔壁B表面に、硬化させた不飽和ポリエステル樹脂によって一体化させて船舶の補強構造を構築した。
ウレタン樹脂発泡体の表面は、これを被覆する第2の繊維状補強材及び第2の繊維状補強材に含浸された不飽和ポリエステル樹脂を含む表皮層によって被覆されており、突条部が形成されていた。複数個の突条部は、硬化させた不飽和ポリエステル樹脂によって、第1の繊維状補強材に一体化されていた。
[比較例2]
ガラス繊維の織物を含む一枚の基部用部材4(厚み:12mm)を船舶用補強部材とした。この船舶用補強部材を用いて実施例1と同様の要領で船舶の補強構造を構築した。
得られた船舶用補強部材について、基部1の厚み、並びに、突条部2の高さ、幅(突条部2の基端部間の寸法)及び断面積を表1に示した。
得られた船舶用補強部材について、互いに隣接する突条部2、2間の距離(ピッチ)を表1に示した。
得られた船舶用補強部材について、総重量及び単位面積重量を測定し、その結果を表1に示した。
得られた船舶用補強部材について、最大変位を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
(最大変位)
船舶の補強構造の中央部に0.01MPaの静水圧を加え、隔壁の変形量を測定した。
Figure 0006871040
1 基部
2 突条部
3 補強部材
11 第1の繊維状補強材
12 第1の合成樹脂
21 表皮層
21a 表皮層の両端部
21b 第2の合成樹脂
22 第3の合成樹脂
B 船舶の構造部材(隔壁及び外板など)
S 船舶用補強部材

Claims (9)

  1. 船舶を構成している構造部材を補強するための船舶用補強部材であって、
    第1の繊維状補強材を含む基部と、
    上記基部の一面に一体的に設けられた突条部とを有しており、
    上記突条部は、一軸配向した繊維からなる第2の繊維状補強材及び上記第2の繊維状補強材に含浸された第2の合成樹脂を含む表皮層と、上記表皮層と上記基部との対向面間に形成された空間部内に充填された第3の合成樹脂とを含み、
    上記第3の合成樹脂の一部が、上記第1の繊維状補強材内に進入していることを特徴とする船舶用補強部材。
  2. 複数の突条部が所定間隔を存して並列状態に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の船舶用補強部材。
  3. 第2の合成樹脂及び第3の合成樹脂が熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の船舶用補強部材。
  4. 第1の繊維状補強材に第1の合成樹脂が含浸されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の船舶用補強部材。
  5. 第1の合成樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の船舶用補強部材。
  6. 船舶を構成している構造部材と、
    上記構造部材の表面に積層一体化された船舶用補強部材とを含み、
    上記船舶用補強部材は、
    第1の繊維状補強材及び上記第1の繊維状補強材に含浸された第1の合成樹脂を含む基部と、
    上記基部の一面に一体的に設けられた突条部とを有しており、
    上記突条部は、一軸配向した繊維からなる第2の繊維状補強材及び上記第2の繊維状補強材に含浸された第2の合成樹脂を含む表皮層と、上記表皮層と上記基部との対向面間に形成された空間部内に充填された第3の合成樹脂とを含み、
    上記第3の合成樹脂の一部が、上記第1の繊維状補強材内に進入していることを特徴とする船舶の補強構造。
  7. 第2の合成樹脂及び第3の合成樹脂が熱可塑性樹脂であると共に、第1の合成樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項6に記載の船舶の補強構造。
  8. 船舶を構成している構造部材上に、
    第1の繊維状補強材を含む基部と、上記基部の一面に一体的に設けられ且つ一軸配向した繊維からなる第2の繊維状補強材及び上記第2の繊維状補強材に含浸された第2の合成樹脂を含む表皮層並びに上記表皮層と上記基部との対向面間に形成された空間部内に充填され且つ一部が上記第1の繊維状補強材内に進入している第3の合成樹脂を含む突条部とを有する船舶用補強部材を積層する積層工程と、
    上記船舶用補強部材における基部の第1の繊維状補強材に第1の合成樹脂を含浸させると共に、上記第1の合成樹脂によって上記構造部材と上記船舶用補強部材とを一体化させる樹脂含浸工程とを含むことを特徴とする船舶の補強方法。
  9. 第2の合成樹脂及び第3の合成樹脂が熱可塑性樹脂であると共に、第1の合成樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項8に記載の船舶の補強方法。
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