JP6865615B2 - 貯湯発電システム - Google Patents

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Description

本発明は、貯湯ユニットと燃料電池ユニットとが併設された貯湯発電システムであって、特に、熱交換器内の析出物発生状況を監視するための貯湯発電システムに関するものである。
貯湯発電システムは、貯湯ユニットと燃料電池ユニットとが併設され、さらにバックアップ熱源システムが付加される場合がある。
貯湯ユニットの貯湯タンクに貯留された水(温水)は、燃料電池ユニットでの発電時に燃料電池スタックから排出される熱を熱交換器によって回収することで加熱される。
この際、貯湯タンクから出て、熱交換器を通り、再び貯湯タンク内に戻る熱回収水の流量は、熱を回収される側の燃料電池ユニットの燃料電池スタックの冷却水が所定の温度まで下がるように、熱回収水ポンプにより制御されている。
特許文献1には、電力を充放電する蓄電池と、蓄電池の電力を使用及び供給する電力接続手段と、温水を貯湯する貯湯タンクと、貯湯タンクへ給水する給水管と、蓄電池から発生した熱を給水管内の水に伝える熱交換手段と、給水管から貯湯タンクへの給水を調整する給水弁とを備え、蓄電池の充放電に伴う発熱による温度上昇を抑え、給水する水を温めることが記載されている。
特開2012−83041号公報
熱回収水は、上水(水道水)を用いているが、水道水の硬度成分が多ければ多いほど、カルシウム系の析出物(以下、スケールという場合がある)として熱交換器内の熱回収水経路側で析出する場合がある。
スケールの析出によって熱交換器の管路の閉塞が起こると、経時的に熱回収水ポンプの回転数(又は操作量)が大きくなり、しきい値を超えると異常となり警報が発令され、運転が停止する。
また、燃料電池ユニットの燃料電池スタックの冷却水が所定温度まで下がらない場合、或いは、熱回収水が所定温度まで上がらない場合でも、異常となり警報が発令され、運転が停止する。
本発明は上記事実を考慮し、熱交換器の管路が析出物によって閉塞状態となる前に析出物を除去して、運転停止を回避することができる貯湯発電システムを得ることが目的である。
本発明は、供給された水を加熱して給湯設備で利用する温水として貯留する貯湯タンクを備えた貯湯ユニットと、原料ガスを利用して発電する燃料電池ユニットとが併設された貯湯発電システムであって、前記燃料電池ユニットでの発電の際に発生する熱で加熱された流体が流動する放熱流路部と、前記貯湯タンク内の水が流動する受熱流路部とを備え、放熱流路部の熱で受熱流路部内の水を加熱する熱交換装置と、前記放熱流路部及び前記受熱流路部の少なくとも一方を循環する流体の状態を示すファクタに基づいて、前記受熱流路部が閉塞される前に前記受熱流路部の内方に堆積する析出物の析出量を予測する予測手段と、前記予測手段によって予測された前記析出物の析出量が前記受熱流路部を閉塞する可能性があると判断した場合に、前記受熱流路部を流れる水の流量及び圧力の少なくとも一方を通常運転とは異なる値に調整して、受熱流路部の内方に堆積する析出物を取り除く析出物洗浄制御手段と、を有し、前記予測手段が、前記受熱流路部の流体を流動させるポンプの実回転数、前記放熱流路部の流体の温度、前記受熱流路部の流体の温度、前記受熱流路部を流動する流体の流量の何れか1つのファクタ、又は2以上組み合わせたファクタによって前記析出物の析出量を予測すると共に、組み合わせたそれぞれのファクタの精度に優先順位を付けて判断する、組み合わせたそれぞれのファクタに重みを付けて判断する、又は、前記析出物の堆積の存在を示すファクタの数で判断する、貯湯発電システムである。
本発明によれば、熱交換装置は、燃料電池ユニットでの発電の際に発生する熱で加熱された流体が流動する放熱流路部と、貯湯タンク内の水が流動する受熱流路部とを備える。熱交換装置では、放熱流路部の熱で受熱流路部内の水を加熱する。これにより、貯湯タンク内の水を燃料電池ユニットでの発電によって発生する熱で加熱することができる。
ここで、特に、熱交換装置の受熱流路部では、例えば、加熱されることで、析出物が発生する。例えば、水の硬度が高いほど析出物が多くなり、受熱流路部の内面に付着し、堆積されていく。
そこで、析出物洗浄制御手段では、受熱流路部を流れる水の流量又は圧力を調整して、受熱流路部の内方に堆積する析出物を取り除く。これにより、析出物の堆積で、受熱流路部の内方が閉塞されるという最悪の事態(運転停止)を回避することができる。
本発明において、前記析出物洗浄制御手段の実行中は、熱交換装置に関する警報機能を遮断する、又は異常となる判定レベルを緩和することを特徴とする。
通常運転時の警報機能を抑制することができる。
本発明において、前記析出物洗浄制御手段による洗浄モードとして、前記貯湯タンクへ外部から水を供給し続け、かつ前記熱交換装置の受熱流路部から吐出された水を、外部へ排出する排水モードと、前記貯湯タンクに貯留された水を、前記熱交換装置の受熱流路部を介して循環させる循環モードと、の少なくとも1つのモードが設定され、設定された洗浄モードに従って、水の流動を制御することを特徴とする。
例えば、排水モードであれば、水の消費量は多いが、貯湯タンク内の水温が変化することはなく、また温度層が乱れることがない。また、受熱流路部から取り除かれた析出物をそのまま外部に排出することができる。一方、循環モードであれば、水の消費量を少なくすることができる。なお、洗浄モードは、排水モード及び循環モードが併設される必要はなく、何れか一方の洗浄モードが具備されていればよい。
本発明において、前記循環モードによる洗浄処理は、一定時間をあけて間欠的に実行されることを特徴とする。
循環モードの場合、貯湯タンク内の温度層が乱れる場合がある。そこで、循環モードによる洗浄処理は、一定時間をあけて間欠的に実行することで、貯湯タンク内に形成される温度層を維持することができる。
本発明において、前記燃料電池ユニットでの余剰の発電量を消費する余剰ヒータをさらに有し、前記析出物洗浄制御手段が、システム休止中、かつ前記循環モードで実行される場合に、前記余剰ヒータを稼働することを特徴とする。
析出物洗浄制御を、システム休止中、かつ循環モードで実行すると、燃料電池ユニットでの発電がないため、貯湯タンク内の温度が低下する可能性がある。そこで、余剰ヒータを稼働することで、貯湯タンク内の温度低下を抑制することができる。
本発明において、前記析出物の堆積量が、予め定めたしきい値を超えた場合に、前記析出物洗浄制御手段を起動させるように指示する指示手段をさらに有することを特徴とする。
析出物洗浄制御の実行時期として、定期的、或いは手動で指示したとき等、特に限定されるものではないが、例えば、析出物の堆積量が、予め定めたしきい値を超えた場合に自動的に実行するようにすれば、必要最小限の洗浄制御で、析出物による受熱流路部の内方の閉塞といった最悪の事態(運転停止)を回避することができる。
以上説明した如く本発明では、熱交換器の管路が析出物によって閉塞状態となる前に析出物を除去して、運転停止を回避することができる。
本実施の形態に係る給湯発電設備を管理する貯湯発電システムの概略図である。 本実施の形態に係る貯湯発電制御装置の制御ブロック図である。 本実施の形態に係る貯湯発電システムの配管図である。 本実施の形態に係るスケール検出制御に適用される各ファクタのしきい値を補正するための特性図であり、(A)は給水温度−しきい値特性図、(B)は時間−しきい値特性図、(C)は運転動作状態に基づくしきい値設定する特性図、(D)は発電電力−しきい値特性図である。 本実施の形態に係るスケール洗浄制御における排水モードの水の流れを示す配管図である。 本実施の形態に係るスケール洗浄制御における循環モードの水の流れを示す配管図である。 本実施の形態に係り、システム運転中におけるスケール検出制御ルーチンを示すフローチャートである。 本実施の形態に係るしきい値補正制御ルーチンを示すフローチャートである。 本実施の形態に係り、システム運転中におけるスケール洗浄制御ルーチンを示すフローチャートである。
図1には、本実施の形態に係る貯湯発電システム11の概略図が示されている。貯湯発電システム11は、貯湯ユニット10と燃料電池ユニット12とが併設されたシステムである。なお、併設とは、物理的に隣接していることに限定するものではなく、相互に連携しあうことを意味する。すなわち、貯湯ユニット10と燃料電池ユニット12とが離間した状態で設置され、配管等で連結するようにしてもよい。
貯湯発電システム11は、貯湯発電制御装置14を備えており、貯湯発電制御装置14では、貯湯ユニット10と燃料電池ユニット12とから運転状態を監視する情報(温度やポンプ回転数、流量等)を得て、発電状態及び給湯状態を制御する。なお、貯湯発電制御装置14は、貯湯ユニット10側と燃料電池ユニット12側とで独立した制御装置として配備してもよいし、さらに、独立した制御装置をサブコントローラとして位置付けて、その上位制御装置(メインコントローラ)を設けてもよい。
燃料電池ユニット12では、発電する際に発熱するため、冷却する必要がある。
一方、貯湯ユニット10では、貯湯タンク18内に水道水等を取り入れ(給水し)、給湯用又は冷暖房用として利用するため、加熱(加温)する必要がある。
そこで、燃料電池ユニット12による発熱を、貯湯タンク18内に給水した水を加熱することで、相互の要求に適した処理を実現している。
(貯湯発電制御装置14の構成)
図2に示される如く、貯湯発電制御装置14は、CPU20、RAM22、ROM24、I/O26、及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス28で構成されたマイクロコンピュータ30を備える。
I/O26には、リモコンパネル32が接続されている。リモコンパネル32は、貯湯発電システム11が設置される対象の家屋の内部に設置され、利用者が貯湯発電システム11に関して指令を入力したり、貯湯発電システム11の状態を表示する機能を有する。 また、I/O26には、貯湯タンク18に貯留された温水の温度を検出する複数のサーミスタ34(総称)が接続されている。
(サーミスタの配置構成)
図1に示される如く、貯湯タンク18内の水温は、大きく分類して4層の温度領域を形成している。
水は、自然安定状態で温度が高いほど上層となる。一方、貯湯タンク18の水は、貯湯タンク18の下部に取り付けられた給水管(図示省略)から取り込む。このため、貯湯タンク18内の水温は、最上層の第1層18Aが最も温度が高く(高温)、以下、下層(第2層18B及び第3層18C)に行くに従い温度が低くなり(中高温、中低温)、最下層の第4層18Dが最も温度が低い(低温)。
第1層18A〜第4層18Dの各層には、それぞれサーミスタ34が取り付けられており、各層の温度を検出している。より詳しくは、サーミスタ34は、高温検出用サーミスタ34A、中高温検出用サーミスタ34B、中低温検出用サーミスタ34C、及び低温検出用サーミスタ34Dを備えている。
第1層18Aには高温検出用サーミスタ34Aが設置され、第2層18Bには中高温検出用サーミスタ34Bが設置され、第3層18Cには中低温検出用サーミスタ34Cが設置され、第4層18Dには低温検出用サーミスタ34Dが設置されている。
サーミスタ34は、貯湯発電制御装置14に接続されており、各層の温度を監視することで、水道水の給水時期や給水量等を制御すると共に、燃料電池ユニット12の貯湯発電制御装置14へ、貯湯タンク18内の温度情報を送出する。
貯湯発電制御装置14では、貯湯タンク18が満タン状態(全ての層で上限温度となった状態)以外は、発電を実行し、当該発電によって発生した熱を、熱交換器36(図3参照)によって、貯湯ユニット10の貯湯タンク18に貯留された水を加熱する。言い換えれば、貯湯タンク18が満タン状態の場合は、燃料電池ユニット12からの放熱を回避するべく、発電を中断する。
図3は、貯湯ユニット10と燃料電池ユニット12との間で、熱交換器36によって熱交換処理を実行するための配管図が示されている。
図3に示される如く、熱交換器36には、4個のポート38、40、42、44が設けられている。ポート38、40、42、44は、図3の状態で、それぞれ四角形の頂点(角部)に位置している。なお、熱交換器36の構造によって、ポート38、40、42、44の配置構成は変更される得るため、図3の配置状態に限定されるものではないが、本実施の形態では、図3に示す位置関係で各ポート38、40、42、44を特定することとする。
(貯湯ユニット10側配管構成)
熱交換器36における、図3の左上に位置するポート38には、一端部が貯湯タンク18の入口ポート18INに接続される熱回収水供給用配管46の他端部が接続されている。
熱回収水供給用配管46には、第1温度センサ48が取付けられている。第1温度センサ48の信号線48Aは、貯湯発電制御装置14のI/O26(図2参照)に接続され、熱回収水供給用配管46内の水の温度を検出した検出信号は、貯湯発電制御装置14に取り込まれるようになっている。
熱回収水供給用配管46における、第1温度センサ48の下流側には、分岐路としての排水配管50が接続されている。熱回収水供給用配管46と排水配管50との分岐点には、三方弁52が取り付けられている。
三方弁52の信号線52Aは、貯湯発電制御装置14のI/O26(図2参照)に接続され、貯湯発電制御装置14からの指令により、熱交換器36のポート38から排出される水を、貯湯タンク18へ送るか、排水するかの切り替え動作が制御される。
熱回収水供給用配管46における、三方弁52と貯湯タンク18の入口ポート18INとの間には、フィルタ54が介在されている。フィルタ54は、熱回収水供給用配管46内を流れる水に含まれる不純物(例えば、析出物)を取り除く機能を有する。
貯湯タンク18には、給水ポート18Eが設けられており、給水ポート18Eには、上水、例えば水道水を取り入れるための給水配管56の一端部が接続されている。給水配管56には、切替弁58が介在されている。
切替弁58の信号線58Aは、貯湯発電制御装置14のI/O26(図2参照)に接続され、貯湯発電制御装置14からの指令により、水道水を貯湯タンク18へ取り込むか否かの切り替え動作が制御される。
熱交換器36における、図3の右下に位置するポート40には、一端部が貯湯タンク18の出口ポート18OUTに接続される熱回収水送出用配管60の他端部が接続されている。
熱回収水送出用配管60には、貯湯タンク18から送出される水の流れに沿って上流側から順に、第2温度センサ62、流量センサ64、及び熱回収水ポンプ66が介在されている。また、熱回収水ポンプ66には、回転数センサ67が取り付けられている。
第2温度センサ62の信号線62A、流量センサ64の信号線64A、及び回転数センサ67の信号線67Aは、貯湯発電制御装置14のI/O26(図2参照)に接続され、検出信号は、貯湯発電制御装置14に取り込まれるようになっている。
また、熱回収水ポンプ66の信号線66Aは、貯湯発電制御装置14のI/O26(図2参照)に接続されている。熱回収水ポンプ66は、貯湯発電制御装置14の指令により駆動され、貯湯タンク18内の水を、熱回収水送出用配管60、熱交換器36内のポート40とポート38とを繋ぐ受熱流路部としての受熱配管68、熱回収水供給用配管46に沿って循環させる。以下、熱回収水が循環する管路を総称して、熱回収循環路という。
(燃料電池ユニット12側配管構成)
熱交換器36における、図3の左下に位置するポート42には、一端部が燃料電池スタック70の入口ポート70INに接続される冷却水供給用配管72の他端部が接続されている。
冷却水供給用配管72には、第3温度センサ74が接続されている。第3温度センサ74の信号線74Aは、貯湯発電制御装置14のI/O26(図2参照)に接続され、冷却水供給用配管72内の水の温度を検出した検出信号は、貯湯発電制御装置14に取り込まれるようになっている。
熱交換器36における、図3の右上に位置するポート44には、一端部が燃料電池スタック70の出口ポート70OUTに接続される冷却水送出用配管76の他端部が接続されている。
冷却水送出用配管76には、燃料電池スタック70から送出される水の流れに沿って上流側から順に、第4温度センサ78、余剰ヒータ80、及び冷却水ポンプ82が介在されている。
第4温度センサ78の信号線78Aは、貯湯発電制御装置14のI/O26(図2参照)に接続され、冷却水送出用配管76内の水の温度を検出した検出信号は、貯湯発電制御装置14に取り込まれるようになっている。
また、余剰ヒータ80の信号線80A及び冷却水ポンプ82の信号線82Aは、貯湯発電制御装置14のI/O26(図2参照)に接続されている。
余剰ヒータ80は、燃料電池スタック70での発電の余剰分を消費する必要がある場合に、貯湯発電制御装置14の指令により動作し、電力を消費する。
また、冷却水ポンプ82は、貯湯発電制御装置14の指令により駆動され、冷却水を、冷却水送出用配管76、熱交換器36内のポート44とポート42とを繋ぐ放熱流路部としての放熱配管84、冷却水供給用配管72に沿って循環させる。以下、冷却水が循環する管路を総称して、冷却水循環路という。なお、本実施の形態の熱交換器36では、内部に受熱配管68と放熱配管84(狭義では筒型構造)を配置したが、複数のプレートが積層された間を、例えば交互に受熱流路及び放熱流路とするプレート式熱交換器であってもよい。
ここで、本実施の形態では、熱回収循環路を循環する水は、給水配管56から供給される上水(水道水)を用いている。
水には、主にカルシウムイオンとマグネシウムイオンが含まれており、1000mL(ミリリットル)の水中に溶けているカルシウムとマグネシウムの量を表わした数値を硬度という。
WHO(世界保健機関)の基準では、硬度が120mg/L未満を軟水とし、120mg/L以上を硬水としている。すなわち、カルシウムとマグネシウムが比較的多く含まれる水が硬水であり、一般的には、硬度0〜100mg/Lを軟水、101〜300mg/Lを中硬水、301mg/L以上を硬水に分ける場合がある。
いずれにしても、水の硬度成分が多ければ多いほど、カルシウム系の析出物(スケール)が、熱交換器36内の受熱配管68側で析出する。より詳しくは、受熱配管68の内面に析出物が固着され、これが徐々に積層されることで、受熱配管68を閉塞状態に至らしめることになる。
このスケールの析出によって熱交換器36の受熱配管68の内径の縮小(最終的には閉塞)が起こると、適正な流量を維持するべく、熱回収水ポンプ66の回転数(又は操作量)が大きくなる傾向となる。受熱配管68の内部であるため、析出物を直接的に検出することは困難である。
そこで、本実施の形態では、熱回収循環路の循環する水、及び冷却水循環路を循環する水の状態(熱回収水温度、熱回収水流量、熱回収水ポンプ66の回転数、及び冷却水温度の少なくとも1つ)をファクタとして、予測により、熱交換器36の受熱配管68でのスケールの発生を、間接的に検出するようにした(スケール検出制御)。
また、本実施の形態では、上記ファクタを含む予測による検出結果に基づいて、スケールが所定量以上(例えば、厚みが所定厚さ以上)析出し、受熱配管68の内方空間が閉塞する可能性があると判断した場合に、スケールを取り除くための洗浄を行って、当該受熱配管68の閉塞による貯湯発電システム11の運転停止を回避する動作を実行するようにした(スケール洗浄制御)。
以下、スケール検出制御とスケール洗浄制御の詳細について説明する。
(スケール検出制御)
本実施の形態では、貯湯発電システム11の運転中に、スケール検出制御を実行する。
「熱回収水ポンプ66の回転数検出」
スケールの状態を予測するファクタとして、熱回収水ポンプ66の回転数を選択した場合、熱回収水ポンプ66に取り付けられた回転数センサ67から、熱回収水ポンプ66の実回転数を検出する。
回転数センサ67で検出した回転数情報(検出信号)は、貯湯発電制御装置14に送出され、予め定めた回転数しきい値と比較され、スケールの発生の有無を判断する。
「冷却水温度検出」
スケールの状態を予測するファクタとして、冷却水温度を選択した場合、第3温度センサ74の検出信号を適用する。
ここで、第4温度センサ78は、燃料電池スタック70を通過した水であるため、燃料電池スタック70で受ける熱に依存するため、スケール検出精度が低い。このため、第3温度センサ74によって、熱交換器36から排出された冷却水供給用配管72内の水の温度を検出する。なお、第4温度センサによるスケールの状態の予測を否定するものではない。
第3温度センサ74で検出した温度情報(検出信号)は、貯湯発電制御装置14に送出され、予め定めた冷却水温度しきい値と比較され、スケールの発生の有無を判断する。
「熱回収水温度検出」
スケールの状態を予測するファクタとして、熱回収水温度を選択した場合、第1温度センサ48の検出信号を適用する。
ここで、第2温度センサ62は、貯湯タンク18を通過した水であるため、貯湯タンク18で奪われる熱に依存するため、スケール検出精度が低い。このため、第1温度センサ48によって、熱交換器36から排出された熱回収水供給用配管46内の水の温度を検出する。なお、第2温度センサ62によるスケールの状態の予測を否定するものではない。
第1温度センサ48で検出した温度情報(検出信号)は、貯湯発電制御装置14に送出され、予め定めた熱回収水温度しきい値と比較され、スケールの発生の有無を判断する。
「熱回収水流量検出」
スケールの状態を予測するファクタとして、熱回収水の流量を選択した場合、流量センサ64から、熱回収水送出用配管60を流れる水の流量を検出する。
流量センサ64で検出した流量情報(検出信号)は、貯湯発電制御装置14に送出され、予め定めた流量しきい値と比較され、スケールの発生の有無を判断する。
なお、スケール検出制御に用いるファクタは、熱回収水ポンプ66の回転数、冷却水温度、熱回収水温度、及び熱回収水流量の少なくとも1つであってもよいし、複数のファクタを組み合わせてもよい。複数のファクタでスケールによる閉塞(異常)の可能性を予測する場合、それぞれで異なる結果が発生する場合がある。このような場合は、精度の優先順位を付けたり、重み付けを行ってもよい。また、所定数のファクタで異常と判定された場合に、最終的に異常としてもよい。
ところで、上記各ファクタ(熱回収水ポンプ66の回転数、冷却水温度、熱回収水温度、及び熱回収水流量)に設定されるそれぞれのしきい値(回転数しきい値、冷却水温度しきい値、熱回収水温度しきい値、及び流量しきい値)は、各々基準値が設定される。しきい値は、常に一定であってもよいが、例えば、給水配管56から給水される水道水の温度や、貯湯発電システム11の経年変化、及び余剰ヒータ80の動作の有無によって、補正することが好ましい(「補正1」〜「補正4」参照)。
「補正1」
図4(A)は、横軸を給水配管56から給水される水道水の温度(給水温度)とし、縦軸を各ファクタのしきい値とした場合の特性図であり、給水温度の標準値(例えば、20℃)に対して設定したしきい値の基準値が設定されている。ここで、何れのファクタにおいても、給水温度が高くなった場合はしきい値をプラス(+)に補正し、給水温度が低くなった場合はしきい値をマイナス(−)に補正する。
「補正2」
図4(B)は、横軸を時間とし、縦軸を各ファクタのしきい値とした場合の特性図であり、設定処理時に、しきい値の基準値が設定されている。ここで、時間が経過するにつれて、しきい値をプラス(+)に補正する。
「補正3」
余剰ヒータ80が動作中は、燃料電池スタック70から受ける熱と、余剰ヒータ80から受ける熱との総和を基準としたしきい値を設定する必要がある。
図4(C)は、横軸に燃料電池スタック70のみから熱を受けている場合と、燃料電池スタック70と余剰ヒータ80から熱を受けている場合とのしきい値を設定する特性図である。燃料電池スタック70のみから熱を受けている場合を基準とした場合、燃料電池スタック70と余剰ヒータ80から熱を受けている場合は、基準値よりもプラス(+)に補正する。
「補正4」
図4(D)は、横軸を発電出力とし、縦軸を各ファクタのしきい値とした場合の特性図であり、発電出力の標準値(例えば、デフォルト電圧)に対して設定したしきい値の基準値が設定されている。ここで、何れのファクタにおいても、発電出力が高くなった場合はしきい値をプラス(+)に補正し、発電出力が低くなった場合はしきい値をマイナス(−)に補正する。
(スケール洗浄制御)
本実施の形態では、貯湯発電システム11の運転中に、スケール洗浄制御を実行する。
「排水モード」
図5に示される如く、排水モードでは、貯湯発電制御装置14(図3参照)は、熱回収水供給用配管46と排水配管50とが連通するように三方弁52の切り替え動作を制御する。
また、貯湯発電制御装置14は、給水ポート18Eに給水配管56から水道水が供給されるように切替弁58の動作を制御する。
給水ポート18Eから水道水が供給されることで、熱回収水循環路には、圧力がかかっており、自動的に排水配管50から排出される。なお、流量を増やす(水道水の供給量を増やす)ことで、スケールが配管内面から剥がれ易くなる。
また、三方弁52の弁の開度を制御することで、熱回収水循環路内の圧力が調整可能である。例えば、通常よりも高圧とすることで、スケールが配管内面から剥がれ易くなる。なお、加圧は熱交換器36を含む配管の耐圧を考慮する必要がある。
「循環モード」
図6に示される如く、貯湯発電制御装置14(図3参照)は、三方弁52を通常の状態、すなわち、熱交換器36のポート38と貯湯タンク18の入口ポート18INとが連通するように、切替え動作を制御する。ここで、熱回収水循環路内を流れる水の流量を増やすべく、熱回収水ポンプ66の回転数を上げる。例えば、通常の5倍程度の流量とすることで、スケールが配管内面から剥がれ易くなる。
また、剥がれたスケールは、貯湯タンク18の入口ポート18INよりも上流側に配置されたフィルタ54によってトラップされるため、スケールが貯湯タンク18へ侵入することはない。
ところで、スケール洗浄制御では、特に、熱回収水循環路を流れる水の温度、流量、圧力が、通常運転中の適正値に比べて、大きく変動し、循環異常と判定される場合がある。
そこで、本実施の形態のスケール洗浄制御中は、循環異常を判定するセンサ機能を停止させる、或いは、循環異常を判定するしきい値を変更する、といった対策を施すことが好ましい。
また、スケール洗浄制御が、「循環モード」の場合、高い流量の水が貯湯タンク18へ供給される場合がある。このとき、貯湯タンク18内の温度層18A、18B、18C、18Dが乱れる可能性がある。そこで、循環モードの実施は、間欠的に実行することが好ましい。
以下に、本実施の形態の作用を説明する。
(スケール検出制御)
図7は、貯湯発電システム11の運転中に、貯湯発電制御装置14で実行される、スケール検出制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ100では、予め設定されているスケール検出制御対象ファクタを読み出す。例えば、デフォルトとして全てのファクタ(熱回収水ポンプ66の回転数検出、冷却水温度検出、熱回収水温度検出、及び熱回収水流量検出)を設定しておいてもよい。また、リモコンパネル32の操作によって、何れか1つを設定してもよい。
次のステップ102では、スケール検出制御対象ファクタとして、熱回収水ポンプ66の回転数検出が設定されているか否かを判定する。ステップ102で否定判定された場合は、スケール検出制御対象ファクタとして、熱回収水ポンプ66の回転数検出が設定されていないと判断し、ステップ110へ移行する。
ステップ102で肯定判定された場合は、ステップ104へ移行して回転数センサ67から回転数Rを検出し、ステップ106へ移行する。
ステップ106では、しきい値Srを読み出し、ステップ108へ移行して、検出した回転数Rとしきい値Srとを比較する。
このステップ108で、R≦Srと判定された場合は、熱回収水ポンプ66の回転数は正常値(スケールが発生していない状態)であると判断し、ステップ110へ移行する。
一方、ステップ108で、R>Srと判定された場合は、熱回収水ポンプ66の回転数が異常値を示しており、スケールが発生していることが予測されると判断し、ステップ136へ移行する。ステップ136では、スケール発生の可能性があることを報知(異常報知)し、次いでステップ138へ移行して、スケール洗浄制御の実行を指示し、このルーチンは終了する。
ステップ110では、スケール検出制御対象ファクタとして、冷却水温度が設定されているか否かを判定する。ステップ110で否定判定された場合は、スケール検出制御対象ファクタとして、冷却水温度が設定されていないと判断し、ステップ118へ移行する。
ステップ110で肯定判定された場合は、ステップ112へ移行して第3温度センサ74から冷却水温度T3を検出し、ステップ114へ移行する。
ステップ114では、しきい値St3を読み出し、ステップ116へ移行して、検出した温度T3としきい値St3とを比較する。
このステップ116で、T3≦St3と判定された場合は、冷却水の温度は正常値(スケールが発生していない状態)であると判断し、ステップ118へ移行する。
一方、ステップ116で、T3>St3と判定された場合は、冷却水の温度が異常値を示しており、スケールが発生していることが予測されると判断し、ステップ136へ移行する。ステップ136では、スケール発生の可能性があることを報知(異常報知)し、次いでステップ138へ移行して、スケール洗浄制御の実行を指示し、このルーチンは終了する。
ステップ118では、スケール検出制御対象ファクタとして、熱回収水温度が設定されているか否かを判定する。ステップ118で否定判定された場合は、スケール検出制御対象ファクタとして、熱回収水温度が設定されていないと判断し、ステップ126へ移行する。
ステップ118で肯定判定された場合は、ステップ120へ移行して第1温度センサ48から冷却水温度T1を検出し、ステップ122へ移行する。
ステップ122では、しきい値St1を読み出し、ステップ124へ移行して、検出した温度T1としきい値St1とを比較する。
このステップ124で、T1>St1と判定された場合は、熱回収水の温度は正常値(スケールが発生していない状態)であると判断し、ステップ126へ移行する。
一方、ステップ124で、T1≦St1と判定された場合は、熱回収水の温度が異常値を示しており、スケールが発生していることが予測されると判断し、ステップ136へ移行する。ステップ136では、スケール発生の可能性があることを報知(異常報知)し、次いでステップ138へ移行して、スケール洗浄制御の実行を指示し、このルーチンは終了する。
ステップ126では、スケール検出制御対象ファクタとして、熱回収水流量が設定されているか否かを判定する。
ステップ126で肯定判定された場合は、ステップ128へ移行して流量センサ64から流量Fを検出し、ステップ130へ移行する。また、ステップ126で否定判定された場合は、スケール検出制御対象の設定がなされていないと判断し、ステップ132へ移行して、エラー報知として、例えば、リモコンパネル32へ、スケール検出制御対象ファクタの設定を促す表示をし、このルーチンは終了する。
なお、基本的には、システム立ち上げ時に、デフォルトとして、全て設定されているため、未設定はエラー報知としたが、全てのスケール検出制御対象ファクタが設定されていないと判断された場合は、自動的に全てのファクタを設定し、ステップ100に戻って再度処理を実行し、ステップ102、110、118及び126のそれぞれで否定判定されたら、エラー報知するようにしてもよい。
ステップ130では、しきい値Sfを読み出し、ステップ134へ移行して、検出した流量Fとしきい値Sfとを比較する。
このステップ134で、F>Sfと判定された場合は、熱回収水の流量は正常値(スケールが発生していない状態)であると判断し、このルーチンは終了する。
一方、ステップ134で、F≦Sfと判定された場合は、熱回収水の流量が異常値を示しており、スケールが発生していることが予測されると判断し、ステップ136へ移行する。ステップ136では、スケール発生の可能性があることを報知(異常報知)し、次いでステップ138へ移行して、スケール洗浄制御の実行を指示し、このルーチンは終了する。
なお、本実施の形態(図7)では、設定されたスケール検出制御対象ファクタの何れか1つでスケール発生を予測した場合は、スケール洗浄制御の実行を指示するようにしたが、設定された全ての予測結果を総合的に判断して、スケール発生の有無を予測するようにしてもよい。この場合、信頼度に応じて、優先順位を付けてもよいし、重み付けをしてもよい。
(しきい値補正制御)
図8は、各ファクタのしきい値(Sr、St3、St1、及びSf)の補正制御ルーチンを示すフローチャートである。この補正は、前述の補正1〜補正4に基づくものである。
ステップ140では、給水配管56から給水される水(水道水)の温度Aを取り込む。水道水の温度は、本実施の形態に係る貯湯発電システム11に搭載してもよいが、外部の温度センサから取り込む、或いは、外気温度から予測して取り込む構成としてもよい。
次のステップ142では、貯湯発電システム11の累積稼働期間Bを読み出す。例えば、貯湯発電システム11の運転履歴情報を参照して累積稼働期間Bを算出する。なお、単純に、貯湯発電システム11の設置初期からの経過期間であってもよい。
次のステップ144では、余剰ヒータ80の動作状態Cを確認する。動作状態とは、単純に余剰ヒータ80が稼働しているときにフラグをセット(1)し、非稼働のときにフラグをリセット(0)するといった1ビットの状態とする。なお、精度向上のために、余剰ヒータ80の発熱量を動作状態Cとしてもよい。
ステップ145では、燃料電池ユニット12における発電出力Dを確認する。なお、定常状態での発電出力を1としたときの現在の発電出力の比率を演算して増減率をDとしてもよい。
次のステップ146では、ステップ140で得た温度A、ステップ142で得た累積稼働期間B、及びステップ144で得た動作状態Cに基づき、各ファクタのしきい値(Sr、St3、St1、及びSf)の補正係数αを設定し(図4(A)〜(D)参照)、ステップ148へ移行して、各ファクタのしきい値を更新する(補正しきい値=現しきい値×α)。
(補正係数αの設定例)
図4(A)による補正係数αの設定は、給水温度が高くなった場合はしきい値をプラス(+)に補正し、給水温度が低くなった場合はしきい値をマイナス(−)に補正する。
図4(B)による補正係数αの設定は、時間が経過するにつれて、しきい値をプラス(+)に補正する。
図4(C)による補正係数αの設定は、燃料電池スタック70のみから熱を受けている場合を基準とした場合、燃料電池スタック70と余剰ヒータ80から熱を受けている場合は、基準値よりもプラス(+)に補正する。
図4(D)による補正係数αの設定は、発電出力が高くなった場合はしきい値をプラス(+)に補正し、発電出力が低くなった場合はしきい値をマイナス(−)に補正する。
本実施の形態におけるスケール検出制御によれば、特に、熱交換器36の受熱配管68の内面に発生するスケール(析出物)が、経時的に積層されていき、最終的には、受熱配管68の内方空間を閉塞するような事態となる前に、閉塞する可能性を予測する。受熱配管68内の内方のスケールの状態は直接的に監視することは困難である。そこで、スケール検出制御対象ファクタとして、熱回収水ポンプ66の回転数検出、冷却水温度検出、熱回収水温度検出、及び熱回収水流量検出の少なくとも1つを設定するようにした。スケール検出制御対象ファクタで検出した結果を所定のしきい値と比較することで、間接的にスケールの発生状態を予測することができ、受熱配管68の内方が閉塞する以前に警告したり、スケール洗浄を促したりすることができる。
(変形例1「スケール検出制御の変形例」)
本実施の形態では、貯湯発電システム11の運転中に、スケール検出制御を実行するようにしたが、変形例では、貯湯発電システム11の待機中(停止中)に、スケールの状態を検出する。
貯湯発電システム11の待機中は、燃料電池スタック70の発電がなされていないため、熱交換器36での熱交換が実行されない。そこで、余剰ヒータ80を動作させることで、この余剰ヒータ80の消費による発熱を熱源として、各ファクタから検出し、しきい値と比較する。
なお、余剰ヒータ80を熱源とするときのしきい値は、燃料電池スタック70が発電しているときに、当該燃料電池スタック70のみを熱源とするしきい値(基準値)よりもマイナス(−)に補正される(図4(C)参照)。
また、その他のしきい値の補正としては、前述した、「補正1」、「補正2」がそのまま適用可能である。
(スケール洗浄制御)
図9は、貯湯発電システム11の運転中に、貯湯発電制御装置14で実行される、スケール洗浄制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ150では、スケール洗浄制御の実行指示を受け付けたか否かを判断する。この判断は、図7のステップ138での実行指示が主体であるが、例えば、リモコンパネル32等から手動でスケール洗浄指示を出してもよい。
ステップ150で否定判定された場合は、スケール洗浄時期ではないと判断し、このルーチンは終了する。
また、ステップ150で肯定判定された場合は、ステップ151へ移行して、スケール洗浄制御による警報発令を回避するべく、警報システムを制限し、次いで、ステップ152へ移行して、モードを判別する。警報システムの制限としては、警報システム自体を遮断する(一切監視は行わない)ようにしてもよいし、異常と判定するレベルを緩和する(監視は継続する)ようにしてもよい。
モードとは、スケール洗浄の水の流れであり、排出モード(図5参照)と循環モード(図6参照)とがある。モードは、例えば、デフォルトとして何れか一方が選択されているが、リモコンパネル32等の操作で、所望のモードを選択することが可能である。
ステップ152で、排出モードが選択されていると判断した場合は、ステップ154へ移行して、三方弁52を熱回収水供給用配管46と、排水配管50とが連通するように切り替え、ステップ156へ移行する。
ステップ156では、切替弁58を、貯湯タンク18の給水ポート18Eに給水配管56から水道水が供給されるように切り替え(すなわち、開栓)、ステップ158へ移行する。
ステップ158では、通常運転状態の熱回収水ポンプ66を、洗浄用の流量及び圧力に調整する。これにより、水道水は、貯湯タンク18→熱回収水送出用配管60→熱交換器36の受熱配管68→熱回収水供給用配管46→排水配管50の順に流れ、排出される。
通常よりも、流量が多く、かつ高圧力とすることで、受熱配管68の内面にこびりついたスケールが剥がれ落ち、排水配管50から排出され、受熱配管68が洗浄される。
次のステップ160では、洗浄期間が経過したか否かを判断し、否定判定中は熱回収水ポンプ66の駆動を継続し、肯定判定されると、ステップ162へ移行する。
ステップ162では、熱回収水ポンプ66を通常運転状態に調整し、次いで、ステップ164へ移行して、三方弁52及び切替弁58を、通常運転状態に切り替えて、ステップ165へ移行する。ステップ165では、警報システムの制限を解除し、このルーチンは終了する。
次に、ステップ152において、循環モードが選択されていると判断した場合は、ステップ166へ移行して、三方弁52を熱回収水供給用配管46が貯湯タンク18の入口ポート18INに連通するように切り替え、ステップ168へ移行する。
ステップ168では、切替弁58を、貯湯タンク18の給水ポート18Eに給水配管56から水道水が供給されないように切り替え(すなわち、閉栓)、ステップ170へ移行する。
ステップ170では、通常運転状態の熱回収水ポンプ66を、洗浄用の流量及び圧力に調整する。これにより、水道水は、貯湯タンク18の出口ポート18OUT→熱回収水送出用配管60→熱交換器36の受熱配管68→熱回収水供給用配管46→貯湯タンク18の入口ポート18INの順に流れ、循環される。
通常よりも、流量が多く、かつ高圧力とすることで、受熱配管68の内面にこびりついたスケールが剥がれ落ち、フィルタ54によって剥がれ落ちたスケールをトラップすることで、受熱配管68が洗浄される。なお、フィルタ54は定期的に交換又は洗浄することが好ましい。
ここで、循環モードにおいて、流量が多く、かつ高圧で循環を長時間継続すると、貯湯タンク18内の温度層18A、18B、18C、18Dが乱れる可能性がある。そこで循環モードでは、水道水の循環を間欠的に実行するようにした。
すなわち、次のステップ172では、間欠運転の休止時期か否かを判断し、否定判定された場合は、休止時期ではないと判断し、ステップ176へ移行する。
一方、ステップ172で肯定判定されると、ステップ174へ移行して、所定時間休止後、洗浄再開処理を実行し、ステップ176へ移行する。洗浄再開処理は、具体的には、熱回収水ポンプ66の駆動状態を通常運転又は通常運転よりも若干低速で運転し、流量と圧力を低下させ、タイマ等により所定時間が経過したら、再度循環モードの状態に戻す制御を実行する。
ステップ176では、洗浄期間が経過したか否かを判断し、否定判定された場合は、熱回収水ポンプ66の駆動を継続するべく、ステップ172へ移行する。また、ステップ176で肯定判定された場合は、ステップ162へ移行して、熱回収水ポンプ66を通常運転状態に調整し、次いで、ステップ164へ移行して、三方弁52及び切替弁58を、通常運転状態に切り替えて、ステップ165へ移行する。ステップ165では、警報システムの制限を解除し、このルーチンは終了する。
本実施の形態におけるスケール洗浄制御によれば、特に、熱交換器36の受熱配管68の内面に発生するスケール(析出物)が、経時的に積層されていき、最終的には、受熱配管68の内方空間を閉塞するような事態となる前に、熱回収水ポンプ66により流量を多く、かつ高圧力で水道水を流すことで、受熱配管68の内面に付着したスケールを剥がすことができる。排出モードでは、剥がれ落ちたスケールは、排水配管50から外部へ排出され、受熱配管68を洗浄することができる。一方、循環モードでは、剥がれ落ちたスケールは、フィルタ54によってトラップされ、受熱配管68を洗浄することができる。
(変形例2「スケール洗浄制御の変形例」)
本実施の形態では、貯湯発電システム11の運転中に、スケール洗浄制御を実行するようにしたが、変形例2では、貯湯発電システム11の待機中(停止中)に、スケール洗浄を実行する。
排水モードは、貯湯発電システム11の運転中と同一の制御が実行可能である。
一方、循環モードでは、貯湯発電システム11の待機中は、燃料電池スタック70の発電がなされていないため、熱交換器36での熱交換が実行されない。このため、貯湯タンク18内の水の温度が、運転中よりも速く低温化するため、大幅に、温度層18A、18B、18C、18Dの乱れが発生する。そこで、余剰ヒータ80を動作させることで、この余剰ヒータ80の消費による発熱を熱源として、熱回収水の温度の低下を抑制する各ファクタから検出し、しきい値と比較する。
10 貯湯ユニット
11 貯湯発電システム
12 燃料電池ユニット
14 貯湯発電制御装置
18 貯湯タンク
18A 第1層
18B 第2層
18C 第3層
18D 第4層
18E 給水ポート
18IN 入口ポート
18OUT 出口ポート
20 CPU
22 RAM
24 ROM
26 I/O
28 バス
30 マイクロコンピュータ
32 リモコンパネル
34 サーミスタ
34A 高温検出用サーミスタ
34B 中高温検出用サーミスタ
34C 中低温検出用サーミスタ
34D 低温検出用サーミスタ(第2温度センサ)
36 熱交換器
38、40、42、44 ポート
46 熱回収水供給用配管
48 第1温度センサ
48A 信号線
50 排水配管
52 三方弁
52A 信号線
54 フィルタ
56 給水配管
58 切替弁
58A 信号線
60 熱回収水送出用配管
62 第2温度センサ
64 流量センサ
66 熱回収水ポンプ
67 回転数センサ
62A 信号線
64A 信号線
67A 信号線
66A 信号線
68 受熱配管(受熱流路部)
70 燃料電池スタック
70IN 入口ポート
72 冷却水供給用配管
74 第3温度センサ
74A 信号線
70OUT 出口ポート
76 冷却水送出用配管
78 第4温度センサ
80 余剰ヒータ
82 冷却水ポンプ
84 放熱配管(放熱流路部)
78A 信号線
80A 信号線
82A 信号線

Claims (6)

  1. 供給された水を加熱して給湯設備で利用する温水として貯留する貯湯タンクを備えた貯湯ユニットと、原料ガスを利用して発電する燃料電池ユニットとが併設された貯湯発電システムであって、
    前記燃料電池ユニットでの発電の際に発生する熱で加熱された流体が流動する放熱流路部と、前記貯湯タンク内の水が流動する受熱流路部とを備え、放熱流路部の熱で受熱流路部内の水を加熱する熱交換装置と、
    前記放熱流路部及び前記受熱流路部の少なくとも一方を循環する流体の状態を示すファクタに基づいて、前記受熱流路部が閉塞される前に前記受熱流路部の内方に堆積する析出物の析出量を予測する予測手段と、
    前記予測手段によって予測された前記析出物の析出量が前記受熱流路部を閉塞する可能性があると判断した場合に、前記受熱流路部を流れる水の流量及び圧力の少なくとも一方を通常運転とは異なる値に調整して、受熱流路部の内方に堆積する析出物を取り除く析出物洗浄制御手段と、を有し、
    前記予測手段が、前記受熱流路部の流体を流動させるポンプの実回転数、前記放熱流路部の流体の温度、前記受熱流路部の流体の温度、前記受熱流路部を流動する流体の流量の何れか1つのファクタ、又は2以上組み合わせたファクタによって前記析出物の析出量を予測すると共に、組み合わせたそれぞれのファクタの精度に優先順位を付けて判断する、組み合わせたそれぞれのファクタに重みを付けて判断する、又は、前記析出物の堆積の存在を示すファクタの数で判断する、貯湯発電システム。
  2. 前記析出物洗浄制御手段の実行中は、熱交換装置に関する警報機能を遮断する、又は異常となる判定レベルを緩和することを特徴とする請求項1記載の貯湯発電システム。
  3. 前記析出物洗浄制御手段による洗浄モードとして、
    前記貯湯タンクへ外部から水を供給し続け、かつ前記熱交換装置の受熱流路部から吐出された水を、外部へ排出する排水モードと、
    前記貯湯タンクに貯留された水を、前記熱交換装置の受熱流路部を介して循環させる循環モードと、の少なくとも1つのモードが設定され、
    設定された洗浄モードに従って、水の流動を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の貯湯発電システム。
  4. 前記循環モードによる洗浄処理は、一定時間をあけて間欠的に実行されることを特徴とする請求項3記載の貯湯発電システム。
  5. 前記燃料電池ユニットでの余剰の発電量を消費する余剰ヒータをさらに有し、
    前記析出物洗浄制御手段が、システム休止中、かつ前記循環モードで実行される場合に、前記余剰ヒータを稼働することを特徴とする請求項3又は請求項4記載の貯湯発電システム。
  6. 前記析出物の堆積量が、予め定めたしきい値を超えた場合に、前記析出物洗浄制御手段を起動させるように指示する指示手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項記載の貯湯発電システム。
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