以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。ここでは、本発明を卓上丸鋸に適用した場合を例に説明を行う。
まず、本発明の第1の実施の形態にかかる切断機の一例である卓上丸鋸1の構成について、図1乃至図5を参照しながら説明する。卓上丸鋸1は、木材や金属パイプ等(被切断材)を切断するための電動式の切断機であり、図1乃至図3に示されているように、載置面2Aを有するベース部2と、ホルダ3と、ガイド部4と、支持部5と、丸鋸刃Pを装着可能な丸鋸刃装着部が設けられホルダ3に傾動可能に支持される切断部6とを含んで構成されている。図1、図2及び図3は、それぞれ、本発明の実施の形態にかかる卓上丸鋸1の構成を示す右側面図、左側面図及び正面図である。なお、特に言及しない限り丸鋸刃Pがベース部2の載置面2Aに対して傾動していない状態(図1に示されている状態)を基準に説明を行う。
以下の説明において、図1に示されている「上」を上方向、「下」を下方向、「前」を前方向、「後」を後方向と定義する。また、図1において紙面から手前に向かう方向を右方向、紙面から奥に向かう方向を左方向と定義する。本明細書において寸法、数値等について言及した場合には、当該寸法及び数値等と完全に一致する寸法及び数値だけでなく、略一致する寸法及び数値等(例えば、製造誤差の範囲内である場合)を含むものとする。「同一」、「直交」、「平行」、「一致」等についても同様に「略同一」、「略直交」、「略平行」、「略一致」を含むものとする。
図1乃至図3に示されているように、ベース部2は、ベース21と、ターンテーブル22と、フェンス23とを含んで構成されている。ベース21は、本発明における「ベース」の一例である。
ベース21は、金属製であり、床面等に載置可能な部分である。ターンテーブル22は、金属製であり、上面に直交する回動軸を介してベース21と接続され、その上面がベース21の上面と面一となるように配置されている。ベース21の上面とターンテーブル22の上面とによって、被切断材を載置可能な載置面2Aが規定されている。ターンテーブル22及びベース21には、切断作業時に丸鋸刃Pが下降した際に、丸鋸刃Pの侵入を許容する図示せぬ溝部が形成されている。
ターンテーブル22の前部には、ターンテーブル22をベース21に対して回動させるためのサイドハンドル24が前方に突出している。また、ターンテーブル22の後部には、傾動軸25及び突出部26が設けられている。傾動軸25は、丸鋸刃Pの側面と平行に前後方向に延び且つその中心軸がターンテーブル22の上面と一致するように設けられている。突出部26は、ターンテーブル22から上方に突出しており、円弧状の長穴26aが形成されている。
図3に示されているように、フェンス23は、ベース21に設けられ、右フェンス23Aと左フェンス23Bとを有している。右フェンス23A及び左フェンス23Bは、載置面2Aに直交する押さえ面23aを備えている。被切断材を切断加工する際には、フェンス23の押さえ面23aに被切断材の一面を当接させることによって、安定した切断加工を行うことが可能となる。
ホルダ3は、ベース21と切断部6との間に設けられている。ホルダ3は、ターンテーブル22の後部において上方に立設し、傾動軸25を中心に傾動可能に構成されている。また、ホルダ3は、切断部6を左右方向に傾動可能に支持している。言い換えると、ホルダ3は、ベース21と切断部6との間に設けられ、丸鋸刃Pの側面とベース21の載置面2Aとの角度を変更可能に構成されている。ホルダ3には、ベース部2の突出部26の長穴26aと一致する位置に図示せぬ螺合穴が形成されており、この螺合穴にはクランプレバー31が螺合している。ホルダ3は、クランプレバー31を介して突出部26に支持されている。ホルダ3は、本発明における「傾動部」の一例である。
図2に示されているように、ガイド部4は、第1ロッド41、第2ロッド42及び連結部材43を有している。第1ロッド41及び第2ロッド42は、パイプ材等の高剛性材料によって形成されている。第1ロッド41は、ベース部2の載置面2Aに平行且つ丸鋸刃Pの回転軸心に直交する方向に延びている。第2ロッド42は、第1ロッド41に平行に延び、第1ロッド41よりも下側に位置している。第1ロッド41及び第2ロッド42は、互いに同一の長さであるとともに、ターンテーブル22の長手方向(前後方向)よりも短い。連結部材43は、第1ロッド41及び第2ロッド42の前端部に取付けられている。第1ロッド41及び第2ロッド42は、ホルダ3のターンテーブル22に対する左右方向の傾動によって、ホルダ3とともに左右方向に傾動する。
支持部5は、切断部6をベース部2方向(ベース21に対して近接する方向)及び反ベース部2方向(ベース21に対して離間する方向)に回動可能に支持するとともに、ガイド部4に前後方向に摺動自在に支持される。図2に示されているように、支持部5は、スライド部51及び切断部支持部52を有している。
スライド部51は、第1ロッド41及び第2ロッド42に跨るように設けられている。スライド部51は、第1ロッド41及び第2ロッド42に挿通され、ホルダ3と連結部材43との間を第1ロッド41及び第2ロッド42上を摺動可能に構成されている。切断部支持部52は、スライド部51と一体に構成されている。図1及び図2に示されているように、第1ロッド41及び第2ロッド42の軸方向(前後方向)と直交する方向(左右方向)に延びる回動軸52Aが固定されている。切断部支持部52は、回動軸52Aを中心としてベース部2方向(ベース21に対して近接する方向)及び反ベース21方向(ベース21に対して離間する方向)に回動可能に切断部6を支持している。言い換えると、切断部支持部52は、切断部6をベース21に対して、丸鋸刃Pの側面と直交する揺動軸心を中心に、切断部6をベース21に対して近接する位置と離間する位置とに揺動可能に支持している。
切断部6は、図4に示されているモータ66、伝達機構部60を含んで構成され、ハウジングによりその一部を覆われる。図4は、卓上丸鋸1の伝達機構部60を示す図であり、図1のA−A線断面図である。A−A線断面は、モータ軸66Bの回転軸を通って中間軸602の回転軸中心に至る仮想平面と、スピンドル606の回転軸を通って中間軸602の回転軸中心に至る仮想平面とによって切られる断面である。図1に示すA−A線は、右方視において、モータ66の回転軸と中間軸602の回転軸とを結んだ線と、中間軸602とスピンドル606の回転軸とを結んだ線で構成されている。すなわち、A−A線は第1ベルトの張架方向と第2ベルトの張架方向を簡単に表したものとなっており、交差する方向に延びる2つの線によって成される角度は167°(鈍角)である。
図1乃至図3に示されているように、切断部6のハウジングは、ソーカバー61、保護カバー62、モータハウジング63、ギヤケース64を含んで構成されている。
ソーカバー61は、丸鋸刃Pの一部外周を覆っている。ソーカバー61内には、ソーカバー61より突出する部分の丸鋸刃Pの外周を覆う保護カバー62が回動可能に設けられている。保護カバー62は、図1に示されているように、切断部6が上方に回動している状態では、ソーカバー61より突出する部分の丸鋸刃Pの外周を覆う位置に回動し、切断部6が下方に回動している状態では、図示せぬリンク機構によってソーカバー61内に収納され、ソーカバー61より突出する部分の丸鋸刃Pの外周を露出させる位置に回動する。
モータハウジング63は、左右方向に延びる略円筒形状をなし、その右側面には、図1に示されているように、スリット形状の吸気口63aが形成されている。モータハウジング63には、ハンドル部65が一体的に設けられている。ハンドル部65は、丸鋸刃P側面の延長線上に位置している。ハンドル部65には、モータハウジング63内に収容されるモータ66の駆動を制御するスイッチ65Aが設けられている。
ギヤケース64は、モータハウジング63の左側開口部に連結し、丸鋸刃Pの側面と平行な方向に延びる形状をなしている。ギヤケース64は、面取部64Aを有している(図7参照)。
モータ66は、モータハウジング63の内部に収容され、図4に示されているように、モータ本体66A、モータ軸66B及びファン66Cを有している。モータ軸66Bは、略円柱形状をなし、左右方向に延びるように配置されている。モータ軸66Bは、ベアリング64aを介してギヤケース64に回転可能に支承されている。モータ軸66Bの左端部は、ギヤケース64の外側(左側)に突出している。
ファン66Cは、モータ本体66Aの左側において、モータ軸66Bに固定されている。ファン66Cは、モータ軸66Bと一体に回転し、モータハウジング63の吸気口63aから外気を吸入し、ギヤケース64に形成されている排気口(不図示)から排気することによって、モータ本体66A等を冷却する。
伝達機構部60は、2段ベルト方式でモータ66の回転を丸鋸刃Pに伝達する機構であり、ギヤケース64内に収容されている。図4に示されているように、伝達機構部60は、第1プーリ601、中間軸602、第2プーリ603、第1ベルト604、第3プーリ605、スピンドル606、第4プーリ607及び第2ベルト608を備えている。このうち、第1プーリ601、第2プーリ603及び第1ベルト604が、1段目の伝達機構を構成し、第3プーリ605、第4プーリ607及び第2ベルト608が、2段目の伝達機構を構成している。
第1プーリ601は、Vプーリであり、外周面に周方向に延びる溝が形成されている。第1プーリ601は、モータ軸66Bの左端部に固定され、モータ軸66Bと一体に回転する。第1プーリ601は、本発明における「第1プーリ」の一例である。
中間軸602は、略円柱形状をなし、モータ軸66Bに平行に左右方向に延びるように配置されている。中間軸602は、ベアリング64b及びベアリング64cを介してギヤケース64に回転可能に支承されている。ベアリング64a及びベアリング64bは、中間軸602の軸方向において、後述する第3プーリ605の一端側と他端側との両側に位置している。中間軸602は、本発明における「中間軸」の一例である。ベアリング64a及びベアリング64bは、本発明における「軸受部材」の一例である。
第2プーリ603は、Vプーリであり、左右方向に延びる略円筒形状をなし、外周面に周方向に延びる溝が形成されている。第2プーリ603は、第1プーリ601の外径よりも大きな外径を有している。第2プーリ603は、中間軸602の左端部に固定され、中間軸と一体に回転する。第2プーリ603は、本発明における「第2プーリ」の一例である。
第1ベルト604は、無端状に形成された樹脂製のエンドレスベルトであり、内周面に長尺方向に延びる複数の溝が形成されたVベルトである。第1ベルト604は、その上部を第1プーリ601の外周に架け渡され、その下部を第2プーリ603の外周に架け渡されることによって、第1プーリ601及び第2プーリ603間に張架されている。第1ベルト604は、テンションをかけた状態で、第1プーリ601及び第2プーリ603間に張架されている。第1ベルト604は、その内周面と第1プーリ601及び第2プーリ603の外周面との間に生じる摩擦力によって、周回移動される。第1ベルト604をVベルトとすることで、仮に、丸鋸刃Pがロックした場合においても、Vベルトである第1ベルトが第1プーリ601及び第2プーリ603に対して滑ることで、第2ベルト608やプーリ等の機構部品の破損を防止することが可能となる。第1ベルト604は、本発明における「第1ベルト」の一例である。
第3プーリ605は、タイミングプーリであり、中間軸602の中央部よりも右側に圧入により固定され、中間軸602と一体に回転する。第3プーリは、張架部605A及びフランジ605Bを有している。第3プーリ605は、本発明における「第3プーリ」の一例である。
張架部605Aは、左右方向に延びる略円筒形状をなし、外周面に歯車形状の凹凸が形成されている。張架部605Aは、第2プーリ603の外径よりも小さな外径を有している。張架部605Aの左右方向における幅は、第2ベルト608の左右方向における幅と同一に構成されている。フランジ605Bは、張架部605Aの右側に設けられ、側面視環形状をなしている。また、フランジ605Bは、中間軸602の軸方向において、第3プーリ605の丸鋸刃P側の端部に設けられている。フランジ605Bの左端面によって、第2ベルト608の右端面と当接可能な当接面605Cが規定されている。張架部605Aは、本発明における「第2張架部」の一例である。フランジ605Bは、本発明における「規制部材」の一例である。
スピンドル606は、モータ軸66B及び中間軸602に平行に左右方向に延びるように配置され、ベアリング64dを介してギヤケース64に回転可能に支承されている。スピンドル606の右端部には、丸鋸刃Pを装着するための丸鋸刃装着部が設けられている。図1に示されているように、丸鋸刃Pは、略円板形状をなし、スピンドル606の丸鋸刃装着部に固定され、スピンドル606と一体に回転可能に支持される。丸鋸刃Pは、本発明における「切断刃」の一例であり、スピンドル606は、本発明における「出力軸」の一例である。
第4プーリ607は、タイミングプーリであり、スピンドル606の軸方向中央部よりも左側に圧入により固定され、スピンドル506と一体に回転する。第4プーリは、張架部607Aを有している。なお、本実施の形態の卓上丸鋸1では、2段目の伝達機構の減速比よりも1段目の伝達機構の減速比が大きくなるように、第3プーリ605の径に対する第4プーリ607の径の拡大率を、第1プーリ601の径に対する第2プーリ603の径の拡大率より小さくする。第4プーリ607は、本発明における「第4プーリ」の一例である。
張架部607Aは、左右方向に延びる略円筒形状をなし、外周面に歯車形状の凹凸が形成されている。張架部607Aは、張架部605Aの外径よりも大きな外径を有している。張架部607Aの左右方向における幅は、第2ベルト608の左右方向における幅と同一に構成されている。また、第3プーリ605の張架部605Aの右端と第4プーリ607の張架部607Aの右端とは、略同位置に位置している
第2ベルト608は、無端状に形成された樹脂製のエンドレスベルトであり、内周面に歯車形状の凹凸が形成されたタイミングベルトである。第2ベルト608は、その上部を張架部605Aの外周に架け渡され、その下部を張架部607Aの外周に架け渡されることによって、第3プーリ605及び第4プーリ607間に張架されている。このとき、第2ベルト608の内周面の凹凸と、張架部605A及び張架部607Aの外周面の凹凸とが噛み合うことで第3プーリ605の回転が第2ベルト608を介して第4プーリ607に伝達され、第4プーリ607は回転する。第2ベルト608は、テンションをかけた状態で、第3プーリ605及び第4プーリ607間に張架されている。第2ベルト608は、その内周面と第1プーリ601及び第2プーリ603の外周面とで互いに歯合することで回転力を伝達され、周回移動される。第2ベルト608は、本発明における「第2ベルト」の一例である。
ここで、タイミングベルトは、摩擦によって動力を伝達するVベルトと異なり、歯の噛合によって動力を伝達する。つまり、Vベルトでは摩擦による動力伝達のためにスピンドル606の軸方向における幅をタイミングベルトと比較した場合に長くしてプーリとの接触面積を大きく必要がある一方、タイミングベルトではそのような必要はない。このため、Vベルトである第1ベルト604と比較した場合にタイミングベルトである第2ベルト608の幅を小さくすることが可能である。本実施の形態にかかる卓上丸鋸1では、スピンドル606の軸方向における第2ベルト608の幅は、スピンドル606の軸方向における第1ベルト604の幅よりも小さく構成されている。
また、図5に示されているように、中間軸602には、第1ベルト604のテンション(引っ張り)によって、左部に上方(モータ軸66Bへの近接方向)への負荷がかかる。一方、中間軸602には、第2ベルト608のテンション(引っ張り)によって、右部に下方(スピンドル606への近接方向)への負荷がかかる。すなわち、中間軸602は、前後方向に延びる仮想軸心を中心に、反時計回りに回動する方向の力を受け、中間軸602が僅かに傾く可能性がある。このため、当該中間軸602の傾きによって、第2ベルト608が、張力が小さくなるスピンドル606の軸方向(右方)へずれてしまう可能性がある。
特に、本実施の形態にかかる卓上丸鋸1においては、図4に示されているように、上下方向において、中間軸602に対して、モータ軸66Bとスピンドル606とは異なる位置に位置している。つまり、モータ軸66B,中間軸602及びスピンドル606を通り、スピンドル606の軸方向と直交する仮想面において、モータ軸66Bの軸心と中間軸602の軸心とを結ぶ仮想線分と、中間軸602の軸心とスピンドル606の軸心とを結ぶ仮想線分とは、鈍角で交わっている。このため、第1ベルト604及び第2ベルト608が、仮想面上において、90度以上の角度をなして張架され、中間軸602の左部には上方(モータ軸66Bの近接方向)への負荷がかかりやすく、中間軸602の右部には下方(スピンドル606の近接方向)への負荷がやすくなっている。これにより、中間軸602が傾き、スピンドル606の軸方向に第2ベルト608がずれてしまう可能性が高くなる。
しかし、卓上丸鋸1は、図5に示されているように、第3プーリ605の右部にフランジ605Bを有しているため、第2ベルト608の右端面とフランジ605Bの当接面605Cとが当接することにより、第2ベルト608が第3プーリ605から脱落することが抑制される。また、第2ベルト608は、張力が小さくなる右方へ全体的に移動するため第3プーリ605及び第4プーリ607の左方に第2ベルト608の第3プーリ605及び第4プーリ607からの脱落を防止するための部材を設けておく必要はない。さらに、第2ベルト608の右端面がフランジ605Bの当接面605Cと当接することによって第2ベルト608の右方への移動が抑制され、第3プーリ605の張架部605Aの右端と第4プーリ607の張架部607Aの右端とは、略同位置に位置しているため、第4プーリ607の右方に第4プーリ607からの脱落を防止するための部材を設けておく必要はない。
次に、モータ66の回転が丸鋸刃Pに伝達される動作について、説明する。
ハンドル部65のスイッチ65Aが押下されると、モータ66が駆動し、モータ軸66Bが第1プーリ601と一体に回転を開始する。この回転に伴い、第1プーリ601に架け渡された第1ベルト604が、その内周面と第1プーリ601の外周面との間に働く摩擦力によって周回移動を開始する。当該第1ベルト604の周回移動に伴い、第1ベルト604が架け渡された第2プーリ603が、その外周面と第1ベルト604の内周面との間に働く摩擦力によって回転を開始する。すなわち、第1ベルト604がモータ軸66B及び第1プーリ601の回転を第2プーリ603に伝達し、第2プーリ603が中間軸602と一体に従動回転を開始する。ここで、第2プーリ603は、第1プーリ601よりも大径に形成されているため、中間軸602には、モータ軸66Bの回転が減速されて伝達されることとなる。つまり、第1プーリ601、第2プーリ603及び第1ベルト604からなる1段目の伝達機構が、モータ軸66Bの回転を減速して、中間軸602に伝達する。
第2プーリ603は、中間軸602及び中間軸602に固定された第3プーリ605と一体に同一の回転速度で回転を開始する。この回転に伴い、第3プーリ605に噛み合う第2ベルト608が第3プーリ605によって周回移動を開始し、第2ベルト608に噛み合う第4プーリ607が、第2ベルト608によって回転を開始する。すなわち、第2ベルト608が中間軸602及び第3プーリ605の回転を第4プーリ607に伝達し、第4プーリ607がスピンドル606と一体に従動回転を開始する。ここで、第4プーリ607は、第3プーリ605よりも大径に形成されているため、スピンドル606には、中間軸602の回転が減速して伝達されることとなる。つまり、第3プーリ605、第4プーリ607及び第2ベルト608からなる2段目の伝達機構が、中間軸602の回転を減速して、スピンドル606に伝達する。
第4プーリ607は、スピンドル606と共に回転する。この回転に伴い、スピンドル606の丸鋸刃装着部に装着された丸鋸刃Pが、スピンドル606と共に同一の回転速度で回転することとなる。つまり、モータ軸51Bの回転が、2段の減速機構により2段階に減速されて、丸鋸刃Pに伝達される。ここで、Vベルトは摩擦での回転伝達を行うため、高回転低トルクの回転伝達に秀でており、タイミングベルトは歯の噛み合いによって回転伝達を行うため、過度に高速な回転を受けたときには歯の噛み合いが外れてしまうことから、低回転高トルクの回転伝達に秀でている。本実施例では、モータ軸51Bの回転を丸鋸刃Pに伝達する際、減速する前の回転伝達にVベルトを用いて、減速後の回転伝達にタイミングベルトを用いたため、それぞれのベルトの特性を生かして確実な回転伝達を行うことができる。
次に、卓上丸鋸1を用いた場合の被切断材Wの切断作業について説明する。
まず、ベース21の載置面2Aに対して直角な切断角度で被切断材Wを切断する場合には、ハンドル部65のスイッチ65Aを押下げ、モータ66を駆動させ、丸鋸刃Pを回転させる。この状態において、切断部を下方へと移動させることによって、被切断材Wの切断を開始する。具体的には、ホルダ3の図示せぬ揺動軸の軸心を中心として切断部6が回動(揺動)することによって、切断部6は下方へ移動する。
これに対し、図6及び図7に示されているように、ベース21の載置面2Aに対して直角でない切断角度で被切断材Wを切断する場合(以下、傾斜切断という。)には、作業者は、ホルダ3のクランプレバー31を操作して、ホルダ3のベース部2に対する固定を解除する。この状態において、作業者は、ハンドル部65を左右方向へと移動させる。ハンドル部65の左右方向への移動に伴い、ホルダ3及び切断部6がターンテーブル22の図示せぬ傾動軸の軸心を中心に傾動する。作業者は、クランプレバー31を用いて所望の傾動角度でホルダ3をベース部2に固定し、切断部6を揺動させて切断作業を行う。なお、図7に示されているように、ギヤケース64の面取部64Aは、切断部6が最大限傾動したうえで、切断部6が揺動した状態において、載置面2Aと対向する。被切断材Wは、本発明における「被加工材」の一例である。図6は、卓上丸鋸1の外観及び切断部6の内部を示す図であり、丸鋸刃Pがベース部2の載置面2Aに対して傾動した状態を示している。図7は、卓上丸鋸1の外観及び切断部6の内部を示す図であり、図6に示されている状態からさらに切断部6が揺動した状態が示されている。
次に、卓上丸鋸1の効果(切断高さの向上)について、図8乃至図10を参照しながら説明する。卓上丸鋸の切断高さを、切断部を最大限傾動させた状態で傾斜切断可能な被切断材の高さと定義する。また、必要に応じて、従来の卓上丸鋸900と比較しながら説明する。
ここで、従来の卓上丸鋸900の構成について、図13を参照しながら簡単に説明する。図13は、従来の卓上丸鋸900の切断部の内部を示す図である。
図13に示されているように、卓上丸鋸900は、中間軸901と、スピンドル902と、2つのプーリ903及び904と、2つのベルト905及び906とを有している。
2つのプーリ903及び904は、左右方向に延びる略円筒形状に形成されている。プーリ903は、中間軸の右部に固定され、プーリ904はスピンドル902の左部に固定されている。ベルト905は、プーリ903及び904の外周面間に張架されている。また、プーリ903及び904のスピンドル902の軸方向における両端部には、ベルト905の当該軸方向へのずれを抑制するためのフランジ903A、903B、904A及び904Bが設けられている。側面視において、フランジ903A及び903Bの直径はプーリ903の直径よりも大きく構成され、フランジ904A及び904Bの直径はプーリ904のベルト張架部分の直径よりも大きく構成されている。図8(a)に示されているように、従来の卓上丸鋸900における切断高さを切断高さH0とする。
まず、図8(a)に示されている従来の卓上丸鋸900と、図8(b)に示されている卓上丸鋸(卓上丸鋸900のベルト905を第2ベルト608に替えた場合)とを比較する。図8に示されているように、第2ベルト608を採用したことで、2段目の伝達機構を構成するプーリのベルト張架部分を小さくすることができる。これにより、卓上丸鋸の切断部(ギヤケース)の左右方向のサイズ(横幅)を小さくすることができるため、切断高さが大きくなる。具体的には、図8に示されているように、切断高さが切断高さH0よりも大きい切断高さH1となる。
次に、図9に示されているように、図8(b)及び図9(a)に示されている卓上丸鋸(卓上丸鋸900のベルト905を第2ベルト608に替えた場合)と、本発明の第1の実施の形態にかかる卓上丸鋸1とを比較する。卓上丸鋸1においては、上述の通り、第4プーリ607の右部及び左部に第2ベルト608の第4プーリ607からの脱落を防止するためのフランジ904A、904Bを設けておく必要がない。つまり、卓上丸鋸1では、側面視において、第4プーリ607にベルト張架部分の直径よりも大きい直径を有するフランジを設けておく必要がないため、図8(b)及び図9(a)に示されている場合と比較して、上下方向において切断部(ギヤケース)のサイズを小さくすることが可能となり、切断高さが大きくなる。また、卓上丸鋸1では、第4プーリ607の左部にフランジが設けられていないため、ギヤケースに面取部64Aを設けることができ、切断高さがさらに向上する。具体的には、図9に示されているように、切断高さが切断高さH1よりも大きい切断高さH2となる。
上記より、従来の卓上丸鋸900と本実施の形態による卓上丸鋸1とを比較すると、卓上丸鋸1は、2段目の伝達機構を構成するベルトにベルト905よりも左右方向の幅が小さい第2ベルト608を採用しているため、ギヤケースの左右方向のサイズを小さくすることが可能であり、これにより切断高さが大きくなる。また、卓上丸鋸900のプーリ904が、フランジ904A及び904Bを有するのとは異なり、第4プーリ607の右部及び左部に第2ベルト608のスピンドル606の軸方向への脱落を防止するための部材を設けておく必要がないため、ギヤケースの上下方向のサイズを小さくすることが可能であり、これにより切断高さが大きくなる。さらに、第4プーリの左部に第2ベルト608のスピンドル606の軸方向への脱落を防止するための部材を設けておく必要がないため、ギヤケースに面取部64Aを設けることができ、これにより切断高さが大きくなる。具体的には、図10に示されているように、切断高さが切断高さH1よりも大きい切断高さH2となる。また、タイミングベルトが歯の噛み合いによる回転伝達を行うところ、摩擦によって回転伝達するVベルトよりも張り率(伸長率)を低くできるので、減速後のベルトをタイミングベルトにしたことによって、第2ベルト608が中間軸602を傾かせる力(引っ張りの力)を低減でき、結果的に第2ベルトのずれを抑制できる。
次に、第2の実施の形態にかかる卓上丸鋸100について、図11を参照しながら説明する。第2の実施の形態にかかる卓上丸鋸100は、基本的に第1の実施の形態にかかる卓上丸鋸1と同一の構成を有しており、伝達機構部160において第4プーリ607に替えて第5プーリ161を設けている点が第1の実施の形態と異なる。なお、第1の実施の形態と同一の部材や構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成についてのみ説明を行う。
図11に示されている第5プーリ161は、タイミングプーリであり、スピンドル606の中央部よりも左側に圧入により固定され、スピンドル606と共に回転する。第5プーリ161は、張架部161Aを有している。なお、本実施の形態の卓上丸鋸100では、2段目の伝達機構の減速比よりも1段目の伝達機構の減速比が大きくなるように、第3プーリ605の径に対する第5プーリ161の径の拡大率を、第1プーリ601の径に対する第2プーリ603の径の拡大率より小さくする。
張架部161Aは、左右方向に延びる略円筒形状をなし、外周面に歯車形状の凹凸が形成されている。張架部161Aは、張架部605Aの外径よりも大きな外径を有している。張架部161Aの直径は、第1の実施の形態にかかる卓上丸鋸1の第4プーリ607の張架部607Aの直径と同一に構成されている。張架部161Aは、基部161B及び延出部161Cを有している。張架部161Aは、本発明における「第1張架部」の一例である。
基部161Bは、第2ベルト608の張架方向において、第3プーリ605の張架部605Aと重なる部分である。延出部161Cは、基部161Bの右端からスピンドル606の軸方向(右方)に延出するように構成されている。側面視において、延出部161Cの直径と、基部161Bの直径とは、同一に構成されている。基部161Bは、本発明における「基部」の一例である。延出部161Cは、本発明における「延出部」の一例である。
第2の実施の形態にかかる卓上丸鋸100では、延出部161Cが基部161Bの右端からスピンドル606の軸方向(右方)に延出するように構成されているため、仮に第2ベルト608が基部161Bの右端から右方にずれた場合でも、第2ベルト608が第5プーリ161から脱落してしまうことを抑制することが可能となる。
特に、本実施の形態にかかる卓上丸鋸100においては、図11に示されているように、上下方向において、モータ軸66Bとスピンドル606とは異なる位置に位置している。つまり、モータ軸66B,中間軸602及びスピンドル606を通り、スピンドル606の軸方向と直交する仮想面において、モータ軸66Bの軸心と中間軸602の軸心とを結ぶ仮想線分と、中間軸602の軸心とスピンドル606の軸心とを結ぶ仮想線分とは、鈍角で交わっている。このため、第1ベルト604及び第2ベルト608が、仮想面上において、90度以上の角度をなして張架され、中間軸602の左部には上方(モータ軸66Bの近接方向)への負荷がかかりやすく、中間軸602の右部には下方(スピンドル606の近接方向)への負荷がやすくなっている。これにより、中間軸602が傾き、スピンドル606の軸方向に第2ベルト608がずれてしまう可能性が高くなる。
しかし、卓上丸鋸100は、第3プーリ605の右部にフランジ605Bを有しているため、第2ベルト608の右端面とフランジ605Bの当接面605Cとが当接することにより、第2ベルト608が第3プーリ605から脱落することが抑制される。また、第5プーリ161は、基部161Bから延出する延出部161Cを有しているため、第2ベルト608が第5プーリ161から脱落してしまうことを抑制することが可能となる。特に本実施例の場合、第1ベルト604と第2ベルト608が、中間軸602の一端と他端をほぼ反対方向(167°異なる角度の方向)にそれぞれが引っ張るので、中間軸602が傾きやすくなってしまうが、フランジ605Bによって第2ベルト608が第5プーリ161から脱落してしまうことをより効果的に抑制できる。
また、卓上丸鋸100においても、タイミングベルトを採用したことによりギヤケースの左右方向のサイズを小さくすることができ、また、第5プーリ161にフランジを設ける必要がないため、ギヤケースの上下方向のサイズを小さくすることができ、さらに、ギヤケースに面取部64Aを設けることができるため、切断高さを第1の実施の形態の切断高さと同様の切断高さH2とすることが可能となる。これにより、より上下方向に厚い切断材を切断することが可能となる。
次に、第3の実施の形態にかかる卓上丸鋸200について、図12を参照しながら説明する。第3の実施の形態にかかる卓上丸鋸200は、基本的に第1の実施の形態にかかる卓上丸鋸1と同一の構成を有しており、伝達機構部260において第4プーリ607に替えて、第6プーリ261を設けている点が第1の実施の形態と異なる。なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同一の部材や構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成についてのみ説明を行う。
図12に示されている第6プーリ261は、タイミングプーリであり、スピンドル606の中央部よりも左側に圧入により固定され、スピンドル606と共に回転する。第6プーリ261は、張架部261Aを有している。なお、本実施の形態の卓上丸鋸200では、2段目の伝達機構の減速比よりも1段目の伝達機構の減速比が大きくなるように、第3プーリ605の径に対する第6プーリ261の径の拡大率を、第1プーリ601の径に対する第2プーリ603の径の拡大率より小さくする。
張架部261Aは、左右方向に延びる略円筒形状をなし、外周面に歯車形状の凹凸が形成されている。張架部261Aは、第3プーリ605の張架部605Aの外径よりも大きな外径を有している。張架部261Aの直径は、第1の実施の形態にかかる卓上丸鋸1の第4プーリ607の張架部607Aの直径と同一に構成されている。張架部261Aは、基部261B及び延出部261Cを有している。張架部261Aは、本発明における「第1張架部」の一例である。
基部261Bは、第2ベルト608の張架方向において、第3プーリ605の張架部605Aと重なる部分である。延出部261Cは、基部261Bの右端からスピンドル606の軸方向(右方)に延出するように構成されている。基部261Bは、本発明における「基部」の一例である。延出部261Cは、本発明における「延出部」の一例である。
また、延出部261Cには、脱落規制部261Dが設けられている。脱落規制部261Dは、周方向における歯と歯の間に位置し、右方に向かって拡径するように形成されている。
第3の実施の形態にかかる卓上丸鋸200では、延出部261Cが基部261Bの右端から軸方向(右方)に延出するように構成されているため、仮に第2ベルト608が基部261Bの右端から右方にずれた場合でも、第2ベルト608が第6プーリ261から脱落してしまうことを抑制することが可能となる。また、脱落規制部261Dが設けられているため、第2ベルト608の歯が脱落規制部261Dに当接することで、好適に第2ベルト608の第6プーリ261からの脱落を抑制することが可能となる。
特に、本実施の形態にかかる卓上丸鋸200においては、図12に示されているように、上下方向において、モータ軸66Bとスピンドル606とは異なる位置に位置している。つまり、モータ軸66B,中間軸602及びスピンドル606を通り、スピンドル606の軸方向と直交する仮想面において、モータ軸66Bの軸心と中間軸602の軸心とを結ぶ仮想線分と、中間軸602の軸心とスピンドル606の軸心とを結ぶ仮想線分とは、鈍角で交わっている。このため、第1ベルト604及び第2ベルト608が、仮想面上において、90度以上の角度をなして張架され、中間軸602の左部には上方(モータ軸66Bの近接方向)への負荷がかかりやすく、中間軸602の右部には下方(スピンドル606の近接方向)への負荷がやすくなっている。これにより、中間軸602が傾き、スピンドル606の軸方向に第2ベルト608がずれてしまう可能性が高くなる。
しかし、卓上丸鋸200は、第3プーリ605の右部にフランジ605Bを有しているため、第2ベルト608の右端面とフランジ605Bの当接面605Cとが当接することにより、第2ベルト608が第3プーリ605から脱落することが抑制される。また、第5プーリ161は、基部161Bから延出する延出部161Cを有しているため、第2ベルト608が第5プーリ161から脱落してしまうことを抑制することが可能となる。さらに、延出部261Cは、脱落規制部261Dを有しているため、第2ベルト608が第6プーリ261から脱落してしまうことを抑制することが可能となる。
また、卓上丸鋸200においても、タイミングベルトを採用したことによりギヤケースの左右方向のサイズを小さくすることができ、また、第6プーリ261にフランジを設ける必要がないため、ギヤケースの上下方向のサイズを小さくすることができ、さらに、ギヤケースに面取部64Aを設けることができるため、切断高さを第1の実施の形態の切断高さと同様の切断高さH2とすることが可能となる。これにより、より上下方向に厚い切断材を切断することが可能となる。
上述のように、本発明の実施の形態にかかる卓上丸鋸1、卓上丸鋸100及び卓上丸鋸200では、スピンドル606の軸方向における第2ベルト608の幅は、スピンドル606の軸方向における第1ベルト604の幅よりも小さく構成されている。このため、スピンドル606の軸方向におけるギヤケース64のサイズを小さくすることが可能となり切断高さが大きくなる。これにより、より上下方向に厚い切断材を傾斜切断することが可能となる。
また、中間軸602を回転可能に支持するベアリング64a及びベアリング64bを有し、ベアリング64a及びベアリング64bは、スピンドル606の軸方向において、第3プーリ605の一端側と他端側との両側に位置している。これにより、第3プーリ605に大きなトルクがかかった場合においても、ガタツキ等の発生を防止可能となるため、安定した切断作業の実施が可能となる。
また、第1プーリ601は、第2プーリ603よりも小径に形成され、第3プーリ605は、第4プーリ607、第5プーリ161及び第6プーリ261よりも小径に形成され、第1プーリ601から第2プーリ603への減速比は、第3プーリ605から第4プーリ607、第5プーリ161または第6プーリ261への減速比よりも大きく構成されている。かかる構成によれば、第1プーリ601及び第2プーリ603側に比べて、第3プーリ605及び第4プーリ607(第5プーリ161、第6プーリ261)側に係るトルクが大きくなるため、第2ベルト608の保持機構の高強度化及び安定性が必要となるところ、減速後の第3プーリ605の両側で軸受部材に支承させることで、高トルクの伝達時にも強固且つ安定して第3プーリ605を支承可能であり、ガタなどによる振動の発生及び切断刃のブレを防止できるとともに、回転の伝達ロスが抑制され、効率的で精度の高い安定した切断作業の実施が可能となる。
また、第2ベルト608は、タイミングベルトであり、第3プーリ605、第4プーリ607、第5プーリ161及び第6プーリ261は、タイミングプーリである。これにより、回転の伝達効率が向上されるとともに、ベルトの破損が抑制されるため、工具の耐久性を向上させることが可能となる
また、第1ベルト604は、Vベルトであり、第1プーリ601及び第2プーリ603は、Vプーリである。これにより、丸鋸刃Pにおいて規定外の高負荷が生じた場合も、VベルトがVプーリの外周を滑ることによって、回転を伝達する各部品の破損が抑制される。このため、卓上丸鋸の耐久性を向上させることが可能となる。
また、第3プーリ605は、第2ベルト608のスピンドル606の軸方向への移動を規制するフランジ605Bを有しているため、スピンドル606の軸方向に第2ベルト608がずれた際に、第2ベルト608が第3プーリ605から脱落してしまうことを抑制することが可能となる。
本実施の形態においては、切断機として卓上丸鋸1、卓上丸鋸100及び卓上丸鋸200を例に説明したが、本発明は卓上丸鋸以外のモータで駆動される切断機、例えば、携帯用電気丸鋸等の切断機にも適用可能である。
また、本実施の形態においては、2つのベルトの張架方向は交差し、その角度は167°であったが、2つのベルトの引っ張りが少しでも逆の方向に働く場合、具体的には引っ張り方向が90°以上異なれば本件発明をより効果的に適用できる。