JP6867727B1 - ロープ懸け補助装置、ロープ懸け方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ロープを手前側から奥側に懸ける対象物の上に配置される跨ぎ越し部材と、
跨ぎ越し部材に設けられて、跨ぎ越し部材を支持するためのアーム部材を含み、
跨ぎ越し部材は、
対象物の上を跨ぐ方向にロープとロープに取着される錘が移動可能な通路部と、
通路部からロープと錘が外れないように防止する外れ防止部と、
通路部に設けられてロープの案内をするロープガイド部と、
を備え、
通路部は一端側の入口から他端側の出口に掛けて上向きに凸に曲がっており、
ロープガイド部は、通路部の出口へ続く下り勾配に設けられており、
かつ、ロープ挿通用間隙を有し、ロープを挿通して2つ折りに掛けることが可能であるとともに、ロープ挿通用間隙に挿通されたロープの通過移動は許容し、ロープに取り付けられる錘は通過不能に形成されていること、
を特徴としている。
請求項3記載の発明では、
ロープを手前側から奥側に懸ける対象物の上に配置される跨ぎ越し部材であって、対象物の上を跨ぐ方向にロープとロープに取着される錘が移動可能な通路部と、通路部からロープと錘が外れないように防止する外れ防止部と、通路部に設けられてロープの案内をするロープガイド部と、を備え、通路部は一端側の入口から他端側の出口に掛けて上向きに凸に曲がっており、ロープガイド部は、通路部の出口へ続く下り勾配に設けられており、かつ、ロープ挿通用間隙を有し、ロープを挿通して2つ折りに掛けることが可能であるとともに、ロープ挿通用間隙に挿通されたロープの通過移動は許容し、ロープに取り付けられる錘は通過不能に形成された跨ぎ越し部材を用意し、
対象物の下方において、ロープを跨ぎ越し部材のロープガイド部のロープ挿通用間隙に通し2つ折りにして入口側ロープ部と出口側ロープ部をともに通路部に載せ、さらに通路部の入口から下方へ垂らすことにより跨ぎ越し部材にロープを掛け、かつ、出口側ロープ部の先端または途中に錘を取着し、
次に、ロープを掛けた跨ぎ越し部材を上方へ持ち上げて、入口側ロープ部と出口側ロープ部を上方へ延ばしていき、跨ぎ越し部材を対象物の上に手前側から奥側に跨ぐように配置し、
次に、入口側ロープ部を引き下げて、出口側ロープ部を錘とともに上昇させていき、錘が跨ぎ越し部材の通路部に入口から入って頂上を過ぎ、ロープガイド部と同じ高さ以下の位置に来るまで移動させ、
錘がロープガイド部と同じ高さ以下の位置に来たところで入口側ロープ部を引き上げて、通路部の出口から対象物の奥側へ落としながら、出口側ロープ部を対象物の奥側の下方へ垂下することにより、ロープを対象物の上に逆U字状に懸けるようにしたこと、
を特徴としている。
請求項2、4記載の発明では、
通路部の入口側に、錘の通路部への進入を誘導する進入誘導部を設けたこと、
を特徴としている。
図1において、1は高所に横に渡されたロープを掛ける対象物の一例としての梁(縦断面)である。2は梁1の上を跨ぐようにして地上から逆U字状に懸けられたロープ2である。ロープ2はここでは梁1の右側が入口側ロープ部2a、左側が出口側ロープ部2bであり、出口側ロープ部2bの下端に鋼鉄製の錘3が取着されている。10はロープ懸け補助装置であり、ロープ2に取り付けた錘3を投げることなく、高所に在る梁1の上にロープ2を逆U字状に懸けられるようにするためのものである。
(1)準備作業
梁1の下方の地上において、作業者は巻回されたロープ2を収納したカゴ30からロープ2の一端側を取り出し、ロープ2の一端側(ここては、後述するように出口側ロープ部2bの側)の先端(なお、出口側ロープ部2bの途中でも良い)に、錘3を取着する。錘3は上部がお結び形に細くなっており、跨ぎ越し部1材1の床板15の入口側の端縁(すなわち、通路部14の入口)に引っ掛かり難い形状になっている(図7参照)。
ロープガイド部18で2つ折りされた2本のロープ部は、カゴ30の側が入口側ロープ部2aとなり、錘3の側が手口側ロープ部2bとなる。
なお、ロープ2を先に跨ぎ越し部材11に掛け、あとで出口側ロープ部2bの先端または途中に錘3を取着するようにしても良い。
梁1の手前側(ここでは図1の右側とする)の下方の地上で、竿部材13の先端部にロープ懸け補助装置10のアーム部材12の基部12aを着脱自在に装着する(図8参照)。竿部材13を上方へ持ち上げ、ロープ懸け補助装置10を梁1に近づけていき、跨ぎ越し部材11が梁1のすぐ上に来たところで停止し、梁1の上を横に手前側(図1の右側)から奥側(図1の左側)に跨ぐように配置する(図9参照。この際、跨ぎ越し部材11を梁1の上に載せても良い)。
平面的に見て通路部14の入口と出口は各々、梁1の図1における右端より少し右手前の位置と、左端より少し左手前に位置に来るようにする。
次に、地上にいる作業者が錘3の付いていない入口側ロープ部2aを手で引き下げ、ロープガイド部18で折り返された出口側ロープ部2bを下端に取着された錘3とともに引き上げていく(図10、図11参照)。錘3が跨ぎ越し部材11の入口に差し掛かると、通路部14の内の入口寄りの端部が上に凸に滑らかに湾曲しており、入口近くが登り勾配になっていることと、通路部14の入口端縁に楕円弧状に切除された侵入誘導部としての切除部20、21が形成されていることから、錘3は切除部20または21を乗り越えて、床板15の端縁から床板15の上に登り、通路部14に容易に侵入することができる(図12参照)。
地上の作業者は、錘3が通路部14の頂点を通過し、出口へ続く下り勾配を滑り落ちたときの入口側ロープ部2aを持つ手の感触から錘3がロープガイド部18と同じ高さ以下の位置に来たことが判るか、または入口側ロープ部2aの引き下げが不能となったことで、錘3がロープガイド部18と同じ高さ以下に来たことが判ったならば、今度は、入口側ロープ部2aを持ち上げて上昇させる。
すると、錘3は通路部14の下り勾配に従い、床板15に沿って通路部14の出口側に降り(図16参照)、更に梁1の奥側(図1の左側)を通り、地上に向けて下降する(図17、図18参照)。錘3の下降中、ロープ2と錘3は跨ぎ越し部材11に設けられたロープガイド部18のロープ通し孔22の中を入口側から出口側に通過するので、通路部14の出口近くでは左右方向の中央に位置決めされることになり、また、通路部14の入口から出口まで外れ防止部16、17が設けられていることから、ロープ2、錘3の移動中にこれらが通路部14から外れることはない。
また、床板の入口端部を楕円弧状に切除した切除部20、21により、下方から上昇する錘を通路部の入口内への進入を誘導する進入誘導部を形成するようにしたが、図20乃至図22に示すロープ懸け補助装置10Aの跨ぎ越し部11Aに示す如く、床板15Aの入口側端部に部分円錐状の凹部25、26を形成し、下方から上昇する錘を通路部14Aの入口内への進入を誘導する進入誘導部とするようにしても良い。
また、ロープには、天然繊維、合成繊維、複合繊維などの各種の繊維ロープのほか、金属製やプラスチック製のワイヤロープやストリングワイヤなどを使用することができる。
また、通路部の上でのロープの移動する位置を固定するロープガイド部は、図2の如くトラック形とするほか、リング形、円弧形、多角形枠形とし、ロープ通し孔が円形、扇形、多角形となるようにしても良い。或いは、ロープガイド部をY字形、U字形、V字形などとし、ロープ挿通用間隙が外部に開口したものとしても良い。要は、ロープ挿通用間隙にロープを挿通して2つの折りに掛けることが可能であって、ロープ挿通用間隙がロープの通過移動は許容する一方、錘の通過移動は阻止するように形成されていれば良い。
2 ロープ
2a 入口側ロープ部
2b 出口側ロープ部
3 錘
10 ロープ懸け補助装置
11 跨ぎ越し部
12 アーム部
13 竿部材
14 通路部
16、17 外れ防止部
18 ロープガイド部
20、21 切除部
22 ロープ通し孔
Claims (4)
- ロープを手前側から奥側に懸ける対象物の上に配置される跨ぎ越し部材と、
跨ぎ越し部材に設けられて、跨ぎ越し部材を支持するためのアーム部材を含み、
跨ぎ越し部材は、
対象物の上を跨ぐ方向にロープとロープに取着される錘が移動可能な通路部と、
通路部からロープと錘が外れないように防止する外れ防止部と、
通路部に設けられてロープの案内をするロープガイド部と、
を備え、
通路部は一端側の入口から他端側の出口に掛けて上向きに凸に曲がっており、
ロープガイド部は、通路部の出口へ続く下り勾配に設けられており、
かつ、ロープ挿通用間隙を有し、ロープを挿通して2つ折りに掛けることが可能であるとともに、ロープ挿通用間隙に挿通されたロープの通過移動は許容し、ロープに取り付けられる錘は通過不能に形成されていること、
を特徴とするロープ懸け補助装置。 - 通路部の入口側に、錘の通路部への進入を誘導する進入誘導部を設けたこと、
を特徴とする請求項1記載のロープ懸け補助装置。 - ロープを手前側から奥側に懸ける対象物の上に配置される跨ぎ越し部材であって、対象物の上を跨ぐ方向にロープとロープに取着される錘が移動可能な通路部と、通路部からロープと錘が外れないように防止する外れ防止部と、通路部に設けられてロープの案内をするロープガイド部と、を備え、通路部は一端側の入口から他端側の出口に掛けて上向きに凸に曲がっており、ロープガイド部は、通路部の出口へ続く下り勾配に設けられており、かつ、ロープ挿通用間隙を有し、ロープを挿通して2つ折りに掛けることが可能であるとともに、ロープ挿通用間隙に挿通されたロープの通過移動は許容し、ロープに取り付けられる錘は通過不能に形成された跨ぎ越し部材を用意し、
対象物の下方において、ロープを跨ぎ越し部材のロープガイド部のロープ挿通用間隙に通し2つ折りにして入口側ロープ部と出口側ロープ部をともに通路部に載せ、さらに通路部の入口から下方へ垂らすことにより跨ぎ越し部材にロープを掛け、かつ、出口側ロープ部の先端または途中に錘を取着し、
次に、ロープを掛けた跨ぎ越し部材を上方へ持ち上げて、入口側ロープ部と出口側ロープ部を上方へ延ばしていき、跨ぎ越し部材を対象物の上に手前側から奥側に跨ぐように配置し、
次に、入口側ロープ部を引き下げて、出口側ロープ部を錘とともに上昇させていき、錘が跨ぎ越し部材の通路部に入口から入って頂上を過ぎ、ロープガイド部と同じ高さ以下の位置に来るまで移動させ、
錘がロープガイド部と同じ高さ以下の位置に来たところで入口側ロープ部を引き上げて、通路部の出口から対象物の奥側へ落としながら、出口側ロープ部を対象物の奥側の下方へ垂下することにより、ロープを対象物の上に逆U字状に懸けるようにしたこと、
を特徴とするロープ懸け方法。 - 通路部の入口側に、錘の通路部への進入を誘導する進入誘導部を設けたこと、
を特徴とする請求項3記載のロープ懸け方法。
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