JP6864643B2 - 車両用カーテンエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、前方チャンバ部の展開時に、前席乗員やフロントエアバッグによって前方チャンバ部がサイドウインドウ側へ押されることに抗し、前方チャンバ部をサイドウインドウよりも車室内側に引き込んで、ドアトリムとオーバーラップする状態で前方チャンバ部の展開を完了させることが可能な車両用カーテンエアバッグ装置に関する。
車両のサイドウインドウ上方に収納状態で設置され、インフレータガスが導入されて展開膨張するカーテンエアバッグが、車両前後方向の前方に、展開時においてドアトリムとオーバラップする前方チャンバ部を有する車両用カーテンエアバッグ装置が特許文献1や特許文献2に開示されている。
特許文献1の「カーテンエアバッグ装置」は、カーテンエアバッグ装置のカーテンエアバッグは、フロントピラーの後側に繋がるルーフサイド部に折り畳み状態で収納された主チャンバと、主チャンバと一体に設けられ該主チャンバと共にルーフサイド部に折り畳み状態で収納された前側副チャンバとを備え、主チャンバは、車両の側面衝突の際及び車両のロールオーバの際にガスの供給を受けて膨張し、車両下方に向けてカーテン状に展開され、前側副チャンバは、少なくとも車両のロールオーバの際にガスの供給を受けて膨張し、主チャンバの前方で、側面視で上端側がフロントピラーと重なると共に下端側がフロントサイドドアと重なるように展開されるようになっている。
特許文献2の「カーテンエアバッグ装置及び乗員保護装置」は、カーテンエアバッグ装置は、側面衝突が生じた際、並びに微小ラップ衝突及び斜め衝突の少なくとも一方が生じた際にガス供給を受けてカーテン状に展開される主展開部と、主展開部に対する前側で膨張、展開される副展開部と、フロントピラーにおける前端側部分と後端側部分とを連結すると共に、前後方向の中間部が副展開部に対する車幅方向外側を通るように張力を受けつつ展開される三角形クロステザー(張力構造体)と、を備えるようになっている。
特開2012−218619号公報 特開2014−162313号公報
サイドウインドウ上方に収納状態で設置されているカーテンエアバッグが、インフレータガスの導入でドアトリム側へ向かって下方に展開膨張すると、この下方への展開によってドアトリムとオーバラップされる前方チャンバ部は、前席乗員とドアトリムとの間に進入していく。
前方チャンバ部は、展開時に、前席乗員によってサイドウインドウ側へ押される傾向がある。また、前方チャンバ部は、前席乗員に向かって展開膨張するフロントエアバッグによって、展開時に、サイドウインドウ側へ押されることもある。
サイドウインドウが開いていると、前席乗員やフロントエアバッグで押された展開中の前方チャンバ部が、車外側へ迫り出してしまい、その状態で展開が完了してしまう。
このような事態は、前方チャンバ部の後方とフロントピラーとの間をストラップで連結している特許文献1や、前方チャンバ部の側部とフロントピラーとの間を三角形クロステザーで連結している特許文献2であっても、前方チャンバ部の、ドアトリムとオーバーラップする下部が車外へ押し出されてしまう可能性がある点で同様であった。
前方チャンバ部の一部でも、車外へ迫り出してしまうと、前方チャンバ部を含めカーテンエアバッグで、設計通りに乗員を十分に受け止めることができず、乗員保護性能を適切に発揮できないおそれがあるという課題があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、前方チャンバ部の展開時に、前席乗員やフロントエアバッグによって前方チャンバ部がサイドウインドウ側へ押されることに抗し、前方チャンバ部をサイドウインドウよりも車室内側に引き込んで、ドアトリムとオーバーラップする状態で前方チャンバ部の展開を完了させることが可能な車両用カーテンエアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる車両用カーテンエアバッグ装置は、車両のサイドウインドウ上方に収納状態で設置され、インフレータガスが導入されてサイドウインドウに沿って下方に展開膨張されるカーテンエアバッグを有する車両用カーテンエアバッグ装置であって、前記カーテンエアバッグは、その車外面がサイドウインドウ側に面し、車内面が車室内側に面し、上記カーテンエアバッグの、車両前後方向前方の前端を含む前方部分に、当該カーテンエアバッグの展開時に下縁部分がドアトリムとオーバラップする前方チャンバ部が形成され、該前方チャンバ部の下縁部分に設けられている第1接続部と上記カーテンエアバッグの上部に設けられている第2接続部との間を連結し、該カーテンエアバッグの展開完了前に切断可能なテザーが該カーテンエアバッグの上記車内面に面して設けられ、前記カーテンエアバッグの展開前は、前記前方チャンバ部の前記下縁部分が前記テザーによって上方向に引き寄せられ、該前方チャンバ部の下部が上向きに折り返された状態であり、上記テザーは、上記前方チャンバ部の展開中、当該前方チャンバ部を車室内側へ引き込んで保持し、上記カーテンエアバッグの展開完了前に切断され、該前方チャンバ部は下向きに展開されることを特徴とする。
前記テザーの長さは、展開を完了した前記カーテンエアバッグの前記前方チャンバ部の前記下縁部分の前記第1接続部から該カーテンエアバッグの前記上部の第2接続部に亘る距離よりも短いことが好ましい。
前記テザーは、下端部が前記前方チャンバ部の前記下縁部分の前記第1接続部と結合され、上端部が前記カーテンエアバッグの前記上部の前記第2接続部と結合され、該第1接続部が該第2接続部よりも、車両前後方向前方であることが好ましい。前記テザーの前記上端部が、前記カーテンエアバッグの上縁部の前記第2接続部に結合されることが望ましい。
前記テザーは、複数本が車両前後方向に間隔を開けて並設されることが望ましい。
切断可能な前記テザーは切断部を有し、該切断部は、上記テザーに形成されたスリットによって構成されることが好ましい。前記切断部は、前記第1接続部近傍に設けられることが望ましい。前記切断部は、前記カーテンエアバッグの展開時に、ドアトリムよりも車両上下方向上方に位置するように設けられることが好ましい。
前記カーテンエアバッグは、その車外面がサイドウインドウ側に面し、車内面が車室内側に面し、収納状態で、上記車外面が上記車内面に包み込まれる外ロールで巻き取られていることが望ましい。前記前方チャンバ部は、フロントエアバッグの車幅方向側方で展開されることが好ましい。
本発明にかかる車両用カーテンエアバッグ装置にあっては、前方チャンバ部の展開時に、前席乗員やフロントエアバッグによって前方チャンバ部がサイドウインドウ側へ押されることに抗し、前方チャンバ部をサイドウインドウよりも車室内側に引き込んで、ドアトリムとオーバーラップする状態で前方チャンバ部の展開を完了させることができる。
本発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置の好適な一実施形態を示すカーテンエアバッグのテザーが切断される前の状態の側面図である。 図1に示したカーテンエアバッグの展開完了前のテザーが切断された後の状態の側面図である。 図1に示した車両用カーテンエアバッグ装置のテザーの作用を説明するカーテンエアバッグを車両前方から見た正面図である。 図1に示した車両用カーテンエアバッグ装置のテザーの切断部を示す概略図である。 図1に示した車両用カーテンエアバッグ装置のカーテンエアバッグを巻き取って収納状態にするときの説明図である。 本発明によって解決される課題の説明図である。
以下に、本発明にかかる車両用カーテンエアバッグ装置の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。車両用カーテンエアバッグ装置に備えられるカーテンエアバッグ1は、図1〜図3に示すように、ほとんど伸縮性がない布材等で、サイドウインドウ2を車両の前後方向に沿って隠すカーテン状の袋体として形成される。
カーテンエアバッグ1の上縁部1cには、カーテンエアバッグ1の内部にインフレータガスを導入するための中空筒部3が形成される。カーテンエアバッグ1は、サイドウインドウ2側に面する車外面1aと、車室内R側に面する車内面1bとを有し、上下にしたときに、下側から上側へ向けて巻き取ることによって収納状態とされる(図6を参照)。
カーテンエアバッグ1は、この収納状態で、サイドウインドウ2上方のルーフサイドレール(図示せず)側に設置される。具体的には、筒状に巻き取られて車両前後方向に延びる収納状態のカーテンエアバッグ1は、カーテンエアバッグ1の上縁部1cに車両前後方向に間隔を隔てて設けられた複数のタブ4がルーフサイドレール側に係止されることで、取付固定される。
カーテンエアバッグ1の内部に中空筒部3からインフレータガスが導入されると、ルーフサイドレール側に収納状態で設置されているカーテンエアバッグ1は、サイドウインドウ2に沿って、当該サイドウインドウ2よりも車両上下方向下方のドアトリム5側へ向かって下向きに展開膨張され、これにより、サイドウインドウ2をカーテン状に覆い、車室内Rの乗員(図1及び図3では、前席乗員Pが示されている)の側方を受け止め、乗員を保護する。
本実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置のカーテンエアバッグ1には、中空筒部3よりも車両前後方向前方の前端1dを含む前方部分に、カーテンエアバッグ1の展開時に、図2に示すように、少なくとも下縁部6aがドアトリム5とオーバーラップする、内部中空の前方チャンバ部6が一体的に形成される。
前方チャンバ部6は、カーテンエアバッグ1の展開完了時、その下縁部6aが当該前方チャンバ部6よりも車両前後方向後方の後方チャンバ部7の下縁部7aよりも、車両上下方向下方へ達する形態で形成される。
オーバーラップするとは、図3に示すように、カーテンエアバッグ1の展開完了時に、前方チャンバ部6の下縁部6aを含む下部が、ドアトリム5の車室内R側かつ前席乗員Pの車外側に位置して、ドアトリム5と前席乗員Pとの間に、これらに挟まれるように進入する状態をいう。
従ってまた、前方チャンバ部6は、図1に示すように、前席乗員Pの側方に位置付けられ、前席乗員Pを保護するために展開膨張したフロントエアバッグ8の車幅方向側方のサイドウインドウ2側(車外側)で展開する。
前方チャンバ部6の下縁部6aとカーテンエアバッグ1の上部との間には、図1及び図3に示すように、これら前方チャンバ部6の下縁部6aに設けられている第1接続部Sとカーテンエアバッグ1の上部(上縁部1c側)に設けられている第2接続部Tとの間を連結するテザー9が設けられる。このテザー9は、カーテンエアバッグ1の展開が完了する前に、切断可能に構成される。テザー9は、ほとんど伸縮性がない布材等で、ベルト状に形成される。テザー9は、カーテンエアバッ1グの車内面1bに面して設けられる。
テザー9は基本的に、車両の上下方向上方から下方へ展開するカーテンエアバッグ1に沿って、おおむね上下方向に向けられる。テザー9の上端部9aは、カーテンエアバッグ1の上部、好ましくは、膨張作用を受けない前方チャンバ部6の縁辺上方のカーテンエアバッグの上縁部1cに設けられている第2接続部Tに、縫合や接着、融着等によって結合される。テザー9の下端部9bは、前方チャンバ部6の下縁部6aに設けられている第1接続部Sに、縫合や接着、融着等によって接合される。前方チャンバ部6の下縁部6aは、膨張作用を受けない前方チャンバ部6の縁辺下方であることが望ましい。
本実施形態では、テザー9の下端部9bと前方チャンバ部6の下縁部6aとの第1接続部Sが、テザー9の上端部9aとカーテンエアバッグ1の上部との第2接続部Tよりも、車両前後方向前方とされる。従って、テザー9は、車両前後方向及び車両上下方向のいずれの方向に対しても、斜めに傾斜した状態で、前方チャンバ部6の下縁部6aとカーテンエアバッグ1の上部とを連結する。
ベルト状のテザー9の長さは、図1に示すように、テザー9の上下両端部9a,9bを結合するために、カーテンエアバッグ1の上部に設定される第2接続部Tと前方チャンバ6の下縁部6aに設定される第1接続部Sとの間のテザー9が結合されていないときの直線距離よりも短い。すなわち、テザー9の長さは、カーテンエアバッグ1が展開を完了した状態で、当該テザー9で連結していた前方チャンバ部6の下縁部6aからカーテンエアバッグ1の上部に亘る第1接続部Sと第2接続部Tとの間の距離よりも短い。
従って、テザー9で前方チャンバ6の下縁部6aとカーテンエアバッグ1の上部とが連結されている展開前のカーテンエアバッグ1の状態では、前方チャンバ部6の下縁部6aがテザー9によって車両上下方向の上方向に引き寄せられ、前方チャンバ部6の下縁部6aを含む下部がカーテンエアバッグ1の車内面1b側に上向きに折り返された状態となる。
ベルト状のテザー9は、切断可能な切断部10を有する。切断部10は、例えば図4に示すように、テザー9に幅方向へ設けられるスリット10aによって、当該テザー9に幅狭な部分が形成されて構成される。テザー9は、長さ方向(カーテンエアバッグ1の車両上下方向に沿う展開方向)に作用するテンションによって切断されるように構成される。
切断部10は、テザー9の下端部9b側となる、第1接続部S近傍に1箇所設けられる。切断部10はまた、図3に示すように、カーテンエアバッグ1の展開時に、ドアトリム5よりも車両の上下方向上方に位置するように設けられる。
図示例にあっては、2本のテザー9が設けられ、これらテザー9が車両前後方向に間隔を隔てて並設されている。もちろん、テザー9は、1本設けるだけでも良く、この1本のテザー9は、幅広に形成しても良い。
さらに、テザー9を備えたカーテンエアバッグ1を収納状態に巻き取る態様は、図5に示すように、巻き取ったカーテンエアバッグ1の表面側に車内面1bが現れ、車外面1aが車内面1bに包み込まれる、いわゆる外ロールで巻き取られる。従って、カーテンエアバッグ1は、収納状態で、テザー9が表面に現れるように巻き取られる。
次に、本実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置の作用について説明する。車両に衝撃等が加わって、インフレータガスが中空筒部3からカーテンエアバッグ1内部に導入されると、カーテンエアバッグ1は、サイドウインドウ2の上方から当該サイドウインドウ2に沿ってドアトリム5側へ向かって下方に展開膨張される。
カーテンエアバッグ1の下方への展開によって、前方チャンバ部6は、サイドウインドウ2に沿って、前席乗員Pとドアトリム5との間へ向けて展開していく。この展開時に、前方チャンバ部6を含むカーテンエアバッグ1は、図6に示すように、前席乗員Pによってサイドウインドウ2側へ押される傾向がある。あるいは、前方チャンバ部6を含むカーテンエアバッグ1は、前席乗員Pに向かって展開膨張するフロントエアバッグ8によって、サイドウインドウ2側に押されることもある。さらには、前席乗員P及びフロントエアバッグ8両方で、サイドウインドウ2側へ押されることもある。
サイドウインドウ2が開いていると、前席乗員Pやフロントエアバッグ8で押された展開中の前方チャンバ部は、サイドウインドウ2から車外側へ迫り出し、その状態で展開が完了してしまう。
本実施形態のカーテンエアバッグ1では、図6の場合とは異なり、前方チャンバ部6の展開が完了する前、前方チャンバ部6の下縁部6aとカーテンエアバッグ1の上部(上縁部1c側)との間を連結するテザー9が設けられている。テザー9は、図1及び図3に示すように、前方チャンバ部6の下縁部6aをカーテンエアバッグ1の上部から上方向に引き寄せることができ、前方チャンバ部6の展開中、当該前方チャンバ部6がサイドウインドウ2外方へ押されてもこれに抗して当該前方チャンバ部6を車室内R側へ引き込んで保持することができ、前方チャンバ部6が車外側へ迫り出し、展開を完了してしまうことを防止することができる。
詳細には、前方チャンバ部6が車外側へ押されれば押されるほど、テザー9による前方チャンバ部6を車室内R側へ引き込む作用が増大するようになっている。
テザー9は、インフレータガスのカーテンエアバッグ1内部への導入が進行して、前方チャンバ部6、そしてまたカーテンエアバッグ1の展開完了前になると、切断部10が切断される。切断部10が切断されると、図1から図2で示すように、テザー9による連結により下部がカーテンエアバッグ1の車内面1b側で上向きに折り返された状態であった前方チャンバ部6は、ドアトリム5と前席乗員Pとの間に下向きに延び、展開を完了する。
これにより、サイドウインドウ2が開いていたとしても、前方チャンバ部6は、展開中は、テザー9によってその下部が車室内R側に引き寄せられ、その後、展開が完了する前には、切断部10の切断によって下縁部6aがドアトリム5とオーバーラップする位置へ達するように延びる。
従って、前方チャンバ部6の下縁部6aを、ドアトリム5とオーバラップした状態で、前席乗員Pの側方に確実に位置づけて膨張させることができ、前方チャンバ部6により前席乗員Pを適切に受け止めることができて、優れた乗員保護性能を発揮させることができる。
図2に示すように、テザー9の長さは、展開を完了したカーテンエアバッグ1の前方チャンバ部6の下縁部6aからカーテンエアバッグ1の上部に亘る距離よりも短いので、展開中に前方チャンバ部6の下縁部6aとカーテンエアバッグ1の上部を連結しているときには、展開作用に伴うテンションが作用している状態で、前方チャンバ部6の下縁部6aを車室内R側へ引き込むことができる。テザー9は、展開完了前には切断され、これにより、前方チャンバ部6の下縁部6aをドアトリム5にオーバラップさせることができる。
カーテンエアバッグ1の展開時は、図1に示すように、前方チャンバ部6の下縁部6aがテザー9によって上方向に引き寄せられ、前方チャンバ部6の、下縁部6aを含む下部が上向きに折り返された状態であるので、インフレータガスがカーテンエアバッグ1内部に導入されることにより、確実にテザー9にテンションが作用して、前方チャンバ部6を車室内R側に保持することができる。
テザー9は図1に示すように、下端部9bが前方チャンバ部6の下縁部6aの第1接続部Sと結合され、上端部9aがカーテンエアバッグ1の上縁部1cを含む上部の第2接続部Tと結合され、下端部9bの第1接続部Sが上端部9aの第2接続部Tよりも、車両前後方向前方であるので、中空筒部3からカーテンエアバッグ1内部に導入されたインフレータガスが後方チャンバ部7側から前方チャンバ部6へ向かって流れ込み始めると、すぐにテザー9にテンションを作用させることができ、下端部9bの第1接続部Sと上端部9aの第2接続部Tとが車両前後方向で同じ位置である場合に比べ、早いタイミングで、すなわち前席乗員Pやフロントエアバッグ8に押される前に、前方チャンバ部6の車室内R側への引き込み作用を確保でき、テザー9を十分に機能させることができる。
テザー9の上端部9aが図1に示すように、カーテンエアバッグ1の上縁部1c、具体的には、前方チャンバ部6の縁辺上方の非膨張部である上縁部1cに結合されるので、膨張部分に結合する場合に比して、テザー9は、より安定して前方チャンバ部6の下縁部6aを引き寄せることができる。
テザー9は図1〜図3に示すように、カーテンエアバッグ1の車内面1bに面して設けられるので、車外面1aに面して設けた場合に比して、前方チャンバ部6を車室内R側に引き寄せて保持する作用を高めることができる。
テザー9は、図1及び図2に示すように、複数本、例えば2本が車両前後方向に間隔を開けて並設されるので、前方チャンバ部6の下部を上向きに折り返した状態に関して、テザー9が1本であると、テザー9よりも前方あるいは後方で、前方チャンバ部6が部分的に垂れ下がるおそれがあるのに対し、複数本であることにより、このような垂れ下がりを防ぎ、適切に折り返し状態を確保できて、カーテンエアバッグ1の展開時に、前方チャンバ部6全体を安定して車室内R側に保持して展開させることができる。
テザー9の切断部10は、図4に示すように、テザー9に形成したスリット10aによって構成されるので、簡単に設けることができ、また、確実に切断することができる。
切断部10は、図1及び図3に示すように、第1接続部S近傍に設けられている。動きの少ないカーテンエアバッグ1の上部に設ける場合に比し、インフレータガスによって折り返し状態から延びた状態へ移行する前方チャンバ部6の下部付近の下縁部6a側(第1接続部S側)に切断部10を設けることで、切断部10の切断を促進することができる。
切断部10は、図3に示すように、カーテンエアバッグ1の展開時に、ドアトリム5よりも車両上下方向上方に位置するように設けられるので、ドアトリム5よりも下方に位置させた場合には、当該ドアトリム5と、前方チャンバ部6を押す前席乗員Pやフロントエアバッグ8とによって挟み込まれるなどして切断が妨げられるおそれがあるのに比し、ドアトリム5上方であればそのようなおそれはなく、切断部10を確実に切断することができる。
カーテンエアバッグ1は図5に示すように、収納状態で、車外面1aが車内面1bに包み込まれる外ロールで巻き取られ、テザー9が展開前、表面に現れるように巻き取られるので、車両前後方向について、テザー9が現れている側を車両前方に位置させればよく、カーテンエアバッグ1の設置にあたり、テザー9を、取付方向を識別する目印に利用することができる。
以上に述べた車両用カーテンエアバッグ装置は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施形態例も、各種の方法で実施または遂行できる。特に、本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさおよび構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
1 カーテンエアバッグ
1a カーテンエアバッグの車外面
1b カーテンエアバッグの車内面
1c カーテンエアバッグの上縁部
1d カーテンエアバッグの前端
2 サイドウインドウ
5 ドアトリム
6 前方チャンバ部
6a 前方チャンバ部の下縁部
8 フロントエアバッグ
9 テザー
9a テザーの上端部
9b テザーの下端部
10 切断部
10a スリット
R 車室内
S 第1接続部
T 第2接続部

Claims (10)

  1. 車両のサイドウインドウ上方に収納状態で設置され、インフレータガスが導入されてサイドウインドウに沿って下方に展開膨張されるカーテンエアバッグを有する車両用カーテンエアバッグ装置であって、
    前記カーテンエアバッグは、その車外面がサイドウインドウ側に面し、車内面が車室内側に面し、
    上記カーテンエアバッグの、車両前後方向前方の前端を含む前方部分に、当該カーテンエアバッグの展開時に下縁部分がドアトリムとオーバラップする前方チャンバ部が形成され、
    該前方チャンバ部の下縁部分に設けられている第1接続部と上記カーテンエアバッグの上部に設けられている第2接続部との間を連結し、該カーテンエアバッグの展開完了前に切断可能なテザーが該カーテンエアバッグの上記車内面に面して設けられ、
    前記カーテンエアバッグの展開前は、前記前方チャンバ部の前記下縁部分が前記テザーによって上方向に引き寄せられ、該前方チャンバ部の下部が上向きに折り返された状態であり、
    上記テザーは、上記前方チャンバ部の展開中、当該前方チャンバ部を車室内側へ引き込んで保持し、上記カーテンエアバッグの展開完了前に切断され、該前方チャンバ部は下向きに展開されることを特徴とする車両用カーテンエアバッグ装置。
  2. 前記テザーの長さは、展開を完了した前記カーテンエアバッグの前記前方チャンバ部の前記下縁部分の前記第1接続部から該カーテンエアバッグの前記上部の第2接続部に亘る距離よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
  3. 前記テザーは、下端部が前記前方チャンバ部の前記下縁部分の前記第1接続部と結合され、上端部が前記カーテンエアバッグの前記上部の前記第2接続部と結合され、該第1接続部が該第2接続部よりも、車両前後方向前方であることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
  4. 前記テザーの前記上端部が、前記カーテンエアバッグの上縁部の前記第2接続部に結合されることを特徴とする請求項1〜3いずれかの項に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
  5. 前記テザーは、複数本が車両前後方向に間隔を開けて並設されることを特徴とする請求項1〜4いずれかの項に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
  6. 切断可能な前記テザーは切断部を有し、該切断部は、上記テザーに形成されたスリットによって構成されることを特徴とする請求項1〜5いずれかの項に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
  7. 前記切断部は、前記第1接続部近傍に設けられることを特徴とする請求項6に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
  8. 前記切断部は、前記カーテンエアバッグの展開時に、ドアトリムよりも車両上下方向上方に位置するように設けられることを特徴とする請求項6または7に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
  9. 前記カーテンエアバッグは、その車外面がサイドウインドウ側に面し、車内面が車室内側に面し、収納状態で、上記車外面が上記車内面に包み込まれる外ロールで巻き取られていることを特徴とする請求項1〜8いずれかの項に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
  10. 前記前方チャンバ部は、フロントエアバッグの車幅方向側方で展開されることを特徴とする請求項1〜9いずれかの項に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
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