JP6882937B2 - 建築板の施工構造及びこれに用いられる支持部材 - Google Patents
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Description
本実施形態の屋根板2は、平板状のスレート瓦であって、セメント系成形材料を成形し、養生硬化することで製造される。
各屋根板2の軒側端部22の裏側には、支持部材3が設けられている。本実施形態の建築板の施工構造は、支持部材3として、複数の屋根板2のうち最も軒側に位置する屋根板2(以下、軒端屋根板2cという)の裏側に設けられた第1支持部材3aと、複数の屋根板2のうち軒端屋根板2cを除く他の屋根板2の裏側に設けられた第2支持部材3bとを備えている。
第1支持部材3aは、軒方向に延びており、その長手方向は軒方向と一致している。図4A〜図4Dに示す本実施形態の第1支持部材3aは金属製であって、金属板を曲げ加工して形成されている。
図1に示すように、各屋根板2の裏側には、断熱材5が設けられている。本実施形態の断熱材5は、発泡プラスチックからなる発泡断熱材であって、ポリスチレン樹脂から形成されている。なお、断熱材5は、ウレタン樹脂又はポリエチレン樹脂等のポリスチレン以外の樹脂から形成されてもよい。
軒端屋根板2cは第1断熱材5aを介して屋根下地1上に施工されており、これにより屋根において軒端屋根板2cが施工された部分の断熱性が高くなっている。また、第1断熱材5aはクッション性を有するため、屋根板2の施工時や改修時において作業者によって軒端屋根板2cが踏まれる等して、軒端屋根板2cが割れることが抑制される。
軒端屋根板2c以外の屋根板2の軒側端部22の裏側に設けられた第2支持部材3bは、第1支持部材3aと略同じ構成を有している。このため、以下では第2支持部材3bにおいて第1支持部材3aと共通する構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図1に示すように、棟側屋根板2b(軒端屋根板2cを除く屋根板2)は、第2断熱材5bを介して軒側屋根板2a上に設置されており、これにより屋根における棟側屋根板2bが設置された部分の断熱性が高くなっている。また、第2断熱材5bはクッション性を有するため、屋根板2の施工時や改修時において作業者により棟側屋根板2bが踏まれる等して、棟側屋根板2bや軒側屋根板2aが割れることが抑制される。
ところで、本実施形態の建築板の施工構造においては、雨水が、屋根板2の軒側端部22と、当該屋根板2を支持する支持部材3の押え片部42との間から、当該支持部材3の立ち上がり部34と支持部33との間に入り込む可能性がある。このため、本実施形態の各支持部材3には、図4Cに示すように、軒側の設置片部36から立ち上がる立ち上がり片部41の下端部に、立ち上がり部34と支持部33との間に入り込んだ雨水を排出するための水抜き孔45が形成されている。
複数の屋根板2の施工は、例えば以下のように行われる。まず、作業者は、複数の第1支持部材3aを施工する。この際、作業者は、第1支持部材3aを屋根下地1上に載置し、この後、複数の固着具6を第1支持部材3aの設置片部36の表側から複数の挿通孔40を通して屋根下地1に打入する。これにより、第1支持部材3aは屋根下地1に固定される。
以上説明した実施形態は、適宜設計変更可能である。例えば、屋根板2及び支持部材3の各々の材質は、適宜変更可能である。また、支持部材3は軒方向に短尺のピース材であってもよい。また、支持部材3の押え片部42や水抜き孔45は省略可能である。
以上説明した実施形態の建築板の施工構造は、複数の建築板が階段状に重ねられて構造物下地に施工された建築板の施工構造であって、以下に示す特徴を有している。建築板における下段の建築板と重なる端部22が裏側から持ち上げられる。以下、この特徴を有する建築板の施工構造を第1の態様の建築板の施工構造という。
2 屋根板(建築板)
2a 軒側屋根板(一方の建築板)
2b 棟側屋根板(他方の建築板)
22 屋根板の軒側端部
25 突付け部分
3 支持部材
33 支持部
34 立ち上がり部
45 水抜き孔
8 隙間
Claims (8)
- 複数の建築板が階段状に重ねられて構造物下地に施工された建築板の施工構造であって、
前記建築板における下段の前記建築板と重なる端部を裏側から持ち上げて支持する支持部を有する支持部材を備え、
前記支持部は、
前記端部を支持する部分と、
前記部分を挟んで前記複数の建築板が階段状に並ぶ方向に離間し、前記下段の建築板の表面に沿う一対の設置片部とを有することを特徴とする建築板の施工構造。 - 請求項1に記載の建築板の施工構造において、
前記支持部材は、
前記端部と対向するように前記支持部から立ち上がる立ち上がり部を更に有することを特徴とする建築板の施工構造。 - 請求項2に記載の建築板の施工構造において、
前記立ち上がり部は、前記下段の建築板と重なる前記端部の裏側に形成された隙間及び該端部をカバーすることを特徴とする建築板の施工構造。 - 請求項3に記載の建築板の施工構造において、
前記立ち上がり部に、水抜き孔が形成されたことを特徴とする建築板の施工構造。 - 請求項4に記載の建築板の施工構造において、
複数の前記建築板が階段方向と直交する方向に突付けて施工されており、
前記支持部材は、その下段において突付け施工された前記建築板上に設置されており、
前記水抜き孔は、前記直交する方向において、前記突付け部分からずれた位置に形成されていることを特徴とする建築板の施工構造。 - 請求項2〜5のいずれか1項に記載の建築板の施工構造において、
各前記建築板の前記下段の建築板と重なる前記端部が前記立ち上がり部と前記支持部との間に差込まれていることを特徴とする建築板の施工構造。 - 請求項2〜6のいずれか1項に記載の建築板の施工構造において、
複数の前記建築板が階段方向と直交する方向に突付け施工されており、前記支持部材は、前記直交する方向に長尺状に延びて、前記直交する方向に並ぶ複数の建築板における前記下段の建築板と重なる前記端部を表側から押さえることを特徴とする建築板の施工構造。 - 複数の建築板が階段状に重ねられて構造物下地に施工される建築板の施工構造において用いられる支持部材であって、
前記建築板における下段の前記建築板と重なる端部を裏側から持ち上げて支持する支持部を備え、
前記支持部は、
前記端部を支持する部分と、
前記部分を挟んで前記複数の建築板が並ぶ方向に離間し、前記下段の建築板の表面に沿う一対の設置片部とを有したことを特徴とする支持部材。
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JP2017104954A JP6882937B2 (ja) | 2017-05-26 | 2017-05-26 | 建築板の施工構造及びこれに用いられる支持部材 |
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