JP6867803B2 - ラベル基材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、様々なラベルに加工されるラベル基材及びそのラベル基材の製造方法に関する。
従来、飲料などの各種の内容物を入れた容器に、加飾目的などで各種のラベルが装着されている。
かかるラベルは、様々なデザインが印刷されたラベル基材を所望形状に加工することによって構成されている。
例えば、特許文献1には、透明なシュリンクフィルムの裏面に、プライマー層とトナー印刷層と保護コーティング層がこの順で積層されたラベル基材が開示されている。特許文献1において、このトナー印刷層には所望のデザインが表されており、トナー印刷層は、プライマー層の周縁部を除いて、プライマー層の面内中央部に設けられ、さらに、保護コーティング層が、プライマー層よりも小さく且つトナー印刷層の全体を覆うように設けられている構成が開示されている。
かかるラベル基材は、フィルムの裏面に、プライマー層、トナー印刷層及び保護コーティング層を形成することによって作製され、得られたラベル基材は、通常、ロール状に巻き取られて保管・運搬に供される。
そして、ロール状に巻かれたロール体からラベル基材を引き出し、それを筒状に形成することにより、筒状シュリンクラベルを作製できる。
しかしながら、上記ロール体からラベル基材を引き出す際に、ブロッキングを生じ、ラベル基材を円滑に引き出すことができないことがある。
特開2015−013443号公報
本発明の目的は、ブロッキングし難く、円滑に引き出すことができるラベル基材及びその製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記問題点の原因について鋭意研究したところ、次のようなことを見出した。すなわち、従来のラベル基材は、フィルムにプライマー層を形成する工程、プライマー層にトナー印刷層を形成する工程、トナー印刷層に保護コーティング層を形成する工程を行って製造されるが、各工程の間でフィルムをロール状に一旦巻き取ることがある。プライマー層は、トナー印刷層及びフィルムの双方に対して密着性に優れたものが用いられている。ラベル基材において、例えば、プライマー層の周縁部を除いてトナー印刷層が設けられていると、プライマー層の周縁部が露出し、その周縁部がラベル基材をロール状に巻き取った際にブロッキングを生じさせるおそれがある。また、保護コーティング層を設けた場合であっても、プライマー層よりも小さく且つトナー印刷層の全体を覆うように保護コーティング層が設けられていると、プライマー層の周縁部が露出し、それがブロッキングを生じさせるおそれがある。
本発明のラベル基材は、長尺帯状の透明なフィルムと、前記フィルムの第1面側に積層されたプライマー層と、前記プライマー層の第1面側に積層されたトナー印刷層と、を有し、ロール状に巻き取られているラベル基材であって、前記トナー印刷層が、デザインが表示された表示領域と、無数の点状の有色トナー付着部から構成された非表示領域であって、前記表示領域よりもトナー付着面積率が小さく且つデザインが表示されない非表示領域と、を有する。
本発明の好ましいラベル基材は、前記非表示領域のトナー付着面積率が、3%〜70%である。
本発明の別の局面によれば、ラベル基材の製造方法を提供する。
本発明のラベル基材の製造方法は、長尺帯状のフィルムの第1面側に、下塗り剤を塗布してプライマー層を形成する工程、前記プライマー層の第1面側に、トナーを付着させてトナー印刷層を形成する工程、前記トナー印刷層を形成した後、長尺帯状のフィルムをロール状に巻き取る工程、を有し、前記トナー印刷層の形成工程において、単位面積当たりのトナー付着量を変化させ、デザインが表示された表示領域と無数の点状の有色トナー付着部から構成された非表示領域であってデザインが表示されない非表示領域とを有するトナー印刷層を形成する。
本発明の好ましいラベル基材の製造方法は、前記ロール状に巻き取ったフィルムを引き出し、前記トナー印刷層の第1面側に、少なくともプライマー層の全体に重なるように、コート剤を塗布して保護コーティング層を形成する工程をさらに有する。
本発明のラベル基材は、ブロッキングし難く、円滑に引き出すことができる。かかるラベル基材は、ロール状に巻き取られた状態で保管・運搬でき、この状態から引き出してラベルに容易に加工できる。
第1実施形態のラベル基材のロール体であって、ラベル基材を少し引き出した状態の側面図。 同ロール体からラベル基材を少し引き出した状態を下方(図1の矢印II方向)から見た平面図。 図2のIII−III線で切断した拡大断面図。 図2のIV−IV線で切断した拡大断面図。 図2のV−V線で切断した拡大端面図。 図2の一点鎖線囲い部分VIを拡大した拡大平面図。 第2実施形態のラベル基材のロール体を示し、そのロール体からラベル基材を少し引き出した状態を下方から見た平面図。 図7のVIII−VIII線で切断した拡大断面図。 第3実施形態のラベル基材のロール体を示し、そのロール体からラベル基材を少し引き出した状態を下方から見た平面図。 図10のX−X線で切断した拡大断面図。 図10のXI−XI線で切断した拡大断面図。 第3実施形態の第1変形例を示す拡大断面図。 第3実施形態の第2変形例を示す拡大断面図。 第4実施形態のラベル基材のロール体を示し、そのロール体からラベル基材を少し引き出した状態を下方から見た平面図。 図14のXV−XV線で切断した拡大断面図。 図14の一点鎖線囲い部分XVIを拡大した拡大平面図。 第5実施形態のラベル基材のロール体を示し、そのロール体からラベル基材を少し引き出した状態を下方から見た平面図。 図17のXVIII−XVIII線で切断した拡大断面図。 図17のXIX−XIX線で切断した拡大断面図。 ラベル基材の製造工程を示す模式図。 ラベル基材から加工した第1例のラベルを第1面側から見た平面図。 (a)は、第1例のラベルを被着体に装着する過程を示す上面図、(b)は、ラベルを被着体に装着した後の上面図。 ラベル基材から加工した第2例のラベルの斜視図。 図23のXXIV−XXIV線で切断した断面図。 図23のXXV−XXV線で切断した断面図。
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
なお、本明細書において、「平面視」は、フィルム面に対して垂直な方向から見ることを言い、「平面視形状」は、前記方向から見たときの形状を言う。
なお、「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。複数の下限値と複数の上限値が別個に記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「〜」で結んだ範囲とすることができるものとする。
各図に示される層、部分及び部材の寸法、縮尺及び形状は、実際のものとは異なっている場合があることに留意されたい。
[第1実施形態のラベル基材]
図1は、ロール体100からラベル基材1の一部分を引き出した状態の側面図である。
ラベル基材1は、長尺帯状である。前記長尺帯状は、長手方向の長さが幅方向よりも十分に長い平面視略長方形状をいう。長尺帯状としては、例えば、幅方向の長さが100mm〜4000mmで、長手方向の長さが5m以上であり、好ましくは、長手方向の長さが10m以上である。なお、幅方向は、長手方向と直交する方向である。
図1に示すように、長尺帯状のラベル基材1は、例えば、筒状の芯材101の回りにロール状に巻き取られ、ロール体100とされている。
前記ラベル基材1は、その第1面側を内側にして巻かれていてもよく、或いは、その第2面側を内側にして巻かれていてもよい。図示例では、ラベル基材1は、その第1面側を内側にしてロール状に巻かれている。
図2は、ロール体から引き出した第1実施形態のラベル基材を第1面側から見た平面図であり、図3は、そのラベル基材の表示領域を含む拡大断面図であり、図4は、そのラベル基材の表示領域及び非表示領域を含む拡大断面図であり、図5は、そのラベル基材の非表示領域を含む拡大端面図である。図2において、トナー印刷層の表示領域と非表示領域を判り易く図示するため、便宜上、表示領域に網掛けを付し、非表示領域に無数のドットを付している(図7及び図9も同様)。
第1実施形態のラベル基材1は、長尺帯状の透明なフィルム2と、前記フィルム2の第1面に積層されたプライマー層3と、前記プライマー層3の第1面に積層されたトナー印刷層4と、を有する。
トナー印刷層4は、デザインが表示された表示領域41と、前記表示領域41よりもトナー付着面積率が小さく且つデザインが表示されない非表示領域42と、を有する。
後述するように、長尺帯状のラベル基材1を所望形状に切り取ることにより、ラベルが得られる。従って、長尺帯状のラベル基材1は、ラベルが連続的に繋がったラベル連続体とも言える。
<フィルム>
前記フィルム2は、光学的観点から透明なフィルムであれば、特に限定されず、通常、合成樹脂フィルムが用いられる。
本明細書において、「透明」は、ある部分の裏面から1cm離れた箇所に、白地の紙に黒色インキで任意の数字(大きさ12ポイント)を印刷したものを配置し、前記ある部分を透かしてその数字を表面側から視認できる状態をいい、「不透明」は、前記と同じ条件で裏面側に配置した数字を、前記ある部分を透かして表面側から視認できない状態(数字を認識できない状態)をいう。本明細書において、「透明」は、無色透明又は有色透明を意味し、好ましくは、無色透明である。
フィルム2の透明性の指標は、例えば、ヘーズで表すことができる。前記透明なフィルム2のヘーズは、例えば、15%以下であり、好ましくは、10%以下であり、より好ましくは、5%以下である。ただし、フィルム2のヘーズは、JIS K 7136に準拠した測定法によって測定される値をいう。
前記フィルム2が合成樹脂フィルムである場合、その材質は特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。前記フィルム2の樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィンなどのオレフィン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂などが挙げられる。
フィルム2は、1層構造でもよく、2層以上の樹脂層が積層された積層フィルムでもよい。
フィルム2の厚みも特に限定されず、例えば、8μm〜120μmであり、好ましくは、30μm〜80μmである。
前記フィルム2は、熱収縮性及び/又は自己伸縮性を有するフィルムでもよく、或いは、実質的に熱収縮性及び自己伸縮性を有さないフィルムでもよい。
前記熱収縮性は、熱を加えると所定方向に収縮する性質をいい、前記自己伸縮性は、引張ると拡張し、引張り力を解除するとほぼ元の形状に戻る性質をいう。なお、熱収縮性を有するフィルムは、自己伸縮性を併有していてもよい。
例えば、長尺帯状の透明なフィルム2として、熱収縮性を有するフィルムが用いられている。前記フィルム2の主たる熱収縮方向は、特に限定されず、長手方向でもよく、幅方向でもよい。図示例では、幅方向が主たる熱収縮方向である長尺帯状のフィルム2が用いられている。このようなフィルム2としては、幅方向に主として延伸された1軸延伸又は2軸延伸フィルムを用いることができる。
前記フィルム2の幅方向(主たる熱収縮方向)における熱収縮率は、特に限定されないが、好ましくは30%以上であり、より好ましくは40%以上である。なお、前記幅方向における熱収縮率は、大きいほど好ましいが、それにも自ずと限界があるため、前記幅方向における熱収縮率は、理論上、100%未満であるが、通常、85%以下である。前記フィルム2は、長手方向に熱変化(熱収縮又は熱伸長)するフィルム2であってもよい。その場合のフィルム2の長手方向の熱収縮率は、例えば、−3%〜15%である。なお、熱収縮率のマイナスは、熱伸張を意味する。
ただし、前記熱収縮率は、加熱前のフィルム2の長さ(元の長さ)と、90℃の温水中に10秒間浸漬した後のフィルムの長さ(浸漬後の長さ)を、下記式に代入して求められる。
前記熱収縮率(%)=[{(幅方向又は長手方向の元の長さ)−(幅方向又は長手方向の浸漬後の長さ)}/(幅方向又は長手方向の元の長さ)]×100。
前記熱収縮性を有するフィルムとしては、例えば、ポリエステル系樹脂からなるポリエステル系フィルム、ポリオレフィン系樹脂からなるポリオレフィン系フィルム、ポリスチレン系樹脂からなるポリスチレン系フィルム、ポリエステル系樹脂層を外層とし且つポリオレフィン系樹脂層又はポリスチレン系樹脂層を内層とした積層フィルムなどが挙げられる。これらのポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂としては、例えば、特開2008−170822号公報、特開2008−170697号公報、特開2008−163215号公報、特開2008−163231号公報に記載のポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂などを用いることができる。
<プライマー層>
プライマー層3は、トナー印刷層4の密着性を向上させる目的で設けられている。
プライマー層3は、フィルム2の少なくとも第1面側に設けられている。プライマー層3は、フィルム2の第1面及び第2面側の双方に設けられていてもよいが、好ましくは、フィルム2の第1面側のみに設けられる。図示例では、フィルム2の第1面に直接接してプライマー層3が設けられている。プライマー層3が、第2面側にも設けられる場合、その第2面側にも後述するトナー印刷層4が同様に設けられる。
プライマー層3は、フィルム2の第1面側の全体に設けられていてもよいし、或いは、部分的に設けられていてもよい。
また、プライマー層3は、トナー印刷層4が形成されている領域の少なくとも一部と重なる領域に形成されていればよいが、本発明のトナー印刷層4の密着性をより向上させる観点から、本発明のトナー印刷層4が形成される全ての領域と重なるように形成されていることが好ましい。
例えば、図2及び図4に示すように、プライマー層3は、フィルム2の長手方向全体に亘る平面視帯状の領域にベタ状に設けられている。また、フィルム2の幅方向を見ると、プライマー層3は、フィルム2の幅方向第1側部2a及び第2側部2bを除いた、フィルム2の幅方向中間部にベタ状に設けられている。本明細書において、ある層がベタ状であるとは、その層を形成する材料が面方向に延在して1つの連続した層を成していることをいう。
プライマー層3が設けられていないフィルム2の第1側部2a及び第2側部2bにおいては、フィルム2の第1面及び第2面が露出している。
プライマー層3は、透明又は不透明のいずれでもよいが、非表示領域42が透明である場合のラベル基材の当該領域を含む部分の透明性を阻害しないようにするために、プライマー層3は透明であることが好ましい。
プライマー層3が透明である場合、その透明性の指標も、ヘーズ(曇り度)で表すことができる。前記透明なプライマー層3のヘーズは、例えば、15%以下であり、好ましくは、10%以下であり、より好ましくは、5%以下である。ただし、プライマー層3のヘーズは、JIS K 7136に準拠した測定法によって測定される値をいう。プライマー層3のヘーズの測定には、ヘーズが10%以下のフィルム/プライマー層の2層構造のものを測定対象とする。
前記プライマー層3の形成材料は、フィルム2及びトナー印刷層4の双方に対する密着性が良好な樹脂から構成される。プライマー層3を形成する樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、イソシアネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、ロジン樹脂等が挙げられ、好ましくは、ポリアミド系樹脂を含む樹脂が用いられる。ポリアミド系樹脂を用いることにより、フィルム2の第1面にコロナ処理などの表面処理を行わなくても、フィルム2に対する密着性に優れたプライマー層3を形成できる。なお、プライマー層3を形成する樹脂は、1種単独で、又は、2種以上を併用してもよい。
前記ポリアミド系樹脂は、特に限定されず、従来公知の印刷インキ用のポリアミド系樹脂を用いることができる。ポリアミド系樹脂としては、例えば、多価アミンと多塩基酸との重合により得られるポリアミド、アミノカルボン酸(ω−アミノウンデカン酸等のC4−20アミノカルボン酸等)の重縮合により得られるポリアミド、ラクタム(ε−カプロラクタム等のC4−20ラクタム等)の開環重合により得られるポリアミド、多価アミンと多価塩基酸とポリオール成分(エチレングリコール等のジオール等)との重縮合により得られるポリエステルアミド、これらポリアミドの各原料の共重合体などが挙げられる。
前記多塩基酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸等の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の芳香族多塩基酸;重合脂肪酸などが挙げられ、中でも、重合脂肪酸が好ましい。重合脂肪酸は、不飽和脂肪酸又はこれらのエステルの重合により得られるもので、一塩基性脂肪酸、二量化重合脂肪酸、三量化重合脂肪酸などが含まれる。
前記多価アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メチルアミノプロピルアミン等の脂肪族ジアミン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族ポリアミン;シクロヘキシレンジアミン、イソホロンジアミン等の脂環族ポリアミン;キシリレンジアミン等の芳香脂肪族ポリアミン;フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等の芳香族ポリアミンなどが挙げられる。
前記ポリアミド系樹脂には、前記多塩基酸、前記多価アミンとともに、モノカルボン酸、一級及び二級モノアミンが併用されていてもよい。前記モノカルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、安息香酸、シクロヘキサンカルボン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸などが挙げられる。前記一級及び二級モノアミンとしては、例えば、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミンなどが挙げられる。
プライマー層3は、前記ポリアミド系樹脂などのバインダー樹脂以外に、必要に応じて、添加剤などのその他の成分を含有してもよい。前記添加剤としては、特に限定されないが、ポリアミド系樹脂以外の熱可塑性樹脂、滑剤、可塑剤、沈降防止剤、分散剤、安定剤、硬化剤(架橋剤)、消泡剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、香料、消臭剤、スリップ剤などが挙げられる。前記その他の成分は1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。
また、プライマー層3中のポリアミド系樹脂などの樹脂の含有量は、特に限定されないが、プライマー層3の全重量(100重量%)に対して、例えば、50重量%〜100重量%であり、好ましくは60重量%〜99重量%であり、より好ましくは70重量%〜98重量%であり、さらに好ましくは80重量%〜97重量%である。
プライマー層3の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.1μm〜10μmであり、好ましくは0.2μm〜3μmである。
<トナー印刷層>
トナー印刷層4は、主としてデザインを表示するために設けられているが、本発明では、ブロッキング防止層として機能させる目的でも設けられている。
トナー印刷層4は、プライマー層3の第1面側に設けられている。従って、ラベル基材1の第1面側において、トナー印刷層4は、ラベル基材1の最表面を構成している。なお、プライマー層3がフィルム2の第1面及び第2面側の双方に設けられている場合には、そのプライマー層3の第1面及び第2面の双方にトナー印刷層4が設けられる(図示せず)。この場合、トナー印刷層4は、ラベル基材1の第1面側及び第2面側の双方において、ラベル基材1の最表面を構成している。
好ましくは、図示例でのように、フィルム2の第1面側にプライマー層3が設けられ、そのプライマー層3の第1面に直接接してトナー印刷層4が設けられる。
トナー印刷層4は、プライマー層3の全体に亘って設けられている。なお、フィルム2の第1面にプライマー層3が形成されていない部分がある場合、その部分にもトナー印刷層4が設けられていてもよく、或いは、設けられていなくてもよい。
図示例では、トナー印刷層4は、プライマー層3の第1面に重なるように、プライマー層3の第1面全体に積層されている。
なお、図示例では、トナー印刷層4の端縁がプライマー層3の端縁に厚み方向において完全に一致するように描かれているが(例えば、図2及び図3)、実際には、トナー印刷層4の端縁が、プライマー層3の端縁よりも僅かに内側に寄っている場合、或いは、プライマー層3の端縁よりも僅かに外側にはみ出している場合があることに留意されたい。
トナー印刷層4は、後述するトナー粒子がプライマー層3に付着することによって形成され、そのトナー付着部の集合から構成される。
本発明においては、トナー印刷層4は、デザインが表示された表示領域41と、前記表示領域41よりもトナー付着面積率が小さく且つデザインが表示されない非表示領域42と、を有する。トナー印刷層4は、有色である。
デザインが表示された表示領域41は、トナー付着部の集合によってデザインが描かれており、人間の視覚により、そのデザインを視認できる領域をいう。デザインが表示されない非表示領域42は、トナー付着部の集合によって構成されるが、デザインを視認できない領域をいう。
デザインは、特に限定されず、所望の絵柄、文字、記号などである。
なお、非表示領域42は、それ自体においてデザインが表示されていないトナー印刷層4の一領域であり、ラベル基材のうち非表示領域42を含む部分が、必ずしもデザインが表示されていないという意味ではないことに留意されたい。
トナー印刷層4において、表示領域41と非表示領域42の配置は、特に限定されず、任意に設定できる。
図示例では、フィルム2の長手方向において、表示領域41と非表示領域42が交互に配置されている。具体的には、フィルム2の長手方向に所定間隔を開けて、幅方向に平面視帯状に延びる非表示領域42が複数設けられている。この帯状の非表示領域42以外の範囲が表示領域41であり、表示領域41は、平面視矩形状である。
フィルム2の長手方向において、前記非表示領域42の形成間隔は、特に限定されないが、例えば、その形成間隔は、後述するラベルの縦方向の長さと略等しいことが好ましい。
また、フィルム2の長手方向における非表示領域42の長さは、特に限定されないが、余りに大きいと相対的に表示領域41の面積が小さくなり、余りに小さいと非表示領域42の面積が小さくなりすぎる。かかる観点から、フィルム2の長手方向における非表示領域42の長さは、例えば、2mm〜15mmであり、好ましくは2mm〜10mmである。
前記表示領域41と非表示領域42は、共に、プライマー層3に付着したトナー付着部の集合によって構成されるが、表示領域41と非表示領域42は、それぞれのトナー付着面積率が異なっており、非表示領域42のトナー付着面積率は、表示領域41のトナー付着面積率よりも小さい。トナー付着面積率が大きい表示領域41は、トナーが高密度で存在するので不透明となり、そのトナーの色彩によってデザインが表れる。トナー付着面積率の小さい非表示領域42は、トナーが低密度で分散しているので、そのトナーの色彩を視覚上認識し難く、好ましくは透明となる。
具体的には、図6は、図2の一点鎖線で長方形状に囲われた部分を拡大した図であって、表示領域41と非表示領域42を含む部分のトナー印刷層4を平面視において拡大した図である。図6の長方形状の範囲内において、黒塗り潰しは、トナー付着部を示し、白抜きは、プライマー層3の表面(第1面)を示している。
図3乃至図6に示すように、トナー印刷層4の表示領域41は、プライマー層3にトナーがベタ状に付着しており、実質的に連続した層を成している(つまり、表示領域41は、平面視において実質的に隙間無くトナー付着部が連続している)。従って、表示領域41の形成範囲内では、平面視においてプライマー層3の表面が実質的に視認できない。
トナー印刷層4の非表示領域42は、プライマー層3に点状(ドット状)のトナーが間隔を開けて無数に付着して、不連続の層を成している。換言すると、非表示領域42には、複数のトナーが点状に設けられており、好ましくは、このトナーは略一定間隔を開けて付着されている。従って、非表示領域42の形成範囲内では、平面視においてプライマー層3の表面が視認できる。
図6に示すように、非表示領域42は、平面視において、プライマー層3を海とし、無数のトナー付着部を島とする海島構造となっている。非表示領域42を構成する点状のトナー付着部の平面視形状は、特に限定されず、図6に示すような平面視略円形状のほか、特に図示しないが、平面視略楕円状、略正方形状、略長方形状、略六角形状などの略多角形状などが挙げられる。
点状のトナー付着部の平面視における大きさは、特に限定されないが、余りに小さいと、ブロッキング防止効果が低くなるおそれがあり、余りに大きいと、表示領域41と実質的に変わらなくなるおそれがある。平面視略円形状である場合を基準にして、直径30μm〜150μmが好ましく、直径50μm〜100μmがより好ましい。平面視略円形状でない場合のトナー付着部の前記大きさは、円相当径とする。好ましくは、非表示領域42を構成する複数の点状のトナー付着部は、略同形同大である。
隣接するトナー付着部の間隔は、特に限定されないが、余りに小さいと、表示領域41と実質的に変わらなくなるおそれがあり、余りに大きいと、ブロッキング防止効果が低くなるおそれがある。かかる観点から、隣接するトナー付着部の間隔は、60μm〜200μmが好ましく、80μm〜160μmがより好ましい。ただし、隣接するトナー付着部の間隔は、隣接する2つのトナー付着部の縁間の直線最短長さをいい、選択するトナー付着部によって前記直線最短長さが異なる場合には、そのうちの最も小さい値とする。
非表示領域42の所定範囲(例えば、任意に抽出した10平方cmの範囲)におけるトナー付着部の間隔の標準偏差をσとした場合に、非表示領域42のトナー付着部の間隔は、0±2σの範囲内にあることが好ましく、0±σの範囲内にあることがより好ましく、0±σ/2の範囲内にあることがさらに好ましい。
非表示領域42におけるトナー付着面積率は、余りに小さいと、ブロッキング防止効果が低くなるおそれがあり、余りに大きいと、表示領域41と実質的に変わらなくなるおそれがある。かかる観点から、非表示領域42におけるトナー付着面積率は、3%〜70%であることが好ましく、5%〜50%であることがより好ましく、10%〜40%であることがさらに好ましい。特に好ましくは、非表示領域42におけるトナー付着面積率は、略一定である(換言すると、非表示領域42の中の何れの箇所を抽出しても、トナー付着面積率が略同じである)。
表示領域41におけるトナー付着面積率は、そのトナーによってデザインを視認できる程度であれば特に限定されないが、例えば、85%〜100%であり、好ましくは、90%〜100%であり、より好ましくは、95%〜100%である。
なお、トナー付着面積率が大きくなると、トナー付着部の平面視における大きさが大きくなる、及び/又は、隣接するトナー付着部の間隔が小さくなる。
本明細書において、トナー付着面積率は、単位面積当たりの、トナー付着部の総面積である。
非表示領域42又は表示領域41のトナー付着面積率の具体的な測定方法は、非表示領域42又は表示領域41の中から任意に1平方cmを抽出し、その中のトナー付着部の面積を測定し、トナー付着部の総面積(cm)/1cm×100、から求めることができる。トナー付着部の面積は、例えば、汎用的な画像解析装置を用いて測定できる。
上述のように、非表示領域42は、トナー付着部の集合によって構成されているが、そのトナー付着面積率が小さく、デザインが表示されていない。このような非表示領域42は、好ましくは視覚上透明である。
前記非表示領域42の透明性の指標も、ヘーズで表すことができる。前記非表示領域42のヘーズは、例えば、40%以下であり、好ましくは、35%以下であり、より好ましくは、30%以下である。
一方、トナー付着面積率が大きい表示領域41には、そのトナーによってデザインが表示され、このような表示領域41は、視覚上、不透明である。
前記表示領域41の不透明性の指標は、ヘーズで表すことができ、前記表示領域41のヘーズは、例えば、70%以上であり、好ましくは、80%以上であり、より好ましくは、90%以上である。
ただし、非表示領域42及び表示領域41のヘーズは、JIS K 7136に準拠した測定法によって測定される値をいう。非表示領域42のヘーズの測定には、ヘーズが10%以下のフィルム/ヘーズが10%以下のプライマー層/トナー印刷層の非表示領域の3層構造のものを測定対象とし、表示領域41のヘーズの測定には、ヘーズが10%以下のフィルム/ヘーズが10%以下のプライマー層/トナー印刷層の表示領域の3層構造のものを測定対象とする。
前記トナー印刷層4を構成するトナーは、例えば、バインダー樹脂、ワックス、荷電制御剤(CCA)、顔料、及び必要に応じて添加剤などを含有する粒子が挙げられる。バインダー樹脂(トナー粒子に含まれるバインダー樹脂)は、ワックス、CCA、顔料、添加剤などをバインドする役割を担うものである。バインダー樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂(スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合系樹脂、スチレン−共役ジエン共重合体も含まれるものとする)、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系樹脂、イソシアネート系樹脂、ロジン樹脂、ポリスチレン−ポリエステルグラフト共重合体などが挙げられ、耐ブロッキング性、低温定着性に優れる樹脂が好ましい。
アクリル系樹脂としては、例えば、アクリル系モノマーを必須のモノマー成分として構成された重合体、即ち、アクリル系モノマーに由来する構成単位を少なくとも有する重合体(共重合体)が挙げられる。アクリル系樹脂を構成するモノマー成分にはアクリル系モノマー以外のモノマー成分が含まれていてもよい。
ポリアミド系樹脂としては、例えば、上述のプライマー層3のポリアミド系樹脂として例示されたものが挙げられる。
スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合系樹脂を構成する(メタ)アクリル酸エステルとしては、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどが一般的に用いられる。
ポリエステル系樹脂を構成するジオールに由来する成分としてはビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物などが用いられ、ポリエステル系樹脂を構成するジカルボン酸成分(ジカルボン酸無水物も含まれるものとする)としてはテレフタル酸、イソフタル酸、無水トリメリット酸などが一般的に用いられる。
また、圧力定着によってトナー印刷層4を形成する場合のバインダー樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂(特に、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル(EVA))が好ましい。
CCAは、帯電性を調整する役割を担い、特に限定されないが、例えば、クロム錯体等の負帯電型CCA、ニグロシン等の正帯電型CCAなどが挙げられる。
ワックスは、低温定着性や定着時における離型性をトナーに付与する役割を担う。ワックスは、特に限定されず、天然ワックス、石油ワックス、合成ワックスのいずれを使用してもよい。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又は「メタクリル」、あるいはその両方を意味する。
添加剤としては、例えば、表面処理剤、架橋剤(又は架橋剤に由来する構成単位)、トナーを搬送するためのキャリア剤、離型剤、流動性向上剤、金属酸化物(例えば、シリカ、アルミナ、チタニア等)微粒子の表面をシランカップリング剤で処理して疎水化したものなどが挙げられる。
前記トナーとしては、粉体トナーを使用してもよいし、液体トナーを使用してもよい。汎用性の観点からは、粉体トナーが好ましい。他方、液体トナーは、粉体トナーに比べて粒子径が小さいものを用いることでき、且つ、トナー印刷層4の厚みを薄くすることができるため、熱収縮時に印刷層割れが生じ難い点で好ましい。
トナーが粉体トナーの場合、粉体トナーの粒子の平均粒径(体積平均粒子径)は、特に限定されないが、5μm〜6μm程度が好ましい。また、トナーが液体トナーの場合、液体トナーの粒子の平均粒径(体積平均粒子径)は、特に限定されないが、1μm〜2μm程度が好ましい。なお、前記体積平均粒子径は、体積基準分布におけるメディアン径(D50)であり、例えば、レーザー回折法により測定することができる。
トナー印刷層4の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.1μm〜15μmであり、好ましくは0.2μm〜10μmである。
以下、本発明の様々な実施形態を説明するが、その説明に於いては、主として上記実施形態と異なる構成及び効果について説明し、同様の構成などについては、用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある。
また、以下の様々な実施形態から選ばれる2以上の実施形態を適宜組み合わせてもよく、或いは、様々な実施形態から選ばれる1つ又は2つ以上の構成を、それ以外の実施形態に置換、組み合わせなどしてもよい。
[第2実施形態のラベル基材]
第2実施形態のラベル基材1は、図7及び図8に示すように、プライマー層3が、フィルム2の幅方向第1側部2aを除いた、フィルム2の第1面側の全体にベタ状に設けられている。プライマー層3が設けられていないフィルム2の第1側部2aにおいては、フィルム2の第1面及び第2面が露出している。
このプライマー層3には、第1実施形態と同様に、表示領域41と非表示領域42を有するトナー印刷層4が設けられている。
[第3実施形態のラベル基材]
第3実施形態のラベル基材1は、図9乃至図11に示すように、フィルム2とプライマー層3の間に、有版印刷層5が設けられている点で上記各実施形態と異なる。
トナー印刷層4は無版印刷方式で形成される印刷層であるが、ここでの印刷層は、有版印刷方式による有版印刷層5である点で、トナー印刷層4と異なっている。
有版印刷層5は、従来公知の印刷インキを用いて形成される。有版印刷層5は、透明でもよく(無色透明インキ又は有色透明インキを用いて形成)、或いは、不透明でもよい(有色インキを用いて形成)。
透明な有版印刷層5は、フィルム2とプライマー層3の間の全体に亘って設けられていてもよく、或いは、その間の一部分に設けられていてもよい。
不透明な有版印刷層5は、非表示領域42の透明性を損ねないようにするため、非表示領域42に対応するプライマー層3とフィルム2との間を除く、フィルム2とプライマー層3の間の全体或いはその間の一部分に設けられることが好ましい。
図10及び図11に示す例では、不透明な有版印刷層5が、非表示領域42に対応する範囲を除いて、フィルム2とプライマー層3の間に設けられている。
不透明な有版印刷層5は、それ自体にデザインが表されている印刷層でもよく、トナー印刷層4の表示領域41に表されたデザインと協働して更なるデザインを表す印刷層でもよく、或いは、無模様一色の印刷層でもよい。前記無模様一色の不透明な有版印刷層5としては、例えば、白色の印刷層、銀色の印刷層、黒色の印刷層などが挙げられる。
有版印刷層5の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.1μm〜5μmであり、好ましくは0.2μm〜4μmである。
なお、図10及び図11では、有版印刷層5が、非表示領域42に対応する範囲を除いてフィルム2とプライマー層3の間の略全体に設けられているが、これに限られず、適宜変更できる。
例えば、有版印刷層5が、表示領域41に対応する範囲の全部又は一部を除いて、フィルム2とプライマー層3の間に設けられていてもよい。
例えば、図12に示すように、有版印刷層5が設けられている部分5b,5dと、有版印刷層5が設けられていない部分5a,5c,5eとを有し、その部分5a,5c,5eに表示領域41が対応して設けられていてもよい。換言すると、有版印刷層5が、表示領域41に対応する一部(部分5a,5c,5e)を除いて、フィルム2とプライマー層3の間に設けられていてもよい。前記部分5a,5c,5eには有版印刷層5が設けられていないので、その部分5a,5c,5eにおいては、トナー印刷層4の表示領域41に表されたデザインのみが視認される。特に、有版印刷層5が前記無模様一色の不透明な印刷層である場合には、部分5a,5c,5eにおいて表示領域41のデザインのみが明瞭に表れるようになる。
また、有版印刷層5が、非表示領域42に対応する範囲の全部又は一部を含んで設けられていてもよい。換言すると、非表示領域42の全部又は一部が有版印刷層5に重なるように設けられていてもよい。
例えば、図13に示すように、有版印刷層5が設けられている部分5b,5d,5f,5hと、有版印刷層5が設けられていない部分5a,5c,5e,5g,5iとを有し、その部分5b,5d,5f,5hに非表示領域42が設けられていてもよい。図示例では、部分5bにおいては非表示領域42と表示領域41が対応して設けられ、部分5d,5f,5hにおいては非表示領域42のみが対応して設けられている。なお、部分5eにおいても非表示領域42が対応して設けられている。この場合、ラベル基材のうち部分5b,5d,5f,5hには、有版印刷層5が設けられているので、その部分5b,5d,5f,5hの有版印刷層5のデザインが視認されるようになる。なお、部分5eにおいては、トナー印刷層の表示領域41及び有版印刷層5の何れも有さないので、実質的に透明に見えるようになる。
図12及び図13において、有版印刷層5が設けられている部分に対応する表示領域41及び非表示領域42の色彩は、有版印刷層5の色彩と同系統としておくことが好ましい。このように同系統とすることにより、トナー印刷層が有版印刷層5の色彩へ影響することを抑制できる。特に、図13のように、有版印刷層5が設けられている部分5b,5d,5f,5hに対応して非表示領域42を設けることにより、有版印刷層5の色彩への影響がより抑えられる。この場合においても、有版印刷層5の色彩と同系統としておくことがより好ましい。
なお、図12及び図13は、それぞれの変形例に係るラベル基材を図9のX−X線と同様の箇所で切断した拡大断面図である。
[第4実施形態のラベル基材]
第4実施形態のラベル基材1は、図14乃至図16に示すように、トナー印刷層4が、上記表示領域41及び非表示領域42に加えて、中間領域43を有する点で上記各実施形態と異なる。図14において、トナー印刷層4の表示領域41、非表示領域42及び中間領域43を判り易く図示するため、便宜上、表示領域41に網掛けを付し、非表示領域42に無数のドットを付し、中間領域43に斜線を付している。
具体的には、本実施形態のトナー印刷層4は、表示領域41と、非表示領域42と、前記表示領域41のトナー付着面積率よりも小さく且つ非表示領域42のトナー付着面積率よりも大きいトナー付着面積率を有する中間領域43と、を有する。
図16は、図14の一点鎖線で長方形状に囲われた部分を拡大した図であって、表示領域41、中間領域43及び非表示領域42を含む部分のトナー印刷層4を平面視において拡大した図である。
図示例では、中間領域43は、表示領域41と非表示領域42の間に設けられている。もっとも、中間領域43を設ける箇所は、これに限定されず、例えば、表示領域41及び/又は非表示領域42の面内に設けてもよく(この場合、中間領域43は、表示領域41及び/又は非表示領域42によって囲われる)、或いは、表示領域41及び/又は非表示領域42の縁部分に設けてもよい。
中間領域43は、表示領域41及び非表示領域42と同様に、共に、プライマー層3に付着したトナー付着部の集合によって構成されるが、表示領域41及び非表示領域42とはトナー付着面積率が異なっている。つまり、中間領域43のトナー付着面積率は、表示領域41のトナー付着面積率よりも小さく、且つ、非表示領域42のトナー付着面積率よりも大きい。
このような中間領域43においては、トナーが中密度で存在するので不鮮明な透明となる。
図16に示すように、中間領域43は、平面視において、平面視においてプライマー層3の表面が視認できる。
中間領域43を構成する無数のトナー付着部は、それぞれが独立していてもよく、或いは、隣接するトナー付着部が部分的に重なっていてもよい。
また、中間領域43のトナー付着面積率は、徐々に変化していてもよく、一定であってもよい。
図示例では、中間領域43は、そのトナー付着面積率が徐々に変化する階調構造を成している。例えば、中間領域43は、ある方向に向かうに従ってトナー付着面積率が段階的に大きくなっている領域を有する。図示例では、中間領域43は、非表示領域42付近から表示領域41付近に向かうに従ってトナー付着面積率が徐々に大きくなっている。
中間領域43を構成するトナー付着部の面積を変化させることにより、前記階調構造の中間領域43が形成されている。
中間領域43におけるトナー付着面積率は、特に限定されないが、例えば、40%を越え85%未満であり、好ましくは、50%〜80%である。
中間領域43におけるトナー付着面積率は、上記第1実施形態で示した非表示領域42及び表示領域41のトナー付着面積率と同様にして測定できる。
前記中間領域43のヘーズは、例えば、40%を越え70%未満であり、好ましくは、45%〜65%であり、より好ましくは、50%〜60%である。
中間領域43のヘーズは、上記第1実施形態で示した非表示領域42及び表示領域41のヘーズと同様に、JIS K 7136に準拠した測定法によって測定される値をいう。
本実施形態のように、表示領域41と非表示領域42の間に中間領域43を有するラベル基材であって熱収縮性フィルムを用いたラベル基材1は、3次元曲面部を有する被着体に熱収縮装着するためのラベルとして好適に使用である。すなわち、本実施形態のラベル基材1を用いて後述する熱収縮性の筒状ラベルを形成し、その筒状ラベルの非表示領域を容器の肩部のような被着体の3次元曲面部に対応させて筒状ラベルを熱収縮装着した場合、非表示領域43を含む部分の見た目の変化が階調的になり、ラベルの装着外観も良好となる。
[第5実施形態のラベル基材]
第5実施形態のラベル基材1は、上記様々な実施形態のラベル基材1に、保護コーティング層が積層されているものである。
例えば、図17乃至図19に示すように、トナー印刷層4の第1面側に保護コーティング層6が設けられている。この保護コーティング層6は、プライマー層3の全体に重なるように設けられている。また、保護コーティング層6は、トナー印刷層4の全体に重なるように設けられている。なお、プライマー層3が形成されていない部分にもトナー印刷層4が設けられている場合、保護コーティング層6は、その部分のトナー印刷層4に重なって設けられていてもよく、或いは、その部分には設けられていなくてもよい。
なお、図17乃至図19では、便宜上、上記第1実施形態の構造のものに保護コーティング層6を積層した場合を図示しているが、その他の実施形態のものにも同様に保護コーティング層6を設けてもよい。
保護コーティング層6は、トナー印刷層4などを保護する目的で設けられる。
ラベル基材1が熱収縮性筒状ラベル又は自己伸縮性筒状ラベルとして用いられる場合には、保護コーティング層6は、熱収縮又は自己伸縮時のトナー印刷層4の割れ防止、或いは、容器に対するラベルの滑り性を向上させる目的でも設けられる。このような目的の場合には、保護コーティング層6は、熱収縮又は自己伸縮に追従する程度の柔軟性を有するものであることが好ましい。
前記保護コーティング層6は、柔軟性の高い樹脂から形成されていることが好ましく、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アミド系樹脂などが挙げられる。また、保護コーティング層6には、滑り性を改善するための滑剤を含むことが好ましく、その他、必要に応じて、各種添加剤を含んでいてもよい。また、保護コーティング層6は、フィルム2に対する付着性の低いものが好ましい。
保護コーティング層6は、透明であり、特に、フィルム2と同等又はそれ以上の透明性を有する。
保護コーティング層6の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.1μm〜10μmである。
[ラベル基材の製造方法]
本発明のラベル基材1の製造方法は、長尺帯状のフィルム2にプライマー層3を形成する工程、プライマー層3の上にトナー印刷層4を形成する工程、プライマー層3及びトナー印刷層4を形成後のフィルム2をロール状に巻き取る工程、を有し、必要に応じて、他の工程を有していてもよい。
これら各工程を1つの製造ラインで一連に行ってもよいし、或いは、前記各工程から選ばれる1つ又は2つ以上の工程を、1つのラインで行い、且つ残る工程を他の1つ又は2つ以上のラインで行ってもよい。また、前記各工程の全てを一の実施者が行ってもよいし、或いは、前記各工程から選ばれる1つ又は2つ以上の工程を一の実施者が行い、且つ残る工程を他の実施者が行ってもよい。
<有版印刷層形成工程>
図20に示すように、ロール状に巻かれた長尺帯状のフィルム2を引き出し、長手方向に搬送する。
上記第3実施形態で示した有版印刷層5を有するラベル基材1を製造する場合には、前記フィルム2の第1面に、公知の印刷法を用いて印刷インキを塗布して有版印刷層5を形成する。前記印刷法は、特に限定されず、グラビア印刷、フレキソ印刷、凸版輪転印刷、シルクスクリーン印刷などの汎用的な印刷法が挙げられるが、好ましくはグラビア版91を用いたグラビア印刷法が用いられる。前記印刷インキも特に限定されず、有色インキでもよく、透明インキでもよい。また、硬化方式による分類では、前記印刷インキは、溶剤型インキ、紫外線硬化型インキなどの何れの硬化方式でもよい。
フィルム2の第1面の所定範囲に印刷インキを塗布した後、その硬化方式に従い、乾燥や紫外線照射などを行ってインキを硬化させることにより、有版印刷層5を形成できる。
なお、有版印刷層5を形成しない場合には、本工程は省略される。
<プライマー層形成工程>
前記フィルム2の有版印刷層5の第1面に、又は、(有版印刷層5を形成しない場合には)引き出したフィルム2の第1面に、公知の塗布法を用いて下塗り剤を塗布してプライマー層3を形成する。
下塗り剤は、プライマー層3を形成する材料であり、上記<プライマー層>で説明したポリアミド系樹脂などの樹脂成分を含む液剤が用いられる。下塗り剤の塗布方法は、特に限定されず、上記グラビア印刷、フレキソ印刷などの汎用的な印刷法の他、バーコーター、コンマコーターなどを用いた汎用的なコーター法などが挙げられるが、好ましくは、フレキソ版又はグラビア版92を用いたフレキソ印刷法又はグラビア印刷法が用いられる。
また、様々な硬化方式の下塗り剤を用いることができるが、通常、上記ポリアミド系樹脂などを含む場合には、溶剤型の下塗り剤が用いられる。
フィルム2の幅方向第1側部2a及び第2側部2bを除いて、下塗り剤をフィルム2の長手方向に連続的に塗布し、乾燥などによって硬化させることにより、第1実施形態で示す範囲にプライマー層3を形成できる。フィルム2の幅方向第1側部2aを除いて、下塗り剤をフィルム2の長手方向に連続的に塗布し、乾燥などによって硬化させることにより、第2実施形態で示す範囲にプライマー層3を形成できる。
<トナー印刷層形成工程>
前記フィルム2のプライマー層3の第1面に、トナーを付着させてトナー印刷層4を形成する。本工程において、単位面積当たりのトナー付着量を変化させることにより、上記第1実施形態などで示した表示領域41及び非表示領域42を有するトナー印刷層4を形成でき、さらに、上記第4実施形態で示した表示領域41、非表示領域42及び中間領域43を有するトナー印刷層4を形成できる。
トナー印刷層4は、トナーを用いて電子写真方式の印刷機93により形成される。前記トナーは、上記<トナー印刷層>で説明したような、バインダー樹脂、ワックス、荷電制御剤(CCA)、顔料、及び必要に応じて添加剤などを含有する粒子が用いられ、粉体でもよく、或いは、液体でもよい。
トナー印刷機93にてトナーを付着させるに当たり、所定範囲のトナー付着量を少なく設定することによって非表示領域42を形成でき、所定範囲のトナー付着量を多くしつつそのトナーにてデザインを表すことによって表示領域41を形成できる。
このような設定は、通常、トナー印刷機に具備されている。トナー印刷機は、市販品を用いることができる。前記市販品としては、エプソン社製の「LP−S9000シリーズ」、リコー社製の「SPC831/831M」、「SPC830/830M」、「SPC810−ME」、「SPC731/731M」、「SPC730/730M」、ヒューレット・パッカード社製の「HP Indigo WS20000」、「HP Indigo WS6600」、「HP Indigo WS6000」、「HP Indigo WS4600」、富士ゼロックス社製の「DocuPrint C5000」、「DocuPrint C4000」、「DocuPrint C3360」、「DocuPrint C3350」などが挙げられる。
トナー印刷層4を形成することにより、上記第1乃至第4実施形態で示すような長尺帯状のラベル基材1が得られる。
なお、フィルム2の第2面側にもプライマー層3及びトナー印刷層4などを形成する場合には、その第2面に対して前記有版印刷層形成工程からトナー印刷層形成工程を再度行えばよい。
<巻き取り工程>
得られたラベル基材1は、図20に示すように、一旦、ロール状に巻き取られてロール体100とされる。
本発明のラベル基材1は、プライマー層3が設けられているが、プライマー層3の表面の全体にトナー印刷層4が設けられている。このため、このラベル基材1をロール状に巻き取っても、プライマー層3がフィルム2に対してブロッキングを生じ難くなる。なお、トナー印刷層4の非表示領域42においては、部分的にプライマー層3が露出しているが、プライマー層3の第1面(表面)に複数のトナーが分散付着しているので、ロール状態において前記露出したプライマー層3とフィルム2との接触面積が小さくなる上、両者の間にトナー付着部が介在するので、両者が強く接触することを防止できる。
また、非表示領域42は、トナー付着面積率が小さく、好ましくは透明である。通常、トナー印刷機を用いてラベル基材1にデザイン印刷を施す場合、トナーを付着させつつ透明な領域を形成することはないが、本発明によれば、非表示領域42のトナー付着面積率を小さくすることにより、トナー印刷層4の一部に透明な領域(透明な非表示領域42)を含ませることができる。
<保護コーティング層形成工程>
前記ロール体100から、ラベル基材1を引き出し、そのラベル基材1の第1面に、公知の塗布法を用いてコート剤を塗布して保護コーティング層6を形成する。
コート剤は、保護コーティング層6を形成する材料であり、上記[第5実施形態のラベル基材]で説明したアクリル系樹脂などの樹脂成分を含む液剤が用いられる。コート剤の塗布方法は、特に限定されず、上記汎用的な印刷法、コーター法などが挙げられるが、好ましくは、フレキソ版又はグラビア版94を用いたフレキソ印刷法又はグラビア印刷法が用いられる。また、様々な硬化方式のコート剤を用いることができるが、通常、上記アクリル系樹脂などを含む場合には、溶剤型のコート剤が用いられる。
プライマー層3の形成範囲に重なるように、コート剤をトナー印刷層4の第1面に塗布し、硬化させることにより、第5実施形態で示すラベル基材1を得ることができる。
保護コーティング層6を有するラベル基材1も、図20に示すように、ロール状に巻き取られ、保管・運搬される。
かかる保護コーティング層6を有するラベル基材1も、プライマー層3がフィルム2に対してブロッキングを生じ難くなる。
[ラベル基材の使用]
本発明のラベル基材1は、ラベルとして使用される。
例えば、第1実施形態に示すラベル基材1を、1つの表示領域41を含むように非表示領域42にて幅方向に切断することにより、1つのラベルが得られる。第2乃至第5実施形態のラベル基材1も同様に切断することにより、1つのラベルが得られる。なお、図2、図7、図9、図14及び図17に、切断線を二点鎖線で示している。
前記切断は、フィルム2の長手方向において隣接する表示領域41の間にある非表示領域42の範囲内にて行われる。なお、図示例では、非表示領域42の中央部において切断するように、切断線である二点鎖線を表しているが、何れか一方の表示領域41寄りの位置で切断してもよく、或いは、表示領域41と非表示領域42の境界で切断してもよい(図示せず)。
前記のようにして切断して得られた第1例のラベル81を、図21に示す。なお、図21では、図2のラベル基材1を切断して得られるラベル81を示している。第1例のラベル81は、平面視略矩形状である。また、図21のラベル81の縦方向は、ラベル基材1の長手方向に対応し、横方向は、ラベル基材1の幅方向に対応する。
かかるラベル81は、縦方向の上側及び下側において、非表示領域42が横方向に帯状に存在し、また、横方向の左側部81a及び右側部81b(ラベル基材1の幅方向第1側部2a及び第2側部2bに対応)においてフィルム2の第1面が露出している。なお、長尺帯状のラベル基材1の、表示領域41と非表示領域42の境界で切断した場合には、縦方向の上側又は下側の何れか一方のみにおいて非表示領域42が横方向に帯状に存在したラベルが得られる(図示せず)。また、第2実施形態のラベル基材1を切断した場合には、横方向の左側部のみにおいてフィルム2の第1面が露出したラベルが得られる(図示せず)。
例えば、この第1例のラベル81をその第2面側が外側となるようにして、被着体に装着する。具体的には、この第1例のラベル81の横方向左側部81aの第1面を、図22(a)に示すように、接着剤B1(接着剤には、粘着剤と呼ばれるものも含まれる。以下同じ)を介して被着体Aに貼り付け、ラベル81を被着体Aの周囲に巻き付けた後、その横方向右側部81bの第1面を、接着剤B2を介して横方向左側部81aの第2面に貼り付けることによって、図22(b)に示すように、ラベル付き包装体を得ることができる。このような装着方式のラベル81は、巻付けラベルとも呼ばれる。このような装着方式のラベル81に使用されるラベル基材1は、熱収縮性を有するフィルムを用いることが好ましいが、熱収縮性を有さないフィルムを用いてもよい。
被着体Aは、特に限定されず、代表的には、PETボトルなどの飲料容器、調味料容器、シャンプーなどのサニタリー容器、洗剤容器、化粧品容器、医薬品容器、紙製包装箱などの各種容器のほか、おもちゃや機械工具類などの商品自体が挙げられる。図22では、被着体Aとして円筒状のPETボトルを示している。
なお、図示例では、ラベル81の右側部81bの第1面を左側部81aの第2面に貼り付けているが、ラベル81の右側部81bの第1面を、被着体Aに貼り付けてもよい。また、左側部81a及び右側部81bのみを接着剤B1,B2にて貼り付けているが、これに限定されず、例えば、ラベル81の第1面の略全体を接着剤にて貼り付けてもよい。さらに、第1面側を被着体Aに向けてラベル81を貼り付けているが、第2面側を被着体Aに向けてラベル81を貼り付けてもよい。また、図示例では、ラベル81をその第2面側が外側となるようにして被着体Aに装着しているが、反対に、ラベル81の第1面側を外側にして被着体Aに装着してもよい。
さらに、第1例のラベル81は、平面視略矩形状であるが、これに限られず、平面視略楕円形状などの所望の形状に加工して被着体Aに装着してもよい。
図23乃至図25は、第2例のラベル82を示す。
第2例のラベル82は、筒状に形成された筒状ラベル82である。このような予め筒状に形成された筒状ラベル82は、従来公知の方式に従い、被着体Aの外側に嵌め入れて装着される。
このような筒状ラベル82に使用されるラベル基材1は、熱収縮性及び/又は自己伸縮性を有するフィルム2が用いられる。熱収縮性フィルム2を用いた筒状ラベル82は、熱収縮性筒状ラベル、筒状シュリンクなどと呼ばれ、自己伸縮性フィルム2を用いた筒状ラベル82は、自己伸縮性筒状ラベル、ストレッチフィルムなどとも呼ばれ、熱収縮性及び自己伸縮性フィルム2を用いた筒状ラベル82は、ストレッチシュリンクラベルなどとも呼ばれる。
このような筒状ラベル82は、図23乃至図25に示すように、平面視略矩形状のラベル83の第2面側を外側にし、その右側部83bの第1面を、接着剤又は溶剤B3を介して左側部83aの第2面に貼り付けることによって得られる。なお、図7及び図8に示すラベル基材1を用いた場合には、内側に位置する側部(例えば左側部83a)の第1面側にプライマー層3などが存在するようになる。
なお、図23乃至図25では、上記保護コーティング層6が設けられたラベル基材1を用いて形成された筒状ラベル82を示しているが、保護コーティング層6が設けられていないラベル基材1を用いてもよい。さらに、右側部83bの第2面を左側部83aの第1面に貼り付けてもよく、また、第1面側を外側にして筒状に形成してもよい。
かかる筒状ラベル82も、図25に示すように、縦方向の上側及び下側において、非表示領域42が横方向に帯状に存在し、この非表示領域42が透明であることが好ましい。
なお、図示のような筒状ラベル82は、通常、長尺帯状のラベル基材1を筒状に形成し、長尺帯状の筒状ラベル連続体を得た後、その筒状ラベル連続体を切断することによって製造される。長尺帯状のラベル基材から筒状ラベル連続体を製造し、さらに、筒状ラベルを得る手順については、特開2014−186072号に開示されているので、それを参照されたい。
熱収縮性を有するフィルムを用いたラベル基材1から得られるラベルは、通常、加熱して熱収縮させて使用される。
ラベルを熱収縮させると、通常、ラベル基材1の非表示領域42の透明性が低下する。従って、熱収縮後のラベルにおける非表示領域42のヘーズは、ラベル基材1における非表示領域42のヘーズよりも大きくなる。同様に、ラベルを熱収縮させると、各層の厚みが増すなどの理由から、通常、熱収縮後の各層のヘーズは、ラベル基材1の状態(熱収縮前)における各層のヘーズよりも大きくなる。
例えば、上記熱収縮性筒状ラベルである筒状ラベル82を容器などの被着体の外側に嵌め入れ、熱収縮させることによって装着する場合、筒状ラベル82の周方向における熱収縮率は、一般に、3%〜50%の範囲となる。かかる熱収縮によって筒状ラベル82の非表示領域42のヘーズはラベル基材1のときよりも上昇する。例えば、熱収縮後の筒状ラベル82の非表示領域42のヘーズが増加したとしても、被着体の外面の色彩と非表示領域42の色彩とが同系統であれば、筒状ラベル82のうち非表示領域42を含む部分は目立たず、実質的には透明と同視できる見た目となる。なお、被着体の外面の色彩と非表示領域42の色彩とが同系統であるとは、例えば、醤油を入れた透明プラスチック容器(被着体)に対して、黒色のトナーを用いて非表示領域42を形成したラベル基材1を用いた場合などが該当する。
一方、被着体の外面の色彩と非表示領域42の色彩とが同系統でない場合であっても、周方向における熱収縮率が20%以下で筒状ラベル82を熱収縮させたならば、非表示領域42の透明性も殆ど低下せず、熱収縮前後において非表示領域42を含む部分の見た目が変わらなくなる。なお、被着体の外面の色彩と非表示領域42の色彩とが同系統でないとは、例えば、透明な飲料を入れた透明プラスチック容器(被着体)に対して、黒色のトナーを用いて非表示領域42を形成したラベル基材1を用いた場合などが該当する。
1 ラベル基材
2 フィルム
3 プライマー層
4 トナー印刷層
41 表示領域
42 非表示領域
43 中間領域
5 有版印刷層
6 保護コーティング層
81,83 ラベル
82 筒状ラベル

Claims (4)

  1. 長尺帯状の透明なフィルムと、前記フィルムの第1面側に積層されたプライマー層と、前記プライマー層の第1面側に積層されたトナー印刷層と、を有し、ロール状に巻き取られているラベル基材であって、
    前記トナー印刷層が、デザインが表示された表示領域と、無数の点状の有色トナー付着部から構成された非表示領域であって、前記表示領域よりもトナー付着面積率が小さく且つデザインが表示されない非表示領域と、を有する、ラベル基材。
  2. 前記非表示領域のトナー付着面積率が、3%〜70%である、請求項1に記載のラベル基材。
  3. 長尺帯状のフィルムの第1面側に、下塗り剤を塗布してプライマー層を形成する工程、
    前記プライマー層の第1面側に、トナーを付着させてトナー印刷層を形成する工程、
    前記トナー印刷層を形成した後、長尺帯状のフィルムをロール状に巻き取る工程、を有し、
    前記トナー印刷層の形成工程において、単位面積当たりのトナー付着量を変化させ、デザインが表示された表示領域と無数の点状の有色トナー付着部から構成された非表示領域であってデザインが表示されない非表示領域とを有するトナー印刷層を形成する、ラベル基材の製造方法。
  4. 前記ロール状に巻き取ったフィルムを引き出し、前記トナー印刷層の第1面側に、少なくともプライマー層の全体に重なるように、コート剤を塗布して保護コーティング層を形成する工程をさらに有する、請求項3に記載のラベル基材の製造方法。
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