JP6865426B2 - Uv感受性軽減剤、dna修復促進剤、細胞死抑制剤、及び食品組成物 - Google Patents

Uv感受性軽減剤、dna修復促進剤、細胞死抑制剤、及び食品組成物 Download PDF

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Description

本発明は、UV感受性軽減剤、DNA修復促進剤、細胞死抑制剤、及び食品組成物に関する。
エゾウコギ(Eleutherococcus senticosus)は古くから滋養強壮、精神安定、疲労回復、性機能の回復、虚弱体質改善などを目的に民間薬として用いられている植物である。エゾウコギエキスの多様な作用についてはin vivoレベルでの評価が先行しており、多くの研究成果が報告されている。また、エゾウコギエキスにはエレウテロシドと称される配糖体が多数含まれており、例えばエレウテロシドBには抗疲労・抗ストレス作用、エレウテロシドB1前駆体のイソフラキシジンには沈静・抗圧作用、エレウテロシドEには抗アレルギー作用などの研究成果が同様に報告されている。(例えば、非特許文献1、2参照)が、細胞レベルでのメカニズムを解析した報告はきわめて少ない。
Alternative Medicine Review vol.11 No.2 pp.151-155, 2006 和漢薬 No.751 pp.5-6,2015
本発明は、細胞レベルで用いられるUV感受性軽減剤、DNA修復促進剤、細胞死抑制剤、および食品組成物を提供することを目的とする。
本発明の一実施態様は、エゾウコギを有効成分として含有する、細胞レベルで用いられるUV感受性軽減剤、DNA修復促進剤、または細胞死抑制剤である。
前記エゾウコギが、エゾウコギの抽出物であってもよい。前記いずれの剤もエレウテロシド類(ただし、エゾウコギの抽出物を除く)を有効成分として含有してもよい。前記いずれの剤もエレウテロシド類を有効成分として10重量%以上含有してもよい。前記いずれの剤も、試薬、医薬、または化粧品であってもよい。前記医薬または化粧品が塗布剤であってもよい。
本発明のさらなる一実施態様は、エレウテロシド類を有効成分として含有する、UV感受性軽減用食品組成物、DNA修復促進用食品組成物、または細胞死抑制用食品組成物である。前記食品がエゾウコギであってもよい。
本発明によって、細胞レベルで用いられる、UV感受性軽減剤、DNA修復促進剤、細胞死抑制剤、および食品組成物を提供することが可能になった。
本発明の一実施例において、エゾウコギ抽出物が、UVB感受性を軽減する効果を有することを示すグラフである。 本発明の一実施例において、エゾウコギ抽出物が、UVB照射によるDNA損傷の修復を促進し、細胞増殖の遅延を短縮する効果を有することを示すグラフである。 本発明の一実施例において、エゾウコギ抽出物が、UVB照射による細胞死を抑制する効果を有することを示すグラフである。 本発明の一実施例において、エゾウコギ抽出物に含有されるエレウテロシド類が、UVBによる細胞死を抑制し、DNA修復促進作用を持つことを示すグラフである。
本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的に実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図並びに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々な改変並びに修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
==エゾウコギ(Eleutherococcus senticosus)抽出物の調製==
本発明で使用するエゾウコギは、植物体のどの部位であっても良く、葉、茎、根のいずれであってもかまわないが、根であることが好ましく、根皮であることがより好ましい。
エゾウコギの形状も特に限定されない。そのまま乾燥して粉末にしてもよいが、溶媒を用いて抽出物とすることが好ましい。エゾウコギの抽出物の具体的な製造方法として、公知の方法を用いることができ、例えば、エゾウコギを乾燥した後に、破砕、粉砕、または、切断などによって分解物とし、溶媒を用いてエゾウコギの抽出物を抽出することができる。その後、残渣を除去してもよく、さらに、得られた抽出物から溶媒を除去して濃縮してもよい。ほぼ完全に溶媒を除去して固体状にしてもよく、得られた固体をさらに粉末状にしてもよい。以上の抽出過程のいずれのものも、本発明のエゾウコギの抽出物として使用することができる。さらに、いずれかの抽出物を、再度溶媒を用いて溶解したり、希釈したりしたものも抽出物として用いることができる。
抽出や溶解・希釈に用いる溶媒の種類は、当業者であれば適切に選択することができるが、例えば、水、メタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、2−プロパノール、1,4−ジオキサン、ヘキサン、クロロホルム、ジクロロメタン、または、これらから選択される2以上の溶媒の混合溶媒であっても良く、水、エタノール、1,3−ブチレングリコール、または、これらから選択される2以上の溶媒の混合溶媒であることが好ましく、水、エタノール、または、水およびエタノールの混合溶媒であることがより好ましい。混合溶媒を用いる場合の、各溶媒の混合比は特に限定されないが、例えば水およびエタノールの混合溶媒を用いる場合には、水とエタノールとの体積比は、1:99〜99:1であっても良く、3:97〜80:20であることが好ましく、5:95〜50:50であることがより好ましく、10:90〜40:60であることが特に好ましい。
溶媒として、水、または、水との混合溶媒を用いる場合には、熱水、または、熱水との混合溶媒であることが好ましい。水、または、水との混合溶媒は塩を含んでいても良く、塩を含む溶媒の例として、バッファー(緩衝液)であっても良い。バッファーのpHは、特に限定されず、酸性、中性、または、アルカリ性のいずれであっても良い。バッファーに用いる塩の種類は特に限定されず、例として、クエン酸塩、リンゴ酸塩、リン酸塩、酢酸塩および炭酸塩などが挙げられる。
抽出液から溶媒を除去する方法は、特に限定されず公知の方法を用いることができる。例えば、減圧留去、凍結乾燥、または噴霧乾燥であっても良い。
==エゾウコギの用途==
本発明の一実施態様は、上述したようなエゾウコギを有効成分として含有する、細胞レベルで用いられる、UV感受性軽減剤、DNA修復促進剤、および細胞死抑制剤である。すなわち、エゾウコギは、細胞レベルで、UV感受性軽減剤、DNA修復促進剤、または細胞死抑制剤として用いることができる。
本明細書において、「UV感受性軽減」とは、UVB照射による細胞活性の低下を抑制することをいう。「DNA修復促進」とは、それによって、DNAに変異などのダメージが生じた場合に、自然修復過程より早く、ダメージが回復することをいう。このDNAダメージを生じる原因は特に限定されず、化学変異原や放射線(紫外線、X線、α線など)などの変異原や、化学的刺激や物理的刺激などでもよいが、UV照射であることが好ましい。また、「細胞死抑制」とは、DNAダメージによって細胞死を起こす細胞数を減少させることをいう。細胞死は、ネクローシスでもアポトーシスでもよいが、特にアポトーシス抑制に好適に用いることができる。また、「細胞レベル」とは、分子レベルから個体レベルまでの様々なレベルのうち、生体から採取した細胞、細胞塊、組織、器官などを細胞培養法を活用して培養した培養物、あるいは株化した細胞やそれに由来する培養物などを用いた培養細胞レベルのことをいう。
培養する対象としては、細胞、細胞塊、組織、器官など、細胞が含まれていれば特に限定されない。そして、培養している細胞に投与することによって、その細胞に対し、UV感受性軽減、DNA修復促進、及び細胞死抑制という作用を起こすことができる。培養方法は特に限定されず、in vivo 、in vitro、ex vivoなどのいずれであってもよい。投与方法は特に限定されず、予め培地に含有させてもよく、培養中に培地に添加してもよいが、DNAダメージを起こす変異原や刺激を与えた後、特にいずれかの変異原や刺激によってDNAダメージが生じた後に培地に添加することが好ましい。培地中のエゾウコギの濃度は、有効量であれば特に限定されない。
==エレウテロシド類の調製==
本明細書において、「エレウテロシド類」とは、エレウテロシドA、エレウテロシドB1、エレウテロシドB、エレウテロシドC、エレウテロシドD、エレウテロシドE、エレウテロシドF、エレウテロシドG、エレウテロシドH、エレウテロシドI、エレウテロシドJ、エレウテロシドK、エレウテロシドL、エレウテロシドM、イソフラキシジン、クロロゲン酸、β―シトステロール、セサミン、フリーデリンなどをいうものとする。エレウテロシド類の化合物がラセミ体の場合、立体異性体の配合比率は問わない。
これらのエレウテロシド類の製法は特に限定されず、含有されることが知られている植物体から抽出しても、公知の方法で化学合成してもかまわない。
==エレウテロシド類の用途==
本発明の一実施態様は、エレウテロシド類を有効成分として含有する、UV感受性軽減剤、DNA修復促進剤、または細胞死抑制剤である。これらは、薬品(すなわち試薬または医薬)、化粧品、またはそれらの組成物であってもよい。また、本発明の他の一実施態様は、エレウテロシド類を有効成分として含有する、UV感受性軽減用食品組成物、DNA修復促進用食品組成物、または細胞死抑制用食品組成物である。食品は、これらの食品組成物のいずれかを含有すれば特に限定されないが、エゾウコギであることが好ましい。
薬品、化粧品、食品、またはそれらの組成物における、エレウテロシド類の含有量は特に限定されないが、3重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であることがより好ましく、7重量%以上であることがさらに好ましく、10重量%以上であることがさらに好ましく、15重量%以上であることがさらに好ましく、20重量%以上であることがさらに好ましく、25重量%以上であることがさらに好ましく、50重量%以上であることがさらに好ましい。また、エレウテロシド類として、上述したエレウテロシド類のうち、1種類含有しても、複数種類含有してもよいが、少なくともエレウテロシドA、エレウテロシドB、エレウテロシドC、エレウテロシドD、エレウテロシドE、またはイソフラキシジンを含有することが好ましい
医薬の場合、公知の方法で剤型化し、個体に投与できる。投与経路は特に限定されないが、塗布剤または経口剤であることが好ましい。投与量は医師などの投与者が適宜判断できる。試薬の場合も、公知の方法で剤型化し、細胞に投与できる。投与方法などは、エゾウコギの場合と同様である。化粧品の場合も、通常塗布剤として用いられる。
[エゾウコギの抽出物の調製方法]
エゾウコギ抽出物の30%エタノール溶液は、丸善製薬株式会社によって以下のように製造された。
まず、エゾウコギの根茎の細切り10kgに30体積%エタノール約50Lを加え、ゆるやかに加熱抽出した後、濾過した。残渣は、さらに30体積%エタノール約50Lで同様に2回抽出し、全抽出液を合わせて、50℃で約5Lにまで減圧濃縮を行った。この液に、無水エタノールを加え、エタノール濃度を30%に調整した。7〜10日冷所で放置し、濾過後、30体積%エタノールを加えて、50Lとした(エゾウコギの最終濃度10g/L)。
[実施例1]
35mm径の細胞培養シャーレ(住友ベークライト株式会社)を用いてヒト正常皮膚角化細胞であるNHEK細胞(クラボウ(倉敷紡績株式会社))を2.4×104細胞、2mLの専用培地(Hu−MediaKG2:クラボウ(倉敷紡績株式会社))で培養した。3日後、3×105細胞時点にて培地を吸引除去し、1mLのHEPES緩衝液(クラボウ(倉敷紡績株式会社))で洗浄し、CL-1000Ultraviolet Crosslinker(UVP社)を用いて302nmのUVB(8W)を照射した。照射量はそれぞれ0,2,5,10,20,50,100,200mJ/cm2とした。その後、20μLのエゾウコギ抽出物(10μg/μL)または0.3体積%エタノールを含む専用培地2mLをそれぞれ加え(以下、それぞれ、ESE群およびコントロール群と称する)、24時間培養後、15mLの遠心管に培地上清を移した。さらにシャーレを1mLのHEPES緩衝液で洗浄し、洗浄液も同じ遠心管に加えて、HITACHIhi-mac CR21(株式会社日立製作所)で2500回転/分(1130×g)で遠心分離し、上清を除去した。シャーレはアキュターゼ(ナカライテスク株式会社)1mLにて10分〜20分間処理してシャーレ底面から剥離させ、上清を除去した15mLチューブに加え、その混合物を1.5mLのチューブに移し、HITACHI hi-macCF15Rで4℃、5000回転/分(2386×g)で5分間遠心した。上清を除き、1%BSAを含むPBS1mLにて再懸濁後、10μLの細胞液および10μLのトリパンブルー溶液を混合して、TC−20セルカウンター(BioRad社)により細胞数を計測した。
その結果、図1に示すように、ESE群では、コントロール群に比べ、10mJ/cm2では約3%、20mJ/cm2では約20%、30mJ/cm2では約13%の細胞生存率の回復が見られた。そして、EC50は、エゾウコギ抽出物の添加により、17.2mJ/cm2(コントロール群)から29.3mJ/cm2(ESE群)に増加した。このように、エゾウコギ抽出物は、UV感受性を軽減する。
[実施例2]
実施例1と同様にして、NHEK細胞に対し、10mJ/cm2のUVB(302nm、8W)を照射し、20μLのエゾウコギ抽出物または0.3体積%エタノールを含む専用培地2mLをそれぞれ加えた後、0、0.5、1、4、8、12、24、48時間培養し、実施例1と同様にして細胞を回収し、総細胞数を測定した。さらに、2×105細胞相当の細胞をMuse(登録商標) H2A.X Activation Dual Detection Kitを用いて、DNA損傷の指標であるγ−H2A.X陽性細胞の割合を調べた。
その結果、図2Aに示すように、UVを照射した場合、コントロール群では、24時間後までの総細胞数がUV処理時から変化せず、48時間後に当初の2.5倍程度まで増加した。これは照射から24時間の間に、UVによって傷ついたDNAが修復されており、その間細胞増殖が休止状態にあったことを意味する。一方で、ESE群では照射後24時間後には既に2倍程度に増加しており、48時間後には総細胞数は照射時に比べて3倍程度にまで増加していた。このように、エゾウコギ抽出物は、UVB照射による細胞増殖の遅延を短縮する。
また、図2Bに示すように、γ−H2A.X陽性細胞の割合は、UVB照射後4時間以内でコントロール群、ESE群ともに、同レベルに一過的に上昇した(45〜55%程度)が、コントロール群とESE群では、その後の経過が異なっていた。コントロール群では、γ−H2A.X陽性細胞の割合は、照射後1時間でピークを迎え約50%であった。その後12時間後には20%程度まで低下したが、少なくとも48時間後まではγ−H2A.X陽性細胞の割合は十分には低下せず、UVB無照射のレベルにまで戻ることはなかった。一方で、ESE群では、UVB照射により誘導されるγ−H2A.X陽性細胞の割合が12時間後にすでにUVB無照射のレベルまで戻った。このように、エゾウコギ抽出物は、UVBによる細胞内のDNAのダメージの蓄積を抑制するのではなく、DNAダメージからの回復を促進する。
[実施例3]
UVB(302nm、8W)の強度を20mJ/cm2にする以外は、実施例1と同様にして、NHEK細胞に対してUVB(8W)を照射し、20μLのエゾウコギ抽出物または0.3体積%エタノールを含む専用培地2mLをそれぞれ加えた後、24時間培養し、顕微鏡下で観察した。その後、実施例1と同様にして細胞を回収し、総細胞数を測定した。さらに、実施例2と同様にして、γ−H2A.X陽性細胞の割合を調べた。
その結果、顕微鏡下の観察において、図3Aに示すように、20mJ/cm2UV処理による細胞死が見られたが、ESE群では、濃度依存的に生着している生細胞の割合が増加した。また、トリパンブルー染色の結果においては、図3Bに示すように、UVBを照射することで生細胞率は30〜40%程度にまで低下したが、ESE群では、濃度依存的に生細胞の割合は増加し、100μg/mL処理群では60〜70%にまで回復した。また、図3Cに示すように、20mJ/cm2UV処理後24時間のγ−H2A.X陽性細胞の割合は、60%程度にまで上昇していたが、ESE100μg/mLでは約40%(回復率約60%)にまで有意に低下した。
このように、エゾウコギ抽出物は、UVBによる細胞死を抑制する。
[実施例4]
エレウテロシドA(Chengdu Biopurify Phytochemicals Ltd.)およびエレウテロシドE(Wuhan ChemFaces Biochemical Co., Ltd)を10mMでDMSOに溶解し、エレウテロシドB(Chengdu Biopurify Phytochemicals Ltd.)、エレウテロシドC(Wuhan ChemFaces Biochemical Co., Ltd)、エレウテロシドD(Wuhan ChemFaces Biochemical Co., Ltd)、およびイソフラキシジン(和光純薬工業株式会社)はそれぞれ10mMで30体積%エタノール溶液に溶解した。
実施例3と同様にして、NHEK細胞に対してUVB(8W)を照射し、終濃度1μMのエレウテロシドA、エレウテロシドB、エレウテロシドC、エレウテロシドD、エレウテロシドE、イソフラキシジンまたは0.3体積%エタノール、または0.1%DMSOを含む専用培地2mLをそれぞれ加えた後、24時間培養し、その後、実施例1と同様にして細胞を回収し、総細胞数を測定した。さらに、実施例2と同様にして、γ−H2A.X陽性細胞の割合を調べた。
その結果、トリパンブルー染色の結果においては、図4Aに示すように、20mJ/cm2UVBを照射することで生細胞率は30〜40%程度にまで低下したが、エレウテロシドA、エレウテロシドB、エレウテロシドC、エレウテロシドD、エレウテロシドE、イソフラキシジンの添加により、それぞれ、約80%、46%、54%、62%、88%、64%まで回復した。また、図4Bに示すように、20mJ/cm2UV処理後24時間のγ−H2A.X陽性細胞の割合は、60%程度にまで上昇していたが、エレウテロシドA、エレウテロシドB、エレウテロシドC、エレウテロシドD、エレウテロシドE、イソフラキシジンの添加により、それぞれ、約30%、46%、38%、37%、26%、45%程度にまで減少していた。このように、エゾウコギ抽出物に含有されるエレウテロシド類は、UVBによる細胞死を抑制し、DNA修復促進作用を持つ。

Claims (12)

  1. エレウテロシドC、およびエレウテロシドDからなる群より選択される一以上の化合物が有効成分として添加された細胞死抑制剤(刺五加のメタノール抽出物及び水抽出物を添加されたものを除く)。
  2. 試薬、医薬、食品または化粧品である、請求項1に記載の細胞死抑制剤(刺五加のメタノール抽出物及び水抽出物を添加されたものを除く)。
  3. 医薬または化粧品であって、塗布剤である、請求項1に記載の細胞死抑制剤(刺五加のメタノール抽出物及び水抽出物を添加されたものを除く)。
  4. エレウテロシドC、およびエレウテロシドDからなる群より選択される一以上の化合物が有効成分として添加された細胞死抑制用食品組成物(刺五加のメタノール抽出物及び水抽出物を添加されたものを除く)。
  5. 請求項4に記載の細胞死抑制用食品組成物(刺五加のメタノール抽出物及び水抽出物を添加されたものを除く)を含有する細胞死抑制用食品。
  6. エレウテロシドC、およびエレウテロシドDからなる群より選択される一以上の化合物が有効成分として添加された細胞死抑制用化粧品組成物(刺五加のメタノール抽出物及び水抽出物を添加されたものを除く)。
  7. 請求項6に記載の細胞死抑制用食品組成物(刺五加のメタノール抽出物及び水抽出物を添加されたものを除く)を含有する細胞死抑制用化粧品。
  8. 細胞死抑制剤の製造方法であって、
    エレウテロシドC、およびエレウテロシドDからなる群より選択される一以上の化合物を有効成分として添加する工程(刺五加のメタノール抽出物及び水抽出物を添加する工程を除く)を含む、細胞死抑制剤の製造方法。
  9. 細胞死抑制用食品組成物の製造方法であって、
    エレウテロシドC、およびエレウテロシドDからなる群より選択される一以上の化合物を有効成分として食品組成物に添加する工程(刺五加のメタノール抽出物及び水抽出物を添加する工程を除く)を含む、細胞死抑制用食品組成物の製造方法。
  10. 細胞死抑制用食品の製造方法であって、
    請求項9に記載の細胞死抑制用食品組成物(刺五加のメタノール抽出物及び水抽出物を添加されたものを除く)を用いて食品を製造する工程を含む、細胞死抑制用食品の製造方法。
  11. 細胞死抑制用化粧品組成物の製造方法であって、
    エレウテロシドC、およびエレウテロシドDからなる群より選択される一以上の化合物を有効成分として化粧品組成物に添加する工程(刺五加のメタノール抽出物及び水抽出物を添加する工程を除く)を含む、細胞死抑制用化粧品組成物の製造方法。
  12. 細胞死抑制用化粧品の製造方法であって、
    請求項11に記載の細胞死抑制用化粧品組成物(刺五加のメタノール抽出物及び水抽出物を添加されたものを除く)を用いて化粧品を製造する工程を含む、細胞死抑制用化粧品の製造方法。
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