JP3724475B2 - ヒートポンプ給湯機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大気熱等をヒートポンプ回路の熱源として、冷媒で給湯水を加熱するヒートポンプ給湯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のヒートポンプ給湯機としては、特許文献1に記載されているようなものがあった。以下、従来の技術について図面を用いて説明する。図8は従来のヒートポンプ給湯機の構成図である。
【0003】
図8において、1は圧縮機、2は冷媒水熱交換器、3は膨張弁、4は大気熱等を集熱する蒸発器であり、これらを順次接続してヒートポンプ回路5を構成する。一方、6は貯湯タンク、7は水ポンプであり、これらと冷媒水熱交換器2を順次接続して水回路8を構成する。
【0004】
ヒートポンプを用いて給湯加熱運転を行う場合、まず、蒸発器4において、送風ファンや集熱パネル等により大気熱や太陽熱等を集熱し、その内部を流れる冷媒を蒸発ガス化する。この冷媒は圧縮機1に吸引され、機械的に圧縮されて、高温高圧の冷媒として冷媒水熱交換器2に流入する。一方、貯湯タンク6下部の給湯水は、循環用の水ポンプ10によって搬送され、冷媒水熱交換器2に流入し、ここで、高温高圧の冷媒によって加熱され、貯湯タンク6上部に流入する。冷媒水熱交換器2で放熱した冷媒は、膨張弁3で減圧されて蒸発器4に流入する。冷媒は、ここで再び大気熱等から吸熱し、次の圧縮機1に供される。
【0005】
【特許文献1】
特開昭60−221661号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、次のような課題がある。水道水や地下水等の給湯用の水は、一般に、カルシウムやマグネシウム等の硬度成分を含んでおり、地域によっては、このような硬度成分を非常に多く含んでいる場合がある。硬度成分を比較的多く含む水を、ヒートポンプ給湯機の冷媒水熱交換器で長期間高温に加熱すると、最も高温となる水側流路の出口部近傍を中心に、硬度成分がスケール(例えば、炭酸カルシウム)として析出し、水側流路の目詰まり(つまり)の要因となる可能性がある。このようなスケールは、冷媒水熱交換器の水側流路の伝熱面や、水回路を構成する配管の内周に付着し堆積していくと、水の流動抵抗となって圧力損失が増大し、水ポンプの負荷を増大させる。また、冷媒と水とが熱交換する際の伝熱面の熱抵抗となり、熱交換器としての性能を著しく低減させる。さらに、水側流路がスケールにより完全に閉塞されると、ヒートポンプ給湯機による給湯運転が不可能となる。
【0007】
一方、このようなヒートポンプ給湯機を用いて、浴槽の水の加熱・保温を行う場合も考えられる。このとき、浴槽水には人の垢や毛髪、タオル地等の浮遊物を含む可能性が大きい。このような浴槽水を、ヒートポンプ給湯機の冷媒水熱交換器で長期間にわたって加熱すると、冷媒水熱交換器の水側流路や、水回路を構成する水ポンプや配管の内面に、前記した浮遊物等が付着し、水側流路のつまり要因となる可能性がある。このような浮遊物が水回路に付着し堆積していくと、同様に、水ポンプの負荷を増大させたり、冷媒水熱交換器の伝熱性能を著しく低減させる。また、水回路が完全に閉塞されると、ヒートポンプ給湯機による浴槽水の加熱・保温運転が不可能となってしまうという課題があった。
【0008】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、スケールや浮遊物等による冷媒水熱交換器のつまり等の水回路異常に関して、信頼性の向上を図ったヒートポンプ給湯機を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明のヒートポンプ給湯機は、圧縮機を有するヒートポンプ回路と、水ポンプを有する水回路と、前記ヒートポンプ回路の冷媒と前記水回路の給湯水が熱交換する冷媒水熱交換器と、前記水回路内のつまり要因物質を除去するつまり除去手段とを有し、前記つまり除去手段は、水回路弁と、前記水回路を流れる湯水を加熱する場合であって前記冷媒水熱交換器の下流側に設けられ水回路をバイパスする水回路バイパス経路と、前記水回路バイパス経路中に設けられた第2の水ポンプと、バイパス路弁とを有し、給湯水を加熱する場合は水回路バイパス路弁を閉状態とするとともに水回路弁を開状態とし水回路の水ポンプを動作させ、つまり要因物質を除去する場合にはバイパス路弁を開状態とするとともに水回路弁を閉状態とし第2の水ポンプにより給湯水の加熱時とは逆向きに水冷媒熱交換器に通水するヒートポンプ給湯機とする。
【0010】
これによって、水回路のつまり要因であるスケールや浮遊物等を除去することが可能となり、ヒートポンプ給湯機の信頼性向上を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、圧縮機を有するヒートポンプ回路と、水ポンプを有する水回路と、前記ヒートポンプ回路の冷媒と前記水回路の給湯水が熱交換する冷媒水熱交換器と、前記水回路内のつまり要因物質を除去するつまり除去手段とを有し、前記つまり除去手段は、水回路弁と、前記水回路を流れる湯水を加熱する場合であって前記冷媒水熱交換器の下流側に設けられ水回路をバイパスする水回路バイパス経路と、前記水回路バイパス経路中に設けられた第2の水ポンプと、バイパス路弁とを有し、給湯水を加熱する場合は水回路バイパス路弁を閉状態とするとともに水回路弁を開状態とし水回路の水ポンプを動作させ、つまり要因物質を除去する場合にはバイパス路弁を開状態とするとともに水回路弁を閉状態とし第2の水ポンプにより給湯水の加熱時とは逆向きに水冷媒熱交換器に通水するヒートポンプ給湯機とするものであり、水回路のつまり要因であるスケールや浮遊物等を除去することが可能となり、ヒートポンプ給湯機の信頼性向上を図ることができる。特につまり除去手段が水回路に給湯水の加熱時とは逆向きに通水してつまり要因物質を除去するものであり、流路の狭隘部に挟まった浮遊物などのつまり要因物質を除去することが容易になり、ヒートポンプ給湯機の信頼性向上を図ることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、圧縮機を有するヒートポンプ回路と、水ポンプを有する水回路と、前記ヒートポンプ回路の冷媒と前記水回路の給湯水が熱交換する冷媒水熱交換器と、前記水回路内のつまり要因物質を除去するつまり除去手段とを有し、前記つまり除去手段は、冷媒水熱交換器をバイパスする熱交換器バイパス経路中に設けられた第3の水ポンプと、水回路と熱交換器バイパス回路とを切り替えるバルブを有し、給湯水を加熱する場合には前記冷媒水熱交換器に通水するようにして水回路の水ポンプを動作させるとともに、つまり要因物質を除去する場合には前記熱交換器バイパス経路と前記水冷媒熱交換器により構成される閉ループに前記第3の水ポンプにより給湯水の加熱時とは逆向きに水冷媒熱交換器に通水するヒートポンプ給湯機とするものであり、水回路のつまり要因であるスケールや浮遊物等を除去することが可能となり、ヒートポンプ給湯機の信頼性向上を図ることができる。特につまり除去手段が水回路に給湯水の加熱時とは逆向きに通水してつまり要因物質を除去するものであり、流路の狭隘部に挟まった浮遊物などのつまり要因物質を除去することが容易になり、ヒートポンプ給湯機の信頼性向上を図ることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1〜2の構成において、水回路またはヒートポンプ回路の運転実績を記憶する手段を有し、その運転実績に応じて、水回路内のつまり要因物質の除去を行うものであり、あらかじめ設定された運転実績の閾値条件に基づき、定期的につまり要因物質の除去動作を行うことにより、ヒートポンプ給湯機の信頼性向上を図ることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の構成において、水回路が貯湯タンクに接続されているものであり、ヒートポンプを用いて貯湯タンクに湯を貯蔵する際にも、スケール成分、ダスト、錆び等の水回路のつまり要因物質を除去することが可能となり、ヒートポンプ給湯機の信頼性向上を図ることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の構成において、水回路が浴槽に接続されているものであり、ヒートポンプを用いて浴槽水の加熱や保温を行う際にも、人の垢や毛髪、タオル地等の水回路のつまり要因物質を除去することが可能となり、ヒートポンプ給湯機の信頼性向上を図ることができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0017】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1のヒートポンプ給湯機の構成図である。図1において、ヒートポンプ給湯機は、圧縮機1、冷媒水熱交換器2、膨張弁3、大気熱等を集熱する蒸発器4を順次接続したヒートポンプ回路5と、貯湯タンク6、水ポンプ7、前記した冷媒水熱交換器2を順次接続した水回路8とから構成される。水回路8にはそこを流通する水の流量変化を検出する流量センサ9と、この流量センサ9の出力信号に基づき、水回路8のつまり状態を検知するつまり検知手段10を備えている。また、水回路8にはつまり除去手段11が設置され、これは、つまり検知手段10のつまり検知に基づき、必要に応じて水ポンプ7を最高出力が得られるように駆動し、水回路8に略最大流量で加圧通水するものである。
【0018】
このようなヒートポンプ給湯機により、給湯水の加熱を行う場合、まず、蒸発器4において、送風ファンや集熱パネル等により大気熱や太陽熱等を集熱し、その内部を流れる冷媒を蒸発ガス化する。この冷媒は圧縮機1に吸引され、機械的に圧縮されて、高温高圧の冷媒として冷媒水熱交換器2に流入する。一方、貯湯タンク6下部の水は、循環用の水ポンプ7によって搬送され、冷媒水熱交換器2に流入し、ここで、高温高圧の冷媒によって加熱され、貯湯タンク6上部に流入する。冷媒水熱交換器2で放熱した冷媒は、膨張弁3で減圧されて蒸発器4に流入する。冷媒は、ここで再び大気熱等から吸熱し、次の圧縮機1に供される。なお、ヒートポンプ給湯機に用いる冷媒としては、R410a等のフロン系冷媒、プロパン等の炭化水素系冷媒、二酸化炭素冷媒が挙げられる。
【0019】
例えば、カルシウムやマグネシウム等の硬度成分を比較的多く含む水を、ヒートポンプ給湯機の冷媒水熱交換器2で長期間高温に加熱すると、最も高温となる水側流路の出口部近傍を中心に、硬度成分がスケール(例えば、炭酸カルシウム)として析出し、水側流路の目詰まり(つまり)の要因となる可能性がある。このようなスケールが、冷媒水熱交換器2の水側流路の伝熱面や、水回路8を構成する配管の内周に付着し堆積していくと、水の流動抵抗となって圧力損失が増大し、水ポンプ7の負荷を増大させる。また、冷媒と水とが熱交換する際の伝熱面の熱抵抗となり、熱交換器としての性能を著しく低減させる。さらに、水回路8がスケールにより完全に閉塞されると、ヒートポンプ給湯機による給湯運転が不可能となってしまう。
【0020】
このとき、例えば、水回路8に流量を検出する流量センサ9を設置すれば、水回路8の流量の変化を検知することができる。冷媒水熱交換器2の水側流路等にスケールが付着した場合、その圧力損失が増大し、水ポンプ7の搬送流量が低下する。この流量センサ9で水回路8を流れる給湯水の流量を検出し、検出した流量が低下すれば、冷媒水熱交換器2を含む水回路8にスケール付着によるつまり等の異常が発生した可能性を確認することができる。ここで、水回路8の流量の低下は、つまり検知手段10において、初期の水回路8の流量を記憶しておき、検出した流量と比較することにより容易に判定可能である。
【0021】
また、本実施例は、水回路8のつまり除去手段11を備えたものであり、水回路8に設けた水ポンプ7を最高出力が得られるように駆動して、水回路8に最大流量で加圧通水させる。これは、通常の給湯運転時よりも水流を高速化し、水流によって生じる壁面剪断力を高めて、水回路8の内面に付着したスケール等のつまり要因物質を剥離・除去するものである。このような最大流量での通水によるつまり要因物質の除去は、水回路8のつまりが検知されたときに行うだけでも良いが、貯湯タンク6の沸き上げ完了毎などに定期的に行うことで、スケール等のつまり要因物質の析出や堆積が未然に防止され、より長期的に水回路の信頼性を保証することが可能になる。
【0022】
このように、本実施例によれば、水ポンプの略最大流量で加圧通水するだけの簡単な方法で、水回路の内面に付着したスケールや浮遊物等のつまり要因物質の除去を容易に実現できる。また、水回路のつまり検知に基づきつまり要因物質の除去を行うものであるため、スケールや浮遊物によるつまり等の水回路の異常をいち早く検知し、速やかにつまり要因物質の除去動作を行うことができる。
【0023】
したがって、本実施例によれば、信頼性の高いヒートポンプ給湯機を提供することができる。
【0024】
なお、実施例1において、つまり除去手段11が水回路8に水ポンプ7の略最大流量で加圧通水してつまり要因物質を除去するとしたが、水ポンプ7がその能力に応じて十分な圧力で水回路8に通水できるものであれば、必ずしも最大流量でなくても構わない。
【0025】
また、水回路8のつまり要因物質として、冷媒水熱交換器2におけるスケールの析出を挙げたが、砂等のダストや、水道管の錆び等が給湯水に混入し、冷媒水熱交換器2だけでなく、水回路8を構成する水ポンプ7や水配管の内面に析出・堆積したものである場合も考えられる。
【0026】
さらに、つまり検知手段10は、流量センサ9により水回路8の流量変化を検出するとしたが、単純にフロースイッチ等により流れの有無を検出し、スケール等による水回路8の閉塞や給湯水の未供給等の異常を検知するものとしてもよい。また、流量センサ9に変えて、例えば、水回路8の水圧を検出する圧力センサを設置すれば、水回路8の流動抵抗の変化を検知することができる。冷媒水熱交換器2の水側流路等にスケールが付着した場合、その圧力損失が増大し、水ポンプ7の供給水圧、すなわち水ポンプ7の吐出側の水回路の圧力が上昇する。この圧力センサで水回路8の圧力を検出し、検出した圧力値が増加すれば、冷媒水熱交換器2を含む水回路8にスケール付着によるつまり等の異常が発生した可能性を確認することができる。なお、水回路8の圧力値の増加は、同様に、つまり検知手段10において、初期の水回路8の圧力値を記憶しておき、検出した圧力値と比較することにより容易に判定可能である。
【0027】
(実施例2)
図2は本発明の実施例2のヒートポンプ給湯機の構成図である。本実施例は、図1に示したヒートポンプ給湯機と略同一の構成を有する。実施例1と異なるのは、水回路8が浴槽22に接続されているとともに、水回路8に水ポンプ23と電磁弁24aおよび24bから構成されるつまり除去手段21が設けられている点である。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0028】
このようなヒートポンプ給湯機により、浴槽水の加熱・保温を行う場合、まず、蒸発器4において、送風ファンや集熱パネル等により大気熱や太陽熱等を集熱し、その内部を流れる冷媒を蒸発ガス化する。この冷媒は圧縮機1に吸引され、機械的に圧縮されて、高温高圧の冷媒として冷媒水熱交換器2に流入する。一方、浴槽22の水は、循環用の水ポンプ7によって搬送され、冷媒水熱交換器2に流入し、ここで、高温高圧の冷媒によって加熱された後、浴槽22に戻る。冷媒水熱交換器2で放熱した冷媒は、膨張弁3で減圧されて蒸発器4に流入する。冷媒は、ここで再び大気熱等から吸熱し、次の圧縮機1に供される。なお、ヒートポンプ給湯機に用いる冷媒としては、R410a等のフロン系冷媒、プロパン等の炭化水素系冷媒、二酸化炭素冷媒が挙げられる。
【0029】
例えば、浴槽22から搬送される浴槽水には、人の垢や毛髪、タオル地等の浮遊物を含む可能性が大きい。このような浴槽水を、ヒートポンプ給湯機の冷媒水熱交換器2で長期間にわたって加熱すると、冷媒水熱交換器2の水側流路や、水回路を構成する水ポンプ7や配管の内面に、前記した浮遊物等が付着し、水側流路のつまり要因となる可能性がある。このような浮遊物が水回路8に付着し堆積していくと、水の流動抵抗となって圧力損失が増大し、水ポンプ7の負荷を増大させる。また、冷媒と水とが熱交換する際の伝熱面の熱抵抗となり、熱交換器としての性能を著しく低減させる。さらに、水回路8が完全に閉塞されると、ヒートポンプ給湯機による給湯運転が不可能となってしまう。
【0030】
このとき、例えば、水回路8に流量を検出する流量センサ9を設置すれば、水回路8の流量の変化を検知することができる。冷媒水熱交換器2の水側流路に浮遊物等が付着した場合、その圧力損失が増大し、水ポンプ7の搬送流量が低下する。この流量センサ9で水回路8を流れる浴槽水の流量を検出し、検出した流量が低下すれば、冷媒水熱交換器2を含む水回路8に浮遊物付着によるつまり等の異常が発生した可能性を確認することができる。ここで、水回路8の流量の増加は、初期の水回路8の流量を記憶しておき、検出した流量と比較することにより容易に判定可能である。
【0031】
また、本実施例は、水回路8のつまり除去手段21を備えたものであり、浴槽水に混入した浮遊物等のつまり要因物質を除去することができる。例えば、通常の浴槽水の加熱・保温時は、水回路弁24aを開状態、バイパス路弁24bを閉状態にし、水ポンプ7を用いて浴槽22の水を冷媒水熱交換器2に通水して加熱する。一方、水回路8のつまり除去時は、水回路弁24aを閉状態、水回路8を流れる湯水を加熱する場合であって冷媒水熱交換器2の下流側に設けられ水回路8をバイパスする水回路バイパス経路Aに設けられたバイパス路弁24bを開状態にし、水回路バイパス経路Aに設けられた第2の水ポンプ23を用いて浴槽22の水を通常とは逆向きに水回路8に通水して、冷媒水熱交換器2や水ポンプ7等の水回路8の内面や狭隘部に付着した浮遊物等のつまり要因物質を剥離・除去する。このような逆向き通水によるつまり除去は、水回路8のつまりが検知されたときに行うだけでも良いが、浴槽水の加熱・保温完了毎等に定期的に行えば、浮遊物等のつまり要因物質の堆積が未然に防止され、より長期的な信頼性を保証することが可能になる。
【0032】
このように、本実施例によれば、水回路に浴槽水(給湯水)の加熱時とは逆向きに通水するだけの簡単な構成で、水回路の内面や狭隘部に付着したスケールや浮遊物等のつまり要因物質の除去を容易に実現できる。また、水回路のつまり検知に基づきつまり要因物質の除去を行うものであるため、スケールや浮遊物によるつまり等の水回路の異常をいち早く検知し、速やかにつまり要因物質の除去動作を行うことができる。
【0033】
したがって、本実施例によれば、信頼性の高いヒートポンプ給湯機を提供することができる。
【0034】
なお、本実施例のヒートポンプ給湯機は、浴槽22からの水のみをヒートポンプ回路5で加熱するものと図示したが、実施例1で説明したような貯湯タンクに湯を貯蔵するシステムに、浴槽水を加熱する冷媒水熱交換器を別途付加したような構成としてもよい。
【0035】
また、浴槽水の加熱時と水回路のつまり除去時とで、異なる水ポンプ7および23を用いて、順方向および逆方向に通水するとしたが、単一の水ポンプにより両方向に通水するような水回路構成としてもよい。
【0036】
(実施例3)
図3は本発明の実施例3のヒートポンプ給湯機の構成図である。本実施例は、図1に示したヒートポンプ給湯機と略同一の構成を有する。実施例1と異なるのは、つまり除去手段31が水回路8に外部から通水してつまりを除去するものであり、冷媒水熱交換器2の水側入口および出口に、水回路8を外部と切り替え可能となるようにバルブ33a、33b、34a、34bが構成され、水回路8に配した水ポンプ7によりも出力の大きい第3の水ポンプ32を外部から冷媒水熱交換器2に接続できるように構成されている点である。
【0037】
加えて、このヒートポンプ給湯機は、つまり検知手段10による水回路8のつまり検知に基づき、圧縮機1の運転を停止する手段11と、異常を報知する手段12を備えている。異常報知手段12は、例えば、ユーザーがヒートポンプ給湯機を遠隔制御するためのリモコン13や、外部への有線または無線の通信回線14を介してメーカーやメンテナンス業者等の外部業者15に接続され、機器の異常報知を行うものである。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0038】
このようなヒートポンプ給湯機により、水の加熱給湯を行う場合、まず、蒸発器4において、送風ファンや集熱パネル等により大気熱や太陽熱等を集熱し、その内部を流れる冷媒を蒸発ガス化する。この冷媒は圧縮機1に吸引され、機械的に圧縮されて、高温高圧の冷媒として冷媒水熱交換器2に流入する。一方、貯湯タンク6下部の水は、循環用の水ポンプ7によって搬送され、冷媒水熱交換器2に流入し、ここで、高温高圧の冷媒によって加熱され、貯湯タンク6上部に流入する。冷媒水熱交換器2で放熱した冷媒は、膨張弁3で減圧されて蒸発器4に流入する。冷媒は、ここで再び大気熱等から吸熱し、次の圧縮機1に供される。なお、ヒートポンプ給湯機に用いる冷媒としては、R410a等のフロン系冷媒、プロパン等の炭化水素系冷媒、二酸化炭素冷媒が挙げられる。
【0039】
例えば、カルシウムやマグネシウム等の硬度成分を比較的多く含む水を、ヒートポンプ給湯機の冷媒水熱交換器2で長期間高温に加熱すると、最も高温となる水側流路の出口部近傍を中心に、硬度成分がスケール(例えば、炭酸カルシウム)として析出し、水側流路の目詰まり(つまり)の要因となる可能性がある。このようなスケールが、冷媒水熱交換器2の水側流路の伝熱面や、水回路8を構成する配管の内周に付着し堆積していくと、水の流動抵抗となって圧力損失が増大し、水ポンプ7の負荷を増大させる。また、冷媒と水とが熱交換する際の伝熱面の熱抵抗となり、熱交換器としての性能を著しく低減させる。さらに、水回路8がスケールにより完全に閉塞されると、ヒートポンプ給湯機による給湯運転が不可能となってしまう。
【0040】
このとき、例えば、水回路8に流量を検出する流量センサ9を設置すれば、水回路8の流量の変化を検知することができる。冷媒水熱交換器2の水側流路等にスケールが付着した場合、その圧力損失が増大し、水ポンプ7の搬送流量が低下する。この流量センサ9で水回路8を流れる給湯水の流量を検出し、検出した流量が低下すれば、冷媒水熱交換器2を含む水回路8にスケール付着によるつまり等の異常が発生した可能性を確認することができる。ここで、水回路8の流量の低下は、つまり検知手段10において、初期の水回路8の流量を記憶しておき、検出した流量と比較することにより容易に判定可能である。
【0041】
また、水回路8のつまり検知に基づき、圧縮機1の運転を停止する手段11を有するため、水回路8の異常に伴うヒートポンプ回路5の急激な圧力上昇や温度上昇が未然に防止され、各回路の構成要素の破損等を防止することができる。
【0042】
さらに、ヒートポンプ給湯機の異常を、リモコン13表示によりユーザーに直接報知することで、点検や修理等への対応を喚起することが可能になる。また、機器の異常を、通信回線14を通じてメーカーやメンテナンス業者等の外部業者15に直接報知・連絡することにより、具体的な点検や修理等への対応を速やかに行うことが可能になる。
【0043】
ここで、本実施例は、水回路8のつまり除去手段31を備えたものであり、スケール等のつまり要因物質を除去することができる。例えば、通常の給湯水の加熱時は、バルブ33aおよび33bを開状態、バルブ34aおよび34bを閉状態にし、水ポンプ7を用いて貯湯タンク6の水を冷媒水熱交換器2に通水して加熱する。一方、冷媒水熱交換器2のつまり除去時は、バルブ33aおよび33bを閉状態、バルブ34aおよび34bを開状態にし、水ポンプ32を用いて通常とは逆向きに冷媒水熱交換器2に通水して、その水側流路のつまりを除去する。このとき、水ポンプ32を水回路8に配した水ポンプ7によりも出力の大きいものとすれば、通常の給湯水の加熱時よりもはるかに大きな流量で加圧通水させることができ、水流によって生じる壁面剪断力を高めて、水回路8の内面に付着したスケール等のつまり要因物質を剥離・除去することができる。
【0044】
このような外部からの通水によるつまり除去は、水回路8のつまりが検知されたときに行うだけでも良いが、年1回等に定期的に行えば、スケールの析出や堆積が未然に防止され、より長期的な信頼性を保証することが可能になる。また、つまり報知手段12により、ユーザーだけでなく、外部のメンテナンス業者に水回路8のつまりを報知することで、外部メンテナンスとしてのつまり除去を迅速に行うことが可能となる。例えば、バルブ34aおよび34bに対して、水ポンプ32は着脱自在とすることができる。よって、メンテナンス業者が水ポンプ32を外部からヒートポンプ給湯機に接続し、メンテナンス作業としてのつまり除去を行うことも可能となる。そうすれば、出力の大きい水ポンプ32をヒートポンプ給湯機に常設する必要はなくなり、機器の低コスト化に繋がる。
【0045】
このように、本実施例によれば、つまり除去手段31が水回路8に外部から通水してつまりを除去するものであり、通常の給湯水の加熱時よりもはるかに大きな流量で加圧通水させることができ、容易にスケール等によるつまりを除去することができる。また、水回路のつまり検知とそのユーザーやメンテナンス業者等への報知に基づき、つまり要因物質の除去を行うものであるため、スケールや浮遊物等のつまり要因物質の除去動作を速やかに行うことができる。
【0046】
したがって、本実施例によれば、信頼性の高いヒートポンプ給湯機を提供することができる。
【0047】
なお、本実施例では、冷媒水熱交換器2の入出口にバルブ34aおよび34bを介して水ポンプ32を接続し、冷媒水熱交換器2の水側流路のみに加圧通水するものとしたが、水ポンプ7を含む水回路8全体に加圧通水するような構成としてもよい。
【0048】
(実施例4)
図4は本発明の実施例4のヒートポンプ給湯機の構成図である。本実施例は、図1に示したヒートポンプ給湯機と略同一の構成を有する。実施例1と異なるのは、つまり除去手段41が水回路8の一部を機械振動させてつまり要因物質を除去するものであり、例えば、水回路8の冷媒水熱交換器2の出口近傍につまり除去手段41として超音波振動子を設置した点である。また、ヒートポンプ給湯機の水回路またはヒートポンプ回路の運転実績記憶手段42を備えており、その運転実績に応じて、水回路のつまり除去を行うものである。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0049】
運転実績記憶手段42は、例えば、水回路8に設けた流量センサ43、冷媒水熱交換器2の入口および出口における水および湯の温度を検出する温度センサ44aおよび44bからの情報により、水回路8の運転実績を算出し、記憶することが可能となっている。そして、あらかじめ設定された運転実績の閾値条件に基づき、定期的につまり除去の動作を行う。この閾値条件は、給湯水の沸上げ温度沸上げ湯量、沸上げ時間等の積算値から設定されるもので、例えば、高温での沸上げ湯量が所定の閾値を超えたらつまり除去動作を行うものとするなど、必要に応じて適宜設定可能である。
【0050】
一方、つまり除去手段41は、水回路8の一部に機械振動を与え、つまりを除去するものである。例えば、水回路8の冷媒水熱交換器2の出口近傍に超音波振動子を設置し、スケール等が付着する可能性の高い水側流路の高温部に機械的な振動を与えることにより、スケールを水側流路の内面から剥離・脱落させる。すなわち、いわゆる超音波洗浄によるつまり要因物質の除去が実現される。
【0051】
このように、本実施例によれば、水回路の一部に機械振動を与えるだけの簡単な構成で、水回路の内面に付着したスケールや浮遊物等のつまり要因物質の除去を容易に実現できる。また、水回路またはヒートポンプ回路の運転実績に応じて、水回路内のつまり要因物質の除去を行うものであり、定期的に有効なつまり要因物質の除去動作を行うことにができる。
【0052】
したがって、本実施例によれば、信頼性の高いヒートポンプ給湯機を提供することができる。
【0053】
なお、運転実績記憶手段42は、水回路8の流量や、給水および給湯温度を具体的に計測し、水回路8の使用実績を具体的に算出し記憶するものとしたが、給湯加熱運転時に設定された沸上げ温度と運転時間の積算値や、ヒートポンプ回路5側の使用実績から、間接的に運転実績を算出し記憶するようなものでも良い。
【0054】
(実施例5)
図5は本発明の実施例5のヒートポンプ給湯機の構成図である。本実施例は、図3に示したヒートポンプ給湯機と略同一の構成を有する。実施例3と異なるのは、つまり除去手段51として、水回路8にフィルタを着脱自在に構成した点である。なお、実施例3と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0055】
本実施例は、水回路8の水ポンプ7の上流側に、つまり除去手段51としてのフィルタを着脱自在に設置したものである。水回路8の特定部(フィルタ)に、つまり要因物質であるダスト、錆、浮遊物等を捕捉し、これを交換可能に構成することにより、容易かつ確実につまりの除去が実現される。
【0056】
フィルタ自身のつまり異常については、つまり検知手段10を通じて、リモコン13表示によりユーザーに報知したり、通信回線14を通じてメーカーやメンテナンス業者等の外部業者15に直接報知・連絡することが可能である。これにより、具体点検やフィルタ交換等への対応を速やかに行うことが可能になる。
【0057】
したがって、本実施例によれば、信頼性の高いヒートポンプ給湯機を提供することができる。
【0058】
(実施例6)
図6は本発明の実施例6のヒートポンプ給湯機の構成図である。本実施例は、図3に示したヒートポンプ給湯機と略同一の構成を有する。実施例3と異なるのは、冷媒水熱交換器2が冷媒回路側62aと水回路側62bとに分離可能に構成されるとともに、少なくとも水回路側62bが水回路8と着脱自在に構成された点である。このとき、つまり除去手段61は、冷媒水熱交換器2の水回路側62bと、ジョイント部63aおよび63bから構成される。なお、実施例3と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0059】
例えば、通常の給湯水の加熱時は、水ポンプ7を用いて貯湯タンク6の水を冷媒水熱交換器2の水回路側62bに通水して加熱する。一方、冷媒水熱交換器2のつまり除去時は、ジョイント部63aおよび63bにおいて、冷媒水熱交換器2の水回路側62bを取り外し、外部洗浄または新品交換に供する。なお、ジョイント部63aおよび63bは、手動弁、電磁弁、Oリングを介したカップリング等、シール性が良く、着脱容易なものであれば、どのようなものでも構わない。
【0060】
本実施例によれば、スケールや浮遊物等によるつまりが発生する可能性がある冷媒水熱交換器2の水回路側62bを、冷媒回路側62aとは独立して着脱可能とすることにより、外部洗浄または必要最小限の部品交換で、安価かつ確実につまりの除去が実現される。
【0061】
冷媒水熱交換器2のつまり異常については、つまり検知手段10を通じて、リモコン13表示によりユーザーに報知したり、通信回線14を通じてメーカーやメンテナンス業者等の外部業者15に直接報知・連絡することが可能である。これにより、具体点検や冷媒水熱交換器2の水回路側62bの洗浄や交換等への対応を速やかに行うことが可能になる。
【0062】
したがって、本実施例によれば、メンテナンス性に優れ、信頼性の高いヒートポンプ給湯機を提供できる。
【0063】
(実施例7)
図7は本発明の実施例7のヒートポンプ給湯機の構成図である。本実施例は、図3に示したヒートポンプ給湯機と略同一の構成を有する。実施例3と異なるのは、冷媒水熱交換器が低温側72aと高温側72bとから個別すなわち分離可能に構成されるとともに、少なくとも高温側72bが、冷媒回路5および水回路8と着脱自在に構成された点である。このとき、つまり除去手段71は、冷媒水熱交換器2の高温側72b、水側ジョイント部73aおよび73b、冷媒側ジョイント部74aおよび74bから構成される。なお、実施例3と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0064】
例えば、通常の給湯水の加熱時は、水ポンプ7を用いて貯湯タンク6の水を冷媒水熱交換器の低温側72aおよび高温側72bに通水して加熱する。一方、冷媒水熱交換器2のつまり除去時は、水側ジョイント部73aおよび73b、冷媒側ジョイント部74aおよび74bにおいて、冷媒水熱交換器2の高温側72bを取り外し、水側流路の外部洗浄または全体の部品交換に供する。なお、水側ジョイント部73aおよび73bは、手動弁、電磁弁、Oリングを介したカップリング等、シール性が良く、着脱容易なものであれば、どのようなものでも構わない。一方、冷媒側ジョイント部74aおよび74bについては、水側に比して高圧となるため、フレアやスウェージロック等の耐圧性の高い継手が望ましい。また、冷媒回路に溶接構造が必要である場合は、冷媒側ジョイント部74aおよび74bは、外部から切断加工が容易な部位または形状として設定すればよい。
【0065】
本実施例によれば、スケールによるつまりが発生する可能性がより大きい冷媒水熱交換器の高温側72bを、低温側72aとは独立して着脱可能とすることにより、外部洗浄または必要最小限の部品交換で、安価かつ確実につまりの除去が実現される。
【0066】
冷媒水熱交換器のつまり異常については、つまり検知手段10を通じて、リモコン13表示によりユーザーに報知したり、通信回線14を通じてメーカーやメンテナンス業者等の外部業者15に直接報知・連絡することが可能である。これにより、具体点検や冷媒水熱交換器の高温側72bの洗浄や交換等への対応を速やかに行うことが可能になる。
【0067】
したがって、本実施例によれば、メンテナンス性に優れ、信頼性の高いヒートポンプ給湯機を提供できる。
【0068】
なお、実施例1、3〜7では水回路8を貯湯タンク6に、実施例2で水回路8を浴槽22にそれぞれ接続するものとしたが、いずれもこれに限るものではない。水回路8は、貯湯タンク6および浴槽22の一方または両方に接続されるものであり、必要に応じた上記つまり除去手段を選択すればよい。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、水回路のつまり要因であるスケールや浮遊物等を除去することが可能となり、ヒートポンプ給湯機の信頼性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1におけるヒートポンプ給湯機の構成図
【図2】 本発明の実施例2におけるヒートポンプ給湯機の構成図
【図3】 本発明の実施例3におけるヒートポンプ給湯機の構成図
【図4】 本発明の実施例4におけるヒートポンプ給湯機の構成図
【図5】 本発明の実施例5におけるヒートポンプ給湯機の構成図
【図6】 本発明の実施例6におけるヒートポンプ給湯機の構成図
【図7】 本発明の実施例7におけるヒートポンプ給湯機の構成図
【図8】 従来のヒートポンプ給湯機の構成図
【符号の説明】
1 圧縮機
2 冷媒水熱交換器
5 ヒートポンプ回路
6 貯湯タンク
7 水ポンプ
8 水回路
10 つまり検知手段
11、21、31、41、51、61、71 つまり除去手段
22 浴槽
42 運転実績記憶手段
Claims (5)
- 圧縮機を有するヒートポンプ回路と、水ポンプを有する水回路と、前記ヒートポンプ回路の冷媒と前記水回路の給湯水が熱交換する冷媒水熱交換器と、前記水回路内のつまり要因物質を除去するつまり除去手段とを有し、前記つまり除去手段は、水回路弁と、前記水回路を流れる湯水を加熱する場合であって前記冷媒水熱交換器の下流側に設けられ水回路をバイパスする水回路バイパス経路と、前記水回路バイパス経路中に設けられた第2の水ポンプと、バイパス路弁とを有し、給湯水を加熱する場合は水回路バイパス路弁を閉状態とするとともに水回路弁を開状態とし水回路の水ポンプを動作させ、つまり要因物質を除去する場合にはバイパス路弁を開状態とするとともに水回路弁を閉状態とし第2の水ポンプにより給湯水の加熱時とは逆向きに水冷媒熱交換器に通水するヒートポンプ給湯機。
- 圧縮機を有するヒートポンプ回路と、水ポンプを有する水回路と、前記ヒートポンプ回路の冷媒と前記水回路の給湯水が熱交換する冷媒水熱交換器と、前記水回路内のつまり要因物質を除去するつまり除去手段とを有し、前記つまり除去手段は、冷媒水熱交換器をバイパスする熱交換器バイパス経路中に設けられた第3の水ポンプと、水回路と熱交換器バイパス回路とを切り替えるバルブを有し、給湯水を加熱する場合には前記冷媒水熱交換器に通水するようにして水回路の水ポンプを動作させるとともに、つまり要因物質を除去する場合には前記熱交換器バイパス経路と前記水冷媒熱交換器により構成される閉ループに前記第3の水ポンプにより給湯水の加熱時とは逆向きに水冷媒熱交換器に通水するヒートポンプ給湯機。
- 水回路またはヒートポンプ回路の運転実績を記憶する手段を有し、その運転実績に応じて、水回路内のつまり要因物質の除去を行う請求項1または2記載のヒートポンプ給湯機。
- 水回路が貯湯タンクに接続されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機。
- 水回路が浴槽に接続されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯機。
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