JP6864542B2 - 屋根構造及びそれに用いられる捨て板 - Google Patents

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Description

本発明は、屋根構造及びそれに用いられる捨て板に関し、詳しくは、複数の屋根材が千鳥状に重ね葺きされた屋根構造及びそれに用いられる捨て板に関する。
特許文献1には、複数の屋根材が千鳥状に重ね葺きされた屋根構造が開示されている。この屋根構造では、屋根材に釘孔が穿設されており、屋根材に釘孔を通して屋根下地に釘を打入することにより、屋根材が屋根下地に固定されている。
特開2011−226231号公報
前述した屋根構造にあっては、軒方向に隣接した屋根材の突付け部分から雨水が浸入した場合、この雨水は前記突付け部分の裏側に施工された屋根材によって受けられる。ところが、例えば屋根勾配が緩い場合、前記屋根材で受けられた雨水が軒方向や棟側に広がって、広がった雨水が当該屋根材の釘孔や当該屋根材の棟側から屋根下地側に流れるおそれがある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであって、軒方向に隣接した屋根材の突付け部分から浸入した雨水が、屋根下地側に浸入し難い屋根構造及びそれに用いられる捨て板を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明に係る一態様の屋根構造は、複数の屋根材が千鳥状に重ね葺きされ、軒棟方向に並ぶ3つの屋根材のうち中央の屋根材の一部と棟側の屋根材の軒側端部と軒側の屋根材の棟側端部とが重なり合った屋根構造であって、軒方向に隣接した前記中央の屋根材の突付け部分の裏側に捨て板が設けられており、前記捨て板は、前記突付け部分の裏側に配置され、軒側端部が前記屋根材の重なり部分に位置する水受け板部と、前記水受け板部の棟側端部から裏側に突出し、裏側の前記中央の屋根材の棟側縁に引掛けられる引掛け部とを備え、前記水受け板部の棟側端部及び軒方向の両端部の各々に堰部が設けられたことを特徴とする。
また、本発明に係る一態様の捨て板は、前記屋根構造に用いられる捨て板である。
本発明に係る一態様の屋根構造及びそれに用いられる捨て板は、軒方向に隣接した屋根材の突付け部分から浸入した雨水を捨て板の水受け板部で受け、この雨水を堰部により広がりを抑えながら軒側に流すことができる。このため、屋根が緩勾配である場合にも、前記突付け部分から浸入した雨水が、軒側の屋根材の表面上に広がって当該屋根材における固着具用孔や、当該屋根材の棟側縁から、屋根下地側に浸入するといった事態が生じ難くなる。
図1は、本発明の実施形態の屋根構造を示した平面図である。 図2は、図1のA−A線断面図である。 図3は、同上の屋根構造に用いられる屋根材の平面図である。 図4は、軒棟方向に並んだ3段の屋根材を示した平面図である。 図5Aは同上の屋根構造に用いられる捨て板の平面図であり、図5Bは図5AのC−C線断面図であり、図5Cは図5AのD−D線断面図である。 図6は、図2のB−B線断面図である。 図7は、同上の屋根構造における屋根材のマークと当該屋根材に取り付けられた捨て板の開口とを示した平面図である。 図8は、変形例の屋根構造に用いられる捨て板の平面図である。 図9は、同上の屋根構造であって図6に対応する部分を示した断面図である。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態の屋根構造について説明する。図1及び図2に示す本実施形態の屋根構造は、屋根下地1と、複数の屋根材2と、複数の捨て板3と、複数の固着具4とを備えている。
(屋根材)
本実施形態の屋根構造は、本発明を住宅家屋に適用したものであって、屋根下地1は、垂木上に固定された野地板で構成されている。
本実施形態の屋根材2は、平板状のスレート瓦で構成された横葺き屋根材であって、セメント系成形材料を成形し、養生硬化することで製造される。
複数の屋根材2は、野地板上に施工されたルーフィング5の上に千鳥状に重ね葺きされている。このため、複数の屋根材2は、軒方向に隣接する屋根材2の突付け部分20と、これら屋根材2の一段棟側に位置して軒方向に隣接する屋根材2の突付け部分20とが、軒方向においてずれている。ここで、軒方向とは軒に沿う方向であって屋根の勾配方向と直交する水平方向である。また、以下では、屋根の勾配方向を軒棟方向という。
図3に示すように、屋根材2は、軒方向に長い略矩形の板状に形成されている。具体的に本実施形態の屋根材2は、矩形の棟側の2か所の角がカットされたような六角形の板状に形成されている。複数の屋根材2は、図1に示すように軒方向に隣接した屋根材2の軒側の端縁同士及び棟側の端縁同士が軒棟方向において揃うように葺かれている。
図3に示すように、屋根材2は、軒側部分で構成された曝露部21と、棟側部分で構成された非曝露部22とを備えている。また、非曝露部22は、棟側端部で構成された二重覆部23と、二重覆部23以外のその他の部分で構成された一重覆部24とを備えている。
図4に示すように、曝露部21は、棟側に隣接する屋根材2によって覆われず表面が露出する。非曝露部22は、棟側に隣接する屋根材2によって覆われて表面が露出しない。二重覆部23は、棟側に隣接する屋根材2とこの屋根材2のさらに棟側に隣接する屋根材2とで二重に覆われる。一重覆部24は、棟側に隣接する屋根材2だけで覆われる。
すなわち、軒棟方向に並ぶ三段の屋根材2のうち、最も軒側に配置される屋根材2を第1屋根材2Aとし、第1屋根材2Aの次に軒側に配置される屋根材2を第2屋根材2Bとし、最も棟側に配置される屋根材2を第3屋根材2Cとしたとき、第1屋根材2Aの非曝露部22における棟側端部は、第2屋根材2Bと第3屋根材2Cとで二重に覆われた二重覆部23となり、第1屋根材2Aの非曝露部22における棟側端部以外の部分は、第2屋根材2Bだけで覆われた一重覆部24となる。
つまり、本実施形態の屋根構造では、軒棟方向に並ぶ3つの屋根材2A〜2Cのうち、中央の屋根材(第2屋根材)2Bの一部と、棟側の屋根材(第3屋根材)2Cの軒側端部と、軒側の屋根材(第1屋根材)2Aの棟側端部とが重なり合っている。
図3に示すように、屋根材2の非曝露部22には、軒方向に並んだ複数の固着具用孔25が形成されている。固着具用孔25は、屋根材2を厚み方向に貫通している。複数の固着具用孔25は、図4に示すように、当該固着具用孔25が形成された屋根材2の軒側に隣接する屋根材2の棟側端の僅かに棟側に位置するように設けられている。
図3に示すように、本実施形態の屋根材2には、屋根材2同士の位置合わせを行うためのマーク26が設けられている。マーク26は、屋根材2の棟側端部の軒方向における中央部に設けられており、切欠きで構成されている。なお、マーク26は切欠きに限られず、屋根材2の表面に塗装又は印刷された印等であってもよい。
屋根材2を施工する場合、屋根材2の左右両端に設けられた三角形状に切り欠かれたマーク27を軒側に隣接する屋根材2のマーク26と合わせることで、屋根材2の軒方向における位置決めを容易に行うことが可能になる。
(固着具)
図4に示すように、各屋根材2の複数の固着具用孔25には、複数の固着具4がそれぞれ挿通されている。本実施形態の固着具4は釘である。複数の固着具用孔25にそれぞれ挿通された複数の固着具4は、屋根下地1に打入されている。これにより、屋根材2は屋根下地1に固定されている。屋根材2に挿通された複数の固着具4は、棟側に隣接する屋根材2によって覆われている。
(捨て板)
各屋根材2の棟側部分の軒方向中央部の上には、捨て板3が設けられている。捨て板3は、軒方向に隣接した屋根材2の突付け部分20の裏側に位置し、この突付け部分20から浸入した雨水を受け、この雨水を軒側に向かって流す。
また、捨て板3は、表側の屋根材2が踏まれる等して、当該屋根材2の突付け部分20側の端部が下方に移動したときに当該端部を受ける。このとき、前記端部から捨て板3に加わる力は、屋根材2に沿って面状に広がった捨て板3を介して捨て板3裏側の屋根材2に分散して伝わる。このため、捨て板3裏側の屋根材2が割れ難くなる。
本実施形態の捨て板3は、金属製であり、鋼板を曲げ加工することで形成されている。図5A及び図5Bに示すように、捨て板3は、軒棟方向に隣接する屋根材2の間に配置される水受け板部30と、水受け板部30の棟側端部から裏側に向かって突出した引掛け部34とを備えている。
図4に示すように、水受け板部30は、軒方向に隣接した屋根材2の突付け部分20の裏側に位置し、軒方向に隣接した屋根材2の突付け部分20から浸入した雨水を受ける。本実施形態の水受け板部30は、捨て板3裏側の屋根材2における棟側部分の表面に沿って軒棟方向に延びており、軒棟方向に長い矩形板状に形成されている。この水受け板部30の幅(軒方向の寸法)は、捨て板3が被せられた屋根材2における中央2箇所の固着具用孔25の間隔よりも小さく設定されている。
水受け板部30の軒側縁は、捨て板3表側の屋根材2の軒側縁よりも棟側に位置しており、捨て板3は、捨て板3表側の屋根材2(捨て板3が施工された屋根材2の軒側に位置する屋根材2)によって覆われている。本実施形態の水受け板部30の軒側縁は、捨て板3裏側の屋根材2に設けられた複数の固着具用孔25よりも軒側に位置している。つまり、水受け板部30の軒側端部は、軒棟方向に並ぶ3枚の屋根材2が重なり合う部分に位置している。
引掛け部34は、図2に示すように、捨て板3裏側の屋根材2の棟側端面に沿って配置されて引っ掛けられている。このように引掛け部34が捨て板3裏側の屋根材2に引っ掛けられることで、捨て板3の軒側への移動が規制されている。この引掛け部34の突出寸法は、屋根材2の厚みよりもやや小さく設定されている。
図5A〜図5Cに示すように、水受け板部30の棟側端部及び軒方向の両端部の各々には、上方に突出した堰部31〜33が設けられている。
以下、必要に応じて、水受け板部30の棟側端部に設けられた堰部31を第1堰部31といい、水受け板部30の軒方向の一端部に設けられた堰部32を第2堰部32といい、水受け板部30の軒方向の他端部(第2堰部32とは反対側の端部)に設けられた堰部33を第3堰部33という。
第1堰部31は、水受け板部30の棟側端部において軒方向の全長に亘って形成されている。第2堰部32は、水受け板部30の軒方向の一端部において軒側端から第1堰部31まで直線状に延びており、第1堰部31に繋がっている。第3堰部33は、水受け板部30の軒方向の他端部(第2堰部32とは反対側の端部)において軒側端から第1堰部31まで直線状に延びており、第1堰部31に繋がっている。
図4に示すように、第1堰部31は、捨て板3裏側の屋根材2における二重覆部23上に配置されている。第2堰部32及び第3堰部33は、過半部が捨て板3裏側の屋根材2における一重覆部24上に配置されている(例えば、図4では、両堰部32,33の軒側約3/4が一重覆部24上に配置されている)。
上記のように水受け板部30の棟側端部及び軒方向の両端部の各々に堰部31〜33が設けられることで、水受け板部30で受けられた水が、屋根の緩勾配等を要因として、棟側や軒方向に流れたときには、これら水が堰部31〜33で堰き止められる。このため、屋根勾配が例えば2.5寸勾配以下の緩勾配である場合にも、軒方向に隣接する屋根材2の突付け部分20から浸入した雨水が、軒側の屋根材2の表面上に広がって捨て板3裏側の屋根材2における固着具用孔25や、捨て板3裏側の屋根材2の棟側縁から、屋根下地1側に浸入するといった事態が生じ難くなる。
本実施形態の各堰部31〜33は、図5B及び図5Cに示すように、水受け板部30の表側に突出した断面略逆L字状の折曲部分で構成されている。具体的に各堰部31〜33は、水受け板部30の表側に向かって軒方向外側にやや傾斜しながら突出した縦片部35と、縦片部35の上端部から水受け板部30の外側に向かって突出し屋根材2と略平行な横片部36とを備えている。各堰部31〜33の横片部36は、図6に示すように、捨て板3裏側の屋根材2の上方に隙間38を介して配置されている。
図5Bに示すように、第1堰部31の横片部36の棟側端部は、引掛け部34の上端部に繋がっており、引掛け部34は、第1堰部31の横片部36の棟側端部から下方に突出している。引掛け部34は、横片部36の軒方向の全長に亘っている。
第2堰部32の横片部36及び第3堰部33の横片部36は、図5Cに示すように、先端(縦片部35とは反対側の端)が自由端となっている。
図5A〜図5Cに示す各堰部31〜33の上面は、横片部36の上面で構成されている。捨て板3表側の屋根材2は、各堰部31〜33の上面によって支持されている。本実施形態の第2堰部32の上面と第3堰部33の上面は同じ高さである。第1堰部31の上面は、第2堰部32の上面及び第3堰部33の上面よりも高くなっている。
本実施形態の水受け板部30において第1堰部31、第2堰部32及び第3堰部33で囲まれた部分は、捨て板3裏側の屋根材2の表面に沿った平板状に形成されている。
第1堰部31は、軒方向の両端部が、第2堰部32及び第3堰部33にそれぞれ繋がっている。また、本実施形態の第1堰部31は、引掛け部34が横片部36の棟側端部から下方に突出している。このため、第1堰部31は、第2堰部32や第3堰部33と比較して、変形し難く、剛性が高い。従って、捨て板3表側の屋根材2は、第1堰部31によって強固に支持されている。
対して、第2堰部32及び第3堰部33の各々は、棟側の端部のみが第1堰部31に繋がっており、また、横片部36の先端部は自由端となっている。さらに、第2堰部32及び第3堰部33の各々の縦片部35は、鉛直方向に対して傾いている。このため、第2堰部32及び第3堰部33の各々は、表側から荷重がかかった際に、第1堰部31と比較して弾性変形しやすい。例えば、図6に示す捨て板3表側の屋根材2が踏まれる等して、当該屋根材2に下向きの力が加わった場合、この力は第2堰部32及び第3堰部33で受けられる。このとき、第2堰部32及び第3堰部33は、横片部36が下方に移動するように弾性変形して、前記力を緩衝する。このため、捨て板3表側の屋根材2が踏まれることで、当該屋根材2が捨て板3裏側の屋根材2に勢いよく当たってこれら屋根材2が割れるといった事態が生じ難い。
図5A及び図7に示すように、本実施形態の水受け板部30の棟側端部には、捨て板3裏側の屋根材2のマーク26を視認可能にする開口37が設けられている。開口37は、横片部36を上下方向に貫通した矩形状の孔で構成されており、第1堰部31の横片部36における軒方向の中央部に位置している。
(施工)
図1に示す複数の屋根材2は例えば以下に示すように施工される。まず、最も軒側に設けられる複数の屋根材2を屋根下地1上に軒方向に並べて載置する。次にこのように載置された屋根材2の複数の固着具用孔25に複数の固着具4をそれぞれ表側から挿入し、これら複数の固着具4を屋根下地1に打入して、各屋根材2を屋根下地1に固定する。
次に上記複数の屋根材2の各々に、捨て板3をセットする。このとき捨て板3は、水受け板部30が対応する屋根材2の非曝露部22に載置され、引掛け部34が対応する屋根材2の棟側端縁に引掛けられる。
このように捨て板3を屋根材2にセットするとき、捨て板3の開口37(図5A参照)を、屋根材2のマーク26(図3参照)と合わせることで、捨て板3を対応する屋根材2における軒方向の中央部に容易に配置することができる。
次に上記複数の屋根材2の一段棟側の複数の屋根材2を、屋根下地1上に軒方向に並べて葺く。これら複数の屋根材2の各々は、軒側部分が直接又は捨て板3を介して軒側の屋根材2の棟側部分に重なり、かつ突付け部分20が軒側の屋根材2における軒方向の中央部に位置するように葺かれる。このとき、捨て板3裏側の屋根材2のマーク26は、図7に示すように捨て板3の開口37を介して表側に露出し、視認可能となっている。このため、軒方向に隣接する屋根材2の突付け部分20を軒側の屋根材2のマーク26に合わせることで、屋根材2の軒方向における位置を容易に決めることができる。
上記のように複数の屋根材2の一段棟側に葺かれた複数の屋根材2の各々は、軒側の屋根材2と同様に、複数の固着具用孔25に複数の固着具4がそれぞれ表側から挿入され、これら複数の固着具4が屋根下地1に打入されることで、屋根下地1に固定される。
そして、これら屋根材2のさらに一段棟側の複数の屋根材2を屋根下地1上に軒方向に並べて葺き、以後、上記と同様の作業を軒側から棟側に向かって繰り返し行うことで、軒から棟に亘って複数の屋根材2が千鳥状に重ね葺きされる。
(変形例)
次に変形例について説明する。図8及び図9に示す変形例の捨て板3は、各堰部31〜33が水受け板部30とは別体の部材で構成されている。図8及び図9に示す変形例では、各堰部31〜33がシーリング材で構成されており、平板状の水受け板部30の表面における棟側端部及び軒方向の両端部にそれぞれ貼り付けられている。
図9に示すように、各堰部31〜33は捨て板3裏側の屋根材2と捨て板3表側の屋根材2とで上下方向に圧縮される。これにより、捨て板3裏側の屋根材2と捨て板3表側の屋根材2との間がシールされている。
(補足)
以上説明した実施形態及び変形例の屋根構造は、適宜設計変更可能である。例えば屋根材2や捨て板3の材質は適宜変更可能である。また、屋根材2の形状は限定されず、例えば矩形板状であってもよい。また、屋根材2のマーク26は省略可能である。この場合、捨て板3には開口37は形成されない。また、屋根材2を屋根下地1に固定する固着具4は釘に限られず、例えばねじであってもよい。
(効果)
上述した実施形態及び変形例の屋根構造は、複数の屋根材2が千鳥状に重ね葺きされ、軒棟方向に並ぶ3つの屋根材2のうち中央の屋根材2の一部と棟側の屋根材2の軒側端部と軒側の屋根材2の棟側端部とが重なり合った屋根構造であって、以下に示す特徴を有する。軒方向に隣接した前記中央の屋根材2の突付け部分20の裏側に捨て板3が設けられる。捨て板3は、突付け部分20の裏側に配置され、軒側端部が前記屋根材の重なり部分に位置する水受け板部30と、水受け板部30の棟側端部から裏側に突出し、裏側の中央の屋根材2の棟側縁に引掛けられる引掛け部34とを備える。水受け板部30の棟側端部及び軒方向の両端部の各々に堰部31〜33が設けられる。以下、この特徴を有する屋根構造を第1の態様の屋根構造という。
第1の態様の屋根構造にあっては、軒方向に隣接した屋根材2の突付け部分20から浸入した雨水が捨て板3の水受け板部30で受けられる。このように水受け板部30で受けられた雨水は、水受け板部30の棟側端部及び軒方向の両端部に設けられた堰部31〜33によって広がりが抑えられて軒側に流れる。このため、突付け部分20から浸入した雨水が、軒側の屋根材2の表面上に広がって当該屋根材2における固着具用孔25や当該屋根材2の棟側縁から、屋根下地1側に浸入するといった事態が生じ難くなる。
また、前記実施形態の屋根構造は、第1の態様の屋根構造が有する特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。水受け板部30の裏側の屋根材2の棟側端部にマーク26が設けられる。水受け板部30の棟側端部にマーク26の視認が可能な開口37が設けられる。以下、この屋根構造を第2の態様の屋根構造という。
第2の態様の屋根構造にあっては、施工時において捨て板3の開口37を通して水受け板部30の裏側の屋根材2のマーク26を視認することができる。このため、屋根材2の突付け部分20とマーク26とを合わせることで、屋根材2の位置合わせを容易に行うことができる。
また、前記実施形態の屋根構造は、第1又は第2の態様の屋根構造が有する特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。水受け板部30の軒方向の両端部の各々に設けられた堰部32,33は、水受け板部30の表側に突出した断面略逆L字状の折曲部分で構成されている。以下、この屋根構造を第3の態様の屋根構造という。
第3の態様の屋根構造にあっては、屋根材2が踏まれたときの力を、水受け板部30の軒方向両側の堰部32,33で受け、この力を当該堰部32,33の変形によって緩衝して、屋根材2の踏み割れを抑制することができる。
また、前記実施形態の屋根構造は、第3の態様の屋根構造が有する特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。水受け板部30の棟側端部に設けられた堰部31は、水受け板部30の表側に突出した断面略逆L字状の折曲部分で構成されており、当該堰部31が水受け板部30の軒方向の両端部の各々に設けられた堰部32,33に繋がっている。以下、この屋根構造を第4の態様の屋根構造という。
第4の態様の屋根構造にあっては、水受け板部30の棟側端部に設けられた堰部31を構成する折曲部分が、水受け板部30の軒方向の両側端部に設けられた堰部32,33を構成する折曲部分に繋がることで、水受け板部30の棟側端部を補強することができる。このため、水受け板部30の表側の屋根材2を強固に支持することができる。
2 屋根材
20 突付け部分
26 マーク
3 捨て板
30 水受け板部
31 堰部(第1堰部)
32 堰部(第2堰部)
33 堰部(第3堰部)
34 引掛け部
37 開口

Claims (5)

  1. 複数の屋根材が千鳥状に重ね葺きされ、軒棟方向に並ぶ3つの屋根材のうち中央の屋根材の一部と棟側の屋根材の軒側端部と軒側の屋根材の棟側端部とが重なり合った屋根構造であって、
    軒方向に隣接した前記中央の屋根材の突付け部分の裏側に捨て板が設けられており、
    前記捨て板は、
    前記突付け部分の裏側に配置され、軒側端部が前記屋根材の重なり部分に位置する水受け板部と、
    前記水受け板部の棟側端部から裏側に突出し、前記軒側の屋根材の棟側縁に引掛けられる引掛け部とを備え、
    前記水受け板部の棟側端部及び軒方向の両端部の各々に堰部が設けられたことを特徴とする屋根構造。
  2. 前記水受け板部の裏側の屋根材の棟側端部にマークが設けられており、前記水受け板部の棟側端部に前記マークの視認が可能な開口が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の屋根構造。
  3. 前記水受け板部の軒方向の両端部の各々に設けられた前記堰部は、前記水受け板部の表側に突出した断面略逆L字状の折曲部分で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の屋根構造。
  4. 前記水受け板部の棟側端部に設けられた前記堰部は、前記水受け板部の表側に突出した断面略逆L字状の折曲部分で構成されており、当該堰部が前記水受け板部の軒方向の両端部の各々に設けられた前記堰部に繋がっていること特徴とする請求項3に記載の屋根構造。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の屋根構造に用いられる捨て板。
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