JP6863403B2 - ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法 - Google Patents
ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6863403B2 JP6863403B2 JP2019094390A JP2019094390A JP6863403B2 JP 6863403 B2 JP6863403 B2 JP 6863403B2 JP 2019094390 A JP2019094390 A JP 2019094390A JP 2019094390 A JP2019094390 A JP 2019094390A JP 6863403 B2 JP6863403 B2 JP 6863403B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pelletizer
- pellets
- die
- nozzle
- cutter blade
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 239000008188 pellet Substances 0.000 title claims description 104
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 17
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 53
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 53
- 239000000498 cooling water Substances 0.000 claims description 39
- 238000002844 melting Methods 0.000 claims description 19
- 230000008018 melting Effects 0.000 claims description 19
- 238000001125 extrusion Methods 0.000 claims description 15
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 13
- -1 polypropylene Polymers 0.000 claims description 8
- 239000004743 Polypropylene Substances 0.000 claims description 7
- 229920001155 polypropylene Polymers 0.000 claims description 7
- 229920013716 polyethylene resin Polymers 0.000 claims description 6
- 238000001816 cooling Methods 0.000 claims description 3
- 229920005673 polypropylene based resin Polymers 0.000 claims description 3
- 229920005678 polyethylene based resin Polymers 0.000 claims description 2
- 238000007711 solidification Methods 0.000 claims description 2
- 230000008023 solidification Effects 0.000 claims description 2
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 2
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 28
- 238000000034 method Methods 0.000 description 10
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 9
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 9
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 9
- 230000004927 fusion Effects 0.000 description 9
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 6
- MTPVUVINMAGMJL-UHFFFAOYSA-N trimethyl(1,1,2,2,2-pentafluoroethyl)silane Chemical compound C[Si](C)(C)C(F)(F)C(F)(F)F MTPVUVINMAGMJL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 239000000463 material Substances 0.000 description 4
- 230000001788 irregular Effects 0.000 description 3
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 2
- 230000002708 enhancing effect Effects 0.000 description 2
- 238000005469 granulation Methods 0.000 description 2
- 230000003179 granulation Effects 0.000 description 2
- 238000001746 injection moulding Methods 0.000 description 2
- 238000012423 maintenance Methods 0.000 description 2
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 2
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 2
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 2
- 229920002545 silicone oil Polymers 0.000 description 2
- 230000001629 suppression Effects 0.000 description 2
- 241001146209 Curio rowleyanus Species 0.000 description 1
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910001315 Tool steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 229920000122 acrylonitrile butadiene styrene Polymers 0.000 description 1
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 1
- 239000010953 base metal Substances 0.000 description 1
- 239000011324 bead Substances 0.000 description 1
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 229920001400 block copolymer Polymers 0.000 description 1
- 239000011247 coating layer Substances 0.000 description 1
- 238000011109 contamination Methods 0.000 description 1
- 238000000113 differential scanning calorimetry Methods 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 239000008187 granular material Substances 0.000 description 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 1
- 229910001105 martensitic stainless steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000000691 measurement method Methods 0.000 description 1
- 239000012968 metallocene catalyst Substances 0.000 description 1
- 229920002647 polyamide Polymers 0.000 description 1
- 229920000515 polycarbonate Polymers 0.000 description 1
- 239000004417 polycarbonate Substances 0.000 description 1
- 229920001225 polyester resin Polymers 0.000 description 1
- 229920002635 polyurethane Polymers 0.000 description 1
- 239000004814 polyurethane Substances 0.000 description 1
- 229920002689 polyvinyl acetate Polymers 0.000 description 1
- 239000011118 polyvinyl acetate Substances 0.000 description 1
- 239000002994 raw material Substances 0.000 description 1
- 238000005245 sintering Methods 0.000 description 1
- 239000007921 spray Substances 0.000 description 1
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 description 1
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 1
- 239000004094 surface-active agent Substances 0.000 description 1
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 1
- 229920005992 thermoplastic resin Polymers 0.000 description 1
- UONOETXJSWQNOL-UHFFFAOYSA-N tungsten carbide Chemical compound [W+]#[C-] UONOETXJSWQNOL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000012808 vapor phase Substances 0.000 description 1
- 238000005303 weighing Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Description
胴部7の内周面に冷却水槽11が形成されるとともに、カッター軸8はモータによって高速で回転駆動され、ノズル孔5から押し出された溶融樹脂はカッター刃9によってペレット状に切断されるとともに、カッター刃9の遠心力によって放射方向に飛散し、冷却水槽11で冷却固化され、冷却水とともに排出口12から排出される。
このような異形体ペレットは、需要者側の装置及びプロセス、特に秤量機での添加不良や成型機内での可塑化不良を発生させトラブルを引き起こすことがあるため、融着ペレットは出来るだけ低減することが望まれている。
しかしながら、シリコーンオイルや界面活性剤のような添加物が、製品であるペレットの表面に残留し、そのまま需要者に供給された場合、用途によってはコンタミとなる可能性がある。
また、ペレット融着を防止するための手段としては、通常、樹脂温度やダイス熱媒温度を低下させる方法等が挙げられる。
さらに、ペレタイザ運転操作上、最も効果がある対処策として冷却水の温度を低下させる方法が挙げられる。
しかし、過度な冷却水温度の低下は、ダイスのノズル目詰まりによる極端な小粒ペレットを発生させ、さらには、目詰まりの無いノズルにおいて局部的な樹脂線速を増大させることにより、大粒ペレットや、図11に示すような樹脂を介して数珠繋ぎのようになった連珠ペレット、つまり融着ペレットとは別の異形体ペレットを発生させてしまうという問題がある。
同一のカッター刃の刃面と接する複数のノズルについて、隣り合う当該ノズル間の距離(Lz)が6mm以上となるように間隔を置いて配置されていることを特徴とする。
(ΣWn)max/Lx≦0.2
Ly−3×d≧20.5
従来技術では、上述したような低融点かつ軟質の特徴を持つポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂の造粒に関しては、冷却水の温度を極度に低下させ対応せざるを得ず、この際ダイス目詰まりによる異なる形態の異形ペレットの生成や歩留まりの問題がある。
これに対し、本発明によれば、ダイスノズル間隔に工夫を施すことで、冷却水の極端な温度低下を行わなくても融着ペレットの発生を抑制することができ、融着ペレット発生の抑制とダイス目詰まり抑制を両立しながら安定的に造粒することができる。
さらに、これら低融点、軟質、高流動といった樹脂特性に相反する樹脂特性を持つ溶融樹脂のカッティングにも適用できる。
そのため、一台のダイスで、冷却水の温度やその他の運転条件を適宜調整することにより、低融点から高融点、軟質から硬質、また低流動性から高流動性までの幅広い特徴を持ったさまざまな樹脂の造粒工程に対応することができ、これらに好適に用いることができる。
図2は、本発明のペレタイザにおける、ダイス面のノズル開口部分の配置の代表的な例である。
また、図3は、本発明のペレタイザにおける、ダイス面にカッター軸およびカッター刃等からなるカッターヘッドを被せた代表的な例である。
なお、図4は図3の(a)部分の、図5は、図3の(b)部分の拡大図である。図6〜7は、図5の比較例の一例を示す図である。
図2のダイス面は、図1のノズル開口部分5を備えたダイス6部分を軸方向(以下「X軸」ともいう。)から見たものであり、図3のカッター軸およびカッター刃は、図1のカッター軸8及びカッター刃9部分を同じくX軸方向から見たものにあたる。
具体的には、一例として、図1に示すように、カッターヘッドは、カッター軸8と直交するように放射状に配置された複数のカッター刃9、カッター刃9をカッター軸8に取り付けるためのカッターホルダ10、カッター刃9を均等に周方向に配分し、位置決めするカッターサポート、カッター軸8からの回転力をカッターホルダに伝達するためのキーを有し、カッター刃9はボルトによって、カッターホルダ10に固定され、カッターホルダ10とカッターサポートは、ボルトによってカッター軸8に固定される。このようにカッターヘッドは、カッター軸8のX軸まわりの回転駆動力とX軸方向の加圧力をカッター刃9に伝達する。
また、冷却水槽11にはペレットの冷却と輸送を担う冷却水循環装置が接続されており、ダイス6の面の多数のノズル開口部分5は、円盤状のダイス6の面の表面(カッティング面)に配置される。ダイス6の内部には、ダイスを加熱するための熱媒通路(図示せず)が設けられており、ダイスは必要に応じて適温に加熱される。
冷却水槽11に注入される冷却水の温度は、特に限定されないが、融着ペレットの発生を抑制し、且つ、ダイス目詰まりを抑制する観点から、20℃を超え、45℃以下であることが好ましい。
また、カッター刃については、カッター刃自体の素材としてチタンカーバイドや工具鋼等の硬質金属を使用したり、ステンレス鋼等の一般鋼よりなる母材にチタンカーバイドよりなる刃先を接合したものや、その母材表面に高硬度のコーティング層を形成することによって、カッター刃の耐摩耗性を向上させる方法が公知であり、これらを用いることができる。
なお、カッター刃と接するノズルの状態は、カッター刃が一回転する際の瞬間瞬間で異なるものであるが、本発明においては、一周する履歴におけるどの状態であっても、Lzが6mm以上を満たすことが好ましい。
隣り合うノズル間の距離(Lz)とは、すなわち、図5に示すように、同一のカッター刃の刃面と接し且つ隣り合うノズルのノズル孔における、一方のノズル孔の外周における他方のノズル孔に最も近い位置から、他方のノズル孔の外周における一方のノズル孔に最も近い位置までの距離をいう。
Lzが6mmより小さいと、融着ペレットが顕著に発生してしまうためカッティング不良となり好ましくない。そのため、融着ペレットを主としたカッティング不良の発生を抑制する効果を高める観点から、Lzは、好ましくは、8mm以上であり、より好ましくは、10mm以上であり、より更に好ましくは、11mm以上である。また、Lzを大きくし過ぎると、ダイス穴数が減少することになる。そのため、生産性の低下を抑制する観点から、Lzは、好ましくは17mm以下、更に好ましくは15mm以下である。
また、Lzを上記範囲とすることでカッティング不良の発生を抑制することができるほか、溶融樹脂切断の際のカッター刃にかかる負荷軽減および負荷均一化により、カッター刃の刃欠けや折損に至ることも無く安定な運転を実施することが可能となる。
(ΣWn)max/Lx≦0.2
また、カッター刃が接するノズルの開口部分の長さ(Wn)の和(ΣWn)とは、それぞれ図4においてはW1+W2+W3により、図6においてはW1+W2+W3+W4+W5+W6+W7+W8で求められる、長さの和を示す。
さらに、カッター刃とダイス面とが重なる部分の長さ(Lx)とは、カッター刃と開口部を含むダイス面とが実際に重なっている部分の長さのことであり、図4においてLxで示される長さを示す。
本発明においては、上記WnとLxとは、カッター刃がダイス面を1周する際、何れの位置にあってもΣWn/Lx≦0.2の関係式を満たすことが必要であり、即ち、(ΣWn)max/Lx≦0.2の関係式を満たすことが必要である。好ましくは、(ΣWn)max/Lx≦0.17の関係式を満たす。更に好ましくは(ΣWn)max/Lx≦0.14である。
具体的に示すと、本発明では、カッター刃の、刃の部分の全長(図4のLx)に対して、ある瞬間に横切るノズルの開口部分の長さの和は、図4であれば(W1+W2+W3)、図6であれば(W1+W2+W3+W4+W5+W6+W7+W8)であるが、その割合が、カッター刃が1周した場合にダイス面の何れの場所においても(ΣWn)max/Lx≦0.2、好ましくは(ΣWn)max/Lx≦0.17、さらに好ましくは(ΣWn)max/Lx≦0.14となるようにすることである。
ΣWn/Lx≦0.2であることにより、融着ペレットを主としたカッティング不良の発生を顕著に抑制することができる。
また、ΣWnの最小値は0であり、これは、カッター刃がノズルの開口部分を横切らないことを意味する。
さらに、(ΣWn)maxの下限も理論的には0であるが、0は即ちノズルが全く開口していないことを意味しており、0に近いほど生産性が低下する傾向にある。そのため、生産性の低下を抑制する観点から、好ましくは、0.09≦(ΣWn)max/Lxである。
Ly−3×d≧20.5
Ly−3×d<20.5であると、融着ペレットの発生を抑制する効果が低くカッティング不良となり好ましくない。そのため、融着ペレットを主としたカッティング不良の発生を抑制する効果を高める観点から、好ましくは、Ly−3×d≧21.0であり、更に好ましくは、Ly−3×d≧21.5である。
また、Ly−3×dの値が大きいことはすなわち、カッター刃が溶融樹脂を切断するか否かに依らず、近接する複数のダイスノズル開口部についてその間隔が大きいことを意味する。したがって、該ノズル間隔が大き過ぎるとダイスノズル穴数が減少することになる。そのため、生産性の低下を抑制する観点から、好ましくは、32≧Ly−3×dであり、さらに好ましくは28≧Ly−3×dである。
本発明において、ノズル穴とは、開口しているノズルの孔(開口部分)のことをいう。
一方、本発明において、ノズル開口部分長さWnとは、カッター刃が一回転する際、その瞬間瞬間におけるカッター刃とあるノズル外周との二つの交点について、その交点間の距離のことをいう。
また、ノズルの直径は、溶融樹脂や製造されるペレットサイズにもよるが、2.0mm〜4.0mm、より好ましくは2.2〜3.0mmである。ノズルの個数は300個以上が好ましく、また5000個以下が好ましい。開口部分の面積は600〜20000mm2であることが好ましい。
「ノズル開口部分の面積/ダイス面積」で求められるノズル開口率は、2.5〜12%、好ましくは3.0〜10%である。ノズル開口率を2.5%以上にすることにより、押し出し量の減少を抑制し、生産性の低下を抑制することができる。一方、ノズル開口率を12%以下にすることにより、ダイス温度のコントロール性の低下を抑制することができる。
ノズル開口部分は、溶融樹脂の押出を調節するため、テーパー孔とすることもできる。
ダイスの大きさにもよるが、カッター刃の数は、10〜50個である。
また、カッターの材質は、SUS440C等のマルテンサイト系ステンレス、チタンカーバイド(TiC)等が好適に用いられる。
図6において、例えば、カッター刃の刃面と接する複数のノズルについて、隣り合う当該ノズル間の距離Lzが全て4.6mmの場合、「隣り合うノズル間の距離Lzが6mm以上」の関係を満たさない。また、カッター刃が接するノズルの開口部分の長さWnが2.4mm、該カッター刃とダイス面とが重なる部分の長さLxが72mmである場合は、ノズル開口部分は8個であるので、Wnの和ΣWnは19.2mm、ΣWn/Lxは0.27となり、「ΣWn/Lx≦0.2」の関係も満たさない。
このため、図6においては、本発明のペレタイザの要件を満たすようにノズル孔(ノズル開口部分)の配置を考慮するか、あるいはすでに存在するものについては条件に適合するようにノズル孔をいくつか塞ぐ変更を実施すればよい。ここでは、ノズル孔を一つおきに塞ぐ変更を実施すればよく、好適にノズル孔を塞いだ例を図5に示す。どのノズル孔を塞ぐかは、適宜に決めることができるが、図7に示すような塞ぎ方では、いくつかの箇所で隣り合うノズル間の距離Lzが6mmより小さくなってしまい好ましくない。
なお、図7においては、ノズル開口部分は5個であるので、Wnの和ΣWnは12.0mm、ΣWn/Lxは0.17となり、「ΣWn/Lx≦0.2」の関係は満たすが、「隣り合うノズル間の距離Lzが6mm以上」の関係は満たさないため、本発明のペレタイザの要件は満足しておらず、融着ペレットの発生抑制効果は乏しいと推測される。
本発明の1つは、上記のペレタイザを用いて低融点かつ軟質の溶融樹脂からペレットを製造することを特徴とするペレットの製造方法である。本発明のペレットの製造方法によれば、上述したように、低融点かつ軟質である、従来カッティングが難しいとされていた樹脂、具体的には融点110〜145℃、曲げ弾性率が50〜350MPaである樹脂を用いてペレットを製造することができる。
したがって、本発明のペレットの製造方法は、発明の効果が顕著に発揮される、融点110〜145℃、曲げ弾性率50〜350MPaであるポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を材料とすることが好ましい。
切断された樹脂(ペレット)は、一般的に、顆粒状の樹脂である。顆粒状の樹脂の寸法は、好ましくは、径を0.1mm〜3mm(中でも、0.5mm〜2mm、さらには1mm〜2mm)にし、長さ(押出方向の長さ)を0.5mm〜3mm(中でも1mm〜2mm)の大きさとされ、冷却水槽に放出される。
こうして得られたペレットは融着ペレットを含まず、均一形状であるため、その後の射出成形等にもトラブルを起こさない等の効果も生ずる。
製造されたペレットは冷却水循環装置で輸送及び冷却され、最終的に冷却水と分離乾燥されて袋詰めして製品となる。
以下の機器仕様のペレタイザを使用した。
ダイスの外径:445mm
ダイスの内径:315mm
カッター全長 L:128mm
カッター刃部分長さ Lx:72mm
ダイスノズル径 d:2.4mm
メタロセン触媒を用いて気相法プロセスで製造した、示差走査熱量測定法による融解ピーク温度が132℃、曲げ試験(ISO 178)による曲げ弾性率が280MPaのポリプロピレン系樹脂であるランダムブロックコポリマーを使用した。
ペレタイザ下流のサンプル弁から採取したペレット中に含まれる、2個以上のペレットが融着した融着ペレットの重量分率とした。
上記のペレタイザにおいて、溶融樹脂を切断するときにカッター刃と接する、隣り合うノズル間距離Lzを6mm以上、すなわち11.6mmとし、カッター刃部分長さLxに対するノズル開口部分長さ合計ΣWnの割合を0.20以下、すなわち(ΣWn)max/Lx=0.13とし、外周長が最小となるように任意の三つのノズル穴で構成される三角形について、その外周長Lyとノズル穴径dとがLy−3×d≧20.5の関係になるように、すなわちLy−3×d=21.9とし、冷却水温度を25℃に設定してペレット製造を行った。
その結果、融着ペレットの発生率は0.45%となり、後述する実施例2よりもさらに低減された。また、融着ペレットが低減できているため、後述する実施例2と同様にペレット冷却水の温度をことさら低くしなくても良くなり、冷却水温度を25℃と高くした効果により、ダイスノズルの目詰まりも大幅に改善され、小粒ペレット生成やペレット形状の不揃いが軽減できた。
上記のペレタイザにおいて、Lzを10.6mmとし、(ΣWn)max/Lx=0.13とし、Ly−3×d=20.1とし、冷却水温度を25℃に設定してペレット製造を行った。
その結果、融着ペレットの発生率は1.20%に低減された。また、融着ペレットが低減できているため、ペレット冷却水の温度をことさら低くしなくても良くなり、冷却水温度を25℃と高くした効果により、ダイスノズルの目詰まりも大幅に改善され、小粒ペレットの生成やペレット形状の不揃いが軽減できた。
上記ペレタイザにおいて、改善前のダイスを用いて、Lzを6mm未満、すなわち4.1mmとし、(ΣWn)max/Lx=0.23とし、Ly−3×d=20.1とし、冷却水温度を20℃に設定してペレット製造を行った。
その結果、融着ペレット発生率は2.00%と高く、また融着ペレットを低減するためにペレット冷却水温度を20℃と低く設定しているため、ダイスノズルの目詰まりが顕著であり、正規品ペレットのサイズよりも小さい小粒ペレットが顕著に多く発生し、ペレット形状の不揃いも認められた。
上記のペレタイザにおいて、Lzを4.1mmとし、(ΣWn)max/Lx=0.13とし、Ly−3×d=20.1とし、冷却水温度を20℃に設定してペレット製造を行った。
その結果、融着ペレット発生率は1.90%とまだ高く、また比較例1と同様に融着ペレットを低減するためにペレット冷却水温度を20℃と低く設定しているため、ダイスノズルの目詰まりが顕著であり、正規品ペレットのサイズよりも小さい小粒ペレットが顕著に多く発生し、ペレット形状の不揃いも認められた。
実施例および比較例の結果を対比すると、本発明を満足しない条件、特に比較例2に示す条件である、「カッター刃部分長さLxに対するノズル開口部分長さ合計ΣWnの割合を0.20以下」にしただけでは融着ペレットの抑制はできず、安定的効率的にペレットを製造することができなかった。
一方、実施例1〜2に示す条件である、「カッター刃部分長さLxに対するノズル開口部分長さ合計ΣWnの割合を0.20以下」にすることに加え、「カッター刃がダイスノズルから吐出された溶融樹脂を切断する際、カッター刃と接する、隣り合うノズル間距離Lzを6mm以上」の要件を満たすことにより、融着ペレットを低減することができた。 さらに、実施例1に示す条件である、「外周長が最小となるように任意の三つのノズル穴で構成される三角形について、その外周長(Ly)とノズル穴径(d)とがLy−3×d≧20.5」の要件を満たすことにより、融着ペレットを顕著に低減することができた。
そして、実施例の結果から、融点110〜145℃、曲げ弾性率50〜350MPaのポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂のカッティングであれば、ダイスの目詰まり無く安定的効率的に行うことができると推定される。
したがって、本発明によれば、上記したような低融点かつ軟質樹脂を用いて安定的効率的にペレットを製造できることがわかった。
2 押出筒
3 ブレーカプレート
4 押出ヘッド
5 ノズル開口部分(ノズル孔)
6 ダイス
7 胴部(カッターボックス)
8 カッター軸
9 カッター刃
10 取付体(カッターホルダー)
11 冷却水槽
12 排出口
Claims (5)
- 押出筒の先端に装着されたダイス面中のノズルより冷却水槽に押出されるポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を、前記ダイス面の先端表面に近接して配設された回転カッター刃により前記冷却水槽でペレット状に切断されるとともに、水冷固化するようになっているペレタイザにおいて、
同一のカッター刃の刃面と接する複数のノズルについて、隣り合う当該ノズル間の距離(Lz)が10mm以上となるように間隔を置いて配置され、かつ前記ダイス上に配置された任意の三つのノズル穴中心点により、外周長が最小となるように構成される三角形について、その外周長(Ly)とノズル穴径(d)とが下記の関係式を満たし、
前記外周長(Ly)の単位がmmであり、前記ノズル穴径(d)の単位がmmであることを特徴とするペレタイザ。
28(mm)≧Ly−3×d≧20.5(mm) - 前記カッター刃が接するノズルの開口部分の長さ(Wn)の和(ΣWn)の最大値(ΣWn)maxと、当該カッター刃と当該開口部分を含む前記ダイス面とが重なる部分の長さ(Lx)とは、下記の関係式を満たすことを特徴とする請求項1に記載のペレタイザ。
(ΣWn)max/Lx≦0.2 - 前記水冷固化において、前記冷却水槽に注入される冷却水の温度が20℃を超え、45℃以下である、請求項1又は2に記載のペレタイザ。
- 前記ノズル穴径(d)が2.0mm〜4.0mmである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のペレタイザ。
- 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のペレタイザを用いて、融点110〜145℃、曲げ弾性率50〜350MPaのポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂からペレットを製造することを特徴とするペレットの製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019094390A JP6863403B2 (ja) | 2019-05-20 | 2019-05-20 | ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法 |
JP2021062756A JP2021100824A (ja) | 2019-05-20 | 2021-04-01 | ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019094390A JP6863403B2 (ja) | 2019-05-20 | 2019-05-20 | ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016047813A Division JP6668839B2 (ja) | 2016-03-11 | 2016-03-11 | ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021062756A Division JP2021100824A (ja) | 2019-05-20 | 2021-04-01 | ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019147395A JP2019147395A (ja) | 2019-09-05 |
JP6863403B2 true JP6863403B2 (ja) | 2021-04-21 |
Family
ID=67849050
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019094390A Active JP6863403B2 (ja) | 2019-05-20 | 2019-05-20 | ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法 |
JP2021062756A Withdrawn JP2021100824A (ja) | 2019-05-20 | 2021-04-01 | ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021062756A Withdrawn JP2021100824A (ja) | 2019-05-20 | 2021-04-01 | ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP6863403B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110640931B (zh) * | 2019-09-26 | 2021-04-23 | 宜春润丰工程塑料有限公司 | 一种塑料造粒机 |
CN110667079B (zh) * | 2019-09-26 | 2021-09-10 | 台州市辉翔塑业有限公司 | 废旧塑料泡沫回收造粒的节水型冷却方法 |
KR102599852B1 (ko) * | 2022-11-18 | 2023-11-09 | 주식회사 엘디카본 | 펠레타이저 및 이를 포함하는 폐타이어로부터의 카본블랙 제조 시스템 |
Family Cites Families (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4822546A (en) * | 1987-08-06 | 1989-04-18 | Exxon Chemical Patents Inc. | Die design for underwater pelletization of high flow rate polymers |
JP2888625B2 (ja) * | 1990-11-21 | 1999-05-10 | 三井化学株式会社 | シンジオタクチックポリプロピレンの造粒方法 |
JP2641122B2 (ja) * | 1993-06-22 | 1997-08-13 | 積水化成品工業株式会社 | 熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法 |
JP3035480B2 (ja) * | 1995-11-20 | 2000-04-24 | 株式会社日本製鋼所 | 熱可塑性樹脂材料の水中造粒方法および水中造粒ダイス |
JPH11179724A (ja) * | 1997-12-24 | 1999-07-06 | Kobe Steel Ltd | 水中カット造粒装置及び水中カット造粒装置の起動方法 |
JPH11277528A (ja) * | 1998-03-30 | 1999-10-12 | Kobe Steel Ltd | 樹脂ペレット製造用ダイス |
JP3768372B2 (ja) * | 1999-10-14 | 2006-04-19 | 清澄 今井 | 合成樹脂水中カット造粒装置 |
JP4252180B2 (ja) * | 2000-01-17 | 2009-04-08 | 株式会社日本製鋼所 | アンダーウォータカット方式のプラスチック造粒装置に用いられるダイス |
JP2003053820A (ja) * | 2001-08-10 | 2003-02-26 | Nippon Zeon Co Ltd | 押出機用ダイ |
JP4560274B2 (ja) * | 2003-03-20 | 2010-10-13 | 日本ポリプロ株式会社 | ポリプロピレン造粒体の製造方法 |
JP5250216B2 (ja) * | 2007-06-12 | 2013-07-31 | 日本ポリプロ株式会社 | ペレタイザ及びこれを用いたペレットの製造方法 |
KR101158198B1 (ko) * | 2007-10-31 | 2012-06-19 | 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 | 폴리올레핀 펠렛의 제조 방법 |
JP2014043008A (ja) * | 2012-08-24 | 2014-03-13 | Prime Polymer Co Ltd | オレフィン系重合体ペレット及びその移送方法 |
-
2019
- 2019-05-20 JP JP2019094390A patent/JP6863403B2/ja active Active
-
2021
- 2021-04-01 JP JP2021062756A patent/JP2021100824A/ja not_active Withdrawn
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021100824A (ja) | 2021-07-08 |
JP2019147395A (ja) | 2019-09-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2021100824A (ja) | ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法 | |
JP6668839B2 (ja) | ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法 | |
JP6356067B2 (ja) | プラスチック材料処理装置 | |
US8671647B2 (en) | Continuous pelletizing, drying and bagging systems with improved throughput | |
DK2766164T3 (en) | An apparatus for processing plastics material | |
US6387306B1 (en) | Deaeration of feed materials in an extrusion process | |
KR101718686B1 (ko) | 플라스틱 재료의 처리를 위한 장치 | |
KR101744243B1 (ko) | 플라스틱 재료의 처리를 위한 장치 | |
JP2003509248A (ja) | 水流ガイド及びそれを備えたペレット製造機 | |
KR101822590B1 (ko) | 언더워터 커팅기의 펠렛 압출다이 | |
US6350328B1 (en) | Metal injection molding | |
JP5250216B2 (ja) | ペレタイザ及びこれを用いたペレットの製造方法 | |
US20060230903A1 (en) | Polymer cutting apparatus and method | |
EP1235670B1 (en) | Polymer cutting apparatus and method | |
JPH05253997A (ja) | 押出機用ダイ | |
US6547549B2 (en) | Pelletizing die for a pelletizer | |
US6551090B2 (en) | Apparatus for the agglomeration of feed material with thermoplastic properties | |
JP2004136643A5 (ja) | ||
JP3205206B2 (ja) | 熱可塑性樹脂の造粒方法 | |
JP2011083920A (ja) | アンダーウォターカット方式の造粒方法および造粒装置 | |
JP3883477B2 (ja) | 粒状原料製造機及び方法、並びに、それを有した再利用装置及び再利用方法 | |
JPH03262624A (ja) | 合成樹脂押出機のダイス | |
CN214820726U (zh) | 一种防止喂料斗堵塞的塑料形成挤出机 | |
KR200193655Y1 (ko) | 필름 에지 회수장치 | |
JP2004255783A (ja) | 造粒装置の運転方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200331 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200330 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200519 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20201027 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210302 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210315 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6863403 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |