JP6870276B2 - 電子カルテシステム及び電子カルテプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、電子カルテシステム及び電子カルテプログラムに関する。
近年、病院などの医療機関では、患者の診療に関する診療情報を電子カルテと称される電子データで管理する電子カルテシステム(例えば特許文献1参照)が利用される。電子カルテへの入力は、例えばタッチパネルディスプレイに表示されたキーパッドなどを利用して行うことができる。
特許第4811383号公報
ところで、予防接種の受診者を診察する場合、医者は、前記受診者が今回接種すべき予防接種を母子手帳などを参考にしながら決定し、当該予防接種に関するカルテ情報(すなわち、接種すべきワクチンの種類、投与量など)を、診察端末を通じて電子カルテに記載する必要がある。
しかしながら、上記のようにして今回接種すべき予防接種を決定して、当該予防接種に関するカルテ情報を電子カルテに記載するには大きな手間がかかる。特に、複数(例えば4種類)の予防接種を同時に接種する場合には、前記カルテ情報を電子カルテに記載する手間が大きく増えてしまう。
本発明の目的は、診察端末における操作の手間を省くことが可能な電子カルテシステム及び電子カルテプログラムを提供することにある。
本発明に係る電子カルテシステムは、受付端末における入力操作に応じて、受診者及び受診事由に関する情報を受付情報として入力する入力処理部と、前記入力処理部により入力された前記受付情報が予め定められた特定条件を満たす場合は、診察端末における診察開始操作に応じて、電子カルテへの前記受付情報に関するカルテ情報の記載を支援するための入力支援画面を当該診察端末に表示させる表示制御部と、前記入力支援画面に対するユーザー操作に基づいて前記電子カルテに前記カルテ情報を記録する記録処理部とを備える。
本発明に係る電子カルテプログラムは、受付端末における入力操作に応じて、受診者及び受診事由に関する情報を受付情報として入力する入力ステップと、前記入力ステップで入力された前記受付情報が予め定められた特定条件を満たす場合に、診察端末における診察開始操作に応じて、電子カルテへの前記受付情報に関するカルテ情報の記載を支援するための入力支援画面を当該診察端末に表示させる表示ステップと、前記入力支援画面に対するユーザー操作に基づいて前記電子カルテに前記カルテ情報を記録する記録ステップとをプロセッサーに実行させるための電子カルテプログラムである。
本発明によれば、診察端末における操作の手間を省くことが可能な電子カルテシステム及び電子カルテプログラムが提供される。
図1は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムの構成を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムで使用される自費事由区分マスターの一例を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムで使用される予防接種オーダーセットマスターの一例を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムで使用される予防接種歴マスターの一例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムで使用される接種履歴情報の一例を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムで表示される診察情報登録画面の一例を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムで表示されるカルテ画面の一例を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムで表示されるカルテ画面及び予防接種歴画面の一例を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムで表示される予防接種歴画面の一例を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムで表示される予防接種歴画面の一例を示す図である。 図11は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムで表示される予防接種歴追加画面の一例を示す図である。 図12は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムで表示されるカルテ画面の一例を示す図である。 図13は、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステムで実行される電子カルテ処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
[電子カルテシステム1]
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る電子カルテシステム1は、電子カルテ装置10と、受付端末20と、診察端末30とを備える。前記電子カルテ装置10、前記受付端末20、及び前記診察端末30は、LAN又はインターネット等のネットワーク40を介して通信可能である。
[電子カルテ装置10]
前記電子カルテ装置10は、制御部11、記憶部12、表示部13、操作部14、通信IF15、及びドライブ装置16などを備えるコンピュータである。なお、前記電子カルテ装置10は、前記電子カルテ装置10が使用される病院又は薬局等の医療機関の内部又は外部に設けられる。即ち、前記電子カルテ装置10が前記医療機関の外部に設けられ、前記受付端末20が前記医療機関に設けられてもよい。
前記電子カルテ装置10は、前記診察端末30の操作に応じて患者の診療情報を含む電子カルテの登録及び更新などの編集処理を実行することが可能な電子カルテ編集機能を備える。また、前記電子カルテ装置10は、前記受付端末20の操作に応じて会計情報の登録及び更新などの会計処理を実行することが可能なレセプト電算処理システムの機能を有していてもよい。
前記制御部11は、CPU、ROM、RAM、及びEEPROM(登録商標)などの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは揮発性の記憶部、前記EEPROMは不揮発性の記憶部である。前記RAM及び前記EEPROMは、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、前記制御部11は、前記CPUを用いて、前記ROM、前記EEPROM、又は前記記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムに従って各種の処理を実行する。
前記記憶部12は、前記制御部11によって実行される各種の制御プログラム及び各種のデータが記憶されるハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部である。具体的に、前記記憶部12は、プログラム領域121、マスター領域122、データ領域123などの記憶領域を有する。
前記プログラム領域121には、前記制御部11に後述の電子カルテ処理(図13参照)などの各種の処理を実行させるための電子カルテプログラムが記憶される。なお、前記プログラム領域121には、オペレーティングシステム(OS)及びブラウザソフトなどのアプリケーションプログラムも記憶されている。
前記マスター領域122には、予防接種オーダーセットマスターD1、自費事由区分マスターD2、及び予防接種歴マスターD3などが記憶される。前記予防接種オーダーセットマスターD1、前記自費事由区分マスターD2、及び前記予防接種歴マスターD3は、前記電子カルテ装置10の初期設定時又はメンテナンス時などにおいて、例えばマスターメンテナンス画面(不図示)を通じて、前記電子カルテ装置10、前記受付端末20、又は前記診察端末30のユーザー操作に応じて適宜編集されて前記マスター領域122に記憶される。
図2は、予防接種オーダーセットマスターD1に登録されているデータの一例である。図2に示されるように、予防接種オーダーセットマスターD1には、予防接種オーダーセットごとに、予防接種オーダーセットコード、予防接種オーダーセット名、及びオーダー内容などの情報が登録される。前記予防接種オーダーセットコードは、当該予防接種オーダーセットを識別するためのコードである。前記予防接種オーダーセット名は、当該予防接種オーダーセットの名前であり、ユーザーが任意に設定可能である。前記オーダー内容は、当該予防接種オーダーセットに対応するオーダーの内容であって、当該予防接種オーダーセットが選択されたときに後述のカルテ画面P2(図7参照)において電子カルテに記載されるオーダーの内容である。例えば、図2に示される「ヒブセット」が選択されると、電子カルテに「アクトヒブ(10μg1瓶(溶解液付)) 1V 皮下注射」のオーダーが記載される。
図3は、自費事由区分マスターD2に登録されているデータの一例である。図3に示されるように、自費事由区分マスターD2には、自費事由区分ごとに、自費事由区分コード、自費事由区分名、及び予防接種歴画面表示フラグなどの情報が登録される。前記自費事由区分コードは、当該自費事由区分を識別するためのコードである。前記自費事由区分名は、当該自費事由区分の名前である。前記予防接種歴画面表示フラグは、前記受付端末20に表示される後述の診察情報登録画面P1(図6参照)において当該自費事由区分が選択された場合に、診察開始時に前記診察端末30に後述の予防接種歴画面P3(図9参照)を自動的に表示すべきか否かを示すフラグである。本実施形態では、「予防接種」の自費事由区分についてのみ、前記予防接種歴画面表示フラグが「1(表示)」に設定されており、その他の自費事由区分については前記予防接種歴画面表示フラグが「0(非表示)」に設定されている。
図4は、予防接種歴マスターD3に登録されているデータの一例である。図4に示されるように、予防接種歴マスターD3には、予防接種ごとに、予防接種ID、予防接種名、接種回数、背景色、文字色、予防接種オーダーセットコード、LotNo初期値、投与量初期値、部位初期値1回目、部位初期値2回目、部位初期値3回目、部位初期値4回目、1回目接種期間、2回目接種期間、2回目接種不可期間、3回目接種期間、3回目接種不可期間、4回目接種期間、及び4回目接種不可期間などの情報が登録される。前記予防接種IDは、当該予防接種を識別するための識別情報である。前記予防接種名は、当該予防接種の名前である。前記接種回数は、当該予防接種の必要接種回数である。必要接種回数は、予防接種によって異なるが、一般的には1回〜4回のいずれかである。前記背景色は、後述の予防接種歴画面P3及び予防接種歴追加画面P4(図11参照)における当該予防接種に対応する表示欄の背景の色である。前記文字色は、後述の予防接種歴画面P3及び予防接種歴追加画面P4における当該予防接種に対応する表示欄における文字の色である。前記予防接種オーダーセットコードは、当該予防接種に対応する前記予防接種オーダーセットを示すコードであり、前記予防接種オーダーセットマスターD1に登録されている前記予防接種オーダーセットコードのいずれかが登録される。例えば、「ヒブ」の予防接種には、図2に示される「ヒブセット」の予防接種オーダーセットコードが対応付けられる。前記LotNo初期値は、後述の予防接種歴追加画面P4における「Lot No」欄の初期値である。前記投与量初期値は、後述の予防接種歴追加画面P4における「投与量」欄の初期値である。前記部位初期値1回目は、後述の予防接種歴追加画面P4における、接種回数が1回目の場合の「部位」欄の初期値である。前記部位初期値2回目は、後述の予防接種歴追加画面P4における、接種回数が2回目の場合の「部位」欄の初期値である。前記部位初期値3回目は、後述の予防接種歴追加画面P4における、接種回数が3回目の場合の「部位」欄の初期値である。前記部位初期値4回目は、後述の予防接種歴追加画面P4における、接種回数が4回目の場合の「部位」欄の初期値である。前記1回目接種期間は、当該予防接種の1回目を接種すべき期間である。前記2回目接種期間は、当該予防接種の2回目を接種すべき期間である。前記2回目接種不可期間は、当該予防接種の2回目を接種してはいけない期間であり、当該予防接種の前回の接種日から一定期間(例えば、1週間又は4週間など)が接種不可期間として設定される。前記3回目接種期間は、当該予防接種の3回目を接種すべき期間である。前記3回目接種不可期間は、当該予防接種の3回目を接種してはいけない期間である。前記4回目接種期間は、当該予防接種の4回目を接種すべき期間である。前記4回目接種不可期間は、当該予防接種の4回目を接種してはいけない期間である。
なお、図示は省略するが、前記マスター領域122には、例えば病名マスター、患者マスター、医薬品マスターなどの他のマスター情報も記憶される。
前記データ領域123には、電子カルテ情報D4及び接種履歴情報D5などの情報が記憶される。電子カルテ情報D4には、電子カルテに記載されたカルテ情報(すなわち、診療行為の内容などを示す情報)が登録される。電子カルテ情報D4は、例えば前記診察端末30を用いた医師等のユーザー操作に応じて編集される。電子カルテ情報D4には、前記受付端末20において後述の診察情報登録画面P1を通じて入力される情報(例えば、患者に関する情報、自費事由区分の情報など)も登録される。
接種履歴情報D5には、各患者が接種した予防接種に関する情報が登録される。図5は、接種履歴情報D5に記録されるデータの一例である。図5に示されるように、接種履歴情報D5には、各患者が接種した予防接種ごとに、患者ID、予防接種ID、接種回数、接種年月日、予防接種オーダーセットコード、LotNo入力値、部位入力値、及び投与量入力値などが登録される。前記患者IDは、当該予防接種を接種した患者を識別するための識別情報である。前記予防接種IDは、当該予防接種の種類を識別するための識別情報である。前記接種回数は、当該予防接種が必要接種回数(1回〜4回)における何回目の接種に該当するかを示している。前記接種年月日は、当該予防接種の接種日である。前記予防接種オーダーセットコードは、当該予防接種の実施の際に用いられた予防接種オーダーセットのコードである。前記LotNo入力値は、当該予防接種で用いられたワクチンのロット番号である。前記部位入力値は、当該予防接種でワクチンが投与された体の部位である。前記投与量入力値は、当該予防接種で投与されたワクチンの投与量である。
なお、前記予防接種オーダーセットマスターD1、前記自費事由区分マスターD2、前記予防接種歴マスターD3、前記電子カルテ情報D4、及び前記接種履歴情報D5のいずれか一つ又は複数が、前記電子カルテ装置10の外部に設けられる記憶装置に記憶されてもよい。例えば、前記予防接種オーダーセットマスターD1、前記自費事由区分マスターD2、前記予防接種歴マスターD3、前記電子カルテ情報D4、及び前記接種履歴情報D5のいずれか一つ又は複数を記憶するサーバー装置が前記電子カルテシステム1に含まれてもよい。そして、前記制御部11がインターネット等を介して前記サーバー装置にアクセス可能であってもよい。
前記表示部13は、前記制御部11からの制御指示に従って各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示部である。前記操作部14は、前記電子カルテ装置10に各種の情報を入力するためにユーザーによって操作される操作部である。具体的に、前記操作部14は、前記表示部13に表示される各種の操作画面における入力操作を受け付けるキーボード及びマウス(ポインティングデバイス)を含む。また、前記操作部14は、前記表示部13に表示される各種の操作画面に対するタッチ操作を受け付けるタッチパネル、又は音声認識により各種情報の入力を受け付ける音声入力装置を含むものであってもよい。
前記通信IF15は、前記ネットワーク40を介して前記受付端末20及び前記診察端末30などの外部機器との間で、予め定められた通信プロトコルに従って無線又は有線でデータ通信を実行するネットワークカード等を有する通信インターフェースである。
前記ドライブ装置16は、前記電子カルテプログラムなどが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体161から前記電子カルテプログラムなどの情報を読み取ることが可能である。前記記録媒体161は、CD、DVD、BD、又はUSBメモリなどであり、前記ドライブ装置16は、CDドライブ、DVDドライブ、BDドライブ、又はUSBポートなどである。そして、前記電子カルテ装置10では、前記制御部11により、前記ドライブ装置16を用いて前記記録媒体161から読み取られた前記電子カルテプログラムが前記プログラム領域121に記憶される。
そして、このように構成された前記電子カルテ装置10では、前記制御部11が、入力処理部111、表示制御部112、記録処理部113、及び選択処理部114を含む。具体的に、前記制御部11は、前記電子カルテプログラムに従って各種の処理を実行することにより、前記電子カルテ装置10では、前記制御部11が、入力処理部111、表示制御部112、記録処理部113、選択処理部114、及び履歴記録部115として機能する。
前記入力処理部111は、前記受付端末20における入力操作に応じて、受診者(患者)及び受診事由に関する情報を受付情報として入力する。
ここに、図6は、前記受付端末20で表示される診察情報登録画面P1の一例を示す図である。図6に示されるように、前記診察情報登録画面P1には、患者IDを入力するための入力欄、患者の氏名を入力するための入力欄など、各種の情報を入力するための複数の入力欄が表示されている。特に、前記診察情報登録画面P1には、支払いに関連する情報として、自費事由を入力するための自費事由入力欄B1が含まれる。前記受付端末20における入力操作に応じて、これらの入力欄に情報が入力される。そして、前記診察情報登録画面P1において登録キーK1が操作されると、前記自費事由入力欄B1を含む複数の入力欄に入力された情報が、前記受付情報として前記受付端末20から前記電子カルテ装置10に送信されて、前記入力処理部111により前記電子カルテ情報D4に登録される。なお、他の実施形態では、前記受付情報が、前記電子カルテ情報D4とは別に前記記憶部12に記憶されてもよい。
前記表示制御部112は、前記診察端末30において診察開始操作が行われると、前記表示制御部112は、通常は、これから診察すべき患者に関するカルテ画面P2を当該診察端末30に表示させる。なお、前記診察開始操作は、例えば、前記診察端末30に表示された受診リスト画面(不図示)において、これから診察すべき患者を選択した状態で特定の操作キー(例えば、診察開始キー又はカルテキー)を操作することによって行われる。
ここに、図7は、前記診察端末30で表示される前記カルテ画面P2の一例を示す図である。図7に示されるように、前記カルテ画面P2には、表示領域A1〜A5が含まれる。
前記表示領域A1では、過去に作成された電子カルテなどが表示可能である。前記表示領域A2では、現在の編集対象である電子カルテが表示可能である。前記表示領域A3には患者の情報が表示される。また、前記表示領域A4には電子カルテの編集に用いられるキーパッドが表示される。さらに、前記表示領域A5には前記電子カルテの編集に用いられるショートカットキー等が表示される。
診察が開始されると、前記表示領域A2に表示される電子カルテに、前記診察端末30を用いた医師等のユーザー操作に応じて、複数のカルテ情報が順次に記載される。
前記電子カルテシステム1では、前記電子カルテに前記カルテ情報を記載する方法として、複数の方法が用意されている。例えば、前記電子カルテの所望領域をマウス又はタッチパネルで選択後、キーボードから文字列を入力することによって、前記電子カルテに前記カルテ情報を記載することができる。また、前記表示領域A4に表示されているキーパッドをマウス、テンキー又はタッチパネルで操作することによって、前記電子カルテに前記カルテ情報を記載することもできる。また、任意のカルテ情報を予めセット情報として登録しておき、当該セット情報をマウス、テンキー又はタッチパネルで選択することによって、前記電子カルテに前記カルテ情報を記載することもできる。また、前記セット情報を示すアイコンを前記表示領域A2に表示されている前記電子カルテの所望領域にドラッグアンドドロップ操作することによって、前記電子カルテに前記カルテ情報を記載することもできる。
ところで、予防接種の受診者を診察する場合、医者は、前記受診者が今回接種すべき予防接種を母子手帳などを参考にしながら決定し、当該予防接種に関するカルテ情報(すなわち、接種すべきワクチンの種類、投与量など)を、前記診察端末30を通じて前記電子カルテに記載する必要がある。しかしながら、このようにして今回接種すべき予防接種を決定して、当該予防接種に関するカルテ情報を電子カルテに記載するには大きな手間がかかる。特に、複数(例えば4種類)の予防接種を同時に接種する場合には、前記カルテ情報を電子カルテに記載する手間が大きく増えてしまう。これに対して、本実施形態に係る電子カルテシステム1では、以下で説明するような構成及び動作により、診察端末における操作の手間を省くことが可能である。
前記表示制御部112は、前記入力処理部111により入力された前記受付情報が予め定められた特定条件を満たす場合は、前記診察端末30における前記診察開始操作に応じて、電子カルテへの前記受付情報に関するカルテ情報の記載を支援するための入力支援画面を当該診察端末30に表示させることが可能である。具体的に、前記表示制御部112は、前記受診事由が予防接種であることを前記受付情報が示している場合は、前記診察端末30における前記診察開始操作に応じて、少なくとも前記受診者が未接種である予防接種(ワクチン)を示す前記入力支援画面を前記診察端末に表示させることが可能である。前記表示制御部112による表示処理は、本発明の表示ステップの一例である。
なお、前記特定条件は、前記受診事由に関する条件以外の条件であってもよい。また、前記特定条件は、前記受診事由に関する条件と前記受診事由に関する条件以外の条件との組み合わせであってもよい。例えば、前記表示制御部112は、前記受診事由が予防接種であり、且つ、前記受診者の年齢が12歳未満である場合に、前記入力支援画面を前記診察端末30に表示させてもよい。
本実施形態では、前記表示制御部112は、或る患者(受診者)の診察情報登録画面P1で前記自費事由入力欄B1に「予防接種」と入力された場合は、前記診察端末30における当該受診者に対する前記診察開始操作に応じて、予防接種歴画面P3を前記診察端末30に表示させる。前記予防接種歴画面P3は、本発明の「入力支援画面」の一例である。また、前記予防接種歴画面P3は、本発明の「第1画面」の一例である。
本実施形態では、前記診察端末30において、予防接種の受診者に関する前記診察開始操作が行われると、図8に示されるように、電子カルテ画面P2と同時に、その前面に前記予防接種歴画面P3が自動的に表示される。前記予防接種歴画面P3には、前記選択処理部114により選択可能な複数の予防接種が表示される。なお、前記予防接種歴画面P3は、前記電子カルテ画面P2の前記表示領域A4に表示される前記キーパッド、前記表示領域A2における右クリック時に表示される右クリックメニュー、及び前記表示領域A5に表示される前記ショートカットキーなどにより手動で表示させることも可能である。しかしながら、本実施形態では、予防接種の受診者に関する前記診察開始操作が行われたときに前記予防接種歴画面P3が自動的に表示されるので、前記予防接種歴画面P3を医師が手動で表示させる手間を省くことができる。
ここに、図9は、前記予防接種歴画面P3の一例を示している。前記予防接種歴画面P3には、診察対象の患者(受診者)に関する情報(具体的には、患者ID、患者名、性別、生年月日、及び年齢)が表示される。また、前記予防接種歴画面P3には、前記予防接種歴マスターD3に登録されている予防接種ごとに、当該予防接種の予防接種名と、当該予防接種(ワクチン)の接種状況と、当該予防接種の1回目〜4回目の接種日及び接種年齢とが表示される。前記接種状況、前記接種日、及び前記接種年齢は、前記接種履歴情報D5における当該患者のデータに基づいて表示される。以下では、各予防接種の前記接種状況が表示される領域を「接種状況欄」と称し、各予防接種の1回目の接種日及び接種年齢が表示される欄を「1回目欄」と称し、各予防接種の2回目の接種日及び接種年齢が表示される欄を「2回目欄」と称し、各予防接種の3回目の接種日及び接種年齢が表示される欄を「3回目欄」と称し、各予防接種の4回目の接種日及び接種年齢が表示される欄を「4回目欄」と称する。また、以下では、前記1回目欄、前記2回目欄、前記3回目欄、及び前記4回目欄を「セル」と総称することがある。
各予防接種の前記接種状況欄には、当該予防接種の必要接種回数と同数のチェック画像が表示される。例えば、必要接種回数が3回であるB型肝炎の接種状況欄には3個のチェック画像が表示され、必要接種回数が2回であるロタウイルス(1価)の接種状況欄には2個のチェック画像が表示される。前記接種状況欄の各々には1個〜4個のチェック画像が表示され、左から1番目のチェック画像は、当該予防接種の1回目を接種済みか否かを示しており、左から2番目のチェック画像は、当該予防接種の2回目を接種済みか否かを示しており、左から3番目のチェック画像は、当該予防接種の3回目を接種済みか否かを示しており、左から4番目のチェック画像は、当該予防接種の4回目を接種済みか否かを示している。チェックマークを含むチェック画像は、接種済みであることを示しており、チェックマークを含まないチェック画像は、未接種であることを示している。すなわち、前記予防接種歴画面P3では、受診者が接種済みである予防接種と未接種である予防接種とが判別可能に表示される。これにより、医師は、母子手帳などを参考にしなくても、受診者が接種済みの予防接種と未接種の予防接種とを容易に把握することができる。
各予防接種の前記1回目欄、前記2回目欄、前記3回目欄、及び前記4回目欄の各セルには、当該予防接種の接種日及び接種年齢が表示される。例えば、B型肝炎の前記1回目欄には、B型肝炎の予防接種の1回目の接種日(平成26年3月1日)及び接種年齢(0歳2ヶ月)が表示され、B型肝炎の前記2回目欄には、B型肝炎の予防接種の2回目の接種日(平成26年4月1日)及び接種年齢(0歳3ヶ月)が表示される。すなわち、前記予防接種歴画面P3では、受診者が接種済みである予防接種について、当該予防接種の接種日及び接種年齢が表示される。これにより、医師は、母子手帳などを参考にしなくても、受診者が接種済みの予防接種に関する接種日及び接種年齢を容易に把握することができる。
なお、対応する予防接種が未接種であるセルには、前記接種日及び前記接種年齢は表示されない。例えば、ヒブの予防接種の4回目は未接種であるため、ヒブの前記4回目欄には、前記接種日及び前記接種年齢は表示されない。また、小児用肺炎球菌の予防接種の4回目は未接種であるため、小児用肺炎球菌の前記4回目欄には、前記接種日及び前記接種年齢は表示されない。
また、対応する予防接種が存在しないセルには、前記接種日及び前記接種年齢は表示されず、当該セル全体が例えば灰色で表示される。例えば、B型肝炎の予防接種の必要接種回数は3回であるため、B型肝炎の予防接種の前記4回目欄は全体が灰色で表示される。また、ロタウイルス(1価)の予防接種の必要接種回数は2回であるため、ロタウイルス(1価)の予防接種の前記3回目欄及び前記4回目欄は全体が灰色で表示される。
なお、本実施形態では、対応する予防接種が未接種であるセルにおいて、特定のメッセージが表示されることがある。例えば、図9において、ロタウイルス(1価)の予防接種の前記2回目欄には「接種期間を過ぎています」のメッセージが表示されている。当該メッセージは、前記予防接種歴マスターD3に登録されている接種期間を過ぎている場合に表示される。例えば、前記予防接種歴マスターD3において、ロタウイルス(1価)の2回目接種期間が「0歳3ヶ月〜0歳5ヶ月」に設定されている場合、図9に示される受診者の年齢(1歳2ヶ月)は前記接種期間を過ぎているため、前記2回目欄に「接種期間を過ぎています」のメッセージが表示される。これにより、医師は、接種期間を過ぎている未接種の予防接種があることを容易に把握することができる。このとき、「接種期間を過ぎています」のメッセージが表示されるセルが強調表示されてもよい。例えば、当該セルの文字色が、通常の文字色(例えば黒)とは異なる文字色(例えば橙)に設定されてもよい。また、当該セルの背景色が、通常の背景色(例えば白)とは異なる背景色(例えば橙)に設定されてもよい。これにより、医師は、接種期間を過ぎている未接種の予防接種があることに気付きやすくなる。
また、例えば、図9において、BCGの予防接種の前記1回目欄には「接種期間中」のメッセージが表示されている。当該メッセージは、前記予防接種歴マスターD3に登録されている接種期間中である場合に表示される。例えば、前記予防接種歴マスターD3において、BCGの1回目接種期間が「0歳5ヶ月〜1歳6ヶ月」に設定されている場合、図9に示される受診者の年齢(1歳2ヶ月)は前記接種期間中であるため、前記1回目欄に「接種期間中」のメッセージが表示される。すなわち、前記予防接種歴画面P3では、受診者の年齢に基づいて、前記受診者が未接種である予防接種について、予防接種ごとに予め定められた接種期間中であるか否かが判別可能に表示される。これにより、医師は、接種期間中である未接種の予防接種があることを容易に把握することができる。このとき、「接種期間中」のメッセージが表示されるセルが強調表示されてもよい。例えば、当該セルの文字色が、通常の文字色(例えば黒)とは異なる文字色(例えば黄)に設定されてもよい。また、当該セルの背景色が、通常の背景色(例えば白)とは異なる背景色(例えば黄)に設定されてもよい。これにより、医師は、接種期間中である未接種の予防接種があることに気付きやすくなる。
また、例えば、図9において、水痘(みずぼうそう)の予防接種の前記2回目欄には「接種不可期間中」のメッセージが表示されている。当該メッセージは、前記予防接種歴マスターD3に登録されている接種不可期間中である場合に表示される。例えば、前記予防接種歴マスターD3において、水痘(みずぼうそう)の2回目接種不可期間が「1回目接種日から3ヶ月間」に設定されている場合、図9に示される水痘(みずぼうそう)の予防接種の1回目の受診日(平成27年1月4日)から3ヶ月間は前記接種不可期間中であるため、前記1回目欄に「接種不可期間中」のメッセージが表示される。すなわち、前記予防接種歴画面P3では、受診者が未接種である予防接種について、当該予防接種の前回の接種日に基づいて定められる接種不可期間中であるか否かが判別可能に表示される。これにより、医師は、接種不可期間中である未接種の予防接種があることを容易に把握することができる。このとき、「接種不可期間中」のメッセージが表示されるセルが強調表示されてもよい。例えば、当該セルの文字色が、通常の文字色(例えば黒)とは異なる文字色(例えば赤)に設定されてもよい。また、当該セルの背景色が、通常の背景色(例えば白)とは異なる背景色(例えば赤)に設定されてもよい。これにより、医師は、接種不可期間中である未接種の予防接種があることに気付きやすくなる。
前記選択処理部114は、前記予防接種歴画面P3に対するユーザー操作に基づいて、予め登録された複数の予防接種の中から一又は複数の予防接種を選択することが可能である。
本実施形態では、前記予防接種歴画面P3において、前記接種状況欄に表示されている前記チェック画像のうち、未接種の予防接種に対応する前記チェック画像が操作(例えば、タッチ又はクリック)されると、前記選択処理部114は、当該チェック画像に対応する予防接種を、受診者が今回接種すべき予防接種として選択する。また、前記予防接種歴画面P3に表示されている前記セル(すなわち、各予防接種の前記1回目欄、前記2回目欄、前記3回目欄、及び前記4回目欄のセル)のうち、未接種の予防接種に対応する前記セルが操作(例えば、タッチ又はクリック)された場合にも、前記選択処理部114は、当該セルに対応する予防接種を、受診者が今回接種すべき予防接種として選択する。
なお、複数の前記チェック画像又は複数の前記セルが順番に操作された場合は、前記選択処理部114は、当該複数の前記チェック画像又は前記セルに対応する予防接種を、受診者が今回接種すべき予防接種として選択する。
上記のようにして受診者が今回接種すべき予防接種が選択されると、前記予防接種歴画面P3において、当該選択された予防接種に対応する前記チェック画像及び前記セルの表示態様が変化する。具体的には、図10に示されるように、対応する前記チェック画像の背景色が、通常の背景色(例えば白)とは異なる背景色(例えば青)に変更されるとともに、対応する前記セルの枠が、通常の太さよりも太い線で表示される。図10に示される予防接種歴画面P3では、ヒブの予防接種の4回目と、小児用肺炎球菌の予防接種の4回目と、四種混合(DPT−IPV)の予防接種の4回目とが選択された状態(選択状態)となっている。これにより、医師は、選択状態になっている予防接種を容易に判別することが可能である。なお、選択状態になっている予防接種に対応する前記チェック画像又は前記セルを再操作(例えば、タッチ又はクリック)することにより、当該予防接種を選択状態から非選択状態に設定することが可能である。
なお、本実施形態では、上記のように前記チェック画像又は前記セルを操作して予防接種を個別に順次選択する代わりに、複数の予防接種を一括して選択することも可能となっている。具体的には、前記予防接種歴画面P3に含まれる一括選択キーK12〜K17及び自動選択キーK18のいずれかが操作(例えば、タッチ又はクリック)されると、前記選択処理部114は、操作されたキーに応じて、複数の予防接種を一括選択することが可能である。
前記一括選択キーK12〜K17の各々には、予め定められた複数の予防接種が関連付けられている。例えば、前記一括選択キーK12には、B型肝炎の予防接種の1回目、ロタウイルス(5価)の予防接種の1回目、ヒブの予防接種の1回目、及び小児用肺炎球菌の予防接種の1回目の4つの予防接種が関連付けられている。よって、前記一括選択キーK12が操作されると、前記選択処理部114は当該4つの予防接種を一括選択する。
また、前記一括選択キーK13には、B型肝炎の予防接種の2回目、ロタウイルス(5価)の予防接種の2回目、ヒブの予防接種の2回目、小児用肺炎球菌の予防接種の2回目、及び四種混合(DPT−IPV)の予防接種の1回目の5つの予防接種が関連付けられている。よって、前記一括選択キーK13が操作されると、前記選択処理部114は当該5つの予防接種を一括選択する。
また、前記一括選択キーK14には、ロタウイルス(5価)の予防接種の3回目、ヒブの予防接種の3回目、小児用肺炎球菌の予防接種の3回目、及び四種混合(DPT−IPV)の予防接種の2回目の4つの予防接種が関連付けられている。よって、前記一括選択キーK14が操作されると、前記選択処理部114は当該4つの予防接種を一括選択する。
このように、前記選択処理部114は、前記一括選択キーK12〜K17のいずれかが操作されたことに応じて、当該操作されたキーに関連付けられている複数の予防接種を一括選択する。すなわち、前記選択処理部114は、単一のユーザー操作(例えば、1回のタッチ操作又は1回のクリック操作など)に応じて、予め定められた複数の予防接種を一括選択可能である。
これにより、医師が複数の予防接種を選択するときの手間を省くことができる。
なお、前記一括選択キーK12〜K17の各々に関連付けられる予防接種の組み合わせは、例えば、マスターメンテナンスキーK19を操作することによって表示されるマスターメンテナンス画面(不図示)を通じて、ユーザー(医師等)が任意に設定することが可能である。また、前記一括選択キーK12〜K17の各々に表示される「同時接種(3ヶ月)」等の文字列も、前記マスターメンテナンス画面を通じて、ユーザーが任意に設定することが可能である。
前記自動選択キーK18は、受診者が未接種である予防接種の中から、今回接種可能な予防接種を全て一括選択するためのキーである。前記自動選択キーK18が操作されると、前記選択処理部114は、前記受診者が今回接種可能な予防接種を全て一括選択する。具体的には、前記選択処理部114は、前記予防接種歴マスターD3を参照して、受診者が未接種である予防接種のうち、接種期間中である予防接種(ただし、接種不可期間中である予防接種は除く)を全て一括選択する。すなわち、前記選択処理部114は、単一のユーザー操作(例えば、1回のタッチ操作又は1回のクリック操作など)に応じて、受診者が今回接種可能な予防接種を全て一括選択可能である。これにより、受診者が今回接種可能な予防接種が自動的に選択されるので、医師の手間を省くことができる。
なお、本実施形態では、前記予防接種歴画面P3が表示された直後の初期状態では、いずれの予防接種も非選択状態となっているが、他の実施形態では、前記初期状態において、いずれか一つ又は複数の予防接種が選択状態となっていてもよい。例えば、前記選択処理部114は、前記予防接種歴画面P3が表示された時点で受診者が今回接種可能な予防接種を全て選択状態に設定し、その後、当該予防接種の各々をユーザー操作に応じて個別に非選択状態に設定してもよい。これにより、前記自動選択キーK18を操作しなくても、受診者が今回接種可能な予防接種が前記初期状態においてすでに選択状態となるので、医師の手間をさらに省くことができる。
前記予防接種歴画面P3において、受診者が未接種である一又は複数の予防接種が選択されている状態で追加キーK11が操作されると、診察端末30において図11に示されるような予防接種歴追加画面P4が表示される。前記予防接種歴追加画面P4には、前記選択処理部114により一又は複数の予防接種が選択されたことに応じて、前記選択処理部114により選択された予防接種ごとに、前記電子カルテ(前記電子カルテ情報D4)に記録すべき前記カルテ情報が表示される。前記予防接種歴画面P3及び前記予防接種歴追加画面P4の組み合わせは、本発明の「入力支援画面」の一例である。また、前記予防接種歴追加画面P4は、本発明の「第2画面」の一例である。前記予防接種歴追加画面P4は、例えば、前記予防接種歴画面P3の前面に表示される。図11は、前記予防接種歴画面P3においてヒブの予防接種の1回目と小児用肺炎球菌の予防接種の1回目とが選択されている状態で追加キーK11が操作された場合に表示される前記予防接種歴追加画面P4を示している。前記予防接種歴追加画面P4には、接種日を入力するための接種日入力欄B2が含まれる。当該接種日入力欄B2には、今日の日付が初期値として自動的に入力される。
前記予防接種歴追加画面P4には、前記選択処理部114により選択された予防接種ごとに、前記電子カルテに記録すべき前記カルテ情報として、予め定められた複数の項目に関する情報が表示される。具体的に、前記予防接種歴追加画面P4では、前記予防接種歴画面P3で選択された予防接種ごとに、「予防接種オーダー」、「接種回数」、「Lot No」、「部位」、及び「投与量」の項目が表示される。前記「予防接種オーダー」の欄には、当該予防接種に関連付けられている前記予防接種オーダーセットの名前が表示される。例えば、予防接種歴マスターD3には、ヒブの予防接種に対応する予防接種オーダーセットの予防接種オーダーセットコードが登録されており、前記予防接種オーダーセットマスターD1には、当該予防接種オーダーセットコードに対応する予防接種オーダーセット名(「ヒブセット」)が登録されている。前記「接種回数」の欄には、今回の接種が何回目の接種であるかが表示される。
前記予防接種歴追加画面P4には、前記選択処理部114により選択された予防接種ごとに、前記電子カルテに記録すべき前記カルテ情報として、予防接種ごとに予め登録された情報が初期表示される。例えば、前記「Lot No」の欄には、前記予防接種歴マスターD3に登録されている初期値(「LotNo初期値」)が表示される。前記「部位」の欄には、「左腕」、「右腕」、「左大腿」、「右大腿」、「上」、及び「下」の複数の選択肢がチェック画像と共に表示される。そして、前記予防接種歴マスターD3に登録されている初期値(「部位初期値1回目」、「部位初期値2回目」、「部位初期値3回目」、又は「部位初期値4回目」)に対応するチェック画像が選択状態で表示され、残りのチェック画像が非選択状態で表示される。前記「投与量」の欄には、前記予防接種歴マスターD3に登録されている初期値(「投与量初期値」)が表示される。なお、前記予防接種歴追加画面P4に初期表示された前記カルテ情報は、ユーザー操作に応じて任意に変更可能である。具体的に、ユーザー(医師)は、前記「Lot No」、前記「部位」、及び前記「投与量」の欄の値を、必要に応じて、マウス又はキーボードなどにより任意の値に変更することが可能である。
前記履歴記録部115は、前記予防接種歴画面P3及び前記予防接種歴追加画面P4に対するユーザー操作に基づいて、前記選択処理部114により選択された予防接種の種類、接種回数、及び接種日を前記接種履歴情報D5に追加することが可能である。具体的に、前記履歴記録部115は、前記予防接種歴追加画面P4においてOKキーK21が操作されると、前記予防接種歴追加画面P4に表示されている予防接種に関する情報を、前記接種履歴情報D5に記録する。そして、前記接種履歴情報D5に基づいて前記予防接種歴画面P3が更新される。例えば、図11に示される前記予防接種歴追加画面P4においてOKキーK21が操作された場合には、前記予防接種歴画面P3において、ヒブの予防接種に対応する前記接種状況欄における左から1番目の前記チェック画像にチェックマークが追加されるとともに、ヒブの予防接種に対応する前記1回目欄に、前記予防接種歴追加画面P4の前記接種日入力欄B2に入力された接種日(例えば、今日の日付)が表示される。さらに、前記予防接種歴画面P3において、小児用肺炎球菌の予防接種に対応する前記接種状況欄における左から1番目の前記チェック画像にチェックマークが追加されるとともに、小児用肺炎球菌の予防接種に対応する前記1回目欄に、前記予防接種歴追加画面P4の前記接種日入力欄B2に入力された接種日(例えば、今日の日付)が表示される。
前記記録処理部113は、前記予防接種歴画面P3及び前記予防接種歴追加画面P4に対するユーザー操作に基づいて前記電子カルテ(前記電子カルテ情報D4)に前記カルテ情報を記録することが可能である。具体的に、前記記録処理部113は、前記選択処理部114により選択された、前記受診者が今回接種する予防接種に関する前記カルテ情報を前記電子カルテ(前記電子カルテ情報D4)に記録することが可能である。前記記録処理部113による記録処理は、本発明の記録ステップの一例である。
本実施形態では、前記予防接種歴追加画面P4においてOKキーK21が操作されて、前記予防接種歴画面P3に、接種日が今日の日付である予防接種(すなわち、前記選択処理部114により選択された予防接種)の情報が追加されると、前記記録処理部113は、当該予防接種に関する前記カルテ情報を前記電子カルテに記録する。例えば、図11に示される前記予防接種歴追加画面P4においてOKキーK21が操作されると、前記記録処理部113は、前記予防接種歴追加画面P4に表示されている各予防接種の予防接種名と、当該予防接種の前記複数の項目(すなわち、「接種回数」、「Lot No」、「部位」、及び「投与量」)に関する情報と、当該予防接種に関連付けられている予防接種オーダーセットのオーダー内容とを、前記カルテ情報として前記電子カルテ情報D4に記録する。これにより、受診者が今回接種すべき予防接種に関する前記カルテ情報が前記電子カルテに一括して記録されるので、医師は前記予防接種ごとに前記カルテ情報を順次入力する必要がなく、医師の手間を省くことができる。
上記のようにして前記電子カルテに記録された前記カルテ情報は、前記カルテ画面P2の前記表示領域A2に表示される。図12は、前記カルテ情報が記録される前の前記カルテ画面P2の前記表示領域A2と、前記カルテ情報が記録された後の前記カルテ画面P2の前記表示領域A2とを示している。図12において、前記表示領域A2の左欄A21には、受診者が今回接種する各予防接種の予防接種名と、当該予防接種の前記複数の項目に関する情報とが表示され、前記表示領域A2の右欄A22には、受診者が今回接種する各予防接種に関連付けられている予防接種オーダーセットのオーダー内容が表示される。
なお、本実施形態では、図11に示されるように、前記予防接種歴追加画面P4において、前記複数の項目の各々についてチェック画像が表示される。これらのチェック画像は、初期状態では選択状態(すなわち、チェックマークが含まれる状態)となっており、ユーザーは、これらのチェック画像のうちの任意のチェック画像を、必要に応じて非選択状態に変更することができる。そして、非選択状態に変更されたチェック画像に対応する項目に関する情報については、前記電子カルテ(すなわち、前記電子カルテ情報D4)には記録されず、前記接種履歴情報D5にのみ記録される。すなわち、前記記録処理部113は、前記予防接種歴追加画面P4に表示されている各予防接種の前記複数の項目(すなわち、「接種回数」、「Lot No」、「部位」、及び「投与量」)のうち、ユーザー操作に応じて選択される項目に関する情報だけを選択的に前記電子カルテに記録することが可能である。
なお、本実施形態では、受診者が今回接種する予防接種に関する情報に限らず、受診者が過去に他の医療機関で接種した予防接種に関する情報も、前記予防接種歴追加画面P4を通じて前記接種履歴情報D5に記録することが可能である。具体的には、前記予防接種歴追加画面P4の前記接種日入力欄B2には任意の日付を入力することが可能となっている。そして、前記接種日入力欄B2に過去の日付が入力された状態で前記OKキーK21が操作されると、前記予防接種歴追加画面P4に表示されている予防接種に関する情報が、履歴記録部115によって、受診者が過去に接種した予防接種に関する情報として前記接種履歴情報D5に記録される。例えば、受診者が過去に他の医療機関で接種したB型肝炎の1回目の予防接種に関する情報を前記接種履歴情報D5に記録したい場合は、ユーザー(医師)は、前記予防接種歴画面P3でB型肝炎の1回目の予防接種を選択した状態で前記追加キーK11を操作し、さらに、前記予防接種歴追加画面P4の前記接種日入力欄B2に当該予防接種の接種日(過去の日付)を入力して前記OKキー21を操作すればよい。これにより、ユーザー(医者)は、受診者が過去に他の医療機関で接種した予防接種に関する情報を前記予防接種歴画面P3で確認することができる。また、前述の「接種不可期間中」のメッセージを正しく表示することが可能となる。
なお、前記予防接種歴追加画面P4の前記接種日入力欄B2に過去の日付が入力された状態で前記OKキーK21が操作された場合には、前記チェック画像の状態に関わらず、前記予防接種歴追加画面P4に表示されている各予防接種に関する情報が前記電子カルテ情報D4に記録されることはない。すなわち、前記記録処理部113は、前記履歴記録部115により前記接種履歴情報D5に追加される予防接種の接種日が今日である場合は、前記予防接種に関する前記カルテ情報を前記電子カルテ(前記電子カルテ情報D4)に記録するが、前記接種日が過去の日付である場合は、前記予防接種に関する前記カルテ情報を前記電子カルテ(前記電子カルテ情報D4)に記録しない。したがって、本実施形態によれば、前記電子カルテ情報D4に記録されている予防接種に関する情報と前記接種履歴情報D5に記録されている予防接種に関する情報とを比較することによって、受診者がこの医療機関(すなわち、前記電子カルテ装置10が使用される病院又は薬局等の医療機関)で接種した予防接種と、受診者が他の医療機関で接種した予防接種とを判別することが可能である。
なお、前記予防接種歴画面P3には、当該予防接種歴画面P3に表示されている情報を印刷するための印刷機能に関する操作キー、及び当該予防接種歴画面P3に表示されている情報を編集するための編集機能に関する操作キーも含まれる。しかしながら、前記印刷機能及び前記編集機能については本発明との関連性が低いため、ここでは説明を省略する。
[受付端末20]
一方、図1に示すように、前記受付端末20は、制御部21、記憶部22、表示部23、操作部24、通信IF25、及びドライブ装置26などを備えるコンピュータである。前記受付端末20は、例えば、病院の受付窓口に設けられ、事務員によって用いられる操作端末である。
前記制御部21は、CPU、ROM、RAM、及びEEPROMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは揮発性の記憶部、前記EEPROMは不揮発性の記憶部である。前記RAM及び前記EEPROMは、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、前記制御部21は、前記CPUを用いて、前記ROM、前記EEPROM、又は前記記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムに従って各種の処理を実行する。
前記記憶部22は、前記制御部21によって実行される各種の制御プログラム及び各種のデータが記憶されるハードディスク、SSD、又はフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部である。具体的に、前記記憶部22には、オペレーティングシステム(OS)及びブラウザソフトなどのアプリケーションプログラムが記憶される。前記ブラウザソフトは、前記ネットワーク40を介して前記電子カルテ装置10にアクセスすることにより前記表示部23に、前記診察情報登録画面P1などの各種の操作画面などを表示させると共に、前記操作画面における前記操作部24を用いた入力操作を前記電子カルテ装置10に伝達するためのアプリケーションソフトウェアである。具体的に、前記制御部21は、前記ブラウザソフトにより表示される操作画面の所定位置に、前記電子カルテ装置10に対応するURL(Universal Resource Locator)などのアドレス情報が入力された場合に、該アドレス情報に基づいて前記電子カルテ装置10にアクセスする。
前記表示部23は、前記制御部21からの制御指示に従って各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示部である。前記操作部24は、前記受付端末20に各種の情報を入力するためにユーザーによって操作される操作部である。具体的に、前記操作部24は、前記表示部23に表示される各種の操作画面における入力操作を受け付けるキーボード及びマウス(ポインティングデバイス)を含む。また、前記操作部24は、前記表示部23に表示される各種の操作画面に対するタッチ操作を受け付けるタッチパネル、又は音声認識により各種情報の入力を受け付ける音声入力装置を含むものであってもよい。
前記通信IF25は、前記ネットワーク40を介して前記電子カルテ装置10などの外部機器との間で、予め定められた通信プロトコルに従って無線又は有線でデータ通信を実行するネットワークカード等を有する通信インターフェースである。
前記ドライブ装置26は、前記OS又は前記ブラウザソフトなどが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体261から前記OS又は前記ブラウザソフトなどの情報を読み取ることが可能である。前記記録媒体261は、CD、DVD、BD、又はUSBメモリなどであり、前記ドライブ装置26は、CDドライブ、DVDドライブ、BDドライブ、又はUSBポートなどである。
[診察端末30]
一方、図1に示すように、前記診察端末30は、制御部31、記憶部32、表示部33、操作部34、通信IF35、及びドライブ装置36などを備えるコンピュータである。前記診察端末30は、例えば、病院の診療室に設けられ、医師によって用いられる操作端末である。
前記制御部31は、CPU、ROM、RAM、及びEEPROMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは揮発性の記憶部、前記EEPROMは不揮発性の記憶部である。前記RAM及び前記EEPROMは、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、前記制御部31は、前記CPUを用いて、前記ROM、前記EEPROM、又は前記記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムに従って各種の処理を実行する。
前記記憶部32は、前記制御部31によって実行される各種の制御プログラム及び各種のデータが記憶されるハードディスク、SSD、又はフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部である。具体的に、前記記憶部32には、オペレーティングシステム(OS)及びブラウザソフトなどのアプリケーションプログラムが記憶される。前記ブラウザソフトは、前記ネットワーク40を介して前記電子カルテ装置10にアクセスすることにより前記表示部33に、前記カルテ画面P2、前記予防接種歴画面P3、及び前記予防接種歴追加画面P4などの各種の操作画面などを表示させると共に、前記操作画面における前記操作部34を用いた入力操作を前記電子カルテ装置10に伝達するためのアプリケーションソフトウェアである。具体的に、前記制御部31は、前記ブラウザソフトにより表示される操作画面の所定位置に、前記電子カルテ装置10に対応するURL(Universal Resource Locator)などのアドレス情報が入力された場合に、該アドレス情報に基づいて前記電子カルテ装置10にアクセスする。
前記表示部33は、前記制御部31からの制御指示に従って各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示部である。前記操作部34は、前記診察端末30に各種の情報を入力するためにユーザーによって操作される操作部である。具体的に、前記操作部34は、前記表示部33に表示される各種の操作画面における入力操作を受け付けるキーボード及びマウス(ポインティングデバイス)を含む。また、前記操作部34は、前記表示部33に表示される各種の操作画面に対するタッチ操作を受け付けるタッチパネル、又は音声認識により各種情報の入力を受け付ける音声入力装置を含むものであってもよい。
前記通信IF35は、前記ネットワーク40を介して前記電子カルテ装置10などの外部機器との間で、予め定められた通信プロトコルに従って無線又は有線でデータ通信を実行するネットワークカード等を有する通信インターフェースである。
前記ドライブ装置36は、前記OS又は前記ブラウザソフトなどが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体361から前記OS又は前記ブラウザソフトなどの情報を読み取ることが可能である。前記記録媒体261は、CD、DVD、BD、又はUSBメモリなどであり、前記ドライブ装置26は、CDドライブ、DVDドライブ、BDドライブ、又はUSBポートなどである。
そして、前記電子カルテシステム1では、前記電子カルテ装置10、前記受付端末20及び前記診察端末30によりサーバークライアントシステムが構成され、前記電子カルテ装置10が前記受付端末20及び前記診察端末30のユーザー操作に応じて各種情報の表示、及び記録などの処理を実行する。
なお、本実施形態では、前記入力処理部111、前記表示制御部112、前記記録処理部113、及び前記選択処理部114が電子カルテ装置10に設けられているが、本発明はこれに限定されない。他の実施形態では、前記入力処理部111、前記表示制御部112、前記記録処理部113、及び前記選択処理部114の一部又は全部が、前記受付端末20又は前記診察端末30に設けられてもよい。すなわち、前記電子カルテプログラムの一部又は全部が前記受付端末20又は前記診察端末30において実行されてもよい。
また、本実施形態では、前記予防接種オーダーセットマスターD1、前記自費事由区分マスターD2、前記予防接種歴マスターD3、前記電子カルテ情報D4、及び前記接種履歴情報D5が電子カルテ装置10に記憶されるが、本発明はこれに限定されない。他の実施形態では、前記予防接種オーダーセットマスターD1、前記自費事由区分マスターD2、前記予防接種歴マスターD3、前記電子カルテ情報D4、及び前記接種履歴情報D5の一部又は全部が、前記受付端末20又は前記診察端末30に記憶されてもよい。
[電子カルテ処理]
次に、前記電子カルテプログラムに基づいて実行される電子カルテ処理について説明する。ここに、図13は、前記制御部11で実行される前記電子カルテ処理の手順の一例を示すフローチャートである。前記電子カルテ処理は、前記電子カルテ装置10において前記電子カルテプログラムの実行が開始されたことに応じて開始される。
<ステップS11>
まず、ステップS11において、前記制御部11(前記入力処理部111)は、前記受付端末20における入力操作に応じて、受診者及び受診事由に関する情報を前記受付情報として入力する。例えば、前記制御部11は、前記受付端末20の表示部23に前記診察情報登録画面P1を表示させるとともに、当該診察情報登録画面P1を通じて操作部24により入力される前記受診者の識別情報(患者ID、氏名など)及び自費事由区分などの情報を前記受付情報として入力する。前記ステップS11は、本発明の入力ステップの一例である。
<ステップS12>
ステップS12において、前記制御部11は、前記診察端末30において、前記受診者に関する前記診察開始操作が行われたか否かを判断する。例えば、前記制御部11は、前記診察端末30の表示部33に受診リスト画面(不図示)を表示させる。そして、前記制御部11は、当該受診リスト画面に表示されている複数の患者の中から、これから診察すべき患者が操作部34により選択されて、操作部34により特定の操作キー(例えば、診察開始キー又はカルテキー)が操作された場合に、前記診察開始操作が行われたと判断する。そして、前記制御部11は、前記診察開始操作が行われたと判断されると(S12:Yes)、処理をステップS13に移行させ、前記診察開始操作が行われていないと判断されると(S12:No)、前記診察開始操作が行われたと判断されるまで当該ステップS12の処理を繰り返す。
<ステップS13>
ステップS13において、前記制御部11は、前記ステップS11で入力された前記受付情報に基づいて、前記受診者の受診事由が予防接種であるか否かを判断する。具体的に、前記制御部11は、前記診察情報登録画面P1を通じて入力された自費事由区分が予防接種である場合に、前記受診者の受診事由が予防接種であると判断する。そして、前記制御部11は、前記受診者の受診事由が予防接種であると判断されると(S13:Yes)、処理をステップS14に移行させ、前記受診者の受診事由が予防接種ではないと判断されると(S13:No)、処理をステップS19に移行させる。
<ステップS14>
ステップS14において、前記制御部11(前記表示制御部112)は、前記診察端末30の表示部33に前記予防接種歴画面P3を表示させる。例えば、前記制御部11は、図8に示されるように、前記診察端末30の表示部33に、前記受診者に対応する前記カルテ画面P2と同時に、その前面に前記予防接種歴画面P3を自動的に表示させる。前記ステップS14は、本発明の表示ステップの一例である。
<ステップS15>
ステップS15において、前記制御部11(前記選択処理部114)は、前記予防接種歴画面P3に対する前記診察端末30のユーザー操作に基づいて、前記受診者が未接種である予防接種の中から当該受診者が今回接種すべき一又は複数の予防接種を選択する。例えば、前記制御部11は、前記予防接種歴画面P3に含まれる前記チェック画像のいずれかが操作部34により操作された場合に、当該チェック画像に対応する予防接種を選択する。また、前記制御部11は、前記予防接種歴画面P3に含まれる前記セルのいずれかが操作部34により操作された場合に、当該セルに対応する予防接種を選択する。また、前記制御部11は、前記予防接種歴画面P3に含まれる前記一括選択キーK12〜K17のいずれかが操作部34により操作された場合に、当該キーに関連付けられている複数の予防接種を一括選択する。また、前記制御部11は、前記予防接種歴画面P3に含まれる前記自動選択キーK18が操作部34により操作された場合に、前記受診者が未接種である予防接種のうち、接種期間中である予防接種(ただし、接種不可期間中である予防接種は除く)を全て一括選択する。そして、前記予防接種歴画面P3に含まれる前記追加キーK11が操作部34により操作されると、前記制御部11は、処理をステップS16に移行させる。
<ステップS16>
ステップS16において、前記制御部11は、前記診察端末30の表示部33に前記予防接種歴追加画面P4を表示させる。そして、前記予防接種歴追加画面P4に含まれる前記OKキーK21が操作部34により操作されると、前記制御部11は、処理をステップS17に移行させる。
<ステップS17>
ステップS17において、前記制御部11(履歴記録部115)は、前記予防接種歴追加画面P4に表示されている予防接種に関する情報に基づいて、前記接種履歴情報D5を更新する。すなわち、前記予防接種歴追加画面P4に表示されている予防接種に関する情報(例えば、予防接種の種類、接種回数、及び接種日など)が、前記接種履歴情報D5に登録される。
<ステップS18>
ステップS18において、前記制御部11(前記記録処理部113)は、前記予防接種歴画面P3に対するユーザー操作(すなわち、前記ステップS14〜S16の処理の期間に診察端末30の操作部34により行われた操作)に基づいて、前記電子カルテに前記カルテ情報を記録する。例えば、前記制御部11は、図12に示されるように、前記ステップS15で選択された予防接種に関する前記カルテ情報を前記電子カルテ情報D4に記録する。そして、前記制御部11は、処理をステップS20に移行させる。前記ステップS18は、本発明の記録ステップの一例である。
<ステップS19>
ステップS19において、前記制御部11は、前記診察端末30の表示部33に前記カルテ画面P2を表示させる。そして、前記制御部11は、処理をステップS20に移行させる。
<ステップS20>
ステップS20において、前記制御部11は、前記診察端末30の操作部34により、前記カルテ画面P2の前記表示領域A2に表示されている電子カルテに対するカルテ情報記載操作が行われたか否かを判断する。前記カルテ情報記載操作は、例えば、キーボードによる文字列の入力操作、前記表示領域A4に表示されるキーパッドによる操作、任意のカルテ情報が登録された前記セット情報の選択操作、又は前記セット情報を示すアイコンに対するドラッグアンドドロップ操作などである。そして、前記制御部11は、前記カルテ情報記載操作が行われたと判断されると(S20:Yes)、処理をステップS21に移行させ、前記カルテ情報記載操作が行われていないと判断されると(S20:No)、処理をステップS22に移行させる。
<ステップS21>
ステップS21において、前記制御部11は、前記カルテ情報記載操作に応じて前記電子カルテ(前記電子カルテ情報D4)に前記カルテ情報を記録する。そして、前記制御部11は、処理をステップS22に移行させる。
<ステップS22>
ステップS22において、前記制御部11は、前記診察端末30において診察終了操作が行われたか否かを判断する。そして、前記制御部11は、前記診察終了操作が行われたと判断されると(S22:Yes)、処理を前記ステップS11に戻し、前記診察終了操作が行われていないと判断されると(S22:No)、処理を前記ステップS20に戻す。なお、前記診察終了操作は、例えば、前記カルテ画面P2に含まれる診察終了キー(不図示)の操作である。
なお、図13に示されるフローチャートでは、便宜上、前記受付端末20に関連する処理(前記ステップS11)と、前記診察端末30に関連する処理(前記ステップS12〜S22)とが交互に実行されるが、実際には、或る受診者に関する診察が行われている最中に(すなわち、前記ステップS12〜S22が実行されている最中に)、新たな受診者に関する前記受付情報が随時入力されてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、前記受付端末20の操作部24により入力された受診事由(自費事由区分)が予防接種である場合に、前記診察端末30における前記診察開始操作に応じて前記診察端末30の表示部33に前記予防接種歴画面P3が自動的に表示される。そのため、前記予防接種歴画面P3を前記カルテ画面P2等から医師が手動で呼び出す必要がないため、前記診察端末30における操作の手間を省くことができる。
また、本実施形態では、前記予防接種歴画面P3に対するユーザー操作(前記予防接種歴画面P3がら呼び出される前記予防接種歴追加画面P4に対するユーザー操作も含む)に基づいて前記電子カルテに前記カルテ情報が記録される。そのため、受診者が今回接種すべき予防接種に関する前記カルテ情報を前記電子カルテに記載するための操作が簡略化され、前記診察端末30における操作の手間を省くことができる。
また、本実施形態では、前記予防接種歴画面P3に含まれる一括選択キーK12〜K17のいずれかが操作されると、当該キーに関連付けられている予め定められた複数の予防接種が一括選択される。よって、予め定められた複数の予防接種を選択する際の前記診察端末30における操作の手間を省くことができる。
また、本実施形態では、前記予防接種歴画面P3に含まれる自動選択キーK18が操作されると、受診者が今回接種可能な予防接種が全て一括選択される。よって、受診者が今回接種可能な予防接種を判断する手間が省かれると共に、受診者が今回接種可能な予防接種を全て選択する際の前記診察端末30における操作の手間を省くことができる。
なお、本実施形態では、前記予防接種歴画面P3に含まれる前記一括選択キーK12〜K17のいずれかが操作された場合に、当該キーに関連付けられている複数の予防接種が一括選択され、その後、前記追加キーK11の操作に応じて前記予防接種歴追加画面P4が表示されるが、本発明はこれに限定されない。他の実施形態では、前記予防接種歴画面P3に含まれる前記一括選択キーK12〜K17のいずれかが操作された場合に、前記制御部11は、前記追加キーK11の操作を待つことなく、前記予防接種歴追加画面P4を自動的に表示させてもよい。これにより、前記追加キーK11の操作を省略することができ、医師による操作の手間を省くことができる。
また、本実施形態では、前記予防接種歴画面P3に含まれる前記自動選択キーK18が操作された場合に、受診者が今回接種可能な予防接種が全て一括選択され、その後、前記追加キーK11の操作に応じて前記予防接種歴追加画面P4が表示されるが、本発明はこれに限定されない。他の実施形態では、前記予防接種歴画面P3に含まれる前記自動選択キーK18が操作された場合に、前記制御部11は、前記追加キーK11の操作を待つことなく、前記予防接種歴追加画面P4を自動的に表示させてもよい。これにより、前記追加キーK11の操作を省略することができ、医師による操作の手間を省くことができる。
また、本実施形態では、前記予防接種歴画面P3に含まれる前記追加キーK11が操作された場合に、前記予防接種歴追加画面P4が表示されるが、本発明はこれに限定されない。他の実施形態では、前記予防接種歴画面P3に含まれる前記追加キーK11が操作された場合に、前記制御部11は、前記予防接種歴追加画面P4を表示させることなしに、前記予防接種歴画面P3で選択された予防接種に関する前記カルテ情報を前記電子カルテに自動的に記録してもよい。これにより、前記予防接種歴追加画面P4に含まれる前記OKキーK21の操作を省略することができ、医師による操作の手間を省くことができる。
1:電子カルテシステム
10:電子カルテ装置
11:制御部
12:記憶部
13:表示部
14:操作部
15:通信IF
16:ドライブ装置
20:受付端末
21:制御部
22:記憶部
23:表示部
24:操作部
25:通信IF
26:ドライブ装置
30:診察端末
31:制御部
32:記憶部
33:表示部
34:操作部
35:通信IF
36:ドライブ装置
40:ネットワーク
D1:自費事由区分マスター
D2:予防接種オーダーセットマスター
D3:予防接種歴マスター
D4:電子カルテ情報
D5:接種履歴情報
P1:診察情報登録画面
P2:カルテ画面
P3:予防接種歴画面
P4:予防接種歴追加画面

Claims (14)

  1. 受付端末における入力操作に応じて、受診者及び受診事由に関する情報を受付情報として入力する入力処理部と、
    前記受診事由が予防接種であることを前記受付情報が示している場合は、診察端末における診察開始操作に応じて、少なくとも前記受診者が未接種である予防接種を示す入力支援画面を当該診察端末に表示させる表示制御部と、
    前記入力支援画面に対するユーザー操作に基づいて、予め登録された複数の予防接種の中から一又は複数の予防接種を選択可能な選択処理部と、
    前記選択処理部により選択された、前記受診者が今回接種する予防接種に関するカルテ情報を電子カルテに記録する記録処理部と、
    を備える電子カルテシステム。
  2. 前記入力支援画面では、前記受診者が接種済みである予防接種と未接種である予防接種とが判別可能に表示される、
    請求項1に記載の電子カルテシステム。
  3. 前記入力支援画面では、前記受診者が接種済みである予防接種について、当該予防接種の接種日が表示される、
    請求項2に記載の電子カルテシステム。
  4. 前記入力支援画面では、前記受診者の年齢に基づいて、前記受診者が未接種である予防接種について、予防接種ごとに予め定められた接種期間中であるか否かが判別可能に表示される、
    請求項1〜3のいずれかに記載の電子カルテシステム。
  5. 前記入力支援画面では、前記受診者が未接種である予防接種について、当該予防接種の前回の接種日に基づいて定められる接種不可期間中であるか否かが判別可能に表示される、
    請求項1〜4のいずれかに記載の電子カルテシステム。
  6. 前記選択処理部は、単一のユーザー操作に応じて、予め定められた複数の予防接種を一括選択可能である、
    請求項1〜5のいずれかに記載の電子カルテシステム。
  7. 前記選択処理部は、単一のユーザー操作に応じて、前記受診者が今回接種可能な予防接種を全て一括選択可能である、
    請求項1〜5のいずれかに記載の電子カルテシステム。
  8. 前記選択処理部は、前記入力支援画面が表示された時点で前記受診者が今回接種可能な予防接種を全て選択状態に設定し、その後、当該予防接種の各々をユーザー操作に応じて個別に非選択状態に設定することが可能である、
    請求項1〜5のいずれかに記載の電子カルテシステム。
  9. 前記表示制御部は、前記受診者が接種した予防接種の種類、接種回数、及び接種日が記録された接種履歴情報に基づいて、前記入力支援画面を前記診察端末に表示させ、
    前記電子カルテシステムは、前記入力支援画面に対するユーザー操作に基づいて、前記選択処理部により選択された予防接種の種類、接種回数、及び接種日を前記接種履歴情報に追加する履歴記録部を更に備え、
    前記記録処理部は、前記履歴記録部により前記接種履歴情報に追加される予防接種の接種日が今日である場合は、前記予防接種に関する前記カルテ情報を前記電子カルテに記録し、前記接種日が過去の日付である場合は、前記予防接種に関する前記カルテ情報を前記電子カルテに記録しない、
    請求項1〜8のいずれかに記載の電子カルテシステム。
  10. 前記入力支援画面は、
    前記選択処理部により選択可能な複数の予防接種を表示する第1画面と、
    前記選択処理部により一又は複数の予防接種が選択されたことに応じて、前記選択処理部により選択された予防接種ごとに、前記電子カルテに記録すべき前記カルテ情報を表示する第2画面とを含む、
    請求項1〜9のいずれかに記載の電子カルテシステム。
  11. 前記第2画面には、前記選択処理部により選択された予防接種ごとに、前記電子カルテに記録すべき前記カルテ情報として、予め定められた複数の項目に関する情報が表示され、
    前記記録処理部は、前記複数の項目のうち、ユーザー操作に応じて選択される項目に関する情報を選択的に前記電子カルテに記録する、
    請求項10に記載の電子カルテシステム。
  12. 前記第2画面には、前記選択処理部により選択された予防接種ごとに、前記電子カルテに記録すべき前記カルテ情報として、予防接種ごとに予め登録された情報が初期表示される、
    請求項10又は請求項11に記載の電子カルテシステム。
  13. 前記第2画面に初期表示された前記カルテ情報は、ユーザー操作に応じて任意に変更可能である、
    請求項12に記載の電子カルテシステム。
  14. 受付端末における入力操作に応じて、受診者及び受診事由に関する情報を受付情報として入力する入力ステップと、
    前記受診事由が予防接種であることを前記受付情報が示している場合は、診察端末における診察開始操作に応じて、少なくとも前記受診者が未接種である予防接種を示す入力支援画面を当該診察端末に表示させる表示ステップと、
    前記入力支援画面に対するユーザー操作に基づいて、予め登録された複数の予防接種の中から一又は複数の予防接種を選択可能な選択ステップと、
    前記選択ステップにより選択された、前記受診者が今回接種する予防接種に関するカルテ情報を電子カルテに記録する記録ステップと、
    をプロセッサーに実行させるための電子カルテプログラム。
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