JP4036664B2 - シュリンクラベル及びシュリンクラベル付き容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シュリンクラベル及び該シュリンクラベルが装着されたシュリンクラベル付き容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、飲料用容器等として広く普及しているポリエチレンテレフタレート製ボトル(PETボトル又はペットボトル)などの容器では、ラベルとしてシュリンクラベルが広く利用されている。シュリンクラベルとしては、熱収縮性を有するベースフィルムの表面に種々の印刷層が形成されたものが用いられている。このようなシュリンクラベルを容器に装着することにより、印刷層による優れた又は美麗なデザインが発揮させられて、消費者の購買意欲が高められている。従って、シュリンクラベルとしては、消費者の購買意欲を高められるような優れたデザイン性を発揮できるものが求められている。そのため、シュリンクラベルとしては、例えば、無色透明なフィルムに写真印刷等の多色印刷などが施されたりしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、優れたデザイン性を付与することができるシュリンクラベル及び該シュリンクラベル付き容器を提供することにある。
本発明の他の目的は、消費者の購買意欲を高められるような優れたデザイン性を容器に付与することができるシュリンクラベル及び該シュリンクラベル付き容器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の2種以上のポリマー成分を含有し且つ相分離構造を有するベースフィルムを用いてシュリンクラベルを作製すると、前記ベースフィルムは相分離構造による不均質な光透過性を有していることにより、印刷では得難い風合いのシュリンクラベルが得られ、従来にはない優れたデザイン性を発揮できるシュリンクラベルが得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0005】
すなわち、本発明は、ベースフィルムの一方の面に印刷層が設けられたシュリンクラベルであって、該ベースフィルムが、ポリエステル系ポリマー、ポリスチレン系ポリマーおよびポリオレフィン系ポリマーのうちの少なくともいずれか2種以上のポリマー成分を含有し且つ相分離構造を有しているとともに、該相分離構造により光透過性が不均質となっていることを特徴とするシュリンクラベルを提供する。
【0006】
前記ベースフィルムの相分離構造としては、海部と島部とからなる海島構造であってもよい。
【0007】
前記印刷層としては、ベースフィルムの不均質な光透過性により生じる地模様が透視可能となるように印刷された透視性印刷部を有していることが好ましい。このように、透視性印刷部を介して、前記地模様が透視されるため、優れた風合いのデザイン性が発揮される。また、表面に、印刷インキが付着した頂部と、印刷インキが付着していない周囲部とからなる微小凹凸部により斑点模様が発現していてもよい。
【0008】
前記ベースフィルムの表面の平均粗さ(Ra)は0.5〜1.0μmであってもよい。
【0009】
さらにまた、本発明は、容器に、前記シュリンクラベルが装着されていることを特徴とするシュリンクラベル付き容器を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一部材又は部位については同一の符号を付している場合がある。
【0011】
図1は本発明のシュリンクラベルを部分的に示し且つベースフィルムの相分離構造および印刷層の印刷濃度の差異等に関して模式的に示す概略模式図である。図1において、1はシュリンクラベル、2はベースフィルム、2aはベースフィルム2における光透過性の高い高透過部、2bはベースフィルム2における光透過性の低い低透過部、3は印刷層、3aは不透視性印刷部、3bは透視性印刷部である。図1では、シュリンクラベル1は、高透過部2aおよび低透過部2bを有するベースフィルム2の表面に、不透視性印刷部3aおよび透視性印刷部3bを有する印刷層3が形成されている。
【0012】
前記ベースフィルム2は、互いに非相溶性を有している2種以上のポリマー成分により構成されて相分離構造を有している。また、ベースフィルム2は、延伸(特に、実質的に一軸延伸)されており、熱収縮性を有している。ベースフィルム2の相分離構造としては、不均一に混合されたポリマー成分の互いの分散状態や界面の状態により異なった光透過性が生じる海部と島部とからなる海島構造を有していることが好ましい。具体的には、ベースフィルム2の相分離構造としては、図1で示されるように、高透過部2aとしての海部と低透過部2bとしての島部とからなる海島構造であってもよく、または逆に、低透過部2bとしての海部と高透過部2aとしての島部とからなる海島構造であってもよい。また、低透過性の島部が、重なり合ったり、密集状態となったりして、様々な低透過部2bが形成されていてもよい。なお、島部の大きさは、数μm又はそれ以下でもよく、数十mmでもよい。島部の厚さも、0.1μm〜数μm程度と不均一となっていてもよい。ベースフィルム2は、このように異なった光透過性が生じる海部と島部とからなる海島構造などの相分離構造により、不均質な光透過性を有している。なお、ベースフィルム2は、局所的には高透過部2aで半透明又は半透明に近い状態となっているが、フィルム全体的には略不透明となっている。このようなベースフィルム2は、例えば、蛍光灯等の光にかざすと、不均一ではあるが高透過部2aが明るく、低透過部2bが暗く見えるものである。また、ベースフィルム2は、光沢性を有していてもよく、特に、前記海島構造などの相分離構造による不均一なパール調光沢を生じるものが好ましい。
【0013】
このようなベースフィルムが前記構造によって有する地模様としては、例えば、パール紙調模様、雲流紙調模様、雲母調模様などのような不均一な光透過性を有している模様が挙げられる。また、ベースフィルムの表面は凹凸状となっていてもよく、そのため、前記地模様が立体的に視認されるような表面となっていてもよい。前記地模様は、通常、不定形性なものであるが、定形性を有していてもよい。
【0014】
なお、ベースフィルムが、相分離構造により海島構造を有している場合、該島部は、実質的に一方向に延伸されたベースフィルムの延伸方向に配向又は略配向していてもよい。
【0015】
図1では、ベースフィルム2の高透過部2aと低透過部2bとが模式的に示されているので、高透過部2aと低透過部2bとの境界は明確となっているが、該境界はほとんどの場合不明確である。例えば、高透過部2aおよび低透過部2bのうちいずれか一方の部(2a又は2b)の中心部から他方の部(2b又は2a)の中心部に向かって徐々に相分離状態が形成されて、不明確な境界となっている。また、高透過部2aや低透過部2bにおける光透過性は不均一である。
【0016】
ベースフィルム2は、相分離構造を有しているので、JIS B 0601に準じて測定された表面粗さ(カットオフ値0.8mm、評価長さ4.0mm)による平均粗さ(Ra)が、例えば、0.5〜1.0μm程度である。
【0017】
このようなベースフィルム2は、ポリエステル系ポリマー、ポリスチレン系ポリマーおよびポリオレフィン系ポリマーのうちの少なくともいずれか2種以上のポリマー成分から構成されている。従って、ベースフィルム2の素材としては、例えば、ポリエステル系ポリマー及びポリスチレン系ポリマーを含有するポリマー成分;ポリエステル系ポリマーおよびポリオレフィン系ポリマーを含有するポリマー成分;ポリスチレン系ポリマーおよびポリオレフィン系ポリマーを含有するポリマー成分;ポリエステル系ポリマー、ポリスチレン系ポリマーおよびポリオレフィン系ポリマーを含有するポリマー成分などが用いられる。本発明では、ベースフィルム2の素材としては、ポリエステル系ポリマーに、ポリオレフィン系ポリマー又はポリスチレン系ポリマーが配合されているポリマー成分を好適に用いることができる。
【0018】
ポリエステル系ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートの他、各種共重合ポリエステルなどが挙げられる。前記共重合ポリエステルとしては、例えば、テレフタル酸及びエチレングリコールを、それぞれジカルボン酸成分及びジオール成分の主成分として用い、共重合成分として、芳香族ジカルボン酸(イソフタル酸、フタル酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、スチルベンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸など)、脂肪族ジカルボン酸(マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸など)、脂環式ジカルボン酸(シクロヘキサンジカルボン酸など)等のジカルボン酸成分、ジエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等のジオール成分を用いた共重合ポリエステルなどが挙げられる。
【0019】
ポリスチレン系ポリマーとしては、例えば、ポリスチレンの他、スチレンと、該スチレンに対して共重合性を有している共重合性モノマー(例えば、ブタジエン、アクリロニトリル、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸アルキルエステル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸アルキルエステル等のアクリル酸エステル類など)とを共重合させた共重合体などが挙げられる。
【0020】
ポリオレフィン系ポリマーとしては、例えば、ポリエチレン(例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンなど)や、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等のエチレン系樹脂;エチレン−プロピレン共重合体等のプロピレン系樹脂などが挙げられる。
【0021】
ベースフィルムとしては、例えば、2種以上のポリマー成分を混合し(特に、不均一又は非相溶に混合し)、該混合した2種以上のポリマー成分の混合物(特に、不均一な又は非相溶な混合状態で混合された混合物)を溶融押出しによりシートを形成した後、該形成されたシートを、少なくとも一方向に延伸することにより作製することができる。なお、前記2種以上のポリマー成分を混合する際の混合具合(不均一な程度)や、溶融押出しする際の溶融条件などを適宜調整することにより、目的とする程度に2種以上のポリマー成分が相分離されている相分離構造を形成させることができる。また、溶融押出しによりシートを形成する際に、冷却ロールなどにより、ベースフィルムの表面の粗さを調整することもできる。
【0022】
さらに具体例を示すと、例えば、テレフタル酸とエチレングリコールとをモノマー成分の主成分とした共重合ポリエステル100重量部に、ポリオレフィン系ポリマーとして、エチレン−プロピレン共重合体を10〜40重量部加えて混合し、270℃程度の温度で、Tダイにより溶融押出しして、冷却ロールで冷却した後、70〜110℃程度に加温した状態で、テンターにより幅方向に延伸することにより、ベースフィルムを作製することができる。また、上記エチレン−プロピレン共重合体に代えてポリスチレン又はスチレンブタジエン共重合体等のポリスチレン系ポリマーを10〜40重量部加えた混合物を、前記ポリオレフィン系ポリマーの場合と同様にして形成することにより、ベースフィルムを作製することができる。なお、前記樹脂(ポリマー成分)に、炭酸カルシウム等の無機微粒子を添加し、該微粒子によるボイドが形成されたベースフィルムであってもよい。
【0023】
本発明のシュリンクラベル1において、ベースフィルム2の表面(容器に装着した際に表側又は外側に相当する面)には印刷層3が形成されている。該印刷層3としては、特に制限されないが、ベースフィルム2の不均質な光透過性をデザインとして効果的に利用することができるような印刷により形成されていることが好ましい。例えば、図1で示されるように、印刷層3は、ベースフィルム2の不均質な光透過性により生じる地模様(例えば、パール紙調地模様、雲流紙調地模様または雲母調地模様など)が透視可能な透視性印刷部3bと、前記地模様が透視不可能な不透視性印刷部3aとにより構成されていてもよい。なお、図1では、前記透視性印刷部3bと不透視性印刷部3aとを模式的に示しているので、透視性印刷部3bと不透視性印刷部3aとの間の境界は明確となっているが、該境界は不明確であってもよく、例えば、透視性印刷部3bの端部から不透視性印刷部3aの中心部に向かってグラデーション等によって印刷濃度が変化して、不明確な境界となっていてもよい。また、不透視性印刷部3aや透視性印刷部3bの印刷濃度は、均一な濃度であってもよく、不均一な濃度であってもよい。前記透視性印刷部3bは、透明黄、透明草等の透明着色インキや、各種着色インキの半調印刷によって施されたものが好ましい。
【0024】
このように、印刷層3として、ベースフィルム2の不均質な光透過性により生じる地模様が透視可能な透視性印刷部3bが形成されていると、従来にはない新規なデザイン性を発揮させることができる。
【0025】
また、例えば、図2で示されるように、印刷されている部位より内側で、ベースフィルム21の表面に、印刷インキが付着した頂部と、印刷インキが付着していない斜面等の周囲部とからなる微小凹凸部31cにより斑点模様が発現しているような状態で、印刷層31が形成されていてもよい。図2は本発明のシュリンクラベルを部分的に示し且つベースフィルムの相分離構造および印刷層の印刷濃度等の差異等に関して模式的に示す他の例の概略模式図である。図2において、11はシュリンクラベル、21はベースフィルム、21aはベースフィルム21における高透過部、21bはベースフィルム21における低透過部、31は印刷層、31aは不透視性印刷部、31bは透視性印刷部、31cは印刷インキが付着した頂部と、印刷インキが付着していない周囲部とからなる微小凹凸部である。このシュリンクラベル11では、ベースフィルム21は、前記ベースフィルム2と同様であるが、前記微小凹凸部31cが形成されていることから、ベースフィルム21の表面の粗さとしては、JIS B 0601に準じて測定された表面粗さ(カットオフ値0.8mm、評価長さ4.0mm)による平均粗さ(Ra)が、0.7〜1.0μm程度であることが好ましい。なお、ベースフィルム21において、JIS B 0601に準じて測定された表面粗さ(カットオフ値0.8mm、評価長さ4.0mm)による最大高さ(Ry)は、5.0μm以下が好ましく、また、JIS B 0601に準じて測定された表面粗さ(カットオフ値0.8mm、評価長さ4.0mm)による十点平均粗さ(Rz)は、2.0〜4.0μmが好ましい。
【0026】
ベースフィルム21は、前述のような表面粗さ[例えば、0.7〜1.0μmの平均粗さ(Ra)]を有しているために、半調印刷等によって印刷インキの塗布量が少ない透視性印刷部31bにおいて、ベースフィルム21の表面に形成されている微小凹凸部の頂部でのみ印刷インキが付着し、斜面を含む周囲部で印刷インキが付着せず、斑点模様を呈している微小凹凸部31cが形成されている。すなわち、いわゆる「フィッシュアイ」が形成されている。斑点模様の大きさは、様々であるが、0.1〜2.0mm程度である。従来のシュリンクラベルでは、このような「フィッシュアイ」が形成されると、ベースフィルムが透明性を有しているので、印刷不良となっていたが、本発明では、ベースフィルム2が不均一な光透過性を有しているので、その地模様に重なって、好適な印刷態様となっている。このように、本発明のシュリンクラベルは、従来にはない新規なデザイン性を発揮させることができる。
【0027】
本発明では、ベースフィルムの厚みは、例えば、30〜100μm、好ましくは40〜70μm程度である。なお、ベースフィルムは、着色剤が含有されていてもよいが、着色剤が含有されていないことが好ましい。ベースフィルムに着色剤が含まれていなくても、シュリンクラベルは優れたデザイン性を発現することができる。
【0028】
ベースフィルムには、必要に応じて、例えば、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤などの各種添加剤が含まれていてもよい。
【0029】
本発明では、ベースフィルムは、複数の層で構成されていてもよい。また、ベースフィルムや印刷層の表面には、損傷防止等のため、オーバーコート層(特に、透明なオーバーコート層)が設けられていてもよい。さらにまた、ベースフィルムの印刷層側の表面には、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理等の慣用の表面処理が施されていてもよい。
【0030】
なお、ベースフィルムの延伸は、テンター方式、チューブ方式の何れの方式で行うこともできる。延伸処理は、例えば、テンター方式によって、70〜110℃程度の温度で、幅方向(横方向;TD方向)に2.0〜6.0倍、好ましくは3.5〜5.5倍程度延伸することにより行われる。なお、必要に応じて、例えば長さ方向(縦方向;MD方向)にも、低い延伸倍率(例えば1.5倍程度以下)で延伸処理を施すことができる。本発明におけるベースフィルムには、このように、一方向のみに延伸された一軸配向フィルム、及び主に一方向に延伸され、且つ該方向と直交する方向に若干延伸された二軸配向フィルムが含まれる。こうして得られる実質的に一軸延伸されたベースフィルムは、横方向(主に延伸処理を施した方向)に配向性を有し、該方向に大きい熱収縮性を示す。
【0031】
なお、印刷層は、商品名やイラスト、取扱い注意事項等を表示した層であり、前記透視性印刷部(3b,31b)をグラデーションや半調印刷によって施すことが容易であることからグラビア印刷が好ましいが、凸版輪転印刷、シルクスクリーン印刷、フレキソ印刷等の公知の印刷法により印刷して形成することができる。印刷層の形成に用いられる印刷インキとしては、特に限定されず、前記印刷法に応じて適宜選択できる。なお、文字やデザインなどを印刷する面は、通常、シュリンクラベルにおける被着体(容器など)に対して接触しない側の面である。
【0032】
印刷層の厚みとしては、特に制限されず、例えば、グラビア印刷の場合は0.1〜10μm(好ましくは0.2〜6μm)程度である。
【0033】
なお、印刷層は、ベースフィルムの全面に印刷(ベタ印刷)されていてもよいが、部分的に印刷されていることが好ましい。特に本発明では、ベースフィルムは不均一な光透過性を有しているので、印刷層が部分的に設けられていると、該ベースフィルムの不均一な光透過性をデザインとして効果的に発揮させることができる。
【0034】
本発明のシュリンクラベルは、ベースフィルムの主延伸方向が周方向となるように筒状に丸め、両端辺を接着剤などで接着した後、必要に応じて所望の長さに切断し、筒状のシュリンクラベルとして使用することができる。例えば、容器の本体側面を略全面的(容器の首部から底部又はその周辺部まで)に覆ういわゆる「フルシュリンクラベル」の他、「セミフルシュリンクラベル」や「ハーフシュリンクラベル」などの形態で用いることができる。
【0035】
本発明のシュリンクラベルでは、熱収縮率は特に制限されない。例えば、熱収縮率としては、90℃の熱水に10秒間浸漬したとき、一方向X(容器の周方向に対応する方向)において30〜80%であり、好ましくは40〜75%である。該熱収縮率が30%未満の場合には収縮が不十分となる場合があり、また、前記熱収縮率が80%を超える場合にはラベルに歪みが生じやすくなるため好ましくない。なお、前記熱収縮率は、ベースフィルムの樹脂成分の種類やその構成比率、延伸条件(延伸温度、延伸倍率等)、ヒートセット条件(温度、時間等)などを適宜選択することにより調整することができる。
【0036】
本発明のシュリンクラベルは、各種の容器のラベルとして、特に、3次元的な曲面を有している容器のラベルとして好適に用いることができる。このような場合、ベースフィルムの地模様が曲面に沿って表され、シュリンクラベル付き容器の外観性(デザイン性)が一層高められる。
【0037】
本発明のシュリンクラベル付き容器は、前記シュリンクラベルにより、容器本体側面の略全面又は所定部位が覆われている。具体的には、シュリンクラベル付き容器は、例えば、前記筒状に形成されたシュリンクラベルを自動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断した後、通常内容物を充填した容器(又は充填する前の容器)に、容器本体側面を略全面的に又は部分的に覆うように連続的に被嵌し、加熱により熱収縮させて装着することにより、製造することができる。容器に被嵌したシュリンクラベルの熱収縮は公知の何れの方法により行ってもよいが、均等に温度を伝えラベルの仕上がりをよくするという理由から、例えば80〜100℃程度のスチームトンネル(水蒸気および水蒸気が結露した湯気が充満したトンネル)を通過させることにより熱収縮させるのが好ましい。
【0038】
容器としては、プラスチック製容器(例えば、いわゆる「PETボトル等のブローボトル」など)の他、ガラス製容器(例えば、各種ビンなど)や金属製容器など種々の容器を用いることができる。容器としては、3次曲面を有するPETボトル等が好適に採用される。また、容器には、各種内容物(例えば、お茶や各種ジュースなど)が充填されていてもよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明のシュリンクラベルによれば、優れたデザイン性を付与することができる。そのため、消費者の購買意欲を高められるような優れたデザイン性を容器に付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシュリンクラベルを部分的に示し且つベースフィルムの相分離構造および印刷層の印刷濃度の差異等に関して模式的に示す概略模式図である。
【図2】本発明のシュリンクラベルを部分的に示し且つベースフィルムの相分離構造および印刷層の印刷濃度等の差異等に関して模式的に示す概略模式図である。
【符号の説明】
1 シュリンクラベル
2 ベースフィルム
2a ベースフィルム2における高透過部
2b ベースフィルム2における低透過部
3 印刷層
3a 不透視性印刷部
3b 透視性印刷部
11 シュリンクラベル
21 ベースフィルム
21a ベースフィルム21における高透過部
21b ベースフィルム21における低透過部
31 印刷層
31a 不透視性印刷部
31b 透視性印刷部
31c 印刷インキが付着した頂部と、印刷インキが付着していない周囲部とからなる微小凹凸部
Claims (6)
- ベースフィルムの一方の面に印刷層が設けられたシュリンクラベルであって、該ベースフィルムが、ポリエステル系ポリマー、ポリスチレン系ポリマーおよびポリオレフィン系ポリマーのうちの少なくともいずれか2種以上のポリマー成分を含有し且つ相分離構造を有しているとともに、該相分離構造により光透過性が不均質となっていることを特徴とするシュリンクラベル。
- ベースフィルムの相分離構造が、海部と島部とからなる海島構造である請求項1記載のシュリンクラベル。
- 印刷層が、ベースフィルムの不均質な光透過性により生じる地模様が透視可能となるように印刷された透視性印刷部を有している請求項1又は2記載のシュリンクラベル。
- 表面に、印刷インキが付着した頂部と、印刷インキが付着していない周囲部とからなる微小凹凸部により斑点模様が発現している請求項1〜3の何れかの項に記載のシュリンクラベル。
- ベースフィルムの表面の平均粗さ(Ra)が0.5〜1.0μmである請求項1〜4の何れかの項に記載のシュリンクラベル。
- 容器に、請求項1〜5の何れかの項に記載のシュリンクラベルが装着されていることを特徴とするシュリンクラベル付き容器。
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