JP2003053820A - 押出機用ダイ - Google Patents

押出機用ダイ

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JP2003053820A
JP2003053820A JP2001244820A JP2001244820A JP2003053820A JP 2003053820 A JP2003053820 A JP 2003053820A JP 2001244820 A JP2001244820 A JP 2001244820A JP 2001244820 A JP2001244820 A JP 2001244820A JP 2003053820 A JP2003053820 A JP 2003053820A
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die
resin
extruder
length
extrusion
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Shinichi Yoshikawa
信一 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押出機にブレーカプレートやトピードを設け
ることなく、熱可塑性樹脂のペレット長のばらつきを低
減した製造を可能にすること。 【解決手段】 2段テーパ形状の樹脂導入部と一定径の
樹脂保持部とからなる押出孔が547個配置されている
ダイであって、押出孔の入口側の径6mm、吐出部側の
径2.9mm、第1段テーパ角度190°、第1段テー
パ部のダイ軸心と平行方向の長さ3mm、樹脂保持部の
ダイ軸芯と平行方向の長さは、ダイ中央部の押出孔にお
いて9mm、最も外側の押出孔において4mm。樹脂保
持部の長さは、軸芯から外周部に向かって外側ほど減少
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押出機用ダイ、押
出機および熱可塑性樹脂ペレットの製造方法に関し、詳
しくは、ペレット長のばらつきを低減することが可能な
押出機用ダイ、押出機および熱可塑性樹脂ペレットの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂ペレットを押出機用
ダイを用いて製造する方法には、押出用機ダイの押出孔
から樹脂が吐出されると同時に水中でカットしてペレッ
トを作る水中カットペレタイジング方法(ホットカット
方式)と、押出孔から押出されたストランドを水中に通
した後カットする方法(ストランド方式)が知られてい
る。
【0003】一般に、押出孔から吐出するストランドの
長さは、押出機中の溶融熱可塑性樹脂の圧力分布の影響
を受けてばらつくために、ホットカット方式において複
数の押出孔が設けられた押出機用ダイを使用する場合
は、熱可塑性樹脂のペレット長もばらつくことが多い。
【0004】このような押出機中の圧力分布を均一にす
るために、押出機のスクリュの先端と押出機用ダイとの
間にブレーカプレートを設けたり、押出機用ダイのスク
リュ側の面の中央部に円錐形のトピードを設けたりする
方法が行われている。
【0005】しかし、押出機内にブレーカプレートやト
ピードを設けると、押出機が大型になる問題がある。ま
た、トピードが存在すると、ダイ中央部に押出孔が設け
られないので生産性が低下する問題が生じる。このよう
に、押出機にブレーカプレートやトピードを設けずに、
熱可塑性樹脂のペレット長のばらつきを低減する製造方
法が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、押出
機にブレーカプレートやトピードを設けることなく、か
つ、熱可塑性樹脂のペレット長のばらつきを低減した製
造を可能にすることにある。そこで本発明者は上記の目
的を達成すべく鋭意研究した結果、ダイの押出孔から押
出される溶融熱可塑性樹脂のストランド長が、シリンダ
内で溶融樹脂にかかる圧力とダイの押出孔の長さとに密
接に関係することを見出し、この知見に基づき本発明を
完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、下記(1)乃至(6)が提供される。 (1)溶融樹脂入口側に形成された少なくとも2段のテ
ーパ部を有する多段テーパ形状の樹脂導入部と、吐出部
側に形成された一定の径の樹脂保持部とから構成される
押出孔を複数個有する押出機用ダイ。 (2)前記押出孔はダイ軸芯からダイ外周部に向って、
所定の間隔で配置されている前記(1)に記載された押
出機用ダイ。 (3)前記複数個の押出孔は、ダイ軸芯側に配置された
押出孔の樹脂保持部の長さが、ダイ外周部側に配置され
た押出孔の樹脂保持部の長さより長いものである前記
(1)に記載された押出機用ダイ。 (4)前記押出孔の樹脂導入部が2段のテーパ形状であ
り、溶融樹脂入口側の第1段のテーパ角度が70〜12
0°であり、吐出側の第2段のテーパ角度が20〜60
°である前記(1)に記載された押出機用ダイ。 (5)少なくとも一つのスクリュが内蔵されているシリ
ンダと、前記(1)に記載された押出機用ダイと、を有
する押出機。 (6)少なくとも一つのスクリュにより溶融熱可塑性樹
脂をシリンダの長手方向に送る工程と、前記溶融熱可塑
性樹脂を前記(1)に記載された押出機用ダイの押出孔
から押し出してストランドを形成する工程と、を有する
熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
【0008】
【作用】本発明の押出機用ダイの押出孔は、溶融樹脂入
口側に形成されたテーパ部を有する樹脂導入部と吐出側
に形成された樹脂保持部とからなり、樹脂導入部にテー
パを設けることにより溶融樹脂が押出孔内にスムーズに
導入される。さらに、樹脂導入部を少なくとも2段のテ
ーパ部を有する多段テーパ形状にすることにより、樹脂
保持部に流入する溶融樹脂の流れを円滑にすることがで
きる。
【0009】押出機用ダイに設けられた複数の押出孔
の、それぞれ吐出側に形成された樹脂保持部の長さは、
押出機機用ダイに配置された位置と密接な関係があり、
ダイ軸芯側に配置された押出孔の樹脂保持部の長さより
も、ダイ外周部側に配置された押出孔の樹脂保持部の長
さが短くなるように設定されている。これにより、押出
ダイ軸芯側に設けた押出孔から押出されるストランド長
とダイ外周部側に設けた押出孔から押出されるストラン
ド長とが均一になり、熱可塑性樹脂のペレット長のばら
つきが小さくなる。
【0010】さらに本発明の押出機用ダイを使用するこ
とにより、押出機にはブレーカプレートやトピードを設
ける必要がなく、押出機をコンパクトにすることがで
き、また、熱可塑性樹脂ペレットの生産性を高めること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に基き説明
する。図1は、本発明の一実施形態の押出機用ダイにお
ける押出孔の配置例を示した正面図である。図2は、図
1の押出機用ダイの要部縦断面図である。図3は本発明
の一実施形態の押出機の概略説明図である。
【0012】図3において、本実施形態の押出機4は、
シリンダ6と、シリンダ6に内蔵されたスクリュ5と、
シリンダ6の先端部に装着されている押出機用ダイ1と
を有する。押出機用ダイ1には複数の押出孔が設けら
れ、ダイ軸芯を中心にしてダイ外周部に向って所定の間
隔で配置されている。スクリュ5の先端と押出機用ダイ
1との間にはスクリーン(図示せず)が設置されてい
る。シリンダ6には、温度調節用のジャケット7a、7
bと原材料供給用のホッパ8が設けられ、スクリュ5に
はそれを回転駆動するモータ9が連結している。
【0013】本実施形態では、熱可塑性樹脂ペレット
は、押出機4において、スクリュ5により、シリンダ6
の長手方向に溶融熱可塑性樹脂を送る工程と、溶融熱可
塑性樹脂を押出機用ダイ1に通してストランドを押出す
工程と、押出機用ダイ1から押出された熱可塑性樹脂の
ストランドを切断手段を用いて切断する工程とを順次経
ることにより製造される。
【0014】押出機用ダイ1から押出された熱可塑性樹
脂のストランドは、ホットカット方式により、1個また
は多数の回転刃を組み合わせた切断手段(図示せず。)
によって直ちに切断されて熱可塑性樹脂ペレットが製造
される。熱可塑性樹脂ペレットの大きさはとくに限定さ
れないが、通常、直径が2.5〜3mm、好ましくは
2.8〜3mmで、長さが、2.5〜3.2mm、好ま
しくは2.8〜3mmである。
【0015】押出機用ダイ1の材質としては、従来から
熱可塑性樹脂ペレット製造用ダイに使用されている材料
であればとくに限定されないが、通常、ステンレス鋼、
炭素工具鋼、合金工具鋼、アルミニウムクロムモリブデ
ン鋼、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロムモリブデン
鋼、ニッケルクロム鋼などが使用される。
【0016】図1は、本発明の一実施形態の押出機用ダ
イの吐出部の正面図であり、押出機用ダイにおける押出
孔の配置例を示すものである。本実施形態の押出機用ダ
イ1には、合計19個の押出孔2が、ダイ軸芯に設けら
れた押出孔を中心とする2列の同心円上に略等間隔で配
置されている。内側の第1列には、6個の押出孔がそれ
ぞれ60°の角度を保ちながら配置されている。外側の
第2列には、12個の押出孔がそれぞれ30°の角度を
保ちながら配置されている。また、2列の同心円上にそ
れぞれ60°の角度を保ちながら配置された押出孔は、
ダイ軸芯に設けられた押出孔を通る6本の直線(a乃至
f)上に配置されている。本発明の押出機用ダイ1で
は、このように、押出機用ダイ1の軸芯を中心とする同
心円上に複数の押出孔を略等間隔で配列することが、押
出機用ダイの設計および製作の観点から好ましい。
【0017】本発明の押出機用ダイ1における押出孔の
総数および同心円の列数は、押出機用ダイ1の強度、押
出機のスクリュ圧力等を勘案して決定される。押出孔の
総数及び同心円の列数は、特に限定されないが、たとえ
ば、押出機用ダイの直径が150mmの場合、通常、3
00〜720個、好ましくは500〜630個の範囲で
あり、同心円の列数は8〜15個、好ましくは10〜1
2個である。また、前記押出孔の総数から求めた押出孔
の導入口の面積の総和の押出機用ダイ1の片面の面積に
対する割合を開口率として表わす。開口率は、通常、1
5〜25%、好ましくは20〜23.5%である。
【0018】図2は、図1の押出機用ダイ1の要部縦断
面図であり、ダイ軸芯Cに設けられた押出孔2を含めて
押出機用ダイ1に直線b上に配置された5個の押出孔の
中、3個の押出孔の縦断面形状を示すものである。本実
施形態では、押出孔2は、溶融樹脂入口側に形成された
2段テーパ形状の樹脂導入部30と、吐出部側に形成さ
れた直線状の樹脂保持部31とから構成される。押出機
用ダイ1の厚さLは、通常、25〜40mm、好ましく
は25〜30mmである。Lが過度に小さいと、押出機
用ダイが樹脂圧力を強く受けて変形するおそれがある。
Lが過度に大きいと、生産性が低下する可能性がある。
【0019】押出孔2の樹脂導入部30の溶融樹脂入口
側の径はφ1であり、樹脂保持部31の吐出部側の径は
φ2である。φ1はφ2より大きく設定されている。φ
1及びφ2は、熱可塑性樹脂ペレットの大きさ、溶融熱
可塑性樹脂のレオロジー特性とスクリュフライトのピッ
チ、溝深さおよびスクリュ先端形状等により決定され
る。φ1は、通常、5〜8mm、好ましくは4〜6mm
である。φ2は、通常、2.5〜3.2mm、好ましく
は2.7〜3mmである。本実施形態においては、5個
の押出孔におけるφ1およびφ2は、それぞれ同じであ
る。
【0020】前記押出孔の樹脂導入部は2段のテーパ形
状であり、第1段のテーパ部301と第2段のテーパ部
302とから構成される。第1段のテーパ部301のテ
ーパ角度θ1は70〜120°の範囲内で設定される。
第2段のテーパ部302のテーパ角度前記θ2は20〜
60°の範囲内で設定される。θ1が過度に小さいと押
出機用ダイ1に流入しようとする溶融熱可塑性樹脂の流
れ抵抗が大きくなるおそれがある。θ1が過度に大きい
と溶融熱可塑性樹脂樹脂保持部31に入りにくくなる可
能性がある。また、θ2が過度に小さいと溶融熱可塑性
樹脂の流入抵抗が大きくなるおそれがある。θ2が過度
に大きいと溶融熱可塑性樹脂が樹脂保持部31に入りに
くくなる可能性がある。
【0021】本発明の押出機用ダイの前記樹脂導入部は
少なくとも2段のテーパ部を有する多段テーパ形状であ
ることが特徴である。テーパ部の段数は2段以上であれ
ばとくに限定されないが、通常、2〜10段、好ましく
は2〜5段の範囲で設定される。樹脂導入部に多段のテ
ーパ部を設けることにより溶融樹脂が押出孔内にスムー
ズに導入される。なお、前記樹脂導入部が3段以上の多
段テーパ形状の場合、溶融樹脂入口側の第1段のテーパ
部のテーパ角度θ1は70〜120°の範囲内で設定さ
れる。
【0022】本実施形態では、すべての押出孔における
第1段のテーパ部301のテーパ角度θ1は90°であ
り、第1段のテーパ部301のダイ軸心Cと平行な方向
の長さL10、L11およびL12はすべて同じ長さで
ある。L10、L11およびL12は、通常、2.5〜
7.5mm、好ましくは3〜5mmである。L10、L
11およびL12が過度に小さいと樹脂導入部30の溶
融樹脂の流れ抵抗が大きくなるおそれがある。L10、
L11およびL12が過度に大きいと、溶融樹脂の流れ
が不安定になる可能性がある。一方、第2段のテーパ部
302のテーパ角度θ2は、後述する直線状の樹脂保持
部31の長手方向の長さL2の変化に応じて20〜60
°の範囲内で変化する。
【0023】前記押出孔の樹脂保持部31はテーパが形
成されず、一定の径(φ2)の貫通孔が形成されてい
る。樹脂保持部31の、ダイ軸芯Cと平行な方向の長さ
L20、L21及びL22は、ダイ軸芯Cからダイ外周
部に向かって外側に設けられている押出孔ほど減少する
ように設定されている。L20、L21及びL22は、
通常は、4〜25mm、好ましくは5〜20mmの範囲
内で設定される。樹脂保持部31の長さがダイ外周部に
向って外側に設けられている押出孔ほど減少する割合
は、押出機のスクリュヘッドからダイ部にかかる圧力に
応じて設定されるのが好ましい。通常は、ダイ軸芯から
ダイ外周部に向かって最も外側に設けられている押出孔
における樹脂保持部31の長さは、ダイ軸芯Cに設けら
れた押出孔における樹脂保持部31の長さの30〜50
%になるように設定される。樹脂保持部31の長さを、
ダイ軸芯Cからダイ外周部に向かって外側に設けられて
いる押出孔ほど減少するように設定することにより、溶
融熱可塑製樹脂の流速が押出機用ダイ1の中央部と周縁
部とで均一化される。
【0024】
【実施例】以下に、実施例に基づき本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。 実施例1および2、比較例1 直径が150mm、厚みLが25mmであり、表1に示
した所定の押出孔を複数設けた3種類のステンレス鋼製
の押出機用ダイを用いて、塩化ビニル樹脂ペレットを製
造した。なお、3種類の押出機用ダイの開口率はいずれ
も23.5%である。
【0025】実施例1で使用した押出機用ダイは、2段
のテーパ部が形成された樹脂導入部と直線状の樹脂保持
部とからなる押出孔が、押出機用ダイの軸芯を中心とし
て12個の同心円上に略等間隔で547個配置されてい
る。樹脂導入部の溶融樹脂入口側の径φ1は6mmであ
り、樹脂保持部の吐出部側の径φ2は2.9mmであ
り、第1段のテーパ角度θ1は74°であり、第1段の
テーパ部のダイ軸心Cと平行な方向の長さは3mmであ
る。樹脂保持部のダイ軸芯Cと平行な方向の長さは、押
出機用ダイの中央部に設けられた押出孔において9mm
であり、ダイ軸芯からダイ外周部に向かって最も外側の
第12列目の同心円上に設けられている押出孔における
樹脂保持部の長さは4mmである。押出孔の樹脂保持部
の長さは、ダイ軸芯からダイ外周部に向かって外側に設
けられているほど減少するように設定されている。
【0026】実施例2で使用した押出機用ダイは、2段
のテーパ部が形成された樹脂導入部と直線状の樹脂保持
部とからなる押出孔が、押出機用ダイの軸芯を中心とし
て14個の同心円上に略等間隔で631個配置されてい
る。実施例1で使用した押出機用ダイの押出孔の吐出部
側の径φ2を小さくし押出孔の総数を増大させている。
樹脂導入部の溶融樹脂入口側の径φ1は5.8mmであ
り、樹脂保持部の吐出部側の径φ2は2.7mmであ
り、第1段のテーパ角度θ1は74°であり、第1段の
テーパ部のダイ軸心Cと平行な方向の長さは3mmであ
る。樹脂保持部のダイ軸芯Cと平行な方向の長さは、押
出機用ダイの中央部に設けられた押出孔において9mm
であり、ダイ軸芯からダイ外周部に向かって最も外側の
第12列目の同心円上に設けられている押出孔における
樹脂保持部の長さは4mmである。押出孔の樹脂保持部
の長さは、ダイ軸芯からダイ外周部に向かって外側に設
けられているほど減少するように設定されている。
【0027】比較例1で使用した押出機用ダイは、1段
のテーパ部が形成された樹脂導入部と直線状の樹脂保持
部とからなる押出孔が、押出機用ダイの軸芯を中心とし
て12個の同心円上に略等間隔で511個配置されてい
る。樹脂導入部の溶融樹脂入口側の径φ1は6mmであ
り、樹脂保持部の吐出部側の径φ2は3.0mmであ
り、樹脂導入部のテーパ角度θ1は50°であり、第1
段のテーパ部のダイ軸心Cと平行な方向の長さは6mm
である。樹脂保持部のダイ軸芯Cと平行な方向の長さ
は、押出機用ダイの中央部に設けられた押出孔において
19mmであり、ダイ軸芯からダイ外周部に向かって最
も外側の第12列目の同心円上に設けられている押出孔
における樹脂保持部の長さも19mmである。
【0028】また、押出機として1軸押出機(ブッス社
製、スクリュ回転数58rpm)を用いて、押出機用ダ
イから押し出した塩化ビニル樹脂ストランドを、押出機
の吐出部に装着したサイド式カッタで切断して、塩化ビ
ニル樹脂ペレットを製造した。塩化ビニル樹脂ペレット
長は、3種類の押出機用ダイをそれぞれ使用して得られ
た塩化ビニル樹脂ペレット2036個についてペレット
長を測定し、平均値(単位:mm)、標準偏差(σ)お
よび工程能力指数(Cp)を求め、結果を表1に記し
た。
【0029】
【表1】
【0030】表1から、樹脂導入部に2段のテーパ部が
形成された本発明の押出機用ダイを装着した押出機を使
用して塩化ビニル樹脂ペレットを製造すると(実施例1
および2)、得られた塩化ビニル樹脂ペレットのペレッ
ト長の標準偏差(σ)が小さく、ペレット長のばらつき
が低減したことが分る。また工程能力指数(Cp)が大
きく、生産性が増大している。この結果、本発明の押出
機用ダイを使用することにより、ブレーカプレートやト
ピードを設けることなく、押出機中に溶融樹脂の流速が
均一になったと考えられる
【0031】これに対して、樹脂導入部のテーパ部が1
段である従来型の押出機用ダイを装着した押出機を使用
して塩化ビニル樹脂ペレットを製造すると(比較例
1)、得られた塩化ビニル樹脂ペレットのペレット長の
標準偏差(σ)が大きく、ペレット長のばらつきが大き
いことが分る。また工程能力指数(Cp)が小さく、生
産性が低い結果となった。
【0032】
【発明の効果】かくして本発明によれば、押出機にブレ
ーカプレートやトピードを設けることなく、かつ、熱可
塑性樹脂のペレット長のばらつきを低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の一実施形態の押出機用ダイ
における押出孔の配置例を示した正面図である。
【図2】 図2は、図1の押出機用ダイの要部縦断面図
である。
【図3】 図3は本発明の一実施形態の熱可塑性樹脂ペ
レット製造用押出機の概略図である。
【符号の説明】
1…押出機用ダイ 2…押出孔 30…樹脂導入部 31…樹脂保持部 4…押出機 5…スクリュ 6…シリンダ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融樹脂入口側に形成された少なくとも
    2段のテーパ部を有する多段テーパ形状の樹脂導入部
    と、吐出部側に形成された一定の径の樹脂保持部とから
    構成される押出孔を複数個有する押出機用ダイ。
  2. 【請求項2】 前記押出孔はダイ軸芯からダイ外周部に
    向って、所定の間隔で配置されている請求項1に記載さ
    れた押出機用ダイ。
  3. 【請求項3】 前記複数個の押出孔は、ダイ軸芯側に配
    置された押出孔の樹脂保持部の長さが、ダイ外周部側に
    配置された押出孔の樹脂保持部の長さより長いものであ
    る請求項1に記載された押出機用ダイ。
  4. 【請求項4】 前記押出孔の樹脂導入部が2段のテーパ
    形状であり、溶融樹脂入口側の第1段のテーパ角度が7
    0〜120°であり、吐出側の第2段のテーパ角度が2
    0〜60°である請求項1に記載された押出機用ダイ。
  5. 【請求項5】 少なくとも一つのスクリュが内蔵されて
    いるシリンダと、 請求項1に記載された押出機用ダイと、を有する押出
    機。
  6. 【請求項6】 少なくとも一つのスクリュにより溶融熱
    可塑性樹脂をシリンダの長手方向に送る工程と、 前記溶融熱可塑性樹脂を請求項1に記載された押出機用
    ダイの押出孔から押し出してストランドを形成する工程
    と、を有する熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7927088B2 (en) 2005-03-28 2011-04-19 Sumika Color Co., Ltd. Die assembly and process for production of multilayer extrusions with the same
JP2019147395A (ja) * 2019-05-20 2019-09-05 日本ポリプロ株式会社 ペレタイザ、及び、これを用いたペレットの製造方法

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